説明

流体ディスペンサ

【課題】ディスペンサの使用後から次の使用までの間に泡状せっけんの液化または崩壊が生じたとしても十分な量の泡状せっけんを効果的に定量吐出する非加圧式のハンズフリーの泡状せっけんディスペンサを提供する。
【解決手段】本発明は、たとえ或る期間使われななかったとしても効果的にユーザの手を洗うために適切な量の流体を定量吐出するメンテナンスしやすいディスペンサを提供する。該ディスペンサから流体を定量吐出する方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、流体ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
公衆トイレ施設利用者は、公衆トイレ環境における人から人への病原菌及び細菌の感染度に対する意識の高まりから、手で触らなくてもトイレ内の全ての設備が自動的に作動することを願うことが多い。その結果、多くの公衆トイレが「ハンズフリー」すなわち「ノータッチ式(非接触式)」のトイレに変わってきている。そのようなトイレでは、便器、男性用小便器、手洗い蛇口、ソープディスペンサ、タオルディスペンサ及びドア開閉機構を含む全ての設備が自動式であり、利用者が触らなくても作動する。公衆トイレ内の設備に触ることが原因で発生し得るウイルス及び細菌の感染の機会はハンズフリーすなわちノータッチ式の公衆トイレ施設によって減少すると多くの利用者が考えている。
【0003】
オフィスビル及び他の同様な高級ビルでは、ビルの所有者や管理者は、ビルの装飾に合うように高級な公衆トイレ施設を提供したいと思うことが何度もある。ビル所有者や管理者が高級な公衆トイレを提供し得る1つの方法は、壁掛け式や、全てがカウンター上に設置されるオンカウンター式のディスペンサではなく、ノズル及びセンサがカウンター上に配置されるインカウンター式のソープディスペンサを提供することである。インカウンター式ソープディスペンサは通常、カウンターの上にディスペンシングノズルを有する。通常、インカウンター式ソープディスペンサは、せっけんを貯留するリザーバと、せっけんをリザーバからノズルへ移動させるためのポンプとを有する。リザーバ及びポンプは通常、カウンターの下に設置される。インカウンター式ソープディスペンサは、当分野で既知である。例えば、米国特許第6,142,342号明細書(特許文献1)及び米国特許出願公開US2009/0166381A1号公報(特許文献2)を参照されたい。これらのディスペンサは、ディスペンサ内に設けられたポンプの1作動毎に実質的に一定量のせっけんを供給する。
【0004】
近年、泡状せっけんが人気を集めている。一般的には、泡状せっけんは吐出時までリザーバ内に液体として貯留されている。吐出時には、泡ポンプがリザーバから液体をポンピングし、ポンプは液体を泡に変える。泡状せっけんは、対応する液状せっけんよりもずっと広がりやすい傾向がある。さらに、泡状せっけんは、一般的に液状せっけんよりも表面張力がずっと大きいので、跳ね返ったり手から流れ落ちたりして無駄になるせっけん量がより少ない。通常、ユーザは、同じ重さの液状せっけんよりも泡状せっけんの方が手洗いに利用できるせっけん量が多いと感じる。すなわち、ユーザは、手を洗うために十分な量の液状せっけんを手にしても、手洗い事象を完了するには不十分な量だと感じることがある。定量吐出されるせっけんの量が手洗い事象を完了するには不十分であると思えば、ユーザはたびたび、手洗い事象を完了するために追加で1回分以上の液状せっけんを要求することになる。その結果、泡状せっけんを定量吐出するディスペンサは、リザーバ内のせっけんの液体容積ベースで、液状せっけんを定量吐出するディスペンサと比較して、より多くの手洗い洗浄液を供給する傾向がある。
【0005】
インカウンター式泡状せっけんディスペンサには、通常、2つのタイプがある。1つはノズルにおいて泡を発生させる加圧方式であり、2つ目のタイプは非加圧方式である。加圧方式は、設置及び維持の費用が高い。非加圧方式は、通常、カウンターの下で泡を発生させ、チューブを介してノズルの出口に泡を送る。ディスペンサが次に使用されるまで、一定量の泡状せっけんがチューブ内にとどまる。しかし、時間が経つと泡が潰れて液状に戻る傾向がある。この過程は液化と呼ばれる。泡状せっけんの液化が起こると、ディスペンサは、効果的にユーザの手を洗うのに十分な量の泡状せっけんを吐出できないことがある。非加圧方式の方が、初期費用及び維持費が低廉であるという利点がある。
【0006】
液化に対処する1つの方法は、手洗いに必要な量より多い泡状せっけんを定量吐出することである。しかし、せっけんの供給量が多すぎると、ユーザは、手からせっけんを効果的に洗い流すために、より多くの水の使用を必要とする。これでは、水とせっけんが無駄になる。手洗い事象のたびに水とせっけんを無駄にすることは、ビル所有者にとってはビル経営の費用の増加につながる。
【0007】
当技術分野での別の問題は、流体ディスペンサが比較的長いディスペンシングチューブを有するとき、不使用期間中にディスペンシングチューブ内で流体が喪失する場合があるということである。これは多くの様々な要因によって生じ得るが、そのような要因には、例えば、いくつかある理由の中で特に、流体の蒸発、ディスペンシングチューブからの流体の漏れが含まれる。その結果、デリバリーチューブを有するディスペンサは、効果的にユーザの手を洗浄するために十分な量の流体、特に手洗い流体を定量吐出しないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第6,142,342号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開US2009/0166381A1号公報
【特許文献3】米国特許第5,443,569号明細書
【特許文献4】米国特許出願第12/329904号明細書
【特許文献5】米国特許第6,929,150号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ディスペンサの使用後から次の使用までの間に泡状せっけんの液化または崩壊が生じたとしても十分な量の泡状せっけんを効果的に定量吐出する非加圧式のハンズフリーの泡状せっけんディスペンサを提供することを目的とする。さらに、手洗い事象中に手を洗うのに十分な量の流体を常にユーザに供給する流体ディスペンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
概説すると、本発明は、たとえ長期間使われななかったとしても常に十分な量の流体を供給することになるメンテナンスしやすい流体ディスペンサを提供する。
【0011】
一実施形態では、本発明は、流体ディスペンサを提供する。流体ディスペンサは、流体を貯留するためのリザーバと、入口及び出口を有し、リザーバから入口まで流体を吸い込むポンプと、ポンプの出口に直接または間接的に接続されたディスペンシングチューブと、ノズルと、モータと、モータと通信可能なアクチュエータと、モータと通信可能なプロセッサと、プロセッサと通信可能であり、ユーザの有無を感知するセンサとを含む。ノズルは、ディスペンシングチューブに装着されかつ流体をユーザに吐出するように適合されている。ポンプを作動させるのはアクチュエータであり、アクチュエータはモータによって駆動される。プロセッサは、吐出サイクル間の時間間隔を測定し、吐出サイクル間の時間間隔に基づいてモータを1サイクルまたは複数サイクル作動させるように構成されている。センサはユーザの存在を感知した場合にプロセッサに入力信号を提供し、該入力信号に基づいてプロセッサは吐出サイクル間の時間間隔を測定し、さらに該時間間隔に基づいてモータを1若しくは複数サイクル作動させるための入力信号をモータに提供する。
【0012】
本発明の別の実施形態では、ディスペンサのプロセッサは、吐出サイクル間の時間間隔が所定の時間を下回る場合にはモータを1サイクル作動させ、吐出サイクル間の時間間隔が所定の時間を上回る場合には複数サイクル作動させる。
【0013】
本発明のディスペンサは、ポンプの出口とディスペンシングチューブとの間に配置されたサックバック機構を有することもできる。サックバック機構は、使用後から次の使用までの間にディスペンシングチューブ内に残っている流体がノズルから滴り落ちることを防止する働きをする。
【0014】
本発明の一実施形態では、ポンプは、リザーバから入口を通って泡前駆物質を吸い込む泡ポンプであってよい。泡ポンプは、泡前駆物質と気体を混ぜ合わせることによって泡を形成する。
【0015】
別の実施形態では、流体ディスペンサからユーザに流体を定量吐出する方法が提供される。本方法は、センサ、モータ及びポンプを有する流体ディスペンシングシステムを提供するステップを含む。本方法では、ディスペンシングシステムから流体を要求する現在のユーザの有無を感知し、現在の流体要求と前回の流体要求との間の経過時間を測定する。この経過時間は、所定の時間と比較される。次に、経過時間が所定の時間を下回る場合にはモータを1サイクル作動させ、経過時間が所定の時間を上回る場合には複数サイクル作動させる。
【0016】
本発明の方法及びディスペンサにおいて定量吐出され得る流体は、液状せっけん、液体殺菌剤、ジェル状せっけん、泡状せっけん前駆物質または液状殺菌剤前駆物質であってよい。
【0017】
本発明のさらなる実施形態では、所定の時間は約10分間ないし約6時間である。流体が泡状せっけんまたは殺菌剤であるとき、所定の時間は泡の液化時間と相互に関連がある。通常は、定量吐出されている流体が泡前駆物質からの泡であるとき、所定の時間は約10分間ないし約1時間である。
【0018】
本発明の他の実施形態では、ディスペンサの追加的特徴として、カウンターを貫通して延設された取付手段によりカウンター上に取り付けられているノズルを含むことができる。本発明はまた、プロセッサ、センサ及びモータに接続された電源を有することができる。
【0019】
本発明の特定の実施形態では、複数サイクルは2または3サイクルである。
【0020】
1つの特定の実施形態では、本発明のディスペンサ及び方法において、ディスペンサは約0.45mlないし約2.0mlの量の流体を吐出する。より具体的な実施形態では、ディスペンサは約0.55mlないし約0.65mlの流体量を定量吐出する。
【0021】
本発明は、たとえ長期間使用されていなかったとしても効果的にユーザの手を洗うために適切な量の流体を定量吐出することになるメンテナンスしやすい流体ディスペンサを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】流体ディスペンサ及び該ディスペンサのディスペンシング部分に取り付けられたリザーバを示す。
【図2】上部部分及び下部部分が分離された状態にある流体ディスペンサを示す。
【図3】流体ディスペンサにおいて使用可能なポンプ機構の切取図を示す。
【図4】カバーを取り除いたディスペンサの上部部分の斜視図を示す。
【図5A】本発明において用いることができるモータ動力伝達システムの正面図を示す。
【図5B】本発明の或る実施形態のアクチュエータ駆動ホイール及びアクチュエータ案内部材の側面図を示す。
【図5C】本発明の或る実施形態のアクチュエータ案内部材の背面図を示す。
【図5D】本発明において用いることができるモータ動力伝達システムの実施形態の上面図を示す。
【図6】本発明のディスペンサにおいて使用可能な、例示的な配線図を示す。
【図7】本発明のディスペンサにおいて使用可能な、複数サイクルをいつ用いるかを決定するための流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
定義
【0024】
本明細書において用いられるとき、「含む」、「含んでいる」なる語及び語根「含む」からの他の派生語は、任意の定められた機能、要素、整数、ステップ、または構成部品の存在を規定する非限定的な用語であるものとし、1若しくは複数の他の機能、要素、整数、ステップ、構成部品、またはそれらの群の存在または追加を排除する意図はないことに留意されたい。
【0025】
発明の詳細な説明
【0026】
以下の本発明の詳細な説明において、添付の図面を参照する。添付の図面は、本発明の一部をなし、例として、本発明を実施することができる具体的な実施形態を示している。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することができるように十分詳細に記載されているが、当然のことながら、他の実施形態を用いることもできるし、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、機械的変更、手順の変更、または他の変更を行うこともできる。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそのような特許請求の範囲を適用されるに足る等価なものの全ての範囲によってのみ画定される。
【0027】
本発明のディスペンサは、インカウンター式ディスペンサであってもよいし、カウンター上に設けられるアバブカウンター式ディスペンサであってもよい。アバブカウンター式ディスペンサは、ポンプとノズルとの間で流体がデリバリーチューブを介して吐出口(デリバリースパウト)に運ばれるような壁掛け式ディスペンサであってよい。しかし、大体において、本発明はインカウンター式ディスペンサにおいてより有用であろう。従って、トイレや、手洗いまたは消毒が必要とされ得る他の施設内において、カウンターを貫通して設置されるインカウンター式ディスペンサの観点から、本発明について説明する。
【0028】
本発明についてさらに理解するために、本明細書の図面に目を向ける。図1は、標準的なトイレ施設内でカウンター11に取り付けられている本発明の自動ディスペンサ装置10を示している。図のように、ディスペンサ装置は、洗面ボウル16に隣接して配置されたカウンター上部分14を有するディスペンサ設備12を含む。図のように、カウンター上部分14にはディスペンシングヘッドすなわちノズル18が含まれ、ディスペンシングヘッド18からは吐出口20が延出している。吐出口20は、従来の方式でユーザの片手または両手に流体を供給するように配置されかつ構成されている。図のように、吐出口20は洗面ボウル16の上方に配置されているので、流体が偶発的にディスペンシング装置から吐出されても、流体はカウンター11ではなく洗面ボウル16に向かって流れることになる。ディスペンサ装置から流体を定量吐出するために、ユーザが吐出口20の下に片手または両手をかざすと、センサ21が吐出口20の下にあるユーザの片手または両手を感知する。本発明で使用可能な適切なセンサは、吐出口20の下でユーザの片手または両手の有無を感知する任意のタイプのセンサである。例となるタイプのセンサは、赤外線(IR)センサである。センサ21が吐出口の下でユーザの片手または両手を感知すると、電子的手段が作動し、或る量の流体がユーザの手へ送られる。
【0029】
ディスペンサ設備12はカウンター下部分24を含み、カウンター下部分24は、ディスペンサ設備12をカウンターに固定する取付システム25を有する。取付システム25は長寸チューブ26を有し、長寸チューブ26は、カウンター11に画定された孔を貫通して延在する概ね長寸の中空チューブである。「中空」の意図するところは、長寸チューブ26の中を通って、カウンター11より上に位置する長寸チューブ26の近位端26Pから、カウンター11より下に位置する長寸チューブ26の遠位端26Dまで延在する通路またはチャンネル(図1に図示せず)を、チューブが有しているということである。長寸チューブ26は、長寸チューブ26の近位端26Pにフランジ23を有し、フランジ23は、カウンター11より上に配置されている。フランジ23はカウンター11の孔よりも大きいサイズのもので、フランジ23は、長寸チューブ26がカウンター11をつき抜けて落ちないようにする働きをする。図1に示されているように、取付システム25は、カウンター11の下に延出している長寸チューブ26の一部と結合した固定機構28も有する。図1に示されている取付システムは、本発明において用いることができる取付システムの一種であり、特許文献2により詳細に説明されている。特許文献2は引用を以て本明細書の一部となす。他のタイプの取付システムを用いてもよいことに留意されたい。例えば、取付システム25は、ねじ山の付いた長寸チューブであってよいし、固定機構は、長寸チューブのねじ山と螺合するナット(図示せず)あってよい。
【0030】
カウンター下部分24は、長寸チューブ26の遠位端26Dに位置する接続部材30も有する。接続部材30の上端部において、接続部材30は長寸チューブ26の遠位端26Dに取り外し可能に接続されている。接続部材30は、ディスペンサ装置10から定量吐出されることになる流体を収容するリザーバアセンブリ32を支持する。リザーバアセンブリ32の流体を使い切ったときにリザーバアセンブリ32を取り外して交換することができるように、接続部材の下端部31(リザーバアセンブリ接続面とも呼ばれる)において、リザーバアセンブリ32は接続部材30に取り外し可能に接続されている。
【0031】
ディスペンシング装置10は、長寸チューブ26の遠位端26Dと接続部材との間に配置されたモータハウジング202をさらに有する。モータハウジング202は、ディスペンシング装置10の自動性を制御する制御電子機器を含むこともできる。モータハウジングには電源ハウジング204が取り付けられており、電源ハウジング204には、本発明の範囲内の自動ディスペンシング装置10に電力を供給するために用いられる電源または変圧器が保持されている。
【0032】
図2を参照すると、一実施形態では、リザーバアセンブリ32は主容器121及び上部部分122を含む。上部部分122は、接続部材30上に設けられた相補的な接続手段にぴったりと収まる接続手段40を有する。すなわち、接続部材30は、相補的な接続手段を有することによってディスペンシング装置10上にリザーバアセンブリ32を保持する働きをし、相補的な接続手段によって、接続手段40は主容器をディスペンシングアセンブリに効果的に保持することができる。或る適切な接続手段が特許文献2に開示されており、特許文献2は引用を以て本明細書の一部となす。
【0033】
リザーバアセンブリ32は、ディスペンサアセンブリから延出するディスペンシングチューブ119を有する。ディスペンシングチューブ119は、一般的には、定量吐出されるべき流体をポンプ114(図3に図示)からディスペンシングヘッド18の出口20まで運ぶ長寸チューブである。流体は、ディスペンシング端部118を通ってディスペンシングチューブの外に出る。
【0034】
図2は、上部部分122が上に載っている主容器121を示しており、図3は、リザーバの内部の仕組みが見えるように上部部分を取り除いた主容器121を示している。主容器121は、ディスペンサ10から定量吐出されることになる流体22を保持及び収容する働きをする。主容器121は、図2には示されていないが、最上部に開口部123を有することになる。主容器はまた、開口部付近にネック部124を有することができ、主容器のネック部124は、主容器121に開口部を形成する一般的に、上部部分122は、主容器121のネック部124において主容器121に装着可能である。上部部分122が主容器121に取り外し可能に取り付けられるような方法で、または上部部分122が主容器122に取り外し不能に取り付けられるような方法で、上部部分122を主容器121に取り付けることができる。例えば、超音波溶接、接着手段、または上部部分122を主容器121に取り外し不能に装着することを達成する他の適切な手段を用いて、上部部分122を主容器121にシールすることができる。上部部分122が主容器121から取り外し可能であることが望ましい場合には、ねじ山(図示せず)を上部部分122上に、図4に示されている相補的なねじ山128を主容器121上にそれぞれ設けるなど、既知の方法を用いて、上部部分122を主容器121と結合させることができる。他の同様な方法を用いて、上部部分122を主容器121に取り外し可能に取り付けることもできる。
【0035】
図3に示されているように、主容器121内にはポンプ114が配置されている。図3に示されているように、ポンプ114は、主容器121の開口部123内に配置されており、一般的には、主容器のネック部124に配置される。ポンプ114を、主容器121の上部部分122に配置することも、主容器121の底部に配置することも可能である。本発明の説明にあたり、ポンプに関しては、通常、主容器121のネック部124に配置されているものとして説明する。一般的に言えば、ポンプ114は、入口141、出口142及び復元手段143を有する。ほとんどのポンプと同様に、ポンプ114は、待機段階と、吐出段階と、充填段階とを有する。図3に示す待機段階では、ポンプ114の機能は停止しており、流体を能動的に充填することも吐出することもしてない。ポンプの吐出段階は、1ショット分の量の流体がポンプの出口142を通ってポンプ114から放出される段階である。ポンプ114の充填段階では、1ショット分の量の前駆物質流体22がリザーバ112から入口141を通ってポンプ114内に吸い込まれる。通常、流体はディップチューブ67を通ってポンプ114の入口に吸い込まれる。復元手段143は、ポンプ114を吐出段階の終わりから待機段階に戻すことができる。ポンプ114が吐出段階の終わりから待機段階に戻っているとき、ポンプ114は充填段階にある。本発明において使用可能なポンプ114のさらなる詳細については後述する。
【0036】
図3に示されているように、ディスペンサ10にポンプ取付要素120を設けることができる。このポンプ取付要素120を用いて、ポンプ114と、サックバック機構116がある場合にはサックバック機構116とを、主容器のネック部124内に保持しかつ/または取り付けることができる。ポンプ取付要素120は、図3に示されている主容器121の開口部123に収まり、開口部内に取り外し不能に取り付けられるかまたは開口部内に取り外し可能に取り付けられることができる。あるいは、ポンプ取付要素120を、ディスペンサの上部部分122と関連付けることができる。すなわち、ポンプ取付要素120をリザーバアセンブリ32の上部部分122に取り外し可能に接続することができる。別の構成では、ポンプ取付要素120が上部部分122の底面を形成するように、ポンプ取付要素120をディスペンサの上部部分122に取り外し不能に接続することができる。あるいは、ポンプ114を主容器121内に収納することもできる。
【0037】
図3に示されているように、ポンプ装置114は、上記したように主容器121のネック部124の内部にあり、リザーバ112の主容器121から流体または流体前駆物質22を吸い込みかつ流体を長寸チューブ119のディスペンシング端部118及びディスペンサ10の吐出口20から外に出す働きをする。製造効率を高めるために、有利には、広く出回っている「標準在庫」部品からポンプ装置114を作ることができる。本発明の一実施形態では、ポンプ装置114は、他の発泡装置とともに広く用いられているタイプのよく使われている泡ポンプである。適切なポンプは、例えばレクサム・エアスプレー社(Rexam Airspray, Inc.。オフィス所在地は 3768 Park Central Blvd, North, Pompano Beach, Florida, USA)及びリーケ社(Rieke Corporation。オフィス所在地は 500 W. 7th Street, Auburn Indiana, USA)を含む様々なポンプ製造業者から購入できる。適切な市販のポンプは、レクサム・エアスプレー社から市販されているF2泡ポンプである。他にも多くのモデルの泡ポンプも市販されており、ショットサイズなどの変数に応じて利用することができる。市販のポンプ装置を用いることもでき、ディスペンサ装置10において使用するために、用途またはディスペンサ装置10から定量吐出される流体に応じて、幾通りかの方法で改変してもよいし、しなくてもよい。
【0038】
本発明において用いられ得る例示的なポンプについてさらに理解するために、再び図3に目を向ける。図のように、ポンプ装置114は泡ポンプであり、外側管状ピストン62と、ポンプシリンダ66の内側に位置する内側管状ピストン64とを含む。ディスペンサから定量吐出されることになる流体が非泡状流体であるときには、本発明のディスペンサにおいて泡ポンプでないポンプを用いることもできることに留意されたい。図のように、ポンプシリンダ66は幅広部分66W及び幅狭部分66Nを有する。外側管状ピストン62、ポンプシリンダ66の幅広部分66W及び内側ピストン64の外面は、空気チャンバである第1チャンバ68を形成する。内側ピストン64及びポンプシリンダ66の幅狭部分66Nは、流体チャンバである第2チャンバ69を形成する。ポンプ装置114はキャップ要素70をさらに含み、キャップ要素70は、ポンプシリンダ66に対して軸方向に固定された関係で維持されている。キャップ要素70は、リザーバ12内のポンプ装置114を、より具体的には図のようにポンプ取付要素120に取り付けるために有利に用いられ、ポンプ取付要素120は、主容器121内またはリザーバアセンブリ32の上部部分122のいずれかに含まれる。例えば、図の実施形態では、ポンプ取付要素120は、ねじ部76を有する円盤形部材として構成されている。ねじ部76の外部のねじ山は、図3に示されているようなキャップ要素70の内部のねじ山と係合する。他の適切な手段を用いて、リザーバ112内にポンプアセンブリ114を保持することもできる。
【0039】
係合要素すなわちアクチュエータ126が、ポンプのピストンアセンブリ61と通信可能な状態にある。一般的に、アクチュエータ126はピストンアセンブリ61に物理的に接続されることになる。図の実施形態では、アクチュエータ126は、円筒形部分79及び円盤形フランジ80を有するように構成されている。ポンプ114のピストン61に接続されるのは、一般的には円筒形部分79である。一般的に、アクチュエータ126はリザーバアセンブリ32の中心軸線付近に位置しており、そのことで後述する利点が得られる。アクチュエータ126の他の特徴は、接続構造129によって互いに接続されている上側構造127及び下側構造128である。上側構造は、上面132を有する。アクチュエータ126の往復運動は、ポンプシリンダ66内でピストンアセンブリ61を変位させることになる。ピストンアセンブリ61は通常、ポンプ復元手段143の力により、図3に示されているように、上昇位置(静止位置)へ付勢される。ポンプ復元手段は、圧縮性部材であってよく、あるいは、電子的構成では、モータを用いてポンプを復元させることができる。適切なポンプ復元手段143には、図3に示されているようならせんバネが含まれる。
【0040】
上記したように、図3に示されているポンプアセンブリ114は泡ポンプである。図の泡ポンプは、主容器121からの液体22をポンプ構造内の空気と混合する。外側ピストン62には空気吸入開口部72が含まれ、空気吸入開口部72により、空気は外側ピストン62を通過して空気チャンバ68に入ることができる。さらに、外側ピストン62には排気通路73が設けられ、排気通路73により、空気チャンバ68内にある空気は空気チャンバ68から抜け出ることができる。空気チャンバ68内の空気が空気吸入開口部72から抜け出さないようにするために、空気吸入開口部72の近くに逆止弁74が配置されている。逆止弁74は、ポンプ114の充填段階では開いており、吐出段階では閉じている。この逆止弁74は、空気及び/または流体が充填段階で空気チャンバ68に入り、ポンプの充填段階で排気通路73から抜け出ることも防止する。この逆止弁の動作については米国特許第5,443,569号明細書(特許文献3)に詳細に記載されており、特許文献3は引用を以て本明細書の一部となす。
【0041】
ポンプ装置114には、確実に液体がポンプを通過して適切に流れるようにするために、追加の逆止弁84、85及び86がさらに設けられている。逆止弁86は、ポンプシリンダ66の底部付近にあり、内側ピストン64が上昇方向(充填段階)に変位するときに、液体22をポンプの入口141から下側液体チャンバ69内に吸い込むことができる。内側ピストン64が下降方向(吐出段階)に変位するときには、逆止弁85は、液体22を下側液体チャンバ69から上側液体チャンバ90内へ流入させることができる。さらに、逆止弁84は、流体を上側ポンプチャンバ90から流出させ、混合チャンバ92内に流入させることができる。逆止弁84及び85は、同時に開きかつ同時に閉じる。混合チャンバ92内では、空気チャンバ68からの空気が上側液体チャンバ90からの液体22と混合される。空気と液体との混合により泡流体が生じ、泡流体は多孔質部材93を通って押し出される。泡流体の泡を均一にするために、多孔質部材93は、多孔質ネットまたは篩のような構造をとっている。流体は、その後、ポンプ14の出口142を通って押し出される。様々な異なる逆止弁構成が考えられるが、図の実施形態では、一般的なボール弁及びシート弁が用いられている。本発明の範囲から逸脱することなく、これらの要素の他の構成を用いることもできる。ポンプ装置において、他の構造及び機能要素、例えば封止部材及びガスケットを用いて、ポンプの泡漏れを防止したりポンプの機能を向上させたりすることができる。上記したように、ポンプ114は泡ポンプとして説明されているが、泡ポンプは本発明の1つの具体的な実施形態である。第2の実施形態として、本発明のディスペンサにおいて、非泡ポンプを用いることもできる。
【0042】
ポンプ114の出口142から流出する流体は、可撓チューブ96を介して長寸チューブ119に運ばれる。一般的に、ポンプ114の出口142は通常、ピストンアセンブリ61とともに変位する。この変位に対抗するために、ポンプ114の出口142において、可撓チューブ96は、ポンプの出口142に装着される第1端部97を有する。可撓チューブ96の第2端部98は、図4に示されているように、固定部材174の入口162に接続されている。再び図3を参照すると、固定部材174は通路175を有している。固定部材174は出口163も有し、出口163は長寸チューブ119に接続されている。固定部材は、取付台179によって支持または保持されている。固定部材174及び可撓チューブ96を有することによって、ポンプピストンアセンブリの変位はディスペンシングチューブ119に伝達されない。
【0043】
ディスペンサ内に任意選択でサックバック機構116を含むことができる。サックバック機構が米国特許出願第12/329904号明細書(特許文献4)に記載されており、特許文献4は引用を以て本明細書の一部となす。サックバック機構はまた、ディスペンサが使用後から次の使用までの間に洗面台への液ダレを防止する手段を提供する。一般的に、サックバック機構116は、ポンプ114とは別体をなす別個の要素である。サックバック機構116はまた、流体を貯留することができかつ固定部材174に接続されることができる少なくとも1つの弾性部材161を有する。弾性部材161は、開口部172を有する概ね中空構造であり、開口部172に近い部分が固定部材174またはその付近に配置されることになる。中空構造の中空部分173のおかげで、弾性部材161は流体を貯留することができる。一般的に、サックバック機構116は、弾性部材161の中空構造を強制的につぶし、それによって中空部分173内の流体を中空部分から押し出すことによって作動する。その後、弾性部材161が元の形状及びサイズに戻ると、それによって真空が発生し、真空により弾性部材内に流体が再充填される。通常、ポンプ114の吐出段階の終わりに、ディスペンシング端部118と固定部材174の第2開口部163との間に未吐出流体が残留し、未吐出流体の一部は、弾性部材161内へ吸い込まれ、そのことが、ディスペンシングチューブ119のディスペンシング端部118からの未吐出部分の液ダレを防止し、かつ、未吐出流体とユーザに定量吐出された流体との間での糸引きの防止に役立つ。サックバック機構116は、ポンプ114から独立して動作するものであってもよいし、あるいはポンプ114と連動するものであってもよい。ポンプとは別々に動作するときには、サックバック機構はポンプの復元手段143に依存しない。ポンプと連動するときには、ポンプの復元手段143はポンプの充填段階中に弾性部材の復元を補助する。固定部材174の第1開口部162は、ポンプ114の出口142に接続されている。
【0044】
任意選択で、存在し得るさらなる1つの要素は図4に示されているような注入ポート23であり、注入ポート23からリザーバ112に流体を注ぐことができる。
【0045】
ディスペンサ装置10から流体を定量吐出するようにアクチュエータ126を作動させるために、アクチュエータロッド130は、図3に示されているようにアクチュエータ126の上面132と接触する。あるいは、アクチュエータロッドはアクチュエータ126の上面132に接続されてもよい。アクチュエータロッド130は、図2に示されているリザーバアセンブリ32の上部部分122に位置するアクチュエータ開口部131を通過することによって、アクチュエータ126の上面132と接触することができる。アクチュエータ開口部131は、通常、図2に示されているように、アクチュエータの上面132のように、上部部分122の中心軸線付近に配置される。本発明の一実施形態では、ディスペンシング端部118を第2開口部163に接続するチューブ119は、図2に示されているように、アクチュエータ開口部131内に中心に配置されることになる。アクチュエータ開口部131は、アクチュエータロッド130がアクチュエータ126の上面132と接触することができるような1つの開口部であってよい。
【0046】
アクチュエータロッド130がアクチュエータ126を押し下げると、アクチュエータ126は、ポンプの外側管状ピストン62及び内側管状ピストン64の両者を含むピストンアセンブリ61を押し下げ、ポンプ114を静止段階から吐出段階へ移行させる。また、弾性部材161がある場合にはそれを押し下げることにより、中空部分173内の流体は、弾性部材161から通路175内へ、そしてディスペンサのディスペンシング端部118に向かって放出される。加えて、ポンプ114からの流体は、ポンプ114の出口142を通って、通路175を有する可撓チューブ96内へ放出される。流体は通路175に入り、弾性部材161がある場合にはそこから放出された流体と合流する。流体は、ディスペンサ10の吐出口20からも放出される。弾性部材161がある場合には弾性部材161と、ポンプ114のピストンアセンブリ61とをアクチュエータ126によって押し下げ終わると、ポンプ復元手段143はポンプを吐出段階から充填段階へ移行させる。ポンプ114の充填段階中に、アクチュエータ126は図3に示されている静止位置に戻り、それにより今度は、弾性部材161がある場合には弾性部材161が圧縮状態から元の形状に戻る。弾性部材161が元の形状に戻るとき、真空を発生し、サックバック機構16と吐出口20との間に残留している未吐出流体の一部をを弾性部材161内へ引き戻す。この真空発生及び弾性部材161内への未吐出流体の一部の吸い込みが、ディスペンサの吐出口20からの糸引き及び液ダレを防止する。上記したように、サックバック機構の有無は任意選択である。サックバック機構がない場合には、流体は出口142から可撓チューブへ、固定部材174へ、デリバリーチューブ119へ定量吐出される。
【0047】
本発明では、ディスペンサアセンブリ10はハンズフリーのディスペンサである。従って、ディスペンサアセンブリ10は、モータなどの電子的手段によって電子的に作動される。一実施形態では、センサ21が吐出口20の下でユーザの手を感知することができるようにセンサ21が選択される。センサ21はIRセンサであってもよいし、他の同様なタイプのセンサにより吐出口20の下でユーザの手を感知することもできる。センサ21は、吐出口20の下でユーザの手を感知したとき、ユーザが吐出口の下に手をかざすことによって1回分の流体を要求したという信号を制御回路に送る。すると今度は、図5に示されているように制御回路がモータ210に信号を送り、モータを規定のサイクル作動させる。
【0048】
特定の実施形態では、センサ21は、図6に示されているような制御回路500を有するコントロールパネル(図示せず)に電気的に接続されているが、詳細については後述する。コントロールパネルは、その制御回路とともに、モータハウジング202または電源ハウジング204に取り付けることができる。任意選択で、コントロールパネルは、離れた区画室またはハウジングに取り付けることもできる。コントロールパネル及び制御回路の実際の位置は、本発明にとって重要ではない。
【0049】
通常、必要なときに電源を交換できるように、電源ハウジング204はモータハウジングと切り離すことができる。すなわち、電源はモータハウジング202から遮断可能かつ再接続可能である。電源ハウジング204内の電源205からモータハウジング202へ電力が確実に供給可能であるようにするために、モータハウジング202及び電源ハウジング204の両者において電気接点を用いることができる。これらの電気接点は互いに相補的な位置にあり、このことは、電源ハウジング204内の電源205がモータハウジング202に接続されるときに電気的接続が作られることを意味する。電源205は、センサ21、制御回路500、プロセッサ及びモータ210を含む装置全体に電力を供給する。
【0050】
本発明の流体ディスペンシングシステムのための電源205には、使い捨てDC電池(図示せず)を含むことができる。あるいは、電源205は、電源全体を単一ユニットとして交換する必要がある密閉装置であってよい。図には示していないが、AC−DCアダプタ/変圧器を利用して、流体ディスペンサへの別の電源を提供してもよい。この実施形態は、流体ディスペンサがACコンセントに極めて接近して取り付けられる場合や、適切な構成及び電力の、中央に位置している変圧器から複数のディスペンサに電力を供給することが望ましいときに、特に有用であり得る。モータに電力を供給するために使用する電池の数は、ディスペンサのために選択されるモータによって決まる。本発明において使用可能な使い捨て電池には、9ボルト電池、1.5ボルト電池(単1電池や単2電池)、または他の同様な電池が含まれる。モータに供給される電力がモータに適合している限り、モータ用に選択される電池の正確な種類は本発明にとって重要ではない。使用頻度が少ない状況下で流体ディスペンサを用いる用途には、再充電可能な電池を用いることができる。ディスペンサを明るい場所で用いるのであれば、電池は再充電可能な太陽電池であってよい。
【0051】
プロセッサがセンサからの入力データを受信したら、プロセッサはモータ210に電力を送り、今度はモータ210がポンプを作動させる。モータハウジング202の可能な構成をよりよく理解するために、ここで図5A、図5B、図5C及び図5Dに目を向ける。モータハウジング202は、モータ210と、モータ210に係合されているギア211、212と、アクチュエータロッド130を駆動する追加ギア213とを収容している。モータ駆動式アクチュエータロッド130は、モータハウジング202内に収容され、モータハウジング202から、接続部材30の下面にある開口部を通って延出している。モータ駆動式アクチュエータロッド130を駆動するために、任意の方法を用いることができる。電子式流体ディスペンシングシステムの典型的な動作では、モータ駆動式アクチュエータロッド130がアクチュエータ126に接触し、アクチュエータ126を下向きに押してポンプ114を1回または複数回作動させて、ディスペンシングヘッド18の吐出口20から1回分の流体を放出する。
【0052】
種々の方法を用いて、作動されたモータ210からモータ駆動式アクチュエータロッド130へ動力を伝達することができる。例えば、モータ210は、一連のホイール、ギア、またはその他の、アクチュエータ126まで延在しかつアクチュエータ126に接触しているアクチュエータロッド130へのエネルギー伝達手段を駆動することができる。本発明の一実施形態では、駆動ホイール213は、アクチュエータロッド130を駆動するために用いることができる例示的な手段であるが、図5A及び図5Bに示されているように、周縁部215付近においてギア本体の一領域から延出している棒状体またはシャフト214を有する。モータ210がモータ駆動ホイール211を回転させると、今度はモータ駆動ホイール211が1若しくは複数のホイール212を回転させる。図5Aには、1つのホイール212しか示されていないが、アクチュエータ駆動ホイール213の回転速度を低下させるために、複数のホイールを有することが望ましいであろう。そうすれば、ポンプ141は、制御された方法で作動させられる。アクチュエータ駆動ホイール213の適切な速度が達成されるように駆動ホイールの比を選択することは、当業者の技能の範囲内である。本明細書において、「ホイール」なる語は、ホイールそれ自体と、他のホイール様機構、例えばギアなどを含む任意のホイール様機構とを含めるものとすることに留意されたい。一般的にはギアが望ましく、その理由は、ギアは使用中に滑りにくいからである。
【0053】
図5Bに示されているように、アクチュエータ駆動ホイール213は、アクチュエータ駆動ホイール213の非中心部から延出するシャフト214を有し、それにより、アクチュエータ駆動ホイール213が回転するとシャフトが符号325の方向に上下する。このシャフト214は、アクチュエータ案内部材320に設けられた水平チャンネル322に収まっている。水平チャンネル322は、概ね水平軸線2の方向に延在する。水平チャンネル322は、アクチュエータ案内部材320の両側面のうちの片面から延出している2つの水平突起部321及び321’によって形成されている。アクチュエータ駆動ホイールが回転すると、シャフト214は、円軌道を描いて移動し、図5Bに示されている垂直軸線1上の垂直方向の変位325と、図5Cに示されている水平軸線2上の水平方向の変位226をなす。シャフト214の垂直方向の変位325は、アクチュエータ案内部材220を垂直軸線1の方向に上下に動かし、それが今度はモータ駆動のアクチュエータロッド30を同様に垂直軸線方向に上下に動かす。アクチュエータ案内部材220に設けられたチャンネル322の下には、アクチュエータロッド130がある。アクチュエータ案内部材320は、アクチュエータ案内部材が垂直軸線方向に上下に変位し、左右または前後には動かないように、適所に保持されている。例えばアクチュエータ案内部材320の横方向側部が水平軸線方向に適所に保持されるように複数の垂直案内溝323を設けることによって、アクチュエータ案内部材320を適所に保持することができる。これらの垂直案内溝323は、図5B、図5C及び図5Dに示されているようにモータハウジング202内に設けることができる。
【0054】
上記したように、シャフト214は、水平軸線2の方向に水平の変位326もなす。この水平の変位は、本質的に望ましくないものである。水平の変位をそぐために、シャフトは、アクチュエータ案内部材のチャンネル322に沿って水平軸線2の方向に水平に変位することができる。従って、チャンネル322は、シャフト214の本質的に望ましくない水平の変位326を制御する。
【0055】
ハンズフリーの流体ディスペンシングシステムは、さらなる機能を有することもできる。例えば、ディスペンシングヘッド18は、様々なイベント、例えば、ユーザ認識、バッテリー不足、空のソープリザーバ、または他の状態、例えばモータ故障などを伝えるために、インジケーターライトを有することができる。そのようなライトの例には、LED(発光ダイオード)などの低電力消費のライトが含まれる。
【0056】
本発明では、制御回路500は、オンボードクロックを有するプロセッサ510を含む。プロセッサ510は、センサ21及びモータ210の両者と通信可能な状態にある。本発明において用いることができる制御回路500の概略図を図6に示す。概説すると、制御回路は、プロセッサ510、センサ回路512及びモータ駆動回路514を有する。センサ回路512、プロセッサ510及びモータ駆動回路514はそれぞれ、電源205によって電力を供給される。この回路の作動中、センサ回路512は、センサ21の送信器21Tに信号を送って送信器21Tから信号を送信させる。センサ21の受信器21Rは、送信器21Tから戻った信号を受信する。受信器21Rがユーザの手を感知すると、ユーザの手が感知されたので、センサ回路512はプロセッサ510に信号を送信し、プロセッサはそれをモータ210を作動させるための信号として認識する。すると今度は、プロセッサ510がモータ駆動回路514に信号を送る。モータ駆動回路514はモータ210を作動させ、今度はモータ210が、アクチュエータロッド130、アクチュエータ126及びポンプを作動させ、本発明のディスペンサに流体を定量吐出させる。この説明は、制御回路に含まれる基本的部品の説明でしかない。当業者は、バッテリー不足、空のソープリザーバ、または他の状態、例えばモータ故障などを伝えるために、警告灯など他の追加の部品を制御回路に含めることもできる。センサ、光及びボタンのための例示的な制御回路は、当業者に知られており、例えば米国特許第6,929,150号明細書(特許文献5)に示されている。特許文献5は引用を以て本明細書の一部となす。
【0057】
プロセッサ510は、吐出サイクル間の時間間隔を測定するように構成されている。プロセッサ510は、流体要求間の時間を測定するオンボードクロック機能を有する。プロセッサ510は、ユーザからの現在の流体要求と前回の流体要求との間の経過時間を測定する。この時間差が所定の時間より大きい場合、プロセッサ510は結果的に、大量のせっけんが吐出される必要があることを示す信号をモータ駆動回路に送信することになる。本発明では、プロセッサ510及びモータ駆動回路514は、モータを1サイクルまたは複数サイクル作動させることができる。本明細書において、モータの1サイクルとは、1ショット分の量の流体を定量吐出するためのポンプの作動動作を指す。
【0058】
プロセッサ510は、現在の流体要求と前回の流体要求と間で時を刻むことができるクロック機能を有する。該時間が所定の時間を上回るときには、プロセッサ510は、2サイクル以上作動させるようにモータ210に命令することになる。この命令は、図6に示されているようなモータ駆動回路514を介して実行されることになるか、あるいは、プロセッサから直接実行されてもよい。適切なプロセッサは、フィリップス社(Phillips)製の89LPC922などのプロセッサを含む。本発明の範囲から逸脱することなく本発明において他の同様なプロセッサを用いることができる。
【0059】
本発明では、ディスペンサから定量吐出される流体は、様々な流体であり得る。通常、定量吐出される流体は、手を洗浄する流体、例えば、液状せっけん、液体殺菌剤、ジェル状せっけん、泡状せっけん前駆物質、泡状殺菌剤前駆物質、または他の同様な手の洗浄用または殺菌用液剤であろう。泡状せっけん前駆物質または泡状殺菌剤前駆物質の場合、これらの剤は、泡ポンプがこれらの流体を泡に変えるまでは液体であることに留意されたい。
【0060】
ディスペンサから定量吐出されることになる流体の選択は、ポンプ及び所定の時間を含めて流体の定量吐出に用いられることになる条件に影響を及ぼすことになる。定量吐出される流体が泡前駆物質である場合、所定の時間は、泡状せっけんの液化が起こる期間、温度、圧力及び他の同様な因子などの諸因子に基づく。通常、所定の時間は、ディスペンサから定量吐出されている特定の泡状せっけんの液化が起こる期間か、または泡状せっけんの液化が起こるより短い期間に設定されることになる。通常、泡状せっけんの液化は約1時間以内に起こる。従って、所定の時間は約1時間以下の期間にすべきである。本発明の一実施形態では所定の時間は、泡の液化が起こる期間の約半分の期間に設定される。例えば、1時間で液化が起こる場合、所定の時間は30分間に設定されることになる。大部分の泡状せっけん及び殺菌剤の場合、液化は概ね1時間以内に起こる。従って、大部分の泡状せっけんの所定の時間は、1時間以下、例えば、50分間、45分間、40分間、30分間、20分間、15分間、10分間などに設定されることになる。通常、所定の時間は約10分間ないし約1時間となる。
【0061】
液体(泡状ではない)が流体ディスペンサから定量吐出される場合、所定の時間はより長くなり、流体の蒸発速度、温度、圧力及び液体の成分などの諸条件によって決まることになる。液体の場合、所定の時間を約10分間ないし約6時間に、あるいはそれより長くすることができる。
【0062】
本発明の他の特徴として、生成物認識手段を含むことができ、ここで、リザーバアセンブリ32は、定量吐出されている生成物、または、例えば、リザーバアセンブリにおける流体ポンプのサイズ、ポンプのタイプ(流体か液体か)など他の特徴を識別するために制御回路と通信することができる生成物識別機能を有する。制御回路は、生成物識別情報を受信する手段を有することになる。例示的な生成物識別手段には、RFID、バーコードリーダなどの光センサ、及び他の同様な手段が含まれる。このとき、プロセッサは、定量吐出される生成物に応じて所定の時間を調整し、定量吐出される生成物に対して一定の液化時間を考慮することができる。さらに、環境条件に応じて所定の時間を調整することができるように、温度及び圧力など他の条件をプロセッサに伝達することもできる。
【0063】
本発明では、吐出事象間の経過時間が所定の時間を上回る場合には、複数回分の量のせっけんが定量吐出されるようにモータ210が操作される。複数回分の量とは、連続した2回分以上の吐出量を意味する。通常、本発明で必要とされるポンプの追加作動は1回または2回だけであるが、液化が起きた場合には、それ以上にすることもできる。複数回分の量の流体が定量吐出されるとき、1回分の定量吐出とその次の1回分の定量吐出との間の時間はできる限り短くするべきである。この時間が長すぎると、ユーザは、第2の、すなわち後続の1回分が定量吐出される前に、片手または両手を引っ込めるであろう。通常、複数回分の量の吐出は、5秒間未満、より望ましくは2秒間未満でなされるべきである。一般的に、複数回分の量を吐出する時間間隔は短ければ短いほど良い。本発明の一実施形態では、複数回分の量は、約0.5秒以内に、通常は約0.1秒間ないし0.5秒間で吐出される。
【0064】
また、制御回路は、リザーバアセンブリの起動または交換のためのモードを含むことができる。そのようなモードでは、プロセッサは、ポンプを数サイクルにわたって作動させるようにモータ制御回路514に命令することになる。さらに、吐出間の時間間隔が所定の時間未満である状況では、モータが、或る短い設定時間、例えば0.5秒間ないし約2秒間にわたって1回だけポンプを作動させることになるように、制御回路は、遅延回路を内蔵することができる。このことが、手洗い事象中にユーザが過剰な量の流体を使うことを防止することになる。
【0065】
本発明の流体ディスペンサの別の特徴として、流体ディスペンサを1ショット分の量の流体しか定量吐出しないかまたは常に2ショット分定量吐出するように設定することができる追加のスイッチを含むことができる。このスイッチに関する第3の設定は、本明細書に記載のようにディスペンサが作動するように設定することであり、吐出間の時間が所定の時間よりも長い場合に2ショット分の泡を吐出する。用いることができる他のスイッチまたは調整手段は、所定の時間の調整及び変更のために用いることができる可変抵抗スイッチである。さらに別のスイッチを用いて、流体ディスペンサから定量吐出される流体の種類を設定することもできる。
【0066】
本発明の流体ディスペンサは、通常、手洗い事象に必要な量と同じだけの量の流体せっけんを供給することになる。通常、手の洗浄用または消毒用流体の性状にもよるが、流体の量は最大で約3mlまたはそれ以上になる。産業用途では、定量吐出される流体の量の上限を3ml以上にすることができる。ほとんどの手洗い事象に対して、流体の量は2ml未満、通常は1ml未満になるであろう。特定の実施形態では、流体ディスペンサによって供給される前駆物質の量は、約0.45mlないし約0.8mlであり、特に0.45mlないし0.55mlである。
【0067】
本発明はまた、流体ディスペンサからユーザに流体を定量吐出する方法に関する。この方法は、
a.センサ、モータ及びポンプを有するディスペンサアセンブリを提供するステップと、
b.ディスペンサアセンブリから流体を要求する現在のユーザの有無を感知するステップと、
c.前回の流体要求と現在の流体要求との間の経過時間を測定するステップと、
d.経過時間を所定の時間と比較するステップと、
e.経過時間が所定の時間を下回る場合にはモータを1サイクル作動させ、経過時間が所定の時間を上回る場合には複数サイクル作動させるステップとを含む。
【0068】
クロックを有するプロセッサを含む本発明の方法を図7に図示する。プロセス500はディスペンサアセンブリを有し、ディスペンサアセンブリはセンサを有する。センサは、定期的にチェックされる(ボックス501)。次に、ノズルの下に手が存在する場合、またはセンサが別な方法でユーザの手または両手によってユーザを感知した場合(ボックス502)、モータを起動させ(ボックス503)、同時に現在時刻Tcをチェックする(ボックス504)。経過時間、すなわち、現在時刻Tcから前回記録された時刻Trを引いた時間の計算値が設定時間Tsを上回る場合には(ボックス505)、モータを複数サイクル運転させる(ボックス506)。現在時刻Tcから前回記録された時刻Trを引いた時間の計算値が設定時間Tsを下回る場合には(ボックス506)、モータを1サイクル運転させる(ボックス507)。複数サイクルであれ1サイクルであれサイクルの終わりには、プロセッサは時間Trを記録する(ボックス508)。この時点で、ディスペンサは再びセンサ付近で手を感知するステップに戻る(ボックス502)。
【0069】
別の実施形態として、経過時間を計算するのではなく、プロセッサにタイマを備えることもできる。そのような構成では、経過時間はタイマで測定される。ボックス505では、タイマは0にあり、ボックス505におけるタイマ上に表示される時間は経過時間であり、該時間は設定時間Tsと比較される。
【0070】
モータの複数サイクルの作動は、様々な方法によって達成することができる。1つの方法では、プロセッサはより高い電圧をモータに供給し、それによってモータをより高速で作動させて流体を定量吐出することになる。別の方法は、所望の吐出時間を達成するのに必要な速さで作動するモータを備えることである。
【0071】
様々な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく形式上及び細部において変更を加えることができることは、当業者の認めるところである。従って、上述の詳細な説明は、制限的なものではなく例証的なものと考えられるべきであり、本発明の範囲は、添付のクレーム(それらと均等であるもの全てを含む)によって画定されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体ディスペンサであって、
a.被吐出流体を貯留するためのリザーバと、
b.入口及び出口を有し、前記リザーバから前記入口を経由して前記流体を吸い込みかつ前記出口から前記流体を吐出するポンプと、
c.前記ポンプの前記出口に直接または間接的に接続されたディスペンシングチューブと、
d.前記ディスペンシングチューブに装着されかつ前記流体をユーザに向けて吐出するように適合されたノズルと、
e.モータと、
f.前記モータと通信可能であり、前記モータの作動を受けて、前記ディスペンサから前記流体を定量吐出するように前記ポンプを作動させるアクチュエータと、
g.前記モータと通信可能であり、吐出サイクル間の時間間隔を測定し、該吐出サイクル間の時間間隔に基づいて前記モータを1サイクルまたは複数サイクル作動させるように構成されたプロセッサと、
h.前記プロセッサと通信可能であり、ユーザの有無を感知するセンサとを含み、
前記センサがユーザの存在を感知した場合に前記プロセッサに入力信号を提供し、該入力信号に基づいて前記プロセッサが前記吐出サイクル間の時間間隔を測定し、さらに該時間間隔に基づいて前記モータを作動させるための入力信号を前記モータに提供するようにしたことを特徴とするディスペンサ。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記吐出サイクル間の時間間隔が所定の時間を下回る場合にはモータを1サイクル作動させ、前記吐出サイクル間の時間間隔が所定の時間を上回る場合には複数サイクル作動させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記ポンプの前記出口と前記ディスペンシングチューブとの間に位置するサックバック機構をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記流体が、液状せっけん、液体殺菌剤、ジェル状せっけん、泡状せっけん前駆物質または泡状殺菌剤前駆物質を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記流体が泡状せっけん前駆物質であり、前記ポンプが泡ポンプであり、該泡ポンプが、前記リザーバから前記入口を経由して前記泡前駆物質を吸い込み、前記泡前駆物質と気体を混ぜ合わせることによって泡を形成するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記プロセッサが前記吐出サイクル間の時間間隔を所定の時間と比較するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記所定の時間が約10分間ないし約6時間であることを特徴とする請求項6に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記プロセッサが、前記吐出サイクル間の時間間隔を、前記状泡せっけんの液化時間と相互に関連がある所定の時間と比較するようにしたことを特徴とする請求項5に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記所定の時間が約10分間ないし約1時間であることを特徴とする請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記ノズルが、カウンターを貫通して延設された取付手段により前記カウンター上に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記プロセッサ、前記センサ及び前記モータにそれぞれ接続された電源をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記ディスペンサが、前記ノズル及び前記センサが前記カウンター上に配置されるインカウンター式ディスペンサであることを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項13】
ディスペンサからユーザに流体を定量吐出する方法であって、
a.センサ、モータ及びポンプを有するディスペンサアセンブリを提供するステップと、
b.前記ディスペンサアセンブリから現在前記流体を要求するユーザの有無を感知するステップと、
c.前回の流体要求と前記現在の流体要求との間の経過時間を測定するステップと、
d.前記経過時間を所定の時間と比較するステップと、
e.前記経過時間が前記所定の時間を下回る場合にはモータを1サイクル作動させ、前記経過時間が前記所定の時間を上回る場合には複数サイクル作動させるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記複数サイクルが2または3サイクルであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記流体が、液状せっけん、液体殺菌剤、ジェル状せっけん、泡状せっけん前駆物質または泡状殺菌剤前駆物質を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記所定の時間が約10分間ないし約6時間であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記流体が泡状せっけん前駆物質であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記所定の時間が約10分間ないし約1時間であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記流体の量が約0.45mlないし約2.0mlであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記流体の量が約0.55mlないし約0.65mlであることを特徴とする請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−512066(P2013−512066A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541599(P2012−541599)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054784
【国際公開番号】WO2011/067684
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)