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活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びそれを用いた積層体
説明

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びそれを用いた積層体

【課題】
本発明の目的は、防眩性、ハードコート性、密着性、特に、耐光性試験後の基材との密着性に優れた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、及びそれを用いた積層体を提供することにある。
【解決手段】トリアセチルセルロース透明基材塗布用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物と、コロイダルシリカに一般式[1]の化合物を反応させてなる変性コロイダルシリカとを含んでなる活性エネルギー線硬化性バインダー(A)9.9〜80重量%、前記変性コロイダルシリカを除く透光性微粒子(B)0.1〜40重量%、および有機溶剤(C)19.9〜90重量%を含んでなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ、コンピューター、カーナビゲーションシステム、車載用計器盤、携帯電話等の画像表示装置として用いられる、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ等各種ディスプレイにおいて、ディスプレイ最表面に、画像の映り込みや、光の反射を防止するために設けるなどに、特に有用な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びそれを用いた積層物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、CRT、PDP、LCD、ELD等の画像表示装置、特にPDP、LCD、ELDなどの表面がフラットな画像表示装置には、室内照明や、太陽光の入射等による、表示画面への操作者等の影の映り込みが画像の視認性を著しく妨げるという問題があった。
【0003】
この映り込みを抑えるために、シリカ等のフィラーを含むディスプレイの最表面に塗工し、表面に凸凹を形成することにより、表面に防眩効果を付与するという手法が特許文献1に記載されている(特許文献1:特開平7-294740号公報参照)。
【0004】
また、表面に有機ポリマー微粒子を混入したハードコート層を形成するという方法で、表面に防眩効果を付与するという手法が特許文献2に記載されている(特許文献2:特開平6-18706号公報参照)。さらには、有機ポリマー微粒子はシリカ微粒子等の無機フィラーと比較し、樹脂組成物と有機ポリマー微粒子の接着性が良く、鹸化処理においても界面がアルカリに侵されにくい。しかしながら、表面に有機ポリマー微粒子を混入したハードコート層は、有機ポリマー微粒子の平均粒子径が大きければハードコート層の膜厚が厚くなりハードコート性は出やすいが、平均粒子径が小さくなるとハードコート層の膜厚が薄くなりハードコート性(特に鉛筆硬度)は出にくくなる。
【0005】
ハードコート層の膜厚が薄くてもハードコート性を確保するために、樹脂組成物としてエチレン性不飽和二重結合を多数有する活性エネルギー線硬化型を硬化させたものを使用することが多い。しかしながら、これらエチレン性不飽和二重結合を多数有する活性エネルギー線硬化型は、硬化収縮が大きく基材との密着性が悪くなる傾向がある。さらに、防眩フィルムの信頼性試験として、耐光性試験を実施した後に基材との密着性がさらに低下するという問題がある。これは、耐光性試験にて照射される紫外線にてハードコート層の硬化がさらに進み、硬化収縮が増大し密着性が低下したと考えられる。
【0006】
トリアセチルセルロース透明基板への密着性を向上させる目的で、トリアセチルセルロース透明基材を溶解する溶剤を用いた塗布液から形成された防眩性フィルムが特許文献3及び4に記載されている。(特許文献3:特開平11-209717号公報、特許文献4:特開2002-169001号公報参照)しかしながら、単にトリアセチルセルロース透明基板を溶解する溶剤を使用しただけでは、塗工後の密着性は良好となるが、耐光性試験後の密着性が不良であったり、溶解しすぎるとハードコート性を維持できないなど満足できる手段ではなかった。
【特許文献1】特開平7-294740号公報参照
【特許文献2】特開平6-18706号公報参照
【特許文献3】特開平11-209717号公報
【特許文献4】特開2002-169001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、防眩性、ハードコート性、密着性、特に、耐光性試験後の基材との密着性に優れた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、及びそれを用いた積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、トリアセチルセルロース透明基板上に、特定の組合せの活性エネルギー線硬化性バインダー、透光性微粒子、光開始剤及び有機溶剤よりなる、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させてなる層が、これらの欠点を解消し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明は、トリアセチルセルロース透明基材塗布用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物と、コロイダルシリカに下記一般式[1]の化合物を反応させてなる変性コロイダルシリカとを含んでなる活性エネルギー線硬化性バインダー(A)9.9〜80重量%、前記変性コロイダルシリカを除く透光性微粒子(B)0.1〜40重量%、および有機溶剤(C)19.9〜90重量%を含んでなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0010】
一般式[1]
【化1】

【0011】
(一般式[1]中、
Rは、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換あるいは置換のC5〜C30のアルコキシ基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
1は、水素原子、または、C1〜C4のアルキル基を表し、
2は、直接結合、未置換あるいは置換のアルキレン基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換または置換のアルコキシ基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
aは、0〜2の整数を表し、
bは、1〜3の整数を表す。但し、a+bは、1〜3である。)
【0012】
また、本発明は、活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレートとペンタエリスリトールトリアクリレートとの重量比が70:30〜97:3の割合で含んでなる事を特徴とする上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0013】
また、本発明は、透光性微粒子が、屈折率の異なる2種以上の微粒子を含む上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0014】
また、本発明は、有機溶剤(C)が、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させる1種以上の有機溶剤と、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させない1種以上の有機溶剤とを含んでなる混合溶剤である上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0015】
また、本発明は、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させる有機溶剤が、1,3−ジオキソランであり、かつ、1,3−ジオキソランが全有機溶剤中の15〜40重量%である上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0016】
また、本発明は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を、トリアセチルセルロース透明基材上に形成してなる積層体に関する。
【0017】
また、本発明は、樹脂組成物層の厚みが、1〜20μmである請求項6記載の積層体に関する。
【0018】
また、本発明は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をトリアセチルセルロース透明基材上に塗工後、活性エネルギー線を照射する積層体の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、トリアセチルセルロース透明基板上に塗布するため、特定の組合せの活性エネルギー線硬化性化合物、透光性微粒子、光開始剤及び有機溶剤よりなるものである。また、トリアセチルセルロース透明基板上で前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させてなる積層体は、たとえば、微細凸凹形状を形成されている防眩層を成し、耐光試験後の密着性に優れ、耐擦傷性、鉛筆硬度等の塗膜硬度に優れた防眩性フィルムとして用いることができる。このような特性に優れた防眩性フィルムは、従来両立し難かった。防眩性、ハードコート性、密着性、特に耐光性試験後の基材との密着性に優れるという顕著な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0021】
本発明におけるトリアセチルセルロース透明基板としては、トリアセチルセルロースを溶剤に溶解することで調整されたトリアセチルセルロースドープを単層流延、複数層共流延のいずれかの流延方法により流延することにより作成されたトリアセチルセルロースフィルムを用いることが好ましい。トリアセチルセルロース透明基板の厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱い等の作業性、薄層性等の点より10〜500μm程度である。特に20〜300μmが好ましく、30〜200μmがより好ましい。
【0022】
本発明における活性エネルギー線硬化性バインダー(A)は、活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物と変性コロイダルシリカの混合物が望ましい、活性エネルギー線硬化性バインダー中の変性コロイダルシリカの添加量は1-50重量%が望ましく、さらに望ましくは5-30重量%が望ましい。変性コロイダルシリカの添加量が1%未満であると耐光密着が劣り、50%を超えると塗工性が悪化したり、透明性悪化する。
【0023】
ここで、鉛筆硬度とは、JIS−K5600に準拠し(基材:100μm易接着処理PETフィルム、荷重:500g)、膜厚10μmの硬化膜に傷が発生しない鉛筆の濃度記号をいう。
【0024】
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるになるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物としては、3個以上のアクリロイル基を含有する多官能アクリレート化合物、または3個以上のメタクリロイル基を含有する多官能メタクリレート化合物が光硬化性も良好であり好ましい。
【0025】
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物のうち、モノマーとしては、ペンタエリスルトールテトラアクリレート、ペンタエリスルトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)などが挙げられ、オリゴマーまたはポリマーとしては、ポリエステルアクリレート化合物、ポリエステルメタクリレート化合物、エポキシアクリレート化合物、エポキシメタクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、ウレタンメタクリレート化合物等が挙げられるが、好ましくはペンタエリスルトールテトラアクリレートとペンタエリスルトールトリアクリレートの重量比が70:30〜97:3であることが望ましい。活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物中のペンタエリスルトールテトラアクリレートの含有量が多くなると鉛筆硬度や耐擦傷性及び耐光性試験後の密着性に優れる反面、ペンタエリスルトールテトラアクリレートの強い結晶性により電離放射線硬化性樹脂組成物の保存中に析出が生じて問題となることがある。
【0026】
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物は、市販の化合物を使用することが可能である。具体的には、東亜合成製のアロニックスM−400、アロニックスM−402、アロニックスM−408、アロニックスM−450、アロニックスM−7100、アロニックスM−8030、アロニックスM−8060、大阪有機化学製のビスコート♯400、化薬サートマー製のSR−295、ダイセルUCB製のDPHA、Ebecryl 220、Ebecryl 1290K、Ebecryl 5129、Ebecryl 2220、Ebecryl 6602、新中村化学製のNKエステルA-TMMT、NKオリゴEA−1020、NKオリゴEMA−1020、NKオリゴEA−6310、NKオリゴEA−6320、NKオリゴEA−6340、NKオリゴMA−6、NKオリゴU−4HA、NKオリゴU−6HA、NKオリゴU−324A、BASF製のLaromerEA81、サンノプコ製のフォトマー3016、荒川化学工業製のビームセット371、ビームセット575、ビームセット577、ビームセット700、ビームセット710、根上工業製のアートレジンUN−3320HA、アートレジンUN−3320HB、アートレジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320HS、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−901T、日本合成化学製の紫光UV−7600B、紫光UV−7610B、紫光UV−7620EA、紫光UV−7630B、紫光UV−1400B、紫光UV−1700B、紫光UV−6300B、共栄社化学製のライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートDPE−6A、UA−306H、UA−306T、UA−306I、日本化薬製のKAYARAD DPHA、KAYARAD DPHA−40H、KAYARAD D−310、KAYARAD D−330等が挙げられる。
【0027】
活性エネルギー線硬化性バインダー中には、硬化や硬度・密着性などに影響を与えない範囲で各種の添加剤や主成分の副生成物(例えばペンタエリスリトールジアクリレート等)を共存させることができる。
【0028】
本発明で用いられる変性前のコロイダルシリカとしては、1次粒子が1nm〜1μmの無水珪酸の超微粒子を水または有機溶媒に分散させたものである。好ましい1次粒径は10nm〜500nmである。コロイダルシリカに使用される分散媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶剤、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のモノマー類が挙げられるが、特に限定されるものではない。好ましい分散媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類である。
【0029】
コロイダルシリカとして市販されている商品としては、例えば、メタノールシリカゾル、MA−ST−MS、IPA−ST、IPA−ST−MS、IPA−ST−L、IPA−ST−ZL、IPA−ST−UP、EG−ST、NPC−ST−30、MEK−ST、MEK−ST−MS、MIBK−ST、XBA−ST、PMA−ST、DMAC−ST(以上、日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0030】
本発明で用いられる一般式[1]の珪素原子を有する(メタ)アクリレートについて説明する。式中Rは、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換あるいは置換のC5〜C30のアルコキシ基、未置換あるいは置換のアリール基を、R1は、水素原子またはC1〜C4アルキル基、R2は、直接結合または、未置換あるいは置換アルキレン基、未置換あるいは置換のアリール基を、R3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ独立に、水素原子、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換または置換のアルコキシ基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表す。aは0〜2の整数、bは1〜3の整数、a+bの和は、1〜3である。
【0031】
本発明における一般式[1]中の未置換もしくは置換のアルキル基としては、置換基を有してよいアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ステアリル基、トリクロロメチル基、トリフロロメチル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、1,3−シクロヘキサジエニル基、2−シクロペンテン−1−イル基、2,4−シクロペンタジエン−1−イリデニル基などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。前記置換基としては、ハロゲン基、フェニル基、アルコキシル基、アミノ基、水酸基、N−オキシド基、フェニルオキシド基、アミノ基、ヒドラジル基、フェルダジル基、ニトロ基、ニトロソ基、水酸基、燐酸基、ジスルフィド基、メルカプタン基、アミド基、イミド基、イソシアネート基、ビニル基、(メタ)アクロリル基、シアノ基、カルボン酸、アルデヒド基、炭化水素基が挙げられる。炭化水素基は鎖状であっても、環状であってもよく、環状炭化水素は脂肪族系でも芳香族系でもよく、さらには単環であっても、多環であっても、またヘテロ環であってもよい。また炭化水素基は置換基を含んでいてもよい。
【0032】
本発明における一般式[1]中の未置換もしくは置換のアルコキシ基としては、置換基を有してよいアルコキシ基であって、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサエシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、ステアリルオキシ基、トリクロロメチルオキシ基、トリフロロメチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、1,3−シクロヘキサジエニルオキシ基、などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。前記置換基としては、前述の置換基が挙げられる。
【0033】
本発明における一般式[1]中の未置換もしくは置換のアリール基とは、置換基を有してよいアリール基であり、具体的には、フェニル基、2-5-ジメチルフェニル基、ビフェニレニル基、トリフェニレニル基、テトラフェニレニル基、3−ニトロフェニル基、4−メチルチオフェニル基、3,5−ジシアノフェニル基、o−,m−およびp−トリル基、キシリル基、o−,m−およびp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アントラセニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、アセナフチレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、アントラキノニル基、3−メチルアントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、2−エチル−1−クリセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、6−クロロペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。前記置換基としては、前述の置換基が挙げられる。
【0034】
本発明における一般式[1]中の未置換もしくは置換アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。前記置換基としては、前述の置換基が挙げられる。
【0035】
本発明における一般式[1]中のC1〜C4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
【0036】
これら珪素原子を有する(メタ)アクリレートは、単独または2種以上の混合物が好ましい。
【0037】
本発明における一般式[1]の化合物としては、例えば、
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2−Si(OCH33
CH2=CHCO2−CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=CHCO2−CH2CH2−Si(OCH33
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2CH2−Si(OCH33
CH2=CHCO2−CH2CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=CHCO2−CH2CH2CH2−Si(OCH33
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=C(CH3)CO2−CH2CH2CH2CH2−Si(OCH33
CH2=CHCO2−CH2CH2CH2CH2−Si(OCH2CH33
CH2=CHCO2−CH2CH2CH2CH2−Si(OCH33
などが挙げられるがこれに限定されるものではない。

本発明における変性コロイダルシリカは、耐光性試験後の基材との密着性に向上のために用い、公知の製造方法を用いてコロイダルシリカと一般式[1]の化合物との反応させ製造することができ、また、市販の変性コロイダルシリカをそのまま使用することもできる。コロイダルシリカと一般式[1]の化合物との反応としては、例えば、一般式[1]の化合物を水とコロイダルシリカとの存在下で加水分解を行うことにより製造できる。また加水分解時に溶媒を使用する場合、特に水混和性有機溶媒を使用する場合は、水混和性有機溶媒中に含有する水で代替することもできる。更には、加水分解を行う際に触媒を使用することもできる。係る加水分解触媒として、無機酸または有機酸を使用することが可能である。無機酸としては、例えば、塩酸、フッ化水素酸、臭化水素酸等のハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。有機酸としては、蟻酸、酢酸、蓚酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
【0038】
本発明における加水分解する際には、加水分解を穏和に、かつ、均一に行うために水混和性有機溶媒を用いることができる。前記水混和性有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、エチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類などが挙げられる。
【0039】
また、加水分解の条件としては、室温〜120℃程度の温度で30分から24時間程度の条件下で、好ましくは室温〜溶媒の沸点程度の温度で1〜10時間程度の条件下が好ましい。
【0040】
本発明における前記変性コロイダルシリカを除く透光性微粒子(B)は、表面に凸凹を形成及び/またはコーティング層中で光を散乱して防眩性を付与するものであり、有機微粒子及び/または無機微粒子を用いることができる。また、これらの透光性微粒子は、表面凸凹や屈折率をコントロールするために2種類以上の粒子を組み合わせてもよい。透光性微粒子を2種類以上配合することで、様々な用途に要求される曇価の光制御特性に対し、任意に調整を可能とすることができる。
【0041】
本発明における有機微粒子は、例えばスチレンビーズ、アクリルビーズ、スチレン-アクリルビーズ、メラミンビーズ、ベンゾグアナミンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、シリコーンビーズ、フッ素ビーズ、フッ化ビニリデンビーズ、塩ビビーズ、エポキシビーズ、ナイロンビーズ、フェノールビーズ、ポリウレタンビーズ等が挙げられる。これらの有機微粒子の粒子径は、一次粒子の平均粒子径が0.1〜10μmであることが好ましく、2〜6μmであることがより好ましい。一次粒子の平均粒子径が0.1μm未満では、光を散乱する効果が不足するために得られる防眩性が不十分であり、10μmを超えると防眩層内部での光の散乱効果が減少するため映像のギラツキを生じやすい。なお、一次粒子の平均粒子径は、粒子の平均粒径は、例えば、電気抵抗法で測定できる。
【0042】
本発明における有機微粒子は水及び有機溶剤に不溶のものが好ましく、形状は不定形でも球状でもよい。
有機微粒子の添加量は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物全体量に対して、0.1〜40重量%が好ましく、0.1〜30重量%がさらに好ましい。0.1重量%未満では十分な防眩性が得られず、40重量%を超えると防眩性は良好だが白ぼけが出やすくなり好ましくはない。
【0043】
本発明における無機微粒子としては、例えば、二酸化ケイ素粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子等が挙げられる。これら無機微粒子の二次粒子径の平均粒子径は、0.5〜3.0μmであることが好ましく、0.5〜2.0μmであることがより好ましい。また、これらの無機微粒子の形状は不定形でも球状でもよい。これらの無機微粒子の添加量は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物全体量に対して0.1〜40重量%が好ましく、0.1〜30重量%がさらに好ましい。なお、二次粒子の平均粒子径は、例えば、電気抵抗法で測定できる。
【0044】
本発明における有機溶剤(C)としては、例えばジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、1,3,5-トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;
蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ-プチロラクトン等のエステル類;
その他、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、2-オクタノン、2-ペンタノン、2-ヘキサノン、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、2-メトキシ酢酸メチル、2-エトキシ酢酸メチル、2-エトキシ酢酸エチル、2-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシエタノール、2-プロポキシエタノール、2-ブトキシエタノール、1,2-ジアセトキシアセトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これら溶剤の添加量は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物全体量に対して、19.9〜90重量%が好ましく、19.9〜80重量%がさらに好ましい。
【0045】
本発明におけるトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤としては、例えば、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン、1,3,5-トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ-プチロラクトン等のエステル類;その他、2-メトキシ酢酸メチル、2-エトキシ酢酸メチル、2-エトキシ酢酸エチル、2-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシエタノール、2-プロポキシエタノール、2-ブトキシエタノール、1,2-ジアセトキシアセトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0046】
トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤しない有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、2-オクタノン、2-ペンタノン、2-ヘキサノン、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられるがこれらに限定するものではない。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0047】
本発明におけるトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤とトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤しない有機溶剤を混合するときは、系に含まれる全溶剤中のトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤の重量%が10〜80重量%とすることが好ましい。混合溶剤中のトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤の混合重量比が10重量%未満であると密着性の維持が満足できなくなりやすい、溶剤中のトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤の混合比が80重量%を超えると鉛筆硬度の低下を招きやすい。
【0048】
さらに、塗工時の蒸発速度などの塗工適正とトリアセチルセルロース透明基材への溶解膨潤性のバランスを考慮すると、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨順する有機溶剤としては1,3-ジオキソランを使用することが望ましく、また1,3-ジオキソランは全有機溶剤中の15〜40重量%にすることが望ましい。さらにトリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤しない有機溶剤としてはトルエンを使用することが望ましい。
【0049】
本発明で使用される活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、さらに光増感剤、レベリング剤、チキソトロピー剤等を含有することができる。
【0050】
光増感剤としては、例えばn-ブチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ポリ-n-ブリルホスフィン等が挙げられ、これらの光増感剤は2種以上を適宜併用することもできる。
【0051】
本発明の積層体は、トリアセチルセルロース透明基板上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗布後、活性エネルギー線硬化させてなる。
【0052】
本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をトリアセチルセルロース透明基板上に塗布して積層体を形成する方法としては、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をバーコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、リバースコーティング、ダイティング、スプレーコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、リップコーティング、エアーナイフコーティング、ディッピング法等の塗工方法でトリアセチルセルロース透明基板に塗工した後、必要に応じ溶剤を乾燥させ、さらに活性エネルギー線を照射することにより、塗工した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を架橋硬化させることによって形成される。
【0053】
架橋硬化させる活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、可視光、X線、γ線等が挙げられる。
【0054】
例えば、前記紫外線としては、キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等の光源から発せられる紫外線を用いることができる。このようにして形成される防眩層の膜厚はハードコート性を保有していれば特に限定されないが、通常1〜20μm、好ましくは3〜7μmの厚みとする。
【0055】
トリアセチルセルロース透明基板上に、本発明における活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させてなる防眩層の微細凸凹形状の表面に、画面表示のコントラストや白ぼけをさらに改善する方法として、前記防眩層の屈折率よりも低い屈折率の低屈折率層を設けることもできる。これら低屈折率層には、例えば、ポリシロキサン構造を有するものが用いられ、好ましくはフッ素含有ポリシロキサン構造を有するものである。このような低屈折率層は、例えばフッ素含有アルコキシシランにより形成することができる。低屈折率層の厚さは0.05〜0.15μmとするのが好ましい。低屈折率層は適宜な方法にて防眩層の表面に形成することができる。形成方法としては、積層体の形成と同様の方法を使用できる。
【0056】
このようにして、トリアセチルセルロース透明基材上に表面に微細な凹凸を有する防眩層を形成することにより作成された本発明の積層体は、全光線透過率85%以上、かつ、ヘイズ値3.0〜60.0%の光学特性を有していることが好ましく、また、全光線透過率90%以上、ヘイズ値4.0〜45.0%の光学特性を有していることがさらに好ましい。全光線透過率は85%を下回ると、コントラストの高い画像表示ができなくなる。ヘイズ値は3.0%未満となると、充分な防眩性が得られず、また60.0%を超えると、白ぼけが出やすくなるため好ましくない。
【0057】
また、前記積層体である防眩性フィルムのトリアセチルセルロース透明基材には、光学素子を接着することができる。光学素子としては、偏光板、位相差板、楕円偏光板、光学補償付き偏光板等が挙げられ、これらは積層体として用いることができる。光学素子の接着は、接着に応じてアクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤やホットメルト系接着剤などの透明性や耐候性等に優れる適宜な接着層を用いることができる。
【0058】
偏光板としては、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムにヨウ素や染料等を吸着させて延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等の偏向フィルムが挙げられる。位相差板としては、前記透明基板で例示したポリマーフィルムの一軸または2軸延伸フィルムや液晶ポリマーフィルム等が挙げられる。位相差板は、2層以上の延伸フィルムから形成されていてもよい。楕円偏光板、光学補償付き偏光板は、偏光板と位相差板を積層することにより形成しうる。楕円偏光板、光学補償付き偏光板は、偏光板側の面に防眩層を形成している。
【実施例】
【0059】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら具体例のみに限定されるものではない。なお、例中[部][%]とあるのは、それぞれ[重量部][重量%]を示す。
【0060】
[合成1] ペンタエリスリトールテトラアクリレートの合成
撹拌機、温度計、ディーンスターク装置を取り付けた反応器に、ペンタエリスリトール27.2部、アクリル酸63.4部、トルエン100部、酸性触媒パラトルエンスルホン酸3部及び重合禁止剤ハイドロキノンモノメチルエーテル0.08部を仕込んだ後、空気を吹き込みかつ撹拌しながら加熱した。7時間還流させ水14.2部を留出させた。反応終了後、反応液に10%水酸化ナトリウム水溶液50部を加え室温で撹拌した後静置し、下層(水層)を分離して、過剰量のアクリル酸を除去した。反応液を、水層が中和するまで水洗した。これを無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.028部加え、トルエンを減圧蒸留によって留去、濃縮した。この溶液を、シリカゲルカラム−移動相トルエンで処理し、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02部加え、溶媒をトルエンで減圧蒸留した。収量61部、ガスクロマトグラフ・13C−NMRで測定したところ、ペンタエリスルトールテトラアクリレートとペンタエリスルトールトリアクリレートの重量比は99:1であった。
【0061】
ガスクロマトグラフ測定条件
装置:SHIMAZDU GCMS-QP5050A
カラム:DB−5 0.25IDmm×30m df=0.25mm
検出温度:250℃
注入温度:150℃
オーブン温度:50℃1分間保持−昇温速度10℃/min−250℃
【0062】
[合成2] 変性コロイダルシリカの合成
MEK分散型コロイダルシリカ(シリカ含有量30%、日産化学(株)製、商品名MEK−ST)100部、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン4部を、冷却管、撹拌装置、温度計を備えた4つ口フラスコに仕込み、空気気流下で撹拌しながら75℃で6時間加熱し、その後、室温まで冷却しMEKで固形分30%に調整した。
【0063】
[配合例1、2、4、6]
表1に示される割合で、合成例に示したペンタエリスリトールテトラアクリレート及び/またはアロニックスM306(東亞合成社製:ペンタエリスルトールテトラアクリレートとペンタエリスルトールトリアクリレートの重量比が35:65)さらに変性コロイダルシリカをトルエン及びまたは1,3-ジオキソランで希釈し、さらに光重合開始剤(イルガキュア184,チバガイギー社製)を2.5部加え、高速ディスパーにて4000rpmで5分撹拌した。
【0064】
さらに、この溶液に平均粒子径3.5μm、屈折率1.525の架橋ポリスチレン-メチルメタアクリレート粒子(XX-12AE、積水化学社製)及びまたは平均粒子径2.5μm架橋メチルメタアクリレート粒子(エポスターMA1002、日本触媒社製)を加え、高速ディスパーにて4000rpmで15分撹拌し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(1),(2),(4),(6)を調製した。
【0065】
[配合例3]
配合例2のエポスターMA−1002(メチルメタアクリレート粒子/日本触媒社製)をNiPSIL SS−50B(シリカ粒子/日本シリカ工業社製)に変更した以外は配合例2と同じとし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(3)を調製した。
【0066】
[配合例5]
配合例1のペンタエリスリトールテトラアクリレート及び/またはアロニックスM306を紫光UV1700B(日本合成化学社製)に変更した以外は配合例1と同じとし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(5)を調製した。
【0067】
[配合例7]
表1に示される割合で、合成例に示したペンタエリスリトールテトラアクリレート及び/またはアロニックスM306(東亞合成社製:ペンタエリスルトールテトラアクリレートとペンタエリスルトールトリアクリレートの重量比が35:65)をトルエン及びまたは1,3-ジオキソランで希釈し、さらに光重合開始剤(イルガキュア184,チバガイギー社製)を2.5部加え、高速ディスパーにて4000rpmで5分撹拌した。
【0068】
さらに、この溶液に平均粒子径3.5μm、屈折率1.525の架橋ポリスチレン-メチルメタアクリレート粒子(XX-12AE、積水化学社製)及びまたは平均粒子径2.5μm架橋メチルメタアクリレート粒子(エポスターMA1002、日本触媒社製)を加え、高速ディスパーにて4000rpmで15分撹拌し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(7)を調製した。
【0069】
[配合例8]
配合例7のペンタエリスリトールテトラアクリレート及び/またはアロニックスM306を紫光UV1700B(日本合成化学社製)に変更した以外は配合例1と同じとし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(8)を調製した。
【0070】
【表1】

【0071】
[実施例1〜7]
厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製)に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(1)〜(7)をバーコーターで塗布し、70℃〜1分で乾燥後させた。その後、窒素パージによって0.3重量%以下酸素濃度雰囲気にて、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射量400mJ/cm2で照射して塗布層を硬化させ、厚さ5.5μmの防眩層を形成した。得られた防眩フィルムの評価結果を表2に示した。
【0072】
[比較例1〜2]
実施例1〜7と同様に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(8)〜(9)を塗工硬化させ、防眩層を形成した。得られた防眩フィルムの評価結果を表2に示した。
【0073】
また、実施例1〜7及び比較例1〜2の全光線透過率は、85%以上であった。測定は、ヘイズメーターNDH-2000(東京電色社製)測定装置を用いた。
【0074】
【表2】

【0075】
(1)ヘイズ値:ヘイズメーターNDH-2000(東京電色社製)を用いてヘイズ値を
測定。
(2)鉛筆硬度:JIS K5400による。
(3)密着性試験:JIS K5400の碁盤目テープ法(間隔1mm)による。
(4)耐光性試験後の密着性試験:スーパーUV耐光性試験機(ダイプラーメタルウエザー、型式:KU-R5CI-A、光源:メタルハライドランプ)にて、63℃-45%RH-65mW/cm2-36時間の条件にて耐光性試験を実施後、JIS K5400の碁盤目テープ法(間隔1mm)により、密着性試験を実施。
(5)耐擦傷性:スチールウール#0を用い、500g/10往復評価
◎ : 非常に良好
○ : 良好
△ : やや劣る
× : 劣る
(6)防眩性:作成した防眩フィルムにルーバーなしのむき出しの蛍光灯を写し、その反射像のボケの程度を目視判定した。
【0076】
◎:蛍光灯の輪郭が全くわからない
○:蛍光灯の輪郭がわずかにわかる
△:蛍光灯はぼやけているが輪郭は識別できる
×:蛍光灯が殆どぼやけない(防眩性無し)
【0077】
表2に示される結果から以下のことが明らかである。実施例1〜7の本発明で特定される防眩フィルムは、耐光試験後の密着性が良好であり、かつ防眩性、鉛筆硬度、耐擦傷性、を同時に満たす。一方、比較例1〜2は、耐光性試験後の密着性が不足である。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明の積層体は、表示面に傷が付きにくく、外光の写り込みが少なく、さらに耐光性試験等における信頼性に優れるので画像表示装置に使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリアセチルセルロース透明基材塗布用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物と、コロイダルシリカに下記一般式[1]の化合物を反応させてなる変性コロイダルシリカとを含んでなる活性エネルギー線硬化性バインダー(A)9.9〜80重量%、前記変性コロイダルシリカを除く透光性微粒子(B)0.1〜40重量%、および有機溶剤(C)19.9〜90重量%を含んでなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
一般式[1]
【化1】

(一般式[1]中、
Rは、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換あるいは置換のC5〜C30のアルコキシ基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
1は、水素原子、または、C1〜C4のアルキル基を表し、
2は、直接結合、未置換あるいは置換のアルキレン基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
3〜R7は、それぞれ独立に、水素原子、未置換あるいは置換のアルキル基、未置換または置換のアルコキシ基、または、未置換あるいは置換のアリール基を表し、
aは、0〜2の整数を表し、
bは、1〜3の整数を表す。但し、a+bは、1〜3である。)
【請求項2】
活性エネルギー線硬化後の硬化膜の鉛筆硬度がH以上になるアクリレート化合物またはメタクリレート化合物が、ペンタエリスリトールテトラアクリレートとペンタエリスリトールトリアクリレートとの重量比が70:30〜97:3の割合で含んでなる事を特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
透光性微粒子が、屈折率の異なる2種以上の微粒子を含む請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
有機溶剤(C)が、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させる1種以上の有機溶剤と、トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させない1種以上の有機溶剤とを含んでなる混合溶剤である請求項1〜3いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
トリアセチルセルロース透明基材を溶解または膨潤させる有機溶剤が、1,3−ジオキソランであり、かつ、1,3−ジオキソランが全有機溶剤中の15〜40重量%である請求項4記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1〜5いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む樹脂組成物層を、トリアセチルセルロース透明基材上に形成してなる積層体。
【請求項7】
樹脂組成物層の厚みが、1〜20μmである請求項6記載の積層体。
【請求項8】
請求項1〜5いずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をトリアセチルセルロース透明基材上に塗工後、活性エネルギー線を照射する積層体の製造方法。

【公開番号】特開2008−63470(P2008−63470A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−243714(P2006−243714)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(000222118)東洋インキ製造株式会社 (2,229)
【Fターム(参考)】