説明

洗剤生成物および洗濯物後処理剤への着色剤を定着するためのおよび/または着色剤の移行を防止するための添加剤としてのカチオン性重縮合生成物の使用

本発明は洗剤生成物および洗濯物後処理剤への染料を定着するおよび/または染料の移行を防止する添加剤としてのカチオン性重縮合生成物の使用に関する。前記カチオン性重縮合生成物は、(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートを含有する群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により得られた(A1)非環状アミン、または非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)の10:1〜1:10のモル比の混合物(A2)と、アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシラン、およびビスエポキシドを含有する群から選択される二官能性化合物合物(B)の、(B):(A1)または(B):(A2)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により製造できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗剤生成物および洗濯物後処理剤への染料を定着するためのおよび/または染料の移行を防止するための添加剤としてのカチオン性重縮合生成物の使用に関し、前記生成物は、
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との1.2:1〜2.1:1のモル比の反応により製造される非環状アミン(A1)、または
非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)のモル比10:1〜1:10の混合物(A2)と、
アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)との、(B):(A1)または(B):(A2)の0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られる。
【0002】
本発明は更にこのカチオン性重縮合生成物を含有する洗剤および洗濯物後処理剤に関する。
【0003】
本発明は更に
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との1.2:1〜2.1:1のモル比の反応により製造される非環状アミン(A1)と、
ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)との、(B):(A1)の0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られる新規カチオン性重縮合生成物および
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと
(A1b)脂肪族および芳香族ジカルボン酸および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との1.2:1〜2.1:1のモル比の反応により製造される非環状アミン(A1)と、
アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)との、(B):(A1)の0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られる新規カチオン性重縮合生成物に関する。
【0004】
最後に本発明は、
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により製造される非環状アミン(A1)と、
(A3)環状アミンの10:1〜1:10のモル比の混合物(A2)と、アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)の、(B):(A2)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られる新規カチオン性重縮合生成物に関する。
【0005】
着色織物の繰り返しの洗浄はしばしば色落ちを生じ、これによりこの織物が見栄えが悪くなる。この作用は特に着色織物の洗浄堅牢性の不足に起因する。染料が不十分に織物に定着し、従って簡単に洗い落とすことができる。更に着色した織物の洗浄の際に剥離した染料が他の織物に移行することがあり、これによりこの織物が灰色化する。この染料の灰色化を防止するために、ポリマーの染料移行防止剤を含有するいわゆる着色洗浄剤が開発された。
【0006】
洗剤および洗濯物後処理組成物のための染料移行防止添加剤および染料定着添加剤としてWOA98/17762号はピペラジンおよび/またはイミダゾールとアルキレンジハロゲニド、ハロメチルオキシランまたはビスエポキシドの縮合により得られ、第四級化されていてもよいカチオン性重縮合生成物を開示する。
【0007】
WO98/21301号はこの目的のために、ビニルイミダゾールとビニルピロリドンのコポリマーを記載し、前記イミダゾール単位が第四級化されている。
【0008】
WOA04/56888号は洗剤生成物の相当する添加剤としてのジアリルジアルキルアンモニウムタイプのカチオンモノマーおよびメチルメタクリレートおよびエトキシル化ノニルフェノールアクリレートのような疎水性非イオン性モノマーをベースとするコポリマーを記載する。
【0009】
WO98/29529号はカチオン染料定着剤として、アニオン界面活性剤と一緒に沈殿しないポリマー第四級アンモニウム化合物を含有する織物洗濯洗剤を開示する。
【0010】
WOA01/74982号は少なくとも1種のセルラーゼおよびイミダゾリジン単位を有する少なくとも1種の染料定着ポリマーを含有する織物手入れ組成物を記載する。
【0011】
ジアルキルアミノアルキルアミンと尿素の反応生成物と、アルキレンジハロゲニドの縮合により得られるカチオン性ポリマーは髪および織物コンディショナー中の湿潤剤および保湿剤として米国特許第4157388号から公知である。ドイツ特許第19840019号は電気メッキ技術での助剤としての前記ポリマーの使用を記載する。
【0012】
染料移行防止剤および染料定着剤として現在使用されるポリマーは多くの着色した織物の場合に十分な作用を示さない。
【0013】
本発明の課題は、洗浄中の染料の剥離および染料の移行を効果的に抑制できるポリマーを提供することである。
【0014】
本発明により、
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との1.2:1〜2.1:1のモル比の反応により製造される非環状アミン(A1)、または
非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)のモル比10:1〜1:10の混合物(A2)と、
アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)との、(B):(A1)または(B):(A2)の0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られるカチオン性重縮合生成物の、洗剤生成物および洗濯物後処理生成物への染料を定着するためのおよび/または染料の移行を防止するための添加剤としての使用が見出された。
【0015】
同時に非環状アミン(A1)と二官能性化合物(B)としてハロメチルオキシランおよび/またはビスエポキシドの、(B)と(A1)のモル比が0.6:1〜1.3:1での縮合により得られる新規カチオン性重縮合生成物が見出された。
【0016】
更にジアルキルアミノアルキルアミン(A1a)と二官能性化合物(A1b)としてジカルボン酸および/またはジイソシアネートの反応生成物をベースとする非環状アミン(A1)と二官能性化合物(B)の、(B)と(A1)のモル比が0.6:1〜1.3:1での縮合により得られる新規カチオン性重縮合生成物が見出された。
【0017】
最後に非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)の10:1〜1:10のモル比の混合物(A2)と二官能性化合物(B)の、(B)と(A2)のモル比が0.6:1〜1.3:1での縮合により得られるカチオン性重縮合生成物が見出された。
【0018】
本発明によるカチオン性重縮合生成物および本発明により使用されるカチオン性重縮合生成物において、非環状アミン(A1)は有利に一般式I:
N−(CH−NH
(式中、R、Rは互いに独立にC〜C−アルキル、有利にC〜C−アルキルを表わし、前記アルキルはヒドロキシルにより置換されていてもよく、
nは2〜6である)のモノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミン(A1a)を使用することにより製造される。
【0019】
窒素原子上に同じアルキル基を有するジアルキルアミノアルキルアミンIが特に有利である。これらのうち、ジメチルアミノアルキルアミン、特にジメチルアミノプロピルアミンがきわめて有利である。
【0020】
使用される二官能性化合物(A1b)は尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、ジカルボン酸またはジイソシアネートである。
【0021】
適当なジアルキルカーボネート(A1b)は特にC〜C−アルキル基を有し、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートが有利な例である。
【0022】
ジカルボン酸(A1b)は脂肪族飽和または不飽和または芳香族ジカルボン酸であってもよく、特に2〜10個の炭素原子を有してもよい。
【0023】
適当なジカルボン酸の例は蓚酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、マレイン酸、イタコン酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、フタル酸、およびテレフタル酸である。
【0024】
種々のジカルボン酸(A1b)の混合物を使用できることは理解される。
【0025】
更にジカルボン酸(A1b)は遊離酸の形でまたはカルボン酸誘導体、例えば無水物、エステル、特にジ(C〜C−アルキル)エステル、アミド、および酸ハロゲン化物、特に酸クロリドとして使用できる。適当な酸誘導体の例は、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、および無水フタル酸、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、およびジメチルタルトレート、アジパミド、アジピン酸モノアミド、およびグルタルアミド、アジポイルクロリドを含む。
【0026】
遊離酸またはその無水物を使用することが有利である。
【0027】
特に有利なジカルボン酸(A1b)はコハク酸、グルタル酸、アジピン酸およびマレイン酸である。
【0028】
最後に適当なジイソシアネート(A1b)は同様に環状脂肪族を含む脂肪族ジイソシアネート、および芳香族ジイソシアネートである。ジイソシアネート(A1b)の炭化水素基は特に4〜12個の炭素原子を有する。
【0029】
適当なジイソシアネート(A1b)の例は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,3,3−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,2−ビス(4−シソシアナトシクロヘキシル)プロパン、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トルイレンジイソシアネート(TDI)およびその異性体混合物、2,4′−および4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、o−およびm−キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)およびビス(4−シソシアナトシクロヘキシル)メタンの異性体(トランス/トランス、シス/シス、シス/トランス)およびその混合物である。
【0030】
種々のジイソシアネート(A1b)の混合物を使用できることは理解される。
【0031】
脂肪族および脂環式ジイソシアネート(A1b)が有利であり、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネートが特に有利である。
【0032】
二官能性化合物(A1b)として、尿素、コハク酸、アジピン酸、ヘキサメチレンジイソシアネート、およびイソホロンジイソシアネートが特に有利である。
【0033】
ジアルキルアミノアルキルアミン(A1a)と二官能性化合物(A1b)のモル比は1.2:1〜2.1:1、有利に1.5:1〜2.1:1である。
【0034】
(A1a)と(A1b)のモル比が2:1より小さい場合は、成分(A1b)として尿素を使用する場合に遊離尿素基を有し、カチオン重縮合生成物の分子量に調節作用する反応生成物が生じる。従ってこのモル比の適当な選択により分子量を調節できる。
【0035】
二官能性成分(A1b)として尿素またはジカルボン酸を含有する非環状アミン(A1)の製造は例えば120〜180℃での成分(A1a)と(A1b)の塊状での反応により行い、ジカルボン酸の場合は相当する反応水を除去できる。
【0036】
成分(A1b)としてジイソシアネートをベースとする非環状アミン(A1)は例えば二官能性成分(A1b)を5℃より低い温度で有機溶剤、例えばカルボン酸エステル、例えば酢酸エステルに入れ、アミン(A1a)を滴下することにより製造できる。
【0037】
純粋非環状アミン(A1)の代わりに、アミン(A1)と環状アミン(A3)の混合物(A2)をカチオン重縮合生成物の製造に使用できる。
【0038】
環状アミン(A3)として特にイミダゾールおよびそのアルキル誘導体、ピペラジンおよびそのアルキル誘導体、ピラジンおよびピリミジンが適している。その際アルキル誘導体はアルキル置換基が例えばアミノ基またはヒドロキシル基により官能化されている誘導体であると理解される。ピペラジン誘導体およびイミダゾール誘導体の例として詳しくは以下のものが該当する。1−、2−および4−(C〜C25−アルキル)イミダゾール、特に1−、2−および4−(C〜C−アルキル)イミダゾール、例えば1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、および1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、2,4−ジ(C〜C25−アルキル)イミダゾール、特に2,4−ジ(C〜C−アルキル)イミダゾール、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(C〜C25−アルキル)ピペラジン、特に1−(C〜C−アルキル)ピペラジン、例えば1−メチルピペラジン、1,4−ジ(C〜C25−アルキル)ピペラジン、特に1,4−ジ(C〜C−アルキル)ピペラジン、例えば1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、1−(2−アミノメチル)ピペラジン、および1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン。
【0039】
もちろん種々の環状アミン(A3)の混合物も使用できる。
【0040】
有利な環状アミン(A3)はイミダゾールであり、置換されていないイミダゾールが特に有利である。
【0041】
混合物(A2)は非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)の10:1〜1:10、遊離に7:1〜1:7、特に4:1〜1:4、特に有利に4:1〜1:2のモル比を有する。
【0042】
本発明によるまたは本発明により使用されるカチオン重縮合生成物は非環状アミン(A1)または非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)の混合物(A2)と二官能静化合物(B)との縮合により得られる。
【0043】
二官能性化合物(B)としてアルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランまたはビスエポキシドまたはこれらの化合物の混合物を使用する。
【0044】
アルキレンジハロゲニド(B)として、特に2〜8個の炭素原子を有する非分枝アルカンのω、ω′−ジクロリド、ジブロミド、およびジヨージドが適しており、ブロミドが有利であり、クロリドが特に有利である。
【0045】
特に適したアルキレンジハロゲニド(B)は例えば1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,3−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブタン、1,5−ジクロロペンタン、および1,6−ジクロロヘキサンであり、その際1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、および1,6−ジクロロヘキサンが有利である。
【0046】
ジハロゲンアルキルエーテル(B)として、特にジ(ω、ω′−ハロゲン−C〜C−アルキル)エーテルおよび(ω−ハロゲン−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル)(ω−ハロゲン−C〜C−アルキル)エーテルが適しており、その際ハロゲンは再び塩素、臭素またはヨウ素であってもよく、臭素が有利であり、塩素が特に有利である。例としてジ(2−クロロエチル)エーテルおよび(2−クロロエトキシエチル)(2−クロロエチル)エーテルが挙げられる。
【0047】
適当なハロメチルシラン(B)は有利に3〜7個の炭素原子を有し、その際塩素化合物が有利である。特に有利なハロメチルオキシラン(B)はエピクロロヒドリンである。
【0048】
ビスエポキシド(B)として特に4〜7個の炭素原子を有するビスエポキシアルカンおよびオリゴマーおよびポリマーのアルキレングリコール、特にC2〜C3−アルキレングリコールをベースとするビスエポキシド、例えばオリゴおよびポリエチレングリコールビスエポキシド、オリゴおよびポリプロピレングリコールビスエポキシド、およびEO/POコポリマーのビスエポキシドが適している。有利なビスエポキシド(B)はビスエポキシブタンおよびオリゴおよびポリエチレングリコールビスエポキシドである。
【0049】
二官能性化合物(B)として1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、1,6−ジクロロヘキサン、ジ(2−クロロエチル)エーテルおよびエピクロロヒドリンが特に有利である。
【0050】
二官能性化合物(B)とアミン成分(A1)または(A2)のモル比は0.6:1〜1.3:1、有利に0.8:1〜1.1:1である。
【0051】
(B)と(A1)または(A2)のモル比の選択はカチオン性重縮合生成物の分子量を意図的に調節するできる他の可能性である。
【0052】
縮合反応はこの種の反応と同様に一般に行うことができる。80〜120℃の温度での水溶液中の(B)と(A1)または(A2)の重縮合が特に有利であることが示された。
【0053】
所望の場合は更に第三級アミノ基を有するカチオン重縮合生成物を付加的にアルキル化剤、例えばジメチルスルフェート、C〜C22−アルキルハロゲニドまたは塩化ベンジルと反応させることができ、これにより第三級アミノ基が四級化される。
【0054】
アルキル化剤との反応は、直接縮合の際に生じる反応混合物中で一般に知られた方法により行うことができる。
【0055】
カチオン重縮合生成物の平均分子量Mは500〜1000000であってもよい。1000〜100000の平均分子量Mが有利であり、1500〜50000が特に有利である。
【0056】
カチオン性重縮合生成物は水溶性または水に容易に分散することができ、固体または液体洗剤および洗濯物後処理剤に使用できる。
【0057】
カチオン性重縮合生成物は洗浄工程中にまたは洗濯物後処理中に着色した織物の染料の剥離を有効に抑制し、着色織物の退色を防止する。洗浄した織物の染料の移行およびこれと結合したこの織物の好ましくない変色を有効に防止する。洗浄液またはすすぎ液中の10〜150ppmの濃度ですでに良好からきわめて良好までの染料の定着および染料移行防止作用が達成される。
【0058】
同様の本発明による固体洗剤組成物は特に以下の成分、
(a)少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%
(b)少なくとも1種の非イオン性、アニオン性および/またはカチオン性界面活性剤0.5〜40質量%
(c)無機結合剤0.5〜50質量%
(d)有機同時結合剤0〜10質量%
(e)他の一般的内容物質、例えば増量剤、酵素、香料、錯生成剤、腐食防止剤、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、他の染料保護添加剤、染料移行防止剤、灰色化防止剤、ソイルリリースポリエステル、繊維保護添加剤、シリコーン、染料、殺生物剤、保存剤、可溶化剤、崩壊剤および/または水0.1〜60質量%
を含有し、成分(a)〜(e)の合計は100質量%である。
【0059】
本発明による固体の洗剤組成物は粉末、粒状物、押出品または錠剤の形で存在してもよい。
【0060】
本発明による液体洗剤組成物は有利に以下の組成、
(a)少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%
(b)少なくとも1種の非イオン性、アニオン性および/またはカチオン性界面活性剤0.5〜40質量%
(c)無機結合剤0〜20質量%
(d)有機同時結合剤0〜10質量%
(e)他の一般的内容物質、例えばソーダ、酵素、香料、錯生成剤、腐食防止剤、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、他の染料保護添加剤、染料移行防止剤、灰色化防止剤、ソイルリリースポリエステル、繊維保護添加剤、シリコーン、染料、殺生物剤、保存剤、有機溶剤、溶解助剤、ヒドロトロープ、増粘剤および/またはアルカノールアミン、および
(f)水0〜99.35質量%
を含有する。
【0061】
本発明による洗濯物後処理剤、特に洗濯物手入れ洗剤は、有利に
(a)少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%
(b)少なくとも1種のカチオン性界面活性剤0.5〜40質量%
(c)非イオン性界面活性剤0〜30質量%
(d)他の一般的内容物質、例えばシリコーン、他の潤滑剤、湿潤剤、皮膜形成ポリマー、香料、染料、安定剤、繊維保護添加剤、他の染料保護添加剤、染料移行防止剤、錯生成剤、粘度調節剤、ソイルリリース添加剤、可溶化剤、ヒドロトロープ、腐食保護添加剤、殺生物剤、および/または保存剤0.1〜30質量%、および
(e)水0〜99.75質量%
を含有する。
【0062】
その際非イオン性界面活性剤(B)として、特に
アルコキシル化C〜C22−アルコール、例えば脂肪アルコールアルコキシレート、オキソアルコールアルコキシレート、およびゲルベットアルコールエトキシレート。前記アルコキシル化はエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドを使用して行うことができる。ブロックコポリマーまたはランダムコポリマーが存在してもよい。これらはアルコール1モル当たり一般に2〜50モル、有利に3〜20モルの少なくとも1種のアルキレンオキシドを含有することができる。有利なアルキレンオキシドはエチレンオキシドである。アルコールは有利に10〜18個の炭素原子を有する。
〜C14−アルキル鎖およびアルキレンオキシド5〜30モル/モルを有するアルキルフェノールアルコキシレート、特にアルキルフェノールエトキシレート、
〜C22−、有利にC10〜C18−アルキル鎖および一般に1〜20個、有利に1.1〜5個のグルコシド単位を有するアルキルポリグルコシド、
N−アルキルグルカミド、脂肪酸アミドアルコキシレート、脂肪酸アルカノールアミドアルコキシレートおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドからなるブロックコポリマー
が適している。
【0063】
適当なアニオン性界面活性剤は、例えば
8〜22個、有利に10〜18個の炭素原子を有する(脂肪)アルコールのスルフェート、特にC〜C11−アルコールスルフェート、C12〜C14−アルコールスルフェート、C12〜C18−アルコールスルフェート、ラウリルスルフェート、セチルスルフェート、ミリスチルスルフェート、パルミチルスルフェート、ステアリルスルフェート、および獣脂アルコールスルフェート、
硫酸化アルコキシル化C〜C22−アルコール(アルキルエーテルスルフェート)、この種の化合物は例えばまずC〜C22−、有利にC10〜C18−アルコール、例えば脂肪アルコールをアルコキシル化し、アルコキシル化生成物を引き続き硫酸化することにより製造する。アルコキシル化に有利にエチレンオキシドを使用する。
線状C〜C20−アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、有利に線状C〜C13−アルキルベンゼンスルホネートおよびアルキルトルエンスルホネート、
アルカンスルホネート、特にC〜C24−、有利にC10〜C18−アルカンスルホネート、
石けん、例えばC〜C24−カルボン酸のNa塩およびK塩
である。
【0064】
アニオン性界面活性剤は洗剤に有利に塩の形で添加する。適当な塩は例えばアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩およびアンモニウム塩、例えばヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩、およびトリ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩である。
【0065】
特に適したカチオン性界面活性剤として以下のものが挙げられる。
〜C25−アルキルアミン
N,N−ジメチル−Nー(ヒドロキシ−C〜C25−アルキル)アンモニウム塩
アルキル化剤で四級化されたモノ−およびジ−(C〜C25−アルキル)ジメチルアンモニウム化合物、
エステルコート、特にC〜C22−カルボン酸でエステル化された第四級エステル化モノ−、ジ−およびトリアルカノールアミン、
イミダゾリンコート、特に式IIまたはIII:
【化1】

(式中、
はC〜C25−アルキルまたはC〜C25−アルケニルであり、
はC〜C−アルキル、またはヒドロキシ−C〜C−アルキルであり、
はC〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルまたは
基R−(CO)−X−(CH(Xは−O−または−NH−であり、mは2または3であり、少なくとも1個の基RはC〜C22−アルキルである)の1−アルキルイミダゾリニウム塩。
【0066】
適当な両性界面活性剤は例えばアルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、および両性イミダゾリウム化合物である。
【0067】
無機結合剤として特に以下のものが適している。
イオン交換特性を有する結晶質および非晶質アルモシリケート、特にゼオライト、種々のタイプのゼオライトが適している。特にNaの形のまたはNaが部分的に他のカチオン、例えばLi、K、Ca、Mgまたはアンモニウムに交換されている形の、ゼオライトA、X、B、P、MAPおよびHS。
結晶質シリケート、特にジシリケートおよび層状珪酸塩、例えばδ−およびβ−NaSi。珪酸塩はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩の形で使用することができ、珪酸ナトリウム、珪酸リチウムおよび珪酸マグネシウムが有利である。
非晶質シリケート、例えばメタ珪酸ナトリウムおよび非晶質ジシリケート、
炭酸塩および炭酸水素塩、これらはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、またはアンモニウム塩の形で使用できる。炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウムが有利であり、特に炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムである。
ポリ燐酸塩、例えば三リン酸五ナトリウム。
【0068】
有機同時結合剤として特に以下のものが適している。
低分子カルボン酸、例えばクエン酸、疎水性に変性されたクエン酸、例えばアガリシン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、グルタル酸、コハク酸、イミドジコハク酸、オキシジコハク酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸、アミノポリカルボン酸、例えばニトリロトリ酢酸、β−アラニンジ酢酸、エチレンジアミンテトラ酢酸、セリンジ酢酸、イソセリンジ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸、エチルグリシンジ酢酸。
オリゴマーおよびポリマーのカルボン酸、例えばアクリル酸およびアスパラギン酸のホモポリマー、オリゴマレイン酸、マレイン酸とアクリル酸、メタクリル酸、またはC〜C22−オレフィン、例えばイソブテンまたは長鎖α−オレフィンのコポリマー、ビニル−C〜C−アルキルエーテル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、C〜C−アルコールおよびスチレンの(メタ)アクリル酸エステルである。アクリル酸のホモポリマーおよびアクリル酸とマレイン酸のコポリマーが有利である。オリゴマーおよびポリマーのカルボン酸は酸の形でまたはナトリウム塩として使用する。
【0069】
適当な漂白剤は例えば無機塩への過酸化水素の付加生成物、例えば過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水和物および過炭酸ナトリウム過水和物、およびペルカルボン酸、例えばフタルイミドペルカルボン酸である。
【0070】
漂白活性剤としてN,N.N´.N´−テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、p−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびN−メチルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフェートが適している。
【0071】
有利に洗剤に使用される酵素はプロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼおよびペルオキシダーゼである。
【0072】
他の染料移行防止剤として、例えば1−ビニルピロリドン、1−ビニルイミダゾール、または4−ビニルピリジン−N−オキシドのホモポリマー、コポリマーおよびグラフトポリマーが適している。クロロ酢酸と反応した4−ビニルピリジンのホモポリマーおよびコポリマーも染料移行防止剤として適している。
【0073】
洗剤内容物質はその他については一般に知られている。詳しい説明は例えばWOA99/06524号および99/04313号、Liquid Detergents Editor:Kuo Yann Lai、Surfactant Sci、Ser.Vol87、Marcel Decker New York 1997、272−304に記載されている。
【0074】
実施例
1.本発明によるカチオン性重縮合生成物の製造
以下に記載される平均分子量Mは測定基準として狭い分布のプルランを有するサイズ排除クロマトグラフィーの方法により測定した。
【0075】
記載されるK値の測定はFikentscher、Cellulose Chemie、13、58−64および761−774(1932)により25℃で3質量%食塩溶液中1質量%溶液として行った。
【0076】
Ia 非環状アミンA1の製造
アミンA1.1
N,N−ジメチルアミノプロピルアミン916.6g(9.0モル)および尿素300.5g(5.0モル)の混合物を、窒素を導入しながらまず35分間で122℃に加熱し、引き続き4時間で155℃に加熱し、最後にこの温度で12時間攪拌した。
【0077】
アミンA1.1が黄色い清澄な液体の形で得られた。
【0078】
アミンA1.2
アジピン酸73.1g(0.5モル)を7分間で60℃に加熱したN,N−ジメチルアミノプロピルアミン122.6g(1.2モル)に添加し、その際混合物が120℃に加熱した。130℃で30分攪拌後、150℃に加熱し、還流冷却器を蒸留橋に交換した。水とN,N−ジメチルアミノプロピルアミンの混合物の過度の蒸留が停止した後で、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン更に30.7g(0.3モル)を添加した。引き続き温度を160℃に高めて、更に2時間蒸留した。その後120℃に冷却し、15ミリバールの減圧下で更に45分間蒸留した。
【0079】
アミンA1.2が淡い黄色の固体の形で得られた。
【0080】
アミンA1.3
アミンA1.2に記載されるように実施したが、アジピン酸の代わりに琥珀酸59.0g(0.5モル)を使用し、引き続き38ミリバールの減圧で蒸留した。
【0081】
アミンA1.3が淡い黄色の固体の形で得られた。
【0082】
アミンA1.4
酢酸エステル中イソホロンジイソシアネート44.5g(0.2モル)の2℃に冷却した10質量%溶液に、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン40.9g(0.4モル)を26分で滴下し、その際温度が11℃に上昇した。約半分の供給後に、生成物が白い沈殿物として沈殿を開始した。室温で30分の後攪拌の後に沈殿物が完全に溶解するまで水を添加した。水相を分離し、有機相を水で2回洗浄し、引き続き水相を合わせた。
【0083】
アミンA1.4が固形分26.8質量%を有する白い微量の酢酸エステルを有する溶液として得られた。
【0084】
アミンA1.5
アミンA1.4に記載されるように実施したが、イソホロンジイソシアネートの代わりにヘキサメチレンジイソシアネート33.7g(0.2モル)を使用し、生成物の単離を以下のように30分の後攪拌時間の後に行った。
【0085】
形成された白い沈殿物を蒸留し、窒素流中100ミリバールの圧力で、70℃で23時間乾燥した。
【0086】
アミンA1.5が白い固体の形で得られた。
【0087】
1b.非環状アミン(A1)または環状アミン(A1)および環状アミン(A3)の混合物と二官能性化合物(B)の反応
重縮合物1〜16
アミン(A1)xg(yモル)およびアミン(A3)xg(yモル)の80℃に加熱した約38質量%水溶液に二官能性化合物(B)xg(yモル)を約8分で滴下した。混合物を100℃でt時間攪拌し、引き続き二段階水蒸気蒸留を行った。
【0088】
重縮合物13および15においてはアミンA1.4からまず蒸留により最後の残留物酢酸エステルを除去した。
【0089】
重縮合物14および16においてはアミンA1.5をまず水中約45質量%で懸濁させ、引き続き80℃に加熱し、その際アミンが完全に溶解した。
【0090】
この試験の詳しい説明および得られた水性重縮合物溶液の固形分およびpH値および重縮合物のK値および平均分子量Mを表1に記載する。
【0091】
【表1】

【0092】
【表2】

【0093】
IIa.本発明によるカチオン性重縮合物の織物柔軟化サイクルへの使用
染料定着作用および染料移行防止作用を試験するために、カチオン性重縮合物を市販の織物洗浄柔軟剤に添加した。選択された着色織物(EMPA130、EMPA132、EMPA133、またはEMPA134)を、25℃で織物柔軟剤の水溶液中で前洗浄し、紡糸し、乾燥した。こうして前処理した着色織物を綿からなる白い試験織物および綿/ポリエステルからなるバラスト織物およびポリエステルからなるバラスト織物と一緒に60℃で洗剤を使用して洗浄した。
【0094】
染料移行防止作用を測定するために、洗浄サイクル後の白い試験織物の着色を光度測定(光度計、Elrepho(登録商標)2000、Datacolor)により測定した。A.Kud、Seifen、Oele、Fette、Wachse、Volume119、590−594(1993)に記載される方法により試験織物で測定した反射率の値から着色の色強度を測定した。それぞれの試験物質での試験に関する色強度、試験物質なしの試験に関する色強度、および洗浄前の試験織物の色強度から以下の式により%での試験物質の染料移行防止作用を求めた。
【0095】
【数1】

【0096】
着色織物の色の損失を試験するために、洗浄柔軟剤での処理、引き続く洗浄および乾燥を同じ着色織物で6回繰り返した。白い織物をそれぞれの洗浄サイクルで交換した。1回目の洗浄の前の着色織物の色強度、6回目の洗浄後の色強度から、以下の式により%での色の損失を求めた。
【0097】
【数2】

【0098】
柔軟洗浄サイクルおよび主要洗浄サイクルに使用される洗浄条件を表2に示す。
【0099】
洗剤の組成を表3に示す。
【0100】
染料の移行防止の試験結果を表4に示す。
【0101】
染料の定着の試験結果を表5に示す。
【0102】
【表3】

【表4】

【表5】

【0103】
【表6】

【0104】
IIb.主要洗浄サイクルでの本発明によるカチオン性重縮合物の使用
選択された着色織物(EMPA130、EMPA132、EMPA133、またはEMPA134)を、綿からなる白い試験織物および綿/ポリエステルからなるバラスト織物およびポリエステルからなるバラスト織物の存在で、60℃で、カチオン性重縮合物を添加しながら順次8回洗浄した。それぞれの洗浄工程後に白い試験織物を交換した。重縮合物の染料移行防止作用を測定するために、1回目の洗浄後の白い試験織物の着色を、FUEL作用を計算する前記式による色強度測定を使用して定量化した。1回目の洗浄前の着色織物の色強度および8回目の洗浄後の色強度から、色損失を計算する以下の変形式により色の損失を求めた。
【0105】
【数3】

【0106】
洗浄条件は主要洗浄に関して表1に示される条件に相当するが、付加的に重縮合物0.10g/液体lを使用した。
【0107】
IIaと同じ洗剤を使用した(組成は表3を参照)。
【0108】
染料の移行防止の試験結果は表6に示す。
【0109】
表7には染料定着の試験結果が示される。
【0110】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により製造される非環状アミン(A1)、または非環状アミン(A1)と環状アミン(A3)の10:1〜1:10のモル比の混合物(A2)と、アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシラン、およびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物合物(B)の、(B):(A1)または(B):(A2)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られる、カチオン性重縮合生成物の、洗剤および洗剤後処理生成物への染料を定着するおよび/または染料の移行を防止する添加剤としての使用。
【請求項2】
成分(A1)として、一般式I:
N−(CH−NH
(式中、RおよびRは互いに独立にC〜C−アルキルを表わし、前記アルキルはヒドロキシにより置換されていてもよく、nは2〜6である)のモノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンを使用する請求項1記載の使用。
【請求項3】
成分(A3)として、イミダゾール、イミダゾールのアルキル誘導体、ピペラジン、ピペラジンのアルキル誘導体、ピラジンおよびピリミジンの群から選択される環状アミンを使用する請求項1または2記載の使用。
【請求項4】
染料を定着するおよび/または染料の移行を防止する添加剤としての請求項1から3までのいずれか1項記載のカチオン性重縮合生成物を含有する洗剤。
【請求項5】
(a)請求項1から3までのいずれか1項記載の少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%、
(b)少なくとも1種の非イオン性、アニオン性および/またはカチオン性界面活性剤0.5〜40質量%、
(c)無機結合剤0.5〜50質量%
(d)有機同時結合剤0〜10質量%、および
(e)他の一般的な内容物質、例えば増量剤、酵素、香料、錯生成剤、腐食防止剤、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、他の染料保護添加物、染料移行防止剤、灰色化防止剤、ソイルリリースポリエステル、繊維保護添加剤、シリコーン、染料、殺生物剤、保存剤、可溶化剤、崩壊剤および/または水0.1〜60質量%
を含有し、その際成分(a)〜(e)の合計は100質量%である固体洗剤組成物。
【請求項6】
(a)請求項1から3までのいずれか1項記載の少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%、
(b)少なくとも1種の非イオン性、アニオン性および/またはカチオン性界面活性剤0.5〜40質量%、
(c)無機結合剤0〜20質量%
(d)有機同時結合剤0〜10質量%、および
(e)他の一般的な内容物質、例えばソーダ、酵素、香料、錯生成剤、腐食防止剤、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、他の染料保護添加物、染料移行防止剤、灰色化防止剤、ソイルリリースポリエステル、繊維保護添加剤、シリコーン、染料、殺生物剤、保存剤、可溶化剤、崩壊剤および/または水0.1〜60質量%、および
(f)水0〜99.35質量%
を含有する固体液体洗剤組成物。
【請求項7】
染料を定着するおよび/または染料の移行を防止する添加剤としての請求項1から3までのいずれか1項記載のカチオン性重縮合生成物を含有する洗濯物後処理剤。
【請求項8】
(a)少なくとも1種のカチオン性重縮合生成物0.05〜20質量%
(b)少なくとも1種のカチオン性界面活性剤0.1〜40質量%
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤0〜30質量%
(d)他の一般的な内容物質、例えばシリコーン、他の潤滑剤、湿潤剤、皮膜形成ポリマー、香料および染料、安定剤、繊維保護添加剤、他の染料保護添加剤、染料移行防止剤、錯生成剤、粘度調節剤、ソイルリリース添加剤、可溶化剤、ヒドロトロープ、腐食保護添加剤、殺生物剤、および/または保存剤0.1〜30質量%、および
(e)水0〜99.75質量%
を含有する洗濯物後処理剤。
【請求項9】
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により製造される非環状アミン(A1)と、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物合物(B)の、(B):(A1)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られるカチオン性重縮合生成物。
【請求項10】
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により製造される非環状アミン(A1)と、アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)の、(B):(A1)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られるカチオン性重縮合生成物。
【請求項11】
(A1a)モノ(N,N−ジアルキルアミノアルキル)アミンと、
(A1b)尿素、チオ尿素、ジアルキルカーボネート、脂肪族および芳香族ジカルボン酸、および脂肪族および芳香族ジイソシアネートの群から選択される二官能性化合物との、1.2:1〜2.1:1のモル比での反応により製造される非環状アミン(A1)と、
(A3)環状アミンの10:1〜1:10のモル比の混合物(A2)と、アルキレンジハロゲニド、ジハロゲンアルキルエーテル、ハロメチルオキシランおよびビスエポキシドの群から選択される二官能性化合物(B)の、(B):(A2)が0.6:1〜1.3:1のモル比での縮合により得られるカチオン性重縮合生成物。

【公表番号】特表2008−534704(P2008−534704A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502399(P2008−502399)
【出願日】平成18年3月21日(2006.3.21)
【国際出願番号】PCT/EP2006/060920
【国際公開番号】WO2006/100246
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】