説明

洗濯効果を向上させる洗濯機

【課題】脱水孔による洗濯物の変形を防止することができ、洗濯行程時に洗濯槽の内面と洗濯物との摩擦を増大させて洗濯効果を向上させることができ、洗濯水の使用量を減少させることができる洗濯機を提供する。
【解決手段】回転する洗濯槽を備えており、前記洗濯槽が、内面から外側方向に多角錐状に陥没された多数の陥没部と、前記各陥没部にそれぞれ形成された多数の脱水孔とを含むことを特徴とする洗濯機を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関するもので、より詳細には、洗濯物の損傷を減少できるとともに、洗濯効果を向上できる洗濯槽を備えた洗濯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された洗濯機は、水槽の内部に回転可能に装着されたドラム型洗濯槽を備えている。洗濯槽内には、洗濯槽の回転時に洗濯物を上昇・落下させる多数のリフターが設置されており、洗濯槽の周りには、排水のための多数の脱水孔が形成されている。
【0003】
上記のような洗濯機においては、脱水を行うときに水槽の水を排水させた状態で、洗濯槽が高速回転する。洗濯槽が高速回転すると、洗濯物は、遠心力によって洗濯槽の内面に密着され、洗濯物に含まれた水は、遠心力によって脱水孔を通して排出される。
【0004】
図1に示すように、上記のような洗濯機の洗濯槽1に形成された脱水孔2は、洗濯槽1の内面から外面に行くほど直径が漸次小さくなる円錐状である。脱水孔2は、洗濯槽1の内側から外側に曲面状に変形されることで、洗濯槽1の厚さより大きい高さhを有する。この脱水孔2は、約3.5mmの直径を有し、洗濯槽1の周りに約2000個形成される。もちろん、脱水孔2の大きさ及び数は、洗濯槽1によって変わり得る。
【0005】
しかしながら、上記のような洗濯機は、高速脱水を行うと、図1に示したように、遠心力によって洗濯物3が洗濯槽1の内面に密着されるので、軟らかい材質の洗濯物3である場合、脱水孔2に位置する部分が脱水孔2に進入することで、洗濯物3の変形をもたらした。すなわち、洗濯物3は、その表面に多数の突起3aが形成される形態に変形された。これは、脱水孔2に位置する洗濯物3の部分が支持されないだけでなく、脱水孔2を通して洗濯槽1の外側に排水される洗濯水の流動によって洗濯物3が変形されるためである。
【0006】
また、上記のような洗濯機は、洗濯槽1の内面がほとんど平面であることから、洗濯を行うとき、洗濯槽1の内面と洗濯物との摩擦が大きくないので、摩擦による洗濯効果に限界があった。
【0007】
また、上記のような洗濯機は、洗濯を行うとき、洗濯槽1内部の洗濯物3が洗濯水に浸される程度に水槽に洗濯水を供給すべきであるので、洗濯水の使用量が多いという問題点があった。
【特許文献1】大韓民国公開特許公報2006−107036号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのもので、その目的は、脱水孔による洗濯物の変形を防止することができる洗濯機を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、洗濯行程時に洗濯槽の内面と洗濯物との摩擦を増大させることで、洗濯効果を向上させることができる洗濯機を提供することにある。
【0010】
本発明の更に他の目的は、従来よりも洗濯水の使用量を減少させることができる洗濯機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するための本発明に係る洗濯機は、回転する洗濯槽を備えており、前記洗濯槽は、内面から外側方向に多角錐状に陥没された多数の陥没部と、前記各陥没部にそれぞれ形成された多数の脱水孔とを含むことを特徴とする。
【0012】
また、前記多数の陥没部は、互いに隣接して形成されていることを特徴とする。
【0013】
また、前記各陥没部は、前記洗濯槽の内面側に突出する多角辺部と、前記多角辺部のコーナーから前記脱水孔に延長される谷部と、前記多角辺部の辺から前記脱水孔に延長される傾斜面とを含むことを特徴とする。
【0014】
また、前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、前記多角辺部の対角長さは、前記陥没部の深さの16〜18倍であることを特徴とする。
【0015】
また、前記各陥没部は、前記脱水孔の位置より相対的に前記洗濯槽の内面側に突出する四角辺部を備えた四角錐状に形成されていることを特徴とする。
【0016】
また、前記四角辺部の一辺の長さは、前記陥没部の深さの10〜13倍であることを特徴とする。
【0017】
また、前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、前記四角辺部の一辺の長さは、前記脱水孔の直径の10〜12倍であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る洗濯機は、水槽と;前記水槽内に設置されており、内面から外側方向に多角錐状に陥没された多数の陥没部と、前記各陥没部にそれぞれ形成された多数の脱水孔とを含む洗濯槽と;前記洗濯槽を回転させる駆動装置と;前記水槽内の洗濯水を前記洗濯槽の内部に供給する洗濯水循環装置と;を含むことを特徴とする。
【0019】
また、前記多数の陥没部は、互いに隣接して形成されていることを特徴とする。
【0020】
また、前記各陥没部は、前記洗濯槽の内面側に突出する多角辺部と、前記多角辺部のコーナーから前記脱水孔に延長される谷部と、前記多角辺部の辺から前記脱水孔に延長される傾斜面とを含むことを特徴とする。
【0021】
また、前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、前記多角辺部の対角長さは、前記陥没部の深さの16〜18倍であることを特徴とする。
【0022】
また、前記各陥没部は、前記脱水孔の位置より相対的に前記洗濯槽の内面側に突出する四角辺部を備えた四角錐状に形成されていることを特徴とする。
【0023】
また、前記四角辺部の一辺の長さは、前記陥没部の深さの10〜13倍であることを特徴とする。
【0024】
また、前記四角辺部または前記多角辺部は、曲面状に形成されていることを特徴とする。
【0025】
また、前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、前記四角辺部の一辺の長さは、前記脱水孔の直径の10〜12倍であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の洗濯機は、洗濯水の加熱のために前記水槽の内側下部に設置されたヒーターをさらに含む。
【0027】
また、本発明の洗濯機は、前記水槽からの水を排水させる排水装置を含んでおり、前記排水装置は、前記水槽の下部に連結される排水管と、前記排水管に連結された排水ポンプとを含むことを特徴とする。
【0028】
また、前記洗濯水循環装置は、前記排水ポンプの出口側の排水管に装着される流路切り替えバルブと、前記流路切り替えバルブから前記洗濯槽の入口側に延長された洗濯水循環管と、前記洗濯水循環管の出口に結合される噴射ノズルとを含むことを特徴とする。
【0029】
また、洗濯機内に内面を有する回転洗濯槽は、前記回転洗濯槽の一面に沿って形成され、前記回転洗濯槽の内面に対して外側に傾斜した多数の傾斜陥没部と、前記各陥没部内にそれぞれ形成された多数の脱水孔とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る洗濯機は、洗濯槽内部の洗濯物(脱水孔周囲の洗濯物)が、小さい傾斜及び広い面積を有する陥没部の傾斜面によって分散・支持され、洗濯槽に形成された脱水孔の大きさが従来よりも小さいので、脱水孔による洗濯物の変形を防止することができる。
【0031】
また、本発明は、洗濯槽の内面に配列された多数の陥没部によって洗濯物と洗濯槽の内面との摩擦が増大するので、洗濯効果を向上させることができる。
【0032】
また、本発明は、洗濯行程時、洗濯槽内に所定量の洗濯水が含まれた状態に維持されるので、水槽に少量の洗濯水を供給した状態でも洗濯を円滑に行うことができる。したがって、洗濯水の使用量を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
図2は、本発明に係る洗濯機の内部構成を示した断面図である。この洗濯機は、洗濯物を投入するための入口14が前面に形成された本体10と、本体10内に設置された水槽11と、水槽11内に回転可能に設置されたドラム型洗濯槽20と、本体10の入口14を開閉するドア15とを備えたドラム式洗濯機である。
【0035】
水槽11は、入口を備えた前面部11aが後面部11bより高い位置に位置するように、洗濯機の設置面に対して所定角度αだけ傾斜して設置され、水槽11内部の洗濯槽20も、水槽11と同一の形態で傾斜して設置される。
【0036】
洗濯槽20は、その後面部21に結合されて水槽11の後面部11bを貫通する回転軸12によって、回転可能に支持される。そして、水槽11の後面部11bの外側には、回転軸12を回転させる駆動モーター13が設置される。駆動モーター13が回転軸12を回転させることで、水槽11内部の洗濯槽20が回転可能になる。
【0037】
水槽11の上部には、水槽11の内部に洗剤を供給するための洗剤供給装置16と、水槽11の内部に洗濯水を供給するための給水装置17とが設置される。洗剤供給装置16は、本体10の前面部側に設置される。給水装置17は、外部の給水管17aと洗剤供給装置16との間を連結する第1給水管17bと、洗剤供給装置16と水槽11との間を連結する第2給水管17cと、第1給水管17bに設置されて給水を制御する給水制御バルブ17dとを含む。その結果、水槽11の内部に供給される水が洗剤供給装置16を経由することで、洗剤が水と一緒に水槽に供給される。
【0038】
水槽11の内側下部には、水槽11の洗濯水を加熱するヒーター18が設置される。このようなヒーター18の設置のために、水槽11の下部には、下方に突出するヒーター収容部11cが設けられる。その結果、ヒーター収容部11c内にヒーター18が収容されると同時に、ヒーター収容部11c内に洗濯水が溜まるようになる。
【0039】
水槽11の外側下部には、水槽11の洗濯水を排水させるための排水装置30と、水槽11内部の洗濯水を洗濯槽20の内部に供給するための洗濯水循環装置40とが設置される。排水装置30は、水槽11下部の排水口31に連結された第1排水管32と、第1排水管32に設置される排水ポンプ33と、排水ポンプ33の出口側に連結された第2排水管34とを含む。
【0040】
洗濯水循環装置40は、排水ポンプ33の出口側の第2排水管34に設置された流路切り替えバルブ41と、流路切り替えバルブ41から洗濯槽20の入口23側に延長された洗濯水循環管42と、循環管42の出口に設置された噴射ノズル43とを含む。流路切り替えバルブ41は、洗濯水が排水ポンプ33の出口から外部に排水されるか、洗濯水が循環管42側に流れるように流路を切り替えることができる。流路切り替えバルブ41は、通常の電動式三方バルブで構成される。その結果、図2に示すように、循環管42側に洗濯水が流れるように流路切り替えバルブ41が動作した状態で排水ポンプ33が動作すると、水槽11内部の洗濯水が第1排水管32及び循環管42を通して洗濯槽20の内部に噴射される。もちろん、洗濯水を外部に案内する第2排水管34側に洗濯水が流れるように流路切り替えバルブ41が動作した状態で排水ポンプ33が動作すると、水槽11の洗濯水が外部に排水される。
【0041】
洗濯槽20は、図2及び図3に示すように、回転軸12と結合される後面部21と、入口23が形成された前面部22と、両端が前面部22及び後面部21にそれぞれ結合される円筒状の周り部24とを含む。洗濯槽20の周り部24の内面には、洗濯槽20の回転時に内部の洗濯物を上昇・落下させる多数のリフター25が設置され、洗濯槽20の後面部21の内面には、洗濯力を向上させるための多数の撹拌突起26が形成される。
【0042】
また、洗濯槽20の周り部24には、図3、図4及び図5に示すように、その内面から外側方向に四角錐状に陥没された多数の陥没部50が設けられ、排水のために、各陥没部50の最も深い位置に脱水孔60がそれぞれ形成される。通常、脱水孔60は、洗濯水の円滑な排水のために各陥没部50の最も深い中心部分に設けられる。そして、多数の陥没部50は、四方にかけて連続的に形成される。したがって、洗濯槽の周り部の内面は、四角形の屈曲面が連続的に形成された形態になる。
【0043】
各陥没部50は、相対的に脱水孔60の位置より洗濯槽20の周り部24の内面側に突出する四角辺部51と、四角辺部51の各コーナーから脱水孔60に延長される谷部52と、四角辺部51の各辺から脱水孔60に延長される傾斜面53とを備えている。四角辺部51の一辺の長さL1は、陥没部50の深さL2の10〜13倍に設定され、脱水孔60の直径の10〜12倍に設定される。このとき、脱水孔60の直径は、約2.2〜2.6mmに設定される。例えば、四角辺部51の一辺の長さL1は、25mmに設定されることが好ましく、陥没部50の深さL2は2mmに設定されることが好ましく、脱水孔60の直径は2.5mmに設定されることが好ましい。
【0044】
上記のような構成により、脱水のために洗濯槽20が高速回転するとき、小さい傾斜及び広い面積を有する傾斜面53によって脱水孔60の周囲に位置する洗濯物が分散・支持されることで、脱水孔60による洗濯物の変形を防止することができる。
【0045】
洗濯槽20の周り部24の内面側に突出する四角辺部51は、図4に示すように、丸い曲面状に設けられる。その結果、曲面状の四角辺部51と洗濯物とが接触することで、洗濯物の変形及び損傷を防止することができる。
【0046】
本実施例では、脱水孔60の直径が2.5mmに設定され、洗濯槽の周り部24に形成される脱水孔60の数が約700個に設定された。その結果、従来より脱水孔60の大きさ及び数を減少させることで、洗濯物の変形を防止すると同時に、洗濯を行うとき、洗濯槽20内部からの洗濯水の排水を遅延させることで、洗濯槽20内に洗濯のための洗濯水が含まれるようになる。すなわち、図2に示すように、洗濯水循環装置60によって洗濯槽20の内部に供給された洗濯水の水位が適正水位以下である場合、脱水孔60を通して排水される洗濯水の量が、洗濯槽20の内部に供給される洗濯水の量より少なくなるように調節することで、洗濯槽20内に水が含まれるようになる。
【0047】
すなわち、本発明は、洗濯槽20内部の水位が低くなると、その水位範囲内に存在する脱水孔60の数が減少し、洗濯槽20からの洗濯水の排水速度が遅くなる。一方、洗濯槽20内部の水位が高くなると、その水位範囲内に存在する脱水孔60の数が増加し、洗濯槽20からの洗濯水の排水速度が速くなる。その結果、洗濯槽20に洗濯水が含まれるようになり、その水位が常に適正な状態に維持される。したがって、本発明は、水槽11に少量の洗濯水を供給した状態でも、洗濯槽20内に充分な洗濯水位が形成されるので、洗濯水の使用を減少させることができる。
【0048】
また、上記のような洗濯槽20は、洗濯行程時、多数の陥没部50によって洗濯物と洗濯槽20内面との摩擦を増大させるので、洗濯効果も高めることができる。
【0049】
図4及び図5は、洗濯槽20内面の陥没部50が四角錐状に形成される場合を示したが、陥没部50は、これに限定されるものでなく、多角錐状にも形成される。すなわち、陥没部50は、三角錐、五角錐、六角錐などの形態に形成されるか、これらを組み合わせた形態に形成される。もちろん、何れの場合にも、脱水孔60は、各陥没部50の最も深い部分に形成される。陥没部50が五角または六角などの多角錐状に形成される場合、脱水孔60の直径は約2.2〜2.6mmに設定され、多角辺部の対角長さは陥没部50の深さの約16〜18倍に設定されると良い。その結果、陥没部50内面の傾斜が小さくなり、脱水行程時に洗濯物の変形を最小化することができる。
【0050】
以下、上記のような洗濯機の動作を説明する。
【0051】
洗濯槽20の内部に洗濯物を入れ、洗剤供給装置16に洗剤を投入した状態で洗濯機を動作させると、給水装置17の給水制御バルブ17dが開放されながら水槽11の内部に洗濯水が供給される。このとき、洗剤供給装置16の洗剤は、給水過程で洗濯水と一緒に水槽11の内部に供給される。適正な量の洗濯水が供給された後、給水が終了される。
【0052】
給水後には、駆動モーター13の動作によって、洗濯槽20が低速回転しながら洗濯を行う。また、洗濯水循環装置40の動作によって、水槽11下部の洗濯水が洗濯槽20の内部に供給される。このとき、脱水孔60を通して排水される洗濯水の量が、洗濯槽20の内部に供給される洗濯水の量より少ないので、洗濯槽20内は、適正な量の洗濯水が含まれた状態に維持される。洗濯槽20内部の水位が適正な水位より高くなると、その水位範囲内に存在する脱水孔60の数が多くなるので、排水量が増加し、洗濯槽20内の水位が低くなる。一方、洗濯槽20内部の水位が適正な水位より低いと、その水位範囲内に存在する脱水孔60の数が少なくなるので、排水量が減少し、洗濯槽20内の水位が高くなる。したがって、洗濯槽20内には、常に適正な水位が維持される。
【0053】
上記のように、本発明は、洗濯行程時、洗濯槽20内に所定量の洗濯水が含まれた状態に維持されるので、水槽11に少量の洗濯水を供給した状態でも洗濯を円滑に行うことができ、洗濯水の使用量を減少させることができる。もし、ヒーター18で洗濯水を加熱して洗濯を行う場合には、従来よりも洗濯水の量が少ないので、その分だけ洗濯水を迅速に加熱することができ、全体的な洗濯時間を減少させると同時に、洗濯水の加熱のためのエネルギー量も減少させることができる。また、この洗濯機は、洗濯槽20の内面に形成された多数の陥没部50によって洗濯物と洗濯槽20の内面との摩擦が増大するので、洗濯効果も向上する。
【0054】
洗濯動作後には、脱水と給水を反復する濯ぎ動作を行い、濯ぎ動作後には、洗濯槽20が高速回転しながら脱水を行う。高速脱水を行うときは、洗濯槽20内部の洗濯物が遠心力によって洗濯槽20の内面に密着されるが、本発明の洗濯槽20は、小さい傾斜及び広い面積を有する陥没部50の傾斜面53によって脱水孔60周囲の洗濯物が分散・支持されるだけでなく、従来よりも脱水孔60の大きさが小さいので、脱水孔60による洗濯物の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】従来の洗濯機の洗濯槽に形成された脱水孔を示した断面図である。
【図2】本発明に係る洗濯機の内部構成を示した断面図である。
【図3】本発明に係る洗濯機の洗濯槽を示した斜視図である。
【図4】図2のA部を示した詳細図である。
【図5】図3のB部を示した詳細図である。
【符号の説明】
【0056】
10 本体
11 水槽
12 回転軸
13 駆動モーター
14 入口
15 ドア
16 洗剤供給装置
17 給水装置
18 ヒーター
20 洗濯槽
30 排水装置
33 排水ポンプ
40 洗濯水循環装置
41 流路切り替えバルブ
42 循環管
43 噴射ノズル
50 陥没部
51 四角辺部
52 谷部
53 傾斜面
60 脱水孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する洗濯槽を備えた洗濯機において、
前記洗濯槽は、内面から外側方向に多角錐状に陥没された多数の陥没部と、前記各陥没部にそれぞれ形成された多数の脱水孔と、を含むことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記多数の陥没部は、互いに隣接して形成されたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記各陥没部は、前記洗濯槽の内面側に突出する多角辺部と、前記多角辺部のコーナーから前記脱水孔に延長される谷部と、前記多角辺部の辺から前記脱水孔に延長される傾斜面と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、
前記多角辺部の対角長さは、前記陥没部の深さの16〜18倍であることを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記多角辺部は、曲面状に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記各陥没部は、前記脱水孔の位置より相対的に前記洗濯槽の内面側に突出する四角辺部を備えた四角錐状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記四角辺部の一辺の長さは、前記陥没部の深さの10〜13倍であることを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、
前記四角辺部の一辺の長さは、前記脱水孔の直径の10〜12倍であることを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
【請求項9】
前記四角辺部は、曲面状に形成されたことを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
【請求項10】
水槽と;
前記水槽内に設置されており、内面から外側方向に多角錐状に陥没された多数の陥没部と、前記各陥没部にそれぞれ形成された多数の脱水孔とを含む洗濯槽と;
前記洗濯槽を回転させる駆動装置と;
前記水槽内の洗濯水を前記洗濯槽の内部に供給する洗濯水循環装置と;を含むことを特徴とする洗濯機。
【請求項11】
前記多数の陥没部は、互いに隣接して形成されたことを特徴とする請求項10に記載の洗濯機。
【請求項12】
前記各陥没部は、前記洗濯槽の内面側に突出する多角辺部と、前記多角辺部のコーナーから前記脱水孔に延長される谷部と、前記多角辺部の辺から前記脱水孔に延長される傾斜面と、を含むことを特徴とする請求項11に記載の洗濯機。
【請求項13】
前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、
前記多角辺部の対角長さは、前記陥没部の深さの16〜18倍であることを特徴とする請求項12に記載の洗濯機。
【請求項14】
前記多角辺部は、曲面状に形成されたことを特徴とする請求項12に記載の洗濯機。
【請求項15】
前記各陥没部は、前記脱水孔の位置より相対的に前記洗濯槽の内面側に突出する四角辺部を備えた四角錐状に形成されたことを特徴とする請求項11に記載の洗濯機。
【請求項16】
前記四角辺部の一辺の長さは、前記陥没部の深さの10〜13倍であることを特徴とする請求項15に記載の洗濯機。
【請求項17】
前記脱水孔の直径は、2.2〜2.6mmで、
前記四角辺部の一辺の長さは、前記脱水孔の直径の10〜12倍であることを特徴とする請求項15に記載の洗濯機。
【請求項18】
前記四角辺部は、曲面状に形成されたことを特徴とする請求項15に記載の洗濯機。
【請求項19】
洗濯水の加熱のために前記水槽の内側下部に設置されたヒーターをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の洗濯機。
【請求項20】
前記水槽からの水を排水させる排水装置を含んでおり、
前記排水装置は、前記水槽の下部に連結される排水管と、前記排水管に連結された排水ポンプと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の洗濯機。
【請求項21】
前記洗濯水循環装置は、前記排水ポンプの出口側の排水管に装着される流路切り替えバルブと、前記流路切り替えバルブから前記洗濯槽の入口側に延長された洗濯水循環管と、 前記洗濯水循環管の出口に結合される噴射ノズルと、を含むことを特徴とする請求項20に記載のドラム洗濯機。
【請求項22】
前記脱水孔は、前記各陥没部内の深い位置にそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項23】
洗濯機内に内面を有する回転洗濯槽は、
前記回転洗濯槽の一面に沿って形成され、前記回転洗濯槽の内面に対して外側に傾斜した多数の傾斜陥没部と、
前記各陥没部内にそれぞれ形成された多数の脱水孔と、を含むことを特徴とする回転洗濯槽。
【請求項24】
前記各陥没部は、多角錐状に形成されたことを特徴とする請求項23に記載の回転洗濯槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−212635(P2008−212635A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327916(P2007−327916)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】