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活性成分と加工澱粉からなる組成物
説明

活性成分と加工澱粉からなる組成物

【課題】現状の製剤技術において、薬物の溶出性をコントロールすることが極めて重要である。しかし、溶出特性は製法/処方に依存するため、湿式顆粒圧縮法から直接打錠法に変更した場合に薬物の溶出特性が影響を受け、元の溶出特性を維持できなくなるという問題がある。
【解決手段】一般的な固形製剤における澱粉の特性について調査した結果、膨潤度を特定範囲にする事で、効果的に薬物の溶出を調整できる事が判明した。本発明の溶出調整剤を用いる事により、直接打錠法で調製した錠剤の薬物の溶出特性を元の湿式顆粒圧縮法で調製した錠剤と同程度に調整できることを見出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式顆粒圧縮法から直接打錠法に変更した場合であっても、元の湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同等な溶出特性を維持するための技術である。
【背景技術】
【0002】
薬物の溶出特性は、薬の投与量や投与間隔を決めるための重要な要素である。近年、新しい薬効又は副作用の軽減された新薬が開発されている。しかし、よい医薬品を多くの患者が購入できる社会とするためには、治療上の評価が確立された医薬品について、特許が切れた後に、ジェネリック医薬品としてより安くより良く提供できるようにすることが期待されている。
【0003】
錠剤をより安価に供給するには、造粒・乾燥工程のある湿式顆粒圧縮法より、粉体を混合してすぐに打錠できる直接打錠法が好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許公開2007−153886
【特許文献2】特許公開2007−001999
【特許文献3】WO2005/005484
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
医薬品の製剤化において、湿式顆粒圧縮法から直接打錠法に変更した場合に変更前の溶出特性が維持できず、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と比較して、直接打錠法で調製した錠剤のほうが速やかな薬物溶出を示す場合があった。そのような場合には、少量添加で、直接打錠法により調製した錠剤の薬物溶出を、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度に制御できる添加剤があれば有用である。特許文献1、特許文献2、特許文献3には、1種以上の活性成分と溶出制御基剤とを含有する徐放性固形製剤が記載されているが、湿式顆粒圧縮法を直接打錠法へ変更する際の薬物の溶出性を、元の湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度に制御することについては記載されておらず、この課題に対する認識がなかった。
【0006】
また、先行技術における薬物の溶出を制御する技術の適用は、活性成分が90%溶出するまでに3時間以上かかる徐放性製剤が対象であり、本願のように活性成分の90%溶出が3時間未満となる製剤は対象ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、活性成分を含む固形製剤の溶液中でのゲル形成機構及び活性成分溶出機構について鋭意検討を重ねた。その結果、特定の加工澱粉を溶出調整剤として用いることで、直接打錠法により調製した錠剤の薬物溶出を湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤の薬物溶出と同程度に調整できることを見出し、この知見に基づき本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の通りである。
【0008】
(1) 活性成分を1〜95質量%、膨潤度が0.5〜2.0の加工澱粉を1〜10質量%、賦形剤を1〜98質量%含み、活性成分の90%以上が溶出する時間が3時間未満であることを特徴とする錠剤。
(2) 加工澱粉の量が1質量%以上、5質量%未満であることを特徴とする(1)に記載の錠剤。
(3) 直接打錠法により得られることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の錠剤。
(4) 活性成分を1〜95質量%、膨潤度が0.5〜2.0の加工澱粉を1〜10質量%、賦形剤を1〜98質量%含有する組成物を直接打錠して錠剤を製造する方法。
(5) 活性成分の平均溶出率が、平均溶出率30%、50%、80%の各時点において、主薬含量が同一量の組成物を用いて湿式顆粒圧縮法により得られた錠剤の平均溶出率に対し、±15%以内であることを特徴とする(1)又は(2)の錠剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、少量の溶出調整剤を添加することにより、湿式顆粒圧縮法を直接打錠法にすると変化してしまう薬物の溶出を、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度の薬物溶出にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、直接打錠法により得られた錠剤、湿式顆粒圧縮法により得られた錠剤及び実施例1で得られた錠剤の溶出試験結果を示す。
【図2】図2は、直接打錠法により得られた錠剤、湿式顆粒圧縮法により得られた錠剤及び比較例1で得られた錠剤の溶出試験結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明について、以下具体的に説明する。本発明の溶出調整剤に用いられる澱粉は、膨潤度が0.5〜2.0である必要がある。好ましくは1.0〜2.0であることが望ましい。さらに好ましくは1.5〜2.0の範囲であることが望ましい。0.5以下であって
も問題ないが、一般的な錠剤は水を吸って膨らむため、低くてもせいぜい0.5程度は膨潤度を有することとなる。また、膨潤度が2.0を超えると膨潤粒子により錠剤が崩壊する等して溶出を調整する事ができないため、2.0以下が好ましい。
【0012】
本発明でいう膨潤度は、以下の方法で測定する。
【0013】
澱粉を静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮し、直径1.13cm、重量0.5gの圧縮成型体を得、その厚みを測定する。次に、得られた圧縮成型体を37℃の純水に4時間浸漬させた後の圧縮成型体の厚みを測定する。圧縮成型体は、ビーカー壁等に着かないよう崩壊試験器のバスケットに入れて、37℃の純水に浸漬させる。また、圧縮成型体の厚みは中心部の厚みを測定する。
【0014】
本発明の膨潤度とは、打錠直後と37℃の純水に浸漬後の厚みの比であり、下式(1)により求めた値で定義する。
膨潤度=4時間37℃浸漬後の圧縮成型体厚み(mm)÷打錠直後の圧縮成型体厚み(mm)・・・(1)
【0015】
本発明でいう溶出調整とは、同一の薬物を製剤化する場合において、湿式顆粒圧縮法により調整した錠剤と直接打錠法により調整した錠剤の薬物の平均溶出が30%,50%,80%附近の適当な3時点における平均溶出率が±15%の範囲に合わせることをいう。
【0016】
本発明の錠剤は、加工澱粉を1〜10重量%含有する錠剤であることが好ましい。
【0017】
本発明で用いられる澱粉は、安息角が45°以下であることが好ましい。好ましくは安息角が43°以下である。ここでいう安息角とは、杉原式安息角測定器(薬剤学27、p.260、1965年)を使用して求める値である。安息角が45°以下の澱粉は、活性成分との混合性・分散性に優れるため、本発明の溶出調整剤として用いると、溶出時の液性等の条件の変更に関わらず、同一の溶出特性を示し、安定としやすいので好ましい。
【0018】
また、本発明で用いられる澱粉は嵩密度が0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることが好ましい。ここでいう嵩密度とは、スコットボリュームメーター(筒井理化学機器株式会社)を用いて測定する。粉体試料を、定量フィーダーを用いて2〜3分かけて測定容器内に粉体があふれるまで流下させる。次いで容器の上部に堆積した過剰量の粉体をすり落とし、また、容器の側面に付着した試料を除去する。その後、容器に疎充填された粉体重量を量る。測定容器の容器に疎充填された粉体重量を容積で除した値を嵩密度とする。嵩密度が0.2〜0.4g/cmの範囲にある澱粉は、活性成分との混合性・分散性に優れるため、本発明の溶出調整剤として好ましい。薬物の溶出を安定としやすいので好ましい。
【0019】
本発明で用いられる澱粉は、保水量が400%以上であることが好ましい。より好ましくは500%以上、特に好ましくは700%以上である。ここで保水量とは、乾燥した澱粉1gを20℃±5℃の純水に分散し遠心分離(2000G、10分)した後に澱粉が保持する純水量で定義する。保水量が400%以上で澱粉が水和してゲルを形成するため錠剤が崩壊しにくくなり、かつ活性成分の拡散速度が保たれて適度な状態で維持され、活性成分の溶出を制御しやすくなる。保水量が高いほどゲル形成能が高くなり、高いイオン強度下でもゲルが破壊されないので好ましいが、最大値は澱粉原料の特性に依存し、せいぜい3000%までである。
【0020】
また、本発明で用いられる澱粉はゲル押込み荷重値が200g以上であることが好ましい。ゲル押込み荷重値とは、加工澱粉0.5gを50MPaで圧縮して得られる直径1.13cmの円柱状成形体を20℃±5℃の純水中に4時間浸漬しゲル化させた後、0.1mm/secの速度で3mm直径の円柱状アダプターを押込んだ時の最大荷重で定義する。ここで、最大荷重とはゲル層の破断がある場合は破断時の荷重値、破断がない場合はアダプターがゲル化した円柱状成形体に5mm進入するまでに示した最大の荷重値とする。ゲル押込み荷重値が200g以上で、加工澱粉が形成するゲル層内での活性成分の拡散が適度な状態で維持され、活性成分の溶出を制御しやすくなる。ゲル押込み荷重値が高いほど制御能が高くなり好ましいが、せいぜい3000g程度である。
【0021】
また、本発明で用いられる澱粉は水溶性成分量が30〜95重量%の範囲にあることが好ましい。水溶性成分量は、以下の計算によって得られる値として定義される。すなわち、澱粉1gに20℃±5℃の純水99gを加えてマグネチックスターラーで2時間攪拌して分散させ、得られた分散液の40gを50cmの遠沈管に移し、5000Gで15分間遠心分離し、この上澄液30gを秤量瓶に入れ、110℃で一定重量になるまで乾燥して水溶性成分の乾燥重量(g)を求める。また、加工澱粉1gを110℃で一定重量になるまで乾燥して加工澱粉の絶乾重量(g)を求める。これらの値と下式(2)により求めた値で定義する。
水溶性成分量(重量%)=(乾燥重量(g)×100÷30)÷澱粉1gの絶乾重量(g)×100・・・(2)
【0022】
水溶性成分量は、加工澱粉が糊化し水溶性となった糊成分の量を表す値である。水溶性成分量が30重量%以上で、水和速度が確保されて活性成分の溶出が遅くなりすぎることがなく、また、錠剤が溶媒と接した後、すぐに多量の活性成分が溶出してしまうような現象も生じにくい。水溶性成分量が95重量%以下で、固形製剤の強度が確保され、十分な溶出調整がしやすくなる。また、胃腸管の機械的運動による負荷に耐えうるため過度に侵食されることなく溶出速度が一定範囲に確保される。
【0023】
また、本発明で用いられる澱粉は、目開き75μmの篩を通過する粒子が90重量%以上、目開き32μmの篩を通過する粒子が20重量%以上、且つ、平均粒径が20μm以上50μm未満である必要がある。好ましくは、目開き75μmの篩を通過する粒子が95重量%以上、目開き32μmの篩を通過する粒子が30重量%以上であり、特に好ましくは、目開き75μmの篩を通過する粒子が98重量%以上、目開き32μmの篩を通過する粒子が40重量%以上である。澱粉は、粒子が小さい方が膨潤性が小さく、ゲル強度も強い。そのため、目開き75μmの篩を通過する粒子が90重量%以上、目開き32μmの篩を通過する粒子が20重量%以上、且つ、平均粒径が50μm未満であれば、澱粉粒子、及び該澱粉粒子からなる固形製剤の膨潤性が比較的小さい範囲に留まる。そのため、固形製剤が膨潤して壊れることなく、固形製剤からの活性成分の溶出が圧縮成形圧により変動しにくくなる。
【0024】
本発明で用いられる澱粉は、水中での沈降体積が6cm/g以上15cm/g以下であることが好ましい。加工澱粉の水中での沈降体積は以下の方法で測定する。
【0025】
加工澱粉1.0gを20±5℃の純水に分散させて100cmの沈降管に移し、全量を100cmとし、16時間放置した後、上下に分かれた下層の容積V(cm)と澱粉1.0gの乾燥重量(g)とを測定し、下式(3)より求めた値と定義する。
澱粉の沈降体積(cm/g)=V(cm)/澱粉の乾燥重量(g)・・・(3)
【0026】
加工澱粉の水中での沈降体積が6cm/g以上で、水和してゲルを形成するため活性成分の溶出を調整しやすくなる。また、加工澱粉の水中での沈降体積が15cm/gより小さいと、該加工澱粉の膨潤に起因した固形製剤の膨潤を防ぐことができ、活性成分の溶出速度の遅延や、固形製剤の崩壊を防ぐことができるので好ましい。よって、澱粉の水中での沈降体積が6cm/g以上15cm/g以下の範囲で、活性成分が安定に溶出されやすくなるので、好ましい。
【0027】
以下に、溶出調整剤を1〜10重量%を含む組成物を直接打錠法により打錠して得られる本発明の錠剤の製造方法について記述する。
【0028】
膨潤度が0.5〜2.0の加工澱粉を1〜10質量%、活性成分を1〜95質量%、賦形剤を1〜98質量%含有した組成物を圧縮成形機(例えば、静圧プレス機、シングルパンチ打錠機、ロータリー打錠機、多層錠剤成形機、有核打錠等)を用いて硬度が6kgfとなる圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの錠剤を得る。
【0029】
本発明で用いられる膨潤度0.5〜2.0の澱粉の製造方法を以下に記述する。
【0030】
澱粉は、澱粉質原料を水存在下60〜150℃で加熱し、澱粉質原料の澱粉粒子の一部又は全てを膨潤させる工程、及び、次いで乾燥させることにより、1箇所以上がくぼんだ構造である澱粉粒子と、その澱粉粒子の外部に存在するアミロースとアミロペクチンとを含有する混合物の粉末を得る工程により製造される。
【0031】
本発明でいう澱粉質原料とは、コメ、モチゴメ、トウモロコシ、モチトウモロコシ、アミロトウモロコシ、モロコシ、コムギ、オオムギ、サトイモ、リョクトウ、バレイショ、ユリ、カタクリ、チューリップ、カンナ、エンドウ、シワエンドウ、クリ、クズ、ヤマノイモ、カンショ、ソラマメ、インゲンマメ、サゴ、タピオカ(キャッサバ)、ワラビ、ハス、ヒシ等の天然澱粉、老化澱粉、架橋澱粉等が例示され、澱粉質物質を含有するものであれば特に制限されないが、粒子の膨潤性が高く保水量を高く制御しやすいという観点からバレイショが好ましい。
【0032】
次に、本発明でいう活性成分とは、固形製剤が投与された体内等の周辺環境に対して、化学的又は生物学的に望ましい影響を与える成分を言い、例えば、医薬品薬効成分、農薬成分、肥料成分、飼料成分、食品成分、化粧品成分、色素、香料、金属、セラミックス、触媒、界面活性剤等をいう。活性成分は、粉体状、結晶状、油状、液状、半固形状等のいずれの性状でもよいし、粉末、細粒、顆粒等のいずれの形態でもよい。活性成分は、それ単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。医薬品薬効成分としては、解熱鎮痛消炎薬、催眠鎮静薬、眠気防止薬、鎮暈薬、小児鎮痛薬、健胃薬、制酸薬、消化薬、強心薬、不整脈用薬、降圧薬、血管拡張薬、利尿薬、抗潰瘍薬、整腸薬、骨粗症治療薬、鎮咳去痰薬、抗喘息薬、抗菌剤、頻尿改善剤、滋養強壮剤、ビタミン剤など、経口で投与されるものなどが挙げられる。医薬品薬効成分は、それを単独で使用しても、2種以上を併用することもできる。
【0033】
本発明で用いられる医薬品薬効成分の例を以下に列挙する。
【0034】
鎮痛及び抗炎症性薬剤(NSAID、フェンタニール、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン(nabumetone)、パラセタモール、ピロキシカム、トラマドール、セロコキシブ(celecoxib)及びロフェコキシブ(rofecoxib)のようなCOX-2インヒビター);抗不整脈剤(プロカインアミド、キニジン、ベラパミル);抗細菌及び抗原生動物剤(アモキシリン、アンピシリン、ベンザチン ペニシリン、ベンジルペニシリン、セファクロール、セファドロキシル、セフプロジル(cefprozil)、セフロキシム アキセチル(cefuroximeaxetil)、セファレキシン、クロラムフェニコール、クロロキン、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン(clarithromycin)、クラブラン酸、クリンダマイシン、ドキシサイクリン(doxyxyclin)、エリスロマイシン、フルクロキサシリン(flucloxacillin)ナトリウム、ハロファントリン(halofantrine)、イソニアジド、硫酸カナマイシン、リンコマイシン、メフロキン、ミノサイクリン、ナフシリン ナトリウム、ナリジクス酸、ネオマイシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン(ofloxacin)、オキサシリン、フェノキシメチル−ペニシリン カリウム、ピリメタミン−スルファドキシム、ストレプトマイシン);抗凝固剤(ワルファリン);抗鬱剤(アミトリプチリン、アモキサピン、ブトリプチリン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン(dothiepin)、ドキセピン、フルオキセチン、レボキセチン(reboxetine)、アミネプチン(amineptine)、セレジリン、ジェピロン、イミプラミン、炭酸リチウム、ミアンセリン、ミルナシプラン(milnacipran)、ノルトリプチリン、パロキセチン(paroxetine)、セルトラリン(sertraline);3-[2-[3,4-ジヒドロベンゾフラン[3,2-c]ピリジン-2(1H)-イル]エチル]-2-メチル-4H-ピリド[1,2-a]ピリミジン-4-オン);抗糖尿病剤(グリベンクラミド(glibenclamide)、メトホルミン);抗癲癇剤(カルマバゼピン、クロナゼパム、エトスクシミド、ガバペンチン(gabapentin)、ラモトリジン、レベチラセタム(lavetiracetam)、フェノバルビトン(phenobarbitone)、フェニトイン、プリミドン、チアガビン(tiagabine)、トピラメート(topiramate)、バルプロミド(valpromide)、ビガバトリン);抗菌剤(アンホテリシン、クロトリマゾール、エコナゾール、フルコナゾール(fluconazole)、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール(itraconazole)、ケトコナゾール、硝酸ミコナゾール、ナイスタチン、テルビナフィン(terbinafine)、ボリコナゾール(voriconazole));抗ヒスタミン剤(アステミゾール、シンナリジン(cinnarizine)、シプロヘプタジン、デカルボエトキシロラタジン(decarboethoxyloratadine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)、フルナリジン、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ノルアステミゾール(norastemizole)、オキサトミド(oxatomide)、プロメタジン、テルフェナジン);抗高血圧剤(カプトプリルエナラプリル、ケンタセリン、リジノプリル、ミノキシジル、プラゾシン、ラミプリル(ramipril)、レセルピン、テラゾシン);抗ムスカリン作用剤(硫酸アトロピン、ヒオスシン);抗腫瘍剤及び代謝拮抗物質(シスプラチン、カルボプラチンのような白金化合物;パクリタキセル、ドセタキセル(docetaxel)のようなタキサン(taxane);カンプトテシン(camptothecin)、イリノテカン(irinotecan)、トポテカン(topotecan)のようなテカン(tecan);ビンブラスチン、ビンデシン、ビンクリスチン、ビノレルビン(vinorelbine)のようなビンカ アルカロイド;5-フルオロウラシル、カペシタビン(capecitabine)、ジェムシタビン(gemcitabine)、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン(cladribine)、メトトレキセートのようなヌクレオシド誘導体及び葉酸アンタゴニスト;ナイトロジェン マスタード、例えばシクロホスファミド、クロラムブシル(chlorambucil)、クロルメチン(chlormethine)、イホスファミド(iphosphamide)、メルファラン(melphalan)、あるいはニトロソウレア、例えばカルムスチン、ロムスチンのようなアルキル化剤、あるいは他のアルキル化剤、例えばブスルファン、ダルカルバジン、プロカルバジン、チオテパ;ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン(idarubicin)、エピルビシン(epirubicin)、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、マイトマイシンのような抗生物質;トラスツズマブ(trastuzumab)のようなHER2抗体;エトポシド、テニポシド(teniposide)のようなポドフィロトキシン誘導体;ファルネシル トランスフェラーゼ インヒビター;ミトザントロンのようなアントラキノン誘導体);抗偏頭痛剤(アルニジタン(alniditan)、ナラトリプタン(naratriptan)、スマトリプタン(sumatriptan));抗パーキンソン剤(ブロモクリプチン メシレート(bromocryptinemesylate)レボトバ、セレジリン);抗精神性、催眠性及び鎮静剤(アルプラゾラム、ブスピロン、クロルジアゼポキシド(chlordiazepoxide)、クロルプロマジン(chlorpromazine)クロザピン、ジアゼパム、フルペチキソール、フルフェナジン、フルラゼパム、9-ヒドロキシリスペリドン(hydroxyrisperidone)、ロラゼパム、マザペルチン(mazapertine)、オランザピン(olanzapine)、オキサゼパム、ピモジド、ピパンペロン、ピラセタム(piracetam)、プロマジン、リスペリドン(risperidone)、セルホテル(selfotel)、セロクエル(seroquel)、セルチンドール(sertindole)、スルピリド、テマゼパム、チオチキセン、トリアゾラム、トリフルペリドール、ジプラシドン(ziprasidone)、ゾルピデム);抗発作剤(ルベルゾール(lubeluzole)、ルベルゾール オキシド(lubeluzoleoxide)、リルゾール(riluzole)、アプチガネル(aptiganel)、エリプロジル(eliprodil)、レマセミド(remacemide));鎮咳剤(デキストロメトルファン、レボドロプロピジン(laevodropropizine));抗ウイルス剤(アシクロビル、ガンシクロビル、ロビリド(loviride)、チビラピン(tivirapine)、ジドブジン、ラミブジン(lamivudine)、ジドブジン+ラミブジン、ジダノシン(didanosine)、ザルシタビン(zalcitabine)、スタブジン(stavudine)、アバカビル(abacavir)、ロピナビル(lopinavir)、アンプレナビル(amprenavir)、ネビラピン(nevirapine)、エファビレンズ(efavirenz)、デラビルジン(delavirdine)、インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、リトナビル(ritonavir)、サキナビル(saquinavir)、アデホビル(adefovir)、ヒドロキシウレア);ベータ−アドレナリン作用性受容体剤(アテノロール、カルベディロール、メトプロロール、ネビボロール(nebivolol)、プロパノルオール);心変力性剤(アムリノン、ジギトキシン、ジゴキシン、ミルリノン);コルチコステロイド(ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベタメゾン、ブデソニド(budesonide)、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン);殺菌剤(クロルヘキシジン);利尿剤(アセタゾラミド、フルセミド(frusemide)、ヒドロクロロチアジド、イソソルビド);酵素;精油(アネトール、アニス油、キャラウェイ、カルダモン、カシア油、シネオール、シナモン油、クローブ油、コリアンダー油、脱メントール化(dementholised)ミント油、ディル油、ユーカリ油、オイゲノール、ジンジャー、レモン油、からし油、ネロリ油、ナツメグ油、オレンジ油、ペパーミント、セージ、スペアミント、テルピネオール、タイム);胃腸薬(シメチジン、シサプリド(cisapride)、クレボプリド(clebopride)、ジフェノキシラート、ドンペリドン、ファモチジン、ランソプラゾール(lansoprazole)、ロペルアミド(loperamide)、ロペルアミド オキシド(loperamideoxide)、メサラジン(mesalazine)、メトクロプラミド(metoclopramide)、モサプリド(mosapride)、ニザチジン、ノルシスアプリド(norcisapride)、オルサラジン(olsalazine)、オメプラゾール、パントプラゾール(pantoprazole)、ペルプラゾール(perprazole)、プルカロプリド(prucalopride)、ラベプラゾール(rabeprazole)、ラニチジン、リドグレル(ridogrel)、スルファサラジン(suphasalazine));止血剤(アミノカプロン酸);脂質調節剤(アトルバスチン(atorvastine)、セバスタチン、プラバスタチン、プロブコール、シンバスタチン);局所麻酔剤(ベンゾカイン、リグノカイン(lignocaine));オピオイド鎮痛剤(ブプレノルフィン、コデイン、デキストロモルアミド、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、モルフィネ);副交感神経作用性及び抗痴呆剤(AIT-082、エプタスチグミン(eptastigmine)、ガランタミン、メトリホナート、ミラメリン(milameline)、ネオスチグミン、フィゾスチグミン、タクリン、ドネペジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、サブコメリン(sabcomeline)、タルサクリジン(talsaclidine)、キサノメリン(xanomeline)、メマンチン(memantine)、ラザベミド(lazabemide));ペプチド及びタンパク質(抗体、ベカルプレルミン(becaplermine)、シクロスポリン、エリスロポエチン、免疫グロブリン、インスリン);性ホルモン(卵胞ホルモン:抱合卵胞ホルモン、エチニルエストラジオール、メストラノール、エストラジオール、エストリオール、エストロン;プロゲステロン;酢酸クロマジン、酢酸シプロテン、17-デアセチル ノルゲスチメート(deacetylnorgestimate)、デソゲストレル(desogestrel)、ジエノゲスト(dienogest)、ジドロゲステロン、エチノジオール(ethynodiol)ジアセテート、ゲストデン(gestodene)、3-ケトデソゲストレル(ketodesogestrel)、レボノルゲストレル(levonorgestrel)、リネストレノール、酢酸メトキシプロゲステロン、メゲステロール、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート(norgestimate)、ノルゲストレル、ノルゲストリエノン(norgestrienone)、プロゲステロン、酢酸キンゲスタノール);刺激剤(シルデナフィル(sildenafil));血管拡張剤(アムロジピン、ブフロメジル(buflomedil)、亜硝酸アミル、ジルチアゼム、ジピリダモール、三硝酸グリセリル、イソソルビドジニトレート、リドフラジン、モルシドミン(molsidomine)、ニサルジピン、ニフェジピン、オキシペンチフィリン(oxpentifylline)、三硝酸ペンタエリスリトール);上記の物質のN−オキシド、上記の物質の医薬的に許容され得る酸又は塩基付加塩、及び上記の物質の立体化学異性体等が挙げられる。
【0035】
本発明における錠剤には、活性成分の他に、必要に応じて崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、矯味剤、香料、着色剤、甘味剤等の他の成分を含有しても構わない。また他の成分は希釈剤として使用してもよい。
【0036】
結合剤としては、白糖、ブドウ糖、乳糖、果糖、トレハロース等の糖類、マンニトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ソルビトール等の糖アルコール類、ゼラチン、プルラン、カラギーナン、ローカストビーンガム、寒天、グルコナンナン、キサンタンガム、タマリンドガム、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム等の水溶性多糖類、結晶セルロース(例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製、「セオラス(登録商標、以下同じ)」PH−101、PH−101D、PH−101L、PH−102、PH−301、PH−301Z、PH−302、PH−F20、PH−M06、M15、M25、KG−801、KG−802、KG−1000、UF−702、UF−711等)、粉末セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース類、アルファー化デンプン、デンプン糊等のデンプン類、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子類、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト、ケイ酸アルミン酸マグネシウム等の無機化合物類等が挙げられことができ、上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用することもできる。
【0037】
結合剤として使用できる結晶セルロースとしては、圧縮成形性に優れるものが好ましい。圧縮成形性に優れる結晶セルロースを使用することにより、低打圧で打錠できるため打圧で失活する活性成分の活性維持が可能である。商業的に入手可能である圧縮成形性に優れる結晶セルロースとしては、「セオラス」KG−801、KG−802、KG−1000、UF−702、UF−711(旭化成ケミカルズ株式会社製)等が利用できる。
【0038】
崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、コメデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン等のデンプン類、結晶セルロース、粉末セルロース等のセルロース類、クロスポビドン、クロスポビドンコポリマー等の合成高分子等が挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0039】
流動化剤としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等のケイ素化合物類を挙げることができる。それを単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0040】
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。ここで、水への溶解度が0.0001〜100mg/cmの範囲にある活性成分に対しては、溶出性への影響が少なく、打錠粉末の臼杵への付着を防止できる点で、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。また、溶出性への影響が少なく、打錠粉末の流動性確保、及び圧縮成形物の破断荷重を増強できる点で、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。なかでも、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、軽質無水ケイ酸から選択される1種以上と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムとの組み合わせを用いると、打錠粉末の臼杵への付着防止、打錠粉末の流動性確保、圧縮成形物の破断荷重の増強を同時に満たすことができるので好ましい。また、水への溶解度が100〜100000mg/cmの範囲にある活性成分に対しては、溶出性への影響が少なく、打錠粉末の臼杵への付着を防止できる点で、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。また、溶出性への影響が少なく、打錠粉末の流動性確保、及び圧縮成形物の破断荷重を増強できる点で、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。なかでも、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステル、タルク、軽質無水ケイ酸から選択される1種以上と、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムとの組み合わせを用いると、打錠粉末の臼杵への付着防止、打錠粉末の流動性確保、圧縮成形物の破断荷重の増強を同時に満たすことができるので好ましい。
【0041】
矯味剤としては、グルタミン酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、塩化ナトリウム、1−メントール等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0042】
香料としては、オレンジ、バニラ、ストロベリー、ヨーグルト、メントール、ウイキョウ油、ケイヒ油、トウヒ油、ハッカ油等の油類、緑茶末等を挙げることができ、上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0043】
着色剤としては、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号等の食用色素、銅クロロフィンナトリウム、酸化チタン、リボフラビンなどを挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0044】
甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリン、ギリチルリチン酸二カリウム、ステビア、マルトース、マルチトール、水飴、アマチャ末等を挙げることができる。上記から選ばれる1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0045】
錠剤とするための圧縮成形機としては、例えば、静圧プレス機、シングルパンチ打錠機、ロータリー打錠機、多層錠剤成形機、有核打錠等の圧縮機を使用でき、特に制限されない。
【0046】
また、本発明の効果を損なわない限り、錠剤それ自体に、活性成分の溶出性の制御や味のマスキングや防湿等の目的でコーティングが施されていてもよい。コーティング剤としては、例えばセルロース系コーティング剤(エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、セルロースアセテートサクシネート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテート等)、アクリルポリマー系コーティング剤(オイドラギットRS、オイドラギットL、オイドラギットNE等)、シェラック、シリコン樹脂等から選択される1種以上を用いることができる。これらのコーティング剤の使用方法は公知の方法を用いることができる。コーティング剤は有機溶媒に溶解しても、水に懸濁させて用いてもよい。
【実施例】
【0047】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、実施例、比較例における各試験法、及び物性の測定方法は以下の通りである。
【0048】
(1)溶出試験
第14改正日本薬局方に記載の溶出試験法の第一法に準拠する方法で、試験液に日本薬局方記載の第1液(pH1.2、以下、「第1液」と略すことがある)を用い、試験液900cm、パドル回転数50rpm、試験液温度37±0.5℃の条件で行う。
【0049】
(2)粒度分布32μmより小さい粒子数
JIS篩の目開き32μmを利用し、測定試料5gを5分間エアージェットシーブで篩分した時、篩を通過する測定試料の重量百分率より求める。
【0050】
(3)粒度分布75μmより小さい粒子数
JIS篩の目開き75μmを利用し、測定試料10gを5分間エアージェットシーブで篩分した時、篩を通過する測定試料の重量百分率より求める。
【0051】
(4)粒度分布 平均粒径(μm)
JIS篩目開き500μm、300μm、250μm、212μm、150μm篩を用い、測定試料20gを15分間ロータップ式篩振盪機(平工作所製シーブシェーカーA型)で篩分する。次に、150μm篩を篩過した測定試料5gを、JIS篩目開き75μmを用い、5分間エアージェットシーブで篩分する。更に、150μm篩を篩過した測定試料5gを、JIS篩目開き32μmを用い、5分間エアージェットシーブで篩分する。各篩の篩上重量百分率[%]を求め、累積重量百分率が50%の時の粒子径として求める。
【0052】
(5)安息角(°)
杉原式安息角測定器(薬剤学27、p.260、1965年)を使用して求める。
【0053】
(6)嵩密度(g/cc)
スコットボリュームメーター(筒井理化学機器株式会社)を用いて測定する。粉体試料を定量フィーダーを用いて2−3分かけて測定容器内に粉体があふれるまで流下させる。次いで容器の上部に堆積した過剰量の粉体をすり落とし、また、容器の側面に付着した試料を除去する。その後、容器に疎充填された粉体重量を量る。
容器に疎充填された粉体重量を測定容器の容積で除した値を嵩密度とする。
【0054】
(7)保水量(%)
乾燥した澱粉W0(g)(約1g)を、約15cmの20℃±5℃の純水が入った50cm遠沈管へ少しずつ入れ、かき混ぜながら透明〜半透明になるまで純水に分散させる。50cm沈降管の7割程度になるよう20℃±5℃の純水を追加して遠心分離(2000G、10分)する。
遠心分離終了後すぐに分離した上層を切り捨てた後、下層に残る重量W(g)(澱粉+澱粉が保持する純水量)から下式(4)により保水量を求める。
保水量(%)=100×(W−W0)/W0・・・・(4)
【0055】
(8)ゲル押込み荷重(g)
処方粉末0.5gを静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて50MPaの圧縮力で成形して得られる直径1.1cmの円柱状成形体を20℃±5℃の純水中に4時間浸漬しゲル化させた後、レオメーター(RHEONER、RE−33005、YAMADEN製)を使用し、0.1mm/secの速度で3mm直径の円柱状アダプターを押込んだ時の最大荷重と定義する。最大荷重とはゲル層の破断があれば破断時の、破断がなければアダプターがゲル化した円柱状成形体に5mm侵入するまでに示した最大の荷重値とする。成形体5個の平均値を算出する。
【0056】
(9)水溶性成分量(%)
澱粉1gに20℃±5℃の純水99gを加えてマグネチックスターラーで2時間攪拌して分散させ、得られた分散液の40cmを50cmの遠沈管に移し、5000Gで15分間遠心分離し、この上澄液30cmを秤量瓶に入れ、110℃で一定重量になるまで乾燥して乾燥重量(g)を測定する。
また、澱粉1gを110℃で一定重量になるまで乾燥して絶乾重量(g)を測定する。これらの測定値及び式(2)により求めた値を水溶性成分量と定義する。
【0057】
(10)澱粉の水中での沈降体積(cm/g)
澱粉1.0gを20±5℃の純水に分散させて100cmの沈降管に移し、全量を100cmとし、16時間放置した後、上下に分かれた下層の容積V(cm)と澱粉1.0gの乾燥重量(g)を測定し、下式(5)より算出する。
澱粉の水中での沈降体積(cm/g)=V/加工澱粉の乾燥重量・・・・(5)
【0058】
澱粉粉末A
澱粉質原料を水存在下60〜150℃で加熱し、澱粉質原料の澱粉粒子の一部又は全てを膨潤させる工程、及び、次いで乾燥させることにより、1箇所以上がくぼんだ構造である澱粉粒子と、その澱粉粒子の外部に存在するアミロースとアミロペクチンとを含有する澱粉粉末Aを得た。
【0059】
[実施例1]
膨潤度が1.7の澱粉粉末Aとサリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、結晶セルロース(「セオラス」UF−711、旭化成ケミカルズ株式会社製)、スーパータブ(旭化成ケミカルズ社製)、軽質無水ケイ酸(アエロジル200、日本アエロジル社製)とを5/70/20/5/0.5の重量比になるように均一に混合した。この混合物を、ロータリー打錠(クリーンプレス・コレクト12HUK)を用いて硬度6kgfとなる圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの錠剤を得た。圧縮成形で得られた錠剤と、日本薬局方記載の第1液(pH1.2)の試験液を用いて溶出試験を行い、サリチル酸ナトリウムの薬物溶出パターンを測定した。溶出試験の結果を図1に示した。得られた錠剤は湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度の溶出特性を示した。
【0060】
湿式顆粒圧縮法により得られた錠剤の処方
処方成分及びその混合比を、サリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、ファーマトース200メッシュ(DMV社製)、コーンスターチ(日澱化学社製)、結晶セルロース(「セオラス」PH−101、旭化成ケミカルズ株式会社製)、ヒドロキシプロピルセルロースLタイプ(日本曹達社製)=70/15/5/10/0.75とし、湿式顆粒打錠法により、錠剤を調製した。本錠剤の溶出試験の結果は、図1及び図2に示されている。
【0061】
直接打錠法により得られた錠剤の処方
処方成分及びその混合比を、サリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、結晶セルロース(「セオラス」UF−711、旭化成ケミカルズ株式会社製)、スーパータブ(旭化成ケミカルズ社製)、アエロジル200(日本アエロジル社製)=70/20/10/0.5とし、直接打錠法により、錠剤を調製した。本錠剤の溶出試験の結果は、図1及び図2に示されている。
【0062】
[比較例1]
膨潤度が約1.0のヒドロキシプロピルセルロースLタイプの微粉グレード(日本曹達社製)とサリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、結晶セルロース(「セオラス」UF−711、旭化成ケミカルズ株式会社製)、軽質無水ケイ酸(アエロジル200、日本アエロジル社製)とを12/70/18/0.5の重量比になるように均一に混合した。この混合物を実施例1と同様に操作して、圧縮成形で得られた錠剤の溶出試験を行った。溶出試験の結果を図2に示した。得られた錠剤は薬物の溶出を少しは制御できるものの、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度の溶出特性は示さなかった。
【0063】
[比較例2]
膨潤度が約1.9のヒドロキシプロピルメチルセルロース(METOLOSE 90SH−100SR、信越化学工業社製)とサリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、結晶セルロース(「セオラス」UF−711、旭化成ケミカルズ株式会社製)、軽質無水ケイ酸(アエロジル200、日本アエロジル社製)とを12/70/18/0.5の重量比になるように均一に混合した。この混合物を実施例1と同様に操作して、圧縮成形で得られた錠剤の溶出試験を行った。得られた錠剤は薬物の溶出を制御できず、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度の溶出特性は示さなかった。
【0064】
[比較例3]
膨潤度が約2.1の部分アルファー化澱粉(PCS PC−10、旭化成ケミカルズ社製)とサリチル酸ナトリウム(エーピーアイコーポレーション社製)、結晶セルロース(「セオラス」UF−711、旭化成ケミカルズ株式会社製)、軽質無水ケイ酸(アエロジル200、日本アエロジル社製)とを12/70/18/0.5の重量比になるように均一に混合した。この混合物を実施例1と同様に操作して、圧縮成形で得られた錠剤の溶出試験を行った。得られた錠剤は薬物の溶出を制御できず、逆に促進させる結果となり、湿式顆粒圧縮法により調製した錠剤と同程度の溶出特性は示さなかった。
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分を1〜95質量%、膨潤度が0.5〜2.0の加工澱粉を1〜10質量%、賦形剤を1〜98質量%含み、活性成分の90%以上が溶出する時間が3時間未満であることを特徴とする錠剤。
【請求項2】
加工澱粉の量が1質量%以上、5質量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
直接打錠法により得られることを特徴とする、請求項1又は2に記載の錠剤。
【請求項4】
活性成分を1〜95質量%、膨潤度が0.5〜2.0の加工澱粉を1〜10質量%、賦形剤を1〜98質量%含有する組成物を直接打錠して錠剤を製造する方法。
【請求項5】
活性成分の平均溶出率が、平均溶出率30%、50%、80%の各時点において、主薬含量が同一量の組成物を用いて湿式顆粒圧縮法により得られた錠剤の平均溶出率に対し、±15%以内であることを特徴とする請求項1又は2の錠剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−98908(P2011−98908A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−254599(P2009−254599)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(303046314)旭化成ケミカルズ株式会社 (2,513)
【Fターム(参考)】