説明

泡状エアゾールメーキャップ洗浄料

【課題】 起泡性がよく、高い洗浄性能を維持し、かつ使用中に水を加えても外観上の白濁がなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する泡状エアゾールメーキャップ洗浄料を提供する。
【解決手段】 (A)HLBが6〜14の非イオン性界面活性剤、特にポリオキシエチレン(POE)イソステアリン酸グリセリンを原液中27〜40質量%と、(B)油性成分を原液中5〜25質量%と、(C)水を原液中20〜50質量%とを含有する原液と、噴射剤とからなり、原液がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることとする。また、原液には、さらに(D)エタノールを配合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は泡状エアゾールメーキャップ洗浄料に関し、さらに詳しくは起泡性が良好で、使用中に水を加えても透明さを維持できる泡状エアゾールタイプのメーキャップ洗浄料に関する。
【背景技術】
【0002】
フォーム状の形態の洗浄料は、投与時に大きな表面積に適用することが可能であり、しかも、皮膚上ののびが軽い特性があることから、微細な部分にまで洗浄料を投与しなければならない場合や、物理的な刺激を低くコントロールして投与しなければならない場合には有効である。特に近年、メーキャップの指向性がファンデーション、口紅等の2次付着を防止したタイプ、マスカラ等の高分子量化されたシリコーンを含むタイプが主流となっていることから、上記したような特性を有するフォーム状の洗浄料に対する市場における価値は非常に高まっている。
通常、この様なフォーム剤形は、石けんあるいは非イオン製界面活性剤で乳化した水中油型の乳化物をガスなどで噴出させてフォームを形成させる。(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、従来の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料は、全体として白く濁った状態であり、皮膚に塗布した時に白濁状態となることは、消費者にクレンジング性能の低下を印象付けることから、望ましくない。また、濡れた手で使用することはもちろん、風呂場での洗髪後の濡れた顔面に用いたりすることも多いことから、かかる場合にも使用中において透明さを維持できる泡状エアゾールメーキャップ洗浄料が望まれていた。
【0003】
【特許文献1】特表2002−522372号公報
【特許文献2】特表2003−500427号公報
【特許文献3】特開2005−68034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで本発明が解決しようとする課題は、起泡性がよく、高い洗浄性能を維持し、かつ使用中に水を加えても外観上の白濁がなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する泡状エアゾールメーキャップ洗浄料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、(A)HLBが6〜14の非イオン性界面活性剤を原液中27〜40質量%と、(B)油性成分を原液中5〜25質量%と、(C)水を原液中20〜50質量%とを含有する原液と、噴射剤とからなり、前記原液がミセル水溶液相またはバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを特徴とする泡状エアゾールメーキャップ洗浄料である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、起泡性がよく、高い洗浄性能を維持し、かつ使用中に水を加えても外観上の白濁がなく、また目に対する刺激の少ない良好な安全性を有する泡状エアゾールメーキャップ洗浄料とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明に用いる(A)非イオン界面活性剤は、水溶液中で電離して電荷を有することのない界面活性剤である。疎水基としては長鎖アルキルを用いたタイプおよびジメチルシリコーンを用いたタイプなどが知られている。前者としては具体的には、例えばグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの酸化エチレン誘導体、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルの酸化エチレン誘導体、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールヒマシ油誘導体、ポリエチレングリコール硬化ヒマシ油誘導体等が挙げられる。後者としてはポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。好ましくは疎水基としてアルキルを用いたタイプである。
【0008】
本発明の非イオン界面活性剤はHLBが6から14の間であることが望ましい。一般にHLBは7であるとき水への溶解性と、油への溶解性が釣り合うことを示していることが知られている。すなわち本発明で好適な界面活性剤は、油/水溶解性が中間程度からやや親水性のものである。HLBが6未満では洗浄剤の洗い流し時に良好な洗い流し性が得られず、14を超えると油への溶解性が著しく低下するため油性クレンジング組成物を形成することができない。また、本発明の非イオン界面活性剤は、常温で液状であることが望ましい。
【0009】
本発明で用いられる非イオン界面活性剤は、アルキルタイプの場合にはアルキル鎖長が16以上であることが望ましい。アルキル鎖長が短くなると目に対する刺激が強くなる傾向がある。
また、(A)成分の界面活性剤の親油基は分岐または不飽和アルキルであることが好ましく、さらに好ましくはイソステアル基またはオレイル基であり、イソステアル基が最も好ましい。本発明において最も好ましい(A)成分の界面活性剤はPOEイソステアリン酸グリセリンである。
【0010】
成分(A)の配合量は、原液中、27〜40質量%であり、好ましくは29〜36質量%である。27質量%より少ないと白濁を防ぐ効果が十分でなく、40質量%よりも多いと泡状に吐出させるのが困難となる。
【0011】
(B)油分には、一般に化粧品に用いられているものの1種または2種以上を安定性を損なわない範囲で選ぶことができる。望ましいものは炭化水素油、シリコーン油および極性油である。シリコーン油を混合すると洗浄性能が向上する。
【0012】
炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン等がある。
シリコーン油としては、たとえばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーンがある。
極性の油分については安定性を損なわない範囲で少量を配合することが望ましい。極性油としては液体油脂とエステル油が挙げられる。液体油脂としては、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマワリ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、落花生油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等がある。エステル油としては、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソパルミチン酸オクチル、オレイン酸イソデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、コハク酸2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル等がある。
本発明において、最も好ましい油分は、デカメチルシクロペンタシロキサンとセチルイソオクタノエートを組み合わせて用いることである。
【0013】
(B)油分の配合量は、通常5〜25質量%であり、特に10〜20質量%が好ましい。5質量%未満ではメーク落とし効果が不十分となり、25質量%を超えると、透明な相とすることが困難となる。
【0014】
また成分(A)と成分(B)との質量比は、(A):(B)=1:4〜2:1となるよう配合することが望ましい。これを超えて成分(A)を配合した場合には、べたついた感触を与えることがあり、また水が混入した場合に期待されるマッサージ性を発揮できず好ましくない。これ以下の配合量の場合には水が混入した場合に白濁するなどの問題がある。
【0015】
本発明における(C)水の配合量は、原液中20〜50質量%であり、好ましくは30〜45質量%である。50質量%を超えて配合した場合にはメーク落ちが低下し、20質量%よりも少なく配合した場合には泡の持続性が低下する。
【0016】
本発明における原液には、(D)エタノールを原液に対して3〜6質量%配合することが好ましい。エタノールのより好ましい配合量は、原液中4〜5質量%である。3質量%未満では液が増粘する傾向があり、6質量%を超えると消泡が早い。
【0017】
本発明の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料における原液には、本発明の効果を損なわない範囲で上記した必須成分の他に防腐剤、薬剤、粉末、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、固形油分、半固形油分、高級アルコール、高級脂肪酸、酸化防止剤、塩等の配合が可能である。
【0018】
次に、本発明においては、上記(A)〜(C)成分を含有する原液がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることが必要である。
【0019】
次に、水の混入時の状態変化について調べる方法について以下に記載する。
油性成分、水、界面活性剤からなる3成分からなる系を理解するために3角図を利用することは広く知られている。3角図の各頂点には3種類の成分が配置され、各成分が100質量%の組成であることを示している。成分の混合によって得られる相の領域を、3角図上に図示したものは3成分系の相図と呼ばれる。3成分系の相図上には各成分の任意の混合比が全て含まれることになる。また成分の性質によって混合物を各頂点に配置したものが擬似3成分系相図である。たとえば水とエタノールの一定濃度の混合物を水性成分として頂点に配置する場合などは、水、エタノール、界面活性剤、油の4成分により擬似3成分系の相図を作成することができる。
【0020】
本発明の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料の原液は非イオン界面活性剤および油分(1種または2種以上)からなり、これに水を加えることで3成分系の相図が構成される。ここで、低級アルコールや多価アルコールを含む場合には、界面活性剤とアルコール類を1成分とみなし、2種以上の油が用いられる場合にも1成分とみなすと、擬似3成分系の相図が作成できる。
【0021】
本発明の条件であるバイコンティニュアスミクロエマルション相は以下の特徴を有し、判別が可能である。ミセル水溶液相およびバイコンティニュアスミクロエマルション相はどちらも光学的に等方性の透明低粘度溶液である。界面活性剤系で得られる等方性で透明低粘度溶液としてはこの他には逆ミセル油溶液があるのみである。これらを判別する方法を以下に示す。
【0022】
バイコンティニュアスミクロエマルション相は界面活性剤の会合数が増加し無限に会合したものであり、結果として水および油の可溶化量が飛躍的に向上し、水も油も連続的なチャネルを形成したものである。本相は外観による判定、相平衡図の作成、電気伝導度測定、NMRによる自己拡散係数の測定、フリーズフラクチャー法を用いて調製したレプリカの電子顕微鏡観察等により決定される。
【0023】
外観的にはバイコンティニュアスミクロエマルションは、透明な低粘度1相領域であり光学的には等方性である。光学的異方性の液晶相との区別は偏光板2枚を90度の位相差で組み合わせた間にサンプルを保持し、光の透過がないことを確認することで可能である。等方性界面活性剤連続相と他の等方性1相領域であるミセル水溶液、逆ミセル油溶液との区別にはさらに次の方法が有効である。
【0024】
水/油/界面活性剤(コサーファクタントを含む)で構成される3成分系の相平衡図上では等方性透明低粘度1相領域で、かつ水および油頂点のいずれからも連続する領域でない等の特長を有していることで同定可能であるが、この特長は構成される系によって異なる。電気伝導度の測定によって得られるバイコンティニュアスミクロエマルションの電導度は同じ系で得られるミセル水溶液相の約2/3の値をとることが知られている。NMRによる自己拡散係数測定は、LindmanらによりJ. Colloid Interface Sci. 1981, 83, 569等に詳しく記載されている方法である。フリーズフラクチャー法を用いて調製したバイコンティニュアスミクロエマルションの電子顕微鏡観察によれば、水および油の両方が連続となった像を得ることが可能である。この像によれば水あるいは油が連続のミセル水溶液相で得られる球状の会合体像との区別が容易である。この方法については今栄らによる文献Colloid polym. Sci. 1994, 272, 604に詳しく記載されている。相図上では水と油の比率が1:1程度を中心に7:3〜3:7程度で生成する場合が多い。また、ミセル水溶液から連続的な領域として得られる場合も多く、この場合には水頂点から連続する領域として得られる。
【0025】
これらから、本組成物の成分(A)の非イオン界面活性剤と成分(B)の油分の質量比が1:4〜2:1であり、さらに水を混合した場合に、光学的に等方性の透明、低粘度溶液はミセル水溶液あるいはバイコンティニュアスミクロエマルションの可能性がある。
【0026】
本発明で用いられる界面活性剤のHLBは6〜14であり、親水性であるため、相図上では本発明では水頂点からミセル水溶液の領域を経てバイコンティニュアスミクロエマルション相として連続的な領域として得られる場合が多い。
【0027】
これよりも界面活性剤濃度の低い領域ではHLBから判断して完全に白濁したO/W乳化領域となる。O/W乳化領域では界面活性剤は水中でミセルを形成しており、油が数μm程度の大きさで分散しているため、光は全ての波長が散乱され白色を呈する。また、連続な外相が水であるため望まれる洗浄効果を満たす事ができない。
【0028】
また、これよりも界面活性剤濃度の高い領域では液晶を形成することが多い。液晶を含む領域においては白濁するとともに粘度が高くなり本発明で望まれるマッサージ性を満たすことができない。
【0029】
本発明に用いられる噴射剤は、通常エアゾール製品に用いられる噴射剤を用いることができる。具体例を挙げると、トリクロロモノフルオロメタン,ジクロロジフルオロメタン,トリクロロトリフルオロエタン,ジクロロテトラフルオロエタン等のクロロフルオロカーボン、プロパン,イソブタン,ノルマルブタンおよびその混合物である液化石油ガス(以下、LPGと略す。)等の液化ガス、ジメチルエーテル、イソペンテン、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられる。LPGを用いた場合には粘性の高いものが得られる。またジメチルエーテルを用いた場合は泡切れが早いという特徴がある。これらのガスは単独でもまた二種以上を混合して用いることもできる。
【0030】
噴射剤の配合量は、原液と噴射剤を合わせた全量に対して5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜15質量%である。少なすぎると低温での良好な泡沫が得られず好ましくなく、多すぎると室温で吐出しすぎる。
【実施例】
【0031】
次に実施例により本発明をさらに具体的に詳細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。配合量は質量%を表わす。
実施例に先立ち、本実施例で行った評価方法について述べる。
【0032】
(1)原液透明性の判定基準
室温における原液の透明性を次の基準で評価した。
○:透明1相である。(バイコンティニュアスミクロエマルション相1相状態である。)
△:半透明である。(このうち、*は静置すると分離したものを示す。)
×:不透明か、または2相状態である。
【0033】
(2)相溶性
原液とLPGガスとをガラス瓶中で、原液:LPG=92:8(質量比)で混合し、振とう後、1昼夜放置した時の透明性を次の基準で評価した。
○:透明1相である。(バイコンティニュアスミクロエマルション相1相状態である。)
※1:2層に分離し、乳白色になる。
※2:2層に分離し、半透明になる。
【0034】
(3)相溶時の粘性
原液とLPGガスとをガラス瓶中で、原液:LPG=92:8(質量比)で混合し、振とうした時の混合のしやすさを、−2〜+5の8段階で評価した。0を適度な混ざり易さとし、マイナスになるほど混ざり易いものとした。4以上はジェル状で事実上混合が困難である。
【0035】
(4)泡質
原液とLPGガスとをガラス瓶中で、原液:LPG=92:8(質量比)で混合し、振とうした時の泡質を次の基準で評価した。
◎:泡が30秒以上安定に維持される。
○:泡が10〜30秒安定に維持される。
△:泡が10秒未満で崩壊する。
【0036】
試験例1〜78 泡状エアゾールメーキャップ洗浄料
(原液処方)
A部
(1)プロピレングリコール 23.3質量部
(2)POE(8)イソステアリン酸グリセリン 67.6
(エマレックスGWIS−108、日本エマルジョン社製)
(3)エタノール 9.1
B部
(1)ドデカメチルシクロヘキサシロキサン 62.3質量部
(2)パルミチン酸オクチル 37.7
C部
(1)水 99.0質量部
(2)クエン酸ナトリウム 1.0
(充填処方)
原液 92.0質量%
LPG 8.0質量%
【0037】
[製法]
A部〜C部をそれぞれ下記表1〜8に記載した配合量で混合し、加熱撹拌してホモミキサーで分散後エアゾール缶に充填し、バルブをクリンプしてからLPGを充填した。
その後、各試料について、上記した評価基準により、原液透明性、相溶性、相溶時の粘性、泡質を評価した。その結果を併せて表1〜8に示す。
【0038】
【表1】

【0039】
【表2】

【0040】
【表3】

【0041】
【表4】

【0042】
【表5】

【0043】
【表6】

【0044】
【表7】

【0045】
【表8】

【0046】
上記表1〜8に示す処方で泡状エアゾールメーキャップ洗浄料を調製したときの、主要点における擬似3成分系相図(A(界面活性剤)−B(油分)−C(水))は図1のようになる。図中、●点は相溶透明点であり、○点は相溶半透明点であり、△点は相溶不透明点である。
【0047】
また、図2は、上記表1〜8に示す処方で泡状エアゾールメーキャップ洗浄料を調製したときの、別の主要点における擬似3成分系相図(A(界面活性剤)−B(油分)−C(水))を示したものである。図中、●および実線で示す線が原液透明領域の境界線であり、▲および点線で示す線が噴射剤相溶時透明領域の境界線である。図2から、原液透明領域と相溶時の透明領域とはほぼ重なっていることが分かる。
さらに、図3は、図2における原液透明領域境界線および噴射剤相溶時透明領域境界線と共に、泡状で吐出可能な領域を斜線で示した図である。
【0048】
なお図1〜3中、GWIS−108はイソステアリン酸グリセリンであり、PGはプロピレングリコールであり、POはパルミチン酸オクチルである。
【0049】
試験例79〜82
上記試験例78と同様の原液処方を用い、原液:噴射剤の割合を次の表9に示すように変化させて、充填割合および噴射剤圧力の違いによる製品内圧および泡質への影響を評価した。容器はAL40φ−118(東罐B2改)、バルブは04−1220 ステムφ0.46HG4スロット(プリシジョン)を用い、内容量は80gとした。
試験例78および試験例79〜82の各試料のそれぞれ25℃と5℃における内圧(MPa)、および室温保管(22℃)と冷蔵保管(5℃)した時の使用テスト結果を併せて表9に示す。使用テスト結果の評価基準は次の通りである。
【0050】
(使用テスト結果の評価基準)
○:使用に問題なし(相溶性がよく、適度な吐出性を有する。)
△:使用にやや問題あり
×:使用不可
【0051】
【表9】

【0052】
*1:吐出量が多いが、許容範囲である。
*2:相溶性は良いが、泡消が早い。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例における泡状エアゾールメーキャップ洗浄料の主要点における擬似3成分系相図(A(界面活性剤)−B(油分)−C(水))を示す図である。
【図2】本発明の実施例における泡状エアゾールメーキャップ洗浄料の別の主要点における擬似3成分系相図(A(界面活性剤)−B(油分)−C(水))の原液透明領域と相溶時の透明領域を示す図である。
【図3】本発明の実施例における泡状エアゾールメーキャップ洗浄料の別の主要点における擬似3成分系相図(A(界面活性剤)−B(油分)−C(水))の原液透明領域と泡状で吐出可能な領域を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)HLBが6〜14の非イオン性界面活性剤を原液中27〜40質量%と、(B)油性成分を原液中5〜25質量%と、(C)水を原液中20〜50質量%とを含有する原液と、噴射剤とからなり、
前記原液がバイコンティニュアスミクロエマルション相であることを特徴とする泡状エアゾールメーキャップ洗浄料。
【請求項2】
前記噴射剤の配合量が、原液と噴射剤を合わせた全量に対して5〜30質量%であることを特徴とする請求項1に記載の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料。
【請求項3】
さらに(D)エタノールを原液中3〜6質量%配合してなることを特徴とする請求項1に記載の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料。
【請求項4】
(A)成分と(B)成分との質量比が、(A):(B)=1:4〜2:1であることを特徴とする請求項1に記載の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料。
【請求項5】
(A)非イオン界面活性剤がポリオキシエチレン(POE)イソステアリン酸グリセリンであることを特徴とする請求項1に記載の泡状エアゾールメーキャップ洗浄料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−112746(P2007−112746A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−305723(P2005−305723)
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】