洗浄方法、付加重合方法、予備重合方法、予備重合済付加重合触媒成分およびそれを用いる付加重合体の製造方法
【課題】反応器内のファウリングを抑制する方法、および反応器のファウリングを抑制しながら付加重合する方法を提供すること。
【解決手段】下記工程(1)および(2)を含む反応器の内壁面を洗浄する方法。
工程(1):一般式[1]で表される化合物、一般式[2]で表される化合物、および一般式[9]で表される化合物から選択される少なくとも一種の化合物と炭化水素溶媒とを含む溶液を反応器に加える工程
工程(2):反応器内の前記溶液を除去する工程
R1−O−(−R2−O−)m−Q1 [1]
R1C(=O)NR52 [2]
M4L3n [9]
【解決手段】下記工程(1)および(2)を含む反応器の内壁面を洗浄する方法。
工程(1):一般式[1]で表される化合物、一般式[2]で表される化合物、および一般式[9]で表される化合物から選択される少なくとも一種の化合物と炭化水素溶媒とを含む溶液を反応器に加える工程
工程(2):反応器内の前記溶液を除去する工程
R1−O−(−R2−O−)m−Q1 [1]
R1C(=O)NR52 [2]
M4L3n [9]
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記工程(1)および(2)を含む反応器の内壁面を洗浄する方法。
工程(1):一般式[1]で表される化合物、一般式[2]で表される化合物、および一般式[9]で表される化合物から選択される少なくとも一種の化合物と炭化水素溶媒とを含む溶液を反応器に加える工程
工程(2):反応器内の前記溶液を除去する工程
R1−O−(−R2−O−)m−Q1 [1]
R1C(=O)NR52 [2]
M4L3n [9]
(上記一般式[1]および[2]において、R1は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のハイドロカルビル基を表す。R2は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。Q1は水素原子、−C(=O)OM1、−R3−C(=O)OM1、−S(=O)2OM1、−R3−S(=O)2OM1、−P(=O)(OH)(OM1)、−R3−P(=O)(OH)(OM1)、−P(=O)(OR4)(OM1)、−R3−P(=O)(OR4)(OM1)、−P(=O)(OM1)2、または、−R3−P(=O)(OM1)2を表す。M1は水素原子、NH4、NH(R12OH)3または、アルカリ金属原子を表す。R12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。R3は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。R4は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基を表す。mは1〜100の数を表す。R5は水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のハイドロカルビル基を表す。
上記一般式[9]において、M4は周期律表第1族、第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、および、第13族からなる群より選ばれる金属原子を表す。L3は水素原子、ハロゲン原子、または、ハイドロカルビル基であり、nは金属原子M4の価数である。)
【請求項2】
工程(2)の後に下記工程(3)を含む請求項1に記載の方法。
工程(3):反応器内を炭化水素溶媒で洗浄する工程
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器中で、下記一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項4】
請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器中で、下記一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、有機アルミニウム化合物(C)と、を接触して得られる触媒を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項5】
活性化剤(B)が、下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(d)を接触させて得られる改質された粒子(B)である請求項3または4に記載の付加重合方法。
(a):下記一般式[4]で表される化合物
M3L22 [4]
(b):下記一般式[5]で表される化合物
R6t-1TH [5]
(c):下記一般式[6]で表される化合物
R7t-2TH2 [6]
(d):無機酸化物粒子または有機ポリマー粒子
(上記一般式[4]〜[6]においてそれぞれ、M3は周期律表第12族の典型金属原子を表す。L2 は水素原子、ハロゲン原子またはハイドロカルビル基を表し、L2が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R6 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R6 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R7はハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。)
【請求項6】
付加重合が予備重合である、請求項3〜5のいずれかに記載の付加重合方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法により得られる予備重合済付加重合触媒成分。
【請求項8】
請求項7記載の予備重合済付加重合触媒成分を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
【請求項9】
請求項7記載の予備重合済付加重合触媒成分および有機アルミニウム化合物(C)を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
【請求項10】
一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用い、付加重合可能なモノマーを予備重合させて予備重合済付加重合触媒成分を得、請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器内で前記予備重合済付加重合触媒成分の存在下、付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項11】
一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用い、付加重合可能なモノマーを予備重合させて予備重合済付加重合触媒成分を得、請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器内で、前記予備重合済付加重合触媒成分および有機アルミニウム化合物(C)の存在下、付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項12】
付加重合可能なモノマーが、エチレンおよびα−オレフィンである請求項8〜11のいずれかに記載の付加重合体の製造方法。
【請求項1】
下記工程(1)および(2)を含む反応器の内壁面を洗浄する方法。
工程(1):一般式[1]で表される化合物、一般式[2]で表される化合物、および一般式[9]で表される化合物から選択される少なくとも一種の化合物と炭化水素溶媒とを含む溶液を反応器に加える工程
工程(2):反応器内の前記溶液を除去する工程
R1−O−(−R2−O−)m−Q1 [1]
R1C(=O)NR52 [2]
M4L3n [9]
(上記一般式[1]および[2]において、R1は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のハイドロカルビル基を表す。R2は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。Q1は水素原子、−C(=O)OM1、−R3−C(=O)OM1、−S(=O)2OM1、−R3−S(=O)2OM1、−P(=O)(OH)(OM1)、−R3−P(=O)(OH)(OM1)、−P(=O)(OR4)(OM1)、−R3−P(=O)(OR4)(OM1)、−P(=O)(OM1)2、または、−R3−P(=O)(OM1)2を表す。M1は水素原子、NH4、NH(R12OH)3または、アルカリ金属原子を表す。R12は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。R3は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。R4は置換基を有していてもよい炭素原子数1〜20のハイドロカルビル基を表す。mは1〜100の数を表す。R5は水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のハイドロカルビル基を表す。
上記一般式[9]において、M4は周期律表第1族、第2族、第8族、第9族、第10族、第11族、第12族、および、第13族からなる群より選ばれる金属原子を表す。L3は水素原子、ハロゲン原子、または、ハイドロカルビル基であり、nは金属原子M4の価数である。)
【請求項2】
工程(2)の後に下記工程(3)を含む請求項1に記載の方法。
工程(3):反応器内を炭化水素溶媒で洗浄する工程
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器中で、下記一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項4】
請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器中で、下記一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、有機アルミニウム化合物(C)と、を接触して得られる触媒を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項5】
活性化剤(B)が、下記(a)、下記(b)、下記(c)および下記(d)を接触させて得られる改質された粒子(B)である請求項3または4に記載の付加重合方法。
(a):下記一般式[4]で表される化合物
M3L22 [4]
(b):下記一般式[5]で表される化合物
R6t-1TH [5]
(c):下記一般式[6]で表される化合物
R7t-2TH2 [6]
(d):無機酸化物粒子または有機ポリマー粒子
(上記一般式[4]〜[6]においてそれぞれ、M3は周期律表第12族の典型金属原子を表す。L2 は水素原子、ハロゲン原子またはハイドロカルビル基を表し、L2が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R6 は電子吸引性基または電子吸引性基を含有する基を表し、R6 が複数存在する場合はそれらは互いに同じであっても異なっていてもよい。R7はハイドロカルビル基またはハロゲン化ハイドロカルビル基を表す。Tはそれぞれ独立に周期律表の第15族または第16族の原子を表し、tはそれぞれの化合物のTの原子価に相当する数を表す。)
【請求項6】
付加重合が予備重合である、請求項3〜5のいずれかに記載の付加重合方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法により得られる予備重合済付加重合触媒成分。
【請求項8】
請求項7記載の予備重合済付加重合触媒成分を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
【請求項9】
請求項7記載の予備重合済付加重合触媒成分および有機アルミニウム化合物(C)を用いて付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
【請求項10】
一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用い、付加重合可能なモノマーを予備重合させて予備重合済付加重合触媒成分を得、請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器内で前記予備重合済付加重合触媒成分の存在下、付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項11】
一般式[3]で表される遷移金属化合物またはそのμ−オキソタイプの遷移金属化合物二量体である化合物(A)と、活性化剤(B)と、を接触して得られる触媒を用い、付加重合可能なモノマーを予備重合させて予備重合済付加重合触媒成分を得、請求項1または2に記載の方法で洗浄された反応器内で、前記予備重合済付加重合触媒成分および有機アルミニウム化合物(C)の存在下、付加重合可能なモノマーを付加重合させる付加重合体の製造方法。
L1aM2X1b [3]
(式中、M2は周期律表第4族の遷移金属原子である。L1はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基またはヘテロ原子を含有する基であり、複数のL1は互いに直接連結されているか、または、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子もしくはリン原子を含有する残基を介して連結されていてもよい。X1はハロゲン原子、ハイドロカルビル基(但し、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を除く。)またはハイドロカルビルオキシ基である。aは0<a≦3を満足する数を、bは0<b≦3を満足する数を表す。)
【請求項12】
付加重合可能なモノマーが、エチレンおよびα−オレフィンである請求項8〜11のいずれかに記載の付加重合体の製造方法。
【公開番号】特開2013−82891(P2013−82891A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−188331(P2012−188331)
【出願日】平成24年8月29日(2012.8.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月29日(2012.8.29)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】
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