説明

泡沫状皮膚塗布剤

【課題】耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填した泡沫状皮膚塗布剤であって、低温時においても良好な泡沫を保ち、二酸化炭素を皮膚上に長時間作用させて、十分な血行促進効果が得られる泡沫状皮膚塗布剤を提供する。
【解決手段】次の成分(A)〜(E)を含有し、耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填してなる泡沫状皮膚塗布剤。
(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種
(B)(メタ)アクリル酸系高分子
(C)多糖類系高分子
(D)二酸化炭素
(E)炭素数3〜5の炭化水素から選ばれる混合物であり、前記混合物中に35℃における蒸気圧0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%含まれる炭化水素混合物

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を含有する泡沫状皮膚塗布剤に関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素(炭酸ガス)が皮膚に作用すると皮膚の血行が促進されることから、種々の二酸化炭素含有化粧料が提案されている。例えば、水性化粧料に炭酸ガスを配合して耐圧容器に密封した化粧料が提案されている(特許文献1)。
【0003】
これをさらに改善したものとして、二酸化炭素と共にイソペンタン、n−ペンタン等の特定の炭化水素を使用することで泡体積変化が少なく安定性の良い発泡性皮膚血行促進塗布剤(特許文献2)が知られている。しかしながら、ここにおいて低温時の泡沫性状については、何ら検討されていない。
【0004】
また、低温時での起泡性および高温時のエアゾール容器の破裂飛散性を改善するために、噴射剤として圧縮溶解ガス(二酸化炭素等)およびノルマルブタンを含有させた起泡性エアゾール組成物(特許文献3)も知られている。しかしながら、この組成物では起泡するのに要する時間が検討されているのみであり、起泡後の泡沫性状については、何ら検討されていない。
【0005】
一方、特定の粘度を有し、吐出後も一定量以上の炭酸ガスを含有させることで、炭酸ガスの残留性を高めた化粧料が知られている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭59−141512号公報
【特許文献2】特開2005−2046号公報
【特許文献3】特開平7−207257号公報
【特許文献4】特開平11−228334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、粘度を調整することは、炭酸ガスの残留性を高めるためには一定の効果を示すものの、特に硫酸残基やカルボン酸残基を有するアニオン性界面活性剤を配合する系での泡沫安定化、特に、泡の形成性と耐シェア安定性の両立の点では、依然改良の余地がある場合があり、特に低温下での安定した泡質については検討の余地があった。
【0008】
そこで、本発明の課題は、二酸化炭素を含有する泡沫状皮膚塗布剤について、耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填した場合でも、良好な泡沫を保ち、二酸化炭素を皮膚上に長時間作用させて、十分な血行促進効果が得られ、低温時においてもこれら性状を維持する泡沫状皮膚塗布剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填してなる泡沫状皮膚塗布剤でありながら二酸化炭素を皮膚上に長時間保持させて良好な血行促進効果を賦与できる皮膚塗布剤を得るために種々検討をしたところ、特定の界面活性剤と、特定の高分子化合物2種と、特定の炭化水素混合物を配合することによって、皮膚上に吐出したときに泡がダレず、且つ、泡沫を手で肌へ塗り広げた時に潰れず良好に泡が維持され、高濃度に二酸化炭素を含む泡沫を長時間皮膚上に保持することが可能で良好な血行促進作用を奏するとともに、低温時においてもこれら性状を維持する泡沫状皮膚塗布剤が得られることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(E)を含有し、耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填してなる泡沫状皮膚塗布剤を提供するものである。
(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種
(B)(メタ)アクリル酸系高分子
(C)多糖類系高分子
(D)二酸化炭素
(E)炭素数3〜5の炭化水素から選ばれる混合物であり、前記混合物中に35℃における蒸気圧0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%含まれる炭化水素混合物
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、耐圧容器内の内圧が0.7MPa未満という低圧でありながら、起泡力に優れ、ダレづらく泡質の良好な泡沫が形成できる泡沫状皮膚塗布剤が得られる。また、皮膚上に吐出し手で肌へ塗り広げた時に泡が潰れず良好に維持されるため、高濃度に二酸化炭素を含む泡沫が長時間皮膚上に保持され、皮膚上でのマッサージ等を容易に行うことができ、皮膚の優れた血行促進効果を有する泡沫状皮膚塗布剤が得られる。すなわち、吐出時の泡形成性(吐出直後に形成された泡の形状を保持して流れ広がらない性質)と耐シェア安定性(手で肌へ塗り広げた時に泡が潰れず良好に泡が維持される性質)とが共に非常に好ましく、特に低温下においても上記効果を十分有する二酸化炭素含有泡沫状皮膚塗布剤が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤は、前記成分(A)〜(E)を含有するが、例えばこれらは前記成分(A)、(B)及び(C)を含有する耐圧容器に封入する前の液体成分(以下、原液と記載する)と、成分(D)及び(E)を、耐圧容器内に内圧が0.7MPa未満(25℃)となるように封入して得られるものである。
【0013】
本発明において成分(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシアルキレンアルケニル硫酸、ポリオキシアルキレンアルキルアミドエーテル硫酸、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸、アルキルモノグリセリルエーテル硫酸及びそれらの塩等、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテルカルボン酸、ポリオキシアルキレンアルキルアミドエーテルカルボン酸、ヒドロキシアルキルエーテルカルボン酸、ポリグリセリルアルキルエーテルカルボン酸及びそれらの塩等が挙げられる。このうち、起泡性や泡沫安定性の観点から、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸及びそれらの塩が好ましい。これらの界面活性剤のアルキレンオキシド平均付加モル数は1〜20が好ましく、特に2〜10が好ましい。またアルキル基は、炭素数6〜24が好ましく、特に炭素数8〜16が好ましい。
【0014】
成分(A)のエーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩を構成するための対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム、亜鉛などの無機塩;アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩、あるいはアルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸等の有機塩が挙げられる。入手の容易性や、取り扱い性や、泡沫性状等の観点から、アルカリ金属塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が好ましく、特にナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩が好ましい。
【0015】
本発明において成分(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種としては、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、エーテル硫酸又はその塩とエーテルカルボン酸又はその塩とを併用した場合、泡形成性や耐シェア安定性だけでなく使用感や泡質の点でも好ましい。ここで、エーテル硫酸又はその塩(ES)とエーテルカルボン酸又はその塩(EC)の容器内組成物全量中の含有質量比(ES:EC)は、1:10〜10:1、更に1:5〜5:1、特に1:3〜5:1が好ましい。成分(A)は、起泡性、泡質や泡もち、泡沫安定性等の観点から、容器内組成物全量中に0.1〜20質量%、0.3〜15質量%が好ましく、特に0.5〜10質量%が好ましい。
【0016】
本発明では、特定の界面活性剤(A)を配合した二酸化炭素含有泡沫状皮膚塗布剤において、特定の2種類の高分子((B)及び(C))を併用することが重要である。すなわち、本発明において成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子は、成分(C)多糖類系高分子と併用することで、吐出時にふんわりとキメ細やかな艶を呈し且つダレることなく良好な質感(指取りが良く且つ皮膚へ塗布した時の滑りが良い)の泡沫を形成するとともに、その泡沫を手に取るなどしても安定に保持する機能を持つ。
成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子としては(メタ)アクリル酸系化合物の構成単位を含む重合体あるいは共重合体であり、例えば、(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルキル単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、アクリル酸アミド単位、ジメチルアミノエチルメタクリル酸単位、メタクリル酸トリメチルアミノプロピルアミド単位などの構成単位を含む重合体あるいは共重合体である。また、共重合体の構成単位としては(メタ)アクリル酸系化合物の単位が少なくとも一つ含まれれば良い。具体的には、Lubrizol Advanced Materials,Inc.のカーボポールやPEMULEN、ローム・アンド・ハース社のアキュリン、SEPPIC社のSEPIGEL、SIMULGEL、SEPIPLUS及びSEPINOV、日本エヌエスシー株式会社のヨドゾール、日本純薬株式会社のジュリマーやアロンビス、アイエスピー・ジャパン株式会社のガフカット、花王株式会社のソフケアKG等の市販されているものを使用できる。
中でも、本発明において成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子の構成単位として4級アンモニウム塩などのカチオン基を有する(メタ)アクリル酸系化合物単位を含まないことが好ましい。すなわち、(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルキル単位、(メタ)アクリル酸エステル単位、アクリル酸アミド単位の構成単位からなる重合体あるいは共重合体であると、吐出直後の泡沫にダレが生じたり、保存中に分離が生じたりせず、非常に好ましい。なお、ここでいう非常に好ましい共重合体は、(メタ)アクリル酸系化合物の構成単位の部分が前記条件を満たすものである。
成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子は、1種又は2種以上を併用することができ、その含有量は容器内組成物全量中に0.01〜5質量%が好ましく、特に0.05〜3質量%が好ましい。
【0017】
本発明において成分(C)多糖類系高分子は、成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子と併用することで、吐出時に良好な泡沫を形成するとともに、吐出した泡沫を手に取ったり、マッサージなどシェアを加えても泡が潰れてタレてしまうことなく安定に保持する作用を有する。成分(C)多糖類系高分子としては、例えば、微結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース系高分子;キサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、プルラン、シクロデキストリン、デキストラン、カードラン、サクシノグルカン等の微生物系高分子;デンプン、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、デンプンリン酸エステル等のデンプン系高分子;グァーガム、カチオン化グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム等のグァーガム系高分子;アルギン酸プロピレングリコール、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子;その他、カラギーナン、寒天、クインスシードガム、マンナン、デキストリン、デキストリン脂肪酸エステル、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガントガム、ペクチン、キチン等が挙げられる。これらのうち、泡もちや、炭素数3〜5の噴射剤を含む耐圧容器内の内溶液の安定性の観点からセルロース系高分子や微生物系高分子やグァーガム系高分子が好ましく、また良質な泡質という観点からヒドロキシアルキル基、特にヒドロキシエチル基及び/又はヒドロキシプロピル基を有する多糖類系高分子が好ましく、特にヒドロキシアルキル基を有するセルロース系高分子や、ヒドロキシアルキル基を有する微生物系高分子、ヒドロキシアルキル基を有するグァーガム系高分子が好ましく、中でも、ヒドロキシエチル基及び/又はヒドロキシプロピル基を有するセルロース系高分子又は微生物系高分子又はグァーガム系高分子が好ましい。
多糖類系高分子は1種又は2種以上を併用することができ、その含有量は容器内組成物全量中に0.01〜5質量%が好ましく、特に0.05〜3質量%が好ましい。
【0018】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤では、吐出時にダレのない良好な泡沫形成性と耐シェア安定性とを両立するために、成分(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤に成分(B)(メタ)アクリル酸系高分子と成分(C)多糖類系高分子との2種類の高分子を併用することが重要である。これは、成分(A)〜(C)の相乗効果によって、圧力下のエアゾール容器内では疎水性液体として存在する成分(E)が、内容液中に非常に良好に均質分散及び/又は乳化された状態を維持するだけでなく、吐出時に、大気圧下で非常に良好に成分(D)と(E)が気化・膨張して数μm〜100μmの非常に微細な泡を形成・維持するからである。この結果、ふんわりとキメ細かいにもかかわらずダレづらく、且つ、手で肌へ塗り広げた時に泡が潰れず良好に泡が維持される性質を有し、血行促進のため高濃度の二酸化炭素を含有する泡沫状皮膚塗布剤でありながら、吐出時の泡形成性と耐シェア性とが共に好ましい泡沫状皮膚塗布剤が得られるのである。
ここで、成分(B)と成分(C)の容器内組成物全量中の含有質量比(B:C)は、泡の安定性と使用感等の点から、1:300〜300:1が好ましく、さらに1:10〜10:1が好ましく、特に1:5〜5:1が好ましい。また、成分(B)と成分(C)の合計量は、泡の安定性、使用感等の点から、0.02〜10質量%が好ましく、さらに0.05〜6質量%が好ましく、特に0.1〜3質量%であることが好ましい。本発明の効果に影響しない範囲で成分(B)及び(C)以外の増粘性高分子を含むこともできるが、上記成分(B)及び(C)を含む増粘性高分子の合計量は、0.02〜10質量%が好ましく、さらに0.05〜6質量%、特に0.1〜3質量%であることが好ましい。
【0019】
成分(D)の二酸化炭素は、気体として耐圧容器内に封入され、本発明の泡沫状皮膚塗布剤の噴射剤として機能するだけではなく、その一部は耐圧容器内の液体中に溶解しており、これを皮膚に適用したとき発泡する。そして、皮膚上において、泡中の気体状の二酸化炭素及び液体部分に溶存している二酸化炭素は、皮膚の血行を促進する作用を有する。従って、容器内において、二酸化炭素は前記液体中に高濃度存在するようにするのが好ましい。すなわち、前記耐圧容器内における二酸化炭素の液体中への溶存量は、皮膚に塗布した際に十分な血行促進効果を付与できる点から、500〜25,000ppmが好ましく、さらに1,000〜20,000ppmが好ましく、特に5,000〜18,000ppmとするのが好ましい。
【0020】
本発明において成分(E)の炭化水素混合物、すなわち、炭素数3〜5の炭化水素から選ばれる混合物であり、前記混合物中に35℃における蒸気圧0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%含まれる炭化水素混合物は、本発明の泡沫状皮膚塗布剤を皮膚に適用するとき、二酸化炭素とともに発泡し、二酸化炭素を高濃度に含有した泡沫を形成する作用を有する。前記炭化水素混合物は、本発明皮膚塗布剤の耐圧容器内圧において25℃で0.7MPa未満を維持し、かつ吐出した際に良好な泡質と血行促進効果を両立するために、35℃における蒸気圧が0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%であることが重要であり、特に使用時の効果を高める点から、80〜100質量%が好ましく、さらにまた90〜100質量%、特に95〜100質量%であるのが好ましい。当該35℃における蒸気圧が0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素としては、炭素数4のイソブタン(0.46MPa)、ノルマルブタン(0.33MPa);炭素数5のネオペンタン(0.23MPa)、イソペンタン(0.13MPa)などが挙げられる。このうちイソブタン、ノルマルブタンが低温における泡が良好となり好ましく、経済性の面からノルマルブタンを使用する際にはイソブタンを併用することが特に好ましい。また、炭素数5の炭化水素としては、イソペンタンが好ましい。
【0021】
さらに、前記耐圧容器内の液体中に二酸化炭素を溶存させるためには、炭化水素混合物の蒸気圧を低くすることが好ましいため、炭素数4のイソブタン、ノルマルブタンに加えて、イソペンタンを用いることも好ましい。イソペンタンを併用する場合、その含有量は、耐圧容器内の全組成物中に0.1〜1.8質量%であることが好ましく、さらに0.1〜1.2質量%、特に0.1〜0.9質量%が血行促進効果の点から好ましい。
【0022】
また、35℃における蒸気圧が0.5MPaより大きい飽和炭化水素としては、プロパン(1.25MPa)などが挙げられる。通常の場合、液化石油ガス(LPG)はプロパン及びブタンの混合物であって、目的に応じてこれらの比率を調整した混合ガスとして流通している。本発明においては、耐圧容器内を低圧下にし、かつ二酸化炭素を高濃度に含有し、長時間皮膚上に保持できる泡沫を得るために、35℃における蒸気圧が高い炭化水素の含有量が少ないことが好ましい。従って、プロパンは実質的に配合しないことが好ましいが、工業的な入手性を考慮すると、ノルマルブタン及びイソブタン:プロパン(質量比)が70〜100:0〜30であるLPGを用いることも可能であり、さらに90〜99.9:0.1〜10であるLPGを用いることも可能であり、特に97〜99.5:0.5〜3であるLPGを用いることも可能である。
成分(E)炭素数3〜5の炭化水素混合物の好ましい形態としては、炭素数5の炭化水素をB1、炭素数4の炭化水素をB2、炭素数3の炭化水素をB3とした場合、B1:B2:B3(質量比)が0〜75:15〜100:0〜30の組成、さらに0〜75:20〜99:0.1〜3の組成、特に0〜50:49〜99:0.5〜1の組成の炭化水素混合物が好ましい。また、B2の含有量は、耐圧容器内の全組成物中に0.1〜3質量%、さらに0.1〜2質量%、特に0.3〜1.5質量%含有するのが好ましい。
【0023】
本発明において当該成分(E)の含有量は、良好な泡沫及び血行促進効果の両者を満足させるうえで、耐圧容器内の全組成物中0.1〜3質量%であると好ましく、更に0.2〜2.5質量%が好ましく、特に0.5〜2.2質量%が好ましい。
【0024】
また、耐圧容器内に封入する当該成分(D)と(E)との質量比は、良好な泡沫及び血行促進効果の両者を満足させるうえで、35:65〜95:5であるのが好ましく、血行促進効果の点から、38:62〜90:10であるのがより好ましい。
【0025】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤には、前記成分(A)に加えて、起泡性及び泡沫安定性を更に良好にするために、成分(F)ノニオン性界面活性剤を併用することが好ましい。ノニオン性界面活性剤としては、
プロピレングリコール脂肪酸エステルやグリセリン脂肪酸エステルやアルキルグリセリルエーテルやポリグリセリン脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルやアルキルグルコシドやアルキルポリグルコシドやペンタエリスリトール脂肪酸エステル等の多価アルコール型ノニオン性界面活性剤;
ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルやポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルやポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールやポリオキシエチレンヒマシ油やポリオキシエチレン硬化ヒマシ油やポリオキシエチレンアルキルアミンやポリオキシエチレン脂肪酸アミドやポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルやポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルやポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のポリオキシエチレン型ノニオン性界面活性剤;
ポリエーテル変性シリコーン等の変性シリコーン;
アルキルアルカノールアミド;アミノ酸エステル;アルキルポリサッカライドなどが挙げられる。このうち、多価アルコール型ノニオン性界面活性剤やポリオキシエチレン型ノニオン性界面活性剤が泡形成性や耐シェア安定性だけでなく起泡性及び泡沫安定性を更に良好にする点でも好ましい。ノニオン性界面活性剤の含有量は、容器内組成物全量中0.1〜10質量%、特に0.5〜8質量%が好ましい。ここで、成分(F)ノニオン性界面活性剤と成分(A)の容器内組成物全量中の含有質量比(F/A)は、0.02〜100、更に0.05〜15が好ましい。
【0026】
また、本発明の効果を損なわない範囲で、洗浄性向上等のためエーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩以外のアニオン性界面活性剤や起泡力増強等のためにカチオン性界面活性剤や両性界面活性剤を配合しても良い。好ましいカチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルコキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が挙げられ、好ましい両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。これらの界面活性剤は、皮膚上での泡の安定性及び泡感触の兼ね合いより、容器内の組成物全量中に0.1〜20質量%含有するのが好ましく、さらに0.5〜16質量%含有するのが好ましい。
【0027】
二酸化炭素はpHがアルカリ側では炭酸塩となり二酸化炭素濃度が低下し、血行促進効果を奏さない。従って、原液のpHは、二酸化炭素を高濃度溶存させて、優れた血行促進効果を得る点から、2.5〜7が好ましく、更に4.5〜6.5が好ましい。これらの範囲にpHを調整する際のpH調整剤として、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の有機酸又はこれらの塩、あるいはリン酸又はそれらの塩などが利用できる。
【0028】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤において、原液の粘度は、前記成分(E)の分散あるいは乳化状態を安定に保つため、及び皮膚上に塗布した泡沫中の二酸化炭素を保持し良好な血行促進効果を満足させるために、100〜500,000mPa・sが好ましく、さらに150〜200,000mPa・sが好ましく、特に200〜50,000mPa・sであることが好ましい。特に、耐圧容器内で前記成分(E)が分離して良好な泡沫が得られなくなることを防止するためには、100mPa・s以上とすることが好ましい。一方で、工業的に安定な製造を考慮すると、前記耐圧容器が単室構造のエアゾール容器(単層容器)である場合は200〜3,000mPa・sであることが好ましく、二重構造のエアゾール容器(二重容器)である場合は2,000〜30,000mPa・sであることが好ましい。なお、コストの面から考えると、単室構造のエアゾール容器を用いることが好ましい。
【0029】
つまり、二酸化炭素と炭素数3〜5の炭化水素を噴射剤として併用する場合、圧力容器内ではこれら噴射剤と原液が均質に混ざり合って存在することが好ましい。均質に混ざり合っていないと、二重容器を使用する場合には、使用時に均質なフォームを得ることができない。製造方法として二重容器の場合は、原液を低温にし炭素数3〜5の炭化水素を混合・分散させた後に充填し、その後、二酸化炭素を二重容器の外側に充填し、耐圧容器内の内袋を通じて二酸化炭素を溶存させるなどの目的からも、炭素数3〜5の炭化水素として炭素数4及び5の比率の高い噴射剤を使用することと、原液の粘度を高く2,000〜30,000mPa・sとすることができる。
一方で、耐圧の単層容器内で二酸化炭素と炭素数3〜5の炭化水素を噴射剤として使用する場合、使用時に炭素数3〜5の炭化水素を均一に分散させるために振ってから使用すると、噴射剤としての二酸化炭素が溶存状態でなく気体として吐出され、容器内の圧力低下が早まり、エアゾール製品を使用し続けた場合に最後まで吐出がしにくくなるという問題が発生するため、同様に噴射剤と原液が均質に混じり合って存在することが好ましい。製造方法として単層容器の場合は、原液を充填しバキュームクリンチをした後に、炭素数3〜5の噴射剤を充填し、二酸化炭素を充填する工程を経る。
この場合に、二酸化炭素充填時に、単層容器を振って二酸化炭素の原液への溶解速度を向上させるガッサーシェイカー充填を用いると、高圧下で液状となった炭素数3〜5の炭化水素を原液中に均質に分散させる上でも好ましい。しかし、この場合に炭素数3〜5の炭化水素を分散させ、かつ二酸化炭素の溶存を早めるには原液の粘度は低い方が好ましく、また耐圧容器内で炭素数3〜5の炭化水素の均質な分散状態を維持し、かつ吐出後のフォームの泡もちを良くするには粘度が高い方が好ましいことから、原液の粘度は200〜3,000mPa・sであることが好ましい。
【0030】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤には、さらに、水、アルコール類、油剤、保湿剤、香料、植物エキス類、殺菌・防腐剤、キレート剤等を含有させることができる。ここでアルコール類としてはエタノール、プロパノールなどの低級アルコール;プロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、キシリトール、ソルビトール、マルチトール等の多価アルコール類が挙げられる。油剤としては、月見草油、ヒマワリ油、ローズヒップ油、オリーブ油、ツバキ油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ミツロウ、ラノリン、キャンデリラロウ、ホホバ油等のろう類;スクワラン、流動パラフィン、軟質イソパラフィン、パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、水添ポリイソブチレン等の炭化水素類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、コレステロール等の高級アルコール類;オクタン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類;レシチン、スフィンゴミエリンなどのリン脂質;メチルポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、アルキルメチルポリシロキサン等のシリコーン類;パーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル等のフルオロカーボン類等が挙げられる。保湿剤としては、多価アルコール類、油剤の他にヒアルロン酸、トレハロース、トリメチルグリシン、カロニン酸、乳酸ナトリウム、尿素、アミノ酸類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒドロキシエトキシエチルグアニジン、カゼイン、ローヤルゼリー等が挙げられる。
【0031】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤は、前記成分(A)、(B)及び(C)を含む原液を耐圧容器に充填し、さらに(E)炭化水素混合物及び(D)二酸化炭素を、好ましくはこの順番で封入することにより製造すると良い。このとき、必要に応じて、他の噴射ガスを充填することも可能である。
【0032】
耐圧容器としては、内容液を泡状にして吐出できる形態であればよく、例えば、通常のアルミニウム、ブリキなどの金属製の単室構造の缶が使用でき、また、容器材質としてアセタール系樹脂、ポリカーボネート系の樹脂等の合成樹脂容器、ガラスなども圧力限界内であれば利用できる。特に工業的に1回で高圧の二酸化炭素を封入する場合には、アルミニウムの容器肉厚を調整したインパクト缶などが好ましい。また、耐圧容器内に内袋をもつ二重容器も利用できる。
【0033】
耐圧容器内の圧力は、25℃において0.7MPa未満であるが、良好な泡沫を得る点から0.4MPa以上0.7MPa未満、さらに0.45MPa以上0.7MPa未満、特に0.5〜0.65MPaであることが好ましい。
【0034】
本発明の泡沫状皮膚塗布剤は皮膚上に適用し、生じた泡を皮膚上に拡げることにより使用するのが好ましい。ここで皮膚上への適用手段としては、所望の皮膚上に直接吐出して、その場で泡を形成させてもよいが、手に吐出して泡を形成させ、その泡を所望の皮膚上に塗布してもよい。本発明の泡沫状塗布剤により形成された泡は長時間安定であり、特に低温時でも良好な泡形成性と耐シェア安定性を有するため、皮膚上に拡げる操作、軽いマッサージ等を行っても安定であることから、高濃度の二酸化炭素が皮膚に長時間作用し、優れた血行促進効果を奏する。
【0035】
従って、本発明の泡沫状皮膚塗布剤は、泡沫状皮膚洗浄剤、泡沫状毛髪洗浄剤、泡沫状マッサージ剤、泡沫状クレンジング剤、泡沫状クリーム、泡沫状乳液、泡沫状化粧水、泡沫状美容液、泡沫状毛髪コンディショニング剤、泡沫状養毛・育毛料、また褥創などの予防や治療用の発泡塗布剤・発泡清拭剤、むくみや浮腫に対する予防や治療用の発泡塗布剤・発泡清拭剤等として使用できる。これらの用途に応じて、それらの有効成分を配合できる。例えば化粧料(洗浄料を含む)に対しては、前記保湿剤の他、サンスクリーン剤(UV−A及び又はUV−Bの吸収剤・反射剤)、美白剤、痩身剤、シワ・くすみ防止剤としての各種合成ビタミン、天然ビタミン及びそれらの誘導体、アミノ酸及びその誘導体などが使用できる。養毛・育毛料の有効成分としては、各種血流促進剤や、植物抽出物などが使用できる。マッサージ剤や清拭剤としては、各種抗炎症剤や局所麻酔剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤が添加できる。また対象としては人間だけでなく、例えば犬、猫などにも応用できる。
【実施例】
【0036】
実施例1〜13、比較例1〜7
表1及び2記載の処方により、原液を混合調整し、耐圧容器(アルミニウム製の単層缶)に充填した後、炭化水素混合物(E)、二酸化炭素(D)の順に封入して泡沫状皮膚塗布剤を得た。
得られたエアゾール組成物を25℃で1週間保存後に、下記の測定方法に従って評価した。
【0037】
(測定方法)
(1)泡形成性
皮膚上に3cmφとなるように泡を吐出し、2分間保持して評価した。
○:泡を形成し、2分間保つ
△:泡を形成するが、だれてしまう
×:泡を形成しない
(2)耐シェア安定性
皮膚上に3cmφとなるように泡を吐出し、指先で1秒で1回、円を描くようにシェアを加えた後の泡の状態を評価した。
○:10回でも泡がほとんど潰れない
△:10回で泡がやや潰れる
×:5回までに泡が潰れて液体としてたれてしまう
(3)粘度
原液の粘度は、BM型粘度計(東機産業(株))を用いて、測定温度を25℃とし、1分間の測定条件により測定した(ロータNo.と回転速度は原液の粘度に合わせて選択した)。
(4)pH
原液のpHは、pHメーター((株)堀場製作所製F−52)を用いて、測定温度を25℃として測定した。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
*1:エマール270J(花王株式会社)
*2:カオーアキポ RLM−45(花王株式会社)
*3:PEMULEN TR−1(Lubrizol Advanced Materials, Inc.)
*4:カーボポール 981(Lubrizol Advanced Materials, Inc.)
*5:マーコート 550(NALCO COMPANY)
*6:メトローズ 60SH−4000(信越化学工業株式会社)
*7:HPC−H(日本曹達株式会社)
*8:HECダイセル SE850(ダイセル化学工業株式会社)
*9:ジャガーHP−120(Rhodia Inc.)
*10:ラボールガムEX(大日本住友製薬株式会社)
*11:ケルデント(大日本住友製薬株式会社)
*12:ノルマルブタン:イソブタン:プロパン=71:28:1質量%
*13:ノルマルブタン:イソブタン:プロパン=40:16:44質量%
*14:マイドール 10(花王株式会社)
*15:ペネトール GE−EH(花王株式会社)
*16:エマノーン 1112(花王株式会社)
*17:メトローズ 90SH−15000(信越化学工業株式会社)
【0041】
表1及び2において、本発明の実施例1〜13は、全て皮膚紅潮が十分であると共に、25℃での泡形成性と耐シェア安定性が良好であった。また、ふんわりとキメ細やかな艶を呈し、指取りが良く且つ皮膚へ塗布した時の滑りが良い泡沫が形成できた。しかし、成分(B)の(メタ)アクリル酸系高分子を含まない比較例1〜3や、成分(C)の多糖類系高分子を含まない比較例4〜6は吐出直後から泡がダレてしまったり、比較例6はマッサージ行為を行うと泡がタレてしまったりして、泡形成性と耐シェア安定性を共に両立することができなかった。さらに、成分(E)中に含まれる35℃における蒸気圧0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素の割合が70質量%より小さい炭化水素混合物を用いた比較例7は泡がダレてしまい、耐シェア安定性も悪かった。なお、比較例7は表には記載していないが5℃での泡形成性と耐シェア安定性も悪かった。
【0042】
実施例14、15、比較例8、9
表3記載の処方により、原液を混合調整し、耐圧容器に充填した後、炭化水素混合物(E)、二酸化炭素(D)の順に封入して泡沫状皮膚塗布剤を得た。得られた泡沫状皮膚塗布剤を5℃及び25℃で各々1週間保存後に、泡形成性及び耐シェア安定性を評価した。なお、5℃の泡安定性評価は、一週間保存後に、容器を取り出した直後に評価を行った。
【0043】
【表3】

【0044】
表3において、本発明の実施例14及び15は皮膚紅潮が十分であると共に5℃及び25℃での泡形成性や耐シェア安定性が良好であった。また、ふんわりとキメ細やかな艶を呈し、指取りが良く且つ皮膚へ塗布した時の滑りが良い泡沫が形成できた。しかしながら、比較例8及び9は5℃において、吐出直後に泡がたれてしまい、マッサージ行為を行うことができなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)〜(E)を含有し、耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように充填してなる泡沫状皮膚塗布剤。
(A)エーテル硫酸、エーテルカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種
(B)(メタ)アクリル酸系高分子
(C)多糖類系高分子
(D)二酸化炭素
(E)炭素数3〜5の炭化水素から選ばれる混合物であり、前記混合物中に35℃における蒸気圧0.1MPa以上0.5MPa未満の飽和炭化水素が70〜100質量%含まれる炭化水素混合物
【請求項2】
さらに成分(F)ノニオン性界面活性剤を含有する請求項1記載の泡沫状皮膚塗布剤。
【請求項3】
成分(D)と(E)との質量比(D):(E)が35:65〜95:5である請求項1又は2に記載の泡沫状皮膚塗布剤。
【請求項4】
成分(A)、(B)及び(C)を含有する原液と、成分(D)及び(E)を耐圧容器内の内圧が25℃で0.7MPa未満となるように封入して得られるものである請求項1〜3のいずれか1項記載の泡沫状皮膚塗布剤。
【請求項5】
前記原液の粘度が100〜500000mPa・sである請求項1〜4のいずれか1項記載の泡沫状皮膚塗布剤。
【請求項6】
前記耐圧容器内より吐出して形成した泡沫を、皮膚上に拡げることにより使用するためのものである請求項1〜5のいずれか1項記載の泡沫状皮膚塗布剤。

【公開番号】特開2011−84490(P2011−84490A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236882(P2009−236882)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】