説明

洗浄装置および自動分析装置

【課題】洗浄水の供給管内の詰まりが発生しても、放出口から放出される洗浄水の水量の減少や水量が放出口毎に相違するというアンバランスな状態を解消し、洗浄対象物の洗浄を適正に実施して正確な測定値を得ることが可能な技術を提供する。
【解決手段】実施形態に係る洗浄装置は、洗浄機構と洗浄水供給機構と圧力調整機構とを備える。洗浄機構は、洗浄水が放出される複数の放出口が配置された洗浄槽を有する。洗浄水供給機構は、各放出口に洗浄水を供給する。洗浄水供給機構は、貯留槽と複数の流入口と複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。圧力調整機構は、流入口および流出口の間に設けられ、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、洗浄装置および自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療機関の検査室などで使用される自動分析装置は、反応セルに血液や尿等の検体試料と試薬とを分注してこれらを反応させた後、反応によって生じる色調の変化を測定することにより検体中の被測定物質または酵素の濃度や活性を測定する。
【0003】
この自動分析装置は一般に、検体試料を分注するサンプリングプローブ、試薬を分注する試薬プローブ、試料を攪拌する攪拌子、検体試料を収容する検体容器が複数配置されるサンプラ(検体ディスク)、複数の試薬ボトル(試薬容器)が配置される試薬庫および検体試料と試薬とを反応させる反応管を有している。
【0004】
従来、自動分析装置を使用して、自動分析を行う場合、検体試料によるプローブの汚染が問題となる。サンプリングプローブや試薬プローブの内外、攪拌子の洗浄が不十分であると、先に分析したサンプル、試薬、反応生成成分が残存し、残存したサンプル成分等と新たに分析するサンプル成分、試薬成分等とが混合して、正確な分析データが得られない問題が生じる。
【0005】
このため、分析反応の度に繰り返し使用されるサンプリングプローブや試薬プローブ、攪拌子を、新たな分析反応での使用に備えて洗浄するための洗浄機構が設けられている。
【0006】
このサンプリングプローブ洗浄機構には、洗浄水を吐出しつつ排出させ、内部に一定量の洗浄水を溜めるように構成された洗浄槽、または流水状態となるように構成された洗浄槽が備えられている。この洗浄槽内にプローブや攪拌子を漬けることにより、動作サイクルごとに洗浄を行うようになっている。
【0007】
また、洗浄効果を強化するため、洗浄槽内においてプローブに対して複数方向から洗浄水を噴出して、プローブの外壁(外周面)に付着した汚れを、洗い流す技術も開示されている。
【0008】
プローブや攪拌子は洗浄槽の所定の位置まで水平移動し停止する。
【0009】
そして、洗浄ポンプによって分岐管からサンプリングプローブや試薬プローブ内に洗浄水が送水され、プローブの内部が洗浄される。
【0010】
また、これと同時に、洗浄槽の内壁を貫通するように設けられた複数の放出口から、プローブや攪拌子の外部に対して洗浄水が連続的に噴出され、外部洗浄される。このプローブの内外や攪拌子の外の洗浄に用いられた洗浄水は、洗浄槽の底部に設けられたドレインを介して排水される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−133466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来の自動分析装置におけるプローブや攪拌子洗浄機構では、洗浄水の分岐管からプローブや攪拌子洗浄機構への供給管内に発生したバイオフィルム(生物膜)等により、供給管内に詰まりが生じ、洗浄槽の複数の放出口からの洗浄水を噴出する際、水量が均等にならずにアンバランスな状態となる。
【0013】
また、自動分析装置内での供給管の折れ、捩じれ等が原因となり、洗浄槽の複数の放出口からの洗浄水の噴出がアンバランスな状態となることもある。このため洗浄水の飛び散りやプローブや攪拌子の外部に付着した汚れの洗浄が不十分となる弊害が存在した。
【0014】
サンプルプローブの外を洗浄する複数の放出口や複数の試薬分注プローブや攪拌子用の洗浄槽内に供給される洗浄水の量や圧力はそれぞれが均等していることが望ましいが、上述したようにアンバランスになるという課題を有している。
【0015】
本発明が解決しようとする課題は、洗浄水の供給管内のバイオフィルム等により詰まりが発生しても、洗浄槽の複数の放出口から放出される洗浄水の水量の減少や水量が放出口毎に相違するというアンバランスな状態を解消し、洗浄対象物の洗浄を適正に実施して、正確な測定値を得ることが可能な技術を提供することである。
【0016】
また、本発明が解決しようとする課題は、自動分析装置に備えられた洗浄対象物を洗浄する際に、洗浄対象物に向けて複数の放出口から噴出される洗浄水の水量のアンバランスな状態を解消し、経時的な変化によりアンバランスな状態が生じても再調整により洗浄水量のバランスをとることが可能な洗浄装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
実施形態に係る洗浄装置は、洗浄機構と、洗浄水供給機構と、圧力調整機構とを備える。洗浄機構は、洗浄対象物に向かう洗浄水が放出される複数の放出口が配置されている洗浄槽を有する。洗浄水供給機構は、洗浄機構の複数の放出口のそれぞれに洗浄水を供給する。また、洗浄水供給機構は、貯留槽と、複数の流入口と、複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。圧力調整機構は、流入口および流出口の間に設けられ、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする。
【0018】
また、実施形態に係る洗浄装置は、洗浄機構と、洗浄水供給機構と、圧力調整機構とを備える。洗浄機構は、洗浄対象物に向かう洗浄水が放出される放出口が配置されている複数の洗浄槽を有する。洗浄水供給機構は、複数の洗浄槽に設けられた放出口のそれぞれに洗浄水を供給する。洗浄水供給機構は、貯留槽と、複数の流入口と、複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。圧力調整機構は、流入口および流出口の間に設けられ、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする。
【0019】
また、実施形態に係る自動分析装置は、プローブによって分注された検体試料と試薬とを反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析する。この自動分析装置は、分注後のプローブを洗浄する洗浄装置を備える。洗浄装置は、洗浄機構と、洗浄水供給機構と、圧力調整機構とを備える。洗浄機構は、プローブに向かう洗浄水が放出される複数の放出口が配置されている洗浄槽を有する。洗浄水供給機構は、洗浄機構の複数の放出口のそれぞれに洗浄水を供給する。洗浄水供給機構は、貯留槽と、複数の流入口と、複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。圧力調整機構は、流入口および流出口の間に設けられ、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする。
【0020】
また、実施形態に係る自動分析装置は、試薬プローブによって分注された試薬と検体試料とを攪拌子によって攪拌して反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析する。この自動分析装置は、試薬プローブおよび攪拌子をそれぞれ洗浄する洗浄装置を備える。試薬プローブ用洗浄装置および撹拌子用洗浄装置の一方又は双方は、洗浄対象物に向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備える。洗浄水供給機構は、貯留槽と、複数の流入口と、複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。流入口および流出口の間には、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする圧力調整機構が設けられる。
【0021】
また、実施形態に係る自動分析装置は、試薬プローブによって分注された試薬とサンプリングプローブによって分注された検体試料とを攪拌子によって攪拌して反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析する。この自動分析装置は、試薬プローブ、サンプリングプローブおよび攪拌子をそれぞれ洗浄する洗浄装置を備える。サンプリングプローブ用洗浄装置は、プローブに向けて洗浄水を放出する複数の放出口を有する洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備える。試薬プローブ用洗浄装置は、プローブに向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備える。攪拌子用洗浄装置は、攪拌子に向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備える。洗浄水供給機構は、貯留槽と、複数の流入口と、複数の流出口とを有する。貯留槽は、一時的に洗浄水を貯留する。複数の流入口は、貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を貯留槽へ給水する。複数の流出口は、貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する。流入口および流出口の間には、流出口から流出される洗浄水の圧力を均一にする圧力調整機構が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の制御系を示すブロック図である。
【図3】第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図4】第3の実施形態を示す概略構成図である。
【図5】第4の実施形態を示す概略構成図である。
【図6】第6の実施形態を示す概略斜視図である。
【図7】図6の実施形態の洗浄装置を示す概略構成図である。
【図8】洗浄装置の比較例を示す概略構成図である。
【図9】洗浄装置の他の比較例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、実施形態に係る洗浄装置および自動分析装置について図1〜図7を用いて説明する。ここで、この明細書において「洗浄対象物」としては、サンプリングプローブ、試薬プローブ、攪拌子を含むものとする。
【0024】
〔実施形態1〕
第1の実施形態の洗浄装置の全体構成の概略について、図1、2を用いて説明する。図1は、第1の実施形態を示す概略構成図である。
【0025】
図1に示すように、洗浄装置は、分岐管101と、洗浄水供給機構400と、洗浄機構200とを有する。
【0026】
分岐管101は、洗浄水を、貯槽(図示しない)内に貯蔵する。分岐管101に貯蔵された洗浄水はマグネットポンプ27によって加圧される。加圧された洗浄水は、2本の細い洗浄水供給管401a,401bを介して洗浄水供給機構400に送液される。分岐管101から洗浄水供給機構400への洗浄水の送液は、電磁弁102のON/OFFで送液タイミングが制御される。
【0027】
長期間の使用により洗浄水供給管401a,401b内にバイオフィルム等が生成する。かかるバイオフィルム等が洗浄水供給管401a,401b内に蓄積すると、詰まりが発生する。詰まりが発生すると、洗浄機構200の2箇所の放出口206a,206bから噴出される洗浄水の流量が、それぞれ異なり、アンバランスな状態となる。また、洗浄水供給管401a,401bが途中で折れたり、捩じれたりすることによっても放出口206a,206bから噴出される洗浄水の流量が、前記同様、異なり、アンバランスな状態となる。
【0028】
放出口206a,206bから放出される洗浄水量のアンバランスな状態を改善するため、第1の実施形態においては、洗浄水供給機構400に圧力調整機構500および流量調整弁600を設けている。
【0029】
図1に示すように、本実施形態において、洗浄水供給機構400は、2箇所の流入口402a,402bと、2箇所の流出口403a,403bと、貯留槽404と、流量調整弁600とを有する。流入口402a,402bは、それぞれ洗浄水供給管401a,401bに接続されている。貯留槽404は、流入口402a,402bおよび流出口403a,403bと連通するように設置されている。
【0030】
貯留槽404内には、流路に交差するように圧力を均一にする機構(圧力調整機構)500が設置されている。圧力調整機構500は、貯留槽404内に設けられ、流路の一部を遮るように配置された遮蔽部材によって構成されている。このような構成により、流入口402a,402bよりそれぞれ貯留層404へ流入する洗浄水の流速の差を緩和することが可能となる。
【0031】
かかる遮蔽部材として仕切板等の板状物が使用される。また、遮蔽部材は、洗浄水を誘導する方向に沿って配置されてもよい。遮蔽部材は、複数配置されてもよい。さらに、洗浄水を誘導する方向に沿った方向に対し遮蔽部材同士が重なり合うように突設されてもよい。遮蔽部材の洗浄水を誘導する方向に沿った方向に対する断面形状は、円形、正方形、長方形、多角形等のいずれであってもよい。
【0032】
また、遮蔽部材の厚みも適宜選択し得る。貯留槽404内の洗浄水を混合後、複数の流出口403のそれぞれにおける洗浄水の流量が等しくなるのであれば、遮蔽部材は、いかなる形態であってもよい。遮蔽部材によって洗浄水の流量をほぼ均一にされた洗浄水は、2箇所の流出口403a,403bから洗浄機構200に送液される。
【0033】
流量調整弁600が、貯留槽404と流出口403a,403bとの間に設置されている。流量調整弁600により、流出口403a,403bの各々から流出する洗浄水の流量をさらに等しくすることが可能となる。かかる流量調整弁600は、段差が設けられた2箇所の流出口403a,403bを部分的に遮ることにより流出する洗浄水流量を調節する。このような構成によって本実施形態においては、洗浄水流量を調節することにより、洗浄水流量のバランスをとることができる。
【0034】
また、流量調整弁600は、ニードルバルブ等も使用できる。流量調整弁600の形態等は、流出口403a,403bの開口面積を調節できれば、いかなるものであってもよい。
【0035】
洗浄水供給機構400は、洗浄水供給管410a,410bで洗浄機構200の放出口206a,206bと接続されている。洗浄機構200は、壁部202a,202bと、放出口206a,206bと、ドレインパイプ207a,207bと、を有する。洗浄機構200は壁部202a,202bに囲われたサンプリングプローブ142cの洗浄領域を有している。この洗浄領域はサンプリングプローブ142cの検体試料を吸引する部分(吸引部分)が収容可能な大きさとなっている。
【0036】
サンプリングプローブ142cが洗浄機構200の洗浄領域に挿入されると、分岐管101からの洗浄水が、マグネットポンプ27によって加圧される。電磁弁102のON/OFFによって洗浄タイミングが制御され、放出口206a,206bからサンプリングプローブ142cに向けて加圧された洗浄水が放出される。
【0037】
放出口206a,206bから放出された洗浄水により、洗浄領域内にあるサンプリングプローブ142cの外周面に付着した試薬、検体試料、混合液等を、ムラなく洗い流すことが可能となる。サンプリングプローブ142cに向けて放出され、サンプリングプローブ142cの外周面から流下する洗浄水は、洗浄機構200のドレインパイプ207a,207bから、洗浄機構200の外へ流出させる。
【0038】
図2は、図1の制御系を示すブロック図である。洗浄が開始されると制御部35は、プローブ駆動系33を制御してサンプリングプローブ142cを洗浄機構200の洗浄領域に設置する。制御部35は、マグネットポンプ27を制御して、分岐管101の洗浄水を加圧する。制御部35は、さらに、電磁弁102をON/OFFして洗浄機構200の放出口206a,206bから洗浄水を噴出するタイミングを制御する。制御部35は、洗浄機構200の洗浄領域内の洗浄水が所定量以上に達した場合、ドレインパイプ207a,207bから洗浄水を洗浄機構200外へ排出する。
【0039】
長期間の使用により、洗浄水供給管401a,401b内においてバイオフィルム等による詰まりが発生し、各放出口206a,206bからの洗浄水の噴出がアンバランスとなった場合、制御部35は、洗浄水供給機構400の流量調整弁600を制御して、放出口206a,206bからの洗浄水の流量が均等となるようにする。なお、流量調整弁600は、手動で調整してもよい。
【0040】
第1の実施形態によれば、長期間の使用によるバイオフィルム等による詰まりが発生しても、洗浄機構200の2箇所の放出口206a,206bから噴出される洗浄水の流量を均等にすることができるので、洗浄プールからの飛び散りがなく、洗浄効果を低下させることがない。
【0041】
図8は、洗浄装置の比較例を示す概略構成図である。同図に示すように、洗浄水のジョイント101’と洗浄機構200を接続するため、1本の太い洗浄水供給管401を使用すれば、放出口206a,206bからの洗浄水量のアンバランスを調整するため、本実施形態における圧力調整機構500および流量調整弁600を設けた洗浄水供給機構400を使用する必要はない。
【0042】
しかし、1本の太い洗浄水供給管401を使用した場合、断面積が大きくなって、流速が遅くなるため、洗浄水供給管401が、一部分で暖められると、その暖められた部分で気泡が発生し、気泡(エア)が洗浄水供給管410a,410b内に滞留し、次第に気泡(エア)が成長して、洗浄液と一緒に放出されるので洗浄プールの飛び散りが発生したり、プローブの洗浄効率が低下する。
【0043】
図9は、洗浄装置の他の比較例を示す概略構成図である。同図に示すように、1本の細い洗浄水供給管401を使用すれば、洗浄水供給管401と洗浄水供給管410a,410bとの間は、単なる洗浄水供給機構400を用いればよく、本実施形態における圧力調整機構500および流量調整弁600を設けた洗浄水供給機構400を使用する必要はない。
【0044】
しかし、断面積が小さい洗浄水供給管401を使用するので、洗浄水の流量を規定の流量に調整するには、洗浄水の流速を早める必要がある。このためマグネットポンプ27の大型化が必要となり実用的でない。
【0045】
第1の実施形態によれば、洗浄水供給管401の太さにかかわらず、バイオフィルム等による詰まりが発生しても、洗浄機構200の2箇所の放出口206a,206bから噴出される洗浄水の流量を均等にすることができ、エアが断続的に排出される時に発生する洗浄水の飛び散りもなく、洗浄効果を低下させることがない。
【0046】
〔実施形態2〕
次に洗浄装置の第2の実施形態を図3を用いて説明する。第2の実施形態と第1の実施形態の相違点は第2の実施形態においては流量調整弁600を使用しない点である。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0047】
図3に示すように、洗浄水供給機構400は、第1の実施形態と同様に、2箇所の流入口402a,402bと、2箇所の流出口403a,403bと、貯留槽404と、を有する。流入口402a,402bは、洗浄水供給管401a,401bにそれぞれ接続されている。貯留槽404は、流入口402a,402bおよび流出口403a,403bと連通するように設けられている。
【0048】
貯留槽404内には、第1の実施形態と同様に流路に交差するように圧力調整機構500が設置されている。圧力調整機構500により、第1の実施形態と同様、流出口403a,403bからの洗浄水の圧力を均一にすることが可能となる。
【0049】
本実施形態においては、洗浄水供給機構400は、第1の実施形態と同様、分岐管101と洗浄機構200の間に設置され、かつ洗浄水供給機構400はできるだけ、洗浄機構200に近い位置に設置するのがよい。サンプリングプローブ142cの洗浄は、第1の実施形態と同様に行われる。
【0050】
〔実施形態3〕
次に図4を用いて第3の実施形態について説明する。第1および第2の実施形態では洗浄水供給管を2本用いた場合を示したが、この第3の実施形態では、洗浄水供給管を3本使用している。
【0051】
図4に示すように、分岐管101と、洗浄水供給機構400との間を、3本の細い洗浄水供給管401a,401b,401cで連結する。このように、洗浄水供給管は、3本以上であれば好ましい。これは見かけ上の断面積を大きくでき、バイオフィルムによるつまりが発生しても、経過時間的に流量の減衰を低減するとともに、流速がある程度確保できるので、チューブ内で発生したエアはその都度排出されるので、システム的に見た場合の影響を抑えることができる。また3本の細い洗浄水供給管401a,401b,401cを用いることにより、放出口206a,206bから噴出される洗浄水の水量を、より均一にすることができる。洗浄水供給機構400、洗浄機構200は、第1の実施形態および第2の実施形態で使用した構成と同じものであってもよい。
【0052】
〔実施形態4〕
次に図5を参照して第4の実施形態を説明する。前述の第1〜第3の実施形態はサンプリングプローブの洗浄装置についての説明であったが、この第4の実施形態は試薬プローブの洗浄装置に本実施形態を適用した場合の説明である。
【0053】
前述の第1〜第3の実施形態では、単一の洗浄機構(洗浄槽)に複数の洗浄水放出口を設けて各放出口から洗浄槽内部に洗浄水を噴出させる構成であった。
【0054】
これに対して第4の実施形態では図5に示すように、一対の試薬プローブ洗浄機構(洗浄槽)300A,300Bに設けられた洗浄水放出口300a,300bそれぞれに洗浄水を供給するように構成されている。
【0055】
このような構成の場合にも、一対の洗浄機構(洗浄槽)内に放出される洗浄水の圧力が相互にバランスしていることが望ましいので、本実施形態を適用することによる効果がある。
【0056】
〔実施形態5〕
前述した各実施形態は、サンプリングプローブ洗浄装置および試薬プローブ洗浄装置に本実施形態を適用した場合の例を示したが、この他に自動分析装置では、試料と試薬とを攪拌する攪拌機構が設けられており、この攪拌機構の攪拌子を洗浄する洗浄装置にも適用できる。
【0057】
攪拌子洗浄機構は、試薬プローブ洗浄機構と同様に一対の洗浄槽を有し、各洗浄槽に洗浄水を供給するように構成されている。従って前述の図5と同様な構成とすることによって本実施形態を適用することができる。
【0058】
〔実施形態6〕
次に図6および図7を参照して第6の実施形態を説明する。
【0059】
この第6の実施形態は第1〜第5の実施形態の洗浄装置を利用した自動分析装置である。図6において、中央に位置する反応ディスク130の最外周には複数の反応管131がリング状に配列され、内周部には複数の試薬ボトル180がリング状に列設された試薬庫110が設けられている。
【0060】
図中左側前面には先端にサンプリングプローブ142cを有するサンプリングアーム142が設置されており、このサンプリングアーム142の回動駆動により、サンプリングプローブ142cが図示しないディスクサンプラーやラックサンプラー内に収容されている試料容器内の試料を吸引し、反応管に分注するようになっている。
【0061】
また、サンプリングプローブ142cの回動軌跡上にはサンプリングプローブ洗浄機構200が設けられている。このサンプリングプローブ洗浄機構200は、第1〜第3の実施形態で説明したのと同様に2つの放出口206a,206bが対向配置された洗浄槽を有し、各放出口に洗浄水供給管410a,410bがそれぞれ接続されている。
【0062】
図6において、図示右端側には、先端に試薬プローブ350Aを有する試薬プローブアーム350aおよび試薬プローブ350Bを有する試薬プローブアーム350bがそれぞれ設けられている。これら各試薬プローブアームの回動駆動により試薬プローブ350A,350Bが試薬庫180または図示しない試薬庫の試薬を吸引し、反応管131に分注するようになっている。
【0063】
試薬プローブの回動軌跡上には、試薬プローブ洗浄機構300A,300Bが配置されている。
【0064】
図6の図示左上側には攪拌機構360が設けられている。この攪拌機構は回動自在の攪拌子用アーム360aと、この攪拌子用アーム360aの上端水平秤360bの両端に設けられた一対の攪拌子360A,360Bからなり、この攪拌子を反応管131側に移動させて反応管内の試料と試薬とを攪拌するものである。この攪拌子360A,360Bの移動経路上には、各攪拌子の洗浄を行うための洗浄機構(洗浄槽)310A,310Bが設けられている。
【0065】
自動分析装置に設けられたサンプリングプローブ洗浄機構200、試薬プローブ洗浄機構300A,300B、攪拌子洗浄機構310A,310Bには本実施形態の洗浄装置が適用されている。
【0066】
以下図7を参照して上記洗浄装置の構成を説明する。
【0067】
マグネットポンプ27の排水側には先端が三方に分岐する基幹分岐管27Aが設けられ、第1の分岐路103Aは第1の電磁弁(バルブ)102Aを介して第1の分岐管101Aに接続され、第2の分岐路103Bは第2のバルブ102Bを介して第2の分岐管101Bに接続され、第3の分岐路103Cは第3のバルブ102Cを介して第3の分岐管101Cに接続されている。
【0068】
第1の分岐管101Aからは2本の洗浄水供給管401a,401bが延在し、これら洗浄水供給管401a,401bの先端は洗浄水供給機構400Aに接続され、この洗浄水供給機構400Aからは2本の洗浄水供給管410a,410bが延在し、その先端がサンプリングプローブ洗浄機構200の放出口206a,206bのそれぞれに接続されている。このバルブ102Aから分岐管101A、洗浄水供給機構400A、洗浄機構200までの構成は図1に示した第1の実施形態と同様である。
【0069】
第2の分岐管101Bからは2本の洗浄水供給管401c,401dが延在し、これら洗浄水供給管401c,401dの先端は洗浄水供給機構400Bに接続され、この洗浄水供給機構400Bからは2本の洗浄水供給管410c,410dが延在し、その先端が試薬プローブ洗浄機構300A,300Bの放出口206c,206dにそれぞれ接続されている。このバルブ102B、分岐管101B、洗浄水供給機構400B、試薬プローブ洗浄機構300A,300B迄の構成は図5で示した第4の実施形態の構成と同一である。
【0070】
第3の分岐管101Cからは2本の洗浄水供給機構401e,401fが延在し、これら洗浄水供給機構401e,401fの先端は洗浄水供給機構400Cに接続され、この洗浄水供給機構400Cからは2本の洗浄水供給管410e,410fが延在し、その先端が攪拌子洗浄機構310A,310Bのそれぞれに設けられた放出口206e,206fに接続されている。この攪拌子洗浄機構に適用される洗浄装置の構成は、前述した第5の実施形態で説明した構成と同一である。
【0071】
次に第6の実施形態の制御動作について、洗浄装置の作用効果を中心として説明する。
【0072】
単一のマグネットポンプ27の作用により洗浄水が基幹分岐管27Aの各分岐路103A〜103Cに供給される。そして、サンプリングプローブ142cの洗浄が選択されたときには第1のバルブ102Aが開き、第1の分岐管101Aを介して洗浄水が供給管401a,401bに供給され、その後洗浄水供給機構400Aおよび洗浄水供給管410a,410bを介して洗浄水がサンプリングプローブ洗浄機構200に設けられた放出口206a,206bにそれぞれ供給され、放出口からの洗浄水の放出によりサンプリングプローブ142cが洗浄される。このとき、放出口206a,206bから放出される洗浄水の圧力のバランスが保たれるので、効率の高い洗浄が行われる。
【0073】
次に試薬プローブ350A,350Bの洗浄が選択されると第2のバルブ102Bが開き、第2の分岐管101Bを介して洗浄水が供給管401c,401dに供給され、その後洗浄水供給機構400Bおよび洗浄供給管410c,410dを介して洗浄水が試薬プローブ洗浄機構300A,300Bに設けられた放出口206c,206dにそれぞれ供給され、この放出口からの洗浄水の放出により試薬プローブの洗浄が行われる。このとき、前述した本実施形態を構成する洗浄水供給機構の作用により、一対の洗浄機構300A,300Bの洗浄水放出圧力のバランスが保たれるので高効率の試薬プローブ洗浄を行うことができる。
【0074】
次に攪拌子360A,360Bの洗浄が選択されると、第3のバルブ102Cが開き、第3の分岐管101Cを介して洗浄水が供給管401e,401fに供給され、その後洗浄水供給機構400Cおよび洗浄水供給管410e,410fを介して洗浄水が攪拌子洗浄機構310A,310Bに設けられた放出口206e,206fにそれぞれ供給され、この放出口からの洗浄水放出により攪拌子360A,360Bがそれぞれ洗浄される。このとき、前述した本実施形態を構成する洗浄水供給機構の作用により、一対の洗浄機構310A,310Bの洗浄水放出圧力のバランスが保たれるので、高効率の攪拌子洗浄を行うことができる。
【0075】
以上のように1つの排水ポンプ(マグネットポンプ)から複数の洗浄水供給路に洗浄水を供給し、複数の洗浄機構への供給を行うことができれば、給水設備の簡略化、制御の効率化等の効果も得られる。
【0076】
上記実施形態では、自動分析装置の3つの洗浄機構の全てに本実施形態の洗浄装置を適用する場合について説明したが、これに限ることなく、例えばサンプリングプローブ洗浄装置、試薬プローブ洗浄装置、攪拌子洗浄装置のいずれか1つまたは2種類の組合せの選択適用であってもよいことは言うまでもない。
【0077】
以上のように、本実施形態は、サンプリングプローブ、試薬プローブおよび攪拌子を洗浄対象物として用いた洗浄装置として有用である。特に、多種類の検体試料を測定した場合においても、洗浄対象物の洗浄を完全に行えるので、残存試料の混入を防止でき、正確な測定値を得ることができる。
【0078】
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
100 自動分析装置
101 分岐管
101’ ジョイント
102 電磁弁
110 試薬庫
111 試薬ラック
130 反応ディスク
131 反応管
142 サンプリングアーム
142c サンプリングプローブ
180 試薬ボトル
200 洗浄機構
202a 壁部
202b 壁部
206a 放出口
206b 放出口
207a ドレインパイプ
207b ドレインパイプ
400 洗浄水供給機構
401a 洗浄水供給管
401b 洗浄水供給管
401c 洗浄水供給管
402a 流入口
402b 流入口
403a 流出口
403b 流出口
404 貯留槽
410a 洗浄水供給管
410b 洗浄水供給管
500 圧力調整機構
600 流量調整弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象物に向かう洗浄水が放出される複数の放出口が配置されている洗浄槽を有する洗浄機構と、
前記洗浄機構の複数の放出口のそれぞれに洗浄水を供給する洗浄水供給機構と、を備え、
前記洗浄水供給機構は、一時的に洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を前記貯留槽へ給水する複数の流入口と、前記貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する複数の流出口とを有し、
前記流入口および前記流出口との間に前記流出口から流出される洗浄水の流量のバランスをとる圧力調整機構を設けたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記圧力調整機構は、前記貯留槽内に設けられて、前記流入口から前記流出口に向かう流路の一部を遮るように配置された遮蔽部材を含んでいることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記複数の流出口は、洗浄水を導く方向に段差を設けて配置されており、
前記圧力調整機構は、この複数の流出口を部分的に遮ることにより洗浄水の流量を調整する流量調整弁を更に備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の洗浄装置。
【請求項4】
洗浄対象物に向かう洗浄水が放出される放出口が配置されている複数の洗浄槽を有する洗浄機構と、
前記複数の洗浄槽に設けられた放出口のそれぞれに洗浄水を供給する洗浄水供給機構と、を備え、
前記洗浄水供給機構は、一時的に洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を前記貯留槽へ給水する複数の流入口と、前記貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する複数の流出口とを有し、
前記流入口および前記流出口との間に前記流出口から流出される洗浄水の流量のバランスをとる圧力調整機構を設けたことを特徴とする洗浄装置。
【請求項5】
前記圧力調整機構は、前記貯留槽内に設けられて、前記流入口から前記流出口に向かう流路の一部を遮るように配置された遮蔽部材を含んでいることを特徴とする請求項4記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記複数の流出口は、洗浄水を導く方向に段差を設けて配置されており、
前記圧力調整機構は、この複数の流出口を部分的に遮ることにより洗浄水の流量を調整する流量調整弁を更に備えていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の洗浄装置。
【請求項7】
プローブによって分注された検体試料と試薬とを反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析するとともに、前記分注後のプローブを洗浄する洗浄装置を備えた自動分析装置であって、
前記洗浄装置は、
プローブに向かう洗浄水が放出される複数の放出口が配置されている洗浄槽を有する洗浄機構と、
前記洗浄機構の複数の放出口のそれぞれに洗浄水を供給する洗浄水供給機構と、を備え、
前記洗浄水供給機構は、一時的に洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を前記貯留槽へ給水する複数の流入口と、前記貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する複数の流出口とを有し、
前記流入口および前記流出口との間に前記流出口から流出される洗浄水の流量のバランスをとる圧力調整機構を設けたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
前記圧力調整機構は、前記貯留槽内に設けられて、前記流入口から前記流出口に向かう流路の一部を遮るように配置された遮蔽部材を含んでいることを特徴とする請求項7記載の自動分析装置。
【請求項9】
前記複数の流出口は、洗浄水を導く方向に段差を設けて配置されており、
前記圧力調整機構は、この複数の流出口を部分的に遮ることにより洗浄水の流量を調整する流量調整弁を更に備えていることを特徴とする請求項7または請求項8記載の自動分析装置。
【請求項10】
試薬プローブによって分注された試薬と検体試料とを攪拌子によって攪拌して反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析するとともに、前記試薬プローブおよび攪拌子をそれぞれ洗浄する洗浄装置を備えた自動分析装置であって、
前記試薬プローブ用洗浄装置および前記撹拌子用洗浄装置の一方又は双方は、洗浄対象物に向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備え、
前記洗浄水供給機構は、一時的に洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を前記貯留槽へ給水する複数の流入口と、前記貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する複数の流出口とを有し、
前記流入口および前記流出口との間に前記流出口から流出される洗浄水の流量のバランスをとる圧力調整機構を設けたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項11】
試薬プローブによって分注された試薬とサンプリングプローブによって分注された検体試料とを攪拌子によって攪拌して反応させ、この反応結果に基づき検体成分を分析するとともに、前記試薬プローブ、サンプリングプローブおよび攪拌子をそれぞれ洗浄する洗浄装置を備えた自動分析装置であって、
前記サンプリングプローブ用洗浄装置は、プローブに向けて洗浄水を放出する複数の放出口を有する洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備え、
前記試薬プローブ用洗浄装置は、プローブに向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備え、
前記攪拌子用洗浄装置は、攪拌子に向けて洗浄水を放出する放出口を有する複数の洗浄槽と、各放出口に洗浄水を供給する洗浄水供給機構とを備え、
前記洗浄水供給機構は、一時的に洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽に連通し、分岐管から供給される洗浄水を前記貯留槽へ給水する複数の流入口と、前記貯留槽に連通し、外部へ洗浄水を流出する複数の流出口とを有し、
前記流入口および前記流出口との間に前記流出口から流出される洗浄水の流量のバランスをとる圧力調整機構を設けたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項12】
前記圧力調整機構は、前記貯留槽内に設けられて、前記流入口から前記流出口に向かう流路の一部を遮るように配置された遮蔽部材を含んでいることを特徴とする請求項10または請求項11記載の自動分析装置。
【請求項13】
前記複数の流出口は、洗浄水を導く方向に段差を設けて配置されており、
前記圧力調整機構は、この複数の流出口を部分的に遮ることにより洗浄水の流量を調整する流量調整弁を更に備えていることを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれかに記載の自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−167998(P2012−167998A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28681(P2011−28681)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】