説明

活性成分としてプロゲステロンA特異的リガンド(PRASL)を有する経皮用硬膏剤

本発明は、裏地層、そこに接着し、そしてシリコーンポリマー、ポリイソブチレンポリマー(PIB)、ポリアクリレートポリマー、又はブタジエン又はイソプレンとのスチレンブロックコポリマー(SBS又はSIS)に基づかれる、少なくとも1つの活性成分含有接着剤層(前記活性成分は、接着剤マトリックスの合計重量に基づいて、0.1〜10%の濃度で存在する)、及び除去できる保護フィルムから成る、活性成分としてプロゲステロンA特異的リガンド(PRAEL)を有する経皮用硬膏に関する。PRASLを含む、任意にはエストロゲンを組合された本発明の経皮用治療硬膏が、ホルモン置換療法及び受精調節のために適切である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分としてプロゲステロンA特異的リガンド(PRASL)を有する経皮用パッチに関する。
エストロゲンとの組合せにおいて適切であるPRASLを含んで成る、本発明の経皮用治療パッチは、ホルモン置換療法及び受精調節のために適切である。
【背景技術】
【0002】
従来技術:
PRASLの経皮投与は、特許文献WO03/075915A1号に開示されている。この場合、これは、次のことを示している:
−侵入エンハンサーを任意に含んで成る、一般的に知られている経皮パッチ、又は
−エマルジョン、軟膏、クリーム又はゲル。
【0003】
既知の経皮用パッチの大部分は、水蒸気により実質的に不透過性であり、そして活性成分により不透過性である裏地層、活性成分含有接着剤層、及び除去できる保護層から成る受動的マトリックスシステムである。今日までに開示される受動性マトリックスシステムにおいては、活性成分はさらに、接着剤に完全に溶解されている。しかしながら、この製剤形はまた、欠点でもあり得る。
【0004】
パッチマトリックスからの溶解された活性成分の放出は、フイックの第2法則によれば、非直線的に進行し、そして最大値に非徴候的に接近する。この最大値は中でもマトリクスにおける活性成分の飽和濃度により制限される。これは、単位時間当たり皮膚にパッチから放出される活性成分の量が、適用時間の進行につれて低下することを意味する。しかしながら、適用の全期間にわたっての活性成分の直線的放出が、これがホルモンの生理学的分泌により対応しているので、数日の延長された期間にわたって使用されるホルモン含有医薬形のために特に非常に所望されるであろう。そのような放出運動学は今日まで開示されている経皮用パッチによっては達成され得ない。
【0005】
特許WO03/075915A1号はさらに、エマルジョン、軟膏、クリーム又はゲルの使用を提案している。しかしながら、PRASL含有医薬形のための投与形としてのエマルジョン、軟膏、クリーム又はゲルの使用は、種々の理由のために非常に適切であるとは思われない。従って、非常に有能な医薬物質(PRASLは、30μg以上ほどの少ない毎日の用量で薬理学的効果を誘発する)の開放的使用は、問題のあるものとしてみなされるべきである。経皮用ゲルは通常、皮膚の大きな領域(100〜200cm2)に適用される。
【0006】
医薬物質のほとんどは、長時間、皮膚の表面上に残存し、そして皮膚の低い層中に完全に侵入し、そして次に、数時間にわたって、部分的に吸収されることが知られている。しかしながら、これは、パートナーの汚染の重要な危険性に関連する。比較的多量の活性成分は、皮膚接触により移行され得、そして従って、無関係な人の抑制されない処理を導く。さらに、皮膚の表面に開放的に適用される活性成分のいくつかは、例えばシャワーを取る間、排水中に入り、そして従って、環境汚染を引起す。
【0007】
さらに、医薬物質の分子量は、その経皮利用能についての制限量を提供することは知られている。活性成分、例えば500Da以上の分子量MWを有するPRASLは、低い皮膚侵入性を有するものとして見なされる。
従って、PRASLを有する従来のパッチの場合、多量の活性成分が、効果的血漿レベルを達成するために使用されるべきであることが仮定されるべきである。
【発明の開示】
【0008】
発明の記載:
従って、本発明は、薬理学的に効果的な血漿レベル(約30〜50μg/dの経皮投与に対応する)のPRASLに達する経皮性及び刺激性皮膚反応の発生の危険性を回避するために、それらのパッチは、可能な場合、侵入増強の賦形剤の添加を包含すべきではない。最大割合の同化される活性成分を放出し、そして従って、低%の含有率の活性成分を医薬的に有するパッチを達成する、PRASL活性成分を有する経皮用パッチを供給することが意図される。用量間隔を低めることにより患者の許容性を高めるために、さらに数日間にわたって活性成分の直線的輸送を可能にする、PRASLを有する経皮用パッチを見出すことが意図される。
【0009】
この目的は、下記一般式
【化1】

【0010】
[式中、R1及びR2はお互い独立して、H又はFであり、R3はCH3又はCF3であり、そしてARは下記式:
【0011】
【化2】

【0012】
である]
で表される活性成分、又は医薬的に適切なその誘導体(プロゲステロンA特異的リガンド、PRASL)を含んで成る、裏地層、そこに接着し、そしてシリコーンポリマー、ポリイソブチレンポリマー(PIB)、ポリアクリレートポリマー、又はブタジエン又はイソプレンとのスチレンブロックコポリマー(SBS又はSIS)に基づかれる、少なくとも1つの活性成分含有接着剤層(前記活性成分は、接着剤マトリックスの合計重量に基づいて、0.1〜10%の濃度で存在する)、及び除去できる保護フィルムから成る経皮用パッチにより本発明に従って達成される。
【0013】
さらに、活性成分が、接着剤マトリックスの合計重量に基づいて、0.1〜5%の濃度、好ましくは0.1〜2%の濃度で存在することが、本発明に従って可能である。
接着剤層における活性成分の溶解度は、0.1〜5%、好ましくは0.5〜2%であることが、本発明の経皮用パッチの場合、可能である。
【0014】
本発明の経皮用パッチにおける活性成分は、50%未満、溶解されていないマトリックスに導入され得る。
溶解されていない活性成分は、微小粒子及び微小液滴の形で、好ましくは超微小粒子又は超微小液滴として存在することが、本発明の場合、可能である。
活性成分は、特に好ましくは、マトリックスにおいて非晶形で存在する。
【0015】
接着剤マトリックスにおける本発明の非晶性活性成分分散体は、これまで開示される結晶性分散体よりも次のように有意な利点を有する:
−非晶性分散体は、マトリックスに比べて溶解されていない活性成分の特に大きな界面領域を有し、従ってマトリックスからの放出のための活性成分の続く溶解を促進し;
【0016】
−非晶性状態においては、適用の間、活性成分の続く溶解のための格子エネルギーを供給することは、結晶に比べて不必要であり、その結果、これは、マトリックスからの活性成分の放出に比べて供給速度に対する制限ではなく;
−非晶性活性成分分散体は均質の目に見える外観を有し;使用者は、結晶性分散体のスポットの外観を観察することができ、このことは、経皮用パッチの不良な品質を彼らに提供し、そして従ってたぶん、受容問題を導く。
【0017】
本発明の経皮用パッチの場合、活性成分含有マトリックスに存在する結晶化インヒビターは、N−ビニルラクタムポリマー、例えばN−ビニル−1−アザシクロヘプタン−2−オンホモポリマー及びN−ビニルピペリジン−2−オンホモポリマー、及び特にビニルピロリドン、例えばポリビドンのポリマー(Kollidon TM)、又はビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー(コポリヒドン)を含んで成る群から選択され得る。
【0018】
結晶化インヒビターは、6部のビニルピロリドン及び4部の酢酸ビニルから構成されるコポピドン(Kollidon TM VA64)であり得る。
本発明の経皮用パッチにおける接着剤は、樹脂に関して、高い割合のポリマーにより区別されるシリコーン基材の接着剤、好ましくは40〜60%以上か又はそれに等しい樹脂に対するポリマーの質量比率を有するアミン相溶性接着剤を含んで成る。
【0019】
本発明の経皮用パッチにおける接着剤層はさらに、ポリイソブチレン基剤の接着剤を含んで成る。
本発明の経皮用パッチはさらに、17−β−エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストラジオールバレレート、エストラジオールシピオネート、エストラジオールアセテート及びエストラジオールベンゾエートを含んで成る群から選択されたエストロゲンを含んで成る。
【0020】
7日間の使用周期内に、その活性成分の添加量の30%以上、好ましくは50%以上を放出する本発明の経皮用パッチがさらに可能である。
さらに、本発明の経皮用パッチは、適切な活性成分を、少なくとも2種の加工溶媒の組合せに取ることにより製造され得、前記溶媒の1つは活性成分のための低い溶解力を有し、そしてもう1つは活性成分のための高い溶解力を有し、ここで後者は、まず、接着剤マトリックスとのブレンドの後、乾燥工程によりパッチから除かれる。
【0021】
これに関しては、活性成分のために低い溶解力を有する溶媒は1,4−ジオキサンであり、そして高い溶解力を有する溶媒はヘプタンである。
詳細な段階で列挙される本発明の次の配合方法は、PRASL含有パッチの製造を特徴づける:
1.PRASLに対して最適化された溶解性質を有する接着剤マトリックスの選択、
2.適切な製造方法、及び
3.マトリックスのための適切な安定化添加剤の選択。
【0022】
1.接着剤マトリックスの選択:
適切な接着剤は、PRASLに対するそれらの溶解性質に基づいて選択される。本発明における適切な接着剤マトリックスは、PRASLについての溶解度が0.1〜5%であるそれらのマトリックスである。特に適切であることがわかっている接着剤マトリックスは、PRASLの溶解度が0.1〜2%であるそれらのマトリックスである。
【0023】
この接着剤マトリックスに使用され得る医学的に許容できる接着剤の例は、シリコーン、ポリアクリレート又はポリイソブチレン接着剤である。しかしながら、ポリウレタン、スチレン基材のブロックコポリマー及びさらに有機ポリマーを使用することが、さらに可能である。
【0024】
医学的使用のために適切であり、そして樹脂に比較して、最大割合のポリマーを有するシリコーン接着剤、及びこれに関しては、特に、アミン相溶性であるそれら、例えばDow CorningからのBio PSA(商標)シリーズ、及びポリイソブチレン含有接着剤調製物、例えば、既知態様で生成される、次の成分からの調製物が、本発明において特に言及される:
本発明のポリイソブチレン含有接着剤マトリックスの例。
【0025】
成分: 乾燥された接着剤マトリックスにおける割合(重量)
PRASL 1
Oppanol B100 10
Oppanal B12 SFN 52.2
Indopol H2100 35
【0026】
2.マトリックスにPRASLを組み込むための製造方法:
PRASLを、製造工程の間、少なくとも2種の加工溶媒の組合せに取り、ここで前記溶媒の1つは活性成分のために低い溶解力を有し(例えば、ヘプタン)、そしてもう1つは活性成分のために高い溶解力を有する(すなわち、1,4−ジオキサン)。さらに、接着剤マトリックスの揮発性構成成分の成分であることもまた、2種の溶媒の1つに関して可能である。PRASL溶液と接着剤マトリックスとのブレンドの後、PRASLに対して良好な溶解性質を有する溶媒がまず、乾燥工程によりバッチから除去される。
【0027】
続くフィルム形成の間、驚くべきことには、その粒子が主に超微粒子のサイズを有する非晶性分散体の形で活性成分の一部の自発的沈殿が存在する。この非晶性分散体の沈殿のための前提条件は、上記PRASLのための溶解性質を有する接着剤マトリックスの使用である。
【0028】
PRASLのために使用される接着剤マトリックスの溶解力が、アクリレート接着剤マトリックスDuroTak 387-2287の場合におけるように、2〜5%以上である場合、活性成分の全量は、フィルム形成の後でさえ、溶解されたまま存続し、そして本発明の非晶性活性成分分散体の利点は利用され得ない。
【0029】
3.マトリックスのための適切な安定化添加剤の選択:
結晶化インヒビターは、接着剤マトリックスにおける活性成分のこの非晶性分散体を安定化するために添加され得る。それらは、当業者に知られており、そして活性成分と共に固体溶液を形成するために錯化剤として適切である医薬賦形剤の形を取り、活性成分のための表面溶解性を高め、そして1つの加工溶媒の除去又は温度の低下の後、活性成分の再結晶化する傾向を低める。結晶化インヒビターの添加は、活性成分の溶解された割合のさらなる沈殿を妨げ、そしてさらに、結晶性粒子における非晶性粒子の転換を阻止することにより、接着剤マトリックスにおける活性成分の非晶性分散体の安定性を可能にする。
典型的な態様:
本発明は次の例により詳細に説明される。
【0030】
【表1】

【0031】
【表2】

【0032】
例4が、下記に詳細に説明される。
ジオキサン中、本発明の活性成分、すなわち下記式:
【0033】
【化3】

【0034】
で表される(R)−3−{1−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}−2−ヒドロキシ−N−(フタリド−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパンアミドの10%強度溶液を、適切なバッチ容器中に導入する。適切な接着剤マトリックス(例えば、BioPSA(商標)4302、Dow Corning)のアリーコートを添加し、マトリックスの固体含有率に基づいて1%強度の混合物をもたらす。
【0035】
マトリックスを、既知態様で均質化する。フィルムを、除去できる保護層(例えば、Scotch-pack 9742(商標), 3M)上に広げ、そして医薬規則に従って乾燥する。溶媒が蒸発される場合、接着剤マトリックスに、均質に分散された超微粒子の形での活性成分の部分的沈殿が存在する。最終的に、実質的に水蒸気−不透過性裏地層(例えば、Hostaphan RN15 MED(商標), Mitsubishi)が、積層のために使用され、そしてパッチが製造される。
24時間にわたっての本発明の6枚のそれらのパッチについてのインドール遊離の結果が、例により下記に示される。
【0036】
【表3】

【0037】
驚くべきことには、本発明のパッチは、わずか4時間後、活性成分のそれらの添加物のほとんど大部分を放出し、そして処置のために利用可能にする。従って、本発明のパッチは、PRASLを有する経口医薬形の過負荷の記載される問題を、少なくとも著しく低めるために適切である。
医薬形当たり使用される活性成分の量の低下は、本発明の硬膏が、経口医薬形に比較して、経済的利点を提供することを意味ずる。さらに、医薬形当たりの活性成分の量の低下は、医薬形に由来する経済的危険性を相当に低める。
【0038】
本発明のパッチのヒト皮膚を通しての活性成分の輸送能力を、切開されたヒト皮膚に対する侵入研究により調べた。Franz拡散細胞の確立されたモデルを、この場合に使用した。6枚のパッチを同様に調べ、そして個々の場合、マトリックス中、1%(R)−3−{1−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}−2−ヒドロキシ−N−(フタリド−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパンアミドにより負荷した。
【0039】
【表4】

【0040】
前記結果は驚くべきことには、15cm2以下のサイズを有し、そして侵入増強賦形剤を有さない本発明のパッチでさえ、皮膚を通して治療的に適切な量(30〜50μg/d)の(R)−3−{1−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}−2−ヒドロキシ−N−(フタリド−5−イル)−2−(トリフルオロメチル)プロパンアミドを輸送できることを示す。
【0041】
小さなサイズの経皮用パッチは、患者による許容性が大きいであろう事を示唆する。侵入増強添加剤の省略は、活性成分−賦形剤不適合性及び刺激性皮膚反応の発生の危険性を低め、そして従って、本発明のパッチの追加の利点を提供する。
活性成分の均等な流れのために、本発明の医薬形はさらに、毎日使用の経口医薬形から毎週使用に投与間隔を低めることを可能にする。
この低下は、本発明の医薬形の追加の利点を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
(原文記載なし)
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式:
【化1】

[式中、R1及びR2はお互い独立して、H又はFであり、R3はCH3又はCF3であり、そしてARは下記式:
【化2】

である]
で表される活性成分、又は医薬的に適切なその誘導体(プロゲステロンA特異的リガンド、PRASL)を含んで成る経皮用パッチであって、裏地層、そこに接着し、そしてシリコーンポリマー、ポリイソブチレンポリマー(PIB)、ポリアクリレートポリマー、又はブタジエン又はイソプレンとのスチレンブロックコポリマー(SBS又はSIS)に基づく、少なくとも1つの活性成分含有接着剤層(前記活性成分は、接着剤マトリックスの合計重量に基づいて、0.1〜10%の濃度で存在する)、及び除去できる保護フィルムから成ることを特徴とする経皮用パッチ。
【請求項2】
前記活性成分が、接着剤マトリックスの合計重量に基づいて、0.1〜5%の濃度、好ましくは0.1〜2%の濃度で存在することを特徴とする請求項1記載の経皮用パッチ。
【請求項3】
前記接着剤層における活性成分の溶解度が、0.1〜5%、好ましくは0.5〜2%であることを特徴とする請求項1又は2記載の経皮用パッチ。
【請求項4】
前記活性成分が、50%未満、溶解されていないマトリックスに導入されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項5】
前記活性成分が、マトリックスに均等に分散された、微小粒子及び微小液滴の形で、好ましくは超微小粒子又は超微小液滴として存在することを特徴とする請求項4記載の経皮用パッチ。
【請求項6】
前記活性成分が、マトリックスにおいて非晶形で存在することを特徴とする請求項4又は5記載の経皮用パッチ。
【請求項7】
前記活性成分含有マトリックスが、N−ビニルラクタムポリマー、例えばN−ビニル−1−アザシクロヘプタン−2−オンホモポリマー及びN−ビニルピペリジン−2−オンホモポリマー、及び特にビニルピロリドン、例えばポリビドンのポリマー(Kollidon TM)、又はビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマー(コポリヒドン)を含んで成る群から選択された結晶化インヒビターを含んで成ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項8】
前記活性成分含有マトリックスが、6部のビニルピロリドン及び4部の酢酸ビニルから構成されるコポピドン(Kollidon TM VA64)を、結晶化インヒビターとして含んで成ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項9】
前記接着剤層が、樹脂に関して、高い割合のポリマーにより区別されるシリコーン基材の接着剤、好ましくは40〜60%以上か又はそれに等しい樹脂に対するポリマーの質量比率を有するアミン相溶性接着剤を含んで成ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項10】
前記接着剤層が、ポリイソブチレン基剤の接着剤を含んで成ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項11】
17−β−エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストラジオールバレレート、エストラジオールシピオネート、エストラジオールアセテート及びエストラジオールベンゾエートを含んで成る群から選択されたエストロゲンを含んで成ることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項12】
7日の使用周期以内に請求項1記載の活性成分を有するその添加量の30%以上、好ましくは50%以上を放出することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の経皮用パッチ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項記載の経皮用パッチの製造方法であって、適切な活性成分が、少なくとも2種の加工溶媒の組合せに取られ、前記溶媒の1つは活性成分のための低い溶解力を有し、そしてもう1つは活性成分のための高い溶解力を有し、ここで後者は、まず、接着剤マトリックスとのブレンドの後、乾燥工程によりパッチから除かれることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記活性成分のために低い溶解力を有する溶媒が1,4−ジオキサンであり、そして高い溶解力を有する溶媒がヘプタンであることを特徴とする請求項13記載の方法。

【公表番号】特表2008−524144(P2008−524144A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545947(P2007−545947)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2005/013480
【国際公開番号】WO2006/066788
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】