説明

流体吐出マイクロデバイスを形成する方法及びインクジェットプリントヘッドを形成する方法

【課題】レーザビームにより高い設計自由度で流体吐出スロットを基板に形成する。
【解決手段】記述される実施形態は、基板(300)内の流体吐出スロットとなるフィーチャー(905)及びそれを形成する方法に関連する。1つの例示的な実施形態は、第1の基板表面(302)と、概ね反対に位置する第2の基板表面(303)との間に延在する基板(300)と、第1の表面(302)に対して垂直でない穿孔軸に沿って第1の表面(302)内に形成される少なくとも1つのフィーチャー(905)とを含むマイクロデバイスにすることができる

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
多くのマイクロデバイスが、その中に複数のフィーチャーが形成された基板を備える。従来のフィーチャーの形状、寸法及び/又は向きは、マイクロデバイスの設計に制約を加えることがある。
【0002】
図面全体を通して、類似の機構及び構成要素を参照する際に、可能な限り同じ構成要素が用いられる。異なる実施形態を指示するために、アルファベットの添え字が用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0003】
以下に記述される実施形態は、基板内にフィーチャーを形成するための方法及びシステムに関連し、そしてそのような基板を組み込んであるマイクロデバイスに関連する。フィーチャー(複数可)が、ブラインドフィーチャー及び貫通フィーチャーを含む、種々の構成を有することができる。ブラインドフィーチャーは、基板の厚みの全体を貫通しない。その厚みの全体を貫通して延在するフィーチャーは、貫通フィーチャーになる。後続の作製工程において、ブラインドフィーチャーをさらに処理して、貫通フィーチャーを形成することもできる。
【0004】
その中に複数のフィーチャーが形成される例示的な基板は、数ある中でも、マイクロチップ及び流体吐出デバイスのような種々のマイクロデバイスにおいて利用することができる。プリントヘッドのような流体吐出デバイスは、印刷の応用形態において利用される。また、流体吐出デバイスは、数ある中でも、医療及び実験の応用形態において利用される。例示的な基板は、種々の他の応用形態において利用することもできる。たとえば、画像表示ディスプレイを形成するために、ディスプレイデバイスが、ガラス基板内に形成される複数のフィーチャーを備えることができる。
【0005】
複数のフィーチャーが流体給送スロット(「スロット」)を含む、いくつかの実施形態を以下に示す。これらの技法は、基板内に形成される他のタイプのフィーチャーにも同じように適用することができる。
【0006】
スロットが形成される基板は、数ある用途の中でも、インクジェットプリントヘッド及び/又はプリントカートリッジのような流体吐出デバイスに組み込むことができる。以下に記述される種々の構成要素は縮尺通りに描かれていない場合もある。むしろ、含まれる図は、概略的な表現として、本明細書において記述される種々の発明の原理を読者に対して例示することを意図している。
【0007】
− 例示的なプリンティングデバイス −
図1は、1つの例示的なプリントカートリッジを利用することができる1つの例示的なプリンティングデバイスの概略図を示す。この実施形態では、プリンティングデバイスはプリンタ100を含む。ここに図示されるプリンタは、インクジェットプリンタの形で具現される。プリンタ100は、白黒及び/又はカラーで印刷することができる。用語「プリンティングデバイス」は、その機能の少なくとも一部を果たすためにスロット付基板(複数可)を利用する任意のタイプのプリンティングデバイス及び/又は画像形成デバイスを指している。そのようなプリンティングデバイスの例は、限定はしないが、プリンタ、ファクシミリ装置及び写真複写機を含むことができる。この例示的なプリンティングデバイスでは、スロット付基板は、プリントカートリッジに組み込まれるプリントヘッドの一部を含んでおり、その一例が以下に記述される。
【0008】
− 例示的な製品及び方法 −
図2は、1つの例示的なプリンティングデバイスにおいて利用することができる1つの例示的なプリントカートリッジ202の概略図を示す。そのプリントカートリッジは、プリントヘッド204と、該プリントヘッドを支持するカートリッジ本体206を有している。このプリントカートリッジ202では、単一のプリントヘッド204が用いられるが、他の例示的な構成は、単一のプリントカートリッジ上で多数のプリントヘッドを利用してもよい。
【0009】
プリントカートリッジ202は、カートリッジ本体206内に内蔵型の流体又はインク供給源を有するように構成される。別法では、又はそれに加えて、他のプリントカートリッジ構成は、外部の供給源から流体を取り込むように構成することができる。当業者には、他の例示的な構成も理解されよう。以下の説明では、用語「インク」が利用されるが、流体吐出デバイスは、様々な範囲の流体を給送できることを理解されたい。
【0010】
プリンタ100が適切に機能するために、プリントカートリッジ202は信頼性があることが望ましい。さらに、製造中にプリントカートリッジが故障すると、製造コストが高くなる。プリントカートリッジの故障は、プリントカートリッジの構成要素の故障に起因する可能性が高い。そのような構成要素の故障は、亀裂が生じることによって引き起こされる可能性がある。そのような事情に鑑みて、以下に記述される種々の実施形態は、亀裂を生じる傾向を減少させたプリントヘッドを提供することができる。
【0011】
プリントカートリッジ202の信頼性は、プリントカートリッジ内に、特にプリントヘッド204内に含まれる気泡によって影響を及ぼされる可能性もある。数ある原因の中でも、気泡は、インク内で、プリンティングデバイスの動作の副産物として形成される可能性が高い。たとえば、インクがプリントヘッドの1つ又は複数の発射室から吐出されるときに、プリンティングデバイスのプリントカートリッジにおける吐出工程の副産物として、気泡が形成されることがある。
【0012】
気泡がプリントヘッド内に蓄積すると、気泡は、発射室のいくつか又は全てへのインクの流れを遮断することがあり、それによりプリントヘッドが機能不良を生ずることもある。後に明らかになるように、いくつかの実施形態は、プリントヘッドから気泡を排出し、そのような機能不良が生じる可能性を減らすことができる。
さらに、プリントカートリッジの設計においては、そのコストを低減することが望ましい。そのようなコストを低減するための1つの方法は、プリントヘッド204の寸法を小さくすることであり、それにより材料コスト及び製造コストを削減することである。
【0013】
図3は、図2に示されるような例示的なプリントヘッド204の一部の概略的な断面図を示す。図3Aは、代替のプリントヘッド構成を示しており、端部給送構造と呼ばれる場合もある。
【0014】
図3は、一つの軸を横切るように、第1の基板表面(「第1の表面」)302に対して直交するように見た図であり、その軸は、図3が示される紙面に入り込むように、そして突出するように延在する。この特定の実施形態では、この軸は、第1の表面と第2の表面との間に存在するとともにそれらの表面に対して概ね平行に延在する長軸である。ここで、基板300は、第1の表面302と、第2の基板表面(「第2の表面」)303との間に延在する厚みtを有する。この実施形態では、流体給送スロット(「スロット」)を含む3つのフィーチャー305a〜cが、第1の表面302と第2の表面303との間で基板300を貫通する。本実施形態を説明する上で、用語「スロット」及び「フィーチャー」は同じ意味で利用される。他のフィーチャータイプの例が、図9A、図9B及び図10A、図10Bを参照して後に記述される。
【0015】
この特定の実施形態において、基板300はシリコンを含み、ドープすることができるか、又はドープしないままにすることもできる。他の基板材料は、限定はしないが、ガリウムヒ素、ガリウムリン、インジウムリン、ガラス、石英、セラミック又は他の材料を含むことができる。
【0016】
基板厚tは、意図する応用形態のために適した任意の適当な寸法を有することができる。実施形態に応じて、基板厚tは、100マイクロメ−トルより薄い厚さから2000マイクロメ−トル以上の厚さにまで及ぶことができる。1つの例示的な実施形態は、約675マイクロメ−トル厚である基板を利用することができる。本明細書では単一の基板が説明されるが、他の適当な実施形態は、製造中に、及び/又は仕上げられた製造物において多数の層を有する基板を含んでもよい。たとえば、1つのそのような実施形態は、第1の構成要素と、処理中の或る時点において除去される第2の犠牲構成要素とを有する基板を用いてもよい。
【0017】
この特定の実施形態では、基板の第2の表面303上に、1つ又は複数の薄膜層314が配置される。少なくともいくつかの実施形態では、基板300が流体吐出デバイスに組み込まれるとき、障壁層316及びオリフィス板又はオリフィス層318が、薄膜層314上に配置される。
【0018】
一実施形態では、1つ又は複数の薄膜層314は、1つ又は複数の導電性トレース(図示せず)、及びトランジスタ(図示せず)及び抵抗320のような電気的な構成要素を含むことができる。個々の抵抗は、電気的トレースを介して、選択的に制御することができる。いくつかの実施形態では、薄膜層314は、その中を流体が流れることができる多数の流体給送路322の壁又は表面を、少なくとも部分的に画定することもできる。また薄膜層314は、数ある中でも、フィールド又は熱酸化膜を含むことができる。障壁層316は、多数の発射室324を少なくとも部分的に画定することができる。いくつかの実施形態では、流体給送路322は、障壁層316だけで、又は障壁層316と薄膜層314と組み合わせて画定することができる。オリフィス層318は、多数の発射ノズル326を画定することができる。個々の発射ノズルは、個々の発射室324とそれぞれ位置合わせされることができる。
【0019】
障壁層316及びオリフィス層318は、任意の適当な方法で形成することができる。1つの特定の実施態様では、障壁層316及びオリフィス層318はいずれも、フォトイメージャブルポリマー材料のような厚膜材料を含む。フォトイメージャブルポリマー材料は、任意の適当な方法で披着することができる。たとえば、その材料は「スピンオン」できることは当業者には理解されよう。
【0020】
スピンオンされた後に、障壁層316をパターニングして、その中に、少なくとも部分的に、給送路及び発射室のような所望のフィーチャーを形成することができる。一実施形態では、障壁層のパターニングされたエリアは、一般的に「ロストワックス」と呼ばれる工程において、犠牲材料で満たすことができる。この実施形態では、オリフィス層318は、障壁層と同じ材料から構成することができ、障壁層316上に形成することができる。1つのこのような例では、オリフィス層の材料は、障壁層上に「スピンオン」することができる。その後、オリフィス層318を必要に応じてパターニングして、個々のチャンバ324上にノズル326を形成することができる。その後、障壁層のチャンバ324及び給送路322から、犠牲材料を除去することができる。
【0021】
別の実施形態では、障壁層316は厚膜を含み、一方、オリフィス層318は電鋳ニッケル又は他の適当な金属材料を含む。別法では、オリフィス層には、「Kapton」又は「Oriflex」のようなポリマーを用いることができ、レーザアブレーションによってノズルが形成される。他の適当な実施形態は、障壁層及びオリフィス層の両方の機能を果たすオリフィス層を用いることができる。
【0022】
カートリッジ本体206のハウジング330は、基板の第1の表面302上に配置することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング330は、ポリマー、セラミック及び/又は他の適当な材料(複数可)を含むことができる。具体的には示されないが、接着剤を利用して、ハウジング330を基板300に接着するか、又は他の方法で接合することができる。
【0023】
動作時に、インクのような流体が、カートリッジ本体206からスロット305a〜cに入ることができる。その後、流体は、個々の給送路322を通って、個々の発射室324に流れ込むことができる。個々の抵抗320又は他の吐出手段の中に電流を流すときに、発射室から流体を吐出することができる。電流は、発射室内に収容される、或る量の流体をその沸点まで加熱して、その流体が膨張して、それぞれ配置されるノズル326から流体の一部を吐出するほど十分に、抵抗を加熱することができる。その後、吐出された流体の代わりに、給送路322から次の流体を補うことができる。
【0024】
図3Aに示されるように、スロット305b1は、第1の表面302と第2の表面303との間に延在する。スロット305a1、305c1は、第2の表面に対して直交するか、又は直角以外の角度を成す第1の側壁340及び第2の側壁342から、第2の表面303まで延在する。そのような構成によれば、小さなプリントヘッドダイサイズを用いて、より大きなダイサイズと同じ機能を提供できるようになる。
【0025】
図4は、図3に示される基板300の概略図を示す。この実施形態では、各スロット305a〜cはそれぞれ、穿孔軸b1、b2及びb3に沿って、基板300を貫通して延在する。穿孔軸は、第1の表面及び第2の表面と交差し、スロットを通して流体を流したい方向に概ね対応することができる。スロット305bは、第2の表面303に対して垂直である穿孔軸b2に沿って延在する。スロット305a及び305cは、第2の表面303に対して垂直でない穿孔b1、b3に沿って延在する。個々のスロット305a、305cは、第2の表面303に対して角度α1、α2を成す。
【0026】
角度α1、α2は第2の表面303に対して、90°よりも小さな任意の角度を含むことができ、実施形態に応じて、10°〜80°の範囲の値を有する。実施形態によっては、角度α1、α2は、約60°〜約80°の範囲を有することができる。他の実施形態では、角度α1、α2は、約40°〜約59°の範囲を有することができる。さらに他の実施形態では、角度α1、α2は、約20°〜約39°の範囲を有することができる。この特定の実施形態では、角度α1、α2はそれぞれ約62°を含み、別の特定の実施形態は約45°の角度を有する。この実施形態では、角度α1、α2は類似する角度を含むが、他の実施形態は異なる値を有することもできる。たとえば、代替の実施形態では、角度α1は45°の値を有することができるのに対して、角度α2は55°の値を有する。1つ又は複数の角度のあるスロットを有することにより、以下にさらに詳細に説明されるように、プリントカートリッジ設計及び他のマイクロデバイスの設計において、選択肢を広げることができる。
【0027】
この実施形態では、スロット305a、305cは、長軸に対して垂直に見たときに、第2の表面303に対して角度を成す。別法では、又はそれに加えて、他の実施形態は、長軸に沿って見たときに、第2の表面303に対して角度を成すことができる。そのような構成の例は、図8〜図8Bを参照して、後にさらに詳細に説明されるであろう。1つ又は複数の角度のあるスロットを有する実施形態は、設計に大きな自由度を与えることができる。たとえば、傾斜させたスロットによって、第1の表面302において第1の幾何学図形的配列を与えることができ、第2の表面303において第2の異なる幾何学図形的配列を与えることができる。
【0028】
図4A及び図4Bはそれぞれ基板の第1の表面302及び第2の表面303の平面図を示す。この実施形態では、スロット305a〜305cは、第1の表面302において第1のフットプリント(footprint)すなわち第1の開口402aを画定し、第2の表面303において第2の異なる開口402bを画定する。第1の開口402aは第1の面積を画定し、第2の開口402bは第2の面積を画定する。いくつかの実施形態において、第1の面積は第2の面積よりも少なくとも約10パーセント大きくすることができる。この特定の実施形態では、第1の面積は第2の面積よりも約20パーセント大きい。さらに、この実施形態では、増加した分の面積は主に、開口402bの幅wbと比べて、開口402aの幅waが大きいことによる。
【0029】
図5は、別の例示的なプリントカートリッジ202aの一部を切り取った斜視図を示す。基板300aは、2つの構成要素が互いに結合してプリントカートリッジ202aを形成することができる位置関係でハウジング330aに隣接して配置される。この実施形態では、スロット間に残される基板材料によって、少なくとも部分的に、3つのスロット305d〜305fが画定される。スロット間に残される、この基板材料は、本明細書において「ビーム(複数可)」502a〜502dと呼ばれ、スロットの長軸に対して概ね平行に延在する。ビーム502a及び502dは、一方ではスロットを画定し、他方では基板端部を画定するので、外側ビームと呼ぶことができる。同様に、ビーム502b及び502cは、両側においてスロットを画定するので、内側ビームと呼ぶことができる。ビーム502a〜502dは、スロットの長軸に対して直角に測定したときに、第1の表面302aにおいてそれぞれ幅w1〜w4を有する。
【0030】
いくつかのプリントカートリッジ設計は、第1の表面302aに対し、基板の最も細いビームの幅を、取り得る最も広いビーム幅に維持することにより、基板300aとカートリッジ本体ハウジング330aとの効果的な一体化を達成する。そのような構成は、数ある要因の中でも、カートリッジ本体ハウジング330aを成形するのを助けることができる。この例示される実施形態では、ビーム幅w1〜w4は概ね等しい。
【0031】
ビーム502a〜502dは、スロットの長軸に対して直角に測定されるときに、第2の表面303aにおいてそれぞれ幅w5〜w8も規定する。いくつかのプリントカートリッジ設計は、外側ビーム502a、502dを内側ビーム502b、502cよりも相対的に太くし、第2の表面303a上に存在する種々の電気的な構成要素を、外側ビーム上に配置できるように、基板の第2の表面303aを構成する。図5に示されるように、1つ又は複数の角度のあるスロットを組み込むプリントヘッド基板300aは、所望の第1の表面構成及び所望の第2の表面構成の両方を達成することができる。さらに、基板300aの内側ビーム502b、502cは、第2の表面における幅w6、w7が基板の厚みtにわたって維持される構成よりも強く、亀裂が入る可能性が小さい。
【0032】
図5に示される実施形態は、長軸に沿って見たときに、概ね連続したスロットを有する。他の実施形態では、スロットの一方の側を画定するビームから、そのスロットの反対側を画定する別のビームまで、基板の長軸を横切るように延在する基板材料又は「リブ」を有することができる。
【0033】
図6〜図6Cは、リブ602が概ねスロット305g〜305iの軸を横切るように延在する一例を示す。図6は、基板の第2の表面303bの平面図を示す。図6Aは、図6に示されるような基板300bの一部を切り取った図を示す。図6B及び図6Cは、y軸に対して概ね直交するように見た、2つの例示的なリブ構成を提供する図を示す。
【0034】
図6〜図6Aに示されるように、リブ602は、ビーム502eと502fとの間、ビーム502fと502gとの間、及びビーム502gとビーム502hとの間に延在する。図6Bは、図6Aに示されるリブ602をもう少し詳細に示しており、一方、図6Cは、別の例示的なリブ構成の、図6Bに示される図に類似の図である。
【0035】
図6Bは、リブ602が、第1の表面302bに隣接する第1の幅w1から、第2の表面303bに隣接する第2の幅w2まで次第に細くなる一実施形態を示す。これは、1つの例示的な構成にすぎない。たとえば、他の実施形態は、第1の表面と第2の表面との間で概ね均一な幅を維持することができる。この事例では、リブ602は錐台形を近似することができる。そのような構成は、先に説明されたように、スロット305gによって流体を供給することができる種々のチャンバに、概ね均一な流体の流れを供給することができる。他の実施形態は、他のリブ形状を利用することができる。図6A及び図6Bにおいて例示される実施形態では、リブ602の高さhは、基板300bの厚みtに等しい。
【0036】
図6Cは、リブ高hが厚みtより低い、代替の構成を示す。この特定の事例では、リブ602aは第1の表面302bから延在するが、第2の表面303bまでは達しない。厚みtより低いの高さhを利用する構成は、スロット305gから種々のチャンバに供給されて均一な流体環境を得るのに寄与することができる。
【0037】
図7は、別の例示的な基板300cの断面図を示す。この断面図は図4に示される図に類似しており、長軸に対し垂直である。2つのスロット305j、305kが、第1の表面302cに対して垂直でない穿孔b4、b5にそれぞれ沿って、基板300cを貫通して延在する。この事例では、穿孔b4、b5は、それぞれ幅w8、w9及びw10、w11の中点を横切る。
【0038】
この実施形態では、スロット305jは、第1の側壁702a及び第2の側壁702bによって、少なくとも部分的に画定される。同様に、スロット305kは、第1の側壁702c及び第2の側壁702dによって、少なくとも部分的に画定される。
【0039】
基板300cを組み込むプリントカートリッジの動作中に、気泡が生じる場合がある。記述される実施形態のうちのいくつかによれば、従来のプリントヘッド設計と比べて、プリントヘッドから気泡を容易に排出できるようになる。この特定の実施形態では、気泡が、概ね704で示される。気泡704に作用する浮力がz軸に沿って働く。穿孔b5に沿った流体の流れは、y軸及びz軸の両方の成分を有するベクトルとして表すことができる。一般的に、流体の流れのz軸成分だけが気泡の浮力に逆らって作用し、気泡は第1の表面302cに向かって移動し、最終的にはスロットから出る可能性が高くなる。いくつかの事例では、気泡704は、第1の側壁702cに向かって移動し、その後、第1の表面302cに向かって第1の側壁に沿って上昇することができる。
【0040】
複数の気泡が発生した場合、それらの気泡は、第1の側壁702cに向かって移動し、第1の側壁702cに沿って上昇することができる。共通の経路に従うことにより、気泡が一緒になるように力が働き、結果として凝集する傾向がある。気泡が凝集すると、それらの気泡は、そうでない場合よりも迅速にスロットから流れ出ることができる。浮力がインク流に逆らって気泡を上方に動かすための役割を果たすので、凝集することにより、気泡を除去するのを助けることができる。浮力は気泡径の3乗で増加するのに対して、下方に向かうインク流によって引き起こされる流体抵抗は気泡径の2乗でしか増加しないので、この浮力は、気泡が凝集するのに応じて徐々に支配的になり、大きくなることができる。
【0041】
図7に示されるように、第1の表面302cにおけるスロット305jの幅w8は、第2の表面303cにおける幅w9よりも大きい。同様に、第1の表面302cにおけるスロット305kの幅w10は、第2の表面303cにおける幅w11よりも大きい。この実施形態では、スロット305j、305kは、第2の表面303cから第1の表面302cに向かって全体として広がるスロットプロファイルを有する。従って、気泡704が側壁702c、702dの両方と同時に接触するだけの十分な体積を有する場合には、第1の表面302cに向かって幅が徐々に広がっていることにより、気泡704を第1の表面302cに向かって動かし、最終的にはプリントヘッドから放出するだけの駆動力を与えることができる。
【0042】
図8〜図8Bは別の基板300dを表す。図8は斜視図を表し、一方、図8Aは、図8に示される線a−aに沿って切り取った断面図を表し、図8Bは線b−bに沿って切り取った断面図を表す。この実施形態では、線a−aはスロット305Iの長軸に対して概ね平行であり、線b−bはその長軸に対して概ね直交する方向に沿う。
【0043】
この実施形態では、その長軸に沿って見たとき、スロット305Iは、図8Aから最もよく理解されるように、平行四辺形804の一部を概ね近似する。同じく、この特定の実施形態では、スロット305Iは、その長軸に対して横切る方向から見たときに、図8Bから最もよく理解されるように、平行四辺形806の一部を概ね近似する。他のスロットは、他の幾何学的形状を近似することができる。種々のスロット形状によって、標準的なスロット構成よりも、プリントヘッド設計の自由を高めることができるようになる。
【0044】
図9A、図9B及び図10A、図10Bは、例示的なフィーチャーと、そのフィーチャーを形成するための作製工程とを表す。これら2つの実施形態において、用語「フィーチャー」が用いられる。フィーチャーは、ブラインドフィーチャー、又はスロットを含む貫通フィーチャーにすることができる。
【0045】
図9A、図9Bは、基板300eの断面図を表す。図9Aは、基板内に1つのフィーチャーを形成する際の中間の段階を表し、一方、図9Bは基板300e内に形成されたフィーチャー905を表す。フィーチャー905は、数ある用途の中でも、流体給送スロット又は電気的な接続子、たとえば、バイアとして利用することができる。フィーチャー905は、第1の表面302eに対して垂直でなく、第1の表面302e及び第2の表面303eにおいてそれぞれ、フィーチャー幅w12、w13の中点を横切る穿孔軸b7を規定する。
【0046】
フィーチャー905は、1つ又は複数の側壁によって、少なくとも部分的に画定される。この実施形態では、2つの側壁902a、902bが示される。またこの実施形態では、個々の側壁902a、902bはそれぞれ、第1の表面302eに対して概ね垂直である第1の側壁部904a、904bを有する。さらにこの実施形態では、個々の側壁902a、902bは、第1の表面に対して垂直でない第2の別の側壁部906a、906bを有する。
【0047】
フィーチャー905は、1つ又は複数の基板除去技法で形成することができる。適当な基板除去技法の例が、図11A〜図11Cを参照して後に説明される。1つの適当な形成方法は、概ね910で示されるように、第2の表面303eから基板材料を除去することを含むことができる。910で示される基板除去工程は、最初に、側壁部904a、904bを形成することができる。同じ除去工程及び/又は1つ若しくは複数の異なる除去工程を用いて、概ね912で示される基板材料を除去することができる。この事例では、概ね912で示される側壁除去工程は、側壁部906a、906bを形成することができる。第2の除去工程は、第1の表面302e、第2の表面303eのいずれか、又はそれらの組み合わせから達成することができる。他の実施形態では、910で示される基板除去工程の前に、912で示される基板除去工程を行うことができる。
【0048】
図10A、図10Bは、基板300f内に形成されるフィーチャー905aを示す。フィーチャー905aは、第1の表面302fに対して垂直ではなく、第1の表面302f及び底面1000においてそれぞれ、フィーチャー幅w14、w15の中点を横切る穿孔軸b8を規定する。この実施形態では、フィーチャー905aは、第1の領域1001a及び第2の領域1001bを含むことができる。いくつかの実施形態では、2つの領域1001a、1001bは、個別の段階において、又は単一の工程において形成することができる。
【0049】
フィーチャー905aは、1つ又は複数の側壁によって、少なくとも部分的に画定することができる。この実施形態では、2つの側壁1002a、1002bが示される。またこの実施形態では、個々の側壁1002a、1002bはそれぞれ、第1の表面302fに対して垂直でなく、第1の表面302fに対して第1の角度α4を成す第1の側壁部1004a、1004bを有する。さらにこの実施形態では、個々の側壁1002a、1002bはそれぞれ、第1の表面302fに対して垂直でなく、第1の表面302fに対して第2の異なる角度α5を成す第2の異なる側壁部1006a、1006bを有する。これらの例示的な側壁構成によって、マイクロデバイス設計の自由度を高めることができるようになる。
【0050】
図11A〜図11Cは、基板内に1つの例示的なフィーチャーを形成するための作製工程を示す。
【0051】
図11Aは、基板内にフィーチャー905bを形成するだけの十分な基板材料を除去するためのレーザマシン1102を示す。フィーチャー905bは概ね、円形、楕円形、長方形、又は規則的若しくは不規則的いずれかの任意の他の所望の形状を近似することができる。説明のために、ここでは、単一の基板300gが示される。他の実施形態は、後に分離することができるか、又は個々の基板にダイシングすることができる、ウェーハ又は他の材料を基にして実行することができる。
【0052】
この実施形態では、レーザマシン1102は、基板300gをレーザ加工するためのレーザビーム1108を生成するように構成されるレーザ源1106を備える。レーザビーム1108のような例示的なレーザビームは、レーザビームが向けられる基板材料を活性化するだけの十分なエネルギーを与えることができる。活性化は、いくつかある処理の中でも、溶融、気化、剥離、フェーズエクスプローディング、アブレーション、化学反応及び/又はそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの例示的なレーザマシンは、基板を除去するのを助けるために、ガスアシスト工程及び/又は液体によるアシスト工程を利用することができる。
【0053】
この実施形態では、基板300gは、処理用の固定具又はステージ1112上に配置される。適当な固定具は、当業者であれば理解するはずである。いくつかのそのような固定具は、x、y及び/又はz座標に沿って、基板を動かすように構成することができる。
【0054】
種々の例示的な実施形態は、レーザビーム1108を第1の表面302gに向けるために、1つ又は複数のミラー1114、ガルバノメータ1116及び/又はレンズ1118を利用することができる。いくつかの実施形態では、そのエネルギーの密度を高めて、さらに実効的に基板を加工するために、レーザビーム1108を収光させることができる。これらの例示的な実施形態では、レーザビームを収光させて、レーザビームが基板300gと接触する場所において、所望のビーム形状を達成することができる。
【0055】
レーザマシン1102は、レーザ源1106、ステージ1112及びガルバノメータ1116に接続されるコントローラ1120をさらに備える。コントローラ1120は、ハードウエア、ソフトウエア及びファームウエアのうちの1つ又は複数に収容されるコンピュータ読取り可能命令を実行するためのプロセッサを備えることができる。コントローラ1120は、フィーチャー905bを形成するために、レーザ源1106、ステージ1112及び/又はガルバノメータ1116を制御することができる。他の実施形態は、手動で、又はコントローラと手動操作との組み合わせで、それらの工程の一部、又は全てを制御することができる。
【0056】
図11Aに示されるように、レーザビーム1108が、基板300g内にフィーチャー905bを形成している。ステージ1112が、基板の第1の表面302gをレーザビーム1108に対して概ね垂直に向けることにより、フィーチャー905bが形成される。フィーチャー905bは第1の基板302gに対して概ね垂直である穿孔軸に沿って延在する。この事例では、フィーチャー905bの穿孔軸は、基板に隣接するレーザビーム1108によって表すことができる。
【0057】
図11Bは、後続の作製工程を示しており、フィーチャー905cを形成するために、ステージ1112上で基板300gの位置が変更されている。この実施形態では、ステージ1112は、基板300gを、レーザビーム1108に対して90°より小さい角度βに向けることができる。種々の実施形態は、約10°〜約80°の範囲の角度を利用することができる。いくつかの実施形態では、角度βは約60°〜約80の範囲を有することができる。他の実施形態では、角度βは約40°〜約59°の範囲を有することができる。さらに他の実施形態では、角度βは約20°〜約39°の範囲を有することができる。この特定の実施形態では、角度βは約70°を含む。レーザ加工中に、基板上でのレーザビームの集光を維持するために、ステージ1112、レンズ1118及び/又はガルバノメータ1116を調整することができる。この工程を用いて、ブラインドフィーチャー及び/又は貫通フィーチャーを形成することができる。図11Bはステージ1112及び基板300gがレーザビーム1108に対して角度を成している1つの例示的な構成を示しているが、他の例示的な構成は、所望の向きを達成するために、基板に対してレーザビーム及び/又はレーザマシンに角度を付けることができる。さらに他の実施形態は、基板に対するレーザビームの所望の向きを達成するために、レーザビーム及び基板の両方に角度を付けることができる。
【0058】
図11Cは、別のフィーチャー905dを形成する、さらなる作製工程を示す。ステージ1112は、所望の向きを有するフィーチャー905dを形成するために、レーザビーム1108に対して基板300gの位置を変更している。当業者であれば、他の適当な構成を理解するはずである。
【0059】
構造的な機構及び方法の段階を具体的に記述したが、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の概念は、記述される具体的な機構又は段階には必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の複数の機構及び段階が、本発明の概念を具現する複数のかたちで開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的なプリンタを概略的に表す正面図である。
【図2】1つの例示的な実施形態に係る、図1に示される例示的なプリンタにおいて用いるのに適したプリントカートリッジを概略的に表す斜視図である。
【図3】1つの例示的なプリントカートリッジの一部を概略的に表す断面図である。
【図3A】1つの例示的なプリントカートリッジの一部を概略的に表す断面図である。
【図4】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図4A】1つの例示的な実施形態に係る、図4に示される基板を概略的に表す上面図である。
【図4B】1つの例示的な実施形態に係る、図4に示される基板を概略的に表す底面図である。
【図5】1つの例示的な実施形態に係る、プリントカートリッジの一部を概略的に表す斜視図である。
【図6】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す平面図である。
【図6A】1つの例示的な実施形態に係る、図6に示される例示的な基板を概略的に表す、一部を切り取った斜視図である。
【図6B】1つの例示的な実施形態に係る、図6に示される例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図6C】1つの例示的な実施形態に係る、図6Bに表される図の代替の構成を概略的に表す断面図である。
【図7】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図8】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す斜視図である。
【図8A】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図8B】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図9A】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図9B】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図10A】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図10B】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を概略的に表す断面図である。
【図11A】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を形成するための作製工程を示す図である。
【図11B】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を形成するための作製工程を示す図である。
【図11C】1つの例示的な実施形態に係る、1つの例示的な基板を形成するための作製工程を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
2 記憶回路
4、5 反転器(インバータ)
28、29 トランジスタのグル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体吐出マイクロデバイスを形成する方法であって、
基板をレーザ加工して該基板の第1の表面から基板材料を除去して流体給送スロットを形成すること、
前記流体給送スロットをレーザ加工することで該流体給送スロットを、前記第1の表面に対して垂直でない穿孔軸に沿って前記基板内で延在させること、及び、
前記レーザ加工して前記基板の前記第1の表面から基板材料を除去することと組み合わせて前記基板の第2の表面から基板材料を除去することで前記流体給送スロットを形成すること、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の表面が前記基板の側壁表面であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項3】
前記レーザ加工には、レーザビームを前記第1の表面に対して第1の角度をなして前記基板に向け、次いで、該レーザビームを前記第1の表面に対して第1の角度とは異なる第2の角度をなして前記基板に向け、少なくとも部分的に前記基板をレーザ加工することが含まれることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザ加工には、レーザビームを前記第1の表面に対して10°〜80°の範囲の角度をなして前記第1の表面に向けることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記レーザ加工により、前記第1の表面と概ね対向する前記第2の表面との間に延在する前記流体給送スロットを形成することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記基板をレーザ加工してレーザビームが前記基板内に前記流体給送スロットを形成するように該レーザビームを制御するためのコンピュータ読み取り可能命令を実行することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第1の基板表面と概ね対向する第2の基板表面とを備える基板を有するインクジェットプリントヘッドを形成する方法であって、
レーザビームを使って基板材料を除去して前記基板内に流体給送スロットを形成することであって、当該流体給送スロットは前記レーザビームを前記第1の基板表面に垂直でも平行でもない穿孔軸に沿って前記基板に向けることで形成されること、
前記基板の前記第1の基板表面から基板材料を除去することと組み合わせてレーザビームを使って前記第2の基板表面から基板材料を除去することで前記流体給送スロットを形成すること、
前記第2の基板表面上に薄膜層を位置決めすること、
前記薄膜層上に障壁層を位置決めして少なくとも一つの発射室を画定すること、及び、
オリフィス層内に少なくとも一つの発射ノズルを形成して当該オリフィス層を前記障壁層上に位置決めすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記基板内に前記流体給送スロットを形成することには、前記レーザビームを用いて前記基板の側壁面にレーザ加工を行って前記流体給送スロットを形成することが含まれることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の基板表面に垂直ではない前記穿孔軸に沿って前記レーザビームを向けて前記流体給送スロットを形成するためのコンピュータ読み取り可能命令を用いて前記レーザビームを制御することがさらに含まれることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記基板をレーザ加工して前記第1の基板表面と第2の基板表面間の前記基板内に複数の流体給送スロットを形成すること、をさらに含み、
前記第1の基板表面のレーザ加工で第1の面積を有する第1の開口を画定し、前記第2の基板表面のレーザ加工で前記第1の面積とは異なる第2の面積を有する第2の開口を画定することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記基流体給送スロットは少なくとも一つの側壁で画定され、当該側壁の第1の部分は前記第1の基板表面に概ね垂直であり、当該側壁の第2の別の部分は前記第1の基板表面に垂直ではないことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザビームを制御して前記流体給送スロットを形成し、当該流体給送スロットの断面が前記第1の基板表面において楕円形あるいは長方形を近似するようにすることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
第1の基板表面と概ね対向する第2の基板表面とを備える基板を有するインクジェットプリントヘッドを形成する方法であって、
コンピュータ読み取り可能命令を実行してレーザビームを制御すること、
前記実行されたコンピュータ読み取り可能命令に応じて前記レーザビームを発生すること、
前記実行されたコンピュータ読み取り可能命令に応じて前記レーザビームを前記基板に向けて当該レーザビームが基板材料を除去し前記基板内に一つあるいは複数の当該流体給送スロットを形成させることであって、当該レーザビームは前記第1の基板表面に垂直でも平行でもない前記基板の穿孔軸に沿って前記流体給送スロットを形成するように向けられていること、
前記第1の基板表面から基板材料を除去することと組み合わせて前記第2の基板表面から基板材料を除去することで前記流体給送スロットを形成すること、
前記第2の基板表面上に障壁層を位置決めして少なくとも一つの発射室を画定し、当該少なくとも一つの発射室と前記一つあるいは複数の流体給送スロット間で流体が流通するようにすること、及び、
オリフィス層内に少なくとも一つの発射ノズルを形成して当該オリフィス層を前記障壁層上に位置決めし、当該少なくとも一つの発射ノズルと前記少なくとも一つの発射室間で流体が流通するようにすることを特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図4】
image rotate

【図4A】
image rotate

【図4B】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図11C】
image rotate


【公開番号】特開2010−18042(P2010−18042A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252060(P2009−252060)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【分割の表示】特願2007−506450(P2007−506450)の分割
【原出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】