説明

活動的な個人におけるタンパク質合成を増加させるための投与プロトコール

カスタマイズされたタンパク質摂取のための一口サイズの栄養製品又は大きな個々のタンパク質用量のいずれかを利用する方法が提供される。一般的な実施形態において、本開示は、アスリートに栄養を供給する方法を提供する。該方法は、種々の速い(例えばホエー)又は遅い(例えばカゼイン)タイプのタンパク質を供給することなくアスリートのアミノ酸利用性を変化させることができるタンパク質ベースのレジメンを提供するステップと、運動中のタンパク質ベースのレジメンを含む、タンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【背景】
【0001】
[0001]本開示は、栄養を供給するための方法に、一般的に関する。より具体的に言えば、本開示は、栄養製品を供給し、活動的な個人におけるタンパク質合成を増加させる方法を目的とする。
【0002】
[0002]消費者にタンパク質を供給するための栄養製品が知られている。典型的には、これらの栄養製品は、消費者又は消費者の活動の種類に基づく、いかなる推奨摂取必要量にも関連していない。例えば、持久力の必要な活動に従事するアスリートは、普段の歩行に出かける人より多い量(例えば、エネルギーのキロカロリー)の栄養製品を食べる必要がありそうである。結果として、栄養製品を食べる人は、栄養製品のタンパク質供給量を最適化するために、どれほどの量の栄養製品を消費するべきか知らない。
【概要】
【0003】
[0003]本開示は、運動前、運動中及び運動後にタンパク質摂取用の栄養製品を供給して運動後の回復期に個人のタンパク質合成を増加させるための様々な方法を提供する。一般的な実施形態において、本開示は、アスリートに栄養を供給する方法を提供する。該方法は、種々の速い(例えばホエー)又は遅い(例えばカゼイン)タイプのタンパク質を供給することなくアスリートのアミノ酸利用性を変化させることができるタンパク質ベースのレジメンを提供するステップと、運動中のタンパク質ベースのレジメンを含む、タンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップと、を含む。個人向けガイドラインは、アミノ酸利用性の変化を通じてタンパク質合成を制御することによってトレーニングによる筋肉発達の効果が高まるように、アスリートの特徴、スポーツ、及びアスリートのトレーニングプログラムの少なくとも1つに基づいて、運動レジメンのために消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。
【0004】
[0004]一実施形態において、タンパク質ベースのレジメンはタンパク質ブレンドを含み、該タンパク質ブレンドは、大豆タンパク質単離物、ホエータンパク質単離物、カゼインカルシウム、又は個々のアミノ酸若しくはタンパク質を含有する。一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、同じタンパク質プロファイルを有し用量の異なる組成物から本質的になる。
【0005】
[0005]一実施形態において、個人向けガイドラインは、一回の運動に近接するタイミング、例えば、運動レジメンの実施前又は実施後でのボーラス投与量を推奨する。他の実施形態において、個人向けガイドラインは、運動レジメン開始前、実施中及び実施後のパルス投与量を推奨する。
【0006】
[0006]一実施形態において、アスリートの特徴は、体重、身長、年齢、性別、又はそれらの組み合わせであり得る。トレーニングレジメンは、エアロビクス、重量挙げ、ランニング、水泳、サイクリング、チームスポーツ、又はそれらの組み合わせであり得る。
【0007】
[0007]一実施形態において、個人向けガイドラインはさらに、アスリートのトレーニングプログラムの期間に基づく。個人向けガイドラインは、スポーツに基づいて決定することができる。トレーニングプログラムは、減量、筋肉増強、耐久トレーニング、筋肉の引き締め、又はそれらの組み合わせなどの目的を達成するためにデザインされ得る。個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングプログラムの少なくとも1つに基づいて、運動前及び運動中に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供することができる。
【0008】
[0008]一実施形態において、一口サイズの栄養製品は、甘い味を有し、タンパク質が高度に濃縮している。タンパク質ベースの製品は、コーティングを含むことができる。一実施形態において、コーティングはチョコレートである。コーティングは、微粒子をさらに含むことができる。
【0009】
[0009]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は約5グラム〜35の重さである。タンパク質ベースの製品は、パルス投与に望ましい量、約2グラム〜約4グラムのタンパク質を含み得る。タンパク質ベースの製品は、大豆タンパク質単離物、ホエータンパク質単離物及びカゼインカルシウムを含有するタンパク質ブレンドを含み得る。
【0010】
[0010]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の約20重量%〜約40重量%の量のタンパク質を含む。タンパク質ベースの製品はまた、タンパク質ベースの製品の約10重量%〜約40重量%の量の脂肪を含むことができる。一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の10重量%未満の飽和脂肪と共に、15重量%を超える量のタンパク質を含む。
【0011】
[0011]他の実施形態において、本開示は、レジスタンス運動の利益を増大させる方法を提供する。該方法は、実質的に同じアミノ酸プロファイルを有するタンパク質組成物の少なくとも2つの異なる用量を提供するステップと、運動前、運動中及び運動後にいずれの用量を摂取すべきかに関するガイドラインを提供するステップと、を含む。
【0012】
[0012]他の実施形態において、本開示は、タンパク質ベースの製品を販売する方法を提供する。方法は、単一の便利なパッケージで少なくとも1つのタンパク質ベースの製品を供給するステップ、及びタンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップを含む。個人向けガイドラインは、運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。方法は、アスリートに、タンパク質ベースの製品パッケージ及びガイドラインを販売するステップをさらに含む。個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングレジメンの少なくとも1つに基づくことができる。
【0013】
[0013]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は個別に包装されていない。他の実施形態において、タンパク質ベースの製品は個別に包装されている。
【0014】
[0014]他の実施形態において、本開示は、運動後のアスリートのタンパク質合成を改良する方法を提供する。方法は、タンパク質ベースの製品を供給するステップ、及びタンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップを含む。個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングレジメンの少なくとも1つに基づいて、運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。
【0015】
[0015]本開示の利点は、運動前、運動中及び運動後に栄養製品を供給する、改良された方法を提供することである。
【0016】
[0016]本開示の他の利点は、運動前、運動中及び運動後にタンパク質を消費するための新規の方法を提供することである。
【0017】
[0017]本開示のさらに別の利点は、運動後のアスリートのタンパク質合成を改良するための改良された方法を提供することである。
【0018】
[0018]さらなる特徴及び利点は、本明細書中に記載され、以下の詳細な説明及び図から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本プロトコールにおいて使用される介入及び試料採取の時間経過の概要を示す図である。
【図2】様々な試験中の栄養介入により実現されたアミノ酸プロファイルを示す図である。
【図3】レジスタンス運動後5時間の混合筋タンパク質合成(*プラセボ<遅い、速い)についての分画合成率を示す図である。
【図4】インスリン様成長因子(タンパク質同化)シグナル伝達経路における標的タンパク質の模式図である。
【図5】プラセボ([P]白色バー)、速い送達([F]青色バー)及び遅い送達([S]赤色バー)についての、レジスタンストレーニング前の安静時(1)、運動後1時間(2)及び5時間の回復時のmTOR(A)及びPRAS40(B)のリン酸化を示す図である。
【図6】プラセボ([P]白色バー)、速い送達([F]青色バー)及び遅い送達([S]赤色バー)についての、レジスタンストレーニング前の安静時(1)、運動後1時間(2)及び5時間の回復時のp70S6キナーゼthr421/ser424(A)及びp70S6キナーゼthr389(B)のリン酸化を示す図である。
【詳細な説明】
【0020】
[0025]本開示は概して、アスリート又は活動的な個人に栄養を供給するための方法に関する。タンパク質を含む栄養製品は特別にデザインされ、運動前、運動中及び運動後にアスリートに供給することができる。栄養製品は、甘い味を有し、タンパク質が高度に濃縮され得る。さらに、栄養製品は、質的(例えば、3つの供給源のタンパク質ブレンド)と量的(例えば、一口サイズごとのタンパク質、又は特定の種類のタンパク質、例えばホエータンパク質単離物対大豆タンパク質の一定で標準の量)の両方のタンパク質の必要性を満たすことができる。
【0021】
[0026]一般的な実施形態において、本開示は、タンパク質ベースの製品と組み合わせた、カスタマイズされた又は個人向けのガイドラインを用いて、アスリートに栄養を供給する方法を提供する。方法は、タンパク質ベースの製品を供給するステップ、及びタンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップを含む。個人向けガイドラインは、アスリートの少なくとも1つの特徴及び/又はアスリートの少なくとも1つのトレーニングレジメンに基づいて、運動レジメンのために消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量(例えば総量)を提供する。
【0022】
[0027]本明細書において、アスリートは、身体活動(例えば、レジスタンス運動、スポーツ)に従事するいずれかの個人である。本明細書において、用語「運動レジメン」は、特定の期間アスリートにより実施される身体活動を意味する。
【0023】
[0028]個人向けガイドラインは、運動レジメンの開始前、実施中及び実施後で別々の時間間隔で消費すべきタンパク質ベースの製品の量を推奨することができる。個人向けガイドラインはまた、アスリートのトレーニングレジメンの期間に基づくことができる。
【0024】
[0029]驚くべきことに、運動前及び/又は運動中アスリートに与えられるタンパク質のボーラス及びパルス投与量は、運動後のタンパク質合成を増加させるのに有効であったことがわかった。例えば、研究の結果は、運動前のタンパク質摂取が、最適なタンパク質合成のために理論上理想的でない可能性があるアミノ酸の運動後送達に予想外の効果を有し得ることを示した。
【0025】
[0030]一実施形態において、個人向けガイドラインは、運動レジメンの実施前及び実施後のボーラス投与量を推奨する。本明細書において、ボーラス投与量は、タンパク質ベースの製品の単回の量(用量)である。個人向けガイドラインは、運動のどれくらい前にボーラス投与量が消費されるべきかを推奨することができる。ボーラス投与量は、アスリートが運動中にタンパク質ベースの製品のいずれも消費する必要がない程度の多量であり得る。
【0026】
[0031]他の実施形態において、個人向けガイドラインは、運動レジメン開始前、実施中及び実施後のパルス投与量を推奨する。本明細書において、パルス投与量は、タンパク質ベースの製品の反復される量である。個人向けガイドラインは、タンパク質ベースの製品がアスリートによって消費されるべき、運動前、運動中及び運動後で別々の時間間隔を推奨することができる。パルス投与量は、アスリートが運動中にタンパク質ベースの製品を食べすぎない程度の少量であり得る。パルス投与は、持続的なアミノ酸カーブを引き起こすことができる。
【0027】
[0032]タンパク質ベースの製品は、栄養製品のサイズ及び構造に基づいて、当該アスリートへのタンパク質供給に最適な投与サイズとすることができる。例えば、アスリートは、個人向けガイドラインに明記されている通り、アスリートにタンパク質の適正な量を供給する、指定された数のタンパク質ベースの製品を消費することができる。このように、アスリートによって消費されるタンパク質ベースの製品の投与量を、容易に決定し、モニターすることができる。一実施形態において、摂取量(例えば消費量)は、アスリートの特徴によって導かれ、個人向けガイドラインは、運動前、運動中及び運動後に消費する、アスリートのためのタンパク質ベースの製品の投与量を指定する。
【0028】
[0033]ガイドラインを作成し、いかなるガイドラインに従うべきかを決定するためのアスリートの少なくとも1つの特徴は、例として、体重、身長、年齢、性別、又はそれらの組み合わせであり得る。アスリートのその他のいずれの身体的特徴もまた、ガイドラインを決定するために使用することができる。少なくとも1つのトレーニングレジメンは、例として、エアロビクス、重量挙げ、ランニング、水泳、サイクリング、チームスポーツ、又はその他のいずれかの適切な個人若しくはグループスポーツを含むことができる。トレーニングレジメンはまた、いずれのスポーツ(例えば、野球、フットボール、バスケットボール、サッカー)に基づいても決定することができる。
【0029】
[0034]トレーニングレジメンは、アスリート又はタンパク質ベースの製品の消費者の個人的な目的に基づいて決定することができる。例えば、個人的な目的は、減量、筋肉増強、最適な回復、トレーニングへの適応、及び/又はそれらの組み合わせであり得る。
【0030】
[0035]一実施形態において、個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングレジメンの少なくとも1つに基づいて、運動前、運動中及び運動後に消費すべき、アスリートのためのタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。タンパク質ベースの製品のサイズはさらに、運動前、運動中及び運動後の容易な取り扱い及び投与量決定を可能にする。
【0031】
[0036]一実施形態において、タンパク質ベースの製品はコーティングを含む。コーティングは、消費前、消費中及び消費後のタンパク質ベースの製品の便利で粘りつかない取り扱いのために施すことができる。コーティングは、例えば、形崩れを防ぐチョコレートシェルの形態のチョコレートを含むことができる。他の実施形態において、コーティングは微粒子を含むことができる。
【0032】
[0037]コーティングは、視覚的な区別のために2つの異なるチョコレートを含むことができる。コーティングは、ピーナッツバター、クッキー生地、及びバニラヨーグルトなどの異なる風味を含むことができる。コーティングは、例えば、パンニング又はエンロービングなどのいずれかの適切な方法を用いて、タンパク質/脂肪の中核部に添加されることができる。
【0033】
[0038]タンパク質ベースの製品は、容易な取り扱いに適した任意の形をとることができる。一実施形態において、タンパク質ベースの製品は各々、約0.1グラム〜約50グラム(例えば、2グラム、4グラム、6グラム、8グラム、10グラム、12グラム、14グラム、16グラム、18グラム、20グラム、22グラム、24グラム、26グラム、28グラム、30グラム、32グラム、34グラム、36グラム、38グラム、40グラム、42グラム、44グラム、46グラム、48グラム)の重さである。他の実施形態において、タンパク質ベースの製品は各々約5グラム〜約25グラムの重さである。好ましくは、タンパク質ベースの製品は各々約5グラム〜約15グラムの範囲の重量を含むことができる。より好ましくは、タンパク質ベースの製品は各々約8グラム〜9グラムの範囲の重量を含むことができる。典型的な一食分は、例えば、タンパク質ベースの製品のいくつかを含むことができ、合計約250〜約320kcalを供給することができる。
【0034】
[0039]タンパク質ベースの製品の重量の個々の値はまた、範囲の境界の定義でもあり得ることが、理解されるべきである。例えば、22グラム及び28グラムのタンパク質ベースの製品の重量の開示はまた、22グラム〜28グラムの重量範囲の開示であると見なされるべきである。同じことが、本開示全体において特に言及される値のいずれの組み合わせに対しても適用される。
【0035】
[0040]他の実施形態において、タンパク質ベースの製品は、断続的に又は反復されるパルスとして投与することができる。例えば、タンパク質ベースの製品は、特定期間内に6×5グラム又は10×3グラムなどの量で投与することができる。
【0036】
[0041]タンパク質ベースの製品の特徴的なサイズは、タンパク質ベースの製品に携帯容易性及び便宜をもたらすことができる。さらに、前述の通り、そのようなサイズは、タンパク質ベースの製品を個々のアスリートのガイドラインごとに規定された量摂取することをより容易にすることができる。例えば、アスリートが運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の量は、ガイドラインの特定のタンパク質要求量に必要なタンパク質ベースの製品の数を変更することによって容易に調節することができる。
【0037】
[0042]タンパク質ベースの製品は、アスリートに任意の適切な量のタンパク質を供給できるように少なくとも1つの一口サイズ製品中に別々の量のタンパク質を含ませることができる。タンパク質由来のエネルギーの(例えばカロリーの形態での)パーセンテージは30%までであり得る。
【0038】
[0043]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の約20重量%〜約40重量%の量のタンパク質を含む。他の実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の約30重量%の量のタンパク質を含む。さらに、タンパク質ベースの製品1個につき一貫した数えられる量、例えば、タンパク質ベースの製品1個につき約2グラム〜約4グラムのタンパク質が含まれるようにタンパク質ベースの製品を作ることができる。好ましくは、タンパク質ベースの製品は約2グラム〜約2.5グラムの量のタンパク質を含む。
【0039】
[0044]一実施形態において、タンパク質ベースの製品はレディトゥドリンク(「RTD」)飲料の形態であり得る。RTD飲料は、約1重量%〜約20重量%(例えば、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%)のタンパク質を含むことができる。RTD飲料はまた、液体タンパク質の投与量を正確に滴定するのに使用可能な大きなキャップ付き容器の中に入れることもできる。
【0040】
[0045]タンパク質ベースの製品はまた、アスリートに任意の適切な量のエネルギーを供給できるように少なくとも1つの一口サイズ製品中に別々の量の脂肪を含ませることもできる。例えば、製品は各々9g/300calまでの量の脂肪を供給できる。製品はまた、各々4g/300calまでの量の飽和脂肪を供給できる。一実施形態において、脂肪由来のエネルギーの(例えばカロリーの形態での)パーセンテージは約25%までであり得る。
【0041】
[0046]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の約10重量%〜約40重量%の量の脂肪を含む。好ましくは、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の約30重量%の量の脂肪を含む。
【0042】
[0047]栄養製品における脂肪供給源は、改良された食感をさらに実現することができる。いずれの脂肪供給源も適切である。例えば、動物性又は植物性脂肪が使用されてもよい。栄養価を高めるために、n3系不飽和及びn6系不飽和脂肪酸が脂肪供給源を構成してもよい。脂肪供給源はまた、長鎖脂肪酸及び/又は中鎖脂肪酸を含んでもよい。例えば、乳脂肪、キャノーラ油、アーモンドバター、ピーナッツバター、コーン油、及び/又は高オレイン酸ヒマワリ油が使用されてもよい。
【0043】
[0048]タンパク質ベースの製品の脂肪の量と組み合わせたタンパク質の量の特定の範囲はまた、アスリートに正確なタンパク質の必要量を供給するのに有利であり得る。一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、タンパク質ベースの製品の10重量%未満の量の飽和脂肪と共に、15重量%を超える量のタンパク質を含む。
【0044】
[0049]いずれかの適切なタンパク質又はタンパク質ブレンドを使用することができる。例えば、タンパク質ベースの製品は、大豆タンパク質単離物、ホエータンパク質単離物及びカゼインカルシウムを含有するタンパク質ブレンドを含み得る。タンパク質ブレンドの例は、トリソース(Tri−source)(商標)タンパク質ブレンドである。
【0045】
[0050]本開示の栄養製品中のタンパク質の存在は、パフォーマンスの前、間、及び後に、より完全な栄養又はタンパク質合成をアスリートに提供することが可能であるという利点がある。タンパク質供給源のためのいずれかの適切な食物由来のタンパク質は、例えば、動物性タンパク質(例えば、乳タンパク質、食肉タンパク質、及び卵タンパク質)、植物性タンパク質(例えば、大豆タンパク質、小麦タンパク質、米タンパク質、及びエンドウ豆タンパク質)、遊離脂肪酸の混合物、又はそれらの組み合わせなどであってもよい。カゼイン及びホエー乳タンパク質などの乳タンパク質並びに大豆タンパク質は特に好ましい。
【0046】
[0051]タンパク質は、未処理若しくは加水分解されているか、又は未処理及び加水分解されたタンパク質の混合物であってもよい。例えば、牛乳アレルギーに罹る危険性があると思われるアスリートのために、部分的に加水分解されたタンパク質(2〜20%の間の加水分解度)を供給することが望ましいことがある。一般的に、少なくとも部分的に加水分解されたタンパク質は、身体によって代謝するのがより容易で、より速い。これは、特にアミノ酸に当てはまる。一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、例えば、L−ロイシン、L−バリン、及び/又はL−イソロイシンなどの単一/必須アミノ酸を含む。
【0047】
[0052]特定の実施形態におけるタンパク質ベースの製品は、いずれかの適切な方法(例えば冷間押し出し)を用いて作ることができる。例えば、タンパク質ベースの製品は、1)一口の形成ステップ、2)形成後の製品の処理ステップ、及び3)製品の(例えば、チョコレート又は砂糖コーティングによる)エンロービングステップ、を含む3段階の製造工程を用いて作ることができる。
【0048】
[0053]一口サイズの個別のピースを製造するために、製品形成ステップは、タンパク質/脂肪の塊のロールを作るサブステップ及びそれを小さなピースに切るサブステップ及び小さなピースを球に形成するサブステップを含むことができる。製品は、形成されると、エンロービング(例えばコーティング)する前に処理することができる。製品の冷却は、製品の低温流動を回避するために推奨される。例えば、特別な処理を用いて、製品が互いにくっつくことを回避することができる。製品をまた、非常に急速にエンロービングして、水が出ること及び形が崩れることを回避することができる。
【0049】
[0054]適用されるコーティングは、粘着を防ぎ、中心の塊の形を保持し、硬く、輝く、非溶解性の球を提供する方法であり得る。チョコレートパンニング(例えば、硬い中核部用)及び硬質の砂糖パンニング(例えば、より柔らかい中核部用)などの様々なコーティング方法が可能である。
【0050】
[0055]他の実施形態において、本開示は、タンパク質ベースの製品を販売する方法を提供する。方法は、パッケージで少なくとも1つのタンパク質ベースの製品を供給するステップ、及びタンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップを含む。個人向けガイドラインは、運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。方法は、アスリートに、タンパク質ベースの製品パッケージ及びガイドラインを販売するステップをさらに含む。個人向けガイドラインは、少なくとも1つのアスリートの特徴及び/又は少なくとも1つのアスリートのトレーニングレジメンに基づく。
【0051】
[0056]一実施形態において、タンパク質ベースの製品は、個別に包装されていない。他の実施形態において、タンパク質ベースの製品は、個別に包装されている。それぞれのパッケージの中にいずれかの適切な数のタンパク質ベースの製品があり得る。
【0052】
[0057]栄養キットは、少なくとも1つのタンパク質ベースの製品、及びいくつのタンパク質ベースの製品を、アスリートが運動前、運動中及び運動後に消費すべきかについての個人向けガイドラインを含むことができる。複数のタンパク質ベースの製品及び個人向けガイドラインをパッケージの中に一緒に入れておくことができる。
【0053】
[0058]栄養キットの個人向けガイドラインは、アスリートの体重又はその他の身体的特徴(例えば、体重、年齢、性別)に基づいて、運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供することができる。他の実施形態において、栄養キットの個人向けガイドラインは、アスリートのトレーニングレジメンに基づいて、運動前、運動中及び運動後のアスリートへのタンパク質ベースの製品の推奨量を提供することができる。
【0054】
[0059]他の実施形態において、本開示は、運動が完了した後に、アスリートのタンパク質合成を改良する方法を提供する。方法は、タンパク質ベースの製品を供給するステップ及びタンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップを含む。個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングレジメンの少なくとも1つに基づいて、運動前、運動中及び運動後に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する。
【実施例】
【0055】
[0060]以下の実施例は本開示の様々な実施形態を説明する(例示であり、限定するものではない)。
【0056】
実施例1:
[0061]食物由来のタンパク質供給源は、消化及び血中へのアミノ酸吸収速度によって「速い」又は「遅い」と称されている。食物供給源からのアミノ酸の送達パターンが、食物中の個々のアミノ酸の含有量とは無関係に、レジスタンス運動に対するタンパク質合成反応に影響を及ぼすかどうかを判定するのは興味深い。ほとんど身体を動かさない人々において、食物タンパク質の消化の速度の違いにより達成されるアミノ酸利用性の変化は食後のタンパク質保持を変化させることがわかった。若い健康な被験者において、「遅い」タンパク質(例えばカゼイン)の投与は、ロイシン含有量を一致させた「速い」タンパク質(例えばホエー)の投与よりも高いロイシンバランスを達成した。この違いは、高齢の被験者では見られなかった。総窒素含有量を一致させた場合、高齢の被験者は、若いグループと比較して、遅いタンパク質より速いタンパク質でより良好な窒素バランスを示した。
【0057】
[0062]この研究の結果をアスリートのための栄養ガイドラインにつなげることは難しい。タンパク質の豊富な食物の異なるアミノ酸含有量及び食物タンパク質の消化性の個別の役割及び相互作用を判定することは困難である。さらに、一回の運動の急性効果及びトレーニングの慢性効果を考慮する必要がある。炭水化物食品の血糖指数(「GI」)に関わる研究において、筋肉への基質の送達パターンを抽出するために使用されるモデルは、ボーラス(すなわち、グルコースの速い放出)で消費された高いGI炭水化物食品に対する反応を、同じ時間での一連の小さな軽食としての同じ食品の消費(すなわち、低いGI炭水化物の低く持続的な放出を模倣すること)と比較することである。このモデルは、同一の栄養プロファイルを提供しつつ、低いGI炭水化物食品について見られる血糖及びインスリン反応の相違をもたらした。この同じ考えを用いて、レジスタンス運動に関して消費される速いタンパク質又は遅いタンパク質に対する反応を比較した。
【0058】
目的:
[0063]この研究の目的は、運動前及び運動中の血中アミノ酸レベルの変化を操作することによって、トレーニングを受ける被験者における運動からの回復前及び回復中の純筋タンパク質合成の制御因子としてのアミノ酸利用性の役割を調査することであった。本モデルは、同一のアミノ酸濃度を提供する間に、「速い」(例えばボーラス)及び「遅い」(例えばパルス)タンパク質供給源を模倣する、アミノ酸送達の異なるパターンを達成した。アミノ酸摂取の利益がセッションの後よりむしろそれに先立って消費した場合により大きいことを示した先行研究があったので、タンパク質供給源は運動前に消費された。運動後の摂取は同じくらい有効であり得ると考えられる。
【0059】
仮説:
[0064]1.対照(絶食)試験と比較すると、一回のレジスタンストレーニング運動の前の高品質タンパク質の摂取を含む試験は、一回の運動後の筋タンパク質のタンパク質合成及び分画合成率(「FSR]、又は筋生検サンプリングによる直接測定された筋タンパク質合成)に関わる細胞内シグナル伝達の増加を引き起こす。
【0060】
[0065]2.所定量の高品質タンパク質供給源が(「速い」タンパク質を模倣する)ボーラスとして或いは一回のレジスタンストレーニングの前に始まる(「遅い」タンパク質を模倣する)一連の少量の「パルス」摂取として消費されると、アミノ酸送達の様々なプロファイルが達成される。
【0061】
[0066]3.アミノ酸送達パターンの相違は、タンパク質合成を支える細胞内シグナル伝達及びレジスタンストレーニングの後の筋タンパク質の全体的なFSRに影響を与える。
【0062】
方法:
[0067]オーストラリアスポーツ協会で行われ、協会の人間倫理委員会によって承認されたこの研究のために、12人のレジスタンストレーニングを受ける男性アスリートを募集した。それぞれのアスリートは、試験間の1〜2週間のウオッシュアウトによって均衡したクロスオーバーデザインで3つの試験を行った。それぞれの試験は、片足を伸ばすことを含む一回のレジスタンストレーニング(標準的な準備運動、その次にセット間の2分の回復を有する、特定の脚に1回だけかけられる最大重量(「1−RM」)の80%に匹敵する作業負荷での8〜10回の反復を10セット)を完了することを被験者に求めた。それぞれの試験を、試験中に交替しながら片足で実施した。一回のレジスタンスの期間は約45分であった。
【0063】
[0068]各被験者は、3つの異なる栄養介入の各々を受ける対照としての役割を果たした。一連の飲料からなるこれらの介入は、レジスタンス運動セッションの開始の45分前に始めた(図1参照)。すべての試験は、液体の体積(最初の時点で500ml、次にその後15分の間隔で14×33mlの飲料)を一致させ、同一に着色し、ノンカロリー甘味料で風味付けをした。3つの処置は、飲料中に溶解させた高品質タンパク質の存在又は不存在によって異なる。飲料製品は、スイスのNestec Ltdによりすべての実験条件のために提供された。
ボーラス=ホエータンパク質25g+ロイシン5gのボーラス摂取。筋肉への急速かつ最大のアミノ酸送達が行われるように、最初の飲料(500ml)中に溶解され運動の45分前に摂取。その後15分間隔で摂取されるすべての飲料は人工甘味料入りのプラセボからなるものであった。
パルス=ホエータンパク質25g+ロイシン5gを各飲料の用量が等しくなるように分割して摂取。このプロトコールは、血中アミノ酸の安定したレベルを維持することを目的とした。
プラセボ=すべての処置は人工甘味料入りの水であった。運動に関連する又は試験中の栄養補給はなし。
【0064】
[0069]以下のプロトコールを含む方法で、レジスタンストレーニング及び投与に対する反応を観察した。
・試験期間を通じて血液試料を採取し、様々なタンパク質の投与プロトコールから生じる血漿アミノ酸濃度のパターンをモニターした。
・安静時、レジスタンス運動後1時間及び5時間の被験者のサブセット(n=8)の外側広筋からの経皮的生検によって筋肉試料を採取した。リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(「RT−PCR」)及びウエスタンブロット法を用いて、タンパク質合成及び分解に関わる一連のシグナル伝達及び転写タンパク質についてこれらの試料をアッセイした。
・結合筋タンパク質中への13フェニルアラニンの取り込み及び前駆物質としての細胞内13フェニルアラニン濃縮の測定により、被験者の別のサブセットの、一回のレジスタンストレーニング後5時間の混合筋タンパク質の分画合成率を測定した(筋タンパク質合成の直接的な測定)。この方法は、試験期間を通じての13フェニルアラニンのプライムド連続注入の実施、並びに安静時、運動後1時間及び5時間に外側広筋から採取された筋肉試料についてのさらなる測定を含む。
【0065】
[0070]図1は、本プロトコールにおいて使用される介入及び試料採取の時間経過の概要を示す。
【0066】
結果:
[0071]各試験での栄養介入により実現されたアミノ酸プロファイルを図2に示す。被験者のサブグループからの混合筋タンパク質についての分画合成率を図3に示す。この研究で測定された一連のシグナル伝達タンパク質及びタンパク質同化経路へのそれらの関与について、図4に概要を示す(個々の結果は図5〜6に示される)。図4は、インスリン様成長因子(タンパク質同化)シグナル伝達経路における標的タンパク質の模式図を示す。目的のタンパク質は陰影を付けて強調されている(PRAS40及びeEF2キナーゼは図示せず)。
【0067】
[0072]図5は、プラセボ([P]バー)、速い送達([F]バー)及び遅い送達([S]バー)についての、レジスタンストレーニング前の安静時(1)、運動後1時間(2)及び5時間の回復時のmTOR(A)及びPRAS40(B)のリン酸化を示す。値は、α−チューブリンに対する任意単位で示された平均値±標準誤差(mTOR:n=8;PRAS40:n=7)である。
*:1に対する有意差;‡:3に対する有意差;#:F2に対する有意差(P<0.05)。
【0068】
[0073]図6は、プラセボ([P]バー)、速い送達([F]バー)及び遅い送達([S]バー)についての、レジスタンストレーニング前の安静時(1)、運動後1時間(2)及び5時間の回復時のp70S6キナーゼthr421/ser424(A)及びp70S6キナーゼthr389(B)のリン酸化を示す。値は、α−チューブリンに対する任意単位で示された平均値±標準誤差(n=8)である。
*:1に対する有意差;‡:3に対する有意差;#:F2に対する有意差;§:P2に対する有意差(P<0.05)。
【0069】
考察:
[0074]以下の結果がこの研究から明らかであった。
・高品質タンパク質の消費のタイミングのマニュアル変更は、「速い」消化のタンパク質(急速で最大のアミノ酸送達)及び「遅い」(持続的なアミノ酸の放出)タンパク質に関連する、血漿アミノ酸プロファイルを模倣するのに有効である。
・レジスタンストレーニングセッション前の高品質タンパク質(ホエー+添加されたロイシン)の中程度の量(30g)の摂取は、絶食条件と比較して、混合筋タンパク質の分画合成率を増加させるのに有効である。
・トレーニング前のタンパク質摂取は、運動後のアミノ酸送達の予想されたパターンを特異的に変化させることがある。これは、血漿ロイシン濃度の場合に最も明確に示される(図2b)。プロトコールにおけるボーラス試験は、摂取後の血漿アミノ酸濃度の大きく急速な増加をもたらしたが、レジスタンス運動直後に血漿濃度は低下し、パルス試験での対応時点の濃度より低かった。対照的に、パルス試験での摂取のパルスパターンは、レジスタンスの実施前及び実施中の血漿ロイシン濃度においてより低いが持続的な増加をもたらし、運動完了後にはロイシン濃度(2.5時間の回復中のボーラス試験レベルより高く維持された。)のさらなる増加が見られた。レジスタンス実施後のロイシン濃度の上昇は、運動前及び運動中に減少する胃排出及び腸管吸収の速度の回復に起因し得ると推測される。
【0070】
[0075]この研究の独特の知見は、運動前のタンパク質供給源の消費が運動後にアミノ酸送達の特徴の「フリッピング」をもたらすこと、すなわち、速いタンパク質は運動後の回復期間に遅いタンパク質として振る舞い、他方、遅いタンパク質は速いタンパク質の特徴を帯びることである。
【0071】
[0076]筋タンパク質合成を支える重要なシグナル伝達及び転写因子の活性は、リン酸化(安静時の値と比較して1時間の回復時に典型的に増加し、5時間の回復時までにベースラインレベルに向かって下降した。)を伴うレジスタンストレーニングによって増加した。レジスタンストレーニングに関連するタンパク質摂取は、プラセボ試験と比較して、1時間の回復時におけるいくつかの主要タンパク質(Akt、mTOR、p70S6キナーゼ、及びS6リボソームタンパク質)のリン酸化のより大きな増加を促進し、これらの利益は、ボーラス試験よりパルス試験においてより顕著であった。これらの結果から、パルス試験におけるより大きな利益と共に、絶食試験におけるタンパク質摂取によるより大きなタンパク質合成率が予測される。
【0072】
[0077]ボーラス試験とパルス試験との間に、混合筋タンパク質の分画合成率における検出可能な差異はなかった。
【0073】
[0078]タンパク質同化シグナル伝達経路の活性化と筋タンパク質合成との間のこの研究における不一致についてのいくつかの潜在的な理由がある。これらの理由は、ボーラス試験とパルス試験との間の差異を検出することを妨げる筋肉FSRの計算の動力不足、及び速度(数時間の活性)を単一時点での活性の断面測定と関連させることの困難を含む。しかし、これらの現象は、一時的に又は大きさにおいて、直接に相互関連しないこともまたあり得る。
【0074】
結論:
[0079]新規の投与パターンによって、有効なタンパク質合成は、速い対遅いとして観察された。これは、全身のタンパク質合成が、カゼインで最良であることを発見した、以前に考察された研究と違っている。
【0075】
[0080]本明細書に記載された好ましい実施形態に対する様々な変形及び修正が当業者にとって明白であることは理解されたい。そのような変形及び修正は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、かつその意図された利点を損なうことなく行うことができる。したがって、そのような変形及び修正は添付の特許請求の範囲に包含されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスリートに栄養を供給する方法であって、
種々の速い又は遅いタイプのタンパク質を供給することなくアスリートのアミノ酸利用性を変化させることができるタンパク質ベースのレジメンを提供するステップと、
運動前、運動中及び運動後のタンパク質ベースのレジメンを含む、タンパク質ベースの製品を消費するための個人向けガイドラインを提供するステップと、
を含み、
個人向けガイドラインは、アミノ酸利用性の変化を通じてタンパク質合成を制御することによってトレーニングによる筋肉発達の効果が高まるように、アスリートの特徴、スポーツ、及びアスリートのトレーニングプログラムの少なくとも1つに基づいて、運動レジメンのために消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する、方法。
【請求項2】
タンパク質ベースの製品は、同じタンパク質プロファイルを有し用量の異なる組成物から本質的になる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
タンパク質ベースの製品は、同じアミノ酸プロファイルを有し用量の異なる製品を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
個人向けガイドラインは、運動レジメン開始前のボーラス投与量を推奨する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
個人向けガイドラインは、運動レジメン開始前、実施中及び実施後のパルス投与量を推奨する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
アスリートの特徴は、体重、身長、年齢、性別、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
トレーニングレジメンは、エアロビクス、重量挙げ、ランニング、水泳、サイクリング、チームスポーツ、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
個人向けガイドラインは、さらにアスリートのトレーニングプログラムの期間に基づくものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
個人向けガイドラインはスポーツに基づいて決定されたものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
トレーニングプログラムは、減量、筋肉増強、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される目的を達成するためにデザインされたものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
個人向けガイドラインは、アスリートの特徴及びアスリートのトレーニングプログラムの少なくとも1つに基づいて、運動前及び運動中に消費すべきタンパク質ベースの製品の推奨量を提供する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
製品の用量は約5グラム〜約35グラムである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
タンパク質ベースのレジメンは、大豆タンパク質単離物、ホエータンパク質単離物及びカゼインカルシウムを含有するタンパク質ブレンドを含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
レジスタンス運動の利益を増大させる方法であって、
実質的に同じアミノ酸プロファイルを有するタンパク質組成物の少なくとも2つの異なる用量を提供するステップと、
運動前、運動中及び運動後にいずれの用量を摂取すべきかに関するガイドラインを提供するステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−512231(P2013−512231A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540458(P2012−540458)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/068440
【国際公開番号】WO2011/064374
【国際公開日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】