説明

泥土撹拌装置

【課題】既存のベースマシンのアタッチメントとして使用可能にし、併せて泥土と固化剤の混合効率の向上及び固化剤の均一な撹拌・混合を可能にした泥土撹拌装置を提供する。
【解決手段】泥土に固化剤を添加して撹拌・混合する泥土撹拌装置であって、支持枠体20の縦部材2004と2006との間に延在し縦部材2004、2006に回転可能に支持された第1撹拌体30と、第1撹拌体30から離れて縦部材2004と2006との間に延在し縦部材2004、2006に回転可能に支持された第2撹拌体40と、第1撹拌体30を回転する第1駆動モータ50と、第2撹拌体40を回転する第2駆動モータ60と、縦部材2004、2006にそれぞれ設けられ第1撹拌体30と第2撹拌体40との間に固化剤を供給する固化剤供給管70とを備える構成にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の溜池やダム内部等に堆積した泥土を所要の強度と遮水性を有するように、固化剤を添加し撹拌混合して固化処理する泥土撹拌装置に関する。
【背景技術】
【0002】
溜池やダム内部等に堆積した泥土を築堤土として再利用したり、あるいは泥土の搬出・処理を容易にするための固化処理方法には、泥土にセメントなどの固化剤を加え撹拌混合して固化するようにした泥土固化処理装置が知られている(特許文献1参照)。
また、軟弱地盤の改良の際に、泥土が所用の強度と遮水性を有するように、泥土に固化剤を添加・混合する。これにより、泥土の搬出・処理を容易にしている。
【0003】
この種の泥土固化処理装置は、泥土及び固化剤を別々の搬送手段を利用して撹拌装置の撹拌タンク内に搬送し、撹拌翼を回転することにより泥土と固化剤とを撹拌混合しながら撹拌タンクの排出口から排出するように構成されている。
【0004】
しかし、このような従来の泥土固化処理装置では、その撹拌装置の動力に専用のパワーユニットを使用しているため、泥土固化処理装置が大型になっていた。そのため、泥土固化処理装置運搬に多くの時間・費用・労力を要していた。また、従来の泥土固化処理に使用される撹拌装置は、バックホウや油圧ショベル等のベースマシンのアタッチメントとして使用することができないため、泥土固化処理装置の機動性が損なわれるほか、泥土固化処理装置は自走できなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−173085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであって、既存のベースマシンのアタッチメントとして使用可能にし、併せて泥土と固化剤の混合効率の向上及び固化剤の均一な撹拌・混合を可能にした泥土撹拌装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために本発明は、泥土に固化剤を添加して撹拌・混合する泥土撹拌装置であって、細長形状を呈する横部材と、前記横部材の長さ方向の両端からそれぞれ互いに平行して延在する一対の縦部材とを有する支持枠体と、前記一対の縦部材間に延在し前記一対の縦部材に回転可能に支持された第1撹拌体と、前記縦部材の長手方向において前記第1撹拌体から離れた前記一対の縦部材間に延在し前記一対の縦部材に回転可能に支持された第2撹拌体と、前記支持枠体に設けられ前記第1撹拌体を回転する第1駆動モータと、前記支持枠体に設けられ前記第2撹拌体を回転する第2駆動モータと、前記一対の縦部材にそれぞれ設けられ前記第1撹拌体と第2撹拌体との間に固化剤を供給する固化剤供給管とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の泥土撹拌装置によれば、既存のベースマシンのアタッチメントとして使用することができ、泥土と固化剤の混合効率を向上でき、併せて固化剤を均一に撹拌・混合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明にかかる泥土撹拌装置をベースマシンのブームに揺動可能に連結して泥土と固化材とを撹拌・混合する状態を示す全体の構成図である。
【図2】本発明にかかる泥土撹拌装置の正面図である。
【図3】本発明にかかる泥土撹拌装置の側面図である。
【図4】本発明にかかる泥土撹拌装置の一部を切り欠いて示す拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明にかかる泥土撹拌装置の実施の形態について図1乃至図4を参照して詳細に説明する。
図1において、100は泥土撹拌装置、200はバックホウや油圧ショベル等の自走可能なベースマシンである。泥土撹拌装置100はベースマシン200のブーム202に揺動可能に連結され、ベースマシン200のアタッチメントの1つとして使用できるようになっている。
【0011】
泥土撹拌装置100は、図1乃至図4に示すように、支持枠体20、第1撹拌体30、第2撹拌体40、第1駆動モータ50、第2駆動モータ60、固化剤供給管70等を含んで構成される。
支持枠体20は、鋼材からなる細長形状を呈する横部材2002と、横部材2002の長さ方向の両端に結合され、この両端からそれぞれ互いに平行して下方へ延在する一対の縦部材2004,2006とを備える。縦部材2004及び2006は、中空の四角筒鋼材から構成され、泥土や水が浸入できない密閉構造になっている。
また、横部材2002の長さ方向の中央部には、ベースマシン200のブーム202の先端に上下方向に揺動可能に連結されたアーム203の先端に揺動可能に連結される連結部2008が設けられている。これにより、支持枠体20は、ブーム202の先端に連結部2008及び連結ピン2010によって揺動可能に、かつ着脱可能に連結される。
【0012】
第1撹拌体30は、泥土撹拌装置100がブーム202及びアーム203の操作により泥土中に押し込まれる時に、第2撹拌体40で撹拌・混合された泥土と固化剤との混合物を、該混合物に固化剤を注入しながら更に撹拌・混合するもので、縦部材2004と2006との間に延在して縦部材2004と2006に回転可能に支持される。
すなわち、第1撹拌体30は、縦部材2004と2006との間に延在する長さの第1回転軸3002を有し、この第1回転軸3002の両端は、縦部材2004及び2006の側璧を貫通して縦部材2004及び2006内に突出している。そして、縦部材2004及び2006内への第1回転軸3002の突出両端部は軸受3004,3006を介して縦部材2004と2006に回転可能に支持されている。
また、第1撹拌体30は、第1回転軸3002の外周に該外周から離間する方向に突出し第1回転軸3002の全長に亘り設けられた複数の第1撹拌羽根3008を含んでいる。
第1撹拌羽根3008は、図4に示すように、直角に折り曲げられたチョッパー形の撹拌羽根を構成している。
【0013】
第2撹拌体40は、泥土撹拌装置100がブーム202及びアーム203の操作により泥土中に押し込まれる時に泥土と注入される固化剤とを粗練り状態に撹拌・混合するもので、縦部材2004、2006の長手方向において、第1撹拌体30から下方へ離れた箇所の縦部材2004と2006との間に延在して縦部材2004と2006に回転可能に支持される。
すなわち、第1撹拌体40は、縦部材2004と2006との間に延在する長さの第2回転軸4002を有し、この第2回転軸4002の両端は、縦部材2004及び2006の側璧を貫通して縦部材2004及び2006内に突出している。そして、縦部材2004及び2006内への第2回転軸4002の突出両端部は軸受4004,4006を介して縦部材2004と2006に回転可能に支持されている。
また、第2撹拌体40は、第2回転軸4002の外周に該外周から離間する方向に突出し第2回転軸4002の全長に亘り設けられた複数の第2撹拌羽根4008を含んでいる。
この第2撹拌羽根4008は、図4に示すように、第2回転軸4002に回転軸線Lに対して一定の角度θ1傾斜するパドル形の撹拌羽根を構成している。
【0014】
第1駆動モータ50は第1撹拌体30を回転駆動するもので、ベースマシン200に装備された油圧装置からの油圧により駆動される油圧モータから構成されている。この第1駆動モータ50は、密閉構造のハウジング5002内に収容されている。このハウジング5002を含む第1駆動モータ50は縦部材2004の上端に取着されている。
また、第1駆動モータ50には駆動スプロケット5004が設けられており、この駆動スプロケット5004と第1回転軸3002の一端に取着された従動スプロケット5006との間には、縦部材2004の内部を通して配置されたスプロケットチェーン5008が巻き掛けられている。
さらに、第1駆動モータ50には、図4に示すように、ベースマシン200に設置されている油圧ポンプ12からの油圧が、流路切換弁及びその操作部からなる正逆転切換回路14と、流量調節弁及びその操作部からなる流量制御回路16を介して供給されるように構成されている。
【0015】
第2駆動モータ60は第2撹拌体40を回転駆動するもので、ベースマシン200に装備された油圧装置からの油圧により駆動される油圧モータから構成されている。この第2駆動モータ60は、密閉構造のハウジング6002内に収容されている。このハウジング6002を含む第2駆動モータ60は縦部材2006の上端に取着されている。
また、第2駆動モータ60には駆動スプロケット6004が設けられており、この駆動スプロケット6004と、第2回転軸4002の一端に取着された従動スプロケット6006との間には、縦部材2006の内部を通して配置されたスプロケットチェーン6008が巻き掛けられている。
さらに、第1駆動モータ60には、図4に示すように、ベースマシン200に設置されている油圧ポンプ12からの油圧が、流路切換弁及びその操作部からなる正逆転切換回路18と、流量調節弁及びその操作部からなる流量制御回路20を介して供給されるように構成されている。
【0016】
縦部材2004及び2006には、固化剤供給管70が縦部材2004及び2006の長手方向に沿ってそれぞれ配設されている。そして、固化剤供給管70の吐出口7002(図3及び図4参照)は第1撹拌体30と第2撹拌体40との間に向けて開口され、固化剤供給管70の供給口7004(図3参照)には、図示省略した従来周知の固化剤供給装置からセメント等の固化剤が供給できるように構成されている。
【0017】
次に、本実施の形態に示す泥土撹拌装置100の動作について説明する。
溜池やダム内部等に堆積した泥土に固化剤を添加して撹拌混合する場合は、まず、図1に示すように、予め構築された泥土混合槽22内に、溜池等の底から掘削した泥土24を投入する。その後、ベースマシン200を移動させて、ブーム202の先端に連結された泥土撹拌装置100を泥土混合槽22内の泥土24の上方で吊り下げ状態に保持する。かかる状態で、油圧ポンプ12を起動し、この油圧ポンプ12から吐出される油圧を正逆転切換回路14及び流量制御回路16を通して第1駆動モータ50に供給し、第1駆動モータ50を駆動することで第1撹拌体30を回転させる。同時に、油圧ポンプ12からの吐出油圧を正逆転切換回路18及び流量制御回路20を通して第2駆動モータ60にも供給し、第2駆動モータ60を駆動することで第2撹拌体40を回転させる。これと同時に、図示省略した従来周知の固化剤供給装置から両方の固化剤供給管70に固化剤を供給することにより、それぞれの吐出口7002からの固化剤を第1撹拌体30と第2撹拌体40との間に向けて吐出する。
【0018】
この状態で、ブーム202及びアーム203を操作して泥土撹拌装置100全体を一定の速度で降下させ、泥土撹拌装置100を第2撹拌体40側から泥土24中に順次押し込む。この押し込み動作により、回転する第2撹拌体40が泥土24中にその表面から順次押し込まれると、第2撹拌体40は、泥土24と、固化剤供給管70を通して供給口7004から供給される固化剤とを粗練り状態に撹拌・混合する。これに続いて、回転する第1撹拌体30が泥土24中にその表面から順次押し込まれると、第1撹拌体30は、第2撹拌体40で撹拌・混合された泥土と固化剤との混合物を、該混合物に固化剤供給管70を通して供給口7004から固化剤を供給しながら更に撹拌・混合する。このような第2撹拌体40と第1撹拌体30とによる泥土と固化剤との撹拌・混合動作は、泥土撹拌装置100の下端が泥土混合槽22内の底面に近接する、予め決められた降下端まで連続して行われる。そして、泥土撹拌装置100が降下端に達したならば、第2撹拌体40及び第1撹拌体30の撹拌動作を継続させたままの状態で泥土撹拌装置100をブーム202により泥土24の表面上まで上昇させる。これにより、泥土と固化剤とを均一に撹拌・混合することができる。
なお、泥土と固化剤とを、より一層、均一に撹拌・混合したい場合は、同一箇所において、泥土撹拌装置100をブーム202及びアーム203により複数回上下動作させればよい。
【0019】
泥土混合槽22内の泥土中への最初の押し込み箇所での泥土撹拌装置100による泥土と固化剤との撹拌・混合が終了したならば、上記最初の押し込み箇所に隣接して、該押し込み箇所の前方または後方あるいは左方または右方に所定の距離ずらした箇所に泥土撹拌装置100を移動する。この移動箇所で泥土撹拌装置100を再び一定の速度で、予め決められた降下端まで降下させた後上昇させることにより、第2撹拌体40と第1撹拌体30で泥土と固化剤とを均一に撹拌・混合する。
以下同様にして、泥土撹拌装置100を前方または後方あるいは左方または右方に所定の距離ずらした箇所での第2撹拌体40と第1撹拌体30の撹拌・混合を繰り返し実行する。
【0020】
すなわち、泥土混合槽22内の泥土24に固化剤を均一に混合させる場合は、ベースマシン200のブーム202及びアーム203により、泥土撹拌装置100を泥土混合槽22内の泥土中で上下移動させる操作と、泥土撹拌装置100を前方または後方あるいは左方または右方へ所定の距離させる操作を繰り返し行う。例えば図1の実線で示す箇所で最初に泥土撹拌装置100を上下移動させて泥土と固化剤とを撹拌・混合した場合は、この最初の撹拌・混合箇所から図1の二点鎖線で示す箇所まで所定の距離移動させるごとに泥土撹拌装置100の上下移動させて泥土と固化剤とを撹拌・混合する。これにより、泥土混合槽22内に投入された泥土24に固化剤を均一に混合でき、かつ混合時間を短縮することができる。
また、図1の実線で示す最初の撹拌・混合箇所から左方または右方に所定の距離移動させるごとに泥土撹拌装置100の上下移動させて泥土と固化剤とを撹拌・混合する操作と、泥土撹拌装置100を前方または後方へ所定の距離移動させるごとに泥土撹拌装置100の上下移動させて泥土と固化剤とを撹拌・混合する操作と交互に実行することも可能である。これにより、泥土混合槽22内に投入された全ての泥土24に対し固化剤を、より一層均一に混合でき、かつ混合時間を短縮することができる。
なお、泥土撹拌装置100の前方または後方への移動距離、あるいは左方または右方への移動距離は一定とは限らず、ランダムであってもよい。
【0021】
第1撹拌体30及び第2撹拌体40の回転方向と回転速度は、撹拌混合される泥土の土質性状により変更される。
すなわち、第1撹拌体30の回転方向の変更は、正逆転切換回路14を正転または逆転側へ切り換えることで行われる。そして、第1撹拌体30の回転速度の調整は、流量制御回路16を操作して第1駆動モータ50への油圧流量を制御することでなされる。また、第2撹拌体40の回転方向の変更は、正逆転切換回路18を正転または逆転側へ切り換えることで行われる。そして、第2撹拌体40の回転速度の調整は、流量制御回路20を操作して第2駆動モータ60への油圧流量を制御することでなされる。
【0022】
このような本実施の形態に示す泥土撹拌装置100によれば、ベースマシン200のアーム203の先端に泥土撹拌装置100の支持枠体20を連結部2008及び連結ピン2010によって揺動可能に、かつ着脱可能に連結できる構成にしたので、泥土攪拌装置100を既存の油圧ショベルなどのベースマシン200のアタッチメントとして使用することができる。これにより、駆動装置としてのベースマシンに汎用性があり、泥土攪拌装置のベースマシンへの着脱も容易にできる。
【0023】
また、本実施の形態に示す泥土撹拌装置100によれば、別々の駆動モータ50、60により回転され、かつ支持枠体20の縦部材2004と2006との間に両端が回転可能に支持された第1撹拌体30及び第2撹拌体40を備え、そして、泥土撹拌装置100をブーム202により一定の速度で降下させて泥土撹拌装置100を第2撹拌体40側から泥土24中に順次押し込む時に、第2撹拌体40で撹拌・混合された泥土と固化剤との混合物を、後続する第1撹拌体30で、固化剤を注入しながら更に撹拌・混合し、さらに、第1撹拌体30及び第2撹拌体40の両端側から第1撹拌体30と第2撹拌体40の間に向けて、固化剤供給管70の吐出口7002から固化剤を供給する構成にしたので、固化剤を泥土に効率よく混合させることができる。しかも、泥土撹拌装置100は、ベースマシン200のブーム202によって、泥土混合槽22内を前後方向、左右方向及び泥土混合槽22の深さ方向(上下方向)に移動できるため、泥土と固化剤の混合効率を更に向上でき、かつ泥土混合槽22内全体の泥土に固化剤を均一に撹拌・混合させることができる。
【0024】
また、本実施の形態に示す泥土撹拌装置100によれば、第1撹拌体30及び第2撹拌体40の回転方向と回転速度を変更及び調節する正逆転切換回路及び流量制御回路をそれぞれ備えているので、泥土の土質性状に合わせて第1撹拌体30及び第2撹拌体40の回転方向及び回転速度を変更し調節することができ、より効率の良い泥土と固化剤との撹拌・混合が可能になる。
さらに、本実施の形態に示す泥土撹拌装置100によれば、第1撹拌体30及び第2撹拌体40の撹拌羽根にチョッパー形、パドル形、オーガー形などの何れかを使用し、または第1撹拌体30及び第2撹拌体40に設けられる撹拌羽根に同一または異なる形状の撹拌羽根を使用し、あるいは上記形状の撹拌羽根を組み合わせて使用することにより、種々の土質性状の改良に適用することができる。
また、油圧駆動源の圧力を圧力計などを利用してモニタリングすることにより、泥土の撹拌の均一状況を確認することができる。
【符号の説明】
【0025】
100…泥土撹拌装置、200…ベースマシン、202…ブーム、203…アーム、20…支持枠体、2002…横部材、2004,2006…縦部材、2008…連結部、30…第1撹拌体、3002…第1回転軸、3008…第1撹拌羽根、40…第2撹拌体、4002…第2回転軸、4008…第2撹拌羽根、50…第1駆動モータ、60…第2駆動モータ、70…固化剤供給管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
泥土に固化剤を添加して撹拌・混合する泥土撹拌装置であって、
細長形状を呈する横部材と、前記横部材の長さ方向の両端からそれぞれ互いに平行して延在する一対の縦部材とを有する支持枠体と、
前記一対の縦部材間に延在し前記一対の縦部材に回転可能に支持された第1撹拌体と、
前記縦部材の長手方向において前記第1撹拌体から離れた前記一対の縦部材間に延在し前記一対の縦部材に回転可能に支持された第2撹拌体と、
前記支持枠体に設けられ前記第1撹拌体を回転する第1駆動モータと、
前記支持枠体に設けられ前記第2撹拌体を回転する第2駆動モータと、
前記一対の縦部材にそれぞれ設けられ前記第1撹拌体と第2撹拌体との間に固化剤を供給する固化剤供給管とを備える、
ことを特徴とする泥土撹拌装置。
【請求項2】
前記横部材の長さ方向の中央部に、自走可能なベースマシンのブームに揺動可能に連結される連結部が設けられ、前記支持枠体は、前記ブームに前記連結部を介して揺動可能に連結されていることを特徴とする請求項1記載の泥土撹拌装置。
【請求項3】
前記第1撹拌体は、前記一対の縦部材間に延在しその両端が前記一対の縦部材に回転可能に支持された第1回転軸と、前記第1回転軸の外周に該外周から離間する方向に突出し前記回転軸の全長に亘り設けられた複数の第1撹拌羽根とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の泥土撹拌装置。
【請求項4】
前記第2撹拌体は、前記一対の縦部材間に延在しその両端が前記一対の縦部材に回転可能に支持された第2回転軸と、前記第2回転軸の外周に該外周から離間する方向に突出し前記回転軸の全長に亘り設けられた複数の第2撹拌羽根とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の泥土撹拌装置。
【請求項5】
前記第1撹拌体と前記第2撹拌体は、同一の形状を呈していることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の泥土撹拌装置。
【請求項6】
前記第1撹拌体と前記第2撹拌体は、それぞれ異なった形状の撹拌羽根を有していることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の泥土撹拌装置。
【請求項7】
前記第1及び第2駆動モータは油圧モータからなり、前記各油圧モータへの油圧は、前記ベースマシンに設置されている油圧ポンプから正逆転切換回路及び流量制御回路を介して供給されることを特徴とする請求項2記載の泥土撹拌装置。
【請求項8】
前記支持枠体に支持された前記第1撹拌体と第2撹拌体は、前記ベースマシンのブームにより前記泥土中に押し込まれ、当該押し込み操作時に前記第2撹拌体で撹拌・混合された泥土と固化剤との混合物を前記第1撹拌体で更に撹拌・混合することを特徴とする請求項2記載の泥土撹拌装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−208451(P2011−208451A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78321(P2010−78321)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(302060926)株式会社フジタ (285)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】