説明

活性剤を含むシリコーン小胞

パーソナルケア又はヘルスケア活性剤を含むシリコーン小胞組成物の調製方法、当該特許性を有する方法により調製された組成物、及び、上記シリコーン小胞を含んで配合されたパーソナルケア又はヘルスケア製品について開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年4月20日に出願された米国特許出願第60/563,663号、2004年6月1日に出願された米国特許出願第 60/575,915号、2004年9月17日に出願された米国特許出願第60/611,258号、2004年9月17日に出願された米国特許出願第60/611,229号、及び2005年3月7日に出願された米国特許出願第60/659,271号に優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、パーソナルケア又はヘルスケア活性剤を含むシリコーン小胞組成物の調製方法、当該特許を有する方法により調製された組成物、及び、上記シリコーン小胞を含んで配合されたパーソナルケア又はヘルスケア製品に関する。
【特許文献1】米国特許出願第60/563,663号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
化粧品及び薬剤の配合/送達の分野において、長期間に亘り持続する要求により、容易に活性剤をその一部とし又は取り込み、種々の化学的、機械的ストレス下において安定であり、しかも、所望の条件下で制御された方法で、上記活性剤を送達することができる小胞組成物が特定された。シリコーン界面活性剤に由来する小胞、特に、シリコーンポリエーテル界面活性剤に関心が集まっており、これは、この種の界面活性剤が他の種のものに対して有する付加的な固有の利点によるものである。例えば、シリコーンポリエーテル界面活性剤は、パーソナルケア配合物において、しばしば、改善された美観上の特性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下の工程:
工程I)
A) 少なくとも1の親水性置換基を有するオルガノポリシロキサンと、
B) 水混和性揮発性溶剤と、
C) 任意に、シリコーンまたは有機オイルと、
D) パーソナルケアまたはヘルスケア活性剤とを、
水性分散液を形成するために、水と混ぜる工程、
工程II) 小胞を形成するために上記水性分散液を混合する工程、及び
工程III) 任意に、上記小胞から水混和性揮発性溶剤を除去する工程
を含む小胞組成物の調製方法に関する。
【0005】
本発明は、さらに、上記発明に係る方法により調製された小胞組成物、及び、上記小胞組成物を含むパーソナル、ハウスホールド、ヘルスケア製品組成物に関する。
詳細な説明
【0006】
本発明の方法の工程I)は、
A) 少なくとも1の親水性置換基を有するオルガノポリシロキサンと、
B) 水混和性揮発性溶剤と、
C) 任意に、シリコーンまたは有機オイルと、
D) パーソナルケアまたはヘルスケア活性物質とを、
水性分散剤を形成するために、水と混ぜる工程である。
成分A) - D)を下記に記述する。
[A)オルガノポリシロキサン成分]
【0007】
成分A)は、少なくとも1の親水性置換基を有するオルガノポリシロキサンである。オルガノポリシロキサンは当該技術分野において周知の技術であり、しばしば、あらゆる数の「M」シロキシ単位(R3SiO0.5)、「D」シロキシ単位(R2SiO)、「T」シロキシ単位(RSiO1.5)、又は「Q」シロキシ単位(SiO2)を含むことを意味し、ここで、Rは独立した、あらゆる炭化水素基である。本発明において、上記オルガノポリシロキサンは、少なくとも親水性の置換基を有する。つまり、上記オルガノポリシロキサンに存在するR炭化水素基の少なくとも1つは、親水基である。この発明の目的に関して、「親水基」とは、当該技術分野において、一般に容認されている意味、すなわち親水性の化学的部分を意味する。このように、上記親水基は、種々のカチオン性、アニオン性、両性イオン性、ポリオキシアルキレン、オキサゾリンの化学的部分であって、一般に種々の疎水性化学的部分との組合せで使用されるものの中から選択することができ、界面活性構造または表面活性を有する分子を生成する。
【0008】
上記オルガノポリシロキサンにおける親水性の置換基の分量は、少なくとも1の親水基が上記オルガノポリシロキサンにおいて存在するという条件において、特定の化学成分に依存して変化することができる。しかし、上記オルガノポリシロキサンにおいて存在する親水基の分量は、その重量パーセントによって規定してもよく、または、特に、上記分子に存在する上記オルガノポリシロキサンの重量パーセントと、合計親水基の重量パーセントとによって規定してもよい。典型的に、上記オルガノポリシロキサンにおけるシロキサン単位は、20〜85、代替的には、30〜85、または代替的には、35〜80の範囲において変化してもよく、上記オルガノポリシロキサンの残りの部分は親水性基である。
【0009】
本発明の1つの実施態様において、上記、少なくとも1の親水性置換基を有するオルガノポリシロキサンは、シリコーンポリエーテルから選択される。シリコーンポリエーテル類(SPEs)は、一般に、ポリエーテルまたはポリオキシアルキレン基を含むシリコーン類であって、多数の異なる構造形態をとることができるものについて言及する。そのような形態の1つは、最も一般的には、Pt触媒の存在下における、SiH官能性オルガノシロキサンと、アルコキシ官能ポリエーテル類とのヒドロシリル化から誘導されるレーキ-型SPEsである。
この実施態様において、成分(A)は、以下の構造を有するシリコーンポリエーテルである:
【化1】

【0010】
これらの構造において、R1は1-6の炭素原子を含むアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシル基を表し;
R2は、-(CH2aO(C2H4O)b(C3H6O)cR3基を表し;
xは、1-1,000、代替的に1−500、または、代替的に10−300の値を有し;
yは、1-500、代替的に1-100、または、代替的に2−50の値を有し;
zは、1-500または代替的に1-100 の値を有し;
aは、3-6の値を有し;
bは、4-20の値を有し;
cは、0-5の値を有し;及び
R3は、水素、メチル基またはアセチル基等のアシル基である。
典型的には、R1はメチルであり;
bは、6-12であり;
cは、ゼロであり;
及び、R3は水素である。
【0011】
好ましくは、上記レーキ型SPEシリコーンポリエーテルは、5/1〜50/1の、代替的に15/1〜50/1の、または、代替的に20/1〜50/1の範囲のD/D'比(すなわちx/y比)を有する。
【0012】
第2の実施態様において、成分(A)は、以下の平均化学式を有する(AB)nブロックシリコーンポリエーテル(ポリオルガノシロキサン-ポリオキシアルキレンブロックコポリマー)である;
【化2】

ここで、x'とy'は4より大きく、mは2乃至4であり、nは2より大きく、Rは、独立して、1〜20の炭素を含む一価の有機基であり、R1は、2〜30の炭素を含む二価の炭化水素である。
【0013】
化学式Iにおけるシロキサンブロックは、化学式(R2SiO)x'を有する主に直鎖状のシロキサンポリマーであり、ここでは、Rは、一価の有機基から独立して選択され、x'は4より大きく、代替的に、x'は20〜100の、または、30〜75の範囲を変動する整数である。
【0014】
上記シロキサンポリマーにおいて、Rで表される上記有機基には、脂肪族不飽和がない。これらの有機基は、脂肪族不飽和のない、一価の炭化水素及び一価のハロゲン化炭化水素基より独立して選択してもよい。これらの一価の基は、1〜20の炭素原子、代替的に1〜10の炭素原子を有してもよい。例としては、以下のものが挙げられるがこれらに限定されない、アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ウンデシル及びオクタデシル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル、トリル、キシリル、ベンジル及び2-フェニルエチル基等のアリール基;及び3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、及びジクロロフェニル等のハロゲン化炭化水素基。上記オルガノポリシロキサンにおける上記有機基の少なくとも50パーセント、代替的には少なくとも80%がメチル基(Meとして示される)であってもよい。典型的に、上記シロキサンブロックは、化学式(Me2SiO)x'を有する、主に直鎖状のポリジメチルシロキサンであり、ここでx'は、上記に規定した通りある。
【0015】
上記シリコーンポリエーテルの上記ポリオキシアルキレンブロックは、化学式(CmH2mO)y'で表され、ここで、mは2乃至4であり、及びy'は、4より大きく、代替的には、y'は、5〜30の範囲、または代替的には、5〜22の範囲にあってよい。上記ポリオキシアルキレンブロックは、典型的には、オキシエチレン単位(C2H4O)y'、オキシプロピレン単位(C3H6O)y'、オキシブチレン単位(C4H8O)y'、またはこれらの混合物を含んでもよい。典型的に、上記ポリオキシアルキレンブロックは、オキシエチレン単位(C2H4O)y'を含む。
【0016】
化学式Iにおける、各々のポリオキシアルキレンブロックの少なくとも1の末端は、R'として称される二価の有機基によってシロキサンブロックに結合される。この結合は、上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーを調製するために用いられる反応によって決定される。R1の上記二価の有機基は、2〜30の炭素を含む二価の炭化水素、及び、2〜30の炭素を含む二価の有機官能性炭化水素から、独立して選択してもよい。このような二価の炭化水素基の代表的かつ非限定的な例は、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン基等を含む。このような二価の有機官能性炭化水素基の代表的かつ非限定的な例は、アクリレートとメタクリレートを含む。典型的に、R'はプロピレン(-CH2CH2CH2-)である。
【0017】
上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルは末端ブロック化がされる。末端ブロックユニットは、また、上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーであって、一般に、使用される反応物の残余反応基であるものを調製するのに用いられる反応によって決定される。例えば、上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーは、ジアリルポリエーテル(つまり、アリル基がそれぞれの分子末端に存在する。)と、SiH末端ポリオルガノシロキサンとの、金属触媒によるヒドロシリル化反応により調製してもよい。結果として生ずる(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーは、シリコーンブロックにプロピレンオキシ基(-CH2CH2CH2O-)を経て結合した、ポリオキシアルキレンブロックを有するだろうし、アリルポリエーテルを僅かにモル過剰にすると、アリル末端ブロックユニット(-CH2CHCH2)を有することとなるだろう。代替的な末端ブロック単位は、シロキサンまたはポリエーテルブロック中間体と反応が可能な上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーを調製するのに使用する反応において、他の分子を添加することにより生じてもよい。例えば、モノ末端脂肪族不飽和を有する有機化合物の添加(例えば、モノアリル末端ポリエーテル)は、上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーを、その有機化合物で末端キャップすることになる。好ましくは、(AB)nブロックシリコーンポリエーテルの末端ブロックユニットは、アリルエーテル(CH2=CHCH2O-)またはアリルポリエーテルである。
【0018】
上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルコポリマーの分子量は、シロキサン及びポリオキシエチレンプロックの繰り返し数によって決定され、これは、化学式Iにおける添え字nにより規定される。典型的には、nの値は、1,500〜150,000の範囲、代替的には、10,000〜100,000の範囲で変動する重量平均分子量(Mw)を与えるものである。
【0019】
本小胞組成物の上記(AB)n SPEsは、上記(AB)nブロックシリコーンポリエーテルにおける、ポリオキシエチレン単位に対する合計シロキサン単位のモル比を有する。この分子パラメータは、化学式Iにおけるx'/(x'+y')の値によって表される。x'/(x'+y')の値は、0.4〜0.9の、または、代替的に0.55〜0.9の範囲において変動する。
【0020】
本発明の上記小胞組成物を調製するのに有用な上記(AB)n SPEsは、当該技術分野において、これらのブロックコポリマーの調製について公知のあらゆる方法により調製できる。しかし、典型的に、本発明の小胞組成物を調製するのに有用な(AB)n SPEsは、SiH末端オルガノポリシロキサンを、不飽和炭化水素基をそれぞれの分子末端において有するポリオキシエチレンと、ヒドロシリル化反応により反応させることを含む方法により得られる。ここで、反応における、SiHに対する不飽和炭化水素のモル比は、少なくとも1:1である。
[B) 水-混和性揮発性の溶媒の成分]
【0021】
成分B)は、水-混和性揮発性溶剤である。
ここで使用される、「水-混和性」とは、溶媒が、室温において、少なくとも数時間に亘り、水との分散液を形成するという意味である。「揮発性」とは、上記溶媒が様々な温度において、水より高い蒸気圧を有することを意味する。そのような状態においては、オルガノポリシロキサン及び溶媒の水性溶液が、溶媒を除去する状態、例えば、減圧下で分散液を加熱する状態に置かれた場合、溶媒は、最初に主要な部分が除去され、上記水の全てまたは大半が上記組成物に残ることとなる。
【0022】
小胞分散液調剤のための適切な水-混和性揮発性溶剤は、有機溶媒(例えばアルコール類、エーテル類、グリコール類、エステル類、酸、ハロゲン化炭化水素類、ジオール類)を含む。シリコーンを効果的に分散し、かつ、安定で均一な分散液を長時間経過後も維持するために、上記有機溶媒は、上記比率及びそれ以下において、水と混和性であるべきであり、説明の目的で、水-混和性アルコール類は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール及びさらに高級の炭化水素アルコール類を含み;エーテル類は、グリコールエーテル類、メチルエチルエーテル、メチルイソブチルエーテル(MIBK)、その他を含み;グリコール類はプロピレングリコールを含み、エステル類は、トリグリセロール、酸とアルコールのエステル化により得られた生成物を含み;ハロゲン化炭化水素類はクロロホルムを含む。典型的に、水-混和性有機溶媒とは、比較的低い沸点(<100℃)または高い蒸発率を有する溶媒であり、よって、高い圧力下において、容易に除去されてもよい。本発明の最も好ましい水-混和性有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びプロパノールを含む揮発性アルコール類である。これらのアルコール類は、周囲温度における真空除去によって、シリコーン小胞分散液を含む水性混合物より除去してもよい。
[C) 任意のシリコーンまたは有機オイル成分]
【0023】
任意の成分C)は、シリコーンまたは有機オイルである。上記シリコーンは、一般式RiSiO(4-i)/2を有するあらゆるオルガノポリシロキサンであってよく、式中、iは1から3の平均値を有し、かつ、Rは一価の有機基である。上記オルガノポリシロキサンは、環状、直鎖状、分岐状、又はこれらの混合物であってよい。
【0024】
1の実施態様において、成分C)は、低分子量の直鎖状及び環状の揮発性のメチルシロキサンを含む揮発性メチルシロキサン類(VMS)である。CTFAによるシクロメチコンの定義に適合している揮発性メチルシロキサン類は、低分子量のシロキサンの定義にあてはまるものと考慮される。
【0025】
直鎖状VMSは、化学式(CH33SiO{(CH32SiO}fSi(CH33を有する。fの値は、0-7である。環状VMSは、化学式{(CH32SiO}gを有する。gの値は、3-6である。好ましくは、これらの揮発性のメチルシロキサンは、1,000未満の分子量を有し;250℃未満の沸点;そして、0.65〜5.0センチストーク(mm2/s)、一般に5.0センチストーク(mm2/s)以下の粘度を有する。
【0026】
代表的な直鎖状揮発性メチルシロキサンは、
100℃の沸点、0.65mm2/sの粘度、及び化学式Me3SiOSiMe3を有するヘキサメチルジシロキサン(MM);
152℃の沸点、1.04mm2/sの粘度、及び化学式Me3SiOMe2SiOSiMe3を有するオクタメチルトリシロキサン(MDM);
194℃の沸点、1.53mm2/sの粘度、及び化学式Me3 SiO(Me2SiO)2SiMe3を有するデカメチルテトラシロキサン(MD2M);
229℃の沸点、2.06mm2/sの粘度、及び化学式Me3SiO(Me2SiO)3SiMe3を有するドデカメチルペンタシロキサン(MD3M);
245℃の沸点、2.63mm2/sの粘度、及び化学式Me3SiO(Me2SiO)4SiMe3を有するテトラデカメチルヘキサシロキサン(MD4M);並びに、
270℃の沸点、3.24mm2/sの粘度、及び化学式Me3SiO(Me2SiO)5SiMe3を有するヘキサデカメチルヘプタシロキサン(MD5M)である。
【0027】
代表的な環状揮発性メチルシロキサン類は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)であって、
134℃の沸点、223の分子量と化学式{(Me2)SiO}3を有する固体であるもの;
176℃の沸点、2.3のmm2/sの粘度、297の分子量、及び化学式{(Me2)SiO}4を有するオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4);
210℃の沸点、3.87のmm2/sの粘度、371の分子量の沸点、及び化学式{(Me2)SiO}5を有するデカメチルシクロペンタシロキサン(D5);並びに、
245℃の沸点、6.62のmm2/sの粘度、445の分子量及び化学式{(Me2)SiO}6を有するドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)である。
【0028】
成分C)として選択されるシリコーンは、あらゆるポリジオルガノシロキサンの液体、ゴムまたはこれらの混合物であってよい。上記ポリオルガノシロキサンが1000以上の分子量を有するならば、上述した揮発性のメチルシロキサンと混合してもよい。本発明に適切な上記ポリジオルガノシロキサンゴムは、ジメチルシロキサン単位と、以下により表される、その他の単位からなる:モノメチルシロキサン、トリメチルシロキサン、メチルビニルシロキサン、メチルエチルシロキサン、ジエチルシロキサン、メチルフェニルシロキサン、ジフェニルシロキサン、エチルフェニルシロキサン、ビニルエチルシロキサン、フェニルビニルシロキサン、3,3,3-トリフルオロプロピルメチルシロキサン、ジメチルフェニルシロキサン、メチルフェニルビニルシロキサン、ジメチルエチルシロキサン、3,3,3-トリフルオロプロピルジメチルシロキサン、モノ-3,3,3-トリフルオロプロピルシロキサン、アミノアルキルシロキサン、モノフェニルシロキサン、モノラルビニルシロキサン等。
【0029】
成分C)が有機オイルであるとき、当該技術分野において、パーソナル、ハウスホールドまたはヘルスケア配合物の調製における使用が適切であることが公知となっている、あらゆる有機オイルから選択することができる。適切な有機オイル類は以下を含むが、これらに限定されない;ココナッツオイル等の天然油;鉱物油及び水添ポリイソブテン等の炭化水素類;オクチルドデカノール等の脂肪族アルコール類;C12-C15アルキルベンゾエート等のエステル類;プロピレンジペラルガネート(dipelarganate)等のジエステル類;及び、グリセリルトリオクタノエート等のトリエステル類。上記有機オイル成分は、低い粘度及び高い粘度を有するオイルの混合物であってもよい。適切な低い粘度のオイルは、25℃で5〜100mPa・sの粘度を有し、かつ、一般に構造RCO-OR'を有するエステルであり、ここでは、RCOはカルボン酸基を表し、かつ、ここでは、OR'はアルコール残基である。これらの低粘度オイルの例は、イソトリデシルイソノナノエート、PEG-4 ジヘプタノエート、イソステアリルネオペンタノエート、トリデシルネオペンタノエート、セチルオクタノエート、パルミチン酸セチル、セチルリシノレエート、セチルステアレート、セチルミリステート、ココ-ジカプリラート/カプラート、デシルイソステアレート、イソデシルオレエート、イソデシルネオペンタノエート、イソヘキシルネオペンタノエート、オクチルパルミテート、ジオクチルマレート、トリデシルオクタノエート、ミリスチルミリステート、オクトドデカノール、若しくはオクチルドデカノールの混合物、アセチル化ラノリンアルコール、セチルアセテート、イソドデカノール、ポリグリセリル-3-ジイソステアレート、またはこれらの混合物を含む。高粘度表面オイルは、一般に25℃で、100,000-250,000mPa・sの粘度、好ましくは100,000-250,000のmPa・sの粘度を有する。表面オイルは、ヒマシ油、ラノリン及びラノリン誘導体、トリイソセチルシトレート、セスキオレイン酸ソルビタン、C10-18トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸/トリグリセリド、ココナッツオイル、とうもろこし油、綿実油、グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート、グリセリルトリアセチルリシノレエート、グリセリルトリオクタノエート、水添ヒマシ油、アマニ油、ミンクオイル、オリーブ油、パーム油、イリッペ脂、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、獣脂、トリカプリン、トリヒドロキシステアリン、トリイソステアリン、トリラウリン、トリリノレン、トリミリスチン、トリオレイン、トリパルミチン、トリステアリン、クルミオイル、麦芽油、コレステロールまたはこれらの混合物を含む。任意のその他の非シリコーン脂肪物質の中では、液体パラフィンまたは液体石油等の鉱物油、動物油、例えばパーヒドロスクワレンまたはアララオイル、又は植物油、例えばスイートアーモンド、カロフィルム、ヤシ、キャスター、アボカド、ホホバ、オリーブまたはシリアル胚オイルが挙げられる。例えば、ラノリン酸の、オレイン酸の、ラウリン酸の、ステアリン酸の、または、ミリスチン酸のエステル類;オレイルアルコール、リノレイルまたはリノレニルアルコール、イソステアリルアルコールまたはオクチルドデカノール等のアルコール類;または、アルコール類のまたはポリアルコール類のアセチルグリセリド、オクタノエート、デカノエートまたはリシノレエートを使用することも可能である。代替的には、25℃において固体の水添オイル類、例えば、水素添加されたヒマシ油、ヤシ若しくはココナッツオイルまたは水素添加された獣脂;モノ、ジ-、トリまたはスクログリセリド類;ラノリン類;又は25℃において固体の脂肪酸エステル類を用いることが可能である。
[D)パーソナルまたはヘルスケア 活性成分]
【0030】
成分D)は、パーソナルケアまたはヘルスケア活性剤である。ここで使用されるとき、「パーソナルケア活性剤」は、パーソナルケア配合物における添加物として、化粧や美観上の利点を与えるために毛髪または皮膚を処置する目的で、典型的に添加される、当該技術分野において公知のあらゆる化合物または化合物の混合物を意味する。「ヘルスケア活性成分」は、当該技術分野において、製薬的又は医学的利点を提供することが公知のあらゆる化合物または化合物の混合物を意味する。そういうわけで、「ヘルスケア活性物質」は、一般的な使用のための活性成分又は活性剤成分として考慮され、かつ、アメリカ合衆国保健福祉省 食品医薬品局 により規定され、米国連邦規制基準、Parts 200-299及び300-499における、Title 21、第I章に含まれる物質を含む。
【0031】
このように、活性成分は、疾病の診断、治療、軽減、処置または防止における薬理活性またはその他の直接効果を提供することが意図される、又は、ヒトまたはその他の動物の身体の構造またはあらゆる機能に影響を及ぼすことが意図されるあらゆる成分を含んでもよい。このフレーズは、薬剤製品の製造において化学的変化を経て、特定の活性又は効果を提供することを意図した変性した形態で、薬剤製品に存在してもよい成分を含んでもよい。
【0032】
活性成分の代表的な例のいくつかは、以下を含む;薬剤、ビタミン、無機物;ホルモン類;抗生作用を有する活性成分、水虫、インキンまたは白癬の処置のための抗真菌性の活性成分、並びにニキビ活性成分等の局所用抗菌剤;収れん性の活性成分;デオドラント活性成分;イボはく離剤活性成分;ウオノメ及びカルスはく離剤活性成分;頭部ジラミ、陰部ジラミ(ケジラミ)及び全身ジラミ(ヒトジラミ)のための殺シラミ薬活性成分;フケ、脂漏性皮膚炎または乾癬の抑制のための活性成分;並びに、日焼け防止及び処理剤。
【0033】
本発明に係る方法における使用のために有用な活性成分は、水溶性ビタミン類と同様に、脂肪または油溶性のビタミン類の両者を含む。ここで有用な油溶性のビタミン類は、ビタミンA1、レチノール、レチノールのC2-C18エステル類、ビタミンE、トコフェロール、ビタミンEのエステル類及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない。レチノールは、トランスレチノール、1,3-シス-レチノール、11-シス-レチノール、9-シス-レチノール及び3,4-ジデヒドロ-レチノールを含む。
【0034】
レチノールは、ワシントンDCの米国化粧品工業会(CTFA)によって規定される、化粧品原料国際命名法(INCI)によるビタミンAの名称である。他の適切なビタミン及びここに含まれると考えられるビタミンのINCI名は、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチニルプロピオネート、α-トコフェロール、トウフェルソラン(TOCOPHERSOLAN)、トコフェリルアセテート、トコフェリルリノレート、トコフェリルニコチネート、及びトコフェリルサクシネートである。
【0035】
ここで有益である水溶性ビタミン類は、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ナイアシン、葉酸、ビオチン、及びパントテン酸を含むがこれらに限定されない。ここに含まれると考慮される、他の適切なビタミン類、及び、そのINCI名は、アスコルビル ジパルミテート、アスコルビル メチルシラノールペクチネート、アスコルビル パルミテート及びアスコルビル ステアレートを含む。
【0036】
ここでの使用に適切な、市場において利用可能な、製品の例は、Vitamin A Acetate及びVitaminC、両製品は、Fluka Chemie AG, Buchs, Switzerlandによる;COVI-OX T-50、Henkel社、La Grange, IllinoisのビタミンE製品;COVI-OX T-70、Henkel社、La Grange, Illinoisのもう一つのビタミンE製品;及びVitamin E Acetate、Nutley, New JerseyのRoche Vitamins & Fine Chemicalの製品である。
【0037】
本発明に係る方法において使用される活性成分は、水溶性又は油溶性の活性剤薬剤成分であってもよい。使用することのできる適切な水溶性薬剤の代表例は、ヒドロコルチゾン、ケトプロフェン、チモロール、ピロカルピン、アドリアマイシン、マイトマイシンC、モルヒネ、ヒドロモルフォン、ジルチアゼム、テオフィリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ヘパリン、ペニシリンG、カルベニシリン、セファロチン、セフォキシチン、セフォタキシム、5-フルオロウラシル、シタラビン、6-アザウリディン、6-チオグアニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、硫酸ブレオマイシン、アウロチオグルコース、スラミン及びメベンダゾールである。
【0038】
使用することのできる適切な油溶性活性剤の代表例は、クロニジン、スコポラミン、プロプラノロール、塩酸フェニルプロパノールアミン、ウアバイン、アトロピン、ハロペリドール、イソソルビド、ニトログリセリン、イブプロフェン、ユビキノン、インドメタシン、プロスタグランジン、ナプロキセン、サルブタニオール(salbutaniol)、グアナベンズ、ラベタロール、フェニラミン、メトリフォネート(metrifonate)、及びステロイドである。
【0039】
本発明の目的のための活性剤薬剤成分としてここに含まれると考えられるものは、抗ざ瘡剤(例えばベンゾイルペルオキシド及びトレチノイン);クロロヘキサジエングルコナート等の抗菌剤;硝酸ミコナゾール等の抗真菌剤;抗炎症剤;コルチコステロイド性薬剤;ジクロフェナク等の非ステロイド性抗炎症剤;クロベタゾールプロピオネート等の抗乾癬剤;リドカイン等の麻酔剤;止痒性薬剤;抗皮膚炎剤;及び、一般にバリヤーフィルムと見なされる薬剤である。
【0040】
本発明の活性剤成分D)は、プロテイン、例えば酵素であってよい。酵素は、商業的に入手可能な型、改良された型、組み換え型、野生型、天然において発見されない変異体、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。例えば、適切な酵素は、ヒドロラーゼ、クチナーゼ、オキシダーゼ(酸化酵素)、転移酵素、還元酵素、ヘミセルラーゼ、エステラーゼ、イソメラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、カタラーゼ及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。ヒドロラーゼは、プロテアーゼ(細菌性、真菌性、酸性、中性、又はアルカリ性)、アミラーゼ(αまたはβ)、リパーゼ、マンナナーゼ、セルラーゼ、コラゲナーゼ、及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0041】
成分D)は、日焼け止め剤であってよい。上記日焼け止め剤は、当該技術分野において既知の、皮膚を太陽光への露出による有害な効果から保護するための、あらゆる日焼け止め剤より選択されてよい。上記日焼け止め剤は、有機化合物、無機化合物またはこれらの混合物であってよい。このように、上記日焼け止め剤として使用することができる代表的かつ非限定的な例は、アミノ安息香酸、シノキセート、ジエタノールアミン メトキシシンナメート、ジガロイル トリオレエート、ジオキシベンゼン、エチル4-[ビス(ヒドロキシプロピル)]アミノベンゾエート、グリセリルアミノベンゾエート、ホモサラート、ジヒドロキシアセトンとローソン(Lawsone)、メチルアントラニレート、オクトクリレン、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オキシベンゾン、パディメート(Padimate) O、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、赤ワセリン、スルイソベンゾン、二酸化チタン及びトロラミンサリチレートを含む。
【0042】
有機日焼け止め化合物は、典型的に紫外線(UV) を吸収する有機化合物から選択される。紫外線吸収化合物の例は、アセトアミノサロール、アラトイン(Allatoin) PABA、ベンザルフタリド、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン1-12 、3-ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファー加水分解コラーゲンスルホンアミド、ベンジリデンカンファースルホン酸、ベンジルサリチレート、ボルネロン、ブメトリオゾール(Bumetriozole)、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ブチルPABA、セリア/シリカ、セリア/シリカ タルク、シノキセート、DEA-メトキシシンナメート、ジベンズオキサゾール ナフタレン、ジ-t-ブチルヒドロキシベンジリデンカンファー、ジガロイルトリオレエート、ジイソプロピルメチルシンナメート、ジメチルPABA エチル セテアリールジモニウムトシレート、ジオクチルブタミドトリアゾン、ジフェニルカルボメトキシアセトキシナフトピラン、ビスエチルフェニルジトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルトリアミノトリアジンスチルベンジスルホン酸二ナトリウム、ジスチリルビフェニルジスルホン酸二ナトリウム、ドロメトリゾール、ドロメトリゾールトリシロキサン、エチルジヒドロキシプロピルPABA、エチルジイソプロピルシンナメート、エチルメトキシ シンナメート、エチルPABA、エチルウロカネート、エトロクリレン(Etrocrylene)フェルラ酸、グリセリルオクタノエートジメトキシシンナメート、グリセリルPABA、グリコールサリチレート、ホモサラート、イソアミルp-メトキシシンナメート、イソプロピルベンジル サリチレート、イソプロピルジベンゾイルメタン、イソプロピル メトキシシンナメート、メンチル アントチニレート、メンチルサリチレート、4-メンチルベンジリデン、カンファー、オクトクリレン、オクトリゾール、オクチルジメチル PABA、オクチルメトキシシンナメート、オクチルサリチレート、オクチルトリアゾン、PABA、PEG-25 PABA、ペンチルジメチル PABA、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ポリアクリルアミドメチル ベンジリデンカンファー、メトキシシンナメートカリウム、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸カリウム、赤ワセリン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸ナトリウム、ウロカネートナトリウム、TEAフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、TEAサリチレート、テレフタリデンジカンファースルホン酸、二酸化チタン、トリPABA パンテノール、ウロカニン酸、及び、VA/クロトネート/メタエリノキシベンゾフェノン-1 コポリマーである。
【0043】
代替的に、上記日焼け止め剤は、シンナメート系有機化合物であるか、そうでなければ、上記日焼け止め薬剤は、オクチルメトキシシンナメート、例えば、パラ-メトキシケイ皮酸と2-エチルヘキサノールとのエステルであるUvinul(登録商標)MC 80である。
【0044】
成分D)は、フレグランスまたは香料であってもよい。上記香料は、香料産業において、一般に使用されるあらゆる香料またはフレグランス活性剤成分であってもよい。典型的に、これらの化合物は、様々なクラスに属し、それらは、例えば、天然又は合成由来のエッセンシャルオイルと同様に、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アセテート類、亜硝酸エステル類、テルペン炭化水素類、複素環式窒素または硫黄含有化合物類である。これらの香料成分の多くは、詳細にPerfume and Flavour Chemicals, 1969, S. Arctander, Montclair, New Jersey等の標準的な参照教科書に記載される。
【0045】
フレグランスの例は、香料ケトン類、及び、香料アルデヒド類を含むが、これらに限定されない。香料ケトン類の例は、ブコキシム(buccoxime);イソジャスモン;メチルベータナフチルケトン;ムスクインダノン;トナリド(tonalid)/ムスクプラス;アルファ-ダマスコン、ベータ-ダマスコン、デルタ-ダマスコン、イソ-ダマスコン、ダマスセノン(Damascenone)、ダマローズ(Damarose)、メチル-ジヒドロジャスモネート、メントン、カルボン、カンファー、フェンクロン、アルファ-ロノン(lonone)、ベータ-ロノン(lonone)、ガンマ-メチルいわゆるロノン(lonone)、フルーラモン(Fleuramone)、ジヒドロジャスモン、シス-ジャスモン、イソ-E-スーパー、メチル-セドレニル-ケトンまたはメチル-セドリロン(cedrylone)、アセトフェノン、メチル-アセトフェノン、パラ-メトキシ-アセトフェノン、メチル-ベータ-ナフチル-ケトン、ベンジル-アセトン、ベンゾフェノン、パラ-ヒドロキシ-フェニル-ブタノン、セレリー(Celery) ケトンまたはリブスコン(Livescone)、6-イソプロピルデカヒドロ-2-ナフトン、ジメチル-オクテノン、フレスコメンテ(Freskomenthe)、4-(1-エトキシビニル)-3,3,5,5,-テトラメチルシクロヘキサノン、メチル-ヘプテノン、2-(2-(4-メチル-3-シクロヘキセン-1-イル)プロピル)-シクロペンタノン、
1-(p-メンテン-6(2)-イル)-1-プロパノン、(4-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル))-2-ブタノン、2-アセチル-3,3-ジメチル-ノルボマン、6,7-ジヒドロ-1,1,2,3,3-ペンタメチル-4(5H)-インダノン、4-ダマスコール、ダルシニルまたはカシオン、ゲルセン、ヘキサロン、イソシクレモン(Isocyclemone) E、メチルシクロシトロン、メチル-ラベンダー-ケトン、オリボン(Orivon)、パラ-tert-ブチル-シクロヘキサノン、ヴェルドーネ、デルフォーネ(Delphone)、ムスコン、ネオブテノン(Neobutenone)、プリカトン(Plicatone)、ベロウトン(Veloutone)、2,4,4,7-テトラメチル-オクト-6-エン-3-オン、並びに、テトラメラン(Tetrameran)である。
【0046】
より好ましくは、上記香料ケトンは、その香りの特性のために、以下より選択される:アルファダマスコン、デルタダマスコン、イソダマスコン、カルボン、ガンマ-メチル-イオノン、イソ-E-スーパー、2,4,4,7-テトラメチル-オクト-6-エン-3-オン、ベンジルアセトン、ベータダマスコン、ダマスセノン、メチル-ジヒドロジャスモネート、メチルセドリロン、及び、これらの混合物。
【0047】
好ましくは、上記香料アルデヒドが、その香りの特性のために、以下より選択される:アドキサール(adoxal);アニスアルデヒド;サイマル(cymal);エチルバニリン;フローヒドラール(florhydral);ヘリオナール(helional);ヘリオトロピン;ヒドロキシシトロネラール;コアボン(koavone);ラウリックアルデヒド;ライラル(lyral);メチルノニルアセトアルデヒド;P. T.ブシナール(bucinal);フェニルアセトアルデヒド;ウンデシレニックアルデヒド;バニリン;2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナール、3-ドデセン-1-アール、アルファ-n-アミルシンナムアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、3-(4-tertブチルフェニル)-プロパナール、2-メチル-3-(パラ-メトキシフェニルプロパナール、2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-2(1)-シクロヘキセン-1-イル)ブタナール、3-フェニル-2-プロペナール、シス-/トランス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-アール、3,7-ジメチル-6-オクテン-1-アール、[(3,7-ジメチル-6-オクテニル)]アセトアルデヒド、4-イソプロピルベンズアルデヒド(benzyaldehyde)、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-8,8-ジメチル-2-ナフタアルデヒド、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド、2-メチル-3-(イソプロピルフェニル)プロパナール、1-デカナール;デシルアルデヒド、2,6-ジメチル-5-ヘプタナール、4-(トリクロロ[5.2.1.0(2,6)]-デシリデン-8)-ブタナール、オクタハイドロ-4,7-メタノ-1H-インデンカルボキサルデヒド、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド、パラ-エチル-アルファ、アルファ-ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、アルファ-メチル-3,4-(メチレンジオキシ)-ヒドロシンナムアルデヒド、3,4-メチレンジオキシベンズアルデヒド、アルファ-n-ヘキシルシンナムアルデヒド、m-シメン-7-カルボキサルデヒド、アルファ-メチルフェニルアセトアルデヒド、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチルオクタナール、ウンデカナール、2,4,6-トリメチル-3シクロヘキセン-l-カルボキサルデヒド、4-(3)(4-メチル-3-ペンテニル)-(3-シクロヘキセン-カルボキサルデヒド)、1-ドデカナール、2,4-ジメチルシクロヘキセン-3-カルボキサルデヒド、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-l-カルボキサルデヒド、7-メトキシ-3,7-ジメチルオクタン-1-アール、2-メチルウンデカナール、2-メチルデカナール、1-ノナナール、1-オクタナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、2-メチル-3-(4-tertブチル)プロパナール、ジヒドロシンナムアルデヒド、1-メチル-4-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセン-l-カルボキサルデヒド、5又は6メトキシル 0 ヘキサヒドロ-4,7-メタノイダン-1または2-カルボキサルデヒド、3,7-ジメチルオクタン-1-アール、1-ウンデカナール、10-ウンデセン-1-アール、4-ヒドロキシ-3メトキシベンズアルデヒド、1-メチル-3-(4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルボキサルデヒド、7-ヒドロキシ-3,7-ジメチル-オクタナール、トランス-4-デセナール、2,6-ノナジエナール、パラトリルアセトアルデヒド;4-メチルフェニルアセトアルデヒド、2-メチル-4-(2,6,6-トリメチル-l-シクロヘキセン-l-イル)-2-ブテナール、オルト-メトキシシンナムアルデヒド、3,5,6-トリメチル-3シクロヘキセンカルボキサルデヒド、3,7-ジメチル-2-メチレン-6-オクテナール、フェノキシアセトアルデヒド、5,9-ジメチル-4,8-デカジエナール、シャクヤクアルデヒド(6,10-ジメチル-3-オキサ-5,9-ウンデカジエン-1-アール)、ヘキサヒドロ-4,7-メタノインダン-1-カルボキサルデヒド、2-メチルオクタナール、アルファ-メチル-4-(1-メチルエチル)ベンゼンアセトアルデヒド、6,6-ジメチル-2-ノルピネン-2-プロピオンアルデヒド、パラメチルフェノキシアセトアルデヒド、2−メチル−3−フェニル−2−プロペン-1-アール、3,5,5-トリメチルヘキサナール、ヘキサハイドロ-8,8-ジメチル-2-ナフタアルデヒド、3-プロピル-ビシクロ[2.2.1]-ヘプト-5-エン-2-カルバルデヒド、9-デセナール、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ヘキサナール、トランス-2-ヘキサナール、1-p-メンテン-q-カルボキサルデヒド、及びこれらの混合物。
【0048】
より好ましくは、アルデヒドは、その香りの特性のために、以下より選択される:1-デカナール、ベンズアルデヒド、フローヒドラール、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド;シス/トランス-3,7-ジメチル-2,6-オクタジエン-1-アール;ヘリオトロピン;2,4,6-トリメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキサルデヒド;2,6-ノナジエナール;アルファ-n-アミルシンナムアルデヒド、アルファ-n-ヘキシルシンナムアルデヒド、P.T.ブチナール、ライラル、サイマル、メチルノニルアセトアルデヒド、ヘキサナール、トランス-2-ヘキサナール、及びこれらの混合物。
【0049】
香料成分の上記のリストにおいて、いくつかのものは当業者に従来から知られる商品名であり、また、いくつかのものは異性体を含むものとする。これらの異性体もまた、本発明における使用に適している。
【0050】
成分A)、B)、C)及びD)の量は、上記方法において変動するが、典型的には、以下の範囲にあり;
A) 2〜50重量%、代替的に2〜25重量%または代替的に2〜15重量%、
B) 1〜50重量%、代替的に2〜25重量%または代替的に2〜15重量%、
C) 0〜50重量%、代替的に1〜20重量%または代替的に2〜10重量%、
D) 0.05〜20重量%、代替的に0.1〜10重量%または代替的に0.1〜5重量%、
十分な量の水により、A)、B)及びC)の重量%と、含水量との和を100%に等しくする。
【0051】
水と成分A)、B)、C)及びD)を混ぜる順序は、重要でないが、典型的に、A)、B)、C)及びD)が、最初に混ぜられ、その後、水を加えることにより、成分A)−D)の水性分散液を形成する。
【0052】
本発明の方法における工程IIは、小胞を形成するために、工程Iにおいて形成された水性分散液を混合することである。混合することと小胞の形成を生じさせるために必要な特別な規定または条件はない。混合の技術は、単純な撹拌、均質化(homogenizing)、ソナーによる攪拌(sonalating)、及び、水性分散液における小胞を形成するとして、当該技術分野において公知であるその他の混合の技術を用いてもよい。上記混合は、バッチ法、半連続または連続法により行なわれてもよい。
【0053】
小胞の形成は、最高水準の技術において一般的な技術によって確認してもよい。典型的には、交差(cross)偏光反射顕微鏡で調べると、小胞は複屈折性を示す薄層相構造を有する。代替的に、小胞の形成は、低温-透過型電子顕微鏡(Cryo-TEM)手法によって証明してもよい。オルガノポリシロキサンが小胞のサイズに典型的な水性媒体において、十分に分散されていること示すために、粒径測定を使用してもよい。例えば、0.500μm(マイクロメートル)未満のの平均粒径は、分散された小胞にとって典型的なものである。0.200μmまたは0.100μm未満の平均粒度を有する小胞は、本発明の教示において可能である。
【0054】
本発明の方法における工程IIIは任意であり、水混和性揮発性溶剤である、成分B)を除去することに関する。典型的に、水混和性揮発性溶剤は、当該技術分野において公知の手法によって除去される、例えば、任意に組成物を熱しながら、小胞組成物を減圧圧力に置くことによる。このような手法の解説となる装置は、回転蒸発器及び薄膜蒸留塔を含む。
【0055】
本発明は、さらに、ここに記述される方法によって調製される小胞組成物を含む。
【0056】
本発明によって調製された上記小胞組成物は、様々な店頭で取引される(OTC)パーソナルケア組成物、ヘルスケア組成物、及びハウスホールドケア組成物において使用されてもよいが、特にパーソナルケアの分野において使用される。本発明によって調製された小胞組成物は、配合された製品組成物中で、様々なパーソナルケア組成物、ヘルスケア組成物、及びハウスホールドケア組成物と混ぜられる。可能なパーソナルケア、ヘルスケア、及びハウスホールドケア成分は、国際特許出願03/101412に教示され、また、ここにその全体を本願に援用する。このように、これらは、発汗抑制剤、デオドラント、スキンクリーム、スキンケアローション、モイスチャライザー、ざ瘡またはしわ除去剤等の顔面のトリートメント、パーソナルかつフェイシャルクレンザー、浴用オイル、香料、コロン、香粉、日焼け止め剤、プレシェーブ及びアフターシェーブローション、液状セッケン、ひげ剃り用石鹸、ひげ剃り用泡、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアスプレー、ムース、パーマネント、脱毛薬、毛髪キューティクルコート剤、メーキャップ、着色用化粧品、ファンデーション類、頬紅、口紅、リップバルサム、アイライナー、マスカラ、オイルリムーバー、着色用化粧品除去剤、ネイルポリッシュ及びパウダー類において使用してもよい。
【0057】
上記小胞組成物は、種々の化粧用の製品のための配合ベースを提供するために、粉末と組み合わせてもよい。ここで、粉末は、0.02-50ミクロンの粒径を有する乾燥粒子状物質として規定される。上記粒子状物質は着色されていても、されていなくてもよい(例えば白色)。適切な粉末は、オキシ塩化ビスマス、チタン酸マイカ、ヒュームドシリカ、球状シリカビーズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ、超微粉砕テフロン(登録商標)、窒化硼素、アクリレートポリマー、ケイ酸アルミニウム、デンプンオクテニルサクシネートアルミニウム、ベントナイト、ケイ酸カルシウム、セルロース、白墨、コーンスターチ、ケイソウ土、フーラー土、グリセリルデンプン、ヘクトライト、ケイ酸、カオリン、ケイ酸アルミウニムマグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三珪酸マグネシウム、マルトデキストリン、モンモリロナイト、微結晶性セルロース、米でんぷん、シリカ、タルク、マイカ、二酸化チタン、ラウレート亜鉛、ミリステート亜鉛、ネオデカノエート亜鉛、ロジネート亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレン、アルミナ、アタパルジャイト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、デキストラン、カオリン、ナイロン、シリカシリケート、絹粉末、セレサイト(serecite)、大豆粉、酸化錫、水酸化チタン、燐酸トリマグネシウム、クルミ殻粉末、またはこれらの混合物を含む。上述の粉末は、レシチン、アミノ酸、鉱物油、シリコーン油、または種々の薬剤で、単独または組合せにより表面処理されていてもよく、その処理により、上記粉末表面がコートされ、疎水性の性質を有する粒子となる。
【0058】
上記粉末は、種々の有機及び無機の顔料を含んでもよい。上記有機顔料は、一般に種々の芳香族系のものであり、アゾ、インジゴイド、トリフェニルメタン、アントラキノン、及び、D&C及びFD&Cブルー、ブラウン、グリーン、オレンジ、レッド、イエロー、その他として指定されるキサンチン染料を含む。無機顔料は、一般に、認可された色素添加物である、不溶性金属塩からなり、レーキまたは酸化鉄と称される。微粉着色剤、例えば、カーボンブラック、クロミウムまたは酸化鉄、ウルトラマリン、マンガンピロリン酸塩、紺青及び二酸化チタン、並びに真珠光沢剤であって、一般に、有色顔料との混合物として使用されるもの、又は一部の有機染料であって、一般に有色顔料との混合物として使用され、化粧品工業において一般に使用されるものを、上記組成物に添加してもよい。微粉無機又は有機充填材を、添加してもよい。これらの微粉充填材は、タルク、マイカ、カオリン、亜鉛または酸化チタン、カルシウムまたは炭酸マグネシウム、シリカ、球状二酸化チタン、ガラスであるかセラミックビーズ、8-22の炭素原子を有するカルボン酸から誘導される金属せっけん、非発泡合成ポリマー粉末、発泡粉末及び天然有機化合物からの粉末、例えば、穀物デンプンであって、架橋していてもいなくてもよいものから選択してもよい。特に、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロン粉末(特に、ORGASOL)、ポリエチレン粉末、テフロン(登録商標)、デンプン、窒化硼素、EXPANCEL(Nobel Industrie)、POLYTRAP等のコポリマーマイクロスフェアー、及びシリコーン樹脂マイクロビーズ(例えば、東芝社製のTOSPEARL)が挙げられる。
[実施例]
【0059】
これらの例は、当該技術分野における通常の技量を有する者に本発明を説明することを目的とする、そして、請求項において規定される本発明の請求の範囲を制限することと解釈してはならない。
[実施例1:(参照例)小胞組成物の調製]
小胞組成物(1Aとする)を、レーキシリコーンポリエーテルであって、MD94D(EO12)6Mの称呼構造を有するものから調製した、ここで、Mは、(CH33SiO1/2 シロキシ単位、Dは、(CH32SiO シロキシ単位、(CH3)REO12SiO シロキシ単位を表し、ここで、REO12は、-CH2CH2CH2O(CH2CH2O)12Hの平均化学式を有するポリエチレンオキシド基を表す。小胞組成物(1Bとする)を、M'D50M'シロキサンの(AB)n SPEブロックコポリマーから調製した、(ここで、Mは(CH32HSiO1/2 シロキシ単位を表し、Dは、(CH32SiO シロキシ単位、及び、Polyglycol AA1200ポリエーテル(1200の平均分子量(Mw)を有する、α、ω-ジアリルポリエチレンオキサイド)を表す。両小胞組成物を、活性剤の代表的な例であるビタミンAパルミテートを取り込むべく処理した。これらの小胞組成物は、エタノール/水媒体における処理を通して調製した。上記組成物及び初期の小胞特性を、表1にまとめた。
【表1】

[実施例2:モイスチュアライジングジェル]
部分A
1. 水 適量
2. DMDMヒダントイン(Nipaguard DMDMH、Clariant社) 0.30%
3. アクリレート類/C10-30アルキルアクリレートクロスポリマー
4. (Carbopol ETD 2020(Noveon)) 1%
5. トリエタノールアミン(30%) 適量
部分B
6. 実施例1のシリコーン小胞 適量
[実施例3:モイスチュアライジングジェル]
部分A
1. 水 適量
2. DMDMヒダントイン(Nipaguard DMDMH、Clariant社) 0.30%
3. ポリアクリルアミド、C13-14イソパラフィン、ラウレス-7(Sepigel 305、Seppic)1%
部分B
4. 実施例1のシリコーン小胞 適量
手順:
o部分Aにおけるジェルを調製する、
o部分Bを添加する、
o均一化のために、混合する。
[実施例4:O/W ボディローション]
水中油型ボディローションを、以下の手順に従って調製する。シリコーン小胞は、その他の水中油型化粧用配合物に処方してもよい。
部分A
1.セテアリールアルコール(Lanette O、Cognis) 3%
2.ジイソプロピルアジペート(Crodamol DA、Croda) 5%
3.ジメチコン(Dow Corning(登録商標) 200 fluid, 100 cSt) 0.5%
4.セチルリン酸カリウム(Amphisol K, Roche Vitamins) 1.5%
5.ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT) 0.05%
6.EDTAテトラナトリウム 0.1%
7.フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン(Phenonip, Clariant) 0.6%
部分B
8.水 適量
9.カルボマー(1%)(Carbopol 980, Noveon) 30%
10.水酸化カリウム(10%) 1.5%
部分C
11.実施例1のシリコーン小胞 適量
手順
o部分Aを撹拌しながら85℃に加熱する、
o均一となった時、40℃で部分Bを添加する、
o室温まで冷却し、水分損失を補正する、
oABに部分Cを添加する、
o均一化のために、混合する。
[実施例5:W/O 放射(Radiant) 美容配合物]
シリコーン小胞を、下で記載される手順に従って、油中水型の放射美容配合物に処方する。
その他の油中水型パーソナルケア配合物も、以下のこれらと同様の工程で調製してもよい。
部分A
1.エチルヘキシルメトキシシンナメート(Parsol MCX, Roche Vitamins) 3%
2.ブチルメトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789, Roche Vitamins) 1.5%
3.グリセリルステアレート、PEG 100ステアレート(Arlacel 165(Uniqema)) 4%
4.Butyrospermum Parkii、シアバター(Cetiol SB 45、Cognis) 1%
5.ステアリルジメチコン(Dow Corning(登録商標) 2503 Cosmetic wax) 3%
6.セチルアルコール 1%
7.シモンドシア キネンシス(Simmondsia Chinensis)(ホホバ油)シードオイル 4%
8.ラノリンオイル(Fluilan、Croda) 3%
9.シクロメチコン(Dow Coming(登録商標) 245 Fluid) 8%
10.フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン(Phenonip, Clariant) 0.5%
11. シクロメチコン(及び)ジメチコンクロスポリマー(Dow Corning(登録商標) 9045 Silicone Elastomer Blend) 5%
部分B
12. グリセリン 2%
13. 水 適量
14. ポリアクリルアミド、C13-14 イソパラフィン、ラウレス-7(Sepigel 305、Seppic) 4%
部分D
15. 実施例1のシリコーン小胞 適量
手順
o成分1及び2を、60℃で溶解する、
o60℃で、成分3、4、5、6を、順番に、それぞれの成分が次の成分を加える前に溶解することを確認しながら、添加する、
o7、8、9及び10を添加する、
o成分11を部分Aの形成のために加える、
o1500rpmにおいて、部分Bを部分Aに添加する、
o室温まで冷却する、
o最大速度において撹拌しながら、ABに部分Cを「一気に」、添加する、
o一旦粘度が増加したならば、すぐに攪拌を中止する、
oABCに部分Dを添加する、
o均一化のために、混合する。
[実施例6:マイルドファンデーション]
着色用化粧品製品を、シリコーン小胞とその他の化粧品用の顔料と着色剤とより調製する。以下の手順において、この例で説明するのは、シリコーン小胞を含むマイルドファンデーションである、
部分A
1. ポリグリセリル-4 カプレート(及び)スクロースステアレート(及び)スクロースジステアレート(及び)PEG-8(及び)アンモニウムポリアクリレート(及び)マイカ(及び)トコフェロールアセテート(及び)マカダミアテルフォニア(Ternifolia) 種子抽出物(Covacream, Sensient Cosmetic Technology - LCW) 5.00%
部分B
2.水添ポリイソブテン(Squatol S、Sensient Cosmetic Technology - LCW) 10.00%
3.シクロメチコン(Dow Coming(登録商標) 245 Fluid) 5.00%
部分C
4. グリセリン 2.50%
5. DMDM ヒダントイン(Nipaguard DMDMH、Clariant社) 0.30%
6.ナトリウムポリアクリレート(Covacryl J22, Sensient Cosmetic Technology LCW) 0.30%
7. 水 適量
部分D
8.赤色酸化鉄(AQ 70401、Sensient Cosmetic Technology−LCW ) 0.50%
9. 黄色酸化鉄(AQ 70402、Sensient Cosmetic Technology−LCW ) 0.90%
10.黒色酸化鉄(AQ 70403、Sensient Cosmetic Technology−LCW ) 0.10%
11. 二酸化チタン(AQ 70409、Sensient Cosmetic Technology−LCW ) 8.50%
部分E
12. 実施例1のシリコーン小胞 適量
手順
o部分Bの成分を、共に混ぜる、
o撹拌下で、部分Bを部分Aに添加する−部分ABは、不均一に見えることとなる、
o部分C成分を共に混合する、
o部分Cを、部分ABに添加し、均一になるまで攪拌する、
o部分Dを、共に混合する、
oバッチに部分Dを添加し、
30分の間、高いシアーにおいて撹拌する、
oこの後、部分Eを添加する、
o均一化のために、混合する。
[実施例7:エマルション口紅]
この例は、シリコーン小胞がどのようにして、口紅を含む着色用化粧製品の配合物において使用してよいかを説明する。
部分A
1. ラウレル PEG/PPG-18/18 メチコン(Dow Coming 5200 Formulation Aid) 3.70%
2. フェニル トリメチコン(Dow Corning 556 Cosmetic Grade Fluid) 1.00%
3. ヘキシルラウレート(Cetiol A, Cognis Corporation, Care Chemicals) 3.50%
4.ジステアルジモニウム ヘクトライト(Bentone 38, Elementis Specialties) 0.30%
5. イソノニル イソノナノエート(及び)ポリブテン(及び)ペンタエリスリチルテトライソステアレート(及び)イソステアリルアルコール(Covaclear, Sensient Cosmetic Technology-LCW) 2.40%
6. 酸化鉄(Unipure Red LC 381 ASEM、Sensient Cosmetic Technology-LCW) 3.00%
部分B
7. 純水 適量
8. 藻抽出物(及び)ソルビトール(Fucosorb、Sensient Cosmetic Technology - LCW ) 0.60%
9. プロピレングリコール 1.2%
部分C
10. オゾケライト(及び)Copernicia Cerifera(カルナウバ)ワックス(及び)トウダイグサ属Cerifera(カンデリラ) ワックス(及び)パラフィン類(及び)ブチルステアレート(及び)イソプロピルパルミテート(及び)無機オイル(及び)エチレン/VA Copolymer(Covalip 94、Sensient Cosmetic Technology - LCW ) 20.00%
11. エチルヘキシルヒドロキシステアレート(及び)トリエチルヘキシルトリメリテート(Trimellitate)(及び)C30-45 オレフィン(Clearwax、Sensient Cosmetic Technology - LCW ) 1.50%
12. オクチルドデカノール(Eutanol G、Cognis社、Care Chemicals) 18.50%
13.イソノニルイソノナノエート(及び)ポリブテン(及び)ペンタエリスリチルテトライソステアレート(及び)イソステアリルアルコール、(Covaclear、Sensient Cosmetic Technology - LCW ) 18.00%
部分D
14. 赤色酸化鉄(AS 70422, Sensient Cosmetic Technology - LCW) 5.00%
15. 黄色酸化鉄 (AS 70422, Sensient Cosmetic Technology - LCW) 0.30%
16. 黒色酸化鉄(AS 70423, Sensient Cosmetic Technology - LCW) 0.30%
17. 二酸化チタン(Unipure White LC 981 AS, Sensient Cosmetic Technology - LCW) 6.30%
部分E
18. 実施例1のシリコーン小胞 適量
手順
a. 撹拌しながら、残りの相Aにおいて、酸化鉄(Unipure Red LC381)を十分に分散させる、
b. 相Bを調製する、そして、撹拌しながら、相Bを相Aへ流し込む、
c. 相Dを調製する、
d. ワックスが溶解するまで、相Cを60℃まで加熱する、
e.相Cに相Dを添加する、
f.ABを50℃に加熱する、
g.50℃でCDに(通常、気泡の完全な除去の後に)ABを添加する、
h.その後、40-45℃まで冷却し、そして、部分Eを添加する、
均一化のために混ぜる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工程I)
A) 少なくとも1の親水性置換基を有するオルガノポリシロキサンと、
B) 水混和性揮発性溶剤と、
C) 任意に、シリコーンまたは有機オイルと、
D) パーソナルケアまたはヘルスケア活性剤とを、
水性分散液を形成するために、水と混ぜる工程、
工程II) 小胞を形成するために前記水性分散液を混合する工程、及び
工程III) 任意に、前記小胞から水混和性揮発性溶剤を除去する工程
を含む小胞組成物の調製方法。
【請求項2】
前記オルガノポリシロキサンは、以下の化学式:
【化1】

[式中、R1は、1-6の炭素原子を含むアルキル基を表し;
R2は、-(CH2aO(C2H4O)b(C3H6O)cR3基を表し;
xは1-1,000の値を有し;
yは1-500の値を有し;
zは1-500の値を有し;
aは3-6の値を有し;
bは4-20の値を有し;
cは0-5の値を有し;及び
R3は、水素、メチル基またはアシル基である]
を有するシリコーンポリエーテルである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記オルガノポリシロキサンは、以下の化学式:
【化2】

[式中、x'とy'は4より大きく、mは2乃至4であり、nは2より大きく、Rは、独立して、1〜20の炭素を含む一価の有機基であり、R1は2〜30の炭素を含む二価の炭化水素である]
を有する(AB)nブロックシリコーンポリエーテルである請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記水混和性揮発性溶剤はアルコールである請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アルコールはエタノールまたはイソプロパノールである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
成分C)は存在し、かつ、揮発性メチルシロキサンである請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記パーソナルケア活性剤はビタミンである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビタミンはビタミンAパルミテートである請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記パーソナルケア活性剤は日焼け止め剤である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記パーソナルケア活性剤はフレグランスまたは香料である請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ヘルスケア活性剤は製薬的薬剤である請求項1に記載の方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法により調製された小胞組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の小胞組成物を含むパーソナルケア製品。
【請求項14】
前記パーソナルケア製品は、発汗抑制剤、デオドラント、スキンクリーム、スキンケアローション、モイスチャライザー、顔面用トリートメント、しわ除去剤、フェイシャルクレンザー、浴用オイル、日焼け止め剤、プレシェーブ、アフターシェーブローション、液状セッケン、ひげ剃り用石鹸、ひげ剃り用泡、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアスプレー、ムース、パーマネント、毛髪キューティクルコート剤、メークアップ、着色用化粧品、ファンデーション、頬紅、口紅、リップバルサム、アイライナー、マスカラ、ネイルポリッシュ及びパウダー類から選択される請求項13に記載のパーソナルケア製品。

【公表番号】特表2007−533747(P2007−533747A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509572(P2007−509572)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/013326
【国際公開番号】WO2005/102248
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】