説明

流体のサンプリング及び試験のための閉鎖系システム及び方法

閉鎖系流体サンプリングシステムは、流体サンプルを受容するための第1ポートと、該第1ポートと流体連通しているサンプリングチャンバとを備える。一方向弁によって、第1ポートへの流体の逆流を防止しつつ、第1ポートからサンプリングチャンバへと流体を流すことが可能となる。サンプリングチャンバと流体連通している第2ポートによって、サンプリングチャンバから流体を取り出すことが可能となる。流体は、血小板、血漿、全血、若しくは赤血球などの血液成分とし得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、汚染の危険性を減じつつ、血液製造のような流体ソースから流体サンプルを得且つ流体サンプルについての試験を実施するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、輸血に関連する感染リスクの最も高きものは、細菌汚染された血液製剤によって起こる敗血性反応である。特に血小板は、典型的に、献血後、急速な細菌成長が進行する比較的温和な温度に維持されるため、非常に細菌汚染を受けやすい。およそ血小板2000ユニット当たり1つが細菌汚染されており、50000バッグ当たり1つが敗血症による死を招く。現在、細菌汚染されたユニットを受けるリスクは、HIVなどのウィルスにより汚染されたユニットを受けるリスクよりも高い。血小板輸注を必要とする患者は多くの場合に免疫系が弱っているという問題と重なり、汚染された血小板が導入される場合の感染のリスクはさらに高まる。
【0003】
この問題に取り組むべく、欧州の幾つかの国では、血小板の細菌スクリーニング法を採用している。また、米国では、米国血液銀行協会(the American Association of Blood Banks)が最近、全ての血小板製剤を細菌について試験するよう推奨するガイドラインを出した。
【0004】
血液製剤バッグに収容されている血液製剤を試験するためには、多くの場合、血液製剤バッグから少量の血液製剤を取り出すことが必要となる。これは、血液製剤バッグにシリンジを取り付けることにより実施し得る。そして、このシリンジを操作することで、計量された血液製剤サンプルを試験管へと取り出すことができる。この方法には、幾つかの欠点がある。シリンジには元々空気が入っており、これは、サンプルを汚染したり、血液製剤バッグ内に流入して血液製剤を汚染したりし得る。また、シリンジ内の細菌若しくは他の汚染物質により汚染された抽出サンプルは、血液製剤バッグへと逆流したり、はじめに過剰量のサンプルを抽出した場合には意図的に血液製剤バッグへと戻される場合がある。シリンジに関する他の欠点は、取り扱い難いことである。
【0005】
あるいはまた、血液製剤サンプルは、真空処理された柔軟なサンプルバッグを血液製剤バッグに接続することによって血液製剤バッグから取り出すことができる。重力によってサンプルをバッグ内へと送り込むと、バッグは膨張する。この方法は、血液製剤バッグへの逆流が許されるのに加えて、膨張時に所定の容積へとバッグが一貫して戻らないため、正確な量のサンプルをサンプルバッグに入れることは困難であるといった欠点を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
流体ソースから正確に計量された流体サンプルを容易に得ることができ、それを試験用バイアルへと移送させるための、閉鎖系流体サンプリングシステム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、システムは、流体サンプルを受容するための第1ポートと、該第1ポートと流体連通しているサンプリングチャンバとを備える。一方向弁によって、第1ポートへの流体の逆流を防止しながら、第1ポートからサンプリングチャンバへと流体を流すことができる。こうして、当該システムは、サンプリングシステム内の流体及び他の汚染物質が流体ソースへと流入して悪影響を及ぼすことを有利に防止することができる。サンプリングチャンバと流体連通している第2ポートによって、サンプルチャンバから流体サンプルを引き出すことができる。
【0008】
本発明の関連実施形態では、第2ポートは、非開放性とすることができ、無菌性の接続機器によって第1容器へと取り付けることができる。他の関連実施形態では、第2ポートは中空スパイクを備えることができる。該中空スパイクは、試験用バイアルとし得る第1容器の隔壁へと突き刺すための鋭い端部を有する。
【0009】
本発明の他の関連実施形態では、システムはコネクタを備えることができ、それにはY字型コネクタを用い得る。第1の導管は、一方の端部を第1ポートに、また他方の端部をコネクタに接続する。第2の導管は、一方の端部をサンプリングチャンバに、また他方の端部をコネクタに接続する。第3の導管は、一方の端部を第2ポートに、また他方の端部をコネクタに接続する。但し、コネクタは、Y字型コネクタである。一方向弁は、第1の導管の途中に配置することができる。
【0010】
本発明の別の関連実施形態では、システムは、サンプリングチャンバと流体連通しているガス排出口を備えることができ、当該ガス排出口は、サンプルにより追い出されるガスを排出するためのものである。クランプを用いることで、第1ポートから入ってくる流体の流れをさらに制御することができる。第1ポートは、第2の容器に取り付けることができ、それは、例えば、血小板、全血、赤血球、又は血漿を収容している血液製剤バッグとし得る。他の実施形態では、第1ポートは、最初、閉じるか又はガス排出口に取り付けることができ、そして、無菌性の接続機器によって第2の容器に取り付けることができる。
【0011】
本発明の他の態様によれば、閉鎖系流体サンプリングシステムは、サンプリングチャンバを備える。流体サンプルを受容するための第1の導管は、サンプリングチャンバと流体連通している。第1の導管の途中に配置された一方向弁によって、サンプリングチャンバからの流体の逆流を防止しながら、流体を下流のサンプリングチャンバへと流すことができる。当該システムはさらに、サンプリングチャンバから流体の取り出しを可能とする取り出し手段を備える。
【0012】
本発明の関連実施形態では、取り出し手段として、サンプルチャンバと流体連通している中空スパイクを備えることができ、該中空スパイクは鋭い端部を有する。この鋭い端部は除去可能なキャップで覆うことができ、それによって露出並びに不慮の損傷を防ぐことができる。当該システムは、例えば、中空スパイクの鋭い端部によって突き刺すことのできる隔壁を備えた試験用バイアルのような第1の容器を備えることができる。第1の容器は、中空スパイクの鋭い端部を突き刺す前に、真空処理することができる。Y字型コネクタとし得るところのコネクタによって、第1の導管、中空スパイク、及びサンプルチャンバ間を流体連通させることができる。
【0013】
本発明の他の関連実施形態では、取り出し手段として、サンプルチャンバと流体連通している第2の導管を備えることができ、該第2の導管は、一方向弁の下流に配置される。第2の導管は、中空スパイクに接続させたり、又は無菌の接続機器によって第1の容器に取り付けることのできる第1端部を閉じることができる。Y字型コネクタのようなコネクタによって、第1の導管、第2の導管、及びサンプルチャンバ管を流体連通させることができる。
【0014】
本発明のさらに他の関連実施形態では、第1の導管は、一方向弁の上流にあり且つ無菌の接続機器によって第2の容器に取り付けることができる第1端部をシールすることができる。第1の導管は、第2の容器と一体構成とすることができ、そして一方向弁の上流にある第1端部を第2の容器に取り付けることができる。第2の容器は、血小板、全血、赤血球、又は血漿を収容している血液製剤バッグとし得る。他の実施形態では、第1の導管は、一方向弁の上流にある第1端部を、フィルタを備えるガス排出口に取り付けることができる。
【0015】
本発明のさらに他の実施形態では、サンプルによって追い出されるガスを排出するためのガス排出口は、サンプリングチャンバと流体連通している。フィルタは、サンプリングチャンバとガス排出口との間に配置することができる。クランプを用いることで、第1ポートから入ってくる流体の流れをさらに制御することができる。
【0016】
本発明の他の態様によれば、流体ソースから流体サンプルを得る方法が提供される。当該方法は、流体ソースと流体連通している第1ポートを介して流体を導入することを包含する。第1ポートへの流体の逆流を防止しつつ、流体は、第1ポートからサンプリングチャンバへと流れることができる。流体は、サンプリングチャンバから、第2ポートを介して、例えば試験用バイアルへと引き出される。
【0017】
第1ポートはシールすることができ、そして、流体を導入することには、無菌の接続機器を用いて第1ポートを流体ソースに取り付けることが包含される。第1ポートを流体ソースに取り付けることには、第1ポートに熱及び/又は高周波(radio frequency)を適用することが包含される。一方向弁は、第1ポートとサンプリングチャンバとの間に配置することができる。
【0018】
本発明の他の関連実施形態では、サンプリングチャンバは、柔軟且つ弾性のものとし得る。第1ポートへと流体を導入することには、サンプリングチャンバを圧縮して真空とし、次いでサンプリングチャンバを緩めることが包含される。サンプリングチャンバに入ってくる流体によって追い出されたガスは排出することができる。第1ポートへと流体を導入することには、第1ポートを通過する流体の流れを制御するところのクランプを開くことが包含される。
【0019】
本発明の他の関連実施形態では、流体ソースは、血液成分バッグとし得る。流体は、血小板、全血、赤血球、又は血漿とし得る。第2ポートは、はじめは閉じているか、又はサンプリングチャンバと流体連通している中空チューブを備えることができる。中空チューブは、サンプルバイアルの隔壁に突き刺すための鋭い端部を備えることができる。サンプルバイアルは、真空を形成している真空処理された容積部を備えることができ、当該方法はさらに、その真空性に起因してサンプルチャンバからサンプルバイアルへと流体を汲み出すことを包含する。
【0020】
上記実施形態に関連する実施形態では、サンプリングチャンバは、システム又はサンプリングチャンバ内部の流体の所定容積を指し示す目盛りを備えることができる。当該目盛りにおって、オペレータは、流体ソースから得た流体サンプル量を正確に計ることができるようになる。
【0021】
サンプリングチャンバは、柔軟且つ弾性の材料から作製することができる。これによって、サンプリングチャンバを圧縮することによってサンプリングチャンバから流体を追い出すことができ、また、緩めることで、流体ソースから流体サンプルを汲み出すのに利用し得る真空を生成することができる。圧縮されたサンプリングチャンバを緩めると、サンプリングチャンバは所定の容積へと戻ることができる。他の実施形態では、サンプリングチャンバは、剛性材料から作製することができ、この場合、流体サンプルは、重力によって流体ソースからサンプリングチャンバへと供給することができる。
【0022】
これまでに述べた本発明の特徴は、添付の図面を参照すると共に、以下の詳細な説明を参照することによって、より容易に理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
定義−本説明並びに添付の特許請求の範囲において用いるとき、以下の用語は、別途記載のない限り、指示する意味を有することとする。
【0024】
ここで用いるとき、用語「閉鎖系流体サンプリングシステム」とは、システム全体を密閉シールすることによって又はサンプリングシステムへの全ての経路に無菌の障壁フィルタを設けることによってシールされている、機能上、閉じた流体サンプリングシステムを指す。
【0025】
ここで用いるとき、用語「血液製剤」とは、全血、又は限定はしないが、単独若しくは組み合わせて存在する、赤血球、白血球、血小板及び血漿のような、その構成成分を包含することとする。
【0026】
例示的な実施形態では、流体ソースから所望の1)へと正確に計量された流体サンプルを移送するための閉鎖系流体サンプリングシステム及び方法が提供される。概して、当該システムは、流体ソースへの流体若しくは他の汚染物質の逆流を防ぎながら、第1ポートを介して流体ソースからサンプリングチャンバへと流体サンプルを集めることを可能とする一方向弁を備える。得られたサンプルは、第2ポートを介してサンプリングチャンバから所望の位置へと移送される。所望の位置は、流体サンプルに関する種々の試験を実施する際に用いる容器とし得る。詳細は以下に述べる。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による、閉鎖系流体サンプリングシステム100を示す図である。システム100は、サンプリングチャンバ104と流体連通している第1ポート102及び第2ポート103を備える。第1ポート102は、血液製剤バッグに取り付け可能であり、それによって、血液製剤サンプルをサンプリングチャンバ104に移送することができる。第2ポート103は、サンプリングチャンバ104からのサンプリングの取り出しを可能とする。
【0028】
第1ポート102は、少なくとも第1の導管108を介してサンプリングチャンバ104と流体連通している。種々の実施形態では、第1の導管108は、第1ポート102を画定する入口を一端に備えることができる。当該入口は、プラスチック又は他の適切な材料から作製することができ、それによってSterile Connection Device(SCD)を用いて無菌形態にて血液製剤バッグに第1ポート102を取り付けることが可能とする。限定はしないが、SCDは、血液製剤バッグに第1ポート102を取り付ける際に、高周波及び/又は熱を利用することができる。
【0029】
血液製剤バッグに第1ポート102を取り付ける以前は、システム100に汚染物質が侵入できないように第1ポート102を閉じておくことができる。あるいはまた、第1ポートは、使用前にシステム100を滅菌するのに有利に利用することができるガス排出口を備えることができる。これは、例えば、ガス排出口を介して導管108へとエチレンオキサイド等の殺菌用流体を通すことによって達成することができる。望ましくない汚染物質がシステム100に侵入するのを防止するために、ガス排出口は、フィルタを備え、且つ/又はクランプを用いて選択的に開放することができる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、一方向弁160は、第1の導管108内に配置される。一方向弁160は、限定はしないが、逆止弁やフラップバルブのような当分野で既知の種々の種類のものを用いることができる。一方向弁160は、サンプリングチャンバ104から流体ソースへの流体の不慮の若しくは意図的な逆流を防止しつつ、流体をサンプリングチャンバ104へと流すことを可能とする。こうして、細菌、微生物若しくは他の汚染物質を含有する可能性のある、一方向弁160より下流の流体が流体ソースへと流入し悪影響を及ぼすのが防止される。流体ソースへの逆流が防止される流体としては、限定はしないが、システム100内に元々存在する空気及び/又は流体ソースから既に取り出した流体サンプルを挙げることができる。
【0031】
図1の実施形態に示すように、第1の導管108は、3方向コネクタ114に接続される。3方向コネクタは、さらに、第2の導管109及び第3の導管110を介して、それぞれ第2ポート103及びサンプリングチャンバ104に接続されている。第1の導管108内の流体の流れは一方向バルブ160に起因して一方向性であるが、第3の導管110内の流れは、二方向に流れることが可能である。こうして、第2の導管110内の流体は、流体サンプルが充填される際にはサンプリングチャンバ104へと流れることができ、また、流体サンプルが第2ポート103を介して所望の位置へと供給される際にはサンプリングチャンバ104を去ることができる。
【0032】
3方向コネクタ114は、限定はしないが、「Y」若しくは「T」字型コネクタを画定するように一体形成することができる。3方向コネクタ114がまた、コネクタ114により画定される分岐した流体流路をもたらすように組み合わせされた一連の構成部品から形成し得ることも理解されよう。3方向コネクタの代わりに、他の実施形態も予測可能である。例えば、第1の導管108を介して第1ポート102を直にサンプリングチャンバ104に接続すると共に、異なる導管を介して第2ポート103を直にサンプリングチャンバ104に接続することができる。
【0033】
サンプリングチャンバ104は、ガス排出口118を備えるか、さもなくばそれと流体連通させることができる。サンプリングチャンバ104に入ってくる流体サンプルによって追い出されたガス、及び/又はシステム100内を通された殺菌用流体は、ガス排出口118を介して排出することができる。ガス排出口118としては、限定はしないが、細菌フィルタなどのフィルタを挙げることができる。当該フィルタは、外部環境からシステム100内への汚染物質の侵入を防止し、それによって閉鎖系流体サンプリングシステムを維持するのに役立つ。ガス排出口118は、例えば、適切な弁若しくはクランプ140を用いて、サンプリングチャンバ104に選択的に接続することができる。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態によるサンプリングチャンバ104をより詳細に示す図である。サンプリングチャンバ104は、流体サンプルがサンプリングチャンバ104に行き来することを可能とする第1ポート201を備える。また、サンプリングチャンバ104は、図1に関して先に説明したようなガス排出口118と接続させ得る第2ポート202も備えることができる。
【0035】
サンプリングチャンバ104は、限定はしないが、剛性プラスチックのような剛性材料から作製することができる。剛性サンプリングチャンバ104内への流体サンプルの充填は、例えば、サンプリングチャンバ104よりも高い位置に配された流体ソースを用いて、重力に基づいてなし得る。流体サンプルは、クランプ130(図1参照)を開くことによって得られ、それによって、流体は、第1及び第3の導管108及び110を通って第1ポート102からサンプリングチャンバ104へと重力により流れることができる。種々の実施形態では、第2の導管109内に捕捉されたガスは、第2の導管109内への流体の流れを阻害する。サンプリングチャンバ104に入ってくる流体により追い出されたガスは、開いたガス排出口118を通ってサンプリングチャンバ104から出ることができる。サンプリングチャンバ104を所望のレベルにまで満たしたら、クランプ130を閉じることによって、第1ポート102を介して流体サンプルがさらにシステム100内に入ってくるのを防止することができ、ガス排出口118に通ずるクランプ140を閉じることによって、外部環境からガスがサンプリングチャンバ104に入ってくるのを防止することができる。
【0036】
他の実施形態では、サンプリングチャンバ104を柔軟且つ弾性の材料から作製することができ、例えば、それはポリ塩化ビニル(PVC)などの柔らかいプラスチックとし得る。サンプリングチャンバ104は、典型的に弾性であり、それによって、圧縮されたサンプリングチャンバ104を緩めると、サンプリングチャンバ104は定常時の所定の容積へと戻る。柔軟且つ剛性のサンプリングチャンバ104への充填は、はじめにサンプリングチャンバ104を圧縮して、サンプリングチャンバ104内のガスを開いたガス排出口118を介して追い出すことによって達成することができる。ガスを追い出したなら、ガス排出口118へ通ずるクランプ140を閉じて、サンプリングチャンバ104へのガスの再流入を防止し、そしてサンプリングチャンバ104を緩めてサンプリングチャンバ104を以前の形状(即ち、所定の容積)に戻す。こうしてサンプリングチャンバ104内に低圧領域が生成され、それによって、第1ポート102からサンプリングチャンバ104へと流体サンプルが吸引されるようになる。サンプリングチャンバ104は以前の形状及びそれに準ずる所定の容積へと戻るため、正確な量の流体を流体ソースから吸引することができる。サンプリングチャンバ104内に流体サンプルを吸引した後に、クランプ130を閉じることで、第1ポート102を介してさらに流体がシステム100内に入ってくるのを防止することができる。
【0037】
サンプリングチャンバ104は、流体ソースから所望の量の流体サンプルを得る際に、システム100のオペレータの手助けとなる種々の目盛り204を備えることができる。正確な量の流体サンプルを得ることによって、有利に、効果的な試験に必要となる最小限度の容積を確保し、且つ/又は血液製剤バッグ内に収容されている血液製剤の効能を減じることになる過剰の取り出しを制限することができる。
【0038】
目盛り204には、サンプリングチャンバ104の望ましい充填レベルに対応した少なくとも1つのラインや他のマークが含まれ得る。目盛り204にはまた、得られたサンプルの容積を示すマークに関連する記号や説明文も含まれ得る。指示容積は、サンプルチャンバ内の流体容積に対応させ得る。あるいはまた、指示容積は、一方向弁160から下流の流体容積に対応させ得る。
【0039】
サンプルチャンバ104内に所望の量の流体サンプルを移すことは、クランプ130を開き、そしてサンプリングチャンバ104に入った流体の量を、目盛り204によってマークされた所望の容積レベルと比較することによって達成することができる。マークされた容積レベルに流体サンプルが達したなら、クランプ130を閉じることによって、第1ポート102を通る流体の流れを停止させることができる。
【0040】
サンプリングチャンバ104内に流体サンプルを収集した後に、第2ポート103を介して流体サンプルを所望の位置に移送することができる。システム100から所望の位置への流体サンプルの移送は、第1ポート102を血液製剤バッグに取り付けたままで実施することができる。あるいはまた、流体サンプルを所望の位置に移送する前に、第1ポート102を血液製剤バッグから脱離させることができる。閉鎖した無菌形態で血液製剤バッグから第1ポート102を脱離させるためには、限定はしないが、導管108の、熱シール処理及び/又はグロメットの取り付け及び切断などの、当分野で既知の種々の方法を用いることができる。
【0041】
図1の実施形態において示すように、第2ポート103は、第2の導管109、3方向コネクタ114、及び第3の導管110を介して、サンプリングチャンバ104に接続されている。種々の実施形態では、第2の導管109は、第2ポート103を画定する入口を一端に備えることができる。第2ポート103を所望の位置に取り付ける以前は、第2ポート103を画定する入口は閉じておくことができ、また、プラスチックや他の適切材料から作製することができ、それによって、SCDを用いることで、第2ポート103を所望の位置に無菌形態にて取り付けることができる。
【0042】
他の実施形態では、第2ポート103は、第2の導管109と流体連通しており且つ流体がその中を流れることのできる少なくとも1つの経路を画定する中空スパイク160を備えることができる。サンプリングチャンバ104から流体サンプルを移送する前の、スパイク160からの流体サンプルの流出を防止するために、スパイク160をエラストマーから成る鞘にカプセル化しておき、流体の移送が望まれる際にスパイク160を突き刺すことができる。あるいはまた、又はエラストマーから成る鞘162と組み合わせて、クランプを、限定はしないが、第2の導管に配することができる。スパイク160はまた、不慮の接触に対する保護をスパイク160にもたらすキャップ164によって覆うこともできる。
【0043】
所望の位置は、限定しないが、種々の寸法、形状、及び用途の容器とし得る。第2ポート103を容器に接続したなら、システム100を容器よりも高い位置に配して、重力を利用して、システム100から容器へとサンプルを移送することができる。サンプリングチャンバ104が柔軟である実施形態では、流体サンプルを第2ポート103から押し出すようにサンプリングチャンバを圧縮することもできる。
【0044】
種々の実施形態では、容器は、流体サンプルを試験する際に用いることのできるバイアルとし得る。バイアル301としては、限定はしないが、図3(従来技術)に示すような隔壁302が含まれ得る。バイアル301を真空処理することによって、システム100の中空スパイク160が隔壁302に突き刺された際に、システム100内に収容されている流体サンプルは、真空によってバイアル301内に吸引されるようになる。
【0045】
サンプリングチャンバ104から所望の位置へと流体サンプルを移送した後に、ニードルガード166を第2の導管109を下方に滑らせ、中空スパイク160を覆うことができる。種々の実施形態において、ニードルガード166は、中空スパイク166上をクリップ若しくはスナップ留めして、中空スパイク160の適所にニードルガード166を固定し、システム100が再使用されることを効果的に防止することができる。
【0046】
図4は、本発明の一実施形態による、血液製剤バッグ402と一体構成されている、図1記載の閉鎖系流体サンプリングシステム100を示す図である。血液製剤バッグ402に第1ポート102を予め接続させることによって、無菌接続を確立する必要性がなくなり、それによって無菌に関する可能な限りの妥協を廃し、費用と労力が軽減する。
【0047】
システム100の構成要素は、医用グレードのプラスチック材料から作製するのが好ましい。医用グレートの材料としては、限定はしないが、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィン、若しくはこれらの材料の混合物が挙げられる。しかしながら、当該システムは、これらの材料に限定されず、特に流体サンプルとの適合性が問題とはならない実施形態においては、他の材料を用いることができる。
【0048】
上述の実施形態は、流体ソースに悪影響を及ぼすことなく、正確に計量された血液製剤若しくは成分のサンプルを移送するのに用いることができる。細菌検出のために血小板サンプルを移送するために適しているが、上述の実施形態は、全血、赤血球、血漿若しくは他の流体のために用いることもできる。計量物について実施される試験は、細菌検出に限定されるものではない。例えば、細胞数の算出並びに試験を実施することもできる。
【0049】
本発明に関する種々の例示的な実施形態を開示してきたが、当業者であれば、本発明の真の範囲から逸脱することなく、本発明の利点の幾つかを実現するであろう種々の変更及び改良をなし得ることは理解されよう。これらの及び他の自明な改良は、添付の特許請求の範囲に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態による閉鎖系流体サンプリングシステムを示す図
【図2】本発明の一実施形態によるサンプリングチャンバを示す図
【図3】隔壁を備える真空バイアルの図(従来技術)
【図4】本発明の一実施形態による、血液製剤バッグと一体構成の閉鎖系流体サンプリングシステムを示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体サンプルを受容するための第1ポート;
前記第1ポートと流体連通しているサンプリングチャンバ;
前記第1ポートへの流体の逆流を防止しつつ、前記第1ポートから前記サンプリングチャンバへと流体を流すことができる一方向弁;及び
前記サンプリングチャンバと流体連通している第2ポートであって、前記サンプリングチャンバから流体を取り出す、第2ポート、
を含んで成る、閉鎖系流体サンプリングシステム。
【請求項2】
前記第2ポートが中空スパイクを備え、前記中空スパイクが第1の容器に突き刺すための鋭い端部を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2ポートが、閉じており且つ無菌性の接続機器によって第1の容器に取り付けることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
コネクタ;
一方の端部が前記第1ポートに、他方の端部が前記コネクタに接続されている、第1の導管;
一方の端部が前記サンプリングチャンバに、他方の端部が前記コネクタに接続されている、第2の導管;及び
一方の端部が前記第2ポートに、他方の端部が前記コネクタに接続されている、第3の導管、
をさらに含んで成る、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コネクタが、Y字型コネクタである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記一方向弁が、前記第1の導管の途中に配置されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記サンプリングチャンバが、前記サンプリングチャンバ内の所定の流体容積を表示するための目盛りを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記サンプリングチャンバが、前記システム内の所定の流体容積を表示するための目盛りを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記サンプリングチャンバと流体連通しているガス排出口をさらに備え、前記ガス排出口が、サンプルによって追い出されたガスを排出するためのものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ガス排出口が、フィルタである、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1ポートが、閉じており且つ無菌性の接続機器によって第2の容器に取り付けることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の容器が、血液製剤バッグである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1ポートと流体連通している第2の容器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記第2の容器が、血液製剤バッグである、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1ポートがガス排出口に取り付けられており、前記ガス排出口がフィルタを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記サンプリングチャンバが、柔軟且つ弾性の材料から作製されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記サンプリングチャンバが、定常状態時に所定の容積を画定する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記サンプリングチャンバが、流体を前記サンプリングチャンバから追い出すように圧縮することができ、さらに、前記流体サンプルを吸引するための真空を生成するように緩めることができる、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
緩められた後に、前記サンプリングチャンバが所定の容積へと戻る、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記サンプリングチャンバが、剛性材料から作製されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項21】
前記一方向弁が、空気及び液体の少なくとも一方の逆流を防止する、請求項1に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1ポートから入ってくる流体の流れを制御するためのクランプをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項23】
サンプリングチャンバ;
前記サンプリングチャンバと流体連通している第1の導管であって、流体サンプルを重用するための第1の導管;
前記第1の導管に配置されており、前記サンプリングチャンバからの流体の逆流を防止しつつ、前記サンプリングチャンバへと流体を流すことができる、一方向弁;及び
前記サンプリングチャンバから流体を取り出すことができる取り出し手段、
を含んで成る、閉鎖系流体サンプリングシステム。
【請求項24】
前記取り出し手段が、前記サンプリングチャンバと流体連通している中空スパイクをそなえており、前記中空スパイクが、鋭い端部を備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記鋭い端部が、除去可能なキャップによって覆われており、それによって露出及び不慮の損傷を防止することができる、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記中空スパイクの前記鋭い端部により突き刺すことができる第1の容器をさらに含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記第1の容器が隔壁を備え、前記中空スパイクの前記鋭い端部が前記隔壁を突き刺すことができる、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記中空スパイクの前記鋭い端部によって突き刺される前に、前記第1の容器が真空処理されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
前記第1の導管、前記中空スパイク、及び前記サンプリングチャンバ間を流体連通させることができるコネクタをさらに含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項30】
前記コネクタが、Y字型コネクタである、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記取り出し手段が、前記サンプリングチャンバと流体連通している第2の導管を含み、前記第2の導管が、前記一方向弁の下流に配置されている、請求項23に記載のシステム。
【請求項32】
前記第2の導管の第1端部が閉じており、前記第1端部が、無菌性の接続機器によって第1の容器に取り付けることができる、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記第2の導管が、中空スパイクと接続されており、前記中空スパイクが、鋭い端部を備える、請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記第1の導管、前記第2の導管、及び鋭い端部を備える前記中空スパイク間を流体連通させることができるコネクタをさらに含む、請求項31に記載のシステム。
【請求項35】
前記コネクタが、Y字型コネクタである、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記第1の導管の第1端部がシールされており、前記第1端部が、前記一方向弁の上流にあり且つ無菌性の接続機器によって第2の容器に取り付けることができる、請求項23に記載のシステム。
【請求項37】
前記第2の容器が、血液製剤バッグである、請求項36に記載のシステム。
【請求項38】
前記第1の導管が第2の容器と一体構成であり且つその第1端部が第2の容器に取り付けられており、前記第1端部が前記一方向弁の上流にある、請求項23に記載のシステム。
【請求項39】
前記第2の容器が、血液製剤バッグである、請求項38に記載のシステム。
【請求項40】
前記第1の導管の第1端部がガス排出口に取り付けられており、前記ガス排出口がフィルタを備えており、前記第1端部が前記一方向弁の上流にある、請求項23に記載のシステム。
【請求項41】
前記サンプリングチャンバが、前記サンプリングチャンバ内の所定の流体容積を表示する目盛りを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項42】
前記サンプリングチャンバが、前記一方向弁の下流にある流体の容積を表示する目盛りを備える、請求項23に記載のシステム。
【請求項43】
前記サンプリングチャンバと流体連通しているガス排出口をさらに含み、前記ガス排出口が、サンプルによって追い出されたガスを排出するためのものである、請求項23に記載のシステム。
【請求項44】
前記サンプリングチャンバと前記ガス排出口との間に配置されたフィルタをさらに含む、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記第1の導管内の流体の流れを制御するためのクランプをさらに含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項46】
前記サンプリングチャンバが、柔軟且つ弾性である、請求項23に記載のシステム。
【請求項47】
前記サンプリングチャンバが、定常状態時に所定の容積を画定する、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記サンプリングチャンバが、流体を前記サンプリングチャンバから追い出すように圧縮することができ、さらに、前記流体サンプルを吸引するための真空を生成するように緩めることができる、請求項46に記載のシステム。
【請求項49】
緩められた後に、前記サンプリングチャンバが所定の容積へと戻る、請求項48に記載のシステム。
【請求項50】
前記サンプリングチャンバが、剛性材料から作製されている、請求項23に記載のシステム。
【請求項51】
前記一方向弁が、空気及び液体の少なくとも一方の逆流を防止する、請求項23に記載のシステム。
【請求項52】
流体ソースから流体サンプルを得る方法であって:
前記流体ソースと流体連通している第1ポートを介して流体を導入すること;
前記第1ポートへの流体の逆流を防ぎつつ、前記第1ポートからサンプリングチャンバへと流体を流すこと;及び
第2ポートを介して前記サンプリングチャンバから流体を取り出すこと、
を含んで成る、方法。
【請求項53】
前記サンプリングチャンバから取り出した流体を試験することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
試験することが、細菌検出及び細胞計数のうちの少なくとも一方を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記サンプリングチャンバと流体連通している第2ポートにサンプルバイアルを取り付けることをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記第1ポートが、前記流体ソースと一体構成であり且つ取り付けられている、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記第1ポートがシールされており、且つ前記流体を導入することが、無菌性の接続機器を用いて前記第1ポートを前記流体ソースに取り付けることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項58】
前記第1ポートを前記流体ソースに取り付けることが、前記第1ポートに熱を適用することを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項59】
熱を適用することが、高周波信号を適用することを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
前記第1ポートへの流体の逆流を防ぎつつ前記第1ポートから前記サンプリングチャンバへと流体を流すことが、前記第1ポートと前記サンプリングチャンバとの間に一方向弁を設けることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項61】
前記サンプリングチャンバが、柔軟且つ弾性であり、且つ前記第1ポートへ流体を導入することが、真空を生成するための前記サンプリングチャンバを圧縮し、次いで前記サンプリングチャンバを緩めて前記サンプリングチャンバ内に真空を生成することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項62】
前記サンプリングチャンバを緩めることが、前記サンプリングチャンバを所定の容積へと戻すことを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記サンプリングチャンバに入ってくる流体によって追い出されたガスを排出することをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記サンプリングチャンバが排出口と流体連通しており、前記方法が、前記排出口にフィルタを備え付けることをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項65】
前記第1ポートに流体を導入することが、前記第1ポートを通る流体の流れを制御するクランプを開くことを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項66】
前記サンプリングチャンバが所定の流体容積を表示するための目盛りを備えており、且つ前記第1ポートに流体を導入することが:
前記サンプリングチャンバに入ってくる流体の量と、前記目盛りにおって表示される容積レベルとを比較すること;及び
流体が前記目盛りに達したら、前記第1ポートを通る流体の流れを停止させること
を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項67】
前記流体ソースが、血液製剤バッグである、請求項52に記載の方法。
【請求項68】
前記流体が、血小板、全血、赤血球、及び血漿から成る流体群から選択される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
前記第2ポートが、前記サンプリングチャンバと流体連通している中空チューブを備え、前記中空チューブが鋭い端部を備え、前記サンプルバイアルが隔壁を備え、前記サンプルバイアルを前記第2ポートに取り付けることが、前記鋭い端部を前記隔壁に突き刺すことを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項70】
前記第2ポートがシールされており、且つ前記サンプルバイアルを前記第2ポートに取り付けることが、無菌性の接続機器を用いることを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記サンプルバイアルを前記第2ポートに取り付けることが、前記第2ポートに熱を適用することを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
熱を適用することが、高周波信号を適用することを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
前記サンプルバイアルが、真空を形成している真空処理された容積を含み、前記方法が、前記真空に起因して前記サンプリングチャンバから前記サンプルバイアルへと流体を吸引することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項74】
前記サンプリングチャンバを圧縮して、前記サンプリングチャンバ内の流体を前記サンプルバイアルへと押し出すことをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項75】
コネクタ;
第1の導管を介して前記コネクタに接続されている第1ポートであって、流体サンプルを受容するための第1ポート;
第2の導管を介して前記コネクタに接続されている第2ポートであって、流体サンプルを取り出すための第2ポート;及び
第3の導管を介して前記コネクタに接続されているサンプリングチャンバ、
を含んで成り、前記コネクタが、前記第1ポート、前記第2ポート、及び前記サンプリングチャンバ間を流体連通させることができる、閉鎖系流体サンプリングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−529744(P2007−529744A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504036(P2007−504036)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/008612
【国際公開番号】WO2005/089326
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(594202615)ヘモネティクス・コーポレーション (22)
【氏名又は名称原語表記】Haemonetics Corporation
【住所又は居所原語表記】400 Wood Road,Braintree,Massachusetts 02184,United Statesof America
【Fターム(参考)】