活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法
【課題】省エネルギ対策としての運用改善活動や、業務としての営業活動などの評価を可能とする。
【解決手段】各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段10と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段12と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段13とを含む。
【解決手段】各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段10と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段12と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段13とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省エネルギ対策としての運用改善活動や、業務としての営業活動などを管理するための活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネルギ対策としては、設備改善や運用改善などの手法がある。この中で最も重要な改善は運用改善である。運用改善は、人が行う使用量対策であり、必要のない照明を消すなどの使い方を変えるものである。一方、設備改善はLED照明などの省エネルギ機器への切り替えを行うものであるが、使用時間や点灯エリアは変わらず、設備を改善しても無駄遣いの習慣は改善されない。
【0003】
また、省エネルギ関連技術としては、例えば特許文献1,2に記載のものが知られている。特許文献1には、外部ネットワークからセンターサーバを介して通信会社に接続された空気調和機の管理システムにおいて、空気調和機からの電流値または消費電力の情報を取り込むセンターサーバで、空気調和機の運転にかかる電気代を算出し、その算出した電気代情報を基に、通信端末機器から設定する空気調和機にかかる基準となる目標電気代に対して、空気調和機の運転による積算電気代が目標電気代に達する前に、目標電気代の複数の所定の割合または所定値を超えると、通信端末器の表示装置に複数回のお知らせ情報を表示することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、従来の警告装置では電力使用者または電力使用の管理者のうち一方の判断基準に基づいて電力使用に関する警告または電気機器のOFF制御を行っていたため、電力使用者と電力使用の管理者の両者のニーズを満たすことが難しかったが、各警告装置に対してセンタ装置の制御により警告に関する第一基準値を設定することが可能であり、また省エネルギ意識の高い警告装置のユーザは自ら第一基準値よりもレベルの高い基準を第二基準値として設定することが可能な警告システムとすることにより、これを解決することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4274095号公報
【特許文献2】特許第4411365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1,2に記載の省エネルギ関連技術は、いずれも運用改善を目指したシステムであるが、これらは単に警告を発するだけに留まっており、実際に運用改善できているかどうかは不明である。運用改善は人が行う使用量対策であるため、継続して確実に実行させることが難しく、実際に運用改善できているケースは少ない。
【0007】
そこで、本発明においては、省エネルギ対策としての運用改善活動(以下、「省エネルギ活動」と称す。)や、業務としての営業活動などの評価を可能とした活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の活動管理装置は、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段とを含むものである。
【0009】
本発明の活動管理装置によれば、各担当者に対して省エネルギ活動などの活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の端末に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動などの活動を実施することができる。そして、各担当者は省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信すると、本発明の活動管理装置は、この返信メールを受信し、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する。
【0010】
ここで、実施管理手段は、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するものであることが望ましい。これにより、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが所定回数繰り返し配信される間に省エネルギ活動などの活動を実施して、通知メールに対して返信メールを送信することで、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報が更新される。
【0011】
また、本発明の活動管理装置は、通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する分析手段をさらに含むことが望ましい。これにより、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動などの活動効率を算出することができる。
【0012】
本発明の活動管理プログラムは、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段としてコンピュータを機能させるためのものである。この活動管理プログラムを実行したコンピュータによれば、上記本発明の活動管理装置と同様の作用、効果を奏することができる。
【0013】
本発明の活動管理方法は、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶手段に記憶すること、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信すること、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新することを含む。
【0014】
本発明の活動管理方法によれば、各担当者に対して省エネルギ活動などの活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の端末に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができる。そして、各担当者は省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信すると、この返信メールの受信に基づいて、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報が更新される。
【発明の効果】
【0015】
(1)指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信し、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する構成により、各担当者は他の業務に専念している場合であっても、通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動などの活動を実施することができ、省エネルギ活動などを継続して確実に実施することが可能となる。また、各担当者は、省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信するだけで良く、この返信メールに基づいて実施情報が更新されるので、この実施情報により省エネルギ活動などの評価を行い、改善することが可能となる。
【0016】
(2)通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する構成により、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが繰り返し配信されることで、担当者が省エネルギ活動などの活動の実施を忘れることを防止することができ、より確実に省エネルギ活動などの改善を実施することが可能となる。
【0017】
(3)通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する構成により、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動などの活動効率が算出されるので、この活動効率に基づいて省エネルギ活動などの活動を実施する人員や時間帯などについて評価を行い、改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムの全体構成図である。
【図2】図1の省エネルギ管理装置のブロック図である。
【図3】図1の省エネルギ管理システムによる省エネルギ管理手順を示すフロー図である。
【図4】登録されている担当者の一覧画面の例を示す図である。
【図5】各担当者の登録画面の例を示す図である。
【図6】指示内容の入力画面の例を示す図である。
【図7】通知メールの配信先の設定画面の例を示す図である。
【図8】配信スケジュールの設定画面の例を示す図である。
【図9】指示内容およびスケジュール情報の一覧画面の例を示す図である。
【図10】分析結果画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムの全体構成図、図2は図1の省エネルギ管理装置のブロック図である。
【0020】
図1において、本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムは、省エネルギ管理サービスを提供するASP(アプリケーションサービスプロバイダ)の活動管理装置としての省エネルギ管理装置1と、ASPの省エネルギ管理サービスを利用する利用者の管理用端末2と、省エネルギ活動を実施する各担当者がそれぞれ使用する担当者端末としての携帯電話機3とから構成される。省エネルギ管理装置1は、省エネルギ管理プログラムを実行するサーバコンピュータである。管理用端末2は、この省エネルギ管理装置1に対してインターネット等の電気通信回線を介して接続可能なクライアントコンピュータである。携帯電話機3は、省エネルギ管理装置1との間でインターネット等の電気通信回線を通じて電子メールを送受信可能なものである。なお、携帯電話機3に代えて各種電子情報機器を使用することも可能である。
【0021】
図2に示すように、省エネルギ管理装置1は、省エネルギ活動の実施情報等の各種情報を記憶する記憶手段10と、記憶手段10に各種情報を設定するための設定手段11と、省エネルギ活動を指示するための指示内容を含む通知メールを携帯電話機3に配信する配信手段12と、通知メールに対する返信メールの受信の有無により実施情報を管理する実施管理手段13と、省エネルギ活動の達成率や活動効率等を分析する分析手段14とを有する。前述の省エネルギ管理プログラムは、サーバコンピュータを上記各手段11〜14として機能させるためのものである。
【0022】
記憶手段10には、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の携帯電話機3に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の携帯電話機3の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報等が記憶される。また、記憶手段10には、管理用端末2により省エネルギ管理装置1に接続して、設定手段11により各種情報を設定するためのユーザIDやパスワード等の認証情報等も記憶される。
【0023】
指示内容は、「空調管理を行って下さい。結果は管理シートに記入して下さい。」、「誰も使用していないバックヤード、休憩室などの照明や空調を切って下さい。」、「作業中は、キャノピー(庫外照明)のみ点灯し、棚下照明はOFF。」等である。指示情報は、これらの指示内容を示すテキストあるいは予め準備されたテキストに関連付けられたコード等である。スケジュール情報は、各指示内容を含む通知メールを配信する部門、施設、担当者、配信日時や、再送信の間隔・回数等の情報である。宛先情報は、各担当者の携帯電話機3に配信するための電子メールアドレスや電話番号等の情報である。これらの情報は予め設定手段11により設定される。
【0024】
設定手段11は、省エネルギ管理装置1に対してインターネット等の電気通信回線を介して接続する管理用端末2からの要求に応じて、上記情報を設定する設定画面を管理用端末2に提供し、この設定画面により管理用端末2から入力された内容に基づき、記憶手段16に情報を記憶する。管理用端末2から省エネルギ管理装置1に対する接続は、ウェブブラウザや専用のアプリケーションプログラムなどにより行う構成とすることが可能である。
【0025】
配信手段12は、上記指示内容を含む各通知メールを、記憶手段10に記憶されたスケジュール情報および宛先情報に従い、各通知メールの配信先となる各担当者の携帯電話機3に配信する。このとき、配信手段12は、各担当者の携帯電話機3から各通知メールに対する返信メールを送信する際に返信先となる電子メールアドレスを、各通知メールを識別可能に設定する。これにより、各通知メールに対する返信メールを省エネルギ管理装置1が受信した際に、どの通知メールに対する返信メールであるのかを識別することが可能となる。
【0026】
実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして記憶手段10の実施情報を更新する。また、実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する。
【0027】
なお、本実施形態においては、実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、その通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、その通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するようにしている。このとき、実施管理手段13は、返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数を記憶手段10に記憶する。
【0028】
分析手段14は、実施管理手段13によって記憶手段10に記憶された実施情報に基づいて省エネルギ活動の達成率の算出や、各通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率の算出等を行い、管理用端末2に提供する。なお、本実施形態においては、分析手段14は、通知メールを1回再配信するごとに活動効率を10%減じるようにしている。
【0029】
次に、上記構成の省エネルギ管理システムによる省エネルギ管理手順について、図3のフロー図に従って説明する。
【0030】
省エネルギ管理システムの利用者は、まず管理用端末2により省エネルギ管理装置1に接続し、設定手段11により各種情報を設定する(ステップS100)。図4は登録されている担当者の一覧画面の例を示している。図4に示すように、この一覧画面には、各担当者の所属する部門、名前、休日数(休日日数)、休曜日(休日曜日)、メール送信時間等が表示されている。また、図5は各担当者の登録画面の例を示している。図5に示すように、この登録画面では、各担当者の所属する部門、ログインID、パスワード、携帯電話機のキャリア、名前、敬称、休日設定(曜日)、休日日数、停止フラグ、権限レベル、メール送信時間、報告メール送信フラグ等を登録することができる。なお、図示しないが、各担当者の携帯電話機3の宛先情報(電子メールアドレス)についても各担当者に関連付けて記憶手段10に登録される。
【0031】
図6〜図8は各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報およびスケジュール情報の登録画面の例を示している。図6に示すように、この登録画面では、指示内容のテキスト等を入力し、設定する。そして、図7に示すように、次の登録画面では、指示内容を含む通知メールを配信する各担当者の部門を選択し、設定する。また、図8に示すように、さらに次の登録画面では、通知メールを各担当者の携帯電話機3に配信する日時と、再送信の間隔および回数等を設定する。図9は記憶手段10に登録されている指示情報およびスケジュール情報の一覧画面の例を示している。
【0032】
省エネルギ管理装置1は、この記憶手段10に登録されている各種情報に基づき、指示内容を含む通知メールを配信手段12により配信する(ステップS101)。なお、本実施形態においては通知メールの配信は部門ごとに設定し、それぞれの部門に所属する各担当者の全員にメール送信時間として設定されている時間内に配信するが、休日の配信を停止したり、停止フラグの設定がされている担当者を除いて配信したり、各担当者個別に配信の有無を設定して配信したりすることも可能である。この通知メールの配信を受けた各担当者は通知メールの指示内容に基づき活動し、指示内容を実施した後、各携帯電話機3によりこの通知メールに対して返信メールを送信する。
【0033】
そして、省エネルギ管理装置1は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信すると(ステップS102)、実施管理手段13によって各通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして記憶手段10の実施情報を更新する(ステップS104)。一方、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合(ステップS102)、記憶手段10に登録されている各通知メールの送信回数に達するまで、繰り返し通知メールを配信する(ステップS103,S101)。このとき、実施管理手段13は各通知メールの送信回数を記憶手段10に記録する。その後、設定されている各通知メールの送信回数に達すると、実施管理手段13によって各通知メールに含まれる指示内容が未実施であるとして記憶手段10の実施情報を更新する(ステップS105)。
【0034】
そして、この省エネルギ管理装置1では、分析手段14により記憶手段10に記憶された実施情報に基づいて指示内容の全体の達成率や部門ごとの達成率を算出し、管理用端末2に提供することが可能である。また、分析手段14は、各通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出し、管理用端末2に提供する。図10は分析結果画面の例を示している。達成率は、指示内容を実施できた割合を示している。活動効率は、何回目の通知メールの送信により実施できたかを示している。この活動効率については、時間帯別や曜日別等により分析することが可能となっている。
【0035】
このように、本実施形態における省エネルギ管理システムでは、各担当者に対して省エネルギ活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の携帯電話機3に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができる。すなわち、各担当者は他の業務に専念している場合であっても、通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができ、省エネルギ活動を継続して確実に実施することが可能である。
【0036】
そして、各担当者は省エネルギ活動の実施後、通知メールに対して返信メールを送信すると、省エネルギ管理装置1は、この返信メールを受信し、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する。すなわち、各担当者は、省エネルギ活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信するだけで良く、この返信メールに基づいて実施情報が更新されるので、この実施情報により省エネルギ活動などの評価を行い、改善することが可能である。
【0037】
特に、この省エネルギ管理装置1では、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するため、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが繰り返し配信されることで、担当者が省エネルギ活動などの活動の実施を忘れることを防止することができ、より確実に省エネルギ活動などの改善を実施することが可能である。
【0038】
また、この省エネルギ管理装置1では、通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出することができるので、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動の活動効率が算出されるので、この活動効率に基づいて省エネルギ活動を実施する人員や時間帯などについて評価を行い、改善することが可能である。
【0039】
なお、上記実施形態においては、省エネルギ対策としての運用改善活動に有用な省エネルギ管理システムについて説明したが、このシステムは業務としての営業活動の管理にも応用することが可能である。営業活動の管理に応用する場合の指示内容は、「特売日の準備を完了し、陳列写真をレポートで報告して下さい。」等である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法は、省エネルギ対策としての運用改善活動や、業務としての営業活動などを管理するための装置、プログラムおよび方法として有用である。
【符号の説明】
【0041】
1 省エネルギ管理装置
2 管理用端末
3 携帯電話機
10 記憶手段
11 設定手段
12 配信手段
13 実施管理手段
14 分析手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、省エネルギ対策としての運用改善活動や、業務としての営業活動などを管理するための活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
省エネルギ対策としては、設備改善や運用改善などの手法がある。この中で最も重要な改善は運用改善である。運用改善は、人が行う使用量対策であり、必要のない照明を消すなどの使い方を変えるものである。一方、設備改善はLED照明などの省エネルギ機器への切り替えを行うものであるが、使用時間や点灯エリアは変わらず、設備を改善しても無駄遣いの習慣は改善されない。
【0003】
また、省エネルギ関連技術としては、例えば特許文献1,2に記載のものが知られている。特許文献1には、外部ネットワークからセンターサーバを介して通信会社に接続された空気調和機の管理システムにおいて、空気調和機からの電流値または消費電力の情報を取り込むセンターサーバで、空気調和機の運転にかかる電気代を算出し、その算出した電気代情報を基に、通信端末機器から設定する空気調和機にかかる基準となる目標電気代に対して、空気調和機の運転による積算電気代が目標電気代に達する前に、目標電気代の複数の所定の割合または所定値を超えると、通信端末器の表示装置に複数回のお知らせ情報を表示することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、従来の警告装置では電力使用者または電力使用の管理者のうち一方の判断基準に基づいて電力使用に関する警告または電気機器のOFF制御を行っていたため、電力使用者と電力使用の管理者の両者のニーズを満たすことが難しかったが、各警告装置に対してセンタ装置の制御により警告に関する第一基準値を設定することが可能であり、また省エネルギ意識の高い警告装置のユーザは自ら第一基準値よりもレベルの高い基準を第二基準値として設定することが可能な警告システムとすることにより、これを解決することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4274095号公報
【特許文献2】特許第4411365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1,2に記載の省エネルギ関連技術は、いずれも運用改善を目指したシステムであるが、これらは単に警告を発するだけに留まっており、実際に運用改善できているかどうかは不明である。運用改善は人が行う使用量対策であるため、継続して確実に実行させることが難しく、実際に運用改善できているケースは少ない。
【0007】
そこで、本発明においては、省エネルギ対策としての運用改善活動(以下、「省エネルギ活動」と称す。)や、業務としての営業活動などの評価を可能とした活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の活動管理装置は、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段とを含むものである。
【0009】
本発明の活動管理装置によれば、各担当者に対して省エネルギ活動などの活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の端末に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動などの活動を実施することができる。そして、各担当者は省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信すると、本発明の活動管理装置は、この返信メールを受信し、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する。
【0010】
ここで、実施管理手段は、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するものであることが望ましい。これにより、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが所定回数繰り返し配信される間に省エネルギ活動などの活動を実施して、通知メールに対して返信メールを送信することで、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報が更新される。
【0011】
また、本発明の活動管理装置は、通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する分析手段をさらに含むことが望ましい。これにより、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動などの活動効率を算出することができる。
【0012】
本発明の活動管理プログラムは、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する実施管理手段としてコンピュータを機能させるためのものである。この活動管理プログラムを実行したコンピュータによれば、上記本発明の活動管理装置と同様の作用、効果を奏することができる。
【0013】
本発明の活動管理方法は、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶手段に記憶すること、指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信すること、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新することを含む。
【0014】
本発明の活動管理方法によれば、各担当者に対して省エネルギ活動などの活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の端末に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができる。そして、各担当者は省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信すると、この返信メールの受信に基づいて、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報が更新される。
【発明の効果】
【0015】
(1)指示内容を含む通知メールを、スケジュール情報および宛先情報に従い、通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信し、通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する一方、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する構成により、各担当者は他の業務に専念している場合であっても、通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動などの活動を実施することができ、省エネルギ活動などを継続して確実に実施することが可能となる。また、各担当者は、省エネルギ活動などの活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信するだけで良く、この返信メールに基づいて実施情報が更新されるので、この実施情報により省エネルギ活動などの評価を行い、改善することが可能となる。
【0016】
(2)通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する構成により、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが繰り返し配信されることで、担当者が省エネルギ活動などの活動の実施を忘れることを防止することができ、より確実に省エネルギ活動などの改善を実施することが可能となる。
【0017】
(3)通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する構成により、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動などの活動効率が算出されるので、この活動効率に基づいて省エネルギ活動などの活動を実施する人員や時間帯などについて評価を行い、改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムの全体構成図である。
【図2】図1の省エネルギ管理装置のブロック図である。
【図3】図1の省エネルギ管理システムによる省エネルギ管理手順を示すフロー図である。
【図4】登録されている担当者の一覧画面の例を示す図である。
【図5】各担当者の登録画面の例を示す図である。
【図6】指示内容の入力画面の例を示す図である。
【図7】通知メールの配信先の設定画面の例を示す図である。
【図8】配信スケジュールの設定画面の例を示す図である。
【図9】指示内容およびスケジュール情報の一覧画面の例を示す図である。
【図10】分析結果画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムの全体構成図、図2は図1の省エネルギ管理装置のブロック図である。
【0020】
図1において、本発明の実施の形態における省エネルギ管理システムは、省エネルギ管理サービスを提供するASP(アプリケーションサービスプロバイダ)の活動管理装置としての省エネルギ管理装置1と、ASPの省エネルギ管理サービスを利用する利用者の管理用端末2と、省エネルギ活動を実施する各担当者がそれぞれ使用する担当者端末としての携帯電話機3とから構成される。省エネルギ管理装置1は、省エネルギ管理プログラムを実行するサーバコンピュータである。管理用端末2は、この省エネルギ管理装置1に対してインターネット等の電気通信回線を介して接続可能なクライアントコンピュータである。携帯電話機3は、省エネルギ管理装置1との間でインターネット等の電気通信回線を通じて電子メールを送受信可能なものである。なお、携帯電話機3に代えて各種電子情報機器を使用することも可能である。
【0021】
図2に示すように、省エネルギ管理装置1は、省エネルギ活動の実施情報等の各種情報を記憶する記憶手段10と、記憶手段10に各種情報を設定するための設定手段11と、省エネルギ活動を指示するための指示内容を含む通知メールを携帯電話機3に配信する配信手段12と、通知メールに対する返信メールの受信の有無により実施情報を管理する実施管理手段13と、省エネルギ活動の達成率や活動効率等を分析する分析手段14とを有する。前述の省エネルギ管理プログラムは、サーバコンピュータを上記各手段11〜14として機能させるためのものである。
【0022】
記憶手段10には、各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、指示内容を含む通知メールを各担当者の携帯電話機3に配信するスケジュール情報と、通知メールの配信先となる各担当者の携帯電話機3の宛先情報と、指示内容の実施状況を示す実施情報等が記憶される。また、記憶手段10には、管理用端末2により省エネルギ管理装置1に接続して、設定手段11により各種情報を設定するためのユーザIDやパスワード等の認証情報等も記憶される。
【0023】
指示内容は、「空調管理を行って下さい。結果は管理シートに記入して下さい。」、「誰も使用していないバックヤード、休憩室などの照明や空調を切って下さい。」、「作業中は、キャノピー(庫外照明)のみ点灯し、棚下照明はOFF。」等である。指示情報は、これらの指示内容を示すテキストあるいは予め準備されたテキストに関連付けられたコード等である。スケジュール情報は、各指示内容を含む通知メールを配信する部門、施設、担当者、配信日時や、再送信の間隔・回数等の情報である。宛先情報は、各担当者の携帯電話機3に配信するための電子メールアドレスや電話番号等の情報である。これらの情報は予め設定手段11により設定される。
【0024】
設定手段11は、省エネルギ管理装置1に対してインターネット等の電気通信回線を介して接続する管理用端末2からの要求に応じて、上記情報を設定する設定画面を管理用端末2に提供し、この設定画面により管理用端末2から入力された内容に基づき、記憶手段16に情報を記憶する。管理用端末2から省エネルギ管理装置1に対する接続は、ウェブブラウザや専用のアプリケーションプログラムなどにより行う構成とすることが可能である。
【0025】
配信手段12は、上記指示内容を含む各通知メールを、記憶手段10に記憶されたスケジュール情報および宛先情報に従い、各通知メールの配信先となる各担当者の携帯電話機3に配信する。このとき、配信手段12は、各担当者の携帯電話機3から各通知メールに対する返信メールを送信する際に返信先となる電子メールアドレスを、各通知メールを識別可能に設定する。これにより、各通知メールに対する返信メールを省エネルギ管理装置1が受信した際に、どの通知メールに対する返信メールであるのかを識別することが可能となる。
【0026】
実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして記憶手段10の実施情報を更新する。また、実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新する。
【0027】
なお、本実施形態においては、実施管理手段13は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、その通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、その通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するようにしている。このとき、実施管理手段13は、返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数を記憶手段10に記憶する。
【0028】
分析手段14は、実施管理手段13によって記憶手段10に記憶された実施情報に基づいて省エネルギ活動の達成率の算出や、各通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率の算出等を行い、管理用端末2に提供する。なお、本実施形態においては、分析手段14は、通知メールを1回再配信するごとに活動効率を10%減じるようにしている。
【0029】
次に、上記構成の省エネルギ管理システムによる省エネルギ管理手順について、図3のフロー図に従って説明する。
【0030】
省エネルギ管理システムの利用者は、まず管理用端末2により省エネルギ管理装置1に接続し、設定手段11により各種情報を設定する(ステップS100)。図4は登録されている担当者の一覧画面の例を示している。図4に示すように、この一覧画面には、各担当者の所属する部門、名前、休日数(休日日数)、休曜日(休日曜日)、メール送信時間等が表示されている。また、図5は各担当者の登録画面の例を示している。図5に示すように、この登録画面では、各担当者の所属する部門、ログインID、パスワード、携帯電話機のキャリア、名前、敬称、休日設定(曜日)、休日日数、停止フラグ、権限レベル、メール送信時間、報告メール送信フラグ等を登録することができる。なお、図示しないが、各担当者の携帯電話機3の宛先情報(電子メールアドレス)についても各担当者に関連付けて記憶手段10に登録される。
【0031】
図6〜図8は各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報およびスケジュール情報の登録画面の例を示している。図6に示すように、この登録画面では、指示内容のテキスト等を入力し、設定する。そして、図7に示すように、次の登録画面では、指示内容を含む通知メールを配信する各担当者の部門を選択し、設定する。また、図8に示すように、さらに次の登録画面では、通知メールを各担当者の携帯電話機3に配信する日時と、再送信の間隔および回数等を設定する。図9は記憶手段10に登録されている指示情報およびスケジュール情報の一覧画面の例を示している。
【0032】
省エネルギ管理装置1は、この記憶手段10に登録されている各種情報に基づき、指示内容を含む通知メールを配信手段12により配信する(ステップS101)。なお、本実施形態においては通知メールの配信は部門ごとに設定し、それぞれの部門に所属する各担当者の全員にメール送信時間として設定されている時間内に配信するが、休日の配信を停止したり、停止フラグの設定がされている担当者を除いて配信したり、各担当者個別に配信の有無を設定して配信したりすることも可能である。この通知メールの配信を受けた各担当者は通知メールの指示内容に基づき活動し、指示内容を実施した後、各携帯電話機3によりこの通知メールに対して返信メールを送信する。
【0033】
そして、省エネルギ管理装置1は、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信すると(ステップS102)、実施管理手段13によって各通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして記憶手段10の実施情報を更新する(ステップS104)。一方、各通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合(ステップS102)、記憶手段10に登録されている各通知メールの送信回数に達するまで、繰り返し通知メールを配信する(ステップS103,S101)。このとき、実施管理手段13は各通知メールの送信回数を記憶手段10に記録する。その後、設定されている各通知メールの送信回数に達すると、実施管理手段13によって各通知メールに含まれる指示内容が未実施であるとして記憶手段10の実施情報を更新する(ステップS105)。
【0034】
そして、この省エネルギ管理装置1では、分析手段14により記憶手段10に記憶された実施情報に基づいて指示内容の全体の達成率や部門ごとの達成率を算出し、管理用端末2に提供することが可能である。また、分析手段14は、各通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出し、管理用端末2に提供する。図10は分析結果画面の例を示している。達成率は、指示内容を実施できた割合を示している。活動効率は、何回目の通知メールの送信により実施できたかを示している。この活動効率については、時間帯別や曜日別等により分析することが可能となっている。
【0035】
このように、本実施形態における省エネルギ管理システムでは、各担当者に対して省エネルギ活動を指示するための指示内容を含む通知メールが、予め設定されたスケジュール情報および宛先情報に従って、配信先となる各担当者の携帯電話機3に配信されるので、各担当者はこの通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができる。すなわち、各担当者は他の業務に専念している場合であっても、通知メールが配信されたときに、この通知メールに含まれる指示内容に従って省エネルギ活動を実施することができ、省エネルギ活動を継続して確実に実施することが可能である。
【0036】
そして、各担当者は省エネルギ活動の実施後、通知メールに対して返信メールを送信すると、省エネルギ管理装置1は、この返信メールを受信し、通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして実施情報を更新する。すなわち、各担当者は、省エネルギ活動の実施後、この通知メールに対して返信メールを送信するだけで良く、この返信メールに基づいて実施情報が更新されるので、この実施情報により省エネルギ活動などの評価を行い、改善することが可能である。
【0037】
特に、この省エネルギ管理装置1では、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして実施情報を更新するため、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動などの活動を実施できない場合であっても未実施として処理されることがなく、通知メールが繰り返し配信されることで、担当者が省エネルギ活動などの活動の実施を忘れることを防止することができ、より確実に省エネルギ活動などの改善を実施することが可能である。
【0038】
また、この省エネルギ管理装置1では、通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出することができるので、担当者が通知メールを受信してすぐに省エネルギ活動を実施することができず、通知メールを繰り返し送信して初めて実施できているような状況の場合、この通知メールの配信回数に基づいて省エネルギ活動の活動効率が算出されるので、この活動効率に基づいて省エネルギ活動を実施する人員や時間帯などについて評価を行い、改善することが可能である。
【0039】
なお、上記実施形態においては、省エネルギ対策としての運用改善活動に有用な省エネルギ管理システムについて説明したが、このシステムは業務としての営業活動の管理にも応用することが可能である。営業活動の管理に応用する場合の指示内容は、「特売日の準備を完了し、陳列写真をレポートで報告して下さい。」等である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の活動管理装置、活動管理プログラムおよび活動管理方法は、省エネルギ対策としての運用改善活動や、業務としての営業活動などを管理するための装置、プログラムおよび方法として有用である。
【符号の説明】
【0041】
1 省エネルギ管理装置
2 管理用端末
3 携帯電話機
10 記憶手段
11 設定手段
12 配信手段
13 実施管理手段
14 分析手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新する実施管理手段と
を含む活動管理装置。
【請求項2】
前記実施管理手段は、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、前記通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新するものである請求項1記載の活動管理装置。
【請求項3】
前記通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する分析手段をさらに含む請求項2記載の活動管理装置。
【請求項4】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新する実施管理手段と
してコンピュータを機能させるための活動管理プログラム。
【請求項5】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶手段に記憶すること、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信すること、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新すること
を含む活動管理方法。
【請求項1】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新する実施管理手段と
を含む活動管理装置。
【請求項2】
前記実施管理手段は、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、前記通知メールを所定時間間隔で所定回数繰り返し配信し、その後、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新するものである請求項1記載の活動管理装置。
【請求項3】
前記通知メールに対する返信メールを受信するまでの通知メールの配信回数に基づいて活動効率を算出する分析手段をさらに含む請求項2記載の活動管理装置。
【請求項4】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶する記憶手段と、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信する配信手段と、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新する実施管理手段と
してコンピュータを機能させるための活動管理プログラム。
【請求項5】
各担当者に対して活動を指示するための指示内容を含む指示情報と、前記指示内容を含む通知メールを各担当者の端末に配信するスケジュール情報と、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末の宛先情報と、前記指示内容の実施状況を示す実施情報とを記憶手段に記憶すること、
前記指示内容を含む通知メールを、前記スケジュール情報および前記宛先情報に従い、前記通知メールの配信先となる各担当者の端末に配信すること、
前記通知メールに対する返信メールを受信した場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されたものとして前記実施情報を更新する一方、前記通知メールに対する返信メールを所定時間内に受信しない場合、当該通知メールに含まれる指示内容が実施されていないものとして前記実施情報を更新すること
を含む活動管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−8647(P2012−8647A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141712(P2010−141712)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(510175207)株式会社チェンジバリュ (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(510175207)株式会社チェンジバリュ (1)
【Fターム(参考)】
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