説明

注文振り分けシステム

【課題】従来の注文振り分けシステムにおいては、所定の情報に基づき注文が集中していない出力機に分散し、出力機の負担を軽減しているが、注文が多い顧客も通常の顧客も同様に扱われ、注文が多い顧客の注文に関して優先的に処理する注文振り分けシステムがなかった。
【解決手段】本発明は、上記のような問題に対して、注文が多い顧客の注文は、顧客の注文履歴情報から所定の条件を満たしているか判定し、所定の条件を満たしている顧客の注文に関しては優先設定し、通常の注文情報の振り分け順位より優先して出力機に注文情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットを介してユーザ端末から画像データのプリントの注文を行う注文システムに関し、特にサーバが受信した注文情報を優先的にプリントするよう振り分ける優先設定の注文システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真をプリント出力するミニラボ等の出力機を複数設置し、受注した写真のプリント注文の注文情報を複数の出力機に振り分け、ラボや顧客に対するサービスシステムの負担を軽減する方法は知られている。注文の振り分け方法については特許文献1が挙げられる。
【0003】
【特許文献1】特開2001−290627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた例では、流通情報等の所定の情報に基づき、注文が集中していない出力機に分散し、注文情報を振り分けラボの負担を軽減しているが、当該振り分け方法はあくまでもラボやサービスシステムの負担を軽減する方法であり、注文回数が多い顧客も通常の顧客と同様に扱われることには変わりない。しかしながら注文回数が多い顧客に対しては優遇してラボでのプリント処理を早く行うようにすれば、さらに注文を行なう可能性が高いのでラボを経営する立場からみて営業的にも好ましい。
【0005】
本発明はこのような事情を鑑みなされたものであり、注文回数が多い顧客に対しては注文情報を優先的に出力機に送信し、プリント処理を通常の顧客に優先して行うようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1は、画像データのプリントのプリント枚数、送付先、決済方法等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる注文情報および前記画像データを基にプリントをネットワークを介して注文する注文端末と、前記注文情報を受信し、少なくとも1台の画像データのプリントを行う出力機と、前記出力機へ前記注文情報を振り分ける注文受付サーバと、前記注文端末の注文履歴情報を格納するストレージとを備えた注文振り分けシステムで、
前記注文端末は前記注文情報および前記画像データを前記注文受付サーバに送信する送信手段を備え、前記注文受付サーバは前記注文情報および前記画像データを受信する受信手段と、
前記注文情報および前記画像データを一時保管ストレージに格納する格納手段と、前記ストレージに格納されている前記注文端末の前記注文履歴情報を読み出す読出し手段とを備え、前記注文履歴情報を基に前記出力への前記注文情報を振り分ける注文振り分けシステムを提供することにある。
【0007】
本発明の請求項2は、前記注文履歴情報の前記注文端末の注文回数が所定数を超えているかを判定する注文回数判定手段と、前記注文回数判定手段により所定数を超えていると判定した場合は、前記注文情報を前記注文受付サーバに格納されている他の注文端末の前記注文情報より優先させる優先設定をする優先設定手段と、前記出力機に前記設定手段により優先設定された前記注文情報および前記画像データを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の注文振り分けシステムを提供することにある。
【0008】
本発明の請求項3は、前記注文受付サーバは、前記判定手段により所定数を超えていると判定し、優先設定された第1の注文情報の前記注文履歴情報に含まれる第2の注文情報が優先設定された前記注文端末の注文情報であった場合に、第1の注文情報に含まれる注文日、出力日、発送日等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる第1の日付情報が、第2の注文情報に含まれる注文日、出力日、発送日等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる第2の日付情報から所定の期間を超えているか判定する期間判定手段と、前記期間判定手段により所定の期間を超えていないと判定した場合、第1の注文情報の前記優先設定を解除する手段と、前記期間判定手段により所定の期間を超えていると判定した場合、第1の注文情報の前記優先設定を変更せず前記出力機に第1の注文情報および前記画像データを送信する手段とを備えた請求項2に記載の注文振り分けシステムを提供することにある。
【0009】
本発明の請求項4は、前記注文回数判定手段により判定する前記注文回数は、前記注文受付サーバが前記ストレージに格納されている前記注文端末の複数の前記注文履歴情報のうち所定の期間に該当する前記注文履歴情報を抽出する手段と、抽出した前記注文履歴情報の前記注文回数を集計する手段と、集計した前記注文回数により所定数を超えているかを判定する判定手段とを備えた請求項2に記載の注文振り分けシステムを提供することにある。
【発明の効果】
【0010】
上述したように、本発明の注文振分システムは、注文回数が多い注文端末をストレージに格納している注文履歴情報から判定し、注文回数が多い注文端末の注文情報を優先設定し、他の通常の注文情報より優先して出力機に注文情報を送信することで注文回数の多い顧客に対して優遇措置をとることが可能になる。ただし、頻繁に注文する顧客に対して毎回優遇措置をとっていては、他の顧客の注文のプリント処理が遅れてしまうので、優先設定する判定を前回の注文から所定の期間を過ぎていることを条件とすることで、上記のような問題も解決できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施形態のブロック図を示す。1は画像データのプリントに関する注文情報および前記画像データを送信する注文端末、2は前記注文情報および前記画像データを受信し優先設定の判定・処理する注文受付サーバ、3は注文履歴情報を格納するストレージ、4は画像データのプリント処理を行う出力機、5は受信した前記注文情報および画像データを一時的に格納する一時保管ストレージ、6は優先設定をする前記注文情報を判定する判定部、7は制御部、8はネットワークを示す。
【0013】
図2は本発明の第1の実施形態を示すフローチャートを示す。まず、S1で注文端末1は注文情報と画像データをネットワークを介して注文受付サーバに送信し、注文受付サーバは前記注文情報と前記画像データを受信し、一時保管ストレージ5に格納する。そしてS2で注文受付サーバ2は注文端末1の注文履歴情報をストレージ3から呼び出し、S3で前記注文履歴情報に含まれる注文回数が所定数を超えているか判定部6で判定する。判定部6が注文回数が所定数を超えていないと判定する場合は、S4で示すように制御部7は通常通りの順番で前記注文情報と画像データを出力機4に送信する。判定部6が注文数が所定数を超えていると判定する場合、S5で示すように制御部7は、前記注文情報を優先設定として設定し、他の優先設定されていない注文情報より順番を優先して出力機4に前記注文情報と画像データを送信する。
【0014】
図3は本発明の第2の実施形態を示すフローチャートを示す。まず、T1で注文端末1は注文情報と画像データをネットワークを介して注文受付サーバに送信し、注文受付サーバは前記注文情報と前記画像データを受信し、一時保管ストレージ5に格納する。そしてT2で注文受付サーバ2は注文端末1の注文履歴情報をストレージ3から呼び出し、T3で前記注文履歴情報に含まれる注文回数が所定数を超えているか判定部6で判定する。判定部6が注文回数が所定数を超えていないと判定する場合は、T4で示すように制御部7は通常通りの順番で前記注文情報と画像データを出力機4に送信する。判定部6が注文数が所定数を超えていると判定する場合、T5で示すように制御部7は、前記注文情報を優先設定として設定する。
次にT6で示すように制御部7は、優先設定された前記注文情報の前記注文履歴情報をストレージ3から呼び出し、判定部6は前記注文情報に含まれる注文日時などの第1の日付情報が前記注文履歴情報に含まれる過去の注文情報の注文日時を示す第2の日付情報から所定の期間が過ぎているか判定する。判定部6が所定の期間を過ぎていると判定する場合は、T7で示すように制御部7は、優先設定を変更せず前記注文情報および前記画像データを他の優先設定されていない注文情報より順番を優先して出力機4に送信する。判定部6が所定の期間を過ぎていないと判定する場合は、T8で示すように制御部7は、前記注文情報の優先設定を解除し、T9で示すように優先されない通常通りの順番で前記注文情報および前記画像データを出力機4に送信する。
【0015】
本発明の実施例では、場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1、第2の実施形態を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施形態を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施形態を示すフローチャート
【符号の説明】
【0017】
1 注文端末
2 注文受付サーバ
3 ストレージ
4 出力機
5 一時保管ストレージ
6 判定部
7 制御部
8 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データのプリントのプリント枚数、送付先、決済方法等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる注文情報および前記画像データを基にプリントをネットワークを介して注文する注文端末と、前記注文情報を受信し、少なくとも1台の画像データのプリントを行う出力機と、前記出力機へ前記注文情報を振り分ける注文受付サーバと、前記注文端末の注文履歴情報を格納するストレージとを備えた注文振り分けシステムで、
前記注文端末は前記注文情報および前記画像データを前記注文受付サーバに送信する送信手段を備え、前記注文受付サーバは前記注文情報および前記画像データを受信する受信手段と、
前記注文情報および前記画像データを一時保管ストレージに格納する格納手段と、前記ストレージに格納されている前記注文端末の前記注文履歴情報を読み出す読出し手段とを備え、前記注文履歴情報を基に前記出力への前記注文情報を振り分ける注文振り分けシステム。
【請求項2】
前記注文履歴情報の前記注文端末の注文回数が所定数を超えているかを判定する注文回数判定手段と、前記注文回数判定手段により所定数を超えていると判定した場合は、前記注文情報を前記注文受付サーバに格納されている他の注文端末の前記注文情報より優先させる優先設定をする優先設定手段と、前記出力機に前記設定手段により優先設定された前記注文情報および前記画像データを送信する手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の注文振り分けシステム。
【請求項3】
前記注文受付サーバは、前記判定手段により所定数を超えていると判定し、優先設定された第1の注文情報の前記注文履歴情報に含まれる第2の注文情報が優先設定された前記注文端末の注文情報であった場合に、第1の注文情報に含まれる注文日、出力日、発送日等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる第1の日付情報が、第2の注文情報に含まれる注文日、出力日、発送日等の要素を含む少なくとも1つの要素からなる第2の日付情報から所定の期間を超えているか判定する期間判定手段と、前記期間判定手段により所定の期間を超えていないと判定した場合、第1の注文情報の前記優先設定を解除する手段と、前記期間判定手段により所定の期間を超えていると判定した場合、第1の注文情報の前記優先設定を変更せず前記出力機に第1の注文情報および前記画像データを送信する手段とを備えた請求項2に記載の注文振り分けシステム。
【請求項4】
前記注文回数判定手段により判定する前記注文回数は、前記注文受付サーバが前記ストレージに格納されている前記注文端末の複数の前記注文履歴情報のうち所定の期間に該当する前記注文履歴情報を抽出する手段と、抽出した前記注文履歴情報の前記注文回数を集計する手段と、集計した前記注文回数により所定数を超えているかを判定する判定手段とを備えた請求項2に記載の注文振り分けシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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