説明

活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物およびその印刷物

【課題】印刷物に艶消し効果を付与する艶消し効果があり、印刷適性を損なうことなく、艶消し効果を得ることができ、さらに、耐摩擦性を向上させることで、輸送時や後加工工程での擦れによる印刷物の商品価値低下を防いだ活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物の提供。
【解決手段】平均粒径が異なる2種類の真球状に近い樹脂ビーズを活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に含有させると、印刷適性を損なうことなく、印刷時のVOC(揮発性有機化合物)も低く、かつ、艶消し効果を発現させるのに印刷時の印刷厚さの影響が少ない優れた活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ等の最外層に印刷される活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に関するものであり、さらに、艶消し感および耐摩擦性に優れた印刷物に関する

【背景技術】
【0002】
近年、印刷物の高品質化、高級化により各種紙器、商業印刷、ラベルに対しカラーインキを印刷後、活性エネルギー線硬化性コーティングニスを塗工する研究がさかんに行われている。
【0003】
印刷されたパッケージに関しては、店頭へ陳列された際、美粧上、光沢性を求められる場合と艶消し性(マット性)とを要求される場合がある。特に、近年、艶消し効果を施す印刷物の需要は増加しているが、印刷から納品までのリードタイムが短くなっており、それに伴い印刷面の擦れによるクレームが増加している。
【0004】
一般的にこの艶消し剤としては、さまざまなマット化剤が検討されており、このようなマット化剤として用いられる微粒子集合体についても過去広く検討がなされてきている。
【0005】
例えば、無機材料としては、特許文献1記載の多孔性アルミナ、特許文献2記載の酸化チタン多孔体、特許文献3の多孔質炭酸カルシウム系化合物等が挙げられるが、何れも、安価な材料を出発地点としているが、加工に手間がかかり、高コストであるため実用的ではなく、さらに、オフセット印刷等の用途での艶消し効果としては乏しい。
【0006】
また、有機材料として、特許文献4では架橋重合体微粒子の集合体が挙げられているが、平均粒径が好ましくは5〜100μmの範囲と記載されており、膜厚が5μm以下で印刷されるのが主であるオフセット印刷等の用途において、膜厚よりも大きい平均粒径であるマット化剤の含有はパイリング等の問題を生じ易いため好ましくなく、さらに、特許文献5で示されるように有機材料のマット化剤としてはハロゲン化ビニル樹脂が用いられることが多く、環境負荷軽減という点で好ましくない。
【0007】
通常、マット化剤としては、シリカが使用されるケースが多い(特許文献6〜8)。シリカは、溶剤系のコーティングニス中では固形分に対するシリカの割合が高い場合でも、溶剤で希釈されていること、また、溶剤がシリカ同士の水素結合を切断することより、
【0008】
コーティングニス中で安定しておりその粘度も印刷適性内である。活性エネルギー線硬化性組成物を用いた無溶剤型のコーティング剤で、高い艶消し効果を得るためにシリカの含有量を多くした場合、溶剤を含有しないためにシリカ同士の水素結合が発生し、コーティング剤が高粘度、高チキソ性となり印刷適性が得られず、艶消し効果が悪いなどの問題が発生していた(特許文献6)。
【0009】
さらに、シリカの比重がハロゲン化ビニル樹脂に比べて大きいため、同じ重量%添加してもハロゲン化ビニル樹脂使用のものと比べて艶消しの効果が少ないことが、特許文献5に記載されている。すなわち、無機材料は基本的に真比重が有機材料に比べて大きく、
【0010】
マット剤としての性能を単位重量当たりで比較すると、有機材料の方が優れている。また、塗料やフィルムなど基材との親和性も低いという欠点を有している。一方、有機材料の微粒子集合体においては、真比重が無機材料に比べて小さく塗料やフィルムなどの基材との親和性も高いという利点を有しているものの、空隙率が高く嵩比重の小さい集合体を作ることが困難であった(特許文献4)。
【0011】
さらに、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物を印刷する際、印刷厚さによて艶消し効果が、発現し難くなる場合があり、所望する艶消し効果が得られない場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平10−231119号公報
【特許文献2】特開平10−259023号公報
【特許文献3】特開平10−182491号公報
【特許文献4】特開2001−81335号公報
【特許文献5】特開2001−89689号公報
【特許文献6】特開2002−121210号公報
【特許文献7】特開2006−95501号公報
【特許文献8】特表2003−522219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
印刷物に艶消し効果を付与する艶消し効果のある活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物において、印刷適性を損なうことなく、艶消し効果を得ることを目的とする。さらに、耐摩擦性を向上させることで、輸送時や後加工工程での擦れによる印刷物の商品価値低下を防ぐことも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者等は、上記の問題点を解決するために鋭意研究した結果、平均粒径が異なる2種類の真球状に近い樹脂ビーズを活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に含有させると、印刷適性を損なうことなく、印刷時のVOC(揮発性有機化合物)も低く、かつ、艶消し効果を発現させるのに印刷時の印刷厚さの影響が少ない優れた活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】
すなわち、本発明は、光重合性アクリレートモノマー、樹脂ビーズおよび光開始剤を含有してなる活性エネルギー線硬化型コーティングニスにおいて、
樹脂ビーズが、下記樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型コーティングニスに関するものである。
樹脂ビーズ(A)が
平均粒径3〜6μm
および
真球度0.9〜1.0
であるものである。
樹脂ビーズ(B)が
平均粒径7〜10μm
および
真球度0.9〜1.0
であるものである。
【0016】
さらに、本発明は、樹脂ビーズが、樹脂ビーズ(A)/樹脂ビーズ(B)で表される重量比率において、2/8〜8/2の範囲であることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型コーティングニスに関するものである。
【0017】
また、本発明は、樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)が、それぞれガラス転移温度(Tg)50〜200℃であることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型コーティングニスに関するものである。
【0018】
さらに、本発明は、樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)が、それぞれ重量平均分子量50000〜1000000であることを特徴とする上記の活性エネルギー線硬化型コーティングニスに関するものである。
【0019】
また、本発明は、上記の活性エネルギー線硬化型コーティングニスを基材に印刷してなることを特徴とする積層物に関するものである。
【0020】
さらに、本発明は、基材が、印刷物であることを特徴とする上記の積層物に関するものである。
【発明の効果】
【0021】
平均粒径が異なる2種類の真球状に近い樹脂ビーズを活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に含有させると、印刷適性を損なうことなく、印刷時のVOC(揮発性有機化合物)も低く、かつ、艶消し効果を発現させるのに印刷時の印刷厚さの影響が少ない優れた活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物が提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、好ましい実施形態を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
本発明で使用される活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物の組成の例としては、
・光重合性アクリレートモノマーおよび光重合性オリゴマー 50〜85重量%
・樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B) 10〜30重量%
・光開始剤、光助剤 3〜15重量%
・非反応性樹脂 0〜20重量%
・その他添加剤 0.1〜3重量%
が挙げられる。
【0023】
また、この中でも
・光重合性アクリレートモノマーおよび光重合性オリゴマー 75〜85重量%
・樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B) 20〜30重量%
・光開始剤、光助剤 5〜15重量%
・その他添加剤 1〜3重量%
がよい。
【0024】
本発明において、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に艶消し剤として含有させる樹脂ビーズとしては、次の2種類の樹脂ビーズを併用することが必要である。そのことで、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物の印刷時における印刷厚さが変化しても艶消し効果が損なわれ難くなる。
・樹脂ビーズ(A):平均粒径3〜6μmおよび真球度0.9〜1.0
・樹脂ビーズ(B):平均粒径7〜10μmおよび真球度0.9〜1.0
【0025】
ここで、樹脂ビーズ(A)の平均粒径は、より好ましくは3〜5μmがよく、樹脂ビーズ(B)の平均粒径は8〜10μmがよい。樹脂ビーズ(A)の平均粒径が、3μm未満あるいは6μmより大きいと、樹脂ビーズ(B)単独での場合の挙動とほぼ同様になり、特定の印刷厚さであればマット効果(艶消し効果)があるものの、印刷厚さの変動により効果が損なわれる場合がある。また、樹脂ビーズ(B)の平均粒径が、7μm未満になると樹脂ビーズ(A)単独での場合の挙動とほぼ同様になり、特定の印刷厚さであればマット効果(艶消し効果)があるものの、印刷厚さの変動により効果が損なわれる場合がある。さらに、樹脂ビーズ(B)の粒径が、10μmより大きくなると、印刷時に印刷ムラあるいは印刷スジ等の印刷適性が低下する可能性がある。
【0026】
さらに、樹脂ビーズ(A)と樹脂ビーズ(B)との併用割合は、樹脂ビーズ(A)/樹脂ビーズ(B)で表される重量比率において、2/8〜8/2がよく、さらに、3/7〜7/3がよく、好ましくは4/6〜6/4が望ましい。この範囲外であると、樹脂ビーズ(A)あるいは樹脂ビーズ(B)それぞれ単独で使用した場合と同様な効果しか得られない。
【0027】
また、樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)のガラス転移温度(Tg)は、それぞれ50〜200℃がよく、70〜150℃がより好ましい。
【0028】
さらに、樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)の重量平均分子量は、それぞれ50000〜1000000がよく、100000〜500000がよい。
【0029】
樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)の合計量は、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物全体に対して、10〜30重量%、好ましくは20〜30重量%が好適である。含有量が上記数値の下限に満たないときは目的とする効果が得られず、一方含有量が上記数値の上限を超える時は、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物としての流動性を損ない、転移不良の問題が発生しやすくなるので好ましくない。
ここで真球度とは、下記計算式(1)で示されるものである。個々の粉末粒子の最大径および断面積等は走査型電子顕微鏡によって観察を行った。
【0030】
計算式(1)
真球度=(最大径(μm)/断面積から算出される円相当径(μm))×100

【0031】
また、平均粒径は、(株)堀場製作所製 レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置 LA−920型を用い、樹脂ビーズを分散媒にて希釈後、透過率(L)(H)を90−95%になるよう調整し、ペーストセル法にて測定した。
【0032】
ガラス転移温度(Tg)はセイコーインスツルメンツ(株)製 示差走査熱量計 DSC6200を用い、10℃/minの昇温レートで加熱、5℃/minの降温レートで冷却という操作を2回繰り返し測定した。
【0033】
重量平均分子量の測定はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、重量平均分子量(Mn)の決定はポリスチレン換算で行った。
【0034】
樹脂ビーズの具体的な例としては、スチレンやαメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチルや(メタ)アクリル酸エチルや(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリルなどのビニルシアン化合物、塩化ビニルや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル化合物、ブタジエンなどの共役ジエン類等の重合性モノマーを単独あるいは共重合させたポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂があり、機械的粉砕法、化学的粉砕法あるいはビルドアップ法によって上記平均粒径に整粒されたものが良いが、真球度は上記の範囲のものであるいわゆる「樹脂ビーズ」がよい。上記樹脂微粉末(樹脂ビーズ)は、必要に応じて2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0035】
さらに、本発明で使用される樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)は、ニスとして印刷された後に、ビーズの形状が保たれていることが重要であり、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物としたときに樹脂ビーズ以外の成分に膨潤するのは構わないが、溶解するものすなわち形状が維持できないものであっては本発明の目的には一致しない。そのため上記の一定以上の樹脂のいわゆる硬さ(ガラス転移温度および重量平均分子量)を要する。
【0036】
本発明において、非反応性樹脂とはラジカル重合性二重結合を有しないものであり、非
反応性樹脂としては、ポリエステル樹脂や、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、石
油樹脂、ウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、分子内にラジカル重合性二重
結合を持たないアミノ樹脂などの熱硬化性樹脂も使用する。ただし、これらの非反応性樹脂は、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物としたときに、その組成物中に溶解するかあるいは少なくとも固体としての形状をなすものであってはならない。
【0037】
本発明に使用される光重合性オリゴマーは、エチレン性不飽和二重結合を有し、重量平均分子量が、500〜10000であり、さらに、ガラス転移温度(Tg)が、−60〜10℃であるものが好適に使用される。
【0038】
なお、本発明で使用される光重合性オリゴマーの重量平均分子量としては、500〜10000がよく、500〜8000が好ましく、さらに、500〜5000がよく、700〜3000が好ましい。
【0039】
また、本発明で使用される光重合性オリゴマーのガラス転移温度としては、−60〜10℃がよく、−60〜0℃が好ましく、さらに、−60〜−10℃がよく、−50〜−10℃が好ましい。
【0040】
本発明における光重合性オリゴマーとしては、(メタ)アクリレート基を有するエポキシオリゴマー、(メタ)アクリレート基を有するウレタンオリゴマー、(メタ)アクリレート基を有するポリエステルオリゴマー等の水酸基を含有する(メタ)アクリレートおよびそれらに酸無水物を付加させた各種(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0041】
(メタ)アクリレート基を有するウレタンオリゴマーとしては、一般的な芳香族系或いは脂肪族系の(メタ)アクリレート基を有するウレタンオリゴマーが挙げられる。一例を挙げると、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート等の(メタ)アクリレート等と多価アルコールとの化合物であるウレタンオリゴマーが挙げられる。
【0042】
(メタ)アクリレート基を有するエポキシオリゴマーとしては一般的な芳香族系或いは脂肪族系の(メタ)アクリレート基を有するエポキシオリゴマーが挙げられる。一例を挙げると、ビスフェノールAエポキシ、ビスフェノールFエポキシ、ノボラックエポキシ、リン酸系エポキシ等の(メタ)アクリレート等の化合物であるエポキシオリゴマーが挙げられる。
【0043】
(メタ)アクリレート基を有するポリエステルオリゴマーとしては一般的な(メタ)アクリレート基を有するポリエステルオリゴマーの他、脂肪酸変性タイプ、塩素化ポリエステル等のオリゴマーが挙げられる。
【0044】
光重合性オリゴマーの配合量としては、本発明の活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物全量に対して、0〜40重量%が良く、10〜40重量%が好ましく、さらに20〜30重量%が好ましい。
【0045】
本発明において、光重合性アクリレートモノマーとは単官能または多官能の(メタ)アクリレート類モノマーをいい、光重合性オリゴマーを除いたものを指し、活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物全量に対して、30〜75重量%の範囲で用いる。
【0046】
光重合性アクリレートモノマーの単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのカーボン数が1〜18の(アルキル)(メタ)アクリレートがあり、さらにベンジル(メタ)アクリレート、ブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのようなアルキルフェノール、エチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンモノメチロール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、アクリオロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、N-ビニルホルムアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が例示される。
【0047】
さらに、光重合性アクリレートモノマーの2官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンジ(メタ)アクリレート(三菱化学社製)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートトリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールSテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノーAジ(メタ)アクリレート、水添加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFテトラエチレンオキサイド付加体ジカプロラクトネートジ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0048】
光重合性アクリレートモノマーの3官能モノマーとしては、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0049】
光重合性アクリレートモノマーの4官能以上のモノマーとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネートテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0050】
さらに本発明の光重合性アクリレートモノマーとしては、脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートがある。脂肪族アルコール化合物のアルキレンオキサイド付加体(メタ)アクリレートモノマーとして脂肪族アルコール化合物のモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ペンチレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド他)モノまたはポリ(1〜10)(メタ)アクリレートがある。
【0051】
1官能モノマーとして、カーボン数が2〜20アルキレンオキサイド付加体(メタ)ア
クリレート、例えばメタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、エタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、ブタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、ヘキサノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、オクタノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、ドデカノールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート、ステアリルモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドがある。さらにブチルフェノール、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはドデシルフェノールのポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)(メタ)アクリレート等が例示される。
【0052】
さらに2官能モノマーとしてエチレングリコールモノまたはポリ(1〜20)アルキレ
ン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ペンチルグリコールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタネオペンチルグリコールポリ(2〜20)(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加体ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート(通称マンダ)、ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレンオキサイド付加体(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)ジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−デカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−ドデカンジオールモノまたはポリ(1〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−テトラデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,16−ヘキサデカンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、1,2−ヘキサデカンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ルモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノまたはポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、ジメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレート、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ジ(メタ)アクリレートが例示される。
【0053】
3官能モノマーとしてグリセリンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタンポリ(3〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)トリ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0054】
4官能以上のモノマーとしてペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2
〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンポリ(2〜20)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタン(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールオクタンポリ(4〜200)アルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(5〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)ヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサカプロラクトネートポリ(2〜20)アルキレン(C2〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)オクタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)ヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリアルキレンオキサイドヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールポリ(2〜20)アルキレン(C2 〜C20)オキサイド付加体(アルキレンオキサイドとして例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)オクタ(メタ)アクリレート等が例示されるがこれに限るものではない。
【0055】
本発明の活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物は、紫外線を使用する場合には光開始剤を添加することが必要である。光重合開始剤としては、光により分子内で結合が開裂して活性種を生成するものと、分子間で水素引き抜き反応を起こして活性種を生成するものの2種類に大別できる。
【0056】
前者の例として、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ジエトキシアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン}、4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンとベンゾフェノンとの混合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系、ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等がある。
【0057】
後者の例としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等がある。これらの光重合開始剤を一種、または必要に応じて二種以上を併用して良い。
【0058】
本発明の活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物に紫外線を照射して硬化させる場合、光開始剤(光重合開始剤)の添加だけでも硬化するが、硬化性をより向上させるために、光増感剤を併用することもできる。かかる光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類がある。
【0059】
光重合開始剤の配合量は、該印刷インキ中、3〜15重量%、好ましくは5〜15重量%である。3重量%未満では硬化反応が十分に行なわれ難く、15重量部を越えると熱重合反応が起こり易く活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物としての安定性が損なわれ易くなり好ましくない。
【0060】
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物は、重合禁止剤、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤等の各種添加剤を目的に応じて常法により添加し、使用することもできる。
【0061】
活性エネルギー線を照射する雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス置換雰囲気が好ましいが、大気中で照射しても硬化性に問題がなければ差し支えない。活性エネルギー線を照射する前に赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化型組成物層を加温したり、活性エネルギー線を照射後赤外線ヒーター等により活性エネルギー線硬化性平版印刷インキ硬化層を加温することは硬化を速く終了させるために有効である。
【0062】
本発明の活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、X線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波等をいうが、ラジカル性活性種を発生させ得るならばいかなるエネルギー種でも良く、可視光線、赤外線、レーザー光線でもよい。紫外線を発生するものとしては例えば、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、ヘリウム・カドミニウムレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、アルゴンレーザーなどがある。
【0063】
本発明で使用する基材とは、雑誌、ポスター、パンフレット等を印刷するために使用する印刷用紙のことを指し、アート紙、コート紙、マットコート紙、上質紙、コートボール紙等およびオレフィン系樹脂フィルム等のプラスチックフィルム等の印刷用紙を挙げることができる。
【0064】
本発明で言う積層物とは、本発明で使用される基材に
(1)本発明の活性エネルギー線硬化型コーティングニスを印刷したもの、
または
(2)印刷インキ(平版印刷インキ、グラビアインキ、スクリーンインキ、インク ジェットインキ等、さらに硬化システムが活性エネルギー線硬化型であるイン キ等)で印刷を行った印刷物の印刷面上に本発明の活性エネルギー線硬化型 コーティングニスを印刷したもの
をさす。
【実施例】
【0065】
実施例として本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により何等限定されるものではない。本発明において、「部」は「重量部」を表し、「%」は、特に断らない限り「重量%」を示す。なお、表1の数字は「重量%」を表す。
以下に示す処方により活性エネルギー線硬化型コーティングニス組成物を作成した。
活性エネルギー線硬化型コーティングニスの製造方法は、温度50℃で加温し攪拌溶解する。
【0066】
【表1】

【0067】
光重合性アクリレートモノマー1としては、トリメチロールプロパンエトキシ化トリアクリレート、
光重合性アクリレートモノマー2としては、トリプロピレングリコールジアクリレート、
光重合性オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、
光開始剤(開裂型開始剤)として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
を使用する。
樹脂ビーズ(A)は、平均粒径5μmのブチルメタクリレート・エチレングリコールジメタクリレート共重合体、
樹脂ビーズ(B)は、平均粒径8μmのブチルメタクリレート・エチレングリコールジメタクリレート共重合体を使用する。
【0068】
<被膜物性評価方法>
表1に示す活性エネルギー線硬化性コーティングニス組成物を北越マリコート(北越製紙製コートボール)にフレキソコーター機により印刷(塗工)し、実施例1〜6、比較例1〜2について、160W/cmの強度を有する高圧水銀灯(オゾンタイプ)1灯の下10cmのところを30m/分のコンベアーにのせ照射し、硬化させた。なお、フレキソコーター機で使用するアニロックスロールは100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチを使用した。(印刷被膜の厚さは、およそ100線/インチで4μm、300線/インチで2μmおよび400線/インチで1.5μmである。)
【0069】
(艶消し効果評価方法 光沢性)
アニロックスロール100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチで得られた印刷物の光沢性を光沢計(村上色彩技術研究所製グロスメーターGM26D)にて5回測定し、平均値を表2に示す。あわせて、艶消し効果の評価基準として以下の通りに評価し、表2の数値の脇に括弧付きで示す。
○:光沢値が15以下
△:光沢値が15より大きく、25以下
×:光沢値が25より大きい
【0070】
(硬化性)
アニロックスロール100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチで得られた印刷物の印刷面を綿布で擦った時の状態を目視にて4段階で以下のように評価した。
◎:変化なし
○:一部にキズがみられるが剥離は見られない。
△:一部(50%未満)に剥離が見られる。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られる。
【0071】
(耐MEK性)
アニロックスロール100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチで得られた印刷物の印刷面をMEKを浸した綿棒で30回擦った時の状態を目視にて以下のように4段階で評価した。
◎:変化なし
○:一部表面部分に溶解がみられるが剥離は見られない。
△:一部(50%未満)に剥離が見られる。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られる。
【0072】
(耐摩擦性)
アニロックスロール100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチで得られた印刷物の印刷面をJIS−K5701−1に準じ、学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業社製)を用いて、上質紙を摩擦用紙とし、500g加重で500回往復後の、摩擦面の変化を目視にて以下のように4段階で評価した。
◎:変化なし
○:一部にキズがみられるが剥離は見られない。
△:一部(50%未満)に剥離が見られる。
×:一部(50%以上)または全部に剥離が見られる。
【0073】
(耐ブロッキング性)
JIS−K5701−1に準じ、アニロックスロール100線/インチ、300線/インチおよび400線/インチで得られた印刷物の印刷面を向かい合わせて重ねた試験片を、400g/cmに加圧し、温度40℃湿度80%RHで24時間放置後、手で引き離した時の抵抗と印刷面の状態を目視にて以下のように4段階評価した。
◎:引き離す時の抵抗がなく、印刷面の変化も見られない。
○:引き離す時の抵抗があるが、印刷面の変化は見られない。あるいは引き離す 時の抵抗はないが、印刷面の一部(10%未満)に剥離が見られる。
△:印刷面の一部(50%未満)に剥離が見られる。
×:印刷面の一部(50%以上)または全部に剥離が見られる。

【0074】
【表2】

【0075】
表2において、実施例1〜6と比較例1、2を比較すると、本発明である樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)を併用している実施例1〜6は、光沢値が全ての印刷被膜の厚さを変化させても15以下であり、艶消し効果が損なわれ難くく、一方、一種類のみの樹脂ビーズを含有している比較例1、2は、特定の印刷被膜の厚さには、十分な艶消し効果があるものの、印刷被膜の厚さを変化させると光沢値が15より大きくなり、艶消し効果が失われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光重合性アクリレートモノマー、樹脂ビーズおよび光開始剤を含有してなる活性エネルギー線硬化型コーティングニスにおいて、
樹脂ビーズが、下記樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型コーティングニス。
樹脂ビーズ(A)が
平均粒径3〜6μm
および
真球度0.9〜1.0
であるものである。
樹脂ビーズ(B)が
平均粒径7〜10μm
および
真球度0.9〜1.0
であるものである。
【請求項2】
樹脂ビーズが、樹脂ビーズ(A)/樹脂ビーズ(B)で表される重量比率において、
2/8〜8/2の範囲であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型コーティングニス。
【請求項3】
樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)が、それぞれガラス転移温度(Tg)50〜200℃であることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型コーティングニス。
【請求項4】
樹脂ビーズ(A)および樹脂ビーズ(B)が、それぞれ重量平均分子量50000〜1000000であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化型コーティングニス。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化型コーティングニスを基材に印刷してなることを特徴とする積層物。
【請求項6】
基材が、印刷物であることを特徴とする請求項5記載の積層物。

【公開番号】特開2010−241954(P2010−241954A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91997(P2009−91997)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000222118)東洋インキ製造株式会社 (2,229)
【Fターム(参考)】