説明

活性薬剤を送達するための化合物及び組成物

本発明は、生物学的又は化学的な活性薬剤などの活性薬剤を送達するための、送達剤化合物、送達剤化合物と活性薬剤とを含有する組成物、並びに送達方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2006年8月31日に出願の米国出願第60/841,723号の優先権の利益を享受する。
【0002】
本発明は、生物学的又は化学的な活性化合物などの活性薬剤を送達するための、化合物、組成物、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
活性薬剤を送達するための従来の手段は、多くの場合において、生物学的、化学的、及び物理的な障壁によって非常に制限されている。典型的には、これらの障壁は、それを通って送達が生じる環境、送達標的の環境、及び/又は標的自体によって供される。生物学的及び化学的な活性薬剤は特に、その様な障壁に対して脆弱である。
【0004】
生物学的活性及び化学的活性を有し、かつ、薬理作用がある治療剤の動物への送達においても、身体によって障壁が供される。物理的障壁の例は、皮膚、脂質二重層、及び各種の器官の膜であり、ある活性薬剤に対して比較的不浸透性であるが、循環系などの標的に到達する前に越える必要がある。化学的な障壁は、胃腸(GI)管におけるpHの変化及び分解酵素を含むが、それらに限らない。
【0005】
これらの障壁は経口送達システムの設計において特に重要である。もし生物学的、化学的、及び物理的な障壁がなければ、多くの生物学的又は化学的な活性薬剤の経口送達が、動物への投与のための経路として選択されることになろう。典型的に経口投与に向いていない多くの薬剤には、カルシトニンおよびインスリンなどの生物学的又は化学的活性を有するペプチド;ヘパリンを含むが、これに限らないムコ多糖などの多糖;ヘパリノイド;抗生物質、および他の有機物質がある。これらの薬剤は、酸加水分解、酵素等によって、胃腸管の中で急速に効果がなくなるか又は破壊され得る。さらに、高分子薬物のサイズや構造が、吸収を阻害する可能性がある。
【0006】
脆弱な薬理活性を有する薬剤を経口投与するための従来の方法は、アジュバント(例えば、レゾルシノール、ならびにポリオキシエチレンオレイルエーテル及びn-ヘキサデシルポリエチレンエーテルなどの非イオン性界面活性剤)を同時投与して腸壁の透過性を人為的に高めることと、酵素阻害剤(例えば、膵臓トリプシン阻害剤、ジイソプロピルフルオロホスフェート(DFF)、およびトラシロール)を同時投与して酵素的分解を阻害することに依存してきた。リポソームも、インスリンやヘパリンのための薬物送達システムとして記載されている。しかしながら、以下の理由からそうした薬物送達システムの広範囲にわたる使用は妨げられている:(1)その送達システムが有害な量のアジュバントまたは阻害剤を必要とする;(2)適切な低分子量積荷(すなわち活性薬剤)が入手可能ではない;(3)送達システムの安定性が乏しく、その保存寿命が不十分である;(4)送達システムが製造困難である;(5)送達システムが活性薬剤(積荷)を保護することができない;(6)送達システムが活性薬剤を不利に変化させる;あるいは、(7)送達システムが、活性薬剤の吸収させること又は促進することが不可能である。
【0007】
プロテイノイドミクロスフィアが医薬の送達に用いられてきた。例えば、米国特許第5401516号、同5443841号;およびRe.35862を参照されたい。さらに、ある種の改変アミノ酸が医薬品を送達するのに用いられてきた。例えば、米国特許第5629020号、同5643957号、同5766633号、同5776888号および同5866536号を参照されたい。
【0008】
より最近では、連結基を介してポリマーを修飾アミノ酸またはその誘導体とコンジュゲートさせてポリマー系送達剤を提供している。修飾したポリマーは、任意のポリマーであってよいが、好ましいポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)及びその誘導体を含むが、それらに限らない。例えば、国際出願公開第00/40203号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5401516号
【特許文献2】米国特許第5443841号
【特許文献3】米国特許第5629020号
【特許文献4】米国特許第5643957号
【特許文献5】米国特許第5766633号
【特許文献6】米国特許第5776888号
【特許文献7】米国特許第5866536号
【特許文献8】国際出願公開第00/40203号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、容易に調製でき、広範な活性薬剤を多様なルートで送達することができる、単純で高価でない送達システムが依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、活性薬剤の送達を容易にする化合物(以下、「送達剤化合物」と称する)に関する。本発明の送達剤化合物は、以下の化合物及びそれらの製薬学的に許容される塩からなる群から選択されてよい。
【0012】
【化1A】

【化1B】

【化1C】

【0013】
これらの送達剤化合物の混合物が使用されてもよい。
【0014】
本発明は、送達剤化合物の少なくとも1つ及び少なくとも1つの活性薬剤を含む組成物(例えば、医薬組成物)も提供する。これらの組成物は、送達剤化合物を含まない活性薬剤の投与と比較して増大されたか又は改善されたバイオアベイラビリティーで、生体系に活性薬剤を送達する。
【0015】
本発明の組成物を含む単位投与形態も提供する。この単位投与形態は、液体または固体の形態、例えば、錠剤、カプセル剤、または粒子であってよく、粉末またはサッシェを含む。
【0016】
別の実施態様は、活性薬剤を動物、特にその活性薬剤を必要としている動物に投与する方法であって、本発明の送達剤化合物の少なくとも1つと活性薬剤とを含む組成物をその動物に投与することによる方法である。好ましい投与経路には、経口経路及び経腸経路が含まれる。
【0017】
さらに別の実施態様は、有効量の本発明の組成物を投与することによって、動物において疾患を治療するか又は所望の生理的効果を達成するための方法である。
【0018】
さらに別の実施態様は、少なくとも1つの上式の送達剤化合物と少なくとも1つの活性薬剤とを混合する工程によって、本発明の組成物を調製する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図2】図2は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図3】図3は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図4】図4は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図5】図5は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図6】図6は、送達剤なしのアルガトロバン静脈内投与及び経口投与後の時間並びに本発明の送達剤化合物と共にアルガトバンを経口投与した後の時間に対する、オスのSprague−Dawleyラットにおけるアルガトロバンの血漿濃度のグラフである。
【図7】図7Aは、図1から6において使用した化合物の参照を含む。
【発明を実施するための形態】
【0020】
送達剤化合物
送達剤化合物(例えば、4−(2,5−ジメチルフェノキシ)ブチル酸)は、その遊離酸又は製薬学的に許容される塩などの塩の形態であってよい。適切な塩は、有機および無機塩、例えばアンモニウム、酢酸塩、クエン酸塩、ハロゲン化物(好ましくは塩酸塩)、アルカリ金属(例えば、ナトリウム及びカリウム)、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、アルコキシ、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、カルボン酸塩、メシル酸塩、フマル酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩、及びマレイン酸塩を含むが、それらに限らない。好ましい塩は、ナトリウム、クエン酸塩、及びメシル酸塩を含むが、それらに限らない。これらの塩は、エタノール溶媒和物を含む溶媒和物、及び水和物であってもよい。
【0021】
本発明の送達剤化合物の塩は、当該技術分野で知られている方法によって調製されてよい。例えば、クエン酸塩は、エタノール、トルエン、およびクエン酸中で調製されてよい。
【0022】
送達剤化合物は、再結晶によって或いは単独又はタンデムに連結した1つ以上の固体クロマトグラフィー支持体での分画によって精製されてよい。適切な再結晶溶媒系は、エタノール、水、ヘプタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、メタノール、及びテトラヒドロフラン(THF)、並びにこれらの混合物を含むが、それらに限らない。分画は、移動相としてメタノール/n-プロパノール混合物を用いるアルミナなどの適切なクロマトグラフィー支持体;移動相としてトリフルオロ酢酸/アセトニトリル混合物を用いる逆相クロマトグラフィー;及び、移動相として水または適切なバッファーを用いるイオン交換クロマトグラフィーで実施されてよい。アニオン交換クロマトグラフィーを実施する際は、好ましくは0〜500mMの塩化ナトリウム勾配が用いられる。
【0023】
送達剤は、-NHC(O)NH-、-C(O)NH-、-NHC(O)、-OOC-、-COO-、-NHC(O)O-、-OC(O)NH-、-CH2NH-NHCH2-、-CH2NHC(O)O-、-OC(O)NHCH2-、-CH2NHCOCH2O-、-OCH2C(O)NHCH2-、-NHC(O)CH2O-、-OCH2C(O)NH-、-NH-、-O-、及び炭素-炭素結合からなる群から選択される結合基によって送達剤に結合したポリマーを含有してよい。1つの実施態様によれば、ポリマー送達剤は、ポリペプチド又はポリアミノ酸でない。その様なポリマー送達剤接合物及びその製造方法は、参照によって本明細書に取り込む国際公開された特許出願WO 00/40203に開示されている。前記ポリマーは、交互コポリマー、ブロックコポリマー、およびランダムコポリマーを含むが、これに限定されるものではなく、哺乳動物での使用に安全な任意のポリマーであってよい。好ましいポリマーには、ポリエチレン;ポリアクリレート類;ポリメタクリレート類;ポリ(オキシエチレン);ポリ(プロピレン);ポリプロピレングリコール;ポリエチレングリコール(PEG);及びこれらの誘導体、並びにこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されるものではない。このポリマーの分子量は、典型的に、約100から約200,000ダルトンの範囲である。ポリマーの分子量は、好ましくは、約200から約10,000ダルトンの範囲である。1つの実施態様では、ポリマーの分子量は、約200から約 600ダルトンの範囲であり、より好ましくは約300から約550ダルトンの範囲である。
【0024】
活性薬剤
本発明での使用に適した活性薬剤には、殺虫剤、薬理活性を有する薬剤、および治療剤を含むが、それらに限らない生物学的活性薬剤及び化学的活性薬剤が含まれる。 適切な活性薬剤には、酸加水分解、酵素などによって胃腸管において有効性が低下する、無効となる、或いは破壊されるものが含まれる。さらに、適切な活性薬剤には、経口で投与される際に、大きさ、構造、または電荷などの生理化学的特性が吸収を妨げるかまたは阻害する高分子剤が含まれる。
【0025】
例えば、本発明での使用に適した生物学的又は化学的な活性薬剤には、タンパク質;ポリペプチド;ペプチド;ホルモン;多糖類、および特にムコ多糖類の混合物;炭水化物;脂質;小さな極性有機分子(すなわち、500ダルトン以下の分子量を有する極性有機分子);他の有機化合物;並びに、特に、それだけでは 胃腸粘膜を通過できず(または投与量のごく少量のみが通過する)、及び/又は胃腸管において酸および酵素による化学的開裂を受け易い化合物;或いはこれらの任意の組合せが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
さらなる例には、以下のもの;成長ホルモン(ヒト成長ホルモン(hGH)、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、ウシ成長ホルモン、及びブタ成長ホルモンを含む);成長ホルモン放出ホルモン;成長ホルモン放出因子、インターフェロン〔α(たとえばインターフェロンアルファコン-1(InterMune社 (Brisbane、カルフォルニア州)からInfergen(登録商標)として入手可能)、β、およびγを含む〕;インターロイキン-1;インターロイキン-2;インスリン(ブタ、ウシ、ヒト、およびヒト組換えを含み、場合により、亜鉛、ナトリウム、カルシウム、およびアンモニウムを含むカウンターイオンを有していてもよいインスリン);インスリン様成長因子(IGF-1を含む);ヘパリン(未分画ヘパリン、ヘパリノイド、デルマタン、コンドロイチン、 低分子量ヘパリン、極低分子量ヘパリン、および超低分子量ヘパリンを含む);カルシトニン(サケ、ウナギ、ブタ、およびヒトカルシトニンを含む);エリスロポイエチン;心房性ナトリウム利尿因子;抗原;モノクローナル抗体;ソマトスタチン;プロテアーゼインヒビター;アドレノコルチコトロピン;ゴナドトロ ピン放出ホルモン;オキシトシン;黄体形成ホルモン放出ホルモン;卵胞刺激ホルモン;グルコセレブロシダーゼ;トロンボポイエチン;フィルグラスチム;プロスタグランジン;シクロスポリン;バソプレシン;クロモリンナトリウム(クロモグリク酸ナトリウムまたはクロモグリク酸二ナトリウム);バンコマイシン;デスフェリオキサミン(DFO);ビスホスホネート(アレンドロネート、チルドロネート、エチドロネート、クロドロネート、パミドロネート、オルパドロネート、およびインカドロネートを含む);副甲状腺ホルモン(PTH)(そのフラグメントを含む);抗片頭痛剤(例えば、BIBN-4096BS、及び他のカルシトニン遺伝子関連タンパク質アンタゴニストなど);グルカゴン様ペプチド1(GLP-1);アルガトロバン(Argatroban);抗菌剤 (抗生物質、抗細菌剤、および抗真菌剤を含む);ビタミン;これらの化合物の類似体、フラグメント、擬似体、またはポリエチレングリコール(PEG)修飾誘導体;あるいはこれらの任意の組合せが、これらの合成、天然、または組換え供給源を含めて含まれるが、これらに限定されるものではない。抗生物質の非限定的な例には、グラム陽性作用性、殺菌性、リポペプチド性、及び環状ペプチド性の抗生物質(例えば、ダプトマイシンなど)、ならびにこれらの類似体が含まれる。
【0027】
送達システム
本発明の組成物は、1つ以上の本発明の送達剤化合物と1つ以上の活性薬剤とを含む。1つの実施態様において、1つ以上の送達剤化合物、又はこれらの化合物の塩、或いはこれらの化合物又はその塩がその単位の1つ以上を形成するポリアミノ酸又はペプチドを、投与前に活性薬剤と混合して投与組成物を形成させることによって、送達剤として用いることができる。
【0028】
投与組成物は、液体の形態にしてもよい。溶液媒体は、水(たとえば、サケカルシトニン、副甲状腺ホルモン、およびエリスロポイエチンの場合)、 25%プロピレングリコール水溶液(たとえば、ヘパリンの場合)、及びリン酸バッファー(たとえば、rhGHの場合)にすることができる。他の投与ビヒクルには、ポリエチレングリコールが含まれる。投与溶液は、投与直前に、送達剤化合物の溶液を活性薬剤の溶液と混合することによって調製してよい。代替的には、送達剤化合物(または活性薬剤)の溶液を固体形態の活性薬剤(または送達剤化合物)と混合することができる。送達剤化合物および活性薬剤を、乾燥粉末として混合することもできる。送達剤化合物および活性薬剤は、製造工程中に混合することもできる。
【0029】
投与溶液は、場合により、リン酸バッファー塩、クエン酸、グリコール類、または他の分散剤などの添加剤を含んでいてよい。安定化添加剤は、好ましくは約0.1から20%(w/v)の範囲の濃度で、溶液中に混合することができる。
【0030】
投与組成物は、固体形態(例えば、錠剤、カプセル、又は粒子、例えば、粉末若しくはサシェ)であってもよい。固体投与形態は、固体形態の本化合物と固体形態の活性薬剤とを混合することによって調製してよい。代替的には、固体は凍結乾燥(凍結乾燥法)、沈殿、結晶化、および固体分散などの当該技術分野で知られている方法によって、化合物と活性薬剤との溶液から得ることができる。
【0031】
本発明の投与組成物は、1つ以上の酵素インヒビターを含んでよい。その様な酵素インヒビターには、アクチノニン又はエピアクチノニンなどの化合物及びそれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されるものではない。他の酵素インヒビターには、アプロチニン(Trasylol)およびボーマン- バークインヒビターが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
本発明の投与組成物において用いられる活性薬剤の量は、標的適応症に対する特定の活性薬剤の目的を達成するのに有効な量である。組成物における活性薬剤の量は、典型的に、薬理学的、生物学的、治療的、または化学的に有効な量である。しかしながら、組成物が単位投与形態で用いられる場合は、単位投与形態が複数の送達剤化合物/活性薬剤組成物を含有するか、或いは分割された薬理学的、生物学的、治療的、または化学的有効量を含有してよいため、量は前記有効な量より少ない量であり得る。全有効量を、合計して活性薬剤の有効量を含有する累積単位で投与することができる。
【0033】
用いられる活性薬剤の合計量は、当業者に知られている方法によって決定することができる。しかしながら、本発明の組成物は、活性薬剤だけを含有する組成物より効率的に活性薬剤を送達し得るため、従来の単位投与形態または送達システムにおいて用いられている量より少量の生物学的または化学的活性薬剤を患者に投与して、依然として同等の血中濃度および/または治療効果を達成することができる。
【0034】
本明細書で開示する送達剤化合物は、血液脳関門の通過はもちろん、特に経口、鼻腔内、舌下、十二指腸内、皮下、口腔内、結腸内、直腸、膣、粘膜、肺、経皮、皮内、非経口、静脈内、筋肉内、および眼系において、生物学的および化学的活性薬剤の送達を容易にする。
【0035】
単位投与形態はさらに、賦形剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、可塑剤、着色剤、香味剤、風味マスキング剤、糖、甘味料、塩、および投与ビヒクル(水、1,2-プロパンジオール、エタノール、オリーブ油、又はこれらの任意の組合せを含むが、これらに限定されるものではない)のいずれか1種または組合せを含むことができる。
【0036】
本発明の化合物および組成物は、ニワトリなどの鳥類;げっし類、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、霊長類、特にヒトなどの哺乳動物;および昆虫を含むが、それらに限らない動物に、生物学的または化学的活性薬剤を投与するのに有用である。
【0037】
このシステムは、送達剤を用いなければ、活性薬剤がその標的領域(すなわち、送達組成物の活性薬剤が放出される領域)に到達する前に、投与される動物の体内で遭遇する条件によって、破壊されるか又は有効性が低下するであろう化学的又は生物学的活性薬剤を送達するために、特に有利である。特に、本発明の化合物および組成物は、活性薬剤、特に、通常は経口で送達できない活性薬剤又は改善された送達が所望される活性薬剤を経口で投与するのに有用である。
【0038】
送達剤化合物と活性薬剤とを含む前記組成物は、選択された生体系に、かつ、送達剤を含まない活性薬剤の投与と比較して増大または改善されたバイオアベイラビリティーで、活性薬剤を送達するのに有用である。送達は、ある期間にわたってより多くの活性薬剤を送達することによって、特定の期間に(より迅速な送達又は遅延送達など)活性薬剤を送達させること、又は特定の時間若しくは経時的に活性薬剤を送達させる(持続送達など)ことにおいて、改善され得る。
【0039】
本発明の別の実施態様は、本発明の組成物を投与することによって、動物において、下表に記載の病気又は疾患のいずれか1つなどの疾患を治療または予防する方法、或いは所望の生理的効果を達成する方法である。好ましくは、所望の疾患を治療又は予防するための有効量、或いは所望の生理的効果を達成するための有効量の組成物を投与する。活性薬剤に対する特定の適応症は、これら全体を参照として本明細書の一部に組み込む、Physicians' Desk Reference(第58版、2004、Medical Economics Company社、Montvale、ニュージャージー州)、およびFauci, ASらのHarrison’s Principles of Internal Medicine (14th Ed., 1998, McGraw-Hill Health Professions Division, New York)に見出すことができる。以下の表の活性薬剤には、これらの類似体、フラグメント、擬似体、およびポリエチレングリコール修飾誘導体(例えば、Neulasta(登録商標)として市販されている顆粒球コロニー刺激因子のPEG化誘導体)が含まれる。
【0040】
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【0041】
たとえば、本発明の一実施態様は、本発明の医薬製剤中においてインスリンを投与することによって、糖尿病に罹患しているか又は罹患しやすい患者を治療する方法である。上表に記載の物を含む他の活性薬剤が、本発明の医薬製剤と共に使用されてよい。
【0042】
投与に続いて、組成物または単位投与形態に存在する活性薬剤は、血液循環に取り込まれる。その薬剤のバイオアベイラビリティーは、たとえばヘパリンによって引き起こされる血液凝固時間の増加、又はカルシトニンによって引き起こされる血中カルシウム濃度の減少のような、血液中の既知の薬理活性を測定することによって容易に評価することができる。あるいは、活性薬剤自体の血中濃度を直接測定することができる。
【実施例】
【0043】
以下の実施例は、制限すること無く本発明を説明する。
【0044】
(実施例1)4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸(化合物1)の調製
2.5−ジメチルフェノール(6.1g、0.05mol)及びエチルブロモブチレートを、60mlのN,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)に溶解した。炭酸カリウム(11g)及びヨウ化カリウム(0.5g、0.003mol)を、当該溶液に添加した。その混合物を、70から80℃で24時間に亘って攪拌した。濾過物を蒸留水(200ml)に添加した。油性沈殿物が形成され、塩化メチレン(100ml)で抽出した。有機層を、5%炭酸ナトリウム(3×150ml)で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、油性残留物が得られた。その油をエタノール(5ml)に溶解した。その溶液を、2N水酸化ナトリウム(30ml)と混合した。その混合物を、エステルが加水分解(HPLCで測定)するまで、70から80℃で攪拌した。その溶液を、3N塩酸でpH1まで酸性化して沈殿物を形成させた。その沈殿物を濾過によって回収し、4%重炭酸ナトリウムに溶解した。不溶性物質を濾過によって除去した。その濾過物をpH1まで酸性化して沈殿物を形成させた。その沈殿物を濾過によって回収し、空気乾燥させた。6.6gの4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸を回収した。融点:63から65℃。燃焼分析:%C:69.21(計算値)、69.04(実測値);%H:7.74(計算値)、7.49(実測値)。1H NMR分析(d6−DMSO):δ6.98,d,1H;6.71,s,1H;6.62,d,1H;3.94,t,2H;2.40,t,2H;2.24,s,3H;2.09,s,3H;1.95,p,2H。
【0045】
(実施例2)4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸(化合物1)の調製
2,5−ジメチルフェノール(24.5g、0.2mol)を、125mlの無水エタノールに溶解した。その溶液に、75mlの21重量%ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(0.2mol)を添加した。その混合溶液を、室温で10分間に亘って攪拌した。次いで、エチル4−ブロモブチレート(40g、0.205mol)をその溶液に添加した。その反応混合物を80℃で24時間に亘って還流した。その沈殿物を濾過によって除去した。次いで、その濾過物を150mlの水酸化ナトリウム(10g、0.25mol)水溶液と混合した。その混合物を70℃で約2時間に亘って攪拌し、HPLCで観察した。それを150mlの水で希釈して、pH1まで酸性化した。油性沈殿物が即時に形成した。それを、上清を静かに移すことによって回収し、水で二回洗浄した(100ml×2)。油性沈殿物は、水中において室温で一晩保持した後に固体化した。
【0046】
その沈殿物を、250mlの水にpH8から9で溶解した。不溶性物質を濾過によって除去した。その濾過物を酢酸エチルで二回抽出した(100ml×2)。その水溶液をpH1まで酸性化した。沈殿物が油として即時に形成され、約二時間で固体化した。その沈殿物を濾過によって回収し、水で全体的に洗浄し、空気中で乾燥させた。22.9gの4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸を回収した。融点:63から65℃。燃焼分析:%C:69.21(計算値)、69.13(実測値);%H:7.74(計算値)、7.62(実測値)。1H NMR分析(d6−DMSO):δ6.98,d,1H;6.71,s,1H;6.62,d,1H;3.94,t,2H;2.40,t,2H;2.24,s,3H;2.08,s,3H;1.95,p,2H。
【0047】
(実施例3)6−(3−アセチルフェノキシ)へキサン酸(化合物2)の調製
マグネティックスターラーバー及び還流冷却器を備えた丸底フラスコに、5.0g(36.7mmol)の3−ヒドロキシアセトフェノン、8.18g(36.7mmol)のエチル6−ブロモヘキサノエート、及び50mLのエタノールを入れた。透明な反応混合物を、炭酸カリウム(6.03g、44.0mmol)で処理し、加熱して還流した。攪拌しながらの24時間に亘る還流の後に、反応混合物を25℃まで冷却し、セライトパッドで濾過して、濃縮した。その残留物をエタノールに加え、15mLの2N水酸化ナトリウム水溶液(30mmol)で処理した。その反応混合物を6時間に亘って25℃で攪拌し、その後にエタノールを除去した。その残留物を1N塩酸水溶液で酸性化した。結果として得られた固体物を濾過によって単離し、エタノール/水からの再結晶によって精製し、オフホワイトの固体(7.57g、mp70−72℃)を得た。
【0048】
燃焼分析:実測値:C66.70、H7.42%;C14H18O4はC:67.09、H:7.25%を必要とする。1H NMR(d6−DMSO):y12.1,bs,1H(COOH);y7.54,dt,1H(アセチルに対してオルト位のH);y7.43,m,2H(アセチル及びORに対してパラ位のH);y7.20,dd,1H(ORに対してオルト位のH);y4.02,p,2H(Oに対してyのCH2);y2.57,s,3H(アセチルのCH3);y2.24,t,2H(COOHに対してyのCH2);y1.73,p,2H(ArO又はCOOHに対してyのCH2);y1.54,p,2H(ArO又はCOOHに対してyのCH2)、y1.46,p,2H(鎖の中間のCH2)。
【0049】
(実施例4)4−(2−メチルベンジルオキシ)酪酸(化合物3)の調製
2−メチルフェノール(16.22g、0.15mol)、エチル4−ブロモブタノエート(33.80g、0.165mol)、及び炭酸カリウム(24.88g、0.18mol)の500mLの2−ブタノール中の懸濁物を、5時間に亘って窒素雰囲気下において還流しながら加熱した。さらに3gの4−ブロモブタノエートを添加して、還流をさらに25時間に亘って続けた。反応物を室温まで冷却した。水及び酢酸エチルを添加した。有機生成物を有機層に抽出した。その有機層を分離して、水及び塩水で洗浄した。それを減圧条件下で濃縮して、油が得られた。200mLの水及び150mLの2N NaOH水溶液を、その油に添加した。その混合物を室温で一晩に亘って攪拌し、次いで、1時間に亘って還流しながら加熱した。その混合物を室温まで冷却して、氷を添加して混合物を約0℃まで冷却した。2N塩酸溶液(150ml)をゆっくりと添加して、中間体沈殿物を生じさせた。生じた固体を濾過によって回収し、水及びヘプタンを用いて連続的に洗浄した。減圧条件下で乾燥して、22.18g(76%)の表題の化合物が白色固体として得られた。Mp.79−80℃。HPLC Rt 4.96分;1H NMR(DMSO d6、300MHz)δ:1.97(m,2H)、2.15(s,3H)、2.42(t,2H)、3.97(t,2H)、6.82(t,1H)、6.88(d,1H)、7.10−7.16(m,2H)、12.20(s,1H)。C1114についての計算値:C,68.02;H,7.27.実測値:C,68.04;H,7.15。
【0050】
(実施例5)4−(3,4−ジメチルフェノキシ)酪酸(化合物4)の調製
3,4−ジメチルフェノール(24.5g、0.2mol)を125mlの無水エタノールに溶解した。75mlの21重量%ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(0.2mol)を、その溶液に添加した。その混合物を室温で10分間に亘って攪拌した。エチル4−ブロモブチレート(40g、0.205mol)を次いで添加した。その反応混合物を80℃で24時間に亘って還流した。その沈殿物を濾過して除去した。その濾過物を、次いで、水酸化ナトリウム(10g、0.25mol)の水溶液(150ml)と混合した。その混合物を70℃で約2時間に亘って攪拌し、HPLCで観察した。それを150mlの水で希釈して、pH1まで酸性化させた。油状の沈殿物が即時に形成した。上清を静かに移すことによって、それを回収し、水で2回洗浄した(100ml×2)。前記油状の沈殿物は水中に室温で一晩に亘って保持した後に固体化した。
【0051】
その沈殿物を、250mlの水(pH8−9)に溶解した。不溶性物質を濾過して除去した。その濾過物を、酢酸エチルで2回抽出した(100ml×2)。その水溶液をpH1まで酸性化させた。沈殿が油として即時に形成され、約2時間以内に固体化した。濾過によって、それを回収し、水で全体的に洗浄し、空気中で乾燥させた。22.9gの4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸を回収した。融点:87−89℃。燃焼分析:%C 69.21(計算値)、69.25(実測値);%H 7.74(計算値)、7.93(実測値)。1H NMR分析(d6−DMSO):δ6.99,d,1H;6.72,q,1H;3.90,t,2H;2.36,t,2H;2.16,s,3H;2.12,s,3H;1.90,p,2H。
【0052】
(実施例6)4−(2,3−ジメチルフェノキシ)酪酸(化合物5)の調製
2,3−ジメチルフェノール(24.5g、0.2mol)を125mlの無水エタノールに溶解した。75mlの21重量%ナトリウムエトキシドのエタノール溶液(0.2mol)を、その溶液に添加した。その混合溶液を室温で10分間に亘って攪拌した。エチル4−ブロモブチレート(40g、0.205mol)を、次いで、その溶液に添加した。その反応混合物を80℃で24時間に亘って還流した。沈殿物を濾過によって除去した。その濾過物を、次いで、水酸化ナトリウム(10g、0.25mol)の水溶液(150ml)と混合した。その混合物を70℃で約2時間に亘って攪拌し、HPLCで観察した。その混合物を150mlの水で希釈して、pH1まで酸性化させた。油状の沈殿物が即時に形成した。上清を静かに移すことによって、その沈殿物を回収し、水で2回洗浄した(100ml×2)。その油状沈殿物は、水中で室温において一晩に亘って保持した後に固体化した。
【0053】
その沈殿物を250mlの水(pH8−9)に溶解した。不溶性物質は濾過によって除去した。濾過物を酢酸エチルで2回抽出した(100ml×2)。その水溶液をpH1まで酸性化した。沈殿物が油として即時に形成され、約2時間以内に固体化した。その沈殿物を濾過によって回収し、水で全体的に洗浄し、空気中で乾燥させた。22.9gの4−(2,3−ジメチルフェノキシ)酪酸を回収した。融点:105−107℃。燃焼分析(0.16のKFを用いた):%C 69.10(計算値)、69.11(実測値);%H 7.75(計算値)、7.79(実測値)。1H NMR分析(d6−DMSO):δ7.00,t,1H;6.74,m,2H;3.94,t,2H;2.40,t,2H;2.20,s,3H;2.06,s,3H;1.95,p,2H。
【0054】
(実施例7)4−(3−メチルベンジルオキシ)酪酸(化合物6)の調製
3−メチルフェノール(200g、1.85mol)、エチル4−ブロモブタノエート(433g、2.11mol)、水酸化カリウム(155.7g、2.78mol)、500mLの水の、2500mLのジメチルスルホキシド(DMSO)中に懸濁したもの(5Lフラスコ中)を、室温で一晩に亘って攪拌した。更に500gの水を添加して、その反応混合物を75℃で2時間に亘って加熱した。水酸化カリウム(155.7g、2.78mol)を添加した。その反応物を更に30分間に亘って攪拌した。その粘性のスラリーを22Lフラスコに移した。スラリーに水(6L)を攪拌しながら添加して、スラリーを希釈した。濃HCl(300mL)をゆっくりと添加した。反応の間、その反応混合物の温度を、氷で外部から冷却して約36℃に維持した。添加後に、その混合物をさらに一晩で10℃まで冷却した。結果として得られた固体を濾過によって回収し、100mLの水で洗浄して、室内減圧によって2日間に渡って乾燥させた。一晩に亘って高度な減圧条件下で更に乾燥させて、311.88gの粗生成物が得られた。エタノール(400mL)及び水(150mL)の混合物中における再結晶によって、290.94g(81%)の所望の生成物が固体として得られた。Mp:53−54℃.HPLC Rt 5.13分;1H NMR(DMSO d6,300MHz)、δ:1.88(m,2H)、2.22(s,3H)、2.33(t,2H)、3.89(t,2H)、6.62−6.72(m,3H)、7.10(m,1H)、12.20(s,1H)、C11H14O3の燃焼分析 計算値:C,67.82;H,7.28。実測値:C,67.90、H,7.36。
【0055】
(実施例8)4−(3−フルオロフェノキシ)酪酸(化合物7)の調製
マグネティックスターラーバー及び還流冷却器を備えた1Lの三つ首丸底フラスコに、17.17g(150mmol)の3−フルオロフェノール、33.82g(165mmol)のエチル4−ブロモブチレート、24.88g(180mmol)炭酸カリウム、及び600mLの2−ブタノンを入れた。スラリーを加熱して還流させた。21時間亘って還流しながら攪拌した後に、反応混合物を25℃まで冷却して、濾過し、濃縮した。その残留物を水中に入れて、150mLの2N水酸化ナトリウム水溶液(300mmol)で処理した。反応混合物を加熱して30分間に亘って還流させ、25℃まで冷却した。茶色の溶液を、150mlの2N塩酸で酸性化させた。結果として得られたピンク色の固体を濾過により回収し、ヘキサンで洗浄して、25.04gが得られた。mp:53−54℃.燃焼分析 実測値:C,60.53%、H,5.79%、F,9.84% C10H11FO3の計算値:C,60.60、H,5.59、F,9.59%.1H NMR(d6−DMSO)、δ:12.1,bs,1H(COOH);δ7.20,dd,1H(ORに対してパラ位のH);δ6.7,m,3H(アリールのH);δ3.90,t,2H(Oに対してα位のCH);δ2.30,t,2H(COOHに対してα位のCH);δ1.87,p,2H(ArO及びCOOHに対してβ位のCH)。
【0056】
(実施例9)4−(2−クロロフェノキシ)酪酸の調製
マグネティックスターラーバー及び還流冷却器を備えた500mLの三つ首丸底フラスコに、12.88(100mmol)の2−クロロフェノール、22.54g(110mmol)のエチル4−ブロモブチレート、16.59g(120mmol)の炭酸カリウム、及び350mLの2−ブタノールを入れた。そのスラリーを加熱して還流させた。21時間に亘って還流しながら攪拌した後に、その反応混合物を25℃まで冷却させ、濾過して、濃縮させた。その残留物を400mLの水に入れて、100mLの2N水酸化ナトリウム水溶液(200mmol)で処理した。その反応混合物を加熱して120分間に亘って還流させて、25℃まで冷却させた。結果として得られた溶液を105mlの2N塩酸で酸性化させた。結果として得られた白色固体を濾過によって単離し、ヘキサンで洗浄して、20.68gの4−(2−クロロフェノキシ)酪酸が得られた。Mp:85−87℃.燃焼分析:実測値:C55.97,H 5.13%、Cl:16.55%;C10H11ClO3の計算値 C:55.96、H:5.17%、Cl:16.52%.1H NMR(d6−DMSO):δ12.1,bs,1H(COOH);δ7.42,dd,1H(Clに対してオルト位のH);δ7.29,t,1H(Clに対してパラ位のH);δ7.13,d,1H(ORに対してオルト位のH);δ6.95,t,1H(ORに対してパラ位のH);δ4.07,t,2H(Oに対してα位のCH);δ2.44,t,2H(COOHに対してα位のCH);δ1.98,p,2H(ArO及びCOOHに対してβ位のCH)。
【0057】
(実施例10)8−[2−(4−クロロフェノキシ)−2−メチルプロピオニル]−アミノカプリル酸の調製
8−アミノオクタン酸(3.2g、20mmol)及び水酸化ナトリウム(2.0g、50mmol)を50mLの水に溶解した。その溶液を氷浴で冷却した。次いで、2−メチル−2−(4−クロロフェノキシ)プロピオニルクロリド(4.6g、20mmol)を、その混合物を激しく混合しながらに滴下して加えた。その混合物を25℃で3時間に亘って冷却させた。濁った塩基性溶液を酢酸エチル(20ml×1)で抽出して、透明な溶液を作製した。0℃において塩酸水溶液を用いて、その溶液をpH1まで酸性化させた。シロップ状の沈殿物が形成した。シロップ状の沈殿物が0℃で3時間後に固体化した。結果として得られた固体を濾過によって単離して、空気中で乾燥させて、6.4gの粗生成物が得られた。酢酸エチル/n−へキサンから再結晶して、5.9g(84.5%)の所望の生成物が得られた。融点:94−96℃.HPLC Rt 6.42分.燃焼分析:実測値:C 60.88%、H 7.42%、N:3.87%、Cl:9.96%;計算値:C 60.75%、H 7.36%、N 3.94%、Cl 9.96%.1H NMR分析(d6−DMSO):δ12.0,broad s,1H(COOH);δ8.1,t,1H(NH)、δ7.3,d,2H(アリールのH);δ6.85,d,2H(アリールのH);δ3.1,m,2H(CH2 α NH);δ2.20,t,2H(CH2 α COOH);δ1.4,m,10H(CH2の残部);δ1.2,m,6H(CH3)。
【0058】
(実施例11)6−[2−(4−クロロフェノキシ)−2−メチルプロピオニル]アミノヘキサン酸の調製
6−アミノヘキサン酸(3.0g、23mmol)及び水酸化ナトリウム(2.0g、50mmol)を50mLの水に溶解させた。その溶液を氷浴中で冷却させて、2−メチル−2−(4−クロロフェノキシ)−プロピオニルクロリド(4.6g、20mmol)を、その混合物を激しく混合しながら滴下して加えた。その混合物を25℃で3時間に亘って攪拌した。濁った塩基性溶液を酢酸エチル(20ml×1)で抽出して、透明な溶液を得た。0℃において塩酸水溶液を用いて、その溶液をpH1まで酸性化させた。シロップ状の沈殿が形成した。そのシロップ状の沈殿を0℃で3時間に亘って固体化させた。結果として得られた固体を濾過によって単離して、空気中で乾燥させた。酢酸エチル/n−へキサンから再結晶させて5.4g(83.0%)の所望の生成物が得られた。Mp:61−63℃.HPLC Rt 5.40分;燃焼分析:実測値:C 58.62%、H 6.35%、N 4.17%;計算値:C 58.62%、H:6.35%、N:4.27%。1H NMR分析(d6−DMSO):δ12.0,broad s,1H(COOH);δ8.1,t,1H(NH);δ7.3,d,2H(アリール H);δ6.85,d,2H(アリールH);δ3.1,m,2H(CH2αNH);δ2.15,t,2H(CH2αCOOH);δ1.4,s,6H(CH3);δ1.4,m,4H(CH2);δ1.2,m,2H(middle CH2)。
【0059】
(実施例12)4−(4−フルオロ−2−メチル−フェノキシ)酪酸の調製
マグネティックスターラーバー及び還流冷却器を備えた200mlの三つ首丸底フラスコに、4.42g(34mmol)の2−フルオロ−4−メチルフェノール、7.58g(37mmol)エチル4−ブロモブチレート、5.67g(41mmol)炭酸カリウム、及び130mLの2−ブタノンを入れた。20時間に亘って還流しながら攪拌した後に、その反応混合物を25℃まで冷却して、酢酸エチル及び蒸留水で希釈した。層を分離させた。有機層を蒸留水及び塩水で洗浄した。炭酸カリウムで乾燥させて、1000mlのフラスコに移して、濃縮させた。その沈殿を蒸留水に溶解した。その溶液を40ml(80mmol)の2N 水酸化ナトリウム水溶液と混合した。その反応混合物をエステルが加水分解するまで(HPLCで測定)30分間に亘って加熱して還流させた。その混合物を、氷浴を用いて25℃まで冷却させた。その琥珀色の溶液を45mlの2N塩酸水溶液を用いて酸性化させた。結果として得られた白色固体を濾過によって単離し、水で二回洗浄した後に、ヘキサンで二回洗浄して、4.88g(68%)の所望の生成物が得られた。燃焼分析:実測値:C 62,07%、H 6.4%;計算値:C 62.26%、H 6.4%。1H NMR(d6−DMSO):δ12.1,s,1H(COOH);δ6.8−6.9,m,3H(アリール H);δ3.8,t,2H(ArOに対してα位のCH2);δ2.3,t,2H(COOHに対してα位のCH2);δ2.1,s,3H(Fに対してメタ位のCH3);δ1.8,m,2H(COOHに対してβ位のCH2)。
【0060】
(実施例13)4−(2−フルオロ−5−メチル−フェノキシ)−酪酸の調製
マグネティックスターラーバー及び還流冷却器と備えた200mlの三つ首フラスコに、4.99g(40mmol)の2−フルオロ−5−メチルフェノール、9.01g(44mmol)のエチル4−ブロモブチレート、6.63g(48mmol)の炭酸カリウム、及び120mLの2−ブタノンを入れた。スラリーを加熱して還流させた。14.5時間に亘って還流しながら攪拌した後に、反応混合物を25℃まで冷却し、濾過して、濃縮させた。その残留物を水中(200ml)に入れて、42ml(84mmol)の2N 水酸化ナトリウム水溶液で処理した。その反応混合物を加熱して2時間に亘って還流し、25℃まで冷却した。その黄色の溶液を45mlの2N塩酸水溶液で酸性化させた。結果として得られた白色固体を濾過によって単離し、水で二回洗浄し、次いで、ヘキサンで二回洗浄して7.64g(90%)融点62−64℃のものが得られた。燃焼分析:実測値 C:62.2%、H:6.19%;計算値 C:62.26%、H:6.17%。1H NMR分析(d6−DMSO):δ12.2,broad s,1H(COOH);δ7.0,m,2H(アリールH);δ6.7,s,1H(アリールH);δ4.0,t,2H(ArOに対してα位のCH2);δ2.4,t,2H(COOHに対してα位のCH2);δ2.21,s,3H(Fに対してパラ位のCH3);δ1.90,m,2H(COOHに対してβ位のCH2)。
【0061】
(実施例14)5−(2−クロロ−フェノキシ)−ペンタン酸の調製
マグネティックスターラー及び還流冷却器を備えた500mlの三つ首丸底フラスコに、12.86(100mmol)の2−クロロフェノール、23.49g(110mmol)のエチル5−ブロモバレレート、16.60g(120mmol)の炭酸カリウム、及び300mLの2−ブタノンを入れた。そのスラリーを加熱して還流させた。20時間に亘って還流させながら攪拌した後に(HPLCで完了したことを確認)、反応混合物を25℃まで冷却し、濾過して、濃縮させた。その残留物を水中(300mL)に入れて、100ml(200mmol)の2N水酸化ナトリウム水溶液で処理した。この懸濁物を加熱して2時間に亘って溶液になるまで還流させた。その溶液を25℃まで冷却した。氷を添加して、さらに0℃まで冷却した。その黄色の溶液を105mlの2N塩酸水溶液で酸性化させた。結果として得られた白色固体を濾過によって単離し、水で二回洗浄して、22.25g(97%)の所望の生成物が得られた。Mp 71−72℃。燃焼分析:実測値 C:57.66%、H:5.82%、Cl:15.5%;計算値 C:57.78%、H:5.73%、Cl:15.5%。1H NMR(d6−DMSO):δ12.1,broad s,1H(COOH);δ7.40,dd,1H(アリールH);δ7.25,m,1H(アリールH);δ7.10,dd,1H(アリールH);δ6.9,m,1H(アリールH);δ4.0,t,2H(ArOに対してα位のCH2);δ2.3,t,2H(COOHに対してα位のCH2);δ1.7,m,4H(CH2の残部)。
【0062】
本明細書に含まれる他の化合物は、当業者に既知の同様の方法を用いて調製することが可能である。
【0063】
(実施例15)ラットにおけるインスリンの経口送達
ヒト組換えインスリン(ICN Biomedicals,Aurora,OH)を脱イオン水(pH〜6.5)に溶解して、15mg/mlの濃度のインスリンのストック溶液を得た。下表1に示す送達剤化合物のナトリウム塩を脱イオン水に溶解して、200mg/mlの送達剤溶液を得た。遊離酸の形態の送達剤に、1当量の水酸化ナトリウムを添加することによってナトリウム塩とした。溶液をボルテックスして、超音波処理し、加熱した。必要な場合には、追加の水酸化ナトリウムを数μlの量で添加して、送達剤溶液の均一な溶解を達成した。塩酸又は水酸化ナトリウムのいずれかの添加によって、適当に、溶液をpH3.5から8.5に調節した。次いで、インスリンのストック溶液を送達剤溶液に添加して、最終的に0.5mg/mlのインスリン濃度を有する投与溶液を得た。可溶化及び薬剤添加の後に、脱イオン水を添加して投与溶液を最終容量にした。
【0064】
オスのSprague−Dawleyラットに、インスリンを単独又は送達剤との組み合わせにおいて強制経口投与(PO)によって投与した。0.22から0.27kgのラットを、投与前18から24時間に亘って絶食させた。Rusch 8 Frenchカテーテルを11cmの長さに切断して、1mlのシリンジにあわせた。そのシリンジを投与溶液で満たして、カテーテルをラットの口に挿入し、食道に供給した(10.0cm)。投与溶液は、ラットを直立状態に保持しながら、シリンジプランジャーを押して送達した。送達剤及びインスリンの用量は、表1に他に示さない限り、200mg/kg及び0.5mg/kgの各々であった。投与容量は1ml/kgであった。
【0065】
各血液サンプル回収時点で即時に、ラットを一時的に(〜10秒)二酸化炭素に曝露して弱らせた。77mmキャピラリー間を後眼窩洞に挿入した。典型的には、血液サンプルを、投与前(時間=0)及び投与の15、30、45、及び60分後に回収した。
【0066】
薬力学的反応を測定するために、携帯グルコメーター(OneTouch Ultra,LifeScan−−Johnson & Johnson,New Brunswick,NJ)を使用して、インスリン又はインスリン及び送達剤の投与後に全血グルコースを測定した。血液の最初の一滴を廃棄した後に、少量のサンプル(〜5から10μl)をグルコメーターの試験片(OneTouch Ultra,LifeScan)に接触させ、メーターによって血液グルコースの読み取りを実施した。サンプルは投与後の表1に示す時点のものである。
【0067】
【表2A】

【表2B】

【表2C】

【表2D】

【0068】
(実施例16)ラットにおけるアルガトロバンの送達
アルガトロバンを、送達剤を用いて及び用いないでラットに経口投与し、送達剤を用いないで静脈内投与した。使用したアルガトロバンの経口用量は4mg/kgであった。送達剤(4−(2,5−ジメチルフェノキシ)酪酸)のナトリウム塩の用量は200mg/kg(体重)であった。使用したアルガトロバンの静脈内用量は1mg/kg(体重)であった。
【0069】
ベースラインの血液サンプルを、投与前(時間=0)に後眼窩洞から得た。血液サンプルは、投与後の各種の時点において後眼窩洞から得た。アルガトロバンはオスのSprague−Dawleyラットに単独又は送達剤との組み合わせにおいて強制経口投与(PO)した。典型的には、ラット(一般的に0.22から0,27kgの重量)を投与の18から24時間前に絶食させた。Rusch 8 Frenchカテーテルを11cmの長さに切断して、1mlシリンジにあわせた。シリンジを投与溶液で満たして、カテーテルをラットの口に挿入し、食道に供給した(10.0cm)。投与溶液は、ラットを直立状態に保持しながら、シリンジプランジャーを押して送達させた。送達剤及びアルガトロバンの用量は、200mg/kg及び4.0mg/kgの各々であった。投与容量は1ml/kgであった。静脈内投与のためのアルバトロバンの用量は1mg/kgであり、1ml/kgの投与容量を用いた。各血液サンプル回収時点で即時に、ラットを一時的(〜10秒間)に二酸化炭素に曝露して弱らせた。77mmキャピラリー管を後眼窩洞に挿入した。血液サンプルを投与前(時間=0)並びに投与の10、20、及び40分後に回収した。
【0070】
アルガトロバンの血漿濃度は、HPLCアッセイによってGlaxo Smith Klineで測定した。結果を図1から6に示す。
【0071】
上述の特許、特許出願、試験方法、及び文献は、その全体の参照によって本明細書に取り込む。
【0072】
本発明の多数の変形例が、上述の説明に照らせば、当業者には明らかである。その様な明らかな変形例の全てが、添付の特許請求の範囲の意図する範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1A】

【化1B】

【化1C】

及びその製薬学的に許容される塩からなる群から選択される、送達剤化合物。
【請求項2】
【化2】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項3】
【化3】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項4】
【化4】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項5】
【化5】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項6】
【化6】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項7】
【化7】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項8】
【化8】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項9】
【化9】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項10】
【化10】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項11】
【化11】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項12】
【化12】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項13】
【化13】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項14】
【化14】

又はその製薬学的に許容される塩である、請求項1に記載の送達剤化合物。
【請求項15】
(A)活性薬剤;及び
(B)請求項1のいずれか1つの少なくとも1つの化合物
を含む組成物。
【請求項16】
前記活性薬剤が、生物学的な活性薬剤、化学的な活性薬剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記生物学的な活性薬剤が、少なくとも1つのタンパク質、ポリペプチド、ペプチド、ホルモン、多糖、ムコ多糖、炭水化物、又は脂質を含む、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
前記生物学的な活性薬剤が、BIBN−4096BS、成長ホルモン、ヒト成長ホルモン、組換えヒト成長ホルモン(rhGH)、ウシ成長ホルモン、ブタ成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン放出因子、インターフェロン、α−インターフェロン、β−インターフェロン、γ−インターフェロン、インターロイキン−1、インターロイキン−2、インスリン、ブタインスリン、ウシインスリン、ヒトインスリン、ヒト組換えインスリン、インスリン様成長因子(IGF)、IGF−1、ヘパリン、未分画ヘパリン、ヘパリノイド、デルマタン、コンドロイチン、低分子量ヘパリン、極低分子量ヘパリン、超低分子量ヘパリン、カルシトニン、サケカルシトニン、ウナギカルシトニン、ヒトカルシトニン、エリスロポイエチン(EPO)、心房性ナトリウム利尿因子、抗原、CHPC、モノクローナル抗体、ソマトスタチン、オクトレオチド、プロテアーゼインヒビター、アドレノコルチコトロピン、ゴナドトロピン放出ホルモン、オキシトシン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、卵胞刺激ホルモン、グルコセレブロシダーゼ、トロンボポイエチン、フィルグラスチム、GM−CSF、ポスタグランジン、シクロスポリン、バソプレシン、クロモリンナトリウム、クロモグリク酸ナトリウム、クロモグリク酸二ナトリウム、バンコマイシン、硝酸ガリウム、グルカゴン、DPP−4インヒビター、ペプチドYY、デスフェリオキサミン(DFO)、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTHのフラグメント、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン、これらの化合物の類似体、フラグメント、擬似体、及びポリエチレングリコール(PEG)修飾誘導体、並びにそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記生物学的な活性薬剤が、インスリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、GLP−1、ヘパリン、組換えヒト成長ホルモン、アルガトロバン、これらの化合物の類似体、フラグメント、擬似体、及びポリエチレングリコール(PEG)修飾誘導体、並びにそれらの任意の組み合わせから選択される、請求項16に記載の組成物。
【請求項20】
前記生物学的な活性薬剤がアルガトロバンである、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
前記生物学的な活性薬剤がインスリンである、請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
前記生物学的な活性薬剤がヒト成長ホルモンである、請求項19に記載の組成物。
【請求項23】
【化15A】

【化15B】

【化15C】

【化15D】

からなる群から選択される化合物とアルガトロバンとを含む組成物。

【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−502643(P2010−502643A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−526889(P2009−526889)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/077100
【国際公開番号】WO2008/027958
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(500139958)エミスフェアー・テクノロジーズ・インク (28)
【出願人】(309028640)
【出願人】(309028651)
【出願人】(309028662)
【出願人】(309028673)
【Fターム(参考)】