説明

活性化かんきつ類果皮エキス含有組成物

【課題】大量の果物および野菜の出荷および貯蔵能力がなかったため、収穫後の損失も増加してしまった。この問題は果物および野菜の供給がすでに低い国ではますます重要になっている。
【手段】本発明は、少なくとも一つの植物性または動物性病原体へのかんきつ類果皮の露出を含む活性化方法によって調製された、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する組成物に関する。該ACPEはオリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つを含有する。ACPEを含有する組成物は種々の皮膚疾患の治療に対する皮膚用組成物として有用であることが示されてきた。これら組成物はまた、食品、飲料および化粧品の貯蔵にも有用であることが示されてきた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性化かんきつ類果皮エキスを含有する組成物とその使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
人類の始まり以来、果物および野菜の収穫は日々の生活に重要な役割を果たしていた。
【0003】
ミカン類はこのような作物の一つである。これは実際最も一般的に見られる作物であるが、その一方で果皮はほとんど全く利用されないため捨てられている。かんきつ類果皮の本質的な重要性は、動物およびヒトの消費に関わる多くの分野で認識されてきた。さらに、動物およびヒトの両方の薬物療法におけるかんきつ類果皮の利用が認識されるようになってきた。
【0004】
かんきつ類果皮について論じられる場合最初に考えることは、単純に果皮を絞ることによって果皮から抽出されるか、果物の果皮を剥くことによって得られる油である。薬用利用または宗教利用のためのこの油の調製は18世紀にさかのぼり、種々の抽出方法および果皮中に特定される種々の成分に関して、相当量のデータが発表されてきた。
【0005】
かんきつ類果皮のエキスは、様々な用途に対して入手され使用されてきた。これらの利用の大部分は、種々の細菌および真菌に対する果皮エキスの天然活性にその大部分を依存していることが知られている。しかし、種々の適用に対するエキスの効果は大部分その製造方法に依存している。
【0006】
かんきつ類果皮エキスを製造する一つの方法がイスラエル特許第120929号に記載されている。この方法は、かんきつ類果皮を植物病原真菌および/病原細菌に接触させ、かんきつ類果皮と果皮からの水抽出エキスおよび活性エキスからの水性エキスをインキュベートすることを含む。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近代農法によって果物の収穫量が増加し、収穫後の適切で効率よい収穫後のこのような大量の果物および野菜の出荷および貯蔵能力がなかったため、収穫後の損失も増加してしまった。この問題は果物および野菜の供給がすでに低い国ではますます重要になっている。
また、油を製造する多くのプロセスから抽出物を提供してきたが、これら抽出物は活性成分の存在が少なかったため限定した効果しか発揮されなかった。
本発明は、本明細書においてACPEと指示される活性化かんきつ類果皮エキスを含有する組成物およびその使用法を意図している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の組成に使用されるACPEは、かんきつ類果皮を抽出前に少なくとも一つの病原体に接触させることを伴う方法で調製されていることを特徴とし、該方法は本明細書中で「活性化方法」と呼ばれる。このような方法から得られるエキスは、本明細書中において「活性化エキス」またはACPEとして言及される。
【0009】
この活性化方法は、例えばイスラエル特許第120929号に開示される方法または、今後開示される本明細書の方法であってもよい。かんきつ類果皮の活性化に利用される病原体は、一つ以上の植物性病原体または動物性病原体であってもよく、好適には、病原真菌または病原細菌から選択される植物性病原体であってもよい。病原体の組み合わせもまた、活性化プロセスに使用してもよい。この組み合わせは例えば、植物性病原体および動物性病原体の混合物、二つまたはそれ以上の異なる植物性病原体の混合物、二つまたはそれ以上の異なる動物性病原体の混合物、少なくとも一つの動物性病原体と少なくとも一つの植物性病原体の混合物、およびその他類似の混合物であってもよい。好適には病原体は、ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)、アオカビ病菌(Penicillium itallicum)、疫病菌シトロフトラ(Phytophotora citrophotora)および緑膿菌シリンガ(Pseudomonas syringae)から選択される。最も好適には、病原体はミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である。
【0010】
ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上を含有することをさらに特徴とする。このACPEは、抗菌薬として効果があること、種々の植物性病原体または動物性病原体に対する抗菌剤であることが示されてきた。
【0011】
本発明の一実施態様において、少なくとも一つの病原体をかんきつ類にさらすことを含む活性化方法によって調製され、以下オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上またはうちすべての組み合わせを含有する活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する組成物が提供される。
【0012】
一実施形態において、該エキスは少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する。より好適な実施形態では、該エキスはオリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する。最も好適な実施形態では、該エキスはオリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する。
【0013】
ACPEエキスの文脈における記号「%」または用語「パーセント」を使用することは、該エキス中に含有される各成分の全エキス重量(100%)に対する重量比を示唆すると理解されるであろう。例えば「脂肪酸を10%」はエキス100gごとに脂肪酸を10g含有するエキスのことを言及している(w/w比)。
【0014】
一実施態様において本発明の組成物は、皮膚用組成物であり、皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤も含有している。本発明の皮膚用組成物は、皮膚疾患の治療に使用してもよく、該皮膚疾患は細菌または真菌感染に起因していてもしていなくてもよい。好適な実施形態において、該組成物は糖尿病に関連した皮膚疾患の治療に適している。
【0015】
本発明の皮膚用組成物は皮膚疾患を予防し、緩和しまたは治療するために使用することができる。したがって、皮膚疾患の治療方法が提供され、該治療方法は、本発明の有効量の皮膚用組成物に本組成物を必要とする対象の皮膚を接触させることを含み、該接触によって皮膚疾患の予防、緩和または治療を行う。
【0016】
該皮膚用組成物は種々の製剤で提供してもよく、好適には化粧水、シャンプー、足・手・顔用クリームおよび石鹸類、として提供される。
【0017】
本発明の別の実施態様において、本発明の組成物は、該活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する食物、飲料および化粧品を貯蔵するための組成物である。
【0018】
本発明の組成物によって貯蔵してもよい食物および飲料は、例えば、肉類、乳製品、水、石鹸、ペースト、野菜および果物ジュース、チョコレート、スナック類、菓子類、小麦粉製食品、茶、コーヒー、アルコールおよび炭酸飲料、複合ビタミン剤ならびに健康食品である。
【0019】
本発明のさらに別の実施態様では、家庭、病院、家禽および畜産でみられる表面を洗浄および殺菌するための、ACPEを含有する殺生剤組成物が提供される。
【0020】
本発明のさらに別の実施態様では、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を調製するためのプロセスが提供される。該プロセスは
(i)かんきつ類果皮を、菌齢が16時間から24時間の細菌または菌齢が8日から14日の真菌である、病原細菌または病原真菌の少なくとも一つの胞子に接触させることと
(ii)該かんきつ類果皮をインキュベートすることと
(iii)水で果皮を抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ること
を含む。
【0021】
一実施形態において、該プロセスはステップ(iii)で得た該未濃縮水抽出エキスのpHを第1のpH8〜10に調整し、カットオフが800〜2000ダルトン(Da)の間にある膜でエキスを濾過し、pHを第2のpH3〜5へと再調整し、濾液を濃縮して該活性化かんきつ類果皮エキスを得ることを含んでもよい。
【0022】
別の実施形態では、プロセスは、ステップ(iii)のエキスを、事前のpH調整を行わずに、カットオフ800〜2000Daの間にある膜で濾過するステップを含んでもよい。
【0023】
最も好適な実施形態において、該プロセスは以下を含む:
(i)かんきつ類果皮を、菌齢が16時間から24時間の細菌または菌齢が8日から14日の真菌である、病原細菌または病原真菌の少なくとも一つの胞子に接触させることと
(ii)該かんきつ類果皮をインキュベートすることと
(iii)水で果皮を抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ることと
(iv)ステップ(iii)で得た水抽出エキスのpHを第1のpHに調整し、カットオフが800〜2000Daの間にある膜で溶液を濾過し、pHを第2のpHへと再調整し、濾液を濃縮して該活性化かんきつ類果皮エキスを得ること。
【0024】
一事例において、病原体はミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)、アオカビ病菌(Penicillium itallicum)、疫病菌シトロフトラ(Phytophotora citrophotora)および緑膿菌シリンガ(Pseudomonas syringae)から選択される。病原体は最も好適には、ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である。
【0025】
さらに別の実施態様において、本発明は、本発明の方法によって得ることが可能な活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を提供する。
【0026】
さらに別の実施態様において、本発明は、本発明の方法によって得られた活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を提供する。
【0027】
また本発明の範囲に含まれるものとして、該組成物の調製におけるACPEの使用法および皮膚疾患の治療方法が含まれる。
【0028】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の一実施態様により、抽出プロセスに先立ってかんきつ類果皮の活性化を伴う方法によって調製され、以下にあげるオリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドを含有するエキスまたは混合物を含有するACPE組成物が提供される。
【0030】
種々のクロマトグラフィ分離および他の当業者において既知の方法を利用した、類似の活性条件のもとで得た種々のロットのエキスのエキス組成物を解析したところ、各成分の想定量のばらつきを示した。全組成物がその有効性および所定の微生物に対する選択性の点において同一またはきわめて類似していることを示した。これらエキス組成物の例は以下のとおりである。
【0031】
1.オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%
2.オリゴ糖を46%、短ペプチドを3%、フラボノイド配糖体を18%、脂肪酸を16%、およびトリグリセリドを17%
3.オリゴ糖を35%、短ペプチドを10%、フラボノイド配糖体を30%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを15%
4.オリゴ糖を60%、短ペプチドを6%、フラボノイド配糖体を25%、脂肪酸を5%、およびトリグリセリドを4%
5.オリゴ糖を41%、短ペプチドを10%、フラボノイド配糖体を19%、脂肪酸を15%、トリグリセリドを12%、および不特定の組成物3%
6.オリゴ糖を51%、短ペプチドを9%、フラボノイド配糖体を25%、脂肪酸およびトリグリセリド(の組み合わせ)を5%、および不特定の組成物10%
【0032】
用語「含有する」またはこの語の変形は、記された完成体または完成体基を含有することを示唆するが、他の完成体または完成体基を排除することを示唆するとは理解されないであろう。本発明の範囲内で使用される用語「組成物」は、ACPEを含有し他の完成体を含有することもありうる組成物のことを言う。ACPEは、使用されるかんきつ類の種類、果皮齢、果皮の新鮮度、天然の病原体への果実および果皮の事前(果実の収穫前の)露出の可能性、活性化プロセスに使用される病原体の種類、病原体の菌齢、露出時間および他の変数から由来する他の完成体を含んでいてもよい。これにもかかわらず、これら他の成分は本明細書中で記載し説明するACPEの活性に決して影響を与えない。具体的には、「オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上を含有する」等の表現は、一つ以上の該記載された完成体の除外または他の完成体の包含にもかかわらず、エキスが抗細菌活性または抗微生物活性を維持しこれら活性の低下または消失を示さないことを示唆すると理解されるであろう。
【0033】
上記にかかわらず、本発明の組成物は典型的には上記に記載した完成体のすべてから成る混合物を含有する。
【0034】
用語「オリゴ糖」はグリコシド結合で結合した8〜15個の単糖単位を含有する糖のことを言う。
【0035】
用語「ペプチド」は共有結合によって結合された2個またはそれ以上のアミノ酸から構成される化合物のことを言う。用語「短ペプチド」は少なくとも2個のこれらアミノ酸を含有し、800g/モル以上の分子量を有するペプチドのことを言う。
【0036】
用語「フラボノイド」は一般に、たいていの場合フェニルベンゾピラン骨格を構成するC3部位と結合する2個の芳香環C6−C3−C6を含有する化合物のことを言う。本発明の文脈において、該用語はフラボン類、フラボノール類、フラボノン類、フラバノール類、アントシアニジン類、イソフラボノイド類およびこれらの誘導体等のサブクラスも含む。フラボノイド類はヒドロキシル基およびグリコシル結合を有してもよく有していなくてもよい。これら結合を有するものは「フラボノイド配糖体」と言及される。糖のないものは「フラボノイドアグリコン」と言及され、これもまた本定義に包含される。またベンゾピラン骨格を構造的に維持する開放環化合物もまたこの用語に包含される。
【0037】
フラボノイド類の非限定的な例は、アピゲニン、ルテオリンならびにルテオリン−7−配糖体、アルテメチン、カスチシン、5−ヒドロキシ−3,6,7,4’−テトラメトキシフラボン、ルチン、タネチン、ビテキシン、ヘスペリジン、ナインジン、ヘスペレチンおよびナリンゲニンである。
【0038】
用語「脂肪酸」は4個を上回る炭素原子と1個のカルボン酸基を有する飽和または不飽和有機酸のことを言う。脂肪酸の非限定的な例は、リノール酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸およびステアリン酸である。用語「トリグリセリド」はグリセロールの脂肪酸トリエステルのことを言う。トリグリセリド類は同一の脂肪酸から成ってもよくあるいは脂肪酸の混合物でもよく、完全に置換されていても置換されていなくてもよい。
【0039】
用語「少なくとも一つの病原体」または「少なくとも一つの病原真菌または病原細菌」は、かんきつ類果皮の活性化に利用されるかもしれない病原体のことを言う。これらは一つ以上の植物性病原体または動物性病原体であってもよく、好適には、病原真菌または病原細菌から選択される植物性病原体である。病原体の組み合わせもまた活性化プロセスにおいて使用してもよい。これら組み合わせは、動物性病原体と植物性病原体の混合物、二つまたはそれ以上の異なる植物性病原体の混合物、二つまたはそれ以上の異なる動物性病原体の混合物、少なくとも一つの動物性病原体と少なくとも一つの植物性病原体の混合物および他の類似の混合物であってもよい。好適には、病原体はミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)、アオカビ病菌(Penicillium itallicum)、疫病菌シトロフトラ(Phytophotora citrophotora)および緑膿菌シリンガ(Pseudomonas syringae)から選択される。病原体は最も好適にはミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である。
【0040】
一実施形態によると、該組成物は種々の皮膚疾患の治療、緩和および/または予防のための皮膚用組成物である。
【0041】
本明細書中で使用される用語「予防」、「緩和」および「治療」は、病的状態に起因した望ましくない症状を改善し、これら症状が発症する前に発現を予防し、病的状態の進行を遅延させ、症状の悪化を遅延させ、寛解期の開始を早め、病的状態を原因とする不可逆的な損傷を遅延させ、該進行期の開始を遅延させ、病的状態の重篤度を低下させ治癒し、または該病的状態の発生を予防するか、あるいは上記の二つまたはそれ以上の組み合わせのことを言う。
【0042】
一実施形態において、皮膚疾患は細菌または真菌感染に起因していてもよい。別の実施形態において、該皮膚疾患は、皮膚の細菌または真菌感染には起因しない疾患を原因とする二次的疾患であってもよい。二次的疾患は例えば、これら感染を原因とする創傷または以下に示す二次的疾患であってもよい。
【0043】
用語「細菌感染」は、プロピオン酸菌属アクネ菌(Propionibacterium acnes)、腸球菌(Entrococcus)、溶血連鎖球菌(hemolytic Streptococci)、ブドウ球菌(Staphylococci)およびMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin resistant Staphylococci aureus))またはこれらの組み合わせ等の一つ以上の細菌を原因とする皮膚疾患のことを言う。皮膚の細菌性病的状態は、座瘡、蜂巣炎、毛嚢炎、おでき(吹き出もの)、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群、丹毒、紅色陰癬、膿痂疹、爪周囲炎であるが、これに限定されない。
【0044】
用語「真菌感染」は、犬型菌(Canis)、白癬菌(Trichophyton)、メンタグラフト(Mentagraphytes)、紅色白癬菌(Rubrum)、紫色白癬菌(Violaceum)、表皮菌(Epidermophyton)、イクロスポラム(Icrosporum)、カンジダ菌(Candida)から選択される。
【0045】
一つの具体的な場合において、皮膚用組成物は細菌感染および真菌感染の組み合わせに起因する皮膚疾患の治療に使用してもよい。
【0046】
ACPEを含有する組成物は、ヒトの個体から分離し、白癬菌(Trichophyton)属:毛瘡白癬菌(Trichophyton)、紅色白癬菌(Rubrum)、紫色白癬菌(Violaceum)に属する多数の周知の真菌に対して試験を実施した。ACPEによる真菌への阻害について、以下に記載する実施例のとおり試験を実施した。該組成物は、三つの真菌すべてを阻害することが示され、または犬小胞子菌(Microsporum Canis)(犬型菌属由来の真菌)も阻害した。
【0047】
別の実施形態において、皮膚用組成物は、細菌または真菌感染を直接原因としない皮膚疾患の治療に使用される。これら病的状態は、例えば、糖尿病関連皮膚疾患、皮膚損傷、皮膚炎、床ずれ、乾燥肌、蜂巣炎、うおのめ、毛孔角化症、乾癬、バラ色粃糠疹、しゅさであるが、これらに限定されない。
【0048】
組成物は好適には糖尿病に関連する皮膚疾患の治療に使用される。水中にACPEの0.3g/mlを含有するACPE組成物について、活動的な糖尿病を原因とする皮膚の開放創をみとめた10例のヒト個体に対して、試験を行った。ACPEは、1週間の期間中は1日に2回影響を受けた皮膚上に塗抹した。ACPEの1回目の投与から4〜5日以内に、傷ついた皮膚の完全治癒が観察された。
【0049】
用語「皮膚用組成物」は、ACPEを含有し、皮膚に塗抹された場合皮膚疾患の治療および皮膚細胞の再生に対する補助能力がある組成物のことを言う。この用語はまた、組成物を皮膚に直接添加することによって体を美しくするよう設計された化粧品製剤も包含する。この点において、用語「皮膚」は、皮膚全体、または毛髪、爪等を初めとするヒトまたは動物の皮膚の任意の部分を包含する。
【0050】
本発明の皮膚用組成物は、当業者にとって既知のもの等種々の種類の適用に対してACPEとともに調製してもよい。しかし、組成物は好適には局所塗抹用に調製される。この目的では、クリーム、ドロップ剤、軟膏、ゲル、化粧水ないしACPEが溶液として作用するマスク用組成物、凍結乾燥、懸濁液ないし乳濁液等の標準的な剤型を使用してもよい。使用されるACPEの量は所望の効果を達成するには十分である。
【0051】
広範囲に及ぶ皮膚状態において、治療には、ACPEならびに適切な基材、賦形剤、希釈剤を含有する溶液中に布または包帯の浸漬、および皮膚の疾患領域に布または包帯の塗抹を必要とする場合もある。これら布または包帯は、皮膚部位に対する湿潤環境を吸収および維持可能な任意の材料から構成してもよい。
【0052】
皮膚用組成物は、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリメリセート、パラフィン油(液体パラフィン)、セチルステアリルアルコール、脂肪酸トリグリセリド類、オレイン酸エステル、ポリアクリル酸塩類、グリセロール、アルコール類またはこれらの混合物等の、局所塗抹用の従来の基材系に基づいていてもよい。これらは、防腐剤、香油、緩衝液、湿潤剤等の助剤をさらに含有してもよい。
【0053】
皮膚用組成物は、石鹸類、化粧水または手、足、顔用クリーム等のクリームであってもよい。該組成物は、頭皮および毛髪のトリートメント用のシャンプーの剤型であってもよい。シャンプー組成物は、ACPEと組み合わせ、毛髪のトリートメントに適した少なくとも一つの陰イオン性、陽イオン性、非イオン性または両性洗浄剤を含有してもよい。
【0054】
例えば、陰イオン性洗浄剤はとりわけ、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルポリエーテル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、モノグリセリド硫酸塩、アルカノールアミド硫酸塩、アルカノールアミドスルホン、脂肪酸石鹸、脂肪酸とイセチオン酸との縮合生成物、脂肪酸とメチルタウリンとの縮合生成物、および脂肪酸とサルコシンとの縮合生成物、脂肪酸のタンパク質加水分解質との縮合生成物を含む。
【0055】
陽イオン性洗浄剤は、とりわけ、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジル塩化アンモニウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム、N−セチル臭化ピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ラウリルベンジルトリメチル臭化ないし塩化アンモニウム、ミリスチルベンジルトリメチル臭化ないし塩化アンモニウムおよびセチルベンジルトリメチル臭化アンモニウム等の長鎖第四級アンモニウムを含む。他の陽イオン性洗浄剤は、脂肪酸とアミノアルコールのエステルおよびポリエーテルアミンを含む。
【0056】
非イオン性洗浄剤は、ポリオールおよび糖のエステル、脂肪酸、脂肪族アルコール、長鎖アルキルフェノール、長鎖メルカプタン、長鎖アミドとエチレンオキシドとの縮合生成物およびポリヒドロキシル化脂肪族アルコールのポリエーテルから選択してもよい。適当な両性洗浄剤はアスパラギン誘導体およびアルキルアミノプロピオネートを含む。
【0057】
これらシャンプー組成物は乾燥粉末の剤型であってもよく、シャンプー業界で典型的に使用される香料ないし染料等の従来の化粧品組成物をさらに含有してもよい。
【0058】
本発明はまた、皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤と、かんきつ類果皮を病原真菌または病原細菌に接触することによって調製されたエキスを含有する皮膚用組成物を調製するための、上述の成分組成物を有するACPEの使用法にも関する。
【0059】
本発明の皮膚用組成物は、皮膚疾患が解消するかあるいは管理下におかれるまで連続して塗抹してもよい。化粧品組成物は、当業者において既知の任意の手順を採用することによって、個体への初回投与後に、ACPEの放出の高速化、維持、低速化を初めとする任意の所望の放出特性を提供するように処方してもよい。
【0060】
該組成物は、他の既知の組成物および/または他の有効な薬剤と組み合わせ、皮膚に対する効果を増加したり強めるために使用してもよい。
【0061】
本発明の組成物は、ヒトないし動物のいずれの体にも有害ではなく、したがって、所望の効果を得るよう異なる濃度の組成物を使用してもよい。
【0062】
本発明の実施態様によると、皮膚用用途のための組成物を調製する方法もまた提供される。この方法は、上記に記載する構成成分を有するACPEを以下に記載するような皮膚科学的に許容可能な担体に追加することも含む。この追加は、該生成物の製造中に実行してもよく、またはACPEと基材が別々に販売される場合に使用の直前に実行してもよい。
【0063】
一つの好適な実施形態において、ACPEを基質によって混和または希釈することによって調製され、該基質は、ACPEの増量剤、賦形剤、媒体として作用する固体、半固体または液体であってもよい。
【0064】
例えば、ACPEの活性組成物は、ACPE10gを以下の非活性成分:鉱水天然水、アオイエキス、カモミールエキス、セチルアルコール、ワセリン、オオバコエキス、プロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、尿素、グリセリン、アロエベラゲル、オリーブ油、イソプロピルパルミテート、月見草油、甘扁桃油、ホホバ油、小麦胚種油、グレープシード油、アボカド油、香料、D&C赤色4号、FD&C青色1号または任意の他のFDA承認着色剤のうち一つ以上を含有する事前に混合されたクリーム90gに添加することによって調製してもよい。
【0065】
別の好適な実施形態では、組成物は清浄剤として使用され、重炭酸ナトリウムおよびアンモニア等の中和添加物をさらに含有してもよい。
【0066】
本発明の別の実施態様では、ACPE組成物は、細菌、真菌等を初めとする種々の微生物への露出を原因として損傷または分解する可能性がある、食物、飲料および化粧品、または他の任意の組成物、物質または用途を貯蔵するための組成物である。該組成物は、上記に開示した成分と、組成物の期待される用途に合わせて選択される許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含む、本発明のACPEを含有する。
【0067】
一実施形態において、防腐剤は、品質保持期間を延長し、微生物、天然食物酵素、昆虫等の因子、変動する温度、空気および光を媒介とする酸化、湿度のばらつきおよび時間を原因とする天然のまたは外部からの劣化から防御するために、食品および飲料に添加される。これら食品および飲料は例えば、ドライフルーツを含む果物類、葉菜および根菜を含む野菜類、野菜および果物ジュース、魚類、肉類および畜産品、茶およびコーヒー、水、スープ、ペースト、チョコレート、スナック類、菓子類、アルコール飲料、炭酸飲料、複合ビタミン剤ならびに健康食品であってもよいが、これらに限定されない。
【0068】
果物、野菜およびその他農作物の場合、ACPEを含有する組成物を、農業における開発プロセスの一部である技術を利用して、収穫後の品質保持期間を延長するために使用してもよい。
【0069】
このように、ACPEを含有する、果物および野菜全体の品質保持期間を延長するための溶液を提供し、該溶液は有効量のACPEまたは他の適切な液体または個体媒体から構成される。
【0070】
果物および野菜の品質保持期間を延長する該溶液は、加湿、洗浄、噴霧、浸漬等を初めとする任意の手段によって果物および野菜に付与してもよい。
【0071】
本発明の溶液は、果物および野菜を含有または保持するもの等の材料を包装材または格納材に入っていてもよい。該包装材または格納材に含有されるACPE組成物は、貯蔵または出荷中の包装材または格納材から収容される果物または野菜への活性エキスのゆっくりしたあるいは制御された放出を可能にするよう設計してもよい。該包装材または格納材は、例えば、果物および野菜の手動または機械による包装のための、パウチ、プラスチックまたは紙製の袋、ナイロンシート、ポリエステルシート、包装紙、プラスチックまたはその他の密封容器、紙またはプラスチック材料であってもよい。
【0072】
品質保持期間を延長するよう取り扱うことができる果物および野菜の例は、かんきつ類、トマト、ぶどう、桃、バナナ、マンゴ、杏、西洋ナシ、じゃがいも、きゅうり、人参、ナス、トウガラシ、大根、タバコの葉、ほうれん草の葉、レタス、さくらんぼ、りんご、パパイヤ、西洋スモモ等である。
【0073】
別の実施形態では、防腐材は、クリーム、軟膏、ゲル、化粧水、顔用マスク用組成物等これに限らない化粧水の品質保持期間を延長するよう使用してもよい。
【0074】
農産物の品質保持期間を延長するためには、ACPE防腐剤を農産物の生産または処理の途中に十分量添加することによって、微生物の成長を阻害もしくは最小限に抑えてもよい。
【0075】
本明細書中に開示された他の組成物と同じく、貯蔵用組成物は、サルモネラ菌属(Salmonella sp.)、ブドウ球菌属(Staphylococci sp.)、連鎖球菌属(Streptococci sp.)、ミクロコッカス属(Micrococci sp.)、大腸菌属(E.Coli)、大腸菌型属、緑膿菌属(Pseudomonas sp.)、エントロコッシ属(Entrococci sp.)、パスツレラ菌属(Pasteurella sp.)、アルテルナリア属(Alternaria spp.)、フザリウム属(Fusarium spp)、ペニシリン属(Penicillium spp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium spp.)、ボトリチスシネレア(Botrytis cinerea)、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)ならびに他の上述の微生物、および以下に記載する実施例に示す微生物等広い範囲の微生物に対して有効性を有する。
【0076】
本発明の別の実施態様においてACPE組成物は、清浄および殺菌を行い、界面活性剤を含有する殺生剤組成物と本発明のACPEを含有する。
【0077】
用語「殺生剤組成物」は、生きている微生物の全母数またはその任意の部分を壊滅させる能力を有するACPEを含有する組成物のことを言う。
【0078】
界面活性剤は好適には非イオン性界面活性剤および陽イオン性界面活性剤から選択される。非イオン性界面活性剤は、例えば、ポリグリコールエーテル、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテル、アルコールとエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドとの付加生成物であってもよい。
【0079】
陽イオン性界面活性剤は、オクチルジメチルベンジル塩化アンモニウム、オクチルデシルジメチル塩化アンモニウム、ジオクチルジメチル塩化アンモニウム、ジデシルジメチル塩化アンモニウム、ジメチルエチルベンジル塩化アンモニウム等、これに限らない種々の第4級アンモニウム塩、あるいは、これらの混合物、例えば、アルキルジメチルベンジル塩化アンモニウムおよびジアルキルジメチル塩化アンモニウム等、これに限らないものの中から選択してもよい。
【0080】
一実施形態において、殺生剤は染料、香料、材料、キレート剤および腐食防止剤をさらに含有してもよい。該組成物は、グリス、ワックス、油、乾性塗料、白カビを除去するために、磁器タイル、PVC、磁器、ステンレススチール、大理石、銀およびクロム等の表面を洗浄および殺菌するよう使用してもよい。本明細書中で実証してきたように、ACPE含有組成物はヒトの皮膚または体に対して毒性はない。したがって洗浄剤組成物は、洗濯用添加剤として使用してもよい。
【0081】
別の実施形態において、洗浄剤は家禽および畜産において使用される。この洗浄剤組成物は、サルモネラ菌属(Salmonella sp.)、ブドウ球菌属(Staphylococci sp.)、連鎖球菌属(Streptococci sp.)、ミクロコッカス属(Micrococci sp.)、大腸菌属(E.Coli)、大腸菌型属、緑膿菌属(Pseudomonas sp.)、エントロコッシ属(Entrococci sp.)、パスツレラ菌属(Pasteurella sp.)、アルテルナリア属(Alternaria spp.)、フザリウム属(Fusarium spp)、ペニシリン属(Penicillium spp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium spp.)、ボトリチスシネレア(Botrytis cinerea)、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)等の広い範囲の微生物に対して有効であるため、いくつかの従来の洗浄剤組成物の一部の代替物として使用してもよい。
【0082】
殺生剤組成物は、特定の用途に応じて液体または固体であってもよい。洗浄剤はまたエアロゾル噴霧の剤型をとってもよく、この場合、組成物はミストアクチベータ等の適切な高圧ガスと混和され、圧力下でエアロゾル容器中に密封される。
【0083】
具体的な一実施形態において、殺生剤組成物はタオルまたは布に吸収され、これによって組成物を種々の表面に加える手段として使用してもよく、また固体の手および皮膚を殺菌するよう使用してもよい。
【0084】
殺生剤組成物は、貯水池の処理に対しても使用してもよく、たとえば、水系、冷却系、水泳プール、天然および人工の貯水池、漁場、貯水槽、水族館および他の任意の体積の水等であるがこれに限定されない。
【0085】
一実施形態において、組成物は細菌および真菌の成長を制御するに十分な量を貯水池に乾燥タイプにて添加される。別の実施形態では、乾燥組成物は適切な溶媒に溶解した後貯水池に添加される。
【0086】
上記に記載した抗細菌および抗真菌用途に加えて、ACPEを含有する組成物、すなわち皮膚用組成物ならびに化粧水組成物、および食品、飲料および化粧品を貯蔵する組成物およびこれらの品質保持期間を延長する組成物もまた、酸化防止剤として使用してもよく、また皮膚用組成物の場合クレンジング剤として使用してもよい。
【0087】
本発明のさらに別の態様によると、また上述のとおり、以下の手順にしたがうとより効率的なACPEエキスを獲得できることがみとめられてきた。果物全体を水と他の適当な洗浄剤で洗浄した後、乾燥した。乾燥させた果物は次に果皮を剥き、所望の大きさに切り、インキュベーション用容器に入れたあと、病原体、好適には植物性病原体、最も好適には菌齢16時間から24時間の細菌または菌齢8日から14日の真菌懸濁液を噴霧する。真菌懸濁液の場合、胞子濃度は好適には4×107胞子/mlである。次に容器を密封し、4日間室温に放置する。次に果皮を加熱容器に移し、70℃で2時間加熱した。次に水溶液は濾し器を通し、果皮を押圧してエキスを採取した。
【0088】
プロセスのこの段階において、余剰の水が蒸発によって除去されて、本明細書中に記載する所望の活性を有する不透明なエキスを産出する。しかしこのエキスは、水の蒸発の前に水溶液を処理することによって改善することができる。
【0089】
このように、水溶液のpHを塩基性にした後、次に、カットオフが800から2000Daである膜を取り付けた、濾過装置、好適には限外濾過装置にかけた。好適な膜はカットオフ1000Daであった。カットオフが1000Daの膜は、分子量が1000Da以下の分子量を有する分子を通過させる膜のことを言う。より高い分子量を有する分子はこの膜を通過せず、したがって膜上に採取されると思われる。
【0090】
このような濾過は、当業者において既知でありこの手順の目的にとって当業者が適切と考える任意の濾過装置によって、実施してもよいことを留意すべきである。
【0091】
7時間後に濾過は終了し、採取された濾液のpHを所望のpHまで低下させ、次に濃縮して所望のACPEを得た。
【0092】
残された高分子量の部分は活性を全く示さなかった。これに対して、ACPEは必要な特性をすべて示していた。
【0093】
プロセスにおいて使用してもよい植物性病原体は非毒性病原体の群から選択される任意のものであってもよい。好適には病原体は、ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)、アオカビ病菌(Penicillium itallicum)、疫病菌シトロフトラ(Phytophotora citrophotora)および緑膿菌シリンガ(Pseudomonas syringae)である。最も好適には、病原体はミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である。
【0094】
プロセスは、該プロセスによって得られたエキスの殺菌および低温殺菌のさらなるステップを含んでもよい。該殺菌および低温殺菌は、ACPEを含有する水溶液またはACPE自体に対して行ってもよく、その後当業者においてよく知られた手順を行ってもよい。
【0095】
本発明の範囲内において、多くの種々の異なる実施形態が存在し、該異なる実施形態に対し多くの異なる修正を行うことができるため、本明細書における前述および後述する詳細説明は、発明的な概念の例示として広い意味で解釈され、限定的な意味では解釈されないことを理解するべきである。
【0096】
以下の実施例は、特許請求の範囲を限定することなく、本発明をさらに例示することを意図している。
【実施例1】
【0097】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の作成方法
本発明の組成物で使用されるACPEは、例えば、イスラエル特許第120929号の方法によって、または本発明のプロセスによって調製してもよい。本発明のプロセスは以下のステップを含む。
【0098】
1.果物全体を水、70%次亜塩素酸ナトリウムおよびエタノールで洗浄し、再び水ですすいだ後、乾燥する。
2.次に乾燥した果物の果皮を剥き、所望の大きさへと切り、インキュベーション用容器に入れる。
3.胞子濃度が4×107胞子/ml(濾過済み胞子)である菌齢10日のミドリカビ病菌を均一な態様で果皮上に噴霧し、次に容器を密封した後室温(25℃)で4日間放置する。
4.次に果皮を加熱容器に移し、水中(5:1)で70℃で2時間加熱した。次に濾器に水溶液を通過させ、果皮を押圧してエキスを採取した。
5.次に水溶液のpHを8へと上げた後、カットオフが1000Daである膜を取り付けた濾過装置上に投入した。濾過が終了した後、採取した濾液のpHを3.5に低下させ溶液を濃縮して所望のACPEを得た。
【実施例2】
【0099】
他のかんきつ類果皮エキスと比較したACPEの活性
微生物の増殖および真菌の増殖を阻害するACPEの活性を、以下の方法で得た他のかんきつ類果皮エキスの活性と比較して、検討した。
方法1:エタノールによる抽出
エタノール(95%、2.5L)を500グラムの新鮮なグレープフルーツの果皮に添加した。果皮を60℃で5時間抽出した。こうして得たエキスを一般的な濾器を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して150グラムのシロップエキスを得た。
方法2:プロピレングリコールによる抽出
プロピレングリコールの10%水溶液(2.5L)を利用した上記方法1に記載の方法。
方法3:グリセロールによる抽出
水(2.5L)中10%グリセロールを利用した方法1に記載の方法。
方法4:水による抽出
新鮮なグレープフルーツの果皮500gを2.5Lの水で70℃で2時間抽出した。こうして得たエキスを一般的な濾器を通して濾過し、濾液を真空下で濃縮して150グラムのシロップエキスを得た。
方法5:低温圧搾による抽出
業界で知られた方法によって低温圧搾によってかんきつ類のエキスを得て、37.4%のTSS(全溶解可能な固体)を含有するエキスを調製した。
【0100】
上記方法のうち任意の方法によって得た各かんきつ類の果皮エキスの活性を、以下の「ディスク」法によるACPEエキスと比較した。
ディスク法:異なる量のACPEを13mmの濾紙ディスク上に滴らせ、次に乾燥させた。次にACPEを吸収したディスクを、ある特定の微生物が増殖したペトリ皿の中心に置いた。24時間後、増殖を阻害された領域の半径(mm単位)を記録した。さらに24時間後にこの測定を繰り返した。
【0101】
蒸留水を陰性対照として使用した。表1に示すように、細菌および真菌の増殖に対するACPEの活性は、活性化されていない方法によって得た他のかんきつ類のエキスの活性と比較して高まっていた。
【0102】
【表1】

【0103】
また本発明のプロセスによって得られたACPEの活性を、イスラエル特許第120929号のプロセスによって得たエキスの活性とも比較した。連続希釈試験の結果、実施例1の方法によって調製したACPEは、クラドスポリウム(Cladosporium)に対してイスラエル特許第120929号のエキスの4倍活性が高く、大腸菌に対してイスラエル特許第120929号のエキスの2倍活性が高かった。
【実施例3】
【0104】
ACPE含有皮膚用製剤Iの作成
以下を混合して製剤を作成した。
ACPE 50〜99%
グリセロール 1〜50%
香料 1%以下
【実施例4】
【0105】
ACPE含有皮膚用製剤IIの作成
以下の成分を混合して製剤を作成した。
ACPE 10%
クリーム 90%
使用したクリームは以下を含有した:鉱水天然水、アオイエキス、カモミールエキス、セチルアルコール、ワセリン、オオバコエキス、プロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、尿素、グリセリン、アロエベラゲル、オリーブ油、イソプロピルパルミテート、月見草油、甘扁桃油、ホホバ油、小麦胚種油、グレープシード油、アボカド油、香料、D&C赤色4号、FD&C青色1号、メチルパラベンおよび/またはプロピルパラベン。
【0106】
化粧水は、以下の実施例7に記載のとおり試験を行った。
【実施例5】
【0107】
ACPE含有皮膚用製剤IIIの作成
以下の成分を混合して製剤を作成した。
脱イオン水 10.00%
ACPEエキス 50.00%
(グレープフルーツからのみ)
グリセリン 2.00%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.00%
ラウレス硫酸ナトリウム 15.00%
カモミールエキス 2.00%
ココアミドプロピルベタイン 4.00%
ココアミドDEA 4.00%
アロエベラゲル 3.60%
ビタミンE 0.39%
塩化ナトリウム 3.00%
メチルパラベン 0.05%
プロピルパラベン 0.05%
酸化チタン 4.00%
【実施例6】
【0108】
ACPE含有皮膚用製剤IVの作成
以下の成分を混合して製剤を作成した。
脱イオン水 2.80%
ACPEエキス 50.00%
(グレープフルーツからのみ)
グリセリン 2.00%
ラウリル硫酸ナトリウム 2.00%
ラウレス硫酸ナトリウム 15.00%
カモミールエキス 2.00%
ユーカリ油 0.40%
ローズマリー油 0.50%
ティーツリー油 2.00%
ラベンダー油 0.30%
セージエキス 1.00%
ローズマリーエキス 1.00%
ココアミドプロピルベタイン 4.00%
ココアミドDEA 4.00%
アロエベラゲル 3.60%
ビタミンE 0.39%
塩化ナトリウム 3.00%
メチルパラベン 0.05%
プロピルパラベン 0.05%
酸化チタン 4.00%
セージ油 1.00%
パインツリー油 0.50%
レモン油 0.50%
【実施例7】
【0109】
化粧品中の抗菌成分としてのACPEの使用法
実施例4の製剤を皮膚植物性病原体に対して試験を行い、結果をACPEを含有しない同一のクリームと比較した。この結果、ACPE含有製剤は非活性製剤と比較して、皮膚真菌のかかわる多数の事例において、主としてカンジダ属(Candida)および白癬菌(Trichophyton)属に属する菌種に対して高い効果を示した(本明細書では示さない)。
【実施例8】
【0110】
水溶液中の微生物に対するACPE活性
この実験では、ACPEを50%(w/v)含有する100gの水溶液試料容器に、表2に示す試験微生物の一つを、個別に植菌した。植菌されていない容器は、水のみを含有し、それぞれを25℃でインキュベートした。
【0111】
生存する微生物の数を、4週間のインキュベーション期間中に定期的にモニターした。
【0112】
【表2】

【0113】
表2に示すように、試験微生物の増殖に対するACPEの抑制効果は高かった。大腸菌(E.Coli)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の場合、ACPEは植菌の初日のうちに抑制を阻害した。カンジダアルビカンス(Cd.Albicans)および黒色アスペルギルス(Asp.niger)の場合、抑制は1〜2週間かけて進行した。
【実施例9】
【0114】
皮膚用製剤の防腐剤としてのACPE
上記で説明した(かつてACPEまたはメチルパラベンないしプロピルパラレン等他の防腐剤を含有しなかった)成分を10〜20%のACPEと混和した。ACPEを含有しないクリームを対照として使用した。数週間後対照に真菌を混入した。10〜20%を含有するクリームは安定しており、(3ヶ月を上回る)数ヶ月にわたって真菌に関連する汚染は示さなかった。
【実施例10】
【0115】
真菌に起因する皮膚状態の治療のためのACPEの使用法
ヒトの固体から分離した多数の一般的な真菌に対してACPEの試験を行った。真菌は白癬菌属(Trichophyton):毛瘡(Mentagraphytes)、ルブルム(Rubrum)、紫色白癬菌(Violaceum)に属する。ACPEによる真菌の阻害の試験を実施例2に示すように行った。ACPEは表3に示す3つの真菌をすべて阻害することが示された。犬型菌属(Canis)、犬小胞子菌(Microsporum Canis)由来の真菌もまたACPEによって阻害されることが示された(結果は表示しない)。対照として蒸留水中の濾紙ディスクを使用したが、阻害は示さなかった。
【0116】
【表3】

【実施例11】
【0117】
ACPEを含む皮膚用パッチの作成
皮膚疾患を処置するための治療パッチは、滅菌パッチまたは包帯を、滅菌ACPE、約1:15の比率でのパラフィン油等の滅菌天然油およびTwin20等の乳化剤を含有する溶液中に浸漬することによって作成される。次に浸漬したパッチまたは包帯を、皮膚の上に直接、または滅菌条件下で包装され、必要に応じて開封し処理を必要とする領域に載せられる。
【実施例12】
【0118】
殺菌剤としてのACPE活性
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes)および紅色白癬菌(Rubrum)(野生株)に対する、ACPEの有効性の評価を、1%、10%、50%および100%のACPE濃度で、またpH3.5およびpH5で行った。
【0119】
「微生物の試験および接種の調製」USP26で規定するガイドラインに従い、それぞれ別々に惹起微生物105cfu/mlの微生物負荷で、試料希釈液に接種した。
【0120】
接種された試料は室温で6〜24時間静置した。各期間の終了時において、各試料管の100μlを別々のペトリ皿中の適切な培地へと移した。使用した培地はトリプシンソイ寒天培地(TSA)、サブローデキストロース寒天培地(SDA)+クロラムフェニコールおよび無菌食塩水であった。TSAおよびSDAもまたモニタリングに使用された。
【0121】
当該期間における各試験試料中に存在するcfuの数は、当業者にとって既知の生菌数によって決定された。試験開始時に存在した計算された濃度cfu/mlを使用することによって、各微生物に対する濃度cfu/mlのlog10値の変化を計算した。この変化は対数減少によって、以下表現される。例えば−5log10減少とは5桁の減少、例えば開始時負荷、微生物105個/mlから微生物10個/ml未満までを意味すると思われる。このような対数減少は、微生物の母数の全滅およびさらなる増殖の全阻害とみなされる。
【0122】
化膿連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes)の場合、試験溶液はpH3.5で微生物の母数の全滅を示した。初期計算細菌数に対して−5log10減少が、すべての濃度において6時間および24時間において示され、10%の溶液濃度となるまでpH5.0において達成された。1%溶液は6時間後に−1.64log10へと減少を示し、24時間後に−5log10へと減少を示した。
【0123】
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の場合、10%、50%および100%のACPEを含有する試験溶液はpH3.5において、50%の濃度まで母数の全滅を示した。1%試験溶液に対するlog10減少は、6時間および24時間においてそれぞれ−1.5log10および−5log10であった。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の試験溶液はpH5.0において、100%および50%濃度において−5log10減少、および10%濃度において6時間後24時間後にそれぞれ−3.6log10および−5log10と一致した結果を示した。1%濃度試験溶液は、−0.6log10減少を達成した。
【0124】
紅色白癬菌(Trichophyton rubrum)は、pH3.5試験溶液において100%および50%濃度で完全に阻害された。10%試験溶液は、6時間後および24時間後にそれぞれ−4log10および−5log10減少を示した。1%濃度溶液は、6時間後および24時間後にそれぞれ−0.3log10および−0.6log10減少を示した。pH5.0試験溶液の阻害効果の結果は溶液の濃度と相関していた。pH5.0における試験溶液は、100%および50%において24時間後に−5log10を示した。10%濃度試験溶液は24時間後に−0.8log10減少を示し、1%試験溶液は−0.6log10減少を達成した。滅菌水中における対照試験ではlog10減少を示さなかった。
【実施例13】
【0125】
細菌または真菌感染のいずれにも起因しない皮膚創傷の治療におけるACPEの使用法
水中に0.3m/mlのACPEを含有するACPE製剤を、活動性糖尿病を原因とする皮膚創傷をみとめた10例のヒトの個体に対して試験を行った。ACPEは、1週間の期間1日に2回創傷を受けた皮膚上に塗抹した。ACPEの初回投与から4〜5日以内に、傷ついた皮膚の完全治癒がみとめられた。ACPEは創傷を受けた皮膚上に灼熱感またはちくちくした感じを示さず、類似の皮膚疾患に罹患する小児にも添加することができると思われる。
【実施例14】
【0126】
食物に起因する微生物に対するACPE活性
この実験では、水1mlあたり0.3gのACPEを含有するACPE溶液300μLを、13mmのディスク上に載置した。該ディスクは種々の食物起因微生物を含有するペトリ皿の中心に配置されていた。表4から明らかなように、ACPEは5つの微生物すべての培養を阻害することが示された。
【0127】
【表4】

【0128】
ACPEは試験サルモネラ:D−51324病原体、C−51348、C−51119、C−51119およびC−51119(ニワトリの脾臓)に対して活性があった。さらに、ACPEは以下のパストレラ菌(Pastorella bacteria)の株に対して活性があった:73204、77745、72262、72784、78567。
【0129】
ACPEは以下の大腸菌(E.Coli)の株の増殖に対して阻害活性があった:51460、51461、51292。
【実施例15】
【0130】
野菜/果物ジュース中の微生物に対するACPE活性
これら試験において、0.1、0.5、1、2.5および5%と種々の濃度のACPEをトマトジュースおよび新鮮なグレープフルーツジュース等、種々の果物ジュースに添加した。処理済みのジュースを20℃で2週間インキュベートし、その最後に細菌の存在を試験した。12日後、0.1μLの各ジュース試料を取り、普通寒天培地を含有するペトリ皿上に載置し、12時間後に細菌が存在しないか試験をした。対照試験は防腐剤を含有しないジュースおよびプロテクタ(ジュース用の防腐剤の商標)を添加したジュースを使用した。結果は本明細書では表示しないが、ACPEが他の試験対象の防腐剤と同じように微生物の培養を阻害することを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製される活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する組成物であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つを含有する組成物。
【請求項2】
前記ACPEが、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記ACPEが、少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する請求項2記載の組成物。
【請求項4】
前記ACPEが、オリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する請求項2記載の組成物。
【請求項5】
前記ACPEが、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する請求項2記載の組成物。
【請求項6】
少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製される活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する組成物であって、前記ACPEは、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する組成物。
【請求項7】
前記少なくとも一つの病原体が植物病原真菌である請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
前記少なくとも一つの病原体が植物病原細菌である請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
前記少なくとも一つの病原体が植物性病原体の組み合わせである請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
前記植物病原真菌がミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である請求項7記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が皮膚用組成物であり、皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤をさらに含有する請求項1から10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製される活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する組成物であって、前記ACPEは、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する組成物と、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有する皮膚用組成物。
【請求項13】
細菌または真菌感染に関連する皮膚疾患の治療に適した請求項11または12記載の組成物。
【請求項14】
前記細菌感染が、プロピオン酸菌属アクネ菌(Propionibacterium acnes)、腸球菌(Entrococcus)、溶血連鎖球菌(hemolytic Streptococci)、ブドウ球菌(Staphylococci)およびMRSAから選択される細菌を原因とする請求項13記載の組成物。
【請求項15】
前記真菌感染が、犬型菌(Canis)、白癬菌(Trichophyton)、メンタグラフト(Mentagraphytes)、紅色白癬菌(Rubrum)、紫色白癬菌(Violaceum)、表皮菌(Epidermophyton)、イクロスポラム(Icrosporum)、カンジダ菌(Candida)から選択される真菌を原因とする請求項13記載の組成物。
【請求項16】
細菌感染に関連する前記皮膚疾患が、座瘡、蜂巣炎、毛嚢炎、おでき(または吹き出もの)、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群、丹毒、紅色陰癬、膿痂疹、爪周囲炎から選択される請求項13記載の組成物。
【請求項17】
真菌感染に関連する前記皮膚疾患が、白癬、カンジダ症、足白癬、癜風から選択される請求項13記載の組成物。
【請求項18】
細菌または真菌感染に関連しない皮膚疾患の治療に適した請求項11または12記載の組成物。
【請求項19】
前記皮膚が、糖尿病関連皮膚疾患、皮膚損傷、皮膚炎、床ずれ、乾燥肌、蜂巣炎、挫傷、毛孔性角化症、乾癬、バラ色粃糠疹、しゅさから選択される請求項18記載の組成物。
【請求項20】
糖尿病に関連する皮膚疾患の治療に適した請求項19記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が酸化防止剤として使用される前項のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
請求項11から21のいずれかに記載の皮膚用組成物の有効量を皮膚に添加することを含む、本治療法を必要とする患者の皮膚疾患を治療する方法。
【請求項23】
石鹸、化粧水、ハンドクリーム、顔用クリーム、足用クリームまたはシャンプーとして処方される請求項11から21のいずれかに記載の組成物。
【請求項24】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製されるかんきつ類果皮エキス(ACPE)であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つまたはこれらの組み合わせであるACPEと、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有する化粧水。
【請求項25】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製されるかんきつ類果皮エキス(ACPE)であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つまたはこれらの組み合わせであるACPEと、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有するシャンプー。
【請求項26】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製されるかんきつ類果皮エキス(ACPE)であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つまたはこれらの一つの組み合わせであるACPEと、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有するハンドクリーム。
【請求項27】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製されるかんきつ類果皮エキス(ACPE)であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つまたはこれらの組み合わせであるACPEと、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有する顔用クリーム。
【請求項28】
(i)少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製されるかんきつ類果皮エキス(ACPE)であって、前記ACPEは、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つまたはこれらの組み合わせであるACPEと、(ii)皮膚科学的に許容可能な担体、賦形剤または希釈剤とを含有する足用クリーム。
【請求項29】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を、皮膚疾患治療用の皮膚用製剤の生産に使用する使用法であって、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つを含有する使用法。
【請求項30】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を、皮膚疾患治療用の皮膚用製剤の生産に使用する使用法であって、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する使用法。
【請求項31】
前記ACPEが、少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する請求項29または30記載の使用法。
【請求項32】
前記ACPEが、オリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する請求項29または30記載の使用法。
【請求項33】
前記ACPEが、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する請求項29または30記載の使用法。
【請求項34】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の、皮膚疾患治療用の皮膚用製剤の生産に使用する使用法であって、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する使用法。
【請求項35】
皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法であって、前記方法は、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の有効量を前記対象の皮膚に接触させることを含み、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つを含有する方法。
【請求項36】
皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法であって、前記方法は、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の有効量を対象の皮膚に接触させることを含み、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する方法。
【請求項37】
前記ACPEが、少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する請求項35または36記載の方法。
【請求項38】
前記ACPEが、オリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する請求項35または36記載の方法。
【請求項39】
前記ACPEが、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する請求項35または36記載の方法。
【請求項40】
皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法であって、前記方法は、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の有効量を前記対象の皮膚に接触させることを含み、前記ACPEは、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する方法。
【請求項41】
対象の皮膚を請求項23または24のいずれかに記載の化粧水に接触させることを含む、皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法。
【請求項42】
対象の皮膚を請求項23または25のいずれかに記載のシャンプーに接触させることを含む、頭皮の皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法。
【請求項43】
対象の皮膚を請求項23または26のいずれかに記載のハンドクリームに接触させることを含む、皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法。
【請求項44】
対象の皮膚を請求項23または27のいずれかに記載の顔用クリームに接触させることを含む、皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法。
【請求項45】
対象の皮膚を請求項23または28のいずれかに記載の足用クリームに接触させることを含む、皮膚疾患に罹患する対象を処置する方法。
【請求項46】
食物、飲料および化粧品を貯蔵するための組成物である請求項1から10のいずれかに記載の組成物。
【請求項47】
少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上を含有する活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する、食物、飲料および化粧品を貯蔵するための組成物。
【請求項48】
少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する、食物、飲料および化粧品を貯蔵するための組成物。
【請求項49】
少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を含有する、食物、飲料および化粧品を貯蔵するための組成物。
【請求項50】
前記食物および飲料が、肉類、乳製品、水、石鹸類、ペースト、野菜および果物ジュース、チョコレート、スナック類、菓子類、小麦粉製食品、茶、コーヒー、アルコールおよび炭酸飲料、複合ビタミン剤ならびに健康食品から選択される請求項46から49のいずれかに記載の組成物。
【請求項51】
前記化粧品が、クリーム、シャンプー、軟膏、ゲル、化粧水および顔用マスク用組成物から選択される請求項46から49のいずれかに記載の組成物。
【請求項52】
前記組成物が酸化防止剤として使用される請求項46から49のいずれかに記載の組成物。
【請求項53】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を、皮膚疾患治療用の皮膚用製剤の生産に使用する使用法であって、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上を含有する使用法。
【請求項54】
活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を、皮膚疾患治療用の皮膚用製剤の生産に使用する使用法であって、前記ACPEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する使用法。
【請求項55】
前記ACPEが、少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する請求項54記載の使用法。
【請求項56】
前記ACPEが、オリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する請求項54記載の使用法。
【請求項57】
前記ACPEが、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する請求項54記載の使用法。
【請求項58】
食物、飲料および化粧品を貯蔵する方法であって、前記方法は、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の有効量を、前記食物、飲料および化粧品に添加することを含み、前記APCEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち一つ以上を含有する貯蔵方法。
【請求項59】
食物、飲料および化粧品を貯蔵する方法であって、前記方法は、活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)の有効量を、前記食物、飲料および化粧品に添加することを含み、前記APCEは、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有する貯蔵方法。
【請求項60】
前記ACPEが、少なくともオリゴ糖を30〜60%、短ペプチドを1〜10%、フラボノイド配糖体を10〜30%、脂肪酸を5〜15%、およびトリグリセリドを5〜15%含有する請求項59記載の貯蔵方法。
【請求項61】
前記ACPEが、オリゴ糖を50〜60%、短ペプチドを3〜7%、フラボノイド配糖体を15〜25%、脂肪酸を8〜12%、およびトリグリセリドを8〜12%含有する請求項59記載の貯蔵方法。
【請求項62】
前記ACPEが、オリゴ糖を55%、短ペプチドを5%、フラボノイド配糖体を20%、脂肪酸を10%、およびトリグリセリドを10%含有する請求項59記載の貯蔵方法。
【請求項63】
前記食物および飲料が、肉類、乳製品、水、石鹸類、ペースト、野菜および果物ジュース、チョコレート、スナック類、菓子類、小麦粉製食品、茶、コーヒー、アルコールおよび炭酸飲料、複合ビタミン剤ならびに健康食品から選択される請求項58または59のいずれかに記載の貯蔵方法。
【請求項64】
前記ACPEが食物、飲料および化粧品の出荷前または製造中に、食物、飲料および化粧品に塗抹される請求項63記載の貯蔵方法。
【請求項65】
殺生剤組成物であって、界面活性剤をさらに含有する請求項1から10のいずれかに記載の組成物。
【請求項66】
界面活性剤と、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのうち少なくとも一つを含有するACPEとを含有する、洗浄および殺菌用の殺生剤組成物。
【請求項67】
界面活性剤と、少なくとも一つの病原体をかんきつ類果皮にさらすことを含む活性化方法によって調製され、オリゴ糖、短ペプチド、フラボノイド配糖体、脂肪酸、およびトリグリセリドのすべてから成る組み合わせを含有するACPEとを含有する、洗浄および殺菌用の殺生剤組成物。
【請求項68】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤および陽イオン性界面活性剤から選択される請求項65から67のいずれかに記載の殺生剤組成物。
【請求項69】
染料、香料、増強剤および防蝕剤をさらに含有する請求項68記載の殺生剤組成物。
【請求項70】
前記非イオン性界面活性剤が、ポリグリコールエーテルと、ポリアルキレングリコールジアルキルエーテルと、エチレンオキシド、ポリピレンオキシドもしくはこれらの混合物によるアルコール付加生成物とから選択される請求項69記載の殺生剤組成物。
【請求項71】
前記陽イオン性界面活性剤が第四アンモニウム塩から選択される請求項69記載の殺生剤組成物。
【請求項72】
タイル、PVC、磁器、ステンレススチール、大理石、銀およびクロム等の表面を洗浄および殺菌する請求項65から71のいずれかに記載の殺生剤組成物。
【請求項73】
グリス、ワックス、油、乾性塗料、白カビを除去する請求項65から72のいずれかに記載の殺生剤組成物。
【請求項74】
洗濯用添加剤として使用される請求項65から71のいずれかに記載の殺生剤組成物。
【請求項75】
家禽および畜産において使用される請求項65から72のいずれかに記載の殺生剤組成物。
【請求項76】
請求項65から75のいずれかに記載の洗浄剤組成物で飽和させた布を含む殺菌用タオル。
【請求項77】
請求項65から75のいずれかに記載の洗浄剤組成物と高圧ガスを含有し、加圧下でエアロゾル容器に収容されたエアロゾルスプレー剤型の殺菌用製剤。
【請求項78】
(i)かんきつ類果皮を菌齢が16時間から24時間の細菌または菌齢が8日から14日の真菌である病原細菌または病原真菌の少なくとも一つの胞子に接触させることと
(ii)前記かんきつ類果皮をインキュベートすることと
(iii)水で果皮を抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ることと
(iv)ステップ(iii)で得た前記水抽出エキスのpHを所望のpHに調整し、濾液を濃縮して活性化かんきつ類果皮エキスを得ること
を含む活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を調製するためのプロセス。
【請求項79】
(i)かんきつ類果皮を菌齢が16時間から24時間の細菌または菌齢が8日から14日の真菌である病原細菌または病原真菌の少なくとも一つの胞子に接触させることと
(ii)前記かんきつ類果皮をインキュベートすることと
(iii)水で果皮を抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ることと
(iv)ステップ(iii)で得た前記水抽出エキスのpHを第1のpHに調整し、カットオフが800〜2000ダルトン(Da)の間にある膜で溶液を濾過し、pHを第2のpHへと再調整し、濾液を濃縮して活性化かんきつ類果皮エキスを得ること
を含む活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を調製するためのプロセス。
【請求項80】
(i)かんきつ類果皮を菌齢が16時間から24時間の細菌または菌齢が8日から14日の真菌である病原細菌または病原真菌の少なくとも一つの胞子に接触させることと
(ii)前記かんきつ類果皮をインキュベートすることと
(iii)水で果皮を抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ることと
(iv)前記水溶液をカットオフが800〜2000Daの間にある膜で濾過し、活性化かんきつ類果皮エキスを得ること
を含む活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)を調製するためのプロセス。
【請求項81】
(i)かんきつ類果皮を菌齢が8から14日の病原真菌の4×107個の胞子に接触させることと
(ii)かんきつ類果皮を25℃で4日間インキュベートすることと
(iii)水で果皮を70℃で2時間抽出し、水溶液から果皮を除去することによって水抽出エキスを得ることと
(iv)ステップ(iii)で得た未濃縮の水抽出エキスのpHを第1のpH8〜10に調整し、カットオフが800〜2000Daの間にある膜で該溶液を濾過し、pHを第2のpH3〜5へと再調整し、濾液を濃縮して前記活性化かんきつ類果皮エキスを得ること
を含む請求項79記載のプロセス。
【請求項82】
前記病原体がミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)、アオカビ病菌(Penicillium itallicum)、疫病菌シトロフトラ(Phytophotora citrophotora)および緑膿菌シリンガ(Pseudomonas syringae)から選択される請求項81記載のプロセス。
【請求項83】
前記病原体がミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)である請求項82記載のプロセス。
【請求項84】
前記ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)の菌齢が10〜12日である請求項81〜83のいずれかに記載のプロセス。
【請求項85】
前記ミドリカビ病菌(Penicillium digitatum)の菌齢が10日である請求項84記載のプロセス。
【請求項86】
前記膜が1000Daのカットオフを有する請求項81記載のプロセス。
【請求項87】
前記第1のpHが9または10であり、前記第2のpHが3と4との間にある請求項81記載のプロセス。
【請求項88】
前記第1のpHが10であり、前記第2のpHが3.5である請求項87記載のプロセス。
【請求項89】
請求項78から88のいずれかによって得ることが可能な活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)。
【請求項90】
請求項78から88のいずれかによって得られた活性化かんきつ類果皮エキス(ACPE)。

【公表番号】特表2006−523684(P2006−523684A)
【公表日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507609(P2006−507609)
【出願日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000329
【国際公開番号】WO2004/091569
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(505385594)シトラメッド リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】CITRAMED LTD.
【Fターム(参考)】