説明

洗浄装置及び洗浄装置におけるノズルの位置調整方法

【課題】洗浄ノズルの中心軸と被洗浄部との位置合わせを容易に行うことができる技術を提供することを課題とする。
【解決手段】連結手段57は、支持穴52を囲うようにして支持ブロック53に設けられた複数個のピン穴61〜68と、これらのピン穴61〜68の一つに嵌合するように回転ブロック53から突出されたピン71とからなる。ピン71をピン穴61からピン穴62に変更して連結することで、洗浄ノズル25は矢印(1)のように移動する。同様にピン71をピン穴62から隣接するピン穴63〜68に変更して連結することで、洗浄ノズル25は回転中心54を中心にして一周する。
【効果】回転ブロックを回転させ支持ブロックに固定するだけで洗浄ノズルの位置が調整されるので、洗浄ノズルの中心軸と被洗浄部との位置合わせを容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、塗装対象の製品に応じて、1つの塗装ガンで複数種類の塗料を吐出することがある。塗料の種類を切り換える際、塗装ガンに残った塗料を取り除くため、塗装ガンの先端に設けられたヘッドを洗浄する技術が提案されている(例えば、特許文献1(図4)参照。)。
【0003】
この特許文献1の技術を図面に基づいて以下に説明する。
図9は従来技術に係る洗浄装置の基本原理を説明する図であり、塗装ガン100の洗浄装置101は、全体を覆うカバーの上部に蓋102が設けられ、この蓋102の中心付近にゴム製の挿入ガイド部材103が設けられている。塗装用ロボットに取付けられた塗装ガン100の先端に、塗料を噴霧するヘッド104が設けられている。
塗装ガン100のヘッド104は、挿入ガイド部材103に挿入される。
【0004】
なお、特許文献1の段落番号[0028]の末尾に、「挿入ガイド部材24は、ゴム製であるため、塗装ガン7の挿入位置が若干ずれたとしても容易に弾性変形するため、・・・」との記載がある。
【0005】
すなわち、従来技術は、塗装ガン100の挿入位置が若干ずれることを前提としている。
しかし、塗装ガン100の挿入位置がずれると、ヘッド104の塗料吐出孔と洗浄ノズル105の中心軸がずれてしまい、洗浄ノズル105から吐出された洗浄液が塗料吐出孔に効率良く進入できず、ヘッド104裏側の塗料溜まりに残った塗料を洗浄する洗浄効率が悪くなる。
【0006】
そこで、洗浄ノズル105の中心軸と被洗浄部としてのヘッド104の位置合わせを正確に行う必要があるが、塗装用ロボットをティーチングして位置合わせを行うことは、手間が掛かり難しい。すなわち、洗浄ノズルの中心軸と被洗浄部との位置合わせを容易に行うことができる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−262518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、洗浄ノズルの中心軸と被洗浄部との位置合わせを容易に行うことができる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部が洗浄装置へ移動可能に設けられており、前記洗浄装置に前記被洗浄部へ前記洗浄液を吐出する洗浄ノズルが設けられ、前記洗浄装置に前記被洗浄部の位置に対して前記洗浄ノズルから吐出された洗浄液の位置がずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構が設けられている洗浄装置において、前記ノズルの位置調整機構は、前記洗浄装置に設けられ前記洗浄ノズルの軸方向に延びる支持穴が設けられている支持ブロックと、前記支持穴に回転可能に収納され回転中心からオフセットした位置に前記洗浄ノズルを通すノズル挿入穴が設けられている回転ブロックと、この回転ブロックの任意の回転方位にて前記回転ブロックを前記支持ブロックに連結する連結手段と、からなることを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明では、連結手段は、支持穴を囲うようにして支持ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように回転ブロックから突出されたピンと、からなることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明では、連結手段は、ノズル挿入穴を囲うようにして回転ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように支持ブロックから突出されたピンと、からなることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明では、洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部が洗浄装置へ移動可能に設けられており、前記洗浄装置に被洗浄部へ洗浄液を吐出する洗浄ノズルが設けられ、前記洗浄装置に被洗浄部の位置に対して洗浄ノズルから吐出された洗浄液の位置とがずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構が設けられている洗浄装置におけるノズルの位置調整方法であって、前記洗浄装置に設けられ洗浄ノズルの軸方向に延びる支持穴が設けられている支持ブロックと、支持穴に回転可能に収納され回転中心からオフセットした位置に洗浄ノズルを通すノズル挿入穴が設けられている回転ブロックと、この回転ブロックの任意の回転方位にて回転ブロックを支持ブロックに連結する連結手段と、を準備する工程と、被洗浄部を移動し、洗浄ノズルとの距離が最も小さくなったときに停止する工程と、回転ブロックを回転させて、洗浄ノズルの指向する方向を調整する工程と、連結手段で回転ブロックを支持ブロックに連結する工程とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、回転ブロックは、支持穴に回転可能に収納され回転中心からオフセットした位置に洗浄ノズルを通すノズル挿入穴が設けられている。回転ブロックを回転させ支持ブロックに固定するだけで洗浄ノズルの位置が調整されるので、洗浄ノズルの中心軸と被洗浄部との位置合わせを容易に行うことができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、連結手段は、支持穴を囲うようにして支持ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように回転ブロックから突出されたピンと、からなる。部品構成が簡単であるので、部品コストの低減を図ることができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、連結手段は、ノズル挿入穴を囲うようにして回転ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように支持ブロックから突出されたピンと、からなる。回転ブロックへのピン穴の加工は容易であるので、部品の加工コストを低減させることができる。
【0016】
請求項4に係る発明では、支持ブロック、回転ブロック及び連結手段を準備する工程と、被洗浄部を移動し、洗浄ノズルとの距離が最も小さくなったときに停止する工程と、回転ブロックを回転させて、洗浄ノズルの指向する方向を調整する工程と、連結手段で回転ブロックを支持ブロックに連結する工程とからなる。
【0017】
洗浄ノズルの指向する方向を調整する工程では、回転ブロックを回転させるだけで済む。回転操作は容易であるため洗浄ノズルの位置調整が容易に行える。
また、塗装用ロボットをティーチングする工程に比較して、本発明は、回転ブロックを回転させるだけで済むため、位置合わせに要する時間が短くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る塗装ガンの洗浄装置の使用例を説明する図である。
【図2】本発明に係る塗装ガンの洗浄装置の断面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】被洗浄部と洗浄ノズルとの位置関係を説明する図である。
【図5】ノズル位置調整機構の正面図である。
【図6】ノズル位置調整機構の斜視図である。
【図7】ノズル位置調整機構の作用図である。
【図8】図6の変更例を説明する図である。
【図9】従来の技術の基本原理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0020】
先ず、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、塗装設備10は、塗装機11と、塗装ガンの洗浄装置20とからなる。
塗装機11は、固定部12と、この固定部12の上部に設けられている産業用ロボット13と、この産業用ロボット13のアーム部14の先端に設けられている塗装ガン15とからなる。
【0021】
塗装ガンの洗浄装置20は、固定部12の側壁16にステー17を介して取付けられている。また、塗装ガンの洗浄装置20の下部には、洗浄後の洗浄液を受ける洗浄液パン18が配置されている。
【0022】
次に塗装ガンの洗浄装置20を断面図に基づいて説明する。
図2に示されるように、塗装ガンの洗浄装置20は、塗装ガン15を上から下向きに差し込むことができる筒形容器21と、この筒形容器21の内周面22に設けられているノズル用ステー23と、このノズル用ステー23にノズルの位置調整機構24を介して取付けられ洗浄液を吐出する洗浄ノズル25と、円筒容器21の下部に設けられ洗浄後の洗浄液を受ける洗浄液パン18と、からなる。洗浄ノズル25から洗浄液を噴射することで、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられている被洗浄部としての回転霧化頭26を洗浄することができる。
【0023】
また、洗浄ノズル25から噴射する洗浄液が、塗装ガン15に当たらないときにこの洗浄液を筒形容器21内へ落下させる飛散防止部材27が、洗浄ノズル25の中心軸28上に置かれるようにして筒形容器21に付設されている。これにより、洗浄液が外部に飛散することを防ぐことができる。
【0024】
次に外面用洗浄ノズルについて説明する。
図3に示されるように、塗装ガンの洗浄装置20は、筒形容器21の外周面31に外面用ノズルステー32を介して回転霧化頭26の外面33に洗浄液を噴射する外面用洗浄ノズル34が取付けられている。外面用洗浄ノズル34は、筒形容器21の貫通孔35を通って筒形容器21の内側に延ばされている。外面用洗浄ノズル34の軸36上に回転霧化頭26の外面33が配置されるように、外面用洗浄ノズル34が設けられている。これにより、回転霧化頭26の外面33を洗浄することができる。洗浄後の洗浄液は円筒容器21内を流れ落ち、洗浄液パン18に回収される。
【0025】
次に回転霧化頭26の形状について説明する。
図4に示されるように、回転霧化頭26は、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられている。回転霧化頭26の回転軸37の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔41が設けられると共に、回転軸37に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔42を有する。
【0026】
回転霧化頭26は、アウター部材43と、このアウター部材43との間に回転霧化頭26の裏側としての塗料溜まり44を構成するインナー部材45と、アウター部材43に塗料を導く塗料フィードチューブ46とからなる。
塗料溜まり44は、釣り鐘形状を呈しており、塗料溜まりの側壁47は外側塗料吐出孔42に滑らかに繋がっている。これにより、塗料を円滑に吐出することができる。
【0027】
洗浄ノズル25は、洗浄ノズルの中心軸28が外側塗料吐出孔42の中心軸48に重なっている。塗料フィードチューブから洗浄液を流しても、塗料溜まりの側壁47の洗浄には工数を要するが、洗浄液を洗浄ノズル25から外側塗料吐出孔42に円滑に流入させれば、塗料溜まりの側壁47を効率良く洗浄することができる。
なお、洗浄ノズルの中心軸28は回転軸37に対して角αを為している。また、洗浄ノズル25から吐出された洗浄液のうち外側塗料吐出孔42に流入しない分は、回転霧化頭26の底面51を洗浄する
【0028】
次にノズル25の位置調整機構24を説明する。
図5に示されるように、ノズル25の位置調整機構24において、洗浄装置(図1、符号20)に、洗浄ノズル25の軸方向に延びる支持穴52を設けた支持ブロック53が、円筒容器21及びノズル用ステー23を介して取付けられている。支持穴52に回転可能に、支持穴52の回転中心54からオフセットした位置に洗浄ノズル25を通すノズル挿入穴55を設けた回転ブロック56が収納されている。洗浄ノズルの中心軸28は回転中心54から距離Lだけオフセットされている。
【0029】
また、支持ブロック53及び回転ブロック56に、回転ブロック56の任意の回転方位にて回転ブロック56を支持ブロック53に連結する連結手段57が設けられている。回転ブロック56は支持ブロック53に収納され連結手段57で連結し、ナット58により締め付けられている。
【0030】
次に連結手段57を説明する。
図6に示されるように、連結手段57は、支持穴52を囲うようにして支持ブロック53に設けられた複数個のピン穴61〜68と、これらのピン穴61〜68の一つに嵌合するように回転ブロック56から突出されたピン71とからなる。ピン71をピン穴61からピン穴62に変更して連結することで、洗浄ノズル25は矢印(1)のように移動する。同様にピン71をピン穴62から隣接するピン穴63〜68に変更して連結することで、洗浄ノズル25は回転中心54を中心にして一周する。なお、洗浄ノズルの中心軸28と回転中心54との距離はLである。
【0031】
以上に述べたノズルの位置調整機構24の作用を次に述べる。
図7に示されるように、ピン71はピン穴61に嵌合されている。回転霧化頭26が回転すると、外側塗料吐出孔42は矢印(2)の軌道上を移動する。被洗浄部としての回転霧化頭26に洗浄ノズル25から洗浄液を吐出すると、矢印(2)で示される回転霧化頭26の外側塗料吐出孔42の位置に対して洗浄ノズル25の位置がずれている。
【0032】
そこで、ピン71をピン穴62に矢印(3)のように差し替える。洗浄ノズル25は矢印(4)のように想像線で示す洗浄ノズル25の位置に移動する。同様にして、ずれが最も小さくなる位置でピン71をピン穴62に勘合する。すなわち、回転ブロック(図6、符号56)を回転させて、被洗浄部26の外側塗料吐出孔42に洗浄ノズル25が指向するように洗浄ノズル25の位置を調整する。被洗浄部26の外側塗料吐出孔42に洗浄ノズル25が指向したら連結手段57で回転ブロック56を支持ブロック53に連結する。結果、洗浄ノズル25が外側塗料吐出孔42の軌道上に位置し、洗浄液を外側塗料吐出孔42に効率良く進入させることができる。
【0033】
次に図6の別形態を説明する。なお、図6に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図8に示されるように、連結手段は、ノズル挿入穴55を囲うようにして回転ブロック56に設けられた複数個ピン穴72〜79と、これらのピン穴72〜79の一つに嵌合するように支持ブロック53から突出されたピン81とからなる。
【0034】
以上に述べた洗浄装置20の作用効果を以下に記載する。
上記の図6に示されるように、洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部(図4、符号26)が洗浄装置(図1、符号20)へ移動可能に設けられており、洗浄装置20に被洗浄部26へ洗浄液を吐出する洗浄ノズル25が設けられ、洗浄装置20に被洗浄部26の位置に対して洗浄ノズル25から吐出された洗浄液の位置がずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構24が設けられている洗浄装置20において、ノズルの位置調整機構24は、ノズル用ステー23を介して円筒容器21の内周面22に取付けられ洗浄ノズル25の軸方向に延びる支持穴52が設けられている支持ブロック53と、支持穴52に回転可能に収納され回転中心54からオフセットした位置に洗浄ノズルを通すノズル挿入穴55が設けられている回転ブロック56と、この回転ブロック56の任意の回転方位にて回転ブロック56を支持ブロック53に連結する連結手段57と、からなる。
【0035】
この構成により、回転ブロック56を回転させ支持ブロック53に固定するだけで洗浄ノズル25の位置が調整されるので、洗浄ノズル25の中心軸28と被洗浄部26の外側塗料吐出孔42との位置合わせを容易に行うことができる。
【0036】
上記の図6に示されるように、連結手段57は、支持穴52を囲うようにして支持ブロック53に設けられた複数個のピン穴61〜68と、これらのピン穴61〜68の一つに嵌合するように回転ブロック56から突出されたピン71と、からなっていても良い。
この構成により、部品構成が簡単であるので、部品コストの低減を図ることができる。
【0037】
上記の図8に示されるように、連結手段57は、ノズル挿入穴55を囲うようにして回転ブロック56に設けられた複数個のピン穴72〜79と、これらのピン穴72〜79の一つに嵌合するように支持ブロック53から突出されたピン81と、からなっていても良い。
この構成により、回転ブロック56へのピン穴72〜79の加工は容易であるので、部品の加工コストを低減させることができる。
【0038】
上記の図7に示されるように、洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部26が洗浄装置(図1、符号20)へ移動可能に設けられており、洗浄装置20に被洗浄部26へ洗浄液を吐出する洗浄ノズル25が設けられ、洗浄装置20に被洗浄部26の位置に対して洗浄ノズル25の位置とがずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構24が設けられている洗浄装置20におけるノズルの位置調整方法であって、洗浄装置20に設けられ洗浄ノズル25の軸方向に延びる支持穴52が設けられている支持ブロック53と、支持穴53に回転可能に収納され回転中心54からオフセットした位置に洗浄ノズル25を通すノズル挿入穴55が設けられている回転ブロック56と、この回転ブロック56の任意の回転方位にて回転ブロック56を支持ブロック53に連結する連結手段57と、を準備する工程と、被洗浄部26を移動し、洗浄ノズル25との距離が最も小さくなったときに停止する工程と、回転ブロック56を回転させて、被洗浄部26に洗浄ノズル25が指向するように洗浄ノズル25の位置を調整する工程と、被洗浄部26に洗浄ノズル25が指向したら連結手段57で回転ブロック56を支持ブロック53に連結する工程とからなる。
【0039】
これにより、洗浄ノズル25の位置を合わせる工程では、回転ブロック56を回転させるだけで済む。回転操作は容易であるため洗浄ノズル25の位置調整が容易に行える。
また、塗装用ロボットをティーチングする工程に比較して、本発明は、回転ブロック56を回転させるだけで済むため、位置合わせに要する時間が短くなる。
【0040】
尚、本発明に係る塗装ガンの洗浄技術は、産業用ロボットに取付け塗装ガンに適用したが、これに限定されず、塗装ガンの回転霧化頭を洗浄するのであれば、他の塗装ガンに適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の洗浄装置及びノズルの位置調整方法は、回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄に好適である。
【符号の説明】
【0042】
10…塗装設備、15…塗装ガン、20…塗装ガンの洗浄装置、24…ノズルの位置調整機構、25…洗浄ノズル、26…被洗浄部(回転霧化頭)、42…外側塗料吐出孔、52…支持穴、53…支持ブロック、54…回転中心、55…ノズル挿入穴、56…回転ブロック、57…連結手段、61〜68…ピン穴、71…ピン、ピン穴…72〜79…ピン穴、81…ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部が洗浄装置へ移動可能に設けられており、前記洗浄装置に前記被洗浄部へ前記洗浄液を吐出する洗浄ノズルが設けられ、前記洗浄装置に前記被洗浄部の位置に対して前記洗浄ノズルから吐出された洗浄液の位置がずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構が設けられている洗浄装置において、
前記ノズルの位置調整機構は、
前記洗浄装置に設けられ前記洗浄ノズルの軸方向に延びる支持穴が設けられている支持ブロックと、
前記支持穴に回転可能に収納され回転中心からオフセットした位置に前記洗浄ノズルを通すノズル挿入穴が設けられている回転ブロックと、
この回転ブロックの任意の回転方位にて前記回転ブロックを前記支持ブロックに連結する連結手段と、からなることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記連結手段は、前記支持穴を囲うようにして前記支持ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように前記回転ブロックから突出されたピンと、からなることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記連結手段は、前記ノズル挿入穴を囲うようにして前記回転ブロックに設けられた複数個のピン穴と、これらのピン穴の一つに嵌合するように前記支持ブロックから突出されたピンと、からなることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項4】
洗浄液で洗浄する必要がある被洗浄部が洗浄装置へ移動可能に設けられており、前記洗浄装置に前記被洗浄部へ前記洗浄液を吐出する洗浄ノズルが設けられ、前記洗浄装置に前記被洗浄部の位置に対して前記洗浄ノズルから吐出された洗浄液の位置とがずれているときにこの位置ずれを調整するノズルの位置調整機構が設けられている洗浄装置におけるノズルの位置調整方法であって、
前記洗浄装置に設けられ前記洗浄ノズルの軸方向に延びる支持穴が設けられている支持ブロックと、前記支持穴に回転可能に収納され回転中心からオフセットした位置に前記洗浄ノズルを通すノズル挿入穴が設けられている回転ブロックと、この回転ブロックの任意の回転方位にて前記回転ブロックを前記支持ブロックに連結する連結手段と、を準備する工程と、
前記被洗浄部を移動し、前記洗浄ノズルとの距離が最も小さくなったときに停止する工程と、
前記回転ブロックを回転させて、前記洗浄ノズルの指向する方向を調整する工程と、
前記連結手段で前記回転ブロックを前記支持ブロックに連結する工程とからなることを特徴とするノズルの位置調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−45452(P2012−45452A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187506(P2010−187506)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】