説明

洗浄剤組成物

【課題】油性化粧料やヘアスタイリング剤等の落としにくい成分を簡単に落とすことのできる高いクレンジング効果を有しながら、ノンガスフォーマー容器からの吐出時の泡量、泡持ち、使用時の泡の弾力感、なめらかさ等の使用感に優れた洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】 次の成分(a)、(b)及び(c);
(a)アニオン性界面活性剤
(b)エチルアルコール
(c)カチオン性界面活性剤
を配合し、成分(a)は、N−アシルアルキルタウリン塩から選ばれる一種又は二種以上を成分(a)全量中20質量%以上含有し、且つ成分(b)の配合量が組成物全体の2〜20質量%であるノンガスフォーマー用の洗浄剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノンガスフォーマー用の洗浄剤組成物に関するものであり、更に詳しくは、噴射剤(ガス)を用いないで泡状に吐出するノンガスフォーマー容器に充填して使用する洗浄剤組成物で、高いクレンジング効果を有しながら、吐出時の泡量、泡持ち、使用時の泡の弾力感、なめらかさに優れた洗浄剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗浄剤組成物は、皮脂やホコリなどの汚れを落とし、皮膚や頭髪を清浄にする目的で使用される。従来、洗浄剤組成物には、アニオン性界面活性剤が主骨格として使用され、泡質や粘度などの使用感を調整するため、両性界面活性剤やノニオン性界面活性剤が配合されてきた。また、特に頭髪用の洗浄剤組成物では、これらの洗浄成分だけでは、髪がごわついたり、きしんだり、使用感が損なわれることが多いため、コンディショニング成分の配合がなされ、カチオン性界面活性剤やカチオン性ポリマーが汎用されている。
【0003】
一方、近年、頭髪用スタイリング剤の普及により、スタイリング剤を利用したヘアアレンジを楽しむ人が多くなっており、髪を強固に固める油性ベース等のハード系のスタイリング剤が広く利用されている。しかしながら、ハード系のスタイリング剤には髪を強固に固める為に一般に皮膜形成性の高い樹脂が配合されており、この皮膜形成性の樹脂は、通常のアニオン性界面活性剤が主骨格の洗浄剤組成物では落としにくいという問題があった。その為、ハード系のスタイリング剤を使用した後、これを落とすには、毛髪クレンジング剤で髪表面に形成されたスタイリング剤の皮膜を拭き取ったり、シャンプーを2、3度繰り返し行う等しなければならない場合があった。
【0004】
このような問題を解決するために、強固な油性化粧料の汚れを落とすためシリコーン油が配合されたW/O型の油性化粧料用洗浄剤(例えば、特許文献1)や、C2−C4モノアルコール主体の毛髪クレンジング剤(例えば、特許文献2)が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の洗浄剤はクレンジング効果は有するものの、乳液状で洗い流しづらく、アニオン性界面活性剤が主骨格の洗浄剤と比較して使用性が劣る場合があった。また、特許文献2のC2−C4モノアルコール主体の毛髪クレンジング剤は、所謂ドライシャンプーであって、アニオン性界面活性剤が主骨格の洗い流すタイプの洗浄剤と比較して、使用中や使用後の爽快感(汚れや落としにくい化粧料成分等を落とすことができ、さっぱりしたという満足感)に劣る場合があった。また、アニオン性界面活性剤が主骨格の洗浄剤にエチルアルコールを配合すると、一般的に皮膜形成性の樹脂等を落とすクレンジング力は上がるものの、エチルアルコールに起因する起泡性の低下から、泡量が少なく、泡持ちも劣り、のび広がりが悪く使用性が損なわれるため、エチルアルコールの多量の配合は困難であった。
従って、本発明の解決しようとする課題は、洗浄剤組成物において、アニオン性界面活性剤が主骨格の洗浄剤と同等の優れた使用性と使用感を有しながら、油性化粧料やヘアスタイリング剤等に含まれる油性成分や皮膜形成樹脂等の落としにくい成分を簡単に落とすことのできる高いクレンジング効果を併せ持たせることである。
【特許文献1】特開2007−261955号公報
【特許文献2】特開2005−255680号公報
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、洗浄剤組成物、特にノンガスフォーマー容器に収容し使用する洗浄剤組成物において、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び特定量のエチルアルコールを配合し、更に、アニオン性界面活性剤中、N−アシルアルキルタウリン塩を特定量配合することにより、エチルアルコールを一定量配合し、高いクレンジング効果を発揮するにもかかわらず、ノンガスフォーマー容器からの吐出時に充分な泡量が得られ、泡持ちが良く、使用時の泡の弾力感や、なめらかな使用感を併せ持つ洗浄剤組成物が得られることを見出し、上記課題を解決し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、次の成分(a)、(b)及び(c);
(a)アニオン性界面活性剤
(b)エチルアルコール
(c)カチオン性界面活性剤
を配合し、成分(a)は、N−アシルアルキルタウリン塩から選ばれる一種又は二種以上を成分(a)全量中20質量%以上含有し、且つ成分(b)の配合量が組成物全体の2〜20質量%であることを特徴とするノンガスフォーマー用の洗浄剤組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の洗浄剤組成物は、油性化粧料やヘアスタイリング剤等に含まれる油性成分や皮膜形成樹脂等、通常の洗浄剤では落としにくい成分を簡単に落とすことのできる高いクレンジング効果を有しながら、ノンガスフォーマー容器からの吐出時の泡量、泡持ちに優れ、使用時の泡の弾力感や、なめらかさに優れるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の洗浄剤組成物には、洗浄剤組成物としての基本機能である洗浄効果発現のため、アニオン性界面活性剤を配合する。
本発明に用いられる成分(a)のアニオン性界面活性剤としては、N−アシルアルキルタウリン塩を必須に配合する以外は、アニオン性の界面活性剤であれば特に限定なく用いることができる。
例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム等の高級脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩;N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−グルタミン酸アンモニウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ラウロイル−N−メチルアラニントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン等のN−アシルアミノ酸塩;N−ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、N−ラウロイルイセチオン酸カリウム等のアシルイセチオン酸塩;ヤシ油脂肪酸加水分解コラーゲンカリウム、ラウロイル加水分解シルクナトリウム等のN−アシルポリペプチド塩;ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム等のヒドロキシエーテルカルボン酸塩;スルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸等が挙げられる。これらを一種又は二種以上配合することにより、洗浄に適した泡を形成して皮膚や毛髪の汚れを洗い落とすことができる。
また、本発明の成分(a)のアニオン性界面活性剤としては、N−アシルアルキルタウリン塩を必須に配合する。本発明において、N−アシルアルキルタウリン塩は、他のアニオン性界面活性剤同様、洗浄効果を発現する他、成分(b)のエチルアルコールの存在下であってもノンガスフォーマー容器からの吐出時の泡量が損なわれることなく、泡持ちも良好で、また、成分(c)のカチオン性界面活性剤との併用により、使用時の泡の弾力感、毛髪や皮膚へのなめらかさに優れた使用感を与えることができる。
本発明に用いられるN−アシルアルキルタウリン塩としては、通常洗浄剤組成物に使用され、上記効果を付与できるものであれば特に限定されることはない。具体的には、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等が挙げられ、これらを一種又は二種以上配合することができるが、これらの中でも、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウムが成分(b)のエチルアルコール存在下でも優れた泡量と泡持ちが得られ、特に好ましい。
【0010】
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(a)のアニオン性界面活性剤の配合量は、特に限定はないが、好ましくは組成物中5〜50質量%(以下、単に「%」とする)、より好ましくは7〜30%である。成分(a)のアニオン性界面活性剤をこの範囲で配合すると、適度な泡を形成し使用感に優れ、皮膚や毛髪の汚れを洗い落とすことができる。
更に、本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(a)アニオン性界面活性剤のうち、必須に配合するN−アシルアルキルタウリン塩の配合量は、成分(a)のアニオン性界面活性剤全量中、20%以上であり、好ましくは25〜70%である。この範囲で配合すれば、低温下で組成物が固化したり、容器の吐出部が目詰まりすることもなく、吐出時の泡量や泡持ちに優れ、皮膚や毛髪に塗布し易くなめらかで良好な使用感を有する洗浄剤組成物を得ることができる。
【0011】
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(b)のエチルアルコールは、クレンジング効果を高めるために使用され、油性化粧料やヘアスタイリング剤等に配合される油性成分や皮膜形成樹脂等の落としにくい成分を簡単に落とし、なめらかでサラサラとした使用感を与える目的で配合されるものである
【0012】
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(b)の配合量は、組成物全体の2〜20%であり、5〜10%がより好ましい。成分(b)をこの範囲で配合すると、油性成分や皮膜形成樹脂等の落としにくい成分を簡単に落とすことのできる高いクレンジング効果と、なめらかでサラサラとした良好な使用感の洗浄剤組成物を得ることができる。
【0013】
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(c)のカチオン性界面活性剤は、一般になめらかさ、しなやかさなどのコンディショニング効果が付与されるが、本発明では成分(a)、(b)との併用により、泡に弾力感を付与する目的でも配合されるものである。
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(c)のカチオン性界面活性剤は、通常化粧料に使用され、上記効果を付与できるものであれば特に限定されることはなく、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化ジオレイルジメチルアンモニウム、メチル硫酸セチルベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩、ステアロイルリジンブチルエステル・塩酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アシルL−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ラウロイル−オルニチンプロピルエステル・酢酸塩等のモノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩、デシルグアニジン酢酸塩、2−グアニジノエチルラウリルアミド塩酸塩、2−グアニジノブチルステアロアミド・DL−ピロリドンカルボン酸塩等のグアニジン誘導体等を例示することができ、これらを一種又は二種以上配合することができる。
本発明においては、特に塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩が、泡の弾力感、毛髪や皮膚へのなめらかさ、しなやかさの付与に優れ、特に好ましい。
【0014】
本発明の洗浄剤組成物に用いられる成分(c)の配合量は、特に制限がないが、0.01〜2%が好ましく、0.1〜1%がより好ましい。成分(c)をこの範囲で配合すると、吐出時の泡量や泡持ちを損なうことなく、なめらかさ、しなやかさなどのコンディショニング効果を皮膚や毛髪に十分に付与でき、更に本発明では成分(a)、(b)との併用により、泡の弾力感に優れた洗浄剤組成物を得ることができる。
【0015】
本発明の洗浄剤組成物には、上記成分(a)〜(c)以外に、本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で、通常、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等の製剤に使用される成分、すなわち水(精製水、温泉水、深層水等)、油剤、成分(a)、(c)以外の界面活性剤、金属セッケン、ゲル化剤、粉体、上記成分(b)以外のアルコール類、水溶性高分子、保湿剤、抗菌剤、香料、消臭剤、塩類、pH調整剤、清涼剤、植物抽出物、ビタミン類、毛髪補修成分等を適宜配合できる。
【0016】
油剤としては、高級アルコール、炭化水素油、エステル油、脂肪酸類、油脂、シリコーンなどの油性成分を使用できる。例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の高級アルコール類、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油類、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等のロウ類、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油等の動物油、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアンナッツ油等の植物油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等のラノリン誘導体、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、グリセリン変性ポリシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーンレジン等が挙げられる。
【0017】
界面活性剤としては、成分(a)、(c)以外の界面活性剤であり、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が挙げられる。
両性界面活性剤としては、オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等の酢酸ベタイン型界面活性剤、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム等のイミダゾリン型界面活性剤が挙げられる。また、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム等も挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、ポリオキシプロレンヤシ油脂肪酸モノイソパノールアミド、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
【0018】
金属セッケンとしては、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等が挙げられる。
【0019】
ゲル化剤としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
【0020】
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状、等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体としては、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、モンモリロナイト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、ラウロイルリジン等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、又はフッ素化合物で表面処理を行なった粉体でも良い。
【0021】
成分(b)以外のアルコール類としては、ブチルアルコール、イソプロパノール等の低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール等がある。
【0022】
水溶性高分子としては、カチオン性ポリマーとしてカチオン化セルロース(ポリクオタニウム−10)、カチオン化グアーガム、カチオン化デンプン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(ポリクオタニウム−7)、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体(ポリクオタニウム−11)、ポリ塩化ジメチルメチレンジペリニウム(ポリクオタニウム−6)等が挙げられる。両性ポリマーとして(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体(ポリクオタニウム−39)等が挙げられる。また、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムチン、デルマタン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸から選ばれるムコ多糖類及びその塩、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子等がある。
【0023】
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
【0024】
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
【0025】
ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸及びその誘導体等のビタミンF類;フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類;エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類;その他、ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられる。
【0026】
毛髪補修成分としては、アミノ酸類、アミノ酸誘導体、ペプタイド類、糖類及びその誘導体、毛髪脂質成分、リン脂質及びその誘導体やこれらの成分を含有する植物抽出物などが挙げられる。具体的には、アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルチニン、シトルリン、テアニン、クレアチン、クレアチニン等が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)、N−アシルグルタミン酸リジン縮合物等が挙げられる。ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。糖類としては、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。毛髪脂質成分としては、セラミド及びその誘導体、18−メチルエイコサン酸等が挙げられる。リン脂質及びその誘導体としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質などが挙げられ、これらの類似物あるいはこれらのものを含有する組成物、すなわち大豆レシチン、卵黄レシチン、あるいはそれらの水素添加物等も挙げられ、リン脂質誘導体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体または、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体等が挙げられる。これらは、一種又は二種以上を適宜選択又は組み合わせて配合することができる。
【0027】
本発明の洗浄剤組成物の製造方法としては、特に限定はなく、常法により製造することができる。例えば、上記必須成分(a)〜(c)、及び必要に応じ任意の添加成分を水に均一混合して製造される。これをノンガスフォーマー容器に入れて、使用時に容器から泡状に吐出させることにより、エチルアルコール共存下においても十分な泡量を得ることができ、良好に使用することができる。組成物の形態としては、ノンガスフォーマー容器から吐出できれば、液状、乳液状、いずれでも良く、シャンプー、洗顔料、ボディー用洗浄料等の洗浄剤組成物として適用することができ、特に頭髪用スタイリング剤の洗浄剤組成物としてシャンプーに好ましく適用できる。
【0028】
また、ノンガスフォーマー容器としては、組成物を空気と混合して泡状に吐出できる機構を備えたものであれば特に限定はなく、ポンプ機構を備えたポンプフォーマー容器や、スクイズして使用するスクイズフォーマー容器等を用いることができる。例えば、ポンプ容器の頭部(押圧部)を押すことにより、組成物がメッシュ等の多孔体を通過し泡状になる機構を備えたものが挙げられる。
【0029】
また、本発明の洗浄剤組成物の使用方法としては、顔や身体、或いは毛髪等、洗浄部位全体を水で濡らした後、泡状に吐出した本発明の洗浄剤組成物を塗布し、洗浄部位全体を泡で包み込むように伸ばし、汚れや化粧膜と馴染ませてから洗い流すと、本発明のクレンジング効果がより高くなり好ましい。
【実施例】
【0030】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0031】
実施例1〜7、比較例1〜6;シャンプー(ポンプフォーマー容器)
表1に示す組成及び下記製造方法によりシャンプーを調製した。得られた各シャンプーを市販のポンプフォーマー容器(150メッシュ 2回通過)に充填し試料とし、各試料について、(イ)吐出時の泡量、(ロ)泡持ちを下記評価方法1にて評価し、(ハ)泡の弾力感、(ニ)使用時の感触(なめらかさ)、(ホ)クレンジング効果を下記評価方法2にて官能評価した。
【0032】
(組成及び結果)
【表1】

【0033】
(製造方法)
A:成分1〜5、8〜13を加熱均一溶解する。
B:Aを冷却する。
C:Bに成分6、7を添加して、シャンプーを得た。
【0034】
〔評価方法1〕:吐出時の泡量、泡持ちの評価
実施例1〜7および比較例1〜6の各試料を市販のポンプフォーマー容器(150メッシュを2回通過)に充填し、直径50mm高さ115mmのガラス容器に、ポンプフォーマー容器の頭部を10回押して吐出し、吐出直後の泡の高さと吐出5分後の泡の高さを測定した。
吐出直後の泡の高さを(イ)吐出時の泡量とし、吐出直後の泡の高さに対する吐出5分後の泡の高さを(ロ)泡持ちとして、それぞれ下記評価基準1、2にて評価した。
【0035】
〔評価基準1〕:(イ)吐出時の泡量
[評価結果] :[評 点]
吐出直後の泡の高さが50mm以上 : ◎
吐出直後の泡の高さが40mm以上50mm未満 : ○
吐出直後の泡の高さが30mm以上40mm未満 : △
吐出直後の泡の高さが30mm未満 : ×
〔評価基準2〕:(ロ)泡持ち
[評価結果] :[評 点]
吐出5分後の泡の高さ/吐出直後の泡の高さが85%以上 :◎
吐出5分後の泡の高さ/吐出直後の泡の高さが65%以上85%未満 :○
吐出5分後の泡の高さ/吐出直後の泡の高さが45%以上65%未満 :△
吐出5分後の泡の高さ/吐出直後の泡の高さが45%未満 :×
【0036】
〔評価方法2〕:泡の弾力感、使用時の感触(なめらかさ)、クレンジング効果の評価
専門女性パネル20名に、下記参考処方1及び下記製造方法で調製したハードタイプのヘアスタイリングスプレーを髪全体に塗布してもらい、その2時間後、ポンプフォーマー容器(150メッシュを2回通過)に入れた実施例1〜7および比較例1〜6の各試料を使って洗髪してもらった。先ず、下記評価基準3にて(ハ)泡の弾力感を評価しながら、指で髪全体に伸ばして、下記評価基準4にて(ニ)使用時の感触(なめらかさ)を評価してもらった。その後、お湯で洗い流し、ヘアスタイリングスプレーの落ち具合を(ホ)クレンジング効果として下記評価基準5にて評価してもらった。
更に、(ハ)〜(ホ)の評点の夫々の平均値を下記判定基準にて判定した。
【0037】
参考処方1:ヘアスタイリングスプレー(ハードタイプ)
(原液) (%)
1.エチルアルコール 92.1
2.(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/
メタクリル酸ブチルアミノメチル)コポリマー 5
3.パルミチン酸オクチル 1
4.1,3−ブチレングリコール 1
5.AMP 0.9
(製造方法)
A:成分1〜5を均一に混合し、原液とする。
B:Aの原液60に対し、噴射剤40(液化石油ガス/ジメチルエーテル=16/24))になるようにエアゾール缶に充填し、ヘアスタイリングスプレー(ハードタイプ)を得た。
【0038】
〔評価基準3〕:(ハ)泡の弾力感
[評価結果] :[評 点]
泡のきめが非常に細かくふっくらとした弾力感を非常に感じる : 5点
泡のきめが細かくふっくらとした弾力感を感じる : 4点
弾力感を感じる : 3点
泡が不均一で弾力感をあまり感じない : 2点
泡がつぶれてしまい弾力感を感じない : 1点
〔評価基準4〕:(ニ)使用時の感触(なめらかさ)
[評価結果] :[評 点]
非常になめらか : 5点
比較的なめらか : 4点
なめらか : 3点
あまりなめらかではない : 2点
なめらかではない : 1点
〔評価基準5〕:(ホ)クレンジング効果
[評価結果] :[評 点]
ヘアスタイリングスプレー(ハードタイプ)を
一度のシャンプーで完全に落とすことができる : 5点
一度のシャンプーでほとんど落とすことができる : 4点
ニ度のシャンプーでほとんど落とすことができる : 3点
ニ度シャンプーしてもあまり落とすことができない : 2点
三度シャンプーしてもほとんど落とすことができない : 1点
〔判定基準〕
[評点の平均点] :[判 定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
【0039】
表1の結果から明らかなように、実施例1〜7のノンガスフォーマーシャンプーは、エチルアルコールを一定量以上配合する系でありながら、吐出時の泡量、泡持ちに優れ、また、使用時の泡の弾力感、なめらかさ、クレンジング力において優れたものであった。
一方、成分(a)中、N−アシルアルキルタウリン塩を含まない比較例1や、成分(a)中のN−アシルアルキルタウリン塩の配合量が低い比較例2は、使用時の感触(なめらかさ)や、クレンジング効果はあるものの、吐出性が悪く、泡量に欠け、また、泡がつぶれてしまう為、泡持ち、泡の弾力感が悪く均一に塗布しづらいものであった。また、成分(b)のエチルアルコールを配合していない比較例3や成分(b)の配合量が少ない比較例4は、使用時の感触(なめらかさ)はあるものの、ヘアスタイリングスプレー(ハードタイプ)の化粧膜を充分に落とすクレンジング効果がなく、吐出性が悪いもので、泡量、泡持ち、泡の弾力感の悪いものであった。逆に、成分(b)のエチルアルコールの配合量が多い比較例5は、吐出時の泡量やクレンジング効果は良いものの、泡がつぶれてしまい、泡持ちや泡の弾力性、及び使用時の感触(なめらかさ)が悪いものであった。また、成分(c)のカチオン性界面活性剤を配合していない比較例6は、吐出時の泡量、泡持ち、クレンジング効果は良いものの、泡の弾力感や使用時の感触(なめらかさ)が悪いものであった。
【0040】
実施例8:洗顔フォーム
(成分) (%)
1.ヤシ油脂肪酸カリウム 2
2.(ラウリン酸/ミリスチン酸)トリエタノールアミン 1.5
3.ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 1.5
4.N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 1
5.ジプロピレングリコール 5
6.フェノキシエタノール 0.5
7.ベタイン 0.3
8.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.1
9.エデト酸ニナトリウム 0.1
10.ソルビトール 1
11.香料 0.1
12.エチルアルコール 2
13.精製水 残量
【0041】
(製造方法)
A:成分1〜8を均一に混合溶解する。
B:成分9〜13を均一に混合溶解する。
C:BにAを添加して、均一に混合する。
D:Cをポンプフォーマー容器に充填し、洗顔フォームとした。
実施例8の洗顔フォームは、吐出時の泡量、泡持ち及び泡の弾力感、使用感(なめらかさ)に優れ、W/O型化粧料や油性化粧料等強固な化粧膜を形成する化粧料を一度の洗顔で簡単に落とすことのできるクレンジング効果に優れたものであった。
【0042】
実施例9:ボディー用洗浄料
(成分) (%)
1.ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5
2.ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1
3.N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 4
4.1,2−ペンタンジオール 0.1
5.ポリクオタニウム39 0.05
6.エデト酸ニナトリウム 0.05
7.塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
8.グリセリン 0.1
9.プロピレングリコール 0.5
10.エチルアルコール 5
11.フェノキシエタノール 0.2
12.香料 0.5
13.ジステアリン酸エチレングリコール 0.5
14.ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2.5
15.精製水 残量
【0043】
(製造方法)
A:成分1〜6、7〜12を均一に混合する。
B:成分13〜14を加熱均一溶解する。
C:Bを冷却する。
D:15にA及びCを添加して、均一に混合する。
E:Dをスクイズフォーマー容器に充填し、ボディー用洗浄料を得た。
本発明の実施品である実施例9のボディー用洗浄料は、吐出時の泡量、泡持ち及び泡の弾力感、使用感(なめらかさ)に優れ、W/O型日焼け止め化粧料等の強固な化粧膜を形成する化粧料を簡単に落とすことのできるクレンジング効果の優れたものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)、(b)及び(c);
(a)アニオン性界面活性剤
(b)エチルアルコール
(c)カチオン性界面活性剤
を配合し、成分(a)は、N−アシルアルキルタウリン塩から選ばれる一種又は二種以上を成分(a)全量中20質量%以上含有し、且つ成分(b)の配合量が組成物全体の2〜20質量%であることを特徴とするノンガスフォーマー用の洗浄剤組成物。
【請求項2】
頭髪用であることを特徴とする請求項1記載の洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2009−221138(P2009−221138A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−66838(P2008−66838)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【Fターム(参考)】