説明

注文処理装置、注文処理方法、およびプログラム

【課題】複数の顧客がそれぞれ個別に注文した商品をまとめて、適切に注文することができる注文処理装置を提供する。
【解決手段】複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付部101と、注文受付部101が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、集計した数量を示す情報である集計数量情報と、数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得部104と、注文情報取得部104が取得した注文情報を出力する注文情報出力部105と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の顧客で商品の注文を行うための注文処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、同一グループの複数人の各メンバーが、携帯電話により、それぞれ別々に料理や飲み物を注文し、自分が注文したものだけ精算する機能を備えたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−256522号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の注文処理装置においては、複数の顧客がそれぞれ個別に注文した商品をまとめて、適切に注文することが可能な装置がないという課題があった。例えば、従来の注文処理装置においては、複数の顧客がそれぞれ商品を注文した結果、各商品がどの程度の量だけ最終的に提供されるかを画像等で適切に示すことができず、顧客は、最終的にどのような数量の商品が届くかを把握したうえで注文することができなかった。
【0005】
また、従来の注文処理装置においては、一の顧客が、1以上の顧客に対して提供された商品のうちの、自分が注文していない商品(即ち、他人が注文した商品)を勝手に取得した場合であっても、不適切な商品の取得があったことを検知して警告することができないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の注文処理装置は、複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付部と、注文受付部が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、集計した数量を示す情報である集計数量情報と、数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得部と、注文情報取得部が取得した注文情報を出力する注文情報出力部と、を備えた注文処理装置である。
【0007】
かかる構成により、複数の顧客がそれぞれ個別に注文した商品をまとめて、適切に注文することができる。
【0008】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品識別情報と、数量を指定する情報である数量指定情報と、商品識別情報が示す商品とは分量のみが異なる変換対象となる商品の商品識別情報である変換商品識別情報とを有する変換商品対応情報が格納される変換商品対応情報格納部を更に備え、注文情報取得部は、集計数量情報のうちの、変換商品対応情報が示す商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた数量情報が示す数量の、変換商品対応情報に含まれる数量指定情報が示す数量分を、変換商品識別情報と対応付けられた、予め指定された数量の集計数量情報に変更する注文処理装置である。
【0009】
かかる構成により、数量指定情報が指定する数量分の商品を、分量のみが異なる1以上の商品に自動的に変換して注文可能とすることができる。これにより、例えば、ユーザに、実質的に同じ内容のお得な商品等を勧めることが可能となる。
【0010】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品識別情報と、数量情報と、数量情報が示す数量分の商品識別情報が示す商品の画像情報である商品画像情報とを有する商品画像管理情報が格納される画像情報格納部と、注文受付部が受け付けた商品識別情報と数量情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部から取得する画像情報取得部と、画像情報取得部が取得した商品画像情報が配置された、注文の受付に用いられる画面である注文画面を出力する注文画面出力部と、を更に備えた注文処理装置である。
【0011】
かかる構成により、注文しようとする数量分の商品画像を有する注文画面を出力することができる。
【0012】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品識別情報と、数量情報と、人数を示す情報である人数情報と、数量情報が示す数量分の、商品識別情報が示す商品を、人数情報が示す数で分配した商品の画像情報である商品画像情報とを有する商品画像管理情報が格納される画像情報格納部を更に備え、注文受付部は、人数情報を更に受け付け、画像情報取得部は、注文受付部が受け付けた商品識別情報と数量情報と人数情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部から取得する注文処理装置である。
【0013】
かかる構成により、注文しようとする商品を全員で分配した画像を示すことができる。
【0014】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品識別情報と、数量情報と、数量情報が示す数量分の、商品識別情報が示す商品の画像情報である商品画像情報とが格納される画像情報格納部と、注文情報取得部が取得した注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部から取得する画像情報取得部と、画像情報取得部が取得した商品画像情報が配置された、注文の受付に用いられる画面である注文画面を出力する注文画面出力部と、を更に備えた注文処理装置である。
【0015】
かかる構成により、複数の顧客が注文しようとする商品を、複数の顧客の注文分揃えた画像を出力することができる。
【0016】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の少なくとも一部を取得する顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報と、商品の商品識別情報とを取得する商品顧客情報取得部と、注文受付部が受け付けた注文受付情報の中に、商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報と取得顧客識別情報との組と一致する商品識別情報と顧客識別情報との組を有する注文受付情報があるか否かを判断する判断部と、判断部が、注文受付情報がないと判断した場合に、商品の不適切な取得に関する警告を出力する警告出力部と、を更に備えた注文処理装置である。
【0017】
かかる構成により、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品を、顧客が不適切に商品を取得することを防ぐことができる。例えば、注文していない顧客が、注文していない商品を取得することを警告することができる。
【0018】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品の提供されている状況が、予め指定された警告を出力しないための条件である非警告条件を満たすか否かを判断する条件判断部を更に備え、警告出力部は、条件判断部が条件を満たすと判断した場合には、警告を出力しない注文処理装置である。
【0019】
かかる構成により、状況に応じて、不適切な商品の取得についての警告を行わないようにすることができる。
【0020】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、1以上の顧客に提供された商品の提供時刻と、商品の商品識別情報とを取得する提供時刻取得部とを更に備え、非警告条件は、注文情報に応じて顧客に対して提供された商品の、顧客に提供されてからの経過時間が、予め指定された時間以上であることを示す条件であり、条件判断部は、商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品についての現在までの経過時間を、提供時刻取得部が商品識別情報について取得した提供時刻を用いて取得し、取得した経過時間が、非警告条件を満たすか否かを判断する注文処理装置である。
【0021】
かかる構成により、提供された商品の、提供されてからの経過時間が予め指定された時間以上であれば、上記の警告を行わないようにすることができる。
【0022】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、1以上の顧客に提供された商品の提供時刻と、商品の商品識別情報とを取得する提供時刻取得部と、1以上の顧客に対して提供される商品が配置される領域内において、商品が配置されていない予め指定された広さの空き領域を検出する空き領域検出部と、を更に備え、非警告条件は、空き領域検出部が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合において、商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品が、注文情報に応じて現在顧客に対して提供されている商品のうちの、顧客に提供されてからの経過時間の長さが、長い方から数えて予め指定された順位までの商品であることを示す条件であり、条件判断部は、空き領域検出部が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合に、商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品について提供時刻取得部が取得した提供時刻と、現在提供されている他の商品について提供時刻取得部が取得した提供時刻とを取得して、取得した提供時刻を用いて、非警告条件を満たすか否かを判断する注文処理装置である。
【0023】
かかる構成により、空き領域がない場合に、提供時刻が早い商品を取得する際には、上記の警告を行わないようにすることができる。
【0024】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品顧客情報取得部は、各顧客がそれぞれ取得した商品の数量の増加量である商品の重量の増加量を取得し、重量の増加量が予め指定された閾値以上の正の値である場合に、各顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報を取得する取得顧客識別情報取得手段と、取得顧客識別情報取得手段が取得顧客識別情報を取得する際に重量の増加量を取得した商品についての商品識別情報を取得する商品識別情報取得手段と、を備えた注文処理装置である。
【0025】
かかる構成により、顧客に提供された商品の重量の変化と、各顧客が取得した商品の重量の変化とから、商品を取得する顧客と、取得される商品とを判断することができる。
【0026】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品顧客情報取得部は、1以上の顧客に提供された1以上の商品と、各顧客が取得した商品とを含む画像である商品関連画像を順次取得する画像取得手段と、商品関連画像上の顧客の領域と、顧客の顧客識別情報とを有する顧客領域管理情報が格納される顧客領域管理情報格納手段と、商品関連画像と顧客領域管理情報とを用いて、1以上の顧客に提供された1以上の商品のうちの、各顧客が取得した商品の位置の変化を検出し、検出した位置の変化を用いて、各顧客が取得した商品を検出し、検出した商品の商品識別情報と、顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報を取得する識別情報取得手段と、を備えた注文処理装置である。
【0027】
かかる構成により、画像から検出した商品の位置の変化から、商品を取得しようとする顧客と、この顧客が取得する商品とを判断することができる。
【0028】
また、本発明の注文処理装置は、前記注文処理装置において、商品顧客情報取得部は、1以上の顧客に提供された1以上の商品と、各顧客が取得した商品とを含む画像である商品関連画像を順次取得する画像取得手段と、商品関連画像上の顧客の位置と、顧客の顧客識別情報とを有する顧客位置管理情報が格納される顧客位置管理情報格納手段と、商品の領域を示す情報である商品領域情報と商品識別情報とを商品関連画像から取得し、取得した商品領域情報が示す領域と、顧客位置管理情報が示す商品関連画像上の顧客識別情報が示す顧客の位置との間に商品顧客領域を設定し、一の商品顧客領域に物体の侵入が検出された場合に、この商品顧客領域に対応する商品の商品識別情報と、この商品顧客領域に対応する顧客識別情報である取得顧客識別情報とを取得する識別情報取得手段と、を備えた注文処理装置である。
【0029】
かかる構成により、商品顧客領域への物体の侵入を検出することで、商品を取得しようとしている顧客と、手等しようとする商品とを判断することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明による注文処理装置によれば、複数の顧客がそれぞれ個別に注文した商品をまとめて、適切に注文することができる。
【0031】
また、本発明による注文処理装置によれば、1以上の顧客に提供された商品から、この商品を注文していない顧客が取得しようとした場合に、警告を出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施の形態1における注文処理装置のブロック図
【図2】同注文処理装置の動作について説明するフローチャート
【図3】同注文処理装置の動作について説明するフローチャート
【図4】同注文処理装置の動作について説明するフローチャート
【図5】同注文処理装置を備えた注文処理システムの概念図
【図6】同注文処理装置の顧客管理情報を示す図を示す図
【図7】同注文処理装置の座席装置管理情報を示す図
【図8】同注文処理装置の注文画面の一例を示す図
【図9】同注文処理装置の画像情報管理情報を示す図
【図10】同注文処理装置の注文画面の一例を示す図
【図11】同注文処理装置の注文受付情報を示す図
【図12】同注文処理装置の注文情報を示す図
【図13】同注文処理装置の変換商品対応情報を示す図
【図14】同注文処理装置の注文情報を示す図
【図15】同注文処理装置の注文を確定するための注文画面を示す図
【図16】同注文処理装置の総重量管理情報の一例を示す図
【図17】同注文処理装置の空き領域検出部が取得したテーブル上の画像を示す図
【図18】同注文処理装置の警告の表示例を示す図
【図19】同注文処理装置の注文画面の表示例を示す図
【図20】本発明の実施の形態2における注文処理装置のブロック図
【図21】同注文処理装置の動作について説明するフローチャート
【図22】同注文処理装置の概念図
【図23】同注文処理装置の顧客領域管理情報を示す図
【図24】同注文処理装置の商品関連画像を示す図(図24(a)、(b))
【図25】同注文処理装置の商品領域管理情報の一例を示す図
【図26】同注文処理装置の商品関連画像を示す図(図26(a)、(b))
【図27】同注文処理装置の商品関連画像を示す図(図27(a)、(b))
【図28】本発明の実施の形態3における注文処理装置のブロック図
【図29】同注文処理装置の動作について説明するフローチャート
【図30】同注文処理装置の顧客位置管理情報を示す図
【図31】同注文処理装置の商品関連画像を示す図
【図32】同注文処理装置の商品顧客領域管理情報を示す図を示す図
【図33】同注文処理装置の商品関連画像を示す図(図33(a)、(b))
【図34】本発明の各実施の形態におけるコンピュータシステムの外観の一例を示す図
【図35】同コンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、注文処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における注文処理装置1のブロック図である。
【0035】
注文処理装置1は、注文受付部101、注文受付情報格納部102、変換商品対応情報格納部103、注文情報取得部104、注文情報出力部105、画像情報格納部106、画像情報取得部107、注文画面出力部108、商品顧客情報取得部109、提供時刻取得部110、空き領域検出部111、条件判断部112、判断部113、警告出力部114を備える。
【0036】
商品顧客情報取得部109は、2以上の重量測定手段1090、取得顧客識別情報取得手段1091、商品識別情報取得手段1092を備える。
【0037】
注文受付部101は、注文受付情報を受け付ける。注文受付情報は、複数の顧客のそれぞれの顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の商品識別情報と、商品の数量を示す数量情報と、を有する。注文受付情報は、例えば、複数の顧客が、それぞれ個別に、商品の注文を行った結果として、注文受付部101受け付ける情報である。
【0038】
ここで述べる商品は、有形物であれば、どのような商品であっても良い。商品は、例えば、飲食店で提供される飲食物である。
【0039】
顧客識別情報は、顧客の識別情報であり、顧客が識別可能な情報であれば、どのような情報であっても良い。顧客識別情報は、例えば、顧客の氏名や、顧客の会員番号、顧客の携帯電話番号であっても良いし、顧客のクレジットカード番号やキャッシュカード番号等であっても良い。また、顧客に対して、一時的に割り当てられた文字列(数字も含む)であってもよい。また、顧客が利用する座席等を示す識別情報等であっても良い。商品識別情報は、商品の識別情報である。商品識別情報は、商品名や,商品コード等、商品を識別可能な情報であればどのような情報であっても良い。数量情報は、商品の数量を示す情報である。数量とは、例えば、商品の数(個数)や重量である。である。数量情報は、例えば、商品の数や、商品の量を示す値である。商品の数を示す値は、例えば、1個、2個や、1杯、2杯や、1人前、2人前等の値である。また、商品の量を示す値や、大、中、小等の量を示す値や、100g、200gや、200ml等の値である。数量情報の単位等は問わない。数量情報は、単位の情報を含んでもよいし、含まなくても良い。また、数量情報の指定を顧客から受け付けていない場合、デフォルトの数量情報(例えば、「1」等)を受け付けるようにしても良い。
【0040】
また、注文受付部101は、人数情報を更に受け付けてもよい。人数情報は、商品を注文する複数の顧客の人数である。商品を注文する顧客のグループの人数であっても良い。人数情報は、人数の情報である。人数情報は、例えば、注文した商品を利用する、あるいは消費する人数の情報である。例えば、注文受付部101は、顧客が図示しない入力デバイス等を介して入力した人数情報を受け付けても良い。また、顧客が商品を注文する際に座る各座席等に人が座ったことを検出するための圧力センサーや近接センサー等を設け、これらのセンサーのうちの人を検出したセンサーの数を注文受付部101がカウントして、このカウント値を注文受付部101が人数情報として受け付けても良い。また、予め、顧客が座る座席と、この座席に座る顧客の顧客識別情報とを対応付けた情報を、図示しない格納部等に予め格納しておくようにして、注文受付部101が、この格納部に格納されている顧客識別情報の数をカウントした値を人数情報として取得しても良い。
【0041】
なお、本実施の形態においては、一例として、注文受付部101が、顧客から受け付けた注文受付情報を後述する注文受付情報格納部102に蓄積する場合について説明する。
【0042】
ここでの受け付けは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。注文受付部101は、予め用意された注文受付情報を受け付けるための情報端末等に入力された注文受付情報を、例えば、無線や有線の通信手段等を介して受け付けても良い。また、このような情報端末を、各顧客それぞれに与えるようにして、各顧客がこの情報端末を介して注文受付情報の入力を行うようにしても良い。また、この場合、注文受付情報のうちの顧客識別情報については、注文等を行う前に、予め情報端末に入力して、情報端末内の図示しない記憶媒体等に蓄積できるようにして、情報端末が注文する商品の商品識別情報と数量情報とを顧客から受け付けた場合に、この記憶媒体に蓄積されている顧客識別情報を読み出して、受け付けた商品識別情報と数量情報とともに、注文受付部101に送信するようにしても良い。
【0043】
注文受付情報格納部102には、注文受付部101が受け付けた注文受付情報が格納される。なお、注文受付情報格納部102に格納される注文受付情報は、上記の注文受付情報から数量情報を除外したものであっても良い。注文受付情報格納部102は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、かかることは、他の格納部についても同様である。
【0044】
変換商品対応情報格納部103には、商品識別情報と、数量を指定する情報である数量指定情報と、商品識別情報が示す商品とは分量のみが異なる変換対象となる商品の商品識別情報である変換商品識別情報とを有する変換商品対応情報が格納される。数量指定情報は、例えば、変換に必要となる商品の数量を示す情報である。分量とは、例えば、商品の重さや体積や数である。商品が容器に入ったものである場合、分量は、内容量と考えても良い。分量のみが異なる商品とは、例えば、同じ銘柄のワインにおけるグラスワインとボトルワインや、グラスビールとピッチャーのビールや、通常サイズの料理とパーティーサイズの料理である。変換対象となる商品とは、具体的には、後述する画像情報取得部107が変換対象とする商品である。変換対象となる商品は、例えば、対応する商品識別情報が示す商品を、数量指定情報分だけ用意した場合の合計の分量よりも、分量が多く、かつ対応する商品識別情報が示す商品を、数量指定情報分だけ用意した場合の合計価格に対して、価格が同じまたは安価である商品である。あるいは、例えば、対応する商品識別情報が示す商品を、数量指定情報分だけ用意した場合の合計の分量と分量が同じで、かつ対応する商品識別情報が示す商品を、数量指定情報分だけ用意した場合の合計価格に対して価格が安価である商品である。変換については後述する。数量指定情報は、例えば、変換元の商品の数量を指定する情報である。
【0045】
注文情報取得部104は、注文受付部101が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計する。そして、注文情報取得部104は、集計した数量を示す情報である集計数量情報と、数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する。商品識別情報ごとに集計するということは、具体的には、同じ商品識別情報を有している注文受付情報に含まれる2以上の数量情報(言い換えれば、同じ商品識別情報と対応付けられた数量情報)が示す数量を加算することである。また、同じ商品識別情報と対応付けられた数量情報がなければ、数量は加算しない。なお、ここでは、最終的に数量が加算されなかった数量情報も、集計結果の一つであることから、集計数量情報として扱うものとする。注文情報取得部104による商品識別情報ごとの数量情報の集計は、例えば、注文情報取得部104が注文情報を受け付けるごとに行われる。
【0046】
また、注文情報取得部104は、集計数量情報のうちの、変換商品対応情報が示す商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた数量情報が示す数量の、変換商品対応情報に含まれる数量指定情報が示す数量分を、この変換商品識別情報と対応付けられた、予め指定された数量の集計数量情報に変更するようにしてもよい。つまり、変換商品対応情報が示す商品識別情報と一致する商品識別情報を有する注文情報に含まれる集計数量情報が示す数量の、この変換商品対応情報に含まれる数量指定情報が示す数量分の代わりに、この変換商品対応情報に含まれる商品識別情報と、予め指定された数量の数量指定情報とを有する注文情報を取得するようにしても良い。変更する処理について説明すると、例えば、注文情報取得部104は、上記で取得した一の注文情報から、商品識別情報を取得し、この商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた数量指定情報と、変換商品識別情報とを、変換商品対応情報格納部103に格納されている変換商品対応情報から読み出す。そして、この数量指定情報が示す数量が、上記で取得した一の注文情報に含まれる集計数量情報が示す数量の中に含まれるか否かを判断する。そして、含まれる場合、上記で取得した一の注文情報に含まれる集計数量情報から、数量指定情報が示す数量を減算するとともに、変換商品識別情報が示す商品識別情報と、予め指定された数量の集計数量情報とを有する注文情報を新たに取得する。予め指定された数量は、例えば「1」である。減算して値が「0」となった受付情報については、削除するようにしても良い。なお、集計数量情報が示す数量の中に、数量指定情報が示す数量が、複数含まれる場合、数量指定情報が示す数量が含まれる数を、予め指定された数量に乗算して得られた集計数量情報を有する注文情報を取得し、元の注文情報の集計数量情報からは、数量指定情報が示す数量を複数減算する。なお、上記の予め指定された数量は、各変換商品対応情報ごとに異なるものであってもよく、各変換商品対応情報と対応付けられて予め用意されているものを読み出すようにしても良い。
【0047】
以下に、変換を行う場合の一例を説明する。例えば、一の注文受付情報に含まれる商品識別情報が、グラスビールの識別情報であり、同じ注文受付情報に含まれる数量情報が、数量「5」を示す情報であったとする。そして、変換商品対応情報格納部103に、このグラスビールの識別情報と同じ商品識別情報を有する変換商品対応情報が格納されており、この変換商品対応情報の数量指定情報が示す数量が「4」であり、変換商品識別情報が、上記のグラスビールと同じビールのピッチャー(大容器)の商品識別情報であったとする。また、このビールピッチャーは、グラスビール4杯分と容量が同じで、価格が安い商品であるとする。注文情報取得部104は、数量情報が示す値「5」から、数量指定情報が示す値「4」を減算して、ビールピッチャーの変換商品識別情報を一つ取得する。また、残りの「1」を用いて、グラスビールの商品識別情報を有する注文情報の集計数量情報を更新する。これにより、グラスビール四杯分の代わりに、料金がお得なビールピッチャーの注文情報が取得されることとなる。
【0048】
なお、集計数量情報が変更された場合、変更元の商品の注文受付情報と対応付けられていた顧客識別情報を取得して、この顧客識別情報と、変更により追加された商品の商品識別情報と、上記の予め指定された数量とを有する注文受付情報を生成して、注文受付情報格納部102に蓄積するようにしても良い。また、変更前の商品の注文受付情報については、集計数量情報の値が「0」となった場合は削除しても良い。
【0049】
注文情報取得部104が注文情報を取得するタイミング等は問わない。例えば、注文受付部101が注文受付情報を受け付けた場合に、注文情報を取得しても良い。また、注文受付情報を受け付けた後、注文情報を生成する指示や、注文情報を出力する指示を受け付けた場合に注文情報を取得するようにしても良い。また、注文情報取得部104は、上述した人数情報を更に含む注文情報を取得しても良い。
【0050】
注文情報出力部105は、注文情報取得部104が取得した注文情報を出力する。例えば、注文情報出力部105は、注文情報取得部104が取得した注文情報を、予め指定された送信先にネットワークや通信回線等を介して送信する。予め指定された送信先とは、例えば、注文情報の通知先となるサーバ装置(図示せず)等である。注文情報の通知先とは、例えば、注文情報が示す注文内容に応じた商品の提供を行う業者等や発注先が注文情報を受け取るためのサーバ装置等である。また、注文情報出力部105は、注文情報を、モニタ等に表示しても良いし、プリンタ等を用いて紙等にプリントアウトしても良い。
【0051】
注文情報出力部105が、注文情報を出力するタイミングやトリガー等は問わない。例えば、注文情報取得部104が注文情報を取得した時点で送信しても良いし、注文情報取得部104が注文情報を取得後、図示しない受付部等を介して顧客から注文情報を送信する指示を受け付けた場合に、送信しても良い。
【0052】
ここで述べる出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。かかることは他の出力に関しても同様である。
【0053】
注文情報出力部105は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。注文情報出力部105は、ネットワーク等を介して情報の通信を行うための通信手段や、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。かかることは、注文画面出力部108や、警告出力部114等の他の出力部に関しても同様である。
【0054】
画像情報格納部106には、商品識別情報と、数量情報と、数量情報が示す数量分の商品識別情報が示す商品の画像情報である商品画像情報と、を有する商品画像管理情報が1以上格納される。数量情報が示す数量分の商品の商品画像情報とは、例えば、数量情報が示す数量分だけ、商品を配置、あるいは揃えた状態の、商品の画像の情報である。例えば、数量情報が示す数量分だけの商品を配置して、カメラ等で撮影して得られた画像情報である。例えば、個数単位で商品として扱われる商品Aを示す商品識別情報と、3個の数量を示す数量情報と、に対応する商品画像情報として、3個の商品Aを配置した画像情報が画像情報格納部106に格納される。また、例えば、1人前、2人前等の人数分を商品の数量の単位とする飲食物Bを示す商品識別情報と、3人前の数量を示す数量情報とに対応する商品画像情報は、3人分の量の飲食物Bを、皿等に盛りつけた飲食物Bの画像情報であってもよい。なお、商品画像情報が示す画像は、数量情報が示す数量分の商品が揃っていることが把握可能な画像であれば、必ずしも、数量情報が示す数量分の商品が画像上に表示されているものでなくても良い。例えば、6本の缶入り飲料を示す画像の代わりに、同じ缶入り飲料の6缶パックの画像を示す画像情報が商品画像情報として格納されていても良い。
【0055】
画像情報格納部106には、商品識別情報と、数量情報と、人数を示す情報である人数情報と、この数量情報が示す数量分のこの商品識別情報が示す商品を、この人数情報が示す数で分配した商品の画像情報である商品画像情報と、を有する商品画像管理情報が1以上格納されているようにしてもよい。一例を挙げると、個数単位で商品として扱われる商品Aを示す商品識別情報と、8個の数量を示す数量情報と、4人の人数を示す人数情報と対応付けて格納されている商品画像情報は、8個の商品Aを、4つ(4人)に分配した状態の商品の画像情報であり、具体的には、2個ずつの商品Aの組を、4組配置した商品画像である。また、個数単位ではなく重量単位で商品として扱われる商品Bを示す商品識別情報と、200個の数量を示す数量情報と、5人の人数を示す人数情報とに対応付けて格納されている商品画像情報は、200gの商品Bを、5つ(5人)に分配した状態の商品の画像情報であり、具体的には、40gずつの商品Bを、5つ用意した商品画像である。なお、人数情報を有する商品画像管理情報と、人数情報を有さない商品画像管理情報とが、画像情報格納部106に格納されているようにして、注文受付部101が受け付ける入力が人数情報を有する場合は、後述する画像情報取得部107が人数情報を有する商品画像情報を利用し、人数情報を有さない場合は、人数情報を有さない商品画像情報を利用するようにしても良い。
【0056】
商品画像情報は、実際に商品を撮影して得られた画像情報であっても良いし、CG(コンピュータグラフィックス)等で生成された画像情報であっても良いし、商品のイラストレーションの画像情報であっても良い。また、商品画像情報は、動画像の情報であっても、静止画像の情報であっても良い。また、商品画像情報のデータタイプや、ファイル形式等は問わない。また、商品画像情報には、商品の価格等の商品情報が、文字列を示す画像として配置されていても良い。
【0057】
画像情報格納部106に、商品画像情報が格納されるタイミングやトリガー等は問わない。例えば、画像情報格納部106には、予め、1以上の商品画像情報が格納されているようにしても良い。また、ここでの格納は、一時記憶も含む概念としても良い。例えば、注文受付部101が受け付けた注文受付情報に含まれる商品識別情報と数量情報とに応じて、後述する画像情報取得部107等がCG等や画像の合成等で生成させたこの商品識別情報が示す商品を、この数量情報が示す数量分だけ用意した画像情報が、画像情報格納部106に、一時記憶されても良い。また、注文情報取得部104が取得した注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報とに応じて、後述する画像情報取得部107等がCG等や画像の合成等で生成した、この商品識別情報が示す商品を、この集計数量情報が示す数量分だけ用意した画像情報が、画像情報格納部106に、一時記憶されても良い。
【0058】
また、画像情報格納部106には、商品価格等の、商品に関する他の情報が更に、商品識別情報等と対応付けられて格納されていても良い。
【0059】
画像情報取得部107は、注文受付部101が受け付けた注文情報に含まれる商品識別情報と数量情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部106から取得する。例えば、注文受付情報に含まれる商品識別情報と数量情報とにそれぞれ一致する商品識別情報と数量情報とが対応付けられた商品画像情報を画像情報格納部106から検索し、検出した商品画像情報を取得する。また、予め図示しない記憶媒体等に、1以上の商品識別情報が示す商品の、数量の最小単位分(例えば一個分や一皿分や指定重量分等)を示す画像情報(以下、単位画像情報と称す)を用意しておくようにし、この中から、注文受付部101が受け付けた商品識別情報に対応する単位画像情報を取り出し、これを受け付けた数量情報が示す分だけ複製して合成することで得られた合成画像の画像情報である商品画像情報を、上述した画像情報格納部106に一時記憶し、これを画像情報格納部106から読み出すようにしても良い。なお、合成する際には、各画像の少なくとも一部が重ならないような位置に、複製した各画像を配置する必要がある。例えば、商品以外の部分をいわゆるクリッピングパスやマスク等で隠した数量の最小単位分(例えば一つ分)の商品の画像情報を用意して、予め指定された背景画像上に、予め示した距離だけ横方向または縦方向にずらしながら数量情報が示す数量分の各画像情報を配置(必要であれば、重ねて配置)して合成(例えば結合)することで、商品画像情報を生成する。また、さらに、商品の画像情報の縦横の長さを取得し、上記のように予め指定された距離だけずらしながら横方向に配置した複数の画像情報の横方向の長さの合計値が、予め指定された商品画像情報の横の長さを超える場合は、この超えると判断される画像情報からは、高さ方向に予め指定された距離だけずらした位置を起点として、再度同様に横方向に最小単位分の数量の画像情報を配置して合成することで、商品画像情報を取得しても良い。なお、ずらす距離は、最小単位分の商品の画像情報の横の長さ以上や、縦の長さ以上としても良い。また、予め用意されたグリッドに沿って最小単位の商品の画像情報を配置しても良い。また、画像情報取得部107は、図示しない記憶媒体等に予め用意した1以上の商品識別情報が示す商品の、数量の最小単位分の立体オブジェクトのモデリングデータと、この商品のテクスチャデータ等の中から、注文受付部101が受け付けた商品識別情報に対応するモデリングデータとテクスチャデータとを読み出し、数量情報が示す数量分だけモデリングデータを複製して、予め指定された位置や予め指定されたルール等が示す位置に配置し、このモデリングデータに、読み出したテクスチャデータをマッピングしてレンダリングすることで数量分の商品を示す商品画像情報を生成し、画像情報格納部106に一時記憶し、この商品画像情報を画像情報格納部106から読み出すようにしても良い。複数のモデリングデータの配置は、例えば、上記の最小単位分の商品の画像情報を配置する場合の配置のルールと同様のルールにより行っても良い。
【0060】
また、画像情報格納部106に格納されている商品画像情報が人数情報に対応付けられており、注文受付情報が人数情報を有している場合、画像情報取得部107は、注文受付部101が受け付けた注文情報に含まれる商品識別情報と数量情報と人数情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部106から取得するようにしても良い。具体的には、例えば、注文受付部101が受け付けた注文情報に含まれる商品識別情報と数量情報と人数情報にそれぞれ一致する商品識別情報と数量情報と人数情報とが対応付けられた商品画像情報を検索し、画像情報格納部106から取得する。また、画像情報取得部107が、上記のように、注文受付情報に含まれる商品識別情報、数量情報、及び人数情報と、この商品識別情報に対応した上記の単位画像情報や、モデリングデータ等を用いて、人数情報が示す人数で商品を分配した状態の商品画像情報を生成し、生成した商品画像情報を画像情報格納部106に一時記憶するようにして、この商品画像情報を、画像情報取得部107が、画像情報格納部106から読み出すようにしても良い。
【0061】
また、画像情報取得部107は、注文情報取得部104が取得した注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部106から取得するようにしても良い。例えば、注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報とにそれぞれ一致する商品識別情報と数量情報とが対応付けられた商品画像情報を画像情報格納部106から検索し、検出した商品画像情報を取得する。なお、注文情報において、上記のように、変換商品対応情報格納部103に格納されている変換商品対応情報を用いて一の商品識別情報の集計数量情報の一部に応じて、この商品識別情報が示す商品とは分量のみが異なる変換対象となる商品の商品識別情報を含む注文情報が生成された場合、この生成された注文情報に含まれる商品の画像と変換元となる商品識別情報が示す商品の、変換されずに残った残りの数量の商品の画像とを合成した画像を示す商品画像情報を取得してもよい。なお、例えば、変換により得られた注文情報に含まれる商品識別情報等に対応する商品画像情報と、変換対象となった商品識別情報を含む注文情報に含まれる商品識別情報等に対応する商品画像情報と、をそれぞれ取得し、取得した商品画像情報がそれぞれが示す商品同士が重ならないように、画像同士を予め指定された距離だけずらして重ね合わせて合成(結合)して出力用の新たな商品画像情報を取得しても良い。合成の際は、背面側の画像の背景色以外の部分が表面に表示されるような画像合成モード(例えば乗算モードや、オーバーレイモード等)で画像同士を合成することが好ましい。また、商品画像情報の商品の部分を背景色等を検出し、検出した領域以外の領域をクリッピングパスや、マスク等で切り抜いた画像情報を生成し、これらの画像情報を、上述したような商品画像情報を合成する際の処理と同様に少なくとも一部が重ならないように背景画像上等に配置して結合することで、合成した画像情報を取得しても良い。
【0062】
また、注文情報に人数情報が含まれている場合、画像情報取得部107は、注文情報取得部104が取得した注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報と人数情報とに対応する商品画像情報を、画像情報格納部106から取得するようにしても良い。例えば、注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報と人数情報とにそれぞれ一致する商品識別情報と数量情報と人数情報とが対応付けられた商品画像情報を画像情報格納部106から検索し、検出した商品画像情報を取得する。
【0063】
画像情報取得部107が、商品画像情報を取得するタイミングやトリガー等は問わない。例えば、注文受付部101が注文受付情報を受け付けた場合に、商品画像情報を取得しても良い。また、注文情報取得部104が、注文情報を取得した場合に、商品画像情報を取得しても良い。また、例えば、顧客が、注文受付部101に対して注文情報の入力を行う入力インターフェース画面等において、商品識別情報や、数量情報や、人数情報等の入力をそれぞれ行った際に、その時点で入力されている商品識別情報や数量情報等を用いて、商品画像情報を取得しても良い。また、画像情報取得部107は、入力される商品識別情報や数量情報等が変更されるごとに、入力された情報に応じた商品画像情報を取得することが好ましい。
【0064】
注文画面出力部108は、画像情報取得部107が取得した商品画像情報が配置された、注文の受付に用いられる画面である注文画面を出力する。例えば、注文画面出力部108は、画像情報取得部107が取得した商品画像情報が配置された、注文の受け付けに用いられる画面である注文画面を表示する。注文画面出力部108は、例えば、注文画面を表示するための画像情報を生成し、この画像情報を表示することで、注文画面を表示する。ここでの、商品画像情報の1以上は、上述した画像情報取得部107が取得した変換商品画像情報であっても良い。例えば、注文画面出力部108は、注文画面を表示するための画像を生成して注文画面を表示する。
【0065】
注文画面は、例えば、商品についての注文を受け付けるための注文画面出力部108が出力するインターフェース画面である。例えば、注文画面は、ユーザが注文する商品の商品識別情報と数量情報等を受け付ける画面や、その受け付けた値や受け付けた商品の商品画像等を表示する画面である。注文画面は、例えば、画像情報取得部107が取得した商品画像情報と、この商品画像情報が示す商品についての商品識別情報と、注文を受け付けるボタン等の画像等が配置された画面である。また、上記のボタン等の画像には、商品識別情報や数量情報等を有する注文受付情報を受け付けるためのプログラム等が対応付けられていても良い。ただし、注文画面は、結果的に注文を受け付けるために利用される画面であれば、注文を受け付けるためのインターフェース画面等として機能する画面でなくても良い。例えば、注文画面は、店員等が口頭や電話等を介して注文を受け付けるための、商品のメニュー画面やカタログ画面等の、商品の画像や商品識別情報や数量情報等を表示するための注文に利用される画面であっても良い。この場合、上述したような注文を受け付けるボタン等は省略して良い。例えば、注文画面は、画像情報取得部107が取得した商品画像情報を表示した画面であっても良い。また、注文画面は、注文の受け付けに用いられる画面を含む複数の画面で構成されても良い。例えば、注文画面は、上述した商品画像情報を表示する画面と、この商品画像情報が示す商品に対する注文を受け付けるためのボタン等が配置された画面等で構成されていても良い。また、注文画面は、店舗等についての情報や広告の情報等を更に有していてもよい。また、注文画面には、画像情報格納部106等から読み出した、商品識別情報に対応する商品価格等の商品の情報を更に配置するようにしてもよい。
【0066】
注文画面出力部108は、例えば、画像情報取得部107が取得した商品画像情報や、注文受付部101が受け付けた商品識別情報や、数量情報を、予め指定されたルールに従って、予め用意された注文画面を定義する領域内に配置したり、予め指定されたテンプレート等に配置することで、注文画面を表示するための画像情報を生成して、注文画面を出力する。なお、ここでは、注文画面を介して商品の注文が受付可能である場合を例に挙げて説明する。テンプレートの情報は、例えば、図示しない記憶媒体等で構成されるテンプレート情報格納部等に予め蓄積されているようにすればよい。また、注文画面出力部108は生成した注文画面の画像情報を、図示しない記憶媒体等に一時記憶し、この画像情報を読み出して注文画面を表示しても良い。
【0067】
商品顧客情報取得部109は、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の、少なくとも一部を取得する顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報と、この商品の商品識別情報とを取得する。注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品とは、例えば、注文情報出力部105が出力した注文情報が示す商品を意味する。ここで提供された商品は、例えば、1以上の顧客により分配可能な商品と考えても良い。1以上の顧客に対して提供された一の商品とは、例えば、皿等の容器に配置された1以上の顧客分の飲食物である。例えば、一の大皿に盛り付けられた形態で提供された、1以上の顧客で取り分けるための飲食物である。1以上の顧客は、顧客のグループと考えても良い。「商品の少なくとも一部を取得する顧客」とは、ここでは、商品の少なくとも一部を取得した顧客と、実際に商品と取得したか否かに関わらず商品の少なくとも一部を取得しようとした顧客との両方を意味する。商品顧客情報取得部109が取得する商品識別情報は、1以上の顧客に対して提供された商品のうちの、顧客が取得する商品の商品識別情報である。顧客が取得する商品とは、例えば、1以上の顧客に対して提供された商品から、各顧客が取り分ける商品である。例えば、飲食物が盛り付けられた一の皿から、各顧客が取り分ける飲食物である。商品の少なくとも一部を取得する顧客とは、商品の一部を取得した顧客であっても良いし、商品の一部を取得しようとしている顧客であっても良い。
【0068】
商品顧客情報取得部109が、取得顧客識別情報と、取得した商品の商品識別情報と、をどのように取得するかは問わない。例えば、商品顧客情報取得部109は、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の商品識別情報と、顧客識別情報と対応付けられた顧客が取得した商品の重量とを用いて、商品を取得する顧客の識別情報と、取得した商品の商品識別情報と、を取得する。商品顧客情報取得部109は、例えば、各顧客が取得した商品の量を、商品の重量の変化、例えば、重量の増加量や減少量を用いて取得して、取得した商品の増加量が、予め指定された閾値以上の正の値であれば、この顧客に対応付けられた顧客識別情報を取得する。各顧客に対応した顧客識別情報とは、例えば、各顧客が取得した商品の量を測定する装置等と予め対応付けられている顧客識別情報である。また、商品顧客情報取得部109は、例えば、1以上の顧客に対して提供された商品に付与されている商品識別情報を読み出すことで商品識別情報を取得する。これにより、商品顧客情報取得部109は、例えば、商品を取得した顧客の顧客識別情報と、この商品の商品識別情報とを取得する。本実施の形態においては、特に、商品顧客情報取得部109が、2以上の重量測定手段1090と、取得顧客識別情報取得手段1091と、商品識別情報取得手段1092とを備えており、これらを用いて、商品を取得する顧客の顧客識別情報と、この商品の商品識別情報と、を取得する例について説明する。
【0069】
2以上の重量測定手段1090は、各顧客が取得した商品の重量を顧客ごとに測定する。2以上の重量測定手段1090は、例えば、複数の顧客とそれぞれ対応付けて設けられており、各顧客が取得した商品の重量を測定する。重量測定手段1090は、例えば、重量計や重量センサー等の重量を測定する装置である。また、重量測定手段1090は、例えば、それぞれを識別するための測定手段識別情報を有している。例えば、測定手段識別情報は、重量測定手段1090内の図示しない記憶媒体等に蓄積されている。測定手段識別情報は、例えば、重量測定手段1090を構成する重量を測定する装置等のシリアル番号等であってもよいし、IPアドレス等であってもよい。重量測定手段1090は、例えば、取得した商品の重量と、測定手段識別情報とを、後述する取得顧客識別情報取得手段1091に出力する。重量測定手段1090と、取得顧客識別情報取得手段1091とは、情報の送受信が可能であればどのように接続されていてもよく、例えば信号線やバスで接続されていても良いし、無線や有線のネットワーク等で接続されていても良い。ネットワークで接続される場合、重量測定手段1090と、取得顧客識別情報取得手段1091とは、それぞれネットワークを介した通信のための通信手段を備えていても良い。また、ここでは、各重量測定手段1090が、注文処理装置1の一部である場合について説明するが、各重量測定手段1090が注文処理装置1の外部の装置を構成していても良い。
【0070】
なお、例えば、商品が、飲食物である場合、重量測定手段1090を、飲食物の取り分けに利用される皿やコップ等の容器に取り付けておくようにして、この容器に取り分けられた飲食物の重量を測定できるようにすることが、重量の測定の手間等が省けることから好ましい。
【0071】
取得顧客識別情報取得手段1091は、各顧客がそれぞれ取得した商品の数量の増加量である商品の重量の増加量を取得する。そして、その重量の増加量が予め指定された閾値以上の正の値である場合に、各顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報を取得する。例えば、取得顧客識別情報取得手段1091は、1以上の重量測定手段1090がそれぞれ取得した各顧客が取得した商品の量である重量と、各重量測定手段1090の測定手段識別情報とを取得し、図示しない記憶媒体等に順次蓄積する。測定手段識別情報の代わりに、後述するようにして測定手段識別情報に対応付けられた顧客識別情報を取得して蓄積しても良い。そして、新たな重量と測定手段識別情報とを重量測定手段1090から取得するごとに、図示しない記憶媒体に蓄積されている重量の中から、新たに取得した測定手段識別情報と同じ測定手段識別情報と対応付けられた、取得した順番(あるいは蓄積された順番)が新たに取得した重量の1以上前である重量を読み出し、読み出した重量の、新たに取得した重量に対する差(即ち変化量)を算出する。ここでは、取得した順番(あるいは蓄積された順番)が新たに取得した重量の1つ前である重量を読み出すことが好ましい。そして、差が予め指定された閾値より大きい正の値であれば、重量測定手段1090に対応付けられた顧客が商品を取得したと判断して、この測定手段識別情報と対応付けられた顧客識別情報を取得する。なお、ここでの閾値より大きいとは、閾値と同じ場合を含む概念であると考えても良い。また、重量の差を算出する代わりに、重量測定手段1090が、常に、前回の重量測定時からの重量の変化量(増加量や減少量)を取得して、これを取得顧客識別情報取得手段1091に出力するようにしても良い。
【0072】
測定手段識別情報に対応づけられた顧客識別情報は、例えば、以下のようにして取得する。例えば、取得顧客識別情報取得手段1091の内部の図示しない記憶媒体等に、各重量測定手段1090の測定手段識別情報と、各重量測定手段1090を利用する顧客の顧客識別情報とを対応付けて有する重量顧客管理情報を予め格納しておく。そして、取得顧客識別情報取得手段1091は、重量測定手段1090から取得した測定手段識別情報に対応した顧客識別情報を、この重量顧客管理情報から取得する。これにより、取得顧客識別情報取得手段1091は、一の顧客が取得した商品の重量と、この顧客の顧客識別情報とを取得する。なお、測定手段識別情報が顧客識別情報と対応付けられていれば、測定手段識別情報から、結果的に、顧客識別情報が得られることから、測定手段識別情報を顧客識別情報と同じものと考えるようにしても良い。また、各重量測定手段1090の出力を受け付ける入力ポート等に、顧客識別情報を対応付けておくようにして、取得顧客識別情報取得手段1091が、一の入力ポートを介して重量の入力を受け付ける際に、この入力ポートの顧客識別情報も取得するようにしても良い。重量顧客管理情報が記憶媒体に蓄積される過程等は問わない。また、測定手段識別情報として、顧客識別情報を用いるようにしても良い。この場合、取得顧客識別情報取得手段1091が、測定手段識別情報を顧客識別情報に変換する必要はない。上記のように、取得顧客識別情報取得手段1091が、2以上の重量測定手段1090の取得した重量等の情報の入力を受け付ける場合、取得顧客識別情報取得手段1091は、重量等の情報の入力を受け付ける入力インターフェース等と考えても良い。また、2以上の重量測定手段1090が、取得顧客識別情報取得手段1091の一部であると考えても良い。
【0073】
商品識別情報取得手段1092は、取得顧客識別情報取得手段1091が取得顧客識別情報を取得する際に重量の増加量を取得した商品についての商品識別情報を取得する。商品識別情報取得手段1092は、例えば、取得顧客識別情報取得手段1091が取得顧客識別情報を取得する際に提供されていた一の商品の商品識別情報を取得する。また、一以上の顧客に対して提供された商品が複数である場合、顧客に対して提供された各商品の総重量の変化量を順次取得して、取得顧客識別情報取得手段1091が取得顧客識別情報を取得した際に総重量が減少した商品の商品識別情報を取得する。
【0074】
1以上の顧客に対して提供される商品に対応する商品識別情報を、商品識別情報取得手段1092がどのように取得するかは問わない。例えば、予め1以上の顧客に対して提供される商品に商品識別情報を付与しておくようにして、商品識別情報取得手段1092が、1以上の顧客に対して提供された商品に付与されている商品識別情報を読み出すことで、商品識別情報を取得する。この場合、商品識別情報を、商品に対してどのように付与しておくようにしても良い。例えば、商品に対して、商品識別情報を示すバーコードを付与しておくようにし、図示しないバーコードリーダ等で、このバーコードを読み出すことで商品識別情報を取得するようにしてもよい。例えば、商品が飲食物である場合、飲食物は配置されている皿等の容器に、バーコードを配置しておくようにし、このバーコードを、商品が顧客に提供される際に、顧客が利用するテーブルやカウンター等に設置されているバーコードリーダで読み出すようにしても良い。または、バーコードを皿等の容器の上面に設けておくようにし、テーブル上の画像を、図示しないカメラ等で撮影し、撮影した画像から、バーコードが設けられている部分を認識して、この認識したバーコードを読み出して商品識別情報を取得しても良い。バーコードが設けられている部分を検出する処理は、画像認識技術等において公知であり、例えば、携帯電話等のカメラにおいて既に実用化されている。また、商品に対して、予め、商品識別情報が格納されているRFIDタグを付与しておくようにして、商品が顧客に提供された際に、このRFIDタグから、図示しないRFIDタグリーダ/ライタ等で、商品識別情報を読み出すようにしても良い。例えば、商品が飲食物である場合、飲食物は配置されている皿等の容器に商品識別情報が格納されているRFIDタグを付与しておくようにし、さらに、顧客が利用するテーブル等に、予めRFIDタグリーダ/ライタ等を設けておくようにする。そして、テーブルに置かれた飲食物が配置されている容器に付与されているRFIDタグから、RFIDタグリーダ/ライタ等により、商品識別情報を読み出すようにしても良い。また、パターンマッチング用の商品の画像と、商品識別情報とを有する情報を予め図示しない記憶媒体等に蓄積しておくようにして、複数の顧客に対して商品が提供された場合に、この画像を撮影して画像を取得し、取得した画像から、パターンマッチング等で、この商品と合致する画像を、上記のパターンマッチング用の画像の中から検出し、検出された画像と対応付けられた商品識別情報を取得するようにしても良い。パターンマッチング用の画像の代わりに、画像の特徴量を用いるようにしても良い。
【0075】
なお、商品識別情報取得手段1092は、上記の商品識別情報を取得するために利用するバーコードリーダや、RFIDタグリーダ/ライタ等を含むものと考えても良いし、含まずに、注文処理装置1の外部のこれらの装置が取得した情報を用いて、商品識別情報を取得するものや、注文処理装置1の外部のこれらの装置が取得した商品識別情報を受け付けるものと考えても良い。
【0076】
提供時刻取得部110は、1以上の顧客に提供された商品の提供時刻と、この商品の商品識別情報とを取得する。提供時刻取得部110は、提供時刻と商品識別情報とをどのように取得しても良い。例えば、商品の提供者が出力する提供時刻と商品識別情報とを受け付けても良い。また、上述したように、商品識別情報取得手段1092が取得した1以上の顧客に提供された商品の商品識別情報と、この商品識別情報を取得した時刻を提供時刻として取得しても良い。また、商品識別情報取得手段1092が商品識別情報を取得する構成等と同様の構成を用いて、1以上の顧客に提供された商品の商品識別情報と、この商品識別情報を取得した時刻である提供時刻を取得してもよい。この構成は、提供時刻取得部110が有していても良いし、有していなくても良い。なお、ここでの提供時刻は、商品が提供されている継続時間を取得するために用いるものであることから、この提供時刻を時刻の計測開始時刻(例えば、0時等)に設定することも、ここでは実質的に、商品の提供時刻を取得することと考える。提供時刻は、例えば、図示しない時計等から取得可能である。
【0077】
空き領域検出部111は、1以上の顧客に対して提供される商品が配置される領域内において、商品が配置されていない予め指定された広さの空き領域を検出する。例えば、空き領域検出部111は、1以上の顧客に対して提供される商品を配置可能な領域の画像を取得し、この画像において、予め指定された広さの空き領域を検出する。予め指定された広さの空き領域を検出するということは、予め指定された広さ以上の空き領域を検出することと考えてもよい。商品を配置可能な領域とは、例えば、テーブルである。空き領域検出部111は、商品を配置可能な領域の画像を撮影する撮影手段を有していても良いし、外部の撮影手段等が取得した画像を受け付けても良い。撮影手段は、例えば、カメラである。空き領域検出部111が取得する画像は、静止画像であっても動画像であっても良い。静止画像である場合、予め指定された一定または不定のタイミングで順次取得された画像であっても良いし、空き領域を検出する際に、取得された画像であっても良い。例えば、商品を配置可能な領域の画像において、商品等の物体が配置されている領域を検出する。例えば、物体が配置されていない領域の背景色等を用いることで、このような領域は検出可能である。そして、予め指定された大きさ及び形状を有する領域を、上記の画像内において順次ずらしながら配置して、上記で検出した領域のいずれにも重ならない配置があるか否かを順次判断していき、重ならない配置があれば、予め指定された空き領域が検出されたこととなり、なければ、検出されなかったこととなる。あるいは、物体が配置されていない領域を検出し、この領域内に、予め指定された大きさ及び形状を有する領域が収まるような配置が可能であるか判断し、可能であれば、空き領域があると判断しても良い。あるいは、画像から検出したオブジェクト間の距離を算出することで、空き領域があるか否かを判断しても良い。空き領域をどのように検出するかは問わない。
【0078】
条件判断部112は、商品の提供されている状況が、非警告条件を満たすか否かを判断する。商品の提供されている状況とは、商品の提供されている状況を示す情報と考えてもよい。非警告条件とは、警告を出力しないための予め指定された条件である。警告については後述する。非警告条件は、例えば、図示しない記憶媒体等に予め蓄積されている。
【0079】
例えば、非警告条件は、注文情報に応じて顧客に対して提供された商品の、顧客に提供されてからの経過時間が、予め指定された時間以上であることを示す条件である。予め指定された時間は、閾値と考えても良い。ここでは、この非警告条件を第一非警告条件と呼ぶ。
【0080】
また、非警告条件は、例えば、空き領域検出部111が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合において、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報が示す商品が、注文情報に応じて現在顧客に対して提供されている商品のうちの、顧客に提供されてからの経過時間の長さが、長い方から数えて予め指定された順位までの商品であることを示す条件である。例えば、予め指定された順位が、「一位」である場合、長い方から数えて予め指定された順位までの商品とは、経過時間の長さが最も長い商品である。また、例えば、予め指定された順位が、「三位」である場合、長い方から数えて予め指定された順位までの商品とは、経過時間の長さが長いものから数えて三番目までの商品である。例えば、ここでは、この非警告条件を第二非警告条件と呼ぶ。
【0081】
以下、条件判断部112が行う非警告条件を満たすか否かの判断処理について、非警告条件が、上記の第一非警告条件と第二非警告条件との場合についてそれぞれ説明する。なお、条件判断部112は、第一非警告条件による判断と、第二非警告条件による判断との両方の処理を、適宜、行うようにしても良いことはいうまでもない。
【0082】
(1)第一非警告条件を用いた判断処理
条件判断部112は、例えば、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報が示す商品についての現在までの経過時間を、提供時刻取得部110がこの商品識別情報について取得した提供時刻を用いて取得し、取得した経過時間が、非警告条件を満たすか否かを判断する。商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報が示す商品についての現在までの経過時間とは、例えば、商品識別情報が取得された時点までの経過時間である。例えば、まず、第一非警告条件における予め指定された時間を含む第一非警告条件を、予め図示しない記憶媒体等に蓄積しておくようにする。そして、条件判断部112は、提供時刻取得部110が取得した提供時刻の中から、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられている提供時刻を取得する。そして、商品顧客情報取得部109がこの商品識別情報を取得した時刻を図示しない時計等から取得し、この時刻と、上記で取得した提供時刻とを用いて、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報が示す商品が顧客に対して提供された時刻から、この商品識別情報が取得された時刻までの経過時間を算出する。商品顧客情報取得部109が商品識別情報を取得した時刻の代わりに、経過時間の算出を開始する際の現在時刻を用いてもよい。条件判断部112は、上述した予め指定された時間を図示しない記憶媒体から読み出し、算出した経過時間が、読み出した時間以上であるか否かを判断する。読み出した時間以上であれば、第一非警告条件を満たすことを示す判断結果を出力し、時間以上でなければ、第一非警告条件を満たさないことを示す判断結果を出力する。なお、提供時刻取得部110が取得した提供時刻が、経過時間のカウント開始を示す時刻である場合、商品顧客情報取得部109が商品識別情報を取得した時点までの経過時間として、この提供時刻からカウントした商品識別情報を取得した時点までの時間を取得するようにしても良い。
【0083】
(2)第二非警告条件を用いた判断処理
条件判断部112は、空き領域検出部111が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合に、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報が示す商品について提供時刻取得部110が取得した提供時刻と、現在提供されている他の商品について提供時刻取得部110が取得した提供時刻とを取得して、取得した提供時刻を用いて、非警告条件を満たすか否かを判断する。予め指定された広さの空き領域とは、予め指定された広さ以上の空き領域と考えてもよい。例えば、まず、予め指定された順位を含む第二非警告条件を、予め図示しない記憶媒体等に蓄積しておくようにする。ここで、現在提供されている商品において、一の商品よりも経過時間が長い商品とは、この一の商品よりも提供時刻が早い商品である。このため、ここでは、一例として、提供時間の早いものを、経過時間の長いものとして、判断処理を行う。空き領域検出部111が予め指定された広さの空き領域を検出できなかったことを示す結果を出力した場合に、条件判断部112は、現在、1以上の顧客に対して提供されている各商品に対応する提供時刻を提供時刻取得部110が取得した提供時刻の中からそれぞれ取得する。そして、この提供時刻を、時刻の早いものから順にソートした場合における、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた商品の提供時刻の早い方からの順位が、予め指定された順位以内であるか否かを判断し、順位以内であれば、第二非警告条件を満たすと判断し、順位以内でなければ、第二非警告条件を満たさないと判断する。なお、提供時刻が示す時刻を、経過時間として用いる代わりに、第一非警告条件の判断処理の場合と同様に、提供時刻から経過時間を取得して、その経過時間の長さで、第二非警告条件を満たすか否かの判断を行っても良い。
【0084】
なお、条件判断部112が、商品の提供されている状況が、予め用意された警告を行うための条件を満たすか否かを判断することも、ここでは、結果的に、非警告条件を満たすか否かの判断を行うことと同様の判断結果が得られることから、非警告条件を満たすか否かの判断を行うことの一態様であると考えても良い。この場合、警告を行うための条件を満たす結果が、非警告条件を満たさないという結果に対応し、警告を行うための条件を満たさないという結果が、非警告条件を満たすという結果に対応することとなる。
【0085】
判断部113は、注文受付部101が受け付けた注文受付情報の中に、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報と取得顧客識別情報との組と一致する商品識別情報と顧客識別情報との組を有する注文受付情報があるか否かを判断する。この処理は、例えば、一の商品を取得する顧客が、その一の商品を注文した顧客であるか否かを判断するための処理であると考えても良い。そして、判断結果を、警告出力部114に対して引き渡す。
【0086】
警告出力部114は、判断部113が、注文受付情報がないと判断した場合に、商品の不適切な取得に関する警告を出力する。商品の不適切な取得に関する警告とは、例えば、注文していない商品を、一の顧客が取得しようとしている(あるいは取得した)ことを示す警告である。ここでの警告の出力とは、例えば、警告を示す文字や画像の表示や、警告を示す音声の出力や、警告を示す光等の出力である。あるいはこれらの出力を図示しない外部の警告等を出力可能なデバイス等で出力するために用いられる情報の送信であっても良い。この警告には、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報を、不適切に取得される商品の商品識別情報として有するようにしてもよい。また、商品顧客情報取得部109が取得した取得顧客識別情報を、不適切に商品を取得する顧客の顧客識別情報として有するようにしてもよい。なお、例えば、複数の顧客が、各顧客の顧客識別情報と対応付けられた警告等を出力可能なデバイスやモニタ等を有している場合、複数の顧客の顧客識別情報に対応したデバイスやモニタに対して、警告を出力しても良いし、商品顧客情報取得部109が取得した取得顧客識別情報に対するデバイスやモニタに対して選択的に警告を出力しても良い。また、注文受付部101が受け付けた注文受付情報の中の、商品顧客情報取得部109が取得した商品識別情報と対応付けられた注文受付情報に含まれる顧客識別情報に対応するデバイスやモニタに対して選択的に傾向を出力しても良い。
【0087】
また、警告出力部114は、条件判断部112が上述した非警告条件を満たすと判断した場合には、警告を出力しないようにしてもよい。例えば、条件判断部112が上述した第一非警告条件と第二非警告条件のいずれか一つでも満たすと判断した場合、警告出力部114は、警告を出力しないようにしても良い。なお、条件判断部112が上述した非警告条件を満たすと判断した場合に、結果的に警告出力部114から警告が出力されない場合も、ここでは、条件判断部112が上述した非警告条件を満たすと判断した結果に応じて、警告出力部114が警告を出力しないようにしたことと考えても良い。
【0088】
次に、注文処理装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、画像情報格納部106には、商品識別情報と、数量情報と、人数情報と、商品画像情報とを有する商品画像管理情報が、予め格納されている場合の例について説明する。
【0089】
(ステップS201)注文受付部101は、商品識別情報と数量情報との入力があるか否かを判断する。入力がある場合、ステップS202に進み、入力がなかった場合、ステップS213に進む。
【0090】
(ステップS202)注文受付部101は、人数情報の入力があるか否かを判断する。入力がある場合、ステップS203に進み、入力がない場合、ステップS204に進む。
【0091】
(ステップS203)画像情報取得部107は、ステップS201で受け付けた商品識別情報と、数量情報とに対応した商品画像情報を、画像情報格納部106から取得する。なお、ステップS202において、人数情報の入力を受け付けていないので、ここでは、例えば、人数情報「1」と対応付けられた商品画像情報を取得するものとする。
【0092】
(ステップS204)画像情報取得部107は、ステップS201で受け付けた商品識別情報と、数量情報とに対応した商品画像情報と、ステップS202で受け付けた人数情報とに対応した商品画像情報を、画像情報格納部106から取得する。この画像情報は、ステップS203で取得した商品画像情報が示す商品を、人数情報で分配した状態を示す商品画像情報である。
【0093】
(ステップS205)注文画面出力部108は、ステップS203またはステップS204で取得した商品画像情報と、ステップS201で入力を受け付けた商品識別情報と、数量情報とを含む注文画面を生成し、出力する。また、ステップS202で受け付けた人数情報も更に含む注文画面を出力しても良い。
【0094】
(ステップS206)注文受付部101は、ステップS205で出力した注文受付画面に入力されている商品識別情報等を、商品を注文するための情報として入力することを決定する指示を、図示しない受付部等を介して顧客から受け付けたか否かを判断する。この決定する指示は、例えば、注文画面に出力される決定ボタン等を押すことに応じて出力される。入力を決定する指示を受け付けた場合、ステップS207に進み、受け付けていない場合、ステップS210に進む。
【0095】
(ステップS207)注文受付部101は、顧客識別情報の入力があるか否かを判断する。顧客識別情報の入力がある場合、ステップS208に進み、ない場合、ステップS210に進む。
【0096】
(ステップS208)注文受付部101は、ステップS201で受け付けた商品識別情報と、数量情報と、ステップS207で受け付けた顧客識別情報とを有する注文受付情報を受け付ける。受け付けた注文情報は、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
【0097】
(ステップS209)注文処理装置1は、ステップS208で受け付けた注文受付情報を用いて、注文情報の出力処理を行う。この処理の詳細については後述する。そして、ステップS201に戻る。
【0098】
(ステップS210)注文受付部101は、注文の変更を受け付けたか否かを判断する。例えば、ステップS201で受け付けた商品識別情報や、数量情報の変更を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS202に戻り、受け付けていない場合、ステップS211に進む。
【0099】
(ステップS211)注文受付部101は、ステップS201等で入力された情報の受付をキャンセルする指示を、図示しない受付部等を介して顧客から受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS201に戻り、受け付けていない場合、ステップS206に戻る。
【0100】
(ステップS212)注文受付部101は、ステップS201等で入力された情報の受付をキャンセルする指示を、図示しない受付部等を介して顧客から受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合、ステップS201に戻り、受け付けていない場合、ステップS207に戻る。
【0101】
(ステップS213)提供時刻取得部110は、注文情報に応じて1以上の顧客に対して新たに提供された商品の商品識別情報を取得したか否かを判断する。例えば、新たな商品の商品識別情報は、商品の提供時に商品の提供者等により入力される。あるいは商品に、RFIDタグ等の、商品識別情報を出力する装置等を付与しておくようにし、商品が提供される領域内において、タグリーダ/ライタ等を用いて、この装置が出力する商品識別情報を検出する処理を繰り返すことで、新たな商品の商品識別情報を取得しても良い。取得した場合、ステップS214に進み、取得していない場合、ステップS215に進む。
【0102】
(ステップS214)提供時刻取得部110は、現在の時刻を、ステップS213で新たに取得した商品識別情報に対応した商品の提供時刻として取得する。そして、ステップS201に戻る。
【0103】
(ステップS215)商品顧客情報取得部109は、1以上の顧客に対して提供された1以上の商品があるか否かを判断する。例えば、提供時刻取得部110が取得した提供時刻に対応付けられた商品識別情報があるか否かを判断し、ある場合、商品があると判断しても良い。商品がある場合、ステップS216に進み、ない場合、ステップS201に戻る。
【0104】
(ステップS216)注文処理装置1は、商品の取得に関する判断処理を行う。この処理の詳細については、後述する。そして、ステップS201に戻る。
【0105】
なお、図1のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0106】
次に、注文処理装置1の注文情報の出力処理の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図2のステップS209に相当する処理である。
【0107】
(ステップS301)注文情報取得部104は、図2のステップS208で受け付けた注文受付情報について、商品識別情報ごとに数量情報を集計して、集計数量情報と商品識別情報とを有する注文情報を取得する。取得した注文情報は、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
【0108】
(ステップS302)注文情報取得部104は、カウンターmの値に1を代入する。
【0109】
(ステップS303)注文情報取得部104は、ステップS301で取得した注文情報の中に、m番目の注文情報があるか否かを判断する。m番目の注文情報がある場合、ステップS304に進み、ない場合、ステップS310に進む。
【0110】
(ステップS304)注文情報取得部104は、m番目の注文情報に含まれる商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた数量指定情報と変換商品識別情報とを、変換商品対応情報格納部103から取得する。
【0111】
(ステップS305)注文情報取得部104は、m番目の注文情報に含まれる集計数量情報を、ステップS304で取得した数量指定情報で除算する。
【0112】
(ステップS306)注文情報取得部104は、除算結果として得られる整数の値が「0」であるか否かを判断する。「0」である場合、ステップS307に進み、「0」でなければステップS308に進む。
【0113】
(ステップS307)注文情報取得部104は、ステップS304で取得した変換商品識別情報を商品識別情報として有し、ステップS306の除算結果である整数の値を集計数量情報として有する注文情報を追加する。例えば、この注文情報を図示しない記憶媒体に追記する。
【0114】
(ステップS308)注文情報取得部104は、m番目の注文情報に含まれる集計数量情報の値を、ステップS305で行った除算により得られた余りが示す数値に更新する。なお、余りが「0」である場合、m番目の注文情報は削除するようにしても良い。
【0115】
(ステップS309)注文情報取得部104は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS303に戻る。
【0116】
(ステップS310)画像情報取得部107は、注文情報取得部104が取得した注文情報に含まれる商品識別情報に対応する商品画像情報を、上述したステップS203と同様に、商品画像情報格納部106から取得する。
【0117】
(ステップS311)注文画面出力部108は、注文情報と、ステップS310で取得した商品画像情報とを用いて、注文画面を生成し、出力する。ここで、出力する注文画面は、ステップS205で出力する注文画面とは異なり、1以上の顧客が注文する商品として入力した商品の集計によって、最終的な注文を確定するための注文画面であると考えても良い。
【0118】
(ステップS312)注文情報出力部105は、注文画面に表示された注文情報により注文を確定する指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、注文画面に表示された注文を確定するボタンが押された場合に、注文情報出力部105は、注文を確定する指示を受け付けるようにしても良い。受け付けた場合、ステップS313に進み、受け付けていない場合、ステップS314に進む。
【0119】
(ステップS313)注文情報出力部105は、注文情報を出力する。そして、上位の処理にリターンする。
【0120】
(ステップS314)注文情報出力部105は、注文を確定しない指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、顧客が、商品を追加したいと考えた場合等に、注文を確定しないことを示す指示を入力する。受け付けていない場合、ステップS312に戻り、受け付けた場合、上位の処理にリターンする。
【0121】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0122】
次に、注文処理装置1の商品の取得に関する判断処理の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。この処理は、図2のステップS216に相当する処理である。なお、ここでは、1以上の顧客に対して提供される各商品には、上述した重量測定手段1090と同様の、各商品の総重量を測定する重量測定手段(図示せず)が設けられているものとする。この重量測定手段をここでは、総重量測定手段と呼ぶ。総重量測定手段は、測定対象となる商品の商品識別情報と、商品の総重量の測定値とを、商品識別情報取得手段1092に出力するものであるとする。
【0123】
(ステップS401)商品顧客情報取得部109は、カウンターnに1を代入する。
【0124】
(ステップS402)商品識別情報取得手段1092は、1以上の顧客に対して提供されたn番目の商品の商品識別情報があるか否かを判断する。例えば、提供時刻取得部110が取得した提供時刻と対応付けられた商品識別情報にn番目の商品識別情報があるか否かを判断しても良い。n番目の商品の商品識別情報がある場合、ステップS403に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0125】
(ステップS403)商品識別情報取得手段1092は、n番目の商品の総重量を、n番目の商品に設けられた総重量取得手段から取得する。
【0126】
(ステップS404)商品識別情報取得手段1092は、n番目の商品の商品識別情報を取得する。
【0127】
(ステップS405)商品識別情報取得手段1092は、ステップS403で取得した総重量と、ステップS404で取得したn番目の商品の商品識別情報とを対応付けて、図示しない記憶媒体等に蓄積する。蓄積する際には、蓄積順番が分かるように蓄積する。例えば、蓄積順番に並べて蓄積したり、蓄積順番を示す情報と対応付けて蓄積したり、蓄積事項と対応付けて蓄積しても良い。
【0128】
(ステップS406)商品識別情報取得手段1092は、ステップS405で蓄積したn番目の商品識別情報と対応付けられた総重量から、同じn番目の商品識別情報と対応付けられて蓄積されている一つ前に蓄積された総重量を減算する。そして、商品識別情報取得手段1092は、減算した値が、予め指定された閾値以下の負の値であるか否かを判断する。これにより、n番目の商品の総重量が減少しているか否かを判断したこととなる。閾値を設けるのは、誤差等を無視するためであり、閾値は省略可能である。閾値以下の負の値である場合、ステップS407に進み、閾値以下の負の値でない場合、ステップS422に進む。
【0129】
(ステップS407)2以上の重量測定手段1090は、現在の重量を「0g」に設定する。
【0130】
(ステップS408)取得顧客識別情報取得手段1091は、カウンターmの値に1を代入する。
【0131】
(ステップS409)取得顧客識別情報取得手段1091は、重量測定手段1090と対応付けられた顧客識別情報の中に、m番目の顧客識別情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS410に進み、ない場合、ステップS408に戻る。
【0132】
(ステップS410)取得顧客識別情報取得手段1091は、m番目の顧客識別情報と対応付けられた重量測定手段1090が取得したと、m番目の顧客識別情報とを取得する。重量の増加量は、ここでは、ステップS407で重量が「0g」に設定されているため、重量測定手段1090が測定した重量の測定値である。
【0133】
(ステップS411)取得顧客識別情報取得手段1091は、ステップS410で取得した重量の増加量が、予め指定されている閾値より大きい正の値であるか否かを判断する。閾値より大きい正の値である場合、ステップS412に進み、閾値より大きい正の値でない場合、ステップS423に進む。
【0134】
(ステップS412)取得顧客識別情報取得手段1091は、m番目の顧客識別情報を、取得顧客識別情報として取得する。
【0135】
(ステップS413)条件判断部112は、提供時刻取得部110が取得した提供時刻の中から、ステップS404で取得した商品識別情報と対応付けられている提供時刻を読み出す。また、現在の時刻も取得し、現在の時刻から提供時刻を減算して、ステップS404で取得した商品識別情報が示す商品が提供されてからの経過時間を取得する。
【0136】
(ステップS414)条件判断部112は、ステップS413で取得した経過時間が、第一非警告条件を満たすか否かを判断する。満たす場合、ステップS422に進み、満たさない場合、ステップS415に進む。
【0137】
(ステップS415)条件判断部112は、図示しない撮影手段等から、商品が配置される領域を撮影した画像情報を取得する。
【0138】
(ステップS416)条件判断部112は、ステップS415で取得した画像情報において、予め指定された形状および大きさの空き領域があるか否かを判断する。空き領域がある場合、ステップS422に進み、ない場合、ステップS417に進む。
【0139】
(ステップS417)条件判断部112は、提供時刻取得部110が取得した提供時刻の中から、ステップS404で取得した商品識別情報と対応付けられている提供時刻を読み出す。また、1以上の顧客に提供された他の商品の商品識別情報と対応付けられた提供時刻も読み出す。
【0140】
(ステップS418)条件判断部112は、ステップS417で取得した提供時刻を用いて、第二非警告条件を満たすか否かを判断する。例えば、ステップS404で取得した商品識別情報と対応付けられている提供時刻が最も古いか否かを判断する。満たす場合、ステップS422に進み、満たさない場合、ステップS419に進む。
【0141】
(ステップS419)判断部113は、n番目の商品識別情報と一致する商品識別情報を有する注文受付情報を取得する。
【0142】
(ステップS420)判断部113は、ステップS419で取得した注文受付情報のなかに、取得顧客識別情報と一致する顧客識別情報を有するものがあるか否かを判断する。ある場合、ステップS422に進み、ない場合、ステップS421に進む。
【0143】
(ステップS421)警告出力部114は、商品の不適切な取得があったことを示す警告を出力する。例えば、ステップS412で取得した取得顧客識別情報が示す顧客が、注文していないステップS404で取得した商品識別情報が示す商品を取得しようとしていることを示す警告を出力する。そして、ステップS422に進む。
【0144】
(ステップS422)商品顧客情報取得部109は、カウンターnの値を1インクリメントする。そして、ステップS402に戻る。
【0145】
(ステップS423)取得顧客識別情報取得手段1091は、カウンターmの値を1インクリメントする。そして、ステップS409に戻る。
【0146】
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0147】
以下、本実施の形態における注文処理装置1の具体的な動作について説明する。注文処理装置1を備えた注文処理システムの概念図は図5である。ここでは、一例として、注文処理システムは、注文処理装置1と、複数の顧客がそれぞれ商品の注文を行う際に利用する、注文画面等を表示することや、顧客からの入力を受け付けることが可能な複数の顧客端末装置10とを備えているものとする。ここでは、一例として、顧客端末装置10の数が4台であるとし、各顧客端末装置を顧客端末装置10a〜10dで表すものとする。注文処理装置1と、各顧客端末装置10とは、ここでは無線通信により接続されているものとする。ただし、有線接続であっても良い。ここでは、注文対象となる商品は、飲食店で提供される飲食物であるとする。注文処理装置1と顧客端末装置10とは、同じ飲食店内に設置されているものとする。
【0148】
各顧客端末装置10は、例えば飲食店内の各テーブルの、顧客が着席する各座席と対応付けられて設置されているものとする。各顧客端末装置10は、それぞれの装置を識別するための識別情報である端末識別情報を図示しない記憶媒体等に有しており、顧客端末装置10に入力された情報等を、注文処理装置1に送信する際には、この端末識別情報を付与して送信するものとする。また、顧客端末装置10は、タッチパネルがモニタ上に配置され、タッチパネル操作が可能なものであるとする。
【0149】
また、ここでは飲食物が配置されるテーブルの4人の顧客が利用する席の前には、4つの顧客用の取り皿15が設けられており、各取り皿15には、それぞれ重量測定手段1090が設けられているものとする。ここでは、重量測定手段1090は、重量センサーであり、取り皿15に載せられた商品の重量を測定する。各重量測定手段1090は、内部の図示しない記憶媒体等に測定手段識別情報を有しており、この測定手段識別情報と重量の測定結果とを、取得顧客識別情報取得手段1091に出力する。なお、ここでは、各取り皿15を、取り皿15a〜15dで表す。また、各取り皿15a〜15dの重量測定手段1090を重量測定手段1090a〜1090dで表す。
【0150】
また、顧客が座る各座席の前には、クレジットカードからカード番号等の情報を読み出すカードリーダ16が設けられている。カードリーダ16は、図示しない内部の記憶媒体に、カードリーダを識別するための識別情報であるリーダ識別情報を有している。テーブルについた4人の顧客が、各座席に設けられたカードリーダ16に、それぞれのクレジットカードの情報を読み込ませると、クレジットカード番号と、リーダ識別情報とが、注文処理装置1に送信される。ここでは、各顧客のクレジットカード番号を、顧客識別情報として用いるものとする。
【0151】
注文処理装置1は、ここでは一例として、内部の図示しない記憶媒体には、顧客が座る各座席の識別情報(例えば、座席番号等)と、座席に対して設置されている顧客端末装置10、皿15、およびカードリーダ16の、端末識別情報と、測定手段識別情報と、リーダ識別情報とを対応付けて有している座席装置管理情報が予め格納されているものとする。また、カードリーダ16が顧客のクレジットカードの情報を読み出すと、リーダ識別情報と、クレジットカード番号とが、カードリーダ16から注文処理装置1に送信され、注文処理装置1は、図示しない受信部でこれらの情報を受信して、図示しない記憶媒体等に、受信したリーダ識別情報と、クレジットカード番号(即ち、ここでは顧客識別情報)とを有する顧客管理情報を蓄積するものとする。この顧客管理情報と、上述した座席装置管理情報とにより、顧客識別情報と、端末識別情報と、測定手段識別情報とが、相互に対応付けられることとなる。
【0152】
なお、この具体例では、顧客端末装置10を介して各顧客の注文受付情報等を受け付ける場合について説明するが、顧客端末装置10を介さずに、注文処理装置1が、直接、各顧客が入力する注文受付情報等を受け付けるようにしても良い。
【0153】
ここでは、まず、四人のユーザが、飲食店の一のテーブルについて、それぞれの座席のカードリーダ16に、それぞれのクレジットカードを読み込ませたとすると、各顧客のクレジットカード番号と、各カードリーダのリーダ識別情報とが、カードリーダ16から注文処理装置1に送信され、受信したクレジットカード番号と、リーダ識別情報とを有する顧客管理情報が図示しない記憶媒体等に蓄積されるものとする。
【0154】
図6は、注文処理装置1の図示しない記憶媒体に蓄積された顧客管理情報を示す図である。顧客管理情報は、顧客識別情報である「顧客ID」とリーダ識別情報である「リーダID」という項目を有している。
【0155】
図7は、注文処理装置1の図示しない記憶媒体等に予め格納されている座席装置管理情報である。座席管理情報は、座席の識別情報である「座席ID」と、端末識別情報である「端末ID」と、上記の「リーダID」と同じ「リーダID」と、測定手段識別情報である「測定手段ID」とを有している。顧客管理情報と、座席装置管理情報とにおいて、「リーダID」が同じレコード間の「顧客ID」と、「端末ID」と、「測定手段ID」とが対応付けられていることとなる。
【0156】
まず、複数のユーザが、飲食店の一のテーブルについて、顧客端末装置10を起動させたとすると、注文処理装置1の注文画面出力部108は、デフォルトの注文画面を表示するための情報を生成し、この情報を顧客端末装置10に送信し、この情報を受信した各顧客端末装置10は、モニタに、メニュー画面を表示する。このメニュー画面は、例えば、予め図示しない記憶媒体等に格納されているメニュー画面のテンプレートに、画像情報格納部106に格納されている商品画像情報のうちの、予め指定されている商品識別情報に対応する商品画像情報を読み出して配置して作成した画面であるとする。
【0157】
図8は、起動直後に顧客端末装置10のモニタに表示されるデフォルトの注文画面の一例を示す図である。注文画面には、デフォルトで指定された一以上の商品識別情報に対応する商品画像情報や、商品名や価格の情報が配置されている。各商品画像情報の横には、数量入力フィールド42と決定ボタン44が設けられている。また、画面上方には、人数入力フィールド43が設けられている。
【0158】
数量入力フィールド42は、ドロップダウン型のリストメニューを構成しており、数量入力フィールド42の横のボタンを押すと、複数の数量を示すリストが表示され、このリストの一の数量の項目上にマウスを配置したり、タッチパッドのこのリストの一の項目上を触れることによって、リストの数量の値のいずれかにフォーカスすることで、フォーカスされた数量を示す数量情報と、この数量入力フィールド42の横に表示されている商品の商品識別情報とを、端末識別情報と対応付けて、注文処理装置1の注文受付部101に送信するプログラム等が、数量入力フィールド42に予め設定されているものとする。なお、このようなリストメニューの構成等については、公知技術であるので,ここでは説明は省略する。なお、数量入力フィールド42のデフォルトの値は「1」であり、デフォルトで表示される各商品画像情報が示す画像は、商品が1つ(あるいは一人前や一皿)等の場合の画像であるとする。
【0159】
人数入力フィールド43は、人数情報を入力するための入力フィールドであり、デフォルトでは「(指定無し)」となっている。この人数入力フィールド43も、上記と同様に人数を示すリストメニューを構成しており、ここでは、フォーカスされた人数についてのクリックやタップ等が行われた場合に、注文受付部101は、人数情報を受け付けるものとする。
【0160】
決定ボタン44は、この商品画像情報に対応する商品についての入力を決定するために用いられるボタンである。この決定ボタン44が押されると、この決定ボタン44の横の商品画像情報に対応する商品識別情報と、フィールド43に入力された人数情報とが、端末識別情報とともに、注文処理装置1に送信され、注文受付部101がこれらの情報を受け付けるよう、決定ボタン44にはプログラム等が対応付けられている。
【0161】
ここで、まず、「顧客ID」が「4567885…」である顧客が、端末IDが「100101」である顧客端末装置10aのタッチパネルを操作して、商品識別情報である商品コードが「F001」である商品名が「エビフライ」という商品の横に位置する数量入力フィールド42に数量のリストメニューを表示させ、「4」という数字を示す項目上に指をおいて、「4」という数字の項目をフォーカスしたとする。なお、商品識別情報(商品コード)は、料理の識別情報と考えても良い。
【0162】
リストメニューの「4」という数字の項目がフォーカスされると、端末IDが「100101」である顧客端末装置10は、商品識別情報「F001」と、数量情報「4」と、この端末ID「100101」とを、注文処理装置1に送信し、注文処理装置1の注文受付部101は、これらの情報を受け付ける。
【0163】
図9は、画像情報格納部106に格納されている商品画像情報を管理する画像情報管理情報を示す図である。画像情報管理情報は、「ID」、「商品ID」、「数量情報」、「人数情報」、「商品画像情報」、「商品名」、「価格]等の項目を有している。「ID」が画像情報管理情報のレコードを管理する識別情報である。「商品ID」は、商品識別情報である。「数量情報」は数量情報、「人数情報」は人数情報である。「商品画像情報」は、ここでは、商品画像情報のファイル名を示している。
【0164】
画像情報取得部107は、図9に示した画像情報管理情報から、「商品ID」と「数量情報」とが、注文受付部101が受け付けた商品識別情報「F001」と数量情報「4」とに一致するレコードを検出する。また、ここでは、人数情報を受け付けていないため、検出されたレコードの中から、さらに、「人数情報」が「1」であるレコードを検出する。そして、検出したレコードの商品画像情報「F001_4.jpg」を読み出す。また、画像情報取得部107は、この商品画像情報に対応する商品識別情報「F001_4」と、他の価格の情報等も、画像情報管理情報から読み出す。なお、注文受付部101が人数情報を受け付けていない場合は、商品を人数分に分配した商品画像情報を検索できないことから、ここでは、人数情報を「1」に設定して、実質的に商品が分配されてない状態の商品画像情報を検索している。
【0165】
注文画面出力部108は、取得した画像ファイル「F001_4.jpg」を配置した注文画面を生成する。例えば、図8に示したデフォルトの注文画面のうちの、数量情報の受け付けに用いられた数量入力フィールド42に対応する商品画像情報を、画像情報取得部107が取得した画像ファイル「F001_4.jpg」が示す画像に変更し、価格の値も変更することで、注文画面を表示するための情報を生成し、「端末ID」が「100101」である顧客端末装置10aに送信する。顧客端末装置10aは、受信した情報を用いて注文画面を表示する。
【0166】
図10は、顧客端末装置10aが表示する注文画面の一例を示す図である。注文画面には、画像ファイル「F001_4.jpg」が示す画像70と、この画像70が示す商品の商品ID「F001」と、商品名と、変更された価格を含む情報71が表示されている。画像70は、4つのエビフライが一皿に配置された画像であるとする。また、商品名や、数量情報が示す数量の商品の合計価格等の情報も表示されている。
【0167】
そして、ユーザが、タッチパネル等を操作して、この画像ファイル「F001_4.jpg」が示す画像70の横に位置する決定ボタン44を押す(タップする)と、顧客端末装置10aは注文画面に表示されている商品についての、商品ID「F001」と、数量情報「4」と、端末ID「100101」とを、注文の入力が決定されたことを示す情報とともに、注文処理装置1に送信する。注文処理装置1の注文受付部101がこれらの情報を受信すると、注文受付部101は、受信した端末ID「100101」に対応する「顧客ID」が、図6に示した顧客管理情報に格納されているか否かを判断する。まず、図7に示した座席装置管理情報において、端末ID「100101」に対応する「リーダID」である「1001」を読み出し、図6に示した顧客管理情報において、リーダID「1001」と対応付けられた「顧客ID」を検索する。ここでは、顧客ID「4567885…」が検索されるため、注文受付部101は、顧客識別情報を受け付けていると判断して、この顧客ID「4567885…」と、上記で受信した商品ID「F001」と、数量情報「4」とを有する注文受付情報を、注文受付情報格納部102に蓄積する。なお、顧客識別情報を受け付けていない場合、顧客識別情報の入力を促す入力画面等を出力するようにしても良い。
【0168】
図11は、注文受付情報格納部102に格納された注文受付情報を示す図である。ここでは、既に、他の注文受付情報が格納されていたとする。注文受付情報は、「顧客ID」、「商品ID」、「数量情報」、「確定情報」という項目を有している。「確定情報」は、注文が確定されたか否かを示す情報であり、値「1」は、注文が確定されていることを示し、値「0」は注文が確定されていないことを示す。注文受付情報格納部102に注文受付情報が格納された時点では、「確定情報」の値は「0」であり、注文情報出力部105から出力された注文情報に対応する注文受付情報の「確定情報」は「1」に変更される。
【0169】
注文情報取得部104は、図11に示した注文受付情報のうちの、確定情報が「0」である注文受付情報において、「商品ID」が同じものを順次検索して、「商品ID」が同じ注文受付情報の数量情報同士を加算して、集計数量情報を取得する。そして、取得した集計数量情報を、「商品ID」と対応付けて、図示しない記憶媒体に蓄積する。例えば、図11においては、まず、「商品ID」が「F001」であるレコードを検出し、検出したレコードの「数量情報」の値を全て加算して集計数量情報「6」を得て、この集計数量情報「6」と商品ID「F001」とを対応付けた注文情報を蓄積する。更に、残りの注文受付情報において、「商品ID」が「D001」であるレコードを検出し、検出したレコードの「数量情報」の値を全て加算して集計数量情報「4」を得て、この集計数量情報「4」と商品ID「D001」とを対応付けた注文情報を蓄積する。同様に、商品ID「F005」と集計数量情報「3」とを対応付けた注文情報を取得して蓄積する。
【0170】
図12は、図示しない記憶媒体に蓄積されている注文情報を示す図である。注文情報は、「商品ID」と、集計数量情報である「集計数量」とを有している。
【0171】
図13は、変換商品対応情報格納部103に格納されている変換商品対応情報を示す図である。変換商品対応情報は、「商品ID」と、数量指定情報である「数量指定情報」と、変換商品識別情報である「変換商品ID」とを有する。
【0172】
次に、注文情報取得部104は、上記で取得した集計数量情報に対応する商品ID「F001」を読み出し、これに一致する「商品ID」を図12に示した変換商品対応情報において検索する。ここでは一致するものが検出されなかったため、次の集計数量情報に対応する商品ID「D001」を読み出し、これに一致する「商品ID」を図12に示した変換商品対応情報において検索する。この商品ID「D001」はグラスワインの「商品ID」であるとする。ここでは、変換商品対応情報の中に、「商品ID」が「D001」であるレコードが検出されるため、このレコードの数量指定情報「4」と、変換商品ID「DL001」とを読み出す。変換商品ID「DL001」はボトルワインの商品識別情報である。そして、商品ID「D001」に対応する「数量情報」である「4」を、数量指定情報「4」で除算する。除算により、値「1」が得られる。ここでは、余りが発生しない。注文情報取得部104は、除算結果の値が「1」であるため、上記で取得した変換商品識別情報「DL001」と、除算結果の値「1」を集計数量情報とした注文情報を図12に示した注文情報に対して追記する。また、商品ID「D001」に対応する「集計数量」の値は、上記の除算による余りがないことから、「0」となるため、商品ID「D001」に対応する「集計数量」の値を「0」に更新するか、あるいは、商品ID「D001」に対応する注文情報を削除する。ここでは、削除を行う。これにより、4つのグラスワインの注文情報が、1本のボトルワインの注文情報に変換されたこととなる。なお、余りがあれば、この余りで、商品ID「D001」に対応する「集計数量」の値を更新する。また、変換商品対応情報の中に、「商品ID」が「F005」であるレコードが検出されないため、この「商品ID」が「F005」である注文情報に対しても変更は行われない。
【0173】
図14は、このようにして変換商品対応情報を用いて変換された注文情報を示す図である。
【0174】
なお、商品ID「DL001」は、商品ID「D001」に対応して取得された「商品ID」であるため、図11に示した注文受付情報の商品ID「D001」の「確定情報」が「0」でないレコードの「商品ID」を全て「DL001」に更新するとともに、その数量情報を、空欄としたり、集計数量情報「1」を、商品IDが「D001」であったレコードの数で除算した値としても良い。
【0175】
次に、注文画面出力部108は、図14に示した注文情報に含まれる「商品ID」と「集計数量」との値の組と一致する「商品ID」と「数量情報」とを有する画像情報管理情報のレコードを、図9に示した画像情報管理情報から取得し、その「商品画像情報」と、「数量情報」と、「商品名」と、「価格」等を取得する。例えば、商品ID「F001」に対応する注文情報から、商品画像情報「F001_6.jpg」と、数量情報「6」と、商品名「エビフライ」等を取得する。また、他の注文情報についても同様である。例えば、商品ID「DL001」とその数量情報「1」とから、「r_wine01.jpg」というファイル名の画像情報等を読み出す。
【0176】
そして、注文画面出力部108は、取得した商品画像情報等を用いて、注文を確定する情報を受け付けるための注文画面を表示する情報を生成し、顧客端末装置10に送信する。ここでの顧客端末装置10は、「端末ID」が「100101」である顧客端末装置10aのみとしてもよいし、全ての顧客端末装置10であっても良いし、予め指定された顧客端末装置10であってもよい。この情報を受信した顧客端末装置10は、受信した情報を用いて注文画面を表示する。
【0177】
図15は、顧客端末装置10において表示される注文を確定するための注文画面を示す図である。画像90は、画像ファイル「r_wine01.jpg」が示す画像であり、商品識別情報「D001」が示すグラスワインと同じワインのボトルの画像であるとする。例えば、グラスワイン4杯分の価格が、ボトルワイン1本の価格より高く、グラスワイン4杯分のワインの量が、ボトルワイン1本のワインの量以下であれば、このように、4つのグラスワインを指定した場合に、4つのグラスワインを示す画像を表示する代わりに、内容物が同じであるボトルワインを表示することで、ユーザに無駄のないお得な商品提案を行うことができ、ユーザに取って有利な提案を自動で行うことができ、顧客の満足度を高めることができる。
【0178】
そして、顧客が確定ボタンを押すと、図14に示した注文情報が、例えば、飲食店の厨房等において顧客からの注文を受け付けて管理するサーバ装置(図示せず)等に送信される。なお、予め注文処理装置1の図示しない記憶媒体等に、注文処理装置1が配置されるテーブル等の識別情報を格納しておくようにし、このテーブル等の識別情報を、料理の提供先の情報として、注文情報とともに送信することが好ましい。これにより、厨房において、注文情報が示す料理が用意されて、注文を行った顧客に対して提供される。
【0179】
ここで、注文された料理を運んできた店員が、商品識別情報が「F001」である料理を載せた皿18aと、商品識別情報が「F005」である料理を載せた皿18bをテーブルに運んできたとする。この皿18aおよび18bのいずれにも、上記の重量測定手段1090と同様の総重量測定手段1095が設けられているものとする。また、各総重量測定手段1095には、それぞれが総重量を測定する商品の商品識別情報が予め格納されているものとする。皿18aの商品の商品識別情報は、「F001」、皿18bの商品の商品識別情報は、「F005」であるとする。そして、各総重量測定手段1095が測定した重量が、各総重量測定手段1095が有する商品識別情報とともに、無線通信により、商品識別情報取得手段1092に送信されるものとする。なお、商品識別情報と、この商品識別情報が示す商品の総重量を測定する総重量測定手段1095の識別情報とを予め対応付けて、注文処理装置1内の図示しない記憶媒体等に予め蓄積しておくように、総重量測定手段1095が、商品識別情報を送信する代わりに、総重量測定手段1095の識別情報を送信するようにし、この識別情報から上記の情報を用いて商品識別情報を取得するようにしてもよい。
【0180】
皿18aと皿18bとに設けられた総重量測定手段1095は、それぞれ、予め指定されたタイミング等で、料理の総重量を順次測定し、測定した値と、商品識別情報とを、商品識別情報取得手段1092に対して出力する。なお、ここで各商品識別情報について重量を取得した時刻の商品識別情報取得手段1092は、この情報を取得して、取得した時刻と対応付けて図示しない記憶媒体に蓄積する。そして、新たに蓄積した総重量と、この一つ前の、同じ商品識別情報と対応付けられて蓄積されている総重量との差を算出する。そして、差が、予め指定されている閾値以下の負の値であるか否かを判断する。閾値は、例えば「−3g」であるとする。この閾値は、誤差を除外するためのものである。閾値以下の負であれば、商品識別情報取得手段1092は、この商品識別情報が示す料理の少なくとも一部が、顧客により取得されたと判断して、その商品識別情報を取得する。
【0181】
図16は、商品識別情報取得手段1092が取得して蓄積した総重量と商品識別情報とを有する総重量管理情報の一例を示す図である。総重量管理情報は、「総重量」と「商品ID」と総重量を測定した時刻を示す「測定時刻」とを有する
【0182】
また、提供時刻取得部110は、各商品識別情報について取得した「測定時刻」のうちも最も古いものを、ここでは、各商品識別情報が示す商品が届けられた提供時刻として取得する。例えば、商品ID「F001」の商品の提供時刻は、「18時19分50秒」であり、商品ID「F005」の商品の提供時刻は、「18時20分00秒」となる。取得した提供時刻は、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
【0183】
ここで、例えば、顧客識別情報が「2567887…」である顧客が、皿18aから商品を一つ取り上げたとする。この顧客が商品と取り上げた直後の皿18aの総重量測定手段1095がある測定した最新の総重量が「350g」であったとすると、この総重量測定手段1095は、この総重量「350g」と、この皿18aの総重量測定手段1095に対応付けられた商品識別情報「F001」とを、商品識別情報取得手段1092に対して出力する。商品識別情報取得手段1092は、これらの情報を、取得した時刻の情報と対応付けて蓄積するとともに、最新の総重量の前に蓄積されている総重量の中から、同じ商品識別情報「F001」と対応付けられた、測定時刻が最も新しい総重量を取得する。ここでは、「測定時刻」が「18時20分30秒」であるレコードの総重量「400g」を取得する。そして、最新の重量「350g」から、この直前の総重量「400g」を減算して、値「50g」を得る。そして、この値を上記の閾値と比較した結果、閾値以上であると判断されたとする。そして、この商品識別情報「F001」を取得し、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
【0184】
商品識別情報取得手段1092が商品識別情報「F001」を取得したため、顧客の座席の前の取り皿15a〜15dに設けられた重量測定手段1090a〜1090は、現在測定している重量を、それぞれ「0g」に設定する。そして、取得顧客識別情報取得手段1091は、各重量測定手段1090a〜1090dが、閾値以上の重量を測定したか否かを順次判断する。
【0185】
ここで、顧客識別情報が「2567887…」である顧客が、皿18aから取り上げた商品を、自分の取り皿15cに商品を置いたとする。商品が置かれたことにより、取り皿15cの重量測定手段1090cは、この商品の重量を測定する。取得顧客識別情報取得手段1091は、重量測定手段1090cから、この重量測定手段1090cの測定手段識別情報「50053」とともに送信される重量が、閾値(例えば3g)以上であるか否かを判断する。ここでは、重量が閾値以上であると判断されたとすると、取得顧客識別情報取得手段1091は、この測定手段識別情報に対応する顧客識別情報を、取得顧客識別情報として取得する。ここでは、重量測定手段1090cの測定手段識別情報「50053」に対応するリーダID「1003」を図7に示した座席装置管理情報から取得し、このリーダID「1003」に対応する顧客ID「2567887…」を、取得顧客識別情報として、図6に示した顧客管理情報から取得する。
【0186】
提供時刻取得部110は、上記で商品識別情報取得手段1092が取得した商品識別情報「F001」と対応付けられた提供時刻を取得する。ここでは、上述したように図16に示した総重量管理情報において、商品識別情報「F001」と対応付けられている最も古い「測定時刻」である「18時19分50秒」を提供時刻として取得する。そして、提供時刻取得部110は、時計等から現在の時刻「18時22分50秒」を取得し、その差である「3分」を経過時間として取得する。そして、条件判断部112は、この経過時間が、第一非警告条件を満たすか否かを判断する。ここでは、第一非警告条件が、「商品の顧客に提供されてからの経過時間が、予め指定された時間である15分以上である」という条件であるとすると、上記で取得した経過時間「3分」は、「15分」未満の値であるため、条件を満たさないと判断される。なお、この経過時間が15分を超えていれば、条件を満たすと判断される。
【0187】
このため、空き領域検出部111は、テーブル上に設けられたカメラ等の撮像装置(図示せず)が撮影した、料理が提供されたテーブル上の画像を取得し、空き領域を検出する。
【0188】
図17は、空き領域検出部111が取得したテーブル上の画像を示す図である。
【0189】
空き領域検出部111は、この画像において、予め指定されているテーブルの表面の色等を用いて、テーブルの表面が見えていない領域、即ち、皿18や取り皿15等が配置されている領域を検出する。そして、予め指定されている形状及びサイズを有する領域を、画像上をピクセル単位で移動させながら、この領域と、テーブルの表面が見えていない領域とにおいて、重なる部分があるか否かを順次判断する。この領域の形状及びサイズを、テーブルに置かれる料理の皿18のサイズと同程度のサイズ等とすると、重なる部分がないと判断された場合、新たな皿を置くことが可能な空き領域が、テーブル上にあることを示すこととなる。ここでは、例えば、領域同士が重ならない配置が検出されたとすると、条件判断部112は、商品の提供されている状況が、第二非警告条件を満たすか否かの判断を行わない。
【0190】
そして、判断部113は、図11に示した注文受付情報(もしくは更新されている場合には、更新された注文受付情報)から、商品識別情報「F001」と一致する商品IDを有する注文受付情報を検出し、検出した注文受付情報の中に、取得顧客識別情報「2567887…」と一致する「顧客ID」があるか否かを判断する。ここでは、一致するものがないと判断される。このことは、顧客が、注文していない商品を取得していることを示していると考えて良い。このため、警告出力部114は警告を出力する。具体的には、警告出力部114は、警告を出力するための情報を生成し、各顧客端末装置10a〜10dに送信する。警告を出力するための情報は、ここでは、取得顧客識別情報「2567887…」と、商品識別情報「F001」とを有する情報であるとする。
【0191】
各顧客端末装置10a〜10dは、受信した情報を用いて、警告を示す画面を図示しないモニタ等に表示する。
【0192】
図18は、顧客端末装置10が表示した警告の表示例を示す図である。
【0193】
ここで、仮に、判断部113の処理において、商品識別情報「F001」と一致する商品IDを有する注文受付情報の中に、取得顧客識別情報「2567887…」と一致する「顧客ID」があると判断された場合、顧客が注文した料理を取得したと判断されるため、警告を出力する処理は行われない。
【0194】
また、仮に、空き領域検出部111が、予め指定された広さの空き領域を検出できなかったとする。この場合、条件判断部112は、第二非警告条件を満たすか否かの判断を行う。この第二非警告条件は、「商品識別情報取得手段1092が取得した商品識別情報が示す商品が、現在顧客に対して提供されている商品のうちの、顧客に提供されてからの経過時間の長さが、長い方から数えて予め指定された順位である1番までの商品であることを示す条件」であったとする。
【0195】
まず、条件判断部112は、商品識別情報取得手段1092が取得した商品識別情報「F001」が示す商品と、現在提供されている他の商品とについて提供時刻取得部110がそれぞれ取得した提供時刻とを取得する。そして、最も古い提供時刻が、商品識別情報「F001」が示す商品のものであるか否かを判断する。商品識別情報「F001」が示す商品のものであれば、第二非警告条件を満たすと判断し、それ以外であれば、第二非警告条件を満たさないと判断して上記と同様の処理を行う。
【0196】
なお、条件判断部112が、第一非警告条件、または第二非警告条件のいずれか一方を少なくとも満たす場合、上述した判断部113による警告を行うか否かの判断処理や、警告出力部114が警告を出力する処理は行われない。
【0197】
なお、上記において、顧客が顧客端末装置10に対して、商品識別情報と、数量情報とを入力した際に、人数情報も、入力されていた場合、注文画面出力部108は、入力された商品識別情報と、数量情報と、人数情報とに対応した商品画像情報を取得して、この商品画像情報を配置した注文画面が表示されるようにすればよい。例えば、顧客端末装置10aに商品ID「F001」と、数量情報「4」と、人数情報「4」とが入力されたとすると、画像情報取得部107は、図9に示した画像情報管理情報から、商品ID「F001」と、数量情報「4」と、人数情報「4」とに対応付けられた商品画像情報「F001_4_4.jpg」等を読み出す。そして、この商品画像情報等を用いた注文画面を表示するための情報を生成し、顧客端末装置10aに送信する。顧客端末装置10aは受信した情報を用いて、注文画面を表示する。
【0198】
図19は、顧客端末装置10aが表示する注文画面の表示例を示す図である。
【0199】
以上、本実施の形態によれば、複数の顧客がそれぞれ注文しようとする商品を、集計してまとめて注文することができる。これにより、複数の顧客がそれぞれ自由に商品を注文できるとともに、複数の顧客の注文した商品をまとめて決済する際の利便性を向上させることができる。
【0200】
また、本実施の形態によれば、商品を注文していない顧客が、その商品を取得する際に、警告を出力することができる。
【0201】
なお、本実施の形態において、複数の顧客に対して、一度に提供される商品が一つだけである場合、各重量測定手段1090が測定する重量は、この提供された一の商品であることとなることから、上記のような商品の総重量を測定する総重量測定手段は省略可能である。なお、顧客に対して提供された商品の商品識別情報は、商品識別情報取得手段1092に対して与える必要があるため、例えば、商品や商品が配置される容器(例えば、皿等)に設けられたバーコード等を、顧客に商品が届けられた際に読み出すための図示しないバーコードリーダ等を設けて、このバーコードリーダで、読み出したバーコードが示す商品識別情報を商品識別情報取得手段1092に引き渡すようにしても良い。あるいは、商品が配置される皿等の容器に取り付けられた商品識別情報を送信する手段(図示せず)等から、商品識別情報を商品識別情報取得手段1092に対して送信するようにしても良い。なお、このような商品識別情報を商品識別情報取得手段1092に対して与えるための手段については、上記以外のどのような手段を用いても良い。
【0202】
(実施の形態2)
本実施の形態の注文処理装置2は、商品顧客情報取得部209が、顧客に提供された商品等を撮影した連続した画像から、顧客が取得する商品と、その移動先とを検出することで、商品を取得した顧客の顧客識別情報と、その商品の商品識別情報とを取得するようにしたものである。
【0203】
図20は、本実施の形態における注文処理装置2のブロック図である。
【0204】
注文処理装置2は、注文受付部101、注文受付情報格納部102、変換商品対応情報格納部103、注文情報取得部104、注文情報出力部105、画像情報格納部106、画像情報取得部107、注文画面出力部108、商品顧客情報取得部209、条件判断部112、提供時刻取得部110、空き領域検出部111、判断部113、警告出力部114を備える。
【0205】
商品顧客情報取得部209は、画像取得手段2091、顧客領域管理情報格納手段2092、識別情報取得手段2093を備える。
【0206】
注文処理装置2において、商品顧客情報取得部209以外の構成については、上記実施の形態1と同様であるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0207】
商品顧客情報取得部209は、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の少なくとも一部を取得する顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報と、商品の商品識別情報とを取得する。商品顧客情報取得部209は、例えば、1以上の顧客に提供された1以上の商品と、各顧客が取得した商品とを含む画像である商品関連画像を用いて、1以上の顧客に対して提供された商品のうちの、一の顧客が取得した商品を検出して、この商品の商品識別情報を取得するとともに、この商品の移動先を検出することで、この商品を取得した顧客の顧客識別情報を取得するものである。本実施の形態においては、特に、商品顧客情報取得部209が、画像取得手段2091と、顧客領域管理情報格納手段2092と、識別情報取得手段2093とを備えており、これらを用いて、商品を取得する顧客の顧客識別情報と、この商品の商品識別情報と、を取得する例について説明する。
【0208】
画像取得手段2091は、商品関連画像を順次取得する。商品関連画像とは、複数の顧客に提供された1以上の商品と、各顧客が取得した商品とを含む1以上の画像である。商品関連画像は、1以上の商品と各顧客が取得した商品が少なくともいずれかに含まれる複数の画像であっても良い。商品関連画像とは、例えば、複数の顧客に提供された1以上の商品と、この商品のうちの、各顧客が取得した商品とが含まれるように撮影した1以上の画像である。例えば、複数の顧客に提供された1以上の商品を含む周辺領域を撮影した画像である。商品関連画像は、例えば、商品が飲食店で提供される飲食物である場合、テーブル上に配置された飲食物と、この飲食物を取り分けて取得する複数の顧客の近傍とが写るように撮影された画像である。連続して取得された商品関連画像は、例えば、順次取得された商品関連画像をフレーム画像として有する動画像であっても良いし、予め指定された一定または不定の時間間隔で順次撮影された複数の静止画像であってもよい。なお、商品関連画像が、動画像を構成するフレーム画像である場合、動画像からフレーム画像を、適宜、間引いた後に残ったフレーム画像も、順次取得された商品関連画像と考えて良い。画像取得手段2091は、商品関連画像を撮影する撮像手段(図示せず)を有していても良い。撮像手段は、例えば、撮像素子を備えたカメラ等である。また、撮像手段は、画像取得手段2091の外部に設けられていても良い。また、画像取得手段2091は、注文処理装置1の外部に設けられた撮像手段が取得した商品関連画像を取得しても良い。
【0209】
顧客領域管理情報格納手段2092には、商品関連画像上の顧客の領域と、顧客の顧客識別情報とを有する顧客領域管理情報が格納される。顧客の領域とは、例えば、顧客に対応付けられた領域であり、顧客の位置の近傍の領域や、顧客が利用する領域である。また、顧客の領域は、顧客が取得した商品を配置する皿等の容器を示す領域であっても良い。顧客の領域は、1以上の画素で構成される。商品関連画像上の顧客の領域とは、商品関連画像上の顧客の領域を示す情報と考えても良い。商品関連画像上の顧客の領域とは、例えば、顧客の領域を構成する1以上の画素の座標や、顧客の領域の輪郭を定義する情報である。ここでの格納は一時記憶も含む概念である。例えば、上記の商品関連画像から、後述する識別情報取得手段2093等が、各顧客の領域を検出して、この顧客の領域を示す情報と顧客の識別情報とを対応付けて顧客領域管理情報格納手段2092に一時記憶しても良い。
【0210】
識別情報取得手段2093は、画像取得手段2091が順次取得した商品関連画像と、顧客領域管理情報格納手段2092に格納されている顧客領域管理情報とを用いて、1以上の顧客に提供された1以上の商品のうちの、各顧客が取得した商品の位置の変化を検出する。そして、検出した位置の変化を用いて、各顧客が取得した商品を検出し、検出した商品の商品識別情報と、顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報を取得する。識別情報取得手段2093は、商品の位置の変化をどのように検出しても良い。例えば、一の領域において商品の量が減少した後に、他の領域で商品の量が増加したことを検出した場合に、一の領域で減少した商品が、他の領域に移動したことを示す商品の位置の変化を検出しても良い。また、一の領域から移動した商品をトラッキングすることで、商品の位置の変化を検出しても良い。
【0211】
例えば、識別情報取得手段2093は、まず、連続した商品関連画像において、1以上の顧客に対して提供された商品の領域を検出する。例えば、商品の領域は、予め図示しない記憶媒体等に用意された1以上の商品の画像を用いたパターンマッチングや、商品の画像の特徴量(例えば、色や形等)を検出することで検出可能である。画像内から、特定の物体の画像を検出する処理は公知技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。商品の画像の検出は、例えば、商品関連画像を構成する連続した画像のそれぞれについて、順次、行われる。例えば、商品が、テーブルに配置された料理である場合、料理の形状や特徴量を用いて料理を検出して、その領域を示す情報を取得しても良いし、料理が配置されている皿の形状や色等を検出することで、商品関連画像から料理を検出して、その領域を示す情報を取得しても良い。また、料理の皿の表面等に特定の形状の画像を配置しておくようにして、この画像を、商品関連画像から検出することで料理を検出しても良い。そして、検出した商品の画像が表示されている領域を示す情報、例えば、領域の輪郭の情報を取得する。この画像の検出は、例えば、商品が複数の顧客に提供された際に最初に行われることが好ましい。あるいは、最初に商品の画像を検出した以降は、商品の画像の再検出は行わない、あるいは、予め指定されたタイミングやトリガーが発生するまでは行わないようにしても良い。
【0212】
また、識別情報取得手段2093は、上記で検出した各商品の画像について、商品識別情報を取得する。例えば、各商品に、商品識別情報を示すバーコードを付与しておくようにし、上記で検出した各商品の画像内において、このバーコードを検出し、バーコードの情報を読み出すことで、商品識別情報を取得する。画像内からバーコードを検出して、バーコードの情報を読み出す技術は、特開2006−174461号公報等において公知である。また、バーコードの代わりに、商品識別情報と対応付けられた特定の形状や色の画像を商品の表面等に配置しておくようにして、この画像をパターンマッチング等で検出しても良い。あるいは、商品の色等と商品識別情報を対応付けておくようにして、商品の色を検出することで、商品識別情報を取得しても良い。そして、取得した商品識別情報と、この商品識別情報が取得された商品の画像が表示されている領域を示す情報とを有する商品位置情報を、図示しない記憶媒体に蓄積する。
【0213】
識別情報取得手段2093は、連続した複数の商品関連画像を用いて、上記で検出した各商品の画像が表示されている領域から移動した物体の画像を検出する。例えば、連続した複数の商品関連画像間の差分を求めることで、一の商品識別情報と対応付けられた商品の領域から移動した物体の画像を検出することができる。例えば、連続した複数の商品関連画像の差分から、一の商品の領域において1以上の物体が減少していることが検出された場合、この商品の少なくとも一部が移動したことを判断する。あるいは、商品関連画像の差分から、一の商品の領域から移動している1以上の物体が検出された場合に、この一の商品の少なくとも一部が移動していることを判断しても良い。また、予め複数の顧客に提供された一の商品が、複数の商品で構成されている商品群である場合、商品群を構成する一の商品の画像を、商品識別情報と対応付けて予め図示しない記憶媒体等に格納しておくようにし、この画像と一致する画像または類似度の高い画像が商品の領域から移動していることを検出するようにしても良い。ここでは、上記のように移動が検出された物体を、例えば、1以上の顧客に提供された商品のうちの、各顧客が取得した商品、あるいは顧客により取得された一部と考えてもよい。識別情報取得手段2093は、一の商品の画像が表示されている領域からの商品の移動、即ち、顧客が取得した商品の移動が検出された場合、この商品が表示されている領域と対応付けて格納されている商品識別情報を、移動している商品の商品識別情報として取得する。
【0214】
また、識別情報取得手段2093は、一の商品の画像が表示されている領域からの物体(即ち顧客が取得した商品)の移動を検出した場合、この検出した物体が、顧客領域管理情報が示している、顧客識別情報と対応付けられた顧客の領域のうちのいずれの領域に移動したかを判断する。そして、一の顧客の領域に移動したと判断した場合、この領域に対応付けられた顧客識別情報を、商品を取得した顧客の顧客識別情報として取得する。例えば、識別情報取得手段2093は、一の物体の移動を検出した後に、各顧客領域管理情報が示す顧客の領域のそれぞれについて、物体が増加したか否かを、連続した複数の商品関連画像間の差分から検出する。そして、増加している領域が検出された場合、この領域に対応する顧客識別情報を取得する。また、識別情報取得手段2093は、一の物体の移動を検出した後に、この検出した物体を、その後に取得される連続した複数の商品関連画像においてトラッキングすることで、物体の位置を検出する。そして、検出された位置が、各顧客領域管理情報が示す顧客の領域のうちのいずれかに入ったか否かを検出する。そして、いずれかの領域に入った場合、この領域に対応する顧客識別情報を取得する。なお、物体をトラッキングする技術については、モーショントラッキングの技術等として公知であるので、ここでは説明を省略する。モーショントラッキングの技術については、文献「モーショントラッキングについて」(http://help.adobe.com/ja_JP/AfterEffects/9.0/WS3878526689cb91655866c1103906c6dea−7c5da.html)を参考にされたい。
【0215】
なお、識別情報取得手段2093は、上述したような商品関連画像から1以上の顧客に提供された商品の画像を検出する処理と同様の処理により、商品関連画像から、1以上の顧客が取得した商品が載置される領域(例えば、商品である料理を載置する皿等)を、顧客の領域として検出するようにしても良い。そして、例えば、この領域に対応する顧客の顧客識別情報を取得して、この顧客識別情報と検出した領域とを対応付けて有する顧客領域管理情報を、顧客領域管理情報格納手段2092に蓄積するようにしても良い。なお、検出した領域に対応する顧客識別情報を取得するためには、例えば、商品関連画像において、予め商品を取得しうる各顧客の位置または領域と、この顧客の顧客識別情報とを対応付けて図示しない記憶媒体等に格納しておくようにし、これらの位置または領域の中から、上記で商品関連画像から検出した商品が載置される領域との距離が最も近い位置または領域を検出し、この検出された領域に対応付けられた顧客識別情報を取得するようにすればよい。また、検出した各領域に対して、それぞれの領域を利用する顧客の顧客識別情報を、図示しない受付部等を介して各顧客によって入力するようにしても良い。
【0216】
図21は、本実施の形態の注文処理装置2の動作の主要部分を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の注文処理装置2の動作は、上記実施の形態1の注文処理装置1の動作において、図2のステップS216の動作、即ち図4のフローチャートで示した動作を異なる動作としたものであるため、ここでは、このステップS216の処理の詳細に対応する本実施の形態の動作の主要部分のみを説明し、他の動作についての説明は省略する。なお、図21において、図4と同一符号は同一または相当する部分を示している。
【0217】
(ステップS501)画像取得手段2091は、商品関連画像を取得する。例えば、ここで取得する商品関連画像は、静止画像である。取得した商品関連画像は、図示しない記憶媒体等に取得順番が分かるように蓄積する。取得順番が分かるように蓄積するということは、例えば、商品関連画像を、その取得時刻とともに、蓄積することも良いし、取得順番を示す識別情報(例えば、連番等)とともに蓄積しても良いし、取得順に並べて蓄積することであっても良い。
【0218】
(ステップS502)識別情報取得手段2093は、ステップS501で取得した商品関連情報から、1以上の商品の画像(以下、商品画像と称す)を検出する処理を行う。
【0219】
(ステップS503)識別情報取得手段2093は、ステップS502で、1以上の商品画像が検出されたか否かを判断する。検出された場合、ステップS504に進み、検出されなかった場合、ステップS501に戻る。
【0220】
(ステップS504)識別情報取得手段2093は、ステップS501で取得した商品関連画像の、ステップS502で検出された1以上の商品画像のそれぞれから、商品識別情報を取得する。例えば、1以上の商品画像のそれぞれから、商品識別情報と対応付けられたバーコードを検出し、検出したバーコードの情報を読み出して商品識別情報を取得する。
【0221】
(ステップS505)識別情報取得手段2093は、ステップS502で検出された1以上の商品画像のそれぞれについてステップS504で取得した商品識別情報を、各商品画像が表示されている領域を示す情報(以下、商品領域情報)と対応付けて、図示しない記憶媒体等に蓄積する。
【0222】
(ステップS506)識別情報取得手段2093は、カウンターnに1を代入する。
【0223】
(ステップS507)識別情報取得手段2093は、ステップS501で取得した最新の商品関連情報と、その1つ以上前に取得した1以上の商品関連情報とを用いて、n番目の商品識別情報に対応する商品領域情報が示す領域の商品が減少しているか否かの判断を行う。例えば、減少した物体の有無は、例えば、商品関連画像の差分を用いて、n番目の商品識別情報に対応する商品領域情報が示す領域内における画像の変化を検出することで、判断可能である。例えば、画像に変化があれば、少なくとも一部の商品が減少したと判断する。つまり、少なくとも一部の商品が、顧客により取得された、即ち移動したことが判断可能である。そして、減少が検出できた場合、ステップS508に進み、検出できなかった場合、ステップS512に進む。
【0224】
(ステップS508)識別情報取得手段2093は、n番目の商品の商品識別情報を取得する。
【0225】
(ステップS509)識別情報取得手段2093は、カウンターpに1を代入する。
【0226】
(ステップS510)識別情報取得手段2093は、ステップS501で取得した最新の商品関連情報と、その1つ以上前に取得した1以上の商品関連情報とを用いて、p番目の顧客の領域内の商品が増加したか否かを判断する。p番目の顧客の領域は、例えば、p番目の顧客領域管理情報に含まれる顧客の領域を示す情報が示す領域である。例えば、ステップS501で取得した最新の商品関連情報と、その1つ以上前に取得した1以上の商品関連情報との商品関連画像の差分を用いて、p番目の顧客の領域内における画像の変化を検出することで判断可能である。例えば、画像に変化があれば、少なくとも一部の商品が増加したと判断してもよい。あるいは、実際に物体の画像が増加している場合に、商品が増加したと判断しても良い。商品が増加したということは、顧客が商品を取得したことを意味すると考えても良い。商品が増加した場合、ステップS511に進み、増加していない場合、ステップS514に進む。
【0227】
(ステップS511)識別情報取得手段2093は、p番目の領域に対応する顧客識別情報を取得する。そして、ステップS413に進む
【0228】
(ステップS512)識別情報取得手段2093は、カウンターnの値を1インクリメントする。
【0229】
(ステップS513)識別情報取得手段2093は、n番目の商品の商品識別情報が、ステップS505で蓄積したい商品識別情報の中にあるか否かを判断する。ある場合、ステップS507に進み、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0230】
(ステップS514)識別情報取得手段2093は、カウンターpの値を1インクリメントする。
【0231】
(ステップS515)識別情報取得手段2093は、p番目の顧客の領域画あるか否かを判断する。ある場合、ステップS510に戻り、ない場合、ステップS516に進む。
【0232】
(ステップS516)画像取得手段2091は、新たな商品関連画像を取得する。そして、ステップS509に戻る。
【0233】
なお、図21のフローチャートにおいて、ステップS415の処理で取得する画像情報として、直前に取得した商品関連画像情報を取得するようにしても良い。
【0234】
以下、本実施の形態における注文処理装置2の具体的な動作について説明する。ここでは、注文処理装置2の概念図は図22である。ここでは、上記実施の形態1の具体例と同様に、図21において、図5と同一符号は同一または相当する部分を示す。また、顧客識別情報や商品識別情報等は、上記実施の形態1の具体例と同様であるとする。この注文処理装置2においては、画像取得手段2091は、テーブル上面を上方から撮影するカメラ310と接続されているものとする。カメラ310は、予め指定されたタイミングで繰り返しテーブル上を撮影して静止画像を画像取得手段2091に出力するものとする。
【0235】
なお、ここでは、顧客が注文した商品が、顧客のテーブルに届けられるまでの処理等についての説明は省略する。
【0236】
まず、予め画像取得手段2091は、顧客が座る座席の前にそれぞれ取り皿15が配置されている状態のテーブル上をカメラ310が撮影した画像を取得する。そして、識別情報取得手段2093が、この画像から、取り皿15を、パターンマッチング等により検出する。例えば、予め取り皿の画像を用意しておくようにして、この取り皿15の画像と類似している画像を検出する。そして、検出した画像の輪郭を示す情報を取得する。この輪郭の情報は、顧客の領域を示す情報となる。そして、この輪郭の情報を、最も近い座席の識別情報と対応付けて蓄積しておく。そして、上記実施の形態1の具体例と同様に、座席に取り付けられているカードリーダに顧客のクレジットカードを挿入すると、このクレジットカードから読み出されたクレジットカード番号である顧客識別情報と、このカードリーダが取り付けられている座席の識別情報と対応付けられた取り皿15の画像の輪郭の情報とを対応付けた顧客領域管理情報を、識別情報取得手段2093が、顧客領域管理情報格納手段2092に蓄積する。
【0237】
図23は、顧客領域管理情報格納手段2092に格納されている顧客領域管理情報を示す図である。顧客領域管理情報は、顧客の領域の識別情報である「領域ID」と、顧客識別情報である「顧客ID」と、顧客の領域を示す「領域輪郭」とを有している。「領域輪郭」は、ここでは、顧客の領域の輪郭を構成する座標群であるとする。
【0238】
例えば、複数の顧客が、商品識別情報が「C002」と「C008」と「C009」である三つの料理を注文したとすると、これらの料理が、皿18に配置されて、テーブル上に配置される。なお、この皿18の上面には、この更に載置されている商品の商品識別情報を示すバーコード19がそれぞれ配置されているものとする。
【0239】
画像取得手段2091は、予め指定されたタイミングで一の商品関連画像を取得する。ここでは、カメラ310が撮影したテーブル上の画像を、商品関連画像として取得する。
【0240】
図24(a)は、画像取得手段2091が取得した商品関連画像を示す図である。なお、ここでは、仮に、商品識別情報が「C002」である料理が配置される方の皿を皿18a、商品識別情報が「C008」である料理が配置される方の皿を皿18b、商品識別情報が「C009」である料理が配置される方の皿を皿18c、とする。
【0241】
識別情報取得手段2093は、図24(a)に示した画像から、例えばパターンマッチングにより、商品画像を検出する。例えば、ここでは、商品である料理が配置されている皿の形状を示す情報として、矩形の形状を示す情報が、図示しない記憶媒体に格納されているものとすると、この矩形の形状を示す情報を、識別情報取得手段2093が読み出し、読み出した形状にマッチする画像を、商品関連画像内において検出する。
【0242】
ここでは、例えば、図24(b)に点線で示すように、図24(a)に示した画像から、2つの領域、即ち皿18aと皿18bと皿18cの画像が、それぞれ、商品画像として検出される。
【0243】
次に、識別情報取得手段2093は、まず、一の皿18aの商品画像内において、バーコード19が配置されている領域を検出し、このバーコード19の情報を読み出すことで、予めバーコードが示す商品識別情報「C002」を取得する。そして、この商品識別情報と、皿18aの商品画像が配置されている領域、ここでは、パターンマッチングで検出された皿18aに対応する領域の輪郭を示す情報である商品領域情報とを有する情報である商品領域管理情報を、図示しない記憶媒体に蓄積する。商品領域情報は、例えば輪郭の画素の座標の集合であるとする。
【0244】
同様にして、皿18b、皿18cについても商品識別情報「C008」、「C009」を取得して、商品領域管理情報を蓄積する。
【0245】
図25は、識別情報取得手段2093が蓄積した商品領域管理情報の一例を示す図である。「商品ID」は、商品識別情報であり、「商品領域」は、商品領域情報である。
【0246】
識別情報取得手段2093は、商品関連画像情報を画像取得手段2091が取得すると、取得した最新の商品関連画像情報と、それ以前に取得した商品関連画像情報との差分等を用いて、商品領域管理情報で管理されている各商品領域情報が示す各商品画像の領域について、それぞれ、減少した商品の有無を検出する処理を行う。例えば、同じ領域同士の差分画像において、商品(ここでは料理)と考えられる部分の画像を検出し、その画像の面積(あるいは画素数)が最新の商品関連画像情報において減少しているか否かを判断する。商品と考えられる部分とは、例えば、予め指定されている皿18の色と類似した色以外の部分である。あるいは、皿19の輪郭から連続している類似した色の領域を除いた部分であっても良い。減少している場合、商品の少なくとも一部が顧客により取得されたと判断する。また、減少していない場合、商品が取得されていないと判断する。なお、閾値以上の商品の減少があった場合にだけ、商品が取得されたと判断してもよい。いずれの商品画像の領域においても減少している物体が検出できない場合、更に、商品関連画像情報を取得して、同様の処理を繰り返す。なお、料理の部分の面積の減少を判断する代わりに、何らかの画像の変化があったか否かを判断しても良い。通常、料理等の場合、皿18上の料理の量が増加することはないため、画像の変化は、料理の減少と考えられるからである。また、料理の画像や料理の画像のパターン等を商品識別情報ごとに図示しない記憶媒体等に予め用意しておくようにして、バーコードから読み出した商品識別情報に応じた料理の画像はパターン等を読み出し、これらの類似する画像やパターンを有する領域の面積が減少したか否か等を判断しても良い。
【0247】
ここで、画像取得手段2091が取得した一の商品関連画像において、「商品ID」が「C006」である「商品領域」が示す皿18aの領域について、物体の減少、即ち商品の減少が検出されたとする。
【0248】
図26(a)および図26(b)は、物体の移動が検出される直前に取得された商品関連画像と、移動が検出された状態の商品関連画像である。物体50が皿18aから取り除かれたため、一の商品関連画像とその一つ前の商品関連画像とにおいて、皿18aの領域内の商品と判断される部分の面積が、減少していると判断されたとする。
【0249】
このため、識別情報取得手段2093は、皿18aの領域に対応する「商品ID」である「C002」を取得し、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
【0250】
また、識別情報取得手段2093は、この商品関連画像以降の画像について、図23に示した顧客領域管理情報の「領域輪郭」が示す顧客の領域ごとに、画像取得手段2091が直前に取得した商品関連画像との差分を求め、上記の皿18の場合と同様に、商品が増加しているか否かを判断する。そして、増加している領域が検出された場合、この領域を示す「領域輪郭」に対応する「顧客ID」を取得する。
【0251】
図27(a)及び図27(b)は、商品の減少を検出後に、画像取得手段2091が順次取得した商品関連画像を示す図である。図において、物体50は移動している商品、点線で示した領域191〜領域194は、それぞれ、図23に示した顧客領域管理情報で管理されている「領域輪郭」が示す顧客の領域であり、領域191〜領域194は、それぞれ、領域ID「1」〜「4」に対応しているものとする。
【0252】
例えば、商品の画像の面積が増加していると判断された顧客の領域が、「領域ID」が「4」である顧客領域管理情報の「領域輪郭」が示す領域であったとすると、識別情報取得手段2093は、図23に示した領域顧客管理情報から、「領域ID」が「4」であるレコードの「顧客ID」である「1567218…」を読み出し、図示しない記憶媒体等に一時記憶する。
【0253】
これにより、識別情報取得手段2093は、顧客が取得した商品の商品識別情報と、この顧客の顧客識別情報とを取得することができる。その後の処理は、上記実施の形態1の具体例と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0254】
以上、本実施の形態によれば、商品関連画像を用いて、商品識別情報を取得したり、商品を取得した顧客の顧客識別情報を取得したりすることができるため、商品識別情報を、商品の皿等から読み出すための専用の装置や、顧客が取得した商品の重量を測定するための装置を省略することができるため、注文処理装置や、注文処理装置を含むシステム等の構成を簡略化することができる。
【0255】
(実施の形態3)
本実施の形態の注文処理装置2は、上記実施の形態1に係る注文処理装置において、1以上の顧客に提供された商品と、各顧客の位置との間の領域において、物体の侵入を検出するようにし、物体の侵入を検出した場合に、この領域に対応した商品および顧客の識別情報を取得することで、商品を取得した顧客の顧客識別情報と、その商品の商品識別情報とを取得するようにしたものである。
【0256】
図28は、本実施の形態における注文処理装置3のブロック図である。
【0257】
注文処理装置3は、注文受付部101、注文受付情報格納部102、変換商品対応情報格納部103、注文情報取得部104、注文情報出力部105、画像情報格納部106、画像情報取得部107、注文画面出力部108、商品顧客情報取得部309、提供時刻取得部110、空き領域検出部111、条件判断部112、判断部113、警告出力部114を備える。
【0258】
商品顧客情報取得部309は、画像取得手段2091、顧客位置管理情報格納手段3092、識別情報取得手段3093を備える。
【0259】
注文処理装置3において、商品顧客情報取得部209、顧客位置管理情報格納手段3092、および識別情報取得手段3093以外の構成については、上記実施の形態1と同様であるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
【0260】
商品顧客情報取得部309は、注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の少なくとも一部を取得する顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報と、商品の商品識別情報とを取得する。商品顧客情報取得部309は、例えば、1以上の顧客に提供された1以上の商品と、各顧客が取得した商品とを含む画像である商品関連画像を用いて、1以上の顧客に対して提供された商品のうちの、一の顧客が取得した商品と、顧客の顧客識別情報を取得するものである。本実施の形態においては、特に、商品顧客情報取得部309が、画像取得手段2091と、顧客位置管理情報格納手段3092と、識別情報取得手段3093とを備えており、これらを用いて、商品を取得する顧客の顧客識別情報と、この商品の商品識別情報と、を取得する例について説明する。
【0261】
顧客位置管理情報格納手段3092は、商品関連画像上の顧客の位置と、顧客の顧客識別情報とを有する格納される。顧客位置管理情報が有する顧客の位置とは、具体的には顧客の位置を示す情報である。顧客の位置は、具体的には、商品関連画像上の顧客に対応付けられた位置である。顧客の位置は、例えば、商品を取得しうる顧客が居る位置、またはその近くの位置である。また、顧客の位置は、顧客が座っている座席の位置や、座席の前の位置等であっても良い。顧客の位置は、例えば、商品関連画像上の座標等で表される。ここで述べる顧客の位置は、一点でなくてもよく、例えば連続した直線上の複数の位置であっても良い。また、顧客の位置は、上記実施の形態2において説明した顧客の領域を、本実施の形態の顧客の位置として用いても良い。ここでの格納は一時記憶も含む概念である。例えば、上記の商品関連画像から、後述する識別情報取得手段3093等が、各顧客の位置を検出して、この顧客の位置を示す情報と顧客の識別情報とを対応付けて顧客位置管理情報格納手段3092に一時記憶しても良い。
【0262】
識別情報取得手段3093は、商品の領域を示す情報である商品領域情報と商品識別情報とを商品関連画像から取得し、取得した商品領域情報が示す領域と、顧客位置管理情報が示す商品関連画像上の顧客識別情報が示す顧客の位置との間に商品顧客領域を設定する。そして、一の商品顧客領域に物体の侵入が検出された場合に、この商品顧客領域に対応する商品の商品識別情報と、この商品顧客領域に対応する顧客識別情報である取得顧客識別情報とを取得する。
【0263】
識別情報取得手段3093は、上記実施の形態2の識別情報取得手段2093と同様に、商品関連画像から、商品位置情報を取得する。そして、各商品位置情報が有する商品領域情報が示す商品の画像が表示されている領域と、顧客位置管理情報が示す各顧客の位置を示す情報が示す位置との間の領域である商品顧客領域を設定する情報を取得する。商品顧客領域は、商品の画像上の領域を含まないことが好ましい。商品顧客領域は、例えば、商品と顧客間の領域である。商品顧客領域を設定する情報は、例えば、商品顧客領域の輪郭を示す情報である。商品顧客領域を設定する情報は、商品顧客領域を構成する1以上の画素の座標であってもよい。識別情報取得手段3093は、例えば、顧客位置管理情報が示す商品関連画像上の各顧客の位置から、商品関連画像から取得した各商品位置情報が示す各商品の画像の領域に対して引いた接線とで囲まれた領域を示す情報を、商品顧客領域を設定する情報として取得する。接線の代わりに各商品の画像の領域に対して引いた曲線等で囲まれる領域を商品顧客領域に設定してもよい。また、商品関連画像から取得した各商品位置情報が示す各商品の画像の領域を、顧客位置管理情報が示す商品関連画像上の各顧客の位置に移動させた場合の軌跡が示す領域を示す情報を、商品顧客領域を設定する情報として取得してもよい。なお、商品顧客領域同士が重なる領域は、それぞれ、あるいは一方の商品顧客領域から除外するようにしてもよい。各商品顧客領域を設定する情報(以下、商品顧客領域設定情報と称す)は、各商品顧客領域を間の領域とする商品画像の領域を示す商品領域情報に対応する商品識別情報と、各顧客の位置を示す情報と対応づけられた顧客識別情報と対応づけられて図示しない記憶媒体等に蓄積される。
【0264】
そして、識別情報取得手段3093は、画像情報取得部107が順次取得した商品関連画像を用いて、上記で取得した商品顧客領域設定情報が示す各領域に、物体が進入したか否かを判断する。物体とは、例えば、商品をとるための、手や、箸、フォーク、スプーン等の器具である。ただし、物体が何であるかを判断するようにしてもよいし、判断しなくてもよい。例えば、物体が進入したか否かは、商品顧客領域設定情報が示す各領域について、一の商品関連画像と、その一つ前に取得した商品関連画像との差分を求めることで、判断可能である。例えば、差分によって、予め指定された閾値以上の異なる画素が検出された場合、物体が進入したと判断する。あるいは、予め、箸や、フォーク等の参照用の画像を予め図示しない記憶媒体等に蓄積しておくようにし、画像情報取得部107が取得した各商品関連画像内の商品顧客領域設定情報が示す各領域について、参照用の画像を用いたパターンマッチングを行って、マッチングする画像が検出された場合に、物体が進入したと判断してもよい。そして、識別情報取得手段3093は、物体が進入したと判断された商品顧客領域設定情報と対応づけられた商品識別情報と、顧客識別情報とを取得する。
【0265】
図29は、本実施の形態の注文処理装置3の動作の主要部分の動作を説明するためのフローチャートである。本実施の形態の注文処理装置3の動作は、上記実施の形態1の注文処理装置1の動作において、図2のステップS216の動作、即ち、図4のフローチャートで示した動作を異なる動作としたものであるため、ここでは、このステップS216に処理の詳細に対応する本実施の形態の動作の主要部分のみを説明し、他の動作についての説明は省略する。なお、図29において、図4および図21と同一符号は同一または相当する処理ステップを示している。
【0266】
(ステップS601)識別情報取得手段3093は、商品関連画像において検出した1以上の商品画像の領域と、顧客位置管理情報格納手段3092に格納されている顧客位置管理情報が示す各顧客の位置との組み合わせについて、それぞれ、商品顧客領域設定情報を取得する。例えば、識別情報取得手段3093は、各顧客の位置から各商品画像の領域に対して引いた接線と、商品画像の領域の輪郭とで囲まれる領域を商品顧客領域に設定する情報を取得する。取得した商品顧客領域設定情報を、順次、この商品顧客領域設定情報を取得する際に用いた顧客の位置を示す情報と同じ顧客位置管理情報に含まれる顧客識別情報と、この商品顧客領域設定情報を取得する際に用いた商品画像の領域についてステップS504で取得した商品識別情報と対応づけて、図示しない記憶媒体に蓄積する。
【0267】
(ステップS602)識別情報取得手段3093は、カウンターnの値に1を代入する。
【0268】
(ステップS603)識別情報取得手段3093は、ステップS501で取得した最新の商品関連画像と、その一つ前に取得し蓄積した商品関連画像との、n番目の商品顧客領域における画像の差分を用いて、物体が検出されたか否かを判断する。物体が検出された場合、ステップS604に進み、検出されなかった場合、ステップS605に進む。
【0269】
(ステップS604)識別情報取得手段3093は、n番目の商品顧客領域設定情報に対応する商品識別情報と顧客識別情報とを取得する。そして、ステップS413に進む。
【0270】
(ステップS605)識別情報取得手段3093は、カウンターnの値を1インクリメントする。
【0271】
(ステップS606)識別情報取得手段3093は、n番目の商品顧客領域設定情報があるか否かを判断する。ある場合、ステップS602に戻り、ない場合、上位の処理にリターンする。
【0272】
なお、上記のステップS603において、一の商品顧客領域において物体が検出された場合、物体の検出が一旦終わるまでは、同じ領域については、物体が検出されても、ステップS605に進むようにしても良い。例えば、物体が検出された時点で、その商品顧客領域に対して物体が検出されたことを示すフラグ情報を付与するようにし、物体の検出が終わった時点で、物体が検出されていないことを示すフラグ情報を付与するようにし、物体が検出されたことを示すフラグ情報が付与されている間は、物体が検出されても、ステップS605に進むようにして良い。
【0273】
以下、本実施の形態における注文処理装置3の具体的な動作について説明する。注文処理装置3の概念図は図22と同様であるとする。
【0274】
なお、ここでは、商品関連画像内における各座席の前の一の座標が顧客の位置を示す情報として予め指定されており、この座標と、この座標に対応する座席にそれぞれ設けられたカードリーダ16とが予め対応付けられているものとする。そして、各顧客が各座席に設けられたカードリーダ16にクレジットカードを読み込ますと、クレジットカードから読み出されたカード番号である顧客の顧客識別情報と、これを読み出したカードリーダ16に対して予め対応づけられ顧客の位置を示す座標とを有する顧客位置管理情報が、顧客位置管理情報格納手段3092に蓄積されるものとする。
【0275】
図30は、顧客位置管理情報格納手段3092に格納されている顧客位置管理情報を示す図である。顧客位置管理情報において、「座標」は、商品関連画像内の顧客の位置を示す座標である。
【0276】
ここでは、上記実施の形態2の具体例と同様に、商品が飲食物であるとし、顧客が注文した商品が、顧客のテーブルに届けられるまでの処理等についての説明は省略する。また、カメラ310で撮影した商品関連画像は、上記実施の形態2の具体例の商品関連画像と同様であり、この商品関連画像を用いて、商品領域情報を有する商品領域管理情報を取得する処理や、取得された商品領域管理情報等も、上記実施の形態2と同様であるとする。なお、ここでは、顧客が、「商品ID」が「C002」である商品と、「商品ID」が「C008」である商品とを注文し、これらの商品がテーブルに届けられたとする。
【0277】
画像取得手段2091は、上記実施の形態2の具体例と同様にテーブル上を撮影して商品関連画像を得る。
【0278】
図31は、画像取得手段2091が取得した商品関連画像である。図において、皿320aは、商品ID「C002」の商品が載置された皿、皿320bは、商品ID「C008」の商品が載置された皿である。
【0279】
識別情報取得手段3093は、図31に示すような商品関連画像から、商品画像が配置されている領域とバーコードとを検出して、この領域を示す商品領域情報と、この領域の商品の商品識別情報とを有する図25に示すような商品領域管理情報を取得した後、各商品領域情報が示す領域と、図30に示した、顧客位置管理情報が示す各「座標」との組合せについて、商品顧客領域を設定する商品顧客領域設定情報を順次取得する。例えば、まず、図30の顧客位置管理情報の「顧客ID」が「4567885…」である顧客位置管理情報の「座標」である(x81,y81)と、図25の「商品ID」が「C002」である商品領域管理情報の「商品領域」である「(x51,y51)、(x52,y52)…」を読み出し、座標(x81,y81)を通る直線であって、この「商品領域」と一点のみで交わる2本の直線を算出し、この2本の直線と、商品領域「(x51,y51)、(x52,y52)…」で示される商品画像の輪郭のうちの、この2本の直線で区切られた座標(x81,y81)側の部分とで、囲まれた領域を商品顧客領域に設定する商品顧客領域設定情報を取得する。具体的には、上記の2本の直線の座標(x81,y81)から商品領域「(x51,y51)、(x52,y52)…」と接するまでの線分と、商品領域「(x51,y51)、(x52,y52)…」が示す輪郭のうちの、この線分で挟まれた座標(x81,y81)側の部分とを輪郭に設定する情報を、商品顧客領域設定情報として取得する。そして、取得した商品顧客領域設定情報と、顧客位置管理情報により座標(x81,y81)と対応付けられた「顧客ID」である「4567885…」と、商品領域管理情報により商品領域「(x51,y51)、(x52,y52)…」と対応付けられた商品ID「C002」とを有する商品顧客領域管理情報を図示しない記憶媒体に一時記憶する。
【0280】
同様にして、座標(x81,y81)と、商品ID「C008」に対応する「商品領域」との組合せについても、同様に、商品顧客領域管理情報を取得する。
【0281】
更に、顧客位置管理情報の他の「顧客ID」と対応付けられた「座標」についても、同様に、「商品領域」との組合せについて商品顧客領域管理情報を取得する。
【0282】
図32は、識別情報取得手段3093が取得した商品顧客領域管理情報を示す図である。商品顧客領域管理情報は、商品顧客領域管理情報のレコードを管理する識別情報である「設定ID」と、「顧客ID」と、「商品ID」と、商品顧客領域設定情報である「領域設定情報」という項目を有している。
【0283】
次に、識別情報取得手段3093は、図32に示した商品顧客領域管理情報の「領域設定情報が示す各領域について、順次、最新の商品関連画像と、その直前に取得されて蓄積された商品関連画像との差分を求める。そして、予め指定された画素数以上の画素の差分が検出されたか否かを判断する。
【0284】
図33は、物体の移動が検出された最新の商品関連情報を示す図(図33(a))と、物体の移動が検出される直前に取得された商品関連画像を示す図(図33(b))とである。図において、点線で示した商品顧客領域321および322は、「設定ID」が「001」および「002」である設定領域管理情報が有する「領域設定情報」が示す商品顧客領域であるとする。また、点線で示した商品顧客領域323および324は、「設定ID」が「003」および「004」である設定領域管理情報が有する「領域設定情報」が示す商品顧客領域であるとする。なお、この図においては、「設定ID」が「005」から「008」までの設定領域管理情報が有する「領域設定情報」が示す商品顧客領域についての図示は省略する。
【0285】
例えば、図33(a)において、商品顧客領域321に、箸を持った顧客の手が、初めて侵入したとすると、商品顧客領域321における図33(a)と、図33(b)との差分から、識別情報取得手段3093は、商品顧客領域321における物体330の侵入を検出する。そして、検出した商品顧客領域321に対応する「商品ID」と「顧客ID」、即ち、「設定ID」が「001」である商品顧客領域管理情報に含まれる顧客ID「4567885…」と商品ID「C002」とを取得する。即ち、顧客ID「4567885…」の顧客が座っている座席と商品IDが「C002」である商品との間に物体330(ここでは、箸を持った手)が検出されたことから、顧客IDが「4567885…」である顧客が、商品IDが「C002」である商品を取得しようとしていると判断したことを示している。そして、注文処理装置1は、この顧客ID「4567885…」と商品ID「C002」とを用いて、警告を出力する処理等を行う。
【0286】
また、他の商品顧客領域についても同様の処理が行われるとともに、同様の処理が、商品関連画像を取得するごとに行われる。
【0287】
以上、本実施の形態によれば、顧客の動きを検出して、商品関連画像を用いて、商品識別情報を取得したり、商品を取得した顧客の顧客識別情報を取得したりすることができるため、商品識別情報を、商品の皿等から読み出すための専用の装置や、顧客が取得した商品の重量を測定するための装置を省略することができるため、注文処理装置や、注文処理装置を含むシステム等の構成を簡略化することができる。
【0288】
また、顧客の動きを検出して、顧客が商品を取得する状況を検出することで、顧客が商品を検出する直前に、顧客の商品の不適切な取得を警告することができる。
【0289】
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0290】
また、上記各実施の形態では、注文処理装置がスタンドアロンである場合について説明したが、注文処理装置は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、出力部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画面を出力したりすることになる。
【0291】
また、上記各実施の形態において、注文情報取得部104、画像情報取得部107、商品顧客情報取得部109、取得顧客識別情報取得手段1091、商品識別情報取得手段1092、提供時刻取得部110、空き領域検出部111、条件判断部112、判断部113、商品顧客情報取得部209、画像取得手段2091、識別情報取得手段2093、商品顧客情報取得部309、識別情報取得手段3093等は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。これらの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、これらをハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0292】
なお、上記各実施の形態における注文処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付部と、注文受付部が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、集計した数量を示す情報である集計数量情報と、数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得部と、注文情報取得部が取得した注文情報を出力する注文情報出力部として機能させるためのプログラムである。
【0293】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には含まれない。
【0294】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0295】
図34は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による注文処理装置を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0296】
図34において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0297】
図35は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図35において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0298】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による注文処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0299】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による注文処理装置の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0300】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0301】
以上のように、本発明にかかる注文処理装置は、複数の顧客からの注文を処理する装置として適しており、特に、複数の顧客が個別に注文可能な注文処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0302】
1、2、3 注文処理装置
10 顧客端末装置
101 注文受付部
102 注文受付情報格納部
103 変換商品対応情報格納部
104 注文情報取得部
105 注文情報出力部
106 商品画像情報格納部
107 画像情報取得部
108 注文画面出力部
109、209、309 商品顧客情報取得部
110 提供時刻取得部
111 空き領域検出部
112 条件判断部
113 判断部
114 警告出力部
1090 重量測定手段
1091 取得顧客識別情報取得手段
1092 商品識別情報取得手段
1095 総重量測定手段
2091 画像取得手段
2092 顧客領域管理情報格納手段
2093、3093 識別情報取得手段
3092 顧客位置管理情報格納手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、当該商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付部と、
前記注文受付部が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、当該集計した数量を示す情報である集計数量情報と、当該数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文情報取得部が取得した注文情報を出力する注文情報出力部と、を備えた注文処理装置。
【請求項2】
前記商品識別情報と、前記数量を指定する情報である数量指定情報と、当該商品識別情報が示す商品とは分量のみが異なる変換対象となる商品の商品識別情報である変換商品識別情報とを有する変換商品対応情報が格納される変換商品対応情報格納部を更に備え、
前記注文情報取得部は、前記集計数量情報のうちの、前記変換商品対応情報が示す商品識別情報と一致する商品識別情報と対応付けられた数量情報が示す数量の、当該変換商品対応情報に含まれる数量指定情報が示す数量分を、当該変換商品識別情報と対応付けられた、予め指定された数量の集計数量情報に変更する請求項1記載の注文処理装置。
【請求項3】
前記商品識別情報と、前記数量情報と、当該数量情報が示す数量分の当該商品識別情報が示す商品の画像情報である商品画像情報とを有する商品画像管理情報が格納される画像情報格納部と、
前記注文受付部が受け付けた商品識別情報と数量情報とに対応する商品画像情報を、前記画像情報格納部から取得する画像情報取得部と、
前記画像情報取得部が取得した商品画像情報が配置された、注文の受付に用いられる画面である注文画面を出力する注文画面出力部と、を更に備えた請求項1または請求項2記載の注文処理装置。
【請求項4】
前記商品識別情報と、前記数量情報と、人数を示す情報である人数情報と、当該数量情報が示す数量分の、当該商品識別情報が示す商品を、当該人数情報が示す数で分配した商品の画像情報である前記商品画像情報とを有する商品画像管理情報が格納される画像情報格納部を更に備え、、
前記注文受付部は、人数情報を更に受け付け、
前記画像情報取得部は、前記注文受付部が受け付けた商品識別情報と数量情報と人数情報とに対応する商品画像情報を、前記画像情報格納部から取得する請求項1または請求項2記載の注文処理装置。
【請求項5】
前記商品識別情報と、前記数量情報と、当該数量情報が示す数量分の、当該商品識別情報が示す商品の画像情報である商品画像情報とが格納される画像情報格納部と、
前記注文情報取得部が取得した注文情報に含まれる商品識別情報と集計数量情報とに対応する商品画像情報を、前記画像情報格納部から取得する画像情報取得部と、
前記画像情報取得部が取得した商品画像情報が配置された、注文の受付に用いられる画面である注文画面を出力する注文画面出力部と、を更に備えた請求項1または請求項2記載の注文処理装置。
【請求項6】
前記注文情報に応じて1以上の顧客に対して提供された商品の少なくとも一部を取得する顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報と、当該商品の商品識別情報とを取得する商品顧客情報取得部と、
前記注文受付部が受け付けた注文受付情報の中に、前記商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報と取得顧客識別情報との組と一致する商品識別情報と顧客識別情報との組を有する注文受付情報があるか否かを判断する判断部と、
前記判断部が、注文受付情報がないと判断した場合に、商品の不適切な取得に関する警告を出力する警告出力部と、を更に備えた請求項1から請求項5いずれか記載の注文処理装置。
【請求項7】
商品の提供されている状況が、予め指定された警告を出力しないための条件である非警告条件を満たすか否かを判断する条件判断部を更に備え、
前記警告出力部は、前記条件判断部が条件を満たすと判断した場合には、警告を出力しない請求項6記載の注文処理装置。
【請求項8】
前記1以上の顧客に提供された商品の提供時刻と、当該商品の商品識別情報とを取得する提供時刻取得部とを更に備え、
前記非警告条件は、前記注文情報に応じて顧客に対して提供された商品の、顧客に提供されてからの経過時間が、予め指定された時間以上であることを示す条件であり、
前記条件判断部は、前記商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品についての現在までの経過時間を、前記提供時刻取得部が当該商品識別情報について取得した提供時刻を用いて取得し、当該取得した経過時間が、前記非警告条件を満たすか否かを判断する請求項7記載の注文処理装置。
【請求項9】
前記1以上の顧客に提供された商品の提供時刻と、当該商品の商品識別情報とを取得する提供時刻取得部と、
前記1以上の顧客に対して提供される商品が配置される領域内において、商品が配置されていない予め指定された広さの空き領域を検出する空き領域検出部と、を更に備え、
前記非警告条件は、前記空き領域検出部が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合において、前記商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品が、前記注文情報に応じて現在顧客に対して提供されている商品のうちの、顧客に提供されてからの経過時間の長さが、長い方から数えて予め指定された順位までの商品であることを示す条件であり、
前記条件判断部は、前記空き領域検出部が予め指定された広さの空き領域を検出できなかった場合に、前記商品顧客情報取得部が取得した商品識別情報が示す商品について前記提供時刻取得部が取得した提供時刻と、現在提供されている他の商品について前記提供時刻取得部が取得した提供時刻とを取得して、当該取得した提供時刻を用いて、前記非警告条件を満たすか否かを判断する請求項7記載の注文処理装置。
【請求項10】
商品顧客情報取得部は、
前記各顧客がそれぞれ取得した商品の数量の増加量である商品の重量の増加量を取得し、当該重量の増加量が予め指定された閾値以上の正の値である場合に、当該各顧客の顧客識別情報である取得顧客識別情報を取得する取得顧客識別情報取得手段と、
前記取得顧客識別情報取得手段が取得顧客識別情報を取得する際に重量の増加量を取得した商品についての商品識別情報を取得する商品識別情報取得手段と、を備えた請求項6から請求項9いずれか記載の注文処理装置。
【請求項11】
注文受付部と、注文情報取得部と、注文情報出力部とを用いて行われる注文処理方法であって、
前記注文受付部が、複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、当該商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付ステップと、
前記注文情報取得部が、前記注文受付ステップで受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、当該集計した数量を示す情報である集計数量情報と、当該数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
前記注文情報出力部が、前記注文情報取得ステップで取得した注文情報を出力する注文情報出力ステップと、を備えた注文処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
複数の顧客のそれぞれの識別情報である顧客識別情報と、複数の顧客がそれぞれ注文する商品の識別情報である商品識別情報と、当該商品の数量を示す情報である数量情報と、を有する注文受付情報を受け付ける注文受付部と、
前記注文受付部が受け付けた注文受付情報に含まれる数量情報が示す数量を、この数量情報と同じ注文受付情報に含まれる商品識別情報ごとに集計し、当該集計した数量を示す情報である集計数量情報と、当該数量に対応する商品識別情報と、を有する注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文情報取得部が取得した注文情報を出力する注文情報出力部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2013−54481(P2013−54481A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191279(P2011−191279)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)