説明

流体吐出用コネクタユニット

【課題】雌コネクタから雄コネクタを抜く際に雌コネクタの内面に流体が付着したり、付着した流体が垂れたりせず、周囲を汚さずに使用することができる流体吐出用コネクタユニットを提供する。
【解決手段】雄コネクタ3を、略筒状の第1雄コネクタ部材3Aと、第1雄コネクタ部材に挿入される挿入部301および挿入部の先端に連なるプラグ押圧部302を有する第2雄コネクタ部材3Bとで構成し、雌コネクタ2における貫通孔21の一端開口21a付近に環状内方凸部20を形成し、同凸部と流体密に接するように第1雄コネクタ部材の先端面に環状シール部材33を設ける。プラグ押圧部は、第2雄コネクタ部材を軸方向にスライドさせることにより、第1雄コネクタ部材の先端開口を通じてプラグ4を押す作動位置と、プラグを押さない待機位置とを選択的にとり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプー、リンス等のヘアケア用品、流動状の食品、飲料、あるいは接着剤、塗料、インク等の工業用品といった各種の流体が充填されている容器から該流体を吐出するのに用いられるコネクタユニットに関する。
なお、本発明を特定する意味において、「流体」には粉体が含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
流体吐出用コネクタユニットとして、流体が充填される容器の吐出口に取り付けられかつ一端が容器の内側に開口し他端が容器の外側に開口した貫通孔を有する雌コネクタと、貫通孔に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路を有しかつ先端付近に流体通路に通じる流体導入孔を有する雄コネクタと、貫通孔に挿入された雄コネクタで押されることにより貫通孔の一端開口から離れて同開口を開放し、貫通孔から雄コネクタが抜かれることにより貫通孔の一端開口を再封止するプラグとを備えたものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
ここで、プラグには、例えば、貫通孔の一端開口を開閉するプラグ本体と、雌コネクタの外周面に取り付けられる取付部と、プラグ本体と取付部とを連結するように設けられかつ流体通過孔を有する連結部とを備え、全体がゴム等の弾性材料によって一体に形成されたものが使用される(下記特許文献1の図8〜図10等参照)。
上記のコネクタユニットにおいては、雌コネクタの貫通孔に雄コネクタを挿入すると、貫通孔の一端開口を封止していたプラグ本体が雄コネクタの先端部で押されて同開口から離れ、容器内の流体が、プラグの流体通過孔から雄コネクタの流体導入孔および流体通路を経て吐出される。流体の吐出が終わった時点で、雄コネクタを雌コネクタの貫通孔から抜くと、プラグ本体が連結部の弾性復元力により貫通孔の一端開口を再封止する。
このように、上記のコネクタユニットによれば、容器からの流体の吐出を簡単に行うことができ、また、吐出が終了した場合には、雄コネクタを雌コネクタから抜けば、それによって容器の吐出口が自動的に再封止されるので、容器内に残った流体が吐出口から漏れるのを回避することができる。
【0003】
しかしながら、上記のコネクタユニットの場合、雌コネクタから雄コネクタを抜く際に、雌コネクタの貫通孔内面に流体が付着し、また、同部分に付着した流体が垂れて周囲を汚すことがあった。
【特許文献1】特開2005−8206号公報
【発明の開示】
【0004】
本発明の目的は、雌コネクタから雄コネクタを抜く際に雌コネクタの内面に流体が付着したり、付着した流体が垂れたりすることがなく、周囲を汚さずに使用することができる流体吐出用コネクタユニットを提供することにある。
【0005】
本発明は、流体が充填される容器の吐出口に取り付けられかつ一端が容器の内側に開口し他端が容器の外側に開口した貫通孔を有する雌コネクタと、貫通孔に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路を有しかつ先端付近に流体通路に通じる流体導入孔を有する雄コネクタと、貫通孔に挿入された雄コネクタで押されることにより貫通孔の一端開口から離れて同開口を開放し、貫通孔から雄コネクタが抜かれることにより貫通孔の一端開口を再封止するプラグとを備えている流体吐出用コネクタユニットの改良に係るものであって、上記の目的を達成するための手段として、以下のような構成を採用したものである。
【0006】
即ち、本発明による第1の流体吐出用コネクタユニットは、雄コネクタが、略筒状の第1雄コネクタ部材と、第1雄コネクタ部材に挿入される略中空軸状の挿入部および挿入部の先端に連なるプラグ押圧部を有する第2雄コネクタ部材とよりなり、雌コネクタにおける貫通孔の一端開口付近に環状内方凸部が形成されているとともに、環状内方凸部と第1雄コネクタ部材の先端面とが流体密に接するようにこれらの少なくともいずれか一方に環状シール部材が設けられ、プラグ押圧部は、第1雄コネクタ部材の先端部が環状内方凸部と流体密に接している状態において、第2雄コネクタ部材を軸方向にスライドさせることにより、第1雄コネクタ部材の先端開口を通じてプラグを押す作動位置と、プラグを押さない待機位置とを選択的にとり得るようになっているものである。
【0007】
前述した従来のコネクタユニットの場合、雌コネクタの貫通孔に雄コネクタが挿入されることによりプラグが貫通孔の一端開口から離れると、容器内の流体が雄コネクタの先端面に付着し、さらには雄コネクタと雌コネクタとの隙間に浸入してしまうため、これが、雄コネクタを抜く際に雌コネクタの貫通孔内面に流体が付着して垂れてしまう原因であると考えられる。
本発明による第1の流体吐出用コネクタユニットにあっては、次のように使用することができ、それによって上記の問題が解消される。即ち、容器内の流体を吐出させる場合、雌コネクタの貫通孔に雄コネクタを挿入するが、この際、雄コネクタは、第2雄コネクタ部材を第1雄コネクタ部材に対して挿入方向と反対方向にスライドさせることにより、プラグ押圧部が待機位置に来るようにしておく。貫通孔に雄コネクタが挿入されると、まず、雌コネクタの環状内方凸部と第1雄コネクタ部材の先端面とが環状シール部材を介して流体密に接する。そして、このままの状態で、第2雄コネクタ部材を挿入方向にスライドさせると、作動位置まで来たプラグ押圧部によりプラグが押されて貫通孔の一端開口が開放され、容器内の流体が吐出される。吐出が終わると、まず、第2雄コネクタ部材を挿入方向と反対方向にスライドさせて、プラグ押圧部を待機位置まで移動させる。これにより、プラグによって貫通孔の一端開口が再封止される。その後、第1雄コネクタ部材を貫通孔から抜く。
以上の過程において、容器内の流体は、第1雄コネクタ部材の先端面には付着せず、また、第1雄コネクタ部材と雌コネクタとの隙間にも浸入しない。
従って、本発明による第1の流体吐出用コネクタユニットによれば、雌コネクタから雄コネクタを抜く際に雌コネクタの内面に流体が付着することがなく、ひいては、雌コネクタから流体が垂れて周囲が汚れることがない。
【0008】
次に、本発明による第2の流体吐出用コネクタユニットは、雌コネクタにおける貫通孔の他端開口付近または貫通孔の長さ中間位置に、雄コネクタで押されることによって開き、雄コネクタが抜かれると自重および付勢手段のうち少なくともいずれか一方によって閉じる流体漏出防止用蓋部材が設けられているものである。
【0009】
本発明による第2の流体吐出用コネクタユニットにあっては、万一、雌コネクタから雄コネクタを抜く際に雌コネクタの内面に流体が付着したとしても、該流体は、流体漏出防止用蓋部材によって受けられる。従って、このコネクタユニットによれば、雌コネクタの内面に付着した流体が垂れて周囲が汚れるのを確実に回避することができる。
上記蓋部材を閉じる付勢手段としては、例えば、蓋部材自体をゴム等の弾性材料により形成してその弾性力を利用することができる他、ゴムやバネ等よりなる別体の付勢部材を使用してもよい。
【0010】
また、本発明による第3の流体吐出用コネクタユニットは、雄コネクタが、略筒状の第1雄コネクタ部材と、第1雄コネクタ部材に挿入される略中空軸状の挿入部および挿入部の先端に連なるプラグ押圧部を有する第2雄コネクタ部材とよりなり、雌コネクタにおける貫通孔の一端開口付近に環状内方凸部が形成されているとともに、環状内方凸部と第1雄コネクタ部材の先端面とが流体密に接するようにこれらの少なくともいずれか一方に環状シール部材が設けられ、プラグ押圧部は、第1雄コネクタ部材の先端部が環状内方凸部と流体密に接している状態において、第2雄コネクタ部材を軸方向にスライドさせることにより、第1雄コネクタ部材の先端開口を通じてプラグを押す作動位置と、プラグを押さない待機位置とを選択的にとり得るようになっており、雌コネクタにおける貫通孔の他端開口付近または貫通孔の長さ中間位置に、雄コネクタで押されることによって開き、雄コネクタが抜かれると自重および付勢手段のうち少なくともいずれか一方によって閉じる流体漏出防止用蓋部材が設けられているものである。
【0011】
本発明による第3の流体吐出用コネクタユニットによれば、雌コネクタの環状内方凸部と第1雄コネクタ部材の先端面とが流体密に接した状態で、第2雄コネクタ部材のプラグ押圧部によりプラグの開閉が行われるので、雌コネクタから雄コネクタを抜く際に雌コネクタの内面に流体が付着することがなく、また、万一、同内面に流体が付着したとしても、流体漏出防止用蓋部材の存在により、雌コネクタから流体が垂れて周囲が汚れるのを確実に回避することができる。
【0012】
本発明による第2または第3の流体吐出用コネクタユニットの好適な態様として、雌コネクタにおける貫通孔の他端開口付近または貫通孔の長さ中間位置に内向き環状フランジ部が形成されており、流体漏出防止用蓋部材は、弾性材料よりなる板状のものであって、その周縁部が内向き環状フランジ部に隣接するように雌コネクタにおける貫通孔の内面に固定されているとともに、平面よりみて内向き環状フランジ部の内周縁よりも外側の部分に欠環形の破断用スコア線が形成されている場合がある。
【0013】
上記の場合、蓋部材は、雌コネクタの貫通孔に雄コネクタを挿入する際に同雄コネクタの先端で押されることにより、破断用スコア線の個所で破断する。そうすると、スコア線よりも内側の部分よりなる蓋本体が、雌コネクタの貫通孔内面に向かって開き、雄コネクタが貫通孔に挿入される。蓋本体は、スコア線の両端間に位置する部分よりなる連結部を介して、スコア線よりも外側の部分よりなる固定部に連結されている。雄コネクタを雌コネクタの貫通孔から抜くと、蓋本体は、連結部の弾性復元力により速やかに倒れて、雌コネクタの内向き環状フランジ部と重なり、貫通孔を閉じる。
従って、上記構成の蓋部材を使用すれば、不正開封を防止する効果が得られる上、未開封時に外部からの刺激を受けてプラグが動くことに起因する流体の漏れを防止することができる。しかも、上記構成の蓋部材の場合、製造が容易であって、雌コネクタへの取付も簡単であり、製造コストも安くつく。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1〜図3には、本発明の第1の実施形態が示されている。
この実施形態の流体吐出用コネクタユニットは、流体が充填される容器(1)の下向き吐出口(11)に取り付けられかつ上端が容器(1)の内側に開口し下端が容器(1)の外側に開口した垂直貫通孔(21)を有する雌コネクタ(2)と、貫通孔(21)に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路(31)を有しかつ先端付近に流体通路(31)に通じる流体導入孔(32)を有する雄コネクタ(3)と、貫通孔(21)に挿入された雄コネクタ(3)で押されることにより貫通孔(21)の上端開口(21a)から離れて同開口(21a)を開放し、貫通孔(21)から雄コネクタ(3)が抜かれることにより貫通孔(21)の上端開口(21a)を再封止するプラグ(4)とを備えている。
【0015】
容器(1)は、特に限定されないが、例えば、段ボール等よりなる外箱(図示略)と、ブロー容器、薄層ブロー容器、フィルム製フレキシブル容器等よりなる内容器(1)とで構成されたバックインボックスタイプのものが用いられる。
吐出口(11)は、この実施形態の場合、容器(1)の底面にあけられた孔(101)の周縁部に、筒状吐出口部材(111)の上端のフランジ部(111a)が接合されることにより形成されている。
【0016】
雌コネクタ(2)は、合成樹脂製または金属製であって、略筒状をしており、下から約3分の1の高さ位置に水平外向きの環状フランジ部(22)を有している。
雌コネクタ(2)の外周面におけるフランジ部(22)の上方部分には、環状凹部(23)が形成されており、この凹部(23)に、吐出口部材(111)の内周面下部に形成された環状内方凸部(111b)が強制的に嵌め入れられることにより、雌コネクタ(2)が吐出口(11)に取り付けられている。なお、雌コネクタ(2)の吐出口(11)への取付構造は図示のものには限定されず、例えば、雌コネクタおよび吐出口のうち一方に雄ネジを形成し、同他方に雌ネジを形成して、両者をネジ嵌合するようにしてもよい。
雌コネクタ(2)の外周面における上側約3分の1の部分は、吐出口(11)の内周面との間に隙間ができるようにやや縮径されており、同部分の下端位置には環状凹溝(24)が形成されている。
雌コネクタ(2)の内周面には、上端から約3分の1の高さ位置に水平な第1環状段差(251)が形成されているとともに、下端から約3分の1の高さ位置に傾斜した第2環状段差(252)が形成されていて、上から下に行くにつれて段階的に内径が大きくなるように構成されている。
雌コネクタ(2)の上端面は、内外両側がテーパ面となるような略台形の横断面を有しており、内側のテーパ面がシート面(29)を構成している。
雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の上端開口(21a)付近に、環状内方凸部(20)が形成されている。環状内方凸部(20)は、シート面(29)の下縁部に連なるように形成されていて、略三角形の横断面を有している。
【0017】
雄コネクタ(3)は、略筒状の第1雄コネクタ部材(3A)と、第1雄コネクタ部材(3A)に挿入される中空軸状の挿入部(301)および挿入部(301)の先端に連なるプラグ押圧部(302)を有する第2雄コネクタ部材(3B)とよりなる。各部材(3A)(3B)は、合成樹脂または金属から形成されている。
【0018】
第1雄コネクタ部材(3A)の上端面(先端面)には、同面と雌コネクタ(2)における環状内方凸部(20)の下面とが流体密に接するように、Oリング等の環状シール部材(33)が設けられている。環状シール部材(33)は、例えば2色成形やゴムライニング等によって、第1雄コネクタ部材(3A)の上端面に設けられる。なお、第1雄コネクタ部材(3A)の上端面に代えて、または同上端面に加えて、環状内方凸部(20)の下面に、同様の環状シール部材を設けてもよい。
第1雄コネクタ部材(3A)外周面における上端から約4分の1の高さ位置に水平な第1環状段差(303)が形成され、同外周面のほぼ高さ中央に傾斜した第2環状段差(304)が形成されていて、上から下に行くにつれて段階的に外径が大きくなるように構成されている。
第1雄コネクタ部材(3A)外周面の上端部に環状凹溝(305)が形成され、この凹溝(305)にOリング等の環状シール部材(306)が嵌入固定されている。
第1雄コネクタ部材(3A)には、左右1対のストッパ(33)が形成されている。各ストッパ(33)は、第1雄コネクタ部材(3A)の外周面における下端から約4分の1の高さ位置から側方にのびる水平基部(331)と、水平基部(331)の先端から上方にのびかつ先端部内側に係合爪(332a)を有する係合部(332)と、水平基部(331)の先端から斜め外方にのびた中間連結部(333)を介して下方にのびる摘み部(334)と、第1雄コネクタ部材(33)の外周面の下端部から中間連結部(333)に向かって水平にのびかつ摘み部(334)が摘まれた際に先端が中間連結部(333)に当接する規制部(335)とを備えている。
第1雄コネクタ部材(3A)を雌コネクタ(2)の貫通孔(21)に挿入していくと、係合部(332)先端の係合爪(332a)が雌コネクタ(2)のフランジ部(22)に当たって、係合部(332)が弾性変形してやや外側に開く。そして、係合爪(332a)がフランジ部(22)を超えたところで、係合部(332)が復元し、係合爪(332a)がフランジ部(22)に係り止められる。これによって、第1雄コネクタ部材(3A)が雌コネクタ(2)から抜けるのが防止される。雌コネクタ(2)から第1雄コネクタ部材(3A)を外す際には、両ストッパ(3)の摘み部(334)を互いに近づくように手指で摘むことによって、係合部(332)が外側に開き、係合爪(332)とフランジ部(22)との係合を解除することができる。
第1雄コネクタ部材(3A)の内周面には、上端から約4分の1の高さ位置に水平な環状段差(307)が形成されていて、これよりも下方部分が同上方部分よりも内径が大きくなるように構成されている。
【0019】
第2雄コネクタ部材(3B)の挿入部(301)の長さは、第1雄コネクタ部材(3A)内面の水平環状段差(307)から同部材(3A)の下端までの距離よりもやや長くなっている。
挿入部(301)における外周面の上端部には環状凹溝(308)が形成されており、この凹溝(308)にOリング等の環状シール部材(309)が嵌入固定されている。
挿入部(301)の内周面上端部には、周方向に等間隔をおいた数箇所から立ち上がりかつ途中から径方向内方に向かって斜め上方にのびる連結軸部(310)が形成されており、各連結軸部(310)の先端に連なるようにプラグ押圧部(302)が形成されている。
流体導入孔(32)は、隣り合う連結軸部(310)どうしの間の空隙部によって形成されている。
挿入部(301)の下側には、挿入部(301)よりも径の大きい接続部(311)が設けられており、この接続部(311)に、流体供給管(図示略)の一端部が接続されるようになっている。
流体通路(31)は、第2雄コネクタ部材(3B)における挿入部(301)および接続部(311)の内部によって形成されている。
【0020】
プラグ押圧部(302)は、短円柱形のものであって、挿入部(301)の中心軸の上方に配置されている。
挿入部(301)の上端からプラグ押圧部(302)の先端までの距離は、第1雄コネクタ部材(3A)内面の水平環状段差(307)から同部材(3A)の上端までの距離よりもやや長くなっている。
このプラグ押圧部(302)は、第1雄コネクタ部材(3A)の先端部が環状内方凸部(20)と流体密に接している状態において、第2雄コネクタ部材(3B)を上方にスライドさせることにより、第1雄コネクタ部材(3A)の上端開口を通じてプラグ(4)を押す作動位置に配され(図3参照)、また、第2雄コネクタ部材(3B)を下方にスライドさせることにより、プラグ(4)を押さない待機位置に配されるようになっている(図2参照)。
作動位置にあるプラグ押圧部(302)は、図3に示すように、第1雄コネクタ部材(3A)の上端開口を通じて、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の上端開口(21a)よりもやや上方まで突き出している。また、このとき、第1雄コネクタ部材(3A)内周面の環状段差(307)と第2雄コネクタ部材(3B)の上端面とが当接しており、それによってプラグ押圧部(302)がこの位置からさらに上方に移動しないように規制される。
待機位置にあるプラグ押圧部(302)は、図2に示すように、雌コネクタ(2)の環状内方凸部(20)とほぼ同じレベルに位置しており、プラグ(4)とは接していない。
なお、図示は省略したが、プラグ押圧部(302)が作動位置および待機位置のそれぞれにおいて不用意に動かないようにするため、第2雄コネクタ部材(3B)を第1雄コネクタ部材(3A)に対して解除可能に固定するロック機構を設けるようにしてもよい。
【0021】
プラグ(4)は、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の上端開口(21a)を開閉するプラグ本体(41)と、雌コネクタ(2)の外周面に取り付けられる取付部(42)と、プラグ本体(41)と取付部(42)とを連結するように設けられ、流体通過孔(43a)を有しかつプラグ本体(41)を貫通孔(21)の上端開口(21a)に向かって付勢する連結部(43)とを備えており、全体がゴム等の弾性材料によって一体に形成されている。
プラグ本体(41)は、略円盤状であって、その周面(41a)は下方に向かって中心側に傾斜したテーパ面となされており、このテーパ面(41a)が雌コネクタ(2)上端のシート面(29)に対して流体密に接触させられる。
取付部(42)は、雌コネクタ(2)の上端部に嵌め被せられる筒状周壁(42a)と、筒状周壁(42a)の下端から内方に突出しかつ雌コネクタ(2)の環状凹溝(24)に嵌め入れられる環状内方突起(42b)とで構成されている。
連結部(43)は、プラグ本体(41)の周面(41a)上端と取付部(42)の周壁(42a)上端とを連結するように形成された膜状のものであって、流体通過孔(43a)は、周方向に間隔をおいて複数形成されている。流体通過孔(43a)の形状は、特に限定されないが、例えば周方向にのびるスリット状となされる。
【0022】
なお、プラグは、雄コネクタの挿抜によって雌コネクタの開放および再封止が可能なものであればよく、上記の態様には限られない。
例えば、プラグのその他の態様として、プラグ本体が、スプリングにより、雌コネクタにおける貫通孔の一端開口に向かって付勢されているものや、例えば特開2005−67700号公報等に開示されている連結システムの構造を使用することができる。
後者の連結システムを適用する場合、例えば、第2雄コネクタ部材の先端部に頭部(プラグ押圧部)を形成する一方、該頭部が嵌め入れられる凹部をプラグに形成し、プラグと雌コネクタの上端部とに互いに着脱自在に係り合わせられる係合部を形成すればよい。上記構成によれば、第1雄コネクタ部材を雌コネクタの貫通孔に挿入してから、第2雄コネクタ部材を挿入方向にスライドさせることにより、第2雄コネクタ部材の頭部がプラグの凹部に嵌まるとともにプラグの係合部が雌コネクタの係合部から外れて、貫通孔の上端開口が開放され、一方、第2雄コネクタ部材を挿入方向と反対方向にスライドさせることにより、プラグの係合部が雌コネクタの係合部に係合するとともにプラグの凹部から第2雄コネクタ部材の頭部が外れて、プラグにより貫通孔の内側開口が再封止される。
【0023】
次に、上記コネクタユニットの使用方法を説明する。
まず、図1に示すように、流体が充填された容器(1)を吐出口(11)を下向きにして雄コネクタ(3)の上方に配置する。なお、この状態では、容器(1)の吐出口(11)に取り付けられた雌コネクタ(2)の上端開口(21a)はプラグ(4)によって封止されている。また、雄コネクタ(3)は、第2雄コネクタ部材(3B)を第1雄コネクタ部材(3A)に対して下方にスライドさせることにより、プラグ押圧部(302)が待機位置にくるようにしておく。
【0024】
この状態で容器(1)と雄コネクタ(3)とを互いに近づけると、図2に示すように、雌コネクタ(2)の貫通孔(21)に第1雄コネクタ部材(3)が挿入され、雌コネクタ(2)の環状内方凸部(20)と第1雄コネクタ部材(3A)の先端とが環状シール部材(33)を介して流体密に接する。この状態では、プラグ押圧部(302)は、プラグ本体(41)には接しておらず、従って、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の上端開口(21a)は、プラグ本体(41)によって封止されたままである。また、第1雄コネクタ部材(3A)は、同部材(3A)における両ストッパ(33)の係合爪(332a)が雌コネクタ(2)のフランジ部(22)に係り止められることにより、その位置に保持される。
【0025】
次いで、第2雄コネクタ部材(3B)を上方にスライドさせると、図3に示すように、作動位置まで来たプラグ押圧部(302)によってプラグ本体(41)が押し上げられ、貫通孔(21)の上端開口(21a)が開放される。これにより、容器(1)内の流体が、プラグ(4)の流体通過孔(43a)から雄コネクタ(3)の流体導入孔(32)および流体通路(31)を経て吐出される。
【0026】
吐出が終わると、まず、第2雄コネクタ部材(3B)を下方にスライドさせて、プラグ押圧部(302)を待機位置まで移動させると、プラグ本体(41)が連結部(43)の弾性復元力により下降して貫通孔(21)の上端開口(21a)を再封止する(図2参照)。
【0027】
最後に、ストッパ(3)の解除操作を行いながら、容器(1)と雄コネクタ(3)とを引き離すと、雌コネクタ(2)の貫通孔(21)から雄コネクタ(3)が抜ける。
その後、上記と同様の方法により、流体が充填された新しい容器(1)に取り付けられている雌コネクタ(2)を雄コネクタ(2)に接続して、流体の吐出を繰り返し行うことができる。
【0028】
上述した一連の過程において、容器(1)内の流体は、第1雄コネクタ部材(3A)の先端面には一切付着せず、また、第1雄コネクタ部材(3A)と雌コネクタ(2)との隙間にも全く浸入しない。
従って、上記のコネクタユニットによれば、雌コネクタ(2)内面への流体の付着、およびこれに起因する流体の滴下による周囲の汚れの発生を確実に回避することができる。
【0029】
図4〜図9には、本発明の第2の実施形態が示されている。この実施形態の流体吐出用コネクタユニットは、以下の点を除いて、前述した図1〜図3のコネクタユニットと実質的に同じ構成を有している。
即ち、この実施形態のコネクタユニットには、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の下端開口(21b)付近に、雄コネクタ(3)で押されることによって開き、雄コネクタ(3)が抜かれると自重および/または付勢手段によって閉じる流体漏出防止用蓋部材(28)が設けられている。
【0030】
図9に詳しく示すように、蓋部材(28)は、ゴム、シリコン等の弾性材料よりなる板状のものであって、その周縁部が、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の下端開口(21b)付近に形成された内向き環状フランジ部(26)の上面に隣接するように、雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の内面に固定されている。また、蓋部材(28)には、平面よりみて内向き環状フランジ部(26)の内周縁よりも外側の部分に欠環形の破断用スコア線(281)が形成されている。
スコア線(281)は、蓋部材(28)の下面から上面近くまで達する切り込み線よりなり、蓋部材(28)の外周縁および内向き環状フランジ部(26)の内周縁と同心状とされている。
蓋部材(28)は、雌コネクタ(2)の貫通孔(21)に雄コネクタ(3)を挿入する際に雄コネクタ(3)の先端で押されることにより、スコア線(281)の個所で破断するようになっている。これにより、スコア線(281)よりも内側の円形部分が、蓋本体(282)として機能する。
蓋本体(282)は、スコア線(281)の両端間に位置する部分よりなる連結部(283)を介して、スコア線(281)よりも外側の環状部分よりなる固定部(284)に連結されている。また、連結部(283)は、蓋部材(28)を構成するゴム等の弾性力を利用して、蓋本体(282)を閉じるための付勢手段としても機能する。連結部(283)には、蓋本体(282)の開閉がスムーズになるように、下面側から浅い切り込み(283a)が形成されている。
なお、図示は省略したが、雌コネクタ(2)の内面を伝って垂れてきた流体を吸収するためのスポンジ等の吸収体を蓋部材(28)の上面、下面または両面に設けるようにしてもよく、これにより流体の滴下をさらに確実に防止することが可能となる。また、吸収体は、雌コネクタ(2)の内面に設けてもよい。
雌コネクタ(2)の内周面において、下端から約3分の1の高さ位置には段差は形成されておらず、これに代えて、下端からやや上方位置に水平環状段差(27)が形成されている。段差(27)には、小さな環状突条(271)が形成されている。そして、この環状段差(271)が嵌まり込む環状溝(284a)が、蓋部材(28)の固定部(284)上面に形成されている。
雌コネクタ(2)の内向き環状フランジ部(26)は、合成樹脂製または金属製の環状フランジ部材(260)を、雌コネクタ(2)の下端部に強制的に嵌め入れることにより形成されている。蓋部材(28)の固定部(284)は、雌コネクタ(2)の環状段差(27)と環状フランジ部材(260)とで挟みつけられるようになっており、それによって蓋部材(28)が雌コネクタ(2)に取り付けられている。よって、雌コネクタ(2)を通じて容器(1)内に流体を充填する際には、蓋部材(28)を外しておくことができるので、充填作業には支障がない。
また、この実施形態の雌コネクタ(2)は、上方に開いた蓋本体(282)を収容しうるように、第1の実施形態の雌コネクタ(2)と比べて、水平環状段差(251)よりも下側部分の高さおよび内径が大きくなされている。
【0031】
図5〜図8に示す第1雄コネクタ部材(3A)には、ストッパは設けられていないが、第1の実施形態と同様のストッパまたはこれとは別構造のストッパを設けるようにしてもよい。
【0032】
次に、図4〜図8を参照して、第2の実施形態のコネクタユニットの使用方法を説明する。まず、図4に示すように、流体が充填された容器(1)を吐出口(11)を下向きにして雄コネクタ(3)の上方に配置する。
【0033】
次に、容器(1)と雄コネクタ(3)とを互いに近づけていくと、図5に示すように、雄コネクタ(3)の上端部によって蓋部材(28)が押され、蓋部材(28)がスコア線(281)の個所で破断する。そうすると、スコア線(281)よりも内側の部分よりなる蓋本体(282)が、雌コネクタ(2)の貫通孔(21)内面に向かって上方に開き、雄コネクタ(3)が貫通孔(21)に挿入される。
【0034】
雄コネクタ(3)をさらに貫通孔(21)に挿入していくと、図6に示すように、雌コネクタ(2)の環状内方凸部(20)と第1雄コネクタ部材(3A)の先端面とが環状シール部材(33)を介して流体密に接する。
【0035】
次いで、第2雄コネクタ部材(3B)を上方にスライドさせると、図7に示すように、作動位置まで来たプラグ押圧部(302)によってプラグ本体(41)が押し上げられて、貫通孔(21)の上端開口(21a)が開放され、容器(1)内の流体が吐出される。
【0036】
流体の吐出が終わった時点で、第2雄コネクタ部材(3B)を下方にスライドさせて、プラグ押圧部(302)を待機位置まで移動させる。すると、プラグ本体(41)が、連結部(43)の弾性復元力により下降して、貫通孔(21)の上端開口(21a)を再封止する(図6参照)。
【0037】
最後に、ストッパ(3)の解除操作を行いながら、容器(1)と雄コネクタ(3)とを引き離すと、雌コネクタ(2)の貫通孔(21)から雄コネクタ(3)が抜け、それと同時に、蓋本体(282)が、連結部(283)の弾性復元力により下方に倒れて、雌コネクタ(2)の内向き環状フランジ部(26)の上に重なり、貫通孔(21)の下端開口(21b)を閉じる。
【0038】
上述した一連の過程において、容器(1)内の流体は、第1雄コネクタ部材(3A)の先端面には一切付着せず、第1雄コネクタ部材(3A)と雌コネクタ(2)との隙間にも全く浸入しない。また、万一、雌コネクタ(2)の内面に流体が付着したとしても、雄コネクタ(3)が抜けるのと同時に雌コネクタ(2)における貫通孔(21)の下端開口(21b)が蓋部材(28)によって閉じられるので、付着した流体が垂れるおそれがない。
従って、上記のコネクタユニットによれば、雌コネクタ(2)内面への流体の付着、およびこれに起因する流体の滴下による周囲の汚れの発生を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る流体供給用コネクタユニットを示すものであって、雌コネクタに雄コネクタが挿入されていない状態の垂直断面図である。
【図2】第1の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタに雄コネクタが挿入されているが、プラグは閉位置にある状態の垂直断面図である。
【図3】第1の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタに雄コネクタが挿入され、かつプラグが開位置にある状態の垂直断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る流体供給用コネクタユニットを示すものであって、雌コネクタに雄コネクタが挿入されていない状態の垂直断面図である。
【図5】第2の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタに雄コネクタが挿入される途中の状態の垂直断面図である。
【図6】第2の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタに雄コネクタが挿入されているが、プラグは閉位置にある状態の垂直断面図である。
【図7】第2の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタに雄コネクタが挿入され、かつプラグが開位置にある状態の垂直断面図である。
【図8】第2の実施形態の流体供給用コネクタユニットにおいて、雌コネクタから雄コネクタが抜かれた後の状態を示す垂直断面図である。
【図9】第2の実施形態の流体供給用コネクタユニットに用いられる雌コネクタを示すものであって、(a)は垂直縦断面図、(b)は(a)のB−B線に沿う横断面図である。
【符号の説明】
【0040】
(1):容器
(11):吐出口
(2):雌コネクタ
(20):環状内方凸部
(21):貫通孔
(21a):上端開口
(21b):下端開口
(26):内向き環状フランジ部
(28):流体漏出防止用蓋部材
(281):破断用スコア線
(3):雄コネクタ
(3A):第1雄コネクタ部材
(3B):第2雄コネクタ部材
(31):流体通路
(32):流体導入孔
(33):環状シール部材
(301):挿入部
(302):プラグ押圧部
(4):プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が充填される容器の吐出口に取り付けられかつ一端が前記容器の内側に開口し他端が前記容器の外側に開口した貫通孔を有する雌コネクタと、
前記貫通孔に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路を有しかつ先端付近に前記流体通路に通じる流体導入孔を有する雄コネクタと、
前記貫通孔に挿入された前記雄コネクタで押されることにより前記貫通孔の一端開口から離れて同開口を開放し、前記貫通孔から前記雄コネクタが抜かれることにより前記貫通孔の前記一端開口を再封止するプラグとを備えている流体吐出用コネクタユニットにおいて、
前記雄コネクタが、略筒状の第1雄コネクタ部材と、前記第1雄コネクタ部材に挿入される略中空軸状の挿入部および前記挿入部の先端に連なるプラグ押圧部を有する第2雄コネクタ部材とよりなり、
前記雌コネクタにおける前記貫通孔の前記一端開口付近に環状内方凸部が形成されているとともに、前記環状内方凸部と前記第1雄コネクタ部材の先端面とが流体密に接するようにこれらの少なくともいずれか一方に環状シール部材が設けられ、
前記プラグ押圧部は、前記第1雄コネクタ部材の前記先端部が前記環状内方凸部と流体密に接している状態において、前記第2雄コネクタ部材を軸方向にスライドさせることにより、前記第1雄コネクタ部材の先端開口を通じて前記プラグを押す作動位置と、前記プラグを押さない待機位置とを選択的にとり得るようになっていることを特徴とする、流体吐出用コネクタユニット。
【請求項2】
流体が充填される容器の吐出口に取り付けられかつ一端が前記容器の内側に開口し他端が前記容器の外側に開口した貫通孔を有する雌コネクタと、
前記貫通孔に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路を有しかつ先端付近に前記流体通路に通じる流体導入孔を有する雄コネクタと、
前記貫通孔に挿入された前記雄コネクタで押されることにより前記貫通孔の一端開口から離れて同開口を開放し、前記貫通孔から前記雄コネクタが抜かれることにより前記貫通孔の前記一端開口を再封止するプラグとを備えている流体吐出用コネクタユニットにおいて、
前記雌コネクタにおける前記貫通孔の他端開口付近または前記貫通孔の長さ中間位置に、前記雄コネクタで押されることによって開き、前記雄コネクタが抜かれると自重および付勢手段のうち少なくともいずれか一方によって閉じる流体漏出防止用蓋部材が設けられていることを特徴とする、流体吐出用コネクタユニット。
【請求項3】
流体が充填される容器の吐出口に取り付けられかつ一端が前記容器の内側に開口し他端が前記容器の外側に開口した貫通孔を有する雌コネクタと、
前記貫通孔に挿入され、内部に軸方向にのびる流体通路を有しかつ先端付近に前記流体通路に通じる流体導入孔を有する雄コネクタと、
前記貫通孔に挿入された前記雄コネクタで押されることにより前記貫通孔の一端開口から離れて同開口を開放し、前記貫通孔から前記雄コネクタが抜かれることにより前記貫通孔の前記一端開口を再封止するプラグとを備えている流体吐出用コネクタユニットにおいて、
前記雄コネクタが、略筒状の第1雄コネクタ部材と、前記第1雄コネクタ部材に挿入される略中空軸状の挿入部および前記挿入部の先端に連なるプラグ押圧部を有する第2雄コネクタ部材とよりなり、
前記雌コネクタにおける前記貫通孔の前記一端開口付近に環状内方凸部が形成されているとともに、前記環状内方凸部と前記第1雄コネクタ部材の先端面とが流体密に接するようにこれらの少なくともいずれか一方に環状シール部材が設けられ、
前記プラグ押圧部は、前記第1雄コネクタ部材の前記先端部が前記環状内方凸部と流体密に接している状態において、前記第2雄コネクタ部材を軸方向にスライドさせることにより、前記第1雄コネクタ部材の先端開口を通じて前記プラグを押す作動位置と、前記プラグを押さない待機位置とを選択的にとり得るようになっており、
前記雌コネクタにおける前記貫通孔の他端開口付近または前記貫通孔の長さ中間位置に、前記雄コネクタで押されることによって開き、前記雄コネクタが抜かれると自重および付勢手段のうち少なくともいずれか一方によって閉じる流体漏出防止用蓋部材が設けられていることを特徴とする、流体吐出用コネクタユニット。
【請求項4】
前記雌コネクタにおける前記貫通孔の前記他端開口付近または前記貫通孔の長さ中間位置に内向き環状フランジ部が形成されており、
前記流体漏出防止用蓋部材は、弾性材料よりなる板状のものであって、その周縁部が前記内向き環状フランジ部に隣接するように前記雌コネクタにおける前記貫通孔の内面に固定されているとともに、平面よりみて前記内向き環状フランジ部の内周縁よりも外側の部分に欠環形の破断用スコア線が形成されていることを特徴とする、請求項2または3記載の流体吐出用コネクタユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−220861(P2009−220861A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−68021(P2008−68021)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(000145987)株式会社昭和丸筒 (28)
【Fターム(参考)】