流体分配装置
【課題】ハウジング、および流体放出装置、を有する流体分配装置を開示する。
【解決手段】流体放出装置8は、容器30を流体放出装置8の長手方向軸線に沿って動かし、流体放出装置8の部分を形成するポンプを作動させるために使用する流体放出装置8に対して、横方向に力を加えるよう、1つまたは複数のレバー20によって作動するよう配置される。予荷重手段を使用して、各レバー20、21に十分な大きさの所定の力が加わるまで、ポンプの作動を防止し、流体分配装置5から十分に発達した効率的噴霧が生成されることを保証する。
【解決手段】流体放出装置8は、容器30を流体放出装置8の長手方向軸線に沿って動かし、流体放出装置8の部分を形成するポンプを作動させるために使用する流体放出装置8に対して、横方向に力を加えるよう、1つまたは複数のレバー20によって作動するよう配置される。予荷重手段を使用して、各レバー20、21に十分な大きさの所定の力が加わるまで、ポンプの作動を防止し、流体分配装置5から十分に発達した効率的噴霧が生成されることを保証する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬剤分配装置に係り、特に鼻吸入器として使用する流体分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者が作動レバーまたはボタンに力を加えると、ノズルまたはオリフィスを介して流体噴霧を分配する薬剤ディスペンサを提供することが、知られている。このような装置は、1回分の投与量を分配するよう配置するか、あるいは分配すべき数回分の投与量を含むリザーバを配置することができる。
【0003】
アクチュエータを低速で、または予測不能な方法で駆動させると、強力でよく画定された噴霧が生成されず、したがって薬剤を効果的に分配できないということが、このような先行技術の噴霧の問題である。この問題は、アクチュエータ(例えばレバー)が、容器から噴霧すべき流体を給送するようポンプ機構に作用する場合、特に重大である。この場合、低速で、または予測不能な状態で作動した結果、ポンプが低速で、または予測不能な状態で作動し、したがって信頼性が低い噴霧特性になる。この問題の解決策により、本明細書の分配装置は、「コミットメント」機能を含み、これは指で操作可能なアクチュエータに対して所定の力の印加がない状態で、ポンプの作動を防止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より容易に使用できる流体分配装置を、特により効率的な流体の分配を提供する装置を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によると、流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該ポンプからノズルへと流体を送るための長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、該指操作式手段は、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、それにより、容器を長手方向軸線に沿ってノズルの方へと移動させるための力を加え、圧縮ポンプを作動させることができ、指操作式手段に所定の力を加えるまで圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備える流体分配装置が提供される。
【0006】
指操作式手段という用語は、典型的な使用者(例えば大人または子供の患者)の指または親指またはその組合せの作用によって操作可能なこのような手段を含むものとする。
【0007】
指操作式手段は、力を容器に直接または間接的に加えるため、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動である。代替態様では、指操作式手段は、したがって容器と接触するか、それに結合されて、必要な力の伝達を可能にすることができる。
【0008】
指操作式手段は、機械的利点を適用するよう配置することが適切である。つまり、指操作式手段は、容器が経験する力を調節する(概して強化するか、平滑化する)ために使用者の力に機械的利点(メカニカルアドバンテージ)を適用する。この機械的利点は、一態様では、接触の機械的利点を、例えば1.5:1から10:1(強化された力:初期の力)の比率だけ、より典型的には2:1から5:1だけ強化することなどにより一様に提供することができる。別の態様では、機械的利点を、加えた力のサイクルにわたって機械的利点を漸進的に増加させるか、漸進的に減少させるなど、一定でない方法で適用する。機械的利点の変動の厳密なプロフィールは、望ましい噴霧プロフィール、および噴霧すべき装置および製剤の関連する全特徴(例えば粘度および密度)を参照することにより、容易に決定することができる。
【0009】
指操作式手段は、レバー、カムまたはねじの形態など、自然に機械的利点を生じる形態を有することが適切である。
【0010】
指操作式手段は、少なくとも1つのレバーを備え、これはハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者がレバーまたは各レバーを移動させると、容器をノズルに向かって押しやるよう、力を容器に伝達する(例えばそれに直接作用する)よう配置される。
【0011】
一態様では、2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者が2つのレバーを握って合わせると、容器をノズルに向かって押しやるよう、容器に作用するよう配置することができる。
【0012】
あるいは、指操作式手段は、ポンプを作動するよう容器をノズルに向かって移動させるために使用する作動手段に力を加える少なくとも1つのレバーを備えてよい。
【0013】
この場合、レバーまたは各レバーは、ハウジング内の下端に旋回自在に支持され、作動手段は、複数の態様では容器の(そのカラーとして形成されたような)ネック部に接続することができる。
【0014】
2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの下端付近で旋回自在に支持され、使用者が2つのレバーを握って合わせると、容器をノズルに向かって押しやるよう、作動手段に作用するよう配置できることが適切である。
【0015】
あるいは、指操作式手段は、容器をノズルに向かって押しやり、圧縮ポンプを作動するよう、容器に力を加えるためにハウジング内に滑動自在に支持された少なくとも1つのレバーを備えてよい。
【0016】
予荷重手段は、所定の力を指操作式手段に加えるまで、圧縮ポンプの作動を防止するよう作用する。したがって、予め決定された力とは、圧縮ポンプの作動が生じる前に最初に克服しなければならない「閾値」または「バリア」力と考えることができる。
【0017】
圧縮ポンプの作動を可能にする前に克服すべき所定の力の量は、ポンプの特徴、典型的な使用者のプロフィール、流体の性質、および望ましい噴霧特徴など、様々な要因に従い選択される。
【0018】
典型的に、所定の力は、5から30Nの範囲、さらに典型的には10から25Nである。つまり、典型的には5から30N、より典型的には10から25Nの力を、指操作式手段に加えなければ、圧縮ポンプの作動が可能にならない。このような値は、弱いか、特徴的でないか意図されない指の動きへの適切な「バリア力」を防止しながら、使用者の決定された指(または親指)の作用によって容易に克服される力に対応する傾向がある。装置が子供または年輩の患者が使用するよう設計されている場合は、大人が使用するよう設計されている場合より小さい所定の力を有することが理解される。
【0019】
本発明の第1の実施形態によると、予荷重手段を、指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)と容器との間に物理的に挿入する。
【0020】
その場合、予荷重手段は、容器に形成された段差で構成することができ、圧縮ポンプを作動するには、その前にこれをレバーまたは各レバーが乗り越えねばならず、レバーまたは各レバーに所定の力を加えると、段差が乗り越えられる。
【0021】
あるいは、予荷重手段は指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)上に形成された段差で構成することができ、圧縮ポンプを作動するには、その前にこれを容器が乗り越えねばならず、レバーまたは各レバーに所定の力を加えると、段差が乗り越えられる。
【0022】
さらなる代替物では、予荷重手段は、容器または指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)のうち1つに形成された少なくとも1つの戻り止め、および容器またはレバーまたは各レバーのうち他方に形成された窪みを備え、戻り止めまたは各戻り止めは、所定の力をレバーまたは各レバーに加えた場合に係合する窪みに乗り上げることができる。
【0023】
本発明の第2の実施形態によると、予荷重手段をハウジングと容器との間に挿入する。
【0024】
その場合、予荷重手段は、ハウジングの部分と係合するために容器上に形成された1つまたは複数の戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指操作式手段に所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0025】
あるいは、予荷重手段は、容器の部分と係合するためにハウジング上に形成された1つまたは複数の戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指操作式手段に所定の力を加えると、容器から係合解除可能である。
【0026】
本発明の第3の実施形態によると、予荷重手段を容器と放出管との間に挿入する。
【0027】
その場合、予荷重手段は、放出管上に形成された段差、および容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成することができ、所定の力を指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続部材または各ラッチ接続部材が窪みに乗り上げることができるような配置である。
【0028】
あるいは、予荷重手段は、放出管上に形成された窪み、および容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成することができ、所定の力を指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が窪みに乗り上げることができるような配置である。
【0029】
本発明の第4の実施形態によると、予荷重手段をハウジングと指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)との間に挿入する。
【0030】
その場合、予荷重手段は、各レバーと係合するためにハウジング上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーまたは各レバーに所定の力を加えると、個々のレバーから係合解除することができる。
【0031】
あるいは、予荷重手段は、ハウジングの部分と係合するために各レバーに形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーまたは各レバーに所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0032】
本発明の第5の実施形態によると、予荷重手段を作動手段とハウジングとの間に挿入する。
【0033】
その場合、予荷重手段は、ハウジングの一部と係合するために作動手段の部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう、指作動式手段または各指作動手段(例えばレバー)に所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0034】
あるいは、予荷重手段は、ハウジングの部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、作動手段の部分上に形成された相補的(相互に組み合わさって補われる)窪みと係合するよう配置され、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指作動式手段または各指作動式手段(例えばレバー)に所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除することができる。
【0035】
本発明の第6の実施形態によると、予荷重手段を指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)と個々の作動手段との間に挿入する。
【0036】
その場合、予荷重手段は、作動手段の部分上に形成された個々の窪みと係合するためにレバーまたは各レバー上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除することができる。
【0037】
あるいは、予荷重手段は、個々のレバー上に形成された窪みと係合するために各作動手段上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除することができる。
【0038】
さらなる代替物として、予荷重手段は、所定の力を指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)に加えるまで、長手方向軸線に沿って有効な力が容器へと伝達されないよう、変化する機械的比率を有する作動装置で構成することができる。
【0039】
あるいは、流体分配装置は、1つのレバーの形態の指操作式手段で構成することができ、予荷重手段はさらに、レバーと容器との間に挿入したばねで構成することができ、ばねは、圧縮ポンプを作動するよう、容器をノズルに向かって押しやるために使用される。
【0040】
その場合、ばねは、(つまり使用者が加えた力と保存されているばね力との組合せにより)所定の力が加えられるまで、レバーの動きによって圧縮することができ、所定の力が加えられた点で、圧縮ポンプの作動を防止するために使用する予荷重手段の閾値を、容器に加える力が克服し、したがって圧縮ポンプを作動するよう、容器がノズルに向かって迅速に動く。
【0041】
流体分配装置には追加的に、容器に加える力を変更する力変更手段を設けることが適切である。つまり、使用者が指操作式手段に直接加える力と比較して、容器に加えられる(したがって最終的に作用する)力を変更する手段である。
【0042】
力変更手段は、加えられる力を増幅するよう作用する(つまり、力増幅手段を備える)ことが適切である。増幅は、例えば1.5:1から10:1(増幅した力:初期の力、つまり1.5から10の増幅率)の比率だけ、より典型的には2:1から5:1だけ一定に増幅することにより一様に提供することができる。別の態様では、増幅を、加えた力のサイクルにわたって機械的利点を漸進的に増加させるか、漸進的に減少させるなど、一定でない方法で適用する。
【0043】
力変更の厳密なプロフィールは、望ましい噴霧プロフィール、および噴霧すべき装置および製剤の関連する全特徴(例えば粘度および密度)を参照することにより、容易に決定することができる。
【0044】
力変更手段は、一態様では、指操作式手段と一体でよい。この態様では、力変更手段は、機械的利点を生じるよう形成された指操作式手段の態様(例えばレバー、カムまたはねじの形態)を備えてよい。
【0045】
別の態様では、力変更手段は、指操作式手段とは非一体の状態で、通常は指操作式手段と容器との間に配置される。またこの態様では、力変更手段は、機械的利点を生じるよう形成された指操作式手段の態様(例えばレバー、カムまたはねじの形態)を備えてよい。
【0046】
一態様では、力変更手段は、所定の力が克服された場合のみ作用する(つまり、使用者が加えた力を変更するよう作用するだけである)。好ましい態様では、変更力は、所定の力を克服すると、容器に加えられた力が相対的に一定になるか、一定の割合で増加するように作用する。
【0047】
1つの特定の態様では、力変更手段は追加的に、止め機構を備え、これは特定の最大力に到達するかさらに典型的には容器を特定の距離だけ移動させると、容器に加えられる力を停止するよう作用する。一態様では、止め機構は、過度の力が圧縮ポンプに加わることを防止する。
【0048】
流体放出装置を流体分配装置のハウジングから可逆的に取り外せる実施形態が想定される。このような実施形態では、流体放出装置が、ハウジング・アセンブリおよびそれによって受けることができる流体放出装置を備える。
【0049】
したがって、本発明の別の態様によると、流体を体腔に噴霧するために流体放出装置を可逆的に受けるハウジング・アセンブリが提供され、前記流体放出装置は長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、容器内に配置された吸引口を有する圧縮ポンプと、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備え、ハウジング・アセンブリは、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、圧縮ポンプが作動するよう、容器に力を加えて、容器を長手方向軸線に沿ってノズルに向かって移動させるため、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動である指操作式手段と、を備え、指操作式手段に所定の力が加えられるまで、圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段が設けられる。
【0050】
本発明のさらなる態様によると、上述したようなハウジング・アセンブリと、それで受けることができる流体放出装置とを備えた部品のキットが提供される。流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、容器内に配置された吸引口を有する圧縮ポンプと、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備える。
【0051】
本明細書の流体放出装置は、Valois SAが製造したモデルのVP3、VP7または変形など、予圧ポンプを備えることが適切である。通常、このような予圧ポンプは通常、8〜50mlの製剤を保持することができる瓶(ガラスまたはプラスチック)の容器とともに使用する。各噴霧は通常、このような製剤を50〜100μl送出し、したがって装置は、少なくとも100回分の計量した投与量を提供することができる。
【0052】
ハウジング・アセンブリは、別個の品目として供給し、使用者または薬剤師がその後、これに適切な流体放出装置を取り付けられることも想定される。
【0053】
次に、本発明を添付図面に関してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】すぐ使用できる状態である本発明の第1実施形態による予荷重手段を有する流体放出装置を含む流体分配装置の断面図である。
【図2】図2aは、図1の矢印「A」で示した区域の拡大図である。図2bは、図2aで示したものと同様の拡大図であるが、代替予荷重手段を示す。
【図3】図1のそれと同様の断面図であるが、使用中の流体分配装置を示す。
【図4】図1のそれと同様の断面図であるが、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を示す。
【図5】図4の矢印「B」で示した区域の拡大図である。
【図6】図1で示したものと同様の断面図であるが、本発明の第3の実施形態による予荷重手段を示す。
【図7】図6の矢印「C」で示した区域の拡大図である。
【図8】図7の矢印「S」の方向での側面図である。
【図9】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図10】図9で示したような断面図であるが、作動位置にある流体放出装置を作動するために使用する機構を示す。
【図11】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第4の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図12】図11の矢印「D」で示した区域の平面図である。
【図13】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第5の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図14】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、エンド・キャップを外した状態で本発明の第4の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の前面図である。
【図15】エンド・キャップが所定の位置にある状態において、図14で示した流体分配装置の前面図である。
【図16】図17の矢印「E」で示した区域の拡大断面図である。
【図17】図14で示した流体分配装置の断面図である。
【図18】流体分配装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第6の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図19】図18で示したものと同様の断面図であるが、本発明の第6の実施形態による代替予荷重手段を示す。
【図19a】図19の矢印「J」で示したカラーが占有する区域の拡大側面図である。
【図19b】図19Bのカラーの拡大斜視図である。
【図20】図18および図19で示した流体分配装置の前面図であるが、本発明の第4の実施形態による予荷重手段の使用を示す。
【図21】図20の矢印「P」の方向の側面図である。
【図22】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図23】図22の矢印「T」の方向の側面図である。
【図24】図22の矢印「F」で示した区域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1、図2aおよび図3を参照すると、流体を体腔内に噴霧する流体分配装置5が図示され、これは、ハウジング9と、体腔に挿入するノズル11と、ハウジング9内に可動状態で収容された流体放出装置8とを備え、該流体放出装置8は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器30と、該容器30内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプからノズル11へと流体を送るための長手方向軸線に沿って延びる放出管31と、指操作式手段20、21とを備え、該指操作式手段20、21は、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、それにより、容器30を長手方向軸線に沿ってノズル11側に移動させる力を加え、圧縮ポンプを作動させることができ、指操作式手段20、21に所定の力を加えるまで圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段28を備える。
【0056】
指操作式手段は、2つの対向するレバー20、21の形態であり、それぞれがハウジング9の部分に旋回自在に接続され、使用者が2つのレバー20、21を握って合わせると、容器30をノズル11に向かって押しやるよう、容器30のベース部分35に作用するよう配置される。
【0057】
流体分配装置5は、プラスチック成形本体6および流体放出装置8を備え、さらに本体6と係合して分配ノズル11を保護するために内面を有する保護エンド・キャップ(図示せず)で構成される。
【0058】
本体6は、ポリプロピレンなどのプラスチック材料で作成され、ハウジング9および分配ノズル11を画定し、したがってハウジング9およびノズル11は、1つのプラスチック構成部品として作成される。
【0059】
ハウジング9は、前壁、後壁および第1および第2端壁14a、14bによって形成された空隙10を画定する。分配ノズル11は、ハウジング9の一方端に接続され、ハウジング9から延び、外側へテーパ状になる形態を有する。
【0060】
圧縮ポンプからの放出出口は、管状の送出管31の形態であり、出口管16の形態の管状ガイドがノズル11内に形成され、ノズル11に対して送出管31を正しく配置する。
【0061】
出口管16の端部に環状接触部17を形成する。環状接触部17は、オリフィス15への入口を画定し、これは使用時に流体が通って流れることができ、送出管31の端部と接触するよう配置される。
【0062】
流体放出装置8は、長手方向軸線X-Xを有し、レバー20、21はそれぞれ、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して実質的に横方向でレバー20、21に加えられた力を、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに沿った力へと変換するよう、容器のベース部分35と接触するため、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して角度θで傾斜した接触面22、23を有する。
【0063】
ノズル11は、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xと整列する長手方向軸線を有する。これは、圧縮ポンプを作動すると、管状送出管31に加えられた力が、管状送出管31の軸線に沿い、加えられた力による送出管31の屈曲または撓みが生じないという利点を有する。
【0064】
少なくとも容器30のベース部分35の表面の一部が、斜面を形成するよう、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対してある角度で傾斜し、斜面または各斜面は、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して実質的に横方向でレバー20、21に加えられた力を、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに沿った力へと変換するよう、レバー20、21の作用を受けるべく配置される。
【0065】
開示された実施形態では、レバーと容器との両方が、流体放出装置の長手方向軸線に対して傾斜した面を有するが、そうである必要はない。容器またはレバーのみが傾斜した面を有する必要があるか、レバーからの力を容器に加える他の何らかの配置を使用することができる。
【0066】
容器30のベース部分35は、2つの斜面37、38を有し、それぞれがレバー20、21の一方と協働するよう配置される。
【0067】
しかし、容器のベース部分の斜面は、円錐形、円錐台形、または部分的に球形の面でよいことが理解される。
【0068】
斜面37は接触面22と協働するよう配置され、斜面38は接触面23と協働するよう配置される。
【0069】
接触面22は、レバー20の部分として形成されたウェブ24の縁部として形成され、接触面23は、レバー21の部分として形成されたウェブ25の縁部として形成される。
【0070】
図2Aで示した配置では、予荷重手段は、レバー20、21と容器との間に挿入され、図示のように、各接触面22、23の端部付近に形成された小さい段差28の形態である。すぐ使用できる位置で、これは容器の側部とベース部分35との接触部で容器30の側部に当たる。この段差28の目的は、レバー20、21に所定の力を超える力が加わるまで、レバー20、21が容器30を移動させることを防止することである。
【0071】
各レバー20、21に形成された段差28を容器30が乗り越えないと、圧縮ポンプが作動することができない。段差28は、各レバー20、21に所定の力を加えると乗り越えられ、この所定の力を超えると、レバー20、21に加えられる圧力は、容器30がノズル11に向かって非常に迅速に動くような圧力になる。これにより、レバー20、21がゆっくり握り合わされることが防止される。こうなると、一様な噴霧が生成されず、非常にゆっくり実行されると、流体がノズル11から滴り出てしまうだけである。
【0072】
図2Bは、予荷重手段が、容器30上に形成された戻り止めまたは突起29および各レバー20、21上に形成された相補的窪み27で構成される代替構成を示す。戻り止め29のサイズは、各レバー20、21に所定の力が加わると、窪み27を乗り越えられるようなサイズである。他の代替構成では、窪みを容器に形成し、戻り止めをレバー上に形成できることが理解される。
【0073】
レバー20、21はそれぞれ、個々の一体蝶番によってハウジング9の部分に旋回自在に接続される。図示の実施形態では、レバー20、21はそれぞれ、個々の一体蝶番26によって2つの側壁14a、14bの個々の一方に旋回自在に接続されるが、他の旋回接続手段を使用してもよい。
【0074】
流体放出装置8は、大部分の態様で従来通りであり、本明細書では簡単にしか説明されない。
【0075】
流体放出装置8は、分配すべき数回分の投与量の流体を含むリザーバを画定する中空の容器30、および容器30のネック部34に取り付けた圧縮ポンプを有する。
【0076】
図示のような容器30は、半透明または透明なプラスチック材料で作成するが、ガラスなど、他の半透明または透明な材料で作成できることが理解される。
【0077】
圧縮ポンプは、1回分の投与量の流体を収容するようサイズ決定されたチャンバ(図示せず)を画定するポンプ・ケースと滑動自在に係合するプランジャ(図示せず)を含む。プランジャは、分配ノズル11の出口管16と協働するためにポンプの一方端から延びるよう配置された管状送出管31に取り付けられる。プランジャは、ポンプ・ケース内に形成されたチャンバ内で滑動自在に支持されたピストン(図示せず)を含む。
【0078】
流体は、管状送出管31によって画定された放出路を通って分配ノズル11のオリフィス15へと放出される。
【0079】
チャンバのサイズは、1回分の投与量の流体を収容するようなサイズであり、チャンバとピストンの直径とプランジャのストロークとの組合せは、チャンバ内におけるプランジャのフル・ストロークが、流体の1回分の投与量と等しい容積変化を生成するような組合せである。
【0080】
ポンプ・ケースは容器30に接続され、したがってピストンがポンプの戻りばね(図示せず)によって開始位置へと動くと、新たな投与量の薬剤が、容器30からピックアップ・管の形態の吸引入口を介してシリンダに引き込まれ、放出の用意ができる。
【0081】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0082】
接触面22、23の端部分が容器30の斜面37、38とゆるやかに接触し、容器30が段28と接触している図1で示した位置から、使用者は最初に2つのレバー20、21で流体分配装置5を把持する。レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、代替実施形態で図2Aの段差28または図2Bの戻り止め/窪み29、27の配置によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0083】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、容器30が段差28(または戻り止め/窪み29、27)を乗り越えるのに必要な所定の力に到達し、これで接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30が図3の矢印「M」で示すようにノズル11に向かって迅速に動く。
【0084】
しかし、送出管31の端部と環状接触部17との接触により、送出管31の同方向への動きが防止される。
【0085】
このようなこの効果により、送出管31はプランジャをポンプ・ケースに押し込み、それによってシリンダ内にあるポンプのピストンを移動させる。この動きにより、流体がシリンダから送出管31へと排出される。送出管に押し込まれた流体は、次にオリフィス15内に伝達され、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0086】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は内部の戻りばねによってポンプ・ケースから押し出され、流体をピックアップ・管へと引っ張り、シリンダを再充填する。次に、容器30は、レバー20、21内に形成された段差28との係合関係に戻ることができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0087】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0088】
容器が空になると、新しい流体放出装置8をハウジング9に装填し、これにより流体分配装置5を使用可能な状態に復帰させる。
【0089】
図4および図5を参照すると、大部分の態様が前述したものと同一であり、同様の構成要素には同じ参照番号が使用された流体分配装置が図示されている。
【0090】
図1から図3で示した流体分配装置と図4および図5で示したそれとの主な違いは、図4および図5の流体分配装置5が、予荷重手段39、40をハウジング9と容器30との間に挿入する予荷重手段の第2の実施形態を使用することである。
【0091】
予荷重手段は、容器30の部分と係合するためにハウジング9上に形成された2つの戻り止め39、40で構成される。2つの戻り止め39、40は、圧縮ポンプを作動できるよう指操作式手段20、21に所定の力が加えられると、容器30から係合解除することができる。
【0092】
戻り止めはそれぞれ、アーム39の形態であり、これは容器30のネック部34の隅と係合するため、ハウジング9から下方向に延びる。各アーム39の自由端は、自身内に形成された段40を有し、これは作動する前は、容器30のネック部34と接触している。
【0093】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0094】
接触面22、23の端部分が容器30の斜面37、38にゆるやかに接触し、容器30が段40と接触している図4に示した位置から、使用者は最初に2つのレバー20、21で流体分配装置5を把持する。レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、容器のノズル方向への動きを防止する段40およびアーム39によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0095】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、アーム39が外側へと弓なりに曲がり始め、所定の力に到達すると、容器30のネック部34が段差40から係合解除することができ、次に接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30がノズル11に向かって迅速に動く。
【0096】
しかし、前述したように送出管31の端部と環状接触部17との接触により、送出管31の同方向への動きが防止され、それにより送出管31が容器30に押し込まれるにつれ、圧縮ポンプが作動する。この動きにより、流体が容器30から送出管31へと排出され、次にオリフィス15内に伝達されて、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0097】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は容器から押し出され、流体でポンプを再充填する。次に、容器30は、アーム39に形成された段差40との係合関係に戻ることができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0098】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0099】
図6から図8を参照すると、大部分の態様が図1から図3に関して前述したものと同一であり、同様の構成要素には同じ参照番号が使用された流体分配装置が図示されている。
【0100】
図1から図3で示した流体分配手段と図6から図8で示したそれとの主な違いは、図6から図8の流体分配装置が、予荷重手段41、42、43を容器30と放出管31との間に挿入する予荷重手段の第3の実施形態を使用することである。
【0101】
この実施形態は、ポンプの作動に使用する機構とは関係なく使用できるという利点を有する。
【0102】
予荷重手段は、放出管31上に形成された段差41と、カラー43によって容器30のネック部34に取り付けたアーム42の形態の2つのラッチ接続部材とで構成される。段差41は、放出管31の周囲に延びるリブ44として形成され、ポンプが作動しても、リブ44は放出管31が容器30に入るのを防止しないよう配置される。
【0103】
この配置は、レバー20、21の形態の指操作式手段に所定の力を加えると、圧縮ポンプが作動できるよう、ラッチ接続部材またはアーム42が段差41に乗り上げることができるが、所定の力より小さい力が加わると、アーム42と段差41との相互係合により、放出管31が容器30に入る動きが防止されるような構成である。
【0104】
流体分配装置の操作は前述の通りであり、レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、容器30のノズル11方向への動きを防止する段差41およびアーム42によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0105】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、アーム42が弓なりに曲がり始め、所定の力に到達すると、アーム42が段差41から係合解除することができ、次に接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30がノズル11に向かって迅速に動く。
【0106】
この動きにより、流体が容器30から送出管31へと排出され、次にオリフィス15内に伝達されて、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0107】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は容器30から押し出され、流体でポンプを再充填する。次に、容器30が戻って、アーム42は段差41と再係合することができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0108】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0109】
代替的に、予荷重手段は、放出管31上に形成された窪みと、容器30に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材またはアームとで構成することができ、所定の力をレバー20、21の形態の指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続部材または各ラッチ接続部材が窪みに乗り上げることができるような配置であることが理解される。
【0110】
図9および図10を参照すると、多くの態様は前述したそれと同様であるが、レバーで流体放出装置を直接作動するのではなく、ポンプを作動するよう、2つのレバー120、121の形態の指操作式手段を使用して、容器30をノズル111の方向へと移動させるのに使用する作動手段122a、122b;132、132a、132bに力を加える流体分配装置105が図示されている。同様の部品に関しては、図1から図3に関して以前に使用したものと同じ参照番号を使用する。
【0111】
作動手段122a、122b、132、132a、132bを、容器30のネック部34に接続する。
【0112】
流体を体腔内に噴霧する流体分配装置105は、ハウジング9、体腔に挿入するノズル11、およびハウジング9内に可動に収容された流体放出装置8を備える。流体放出装置8は、分配すべき流体を保存する容器30と、容器30内に配置された吸引口、および流体をポンプからノズル11へと送るために容器30の一方端にある放出出口31を有する圧縮ポンプとで構成される。
【0113】
2つのレバー120、121の形態の指操作式手段を設けて、ポンプを作動するよう、容器30に力を加え、容器30をノズル11のある方向へと移動させる。
【0114】
2つの対向するレバー120、121は、ハウジング9内に旋回自在に支持され、使用者が各レバー20、21を回転し、実際に使用者が2つのレバー120、121を握り合わせると、容器30をノズル11のある方向に押しやるよう、作動手段によって容器30へと駆動自在に接続される。つまり、2つのレバー120、121を握り合わせると、容器30がノズル11に向かって動く。
【0115】
より詳細には、流体分配装置5は、ハウジング・アセンブリおよび流体放出装置8で構成される。ハウジング・アセンブリは、流体放出装置8を可動状態で指示するハウジング9と、自身から延びるノズル11を有する本体6と、ハウジング9内に旋回自在に支持された2つのレバー120、121とで構成される。
【0116】
本体6およびノズル11は、ポリプロピレンなどのプラスチック材料から一体部品として作成され、本体6は、その下端がハウジング9の上端と係合するような構成である。本体6およびハウジング9は、任意の適切な手段によって相互に固定される。
【0117】
ハウジング9は、前壁、後壁、および第1および第2端壁14a、14bで形成された空隙10を画定する。
【0118】
ポンプからの放出口は、管状送出管31の形態であり、出口管16の形態の管状ガイドがノズル11内に形成され、送出管31と整列して、これをノズル11に対して正しく配置する。
【0119】
環状接触部17が、出口管16の端部に形成される。環状接触部17は、使用時に流体が通って流れることができるオリフィス15への入口を画定し、送出管31の端部と接触するよう配置される。
【0120】
流体放出装置8は、容器30の長手方向軸線および管状送出管31の長手方向軸線と一致する長手方向軸線を有する。ノズル11は、流体放出装置8の長手方向軸線と整列する長手方向軸線を有し、したがってポンプが作動すると、管状送出管31に加えられた力が、管状送出管31の長手方向軸線に沿い、加えられた力による送出管31の屈曲または撓みがない。
【0121】
第1および第2レバー120、121はそれぞれ、容器がネック部34で終了するという容器30の前記一方端付近で容器30に駆動自在に接続される。
【0122】
駆動自在の接続を形成するため、第1および第2レバー120、121はそれぞれ、容器30に、特に容器30のネック部34に取り付けた個々の歯付きラック132と係合する1対の歯付き部分122a、122bを有する。ラック132はそれぞれ、容器30の長手方向軸線に平行に延びるよう配置される。
【0123】
歯付きラック132はそれぞれ、2組の対向する歯、つまり第1レバー120と係合する第1組の歯132a、および第2レバー121と係合する第2組の歯132bを有する。
【0124】
容器30のネック部34は、円筒形の外面を有し、ネック部34の対向する側部には2つの歯付きラック132が配置され、したがって2つの歯付きラック132が、ネック部34に対して直径方向に対向して配置される。
【0125】
歯付きラック132はそれぞれ、歯付きラック132を容器30のネック部34に取り付けるために使用するカラー140に接続される。
【0126】
レバー120、121は、任意の都合のよい方法でハウジング9に旋回自在に取り付けることができるか、各レバー120、121が、各レバー120、121と本体部材6との間の旋回接続により、ハウジング9内で旋回自在に支持できることが理解される。
【0127】
流体放出装置8は、既に説明した通りであり、再び説明はしないが、ただし放出管31を容器30に押し込むと、ポンプの作動が生じることに言及しておく。
【0128】
流体分配装置105は、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を装備する、つまり予荷重手段144が、ハウジング9と容器30との間に挿入される。
【0129】
予荷重手段は、ハウジング9の部分と係合するため、容器30上に形成され周方向に延びるリブ144の形態である戻り止めで構成される。リブ144は、ハウジング9の側壁14a、14bに形成され、内側に延びる2つのフィンガ147a、147bと係合するよう配置される。フィンガ147a、147bはそれぞれ、個々の側壁14a、14bに取り付けられ、一体蝶番であり、したがってノズル11から離される場合、フィンガ147a、147bのノズル方向への動きは防止されるが、ハウジング9に対するフィンガ147a、147bの旋回は可能である。これは、容器30がノズル11方向に動いた場合に、リブ144の通過に対する抵抗を提供するが、容器がノズル11から離れる方向に動く場合には、リブ144の通過に対する抵抗をほとんど提供しない。
【0130】
したがって、戻り止めまたはリブ144は、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力を指操作式手段120、121に加えると、ハウジング9から、または特に指147a、147bから係合解除可能になる。
【0131】
流体放出装置105の操作は以下の通りである。
【0132】
第1に、使用者は、2つのレバー120、121で流体分配装置105を把持しなければならず、レバー120、121に軽い圧力しか加えないと、リブ144と2つのフィンガ147a、147bとの相互作用のために流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。次に、使用者が2つのレバー120、121を握り合わせる力を増加させると、結局は所定の力に到達し、この点でリブ144は、フィンガ147a、147bに乗り上げることによってハウジング9から係合解除することができ、これで歯付き部分22a、22bとラック32との相互作用により、容器30をノズル11に向かって迅速に移動させることができる。
【0133】
しかし、送出管31の端部は環状接触部17と接触するので、送出管31は同方向に動くことができない。この効果により、送出管31が容器に押し込まれ、流体が送出管31からオリフィス15へと排出されて、ここで細かい噴霧として身体口に排出される。
【0134】
流体放出装置が放出された送出段階の最後では、2つのレバー120、121が回転しており、したがって図10で示すように側壁14a、14bに近づくか、それと面一になる。
【0135】
レバー120、121に加えた力を解放すると、送出管31は内部戻りばねによって容器から押し出され、流体を引き上げ、ポンプを再充填する。
【0136】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0137】
容器が空になると、新しい流体放出装置8をハウジング9に装填し、これにより流体分配装置105を使用可能な状態に復帰させる。
【0138】
図11および図12を参照すると、多くの態様は図1から図3で示したものと同様であるが、容器130をノズル111のある方向に移動させ、圧縮ポンプを作動するために使用する作動手段176に力を加えるために、1つのレバー170を使用する流体分配装置165が図示されている。レバー170は、ハウジング109内の下端に旋回自在に支持され、作動手段176が、カラー140によって容器130のネック部129に接続される。
【0139】
流体分配装置165は、予荷重手段150、152、153をハウジング109とレバー170との間に挿入する予荷重手段の第4の実施形態を装備する。
【0140】
予荷重手段は、レバー170と係合するためにハウジング109上に形成された歯150の形態である戻り止めで構成される。歯150は、ハウジング109の一体部品として形成されたアーム152の端部に形成され、レバー170は、歯150と係合するために自身上に形成された相補的リブ153を有する。
【0141】
戻り止めまたは歯150は、圧縮ポンプを作動できるよう、所定の力をレバー170に加えると、レバー170上のリブ153から係合解除することができる。
【0142】
さらに詳細には、流体分配装置165は、ハウジング109を含む本体構造、体腔に挿入するためにハウジング109の上端から外へと延びるノズル111、およびハウジング109内に可動状態で収容された流体放出装置108で構成される。
【0143】
流体放出装置108は、分配すべき流体を保存する容器130と、容器130内に位置する吸引口、および流体を自身からノズル111へと送る放出出口131を有する圧縮ポンプとで構成される。
【0144】
レバー170は、ハウジング109内の下端で旋回自在に支持され、作動手段は、容器130のネック部129と係合するカラー140によって容器130のネック部129に接続される。
【0145】
本体構造は、2つの部品から成るプラスチック・ハウジング109およびプラスチック本体部材106で構成され、これは両方ともポリプロピレンなどの適切なプラスチック材料から成形される。ノズル111は、本体部材106の一体部品として形成され、本体部材106は、ノズル111がハウジング109の上端から突出するよう、ハウジング109に締め付けられる。
【0146】
ハウジング109は、側壁114に形成された口を有し、そこから使用時にはレバー170の部分が突出する。口から突出するレバー170の部分は、リブ付きの把持部146である。
【0147】
ポンプからの放出出口は、管状送出管131の形態であり、出口管116の形態である管状ガイドがノズル111内に形成され、送出管131と整列し、ノズル111に対してこれを正確に配置する。
【0148】
環状接触部117が、出口管116の端部に形成される。環状接触部117は、使用時に流体が通って流れることができるオリフィス115への入口を画定し、送出管131の端部と接触するよう配置される。
【0149】
流体放出装置108は、大部分の態様では従来通りである、本明細書で以前に説明した通りである。
【0150】
カラー140は、スナップ接続によって容器130のネック部129に接続され、この接続では、ネック部129は、カラー140をスナップ嵌合する溝141を有する。カラー140は一方側にスリット142を有し、これによってネック部129へと押しつけ、溝141と係合することができる。
【0151】
作動手段は、上方向に弓なりに曲がった状態で弾性可撓部材176を保持するよう、レバー170の上端に接続された板ばね176の形態である弾性可撓部材である。しかし、必要に応じて複数の弾性可撓部材を使用できることが理解される。
【0152】
レバー170の下端は、旋回ピン123によってハウジング109に旋回自在に接続される。
【0153】
弾性可撓部材176は、容器130のネック部129に取り付けたカラー140の下面127に対して弾性可撓部材176の上面を接触させることにより、容器130のネック部129に可動な状態で接続される。
【0154】
弾性可撓部材176を弓なりに曲がった状態で維持するよう、容器130から離れるレバー170の回転動作を制限するため、止め手段125を設ける。止め手段125は、レバー170が突出する口の一方縁の形態をとる。
【0155】
弾性可撓部材176は、一方端がレバー170に形成された溝134と係合することにより、レバー170の上端に接続され、他方端がハウジング109の形態での流体分配装置165の本体構造に接続され、ハウジング109は、自身内に形成された溝135を有し、これと弾性可撓部材124が係合する。
【0156】
流体分配装置165から外すと、弾性可撓部材は平坦な平面形状に復帰することが理解される。使用中に可塑変形せず、弾性変形のみだからである。
【0157】
止め部125は、止め部125にもたれるようレバー120が容器130から十分に変位した場合、レバー120の上端と弾性可撓部材176をハウジング109に接続する位置との間の直線距離が、弾性可撓部材176の弓なりに曲がっていない長さより小さくなるよう位置決めされる。これにより、可撓部材が平坦な形状に決して復帰しないことが保証される。これが重要であるのは、正しく機能するためには弾性可撓部材を上方向に弓なりに曲がらなければならず、十分に解放すべき場合、荷重を再度加えると下方向に弓なりに曲がる可能性があるからである。
【0158】
容器130をノズル111に向かって移動させるようレバー120を容器130に向かって移動させると、弓なりに曲がった弾性可撓部材176の曲率半径が減少し、カラー140が上昇して、ポンプが作動する。
【0159】
流体分配装置165の操作は以下の通りである。
【0160】
流体放出装置108をハウジング109に挿入した後、流体分配装置は使用できる準備が整い、レバー170は端止め部125にもたれる。
【0161】
流体分配装置165を使用するには、使用者は最初に、レバー170と、特にリブ付き把持部146と接触するよう、流体分配装置165を把持しなければならない。
【0162】
レバー170に軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置165の分配ノズル111を操作して、流体を分配する必要がある鼻腔などの体腔へと入れることができる。これは、予荷重手段が存在に起因するからであり、特に歯150がリブ153と接触しているからである。
【0163】
次に、使用者がさらに大きい力をレバー170に加えると、アーム152が屈曲し始め、レバー170に加えた力が所定の大きさに到達すると、歯150がリブ153に乗り上げるか、そこからはずれることができ、これによってレバー170を自由に移動可能になり、次に弾性可撓部材176とカラー140との相互作用により、容器130が迅速にノズル111方向へと動く。
【0164】
これによって、送出管131が容器に押し込まれ、ポンプを作動する。
【0165】
レバー170に加えた圧力を解放すると、弾性可撓部材176が最も変形しない状態をとろうとし、したがってレバー170から力が除去されるとすぐに、レバー170をその止め部125上へと戻し、歯150がリブ153と再係合できるようにする。
【0166】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0167】
容器130が空になると、新しい流体放出装置108を本体部材106に装填し、これにより流体分配装置165を使用可能な状態に復帰させる。
【0168】
特に図13を参照すると、多くの態様は図11で示したものと同様であるが、レバー220、221がその下端にて旋回自在に支持され、ハウジング206内に収容された放出装置208の部分を形成する容器230を、図示のように2つのレバー220、221と一体部品として形成されているが、3つの部品全部を別個の構成要素として作成することもできる可撓部材241の形態である作動部材によって移動させるために使用される流体分配装置205が図示されている。
【0169】
可撓部材242は、2つのレバーを握り合わせると、可撓部材241が容器をハウジング206の一方端から延びるノズル211に向かって押しやるよう、容器230のネック部229に接続されたカラー240に作用するよう配置される。容器230がノズル211方向へと動くと、容器230と、容器230内に収容されたポンプに接続された放出管231との間に相対的動作が生じ、これによって流体が放出管231を通ってノズル211内に形成されたオリフィス215へと押し出され、そこから細かい噴霧として分配される。
【0170】
流体分配装置205は、予荷重手段を作動手段241とハウジング206との間に挿入した予荷重手段の第5の実施形態を装備する。
【0171】
予荷重手段は、作動手段の部分上に、およびこの場合は可撓部材241の上面にハウジングの部分と係合するために形成された2つの戻り止め224、227で構成される。図からわかるように、戻り止め224、227はそれぞれ、レバー220、221が休止位置にある場合は、ハウジング206の隣接する外面と軽く接触するよう配置されている。
【0172】
2つのレバー220、221に小さい力を加えると、戻り止め224、227が可能部材の動きを防止するので、ポンプは作動しないが、所定の大きさの力をレバー220、221に加えると、圧縮ポンプが作動できるよう、戻り止め224、227をハウジングから係合解除させるのに十分である。戻り止め224、227が存在するので、容器230をノズル211方向へと迅速に移動させ、効果的な噴霧の生成を保証するよう、レバー220、221に十分な力を加えるまで、容器230が動かないことが保証される。
【0173】
代替的に、予荷重手段は、作動手段の部分上に形成された相補的(組み合わせることで補われる)窪みと係合するため、ハウジングの部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができる。その場合、各戻り止めは、圧縮ポンプを作動できるよう各レバーに所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除可能になる。
【0174】
図14から図17を参照すると、多くの態様が前述したそれと同様である流体分配装置305が図示されている。
【0175】
流体分配装置305は、ノズル311を形成する本体306およびハウジング309で構成される。流体放出装置308がハウジング309内に収容される。流体放出装置308は容器330で構成され、ここに圧縮ポンプ(図示せず)と、ノズル311と接触するために容器330の一方端から延びる放出管331とが装備される。放出管331が容器330に入ると、ポンプが作動し、流体が放出管331からノズルのオリフィス315に入れられ、そこから細かい噴霧として放出される。
【0176】
2つの対向するレバー320、321の形態で指操作式手段が提供され、これはそれぞれ、ハウジング309の下端付近に旋回自在に支持され、2つのレバー320、321を握り合わせると容器330をノズル311方向へ押しやるよう、作動手段322に作用するよう配置される。
【0177】
作動手段は2つの傾斜路322の形態であり、これはそれぞれ、2つのレバー320、321の個々の一方に形成された相補的斜面324aと協働するよう配置される。2つの傾斜路322が、容器のネック部329と係合するカラー340によって容器330に接続される。
【0178】
2つのレバー320、321が相互に向かって動くと、斜面324aが傾斜路322に乗り上げ、それによって容器をノズル311方向へ押しやる。
【0179】
流体分配装置305は、ハウジング309とレバー320、321の間に挿入した予荷重手段を装備する。
【0180】
予荷重手段は、各レバー320、321の端面と係合するため、ハウジング309の各側上に形成された戻り止めまたは段差342で構成される。
【0181】
レバー320、321の動きは、段差342との係合によって防止されるが、所定の力をこれに加えた時点で、加えた力は、レバー320、321が段差342に乗り上げレバー320、321が容器330に向かって自由に動け、それによってポンプを作動させるのに十分な力となる。この方法で、十分な力が加わって、放出管331を容器330内に迅速に入れるまで、ポンプが作動しないことが保証される。
【0182】
図18を参照すると、多くの態様が図14から図17に関して前述したそれと同様であるが、予荷重手段を各レバー420、421と個々の作動手段422との間に挿入する流体分配装置405が図示されている。
【0183】
流体分配装置405は、ノズル411を形成する本体406およびハウジング409で構成される。流体放出装置408をハウジング409内に収容する。流体放出装置408は、圧縮ポンプ(図示せず)を装備した容器430と、ノズル411と接触するために容器430の一方端から延びる放出管431とで構成される。放出管431を容器430に入れると、ポンプが作動し、流体が放出管431からノズルのオリフィス415内に押しやられ、そこから細かい噴霧として放出される。
【0184】
2つの対向するレバー420、421の形態で指操作式手段が設けられ、これはそれぞれ、可撓性ストラップ423によって相互に接続することによりハウジング409の下端付近で旋回自在に支持され、2つのレバー420、421を握り合わせると容器430をノズル411方向へ押しやるよう、作動手段422に作用するよう配置される。
【0185】
作動手段は、2つの傾斜路422の形態であり、これはそれぞれ、2つのレバー420、421の個々の1つに形成された相補的湾曲面と協働するよう配置される。2つの傾斜路422は、容器430のネック部429と係合したカラー440によって容器430に接続する。
【0186】
2つのレバー420、421が相互に対して動くと、レバー420、421の湾曲部分が傾斜路422に乗り上げ、それによって容器430をノズル411方向へ押しやる。
【0187】
流体分配装置405は、作動装置422とレバー420、421の間に挿入した予荷重手段を装備する。
【0188】
予荷重手段は、各レバー420、421に形成された窪み446と係合するため、傾斜路422の形態の各作動手段上に形成された戻り止め424aで構成される。
【0189】
各戻り止め424aは、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力を個々のレバー420、421に加えると、個々の相補的窪み446から係合解除することができる。
【0190】
流体分配装置の操作は前述した通りである。使用者が、所定の力より小さい力で2つのレバー420、421を把持すると、レバー420、421の動きは戻り止め424aと窪み446との係合によって防止されるが、所定の力と等しい、またはそれより大きい力をレバー420、421に加えるとすぐに、戻り止め424aは窪み446から係合解除するか、それに乗り上げることができ、2つのレバー420、421は迅速に一緒に動き、それにより圧縮ポンプを作動させる。
【0191】
これにより、十分な力を加えた場合のみポンプが作動することが確保され、効果的な噴霧の生成が保証される。
【0192】
予荷重手段は、あるいは作動手段の部分上に形成した個々の窪みと係合するために各レバー上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成されることが理解される。その場合、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力をレバーに加えると、個々の相補的窪みから係合解除できるようになる。
【0193】
図19を参照すると、多くの態様が図18に関して前述したものと同様であるが、各レバー420、421と個々の作動手段422との間に代替形態の予荷重手段を挿入する流体分配装置405が図示されている。同様の部品には同じ参照番号を使用し、流体分配装置405の構造は、予荷重手段に関する限りを除き、さらには説明しない。
【0194】
作動装置422の特徴は、図19Aおよび図19Bに関してよりよく理解することができ、これはその側面図および斜視図を示す。
【0195】
予荷重手段は、容器430のネック部429で受けるためのカラー440を有する作動装置441で構成される。作動装置441は、傾斜路422と対向する側に設けられ、これはそれぞれ、各レバー420、421に所定の力を加えるまで、容器430に有効な力が伝達されないよう、変動可能な機械的比率を有する。
【0196】
これは、各傾斜路422の残りの長さ425b(例えば約45°の角度)よりも流体放出装置408の長手方向(つまり図示のように垂直)軸線に対して小さい角度(例えば約20°)で各傾斜路422の第1部分425aを傾斜させることによって達成される。したがって、最初に力を各レバー420、421に加えると、これは流体放出装置408の長手方向軸線に対して実質的に直角に加えられ、流体放出装置408の長手方向軸線に沿った力には実質的に変換されず、したがって各傾斜路422の第1部分425aと協働レバー420、421との間の静止摩擦は、レバー420、421を静止状態に維持するのに十分である。しかし、所定の荷重を各レバー420、421に加えると、静止摩擦を克服し、各レバー420、421は協働傾斜路422の第1部分425aに沿って動き始めることができる。各レバー420、421が第1部分425aの端部に到達すると、レバー420、421と協働している面の傾斜の変化は、加えられた力の大きさとともに、各レバー420、421が突然、協働傾斜路422の第2部分425bに沿って迅速に滑動し、容器430をノズル411に向かって迅速に移動させ、圧縮ポンプを作動させることを保証する。
【0197】
これにより、十分な力を加えた場合のみポンプが作動することが確保され、効果的な噴霧の生成が保証される。
【0198】
図19Aおよび図19Bで見られるように、作動装置441は、それぞれが両方の傾斜路422に対して直角に配置された案内レール426aを有するカラー440の対向する側部にも設ける。案内レール426aは、ハウジング409上の対合するガイド(見えない)と相互作用して、作動中に容器430の一定の長手方向動作を保証する。
【0199】
図20および図21を参照すると、多くの態様が図18および図19に関して前述したものと同一であり、同一の部品には同じ参照番号が使用された流体分配手段が図示されている。図20および図21で示した流体分配装置405と図18および図19で示したそれとの唯一の違いは、予荷重手段の配置であり、それはこの場合、各レバー420、421とハウジング409との間に挿入する。また、図20および図21では、エンド・キャップ407を取り付けた状態で図示されている。
【0200】
予荷重手段は、個々のレバー420、421が突出するハウジング409の開口の周囲に形成された面取り面427と係合するため、各レバー420、421上に形成された2つの戻り止めまたは突起428で構成される。
【0201】
2つのレバー420、421に軽い力を加えると、これは戻り止め428が面取り面427と接触することにより、ハウジング内への動きが防止される。各レバー420、421に加える力が所定の大きさに到達すると、戻り止め428が面取り面427に乗り上げてハウジング409へと入れるよう、レバー420、421の側壁が内側に屈曲するのに十分になる。戻り止めが面取り面427を通り過ぎるとすぐに、レバー420、421は、ポンプを作動するようハウジング409内に収容された容器430に向かって自由に動く。この場合も、これで確実な噴霧の生成が保証される。
【0202】
レバー420、421から力を解放すると、これは開始位置に向かって戻るが、戻り止め428を面取り面427と再度係合させるためには、小さい外方向の力を加える必要がある。
【0203】
特に図22から図24を参照すると、流体放出装置508を収容するハウジング509を有する流体分配装置505が図示されている。ハウジングは、鼻腔などの身体口と係合するため、一方端から延びたノズル511を有する。
【0204】
流体放出装置は、従来通りの性質であり、前述したように分配すべき流体の容器530と、容器530内に取り付けた圧縮ポンプと、ポンプから延びて流体をノズル511に形成されたオリフィス515へと送出する放出管531とを有する。前述したように、ポンプは、放出管531をポンプに押し込むことによって作動し、これは容器530をノズル511に向かって移動させることによって達成される。
【0205】
容器530を移動させるために指操作式手段を設け、指操作式手段は、ハウジング509内に滑動自在に支持されたレバー520の形態であり、容器530をノズル511のある方向へと移動させて、圧縮ポンプを作動するよう、容器530に力を加える。
【0206】
レバー520は2本のフランジを有し、これはそれぞれ、ハウジング509内に形成されたU字形ガイド557と係合するレール555、556によって滑動自在に支持される。
【0207】
レバー520に所定の力を加える前にポンプが作動するのを防止するため、予荷重手段を設ける。
【0208】
予荷重手段は、レバー520と容器530の間に挿入したばね558と、ラッチ接続手段560、561とで構成される。ばね558は、圧縮ポンプを作動するよう容器530をノズル511方向へと押しやるために使用する。
【0209】
ばねは、容器530に接続したカラー540とベース・プレート541との間に挿入する。レバー520の各フランジ上に形成された斜面543と係合するため、伝達棒542がベース・プレートの各側から延びる。使用者がレバー520を容器530に向かって押すか、駆動すると、伝達棒542が斜面543を上昇し、ばね558を圧縮する。しかし、カラー540がラッチ接続手段560、561によってハウジング509に接続されているので、容器530は動かない。
【0210】
ラッチ接続手段は、ハウジング509の内壁に形成されたリブ560、およびカラー540に接続され外側に延びるアーム561で構成される。
【0211】
各アーム561は、一体蝶番563を介してカラーに接続され、したがってカラー540がノズル511方向へと動くと、アーム561はカラー540に接触することができ、したがってリブ560に荷重を伝達することができるが、カラー540がノズル511から離れると、アーム561は、これがリブ560上を自由に通過できるよう、跳ね上がることができる。力が加えられていない場合に、レバー520が通常の休止位置へと戻るため、戻りばね565を設ける。
【0212】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0213】
レバー520に初期の力を加えると、ばね558がレバー520の動きによって圧縮されるが、アーム561とリブ560との係合により、容器530の動きは生じない。これは、所定の力が加わるまで続き、所定の力が加わった時点で、圧縮ポンプの作動を防止するために使用する手段、つまりアーム561およびリブ560を、ばね558によって容器530に加えられた力が克服し、容器530は、圧縮ポンプを作動するようノズル511方向へ迅速に動く。
【0214】
レバー520から力を解放すると、これは戻りばね565によって休止位置へと復帰し、ポンプ内のばねが容器を休止位置へと戻し、したがってアーム561がリブ560と再係合する。
【0215】
容器を移動させるためにばねを使用することは、容器を移動させるために既に解っている力を使用し、したがって一定の噴霧を生成できるという利点を有する。
【0216】
本発明を幾つかの特定の実施形態に関して説明してきたが、使用できる多くの代替組合せおよび配置があることが理解される。本発明の主要な目的は、容器の長手方向軸線に対して横方向にて容器に力を加える1つまたは複数のレバーによって操作可能であり、加わる力が確実な高品質の噴霧を生成すると知られている所定の大きさに到達するまで、容器が有意に動くことを防止する何らかの予荷重機構または手段を含む流体分配装置を提供することである。
【0217】
薬剤の投与は、軽度、中程度または重症の急性または慢性症状の治療、または予防的治療に指示することができる。投与される正確な量は、患者の年齢および状態、使用する特定の薬剤、および投薬頻度によって決定され、最終的に担当医師の裁量であることが理解される。薬剤の組合せを使用する実施形態が想定される。
【0218】
したがって、例えばコデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネなどの鎮痛薬、ジルチアゼムなどの狭心症製剤、クロモグリケート(ナトリウム塩など)、ケトチフェンまたはネドクロミル(ナトリウム塩など)などの抗アレルギ薬、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、サルファ剤、テトラサイクリン、ペンタミジンなどの抗感染薬、メタビリレンなどの抗ヒスタミン剤、ベクロメタゾン(二プロピオン酸エステルなど)、フルチカゾン(プロピオン酸エステルなど)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(フロン酸エステルなど)、シクルゾニド、トリアムシノロン(アセトニドなど)、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-yl)エステルまたは6α、9α-ジフロロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルなどの抗炎症薬、ノスカピンなどの鎮咳薬、アルブテロール(遊離塩基または硫酸塩)、サルメテロール(シナフォエートなど)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(臭化水素酸など)、フォルモテロール(フマラーゼなど)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノラミン、ピルブテロール(アセテートなど)、レプロテロール(塩酸塩など)、リミテロール、テルブタリン(サルフェートなど)、イソエタリン、ツロブテロールまたは4-ヒドロキシ-7-[2-[[2-[[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルフォニル]エチル]アミノ]エチル-2(3H)-ベンゾチアゾロンなどの気管支拡張薬、シロミラストまたはロフルミラストなどのPDE4抑制薬、モンテルカスト、プランルカストおよびザフィルルカストなどのロイコトリエン拮抗薬、[アデノシン2a作用薬、例えば2R、3R、4S、5R)-2-[6-アミノ-2-(1S-ヒドロキシメチル-2-フェニル-エチルアミノ)-プリン-9-yl]-5-(2-エチル-2H-テトラゾル-5-yl)-テトラヒドロ-フラン-3,4-ジオール(マレイン酸など)]*、[α4インテグリン抑制薬例えば(2S)-3-[4-({[4-(アミノカルボニル)-1-ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]-2-[((2S)-4-メチル-2-{[2-(2-メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}フェンタノイル)アミノ]プロパン酸(遊離酸またはカリウム塩など)]*、アミロライドなどの利尿剤、イプラトロピウム(臭素など)、チオトロピウム、アントロピンまたはオキシトロピウムなどの抗コリン作用薬、コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニソロンなどのホルモン、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリンなどのキサンチン、インスリンまたはグルカゴンなどの治療用プロテインおよびペプチドから、適切な薬剤を選択することができる。適宜、塩の形態(例えばアルカリ金属またはアミン塩または酸添加塩など)で、またはエステル(例えば低アルキルエステル)として、または溶媒化合物(例えば水和物)として薬剤を使用し、薬剤の活動および/または安定性を最適にしたり、推進薬中の薬剤の可溶性を最低にしたりしてよいことが、当業者には明白である。
【0219】
薬剤は、喘息および鼻炎などの炎症性疾患または疾病を治療するため、抗炎症性化合物であることが好ましい。
【0220】
一態様では、薬剤は抗炎症性特性を有する糖質コルチコイド化合物である。1つの適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル(フルチカソンプロピオネート)という化学名を有する。別の適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルという化学名を有する。さらなる適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルという化学名を有する。
【0221】
他の適切な抗炎症性化合物は、PDE4抑制薬、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制薬、トリプテーゼおよびエラステーゼ抑制薬、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬などのNSAIDを含む。
【0222】
薬剤は、適切な流体製剤として、特に溶液(例えば水性)製剤または懸濁液製剤として処方し、任意選択で他の薬学的に許容可能な添加化合物を含む。
【0223】
適切な製剤(例えば溶液または懸濁液)は、pHを適切に選択することにより(例えば塩酸または水酸化ナトリウムを使用して)安定させてよい。通常、pHは4.5と7.5の間、好ましくは5.0と7.0の間、特に約6から6.5に調節する。
【0224】
適切な製剤(例えば溶液または懸濁液)は、1つまたは複数の補形薬を備えてよい。本明細書では、「補形薬」という用語は、無毒で、有害な方法で組成の他の成分と相互作用しない実質的に不活性の材料を意味するものとし、製薬等級の炭水化物、有機または無機塩、ポリマ、アミノ酸、燐脂質、加湿薬、乳化剤、界面活性剤、ポロキサマ、プルロニック、およびイオン交換樹脂、およびその組合せを含むが、それに制限されない。
【0225】
適切な炭水化物は、果糖などの単糖、乳糖、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない二糖類、セルロースおよびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない多糖類、デキシトリン、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されないオリゴ糖類、ソルビトール、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されないポリオールを含む。
【0226】
適切な有機および無機塩は、燐酸ナトリウムまたはカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、およびその組合せおよび誘導体を含む。
【0227】
適切なポリマは、ゼラチンおよびその組合せおよび誘導体を含むがそれに制限されない天然生物分解性タンパク質ポリマ、キチン質および澱粉、架橋澱粉およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない天然生体分解性多糖類ポリマ、キトサンの誘導体を含むが、それに制限されない半合成生体分解性ポリマ、およびポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(PLA)、ポリビニールアルコールおよびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない合成ポリマを含むがそれに制限されない合成生体分解性ポリマを含む。
【0228】
適切なアミノ酸は、ロイシン、およびその組合せおよび誘導体などの非極性アミノ酸を含む。適切な燐脂質は、レシチンおよびその組合せおよび誘導体を含む。
【0229】
適切な加湿剤、表面活性剤および/または乳化剤は、自身の組合せおよび誘導体を含むアラビアゴム、コレステロール、脂肪酸を含む。適切なポロキサマおよび/またはプルロニックは、ポロキサマ188、プルロニック(登録商標)F-108、およびその組合せおよび誘導体を含む。適切なイオン交換樹脂は、アンバーライトIR120およびその組合せおよび誘導体を含む。
【0230】
適切な溶液製剤は、界面活性剤などの可溶化剤を含んでよい。適切な界面活性剤は、トリトン系を含むα-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-ω-ヒドロキシポリ(オキシ-1,2-エタンジール)ポリマ、例えばトリトンX-100、トリトンX-114およびトリトンX-305を含み、ここでXの数字はポリマにおけるエトキシの反復単位(通常は約7〜70、特に約7〜30、とりわけ7〜10)であり、さらに3500〜5000、とりわけ4000〜4700の相対的分子量、特にチロキサポールを有するようなホルムアルデヒドおよびオキシランを有する4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールポリマを含む。表面活性剤は、通常、製剤の重量に基づいて約0.5〜10%、好ましくは約2〜5%w/wの濃度で使用する。
【0231】
適切な溶液製剤は、ポリエチレングリコール(PEG200など)およびプロピレングリコールなどのグリコールを含む有機共溶媒剤を含む水酸基、ブドウ糖などの糖類、およびエタノールも含んでよい。ブドウ糖およびポリエチレングリコール(PEG200など)が好ましく、特にブドウ糖である。プロピレングリコールは、20%以下、特に10%以下の量で使用することが好ましく、全く避けることが最も好ましい。エタノールは回避することが好ましい。有機共溶媒剤を含む水酸基は通常、製剤の重量に基づいて0.1〜20%、例えば0.5〜10%、例えば約1〜5%w/wの濃度で使用する。
【0232】
適切な溶液製剤は、ポリソルベート、グリセリン、ベンジルアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油の誘導体、ポリエチレングリコールおよびポリオキシエチレンアルキルエステル(クレモフォア、ブリッジなど)などの可溶化剤も含んでよい。
【0233】
適切な溶液製剤は、以下の成分のうち1つまたは複数も含んでよい。つまり粘度向上剤、保存剤、および等張性調節剤も含んでよい。
【0234】
適切な粘度向上剤は、カルボキシメチルセルロース、Vガム、トラガカント、ベントナイト、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポロキサマ(ポロキサマ407など)、ポリエチレングリコール、アルギン酸キサンチムガム、カラゲナンおよびカルボポールを含む。
【0235】
適切な保存剤は、第四アンモニウム化合物(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミドおよび塩化セチルピリジニウムなど)、水銀剤(硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀およびチメロサールなど)、アルコール剤(クロロブタノール、フェニルエチルアルコールおよびベンジルアルコールなど)、抗菌性エステル(p-ヒドロキシ安息香酸のエステルなど)、エデト酸二ナトリウム(EDTA)などのキレート剤、およびクロルヘキシジン、クロロクレゾール、ソルビン酸およびその塩およびポリミキシンなどの他の抗菌物質を含む。
【0236】
適切な等張性調節剤は、体液(鼻腔の流体など)との等張性を達成し、多くの鼻用製剤に伴う刺激性のレベルを低下させるなどの作用をする。適切な等張性調節剤の例は、塩化ナトリウム、ブドウ糖および塩化カルシウムである。
【0237】
適切な懸濁液製剤は、粒子状薬剤の水性懸濁液、および任意選択で懸濁剤、保存剤、加湿剤または等張性調節剤を含む。
【0238】
適切な粒子状薬剤は、20μm未満、好ましくは0.5〜10μm、特に1〜5μmの質量平均径(MMD)を有する。粒子サイズの減少が必要である場合、これは微粉化および/またはミクロな液体化などの技術で達成することができる。
【0239】
適切な懸濁剤は、カルボキシメチルセルロース、Vガム、トラガカント、ベントナイト、メチルセルロースおよびポリエチレングリコールを含む。
【0240】
適切な加湿剤は、薬剤の粒子を加湿し、組成の水性相におけるその分散を容易にするよう機能する。使用可能な加湿剤の例は、脂質アルコール、エステルおよびエーテルである。加湿剤は、親水性の非イオン表面活性剤で、最も好ましくはポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン(商標のついたポリソルベート80という製品として供給)である。
【0241】
適切な保存剤および等張性調節剤は、溶液製剤に関して上述した通りである。
【0242】
本明細書の分配装置は、鼻炎、例えば季節性鼻炎などの鼻の通路の炎症性および/またはアレルギ症状、さらに喘息、COPDおよび皮膚炎などの他の局所的炎症性症状を治療するために流体薬剤製剤を分配するのに適切である。
【0243】
適切な投与療法は、鼻腔を一掃した後、患者が鼻を通してゆっくり吸入することである。吸入中に、製剤を一方の鼻孔に適用する間、他方は手で圧迫しておく。次に、この手順を他方の鼻孔で繰り返す。通常、上記の手順で鼻孔ごとに毎日最高3回、理想的には1日1回、1回または2回吸入する。各投与で、例えば5μg、50μg、100μg、200μg、または250μgの活性薬剤を送出することができる。厳密な投与量は、当業者によって知られているか、容易に確認可能である。
【0244】
この説明および請求の範囲が一部を形成する出願は、その後の出願に対して優先権に基づき使用することができる。このようなその後の出願の請求範囲は、本明細書で説明した全ての特徴または特徴の組合せを指向する。これは、生成物、方法または使用の請求範囲の形態をとり、例示により、制限なく請求項のうち1つまたは複数を含むことができる。
【符号の説明】
【0245】
5:流体分配装置,8:流体放出装置,9:ハウジング,20:指操作式手段(レバー),27:予荷重手段,30:容器
【技術分野】
【0001】
本発明は薬剤分配装置に係り、特に鼻吸入器として使用する流体分配装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者が作動レバーまたはボタンに力を加えると、ノズルまたはオリフィスを介して流体噴霧を分配する薬剤ディスペンサを提供することが、知られている。このような装置は、1回分の投与量を分配するよう配置するか、あるいは分配すべき数回分の投与量を含むリザーバを配置することができる。
【0003】
アクチュエータを低速で、または予測不能な方法で駆動させると、強力でよく画定された噴霧が生成されず、したがって薬剤を効果的に分配できないということが、このような先行技術の噴霧の問題である。この問題は、アクチュエータ(例えばレバー)が、容器から噴霧すべき流体を給送するようポンプ機構に作用する場合、特に重大である。この場合、低速で、または予測不能な状態で作動した結果、ポンプが低速で、または予測不能な状態で作動し、したがって信頼性が低い噴霧特性になる。この問題の解決策により、本明細書の分配装置は、「コミットメント」機能を含み、これは指で操作可能なアクチュエータに対して所定の力の印加がない状態で、ポンプの作動を防止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より容易に使用できる流体分配装置を、特により効率的な流体の分配を提供する装置を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様によると、流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該ポンプからノズルへと流体を送るための長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、該指操作式手段は、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、それにより、容器を長手方向軸線に沿ってノズルの方へと移動させるための力を加え、圧縮ポンプを作動させることができ、指操作式手段に所定の力を加えるまで圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備える流体分配装置が提供される。
【0006】
指操作式手段という用語は、典型的な使用者(例えば大人または子供の患者)の指または親指またはその組合せの作用によって操作可能なこのような手段を含むものとする。
【0007】
指操作式手段は、力を容器に直接または間接的に加えるため、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動である。代替態様では、指操作式手段は、したがって容器と接触するか、それに結合されて、必要な力の伝達を可能にすることができる。
【0008】
指操作式手段は、機械的利点を適用するよう配置することが適切である。つまり、指操作式手段は、容器が経験する力を調節する(概して強化するか、平滑化する)ために使用者の力に機械的利点(メカニカルアドバンテージ)を適用する。この機械的利点は、一態様では、接触の機械的利点を、例えば1.5:1から10:1(強化された力:初期の力)の比率だけ、より典型的には2:1から5:1だけ強化することなどにより一様に提供することができる。別の態様では、機械的利点を、加えた力のサイクルにわたって機械的利点を漸進的に増加させるか、漸進的に減少させるなど、一定でない方法で適用する。機械的利点の変動の厳密なプロフィールは、望ましい噴霧プロフィール、および噴霧すべき装置および製剤の関連する全特徴(例えば粘度および密度)を参照することにより、容易に決定することができる。
【0009】
指操作式手段は、レバー、カムまたはねじの形態など、自然に機械的利点を生じる形態を有することが適切である。
【0010】
指操作式手段は、少なくとも1つのレバーを備え、これはハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者がレバーまたは各レバーを移動させると、容器をノズルに向かって押しやるよう、力を容器に伝達する(例えばそれに直接作用する)よう配置される。
【0011】
一態様では、2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者が2つのレバーを握って合わせると、容器をノズルに向かって押しやるよう、容器に作用するよう配置することができる。
【0012】
あるいは、指操作式手段は、ポンプを作動するよう容器をノズルに向かって移動させるために使用する作動手段に力を加える少なくとも1つのレバーを備えてよい。
【0013】
この場合、レバーまたは各レバーは、ハウジング内の下端に旋回自在に支持され、作動手段は、複数の態様では容器の(そのカラーとして形成されたような)ネック部に接続することができる。
【0014】
2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの下端付近で旋回自在に支持され、使用者が2つのレバーを握って合わせると、容器をノズルに向かって押しやるよう、作動手段に作用するよう配置できることが適切である。
【0015】
あるいは、指操作式手段は、容器をノズルに向かって押しやり、圧縮ポンプを作動するよう、容器に力を加えるためにハウジング内に滑動自在に支持された少なくとも1つのレバーを備えてよい。
【0016】
予荷重手段は、所定の力を指操作式手段に加えるまで、圧縮ポンプの作動を防止するよう作用する。したがって、予め決定された力とは、圧縮ポンプの作動が生じる前に最初に克服しなければならない「閾値」または「バリア」力と考えることができる。
【0017】
圧縮ポンプの作動を可能にする前に克服すべき所定の力の量は、ポンプの特徴、典型的な使用者のプロフィール、流体の性質、および望ましい噴霧特徴など、様々な要因に従い選択される。
【0018】
典型的に、所定の力は、5から30Nの範囲、さらに典型的には10から25Nである。つまり、典型的には5から30N、より典型的には10から25Nの力を、指操作式手段に加えなければ、圧縮ポンプの作動が可能にならない。このような値は、弱いか、特徴的でないか意図されない指の動きへの適切な「バリア力」を防止しながら、使用者の決定された指(または親指)の作用によって容易に克服される力に対応する傾向がある。装置が子供または年輩の患者が使用するよう設計されている場合は、大人が使用するよう設計されている場合より小さい所定の力を有することが理解される。
【0019】
本発明の第1の実施形態によると、予荷重手段を、指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)と容器との間に物理的に挿入する。
【0020】
その場合、予荷重手段は、容器に形成された段差で構成することができ、圧縮ポンプを作動するには、その前にこれをレバーまたは各レバーが乗り越えねばならず、レバーまたは各レバーに所定の力を加えると、段差が乗り越えられる。
【0021】
あるいは、予荷重手段は指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)上に形成された段差で構成することができ、圧縮ポンプを作動するには、その前にこれを容器が乗り越えねばならず、レバーまたは各レバーに所定の力を加えると、段差が乗り越えられる。
【0022】
さらなる代替物では、予荷重手段は、容器または指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)のうち1つに形成された少なくとも1つの戻り止め、および容器またはレバーまたは各レバーのうち他方に形成された窪みを備え、戻り止めまたは各戻り止めは、所定の力をレバーまたは各レバーに加えた場合に係合する窪みに乗り上げることができる。
【0023】
本発明の第2の実施形態によると、予荷重手段をハウジングと容器との間に挿入する。
【0024】
その場合、予荷重手段は、ハウジングの部分と係合するために容器上に形成された1つまたは複数の戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指操作式手段に所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0025】
あるいは、予荷重手段は、容器の部分と係合するためにハウジング上に形成された1つまたは複数の戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指操作式手段に所定の力を加えると、容器から係合解除可能である。
【0026】
本発明の第3の実施形態によると、予荷重手段を容器と放出管との間に挿入する。
【0027】
その場合、予荷重手段は、放出管上に形成された段差、および容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成することができ、所定の力を指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続部材または各ラッチ接続部材が窪みに乗り上げることができるような配置である。
【0028】
あるいは、予荷重手段は、放出管上に形成された窪み、および容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成することができ、所定の力を指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が窪みに乗り上げることができるような配置である。
【0029】
本発明の第4の実施形態によると、予荷重手段をハウジングと指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)との間に挿入する。
【0030】
その場合、予荷重手段は、各レバーと係合するためにハウジング上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーまたは各レバーに所定の力を加えると、個々のレバーから係合解除することができる。
【0031】
あるいは、予荷重手段は、ハウジングの部分と係合するために各レバーに形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーまたは各レバーに所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0032】
本発明の第5の実施形態によると、予荷重手段を作動手段とハウジングとの間に挿入する。
【0033】
その場合、予荷重手段は、ハウジングの一部と係合するために作動手段の部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、戻り止めまたは全戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう、指作動式手段または各指作動手段(例えばレバー)に所定の力を加えると、ハウジングから係合解除することができる。
【0034】
あるいは、予荷重手段は、ハウジングの部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、作動手段の部分上に形成された相補的(相互に組み合わさって補われる)窪みと係合するよう配置され、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう指作動式手段または各指作動式手段(例えばレバー)に所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除することができる。
【0035】
本発明の第6の実施形態によると、予荷重手段を指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)と個々の作動手段との間に挿入する。
【0036】
その場合、予荷重手段は、作動手段の部分上に形成された個々の窪みと係合するためにレバーまたは各レバー上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除することができる。
【0037】
あるいは、予荷重手段は、個々のレバー上に形成された窪みと係合するために各作動手段上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができ、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるようレバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除することができる。
【0038】
さらなる代替物として、予荷重手段は、所定の力を指操作式手段または各指操作式手段(例えばレバー)に加えるまで、長手方向軸線に沿って有効な力が容器へと伝達されないよう、変化する機械的比率を有する作動装置で構成することができる。
【0039】
あるいは、流体分配装置は、1つのレバーの形態の指操作式手段で構成することができ、予荷重手段はさらに、レバーと容器との間に挿入したばねで構成することができ、ばねは、圧縮ポンプを作動するよう、容器をノズルに向かって押しやるために使用される。
【0040】
その場合、ばねは、(つまり使用者が加えた力と保存されているばね力との組合せにより)所定の力が加えられるまで、レバーの動きによって圧縮することができ、所定の力が加えられた点で、圧縮ポンプの作動を防止するために使用する予荷重手段の閾値を、容器に加える力が克服し、したがって圧縮ポンプを作動するよう、容器がノズルに向かって迅速に動く。
【0041】
流体分配装置には追加的に、容器に加える力を変更する力変更手段を設けることが適切である。つまり、使用者が指操作式手段に直接加える力と比較して、容器に加えられる(したがって最終的に作用する)力を変更する手段である。
【0042】
力変更手段は、加えられる力を増幅するよう作用する(つまり、力増幅手段を備える)ことが適切である。増幅は、例えば1.5:1から10:1(増幅した力:初期の力、つまり1.5から10の増幅率)の比率だけ、より典型的には2:1から5:1だけ一定に増幅することにより一様に提供することができる。別の態様では、増幅を、加えた力のサイクルにわたって機械的利点を漸進的に増加させるか、漸進的に減少させるなど、一定でない方法で適用する。
【0043】
力変更の厳密なプロフィールは、望ましい噴霧プロフィール、および噴霧すべき装置および製剤の関連する全特徴(例えば粘度および密度)を参照することにより、容易に決定することができる。
【0044】
力変更手段は、一態様では、指操作式手段と一体でよい。この態様では、力変更手段は、機械的利点を生じるよう形成された指操作式手段の態様(例えばレバー、カムまたはねじの形態)を備えてよい。
【0045】
別の態様では、力変更手段は、指操作式手段とは非一体の状態で、通常は指操作式手段と容器との間に配置される。またこの態様では、力変更手段は、機械的利点を生じるよう形成された指操作式手段の態様(例えばレバー、カムまたはねじの形態)を備えてよい。
【0046】
一態様では、力変更手段は、所定の力が克服された場合のみ作用する(つまり、使用者が加えた力を変更するよう作用するだけである)。好ましい態様では、変更力は、所定の力を克服すると、容器に加えられた力が相対的に一定になるか、一定の割合で増加するように作用する。
【0047】
1つの特定の態様では、力変更手段は追加的に、止め機構を備え、これは特定の最大力に到達するかさらに典型的には容器を特定の距離だけ移動させると、容器に加えられる力を停止するよう作用する。一態様では、止め機構は、過度の力が圧縮ポンプに加わることを防止する。
【0048】
流体放出装置を流体分配装置のハウジングから可逆的に取り外せる実施形態が想定される。このような実施形態では、流体放出装置が、ハウジング・アセンブリおよびそれによって受けることができる流体放出装置を備える。
【0049】
したがって、本発明の別の態様によると、流体を体腔に噴霧するために流体放出装置を可逆的に受けるハウジング・アセンブリが提供され、前記流体放出装置は長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、容器内に配置された吸引口を有する圧縮ポンプと、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備え、ハウジング・アセンブリは、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、圧縮ポンプが作動するよう、容器に力を加えて、容器を長手方向軸線に沿ってノズルに向かって移動させるため、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動である指操作式手段と、を備え、指操作式手段に所定の力が加えられるまで、圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段が設けられる。
【0050】
本発明のさらなる態様によると、上述したようなハウジング・アセンブリと、それで受けることができる流体放出装置とを備えた部品のキットが提供される。流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、容器内に配置された吸引口を有する圧縮ポンプと、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備える。
【0051】
本明細書の流体放出装置は、Valois SAが製造したモデルのVP3、VP7または変形など、予圧ポンプを備えることが適切である。通常、このような予圧ポンプは通常、8〜50mlの製剤を保持することができる瓶(ガラスまたはプラスチック)の容器とともに使用する。各噴霧は通常、このような製剤を50〜100μl送出し、したがって装置は、少なくとも100回分の計量した投与量を提供することができる。
【0052】
ハウジング・アセンブリは、別個の品目として供給し、使用者または薬剤師がその後、これに適切な流体放出装置を取り付けられることも想定される。
【0053】
次に、本発明を添付図面に関してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】すぐ使用できる状態である本発明の第1実施形態による予荷重手段を有する流体放出装置を含む流体分配装置の断面図である。
【図2】図2aは、図1の矢印「A」で示した区域の拡大図である。図2bは、図2aで示したものと同様の拡大図であるが、代替予荷重手段を示す。
【図3】図1のそれと同様の断面図であるが、使用中の流体分配装置を示す。
【図4】図1のそれと同様の断面図であるが、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を示す。
【図5】図4の矢印「B」で示した区域の拡大図である。
【図6】図1で示したものと同様の断面図であるが、本発明の第3の実施形態による予荷重手段を示す。
【図7】図6の矢印「C」で示した区域の拡大図である。
【図8】図7の矢印「S」の方向での側面図である。
【図9】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図10】図9で示したような断面図であるが、作動位置にある流体放出装置を作動するために使用する機構を示す。
【図11】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第4の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図12】図11の矢印「D」で示した区域の平面図である。
【図13】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第5の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図14】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、エンド・キャップを外した状態で本発明の第4の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の前面図である。
【図15】エンド・キャップが所定の位置にある状態において、図14で示した流体分配装置の前面図である。
【図16】図17の矢印「E」で示した区域の拡大断面図である。
【図17】図14で示した流体分配装置の断面図である。
【図18】流体分配装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第6の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図19】図18で示したものと同様の断面図であるが、本発明の第6の実施形態による代替予荷重手段を示す。
【図19a】図19の矢印「J」で示したカラーが占有する区域の拡大側面図である。
【図19b】図19Bのカラーの拡大斜視図である。
【図20】図18および図19で示した流体分配装置の前面図であるが、本発明の第4の実施形態による予荷重手段の使用を示す。
【図21】図20の矢印「P」の方向の側面図である。
【図22】流体放出装置を作動するために図1で示したものの代替機構を有し、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を有する流体分配装置の断面図である。
【図23】図22の矢印「T」の方向の側面図である。
【図24】図22の矢印「F」で示した区域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図1、図2aおよび図3を参照すると、流体を体腔内に噴霧する流体分配装置5が図示され、これは、ハウジング9と、体腔に挿入するノズル11と、ハウジング9内に可動状態で収容された流体放出装置8とを備え、該流体放出装置8は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器30と、該容器30内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプからノズル11へと流体を送るための長手方向軸線に沿って延びる放出管31と、指操作式手段20、21とを備え、該指操作式手段20、21は、流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、それにより、容器30を長手方向軸線に沿ってノズル11側に移動させる力を加え、圧縮ポンプを作動させることができ、指操作式手段20、21に所定の力を加えるまで圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段28を備える。
【0056】
指操作式手段は、2つの対向するレバー20、21の形態であり、それぞれがハウジング9の部分に旋回自在に接続され、使用者が2つのレバー20、21を握って合わせると、容器30をノズル11に向かって押しやるよう、容器30のベース部分35に作用するよう配置される。
【0057】
流体分配装置5は、プラスチック成形本体6および流体放出装置8を備え、さらに本体6と係合して分配ノズル11を保護するために内面を有する保護エンド・キャップ(図示せず)で構成される。
【0058】
本体6は、ポリプロピレンなどのプラスチック材料で作成され、ハウジング9および分配ノズル11を画定し、したがってハウジング9およびノズル11は、1つのプラスチック構成部品として作成される。
【0059】
ハウジング9は、前壁、後壁および第1および第2端壁14a、14bによって形成された空隙10を画定する。分配ノズル11は、ハウジング9の一方端に接続され、ハウジング9から延び、外側へテーパ状になる形態を有する。
【0060】
圧縮ポンプからの放出出口は、管状の送出管31の形態であり、出口管16の形態の管状ガイドがノズル11内に形成され、ノズル11に対して送出管31を正しく配置する。
【0061】
出口管16の端部に環状接触部17を形成する。環状接触部17は、オリフィス15への入口を画定し、これは使用時に流体が通って流れることができ、送出管31の端部と接触するよう配置される。
【0062】
流体放出装置8は、長手方向軸線X-Xを有し、レバー20、21はそれぞれ、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して実質的に横方向でレバー20、21に加えられた力を、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに沿った力へと変換するよう、容器のベース部分35と接触するため、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して角度θで傾斜した接触面22、23を有する。
【0063】
ノズル11は、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xと整列する長手方向軸線を有する。これは、圧縮ポンプを作動すると、管状送出管31に加えられた力が、管状送出管31の軸線に沿い、加えられた力による送出管31の屈曲または撓みが生じないという利点を有する。
【0064】
少なくとも容器30のベース部分35の表面の一部が、斜面を形成するよう、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対してある角度で傾斜し、斜面または各斜面は、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに対して実質的に横方向でレバー20、21に加えられた力を、流体放出装置8の長手方向軸線X-Xに沿った力へと変換するよう、レバー20、21の作用を受けるべく配置される。
【0065】
開示された実施形態では、レバーと容器との両方が、流体放出装置の長手方向軸線に対して傾斜した面を有するが、そうである必要はない。容器またはレバーのみが傾斜した面を有する必要があるか、レバーからの力を容器に加える他の何らかの配置を使用することができる。
【0066】
容器30のベース部分35は、2つの斜面37、38を有し、それぞれがレバー20、21の一方と協働するよう配置される。
【0067】
しかし、容器のベース部分の斜面は、円錐形、円錐台形、または部分的に球形の面でよいことが理解される。
【0068】
斜面37は接触面22と協働するよう配置され、斜面38は接触面23と協働するよう配置される。
【0069】
接触面22は、レバー20の部分として形成されたウェブ24の縁部として形成され、接触面23は、レバー21の部分として形成されたウェブ25の縁部として形成される。
【0070】
図2Aで示した配置では、予荷重手段は、レバー20、21と容器との間に挿入され、図示のように、各接触面22、23の端部付近に形成された小さい段差28の形態である。すぐ使用できる位置で、これは容器の側部とベース部分35との接触部で容器30の側部に当たる。この段差28の目的は、レバー20、21に所定の力を超える力が加わるまで、レバー20、21が容器30を移動させることを防止することである。
【0071】
各レバー20、21に形成された段差28を容器30が乗り越えないと、圧縮ポンプが作動することができない。段差28は、各レバー20、21に所定の力を加えると乗り越えられ、この所定の力を超えると、レバー20、21に加えられる圧力は、容器30がノズル11に向かって非常に迅速に動くような圧力になる。これにより、レバー20、21がゆっくり握り合わされることが防止される。こうなると、一様な噴霧が生成されず、非常にゆっくり実行されると、流体がノズル11から滴り出てしまうだけである。
【0072】
図2Bは、予荷重手段が、容器30上に形成された戻り止めまたは突起29および各レバー20、21上に形成された相補的窪み27で構成される代替構成を示す。戻り止め29のサイズは、各レバー20、21に所定の力が加わると、窪み27を乗り越えられるようなサイズである。他の代替構成では、窪みを容器に形成し、戻り止めをレバー上に形成できることが理解される。
【0073】
レバー20、21はそれぞれ、個々の一体蝶番によってハウジング9の部分に旋回自在に接続される。図示の実施形態では、レバー20、21はそれぞれ、個々の一体蝶番26によって2つの側壁14a、14bの個々の一方に旋回自在に接続されるが、他の旋回接続手段を使用してもよい。
【0074】
流体放出装置8は、大部分の態様で従来通りであり、本明細書では簡単にしか説明されない。
【0075】
流体放出装置8は、分配すべき数回分の投与量の流体を含むリザーバを画定する中空の容器30、および容器30のネック部34に取り付けた圧縮ポンプを有する。
【0076】
図示のような容器30は、半透明または透明なプラスチック材料で作成するが、ガラスなど、他の半透明または透明な材料で作成できることが理解される。
【0077】
圧縮ポンプは、1回分の投与量の流体を収容するようサイズ決定されたチャンバ(図示せず)を画定するポンプ・ケースと滑動自在に係合するプランジャ(図示せず)を含む。プランジャは、分配ノズル11の出口管16と協働するためにポンプの一方端から延びるよう配置された管状送出管31に取り付けられる。プランジャは、ポンプ・ケース内に形成されたチャンバ内で滑動自在に支持されたピストン(図示せず)を含む。
【0078】
流体は、管状送出管31によって画定された放出路を通って分配ノズル11のオリフィス15へと放出される。
【0079】
チャンバのサイズは、1回分の投与量の流体を収容するようなサイズであり、チャンバとピストンの直径とプランジャのストロークとの組合せは、チャンバ内におけるプランジャのフル・ストロークが、流体の1回分の投与量と等しい容積変化を生成するような組合せである。
【0080】
ポンプ・ケースは容器30に接続され、したがってピストンがポンプの戻りばね(図示せず)によって開始位置へと動くと、新たな投与量の薬剤が、容器30からピックアップ・管の形態の吸引入口を介してシリンダに引き込まれ、放出の用意ができる。
【0081】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0082】
接触面22、23の端部分が容器30の斜面37、38とゆるやかに接触し、容器30が段28と接触している図1で示した位置から、使用者は最初に2つのレバー20、21で流体分配装置5を把持する。レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、代替実施形態で図2Aの段差28または図2Bの戻り止め/窪み29、27の配置によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0083】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、容器30が段差28(または戻り止め/窪み29、27)を乗り越えるのに必要な所定の力に到達し、これで接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30が図3の矢印「M」で示すようにノズル11に向かって迅速に動く。
【0084】
しかし、送出管31の端部と環状接触部17との接触により、送出管31の同方向への動きが防止される。
【0085】
このようなこの効果により、送出管31はプランジャをポンプ・ケースに押し込み、それによってシリンダ内にあるポンプのピストンを移動させる。この動きにより、流体がシリンダから送出管31へと排出される。送出管に押し込まれた流体は、次にオリフィス15内に伝達され、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0086】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は内部の戻りばねによってポンプ・ケースから押し出され、流体をピックアップ・管へと引っ張り、シリンダを再充填する。次に、容器30は、レバー20、21内に形成された段差28との係合関係に戻ることができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0087】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0088】
容器が空になると、新しい流体放出装置8をハウジング9に装填し、これにより流体分配装置5を使用可能な状態に復帰させる。
【0089】
図4および図5を参照すると、大部分の態様が前述したものと同一であり、同様の構成要素には同じ参照番号が使用された流体分配装置が図示されている。
【0090】
図1から図3で示した流体分配装置と図4および図5で示したそれとの主な違いは、図4および図5の流体分配装置5が、予荷重手段39、40をハウジング9と容器30との間に挿入する予荷重手段の第2の実施形態を使用することである。
【0091】
予荷重手段は、容器30の部分と係合するためにハウジング9上に形成された2つの戻り止め39、40で構成される。2つの戻り止め39、40は、圧縮ポンプを作動できるよう指操作式手段20、21に所定の力が加えられると、容器30から係合解除することができる。
【0092】
戻り止めはそれぞれ、アーム39の形態であり、これは容器30のネック部34の隅と係合するため、ハウジング9から下方向に延びる。各アーム39の自由端は、自身内に形成された段40を有し、これは作動する前は、容器30のネック部34と接触している。
【0093】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0094】
接触面22、23の端部分が容器30の斜面37、38にゆるやかに接触し、容器30が段40と接触している図4に示した位置から、使用者は最初に2つのレバー20、21で流体分配装置5を把持する。レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、容器のノズル方向への動きを防止する段40およびアーム39によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0095】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、アーム39が外側へと弓なりに曲がり始め、所定の力に到達すると、容器30のネック部34が段差40から係合解除することができ、次に接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30がノズル11に向かって迅速に動く。
【0096】
しかし、前述したように送出管31の端部と環状接触部17との接触により、送出管31の同方向への動きが防止され、それにより送出管31が容器30に押し込まれるにつれ、圧縮ポンプが作動する。この動きにより、流体が容器30から送出管31へと排出され、次にオリフィス15内に伝達されて、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0097】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は容器から押し出され、流体でポンプを再充填する。次に、容器30は、アーム39に形成された段差40との係合関係に戻ることができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0098】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0099】
図6から図8を参照すると、大部分の態様が図1から図3に関して前述したものと同一であり、同様の構成要素には同じ参照番号が使用された流体分配装置が図示されている。
【0100】
図1から図3で示した流体分配手段と図6から図8で示したそれとの主な違いは、図6から図8の流体分配装置が、予荷重手段41、42、43を容器30と放出管31との間に挿入する予荷重手段の第3の実施形態を使用することである。
【0101】
この実施形態は、ポンプの作動に使用する機構とは関係なく使用できるという利点を有する。
【0102】
予荷重手段は、放出管31上に形成された段差41と、カラー43によって容器30のネック部34に取り付けたアーム42の形態の2つのラッチ接続部材とで構成される。段差41は、放出管31の周囲に延びるリブ44として形成され、ポンプが作動しても、リブ44は放出管31が容器30に入るのを防止しないよう配置される。
【0103】
この配置は、レバー20、21の形態の指操作式手段に所定の力を加えると、圧縮ポンプが作動できるよう、ラッチ接続部材またはアーム42が段差41に乗り上げることができるが、所定の力より小さい力が加わると、アーム42と段差41との相互係合により、放出管31が容器30に入る動きが防止されるような構成である。
【0104】
流体分配装置の操作は前述の通りであり、レバー20、21には軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。これは、容器30のノズル11方向への動きを防止する段差41およびアーム42によって形成された予荷重手段が存在するせいである。
【0105】
次に使用者が2つのレバー20、21を握り合わせる力を増加させると、アーム42が弓なりに曲がり始め、所定の力に到達すると、アーム42が段差41から係合解除することができ、次に接触面22、23と斜面37、38との相互作用により、容器30がノズル11に向かって迅速に動く。
【0106】
この動きにより、流体が容器30から送出管31へと排出され、次にオリフィス15内に伝達されて、そこから細かい噴霧として身体の口へと排出される。
【0107】
レバー20、21に加えた圧力を解放すると、送出管31は容器30から押し出され、流体でポンプを再充填する。次に、容器30が戻って、アーム42は段差41と再係合することができ、流体分配装置5の次の作動への準備が整う。
【0108】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0109】
代替的に、予荷重手段は、放出管31上に形成された窪みと、容器30に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材またはアームとで構成することができ、所定の力をレバー20、21の形態の指操作式手段に加えると、圧縮ポンプが作動できるようラッチ接続部材または各ラッチ接続部材が窪みに乗り上げることができるような配置であることが理解される。
【0110】
図9および図10を参照すると、多くの態様は前述したそれと同様であるが、レバーで流体放出装置を直接作動するのではなく、ポンプを作動するよう、2つのレバー120、121の形態の指操作式手段を使用して、容器30をノズル111の方向へと移動させるのに使用する作動手段122a、122b;132、132a、132bに力を加える流体分配装置105が図示されている。同様の部品に関しては、図1から図3に関して以前に使用したものと同じ参照番号を使用する。
【0111】
作動手段122a、122b、132、132a、132bを、容器30のネック部34に接続する。
【0112】
流体を体腔内に噴霧する流体分配装置105は、ハウジング9、体腔に挿入するノズル11、およびハウジング9内に可動に収容された流体放出装置8を備える。流体放出装置8は、分配すべき流体を保存する容器30と、容器30内に配置された吸引口、および流体をポンプからノズル11へと送るために容器30の一方端にある放出出口31を有する圧縮ポンプとで構成される。
【0113】
2つのレバー120、121の形態の指操作式手段を設けて、ポンプを作動するよう、容器30に力を加え、容器30をノズル11のある方向へと移動させる。
【0114】
2つの対向するレバー120、121は、ハウジング9内に旋回自在に支持され、使用者が各レバー20、21を回転し、実際に使用者が2つのレバー120、121を握り合わせると、容器30をノズル11のある方向に押しやるよう、作動手段によって容器30へと駆動自在に接続される。つまり、2つのレバー120、121を握り合わせると、容器30がノズル11に向かって動く。
【0115】
より詳細には、流体分配装置5は、ハウジング・アセンブリおよび流体放出装置8で構成される。ハウジング・アセンブリは、流体放出装置8を可動状態で指示するハウジング9と、自身から延びるノズル11を有する本体6と、ハウジング9内に旋回自在に支持された2つのレバー120、121とで構成される。
【0116】
本体6およびノズル11は、ポリプロピレンなどのプラスチック材料から一体部品として作成され、本体6は、その下端がハウジング9の上端と係合するような構成である。本体6およびハウジング9は、任意の適切な手段によって相互に固定される。
【0117】
ハウジング9は、前壁、後壁、および第1および第2端壁14a、14bで形成された空隙10を画定する。
【0118】
ポンプからの放出口は、管状送出管31の形態であり、出口管16の形態の管状ガイドがノズル11内に形成され、送出管31と整列して、これをノズル11に対して正しく配置する。
【0119】
環状接触部17が、出口管16の端部に形成される。環状接触部17は、使用時に流体が通って流れることができるオリフィス15への入口を画定し、送出管31の端部と接触するよう配置される。
【0120】
流体放出装置8は、容器30の長手方向軸線および管状送出管31の長手方向軸線と一致する長手方向軸線を有する。ノズル11は、流体放出装置8の長手方向軸線と整列する長手方向軸線を有し、したがってポンプが作動すると、管状送出管31に加えられた力が、管状送出管31の長手方向軸線に沿い、加えられた力による送出管31の屈曲または撓みがない。
【0121】
第1および第2レバー120、121はそれぞれ、容器がネック部34で終了するという容器30の前記一方端付近で容器30に駆動自在に接続される。
【0122】
駆動自在の接続を形成するため、第1および第2レバー120、121はそれぞれ、容器30に、特に容器30のネック部34に取り付けた個々の歯付きラック132と係合する1対の歯付き部分122a、122bを有する。ラック132はそれぞれ、容器30の長手方向軸線に平行に延びるよう配置される。
【0123】
歯付きラック132はそれぞれ、2組の対向する歯、つまり第1レバー120と係合する第1組の歯132a、および第2レバー121と係合する第2組の歯132bを有する。
【0124】
容器30のネック部34は、円筒形の外面を有し、ネック部34の対向する側部には2つの歯付きラック132が配置され、したがって2つの歯付きラック132が、ネック部34に対して直径方向に対向して配置される。
【0125】
歯付きラック132はそれぞれ、歯付きラック132を容器30のネック部34に取り付けるために使用するカラー140に接続される。
【0126】
レバー120、121は、任意の都合のよい方法でハウジング9に旋回自在に取り付けることができるか、各レバー120、121が、各レバー120、121と本体部材6との間の旋回接続により、ハウジング9内で旋回自在に支持できることが理解される。
【0127】
流体放出装置8は、既に説明した通りであり、再び説明はしないが、ただし放出管31を容器30に押し込むと、ポンプの作動が生じることに言及しておく。
【0128】
流体分配装置105は、本発明の第2の実施形態による予荷重手段を装備する、つまり予荷重手段144が、ハウジング9と容器30との間に挿入される。
【0129】
予荷重手段は、ハウジング9の部分と係合するため、容器30上に形成され周方向に延びるリブ144の形態である戻り止めで構成される。リブ144は、ハウジング9の側壁14a、14bに形成され、内側に延びる2つのフィンガ147a、147bと係合するよう配置される。フィンガ147a、147bはそれぞれ、個々の側壁14a、14bに取り付けられ、一体蝶番であり、したがってノズル11から離される場合、フィンガ147a、147bのノズル方向への動きは防止されるが、ハウジング9に対するフィンガ147a、147bの旋回は可能である。これは、容器30がノズル11方向に動いた場合に、リブ144の通過に対する抵抗を提供するが、容器がノズル11から離れる方向に動く場合には、リブ144の通過に対する抵抗をほとんど提供しない。
【0130】
したがって、戻り止めまたはリブ144は、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力を指操作式手段120、121に加えると、ハウジング9から、または特に指147a、147bから係合解除可能になる。
【0131】
流体放出装置105の操作は以下の通りである。
【0132】
第1に、使用者は、2つのレバー120、121で流体分配装置105を把持しなければならず、レバー120、121に軽い圧力しか加えないと、リブ144と2つのフィンガ147a、147bとの相互作用のために流体は放出されず、使用者は流体分配装置5の分配ノズル11を操作して、流体を分配する必要がある体腔へと入れることができる。次に、使用者が2つのレバー120、121を握り合わせる力を増加させると、結局は所定の力に到達し、この点でリブ144は、フィンガ147a、147bに乗り上げることによってハウジング9から係合解除することができ、これで歯付き部分22a、22bとラック32との相互作用により、容器30をノズル11に向かって迅速に移動させることができる。
【0133】
しかし、送出管31の端部は環状接触部17と接触するので、送出管31は同方向に動くことができない。この効果により、送出管31が容器に押し込まれ、流体が送出管31からオリフィス15へと排出されて、ここで細かい噴霧として身体口に排出される。
【0134】
流体放出装置が放出された送出段階の最後では、2つのレバー120、121が回転しており、したがって図10で示すように側壁14a、14bに近づくか、それと面一になる。
【0135】
レバー120、121に加えた力を解放すると、送出管31は内部戻りばねによって容器から押し出され、流体を引き上げ、ポンプを再充填する。
【0136】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0137】
容器が空になると、新しい流体放出装置8をハウジング9に装填し、これにより流体分配装置105を使用可能な状態に復帰させる。
【0138】
図11および図12を参照すると、多くの態様は図1から図3で示したものと同様であるが、容器130をノズル111のある方向に移動させ、圧縮ポンプを作動するために使用する作動手段176に力を加えるために、1つのレバー170を使用する流体分配装置165が図示されている。レバー170は、ハウジング109内の下端に旋回自在に支持され、作動手段176が、カラー140によって容器130のネック部129に接続される。
【0139】
流体分配装置165は、予荷重手段150、152、153をハウジング109とレバー170との間に挿入する予荷重手段の第4の実施形態を装備する。
【0140】
予荷重手段は、レバー170と係合するためにハウジング109上に形成された歯150の形態である戻り止めで構成される。歯150は、ハウジング109の一体部品として形成されたアーム152の端部に形成され、レバー170は、歯150と係合するために自身上に形成された相補的リブ153を有する。
【0141】
戻り止めまたは歯150は、圧縮ポンプを作動できるよう、所定の力をレバー170に加えると、レバー170上のリブ153から係合解除することができる。
【0142】
さらに詳細には、流体分配装置165は、ハウジング109を含む本体構造、体腔に挿入するためにハウジング109の上端から外へと延びるノズル111、およびハウジング109内に可動状態で収容された流体放出装置108で構成される。
【0143】
流体放出装置108は、分配すべき流体を保存する容器130と、容器130内に位置する吸引口、および流体を自身からノズル111へと送る放出出口131を有する圧縮ポンプとで構成される。
【0144】
レバー170は、ハウジング109内の下端で旋回自在に支持され、作動手段は、容器130のネック部129と係合するカラー140によって容器130のネック部129に接続される。
【0145】
本体構造は、2つの部品から成るプラスチック・ハウジング109およびプラスチック本体部材106で構成され、これは両方ともポリプロピレンなどの適切なプラスチック材料から成形される。ノズル111は、本体部材106の一体部品として形成され、本体部材106は、ノズル111がハウジング109の上端から突出するよう、ハウジング109に締め付けられる。
【0146】
ハウジング109は、側壁114に形成された口を有し、そこから使用時にはレバー170の部分が突出する。口から突出するレバー170の部分は、リブ付きの把持部146である。
【0147】
ポンプからの放出出口は、管状送出管131の形態であり、出口管116の形態である管状ガイドがノズル111内に形成され、送出管131と整列し、ノズル111に対してこれを正確に配置する。
【0148】
環状接触部117が、出口管116の端部に形成される。環状接触部117は、使用時に流体が通って流れることができるオリフィス115への入口を画定し、送出管131の端部と接触するよう配置される。
【0149】
流体放出装置108は、大部分の態様では従来通りである、本明細書で以前に説明した通りである。
【0150】
カラー140は、スナップ接続によって容器130のネック部129に接続され、この接続では、ネック部129は、カラー140をスナップ嵌合する溝141を有する。カラー140は一方側にスリット142を有し、これによってネック部129へと押しつけ、溝141と係合することができる。
【0151】
作動手段は、上方向に弓なりに曲がった状態で弾性可撓部材176を保持するよう、レバー170の上端に接続された板ばね176の形態である弾性可撓部材である。しかし、必要に応じて複数の弾性可撓部材を使用できることが理解される。
【0152】
レバー170の下端は、旋回ピン123によってハウジング109に旋回自在に接続される。
【0153】
弾性可撓部材176は、容器130のネック部129に取り付けたカラー140の下面127に対して弾性可撓部材176の上面を接触させることにより、容器130のネック部129に可動な状態で接続される。
【0154】
弾性可撓部材176を弓なりに曲がった状態で維持するよう、容器130から離れるレバー170の回転動作を制限するため、止め手段125を設ける。止め手段125は、レバー170が突出する口の一方縁の形態をとる。
【0155】
弾性可撓部材176は、一方端がレバー170に形成された溝134と係合することにより、レバー170の上端に接続され、他方端がハウジング109の形態での流体分配装置165の本体構造に接続され、ハウジング109は、自身内に形成された溝135を有し、これと弾性可撓部材124が係合する。
【0156】
流体分配装置165から外すと、弾性可撓部材は平坦な平面形状に復帰することが理解される。使用中に可塑変形せず、弾性変形のみだからである。
【0157】
止め部125は、止め部125にもたれるようレバー120が容器130から十分に変位した場合、レバー120の上端と弾性可撓部材176をハウジング109に接続する位置との間の直線距離が、弾性可撓部材176の弓なりに曲がっていない長さより小さくなるよう位置決めされる。これにより、可撓部材が平坦な形状に決して復帰しないことが保証される。これが重要であるのは、正しく機能するためには弾性可撓部材を上方向に弓なりに曲がらなければならず、十分に解放すべき場合、荷重を再度加えると下方向に弓なりに曲がる可能性があるからである。
【0158】
容器130をノズル111に向かって移動させるようレバー120を容器130に向かって移動させると、弓なりに曲がった弾性可撓部材176の曲率半径が減少し、カラー140が上昇して、ポンプが作動する。
【0159】
流体分配装置165の操作は以下の通りである。
【0160】
流体放出装置108をハウジング109に挿入した後、流体分配装置は使用できる準備が整い、レバー170は端止め部125にもたれる。
【0161】
流体分配装置165を使用するには、使用者は最初に、レバー170と、特にリブ付き把持部146と接触するよう、流体分配装置165を把持しなければならない。
【0162】
レバー170に軽い圧力しか加えないと、流体は放出されず、使用者は流体分配装置165の分配ノズル111を操作して、流体を分配する必要がある鼻腔などの体腔へと入れることができる。これは、予荷重手段が存在に起因するからであり、特に歯150がリブ153と接触しているからである。
【0163】
次に、使用者がさらに大きい力をレバー170に加えると、アーム152が屈曲し始め、レバー170に加えた力が所定の大きさに到達すると、歯150がリブ153に乗り上げるか、そこからはずれることができ、これによってレバー170を自由に移動可能になり、次に弾性可撓部材176とカラー140との相互作用により、容器130が迅速にノズル111方向へと動く。
【0164】
これによって、送出管131が容器に押し込まれ、ポンプを作動する。
【0165】
レバー170に加えた圧力を解放すると、弾性可撓部材176が最も変形しない状態をとろうとし、したがってレバー170から力が除去されるとすぐに、レバー170をその止め部125上へと戻し、歯150がリブ153と再係合できるようにする。
【0166】
次に、容器内の流体が全て使用されるまで、作動手順を繰り返すことができる。しかし、通常は1回に1回分または2回分の投与量の流体しか投与されない。
【0167】
容器130が空になると、新しい流体放出装置108を本体部材106に装填し、これにより流体分配装置165を使用可能な状態に復帰させる。
【0168】
特に図13を参照すると、多くの態様は図11で示したものと同様であるが、レバー220、221がその下端にて旋回自在に支持され、ハウジング206内に収容された放出装置208の部分を形成する容器230を、図示のように2つのレバー220、221と一体部品として形成されているが、3つの部品全部を別個の構成要素として作成することもできる可撓部材241の形態である作動部材によって移動させるために使用される流体分配装置205が図示されている。
【0169】
可撓部材242は、2つのレバーを握り合わせると、可撓部材241が容器をハウジング206の一方端から延びるノズル211に向かって押しやるよう、容器230のネック部229に接続されたカラー240に作用するよう配置される。容器230がノズル211方向へと動くと、容器230と、容器230内に収容されたポンプに接続された放出管231との間に相対的動作が生じ、これによって流体が放出管231を通ってノズル211内に形成されたオリフィス215へと押し出され、そこから細かい噴霧として分配される。
【0170】
流体分配装置205は、予荷重手段を作動手段241とハウジング206との間に挿入した予荷重手段の第5の実施形態を装備する。
【0171】
予荷重手段は、作動手段の部分上に、およびこの場合は可撓部材241の上面にハウジングの部分と係合するために形成された2つの戻り止め224、227で構成される。図からわかるように、戻り止め224、227はそれぞれ、レバー220、221が休止位置にある場合は、ハウジング206の隣接する外面と軽く接触するよう配置されている。
【0172】
2つのレバー220、221に小さい力を加えると、戻り止め224、227が可能部材の動きを防止するので、ポンプは作動しないが、所定の大きさの力をレバー220、221に加えると、圧縮ポンプが作動できるよう、戻り止め224、227をハウジングから係合解除させるのに十分である。戻り止め224、227が存在するので、容器230をノズル211方向へと迅速に移動させ、効果的な噴霧の生成を保証するよう、レバー220、221に十分な力を加えるまで、容器230が動かないことが保証される。
【0173】
代替的に、予荷重手段は、作動手段の部分上に形成された相補的(組み合わせることで補われる)窪みと係合するため、ハウジングの部分上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成することができる。その場合、各戻り止めは、圧縮ポンプを作動できるよう各レバーに所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除可能になる。
【0174】
図14から図17を参照すると、多くの態様が前述したそれと同様である流体分配装置305が図示されている。
【0175】
流体分配装置305は、ノズル311を形成する本体306およびハウジング309で構成される。流体放出装置308がハウジング309内に収容される。流体放出装置308は容器330で構成され、ここに圧縮ポンプ(図示せず)と、ノズル311と接触するために容器330の一方端から延びる放出管331とが装備される。放出管331が容器330に入ると、ポンプが作動し、流体が放出管331からノズルのオリフィス315に入れられ、そこから細かい噴霧として放出される。
【0176】
2つの対向するレバー320、321の形態で指操作式手段が提供され、これはそれぞれ、ハウジング309の下端付近に旋回自在に支持され、2つのレバー320、321を握り合わせると容器330をノズル311方向へ押しやるよう、作動手段322に作用するよう配置される。
【0177】
作動手段は2つの傾斜路322の形態であり、これはそれぞれ、2つのレバー320、321の個々の一方に形成された相補的斜面324aと協働するよう配置される。2つの傾斜路322が、容器のネック部329と係合するカラー340によって容器330に接続される。
【0178】
2つのレバー320、321が相互に向かって動くと、斜面324aが傾斜路322に乗り上げ、それによって容器をノズル311方向へ押しやる。
【0179】
流体分配装置305は、ハウジング309とレバー320、321の間に挿入した予荷重手段を装備する。
【0180】
予荷重手段は、各レバー320、321の端面と係合するため、ハウジング309の各側上に形成された戻り止めまたは段差342で構成される。
【0181】
レバー320、321の動きは、段差342との係合によって防止されるが、所定の力をこれに加えた時点で、加えた力は、レバー320、321が段差342に乗り上げレバー320、321が容器330に向かって自由に動け、それによってポンプを作動させるのに十分な力となる。この方法で、十分な力が加わって、放出管331を容器330内に迅速に入れるまで、ポンプが作動しないことが保証される。
【0182】
図18を参照すると、多くの態様が図14から図17に関して前述したそれと同様であるが、予荷重手段を各レバー420、421と個々の作動手段422との間に挿入する流体分配装置405が図示されている。
【0183】
流体分配装置405は、ノズル411を形成する本体406およびハウジング409で構成される。流体放出装置408をハウジング409内に収容する。流体放出装置408は、圧縮ポンプ(図示せず)を装備した容器430と、ノズル411と接触するために容器430の一方端から延びる放出管431とで構成される。放出管431を容器430に入れると、ポンプが作動し、流体が放出管431からノズルのオリフィス415内に押しやられ、そこから細かい噴霧として放出される。
【0184】
2つの対向するレバー420、421の形態で指操作式手段が設けられ、これはそれぞれ、可撓性ストラップ423によって相互に接続することによりハウジング409の下端付近で旋回自在に支持され、2つのレバー420、421を握り合わせると容器430をノズル411方向へ押しやるよう、作動手段422に作用するよう配置される。
【0185】
作動手段は、2つの傾斜路422の形態であり、これはそれぞれ、2つのレバー420、421の個々の1つに形成された相補的湾曲面と協働するよう配置される。2つの傾斜路422は、容器430のネック部429と係合したカラー440によって容器430に接続する。
【0186】
2つのレバー420、421が相互に対して動くと、レバー420、421の湾曲部分が傾斜路422に乗り上げ、それによって容器430をノズル411方向へ押しやる。
【0187】
流体分配装置405は、作動装置422とレバー420、421の間に挿入した予荷重手段を装備する。
【0188】
予荷重手段は、各レバー420、421に形成された窪み446と係合するため、傾斜路422の形態の各作動手段上に形成された戻り止め424aで構成される。
【0189】
各戻り止め424aは、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力を個々のレバー420、421に加えると、個々の相補的窪み446から係合解除することができる。
【0190】
流体分配装置の操作は前述した通りである。使用者が、所定の力より小さい力で2つのレバー420、421を把持すると、レバー420、421の動きは戻り止め424aと窪み446との係合によって防止されるが、所定の力と等しい、またはそれより大きい力をレバー420、421に加えるとすぐに、戻り止め424aは窪み446から係合解除するか、それに乗り上げることができ、2つのレバー420、421は迅速に一緒に動き、それにより圧縮ポンプを作動させる。
【0191】
これにより、十分な力を加えた場合のみポンプが作動することが確保され、効果的な噴霧の生成が保証される。
【0192】
予荷重手段は、あるいは作動手段の部分上に形成した個々の窪みと係合するために各レバー上に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成されることが理解される。その場合、各戻り止めは、圧縮ポンプが作動できるよう所定の力をレバーに加えると、個々の相補的窪みから係合解除できるようになる。
【0193】
図19を参照すると、多くの態様が図18に関して前述したものと同様であるが、各レバー420、421と個々の作動手段422との間に代替形態の予荷重手段を挿入する流体分配装置405が図示されている。同様の部品には同じ参照番号を使用し、流体分配装置405の構造は、予荷重手段に関する限りを除き、さらには説明しない。
【0194】
作動装置422の特徴は、図19Aおよび図19Bに関してよりよく理解することができ、これはその側面図および斜視図を示す。
【0195】
予荷重手段は、容器430のネック部429で受けるためのカラー440を有する作動装置441で構成される。作動装置441は、傾斜路422と対向する側に設けられ、これはそれぞれ、各レバー420、421に所定の力を加えるまで、容器430に有効な力が伝達されないよう、変動可能な機械的比率を有する。
【0196】
これは、各傾斜路422の残りの長さ425b(例えば約45°の角度)よりも流体放出装置408の長手方向(つまり図示のように垂直)軸線に対して小さい角度(例えば約20°)で各傾斜路422の第1部分425aを傾斜させることによって達成される。したがって、最初に力を各レバー420、421に加えると、これは流体放出装置408の長手方向軸線に対して実質的に直角に加えられ、流体放出装置408の長手方向軸線に沿った力には実質的に変換されず、したがって各傾斜路422の第1部分425aと協働レバー420、421との間の静止摩擦は、レバー420、421を静止状態に維持するのに十分である。しかし、所定の荷重を各レバー420、421に加えると、静止摩擦を克服し、各レバー420、421は協働傾斜路422の第1部分425aに沿って動き始めることができる。各レバー420、421が第1部分425aの端部に到達すると、レバー420、421と協働している面の傾斜の変化は、加えられた力の大きさとともに、各レバー420、421が突然、協働傾斜路422の第2部分425bに沿って迅速に滑動し、容器430をノズル411に向かって迅速に移動させ、圧縮ポンプを作動させることを保証する。
【0197】
これにより、十分な力を加えた場合のみポンプが作動することが確保され、効果的な噴霧の生成が保証される。
【0198】
図19Aおよび図19Bで見られるように、作動装置441は、それぞれが両方の傾斜路422に対して直角に配置された案内レール426aを有するカラー440の対向する側部にも設ける。案内レール426aは、ハウジング409上の対合するガイド(見えない)と相互作用して、作動中に容器430の一定の長手方向動作を保証する。
【0199】
図20および図21を参照すると、多くの態様が図18および図19に関して前述したものと同一であり、同一の部品には同じ参照番号が使用された流体分配手段が図示されている。図20および図21で示した流体分配装置405と図18および図19で示したそれとの唯一の違いは、予荷重手段の配置であり、それはこの場合、各レバー420、421とハウジング409との間に挿入する。また、図20および図21では、エンド・キャップ407を取り付けた状態で図示されている。
【0200】
予荷重手段は、個々のレバー420、421が突出するハウジング409の開口の周囲に形成された面取り面427と係合するため、各レバー420、421上に形成された2つの戻り止めまたは突起428で構成される。
【0201】
2つのレバー420、421に軽い力を加えると、これは戻り止め428が面取り面427と接触することにより、ハウジング内への動きが防止される。各レバー420、421に加える力が所定の大きさに到達すると、戻り止め428が面取り面427に乗り上げてハウジング409へと入れるよう、レバー420、421の側壁が内側に屈曲するのに十分になる。戻り止めが面取り面427を通り過ぎるとすぐに、レバー420、421は、ポンプを作動するようハウジング409内に収容された容器430に向かって自由に動く。この場合も、これで確実な噴霧の生成が保証される。
【0202】
レバー420、421から力を解放すると、これは開始位置に向かって戻るが、戻り止め428を面取り面427と再度係合させるためには、小さい外方向の力を加える必要がある。
【0203】
特に図22から図24を参照すると、流体放出装置508を収容するハウジング509を有する流体分配装置505が図示されている。ハウジングは、鼻腔などの身体口と係合するため、一方端から延びたノズル511を有する。
【0204】
流体放出装置は、従来通りの性質であり、前述したように分配すべき流体の容器530と、容器530内に取り付けた圧縮ポンプと、ポンプから延びて流体をノズル511に形成されたオリフィス515へと送出する放出管531とを有する。前述したように、ポンプは、放出管531をポンプに押し込むことによって作動し、これは容器530をノズル511に向かって移動させることによって達成される。
【0205】
容器530を移動させるために指操作式手段を設け、指操作式手段は、ハウジング509内に滑動自在に支持されたレバー520の形態であり、容器530をノズル511のある方向へと移動させて、圧縮ポンプを作動するよう、容器530に力を加える。
【0206】
レバー520は2本のフランジを有し、これはそれぞれ、ハウジング509内に形成されたU字形ガイド557と係合するレール555、556によって滑動自在に支持される。
【0207】
レバー520に所定の力を加える前にポンプが作動するのを防止するため、予荷重手段を設ける。
【0208】
予荷重手段は、レバー520と容器530の間に挿入したばね558と、ラッチ接続手段560、561とで構成される。ばね558は、圧縮ポンプを作動するよう容器530をノズル511方向へと押しやるために使用する。
【0209】
ばねは、容器530に接続したカラー540とベース・プレート541との間に挿入する。レバー520の各フランジ上に形成された斜面543と係合するため、伝達棒542がベース・プレートの各側から延びる。使用者がレバー520を容器530に向かって押すか、駆動すると、伝達棒542が斜面543を上昇し、ばね558を圧縮する。しかし、カラー540がラッチ接続手段560、561によってハウジング509に接続されているので、容器530は動かない。
【0210】
ラッチ接続手段は、ハウジング509の内壁に形成されたリブ560、およびカラー540に接続され外側に延びるアーム561で構成される。
【0211】
各アーム561は、一体蝶番563を介してカラーに接続され、したがってカラー540がノズル511方向へと動くと、アーム561はカラー540に接触することができ、したがってリブ560に荷重を伝達することができるが、カラー540がノズル511から離れると、アーム561は、これがリブ560上を自由に通過できるよう、跳ね上がることができる。力が加えられていない場合に、レバー520が通常の休止位置へと戻るため、戻りばね565を設ける。
【0212】
流体分配装置の操作は以下の通りである。
【0213】
レバー520に初期の力を加えると、ばね558がレバー520の動きによって圧縮されるが、アーム561とリブ560との係合により、容器530の動きは生じない。これは、所定の力が加わるまで続き、所定の力が加わった時点で、圧縮ポンプの作動を防止するために使用する手段、つまりアーム561およびリブ560を、ばね558によって容器530に加えられた力が克服し、容器530は、圧縮ポンプを作動するようノズル511方向へ迅速に動く。
【0214】
レバー520から力を解放すると、これは戻りばね565によって休止位置へと復帰し、ポンプ内のばねが容器を休止位置へと戻し、したがってアーム561がリブ560と再係合する。
【0215】
容器を移動させるためにばねを使用することは、容器を移動させるために既に解っている力を使用し、したがって一定の噴霧を生成できるという利点を有する。
【0216】
本発明を幾つかの特定の実施形態に関して説明してきたが、使用できる多くの代替組合せおよび配置があることが理解される。本発明の主要な目的は、容器の長手方向軸線に対して横方向にて容器に力を加える1つまたは複数のレバーによって操作可能であり、加わる力が確実な高品質の噴霧を生成すると知られている所定の大きさに到達するまで、容器が有意に動くことを防止する何らかの予荷重機構または手段を含む流体分配装置を提供することである。
【0217】
薬剤の投与は、軽度、中程度または重症の急性または慢性症状の治療、または予防的治療に指示することができる。投与される正確な量は、患者の年齢および状態、使用する特定の薬剤、および投薬頻度によって決定され、最終的に担当医師の裁量であることが理解される。薬剤の組合せを使用する実施形態が想定される。
【0218】
したがって、例えばコデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネなどの鎮痛薬、ジルチアゼムなどの狭心症製剤、クロモグリケート(ナトリウム塩など)、ケトチフェンまたはネドクロミル(ナトリウム塩など)などの抗アレルギ薬、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、サルファ剤、テトラサイクリン、ペンタミジンなどの抗感染薬、メタビリレンなどの抗ヒスタミン剤、ベクロメタゾン(二プロピオン酸エステルなど)、フルチカゾン(プロピオン酸エステルなど)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(フロン酸エステルなど)、シクルゾニド、トリアムシノロン(アセトニドなど)、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-yl)エステルまたは6α、9α-ジフロロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルなどの抗炎症薬、ノスカピンなどの鎮咳薬、アルブテロール(遊離塩基または硫酸塩)、サルメテロール(シナフォエートなど)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(臭化水素酸など)、フォルモテロール(フマラーゼなど)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノラミン、ピルブテロール(アセテートなど)、レプロテロール(塩酸塩など)、リミテロール、テルブタリン(サルフェートなど)、イソエタリン、ツロブテロールまたは4-ヒドロキシ-7-[2-[[2-[[3-(2-フェニルエトキシ)プロピル]スルフォニル]エチル]アミノ]エチル-2(3H)-ベンゾチアゾロンなどの気管支拡張薬、シロミラストまたはロフルミラストなどのPDE4抑制薬、モンテルカスト、プランルカストおよびザフィルルカストなどのロイコトリエン拮抗薬、[アデノシン2a作用薬、例えば2R、3R、4S、5R)-2-[6-アミノ-2-(1S-ヒドロキシメチル-2-フェニル-エチルアミノ)-プリン-9-yl]-5-(2-エチル-2H-テトラゾル-5-yl)-テトラヒドロ-フラン-3,4-ジオール(マレイン酸など)]*、[α4インテグリン抑制薬例えば(2S)-3-[4-({[4-(アミノカルボニル)-1-ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]-2-[((2S)-4-メチル-2-{[2-(2-メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}フェンタノイル)アミノ]プロパン酸(遊離酸またはカリウム塩など)]*、アミロライドなどの利尿剤、イプラトロピウム(臭素など)、チオトロピウム、アントロピンまたはオキシトロピウムなどの抗コリン作用薬、コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニソロンなどのホルモン、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリンなどのキサンチン、インスリンまたはグルカゴンなどの治療用プロテインおよびペプチドから、適切な薬剤を選択することができる。適宜、塩の形態(例えばアルカリ金属またはアミン塩または酸添加塩など)で、またはエステル(例えば低アルキルエステル)として、または溶媒化合物(例えば水和物)として薬剤を使用し、薬剤の活動および/または安定性を最適にしたり、推進薬中の薬剤の可溶性を最低にしたりしてよいことが、当業者には明白である。
【0219】
薬剤は、喘息および鼻炎などの炎症性疾患または疾病を治療するため、抗炎症性化合物であることが好ましい。
【0220】
一態様では、薬剤は抗炎症性特性を有する糖質コルチコイド化合物である。1つの適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル(フルチカソンプロピオネート)という化学名を有する。別の適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルという化学名を有する。さらなる適切な糖質コルチコイド化合物は、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルという化学名を有する。
【0221】
他の適切な抗炎症性化合物は、PDE4抑制薬、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制薬、トリプテーゼおよびエラステーゼ抑制薬、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬などのNSAIDを含む。
【0222】
薬剤は、適切な流体製剤として、特に溶液(例えば水性)製剤または懸濁液製剤として処方し、任意選択で他の薬学的に許容可能な添加化合物を含む。
【0223】
適切な製剤(例えば溶液または懸濁液)は、pHを適切に選択することにより(例えば塩酸または水酸化ナトリウムを使用して)安定させてよい。通常、pHは4.5と7.5の間、好ましくは5.0と7.0の間、特に約6から6.5に調節する。
【0224】
適切な製剤(例えば溶液または懸濁液)は、1つまたは複数の補形薬を備えてよい。本明細書では、「補形薬」という用語は、無毒で、有害な方法で組成の他の成分と相互作用しない実質的に不活性の材料を意味するものとし、製薬等級の炭水化物、有機または無機塩、ポリマ、アミノ酸、燐脂質、加湿薬、乳化剤、界面活性剤、ポロキサマ、プルロニック、およびイオン交換樹脂、およびその組合せを含むが、それに制限されない。
【0225】
適切な炭水化物は、果糖などの単糖、乳糖、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない二糖類、セルロースおよびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない多糖類、デキシトリン、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されないオリゴ糖類、ソルビトール、およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されないポリオールを含む。
【0226】
適切な有機および無機塩は、燐酸ナトリウムまたはカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、およびその組合せおよび誘導体を含む。
【0227】
適切なポリマは、ゼラチンおよびその組合せおよび誘導体を含むがそれに制限されない天然生物分解性タンパク質ポリマ、キチン質および澱粉、架橋澱粉およびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない天然生体分解性多糖類ポリマ、キトサンの誘導体を含むが、それに制限されない半合成生体分解性ポリマ、およびポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(PLA)、ポリビニールアルコールおよびその組合せおよび誘導体を含むが、それに制限されない合成ポリマを含むがそれに制限されない合成生体分解性ポリマを含む。
【0228】
適切なアミノ酸は、ロイシン、およびその組合せおよび誘導体などの非極性アミノ酸を含む。適切な燐脂質は、レシチンおよびその組合せおよび誘導体を含む。
【0229】
適切な加湿剤、表面活性剤および/または乳化剤は、自身の組合せおよび誘導体を含むアラビアゴム、コレステロール、脂肪酸を含む。適切なポロキサマおよび/またはプルロニックは、ポロキサマ188、プルロニック(登録商標)F-108、およびその組合せおよび誘導体を含む。適切なイオン交換樹脂は、アンバーライトIR120およびその組合せおよび誘導体を含む。
【0230】
適切な溶液製剤は、界面活性剤などの可溶化剤を含んでよい。適切な界面活性剤は、トリトン系を含むα-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-ω-ヒドロキシポリ(オキシ-1,2-エタンジール)ポリマ、例えばトリトンX-100、トリトンX-114およびトリトンX-305を含み、ここでXの数字はポリマにおけるエトキシの反復単位(通常は約7〜70、特に約7〜30、とりわけ7〜10)であり、さらに3500〜5000、とりわけ4000〜4700の相対的分子量、特にチロキサポールを有するようなホルムアルデヒドおよびオキシランを有する4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノールポリマを含む。表面活性剤は、通常、製剤の重量に基づいて約0.5〜10%、好ましくは約2〜5%w/wの濃度で使用する。
【0231】
適切な溶液製剤は、ポリエチレングリコール(PEG200など)およびプロピレングリコールなどのグリコールを含む有機共溶媒剤を含む水酸基、ブドウ糖などの糖類、およびエタノールも含んでよい。ブドウ糖およびポリエチレングリコール(PEG200など)が好ましく、特にブドウ糖である。プロピレングリコールは、20%以下、特に10%以下の量で使用することが好ましく、全く避けることが最も好ましい。エタノールは回避することが好ましい。有機共溶媒剤を含む水酸基は通常、製剤の重量に基づいて0.1〜20%、例えば0.5〜10%、例えば約1〜5%w/wの濃度で使用する。
【0232】
適切な溶液製剤は、ポリソルベート、グリセリン、ベンジルアルコール、ポリオキシエチレンヒマシ油の誘導体、ポリエチレングリコールおよびポリオキシエチレンアルキルエステル(クレモフォア、ブリッジなど)などの可溶化剤も含んでよい。
【0233】
適切な溶液製剤は、以下の成分のうち1つまたは複数も含んでよい。つまり粘度向上剤、保存剤、および等張性調節剤も含んでよい。
【0234】
適切な粘度向上剤は、カルボキシメチルセルロース、Vガム、トラガカント、ベントナイト、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポロキサマ(ポロキサマ407など)、ポリエチレングリコール、アルギン酸キサンチムガム、カラゲナンおよびカルボポールを含む。
【0235】
適切な保存剤は、第四アンモニウム化合物(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリミドおよび塩化セチルピリジニウムなど)、水銀剤(硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀およびチメロサールなど)、アルコール剤(クロロブタノール、フェニルエチルアルコールおよびベンジルアルコールなど)、抗菌性エステル(p-ヒドロキシ安息香酸のエステルなど)、エデト酸二ナトリウム(EDTA)などのキレート剤、およびクロルヘキシジン、クロロクレゾール、ソルビン酸およびその塩およびポリミキシンなどの他の抗菌物質を含む。
【0236】
適切な等張性調節剤は、体液(鼻腔の流体など)との等張性を達成し、多くの鼻用製剤に伴う刺激性のレベルを低下させるなどの作用をする。適切な等張性調節剤の例は、塩化ナトリウム、ブドウ糖および塩化カルシウムである。
【0237】
適切な懸濁液製剤は、粒子状薬剤の水性懸濁液、および任意選択で懸濁剤、保存剤、加湿剤または等張性調節剤を含む。
【0238】
適切な粒子状薬剤は、20μm未満、好ましくは0.5〜10μm、特に1〜5μmの質量平均径(MMD)を有する。粒子サイズの減少が必要である場合、これは微粉化および/またはミクロな液体化などの技術で達成することができる。
【0239】
適切な懸濁剤は、カルボキシメチルセルロース、Vガム、トラガカント、ベントナイト、メチルセルロースおよびポリエチレングリコールを含む。
【0240】
適切な加湿剤は、薬剤の粒子を加湿し、組成の水性相におけるその分散を容易にするよう機能する。使用可能な加湿剤の例は、脂質アルコール、エステルおよびエーテルである。加湿剤は、親水性の非イオン表面活性剤で、最も好ましくはポリオキシエチレン(20)モノオレイン酸ソルビタン(商標のついたポリソルベート80という製品として供給)である。
【0241】
適切な保存剤および等張性調節剤は、溶液製剤に関して上述した通りである。
【0242】
本明細書の分配装置は、鼻炎、例えば季節性鼻炎などの鼻の通路の炎症性および/またはアレルギ症状、さらに喘息、COPDおよび皮膚炎などの他の局所的炎症性症状を治療するために流体薬剤製剤を分配するのに適切である。
【0243】
適切な投与療法は、鼻腔を一掃した後、患者が鼻を通してゆっくり吸入することである。吸入中に、製剤を一方の鼻孔に適用する間、他方は手で圧迫しておく。次に、この手順を他方の鼻孔で繰り返す。通常、上記の手順で鼻孔ごとに毎日最高3回、理想的には1日1回、1回または2回吸入する。各投与で、例えば5μg、50μg、100μg、200μg、または250μgの活性薬剤を送出することができる。厳密な投与量は、当業者によって知られているか、容易に確認可能である。
【0244】
この説明および請求の範囲が一部を形成する出願は、その後の出願に対して優先権に基づき使用することができる。このようなその後の出願の請求範囲は、本明細書で説明した全ての特徴または特徴の組合せを指向する。これは、生成物、方法または使用の請求範囲の形態をとり、例示により、制限なく請求項のうち1つまたは複数を含むことができる。
【符号の説明】
【0245】
5:流体分配装置,8:流体放出装置,9:ハウジング,20:指操作式手段(レバー),27:予荷重手段,30:容器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、
該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプから前記ノズルへと前記流体を送るための前記長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、
該指操作式手段は、前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、前記ノズルに向かって前記横方向に力を加えることにより、前記容器を前記長手方向軸線へ移動させ、この移動により前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
流体分配装置は、前記指操作式手段に所定の力を加えるまで前記圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備えることを特徴とする流体分配装置。
【請求項2】
前記指操作式手段は、前記ハウジングの部分に旋回自在に接続された少なくとも1つのレバーを構成し、該レバーまたは各レバーを使用者が移動させると、前記レバーは、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記容器を作用させる配置となっていることを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項3】
2つの対向するレバーがあり、それぞれが前記ハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者が前記2つのレバーを握り合わせると、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記容器を作用させる配置となっていることを特徴とする、請求項2に記載の流体分配装置。
【請求項4】
前記指操作式手段は、前記ポンプを作動させるために、前記容器を前記ノズルに向かって移動させるような作動手段に対して、力を加えるための少なくとも1つのレバーを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項5】
前記レバーまたは各レバーは、下端で前記ハウジング内に旋回自在に支持され、前記作動手段が前記容器のネック部に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の流体分配装置。
【請求項6】
2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの下端付近で旋回自在に支持されており、使用者が2つのレバーを握り合わせると、前記レバーは、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記作動手段に作用するよう配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の流体分配装置。
【請求項7】
前記指操作式手段は、前記容器を前記ノズルに向かって移動させ、前記圧縮ポンプを作動するよう、前記容器に力を加えるために前記ハウジング内に旋回自在に支持された少なくとも1つのレバーで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項8】
前記予荷重手段を前記指操作式手段と前記容器との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項9】
前記予荷重手段は、前記圧縮ポンプを作動可能にする前に前記指操作式手段によって乗り越えねばならない、前記容器に形成された段差を備えており、前記指操作式手段に所定の力が加えられると、前記段差が乗り越えられるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項10】
前記予荷重手段は、前記圧縮ポンプを作動可能にする前に前記容器によって乗り越えねばならない、前記指操作式手段に形成された段差を備えており、前記指操作式手段に所定の力を加えられると、前記段差が乗り越えられるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項11】
前記予荷重手段は、前記容器または前記指操作式手段の一方に形成された少なくとも1つの戻り止めと、前記容器または前記指操作式手段のうち他方に形成された窪みと、を備えており、前記指操作式手段に所定の力が加わると、前期戻り止めまたは各戻り止めは、それが係合している窪みから乗り出すことができる、ことを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項12】
前記予荷重手段を前記ハウジングと前記容器との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項13】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記容器上に形成された1つまたは複数の戻り止めを備えており、該戻り止めまたはすべての戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項12に記載の流体分配装置。
【請求項14】
前記予荷重手段は、前記容器の部分と係合するために前記ハウジング上に形成された1つまたは複数の戻り止めを備え、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器から係合解除可能にある、ことを特徴とする請求項12に記載の流体分配装置。
【請求項15】
前記予荷重手段を前記容器と前記放出管との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項16】
前記予荷重手段は、前記放出管上に形成された段差、および前記容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成され、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が、前記圧縮ポンプを作動できるように前記段差を乗り越えられるように配置されている、ことを特徴とする請求項15に記載の流体分配装置。
【請求項17】
前記予荷重手段は、前記放出管上に形成された窪み、および前記容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成され、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が、前記圧縮ポンプを作動できるように窪みから乗り出すことができるように配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の流体分配装置。
【請求項18】
前記予荷重手段を前記ハウジングと前記指操作式手段との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項19】
前記予荷重手段は、前記指操作式手段と係合するためにハウジング上に形成された少なくとも1つの戻り止めを備えており、前記戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記指操作式手段から係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項18に記載の流体分配装置。
【請求項20】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記指操作式手段に形成された少なくとも1つの戻り止めを備え、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項18に記載の流体分配装置。
【請求項21】
前記予荷重手段を前記作動手段と前記ハウジングとの間に挿入する、ことを特徴とする請求項4から6いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項22】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記作動手段の部分に形成された少なくとも1つの前記戻り止めを備えており、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項21に記載の流体分配装置。
【請求項23】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成され、該各戻り止めが、前記作動手段の部分に形成された相補的窪みと係合するよう配置され、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項21に記載の流体分配装置。
【請求項24】
前記予荷重手段を前記指操作式手段と前記個々の作動手段との間に挿入する、ことを特徴とする請求項4から6いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項25】
前記予荷重手段は、前記作動手段の部分に形成された個々の窪みと係合するため各レバーに形成された少なくとも1つの戻り止めを備えており、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記レバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項26】
前記予荷重手段は、前記個々の指操作式手段に形成された窪みと係合するため、各作動手段に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成され、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記個々の相補的窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項27】
前記予荷重手段は、各レバーに所定の力が加わるまで、有効な力が長手方向軸線に沿って容器に伝達されないように、変動可能な機械的比率を有する作動装置で構成される、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項28】
前記指操作式手段は1つのレバーを備え、前記予荷重手段がさらに、前記レバーと前記容器との間に挿入したばねを備え、該ばねは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記容器を前記ノズルに押しやるために使用される、ことを特徴とする請求項12から17いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項29】
所定の力が加わるまで、前記レバーの動きによって前記ばねが圧縮され、前記所定の力を加えた時点で、前記圧縮ポンプの作動防止に使用されている手段を、前記ばねが前記容器に加えている力が克服し、前記圧縮ポンプを作動できるように前記容器が前記ノズルに向かって迅速に動く、ことを特徴とする請求項28に記載の流体分配装置。
【請求項30】
前記指操作式手段は、前記容器に加える力を調節するために力調節手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1から29いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項31】
前記力調節手段は、前記指操作式手段によって前記容器に加えられた力を増幅する、ことを特徴とする請求項30に記載の流体分配装置。
【請求項32】
前記増幅は、均一な方法で提供される、ことを特徴とする請求項31に記載の流体分配装置。
【請求項33】
前記増幅率は、1.5から10である、ことを特徴とする請求項32に記載の流体分配装置。
【請求項34】
前記力調節手段は前記指操作式手段と一体となっている、ことを特徴とする請求項30から33いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項35】
前記力調節手段を前記指操作式手段と前記容器との間に配置する、ことを特徴とする請求項30から33いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項36】
前記力調節手段は、レバー、カムまたはねじ要素を備える、ことを特徴とする請求項30から35いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項37】
前記指操作式手段に所定の力が加えられると、前記力調節手段が作用する、ことを特徴とする請求項30から36いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項38】
前記力調節手段は、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器に加える調節済みの力が相対的に一定であるよう作用する、ことを特徴とする請求項37に記載の流体分配装置。
【請求項39】
前記力調節手段は、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器に加える調節済みの力が一定の割合で増加するよう作用する、ことを特徴とする請求項37に記載の流体分配装置。
【請求項40】
前記力調節手段は追加的に止め要素を備える、ことを特徴とする請求項30から39いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項41】
前記容器は、所定量の流体薬剤製剤を含む、ことを特徴とする請求項1から40いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項42】
前記流体薬剤製剤は、溶液製剤の形態である、ことを特徴とする請求項41に記載の流体分配装置。
【請求項43】
前記流体薬剤製剤は、懸濁液製剤の形態である、ことを特徴とする請求項41に記載の流体分配装置。
【請求項44】
前記流体薬剤製剤は、抗炎症性薬剤化合物を備える、ことを特徴とする請求項41から43いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項45】
前記薬剤化合物は、グルココルチコイド化合物である、ことを特徴とする請求項44に記載の流体分配装置。
【請求項46】
前記グルココルチコイド化合物が、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-)オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルで構成されたグループから選択される、ことを特徴とする請求項45に記載の流体分配装置。
【請求項47】
前記薬剤化合物は、PDE4抑制剤、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制剤、トリプテーズおよびエラスターゼ抑制剤、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬で構成されたグループから選択される、ことを特徴とする請求項44に記載の流体分配装置。
【請求項48】
体腔に流体を噴霧する流体放出装置を可逆的に受けるハウジング・アセンブリであって、
前記流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプからノズルへと前記流体を送るために前記長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備え、
前記ハウジング・アセンブリは、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、指操作式手段をさらに備え、該指操作式手段は、前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、前記ノズルに向かって前記横方向に力を加えることにより、前記容器を前記長手方向軸線へ移動させ、この移動により前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
該流体分配装置は、前記指操作式手段に所定の力を加えるまで前記圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備えることを特徴とするハウジング・アセンブリ。
【請求項49】
請求項48に記載のハウジング・アセンブリと、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器、および容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプを備えた流体放出装置と、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備えたことを特徴とする部品のキット。
【請求項50】
添付図面に関して実質的に明細書で説明したような、流体を体腔に噴霧することを特徴とする流体分配装置。
【請求項51】
添付図面に関して実質的に明細書で説明したような、流体を体腔に噴霧するため流体放出装置を可逆的に受けることを特徴とするハウジング・アセンブリ。
【請求項52】
流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、
該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプから前記ノズルへと前記流体を送るための前記長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、
該指操作式手段は、前記ハウジング内で前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動となるように下端で旋回自在に支持された少なくとも1つのレバーからなり、前記ノズルに向かって前記容器を前記長手方向軸線に沿って移動させるために前記容器のネック部に接続される作動手段に力を加えることにより、前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
予荷重手段が前記指操作式手段と前記作動手段の間に介在して、所定の力が該指操作式手段に加えられるまで前記圧縮ポンプの作動を防止するものであり、
前記予荷重手段が作動装置で構成され、該作動装置は、少なくとも1つのレバーに所定の力を加えるまで前記長手方向軸線に沿って前記容器に有効な力が伝達されないよう、変動可能な機械的比率を有していることを特徴とする流体分配装置。
【請求項53】
前記機械的比率は、第1部分と第2部分を有する少なくとも1つの傾斜路によって提供され、該第1部分は前記長手方向軸線に対して第2部分よりも小さい角度で傾斜しており、所定の力が前記少なくとも1つのレバーに作用した際に前記容器を前記ノズルに向かって迅速に移動させ、前記圧縮ポンプを作動させることを特徴とする請求項52に記載の流体分配装置。
【請求項54】
前記作動手段は、前記容器のネック部に対してカラーによって接続されている、請求項52または53に記載の流体分配装置。
【請求項55】
前記作動手段と前記ハウジングは、作動中に前記容器の長手方向動作を案内するための対合するガイドを備えている、請求項52から54のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項56】
前記流体分配装置が鼻吸入器として構成されている、請求項52から55のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項57】
前記容器は所定量の流体薬剤製剤を含む、請求項52から56のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項58】
前記流体薬剤製剤は溶液製剤の形態である、請求項57に記載の流体分配装置。
【請求項59】
前記流体薬剤製剤は懸濁液製剤の形態である、請求項57に記載の流体分配装置。
【請求項60】
前記流体薬剤製剤は抗炎症性薬剤化合物を備える、請求項57から59のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項61】
前記薬剤化合物はグルココルチコイド化合物である、請求項60に記載の流体分配装置。
【請求項62】
前記グルココルチコイド化合物が、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-)オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルで構成されたグループから選択される、請求項61に記載の流体分配装置。
【請求項63】
前記薬剤化合物は、PDE4抑制剤、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制剤、トリプテーズおよびエラスターゼ抑制剤、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬で構成されたグループから選択される、請求項60に記載の流体分配装置。
【請求項1】
流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、
該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプから前記ノズルへと前記流体を送るための前記長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、
該指操作式手段は、前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、前記ノズルに向かって前記横方向に力を加えることにより、前記容器を前記長手方向軸線へ移動させ、この移動により前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
流体分配装置は、前記指操作式手段に所定の力を加えるまで前記圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備えることを特徴とする流体分配装置。
【請求項2】
前記指操作式手段は、前記ハウジングの部分に旋回自在に接続された少なくとも1つのレバーを構成し、該レバーまたは各レバーを使用者が移動させると、前記レバーは、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記容器を作用させる配置となっていることを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項3】
2つの対向するレバーがあり、それぞれが前記ハウジングの部分に旋回自在に接続され、使用者が前記2つのレバーを握り合わせると、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記容器を作用させる配置となっていることを特徴とする、請求項2に記載の流体分配装置。
【請求項4】
前記指操作式手段は、前記ポンプを作動させるために、前記容器を前記ノズルに向かって移動させるような作動手段に対して、力を加えるための少なくとも1つのレバーを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項5】
前記レバーまたは各レバーは、下端で前記ハウジング内に旋回自在に支持され、前記作動手段が前記容器のネック部に接続される、ことを特徴とする請求項4に記載の流体分配装置。
【請求項6】
2つの対向するレバーがあり、それぞれがハウジングの下端付近で旋回自在に支持されており、使用者が2つのレバーを握り合わせると、前記レバーは、前記容器を前記ノズルに向かって押しやるように、前記作動手段に作用するよう配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の流体分配装置。
【請求項7】
前記指操作式手段は、前記容器を前記ノズルに向かって移動させ、前記圧縮ポンプを作動するよう、前記容器に力を加えるために前記ハウジング内に旋回自在に支持された少なくとも1つのレバーで構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項8】
前記予荷重手段を前記指操作式手段と前記容器との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項9】
前記予荷重手段は、前記圧縮ポンプを作動可能にする前に前記指操作式手段によって乗り越えねばならない、前記容器に形成された段差を備えており、前記指操作式手段に所定の力が加えられると、前記段差が乗り越えられるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項10】
前記予荷重手段は、前記圧縮ポンプを作動可能にする前に前記容器によって乗り越えねばならない、前記指操作式手段に形成された段差を備えており、前記指操作式手段に所定の力を加えられると、前記段差が乗り越えられるようになっていることを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項11】
前記予荷重手段は、前記容器または前記指操作式手段の一方に形成された少なくとも1つの戻り止めと、前記容器または前記指操作式手段のうち他方に形成された窪みと、を備えており、前記指操作式手段に所定の力が加わると、前期戻り止めまたは各戻り止めは、それが係合している窪みから乗り出すことができる、ことを特徴とする請求項8に記載の流体分配装置。
【請求項12】
前記予荷重手段を前記ハウジングと前記容器との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項13】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記容器上に形成された1つまたは複数の戻り止めを備えており、該戻り止めまたはすべての戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項12に記載の流体分配装置。
【請求項14】
前記予荷重手段は、前記容器の部分と係合するために前記ハウジング上に形成された1つまたは複数の戻り止めを備え、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器から係合解除可能にある、ことを特徴とする請求項12に記載の流体分配装置。
【請求項15】
前記予荷重手段を前記容器と前記放出管との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項16】
前記予荷重手段は、前記放出管上に形成された段差、および前記容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成され、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が、前記圧縮ポンプを作動できるように前記段差を乗り越えられるように配置されている、ことを特徴とする請求項15に記載の流体分配装置。
【請求項17】
前記予荷重手段は、前記放出管上に形成された窪み、および前記容器に取り付けた少なくとも1つのラッチ接続部材で構成され、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ラッチ接続手段または各ラッチ接続手段が、前記圧縮ポンプを作動できるように窪みから乗り出すことができるように配置されている、ことを特徴とする請求項に記載の流体分配装置。
【請求項18】
前記予荷重手段を前記ハウジングと前記指操作式手段との間に挿入する、ことを特徴とする請求項1から7いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項19】
前記予荷重手段は、前記指操作式手段と係合するためにハウジング上に形成された少なくとも1つの戻り止めを備えており、前記戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記指操作式手段から係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項18に記載の流体分配装置。
【請求項20】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記指操作式手段に形成された少なくとも1つの戻り止めを備え、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項18に記載の流体分配装置。
【請求項21】
前記予荷重手段を前記作動手段と前記ハウジングとの間に挿入する、ことを特徴とする請求項4から6いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項22】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分と係合するために前記作動手段の部分に形成された少なくとも1つの前記戻り止めを備えており、該戻り止めまたは全戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記ハウジングから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項21に記載の流体分配装置。
【請求項23】
前記予荷重手段は、前記ハウジングの部分に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成され、該各戻り止めが、前記作動手段の部分に形成された相補的窪みと係合するよう配置され、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記指操作式手段に所定の力を加えると、個々の窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項21に記載の流体分配装置。
【請求項24】
前記予荷重手段を前記指操作式手段と前記個々の作動手段との間に挿入する、ことを特徴とする請求項4から6いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項25】
前記予荷重手段は、前記作動手段の部分に形成された個々の窪みと係合するため各レバーに形成された少なくとも1つの戻り止めを備えており、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるように前記レバーに所定の力を加えると、個々の相補的窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項26】
前記予荷重手段は、前記個々の指操作式手段に形成された窪みと係合するため、各作動手段に形成された少なくとも1つの戻り止めで構成され、該各戻り止めは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記個々の相補的窪みから係合解除可能になる、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項27】
前記予荷重手段は、各レバーに所定の力が加わるまで、有効な力が長手方向軸線に沿って容器に伝達されないように、変動可能な機械的比率を有する作動装置で構成される、ことを特徴とする請求項24に記載の流体分配装置。
【請求項28】
前記指操作式手段は1つのレバーを備え、前記予荷重手段がさらに、前記レバーと前記容器との間に挿入したばねを備え、該ばねは、前記圧縮ポンプを作動できるよう前記容器を前記ノズルに押しやるために使用される、ことを特徴とする請求項12から17いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項29】
所定の力が加わるまで、前記レバーの動きによって前記ばねが圧縮され、前記所定の力を加えた時点で、前記圧縮ポンプの作動防止に使用されている手段を、前記ばねが前記容器に加えている力が克服し、前記圧縮ポンプを作動できるように前記容器が前記ノズルに向かって迅速に動く、ことを特徴とする請求項28に記載の流体分配装置。
【請求項30】
前記指操作式手段は、前記容器に加える力を調節するために力調節手段をさらに備える、ことを特徴とする請求項1から29いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項31】
前記力調節手段は、前記指操作式手段によって前記容器に加えられた力を増幅する、ことを特徴とする請求項30に記載の流体分配装置。
【請求項32】
前記増幅は、均一な方法で提供される、ことを特徴とする請求項31に記載の流体分配装置。
【請求項33】
前記増幅率は、1.5から10である、ことを特徴とする請求項32に記載の流体分配装置。
【請求項34】
前記力調節手段は前記指操作式手段と一体となっている、ことを特徴とする請求項30から33いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項35】
前記力調節手段を前記指操作式手段と前記容器との間に配置する、ことを特徴とする請求項30から33いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項36】
前記力調節手段は、レバー、カムまたはねじ要素を備える、ことを特徴とする請求項30から35いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項37】
前記指操作式手段に所定の力が加えられると、前記力調節手段が作用する、ことを特徴とする請求項30から36いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項38】
前記力調節手段は、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器に加える調節済みの力が相対的に一定であるよう作用する、ことを特徴とする請求項37に記載の流体分配装置。
【請求項39】
前記力調節手段は、前記指操作式手段に所定の力を加えると、前記容器に加える調節済みの力が一定の割合で増加するよう作用する、ことを特徴とする請求項37に記載の流体分配装置。
【請求項40】
前記力調節手段は追加的に止め要素を備える、ことを特徴とする請求項30から39いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項41】
前記容器は、所定量の流体薬剤製剤を含む、ことを特徴とする請求項1から40いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項42】
前記流体薬剤製剤は、溶液製剤の形態である、ことを特徴とする請求項41に記載の流体分配装置。
【請求項43】
前記流体薬剤製剤は、懸濁液製剤の形態である、ことを特徴とする請求項41に記載の流体分配装置。
【請求項44】
前記流体薬剤製剤は、抗炎症性薬剤化合物を備える、ことを特徴とする請求項41から43いずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項45】
前記薬剤化合物は、グルココルチコイド化合物である、ことを特徴とする請求項44に記載の流体分配装置。
【請求項46】
前記グルココルチコイド化合物が、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-)オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルで構成されたグループから選択される、ことを特徴とする請求項45に記載の流体分配装置。
【請求項47】
前記薬剤化合物は、PDE4抑制剤、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制剤、トリプテーズおよびエラスターゼ抑制剤、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬で構成されたグループから選択される、ことを特徴とする請求項44に記載の流体分配装置。
【請求項48】
体腔に流体を噴霧する流体放出装置を可逆的に受けるハウジング・アセンブリであって、
前記流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプからノズルへと前記流体を送るために前記長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備え、
前記ハウジング・アセンブリは、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、指操作式手段をさらに備え、該指操作式手段は、前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動であり、前記ノズルに向かって前記横方向に力を加えることにより、前記容器を前記長手方向軸線へ移動させ、この移動により前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
該流体分配装置は、前記指操作式手段に所定の力を加えるまで前記圧縮ポンプの作動を防止する予荷重手段を備えることを特徴とするハウジング・アセンブリ。
【請求項49】
請求項48に記載のハウジング・アセンブリと、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器、および容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプを備えた流体放出装置と、流体をポンプからノズルへと送るために長手方向軸線に沿って延びる放出管とを備えたことを特徴とする部品のキット。
【請求項50】
添付図面に関して実質的に明細書で説明したような、流体を体腔に噴霧することを特徴とする流体分配装置。
【請求項51】
添付図面に関して実質的に明細書で説明したような、流体を体腔に噴霧するため流体放出装置を可逆的に受けることを特徴とするハウジング・アセンブリ。
【請求項52】
流体を体腔に噴霧する流体分配装置であって、ハウジングと、体腔に挿入するノズルと、ハウジング内に可動状態で収容された流体放出装置とを備え、
該流体放出装置は、長手方向軸線を有し、分配すべき流体を保存する容器と、該容器内に配置された吸引入口を有する圧縮ポンプと、該圧縮ポンプから前記ノズルへと前記流体を送るための前記長手方向軸線に沿って延びる放出管と、指操作式手段とを備え、
該指操作式手段は、前記ハウジング内で前記流体放出装置の長手方向軸線に対して横方向に可動となるように下端で旋回自在に支持された少なくとも1つのレバーからなり、前記ノズルに向かって前記容器を前記長手方向軸線に沿って移動させるために前記容器のネック部に接続される作動手段に力を加えることにより、前記圧縮ポンプを作動させることができるものであり、
予荷重手段が前記指操作式手段と前記作動手段の間に介在して、所定の力が該指操作式手段に加えられるまで前記圧縮ポンプの作動を防止するものであり、
前記予荷重手段が作動装置で構成され、該作動装置は、少なくとも1つのレバーに所定の力を加えるまで前記長手方向軸線に沿って前記容器に有効な力が伝達されないよう、変動可能な機械的比率を有していることを特徴とする流体分配装置。
【請求項53】
前記機械的比率は、第1部分と第2部分を有する少なくとも1つの傾斜路によって提供され、該第1部分は前記長手方向軸線に対して第2部分よりも小さい角度で傾斜しており、所定の力が前記少なくとも1つのレバーに作用した際に前記容器を前記ノズルに向かって迅速に移動させ、前記圧縮ポンプを作動させることを特徴とする請求項52に記載の流体分配装置。
【請求項54】
前記作動手段は、前記容器のネック部に対してカラーによって接続されている、請求項52または53に記載の流体分配装置。
【請求項55】
前記作動手段と前記ハウジングは、作動中に前記容器の長手方向動作を案内するための対合するガイドを備えている、請求項52から54のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項56】
前記流体分配装置が鼻吸入器として構成されている、請求項52から55のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項57】
前記容器は所定量の流体薬剤製剤を含む、請求項52から56のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項58】
前記流体薬剤製剤は溶液製剤の形態である、請求項57に記載の流体分配装置。
【請求項59】
前記流体薬剤製剤は懸濁液製剤の形態である、請求項57に記載の流体分配装置。
【請求項60】
前記流体薬剤製剤は抗炎症性薬剤化合物を備える、請求項57から59のいずれか一項に記載の流体分配装置。
【請求項61】
前記薬剤化合物はグルココルチコイド化合物である、請求項60に記載の流体分配装置。
【請求項62】
前記グルココルチコイド化合物が、6α,9α-ジフルオロ-17α-(1-)オキソプロポキシ)-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステル、および6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸S-フルオロメチルエステルで構成されたグループから選択される、請求項61に記載の流体分配装置。
【請求項63】
前記薬剤化合物は、PDE4抑制剤、ロイコトリエン拮抗薬、iNOS抑制剤、トリプテーズおよびエラスターゼ抑制剤、β-2インテグリン拮抗薬およびアデノシン2a作用薬で構成されたグループから選択される、請求項60に記載の流体分配装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19a】
【図19b】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図19a】
【図19b】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−15972(P2011−15972A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166826(P2010−166826)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2004−503086(P2004−503086)の分割
【原出願日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2004−503086(P2004−503086)の分割
【原出願日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】
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