説明

活動情報計

【課題】測定器と出力器との間における通信が安定し、利便性の高い活動情報計を提供する。
【解決手段】測定器1又は101及び出力器51又は151の各々において、電流出力部と各電極との間、及び電圧検出部と少なくとも一つの電極との間にセレクタを配置して、適宜、通信経路を選択することによって、身体を媒体としての双方向の通信を可能とし、また、大地アースを基準電位とせずに、受信の際に基づいて基準電位を基準とした電位変化を検出し、又は大地アースを基準電位とせずに、身体部位インピーダンスに基づいて生ずる電圧を検出するもので、これよって、環境などによる影響を受けないものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活動情報について測定する測定器とこの測定記録した活動情報について利用者に対して出力する出力器との間における通信について、身体を媒体として行う活動情報計に関する。
【背景技術】
【0002】
活動情報について測定する測定器とこの測定した活動情報について利用者に対して出力する出力器とが一体構造となった活動情報計は、大きくて重いものとなってしまう。そこで、活動情報計は、測定器と出力器とを別体構造にして、大きさと重さを分散することによって、小型軽量化を図ることが考えられる。そして、別体構造となった活動情報計を達成するためには、測定器と出力器との間における通信技術として、特許文献1、2又は3に開示される静電又は電磁誘導を利用した間接伝送方式や、特許文献4又は5に開示される生体に微小電流を流して異なる地点での電位変化を検出する直接伝送方式を用いることによって可能となる。
【特許文献1】特開平10−229357号公報
【特許文献2】特開平10−228524号公報
【特許文献3】特開2003−557号公報
【特許文献4】特開2003−143086号公報
【特許文献5】特開2001−77735号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、測定器と出力器との間における通信技術として、上述した特許文献に開示される間接伝送方式を用いると、基準電位として大地グランドを用いるために、体が動いていたり、周囲の環境が変化したりすると電位が安定せず、通信状態が断続的に途切れるといった問題があった。また、上述した特許文献に開示される直接伝送方式を用いると、データ受信装置と大地アースとが結合するものであるために、データの伝送がデータ送信装置からデータ受信装置への送信方向だけしか行うことができないなど実用上不便な制約を受けるといった問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記のような従来の問題点を解決することを目的とするもので、測定器と出力器との間における通信が安定し、利便性の高い活動情報計を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの観点によると、本発明の活動情報計は、分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器と出力器とを備え、前記測定器は、測定データとして活動情報について測定する測定部と、交流信号を生成する測定器用発振部と、前記測定器用発振部で生成した交流信号を前記測定部で測定した測定データに基づいた変調信号に変調する測定器用変調部と、前記測定器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する測定器用電流出力部と、身体の一端部位と身体の他端部位との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体に生じた電位変化を検出する測定器用送受信電極と、前記身体の一端部位と前記測定器用送受信電極との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流す測定器用送信電極と、基準電位を有する測定器用基準電位部と、前記測定器用基準電位部での基準電位と前記測定器用送受信電極で検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する測定器用電圧検出部と、前記測定器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する測定器用復調部と、前記測定器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と第二セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第一セレクタと、前記測定器用電流出力部と前記測定器用送信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第二セレクタと、前記測定器用送信電極と前記測定器用電圧検出部との間の接続、又は前記測定器用基準電位部と前記測定器用電圧検出部との間の接続のいずれかを選択する第六セレクタと、制御データを受ける場合には、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第二セレクタとの間の接続を選択し、前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記測定器用基準電位部と前記測定器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを送る場合には、前記測定部で測定した測定データを前記測定器用変調部に対して発行するとともに、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続を選択し、前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記測定器用送信電極と前記測定器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する測定器用制御部と、を有し、前記出力器は、交流信号を生成する出力器用発振部と、前記出力器用発振部で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する出力器用変調部と、前記出力器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する出力器用電流出力部と、前記身体の一端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体に生じた電位変化を検出する出力器用送受信電極と、前記身体の他端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流す出力器用送信電極と、基準電位を有する出力器用基準電位部と、前記出力器用基準電位部での基準電位と前記出力器用送受信電極で検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する出力器用電圧検出部と、前記出力器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する出力器用復調部と、前記出力器用電流出力部と前記出力器用送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と第四セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第三セレクタと、前記出力器用電流出力部と前記出力器用送信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第四セレクタと、前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用基準電位部と前記出力器用電圧検出部との間の接続のいずれかを選択する第五セレクタと、制御データを送る場合には、制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、前記測定データを受ける場合には、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第四セレクタとの間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して前記出力器用基準電位部と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する出力器用制御部と、前記出力器用復調部で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部と、を有する、ことを特徴とする。
【0006】
また、この観点の一つの形態によると、前記出力器用送信電極は複数であり、前記出力器用送信電極の各々ごとに、前記身体の他端部位が前記出力器用送信電極に接した際に作動する開始スイッチを更に有し、前記出力器用制御部は、制御データを送る場合には、作動した前記開始スイッチに対応した制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と作動した前記開始スイッチに対応した前記出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する、ことを特徴とする。
【0007】
更に、この観点の一つの形態によると、前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極との位置関係が反する向きとなるように、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする。
【0008】
更に、この観点の別の形態によると、前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極との配置間距離が10mm以上となるように、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする。
【0009】
また、別の観点によると、本発明の活動情報計は、分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器と出力器とを備え、前記測定器は、測定データとして活動情報について測定する測定部と、交流信号を生成する測定器用発振部と、前記測定器用発振部で生成した交流信号を前記測定部で測定した測定データに基づいた変調信号に変調する測定器用変調部と、前記測定器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する測定器用電流出力部と、身体の一端部位と身体の他端部位との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する測定器用第一送受信電極と、前記身体の一端部位と前記測定器用第一送受信電極との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する測定器用第二送受信電極と、前記測定器用第一送受信電極で検出した身体部位に生じた電位と、前記測定器用第二送受信電極で検出した身体部位に生じた電位とに基づく電圧を検出する測定器用電圧検出部と、前記測定器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する測定器用復調部と、前記測定器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と第二セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第一セレクタと、前記測定器用電流出力部と前記測定器用第二送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第二セレクタと、制御データを受ける場合には、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第二セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続を選択するように制御し、また、測定データを送る場合には、前記測定部で測定した測定データを前記測定器用変調部に対して発行するとともに、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続を選択し、及び前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用第二送受信電極との間の接続を選択するように制御する測定器用制御部と、を有し、前記出力器は、交流信号を生成する出力器用発振部と、前記出力器用発振部で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する出力器用変調部と、前記出力器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する出力器用電流出力部と、前記身体の一端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する出力器用第一送受信電極と、前記身体の他端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する出力器用第二送受信電極と、前記出力器用第一送受信電極で検出した身体部位に生じた電位と、前記出力器用第二送受信電極で検出した身体部位に生じた電位とに基づく電圧を検出する出力器用電圧検出部と、前記出力器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する出力器用復調部と、前記出力器用電流出力部と前記出力器用第一送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と第四セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第三セレクタと、前記出力器用電流出力部と前記出力器用第二送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第四セレクタと、前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用電圧検出部と第六セレクタの間の接続のいずれかを選択する第五セレクタと、前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用電圧検出部と前記第五セレクタの間の接続のいずれかを選択する前記第六セレクタと、制御データを送る場合には、制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記出力器用第二送受信電極との間の接続を選択し、前記第五セレクタに対して前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを受ける場合には、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第四セレクタとの間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、前記第五セレクタに対して前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する出力器用制御部と、前記出力器用復調部で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部と、を有する、ことを特徴とする。
【0010】
また、この別の観点の一つの形態によると、前記出力器用第二送受信電極は複数であり、前記出力器用第二送受信電極の各々ごとに、前記身体の他端部位が前記出力器用第二送受信電極に接した際に作動する開始スイッチを更に有し、前記出力器用制御部は、制御データを送る場合には、作動した前記開始スイッチに対応した制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と作動した前記開始スイッチに対応した前記出力器用第二送受信電極との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを受ける場合には、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する、ことを特徴とする。
【0011】
更に、この別の観点の一つの形態によると、前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極との位置関係が反する向きとなるように、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする。
【0012】
更に、この別の観点の別の形態によると、前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極との配置間距離が10mm以上となるように、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
一つの観点の活動情報計によると、測定器が、測定器用電流出力部と測定器用送受信電極及び第二セレクタとの間に第一セレクタを、測定器用電流出力部と測定器用送信電極及び第一セレクタとの間に第二セレクタを、測定器用送信電極と測定器用電圧検出部及び測定器用基準電位部との間に第六セレクタを配置し、測定器用基準電位部で基準電位を有するものであり、出力器が、出力器用電流出力部と出力器用送受信電極及び第四セレクタとの間に第三セレクタを、出力器用電流出力部と出力器用送信電極及び第三セレクタとの間に第四セレクタを、出力器用送信電極と出力器用電圧検出部及び出力器用基準電位部との間に第五セレクタを配置し、出力器用基準電位部で基準電位を有するものであって、第一セレクタ、第二セレクタ及び第六セレクタが受信モードの接続関係にあるときに、第四セレクタ、第三セレクタ及び第五セレクタが送信モードの接続関係となって出力器から測定器に制御データを送り、第四セレクタ、第三セレクタ及び第五セレクタが受信モードの接続関係にあるときに、第一セレクタ、第二セレクタ及び第六セレクタが送信モードの接続関係となって測定器から出力器に測定データを送ることから、環境による影響が受けにくい安定した通信が可能で、双方向に通信をできるといった利便性の高いものとなる。
【0014】
また、出力器用送信電極と開始スイッチとの組を複数有して、制御データを送る場合に、第四セレクタが出力器用電流出力部と作動した開始スイッチに対応した出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び第五セレクタが作動した開始スイッチに対応する出力器用送信電極と出力器用電圧検出部との間の接続を選択することから、多く種類の測定データの中から必要とする特定の測定データだけについて知ることが可能となり、より利便性の高いものとなる。
【0015】
更に、測定器を身体に装着した際に、測定器用送受信電極と測定器用送信電極との位置関係が反する向きとなることから、発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性を防止することができる。
【0016】
更に、測定器を身体に装着した際に、測定器用送受信電極と測定器用送信電極との配置間距離が10mm以上となることから、発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性を防止することができる。
【0017】
また、別の観点の活動情報計によると、測定器が、測定器用電流出力部と測定器用第一送受信電極及び第二セレクタとの間に第一セレクタを、測定器用電流出力部と測定器用第二送受信電極及び第一セレクタとの間に第二セレクタを配置し、出力器が、出力器用電流出力部と出力器用第一送受信電極及び第四セレクタとの間に第三セレクタを、出力器用電流出力部と出力器用第二送受信電極及び第三セレクタとの間に第四セレクタを、出力器用第一送受信電極と出力器用電圧検出部及び第六セレクタとの間に第五セレクタを、出力器用第二送受信電極と出力器用電圧検出部及び第五セレクタとの間に第六セレクタを配置し、第一セレクタ及び第二セレクタが受信モードの接続関係にあるときに、第三セレクタ、第四セレクタ、第五セレクタ及び第六セレクタが送信モードの接続関係となって出力器から測定器に制御データを送り、第三セレクタ、第四セレクタ、第五セレクタ及び第六セレクタが受信モードの接続関係にあるときに、第一セレクタ及び第二セレクタが送信モードの接続関係となって測定器から出力器に測定データを送ることから、環境による影響が受けにくい安定した通信が可能で、双方向に通信をできるといった利便性の高いものとなる。
【0018】
また、出力器用送信電極と開始スイッチとの組を複数有して、制御データを送る場合に、第四セレクタが出力器用電流出力部と作動した開始スイッチに対応した出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び第五セレクタが作動した開始スイッチに対応する出力器用送信電極と出力器用電圧検出部との間の接続を選択し、また、測定データを受ける場合には、第四セレクタが出力器用電流出力部と第三セレクタとの間の接続を選択し、及び第六セレクタが作動した開始スイッチに対応する出力器用第二送受信電極と出力器用電圧検出部との間の接続を選択することから、多く種類の測定データの中から必要とする特定の測定データだけについて知ることが可能となり、より利便性の高いものとなる。
【0019】
更に、測定器を身体に装着した際に、測定器用第一送受信電極と測定器用第二送受信電極との位置関係が反する向きとなることから、発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性を防止することができる。
【0020】
更に、測定器を身体に装着した際に、測定器用第一送受信電極と測定器用第二送受信電極との配置間距離が10mm以上となることから、発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の活動情報計は、活動情報について測定記録する測定器とこの測定した活動情報について利用者(被験者)に対して出力する出力器とに別体を成し、出力器から測定器へ、かつ測定器から出力器へと身体を媒体としてデータの伝達が行えるように、セレクタを要所に配置することによって、通信経路を選択するもので、これよって、身体を媒体としての双方向の通信を可能とした。また、大地アースを基準電位とせずに、受信の際に基準電位を基準とした電位変化を検出し、又は大地アースを基準電位とせずに、身体部位インピーダンスに基づいて生ずる電圧を検出するもので、これよって、環境などによる影響を受けないものとした。
【0022】
以下、実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
実施例1においては、出力器又は測定器が受信の際に基準電位を基準とした電位変化を検出する態様の活動情報計について図1乃至図10を用いて詳述する。
【0024】
図1は活動情報計における測定器の外観を示す外観図である。図1に示すように、実施例1における活動情報計は、分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器1と出力器51とによって構成し、腕501に装着して用いるものである。
【0025】
測定器1の構成について詳述する。
【0026】
図2は実施例1としての活動情報計における測定器の構成を示すブロック図である。図1又は図2に示すように測定器1は、大別すると、ケース2と、腕501における左上腕に巻きつけることによってこのケース2を装着させるためのバンド3とによって構成し、活動情報(測定データ)として脈拍数と移動速度とを測定し、出力器51と通信を行う。
【0027】
ケース2には、その外面に、電源スイッチ4及びブザー5を備え、また、その内部に、電子基板上に設けられた電力供給部6、加速度センサ7、記憶部9、発振部10、変調部11、電流出力部12、基準電位部13、第一セレクタ14、第二セレクタ15、第六セレクタ16、電圧検出部17、復調部18及びマイクロコントローラ21を備える。
【0028】
バンド3には、その装着面に、第一電極19、第二電極20及び脈拍センサ8を備える。
【0029】
ここで、これら測定器1におけるケース2及びバンド3に備わる各部について詳述する。
【0030】
電力供給部6は、電気系統各部(電源スイッチ4、ブザー5、加速度センサ7、脈拍センサ8、記憶部9、発振部10、変調部11、電流出力部12、基準電位部13、第一電極19、第二電極20、第一セレクタ14、第二セレクタ15、第六セレクタ16、電圧検出部17、復調部18、マイクロコントローラ21)に対して電力を供給する。
【0031】
電源スイッチ4は、スライド式によるもので、電力供給部6から電気系統各部に対する電力供給の開始を行う。
【0032】
ブザー5は、測定データの送信できない可能性のある状態の場合に警告音を発生する。
【0033】
脈拍センサ8は、圧電式によるもので、この圧電素子により圧脈波を検出する。
【0034】
加速度センサ7は、半導体ピエゾ抵抗式によるもので、被験者500が活動している時における加速度を検出する。
【0035】
記憶部9は、脈拍センサ8で検出した圧脈波に基づいてマイクロコントローラ21で求めた脈拍数と、加速度センサ7で検出した加速度に基づいてマイクロコントローラ21で求めた移動速度とをサンプリング毎に順次記憶する。また、マイクロコントローラ21おいて処理した演算・制御・計時などの諸情報について記憶する。
【0036】
発振部10は、交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。
【0037】
変調部11は、発振部10で生成した交流信号を記憶部9で記憶した測定データに基づいた変調信号に変調する。より具体的には、変調は、38,400bpsの振幅偏移変調(ASK:Amplitude shift keying)によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100とするものである。そして、変調信号は、マイクロコントローラ21で発行したパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)による測定データに基づくものである。
【0038】
電流出力部12は、変調部11で変調した変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する。なお、シンボル1の時に流す電流を300mAとするのは、身体に悪い影響を与えずに、ノイズなどの影響を受けにくい大きな信号で検出可能とするためである。
【0039】
第一電極19は、バンド3を左上腕に装着した際に、肩側寄りに位置するように、バンド3の装着面に配置する。そして、第一電極19は、送受信電極(送信・受信兼用の電極)23であり、出力器側の電流出力部12から身体に電流を流している際に身体に生じる電位変化を検出したり、第二電極20と協同することによって電流出力部12により出力された電流を身体に流したりする。
【0040】
第二電極20は、バンド3を左上腕に装着した際に、肘側寄りに位置するように、バンド3の装着面に配置する。そして、第二電極20は、送信電極(送信専用の電極)24であり、第一電極19と協同することによって電流出力部12により出力された電流を身体に流す。
【0041】
なお、第一電極19と第二電極20とは、図20(a)に示すように、通信の向き(腕の長手方向)Lに、10mm以上離した距離(配置間距離d)にて配置する。発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性があるためである。なお、上腕への装着が容易にできる測定器1の大きさを考慮すると、配置間距離dは30mm程度とすることが好ましい。
【0042】
基準電位部13は、基準電位を有する。
【0043】
電圧検出部17は、基準電位部13での基準電位と、第一電極19で検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する。
【0044】
復調部18は、電圧検出部17で検出した電圧を復調信号に復調する。
【0045】
第一セレクタ14は、電流出力部12と第一電極19との間の接続、又は電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続のいずれかを選択する。
【0046】
第二セレクタ15は、電流出力部12と第二電極20との間の接続、又は電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続のいずれかを選択する。
【0047】
第六セレクタ16は、第二電極20と電圧検出部17との間の接続、又は基準電位部13と電圧検出部17との間の接続のいずれかを選択する。
【0048】
マイクロコントローラ21は、記憶部、計時部、演算部、制御部を備え、次のi)〜v)を含んだ各種の演算・判定・記憶などに関する制御などの処理を行う。
i)脈拍センサ8に対して圧脈波の検出を制御し、検出した圧脈波に基づいて脈拍数を演算し、記憶部9に対して測定データとして演算した脈拍数の記憶を制御する。
ii)加速度センサ7に対して加速度の検出を制御し、検出した加速度に基づいて移動速度を演算し、記憶部9に対して測定データとして演算した移動速度の記憶を制御する。
iii)制御データ(測定データを送るように要求するデータ又は測定器に対して各種の制御を行うためのデータ)を受信した時に、発振部10に対して交流信号の生成を制御する。
iv)測定データを変調部11に対して発行する。なお、測定データは、パケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)にて発行する。
v)制御データを受ける場合(受信モードの場合)には、第一セレクタ14に対して電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続を選択し、第二セレクタ15に対して電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続を選択し、及び第六セレクタ16に対して基準電位部13と電圧検出部17との間の接続を選択するように制御する。また、測定データを送る場合(送信モードの場合)には、第一セレクタ14に対して電流出力部12と第一電極19との間の接続を選択し、第二セレクタ15に対して電流出力部12と第二電極20との間の接続を選択し、及び第六セレクタ16に対して第二電極20と電圧検出部17との間の接続を選択するように制御する。
【0049】
なお、上記において、脈拍センサ8、加速度センサ7、記憶部9及びマイクロコントローラ21により、活動情報として脈拍数と移動速度とを測定する測定部22を構成する。
【0050】
次に、出力器51の構成について詳述する。
【0051】
図3は実施例1としての活動情報計における出力器の構成を示すブロック図である。図1又は図3に示すように出力器51は、大別すると、ケース52と、腕501における左手首に巻きつけることによってこのケース52を装着させるためのバンド53とによって構成し、普段は時間情報を表示し、被験者500が知りたいときに、活動情報として脈拍数と移動速度とを通信により取得して表示する。
【0052】
ケース52には、その外面に、入力部57、表示部56、第四電極54、第五電極55、第一スイッチ58及び第二スイッチ59を備え、また、その内部に、電子基板上に設けられた電力供給部60、発振部61、変調部62、電流出力部63、基準電位部64、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ67、電圧検出部68、復調部69及びマイクロコントローラ70を備える。
【0053】
バンド53には、その装着面に、第三電極71を備える。
【0054】
ここで、これら出力器51におけるケース52及びバンド53に備わる各部について詳述する。
【0055】
電力供給部60は、電気系統各部(入力部57、表示部56、発振部61、変調部62、電流出力部63、基準電位部64、第三電極71、第四電極54、第五電極55、第一スイッチ58、第二スイッチ59、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ67、電圧検出部68、復調部69、マイクロコントローラ70)に対して電力を供給する。
【0056】
入力部57は、4個のスイッチから成り、時間情報(時刻)を入力する。
【0057】
表示部56は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)によるもので、時間情報(時刻)、測定データ(脈拍数又は移動速度)について表示する。
【0058】
発振部61は、交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。
【0059】
変調部62は、発振部61で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する。ここで、変調は、38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100とするものである。そして、変調信号は、マイクロコントローラ70で発行したパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H,02H)、チェックサム)による制御データに基づくものである。
【0060】
電流出力部63は、変調部62で変調した変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する。
【0061】
第三電極71は、バンド53を左手首に装着した際に、バンド53の装着面に配置する。そして、第三電極71は、送受信電極(送信・受信兼用の電極)74であり、測定器側の電流出力部63から身体に電流を流している際に身体に生じる電位変化を検出したり、第四電極54又は第五電極55と協同することによって電流出力部63により出力された電流を身体に流したりする。
【0062】
第四電極54及び第五電極55は、バンド53を手首に装着した際に、バンド53の表示面(手首と接触しない箇所)に配置する。そして、第四電極54及び第五電極55は、送信電極(送信専用の電極)75であり、第三電極71と協同することによって、電流出力部63により出力された電流を身体に流す。
【0063】
第一スイッチ58は、第四電極54の下側に配置し、被験者500の右手が第四電極54に接すると作動する。第二スイッチ59は、第五電極55の下側に配置し、被験者500の右手が第五電極55に接すると作動する。
【0064】
基準電位部64は、基準電位を有する。
【0065】
電圧検出部68は、基準電位部64での基準電位と、第三電極71で検出した身体に生じた電位変化と基づく電圧を検出する。
【0066】
復調部69は、電圧検出部68で検出した電圧を復調信号に復調する。
【0067】
第三セレクタ66は、電流出力部63と第三電極71との間の接続、又は電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続のいずれかを選択する。
【0068】
第四セレクタ65は、電流出力部63と第四電極54又は第五電極55との間の接続、又は電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続のいずれかを選択する。
【0069】
第五セレクタ67は、第四電極54又は第五電極55と電圧検出部68との間の接続、又は基準電位部64と電圧検出部68との間の接続のいずれかを選択する。
【0070】
マイクロコントローラ70は、記憶部、計時部、演算部、制御部を備え、次のi)〜v)を含んだ各種の入力・演算・判定・記憶・表示などに関する制御などの処理を行う。
i)測定データを受信した時に、発振部61に対して交流信号の生成を制御する。
ii)第一スイッチ58又は第二スイッチ59のいずれが作動したかを判定して、制御データ(測定データを送るように要求するデータ又は測定器に対して各種の制御を行うためのデータ)を変調部62に対して発行する。なお、制御データは、パケット形式(例えば、測定データを送るように要求するデータの場合には、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H,02H)、チェックサム)にて発行する。なお、ここで、データは、第一スイッチ58が作動した場合には、01H(脈拍数の要求を意味するデータ)、また、第二スイッチ59が作動した場合には、02H(移動速度の要求を意味するデータ)とする。
iii)測定データ及び制御データの送受をしない場合(初期モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、及び第五セレクタ67に対して基準電位部64と電圧検出部68との間の接続を選択するように制御する。また、制御データを送る場合(送信モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第三電極71との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第四電極54又は第五電極55との間の接続を選択し、及び第五セレクタ67に対して第四電極54又は第五電極55と電圧検出部68との間の接続を選択するように制御する。また、測定データを受ける場合(受信モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、及び第五セレクタ67に対して基準電位部64と電圧検出部68との間の接続を選択するように制御する。
iv)入力部57により入力された時間情報(時刻)にて設定し、その後、計時部にて計時した時間経過に従って時間情報(時刻)随時更新する。
v)表示部56に対して、先に計時した時間情報(時刻)、測定器1から送られてきて受けた測定データ(脈拍数又は移動速度)を表示するように制御する。
【0071】
なお、上記において、表示部56及びマイクロコントローラ70により、復調部69で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部72を構成する。また、第一スイッチ58及び第二スイッチ59により、身体の他端部位(右手)が送信電極75(第四電極54又は第五電極55)に接した際に作動する開始スイッチ73を構成する。
【0072】
次に、図9は実施例1としての活動情報計の操作及び動作の流れ(前半)を示すフローチャート図である。図10は実施例1としての活動情報計の操作及び動作の流れ(後半)を示すフローチャート図である。図4は測定器1と出力器51との間においてデータの通信を行っていないときの身体の姿勢状態を示す図である。図5は測定器1と出力器51との間においてデータの通信を行っているときの身体の姿勢状態を示す図である。図6は、測定器1と出力器51との間においてデータの通信を行っていないときの状態を電気的に示す等価回路図である。図7は出力器51から測定器1へと制御データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図であり、(a)は測定データとして脈拍数を要求するために第四電極を選択した状態、(b)は測定データとして移動速度を要求するために第五電極を選択した状態を示す。図8は測定器1から出力器51へと測定データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図である。
【0073】
なお、図6、図7及び図8において、BZ3は、第三電極71(送受信電極74)が位置する左手首(身体の一端部位)から第二電極20(送信電極24)が位置する左上腕の肘側寄りまでの間におけるインピーダンスを示す。BZ2は、第二電極20(送信電極24)が位置する左上腕の肘側寄りから第一電極19(送受信電極23)が位置する左上腕の肩側寄りまでの間におけるインピーダンスを示す。BZ1は、第一電極19(送受信電極23)が位置する左上腕の肩側寄りから第四電極54又は第五電極55が位置する右手(身体の他端部位)までの間におけるインピーダンスを示す。CZ1は、第一電極19と左上腕の肩側寄りとの間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ2は、第二電極20と左上腕の肘側寄りとの間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ3は、第三電極71と左手首(身体の一端部位)との間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ4は、第四電極54又は第五電極55と右手(身体の他端部位)との間に生じる接触インピーダンスを示す。
【0074】
実施例1における活動情報計は、図9及び図10に示される流れにて動作処理をする。
【0075】
まず、図4に示すように、被験者500は、測定器1を左上腕に、かつ出力器51を左手首に装着する。ここで、測定器1において、電源スイッチ4がオンされると電力供給部6では各電気系統各部に対して電力を供給する。そして、マイクロコントローラ21では出力器51から制御データが受け取れるように受信モードに制御する。より具体的には、マイクロコントローラ21による制御に基づいて、第一セレクタ14では電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続を選択し、第二セレクタ15では電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続を選択し、第六セレクタ16では基準電位部13と電圧検出部17との間の接続を選択する(ステップSm1)。
【0076】
続いて、測定器1において、測定部22では脈拍数及び移動速度を測定する。より具体的には、脈拍センサ8では脈拍を圧脈波を検出し、マイクロコントローラ21ではこの検出した圧脈波に基づいて脈拍数を演算し、記憶部9ではこの演算した脈拍数を記憶する。また、加速度センサ7では加速度を検出し、マイクロコントローラ21ではこの検出した加速度に基づいて移動速度を演算し、記憶部9ではこの演算した移動速度を記憶する。なお、マイクロコントローラ21ではこれら脈拍数及び移動速度の測定についての一連の処理を一定時間間隔毎に行うように制御する。また、マイクロコントローラ21では出力器51からの制御データの受信(第一電極19の電位変化)を監視する(ステップSm2)。
【0077】
一方、出力器51において、電力供給部60では各電気系統各部に対して電力を供給する。そして、マイクロコントローラ70では測定データ及び制御データの送受をしないように初期モードに制御する。より具体的には、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ67では基準電位部64と電圧検出部68との間の接続を選択する(ステップSo1)。
【0078】
続いて、出力器51において、マイクロコントローラ70では時間経過を計時し、この時間経過に従って時間情報(時刻)随時更新し(ステップSo2)、表示部56では随時更新した時間情報(時刻)を表示する(ステップSo3)。なお、必要に応じて、入力部57では時間情報(時刻)を入力して時間情報(時刻)の設定の修正をすることができる。
【0079】
続いて、出力器51において、マイクロコントローラ70では第一スイッチ58又は第二スイッチ59のいずれが作動したかを判定する(ステップSo4)。ここで、図5に示すように、被験者500が右手で第四電極54に接して第一スイッチ58が作動した場合には(ステップSo4で第一スイッチ)、図7(a)に示すように、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第三電極71との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第四電極54との間の接続を選択し、第五セレクタ67では電圧検出部68と第四電極54との間の接続を選択する(ステップSo5)。一方、被験者500が右手で第五電極55に接して第二スイッチ59が作動した場合には(ステップSo4で第二スイッチ)、図7(b)に示すように、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第三電極71との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第五電極55との間の接続を選択し、第五セレクタ67では電圧検出部68と第五電極55との間の接続を選択する(ステップSo6)。
【0080】
続いて、出力器51において、発振部61では交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。また、これとともに、マイクロコントローラ70では、第一スイッチ58が作動した場合にはパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H)、チェックサム)にて、また、第二スイッチ59が作動した場合にはパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(02H)、チェックサム)にて制御データ(測定データを送るように要求するデータ)を変調部62に対して発行する。次いで、変調部62では、発振部61により生成された交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調(38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100としたもの。)する。次いで、電流出力部63では変調部62により変調された変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する(ステップSo7)。これによって、第一スイッチ58が作動した場合には第三電極71と第四電極54との間の身体部位(左手首と右手との間)に電流が流れ、一方、第二スイッチ59が作動した場合には第三電極71と第五電極55との間の身体部位(左手首と右手との間)に電流が流れる。
【0081】
続いて、出力器51において、図8に示すように、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ67では電圧検出部68と基準電位部64との間の接続を選択する(ステップSo8)。
【0082】
一方、測定器1において、第一電極19ではこの際に身体に生じる電位変化を検出する。ここで、身体に生じる電位変化は、V1[V]と0[V]の振幅で発振されている場合には、ピーク・トゥ・ピーク時において、(BZ1+BZ2)×V1÷(BZ1+BZ2+BZ3)の電位を生じる。次いで、電圧検出部17では基準電位部13での基準電位と、第一電極19により検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する。次いで、復調部18では電圧検出部17により検出した電圧を復調信号(制御データ)に復調する。次いで、マイクロコントローラ21では制御データを取り込む(ステップSm3)。
【0083】
続いて、測定器1において、図8に示すように、マイクロコントローラ21による制御に基づいて、第一セレクタ14では電流出力部12と第一電極19との間の接続を選択し、第二セレクタ15では電流出力部12と第二電極20との間の接続を選択し、第六セレクタ16では電圧検出部17と第二電極20との間の接続を選択する(ステップSm4)。
【0084】
続いて、測定器1において、発振部61では交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。また、これとともに、マイクロコントローラ21では、取り込んだ制御データに従って、パケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)にて測定データを変調部11に対して発行する。次いで、変調部11では,発振部10により生成された交流信号を測定データに基づいた変調信号に変調(38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100としたもの。)する。次いで、電流出力部12では変調部11により変調された変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を常時出力する(ステップSm5)。これによって、第一電極19と第二電極20との間の身体部位(左上腕の肘側寄りと左上腕の肩側寄りとの間)に常時電流が流れる。
【0085】
続いて、測定器1において、第一電極19ではこの際に身体部位(左上腕の肘側寄りと左上腕の肩側寄りとの間)に生じる電位変化を検出する。次いで、電圧検出部17では基準電位部13での基準電位と、第一電極19により検出した身体部位(左上腕の肘側寄りと左上腕の肩側寄りとの間)に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する。次いで、マイクロコントローラ21では電圧検出部17により検出した電圧の大きさについて判定する(ステップSm6)。
【0086】
ここで、検出した電圧の大きさが判定値未満である場合には(ステップSm6でNO)、マイクロコントローラ21による制御に基づいて、ブザー5では警告音を鳴らし、ステップSm5に戻る(ステップSm7)。一方、検出した電圧の大きさが判定値以上である場合には(ステップSm6でYES)、マイクロコントローラ21による制御に基づいて、ステップSm1と同様に受信モードとなり(ステップSm8)、ステップSm2に戻って一連の処理を繰り返す。
【0087】
一方、出力器51において、被験者500が右手で第4電極54に接して第一スイッチ58が作動、右手で第5電極55に接して第一スイッチ58が作動、又は右手で入力部57を作動すると、第三電極71ではこの際に身体部位(左上腕の肘側寄りと左上腕の肩側寄りとの間)に生じる電位変化を検出する。次いで、電圧検出部68では基準電位部64での基準電位と、第三電極71により検出した身体部位に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する。次いで、復調部69では電圧検出部68により検出した電圧を復調信号(測定データ)に復調する。次いで、マイクロコントローラ70では測定データを取り込む(ステップSo9)。
【0088】
続いて、出力器51において、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、表示部56では随時更新して表示する時間情報(時刻)に加えて、測定データ(脈拍数、移動速度)を表示する(ステップSo10)。
【0089】
続いて、出力器51において、マイクロコントローラ70による制御に基づいて、ステップSo1と同様に初期モードとなり(ステップSo11)、ステップSo2に戻って一連の処理を繰り返す。
【0090】
以上のような実施例1における活動情報計によると、測定器1が、電流出力部12と第一電極19及び第二セレクタ15との間に第一セレクタ14を、電流出力部12と第二電極20及び第一セレクタ14との間に第二セレクタ15を、第二電極20と電圧検出部17及び基準電位部13との間に第六セレクタ16を配置し、基準電位部13で基準電位を有するものであり、出力器51が、電流出力部63と第三電極71及び第四セレクタ65との間に第三セレクタ66を、電流出力部63と第四電極54(又は第五電極55)及び第三セレクタ66との間に第四セレクタ65を、第四電極54(又は第五電極55)と電圧検出部68及び基準電位部64との間に第五セレクタ67を配置し、基準電位部64で基準電位を有するものであって、第一セレクタ14、第二セレクタ15及び第六セレクタ16が受信モードの接続関係にあるときに、第四セレクタ65、第三セレクタ66及び第五セレクタ67が送信モードの接続関係となって出力器51から測定器1に制御データを送り、第四セレクタ65、第三セレクタ66及び第五セレクタ67が受信モードの接続関係にあるときに、第一セレクタ14、第二セレクタ15及び第六セレクタ16が送信モードの接続関係となって測定器1から出力器51に測定データを送ることから、環境による影響が受けにくい安定した通信が可能で、双方向に通信をできるといった利便性の高いものとなる。
【0091】
なお、上述した実施例1では、出力器51における送信電極75と開始スイッチ73は、それぞれ二つ(第四電極54及び第五電極55、第一スイッチ58及び第二スイッチ59)から成り、第四電極54に接触することによって第一スイッチ58が作動することによって、測定器1から出力器51に対して測定データとして脈拍数を送り、また、第五電極55に接触することによって第二スイッチ59が作動することによって、測定器1から出力器51に対して測定データとして移動速度を送るものであったが、測定器1におけるセンサの増やして多く種類の測定データ(例えば、脈拍数及び移動速度以外に体温や血圧など)を取得し、出力器51における送信電極75と開始スイッチ73の数を増やすことによって、多く種類の測定データの中から必要とする特定の測定データだけについて知ることが可能となる。
【実施例2】
【0092】
実施例2においては、身体部分間インピーダンスに基づいて生ずる電圧を検出する態様の活動情報計について、図1、図4、図5、図11乃至図17を用いて詳述する。なお、これらの図は、実施例1における活動情報計と形態及び機能を同じくする実施例2における活動情報計の構成部分については同じ符号を付し、また、実施例1における活動情報計と形態又は機能が異なる実施例2における活動情報計の構成部分については異なる符合を付すものである。
【0093】
実施例2における活動情報計は、実施例1における活動情報計と同じく、図1に示すように、分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器101と出力器151とによって構成し、腕501に装着して用いるものである。
【0094】
測定器101の構成について詳述する。
【0095】
図11は実施例2としての活動情報計における測定器の構成を示すブロック図である。図1又は図11に示すように測定器101は、大別すると、ケース2と、腕501における左上腕に巻きつけることによってこのケース2を装着させるためのバンド3とによって構成し、活動情報(測定データ)として脈拍数と移動速度とを測定し、出力器151と通信を行う。
【0096】
ケース2には、その外面に、電源スイッチ4及びブザー5を備え、また、その内部に、電子基板上に設けられた電力供給部6、加速度センサ7、記憶部9、発振部10、変調部11、電流出力部12、第一セレクタ14、第二セレクタ15、電圧検出部117、復調部18及びマイクロコントローラ121を備える。
【0097】
バンド3には、その装着面に、第一電極119、第二電極120及び脈拍センサ8を備える。
【0098】
ここで、これら測定器101におけるケース2及びバンド3に備わる各部について詳述する。
【0099】
電力供給部6は、電気系統各部(電源スイッチ4、ブザー5、加速度センサ7、脈拍センサ8、記憶部9、発振部10、変調部11、電流出力部12、第一電極19、第二電極120、第一セレクタ14、第二セレクタ15、電圧検出部117、復調部18、マイクロコントローラ121)に対して電力を供給する。
【0100】
電源スイッチ4は、スライド式によるもので、電力供給部6から電気系統各部に対する電力供給の開始を行う。
【0101】
ブザー5は、測定データの送信できない可能性のある状態の場合に警告音を発生する。
【0102】
脈拍センサ8は、圧電式によるもので、この圧電素子により圧脈波を検出する。
【0103】
加速度センサ7は、半導体ピエゾ抵抗式によるもので、被験者500が活動している時における加速度を検出する。
【0104】
記憶部9は、脈拍センサ8で検出した圧脈波に基づいてマイクロコントローラ121で求めた脈拍数と、加速度センサ7で検出した加速度に基づいてマイクロコントローラ121で求めた移動速度とをサンプリング毎に順次記憶する。また、マイクロコントローラ121おいて処理した演算・制御・計時などの諸情報について記憶する。
【0105】
発振部10は、交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。
【0106】
変調部11は、発振部10で生成した交流信号を記憶部9で記憶した測定データに基づいた変調信号に変調する。より具体的には、変調は、38,400bpsの振幅偏移変調(ASK:Amplitude shift keying)によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100とするものである。そして、変調信号は、マイクロコントローラ121で発行したパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)による測定データに基づくものである。
【0107】
電流出力部12は、変調部11で変調した変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する。なお、シンボル1の時に流す電流を300mAとするのは、身体に悪い影響を与えずに、ノイズなどの影響を受けにくい大きな信号で検出可能とするためである。
【0108】
第一電極119は、バンド3を左上腕に装着した際に、肩側寄りに位置するように、バンド3の装着面に配置する。そして、第一電極119は、送受信電極(送信・受信兼用の電極)123であり、第二電極120と協同することによって、出力器側の電流出力部12から身体に電流を流している際にこれが位置する身体の部分に生じる電位を検出したり、第二電極120と協同することによって電流出力部12で出力した電流を身体に流したりする。
【0109】
第二電極120は、バンド3を左上腕に装着した際に、肘側寄りに位置するように、バンド3の装着面に配置する。そして、第二電極120は、送受信電極(送信・受信兼用の電極)124であり、出力器側の電流出力部12から身体に電流を流している際にこれが位置する身体の部分に生じる電位を検出したり、第一電極119と協同することによって電流出力部12により出力された電流を身体に流したりする。
【0110】
なお、第一電極119と第二電極120とは、図20(a)に示すように、通信の向き(腕の長手方向)Lに、10mm以上離した距離(配置間距離d)にて配置する。発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性があるためである。なお、上腕への装着が容易にできる測定器1の大きさを考慮すると、配置間距離dは30mm程度とすることが好ましい。
【0111】
電圧検出部117は、第一電極119で検出した身体の部分に生じた電位と、第二電極120で検出した身体の部分に生じた電位とに基づく電圧を検出する。
【0112】
復調部18は、電圧検出部17で検出した電圧を復調信号に復調する。
【0113】
第一セレクタ14は、電流出力部12と第一電極119との間の接続、又は電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続のいずれかを選択する。
【0114】
第二セレクタ15は、電流出力部12と第二電極120との間の接続、又は電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続のいずれかを選択する。
【0115】
マイクロコントローラ121は、記憶部、計時部、演算部、制御部を備え、次のi)〜v)を含んだ各種の演算・判定・記憶などに関する制御などの処理を行う。
i)脈拍センサ8に対して圧脈波の検出を制御し、検出した圧脈波に基づいて脈拍数を演算し、記憶部9に対して測定データとして演算した脈拍数の記憶を制御する。
ii)加速度センサ7に対して加速度の検出を制御し、検出した加速度に基づいて移動速度を演算し、記憶部9に対して測定データとして演算した移動速度の記憶を制御する。
iii)制御データ(測定データを送るように要求するデータ又は測定器に対して各種の制御を行うためのデータ)を受信した時に、発振部10に対して交流信号の生成を制御する。
iv)測定データを変調部11に対して発行する。なお、測定データは、パケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)にて発行する。
v)制御データを受ける場合(受信モードの場合)には、第一セレクタ14に対して電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続を選択し、及び第二セレクタ15に対して電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続を選択するように制御する。また、測定データを送る場合(送信モードの場合)には、第一セレクタ14に対して電流出力部12と第一電極119との間の接続を選択し、及び第二セレクタ15に対して電流出力部12と第二電極120との間の接続を選択するように制御する。
【0116】
なお、上記において、脈拍センサ8、加速度センサ7、記憶部9及びマイクロコントローラ121により、活動情報として脈拍数と移動速度とを測定する測定部22を構成する。
【0117】
次に、出力器151の構成について詳述する。
【0118】
図12は実施例2としての活動情報計における出力器の構成を示すブロック図である。図1又は図12に示すように出力器151は、大別すると、ケース52と、腕501における左手首に巻きつけることによってこのケース52を装着させるためのバンド53とによって構成し、普段は時間情報を表示し、被験者500が知りたいときに、活動情報として脈拍数と移動速度とを通信により取得して表示する。
【0119】
ケース52には、その外面に、入力部57、表示部56、第四電極154、第五電極155、第一スイッチ58及び第二スイッチ59を備え、また、その内部に、電子基板上に設けられた電力供給部60、発振部61、変調部62、電流出力部63、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ167、第六セレクタ176、電圧検出部168、復調部69及びマイクロコントローラ170を備える。
【0120】
バンド53には、その装着面に、第三電極171を備える。
【0121】
ここで、これら出力器151におけるケース52及びバンド53に備わる各部について詳述する。
【0122】
電力供給部60は、電気系統各部(入力部57、表示部56、発振部61、変調部62、電流出力部63、第三電極171、第四電極154、第五電極155、第一スイッチ58、第二スイッチ59、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ167、第六セレクタ176、電圧検出部168、復調部69、マイクロコントローラ170)に対して電力を供給する。
【0123】
入力部57は、4個のスイッチから成り、時間情報(時刻)を入力する。
【0124】
表示部56は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)によるもので、時間情報(時刻)、測定データ(脈拍数又は移動速度)について表示する。
【0125】
発振部61は、交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。
【0126】
変調部62は、発振部61で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する。ここで、変調は、38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100とするものである。そして、変調信号は、マイクロコントローラ170で発行したパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H,02H)、チェックサム)による制御データに基づくものである。
【0127】
電流出力部63は、変調部62で変調した変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する。
【0128】
第三電極171は、バンド53を左手首に装着した際に、バンド53の装着面に配置する。そして、第三電極171は、第一送受信電極(送信・受信兼用の電極)174であり、測定器側の電流出力部63から身体に電流を流している際にこれが位置する身体の部分に生じる電位を検出したり、第四電極154又は第五電極155と協同することによって電流出力部63により出力された電流を身体に流したりする。
【0129】
第四電極154及び第五電極155は、バンド53を手首に装着した際に、バンド53の表示面(手首と接触しない箇所)に配置する。そして、第四電極154及び第五電極155は、第二送受信電極(送信・受信兼用の電極)175であり、測定器側の電流出力部63から身体に電流を流している際にこれが位置する身体の部分に生じる電位を検出したり、第三電極171と協同することによって電流出力部63により出力された電流を身体に流したりする。
【0130】
第一スイッチ58は、第四電極154の下側に配置し、被験者500の右手が第四電極154に接すると作動する。第二スイッチ59は、第五電極155の下側に配置し、被験者500の右手が第五電極155に接すると作動する。
【0131】
電圧検出部168は、第三電極171で検出した身体の部分に生じた電位と、第四電極154及び第五電極155で検出した身体の部分に生じた電位とに基づく電圧を検出する。
【0132】
復調部69は、電圧検出部168で検出した電圧を復調信号に復調する。
【0133】
第三セレクタ66は、電流出力部63と第三電極171との間の接続、又は電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続のいずれかを選択する。
【0134】
第四セレクタ65は、電流出力部63と第四電極154又は第五電極155との間の接続、又は電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続のいずれかを選択する。
【0135】
第五セレクタ167は、第三電極171と電圧検出部168との間の接続、又は第三電極171と第六セレクタ176との間の接続のいずれかを選択する。
【0136】
第六セレクタ176は、第四電極154又は第五電極155と電圧検出部168との間の接続、又は第四電極154又は第五電極155と第五セレクタ167との間の接続のいずれかを選択する。
【0137】
マイクロコントローラ170は、記憶部、計時部、演算部、制御部を備え、次のi)〜v)を含んだ各種の入力・演算・判定・記憶・表示などに関する制御などの処理を行う。
i)測定データを受信した時に、発振部61に対して交流信号の生成を制御する。
ii)第一スイッチ58又は第二スイッチ59のいずれが作動したかを判定して、制御データ(測定データを送るように要求するデータ又は測定器に対して各種の制御を行うためのデータ)を変調部62に対して発行する。なお、制御データは、パケット形式(例えば、測定データを送るように要求するデータの場合には、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H,02H)、チェックサム)にて発行する。なお、ここで、データは、第一スイッチ58が作動した場合には、01H(脈拍数の要求を意味するデータ)、また、第二スイッチ59が作動した場合には、02H(移動速度の要求を意味するデータ)とする。
iii)測定データ及び制御データの送受をしない場合(初期モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ167に対して第六セレクタ176と電圧検出部168との間の接続を選択し、及び第六セレクタ176に対して第五セレクタ167と電圧検出部168との間の接続を選択するように制御する。また、制御データを送る場合(送信モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第三電極171との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第四電極154又は第五電極155との間の接続を選択し、第五セレクタ167に対して第三電極171と電圧検出部168との間の接続を選択し、及び第六セレクタ176に対して第四電極154又は第五電極155と電圧検出部168との間の接続を選択するように制御する。また、測定データを受ける場合(受信モードの場合)には、第三セレクタ66に対して電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65に対して電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ167に対して第三電極171と電圧検出部168との間の接続を選択し、及び第六セレクタ176に対して第四電極154又は第五電極155と電圧検出部168との間の接続を選択するように制御する。
iv)入力部57により入力された時間情報(時刻)にて設定し、その後、計時部にて計時した時間経過に従って時間情報(時刻)随時更新する。
v)表示部56に対して、先に計時した時間情報(時刻)、測定器101から送られてきて受けた測定データ(脈拍数又は移動速度)を表示するように制御する。
【0138】
なお、上記において、表示部56及びマイクロコントローラ170により、復調部69で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部72を構成する。また、第一スイッチ58及び第二スイッチ59により、身体の他端部位(右手)が第二送受信電極175(第四電極154又は第五電極155)に接した際に作動する開始スイッチ73を構成する。
【0139】
次に、図16は実施例2としての活動情報計の操作及び動作の流れ(前半)を示すフローチャート図である。図17は実施例2としての活動情報計の操作及び動作の流れ(後半)を示すフローチャート図である。図4は測定器101と出力器151との間においてデータの通信を行っていないときの身体の姿勢状態を示す図である。図5は測定器101と出力器151との間においてデータの通信を行っているときの身体の姿勢状態を示す図である。図13は、測定器101と出力器151との間においてデータの通信を行っていないときの状態を電気的に示す等価回路図である。図14は出力器151から測定器101へと制御データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図であり、(a)は測定データとして脈拍数を要求するために第四電極を選択した状態、(b)は測定データとして移動速度を要求するために第五電極を選択した状態を示す。図15は測定器101から出力器151へと測定データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図であり、(a)は測定データとして脈拍数の送信を行っているときの状態、(b)は測定データとして移動速度の送信を行っているときの状態を示す。
【0140】
なお、図13、図14及び図15において、BZ3は、第三電極171(第一送受信電極174)が位置する左手首(身体の一端部位)から第二電極120(送受信電極124)が位置する左上腕の肘側寄りまでの間におけるインピーダンスを示す。BZ2は、第二電極120(送受信電極124)が位置する左上腕の肘側寄りから第一電極119(送受信電極123)が位置する左上腕の肩側寄りまでの間におけるインピーダンスを示す。BZ1は、第一電極119(送受信電極123)が位置する左上腕の肩側寄りから第四電極154又は第五電極155が位置する右手(身体の他端部位)までの間におけるインピーダンスを示す。CZ1は、第一電極119と左上腕の肩側寄りとの間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ2は、第二電極120と左上腕の肘側寄りとの間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ3は、第三電極171と左手首(身体の一端部位)との間に生じる接触インピーダンスを示す。CZ4は、第四電極154又は第五電極155と右手(身体の他端部位)との間に生じる接触インピーダンスを示す。
【0141】
実施例2における活動情報計は、図16及び図17に示される流れにて動作処理をする。
【0142】
まず、図1に示すように、被験者500は、測定器101を左上腕に、かつ出力器151を左手首に装着する。ここで、測定器101において、電源スイッチ4がオンされると電力供給部6では各電気系統各部に対して電力を供給する。そして、マイクロコントローラ121では出力器151から制御データが受け取れるように受信モードに制御する。より具体的には、マイクロコントローラ121による制御に基づいて、第一セレクタ14では電流出力部12と第二セレクタ15との間の接続を選択し、第二セレクタ15では電流出力部12と第一セレクタ14との間の接続を選択する(ステップPm1)。
【0143】
続いて、測定器101において、測定部22では脈拍数及び移動速度を測定する。より具体的には、脈拍センサ8では脈拍を圧脈波を検出し、マイクロコントローラ121ではこの検出した圧脈波に基づいて脈拍数を演算し、記憶部9ではこの演算した脈拍数を記憶する。また、加速度センサ7では加速度を検出し、マイクロコントローラ121ではこの検出した加速度に基づいて移動速度を演算し、記憶部9ではこの演算した移動速度を記憶する。なお、マイクロコントローラ121ではこれら脈拍数及び移動速度の測定についての一連の処理を一定時間間隔毎に行うように制御する。また、マイクロコントローラ121では出力器151からの制御データの受信(第一電極119と第二電極120との間の電圧)を監視する(ステップPm2)。
【0144】
一方、出力器151において、電力供給部60では各電気系統各部に対して電力を供給する。そして、マイクロコントローラ170では測定データ及び制御データの送受をしないように初期モードに制御する。より具体的には、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ67では第六セレクタ176と電圧検出部168との間の接続を選択し、第六セレクタ176では第五セレクタ67と電圧検出部168との間の接続を選択する(ステップPo1)。
【0145】
続いて、出力器151において、マイクロコントローラ170では時間経過を計時し、この時間経過に従って時間情報(時刻)随時更新し(ステップPo2)、表示部56では随時更新した時間情報(時刻)を表示する(ステップPo3)。なお、必要に応じて、入力部57では時間情報(時刻)を入力して時間情報(時刻)の設定の修正をすることができる。
【0146】
続いて、出力器151において、マイクロコントローラ170では第一スイッチ58又は第二スイッチ59のいずれが作動したかを判定する(ステップPo4)。ここで、図5に示すように、被験者500が右手で第四電極154に接して第一スイッチ58が作動した場合には(ステップPo4で第一スイッチ)、図14(a)に示すように、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第三電極171との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第四電極154との間の接続を選択し、第五セレクタ167では第三電極171と電圧検出部168との間の接続を選択し、第六セレクタ176では第四電極154と電圧検出部168との間の接続を選択する(ステップPo5)。一方、被験者500が右手で第五電極155に接して第二スイッチ59が作動した場合には(ステップPo4で第二スイッチ)、図14(b)に示すように、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第三電極171との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第五電極155との間の接続を選択し、第五セレクタ67では第三電極171と電圧検出部168との間の接続を選択し、第六セレクタ176では第五電極155と電圧検出部168との間の接続を選択する(ステップPo6)。
【0147】
続いて、出力器151において、発振部61では交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。また、これとともに、マイクロコントローラ170では、第一スイッチ58が作動した場合にはパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(01H)、チェックサム)にて、また、第二スイッチ59が作動した場合にはパケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長(01H)、データ(02H)、チェックサム)にて制御データ(測定データを送るように要求するデータ)を変調部62に対して発行する。次いで、変調部62では、発振部61により生成された交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調(38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100としたもの。)する。次いで、電流出力部63では変調部62により変調された変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を出力する(ステップPo7)。これによって、第一スイッチ58が作動した場合には第三電極171と第四電極154との間の身体部位(左手首と右手との間)に電流が流れ、一方、第二スイッチ59が作動した場合には第三電極171と第五電極155との間の身体部位(左手首と右手との間)に電流が流れる。
【0148】
続いて、出力器151において、図15に示すように、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、第三セレクタ66では電流出力部63と第四セレクタ65との間の接続を選択し、第四セレクタ65では電流出力部63と第三セレクタ66との間の接続を選択し、第五セレクタ67では第三電極171と電圧検出部168との間の接続を選択する(ステップPo8)。
【0149】
一方、測定器101において、第一電極119及び第二電極120ではそれぞれが位置する身体の部分に生じる電位を検出する。次いで、電圧検出部117では第一電極119と第二電極120とのそれぞれが位置する身体の部分に生じる電位差を検出する。換言すると、電圧検出部117では第一電極119により検出した身体の部分に生じた電位と第二電極120により検出した身体の部分に生じた電位とに基づく電圧を検出する。ここで第一電極119と第二電極120との間に生ずる電圧は、身体に流す電流をIとすると、I×BZ2の電圧が生ずる。次いで、復調部18では電圧検出部117により検出した電圧を復調信号(制御データ)に復調する。次いで、マイクロコントローラ121では制御データを取り込む(ステップPm3)。
【0150】
続いて、測定器101において、図17に示すように、マイクロコントローラ121による制御に基づいて、第一セレクタ14では電流出力部12と第一電極119との間の接続を選択し、第二セレクタ15では電流出力部12と第二電極120との間の接続を選択する(ステップPm4)。
【0151】
続いて、測定器101において、発振部61では交流信号(例えば、10MHzの搬送波)を生成する。また、これとともに、マイクロコントローラ121では、取り込んだ制御データに従って、パケット形式(例えば、メーカID、製品ID、コマンド(44H)、データ長、データ、チェックサム)にて測定データを変調部11に対して発行する。次いで、変調部11では,発振部10で生成した交流信号を測定データに基づいた変調信号に変調(38,400bpsの振幅偏移変調によるシンボル1とシンボル0との組み合わせを基本に、データビット1の場合にはシンボル110、データビット0の場合にはシンボル100としたもの。)する。次いで、電流出力部12では変調部11で変調した変調信号に対応した電流(例えば、シンボル1の時:300mA、シンボル0の時:0mA)を常時出力する(ステップPm5)。これによって、第一電極119と第二電極120との間の身体部位(左上腕の肘側寄りと左上腕の肩側寄りとの間)に常時電流が流れる。
【0152】
続いて、測定器101において、第一電極119及び第二電極120ではそれぞれが位置する身体の部分に生じる電位を検出する。次いで、電圧検出部117では第一電極119と第二電極120とのそれぞれが位置する身体の部分に生じる電位差を検出する。換言すると、電圧検出部117では第一電極119で検出した身体の部分に生じた電位と第二電極120により検出した身体の部分に生じた電位とに基づく電圧を検出する。次いで、マイクロコントローラ121では電圧検出部117で検出した電圧の大きさについて判定する(ステップPm6)。
【0153】
ここで、検出した電圧の大きさが判定値未満である場合には(ステップPm6でNO)、マイクロコントローラ121による制御に基づいて、ブザー5では警告音を鳴らし、ステップPm5に戻る(ステップPm7)。一方、検出した電圧の大きさが判定値以上である場合には(ステップPm6でYES)、マイクロコントローラ121による制御に基づいて、ステップPm1と同様に受信モードとなり(ステップPm8)、ステップPm2に戻って一連の処理を繰り返す。
【0154】
一方、出力器151において、被験者500が右手で第4電極154に接して第一スイッチ58が作動、右手で第5電極155に接して第一スイッチ58が作動、又は右手で入力部57を作動すると、第三電極171及び第四電極154、又は第三電極171及び第五電極155では、それぞれが位置する身体の部分に生じる電位を検出する。次いで、電圧検出部168では、第三電極171及び第四電極154、又は第三電極171及び第五電極155のそれぞれが位置する身体の部分に生じる電位差を検出する。換言すると、電圧検出部117では第三電極171により検出した身体の部分に生じた電位と第四電極154又は第五電極155とのそれぞれが位置する身体の部分に生じた電位とに基づく電圧を検出する。次いで、復調部69では電圧検出部168で検出した電圧を復調信号(測定データ)に復調する。次いで、マイクロコントローラ170では測定データを取り込む(ステップPo9)。
【0155】
続いて、出力器151において、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、表示部56では随時更新して表示する時間情報(時刻)に加えて、測定データ(脈拍数、移動速度)を表示する(ステップPo10)。
【0156】
続いて、出力器151において、マイクロコントローラ170による制御に基づいて、ステップPo1と同様に初期モードとなり(ステップPo11)、ステップPo2に戻って一連の処理を繰り返す。
【0157】
以上のような実施例2における活動情報計によると、測定器101が、電流出力部12と第一電極119及び第二セレクタ15との間に第一セレクタ14を、電流出力部12と第二電極120及び第一セレクタ14との間に第二セレクタ15を配置し、出力器151が、電流出力部63と第三電極171及び第四セレクタ65との間に第三セレクタ66を、電流出力部63と第四電極154(又は第五電極155)及び第三セレクタ66との間に第四セレクタ65を、第三電極171と電圧検出部168及び第六セレクタ176との間に第五セレクタ167を、第四電極154(又は第五電極155)と電圧検出部168及び第五セレクタ167との間に第六セレクタ176を配置し、第一セレクタ14及び第二セレクタ15が受信モードの接続関係にあるときに、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ167及び第六セレクタ176が送信モードの接続関係となって出力器151から測定器101に制御データを送り、第三セレクタ66、第四セレクタ65、第五セレクタ167及び第六セレクタ176が受信モードの接続関係にあるときに、第一セレクタ14及び第二セレクタ15が送信モードの接続関係となって測定器101から出力器151に測定データを送ることから、環境による影響が受けにくい安定した通信が可能で、双方向に通信をできるといった利便性の高いものとなる。
【0158】
なお、上述した実施例2では、出力器151における第二送受信電極175と開始スイッチ73は、それぞれ二つ(第四電極154及び第五電極155、第一スイッチ58及び第二スイッチ59)から成り、第四電極154に接触することによって第一スイッチ58が作動することによって、測定器101から出力器151に対して測定データとして脈拍数を送り、また、第五電極155に接触することによって第二スイッチ59が作動することによって、測定器101から出力器151に対して測定データとして移動速度を送るものであったが、測定器101におけるセンサの増やして多く種類の測定データ(例えば、脈拍数及び移動速度以外に体温や血圧など)を取得し、出力器151における第二送受信電極175と開始スイッチ73の数を増やすことによって、多く種類の測定データの中から必要とする特定の測定データだけについて知ることが可能となる。
【0159】
以上、本発明に係る活動情報計の実施例である。
【0160】
上述した実施例1又は2における活動情報計は、腕と手を電極に接することによってデータの伝達を行う形態であったが、図18に示すような形態としてもよい。具体的には、本発明に係る活動情報計は、図18(a)に示すように、実施例の測定器1又は101を片脚に装着し、実施例の出力器51又は151の構成各部を4電極タイプの体組成計511に備え、4電極タイプの体組成計に有する一部の電極を実施例の第三電極71又は171、第四電極54又は154、第五電極55又は155として兼用したり、図18(b)に示すように、実施例の測定器1又は101を片脚に装着し、実施例の出力器51又は151の構成各部を6電極タイプの体組成計512に有する一部の電極を実施例の第三電極71又は171、第四電極54又は154、第五電極55又は155として兼用したり、図18(c)に示すように、実施例の測定器1又は101を片腕に装着し、実施例の出力器51又は151の構成各部を6電極タイプの体組成計512に有する一部の電極を実施例の第三電極71又は171、第四電極54又は154、第五電極55又は155として兼用したりしても実施可能である。
【0161】
また、上述した図18に示す活動情報計は、身体の一端部位と身体の他端部位とに実施例の第三電極71又は171、第四電極54又は154、第五電極55又は155を有し、身体の一端部位と身体の他端部位との間の電流路に実施例の測定器1又は101を設ける形態であるが、上述した実施例1による形態の活動情報計の場合には、身体の一端部位と身体の他端部位とに実施例の第三電極71又は171、第四電極54又は154、第五電極55又は155を有し、身体の一端部位と身体の他端部位との間の電流路に測定器1又は101を設けなくともよく、図19に示すように身体の一端部位(左手首)と身体の他端部位(右手)との間の電流路の外側(大腿)に測定器を設けても実施可能である。
【0162】
更に、上述した実施例1又は2では、測定器1又は101は、活動情報として脈拍数と移動速度とを測定するものであったが、これに限られるものでない。例えば、活動情報として血圧、体温などを測定してもよい。
【0163】
更に、上述した実施例1又は2では、電源スイッチ4は、スライド式によるものとしたがプッシュ式その他の形式であってもよく、また、脈拍センサ8は、圧電式によるものとしたが光電式その他の形式であってもよく、加速度センサ7は、半導体ピエゾ抵抗式によるものとしたが圧電式、静電容量式その他の形式であってもよい。
【0164】
更に、上述した実施例1又は2では、バンド3を左上腕に装着した際に、バンド3の装着面に配置した第一電極19又は119と第二電極20又は120との位置関係は、図20(a)に示すように、通信の向き(腕の長手方向)Lに、隣り合って並べたが、より好ましくは、図20(b)に示すように反する向きとした方がよい。発汗や毛細血管による影響で通電を起こし、通信状態に支障をきたす可能性があるためである。実施例1又は2で説明した第一電極19又は119と第二電極20又は120とを通信の向き(腕の長手方向)Lに、10mm以上離した距離(配置間距離d)にて配置することと組み合わせると通信状態の支障をより確実に防止することができる。
【0165】
更に、上述した実施例1における図9及び図10に示される流れによる動作処理又は実施例2における図16及び図17に示される流れによる動作処理の説明では、出力器51又は151から制御データとして測定データを送るように要求するデータを測定器1又は101に送信し、この送信された測定データを送るように要求するデータを受けた測定器1又は101が出力器51又は151に測定データを送信し、この送信された測定データを受けた出力器51又は151がこの測定データを表示部に表示するものであったが、電源スイッチ4がオンされると、測定器1又は101から測定データを常時送信し続け、被験者500が右手で第4電極54又は154に接して第一スイッチ58が作動、右手で第5電極55又は155に接して第一スイッチ58が作動すると、この常時送信され続ける測定データを出力器51又は151で受け、この受けた測定データを表示部に表示するようにすることも同様に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】活動情報計における測定器の外観を示す外観図である。(実施例1、2)
【図2】活動情報計における測定器の構成を示すブロック図である。(実施例1)
【図3】活動情報計における出力器の構成を示すブロック図である。(実施例1)
【図4】測定器と出力器との間においてデータの通信を行っていないときの身体の姿勢状態を示す図である。(実施例1、2)
【図5】測定器と出力器との間においてデータの通信を行っているときの身体の姿勢状態を示す図である。(実施例1、2)
【図6】測定器と出力器との間においてデータの通信を行っていないときの状態を電気的に示す等価回路図である。(実施例1)
【図7】出力器から測定器へと制御データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図であり、(a)は測定データとして脈拍数を要求するために第四電極54を選択した状態、(b)は測定データとして移動速度を要求するために第五電極55を選択した状態を示す。(実施例1)
【図8】測定器から出力器へと測定データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図である。(実施例1)
【図9】活動情報計の操作及び動作の流れ(前半)を示すフローチャート図である。(実施例1)
【図10】活動情報計の操作及び動作の流れ(後半)を示すフローチャート図である。(実施例1)
【図11】活動情報計における測定器の構成を示すブロック図である。(実施例2)
【図12】活動情報計における出力器の構成を示すブロック図である。(実施例2)
【図13】測定器と出力器との間においてデータの通信を行っていないときの状態を電気的に示す等価回路図である。(実施例2)
【図14】出力器から測定器へと制御データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図であり、(a)は測定データとして脈拍数を要求するために第四電極54を選択した状態、(b)は測定データとして移動速度を要求するために第五電極55を選択した状態を示す。(実施例2)
【図15】測定器から出力器へと測定データの送信を行っているときの状態を電気的に示す等価回路図である。(実施例2)
【図16】活動情報計の操作及び動作の流れ(前半)を示すフローチャート図である。(実施例2)
【図17】活動情報計の操作及び動作の流れ(後半)を示すフローチャート図である。(実施例2)
【図18】実施例1又は2による形態の活動情報計の変形例であり、(a)は両足と片脚を電極に接する形態、(b)は片足と片脚と片手を電極に接する形態、(c)は片足と片腕と片手を電極に接する形態とする活動情報計を用いたときにおける身体の姿勢状態を示す図である。
【図19】実施例1による形態の活動情報計の変形例であり、片腕と片手と片脚を電極に接する形態とする活動情報計を用いたときにおける身体の姿勢状態を示す図である。
【図20】バンドを上腕に装着した際に測定器に有する電極の位置状態について示す電極配置図であり、(a)は隣り合って並んで位置した状態、(b)は反する向きに位置した状態を示す。
【符号の説明】
【0167】
1、101 測定器
2、52 ケース
3、53 バンド
4 電源スイッチ
5 ブザー
6、60 電力供給部
7 加速度センサ
8 脈拍センサ
9 記憶部
10、61 発振部
11、62 変調部
12、63 電流出力部
13、64 基準電位部
14 第一セレクタ
15 第二セレクタ
16、176 第六セレクタ
17、68、117、168 電圧検出部
18、69 復調部
19、119 第一電極
20、120 第二電極
21、70、121、170 マイクロコントローラ
22 測定部
23、74 送受信電極
24、75 送信電極
51、151 出力器
54、154 第四電極
55、155 第五電極
56 表示部
57 入力部
58 第一スイッチ
59 第二スイッチ
65 第四セレクタ
66 第三セレクタ
67、167 第五セレクタ
71、171 第三電極
72 出力部
73 開始スイッチ
123、174 第一送受信電極
124、175 第二送受信電極
500 被験者(身体)
501 腕
511、512 体組成計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器と出力器とを備え、
前記測定器は、
測定データとして活動情報について測定する測定部と、
交流信号を生成する測定器用発振部と、
前記測定器用発振部で生成した交流信号を前記測定部で測定した測定データに基づいた変調信号に変調する測定器用変調部と、
前記測定器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する測定器用電流出力部と、
身体の一端部位と身体の他端部位との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体に生じた電位変化を検出する測定器用送受信電極と、
前記身体の一端部位と前記測定器用送受信電極との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流す測定器用送信電極と、
基準電位を有する測定器用基準電位部と、
前記測定器用基準電位部での基準電位と前記測定器用送受信電極で検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する測定器用電圧検出部と、
前記測定器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する測定器用復調部と、
前記測定器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と第二セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第一セレクタと、
前記測定器用電流出力部と前記測定器用送信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第二セレクタと、
前記測定器用送信電極と前記測定器用電圧検出部との間の接続、又は前記測定器用基準電位部と前記測定器用電圧検出部との間の接続のいずれかを選択する第六セレクタと、
制御データを受ける場合には、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第二セレクタとの間の接続を選択し、前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記測定器用基準電位部と前記測定器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを送る場合には、前記測定部で測定した測定データを前記測定器用変調部に対して発行するとともに、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続を選択し、前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記測定器用送信電極と前記測定器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する測定器用制御部と、
を有し、
前記出力器は、
交流信号を生成する出力器用発振部と、
前記出力器用発振部で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する出力器用変調部と、
前記出力器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する出力器用電流出力部と、
前記身体の一端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体に生じた電位変化を検出する出力器用送受信電極と、
前記身体の他端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流す出力器用送信電極と、
基準電位を有する出力器用基準電位部と、
前記出力器用基準電位部での基準電位と前記出力器用送受信電極で検出した身体に生じた電位変化とに基づく電圧を検出する出力器用電圧検出部と、
前記出力器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する出力器用復調部と、
前記出力器用電流出力部と前記出力器用送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と第四セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第三セレクタと、
前記出力器用電流出力部と前記出力器用送信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第四セレクタと、
前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用基準電位部と前記出力器用電圧検出部との間の接続のいずれかを選択する第五セレクタと、
制御データを送る場合には、制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記測定器用送受信電極との間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、前記測定データを受ける場合には、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第四セレクタとの間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して前記出力器用基準電位部と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する出力器用制御部と、
前記出力器用復調部で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部と、
を有する、
ことを特徴とする活動情報計。
【請求項2】
前記出力器用送信電極は複数であり、
前記出力器用送信電極の各々ごとに、前記身体の他端部位が前記出力器用送信電極に接した際に作動する開始スイッチを更に有し、
前記出力器用制御部は、制御データを送る場合には、作動した前記開始スイッチに対応した制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と作動した前記開始スイッチに対応した前記出力器用送信電極との間の接続を選択し、及び前記第五セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用送信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の活動情報計。
【請求項3】
前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極との位置関係が反する向きとなるように、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする請求項1又は2記載の活動情報計。
【請求項4】
前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極との配置間距離が10mm以上となるように、前記測定器用送受信電極と前記測定器用送信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の活動情報計。
【請求項5】
分離して形成し、身体を媒体として測定データ及び制御データの伝達を行う測定器と出力器とを備え、
前記測定器は、
測定データとして活動情報について測定する測定部と、
交流信号を生成する測定器用発振部と、
前記測定器用発振部で生成した交流信号を前記測定部で測定した測定データに基づいた変調信号に変調する測定器用変調部と、
前記測定器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する測定器用電流出力部と、
身体の一端部位と身体の他端部位との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する測定器用第一送受信電極と、
前記身体の一端部位と前記測定器用第一送受信電極との間の身体部位に接して、前記測定器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する測定器用第二送受信電極と、
前記測定器用第一送受信電極で検出した身体部位に生じた電位と、前記測定器用第二送受信電極で検出した身体部位に生じた電位とに基づく電圧を検出する測定器用電圧検出部と、
前記測定器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する測定器用復調部と、
前記測定器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と第二セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第一セレクタと、
前記測定器用電流出力部と前記測定器用第二送受信電極との間の接続、又は前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第二セレクタと、
制御データを受ける場合には、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第二セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記第一セレクタとの間の接続を選択するように制御し、また、測定データを送る場合には、前記測定部で測定した測定データを前記測定器用変調部に対して発行するとともに、前記第一セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続を選択し、及び前記第二セレクタに対して前記測定器用電流出力部と前記測定器用第二送受信電極との間の接続を選択するように制御する測定器用制御部と、
を有し、
前記出力器は、
交流信号を生成する出力器用発振部と、
前記出力器用発振部で生成した交流信号を制御データに基づいた変調信号に変調する出力器用変調部と、
前記出力器用変調部で変調した変調信号に対応した電流を出力する出力器用電流出力部と、
前記身体の一端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する出力器用第一送受信電極と、
前記身体の他端部位に接して、前記出力器用電流出力部で出力した電流を身体に流し、また、身体部位に生じた電位を検出する出力器用第二送受信電極と、
前記出力器用第一送受信電極で検出した身体部位に生じた電位と、前記出力器用第二送受信電極で検出した身体部位に生じた電位とに基づく電圧を検出する出力器用電圧検出部と、
前記出力器用電圧検出部で検出した電圧を復調信号に復調する出力器用復調部と、
前記出力器用電流出力部と前記出力器用第一送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と第四セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第三セレクタと、
前記出力器用電流出力部と前記出力器用第二送受信電極との間の接続、又は前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続のいずれかを選択する第四セレクタと、
前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用電圧検出部と第六セレクタの間の接続のいずれかを選択する第五セレクタと、
前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続、又は前記出力器用電圧検出部と前記第五セレクタの間の接続のいずれかを選択する前記第六セレクタと、
制御データを送る場合には、制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記測定器用第一送受信電極との間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記出力器用第二送受信電極との間の接続を選択し、前記第五セレクタに対して前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを受ける場合には、前記第三セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第四セレクタとの間の接続を選択し、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、前記第五セレクタに対して前記出力器用第一送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する出力器用制御部と、
前記出力器用復調部で復調した復調信号に応じた測定データを出力する出力部と、
を有する、
ことを特徴とする活動情報計。
【請求項6】
前記出力器用第二送受信電極は複数であり、
前記出力器用第二送受信電極の各々ごとに、前記身体の他端部位が前記出力器用第二送受信電極に接した際に作動する開始スイッチを更に有し、
前記出力器用制御部は、制御データを送る場合には、作動した前記開始スイッチに対応した制御データを前記出力器用変調部に対して発行するとともに、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と作動した前記開始スイッチに対応した前記出力器用第二送受信電極との間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御し、また、測定データを受ける場合には、前記第四セレクタに対して前記出力器用電流出力部と前記第三セレクタとの間の接続を選択し、及び前記第六セレクタに対して作動した前記開始スイッチに対応する前記出力器用第二送受信電極と前記出力器用電圧検出部との間の接続を選択するように制御する、
ことを特徴とする請求項5記載の活動情報計。
【請求項7】
前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極との位置関係が反する向きとなるように、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする請求項5又は6記載の活動情報計。
【請求項8】
前記測定器を身体に装着した際に、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極との配置間距離が10mm以上となるように、前記測定器用第一送受信電極と前記測定器用第二送受信電極とを前記測定器に配置する、ことを特徴とする請求項5乃至7のうちのいずれか1項に記載の活動情報計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−211765(P2008−211765A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−307279(P2007−307279)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000133179)株式会社タニタ (303)
【Fターム(参考)】