洗濯用小物収納箱
【課題】 洗濯バサミや布団バサミやハンガー等の洗濯用小物を整頓して一括収納でき、かつ、洗濯物を干す庭やベランダ等の他部材に取付けて常備できる洗濯用小物収納箱を提供する。
【解決手段】 上方開口状の容器本体1と、蓋体2と、把手3と、容器本体1内に収納される把手21付小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、容器本体1の外周壁6に上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10を設ける。外鍔部10の左右の側壁9,9に、前後スライド自在に門型の吊持ちアーム4を取付ける。小物かご20は、容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ち状で、かつ、容器本体1内で左右スライド自在に収納される。
【解決手段】 上方開口状の容器本体1と、蓋体2と、把手3と、容器本体1内に収納される把手21付小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、容器本体1の外周壁6に上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10を設ける。外鍔部10の左右の側壁9,9に、前後スライド自在に門型の吊持ちアーム4を取付ける。小物かご20は、容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ち状で、かつ、容器本体1内で左右スライド自在に収納される。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、洗濯バサミ等を収納する洗濯用小物収納箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、庭やベランダで洗濯物や布団を干す際に使用する洗濯バサミ、ハンガー、布団バサミ及び洗濯ロープ等の洗濯用小物は、それらを入れるための専用の収納箱というものがなく、適当な容器や箱等を代替品として使用していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、これら種類の異なる洗濯用小物を整頓して一括収納できるようなものがなく、しかも、洗濯物や布団等を干す庭やベランダに放置して、風雨にさらしても大丈夫な蓋付のものがなかったので、洗濯物を干したり、取り込んだりする度に、その代替品の容器を持ち運ばねばならず面倒であった。
そこで、本考案は、洗濯用小物を整頓して一括収納でき、かつ、洗濯物や布団等を干す庭やベランダの柵等に取付けて常備することができる洗濯用小物収納箱を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本考案に係る洗濯用小物収納箱は、上方開口状の箱型容器本体と、蓋体と、把手と、上記容器本体内に収納される把手付の小物かごと、を備えた洗濯用小物収納箱であって、門型の吊持ちアームを上記容器本体の外周壁の左右両側壁に前後スライド自在に取付け、さらに、上記小物かごを上記容器本体の内面に形成された段付部に吊持ちさせて上記容器本体内で左右スライド自在に収納したものである。
【0005】
また、上方開口状の箱型容器本体と、蓋体と、把手と、上記容器本体内に収納される把手付の小物かごと、を備えた洗濯用小物収納箱であって、上記容器本体の外周壁に上壁と側壁とからなる断面倒立L字型の外鍔部を設け、該外鍔部の左右両側壁に前後スライド自在に門型の吊持ちアームを取付け、さらに、上記小物かごを上記容器本体の内面に形成された段付部に吊持ちさせて上記容器本体内で左右スライド自在に収納したものである。
【0006】
また、上記吊持ち把手を他部材に取付けるための取付孔を上記把手に設けたものである。また、上記吊持アームの左右の基端の内面に設けた突出部を、上記外鍔部の左右両側壁に設けられたスリットに挿入して前後スライド自在に取付けたものである。
【0007】
また、引出して突出状となり、かつ、引込んで上記吊持アームと重なるアーム部を設けたものである。また、上記アーム部を、上記吊持アームの左右の基端に設けたものである。また、上記容器本体の段付部と摺接する突条を上記小物かごの外周壁に設けたものである。また、上記容器本体の内面と上記小物かごの外周壁との間に、折畳み状態の上記小物かごの把手を収納可能としたものである。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本考案を詳説する。
【0009】
図1は、本考案に係る洗濯用小物収納箱の実施の一形態を示す斜視図であり、この洗濯用小物収納箱はプチスチック成型されたものであって、上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えている。
【0010】
容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7及び後壁11には、上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10が設けられている。また、容器本体1の前壁12には、上壁8のみが幅を少し広くして外鍔部10に連設し、その上壁8の中央には凹窪部13が設けられている。そして、容器本体1の手前側(前壁12側)にハンドル部14を備えた門型の吊持ちアーム4が、外鍔部10の左右両側壁9,9に前後スライド自在に取付けられている。
【0011】
図1と図2(イ)に示す如く、吊持ちアーム4の左右の基端17,17は、段差部19を介して細くなった取付部22を有し、その取付部22の内面16に突出部15が設けられている。この突出部15は、一文字状の凸部23上に半円形状の薄肉片24が付設してなるものである。また、段差部19付近の取付部22には、上下方向の貫孔28が形成されている。
【0012】
吊持ちアーム4には、その左右の基端17,17(取付部22,22)に、引出して突出状となり、かつ、引込んで吊持ちアーム4の取付部22,22と重なるアーム部5,5が設けられている。このアーム部5の外形は、基端29に円板型のつまみ部30を有した吊持ちアーム4と略等しい幅寸法の長方形箱型で、内部は取付部22と重なるための凹部26を有している。さらに、先端25は切欠部60を有した二股状で、かつ、内面には上下方向の突出した凸部27,27を夫々有している。プラスチックの弾性変形にて二股状の先端25を上下に開き、凸部27,27を取付部22の貫孔28に挿入することによって、アーム部5が取付部22に揺動可能に取付けられる。
【0013】
しかして、アーム部5,5に設けられた(左右の)つまみ部30,30を指で引出すと、アーム部5,5は左右に突出状となり、引込ませると(図5参照)取付部22,22に重なって───取付部22がアーム部5凹部26内に収納されて───外観上一体化する。
【0014】
図1と図2(ロ)に示す如く、外鍔部10の左右両側壁9,9(図例では右側壁9)は、内側へ凹んで手前(前壁12側)へ延びた段付部31が設けられ、吊持ちアーム4の取付けスペースとなっている。この段付部31は、アーム部5基端29の形状に対応した立面部32と曲面部33とを有し、かつ、アーム4を受ける平面部34を有している。そして、凹んだ上記側壁9には、アーム4を取付けるためのスリット18が形成され、(図2(イ)で説明した)アーム4の突出部15をそのスリット18に挿入して前後スライド自在に取付けている。このスリット18は、突出部15に対応した形状(一文字状と半円形状とからなる形状)であって、スリット18の半円形状部分から突出部15を挿入する。アーム4の前後スライド時には、突出部15の薄肉片24がストッパーとなって───側壁9に引っ掛かって───アーム4が不意に外れることはない。
【0015】
また、図1及び図2(ロ)(ハ)に示すように、段付部31より少し後方の側壁9には、容器本体1の把手3を取付けるための(破線で示した)貫孔35が形成されている。一方、成型時に空気の圧入により内部を中空にされた把手3は、その基端36の内面38に、中空で断面矢印型の係止凸部37が設けられている。そして、中空である係止凸部37を弾性変形させて貫孔35へ挿入し、把手3を側壁9に揺動可能に取付けることができる。また、把手3先端39側の内面38には、取付孔40,40を有する山型突片41,41が左右位置に設けられている。この取付孔40,40に紐等を通して把手3を他部材51に縛り、収納箱が取付けられる(図5参照)。
【0016】
また、図1と図3に示す如く、容器本体1の開口部Aを閉じる蓋体2は、手前側の外周面42中央端縁に、外方へ突出した円弧形状の外鍔43を有している。そして、外鍔43の反対側の外周面42には、内部に凹部を有する球状の連結部44a,44aがリム部45,45を介して所定間隔で付設されている。一方、容器本体1の外鍔部10上壁8には、球状の連結部44a,44aに対応した大きさ・形状で、内部に(弾性変形を容易にする)スリットを形成した連結受部44b,44bが、所定間隔───連結部44a,44aに対応した位置───に凹設されている。さらに、連結受部44bの受口の縁(上壁8)は少し盛り上げられており、連結部44aが連結受部44b内に2/3 程埋めこまれた状態で連結するため、蓋体2は容器本体1から抜け出ずに揺動可能に取付けられる。なお、蓋体2を閉じると、蓋体2の外鍔43が外鍔部10上壁8の凹窪部13の上に被さるが、凹窪部13によって外鍔43との間に隙間が生ずるので、そこに指を掛けて蓋体2を開けることができる。
【0017】
図1と図4に示すように、把手21が揺動可能に取付けられている上方開口状箱型の小物かご20は、その外周壁47に矩形状の孔を多数有し、かつ、外周壁47上部(把手21よりも下)には、周方向に沿って突条48が設けられている。小物かご20を容器本体1内に収納する際、この突条48が容器本体1の内面49上部に周方向に沿って設けられた段付部50と摺接する。つまり、小物かご20は、その突条48が段付部50に引っ掛かって下には落ちず容器本体1内で吊持ち状となり、かつ、段付部50の上を左右スライド自在となって容器本体1内に収納される。
【0018】
また、折畳み状態のかご20の把手21を容器本体1の内面49とかご20の外周壁47との間に収納可能で、かご20の収納の際は、把手21を折畳んで突条48の上に重ねる。なお、このとき、折畳んだ把手21の上面21a及びかご20外周壁47の上端縁47aは、容器本体1外周壁6の上端縁6aよりも上方へ出ない。
【0019】
しかして、図5に示すように、本考案の洗濯用小物収納箱を洗濯物等を干すベランダ等の他部材51(柵51)に取付けるには、S字型の引掛吊具52,52等を把手3の取付孔40,40に通した後、柵51の手すり部53に(引掛吊具52,52を)引っ掛ければ良い。取付孔40,40によって吊具52,52は横ずれしないので、収納箱が傾いて蓋体2が開き、内部に収納した洗濯用小物が外部に散乱するというようなことはない。また、吊具52を用いた場合では、収納箱を引っ掛けた状態で場所の移動も迅速にできるので、洗濯物を干す際の邪魔にならない。なお、上記吊具52以外に、紐等によって収納箱を特定の位置に強固に縛りつけて使用するも良い。
【0020】
そして、図6に示す如く、使用時に於て、容器本体1内には布団58を挟む布団バサミ54…や洗濯ロープ(図示省略)等比較的大きなものを収納し、小物かご20には洗濯バサミ55…等小さなものを入れ、分けて収納することができる。また、吊持ちアーム4を手前へ引出して(柵51を拭く)タオル56等を掛けたり、アーム部5,5を左右に引出して使用後のハンガー57…等を掛けておくことができる。
なお、アーム部5のつまみ部30は、ハンガー57…等の落止めにもなっている。また、小物かご20を取り出して持ち運びできるので、洗濯物を干す際(あるいは取り込む際)に、洗濯バサミ55…の出し入れには都合が良い。
【0021】
使用後は、図5に示す如く、蓋体2を閉めれば、収納した洗濯用小物(洗濯バサミ55…等)が埃や雨に野ざらしとならず、汚れない。そして、収納箱自体がプラスチック製であるため風雨に対する耐久性に優れており、長期間の使用が可能である。
【0022】
なお、図示省略するが、容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7に直接吊持ちアーム4を取付けるも良い。この場合、取付け部分の左右両側壁7,7を厚肉にして溝を形成し、その溝にアーム4の突出部15を前後スライド自在に挿入して取付ける。
【0023】
【考案の効果】
本考案は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0024】
(請求項1又は2記載の洗濯用小物収納箱によれば)アーム4を手前へ引出してタオル56等を掛け得ることができ、使用後は奥へ引込ませて容器本体1手前の外鍔部10上壁8の下に隠れて邪魔とならない。また、小物かご20が容器本体1内の上方に吊持ち状に収納されるので、比較的大きな洗濯用小物(布団バサミ54…や洗濯ロープ等)を容器本体1内の下方へ数多く収納することができ、かつ、必要なときにはかご20を迅速に取り出すことができる。さらに、かご20を左右にスライドさせて、(かご20の下にある)洗濯用小物を取り出し易い。そして、洗濯物や布団等を干す庭やベランダ等の(他部材51)柵51等に把手3を紐等で縛り付けて、(本考案の)洗濯用小物収納箱を常備できる。従って、洗濯物や布団等を干したり、取り込む作業を手際良く行い得る。
【0025】
(請求項2又は4記載の洗濯用小物収納箱によれば)外鍔部10を設けることによって、その左右両側壁9,9にスリット18,18の形成が容易となり、アーム4の前後スライド自在な取付けが比較的容易に達成し得る。
(請求項3記載の洗濯用小物収納箱によれば)確実に、把手3と引掛吊具52等とが連結し、風雨等によって収納箱が揺れても引掛吊具52,52が横ずれしない。
従って、収納箱が傾く等して収納した洗濯用小物が外部へ散乱することはない。
【0026】
(請求項5又は6記載の洗濯用小物収納箱によれば)突出状にアーム部5,5を引出して、使用後のハンガー57…等を掛けて整理しておくことができ、必要なければアーム部5,5をアーム4に重ねて引込ませることができて邪魔とならない。
(請求項7又は8記載の洗濯用小物収納箱によれば)突条48が段付部50に摺接して設けられることで、容器本体1の内面49と小物かご20の外周壁47との間に隙間ができ、小物かご20の把手21をその隙間に折畳んで収納できる。従って、把手21が邪魔とならないので、確実に蓋体2を閉じることができ、容器本体1内に雨や埃等が入らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の洗濯用小物収納箱の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】要部の構成説明図である。
【図3】蓋体と容器本体との取付け部分を示す構成説明図である。
【図4】小物かごが容器本体内をスライドする状態を示す平面図である。
【図5】把手を他部材に取付けた状態を示す斜視図である。
【図6】使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 蓋体
3 把手
4 吊持ちアーム
5 アーム部
6 外周壁
7 側壁
8 上壁
9 側壁
10 外鍔部
15 突出部
16 内面
17 基端
18 スリット
20 小物かご
21 把手
40 取付孔
47 外周壁
48 突条
49 内面
50 段付部
51 他部材
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、洗濯バサミ等を収納する洗濯用小物収納箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、庭やベランダで洗濯物や布団を干す際に使用する洗濯バサミ、ハンガー、布団バサミ及び洗濯ロープ等の洗濯用小物は、それらを入れるための専用の収納箱というものがなく、適当な容器や箱等を代替品として使用していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、これら種類の異なる洗濯用小物を整頓して一括収納できるようなものがなく、しかも、洗濯物や布団等を干す庭やベランダに放置して、風雨にさらしても大丈夫な蓋付のものがなかったので、洗濯物を干したり、取り込んだりする度に、その代替品の容器を持ち運ばねばならず面倒であった。
そこで、本考案は、洗濯用小物を整頓して一括収納でき、かつ、洗濯物や布団等を干す庭やベランダの柵等に取付けて常備することができる洗濯用小物収納箱を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本考案に係る洗濯用小物収納箱は、上方開口状の箱型容器本体と、蓋体と、把手と、上記容器本体内に収納される把手付の小物かごと、を備えた洗濯用小物収納箱であって、門型の吊持ちアームを上記容器本体の外周壁の左右両側壁に前後スライド自在に取付け、さらに、上記小物かごを上記容器本体の内面に形成された段付部に吊持ちさせて上記容器本体内で左右スライド自在に収納したものである。
【0005】
また、上方開口状の箱型容器本体と、蓋体と、把手と、上記容器本体内に収納される把手付の小物かごと、を備えた洗濯用小物収納箱であって、上記容器本体の外周壁に上壁と側壁とからなる断面倒立L字型の外鍔部を設け、該外鍔部の左右両側壁に前後スライド自在に門型の吊持ちアームを取付け、さらに、上記小物かごを上記容器本体の内面に形成された段付部に吊持ちさせて上記容器本体内で左右スライド自在に収納したものである。
【0006】
また、上記吊持ち把手を他部材に取付けるための取付孔を上記把手に設けたものである。また、上記吊持アームの左右の基端の内面に設けた突出部を、上記外鍔部の左右両側壁に設けられたスリットに挿入して前後スライド自在に取付けたものである。
【0007】
また、引出して突出状となり、かつ、引込んで上記吊持アームと重なるアーム部を設けたものである。また、上記アーム部を、上記吊持アームの左右の基端に設けたものである。また、上記容器本体の段付部と摺接する突条を上記小物かごの外周壁に設けたものである。また、上記容器本体の内面と上記小物かごの外周壁との間に、折畳み状態の上記小物かごの把手を収納可能としたものである。
【0008】
【考案の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づき本考案を詳説する。
【0009】
図1は、本考案に係る洗濯用小物収納箱の実施の一形態を示す斜視図であり、この洗濯用小物収納箱はプチスチック成型されたものであって、上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えている。
【0010】
容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7及び後壁11には、上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10が設けられている。また、容器本体1の前壁12には、上壁8のみが幅を少し広くして外鍔部10に連設し、その上壁8の中央には凹窪部13が設けられている。そして、容器本体1の手前側(前壁12側)にハンドル部14を備えた門型の吊持ちアーム4が、外鍔部10の左右両側壁9,9に前後スライド自在に取付けられている。
【0011】
図1と図2(イ)に示す如く、吊持ちアーム4の左右の基端17,17は、段差部19を介して細くなった取付部22を有し、その取付部22の内面16に突出部15が設けられている。この突出部15は、一文字状の凸部23上に半円形状の薄肉片24が付設してなるものである。また、段差部19付近の取付部22には、上下方向の貫孔28が形成されている。
【0012】
吊持ちアーム4には、その左右の基端17,17(取付部22,22)に、引出して突出状となり、かつ、引込んで吊持ちアーム4の取付部22,22と重なるアーム部5,5が設けられている。このアーム部5の外形は、基端29に円板型のつまみ部30を有した吊持ちアーム4と略等しい幅寸法の長方形箱型で、内部は取付部22と重なるための凹部26を有している。さらに、先端25は切欠部60を有した二股状で、かつ、内面には上下方向の突出した凸部27,27を夫々有している。プラスチックの弾性変形にて二股状の先端25を上下に開き、凸部27,27を取付部22の貫孔28に挿入することによって、アーム部5が取付部22に揺動可能に取付けられる。
【0013】
しかして、アーム部5,5に設けられた(左右の)つまみ部30,30を指で引出すと、アーム部5,5は左右に突出状となり、引込ませると(図5参照)取付部22,22に重なって───取付部22がアーム部5凹部26内に収納されて───外観上一体化する。
【0014】
図1と図2(ロ)に示す如く、外鍔部10の左右両側壁9,9(図例では右側壁9)は、内側へ凹んで手前(前壁12側)へ延びた段付部31が設けられ、吊持ちアーム4の取付けスペースとなっている。この段付部31は、アーム部5基端29の形状に対応した立面部32と曲面部33とを有し、かつ、アーム4を受ける平面部34を有している。そして、凹んだ上記側壁9には、アーム4を取付けるためのスリット18が形成され、(図2(イ)で説明した)アーム4の突出部15をそのスリット18に挿入して前後スライド自在に取付けている。このスリット18は、突出部15に対応した形状(一文字状と半円形状とからなる形状)であって、スリット18の半円形状部分から突出部15を挿入する。アーム4の前後スライド時には、突出部15の薄肉片24がストッパーとなって───側壁9に引っ掛かって───アーム4が不意に外れることはない。
【0015】
また、図1及び図2(ロ)(ハ)に示すように、段付部31より少し後方の側壁9には、容器本体1の把手3を取付けるための(破線で示した)貫孔35が形成されている。一方、成型時に空気の圧入により内部を中空にされた把手3は、その基端36の内面38に、中空で断面矢印型の係止凸部37が設けられている。そして、中空である係止凸部37を弾性変形させて貫孔35へ挿入し、把手3を側壁9に揺動可能に取付けることができる。また、把手3先端39側の内面38には、取付孔40,40を有する山型突片41,41が左右位置に設けられている。この取付孔40,40に紐等を通して把手3を他部材51に縛り、収納箱が取付けられる(図5参照)。
【0016】
また、図1と図3に示す如く、容器本体1の開口部Aを閉じる蓋体2は、手前側の外周面42中央端縁に、外方へ突出した円弧形状の外鍔43を有している。そして、外鍔43の反対側の外周面42には、内部に凹部を有する球状の連結部44a,44aがリム部45,45を介して所定間隔で付設されている。一方、容器本体1の外鍔部10上壁8には、球状の連結部44a,44aに対応した大きさ・形状で、内部に(弾性変形を容易にする)スリットを形成した連結受部44b,44bが、所定間隔───連結部44a,44aに対応した位置───に凹設されている。さらに、連結受部44bの受口の縁(上壁8)は少し盛り上げられており、連結部44aが連結受部44b内に2/3 程埋めこまれた状態で連結するため、蓋体2は容器本体1から抜け出ずに揺動可能に取付けられる。なお、蓋体2を閉じると、蓋体2の外鍔43が外鍔部10上壁8の凹窪部13の上に被さるが、凹窪部13によって外鍔43との間に隙間が生ずるので、そこに指を掛けて蓋体2を開けることができる。
【0017】
図1と図4に示すように、把手21が揺動可能に取付けられている上方開口状箱型の小物かご20は、その外周壁47に矩形状の孔を多数有し、かつ、外周壁47上部(把手21よりも下)には、周方向に沿って突条48が設けられている。小物かご20を容器本体1内に収納する際、この突条48が容器本体1の内面49上部に周方向に沿って設けられた段付部50と摺接する。つまり、小物かご20は、その突条48が段付部50に引っ掛かって下には落ちず容器本体1内で吊持ち状となり、かつ、段付部50の上を左右スライド自在となって容器本体1内に収納される。
【0018】
また、折畳み状態のかご20の把手21を容器本体1の内面49とかご20の外周壁47との間に収納可能で、かご20の収納の際は、把手21を折畳んで突条48の上に重ねる。なお、このとき、折畳んだ把手21の上面21a及びかご20外周壁47の上端縁47aは、容器本体1外周壁6の上端縁6aよりも上方へ出ない。
【0019】
しかして、図5に示すように、本考案の洗濯用小物収納箱を洗濯物等を干すベランダ等の他部材51(柵51)に取付けるには、S字型の引掛吊具52,52等を把手3の取付孔40,40に通した後、柵51の手すり部53に(引掛吊具52,52を)引っ掛ければ良い。取付孔40,40によって吊具52,52は横ずれしないので、収納箱が傾いて蓋体2が開き、内部に収納した洗濯用小物が外部に散乱するというようなことはない。また、吊具52を用いた場合では、収納箱を引っ掛けた状態で場所の移動も迅速にできるので、洗濯物を干す際の邪魔にならない。なお、上記吊具52以外に、紐等によって収納箱を特定の位置に強固に縛りつけて使用するも良い。
【0020】
そして、図6に示す如く、使用時に於て、容器本体1内には布団58を挟む布団バサミ54…や洗濯ロープ(図示省略)等比較的大きなものを収納し、小物かご20には洗濯バサミ55…等小さなものを入れ、分けて収納することができる。また、吊持ちアーム4を手前へ引出して(柵51を拭く)タオル56等を掛けたり、アーム部5,5を左右に引出して使用後のハンガー57…等を掛けておくことができる。
なお、アーム部5のつまみ部30は、ハンガー57…等の落止めにもなっている。また、小物かご20を取り出して持ち運びできるので、洗濯物を干す際(あるいは取り込む際)に、洗濯バサミ55…の出し入れには都合が良い。
【0021】
使用後は、図5に示す如く、蓋体2を閉めれば、収納した洗濯用小物(洗濯バサミ55…等)が埃や雨に野ざらしとならず、汚れない。そして、収納箱自体がプラスチック製であるため風雨に対する耐久性に優れており、長期間の使用が可能である。
【0022】
なお、図示省略するが、容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7に直接吊持ちアーム4を取付けるも良い。この場合、取付け部分の左右両側壁7,7を厚肉にして溝を形成し、その溝にアーム4の突出部15を前後スライド自在に挿入して取付ける。
【0023】
【考案の効果】
本考案は上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。
【0024】
(請求項1又は2記載の洗濯用小物収納箱によれば)アーム4を手前へ引出してタオル56等を掛け得ることができ、使用後は奥へ引込ませて容器本体1手前の外鍔部10上壁8の下に隠れて邪魔とならない。また、小物かご20が容器本体1内の上方に吊持ち状に収納されるので、比較的大きな洗濯用小物(布団バサミ54…や洗濯ロープ等)を容器本体1内の下方へ数多く収納することができ、かつ、必要なときにはかご20を迅速に取り出すことができる。さらに、かご20を左右にスライドさせて、(かご20の下にある)洗濯用小物を取り出し易い。そして、洗濯物や布団等を干す庭やベランダ等の(他部材51)柵51等に把手3を紐等で縛り付けて、(本考案の)洗濯用小物収納箱を常備できる。従って、洗濯物や布団等を干したり、取り込む作業を手際良く行い得る。
【0025】
(請求項2又は4記載の洗濯用小物収納箱によれば)外鍔部10を設けることによって、その左右両側壁9,9にスリット18,18の形成が容易となり、アーム4の前後スライド自在な取付けが比較的容易に達成し得る。
(請求項3記載の洗濯用小物収納箱によれば)確実に、把手3と引掛吊具52等とが連結し、風雨等によって収納箱が揺れても引掛吊具52,52が横ずれしない。
従って、収納箱が傾く等して収納した洗濯用小物が外部へ散乱することはない。
【0026】
(請求項5又は6記載の洗濯用小物収納箱によれば)突出状にアーム部5,5を引出して、使用後のハンガー57…等を掛けて整理しておくことができ、必要なければアーム部5,5をアーム4に重ねて引込ませることができて邪魔とならない。
(請求項7又は8記載の洗濯用小物収納箱によれば)突条48が段付部50に摺接して設けられることで、容器本体1の内面49と小物かご20の外周壁47との間に隙間ができ、小物かご20の把手21をその隙間に折畳んで収納できる。従って、把手21が邪魔とならないので、確実に蓋体2を閉じることができ、容器本体1内に雨や埃等が入らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の洗濯用小物収納箱の実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】要部の構成説明図である。
【図3】蓋体と容器本体との取付け部分を示す構成説明図である。
【図4】小物かごが容器本体内をスライドする状態を示す平面図である。
【図5】把手を他部材に取付けた状態を示す斜視図である。
【図6】使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器本体
2 蓋体
3 把手
4 吊持ちアーム
5 アーム部
6 外周壁
7 側壁
8 上壁
9 側壁
10 外鍔部
15 突出部
16 内面
17 基端
18 スリット
20 小物かご
21 把手
40 取付孔
47 外周壁
48 突条
49 内面
50 段付部
51 他部材
【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、門型の吊持ちアーム4を上記容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7に前後スライド自在に取付け、さらに、上記小物かご20を上記容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ちさせて上記容器本体1内で左右スライド自在に収納したことを特徴とする洗濯用小物収納箱。
【請求項2】 上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、上記容器本体1の外周壁6に上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10を設け、該外鍔部10の左右両側壁9,9に前後スライド自在に門型の吊持ちアーム4を取付け、さらに、上記小物かご20を上記容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ちさせて上記容器本体1内で左右スライド自在に収納したことを特徴とする洗濯用小物収納箱。
【請求項3】 上記把手3を他部材51に取付けるための取付孔40を上記把手3に設けた請求項1又は2記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項4】 上記吊持アーム4の左右の基端17,17の内面16,16に設けた突出部15,15を、上記外鍔部10の左右両側壁9,9に設けられたスリット18,18に挿入して前後スライド自在に取付けた請求項2又は3記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項5】 引出して突出状となり、かつ、引込んで上記吊持アーム4と重なるアーム部5を設けた請求項1,2,3又は4記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項6】 上記アーム部5を、上記吊持アーム4の左右の基端17,17に設けた請求項1,2,3,4又は5記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項7】 上記容器本体1の段付部50と摺接する突条48を上記小物かご20の外周壁47に設けた請求項1,2,3,4,5又は6記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項8】 上記容器本体1の内面49と上記小物かご20の外周壁47との間に、折畳み状態の上記小物かご20の把手21を収納可能とした請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項1】 上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、門型の吊持ちアーム4を上記容器本体1の外周壁6の左右両側壁7,7に前後スライド自在に取付け、さらに、上記小物かご20を上記容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ちさせて上記容器本体1内で左右スライド自在に収納したことを特徴とする洗濯用小物収納箱。
【請求項2】 上方開口状の箱型容器本体1と、蓋体2と、把手3と、上記容器本体1内に収納される把手21付の小物かご20と、を備えた洗濯用小物収納箱であって、上記容器本体1の外周壁6に上壁8と側壁9とからなる断面倒立L字型の外鍔部10を設け、該外鍔部10の左右両側壁9,9に前後スライド自在に門型の吊持ちアーム4を取付け、さらに、上記小物かご20を上記容器本体1の内面49に形成された段付部50に吊持ちさせて上記容器本体1内で左右スライド自在に収納したことを特徴とする洗濯用小物収納箱。
【請求項3】 上記把手3を他部材51に取付けるための取付孔40を上記把手3に設けた請求項1又は2記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項4】 上記吊持アーム4の左右の基端17,17の内面16,16に設けた突出部15,15を、上記外鍔部10の左右両側壁9,9に設けられたスリット18,18に挿入して前後スライド自在に取付けた請求項2又は3記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項5】 引出して突出状となり、かつ、引込んで上記吊持アーム4と重なるアーム部5を設けた請求項1,2,3又は4記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項6】 上記アーム部5を、上記吊持アーム4の左右の基端17,17に設けた請求項1,2,3,4又は5記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項7】 上記容器本体1の段付部50と摺接する突条48を上記小物かご20の外周壁47に設けた請求項1,2,3,4,5又は6記載の洗濯用小物収納箱。
【請求項8】 上記容器本体1の内面49と上記小物かご20の外周壁47との間に、折畳み状態の上記小物かご20の把手21を収納可能とした請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の洗濯用小物収納箱。
【図3】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【登録番号】第3023204号
【登録日】平成8年(1996)1月24日
【発行日】平成8年(1996)4月16日
【考案の名称】洗濯用小物収納箱
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平7−11264
【出願日】平成7年(1995)9月27日
【出願人】(000108731)タケヤ化学工業株式会社 (1)
【登録日】平成8年(1996)1月24日
【発行日】平成8年(1996)4月16日
【考案の名称】洗濯用小物収納箱
【国際特許分類】
【出願番号】実願平7−11264
【出願日】平成7年(1995)9月27日
【出願人】(000108731)タケヤ化学工業株式会社 (1)
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