説明

流体を複数に小分けして無菌的に分与する方法および装置

流体を複数に小分けして分与する方法および装置。ポートと、注入口および流出口を有する可撓性のある分与チューブとを備える容器内に流体が保存されている。注入口がポートに一体封止されており、粘弾性バルブが流出口に取り付けられている。本発明の方法には圧縮ステップおよび圧縮を終了するステップを含み、この方法には、第1のチューブ部分とバルブとの間のチューブ部分内の圧力を解放するという圧縮ステップの終わりに実施されるさらなるステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は細菌に影響を受けやすい流体を個別に安全な無菌状態で分与する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
細菌に影響を受けやすい流体を分与装置を通じて無菌的に分与する方法の1つはバッグインボックス(BIB)タイプの容器内に流体を貯蔵することである。この容器は送達チューブを有し、送達チューブはチューブの流出口にある無菌の一方向弁を備える。無菌バルブの種類にはいわゆる粘弾性バルブ(visco−elastic valve)があり、これは円筒形状または切頭円錐形状を示すバルブ本体バルブ本体を備える。バルブ本体は1つまたはいくつかの流体送達ポートに連結される内部流路を備える。バルブは弾性シリンダも備える。弾性シリンダは弾性シリンダが流体送達ポート上におよび弁座上にきつく嵌合されるようにバルブ本体の部分よりも小さな内部部分を有する。
【0003】
そのようなバルブは、例えば米国特許第7,243,682号明細書、米国特許第5,836,484号明細書または国際公開第2006/063000号パンフレットに記載されている。分与はポンプという手段により達成される。ポンプは可撓性のあるチューブとチューブ内にある流体とに、その後バルブ本体内部流路と送達ポートとに圧力をかける。流体の圧力がバルブ外部の圧力を超えると、この圧力によって弾性シリンダがバルブ本体および送達ポートから離れる。その後、流体がバルブ本体と弾性シリンダとの間に流れ出る。ポンプが停止されると、バルブ本体外部の圧力が流体の圧力を超えるため弾性シリンダがバルブ本体にしっかりと挟持され、それによって流れがバルブを通過して戻ることは防止される。その結果一方向のみに流れることが可能となる。
【0004】
しかし、そのような分与装置では、2つの流体送達間の無菌状態がシステム全体にわたって維持されないことが確認されている。バルブ設計によって、ポンプが停止した後に粘弾性バルブが特定の背圧を維持するおそれがあり、流体の圧力が所定の低い圧力まで有効に低下するまでに数分を要する可能性がある。したがって、バルブが開位置に近すぎて完全かつ強固な閉鎖を確実にできないため、バルブが閉鎖した瞬間のバルブの状態は定かではない。
【0005】
開口し特定の液体流を送達するバルブから説明を開始すると、液体圧力の減少によって流量が減少し、バルブがいわゆる閉圧に達した場合にさらなる圧力減少によって流量がゼロに達するという状況になる。この時点で逆止弁はあまり安定した状態になく、開口に近いが依然閉じている。これは一般に少数の液滴をゆっくりと漏出しており残りの液体の無菌状態を損なっているおそれのあるバルブに代表される。その閉鎖点において、エラストマ膜を固体の弁座上に密着させることにより形成される一般的なバルブでは、膜が元々弁座上に密着し弁座に接している。しかしながら、バルブからの液滴または滴下が短時間(1分まで)で蓄積されることにより実証されるように、この密着はあまり堅固ではない。滴下の数分後、バルブの上流側にある送達システムの圧力は、バルブがある時間一定圧力を保持する値に達する。この圧力は保持圧力と呼ばれる。この段階において、逆止弁は微生物汚染に対して脆弱である。この現象は粘性流体が分与される状況において、または微粒子からなる流体において、特に確認されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の利点は分与方法およびポンプが停止した直後にバルブを確実に閉鎖する関連の分与装置を提案することである。
【0007】
本発明の実施形態は、流体を複数に小分けして分与する方法であって、流体が、ポートと、注入口および流出口を有する可撓性のある分与チューブとを備える容器内に保存され、注入口がポートに一体的に封止され、バルブが流出口に取り付けられる、方法に関する。このバルブは、
チューブ流出口から出る流体を受けるための入力ポートと、入力ポートにおいて始まり、少なくとも1つの出力ポートにおいて終わる内部流路とを有する送達ブロックと、
送達ブロックを覆うためのエラストマ膜であって、エラストマ膜の一部が出力ポートをカバーし、エラストマ膜の下流側端部がバルブ流出口を形成するように送達ブロックを覆うためのエラストマ膜と
を備える。
本方法は、
流体が圧縮され、かつバルブ送達ブロックの内部流路を通って下流側に押し出され、圧縮された流体が出力ポートにおいてエラストマ膜を伸ばし、エラストマ膜と送達ブロックとの間に流れ、バルブ流出口に達するように可撓性のある分与チューブの第1の部分が圧縮される圧縮ステップステップと、
圧縮ステップを終了するステップステップと
の2つの選択的なステップステップを含み、
チューブの第1の部分とバルブとの間のチューブの部分の圧力を解放するステップステップを含む、圧縮ステップステップの終わりに実施されるさらなるステップステップを含む。

【0008】
好ましくは、さらなるステップ時、チューブの第1の部分とバルブとの間のチューブ部分内の圧力が1psi未満である。
【0009】
一実施形態によれば、圧縮ステップは蠕動ポンプの回転により達成される。この実施形態では、圧力を解放するためのステップには、蠕動ポンプをポンピング方向と反対方向に回転するステップを含みうる。
【0010】
さらなるステップには、チューブの第1の部分の下流側に位置するチューブの第2の部分に短時間の圧縮を施すステップも含みうる。好ましくは、チューブの第2の部分とバルブとの間にある流体の一部がチューブから空にされるように短時間の圧縮によって十分な力をかける。このさらなるステップ時、短時間の圧縮によって1秒未満の間、力をかけることができる。そのような圧縮はピンチバルブにより行うことができる。
【0011】
最後の圧力解放ステップは、チューブ圧縮ステップの終了時に、好ましくは圧縮ステップの終了後1秒未満に実施される。
【0012】
一実施形態では、本発明の方法は100cPを超える粘度を有する流体を分与するために使用される。本発明では粘度値は周囲温度つまり21℃で測定した測度を示す。
【0013】
本発明の方法は、特に微粒子からなる流体を分与するためにも使用することができる。これらの微粒子は、好ましくは、最大でも200mmという大きさを示す。
【0014】
本発明の別の実施形態は、流体を複数に小分けして分与するための装置であって、流体がポートと注入口および流出口を有する分与チューブとを備える容器内に保存されており、注入口がポートに一体封止されており、バルブが流出口に取り付けられている、装置に関する。このバルブは、 チューブ流出口から出る流体を受けるための入力ポートと、入力ポートにおいて始まり、少なくとも1つの出力ポートにおいて終わる内部流路とを有する送達ブロックと、
送達ブロックを覆うためのエラストマ膜であって、エラストマ膜の一部が出力ポートをカバーするように、かつエラストマ膜の下流側端部がバルブ流出口を形成するように送達ブロックを覆うためのエラストマ膜と
を備える。
この装置は、チューブの第1の部分を圧縮するためのポンプを備え、
また、この装置は、チューブの第1の部分とバルブとの間のチューブの部分の圧力を解放するための手段を備える。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、ポンプは蠕動ポンプである。
【0016】
チューブ内の圧力を解放するための手段は、チューブの第2の部分に短時間の圧縮を施す圧縮手段とすることができる。チューブの第2の部分はチューブの第1の部分の下流側に位置する。そのような圧縮手段は挟持部材(pinch member)とすることができる。好ましくは装置が制御部を備える。制御部は挟持部材とポンプの動きを連続的に調整するように構成されている。
【0017】
蠕動ポンプが使用される場合、チューブ内の圧力を解放するための手段は、蠕動ポンプの回転方向を監視するように構成されている制御部とすることができる。
【0018】
本発明の別実施形態は、上述のような濃縮飲料材料を複数に小分けして分与するための装置と、希釈液供給回路と、濃縮飲料材料の複数回分与により分与された濃縮飲料材料の少なくとも一部を希釈液と混合するための再調整チャンバとを備える飲料製造マシンに関する。
【0019】
飲料製造マシンは濃縮飲料材料と希釈液との混合物を泡立てるための手段も備えることができる。これら手段は再調整チャンバに一体化されているか、再調整チャンバから分離されているかのいずれかとすることができる。
【0020】
マシンは、例えば乳ベースの材料濃縮液およびココアベースの材料濃縮液のような液体濃縮飲料材料を分与するために使用することができる。
【0021】
さらなる特徴および利点が本明細書中において説明され、以下の詳細な説明および図から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態による飲料製造マシンを示す図である。
【図2a】本発明の一実施形態に使用されるバルブがどのように作動するかを示す図である。
【図2b】本発明の一実施形態に使用されるバルブがどのように作動するかを示す図である。
【図3a】本発明の一実施形態の液体ヒータ用連結装置を示す斜視図である。
【図3b】本発明の一実施形態の液体ヒータ用連結装置を示す斜視図である。
【図3c】本発明の実施形態の一液体ヒータ用連結装置の斜視図を示す。
【図4】本発明の方法の一実施形態において実施される3つのステップを示す図である。
【図5】本発明の方法の一実施形態において実施される3つのステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は本発明による流体を複数に小分けして無菌的に分与するための装置7を含む飲料製造マシン7を示す。
【0024】
飲料製造マシン7は、希釈液タンク8とポンプ9とを備える希釈液供給回路を備える。一般に希釈液12は水である。回路には希釈液ヒータ(図示せず)も備えることができる。希釈液供給回路は希釈液を再調整チャンバ10に送達し、再調整チャンバ10には濃縮飲料材料も送達される。濃縮飲料材料の効果的な希釈が実現されるように、再調整チャンバ10は通常、希釈液12と濃縮液の混合を向上するように設計されている。この機能は再調整チャンバ内の希釈液ジェットの向きによっても得ることができる。
【0025】
濃縮飲料材料は流体を複数に小分けして分与するための装置14により再調整チャンバ10に送達される。装置はハウジング15を備える。ハウジング15内には濃縮飲料材料を貯蔵するためのおよび分与するための容器1が配置される。容器は、好ましくは、BIBのような可撓性のある容器である。この容器は任意選択で剛性のあるハウジング内に配置することができる。容器にはポート2がある。ポート2には注入口および流出口を有する可撓性のある分与チューブ3が封止されている。可撓性のある分与チューブ3は、押しつぶすことができる材料で形成されている。一方向弁4が流出口に取り付けられている。
【0026】
流体を複数に小分けして分与するための装置14は、可撓性のある容器からいくらかの流体を不連続な時間間隔で取り出すことができる。装置14は、その一方で、残りの流体を可撓性のある容器内に無菌的に貯蔵している。装置14はポンプ6を備える。ポンプ6はチューブの第1の部分31を瞬間的に圧縮して流体を複数回で送達し、その後送達を停止する。ポンプは好ましくは蠕動ポンプである。圧縮ステップ中、流体は圧縮されチューブを通り、その後バルブ4を通って下流側に押し出されるのに対し、ポンプが停止されると、流体はチューブおよびバルブ内の循環を停止する。しかし、蠕動ポンプが残留圧力をチューブ3に保持し、この残留圧力がバルブの有効な閉鎖を妨げる。
【0027】
流体を複数に小分けして分与するための装置6は圧縮手段5も備える。圧縮手段5は、チューブの第1の部分31の下流側に位置するチューブの第2の部分32に短時間の圧縮を施す。好ましくは、挟持部材は1秒未満、さらにより好ましくは0.5秒未満チューブを圧縮する。好ましくは、圧縮手段は、チューブを挟むために直線的に往復移動することができる挟持部材である。直線的に作動される圧縮手段が好適である。その理由は、チューブに短時間で強い圧縮力をかけることができるためである。この圧縮では、チューブ内のいくらかの流体が一方向弁内に押され、圧縮後には、圧縮ステップの終了時の圧力を下回る値まで、ならびにバルブの閉鎖圧力および保持圧力を大幅に下回る値まで、チューブ内の流体圧力が大幅に低下する。その後、チューブ内の流体がバルブの閉鎖圧力および保持圧力を下回る残留圧力を保持し、バルブの無菌閉鎖を確実にする。マシン7は、好ましくは、制御ユニット16を備える。制御ユニット16はポンプ6と圧縮手段5との相対的な動作を調整する。圧力解放ステップは、蠕動ポンプの回転部材をポンピング回転方向と逆の方向に回転させることによっても実施することができる。
【0028】
飲料製造マシン7は、再調整チャンバ10の下流側に配置されているホイッパのような、濃縮飲料材料と希釈液との混合物を泡立てるための手段11も備える。泡立てるための手段11は再調整チャンバ10に一体化することもできる。泡立てるための手段11は蒸気噴射手段または空気噴射手段でもよい。
【0029】
最後に、通常、飲料製造マシン7は、飲料がカップ13内に送達される送達領域17を備える。
【0030】
本発明の装置に使用されるバルブについて、図2aおよび図2bを参照してより明確に説明する。バルブ4は、入力ポート42を有する送達ブロック41を備える。入力ポート42は、チューブ流出口から出る流体を受けるために容器の可撓性のあるチューブ3に連結される。入力ポート42は内部流路43に通じている。内部流路43は入力ポートにおいて始まり、少なくとも1つの出力ポート44において終わる。バルブはエラストマ膜45を備える。エラストマ膜45は、前記可撓性のあるエラストマ膜の一部が出力ポート44をカバーするように送達ブロック41を覆う。
【0031】
図2aは、閉じているとき、つまり流路43内の流体がポンプ6または圧縮手段5により加圧されていないときのバルブを示す。この構成では、エラストマ膜45が出力ポート44を気密的に閉鎖している。
【0032】
図2bは、開いているとき、つまり流路43内の流体がポンプ6または圧縮手段5によりエラストマ膜45を出力ポート44から離すのに十分な圧力まで加圧されているときのバルブを示す。その後、流体は出口ポート44を自由に通過し、エラストマ膜45と送達ブロック41との間をバルブ流出口46まで循環する。好ましくは、エラストマ膜45は突出部48を含む。突出部48は、エラストマ膜45が送達ブロック41に沿って摺動することを避けるために、送達ブロック41の外部部分の溝47内に嵌合しうる。
【0033】
図3a〜図3bは、流体を複数に小分けして分与するための装置14を流体分与プロセスにおいて実施される各3つのステップで示す。ポンプは蠕動ポンプであり、このポンプは、ポンプを案内するための静的部材62と、回転することができ静的部材62により固定された可撓性のあるチューブの第1の部分31を押す可動部材61とを備える。
【0034】
図3aでは、可動式部材61は回転している。その後、流体が、可撓性のあるチューブ3内において圧縮されて、下流側のバルブ4内に押し動かされる。バルブ4は加圧された流体の力を受けて開く。
【0035】
このステップ中、圧縮部材5は停止したままである。
【0036】
図3bでは、可動部材61が回転を停止し、圧縮部材5がチューブの第2の下流側部分32内の流体を圧縮するように圧縮部材5が即座に作動している。その後、チューブの第2の下流側部分32内の流体を突如下流側に出し、その第2の部分とバルブとの間のすべての流体に圧力をかけ、それによってバルブ4を開く。好ましくは、圧縮部材はポンプ停止後1秒未満、さらにより好ましくは0.5秒未満作動される。
【0037】
図3cでは、圧縮部材5が作動を停止している間、ポンプ6は、上流側から流れる流体が補充されたチューブの第2の下流側部分32を解放するように、なお停止している。したがって、第2の部分32の下流側にあるチューブ部分の内部の全圧力は低く(好ましくは0〜1psi)、出口ポート44の上方においてエラストマ膜45の完全な閉鎖を達成するのに非常に有効である。可撓性のあるチューブ材料の特性は、異形チューブそれ自体が緩衝器として機能し、遅い解放を行うように選択することができる。
【0038】
本発明においては、流体分与の無菌状態を向上させるという利点がある。バルブはポンプ停止直後に閉鎖する。ポンプがポンピングを停止した後、滴下は生じない。
【0039】
本発明においては、無菌送達を向上させるために粘弾性バルブを実装する既存の無菌式分与装置に使用することができるという利点がある。
【0040】
本明細書中に記載される好適な実施形態に多様な変更および修正を施すことができることは当業者には明白であると理解されるべきである。そのような変更および修正は本対象の範囲および精神から逸脱することなく、かつその意図する利点を減じることなくなされうる。したがって、そのような変更および修正は添付の請求項によって網羅されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を複数に小分けして分与するための方法であって、
前記流体が、ポートと、注入口および流出口を有する可撓性のある分与チューブとを備える容器内に保存され、前記注入口が前記ポートに一体封止され、バルブが前記流出口に取り付けられ、
前記バルブが、
前記分与チューブの前記流出口から出る流体を受けるための入力ポートと、前記入力ポートにおいて始まり少なくとも1つの出力ポートにおいて終わる内部流路とを有する送達ブロックと、
前記送達ブロックを覆うためのエラストマ膜であり、該エラストマ膜の一部が前記出力ポートをカバーし、該エラストマ膜の前記下流側端部が前記バルブの流出口を形成するように前記送達ブロックを覆う、エラストマ膜と
を備え、
当該方法が、
前記流体が圧縮され、かつ前記バルブの前記送達ブロックの前記内部流路を通って下流側に押し出され、前記圧縮された流体が前記出力ポートにおいて前記エラストマ膜を伸ばし、前記エラストマ膜と前記送達ブロックとの間を流れることができ、前記バルブの前記流出口に達するように、前記可撓性のある分与チューブの第1の部分を圧縮する圧縮ステップと、
圧縮ステップを終了させるステップと、
前記分与チューブの前記第1の部分と前記バルブとの間の前記圧力を解放するステップを含む、前記圧縮ステップの終わりに実施されるさらなるステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記圧縮ステップが、蠕動ポンプの回転により実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記さらなるステップが、蠕動ポンプを前記ポンピング方向と逆の方向に回転することにより実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記さらなるステップが、前記分与チューブの前記第1の部分の下流側に位置する前記分与チューブの第2の部分に短時間の圧縮を施すステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記さらなるステップ時、前記短時間の圧縮が、前記分与チューブの前記第2の部分と前記バルブとの間にある前記流体を前記分与チューブから空にするのに十分な力を作用させる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記さらなるステップ時、前記短時間の圧縮が、1秒未満の間、力を作用させる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記さらなるステップ時、前記短い圧縮がピンチバルブにより行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記さらなるステップが、前記圧縮ステップの終了後1秒未満に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記流体が100cPを超える粘度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記流体が微粒子からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
流体を複数に小分けして分与するための装置であって、
前記流体が、ポートと、注入口および流出口を有する分与チューブとを備える容器内に保存されており、前記注入口が前記ポートに一体封止されており、バルブが前記流出口に取り付けられており、
前記バルブが、
前記分与チューブの前記流出口から出る流体を受けるための入力ポートと、前記入力ポートにおいて始まり少なくとも1つの出力ポートにおいて終わる内部流路とを有する送達ブロックと、
前記送達ブロックを覆うためのエラストマ膜であり、該エラストマ膜の一部が前記少なくとも1つの出力ポートをカバーし、かつ該エラストマ膜の前記下流側端部が前記バルブの流出口を形成するように前記送達ブロックを覆う、エラストマ膜と
を備え、
当該装置が、
前記分与チューブの第1の部分を圧縮するためのポンプと、
前記分与チューブの第1の部分と前記バルブとの間の前記分与チューブの前記第1の部分内の前記圧力を解放するための手段と
を備える、装置。
【請求項12】
前記ポンプが蠕動ポンプである、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記圧力を解放放するための前記手段が、前記分与チューブの前記第1の部分の下流側に位置する前記分与チューブの第2の部分に短時間の圧縮を施すための圧縮手段である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記圧縮手段が挟持部材である、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
挟持部材と前記ポンプの動きを連続的に調整するために設計された制御部を備える、請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記蠕動ポンプの前記回転方向を監視するために設計された制御部を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
飲料製造マシンであって、
当該飲料製造マシンが、濃縮飲料材料を複数に小分けして分与するための装置であり、流体が、ポートと、注入口および流出口を有する分与チューブとを備える容器内に保存されており、前記注入口が前記ポートに一体封止されており、バルブが前記流出口に取り付けられている、装置を備え、
前記バルブが、
前記分与チューブの前記流出口から出る流体を受けるための入力ポートと、前記入力ポートにおいて始まり少なくとも1つの出力ポートにおいて終わる内部流路とを有する送達ブロックと、
前記送達ブロックを覆うためのエラストマ膜であり、前記エラストマ膜の一部が前記少なくとも1つの出力ポートをカバーし、かつ前記エラストマ膜の前記下流側端部が前記バルブの流出口を形成するように前記送達ブロックを覆う、エラストマ膜と
を備え、
前記装置が、
前記分与チューブの第1の部分を圧縮するためのポンプと、
前記分与チューブの第1の部分と前記バルブとの間の前記分与チューブの第1の部分内の前記圧力を解放するための手段と
を備え
当該飲料製造マシンが、
希釈液供給回路と、
濃縮飲料材料の複数回分与により分与された濃縮飲料材料の少なくとも一部を前記希釈液と混合するための再調整チャンバと
を備える、飲料製造マシン。
【請求項18】
前記濃縮飲料材料と前記希釈液との前記混合物を泡立てるための手段を備える、請求項16に記載の飲料製造マシン。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2013−508233(P2013−508233A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535181(P2012−535181)
【出願日】平成21年10月23日(2009.10.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/061863
【国際公開番号】WO2011/049580
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】