流体制御弁
【課題】構造の複雑化又は体格の増大を招くことなく、弁閉鎖時の流体圧力の急激な変化を緩和することができる流体制御弁を提供する。
【解決手段】流体制御弁の弁体(5;105)が弁座(7)に向かって移動して接触するとき、弁座(7)と前記弁体表面(5e;105e)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に隙間の他の領域が塞がれるように、弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)を形成する。
【解決手段】流体制御弁の弁体(5;105)が弁座(7)に向かって移動して接触するとき、弁座(7)と前記弁体表面(5e;105e)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に隙間の他の領域が塞がれるように、弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体通路を開閉する流体制御弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流体通路を開閉する流体制御弁は、例えば、車両の燃料タンクから蒸発した蒸発燃料を蓄積しかつ必要に応じて車両のエンジンに供給する蒸発燃料蒸散防止装置に配設されることがあるが、従来の流体制御弁には、流体の脈動を引き起こすという問題があった。この問題を説明するためにまず前記蒸発燃料蒸散防止装置について図11を用いて簡単に説明する。蒸発燃料蒸散防止装置400は、燃料タンク401から蒸発した蒸発燃料を活性炭等の燃料吸着体(不図示)が収納されたキャニスタ402に蓄え、必要に応じて蒸発燃料をエンジン側の吸気管403に供給するものであり、燃料タンク401とキャニスタ402とが配管404を介して接続され、キャニスタ402と吸気管403とがパージ配管405を介して接続され、そのパージ配管405の途中に蒸発燃料のパージ量を調整するための、通常パージコントロールバルブと呼ばれる電磁式流体制御弁406が配設されている。その他に、キャニスタ402には大気に開放された大気開放配管407が接続され、その大気開放配管407の途中には、必要に応じて大気開放流路を閉塞する電磁式の大気開放弁408が配設されている。
【0003】
キャニスタ402に蓄積された蒸発燃料は、所定の条件に従って、吸気管403に供給されるが、供給量はエンジン動作に悪影響を与えないように制御されなければならず、このためパージコントロールバルブ406が制御装置(不図示)からの制御信号を受けて流体通路を断続的に開閉することにより供給量を制御する。この断続的な流体通路の開閉をパージコントロールバルブ406が行うと、弁閉塞時の流量急変に伴う圧力急変が起こって、配管内を流れる流体の脈動が引き起こされ、この脈動が上流のキャニスタ402に伝播して共鳴して不快な音を発生させていた。従って、パージコントロールバルブ用に電磁式流体制御弁を用いる場合には、その流体制御弁が脈動の発生を防ぐか或いは緩和するものであることが望まれており、そのような流体制御弁として特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
【0004】
特許文献1は流体制御弁の流路の入力ポートから出力ポートに至る流体通路内にチャンバを設けた電磁式流体制御弁を記載している。このようなチャンバにより前述のような脈動は緩和されることが期待されるが、チャンバを設けることにより流体制御弁の体格が増大する。
【0005】
また、特許文献2は、弁体が取り付けられた可動子であるプランジャの動作を緩やかにするために、プランジャの周囲のシリンダ筒の内周面で摺動可能なシールパッキンをプランジャに取り付けると共にプランジャとその後方の吸引子との間にダンパー室を形成した電磁式流体制御弁を記載している。この流体制御弁により脈動は緩和されることが期待されるが、構造の複雑化と、それに伴うコスト上昇と、開弁時の応答性低下とが考えられる。
【0006】
【特許文献1】特開2000−170948号公報
【特許文献2】特開平8−75026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の課題に鑑み、本発明は、構造の複雑化又は体格の増大を招くことなく、弁閉鎖時の流体圧力の急激な変化を緩和することができる流体制御弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0009】
請求項1の発明では、流体通路(4)を具備し、該流体通路(4)の途中に、弁体(5;105)と、該弁体(5;105)が塞ぐべき流体通路(4)の開口である弁口(6)と、該弁口(6)の周囲に形成され前記弁体(5;105)が接触して流体を密封する弁座(7)とを具備し、弁体(5;105)を弁座(7)に対してほぼ垂直方向に移動させることにより弁口(6)を開放又は閉塞する流体制御弁において、
弁体(5;105)は、弁座(7)に接触する弁体表面(5e;105e)を有し、弁体(5;105)が弁座(7)に向かって移動して接触するとき、弁体表面(5e;105e)と前記弁座(7)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に隙間の他の領域が塞がれるように、弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)が形成されることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、弁体表面と弁座との間の隙間が一律に同時に塞がれることがなく、流体の流れは弁体の撓みに伴って徐々に遮断されるので流体通路の圧力急変が緩和され、脈動の発生を防ぐことができる。また、請求項1の流体制御弁は、その体格の増大或いは構造の複雑化を招くことなしに、前述の効果を得ることができる。
【0011】
請求項2に記載の流体制御弁は、その弁体の弁体表面(5e)が、弁体(5)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凸状に湾曲した凸状湾曲面から成ることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の流体制御弁は、その弁体の弁体表面(105e)が、弁体(105)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凹状に湾曲した凹状湾曲面からなることを特徴としている。
【0013】
請求項2又は3に記載の発明では、弁体表面を凸状又は凹状湾曲面に形成することにより、流体の流れは、凸状又は凹状湾曲面の突出部から始まる弁体の撓みに伴って徐々に遮断される。
【0014】
請求項4に記載の流体制御弁は、弁体(205;305)が、弁体表面(205e;305e)のたわみ変形を促進するために、弁体表面(205e;305e)の内側に空間(205f;305f)を形成したことを特徴としている。
【0015】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の流体制御弁の第1の実施例を、図1及び図2を参照して以下に説明する。なお、図1は流体制御弁1の閉弁時の縦断面図であり、図2は図1の要部の拡大図である。本発明の第1の実施例の流体制御弁1は、常閉型の電磁式開閉弁であって、流入ポート2と流出ポート3との間に流体通路4を形成し、その流体通路4の途中に、例えばシリコンゴムのようなエラストマー材料で成形された弁体5と、その弁体5が塞ぐべき流体通路の開口である弁口6と、該弁口6の周囲に形成された弁座7とを具備し、弁体5が弁座7に対してほぼ垂直に移動して接触することにより流体が密封される。流体通路4は、流入ポート2から弁口6の手前まで延在する流入通路8と、弁口6から流出ポート3まで延在する流出通路9とから構成されていて、流入通路8内には流体内の異物を取り除くためのフィルタ10が設けられている。なお、流体制御弁1を前述のパージコントロールバルブとして用いる場合には流入ポート2には、キャニスタに連通するための配管(不図示)が接続され、流出ポート3にはエンジンの吸気管へ連通する配管(不図示)が接続される。
【0017】
更に流体制御弁1は、流出通路9とほぼ共通の中心軸線CLを有し弁体5を先端に取り付けて移動するムービングコア11と、ムービングコア11を取囲むステータコア12と、ステータコア12を取囲み通電により起磁力を発生するコイル13と、コイル13を巻き付けるためのボビン14と、ボビンに固定されたヨーク15と、弁体5の下方への移動距離を規制する規制部材16と、ムービングコア11を上方へ付勢するようにムービングコア11と規制部材16との間に配設された圧縮コイルばねの戻しばね17と、電気配線材(不図示)と接続するターミナル18とを具備している。
【0018】
前記流出ポート3、流出通路9、弁口6、及び弁座7は、例えばPBT樹脂のような樹脂成形品であるシートバルブ19に一体に形成され、流入ポート2は、やはり同様の樹脂成形品であるハウジング20に形成され、前記ハウジング20が、ムービングコア11、ステータコア12、コイル13、ボビン14、ヨーク15、及びターミナル18等の構成要素を収容すると共に、シートバルブ19と結合されて流入通路8を形成している。
【0019】
このように構成されているので、弁体5は、通常は戻しばね17の力で弁口6を塞いでいるが、コイル13が通電されると磁力によって中心軸線CLに沿って図1の下方に移動されるムービングコア11と共に下方へ移動して弁口6を開放する。このとき弁体5の下端が規制部材16の先端に当接することにより、ムービングコア11の下方への移動が阻止される。コイル13への通電が止むと戻しばね17の付勢力がムービングコア11を上方へ移動させて弁体5が弁座7に押し付けられて弁口6を塞ぐ。
【0020】
次に本実施例における弁体5及び弁座7について図3を参照しながら説明する。図3の(A)及び(B)は、弁体5がムービングコア11に取り付けられて弁座7に対向した状態を示す縦断面図であるが、図3の(B)は(A)の断面から90度回転した断面を示す縦断面図である。
【0021】
弁体5は、それを中心軸線の方向で投影したとき円形をしており、弁座7に接する側の大径の先端部5aと、規制部材16に接する側の中径の基端部5bと、前記先端部5aと基端部5bとを接続すると共にムービングコア11に設けられた弁体固定穴11aに嵌め込まれる小径の頚部5cとから構成されていて、前記先端部5a、頚部5c、及び基端部5bは共通の中心軸線CLを有する。また前記中心軸線CLはムービングコア11及び流出通路9の中心軸線CLにほぼ一致する。基端部5bはその端面が規制部材16に衝突したときに、変形され易く衝撃をよく吸収するように中心部に凹部が形成されている。本実施例では、基端部5bが前記弁体固定穴11aを通過して弁体5がムービングコア11に取り付けられる。
【0022】
また、弁体5の先端部5aの弁座7に接する側の面は弁体表面5eにより構成されており、前記弁体表面5eは、本実施例では、弁体5及び流出通路9の中心軸線CLつまり弁体の移動方向に垂直な方向のうちの特定の方向からから見たとき図3の(A)で示されるように曲率半径Rで凸状に湾曲した凸状湾曲面からなるものである。従って、図3の(A)から断面が90度回転した図3の(B)では弁体表面5eの輪郭は平坦になる。
【0023】
次に弁座7について説明する。弁座は弁口6の周縁に一致する弁座内縁7aと外側の弁座外縁7bとの範囲に形成されている。本実施例では、弁座内縁7aが最も突出して、流体通路4の中心軸線CLから離れるほど低くなるように傾斜角度θが付けられている。従って、本実施例の弁座7に弁体表面5eが接触する場合、最も突出した弁座内縁7aから接触して、ゴム製の弁体の変形に応じて次第に外側の弁座外縁7b側も接触してゆくが、弁座7の全面積は接触しない。弁口閉鎖の最終段階における弁体表面5eと弁座7との当接部は、図7の(B)のハッチングを施して示した接触領域S3に対応する。
【0024】
次に前述のような凸状湾曲面からなる弁体表面5eが弁座7に向かって移動して弁座7に接する場合に弁体表面5eとそれに対向する弁座7との間の隙間がどのように塞がれてゆくかについて図4〜7を参照して説明する。図4〜7の(A)は流出通路9の弁口6並びに弁体5及びムービングコア11の中心軸線CLに沿った縦断面図であり、図4〜7の(B)は弁口6及び弁座7の平面図であり、さらに図5〜7の(B)には弁体表面5eが弁座7に接している接触領域S1、S2、及びS3がそれぞれハッチングを施して示されている。
【0025】
図4は、コイル13に電流が流されて、ムービングコア11が磁力によって吸引された開弁状態を示している。この状態では、弁体表面5eの凸状湾曲面の頂部及び最低部とそれぞれ対向する弁座内縁7aとの間に軸方向の隙間G1及びG2が形成されている。
【0026】
図5では、コイル13の電流が遮断されて、ムービングコア11が戻しばね17の力によって押し戻されて、弁体表面5eの凸状湾曲面の頂部付近だけが弁座7に接した弁口閉鎖の初期段階を示している。この段階では、前記隙間G1はゼロとなるが前記隙間G2は残り、つまり凸状湾曲面と弁座7との間の隙間の一部の領域が塞がれている。また、図5の(B)に示すように、弁口6はその周縁の円周長の約15%が接触領域S1により閉じられている。従って、この段階では流体は塞がれていない隙間から弁口6に流れ込むことができる。
【0027】
次に、ムービングコア11がさらに弁座側に移動した図6は、弁体5の圧縮変形が進んだ弁口閉鎖の中期段階を示しており、この段階でも前記隙間G2は減少したもののまだ残っている。また、図6の(B)に示すように、弁口6はその周縁の円周長の約35%が接触領域S2により閉じられている。この段階でもなお流体は塞がれていない隙間から弁口6に流れ込むことができるが流量は前記初期段階より減少する。
【0028】
ムービングコア11が最も弁座側に移動した図7は弁口閉鎖の最終段階を示している。この段階では弁体5の圧縮変形が更に進んで、凸状湾曲面の最低部も弁座7に接触して前記隙間G2もゼロとなる。この段階では、図7の(B)に示されるように弁口6の周縁の円周長は接触領域S3により100%閉じられ、従って弁体表面5eと弁座7との間には隙間が存在せず弁口6は完全に閉塞されて、弁口への流体の流入が遮断される。
【0029】
このように、弁体表面5eの突出した部分から順次弁座7に接するので、弁体表面5eと弁座7との隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に他の領域が順次塞がれることとなり、隙間が同時に一律に塞がれる従来のタイプに比べると、閉弁時の流体通路の圧力の急激な変化が緩和されて、流体の脈動を低減することができる。また開弁時にムービングコア11が磁力により下方へ移動されるときは、撓んでいた弁体の復元力が磁力の方向に作用するので開弁の応答性が高まるという効果も得られる。
【0030】
次に、第2の実施例として、弁体表面105eが凹状湾曲面で形成された弁体105を図8を参照して説明する。図8の(A)及び(B)は、弁体105がムービングコア11に取り付けられた状態を示す縦断面図であるが、図8の(B)は(A)の断面から90度回転した断面を示す縦断面図である。弁体105は、その弁体表面105eの形状が第1の実施例の弁体のものと異なり、その他については第1の実施例の弁体と同様である。第2の実施例の弁体表面105eは、弁体105及び流出通路9の中心軸線CLに垂直な方向のうちの特定の方向からから見たとき図8の(A)で示されるように曲率半径Rで凹状に湾曲した凹状湾曲面からなるものである。従って弁体表面105eの輪郭は、図8の(A)から断面が90度回転した図8の(B)では平坦になる。
【0031】
このような凹状湾曲面からなる弁体表面105eを有する弁体105が弁座に向かって移動して接触する場合に、弁体表面105eと弁座との隙間がどのように塞がれてゆくかは第1の実施例の場合から類推できるように、凹状湾曲面の高い部分、つまり図8の(A)の左右の端部から接して順次低い部分つまり中心軸線CL付近の部分へ接触が進行することにより、第1の実施例の場合と同様に、弁体表面105eと弁座との間に形成された隙間の一部の領域が塞がれて、所定の時間の経過の後前記隙間の全ての領域が塞がれることとなる。
【0032】
次に、前記第1の実施例の凸状湾曲面を有する弁体の変更例を図9に示す。この変更例の弁体205には、弁体表面205eの内側を凸状湾曲面の頂部に沿って貫通する中空穴205fが形成されている。前記中空穴205fは、弁体205がその中心軸線方向で圧縮されたときに弁体表面205eの撓み変形を促進するものである。
【0033】
図10に示された弁体305は、前記第2の実施例における凹状湾曲面を有する弁体105の変更例である。この変更例の弁体305には、弁体先端部305aの両側面から中央部へ向けて略V字状の溝305fが2本形成されている。この溝305fが形成されることによって、前記図9に示した変更例の中空穴205fの効果と同様に、弁体305がその中心軸線方向で圧縮されたときに弁体表面305eの撓み変形が促進される。
【0034】
本発明による流体制御弁は、前述の実施例では常閉型であったが常開型であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施例による流体制御弁の全体構造を示した縦断面図である。
【図2】図1の要部の拡大縦断面図である。
【図3】第1の実施例による流体制御弁の弁体及び弁座等の詳細を示す縦断面図である。
【図4】第1の実施例による流体制御弁の開弁状態の弁体、弁座、及び弁口を示す図である。
【図5】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の初期段階を模式的に示す図である。
【図6】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の中期段階を模式的に示す図である。
【図7】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の最終段階を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例による流体制御弁の弁体及びムービングコアの縦断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例による流体制御弁の弁体の変更例及びムービングコアの縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施例による流体制御弁の弁体の変更例及びムービングコアの縦断面図である。
【図11】蒸発燃料蒸散防止装置の概略構成を示した概略図である。
【符号の説明】
【0036】
1 流体制御弁
2 流入ポート
3 流出ポート
4 流体通路
5 弁体
6 弁口
7 弁座
11 ムービングコア
12 ステータコア
13 コイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体通路を開閉する流体制御弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流体通路を開閉する流体制御弁は、例えば、車両の燃料タンクから蒸発した蒸発燃料を蓄積しかつ必要に応じて車両のエンジンに供給する蒸発燃料蒸散防止装置に配設されることがあるが、従来の流体制御弁には、流体の脈動を引き起こすという問題があった。この問題を説明するためにまず前記蒸発燃料蒸散防止装置について図11を用いて簡単に説明する。蒸発燃料蒸散防止装置400は、燃料タンク401から蒸発した蒸発燃料を活性炭等の燃料吸着体(不図示)が収納されたキャニスタ402に蓄え、必要に応じて蒸発燃料をエンジン側の吸気管403に供給するものであり、燃料タンク401とキャニスタ402とが配管404を介して接続され、キャニスタ402と吸気管403とがパージ配管405を介して接続され、そのパージ配管405の途中に蒸発燃料のパージ量を調整するための、通常パージコントロールバルブと呼ばれる電磁式流体制御弁406が配設されている。その他に、キャニスタ402には大気に開放された大気開放配管407が接続され、その大気開放配管407の途中には、必要に応じて大気開放流路を閉塞する電磁式の大気開放弁408が配設されている。
【0003】
キャニスタ402に蓄積された蒸発燃料は、所定の条件に従って、吸気管403に供給されるが、供給量はエンジン動作に悪影響を与えないように制御されなければならず、このためパージコントロールバルブ406が制御装置(不図示)からの制御信号を受けて流体通路を断続的に開閉することにより供給量を制御する。この断続的な流体通路の開閉をパージコントロールバルブ406が行うと、弁閉塞時の流量急変に伴う圧力急変が起こって、配管内を流れる流体の脈動が引き起こされ、この脈動が上流のキャニスタ402に伝播して共鳴して不快な音を発生させていた。従って、パージコントロールバルブ用に電磁式流体制御弁を用いる場合には、その流体制御弁が脈動の発生を防ぐか或いは緩和するものであることが望まれており、そのような流体制御弁として特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
【0004】
特許文献1は流体制御弁の流路の入力ポートから出力ポートに至る流体通路内にチャンバを設けた電磁式流体制御弁を記載している。このようなチャンバにより前述のような脈動は緩和されることが期待されるが、チャンバを設けることにより流体制御弁の体格が増大する。
【0005】
また、特許文献2は、弁体が取り付けられた可動子であるプランジャの動作を緩やかにするために、プランジャの周囲のシリンダ筒の内周面で摺動可能なシールパッキンをプランジャに取り付けると共にプランジャとその後方の吸引子との間にダンパー室を形成した電磁式流体制御弁を記載している。この流体制御弁により脈動は緩和されることが期待されるが、構造の複雑化と、それに伴うコスト上昇と、開弁時の応答性低下とが考えられる。
【0006】
【特許文献1】特開2000−170948号公報
【特許文献2】特開平8−75026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の課題に鑑み、本発明は、構造の複雑化又は体格の増大を招くことなく、弁閉鎖時の流体圧力の急激な変化を緩和することができる流体制御弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0009】
請求項1の発明では、流体通路(4)を具備し、該流体通路(4)の途中に、弁体(5;105)と、該弁体(5;105)が塞ぐべき流体通路(4)の開口である弁口(6)と、該弁口(6)の周囲に形成され前記弁体(5;105)が接触して流体を密封する弁座(7)とを具備し、弁体(5;105)を弁座(7)に対してほぼ垂直方向に移動させることにより弁口(6)を開放又は閉塞する流体制御弁において、
弁体(5;105)は、弁座(7)に接触する弁体表面(5e;105e)を有し、弁体(5;105)が弁座(7)に向かって移動して接触するとき、弁体表面(5e;105e)と前記弁座(7)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に隙間の他の領域が塞がれるように、弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)が形成されることを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、弁体表面と弁座との間の隙間が一律に同時に塞がれることがなく、流体の流れは弁体の撓みに伴って徐々に遮断されるので流体通路の圧力急変が緩和され、脈動の発生を防ぐことができる。また、請求項1の流体制御弁は、その体格の増大或いは構造の複雑化を招くことなしに、前述の効果を得ることができる。
【0011】
請求項2に記載の流体制御弁は、その弁体の弁体表面(5e)が、弁体(5)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凸状に湾曲した凸状湾曲面から成ることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の流体制御弁は、その弁体の弁体表面(105e)が、弁体(105)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凹状に湾曲した凹状湾曲面からなることを特徴としている。
【0013】
請求項2又は3に記載の発明では、弁体表面を凸状又は凹状湾曲面に形成することにより、流体の流れは、凸状又は凹状湾曲面の突出部から始まる弁体の撓みに伴って徐々に遮断される。
【0014】
請求項4に記載の流体制御弁は、弁体(205;305)が、弁体表面(205e;305e)のたわみ変形を促進するために、弁体表面(205e;305e)の内側に空間(205f;305f)を形成したことを特徴としている。
【0015】
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の流体制御弁の第1の実施例を、図1及び図2を参照して以下に説明する。なお、図1は流体制御弁1の閉弁時の縦断面図であり、図2は図1の要部の拡大図である。本発明の第1の実施例の流体制御弁1は、常閉型の電磁式開閉弁であって、流入ポート2と流出ポート3との間に流体通路4を形成し、その流体通路4の途中に、例えばシリコンゴムのようなエラストマー材料で成形された弁体5と、その弁体5が塞ぐべき流体通路の開口である弁口6と、該弁口6の周囲に形成された弁座7とを具備し、弁体5が弁座7に対してほぼ垂直に移動して接触することにより流体が密封される。流体通路4は、流入ポート2から弁口6の手前まで延在する流入通路8と、弁口6から流出ポート3まで延在する流出通路9とから構成されていて、流入通路8内には流体内の異物を取り除くためのフィルタ10が設けられている。なお、流体制御弁1を前述のパージコントロールバルブとして用いる場合には流入ポート2には、キャニスタに連通するための配管(不図示)が接続され、流出ポート3にはエンジンの吸気管へ連通する配管(不図示)が接続される。
【0017】
更に流体制御弁1は、流出通路9とほぼ共通の中心軸線CLを有し弁体5を先端に取り付けて移動するムービングコア11と、ムービングコア11を取囲むステータコア12と、ステータコア12を取囲み通電により起磁力を発生するコイル13と、コイル13を巻き付けるためのボビン14と、ボビンに固定されたヨーク15と、弁体5の下方への移動距離を規制する規制部材16と、ムービングコア11を上方へ付勢するようにムービングコア11と規制部材16との間に配設された圧縮コイルばねの戻しばね17と、電気配線材(不図示)と接続するターミナル18とを具備している。
【0018】
前記流出ポート3、流出通路9、弁口6、及び弁座7は、例えばPBT樹脂のような樹脂成形品であるシートバルブ19に一体に形成され、流入ポート2は、やはり同様の樹脂成形品であるハウジング20に形成され、前記ハウジング20が、ムービングコア11、ステータコア12、コイル13、ボビン14、ヨーク15、及びターミナル18等の構成要素を収容すると共に、シートバルブ19と結合されて流入通路8を形成している。
【0019】
このように構成されているので、弁体5は、通常は戻しばね17の力で弁口6を塞いでいるが、コイル13が通電されると磁力によって中心軸線CLに沿って図1の下方に移動されるムービングコア11と共に下方へ移動して弁口6を開放する。このとき弁体5の下端が規制部材16の先端に当接することにより、ムービングコア11の下方への移動が阻止される。コイル13への通電が止むと戻しばね17の付勢力がムービングコア11を上方へ移動させて弁体5が弁座7に押し付けられて弁口6を塞ぐ。
【0020】
次に本実施例における弁体5及び弁座7について図3を参照しながら説明する。図3の(A)及び(B)は、弁体5がムービングコア11に取り付けられて弁座7に対向した状態を示す縦断面図であるが、図3の(B)は(A)の断面から90度回転した断面を示す縦断面図である。
【0021】
弁体5は、それを中心軸線の方向で投影したとき円形をしており、弁座7に接する側の大径の先端部5aと、規制部材16に接する側の中径の基端部5bと、前記先端部5aと基端部5bとを接続すると共にムービングコア11に設けられた弁体固定穴11aに嵌め込まれる小径の頚部5cとから構成されていて、前記先端部5a、頚部5c、及び基端部5bは共通の中心軸線CLを有する。また前記中心軸線CLはムービングコア11及び流出通路9の中心軸線CLにほぼ一致する。基端部5bはその端面が規制部材16に衝突したときに、変形され易く衝撃をよく吸収するように中心部に凹部が形成されている。本実施例では、基端部5bが前記弁体固定穴11aを通過して弁体5がムービングコア11に取り付けられる。
【0022】
また、弁体5の先端部5aの弁座7に接する側の面は弁体表面5eにより構成されており、前記弁体表面5eは、本実施例では、弁体5及び流出通路9の中心軸線CLつまり弁体の移動方向に垂直な方向のうちの特定の方向からから見たとき図3の(A)で示されるように曲率半径Rで凸状に湾曲した凸状湾曲面からなるものである。従って、図3の(A)から断面が90度回転した図3の(B)では弁体表面5eの輪郭は平坦になる。
【0023】
次に弁座7について説明する。弁座は弁口6の周縁に一致する弁座内縁7aと外側の弁座外縁7bとの範囲に形成されている。本実施例では、弁座内縁7aが最も突出して、流体通路4の中心軸線CLから離れるほど低くなるように傾斜角度θが付けられている。従って、本実施例の弁座7に弁体表面5eが接触する場合、最も突出した弁座内縁7aから接触して、ゴム製の弁体の変形に応じて次第に外側の弁座外縁7b側も接触してゆくが、弁座7の全面積は接触しない。弁口閉鎖の最終段階における弁体表面5eと弁座7との当接部は、図7の(B)のハッチングを施して示した接触領域S3に対応する。
【0024】
次に前述のような凸状湾曲面からなる弁体表面5eが弁座7に向かって移動して弁座7に接する場合に弁体表面5eとそれに対向する弁座7との間の隙間がどのように塞がれてゆくかについて図4〜7を参照して説明する。図4〜7の(A)は流出通路9の弁口6並びに弁体5及びムービングコア11の中心軸線CLに沿った縦断面図であり、図4〜7の(B)は弁口6及び弁座7の平面図であり、さらに図5〜7の(B)には弁体表面5eが弁座7に接している接触領域S1、S2、及びS3がそれぞれハッチングを施して示されている。
【0025】
図4は、コイル13に電流が流されて、ムービングコア11が磁力によって吸引された開弁状態を示している。この状態では、弁体表面5eの凸状湾曲面の頂部及び最低部とそれぞれ対向する弁座内縁7aとの間に軸方向の隙間G1及びG2が形成されている。
【0026】
図5では、コイル13の電流が遮断されて、ムービングコア11が戻しばね17の力によって押し戻されて、弁体表面5eの凸状湾曲面の頂部付近だけが弁座7に接した弁口閉鎖の初期段階を示している。この段階では、前記隙間G1はゼロとなるが前記隙間G2は残り、つまり凸状湾曲面と弁座7との間の隙間の一部の領域が塞がれている。また、図5の(B)に示すように、弁口6はその周縁の円周長の約15%が接触領域S1により閉じられている。従って、この段階では流体は塞がれていない隙間から弁口6に流れ込むことができる。
【0027】
次に、ムービングコア11がさらに弁座側に移動した図6は、弁体5の圧縮変形が進んだ弁口閉鎖の中期段階を示しており、この段階でも前記隙間G2は減少したもののまだ残っている。また、図6の(B)に示すように、弁口6はその周縁の円周長の約35%が接触領域S2により閉じられている。この段階でもなお流体は塞がれていない隙間から弁口6に流れ込むことができるが流量は前記初期段階より減少する。
【0028】
ムービングコア11が最も弁座側に移動した図7は弁口閉鎖の最終段階を示している。この段階では弁体5の圧縮変形が更に進んで、凸状湾曲面の最低部も弁座7に接触して前記隙間G2もゼロとなる。この段階では、図7の(B)に示されるように弁口6の周縁の円周長は接触領域S3により100%閉じられ、従って弁体表面5eと弁座7との間には隙間が存在せず弁口6は完全に閉塞されて、弁口への流体の流入が遮断される。
【0029】
このように、弁体表面5eの突出した部分から順次弁座7に接するので、弁体表面5eと弁座7との隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に他の領域が順次塞がれることとなり、隙間が同時に一律に塞がれる従来のタイプに比べると、閉弁時の流体通路の圧力の急激な変化が緩和されて、流体の脈動を低減することができる。また開弁時にムービングコア11が磁力により下方へ移動されるときは、撓んでいた弁体の復元力が磁力の方向に作用するので開弁の応答性が高まるという効果も得られる。
【0030】
次に、第2の実施例として、弁体表面105eが凹状湾曲面で形成された弁体105を図8を参照して説明する。図8の(A)及び(B)は、弁体105がムービングコア11に取り付けられた状態を示す縦断面図であるが、図8の(B)は(A)の断面から90度回転した断面を示す縦断面図である。弁体105は、その弁体表面105eの形状が第1の実施例の弁体のものと異なり、その他については第1の実施例の弁体と同様である。第2の実施例の弁体表面105eは、弁体105及び流出通路9の中心軸線CLに垂直な方向のうちの特定の方向からから見たとき図8の(A)で示されるように曲率半径Rで凹状に湾曲した凹状湾曲面からなるものである。従って弁体表面105eの輪郭は、図8の(A)から断面が90度回転した図8の(B)では平坦になる。
【0031】
このような凹状湾曲面からなる弁体表面105eを有する弁体105が弁座に向かって移動して接触する場合に、弁体表面105eと弁座との隙間がどのように塞がれてゆくかは第1の実施例の場合から類推できるように、凹状湾曲面の高い部分、つまり図8の(A)の左右の端部から接して順次低い部分つまり中心軸線CL付近の部分へ接触が進行することにより、第1の実施例の場合と同様に、弁体表面105eと弁座との間に形成された隙間の一部の領域が塞がれて、所定の時間の経過の後前記隙間の全ての領域が塞がれることとなる。
【0032】
次に、前記第1の実施例の凸状湾曲面を有する弁体の変更例を図9に示す。この変更例の弁体205には、弁体表面205eの内側を凸状湾曲面の頂部に沿って貫通する中空穴205fが形成されている。前記中空穴205fは、弁体205がその中心軸線方向で圧縮されたときに弁体表面205eの撓み変形を促進するものである。
【0033】
図10に示された弁体305は、前記第2の実施例における凹状湾曲面を有する弁体105の変更例である。この変更例の弁体305には、弁体先端部305aの両側面から中央部へ向けて略V字状の溝305fが2本形成されている。この溝305fが形成されることによって、前記図9に示した変更例の中空穴205fの効果と同様に、弁体305がその中心軸線方向で圧縮されたときに弁体表面305eの撓み変形が促進される。
【0034】
本発明による流体制御弁は、前述の実施例では常閉型であったが常開型であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1の実施例による流体制御弁の全体構造を示した縦断面図である。
【図2】図1の要部の拡大縦断面図である。
【図3】第1の実施例による流体制御弁の弁体及び弁座等の詳細を示す縦断面図である。
【図4】第1の実施例による流体制御弁の開弁状態の弁体、弁座、及び弁口を示す図である。
【図5】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の初期段階を模式的に示す図である。
【図6】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の中期段階を模式的に示す図である。
【図7】第1の実施例による流体制御弁の弁口閉鎖の最終段階を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例による流体制御弁の弁体及びムービングコアの縦断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例による流体制御弁の弁体の変更例及びムービングコアの縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施例による流体制御弁の弁体の変更例及びムービングコアの縦断面図である。
【図11】蒸発燃料蒸散防止装置の概略構成を示した概略図である。
【符号の説明】
【0036】
1 流体制御弁
2 流入ポート
3 流出ポート
4 流体通路
5 弁体
6 弁口
7 弁座
11 ムービングコア
12 ステータコア
13 コイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体通路(4)を具備し、該流体通路(4)の途中に、弁体(5;105)と、該弁体(5;105)が塞ぐべき流体通路(4)の開口である弁口(6)と、該弁口(6)の周囲に形成され前記弁体(5;105)が接触して流体を密封する弁座(7)とを具備し、前記弁体(5;105)を前記弁座(7)に対してほぼ垂直方向に移動させることにより前記弁口(6)を開放又は閉塞する流体制御弁において、
前記弁体(5;105)は、前記弁座(7)に接触する弁体表面(5e;105e)を有し、前記弁体(5;105)が前記弁座(7)に向かって移動して接触するとき、前記弁体表面(5e;105e)と前記弁座(7)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に前記隙間の他の領域が塞がれるように、前記弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)が形成されることを特徴とする流体制御弁。
【請求項2】
前記弁体表面(5e)が、前記弁体(5)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凸状に湾曲した凸状湾曲面から成ることを特徴とする、請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項3】
前記弁体表面(105e)が、前記弁体(105)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凹状に湾曲した凹状湾曲面からなることを特徴とする、請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項4】
前記弁体(205;305)が、前記弁体表面(205e;305e)のたわみ変形を促進するために、前記弁体表面(205e;305e)の内側に空間(205f;305f)を形成したことを特徴とする請求項2又は3に記載の流体制御弁。
【請求項1】
流体通路(4)を具備し、該流体通路(4)の途中に、弁体(5;105)と、該弁体(5;105)が塞ぐべき流体通路(4)の開口である弁口(6)と、該弁口(6)の周囲に形成され前記弁体(5;105)が接触して流体を密封する弁座(7)とを具備し、前記弁体(5;105)を前記弁座(7)に対してほぼ垂直方向に移動させることにより前記弁口(6)を開放又は閉塞する流体制御弁において、
前記弁体(5;105)は、前記弁座(7)に接触する弁体表面(5e;105e)を有し、前記弁体(5;105)が前記弁座(7)に向かって移動して接触するとき、前記弁体表面(5e;105e)と前記弁座(7)との間の隙間の一部の領域が先行して塞がれた後に前記隙間の他の領域が塞がれるように、前記弁体表面(5e;105e)及び弁座(7)が形成されることを特徴とする流体制御弁。
【請求項2】
前記弁体表面(5e)が、前記弁体(5)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凸状に湾曲した凸状湾曲面から成ることを特徴とする、請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項3】
前記弁体表面(105e)が、前記弁体(105)の移動方向に垂直な特定の方向から見たとき凹状に湾曲した凹状湾曲面からなることを特徴とする、請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項4】
前記弁体(205;305)が、前記弁体表面(205e;305e)のたわみ変形を促進するために、前記弁体表面(205e;305e)の内側に空間(205f;305f)を形成したことを特徴とする請求項2又は3に記載の流体制御弁。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−255521(P2007−255521A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−79105(P2006−79105)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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