流体供給機構
【課題】 本発明は、
【解決手段】 本発明のスイッチ装置1は、上部電極3aと下部電極5a、5aとを所定寸法の隙間を有して対向配置した第1スイッチ部6と、この第1スイッチ部6と対向する下部側に配置した所定高さで膨出するメタルドーム9を有する第2スイッチ部11とを備え、第1スイッチ部6には、上部電極3aと下部電極5a、5aとの間に隙間を形成するための所定厚さ(寸法A)の第1スペーサ4を配置し、第2スイッチ部には、メタルドーム9の膨出高さと同等以上の厚さ寸法(寸法B)の第2スペーサ7を配置し、この第2スペーサ7の厚さ寸法は、第1スペーサ4より厚く形成されている。
【解決手段】 本発明のスイッチ装置1は、上部電極3aと下部電極5a、5aとを所定寸法の隙間を有して対向配置した第1スイッチ部6と、この第1スイッチ部6と対向する下部側に配置した所定高さで膨出するメタルドーム9を有する第2スイッチ部11とを備え、第1スイッチ部6には、上部電極3aと下部電極5a、5aとの間に隙間を形成するための所定厚さ(寸法A)の第1スペーサ4を配置し、第2スイッチ部には、メタルドーム9の膨出高さと同等以上の厚さ寸法(寸法B)の第2スペーサ7を配置し、この第2スペーサ7の厚さ寸法は、第1スペーサ4より厚く形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体供給機構に係わり、電磁アクチュータを駆動させて流路内を流れる各種の流体を遮断可能、あるいは外部機器に供給可能な流体供給機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の流体供給機構30は、図12に示すように、ポンプ室31を有し、このポンプ室31に流体を吸入および供給を繰り返して動作する例えばポンプを用いたもので説明すると、ポンプのアクチュエータとしては、ポンプ室31を遮蔽する薄くて弾性変形可能なダイアフラム32上に永久磁石からなるマグネット33(可動子)が固着されている。また、マグネット33上には、リング状のコイル34(固定子)が所定の間隔を有して配設されている。
そして、振動制御手段35によって、所定電圧の電流をコイル34に印加することで、コイル34に周期的な磁束が発生して、永久磁石からなるマグネット33がコイル34に周期的な吸引、反発が繰り返されて所定の周波数でマグネット323とダイアフラム32とが振動する。
【0003】
前記ダイアフラム32の振動に伴ってマグネット33が振動しているとき、その1回の往復振動に伴って圧力室31内で、流体の吸入および供給が行われる。
まず、ダイアフラム32の振動において、ダイアフラム32が上方に変形するときは、圧力室31内の圧力が低下して、吸入側の第1逆止弁36が開くと共に、供給側の第2逆止弁38が閉じて、入力口37から流体が圧力室31に流入する。
【0004】
その後、圧力室31の内外の圧力差が無くなって、圧力室31への流体の流れが停止し、次ぎに、ダイアフラム32が下方に変形するときは、吸入側の第1逆止弁36が閉じて、入力口37から圧力室31内に流れ込んだ流体が圧縮されて、供給側の第2逆止弁38が開き、排出口39から流体が外部に排出される。
このような従来の流体供給機構30は、マグネット33の振動に伴ってダイアフラム32が振動を繰り返すことで、流体の吸入、供給を繰り返して、例えば流体を一方向から他方向に供給可能なポンプとして用いられている。
【特許文献1】実開2001−263250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の流体供給機構30は、マグネット33上にコイル34を位置させて、コイル34に電流を印加することでダイアフラム32を振動させていたので、流体入出力手段30の厚さが厚くなり大型化する問題があった。
また、マグネット33を上下に振動させるには、コイル34に異なる方向の電流を交互に所定周波数で印加しなければならず消費電力が大きくなる問題があった。
また、従来の流体供給機構をポンプに用いた場合に、流体の供給量を調整するには、共振制御手段35で可動子の振動サイクルを変化させていた。
しかし、流体の供給量を少なくしたい時には、可動子の振幅数が少なくなって流体の供給量にムラが発生する問題があった。
本発明は前述したような課題を解決し、薄型化が可能で、可動子を振動駆動するときの電力消費を少なくすることができる流体入出力手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための第1の手段として本発明の流体供給機構は、所定の流体を外部から吸入して入力可能な入力口と、この入力口から前記流体を内部の流路内に入力して出力口から外部に出力可能な流体入出力手段と、この流体入出力手段で前記流路内に吸入した前記流体の流れを遮断可能な流体遮断手段と、前記流体入出力手段および前記流体遮断手段を駆動可能なアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、一方と他方の面に異なる磁極を着磁したマグネットと、このマグネットの外周端面と所定のギャップを有して配設したコイルヨークを有するコイルとを有し、
前記コイルに通電することにより、前記マグネット側、または前記コイル側のいずれか一方が、所定寸法の振幅で振動可能な可動子となり、いずれか他方が固定子となり、前記コイルに対して無通電時の初期状態においては、前記マグネットの磁束が前記コイルヨークに作用して、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、前記コイルに通電すると、少なくとも前記センタ位置付近に位置する前記可動子が前記振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第2の手段として、前記初期状態における前記流体入出力手段は、少なくとも前記可動子が前記センタ位置付近に位置しており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記センタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、前記流体が前記入力口から前記流路内に吸入、または前記流路内の前記流体を前記出力口から出力可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第3の手段として、前記初期状態における前記流体遮断手段は、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して前記流体の流れが遮断されており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが前記遮断されていた前記流体が前記流路内を流れるようになっていることを特徴とする。
【0007】
また、前記課題を解決するための第4の手段として、前記入力口と前記流体遮断手段との間には、前記入力口から吸入した前記流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、前記第1流路内を流れる前記流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも前記他方の片側位置から前記一方の片側位置に移動する前記可動子によって、前記遮断口を遮蔽可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第5の手段として、前記遮断口は、丸孔状に形成され、前記可動子には、前記遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、前記凸部先端によって、前記遮断口を直接遮蔽可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第6の手段として、前記遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、前記一方向に移動する前記可動子の前記凸部先端が前記シート部材を押圧することにより、前記遮断口が前記シート部材を介して間接的に遮断されることを特徴とする。
【0008】
また、前記課題を解決するための第7の手段として、前記流体入出力手段には、前記流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、前記コイルに無通電時の前記初期状態において前記可動子が少なくとも前記センタ位置付近にある時に、前記コイルに通電すると、前記可動子が前記振幅の半分の移動量で少なくとも前記一方向に移動して、前記ポンプ室の内圧が高くなることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第8の手段として、前記ポンプ室は、一端側が前記入力口に接続された第1流路に接続されると共に他端側が前記出力口に接続された第2流路に接続され、前記ポンプ室には、前記第1流路から前記流体を吸入可能な吸入口と、前記ポンプ室に吸入した前記流体を前記第2流路に排出可能な排出口とが形成され、前記吸入口には、この吸入口を遮蔽可能な第1逆止弁が配設され、前記排出口には、前記第2流路に供給した前記流体が前記ポンプ室に逆流するのを防ぐための第2逆止弁を配設し、
前記初期状態における前記コイルに通電すると、前記可動子は、前記半分の移動量で前記一方向に移動し、前記ポンプ室の内圧が上昇して前記第1逆止弁が前記吸入口を遮蔽すると共に、前記第2逆止弁が前記排出口を開放して、前記流体が前記ポンプ室から前記第2流路に供給されることを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第9の手段として、前記コイルに通電して、前記第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、
前記コイルに対して無通電とすると、前記可動子が前記センタ位置付近に移動し、前記ポンプ室の内圧が低下して前記第1逆止弁が前記ポンプ室を開放すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、前記第1流路内の前記流体が前記ポンプ室内に吸入されることを特徴とする請求項8記載の流体供給機構。
また、前記課題を解決するための第10の手段として、前記ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、前記ダイアフラムに前記可動子が取り付けられて、前記可動子の移動で前記ポンプ室の内圧が可変可能になっていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の流体供給機構。
また、前記課題を解決するための第11の手段として、前記可動子に形成した凸部を前記ダイアフラムに固着して、前記可動子が振動することで前記ダイアフラムが弾性変形可能になっていることを特徴とする請求項10記載の流体供給機構。
【発明の効果】
【0010】
本発明の流体供給機構は、コイルに対して無通電時の初期状態においては、マグネットの磁束がコイルヨークに作用して、少なくとも可動子が固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、コイルに通電すると、少なくともセンタ位置付近に位置する可動子が所定の振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっているので、小さな振幅で流体遮断機構および流体入出力手段とを駆動することができ、可動子の振動スピードを速めることができる。そのために、流体の供給を外部機器にムラ無く適正に行うことができる。
また、初期状態における流体入出力手段は、少なくとも可動子がセンタ位置付近に位置しており、初期状態においてコイルに通電すると、可動子がセンタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、流体が入力口から流路内に吸入、または流路内の流体を前記出力口から出力可能になっているので、可動子の振動スピードを速めた流体入出力手段により、流体の供給を更にムラ無く適正に行うことができる。
また、初期状態における流体遮断手段は、少なくとも可動子が固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して流体の流れが遮断されており、初期状態においてコイルに通電すると、可動子が一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが遮断されていた流体が流路内を流れるようになっているので、流体の流れを遮断時は、コイルに通電しなくて良いので、電力消費を削減できる。
【0011】
また、入力口と流体遮断手段との間には、入力口から吸入した流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、第1流路内を流れる流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも他方の片側位置から一方の片側位置に移動する可動子によって、遮断口を遮蔽可能になっているので、流路内に吸入した流体が入力口側に逆流するのを確実に防止できる。
また、遮断口は、丸孔状に形成され、可動子には、遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、凸部先端によって、遮断口を直接遮蔽可能になっているので、部品点数を削減することができる。
また、遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、一方向に移動する可動子の凸部先端がシート部材を押圧することにより、遮断口が間接的に遮断されるのでシート部材で遮断口を確実に遮断できる。
また、遮断口は、丸孔状に形成され、可動子には、遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、凸部先端によって、遮断口を直接遮蔽可能になっているので、部品点数の少ない流体遮断手段を有する流体供給機構を提供できる。
また、遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、一方向に移動する可動子の凸部先端がシート部材を押圧することにより、遮断口がシート部材を介して間接的に遮断されるので、可動子が若干斜めになったとしても遮断口を確実に遮断することができる。
【0012】
また、流体入出力手段には、流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、コイルに無通電時の初期状態において可動子が少なくともセンタ位置付近にある時に、コイルに通電すると、可動子が振幅の半分の移動量で少なくとも一方向に移動して、ポンプ室の内圧が高くなるので、流体入出力手段の可動子の振動サイクルを低消費電力で容易に上昇させることができる。
そして、振動サイクルを上昇させることで、流体を外部機器側に流体を連続的にムラ無く供給できる。
また、初期状態におけるコイルに通電すると、可動子は、半分の移動量で一方向に移動し、ポンプ室の内圧が上昇して第1逆止弁が吸入口を遮蔽すると共に、第2逆止弁が排出口を開放して、流体がポンプ室から前記第2流路に供給されるので、第1、第2逆止弁によって、流体を上流側から下流側に逆流することなく確実に供給できる。
【0013】
また、コイルに通電して、第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、コイルに対して無通電とすると、可動子がセンタ位置付近に移動し、ポンプ室の内圧が低下して第1逆止弁がポンプ室を開放すると共に第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、第1流路内の前記流体がポンプ室内に吸入されるので、ポンプ動作を確実に行って流体を外部機器に供給できる。
また、ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、ダイアフラムに可動子が取り付けられて、可動子の移動でポンプ室の内圧が可変可能になっているので、可動子の振動によるポンプ室の内圧変化で流体を確実に外部機器に供給できる。
また、可動子に形成した凸部をダイアフラムに固着して、可動子が振動することでダイアフラムが弾性変形可能になっているので、ダイアフラムを確実に振動させて、更に確実に流体を外部機器に供給できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の流体供給機構の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の流体供給機構の外観図であり、図2はその構成図であり、図3は図1の要部断面図であり、図4は本発明に係わるアクチュエータの要部断面図であり、図5はアクチュエータの動作を説明する図であり、図6、図7は本発明に係わる流体遮断手段を説明する要部断面図であり、図8〜図10は本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図であり、図11は流体遮断手段の変形例を説明する概略図である。
【0015】
まず、本発明の流体供給機構1は、図1に示すように、外形が矩形状の直方体からなる筐体2を有し、この筐体2内部には、後述する流体遮断手段6、流体入出力手段20および第1、第2流路7、24が配設されている。
前記筐体2には、図示左側に入力口3が形成され、図示右側に出力口4が形成され、入力口3は、図2に示すように、燃料電池等に用いる液体燃料である所定の流体を貯蔵した貯蔵タンク5に接続されている。
また、筐体2内部には、入力口3と流体遮断手段6とを接続する第1流路7が形成され、入力口3を介して第1流路7に吸入された流体8が、図6、図8において黒塗りで示されて、矢印R方向に流れるようになっている。そして、入力口3から第1流路7に吸入した流体8は、流体遮断手段6によって流れが遮断可能になっている。
【0016】
前記流体遮断手段6は、図6、図7に示すように、筐体2の上板2a下部に、所定厚さの流路形成板9が形成され、この流路形成板9と上板2aとの間には、図示左側に、第1流路7を構成する第1分流路7aが形成され、この第1分流路7aにつながって、流入口7bが貫通形成されている。
また、流路形成板9の下部には、流入口7bにつなげて第2分流路7cが形成され、この第2分流路7cの図示右側に所定の口径からなる丸穴状の遮断口7dが貫通形成されている。
前記流路形成板9の下部部には、薄肉で弾性変形可能なゴムフィルム等から成るシート部材10が配設されている。
即ち、第1流路7の第1、第2分流路7a、7cを有する流路形成板9は、筐体2の上板2aとシート部材10とに挟持され、シート部材10は、筐体2のアクチュエータ支持部材2b上に載置されている。
【0017】
、
また、流路形成板9に形成した遮断口7dと対向する下方には、遮断口7dを直接、または間接に遮蔽可能な流体遮断手段6のアクチュエータ11が配設されている。また、第2分流路7cにつながる遮断口7dは、第3分流路7eにつながっている。
即ち、第1流路7は、図6に示すように、第1分流路7aと、流入口7bと、第2分流路7cと、遮断口7dと、第3分流路7eとで構成され、この部分を、黒く塗りつぶした流体8が矢印Lから矢印R方向に流れるようになっている。
そして、流体遮断手段6は、後述するアクチュエータ11の動作で、シート部材10が遮断口7dを間接的に遮蔽して、矢印Lから矢印R方向への流体8の流れを遮断可能になっている。
【0018】
また、シート部材10を図示上方へ弾性変形させて、遮断口7dを遮蔽操作可能な流体遮断手段6のアクチュータ11は、図4に示すように、一方の面(図示上面)と他方の面(図示下面)とに、互いに異なる磁極(例えば一方の面がN極、他方の面がS極)が着磁された所定厚さのマグネット12が中央部に配設されている。
前記マグネット12は、外形が円形状の外周端面12aを有し、一方の面(図示上面)には、マグネット12と同じ外径寸法の磁性材料からなる第1マグネットヨーク13が接着剤等で密着して固着されている。
前記第1マグネットヨーク13は、中央部に所定高さで突出する凸部13aが形成されている。
【0019】
また、マグネット12の下面には、第1マグネットヨーク13と略同形状の第2マグネットヨーク14が接着剤等で固着され、この第2マグネットヨーク14は、中央部に所定高さで下方に突出する凸部14aが形成されている。
そして、マグネット12と第1、第2マグネットヨーク13、14とで可動子が構成されている。
また、可動子である円形状のマグネット12の外周端面12aと寸法Gのギャップを有して、リング状のコイル15が外側に配設されている。
即ち、リング状のコイル15の内周面15aの内側に寸法Gのギャップを挟んで円形状のマグネット12が位置している。
【0020】
また、コイル15は、第1、第2の2個のコイル16、17を有し、この第1、第2の2個のコイル16、17が、後述するコイルヨーク18のセンタヨーク18aを挟んで上下に積層配置されている。
前記第1、第2コイル16、17は、磁性材料からなる所定厚さのコイルヨーク18に覆われて、マグネット12の外周端面12aと対向するコイル15の内周面15a側が露出している。
【0021】
前記コイルヨーク18は、第1、第2コイル16、17を図示上下に仕切るセンタヨ−ク18aが形成されていると共に、第1コイル16の一方の面(図示上面)に第1ヨーク片18bが、第2コイル17の他方の面(図示下面)に第2ヨーク片18cがそれぞれ密着して配設されている。
即ち、コイル15は、センタヨーク18aを挟んで積層配置した第1、第2の2個のコイル16、17からなり、マグネット12側が可動子となり、コイル15側が固定子となっている。
【0022】
このようなアクチュエータ11は、第1、第2の2個のコイル16、17に一方向と他方向の電流を交互に通電して発生する磁束が、マグネット12の磁束に作用して、可動子であるマグネット12が所定の振幅で図示上下方向に振動可能になっている。
そして、アクチュエータ11の動作は、まず、図5の概略図に示すように、コイル15に無通電時における可動子であるマグネット12が、第1ヨーク片18bから第1マグネットヨーク13までの寸法と、第2ヨーク片18cから第2マグネットヨーク14までの寸法とがほぼ同じになるセンタ位置(センタヨーク18aの厚さ方向の中心である中心線Cと、可動子であるマグネット12の厚さ方向の中心とが同一線上になる位置)付近に位置させる。
【0023】
この時の第1マグネットヨーク13からコイル15側のセンターヨーク18aまでの寸法をAとし、第1マグネットヨーク13から第1ヨーク片18bまでを寸法Bとする。
前記寸法AおよびBは、マグネット12または第1、第2マグネットヨーク13、14の厚さ寸法を可変することにより可変可能になっている。
【0024】
そして、第1、第2コイル16、17に対して無通電時の初期状態において、マグネット12を中心線C上のセンタ位置付近に位置させると、この時の磁路は、図5に示すように、マグネット12の例えば上面側に着磁したN極から放出される磁力線が、第1マグネットヨーク13から固定子側であるコイルヨーク18のセンタヨーク18aを経由して、第2ヨーク片18cから第2マグネットヨーク14を介して下面側のS極に戻る第1ルートDがある。
また、マグネット12のN極から放出される磁力線が、第1マグネットヨーク13から第1ヨーク片18bを経由して、第2ヨーク片18cからマグネット12の第2マグネットヨーク14を介して下面側のS極に戻る第2ルートEがあり、第2ルートEの磁力が第1ルートDの磁力より大きい場合は、図5に示すように、可動子であるマグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止するようになっている。
【0025】
即ち、マグネット12の厚さが所定以上の厚さで、図5に示すように、寸法AとBの関係がA>Bの第1の実施の形態のアクチュータ11の場合には、第1、第2コイル16、17に対して無通電の初期状態において、コイルヨーク18を引き付けるマグネット12の磁力が、第1ルートDの磁路より第2ルートEの磁路の方が強くなり、マグネット12がセンタ位置付近に位置して動きが停止する。
【0026】
また、第1の実施の形態のアクチュータ11は、コイル15に対して無通電時の初期状態で、マグネット12がセンタ位置付近に位置した状態において、第1、第2コイル16、17に所定方向の電流を通電することで、センタ位置付近に位置するマグネット12を上方の一方向、または下方の他方向に移動させることができる。
即ち、第1の実施の形態のアクチュエータ11において、無通電時の初期状態にセンタ位置にあるマグネット12は、コイル15に通電することでセンタ位置から上昇して第1ヨーク片18bと対向する一方の片側位置、またはセンタ位置から降下して第2ヨーク片18cと対向する他方の片側位置に移動させることができる。
即ち、第1の実施の形態のアクチュータ11は、コイル15に無通電時にセンタ一にある可動子であるマグネット12が、一方の片側位置から他方の片側位置までの所定の振幅の半分の移動量で一方向に上昇、または他方向に降下するようになっている。
【0027】
そのために、低消費電力で可動子を振動させることができ、この時の可動子は、振幅が通常の半分なので、振動に要する時間を短縮でき、シート部材9を高速で振動させることができる。
そして、コイル15への通電を解除すると、マグネット12は自身の磁力で、中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止する。
また、マグネット12を一方の片側位置まで上昇させた時の第1、第2コイル16、17に、逆向きの電流を印加すると、マグネット12をセンタ位置よりも下方に降下させることも可能である。
【0028】
また、マグネット12の厚さを所定寸法より薄くして、寸法AとBの関係がA<Bとした第2の実施の形態のアクチュエータは、図示を省略するが、便宜上第1の実施の形態のアクチュエータ11と同じ番号を付して説明する。
第2のアクチュエータ11は、寸法AとBの関係がA<Bとなっているので、第2ルートEの磁路の磁力より第1ルートDの磁路の磁力の方が強くなる。
このことにより、第2の実施の形態のアクチュエータ11は、マグネット12の上面側がN極となっている時は、コイル115に対して無通電時の初期状態における可動子であるマグネット12は、上昇して第1マグネットヨーク13と第1ヨーク片18bとが接近する一方の片側位置に移動して動きが停止するようになっている。
【0029】
また、マグネット12の下面をN極とすると、コイル115に対して無通電時の初期状態におけるマグネット12は、降下して第2マグネットヨーク14と第2ヨーク片18cとが接近する他方の片側位置に移動して動きが停止するようになっている。
即ち、寸法AとBの関係がA<Bとした第2の実施の形態のアクチュエータ11は、コイル15に無通電時の初期状態においては、可動子であるマグネット12が一方、または他方の片側位置に位置して動きが停止するようになっている。
【0030】
そして、流体遮断手段6に第2の実施の形態のアクチュエータを用いることで、コイル15に無通電時の可動子であるマグネット12は、一方の片側位置、または他方の片側位置に位置するようになっている。
その後、コイル15に通電すると一方の片側位置から他方の片側位置に降下、あるいは他方の片側位置から一方の片側位置に上昇して所定の振幅で振動させることができる。
例えば、図6に示す流体遮断手段6の動作を、第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明すると、コイル15に対して無通電時の初期状態においては、可動子であるマグネット12が上昇して一方の片側位置側に移動して動きが停止している。この時の遮断口7dは、遮断されて第1流路7の第2分流路7cと第3分流路7eとの間を流体8の流れが停止するようになっている。
【0031】
即ち、流体入出力手段20に流体8を供給しない場合は、コイル15に無通電とすることで流体8の場がれを遮断することができ、低消費電力とすることができる。
また、無通電時に可動子が降下して他方の片側位置にある時に、コイル15に所定の電流を通電することで、図7に示すように、可動子であるマグネット12を一方の片側位置に上昇させようとする上昇力が発生して可動子が上昇する。
すると、凸部13aがシート部材10を押し上げ、遮断口7dが間接的に遮蔽されて、第1流路7内の流体8の流れが遮断される。
尚、本発明の流体供給機構1の流体遮断機構6には、可動子の一部である第1マグネットヨーク13の凸部13aがシート部材10を押し上げて遮断口7dを間接的に遮断することで説明したが、変形例として、シート部材10を用いないで、図11に示すように、凸部13aが遮断口7dを直接遮断するようにしたものでも良い。
【0032】
但し、この時の凸部13a先端の形状は、図11Aに示す平坦状だと、マグネット12が傾く。そして、凸部13aが斜めになって、遮断口7dを完全に遮断することができないおそれがあるので、図11Bに示すように、凸部13a先端を円弧状に形成して、遮断口7dを直接遮断するようにしたものでも良い。
尚、本発明の実施の形態では、流体遮断機構6に第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明したが、無通電時に可動子がセンタ位置に位置する第1の実施の形態のアクチュエータを用いても良い。
【0033】
また、図2に示すように、矢印L方向に流れる流体8の流体遮断手段6より下流側には、ポンプから成る流体入出力手段20が配設され、この流体入出力手段20は、図8に示すように、一方側の左側が第1流路7の第3部分流路7eにつながっている。
また、第3分流路7eの右端部が形成された部分の流路形成板9の下面側には、所定容積のポンプ室21が形成され、このポンプ室21は、一端側が第1流路7に接続されると共に、他端側が出力口4を介して外部機器22である例えば燃料電池の発電セルに接続される第2流路23が形成されている。
【0034】
このような流体入出力手段20には、図8に示すように、流路形成板9の下部側でアクチュエータ11の凸部13aが対向する部分に、ポンプ室21が形成され、このポンプ室21は、下部側が弾性を有する薄肉のダイアフラム24で遮蔽されて、流体8が筐体2内部に漏れないようになっておいる。
前記ダイアフラム24には、第1マグネットヨーク13の凸部13a先端が接着剤等で固着されて、可動子であるマグネット12が振動することで、ポンプ室21を形成した部分のダイアフラム24が上下に振動して、ポンプ室21の内圧が変化するようになっている。
【0035】
また、ポンプ室21には、第1流路7の第3分流路7eから流体8を吸入可能な吸入口7fと、ポンプ室21に吸入した流体8を第2流路23に排出可能な排出口7gとが形成されている。
また、吸入口7fが形成された部分のポンプ室21には、第1逆止弁25が上下動自在に配設され、第3分流路7eからポンプ室21内に流体8を吸入してポンプ室21内の内圧が上昇すると、第1逆止弁25が吸入口7fを遮蔽してポンプ室21内の流体が第3分流路7eに逆流するのを防止するようになっている。
また、排出口7gを形成した部分の第2流路23には、第2流路23に排出した流体8がポンプ室21に逆流するのを防止するための第2逆止弁26が上下動自在に配設されている。
【0036】
このような流体入出力手段20の動作を、第1の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明すると、まず、コイル15に対して無通電時の初期状態では、図8に示すように、可動子であるマグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止している。
この初期状態におけるポンプ室21には、流体8が充満された状態になっている。
【0037】
前記可動子が初期状態にある時にコイル15に通電すると、センタ位置付近に位置しているマグネット12が、所定の振幅の半分の移動量で、図9に示すように、一方の片側位置側に上昇する。
このことにより、凸部13a先端がダイアフラム22を押圧して、ポンプ室21が圧縮されて内圧が上昇する。
前記ポンプ室21の内圧が上昇することにより、第1逆止弁25が吸入口7fを遮蔽すると共に、第2逆止弁26が排出口7gを開放する。
このことにより、ポンプ室21内の流体8が排出口7gから第2流路23に排出されて、出力口4を介して外部機器22に供給可能になっている。
【0038】
次ぎに、ポンプ室21内の流体8を第2流路23に排出後、コイル15への通電を解除すると、第2ルートEの磁路によって、マグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に吸引されて動きが停止する。
そして、ポンプ室21の内圧が降下して、第1逆止弁25が吸入口7fを開放すると共に、第2逆止弁26が排出口7gを遮蔽する。
このことにより、第1流路7の第3分流路7eに位置する流体8がポンプ室21内に吸入される。
【0039】
このような本発明の流体供給機構1の流体入出力手段20に、第1の実施の形態のアクチュエータ11を用いることで、可動子であるマグネット12の移動量が通常の振幅の半分で良くなり、一回の振動での流体8の排出量は少なくなるが、ダイアフラム24を高速で振動させることができ、流体8の供給がとぎれることなく連続的にムラ無く外部機器22に流体8を供給できる。
即ち、外部機器22への流体8の供給をムラ無く連続して行うことができる。
また、可動子の一回の振動で多くの流体8を供給したい場合は、A<Bの関係の第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いることで、可動子であるマグネット12の振幅を大きくして、多くの流体8を一度に供給することも可能である。
【0040】
尚、本発明の実施の形態の説明では、マグネット12を可動子、コイル15を固定子として説明したが、マグネット12を固定子、コイル15を可動子としたものでも良い。
また、可動子の下部側にポンプ室を形成して、可動子が上昇するとポンプ室21の内圧が低下し、可動子が降下するとポンプ室21の内圧が高くなるようにしたものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の流体供給機構の外観図である。
【図2】図1の構成図である。
【図3】図1の要部断面図である。
【図4】本発明に係わるアクチュエータの要部断面図である。
【図5】アクチュエータの動作を説明する図である。
【図6】本発明に係わる流体遮断手段を説明する要部断面図である。
【図7】本発明に係わる流体遮断手段の動作を説明する要部断面図である。
【図8】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図9】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図10】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図11】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図12】従来の流体供給機構を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0042】
1 本発明の流体供給機構
2 筐体
2a 上板
2b アクチュエータ支持部材
3 吸入継ぎ手
4 排出継ぎ手
5 貯蔵タンク
6 流体遮断手段
7 第1流路
8 流体
9 流路形成板
10 シート部材
11 アクチュエータ
12 マグネット
13 第1マグネットヨーク
13a 凸部
15 コイル
20 流体入出力手段
21 ポンプ室
23 第2流路
24 ダイアフラム
25 第1逆止弁
26 第2逆止弁
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体供給機構に係わり、電磁アクチュータを駆動させて流路内を流れる各種の流体を遮断可能、あるいは外部機器に供給可能な流体供給機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の流体供給機構30は、図12に示すように、ポンプ室31を有し、このポンプ室31に流体を吸入および供給を繰り返して動作する例えばポンプを用いたもので説明すると、ポンプのアクチュエータとしては、ポンプ室31を遮蔽する薄くて弾性変形可能なダイアフラム32上に永久磁石からなるマグネット33(可動子)が固着されている。また、マグネット33上には、リング状のコイル34(固定子)が所定の間隔を有して配設されている。
そして、振動制御手段35によって、所定電圧の電流をコイル34に印加することで、コイル34に周期的な磁束が発生して、永久磁石からなるマグネット33がコイル34に周期的な吸引、反発が繰り返されて所定の周波数でマグネット323とダイアフラム32とが振動する。
【0003】
前記ダイアフラム32の振動に伴ってマグネット33が振動しているとき、その1回の往復振動に伴って圧力室31内で、流体の吸入および供給が行われる。
まず、ダイアフラム32の振動において、ダイアフラム32が上方に変形するときは、圧力室31内の圧力が低下して、吸入側の第1逆止弁36が開くと共に、供給側の第2逆止弁38が閉じて、入力口37から流体が圧力室31に流入する。
【0004】
その後、圧力室31の内外の圧力差が無くなって、圧力室31への流体の流れが停止し、次ぎに、ダイアフラム32が下方に変形するときは、吸入側の第1逆止弁36が閉じて、入力口37から圧力室31内に流れ込んだ流体が圧縮されて、供給側の第2逆止弁38が開き、排出口39から流体が外部に排出される。
このような従来の流体供給機構30は、マグネット33の振動に伴ってダイアフラム32が振動を繰り返すことで、流体の吸入、供給を繰り返して、例えば流体を一方向から他方向に供給可能なポンプとして用いられている。
【特許文献1】実開2001−263250号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の流体供給機構30は、マグネット33上にコイル34を位置させて、コイル34に電流を印加することでダイアフラム32を振動させていたので、流体入出力手段30の厚さが厚くなり大型化する問題があった。
また、マグネット33を上下に振動させるには、コイル34に異なる方向の電流を交互に所定周波数で印加しなければならず消費電力が大きくなる問題があった。
また、従来の流体供給機構をポンプに用いた場合に、流体の供給量を調整するには、共振制御手段35で可動子の振動サイクルを変化させていた。
しかし、流体の供給量を少なくしたい時には、可動子の振幅数が少なくなって流体の供給量にムラが発生する問題があった。
本発明は前述したような課題を解決し、薄型化が可能で、可動子を振動駆動するときの電力消費を少なくすることができる流体入出力手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための第1の手段として本発明の流体供給機構は、所定の流体を外部から吸入して入力可能な入力口と、この入力口から前記流体を内部の流路内に入力して出力口から外部に出力可能な流体入出力手段と、この流体入出力手段で前記流路内に吸入した前記流体の流れを遮断可能な流体遮断手段と、前記流体入出力手段および前記流体遮断手段を駆動可能なアクチュエータとを備え、前記アクチュエータは、一方と他方の面に異なる磁極を着磁したマグネットと、このマグネットの外周端面と所定のギャップを有して配設したコイルヨークを有するコイルとを有し、
前記コイルに通電することにより、前記マグネット側、または前記コイル側のいずれか一方が、所定寸法の振幅で振動可能な可動子となり、いずれか他方が固定子となり、前記コイルに対して無通電時の初期状態においては、前記マグネットの磁束が前記コイルヨークに作用して、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、前記コイルに通電すると、少なくとも前記センタ位置付近に位置する前記可動子が前記振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第2の手段として、前記初期状態における前記流体入出力手段は、少なくとも前記可動子が前記センタ位置付近に位置しており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記センタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、前記流体が前記入力口から前記流路内に吸入、または前記流路内の前記流体を前記出力口から出力可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第3の手段として、前記初期状態における前記流体遮断手段は、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して前記流体の流れが遮断されており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが前記遮断されていた前記流体が前記流路内を流れるようになっていることを特徴とする。
【0007】
また、前記課題を解決するための第4の手段として、前記入力口と前記流体遮断手段との間には、前記入力口から吸入した前記流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、前記第1流路内を流れる前記流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも前記他方の片側位置から前記一方の片側位置に移動する前記可動子によって、前記遮断口を遮蔽可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第5の手段として、前記遮断口は、丸孔状に形成され、前記可動子には、前記遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、前記凸部先端によって、前記遮断口を直接遮蔽可能になっていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第6の手段として、前記遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、前記一方向に移動する前記可動子の前記凸部先端が前記シート部材を押圧することにより、前記遮断口が前記シート部材を介して間接的に遮断されることを特徴とする。
【0008】
また、前記課題を解決するための第7の手段として、前記流体入出力手段には、前記流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、前記コイルに無通電時の前記初期状態において前記可動子が少なくとも前記センタ位置付近にある時に、前記コイルに通電すると、前記可動子が前記振幅の半分の移動量で少なくとも前記一方向に移動して、前記ポンプ室の内圧が高くなることを特徴とする。
また、前記課題を解決するための第8の手段として、前記ポンプ室は、一端側が前記入力口に接続された第1流路に接続されると共に他端側が前記出力口に接続された第2流路に接続され、前記ポンプ室には、前記第1流路から前記流体を吸入可能な吸入口と、前記ポンプ室に吸入した前記流体を前記第2流路に排出可能な排出口とが形成され、前記吸入口には、この吸入口を遮蔽可能な第1逆止弁が配設され、前記排出口には、前記第2流路に供給した前記流体が前記ポンプ室に逆流するのを防ぐための第2逆止弁を配設し、
前記初期状態における前記コイルに通電すると、前記可動子は、前記半分の移動量で前記一方向に移動し、前記ポンプ室の内圧が上昇して前記第1逆止弁が前記吸入口を遮蔽すると共に、前記第2逆止弁が前記排出口を開放して、前記流体が前記ポンプ室から前記第2流路に供給されることを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第9の手段として、前記コイルに通電して、前記第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、
前記コイルに対して無通電とすると、前記可動子が前記センタ位置付近に移動し、前記ポンプ室の内圧が低下して前記第1逆止弁が前記ポンプ室を開放すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、前記第1流路内の前記流体が前記ポンプ室内に吸入されることを特徴とする請求項8記載の流体供給機構。
また、前記課題を解決するための第10の手段として、前記ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、前記ダイアフラムに前記可動子が取り付けられて、前記可動子の移動で前記ポンプ室の内圧が可変可能になっていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の流体供給機構。
また、前記課題を解決するための第11の手段として、前記可動子に形成した凸部を前記ダイアフラムに固着して、前記可動子が振動することで前記ダイアフラムが弾性変形可能になっていることを特徴とする請求項10記載の流体供給機構。
【発明の効果】
【0010】
本発明の流体供給機構は、コイルに対して無通電時の初期状態においては、マグネットの磁束がコイルヨークに作用して、少なくとも可動子が固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、コイルに通電すると、少なくともセンタ位置付近に位置する可動子が所定の振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっているので、小さな振幅で流体遮断機構および流体入出力手段とを駆動することができ、可動子の振動スピードを速めることができる。そのために、流体の供給を外部機器にムラ無く適正に行うことができる。
また、初期状態における流体入出力手段は、少なくとも可動子がセンタ位置付近に位置しており、初期状態においてコイルに通電すると、可動子がセンタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、流体が入力口から流路内に吸入、または流路内の流体を前記出力口から出力可能になっているので、可動子の振動スピードを速めた流体入出力手段により、流体の供給を更にムラ無く適正に行うことができる。
また、初期状態における流体遮断手段は、少なくとも可動子が固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して流体の流れが遮断されており、初期状態においてコイルに通電すると、可動子が一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが遮断されていた流体が流路内を流れるようになっているので、流体の流れを遮断時は、コイルに通電しなくて良いので、電力消費を削減できる。
【0011】
また、入力口と流体遮断手段との間には、入力口から吸入した流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、第1流路内を流れる流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも他方の片側位置から一方の片側位置に移動する可動子によって、遮断口を遮蔽可能になっているので、流路内に吸入した流体が入力口側に逆流するのを確実に防止できる。
また、遮断口は、丸孔状に形成され、可動子には、遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、凸部先端によって、遮断口を直接遮蔽可能になっているので、部品点数を削減することができる。
また、遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、一方向に移動する可動子の凸部先端がシート部材を押圧することにより、遮断口が間接的に遮断されるのでシート部材で遮断口を確実に遮断できる。
また、遮断口は、丸孔状に形成され、可動子には、遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、凸部先端によって、遮断口を直接遮蔽可能になっているので、部品点数の少ない流体遮断手段を有する流体供給機構を提供できる。
また、遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、一方向に移動する可動子の凸部先端がシート部材を押圧することにより、遮断口がシート部材を介して間接的に遮断されるので、可動子が若干斜めになったとしても遮断口を確実に遮断することができる。
【0012】
また、流体入出力手段には、流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、コイルに無通電時の初期状態において可動子が少なくともセンタ位置付近にある時に、コイルに通電すると、可動子が振幅の半分の移動量で少なくとも一方向に移動して、ポンプ室の内圧が高くなるので、流体入出力手段の可動子の振動サイクルを低消費電力で容易に上昇させることができる。
そして、振動サイクルを上昇させることで、流体を外部機器側に流体を連続的にムラ無く供給できる。
また、初期状態におけるコイルに通電すると、可動子は、半分の移動量で一方向に移動し、ポンプ室の内圧が上昇して第1逆止弁が吸入口を遮蔽すると共に、第2逆止弁が排出口を開放して、流体がポンプ室から前記第2流路に供給されるので、第1、第2逆止弁によって、流体を上流側から下流側に逆流することなく確実に供給できる。
【0013】
また、コイルに通電して、第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、コイルに対して無通電とすると、可動子がセンタ位置付近に移動し、ポンプ室の内圧が低下して第1逆止弁がポンプ室を開放すると共に第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、第1流路内の前記流体がポンプ室内に吸入されるので、ポンプ動作を確実に行って流体を外部機器に供給できる。
また、ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、ダイアフラムに可動子が取り付けられて、可動子の移動でポンプ室の内圧が可変可能になっているので、可動子の振動によるポンプ室の内圧変化で流体を確実に外部機器に供給できる。
また、可動子に形成した凸部をダイアフラムに固着して、可動子が振動することでダイアフラムが弾性変形可能になっているので、ダイアフラムを確実に振動させて、更に確実に流体を外部機器に供給できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の流体供給機構の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の流体供給機構の外観図であり、図2はその構成図であり、図3は図1の要部断面図であり、図4は本発明に係わるアクチュエータの要部断面図であり、図5はアクチュエータの動作を説明する図であり、図6、図7は本発明に係わる流体遮断手段を説明する要部断面図であり、図8〜図10は本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図であり、図11は流体遮断手段の変形例を説明する概略図である。
【0015】
まず、本発明の流体供給機構1は、図1に示すように、外形が矩形状の直方体からなる筐体2を有し、この筐体2内部には、後述する流体遮断手段6、流体入出力手段20および第1、第2流路7、24が配設されている。
前記筐体2には、図示左側に入力口3が形成され、図示右側に出力口4が形成され、入力口3は、図2に示すように、燃料電池等に用いる液体燃料である所定の流体を貯蔵した貯蔵タンク5に接続されている。
また、筐体2内部には、入力口3と流体遮断手段6とを接続する第1流路7が形成され、入力口3を介して第1流路7に吸入された流体8が、図6、図8において黒塗りで示されて、矢印R方向に流れるようになっている。そして、入力口3から第1流路7に吸入した流体8は、流体遮断手段6によって流れが遮断可能になっている。
【0016】
前記流体遮断手段6は、図6、図7に示すように、筐体2の上板2a下部に、所定厚さの流路形成板9が形成され、この流路形成板9と上板2aとの間には、図示左側に、第1流路7を構成する第1分流路7aが形成され、この第1分流路7aにつながって、流入口7bが貫通形成されている。
また、流路形成板9の下部には、流入口7bにつなげて第2分流路7cが形成され、この第2分流路7cの図示右側に所定の口径からなる丸穴状の遮断口7dが貫通形成されている。
前記流路形成板9の下部部には、薄肉で弾性変形可能なゴムフィルム等から成るシート部材10が配設されている。
即ち、第1流路7の第1、第2分流路7a、7cを有する流路形成板9は、筐体2の上板2aとシート部材10とに挟持され、シート部材10は、筐体2のアクチュエータ支持部材2b上に載置されている。
【0017】
、
また、流路形成板9に形成した遮断口7dと対向する下方には、遮断口7dを直接、または間接に遮蔽可能な流体遮断手段6のアクチュエータ11が配設されている。また、第2分流路7cにつながる遮断口7dは、第3分流路7eにつながっている。
即ち、第1流路7は、図6に示すように、第1分流路7aと、流入口7bと、第2分流路7cと、遮断口7dと、第3分流路7eとで構成され、この部分を、黒く塗りつぶした流体8が矢印Lから矢印R方向に流れるようになっている。
そして、流体遮断手段6は、後述するアクチュエータ11の動作で、シート部材10が遮断口7dを間接的に遮蔽して、矢印Lから矢印R方向への流体8の流れを遮断可能になっている。
【0018】
また、シート部材10を図示上方へ弾性変形させて、遮断口7dを遮蔽操作可能な流体遮断手段6のアクチュータ11は、図4に示すように、一方の面(図示上面)と他方の面(図示下面)とに、互いに異なる磁極(例えば一方の面がN極、他方の面がS極)が着磁された所定厚さのマグネット12が中央部に配設されている。
前記マグネット12は、外形が円形状の外周端面12aを有し、一方の面(図示上面)には、マグネット12と同じ外径寸法の磁性材料からなる第1マグネットヨーク13が接着剤等で密着して固着されている。
前記第1マグネットヨーク13は、中央部に所定高さで突出する凸部13aが形成されている。
【0019】
また、マグネット12の下面には、第1マグネットヨーク13と略同形状の第2マグネットヨーク14が接着剤等で固着され、この第2マグネットヨーク14は、中央部に所定高さで下方に突出する凸部14aが形成されている。
そして、マグネット12と第1、第2マグネットヨーク13、14とで可動子が構成されている。
また、可動子である円形状のマグネット12の外周端面12aと寸法Gのギャップを有して、リング状のコイル15が外側に配設されている。
即ち、リング状のコイル15の内周面15aの内側に寸法Gのギャップを挟んで円形状のマグネット12が位置している。
【0020】
また、コイル15は、第1、第2の2個のコイル16、17を有し、この第1、第2の2個のコイル16、17が、後述するコイルヨーク18のセンタヨーク18aを挟んで上下に積層配置されている。
前記第1、第2コイル16、17は、磁性材料からなる所定厚さのコイルヨーク18に覆われて、マグネット12の外周端面12aと対向するコイル15の内周面15a側が露出している。
【0021】
前記コイルヨーク18は、第1、第2コイル16、17を図示上下に仕切るセンタヨ−ク18aが形成されていると共に、第1コイル16の一方の面(図示上面)に第1ヨーク片18bが、第2コイル17の他方の面(図示下面)に第2ヨーク片18cがそれぞれ密着して配設されている。
即ち、コイル15は、センタヨーク18aを挟んで積層配置した第1、第2の2個のコイル16、17からなり、マグネット12側が可動子となり、コイル15側が固定子となっている。
【0022】
このようなアクチュエータ11は、第1、第2の2個のコイル16、17に一方向と他方向の電流を交互に通電して発生する磁束が、マグネット12の磁束に作用して、可動子であるマグネット12が所定の振幅で図示上下方向に振動可能になっている。
そして、アクチュエータ11の動作は、まず、図5の概略図に示すように、コイル15に無通電時における可動子であるマグネット12が、第1ヨーク片18bから第1マグネットヨーク13までの寸法と、第2ヨーク片18cから第2マグネットヨーク14までの寸法とがほぼ同じになるセンタ位置(センタヨーク18aの厚さ方向の中心である中心線Cと、可動子であるマグネット12の厚さ方向の中心とが同一線上になる位置)付近に位置させる。
【0023】
この時の第1マグネットヨーク13からコイル15側のセンターヨーク18aまでの寸法をAとし、第1マグネットヨーク13から第1ヨーク片18bまでを寸法Bとする。
前記寸法AおよびBは、マグネット12または第1、第2マグネットヨーク13、14の厚さ寸法を可変することにより可変可能になっている。
【0024】
そして、第1、第2コイル16、17に対して無通電時の初期状態において、マグネット12を中心線C上のセンタ位置付近に位置させると、この時の磁路は、図5に示すように、マグネット12の例えば上面側に着磁したN極から放出される磁力線が、第1マグネットヨーク13から固定子側であるコイルヨーク18のセンタヨーク18aを経由して、第2ヨーク片18cから第2マグネットヨーク14を介して下面側のS極に戻る第1ルートDがある。
また、マグネット12のN極から放出される磁力線が、第1マグネットヨーク13から第1ヨーク片18bを経由して、第2ヨーク片18cからマグネット12の第2マグネットヨーク14を介して下面側のS極に戻る第2ルートEがあり、第2ルートEの磁力が第1ルートDの磁力より大きい場合は、図5に示すように、可動子であるマグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止するようになっている。
【0025】
即ち、マグネット12の厚さが所定以上の厚さで、図5に示すように、寸法AとBの関係がA>Bの第1の実施の形態のアクチュータ11の場合には、第1、第2コイル16、17に対して無通電の初期状態において、コイルヨーク18を引き付けるマグネット12の磁力が、第1ルートDの磁路より第2ルートEの磁路の方が強くなり、マグネット12がセンタ位置付近に位置して動きが停止する。
【0026】
また、第1の実施の形態のアクチュータ11は、コイル15に対して無通電時の初期状態で、マグネット12がセンタ位置付近に位置した状態において、第1、第2コイル16、17に所定方向の電流を通電することで、センタ位置付近に位置するマグネット12を上方の一方向、または下方の他方向に移動させることができる。
即ち、第1の実施の形態のアクチュエータ11において、無通電時の初期状態にセンタ位置にあるマグネット12は、コイル15に通電することでセンタ位置から上昇して第1ヨーク片18bと対向する一方の片側位置、またはセンタ位置から降下して第2ヨーク片18cと対向する他方の片側位置に移動させることができる。
即ち、第1の実施の形態のアクチュータ11は、コイル15に無通電時にセンタ一にある可動子であるマグネット12が、一方の片側位置から他方の片側位置までの所定の振幅の半分の移動量で一方向に上昇、または他方向に降下するようになっている。
【0027】
そのために、低消費電力で可動子を振動させることができ、この時の可動子は、振幅が通常の半分なので、振動に要する時間を短縮でき、シート部材9を高速で振動させることができる。
そして、コイル15への通電を解除すると、マグネット12は自身の磁力で、中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止する。
また、マグネット12を一方の片側位置まで上昇させた時の第1、第2コイル16、17に、逆向きの電流を印加すると、マグネット12をセンタ位置よりも下方に降下させることも可能である。
【0028】
また、マグネット12の厚さを所定寸法より薄くして、寸法AとBの関係がA<Bとした第2の実施の形態のアクチュエータは、図示を省略するが、便宜上第1の実施の形態のアクチュエータ11と同じ番号を付して説明する。
第2のアクチュエータ11は、寸法AとBの関係がA<Bとなっているので、第2ルートEの磁路の磁力より第1ルートDの磁路の磁力の方が強くなる。
このことにより、第2の実施の形態のアクチュエータ11は、マグネット12の上面側がN極となっている時は、コイル115に対して無通電時の初期状態における可動子であるマグネット12は、上昇して第1マグネットヨーク13と第1ヨーク片18bとが接近する一方の片側位置に移動して動きが停止するようになっている。
【0029】
また、マグネット12の下面をN極とすると、コイル115に対して無通電時の初期状態におけるマグネット12は、降下して第2マグネットヨーク14と第2ヨーク片18cとが接近する他方の片側位置に移動して動きが停止するようになっている。
即ち、寸法AとBの関係がA<Bとした第2の実施の形態のアクチュエータ11は、コイル15に無通電時の初期状態においては、可動子であるマグネット12が一方、または他方の片側位置に位置して動きが停止するようになっている。
【0030】
そして、流体遮断手段6に第2の実施の形態のアクチュエータを用いることで、コイル15に無通電時の可動子であるマグネット12は、一方の片側位置、または他方の片側位置に位置するようになっている。
その後、コイル15に通電すると一方の片側位置から他方の片側位置に降下、あるいは他方の片側位置から一方の片側位置に上昇して所定の振幅で振動させることができる。
例えば、図6に示す流体遮断手段6の動作を、第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明すると、コイル15に対して無通電時の初期状態においては、可動子であるマグネット12が上昇して一方の片側位置側に移動して動きが停止している。この時の遮断口7dは、遮断されて第1流路7の第2分流路7cと第3分流路7eとの間を流体8の流れが停止するようになっている。
【0031】
即ち、流体入出力手段20に流体8を供給しない場合は、コイル15に無通電とすることで流体8の場がれを遮断することができ、低消費電力とすることができる。
また、無通電時に可動子が降下して他方の片側位置にある時に、コイル15に所定の電流を通電することで、図7に示すように、可動子であるマグネット12を一方の片側位置に上昇させようとする上昇力が発生して可動子が上昇する。
すると、凸部13aがシート部材10を押し上げ、遮断口7dが間接的に遮蔽されて、第1流路7内の流体8の流れが遮断される。
尚、本発明の流体供給機構1の流体遮断機構6には、可動子の一部である第1マグネットヨーク13の凸部13aがシート部材10を押し上げて遮断口7dを間接的に遮断することで説明したが、変形例として、シート部材10を用いないで、図11に示すように、凸部13aが遮断口7dを直接遮断するようにしたものでも良い。
【0032】
但し、この時の凸部13a先端の形状は、図11Aに示す平坦状だと、マグネット12が傾く。そして、凸部13aが斜めになって、遮断口7dを完全に遮断することができないおそれがあるので、図11Bに示すように、凸部13a先端を円弧状に形成して、遮断口7dを直接遮断するようにしたものでも良い。
尚、本発明の実施の形態では、流体遮断機構6に第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明したが、無通電時に可動子がセンタ位置に位置する第1の実施の形態のアクチュエータを用いても良い。
【0033】
また、図2に示すように、矢印L方向に流れる流体8の流体遮断手段6より下流側には、ポンプから成る流体入出力手段20が配設され、この流体入出力手段20は、図8に示すように、一方側の左側が第1流路7の第3部分流路7eにつながっている。
また、第3分流路7eの右端部が形成された部分の流路形成板9の下面側には、所定容積のポンプ室21が形成され、このポンプ室21は、一端側が第1流路7に接続されると共に、他端側が出力口4を介して外部機器22である例えば燃料電池の発電セルに接続される第2流路23が形成されている。
【0034】
このような流体入出力手段20には、図8に示すように、流路形成板9の下部側でアクチュエータ11の凸部13aが対向する部分に、ポンプ室21が形成され、このポンプ室21は、下部側が弾性を有する薄肉のダイアフラム24で遮蔽されて、流体8が筐体2内部に漏れないようになっておいる。
前記ダイアフラム24には、第1マグネットヨーク13の凸部13a先端が接着剤等で固着されて、可動子であるマグネット12が振動することで、ポンプ室21を形成した部分のダイアフラム24が上下に振動して、ポンプ室21の内圧が変化するようになっている。
【0035】
また、ポンプ室21には、第1流路7の第3分流路7eから流体8を吸入可能な吸入口7fと、ポンプ室21に吸入した流体8を第2流路23に排出可能な排出口7gとが形成されている。
また、吸入口7fが形成された部分のポンプ室21には、第1逆止弁25が上下動自在に配設され、第3分流路7eからポンプ室21内に流体8を吸入してポンプ室21内の内圧が上昇すると、第1逆止弁25が吸入口7fを遮蔽してポンプ室21内の流体が第3分流路7eに逆流するのを防止するようになっている。
また、排出口7gを形成した部分の第2流路23には、第2流路23に排出した流体8がポンプ室21に逆流するのを防止するための第2逆止弁26が上下動自在に配設されている。
【0036】
このような流体入出力手段20の動作を、第1の実施の形態のアクチュエータ11を用いたもので説明すると、まず、コイル15に対して無通電時の初期状態では、図8に示すように、可動子であるマグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に位置して動きが停止している。
この初期状態におけるポンプ室21には、流体8が充満された状態になっている。
【0037】
前記可動子が初期状態にある時にコイル15に通電すると、センタ位置付近に位置しているマグネット12が、所定の振幅の半分の移動量で、図9に示すように、一方の片側位置側に上昇する。
このことにより、凸部13a先端がダイアフラム22を押圧して、ポンプ室21が圧縮されて内圧が上昇する。
前記ポンプ室21の内圧が上昇することにより、第1逆止弁25が吸入口7fを遮蔽すると共に、第2逆止弁26が排出口7gを開放する。
このことにより、ポンプ室21内の流体8が排出口7gから第2流路23に排出されて、出力口4を介して外部機器22に供給可能になっている。
【0038】
次ぎに、ポンプ室21内の流体8を第2流路23に排出後、コイル15への通電を解除すると、第2ルートEの磁路によって、マグネット12が中心線C上のセンタ位置付近に吸引されて動きが停止する。
そして、ポンプ室21の内圧が降下して、第1逆止弁25が吸入口7fを開放すると共に、第2逆止弁26が排出口7gを遮蔽する。
このことにより、第1流路7の第3分流路7eに位置する流体8がポンプ室21内に吸入される。
【0039】
このような本発明の流体供給機構1の流体入出力手段20に、第1の実施の形態のアクチュエータ11を用いることで、可動子であるマグネット12の移動量が通常の振幅の半分で良くなり、一回の振動での流体8の排出量は少なくなるが、ダイアフラム24を高速で振動させることができ、流体8の供給がとぎれることなく連続的にムラ無く外部機器22に流体8を供給できる。
即ち、外部機器22への流体8の供給をムラ無く連続して行うことができる。
また、可動子の一回の振動で多くの流体8を供給したい場合は、A<Bの関係の第2の実施の形態のアクチュエータ11を用いることで、可動子であるマグネット12の振幅を大きくして、多くの流体8を一度に供給することも可能である。
【0040】
尚、本発明の実施の形態の説明では、マグネット12を可動子、コイル15を固定子として説明したが、マグネット12を固定子、コイル15を可動子としたものでも良い。
また、可動子の下部側にポンプ室を形成して、可動子が上昇するとポンプ室21の内圧が低下し、可動子が降下するとポンプ室21の内圧が高くなるようにしたものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の流体供給機構の外観図である。
【図2】図1の構成図である。
【図3】図1の要部断面図である。
【図4】本発明に係わるアクチュエータの要部断面図である。
【図5】アクチュエータの動作を説明する図である。
【図6】本発明に係わる流体遮断手段を説明する要部断面図である。
【図7】本発明に係わる流体遮断手段の動作を説明する要部断面図である。
【図8】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図9】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図10】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図11】本発明に係わる流体入出力手段の動作を説明する要部断面図である。
【図12】従来の流体供給機構を説明する概略図である。
【符号の説明】
【0042】
1 本発明の流体供給機構
2 筐体
2a 上板
2b アクチュエータ支持部材
3 吸入継ぎ手
4 排出継ぎ手
5 貯蔵タンク
6 流体遮断手段
7 第1流路
8 流体
9 流路形成板
10 シート部材
11 アクチュエータ
12 マグネット
13 第1マグネットヨーク
13a 凸部
15 コイル
20 流体入出力手段
21 ポンプ室
23 第2流路
24 ダイアフラム
25 第1逆止弁
26 第2逆止弁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の流体を外部から吸入して入力可能な入力口と、この入力口から前記流体を内部の流路内に入力して出力口から外部に出力可能な流体入出力手段と、この流体入出力手段で前記流路内に吸入した前記流体の流れを遮断可能な流体遮断手段と、前記流体入出力手段および前記流体遮断手段を駆動可能なアクチュエータとを備え、
前記アクチュエータは、一方と他方の面に異なる磁極を着磁したマグネットと、このマグネットの外周端面と所定のギャップを有して配設したコイルヨークを有するコイルとを有し、
前記コイルに通電することにより、前記マグネット側、または前記コイル側のいずれか一方が、所定寸法の振幅で振動可能な可動子となり、いずれか他方が固定子となり、
前記コイルに対して無通電時の初期状態においては、前記マグネットの磁束が前記コイルヨークに作用して、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、前記コイルに通電すると、少なくとも前記センタ位置付近に位置する前記可動子が前記振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっていることを特徴とする流体供給機構。
【請求項2】
前記初期状態における前記流体入出力手段は、少なくとも前記可動子が前記センタ位置付近に位置しており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記センタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、前記流体が前記入力口から前記流路内に吸入、または前記流路内の前記流体を前記出力口から出力可能になっていることを特徴とする請求項1記載の流体供給機構。
【請求項3】
前記初期状態における前記流体遮断手段は、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して前記流体の流れが遮断されており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが前記遮断されていた前記流体が前記流路内を流れるようになっていることを特徴とする請求項1、または2記載の流体供給機構。
【請求項4】
前記入力口と前記流体遮断手段との間には、前記入力口から吸入した前記流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、前記第1流路内を流れる前記流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも前記他方の片側位置から前記一方の片側位置に移動する前記可動子によって、前記遮断口を遮蔽可能になっていることを特徴とする請求項3記載の流体供給機構。
【請求項5】
前記遮断口は、丸孔状に形成され、前記可動子には、前記遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、前記凸部先端によって、前記遮断口を直接遮蔽可能になっていることを特徴とする請求項4記載の流体供給機構。
【請求項6】
前記遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、前記一方向に移動する前記可動子の前記凸部先端が前記シート部材を押圧することにより、前記遮断口が前記シート部材を介して間接的に遮断されることを特徴とする請求項4、または5記載の流体供給機構。
【請求項7】
前記流体入出力手段には、前記流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、前記コイルに無通電時の前記初期状態において前記可動子が少なくとも前記センタ位置付近にある時に、前記コイルに通電すると、前記可動子が前記振幅の半分の移動量で少なくとも前記一方向に移動して、前記ポンプ室の内圧が高くなることを特徴とする請求項1、または2に記載の流体供給機構。
【請求項8】
前記ポンプ室は、一端側が前記入力口に接続された第1流路に接続されると共に他端側が前記出力口に接続された第2流路に接続され、前記ポンプ室には、前記第1流路から前記流体を吸入可能な吸入口と、前記ポンプ室に吸入した前記流体を前記第2流路に排出可能な排出口とが形成され、
前記吸入口には、この吸入口を遮蔽可能な第1逆止弁が配設され、前記排出口には、前記第2流路に供給した前記流体が前記ポンプ室に逆流するのを防ぐための第2逆止弁を配設し、
前記初期状態における前記コイルに通電すると、前記可動子は、前記半分の移動量で前記一方向に移動し、前記ポンプ室の内圧が上昇して前記第1逆止弁が前記吸入口を遮蔽すると共に、前記第2逆止弁が前記排出口を開放して、前記流体が前記ポンプ室から前記第2流路に供給されることを特徴とする請求項7記載の流体供給機構。
【請求項9】
前記コイルに通電して、前記第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、
前記コイルに対して無通電とすると、前記可動子が前記センタ位置付近に移動し、前記ポンプ室の内圧が低下して前記第1逆止弁が前記ポンプ室を開放すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、前記第1流路内の前記流体が前記ポンプ室内に吸入されることを特徴とする請求項8記載の流体供給機構。
【請求項10】
前記ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、前記ダイアフラムに前記可動子が取り付けられて、前記可動子の移動で前記ポンプ室の内圧が可変可能になっていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の流体供給機構。
【請求項11】
前記可動子に形成した凸部を前記ダイアフラムに固着して、前記可動子が振動することで前記ダイアフラムが弾性変形可能になっていることを特徴とする請求項10記載の流体供給機構。
【請求項1】
所定の流体を外部から吸入して入力可能な入力口と、この入力口から前記流体を内部の流路内に入力して出力口から外部に出力可能な流体入出力手段と、この流体入出力手段で前記流路内に吸入した前記流体の流れを遮断可能な流体遮断手段と、前記流体入出力手段および前記流体遮断手段を駆動可能なアクチュエータとを備え、
前記アクチュエータは、一方と他方の面に異なる磁極を着磁したマグネットと、このマグネットの外周端面と所定のギャップを有して配設したコイルヨークを有するコイルとを有し、
前記コイルに通電することにより、前記マグネット側、または前記コイル側のいずれか一方が、所定寸法の振幅で振動可能な可動子となり、いずれか他方が固定子となり、
前記コイルに対して無通電時の初期状態においては、前記マグネットの磁束が前記コイルヨークに作用して、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向のセンタ位置付近に位置して動きが停止しており、前記コイルに通電すると、少なくとも前記センタ位置付近に位置する前記可動子が前記振幅の半分の移動量で、一方向に上昇、または他方向に降下するようになっていることを特徴とする流体供給機構。
【請求項2】
前記初期状態における前記流体入出力手段は、少なくとも前記可動子が前記センタ位置付近に位置しており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記センタ位置付近から少なくとも一方向に移動して、前記流体が前記入力口から前記流路内に吸入、または前記流路内の前記流体を前記出力口から出力可能になっていることを特徴とする請求項1記載の流体供給機構。
【請求項3】
前記初期状態における前記流体遮断手段は、少なくとも前記可動子が前記固定子の厚さ方向の一方の片側位置に位置して前記流体の流れが遮断されており、前記初期状態において前記コイルに通電すると、前記可動子が前記一方の片側位置から他方の片側位置に移動して、流れが前記遮断されていた前記流体が前記流路内を流れるようになっていることを特徴とする請求項1、または2記載の流体供給機構。
【請求項4】
前記入力口と前記流体遮断手段との間には、前記入力口から吸入した前記流体が流れる第1流路が形成され、この第1流路には、前記第1流路内を流れる前記流体の流れを遮断可能な遮断口が形成され、少なくとも前記他方の片側位置から前記一方の片側位置に移動する前記可動子によって、前記遮断口を遮蔽可能になっていることを特徴とする請求項3記載の流体供給機構。
【請求項5】
前記遮断口は、丸孔状に形成され、前記可動子には、前記遮断口を遮蔽可能な先端が円弧状の凸部が形成され、前記凸部先端によって、前記遮断口を直接遮蔽可能になっていることを特徴とする請求項4記載の流体供給機構。
【請求項6】
前記遮断口下部には、所定寸法の隙間を有して弾性を有する所定厚さのシート部材が配設され、前記一方向に移動する前記可動子の前記凸部先端が前記シート部材を押圧することにより、前記遮断口が前記シート部材を介して間接的に遮断されることを特徴とする請求項4、または5記載の流体供給機構。
【請求項7】
前記流体入出力手段には、前記流路の一部に形成した所定容積のポンプ室が形成され、前記コイルに無通電時の前記初期状態において前記可動子が少なくとも前記センタ位置付近にある時に、前記コイルに通電すると、前記可動子が前記振幅の半分の移動量で少なくとも前記一方向に移動して、前記ポンプ室の内圧が高くなることを特徴とする請求項1、または2に記載の流体供給機構。
【請求項8】
前記ポンプ室は、一端側が前記入力口に接続された第1流路に接続されると共に他端側が前記出力口に接続された第2流路に接続され、前記ポンプ室には、前記第1流路から前記流体を吸入可能な吸入口と、前記ポンプ室に吸入した前記流体を前記第2流路に排出可能な排出口とが形成され、
前記吸入口には、この吸入口を遮蔽可能な第1逆止弁が配設され、前記排出口には、前記第2流路に供給した前記流体が前記ポンプ室に逆流するのを防ぐための第2逆止弁を配設し、
前記初期状態における前記コイルに通電すると、前記可動子は、前記半分の移動量で前記一方向に移動し、前記ポンプ室の内圧が上昇して前記第1逆止弁が前記吸入口を遮蔽すると共に、前記第2逆止弁が前記排出口を開放して、前記流体が前記ポンプ室から前記第2流路に供給されることを特徴とする請求項7記載の流体供給機構。
【請求項9】
前記コイルに通電して、前記第1逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を開放後に、
前記コイルに対して無通電とすると、前記可動子が前記センタ位置付近に移動し、前記ポンプ室の内圧が低下して前記第1逆止弁が前記ポンプ室を開放すると共に前記第2逆止弁が前記ポンプ室を遮蔽し、前記第1流路内の前記流体が前記ポンプ室内に吸入されることを特徴とする請求項8記載の流体供給機構。
【請求項10】
前記ポンプ室は、弾性変形可能なダイアフラムを有し、前記ダイアフラムに前記可動子が取り付けられて、前記可動子の移動で前記ポンプ室の内圧が可変可能になっていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の流体供給機構。
【請求項11】
前記可動子に形成した凸部を前記ダイアフラムに固着して、前記可動子が振動することで前記ダイアフラムが弾性変形可能になっていることを特徴とする請求項10記載の流体供給機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−312887(P2006−312887A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−135149(P2005−135149)
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】
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