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洋風便器装置
説明

洋風便器装置

【課題】便器洗浄手段作動中において、便器外部への洗浄水の飛散を低減できる洋風便器装置を提供する。
【解決手段】便蓋13を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段21を備えた洋風便器装置10であって、前記便蓋の閉じた状態を保持するロック手段30、31と、該ロック手段によるロック動作の完了を検知して、前記便器洗浄手段を作動する制御手段11とを備えた構成にしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洋風便器装置に関し、詳しくは、便器内部を洗浄する機能を備えた洋風便器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、洋風便器装置では、便器内部のボウル部に排泄された排泄物を水洗レバーの操作、あるいは自動水洗システムによる水洗動作によりボウル部の下方に位置する排水口より流し出す構成となっている。
ボウル部への給水には、通常、便器本体の上端に周設されるリム部よりボウル部に向けて水洗用水を放出する構成が多用されており、前記リム部の形状は、便器本体の外壁上端付近(スカート部上端付近)から水平方向に上辺と底辺を突設させ、該上辺と該底辺とに連結される内辺とで、断面視略矩形状に形成され、前記水洗用水を該底辺の所定の箇所に設けられた複数のリム孔から放出する構成となっている。
【0003】
前記構成のようなリム部の場合、前記内辺及び前記底辺に、便器内部から飛散する尿などの汚れが付着しやすく、また、それらには水洗用水が放出されない、すなわち、水洗用水が触れないため、前記のような水洗動作では、このような箇所に付着した汚れを除去することは困難であった。
【0004】
前記のような問題を解決するものとして、特許文献1では、図9に示すように、便蓋3と便座4を閉じた状態で、便器内部5を洗浄する洗浄ノズル2を備え、使用者が便蓋3を閉めて、操作部(不図示)のスイッチを入にすると、洗浄ノズル2から洗浄水を吐出し、便器内部を清掃できる大便器1が提案されている。
【特許文献1】特開2000−144846号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1で提案されている大便器1では、洗浄ノズル2による洗浄水の噴出により便蓋がわずかに開き、便器本体上端部と便蓋との間に空隙が形成され、そこから洗浄水が飛散する恐れがあった。
【0006】
本発明は、前記問題を解決するために提案されたもので、便器洗浄手段作動中において、便器外部への洗浄水の飛散を低減できる洋風便器装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の洋風便器装置は、便蓋を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段を備えた洋風便器装置であって、前記便蓋の閉じた状態を保持するロック手段と、該ロック手段によるロック動作の完了を検知して、前記便器洗浄手段を作動する制御手段とを備えたことを特徴とする。
ここに、便器内部とは、便蓋が閉じられた状態で形成される空間の便器洗浄手段により洗浄される部分を指し、ボウル部のみを指すものではなく、少なくともリム部の一部も含むものである。
また、ロック手段による便蓋の閉状態の保持は、少なくとも前記便器洗浄手段からの洗浄水の噴出により便蓋が開状態とならない程度の保持を含むものである。
【0008】
請求項2では、請求項1において、前記ロック手段は、便器本体、前記便蓋のうち、一方には電磁石を配設し、かつ他方には磁性体を配設し、電磁石を通電させてロック動作する構成にされていることを特徴とする。
【0009】
請求項3では、請求項1において、前記ロック手段は、便器本体、前記便蓋のうち、一方には凹部を形成し、他方にはロックピンを設けており、該ロックピンを前記凹部に挿嵌してロック動作する構成にされていることを特徴とする。
【0010】
請求項4では、請求項1において、便器本体は、人体の在、不在を検知する人体検知手段と、該人体検知手段からの検知信号に基づいて、前記便蓋を自動開閉する便蓋自動開閉機構とを更に備えており、前記便蓋自動開閉機構は、前記ロック手段を構成し、該便蓋自動開閉機構への通電を制御することで、前記便蓋を閉じた状態にロックする構成としていることを特徴とする。
【0011】
請求項5では、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記ロック手段、前記便器洗浄手段の作動を報知する報知手段を更に備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項6では、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記便蓋と前記便器本体の上端周辺との隙間には、シール部材を介在させていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1乃至6に記載の洋風便器装置によれば、ロック手段によるロック動作の完了を検知して、便器洗浄手段を作動する構成としているので、便器洗浄手段からの洗浄水の噴出により便蓋がわずかに開くことがなく、洗浄水が便器外部へ飛散することを低減できる。
【0014】
請求項2では、ロック手段を電磁石と磁性体とで構成しているので、簡易な構成かつ制御が容易なロック手段となる。
【0015】
請求項3では、ロック手段を凹部と、その凹部にロックピンを挿嵌してロック動作する構成としているので、より強固に便蓋の閉じた状態を保持することができる。
【0016】
請求項4では、便蓋自動開閉機構への通電の制御により便蓋を閉じた状態にロックするので、簡易な構成かつ制御が容易なロック手段となる。
【0017】
請求項5では、ロック手段、便器洗浄手段の作動中は、報知手段により報知をするので、使用者が洗浄中に誤って便蓋を開けてしまうことを防止できる。
【0018】
請求項6では、便蓋と便器本体の上端周辺との隙間にシール部材を介在させているので、便蓋を閉じると、便蓋と便器本体の上端周辺との間に空隙が形成されず、便器洗浄手段から噴出される洗浄水が便器外部へ飛散することを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4は、第1実施形態に係る洋風便器装置を示し、図1は、本実施形態の洋風便器装置を示す概略斜視図、図2は、本実施形態に係る洋風便器装置が備えるロック手段の他例を示す図、図3は、本実施形態に係る洋風便器装置の内部構成を示すブロック図、図4は、本実施形態に係る洋風便器装置で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
尚、図1では、人体検知センサ26を図示しているが、本実施形態では必要なものではなく、後述する第2実施形態にて説明する。
【0020】
図1に示す洋風便器装置10では、便器本体19の後部に水洗タンクを備えていない、水道配管直結方式、いわゆるタンクレスタイプのものを図示しているが、水洗タンクを備えたものにも適用可能である。
図例の便器本体19は、ボウル部15と、ボウル部15の上端に周設されたリム部12と、ボウル部15の外周に形設されたスカート部16と、便器本体19の後方に位置する便蓋・便座設置部17に開閉自在に枢着された便座14及び便蓋13と、スカート部16の後方位置に各種装置やボウル部15への水洗用水を供給する吐出口などを内包するサイドカバー18を備えている。
尚、詳述は省略するが、洋風便器装置10は、ボウル部15に排泄された排泄物を流すための給水システム及び排水システムなどの便器装置として必要な他の構成を備えていることは当然である。
【0021】
また、本実施形態に係る洋風便器装置10は、便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄ノズル(便器洗浄手段)21を備えている。
便器洗浄ノズル21は、ボウル部15の後方から便器内部の空間の略中央に、その便器内部用の噴出口21aが位置するように、便蓋・便座設置部17内の便器洗浄ノズル駆動機構(不図示)により伸長駆動され、洗浄水を便器内部に向けて噴出する構成となっている。
本実施形態では、便器洗浄ノズル21は、洗浄ノズル20の一部をなし、洗浄ノズル20は、人体局部に向けて洗浄水を噴出する人体局部用の噴出口22aと、便器内部に向けて洗浄水を噴出する便器内部用の噴出口21aを有し、図示のような二段構成とし、人体局部用の噴出口22aを先端とする局部洗浄ノズル22と、それに回転及び伸縮自在に内装され、便器内部用の噴出口21aを先端とする便器洗浄ノズル21から構成されている。
【0022】
このように構成された洗浄ノズル20は、人体局部を洗浄する際には、局部洗浄ノズル22のみが、便器後方から伸長され、人体局部用の噴出口22aのみより洗浄水を噴出し、また、便器内部を洗浄する際には、局部洗浄ノズル22とともに便器洗浄ノズル21も伸長され、便器内部用の噴出口21aより洗浄水を噴出する構成となっている。
さらに、便器洗浄ノズル21は、洗浄水の噴出中には、回転作動、伸縮作動するように構成されており、これにより、便器内部の全体に洗浄水が噴出されるようになっている。
さらにまた、便器洗浄ノズル21による便器内部の洗浄後は、乾燥装置(不図示)により便器内部を乾燥させる構成としている。乾燥装置としては、公知の人体局部の洗浄後に人体局部を乾燥する装置などを便器内部の乾燥装置として兼用してもよい。
【0023】
尚、便器洗浄手段としては前記した便器洗浄ノズル21に限られず、局部用ノズル22とは別体として便器洗浄ノズル21を設けてもよく、また、便器洗浄ノズルではなく、例えば、洗浄水を微粒子状にしたミストを発生させるミスト発生器をサイドカバー18内などに設け、ファンにより便器内部全体をミストにより洗浄する構成としてもよい。このような構成によれば、便器内部の隅々にまでミストが行き渡り十分な洗浄をすることができる。
また、便器洗浄手段による便器内部の洗浄中は、ボウル部からの汚物や水洗用水を排出する際に作動させるトラップ部(不図示)、例えばターントラップ方式のトラップ部を、水洗動作時同様に作動させてもよい。これにより、ボウル部に洗浄水が貯水されることなく排出されるため、ボウル部下方まで十分に洗浄を行え、また、洗浄水がボウル部に満水となることなく便器外部へも溢水することがない。
【0024】
さらに、洋風便器装置10は、便蓋13の閉じた状態を保持するロック手段を備えており、本実施形態では、ロック手段は、便器本体19に配設された電磁石30と、便蓋13に配設された磁性体31とで構成されている。
尚、図例では、発明の理解を容易とするために電磁石30及び磁性体31ともに、それぞれ露出した状態を図示しているが、それぞれを埋設あるいは、それぞれに防水処理を施すことが好ましい。
また、図例では、立姿使用者右側(紙面手前側)に電磁石30を配設し、その電磁石30に対応する磁性体31は図示しておらず、便蓋13の立姿使用者左側(紙面奥側)に磁性体31を配設し、その磁性体31に対応する電磁石30は図示していない。すなわち、本実施形態では、洋風便器装置10の左右両方に、それぞれロック手段を配設している。
【0025】
詳しくは、電磁石30は、便蓋13が閉じた状態となった場合に、便蓋13に配設された磁性体31と近接する位置に配設されており、本実施形態では、便蓋・便座設置部17の前方側下部近傍に配設されている。
磁性体31は、鉄板などから構成され、電磁石30の配設箇所に対応する便蓋13の所定位置に配設されている。
電磁石30は、駆動電源からの通電により励磁され、磁性体31を吸引し、便蓋13の閉じた状態を保持、すなわち、ロック動作するが、本実施形態では、少なくとも便器洗浄ノズル21からの洗浄水の噴出により便蓋13が開状態とならない程度の磁力となるように構成している。
【0026】
尚、それぞれの配設箇所及び形状は図示したものに限られず、便蓋13を閉じた状態で、電磁石30と磁性体31とが近接する位置関係、すなわち、電磁石30への通電により便蓋13の閉じた状態を保持できる箇所に、それぞれを配設する構成とすればよい。
また、便蓋13側に電磁石30を配設し、便蓋・便座設置部17側に磁性体31を配設する構成としてもよい。
さらに、本実施形態では、電磁石30及び磁性体31を左右両方に、それぞれ配設しているが、左右いずれか一方のみにそれぞれを配設する構成としてもよい。
さらにまた、磁性体31としては、鉄板に限られず、電磁石30の磁力に吸引されるものであればどのようなものでもよく、ニッケルやコバルトなどで構成してもよい。
また、磁性体31を永久磁石や電磁石としてもよい。これにより、より強固に便蓋13の閉じた状態を保持することができる。
【0027】
また、洋風便器装置10は、後述する洗浄モードを開始する便器洗浄ボタン23及び、報知手段を構成する報知用LED24を便蓋・便座設置部17の上面に備え、報知手段を構成するスピーカ25をサイドカバー18に備えており、更に、便器本体19の各種装置を制御するCPU(制御手段)11を便蓋・便座設置部17内に備えている(図3も参照)。
尚、報知手段による報知は、スピーカ25からアラーム、音声メッセージなど、所定の態様の音響を出力させることにより報知する構成としてもよく、また、報知用LED24を所定の態様で点灯あるいは点滅させることにより報知する構成としてもよい。
また、それらの音、光を組み合わせて出力して報知する構成としてもよい。
ここで、本実施形態では、光源として、報知用LED24を適用しているが、これに限られず、ハロゲンランプ、蛍光灯など、点灯、点滅により報知するものであれば、どのようなものでも適用できる。
また、各報知手段24、25の配設箇所も図示したものに限られず、使用者に自動洗浄中である旨の報知が可能な場所に適宜、配設可能である。
尚、本実施形態では、報知手段として、前記のように、報知用LED24とスピーカ25の2つの態様のものを設けているが、いずれか一つを設ける構成としてもよい。
【0028】
次に、本実施形態に係る洋風便器装置10が備えるロック手段の他例について、図2を参照しながら説明する。
図2は、本例に係るロック手段を示し、(a)は、便蓋の要部拡大斜視図、(b)は、便器本体の要部拡大斜視図である。
【0029】
本例では、便蓋13には凹部33を形成し、便器本体19にはロックピン32aを設け、ロック手段を構成している。
尚、図2(a)では、便蓋13の立姿使用者左側部分の下方(便蓋13を閉じた状態における下方を指す)に張り出した部分、すなわち張出部の内面側の要部を拡大した図であり、図2(b)では、便蓋・便座設置部17の立姿使用者右側の前方側下部近傍の要部を拡大した図を示し、ロックピン32aが突出駆動された状態を示している。
【0030】
詳しくは、凹部33は、便蓋13の立姿使用者左側部分の張出部の内面側に、ロックピン32aが挿嵌される穴を穿設した構成としており、ロックピン32aは、便蓋・便座設置部17の立姿使用者右側の前方側下部近傍に内設されたソレノイド32から突出駆動されて、凹部33へ挿嵌され、便蓋13の閉じた状態を保持する、すなわちロック動作する構成としている。
尚、本例でも洋風便器装置10の左右両方に、それぞれ凹部33とロックピン32aを形設した構成としているが、左右いずれか一方のみにそれぞれを形設する構成としてもよい。
【0031】
また、凹部33及びロックピン32aの形状は、図示したものに限られず、他の形状でもよい。
さらに、ロックピン32aの駆動は、ソレノイド32による駆動に限られず、例えば、モータ駆動によるピニオンとラックによりロックピン32aを突出駆動させる構成としてもよい。
【0032】
前記のように構成された各ロック手段は、図3に示すように、CPU11の制御により、電磁石30への通電による磁性体31の吸引、ロックピン32aの突出駆動による凹部33へのロックピン32aの挿嵌がなされ、それぞれロック動作する構成としている。
尚、図3では、重複記載を避ける為、電磁石30及びソレノイド32を同図に示しているが、両方を備える必要はなく、いずれか一方を備える構成とすればよい。
【0033】
次に、前記のように構成された洋風便器装置10における洗浄モード、すなわち、CPU(制御手段)11による制御の基本動作を図4のフローチャートに基づいて説明する。
まず、使用者が便器洗浄ボタン23の押下を行うと、自動洗浄を開始する、すなわち、前記したようにロック手段を作動するとともに、報知手段24、25を作動し、自動洗浄中である旨の報知をする(ステップ100、101)。続いて、ロック手段によるロック動作の完了を検知して、便器洗浄ノズル21を作動し、便器内部の洗浄を開始し、乾燥装置を作動して乾燥を行い、最後に、便蓋13のロックを解除してから、報知を停止する(ステップ102〜104)。
一方、便器洗浄ボタン23の押下がなされない間は、その押下がなされるまで待機をする(ステップ100)。
【0034】
前記のように構成された洋風便器装置10によれば、ロック手段によるロック動作の完了を検知して、便器洗浄ノズル21を作動する構成としているので、便器洗浄ノズル21からの洗浄水の噴出により便蓋13がわずかに開くことがなく、洗浄水が便器外部へ飛散することを低減できる。
また、ロック手段を電磁石30と磁性体31とで構成したものとすれば、簡易な構成かつ制御が容易なロック手段となる。
さらに、ロック手段を凹部33と、凹部33にロックピン32aを挿嵌してロック動作する構成としているものとすれば、より強固に便蓋13の閉じた状態を保持することができる。
さらにまた、本実施形態では、ロック手段、便器洗浄ノズル21の作動中は、報知手段24、25により報知する構成としているので、使用者が洗浄中に誤って便蓋13を開けてしまうことを防止できる。
【0035】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5乃至図7は、第2実施形態に係る洋風便器装置を示し、図5は、本実施形態に係る洋風便器装置が備える便蓋自動開閉機構の模式図、図6は、本実施形態に係る洋風便器装置の内部構成を示すブロック図、図7は、本実施形態に係る洋風便器装置で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【0036】
第1実施形態との相違点は、人体検知手段を備えている点、及び、ロック手段の構成であり、他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付し、説明を省略する。
【0037】
詳しくは、本実施形態に係る洋風便器装置10Aは、人体の在、不在を検知する人体検知手段を構成する人体検知センサ26を便器本体19のスカート部16の前方(立姿使用者近接側)に備えており(図1及び図6参照)、また、図5に示すように、人体検知センサ26からの検知信号に基づいて、便蓋13を自動開閉する便蓋自動開閉機構を備えている。
便蓋自動開閉機構は、本実施形態では、便蓋・便座設置部17と便蓋13の枢着部の一方に内設された、ウォームギア34と、ウォームギア34が取り付けられたウォーム軸34aと、ウォーム軸34を回転駆動する駆動モータ34bとを備え、便蓋13の枢軸35bに取り付けられたウォームホイール35とウォームギア34とが噛合される構成としている。
尚、図5では、便蓋13は閉じた状態を破線で示しており、その他の構成は省略している。
【0038】
前記のように構成された便蓋自動開閉機構は、CPU11の制御により人体検知センサ26からの検知信号に基づいて、便蓋13を自動開閉する、すなわち、人体の在を検知すると、駆動モータ34bを開方向に駆動して、便蓋13を開駆動し、人体の不在を検知すると、駆動モータ34bを閉方向に駆動して、便蓋13を閉駆動する構成としている(図6参照)。
ここで、本実施形態では、便蓋自動開閉機構は、通電の制御、すなわち通電が停止されることにより便蓋13の閉じた状態を保持するロック手段として機能する。
すなわち、通電が停止されると、人体の在を検知しても便蓋13の開駆動をせず、閉状態を保持する。
特に、本実施形態では、便蓋自動開閉機構として、ウォームギア34とウォームホイール35とを適用しているので、非通電状態でも摩擦抵抗が高く、便器洗浄ノズル21からの洗浄水の噴出により、便蓋13が開状態となることを防止することができる。
【0039】
尚、本実施形態では、便蓋13の自動開閉機構として、ウォームギア34とウォームホイール35とを適用して、自動開閉を行う構成としているが、通常のギアとギアとで構成してもよいが、その場合には、それぞれのギア比を、摩擦抵抗が高くなるように設定することが好ましい。
また、便蓋自動開閉機構への通電の制御として、駆動モータの端子を短絡、すなわち閉回路を構成するように制御することで、保持トルクを利用し、便蓋13の閉じた状態を保持する構成としてもよい。
あるいは、後述するシール部材27としてクッション性のある素材のものを便蓋13に配設し、通常の便蓋13の閉位置よりも、便蓋13の閉位置が下方となるように駆動モータ34bを閉方向に駆動させて、その位置で通電を停止するように制御し、シール部材27を介して、便蓋13が便器本体19側に付勢するような位置で便蓋13の閉じた状態を保持する構成、すなわち、シール部材27が撓むことにより、便蓋13とリム部12の上辺とが、シール部材27とリム部12の上辺とが単純に当接するだけの位置よりも、近接する位置となるように駆動モータ34bを閉方向に駆動させて、その位置で通電を停止するように制御し、便蓋13の閉じた状態を保持する構成としてもよい。
【0040】
次に、前記のように構成された洋風便器装置10Aにおける洗浄モード、すなわち、CPU(制御手段)11による制御の基本動作を図7のフローチャートに基づいて説明する。
ステップ200では、便器の使用を検知しない間は、その検知がなされるまで待機をし、便器が使用されると、ステップ201に移行して、人体検知センサ26の検知信号を参照して、人の存在があれば、所定時間の間、不在になるまで待機する。所定時間が経過するまでに人が不在になると便蓋13を閉駆動して、ステップ202に移行して、自動洗浄を開始する、すなわち、前記したように便蓋自動開閉機構への通電を停止して、便蓋13を閉じた状態にロックするとともに、報知手段24、25を作動し、自動洗浄中である旨の報知をする(ステップ200、202、206)。続いて、ロック手段によるロック動作の完了を検知して、便器洗浄ノズル21を作動し、便器内部の洗浄を開始し、乾燥装置を作動して乾燥を行い、最後に、便蓋自動開閉機構への通電を行って、報知を停止する(ステップ203〜205)。
一方、ステップ201、206において、所定時間が経過しても、人が不在にならない場合には、ステップ200に戻り、次の便器の使用を検知すると、以上と同様な手順を繰り返して、人の在、不在の検知、便蓋13のロック、自動洗浄がなされる。
【0041】
前記のように構成された洋風便器装置10Aによれば、ロック手段を、便蓋自動開閉機構への通電の制御、すなわち本実施形態では、通電の停止により機能させる構成としているので、簡易な構成かつ制御を容易に行える。
さらに、本実施形態のように便蓋自動開閉機構を備えた洋風便器装置において、自動洗浄中には、便蓋自動開閉機構への通電を停止しているので、使用者が、自動洗浄中にトイレ室内に入室しても、便蓋13が開状態とならず、便器洗浄ノズル26からの洗浄水が便器外部へ飛散することもない。
【0042】
尚、前記した第1実施形態では、便器洗浄ボタン23の押下、第2実施形態では、人体検知センサ26による人体の不在を検知した時、をそれぞれ洗浄モード開始の契機としているが、これに限られず、第1実施形態でも第2実施形態と同様、人体検知センサ26による人体の不在を検知した時としてもよく、また、便器本体19の使用回数を計数し、定期的に洗浄モードを開始する構成、所定の時間になると洗浄モードを開始する構成など、洗浄モードの開始の契機は、どのようなものでもよい。
【0043】
次に、本発明に係る洋風便器装置の変形例を図8に基づいて説明する。
図8は、本変形例を示し、便蓋が閉じられた状態の便器本体前方(立姿使用者近接側)上端部の要部拡大縦断面図である。
尚、本変形例は、前記した第1実施形態及び第2実施形態に適用可能であるが、これに限られず、本発明に係る他の実施の形態にも適用可能である。
【0044】
詳しくは、本変形例では、便蓋13と便器本体19の上端周辺との隙間には、シール部材27を介在させている。
シール部材27は、便蓋13を閉じた状態で、便蓋13の下方に突設した張出部の下端(便蓋13を閉じた状態における下端を指す)に沿って周状に配設されており、便蓋13を閉じると、シール部材27が、便器本体19の上端、すなわち、本変形例では、リム部12の上辺の略全周に亙って当接し、便蓋13と便器本体19との間に空隙が形成されないように構成されている。
【0045】
前記構成によれば、便器洗浄ノズル21による便器内部の洗浄時にも洗浄水が便器外部に飛散することを確実に防止できる。
すなわち、便器洗浄ノズル21から噴出された洗浄水は、前述のようにボウル部15の全体、リム部12の底辺や内辺、上辺の一部及び便座14の裏面の一部などは十分に洗浄水の噴出により洗浄されるが、便器外部へは洗浄水が飛散しない構成となる。
また、特に寒冷地等では、便蓋13を閉じると便器内部の空間の密封性、保温性が増すため、ボウル部15に常時溜められている溜水の凍結を防止することができる。
【0046】
また、本変形例のように張出部の下端にシール部材27を配設する構成とし、便蓋13とスカート部16とに段差が形成されないような構成とすれば、便蓋13の閉状態では、すっきりとした清潔感に溢れるデザイン性の良い洋風便器装置となるとともに、便蓋13の閉状態で使用者が便蓋13やスカート部16の外面の清掃を行い易いものとなる。
【0047】
尚、シール部材としては、水密性のある部材であればどのようなものでもよく、また、配設箇所としては、本変形例に示したものに限られず、例えば、便蓋13の形状をスカート部16よりも大、例えば、張出部の内径をスカート部16の外径よりも大となるように形成し、張出部の下方への突出高さを更に高く形成して、その内周端縁にシール部材を配設する構成として、スカート部16の上端外周部に該シール部材が当接するような構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明に係る洋風便器装置の実施形態の一例を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る洋風便器装置が備えるロック手段の他例を示し、(a)は、便蓋の要部拡大斜視図、(b)は、便器本体の要部拡大斜視図である。
【図3】本発明に係る洋風便器装置の同実施形態の内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の同実施形態で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る洋風便器装置の実施形態の他例を示し、便蓋自動開閉機構の模式図である。
【図6】本発明に係る洋風便器装置の同実施形態における内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の同実施形態で実行される洗浄モードの基本動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る洋風便器装置の変形例を示し、便蓋が閉じられた状態の便器本体前方(立姿使用者近接側)上端部の要部拡大縦断面図である。
【図9】従来例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
10、10A 洋風便器装置
11 CPU(制御手段)
13 便蓋
19 便器本体
21 便器洗浄ノズル(便器洗浄手段)
24 報知用LED(報知手段)
25 スピーカ(報知手段)
26 人体検知センサ(人体検知手段)
27 シール部材
30 電磁石(ロック手段)
31 磁性体(ロック手段)
32a ロックピン(ロック手段)
33 凹部(ロック手段)
34 ウォームギア(便蓋自動開閉機構、ロック手段)
34b 駆動モータ(便蓋自動開閉機構、ロック手段)
35 ウォームホイール(便蓋自動開閉機構、ロック手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便蓋を閉じた状態で便器内部に洗浄水を噴出する便器洗浄手段を備えた洋風便器装置であって、
前記便蓋の閉じた状態を保持するロック手段と、該ロック手段によるロック動作の完了を検知して、前記便器洗浄手段を作動する制御手段とを備えたことを特徴とする洋風便器装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ロック手段は、便器本体、前記便蓋のうち、一方には電磁石を配設し、かつ他方には磁性体を配設し、電磁石を通電させてロック動作する構成にされていることを特徴とする洋風便器装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記ロック手段は、便器本体、前記便蓋のうち、一方には凹部を形成し、他方にはロックピンを設けており、該ロックピンを前記凹部に挿嵌してロック動作する構成にされていることを特徴とする洋風便器装置。
【請求項4】
請求項1において、
便器本体は、人体の在、不在を検知する人体検知手段と、該人体検知手段からの検知信号に基づいて、前記便蓋を自動開閉する便蓋自動開閉機構とを更に備えており、
前記便蓋自動開閉機構は、前記ロック手段を構成し、該便蓋自動開閉機構への通電を制御することで、前記便蓋を閉じた状態にロックする構成としていることを特徴とする洋風便器装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記ロック手段、前記便器洗浄手段の作動を報知する報知手段を更に備えていることを特徴とする洋風便器装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記便蓋と前記便器本体の上端周辺との隙間には、シール部材を介在させていることを特徴とする洋風便器装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−50899(P2008−50899A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−230131(P2006−230131)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】