説明

洗浄ブラシ及び洗浄装置

【課題】洗浄力を高め、かつ、耐久性の低下を抑止することが可能な洗浄ブラシ及び洗浄装置を提供する。
【解決手段】銅または銅合金からなる銅条の表面を洗浄する際に用いる洗浄ブラシであって、円筒形のブラシ軸2と、ブラシ軸2の外周面に設けられたチャンネル3と、チャンネル3に保持され、ブラシ軸2の外周面から径方向外側に突出するように設けられたブラシ毛4と、を備え、ブラシ毛4は、直径が0.1mm以下の内側ブラシ毛4aと、内側ブラシ毛4aを両側から挟み込むように設けられる直径が0.2mm以上の外側ブラシ毛4bと、からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体リードフレーム用の銅条など、銅または銅合金からなる銅条の洗浄に用いる洗浄ブラシ及び洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体リードフレーム用の銅条など、銅または銅合金からなる銅条を製造する際には、脱脂後の銅条の表面を研磨した後に、研磨後の銅条を洗浄装置に導入してブラシ洗浄し、洗浄後の銅条に防錆処理、乾燥処理を施すのが一般的である。
【0003】
研磨工程は銅条表面の酸化物などを除去するための工程であり、ブラシ洗浄工程は、研磨工程で発生した銅粉などの微小異物を除去・洗浄するための工程である。
【0004】
ブラシ洗浄工程では、従来、図3に示すようなチャンネル型の洗浄ブラシ31が使用されている。
【0005】
洗浄ブラシ31は、円筒形のブラシ軸(中心部構造体)2と、ブラシ軸2の外周面に設けられたチャンネル3と、チャンネル3に保持され、ブラシ軸2の外周面から径方向外側に突出するように設けられたブラシ毛4と、を備えている。チャンネル3は、ステンレス鋼などの金属板からなるブラシ毛4の取付用金具(ホルダ)であり、ブラシ軸2の外周面に沿う螺旋状に形成される。
【0006】
ブラシ毛4をチャンネル3に固定する際には、図4に示すように、金属棒5にブラシ毛4の束を引っ掛けてチャンネル3内に装入した後、チャンネル3を変形させてブラシ毛4を加締める。これにより、チャンネル3にブラシ毛4が保持される。従来の洗浄ブラシ31では、1種類の直径(例えば直径0.2mm)のブラシ毛4を用いていた。
【0007】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−115587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、ブラシ毛4として直径が大きいものを用いた場合、微小異物を十分に除去することができず、洗浄力が低下してしまうという問題が生じる。この問題を解決するためには、ブラシ毛4の直径をより小さくすればよい。
【0010】
しかしながら、ブラシ毛4の直径をより小さくすれば、微小異物を除去・洗浄する能力(洗浄力)を高めることはできるものの、ブラシ毛4の曲げ強さが低下するため、比較的短い期間でブラシ毛4が曲がったり向きが変わったりしてブラシ毛4と銅条の接触が不安定になってしまい易く、耐久性が低下してしまうという別の問題が発生してしまう。耐久性が低いと、比較的短い期間で洗浄力低下、洗浄バラツキ増加など様々な問題が発生することとなり、好ましくない。
【0011】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、洗浄力を高め、かつ、耐久性の低下を抑止することが可能な洗浄ブラシ及び洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、銅または銅合金からなる銅条の表面を洗浄する際に用いる洗浄ブラシであって、円筒形のブラシ軸と、該ブラシ軸の外周面に設けられたチャンネルと、該チャンネルに保持され、前記ブラシ軸の外周面から径方向外側に突出するように設けられたブラシ毛と、を備え、前記ブラシ毛は、直径が0.1mm以下の内側ブラシ毛と、該内側ブラシ毛を両側から挟み込むように設けられる直径が0.2mm以上の外側ブラシ毛と、からなる洗浄ブラシである。
【0013】
前記内側ブラシ毛は、前記外側ブラシ毛よりも長く形成され、前記内側ブラシ毛の先端が、前記外側ブラシ毛の先端よりも径方向外側に突出するように構成してもよい。
【0014】
前記チャンネルは、前記ブラシ軸の外周面に沿う螺旋状に形成されてもよい。
【0015】
また、本発明は、前記洗浄ブラシを備え、走行中の前記銅条の表面を、回転駆動される前記洗浄ブラシで洗浄する洗浄装置である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、洗浄力を高め、かつ、耐久性の低下を抑止することが可能な洗浄ブラシ及び洗浄装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施の形態に係る洗浄ブラシを示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はその要部拡大図である。
【図2】図1の洗浄ブラシを用いた洗浄装置を備えた銅条の製造装置の概略構成図である。
【図3】従来の洗浄ブラシの縦断面図である。
【図4】ブラシ毛をチャンネルに固定する際の手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0019】
図1は、本実施の形態に係る洗浄ブラシを示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はその要部拡大図である。
【0020】
図1に示すように、洗浄ブラシ1は、銅または銅合金からなる銅条の表面を洗浄する際に用いるチャンネル型の洗浄ブラシであって、円筒形のブラシ軸2と、ブラシ軸2の外周面に設けられたチャンネル3と、チャンネル3に保持され、ブラシ軸2の外周面から径方向外側に突出するように設けられたブラシ毛4と、を備えている。
【0021】
チャンネル3は、ブラシ軸2の外周面に沿う螺旋状に形成されている。チャンネル3は、ステンレス鋼などの金属板からなる。
【0022】
さて、本実施の形態に係る洗浄ブラシ1では、ブラシ毛4が、直径が0.1mm以下の内側ブラシ毛4aと、内側ブラシ毛4aを両側から挟み込むように設けられる直径が0.2mm以上の外側ブラシ毛4bと、からなる。
【0023】
つまり、本実施の形態に係る洗浄ブラシ1では、チャンネル3に直径の異なるブラシ毛4を保持させており、内側に直径が0.1mm以下の細い内側ブラシ毛4aを配置し、外側に直径が0.2mm以上の太い外側ブラシ毛4bを配置している。内側ブラシ毛4a、外側ブラシ毛4bは、例えばナイロンなどの合成樹脂繊維からなる。
【0024】
内側ブラシ毛4aは、銅条の表面の微小異物を除去して洗浄力を向上させる役割を果たす。内側ブラシ毛4aの直径を0.1mmより大きくすると十分な洗浄力が得られなくなるので、内側ブラシ毛4aの直径は0.1mm以下とする必要がある。なお、洗浄力をより向上させるためには、内側ブラシ毛4aの直径をさらに小さく、0.05mm以下とすればよい。
【0025】
外側ブラシ毛4bは、内側ブラシ毛4aの変形を抑制して銅条への接触を安定させ、耐久性を向上させる役割を果たす。外側ブラシ毛4bの直径を0.2mm未満とすると、ブラシ毛4全体が変形し易くなり耐久性が低下するため、外側ブラシ毛4bの直径は0.2mm以上とする必要がある。
【0026】
本実施の形態では、内側ブラシ毛4aは、外側ブラシ毛4bよりも長く形成され、内側ブラシ毛4aの先端が、外側ブラシ毛4bの先端よりも径方向外側に突出するように構成している。これは、内側ブラシ毛4aの長さを外側ブラシ毛4bと同程度もしくは短くすると、剛性の高い外側ブラシ毛4bにより洗浄時の内側ブラシ毛4aの変形が阻害され、十分な洗浄力が得られなくなるためである。内側ブラシ毛4aと外側ブラシ毛4bの長さの差は、例えば1mm程度とすればよい。ブラシ毛4のチャンネル3からの長さ(つまり内側ブラシ毛4aのチャンネル3からの長さ)は、例えば30mm程度である。なお、洗浄ブラシ1全体の直径は、例えば250mmである。
【0027】
両ブラシ毛4a,4bをチャンネル3に固定する際には、金属棒5に両ブラシ毛4a,4bの束を引っ掛けてチャンネル3内に装入した後、チャンネル3を変形させて両ブラシ毛4a,4bを加締めるとよい。但し、両ブラシ毛4a,4bをチャンネル3に装入する際には、内側ブラシ毛4aが内側、外側ブラシ毛4bが外側となるように装入する必要がある。
【0028】
次に、本発明の洗浄ブラシ1を用いた洗浄装置について説明する。
【0029】
図2は、洗浄ブラシ1を用いた洗浄装置を備えた銅条の製造装置の概略構成図である。
【0030】
図2に示すように、銅条の製造装置100は、銅条Cの走行方向の上流側から下流側(図2の左側から右側)にかけて、銅条Cの表面に脱脂処理を行う脱脂装置101、脱脂後の銅条Cの表面を研磨する研磨装置102、本発明の洗浄装置21、銅条Cの表面に防錆剤を吹き付ける防錆処理を行う防錆装置103、温風を吹き付けて銅条Cの表面の水分を除去し乾燥させる乾燥装置104、を順次備えている。
【0031】
本実施の形態では、研磨装置102として、研磨砥粒を含んだバフを使用したバフ研磨を行うものを用いた。バフの仕上げ粗さは例えば#3000程度とすればよい。防錆装置103で用いる防錆剤としては、例えばベンゾトリアゾールを0.1mass%含む防錆液を用いることができる。
【0032】
洗浄装置21は、1対の洗浄ブラシ1と、洗浄ブラシ1を回転駆動する駆動装置(図示せず)と、洗浄ブラシ1と銅条Cが接触する接触箇所に水を吹き付ける水噴射装置22と、を備え、走行中の銅条Cの表面を、回転駆動される洗浄ブラシ1で洗浄するものである。
【0033】
洗浄装置21では、銅条Cを両面から挟み込むように一対の洗浄ブラシ1を配置し、両洗浄ブラシ1を駆動装置により回転駆動させつつ銅条Cに所定の圧力で接触させ、接触箇所に水噴射装置22で水を吹き付けながら、走行中の銅条Cの表面を洗浄する。洗浄ブラシ1の回転数は、例えば500rpmである。
【0034】
本実施の形態の作用を説明する。
【0035】
本実施の形態に係る洗浄ブラシ1では、ブラシ毛4を、直径が0.1mm以下の内側ブラシ毛4aと、内側ブラシ毛4aを両側から挟み込むように設けられる直径が0.2mm以上の外側ブラシ毛4bと、で構成している。
【0036】
これにより、細い内側ブラシ毛4aにより洗浄力を向上させると共に、太い外側ブラシ毛4bで耐久性を向上させることができ、高い洗浄力と高い耐久性を兼ね備えた洗浄ブラシ1を実現できる。
【0037】
なお、内側ブラシ毛4aと外側ブラシ毛4bの配置を逆にした場合(外側に細い内側ブラシ毛4a、内側に太い外側ブラシ毛4bを配置した場合)や、チャンネル3を複数列設けて各チャンネルに内側ブラシ毛4aと外側ブラシ毛4bとを別々に保持させるように構成した場合には、外側ブラシ毛4bで内側ブラシ毛4aの変形を十分に抑制することができないので、本発明のような十分な耐久性を期待することはできない。
【0038】
また、本実施の形態では、内側ブラシ毛4aを外側ブラシ毛4bよりも長く形成し、内側ブラシ毛4aの先端が、外側ブラシ毛4bの先端よりも径方向外側に突出するように構成しているため、剛性の高い外側ブラシ毛4bにより洗浄時の内側ブラシ毛4aの変形が抑制されて洗浄力が低下してしまうことを抑制できる。
【0039】
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0040】
例えば、内側ブラシ毛4aのさらに内側に、内側ブラシ毛4aよりも細いブラシ毛を備える等して、内側から外側に向かって徐々に径が大きくなるように、複数の直径のブラシ毛4を備えるようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施の形態では、チャンネル3をブラシ軸2の外周に沿う螺旋状に形成したが、これに限らず、例えば、巻き方向を途中で反転させるダブルヘリカル巻き状にチャンネル3を形成してもよいし、複数の直線状のチャンネルをブラシ軸の軸方向に沿って取り付けるよう構成することも可能である。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の実施例、および比較例を説明する。
【0043】
銅条Cとしては、無酸素銅(JIS C1020R、幅500mm、厚さ0.1mm)を用いた。銅条Cの走行速度は30m/分とした。
【0044】
洗浄の前工程として、表面脱脂後、研磨砥粒を含んだバフを使用したバフ研磨を実施した。研磨砥粒を含むバフの仕上げ粗さは#3000相当品、外径は250mm、回転数は500rpmとした。
【0045】
その後、水を吹き付けながらブラシ洗浄を実施した。洗浄ブラシの外径は250mm、回転数は500rpmとした。
【0046】
ブラシ毛4の長さは、チャンネル3からの長さを30mmとした。実施例1〜4では、洗浄ブラシ1の先端部で、内側ブラシ毛4aを外側ブラシ毛4bに対して1mm突き出す構造とした。
【0047】
ブラシ洗浄の後工程として、防錆処理及び乾燥処理を実施した。防錆剤としてベンゾトリアゾールを0.1mass%含む40℃の防錆液を吹き付け、しかる後に、80℃の温風を吹き付けて表面の水分を除去した。
【0048】
ここで、ブラシ洗浄後の銅条C表面の微小異物測定方法を説明する。ブラシ洗浄後の銅条C表面に透明粘着テープを貼り付けた後に、該透明粘着テープを引き剥がし、写真用光沢紙に貼り付けて、倍率40倍の実体顕微鏡を用いて観察し、縦×横が5mm×5mmの面積において数えられる微小異物の数を数えた。
【0049】
(実施例1)
内側ブラシ毛4aの直径を0.10mm、外側ブラシ毛4bの直径を0.20mmとして、図1の洗浄ブラシ1を作製し、作製した洗浄ブラシ1を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は23個/25mm2、使用10日後の異物数は25個/25mm2と比較的に少なかった。
【0050】
(実施例2)
内側ブラシ毛4aの直径を0.05mm、外側ブラシ毛4bの直径を0.20mmとして、図1の洗浄ブラシ1を作製し、作製した洗浄ブラシ1を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は15個/25mm2、使用10日後の異物数は18個/25mm2と比較的に少なかった。
【0051】
(実施例3)
内側ブラシ毛4aの直径を0.10mm、外側ブラシ毛4bの直径を0.30mmとして、図1の洗浄ブラシ1を作製し、作製した洗浄ブラシ1を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は24個/25mm2、使用10日後の異物数は26個/25mm2と比較的に少なかった。
【0052】
(実施例4)
内側ブラシ毛4aの直径を0.05mm、外側ブラシ毛4bの直径を0.30mmとして、図1の洗浄ブラシ1を作製し、作製した洗浄ブラシ1を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は16個/25mm2、使用10日後の異物数は19個/25mm2と比較的に少なかった。
【0053】
(比較例1)
ブラシ毛4の直径を全て0.30mmとして図3の洗浄ブラシ31を作製し、作製した洗浄ブラシ31を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は94個/25mm2、使用10日後の異物数は95個/25mm2と多かった。
【0054】
(比較例2)
ブラシ毛4の直径を全て0.20mmとして図3の洗浄ブラシ31を作製し、作製した洗浄ブラシ31を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は57個/25mm2、使用10日後の異物数は58個/25mm2とやや多かった。
【0055】
(比較例3)
ブラシ毛4の直径を全て0.10mmとして図3の洗浄ブラシ31を作製し、作製した洗浄ブラシ31を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は22個/25mm2と少なかったが、使用10日後の異物数は41個/25mm2とやや増加した。
【0056】
(比較例4)
ブラシ毛4の直径を全て0.05mmとして図3の洗浄ブラシ31を作製し、作製した洗浄ブラシ31を用いて銅条Cの洗浄を行い、洗浄後の銅条C表面の微小異物測定を行った。使用開始当初の透明粘着テープに転写された異物数は14個/25mm2と少なかったが、使用10日後の異物数は63個/25mm2とかなり増加した。
【0057】
実施例1〜4、及び比較例1〜4の実験結果をまとめて表1に示す。なお、表1においては、異物数30個未満を○(洗浄力が優秀)、30個以上を△(洗浄力が優秀でない)とした。
【0058】
【表1】

【0059】
表1に示すように、ブラシ毛4の直径を一定とした比較例1〜4では、初期の洗浄力、あるいは10日後の洗浄力の少なくとも一方で洗浄力が劣化しており、高い洗浄力と高い耐久性を兼ね備えていない。
【0060】
これに対して、本発明の実施例1〜4は、いずれも初期の洗浄力、及び10日後の洗浄力ともに洗浄力が優れており、高い洗浄力と高い耐久性を兼ね備えていることがわかる。
【符号の説明】
【0061】
1 洗浄ブラシ
2 ブラシ軸
3 チャンネル
4 ブラシ毛
4a 内側ブラシ毛
4b 外側ブラシ毛
5 金属棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅または銅合金からなる銅条の表面を洗浄する際に用いる洗浄ブラシであって、
円筒形のブラシ軸と、
該ブラシ軸の外周面に設けられたチャンネルと、
該チャンネルに保持され、前記ブラシ軸の外周面から径方向外側に突出するように設けられたブラシ毛と、を備え、
前記ブラシ毛は、
直径が0.1mm以下の内側ブラシ毛と、
該内側ブラシ毛を両側から挟み込むように設けられる直径が0.2mm以上の外側ブラシ毛と、からなる
ことを特徴とする洗浄ブラシ。
【請求項2】
前記内側ブラシ毛は、前記外側ブラシ毛よりも長く形成され、
前記内側ブラシ毛の先端が、前記外側ブラシ毛の先端よりも径方向外側に突出するように構成した
請求項1記載の洗浄ブラシ。
【請求項3】
前記チャンネルは、前記ブラシ軸の外周面に沿う螺旋状に形成される
請求項1または2記載の洗浄ブラシ。
【請求項4】
請求項1〜3いずれかに記載の洗浄ブラシを備え、
走行中の前記銅条の表面を、回転駆動される前記洗浄ブラシで洗浄する
ことを特徴とする洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−52360(P2013−52360A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192867(P2011−192867)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】