説明

流体移送ホルダ装置及び流体移送方法

流体移送システムは,閉口端及び開口端を有する円筒部材で構成されたホルダを具える。閉口端には,ルエル及びホルダ内部まで延在するカニューレが係合している。ホルダは第一横断面を有する末端部と第二横断面を有する近接部とを具えている。末端部の横断面は近接部の横断面より小さい。末端部及び近接部は肩部により接続している。流体移送システムは,ホルダの開口端からホルダへ挿入されるアダプタも具える。アダプタは,中心開口部と,これより延在する円筒管とを有する基部を具える。円筒管の直径は末端部の直径よりも僅かに小さく,真空管等の第一体液収集・保存手段を受け入れ可能とされている。円筒管を包囲する不連続壁がアダプタの基部から伸びている。不連続壁の横断面は近接部の直径より僅かに小さい。不連続壁の各セクションに突部が,近接部の内面には溝が設けられている。アダプタを完全にホルダへ挿入する際に,突部が溝とスナップ係合して,ホルダからのアダプタの意に反する離脱を防止する。ホルダは,アダプタを取り外した状態で,血液培養収集ボトル等の各種寸法の流体収集ボトルを受け入れ可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生体流体試料の収集方法に関するものであり,特に,患者から血液等の体液を収集する方法及び患者からの体液を種々の大きさの体液保存ボトル又はチューブに移送する方法に関するものである。
【0002】
患者の体液(血液等)は,通常は患者から収集され,真空管や血液培養収集ボトルに保管される。血液を真空管に収集するため,従来,真空管を挿入可能としたバキュティナ型ホルダが使われている。具体的には,両頭針をバキュティナ型ホルダにねじ結合し,ホルダから延在する針を患者に穿刺した後に真空管をバキュティナ型ホルダに挿入し,その閉鎖ゴム栓に両頭針の他端を貫通させる。その結果,患者の静脈からの血液が真空管内に流入して収集される。患者の血液を血液培養収集ボトルに収集する場合には,静脈注射針を血液培養ボトルが接続されたホルダに接続した後に静脈注射針を患者の静脈に挿入する。そのようなホルダは,米国特許第5,344,417号及び同第5,374,264号各明細書に例示されており,汚染した注射針による使用者の刺傷事故を防止するものである。
【0003】
上述した米国特許明細書は,体液を血液試料チューブ及び血液収集ボトルに移送するために収集装置を使用する方法も開示している。また,米国特許第5,360,423号明細書は,収集カップの開口端をカバーするキャップの使用を教示しており,このキャップはその中心に血液収集管を挿入できる小さな中心開口部を設けたものである。米国特許第5,360,423号明細書に開示されている装置の問題点は,真空管の収集カップに対する挿入ガイド手段が,真空管が通過するカップの中心開口部における円周リップのみで構成されている点である。この場合,血液収集管の収集カップに対する挿入が軸心から外れ,血液収集管を保護するゴム栓を中心から外れた位置で貫通する場合がある。更に,収集カップ内部のカニューレがゴム栓を貫通する前に,キャップの中心開口部を通過した血液収集管の部分を保持する手段が何ら存在していない。
【発明の開示】
【0004】
本発明に係る流体移送用の安全ホルダは,閉口端から延在する末端部及び開口端から延在する近接部を有するカップ型の円筒部材を具えている。末端部及び近接部は,末端部のより小さな直径から近接部のより大きな直径まで延在する肩部により互いに接続している。末端部は通常の真空管を接続できる直径を有し,近接部は血液培養収集ボトルの本体の一部を挿できる直径を有する。
【0005】
円筒部材の閉口端にルエルを係合させ,患者から採取した体液を含むシリンジ側の対応するルエルに対して円筒部材を接続可能とする。その代わりに,円筒部材の閉口端に係合させたルエルには,患者の静脈に挿入する静脈注射針を接続することもできる。ルエの末端部には,これから円筒部材内部に延在するカニューレを配置し,真空管又は血液培養収集ボトルを円筒部材の末端部に挿入する際にカニューレを,真空管のゴム栓又は血液培養収集ボトルのネック部のカバーに貫通させる。
【0006】
流体移送安全ホルダは,中心開口部を設けた基部と,開口部を延長するために基部から延在する円筒管とを有するアダプタを更に具えている。円筒管は末端部の直径より僅かに小さい直径を有することにより,前者を後者に挿入することが可能である。円筒管の一部を円周方向に包囲する不連続な円周壁が,アダプタの基部から延在している。壁の高さ又は長さは近接部の間隔とほぼ一致しており,したがってアダプタを円筒部材へ挿入する際には円筒管だけが末端部へ挿入されることになる。
【0007】
不連続な円周壁は,隣接セクションで構成されている。円周壁はホルダの近接部の直径より僅かに小さい直径を有する。壁の各セクションには,その外側に突部が設けられている。アダプタを円筒部材に挿入する際,これらの突部又はフィンガーが,円筒部材の近接部の内面に設けられている溝に係合する。アダプタを円筒部材に挿入すると突部が内溝に係合し,アダプタ及び円筒部材間の意に反する離脱を防止する。
【0008】
アダプタの基部における開口部は,基部から伸びる管の長手方向に沿って延在するものであり,従来の真空管を受け入れる大きさとされている。したがって,アダプタを円筒部材に結合すると,アダプタによって通路が形成され,その通路により真空管を安全ホルダに導入することができる。アダプタ管の導入を支援することにより,真空管を確実に軸線方向から安全ホルダに挿入し,ホルダ部材内のカニューレによりゴム栓をほぼ中心で貫通させることができる。
【0009】
流体を血液培養収集ボトルへ移送する場合には,アダプタを取り外してから血液培養収集ボトルを円筒部材に挿入する。その際,ボトルのネックが末端部に挿入され,ボトルの前部が円筒部材の近接部内に止まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下,本発明を図示の好適な実施形態について更に詳述する。
【0011】
図1及び図2a〜図2cに示すように,本発明に係る体液移送システムは,ホルダ部材2とアダプタ部材4とを具える。ホルダ部材2は閉口端6及び開口端8を有する円筒部材である。当業者間で周知のとおり,閉口端6はシリンジ又は静脈注射針と連結できるルエル10を有する。開口端8は,アダプタ部材4をホルダ部材2の内側へ挿入可能とする開口部12を有する。カニューレ又は針14は,図示例ではゴム製のブーツ又はシュラウドにより覆われたものであり,ホルダ部材2の内部まで延在してルエル10からホルダ部材2に至る体液流路を形成している。
【0012】
ホルダ部材2は末端部16及び近接部18を具える。末端部16の直径又は横断面は近接部18の直径又は横断面よりも小さい。末端部16と近接部18の直径が互いに異なる結果として,図3に明示するとおり,末端部16は,末端部16から近接部18へ向けて傾斜している肩部20によって近接部18と接続している。
【0013】
近接部18の開口端8における開口部12から,端末フランジ22が円周方向に延在している。図4に明示するとおり,肩部20を介して近接部18が末端部16と接続している接合部近傍において,近接部18の内面には円周溝24が設けられている。
【0014】
体液移送システムのアダプタは,開口部27を有する基部26を具える。中心開口部から円筒管28が延在しており,その長さは,アダプタ4をホルダ部材2に挿入する際に円筒管28が末端部16に嵌合できる値とされている。複数の隣接セクション30a〜30dで構成された不連続壁30により,円筒管28を円周方向に包囲する。壁30の不連続性は,壁30の隣接セクション間に設けられたスロット32に由来しており,壁30のセクションに対して,アダプタ4をホルダ2へ挿入する際に互いにわずかに押し込まれ又は締め付けられる特性を与えるものである。
【0015】
壁30の各セクション30a〜30dにおける頂点の近接部に,突部又はフィンガー34a〜34dが設けられている。セクション30dは,図2cの視野には含まれないので,突部34dと同様に示されていない。図3及び4に示すとおり,アダプタ4を完全にホルダ部材2へ挿入する際,突部34が溝24に係合することによりアダプタ4がホルダ2に対して固定保持され,ホルダとアダプタが意に反して離脱するのを防止する。突部34及び溝24の各部寸法は,所定の力の作用下でアダプタ4をホルダ2から容易に取り外せるように設定する。
【0016】
壁30の高さは,アダプタ4を完全にホルダ2へ挿入した際に,図4に符号30tで示す壁30の頂点がほぼ近接部18の高さに位置するように設定する。フランジ22がアダプタ4の基部26に対するストッパーとして機能し,アダプタ4が更にホルダ2内部に押し込まれるのを防止し,突部34を溝24との係合状態に維持する。
【0017】
図3に示すとおり,管28を容易に末端部16に嵌合可能とするために,円筒管28の直径は末端部16の直径よりも僅かに小さく設定されている。同様に,壁30の直径は末端部18の直径,すなわちホルダ2の開口端8における開口部12よりも僅かに小さく設定されている。図2aにおいて,管28の直径又は横断面,又はアダプタ4の開口部は参照数字36で示す。アダプタ4の開口部36はホルダ2の開口部24より小さく,第一寸法の体液収集・保存手段,例えば通常の真空管の横断面よりも僅かに小さい横断面を有する。一方,ホルダ2の開口部12は,異なる寸法の体液収集・保存手段,例えばBiomerieux社製の血液培養収集ボトルの本体を受け入れる大きさとなっている。血液培養収集ボトルのネックは,末端部16に形成された開口部に嵌合する値に設定されている。
【0018】
本発明に係る体液移送システムを図3に示すように組み立てる際に,通常の真空管がアダプタ4の開口部36を通して挿入され,その際に円筒管28により末端部16内に導入され,そのゴム栓をカニューレ14が貫通する。カニューレ14が貫通すると,ルエル10から真空管内部に至る体液流路が形成される。図示は省略するが,ルエル10に対してシリンジは,それ自身のルエルにより既知の態様で接続される。したがって,シリンジに貯蔵されている体液が真空管に移送される。
【0019】
ルエルコネクタを有する静脈注射針も,本発明に係る体液移送システムのルエル10に対して接続可能である。静脈注射針を患者の静脈へ挿入すると,患者の血液を本発明に係る安全ホルダシステムに接続している真空管に回収することが可能である。
【0020】
真空管の代わりに,患者又は容器から血液を収集する必要がある場合,アダプタ4は所定の力を作用させてホルダ2から取り外すことができる。アダプタ4を取り外すと,図1に示すように,ホルダ2は上述した血液培養収集ボトルを受け入れ可能となる。具体的には,ボトルの一部が近接部18へ適切に挿入されている間,ボトルのネックが末端部16に挿入され,ボトルは開口部12を経てホルダ2に挿入される。この場合,肩部20がボトルのストッパーとして機能する。周知のとおり,血液培養収集ボトルもネックを覆うゴム栓又はシールを具えており,ボトルをホルダ2へ挿入すると,カニューレ14がゴム栓を貫通してルエル10から血液培養収集ボトルに至る体液流路を形成する。したがって,血液等の患者の体液を血液培養収集ボトルに収集することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る体液移送用の安全ホルダにおける円筒型部材の斜視図である。
【図2a】同安全ホルダにおけるアダプタの横断面図である。
【図2b】アダプタの背面図である。
【図2c】アダプタの側面図である。
【図3】本発明に係る体液移送用の安全ホルダの縦断面図であって,アダプタとホルダ部材の接続態様を示すものである。
【図4】図3の要部拡大図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉口端及び開口端を有する円筒部材と,前記開口端からの挿入により前記円筒部材に係合させるアダプタとを具える流体移送システムであって:
前記円筒部材における前記閉口端に,流体保存手段又は静脈注射針に接続されるルエルが係合し,カニューレが前記ルエルから前記円筒部材内まで延在して前記ルエルと共に流体流路を形成し,前記円筒部材が,前記閉口端から延在する第一直径の末端部及び前記開口端から延在する第二直径の近接部を有し,前記第二直径が前記第一直径よりも大とされ,前記第一直径が真空管を受け入れる大きさに,また,前記第二直径が流体収集ボトルのネック及び一部を受け入れる大きさにそれぞれ設定され;さらに,
前記アダプタが,中心開口部を形成した基部を有し,円筒管が前記中心開口部と連通して前記基部から延在し,前記円筒管が前記第一直径よりも僅かに小さな直径を有することにより前記円筒部材における前記末端部内に係合して通路を形成し,該通路を経て前記円筒部材内に真空管が導入され,その際に前記真空管が前記カニューレにより穿刺されて前記ルエルから前記真空管の内部に至る流体流路が形成され,前記アダプタが,前記基部から延在して前記円筒管の一部を包囲する隣接セクションにより形成される不連続な円周壁を有し,該円周壁が前記第二直径よりも小さい横断面と,前記近接部の長さにほぼ等しい高さとを有する流体移送システム。
【請求項2】
請求項1記載の流体移送システムであって,前記円筒部材における前記近接部の内面に形成された円周溝と,前記アダプタの前記円周壁における各セクションの外側に形成された突部とを更に具え,前記アダプタを前記円筒部材に挿入する際に,前記アダプタの前記突部が前記円筒部材における前記円周溝に係合して前記円筒部材からの前記アダプタの意に反する離脱を防止する流体移送システム。
【請求項3】
請求項1記載の流体移送システムであって,前記円筒部材が前記開口端の周りでほぼ円周方向に延在するフランジを有し,前記アダプタを前記円筒部材内へ挿入する際に前記フランジが前記アダプタの前記基部をに当接して前記円筒部材内への前記アダプタの更なる押し込みを防止する流体移送システム。
【請求項4】
請求項1記載の流体移送システムであって,前記円筒部材に前記末端部を前記近接部と接続する肩部が設けられており,前記アダプタを前記部材に挿入する際に前記肩部が前記アダプタにおける前記円筒管を前記円筒部材における前記末端部内までガイドする流体移送システム。
【請求項5】
シリンジ又は患者から流体を異なる大きさの流体収集・保存手段まで移送するための安全ホルダであって,該安全ホルダが,閉口端及び開口端を有する円筒部材と,前記開口端からの挿入により前記円筒部材に係合させるアダプタとを具え;
前記円筒部材における前記閉口端に,シリンジ又は患者に挿入される静脈注射針に接続されるルエルが係合し,カニューレが前記ルエルから前記円筒部材内まで延在して前記ルエルと共に流体流路を形成し,前記円筒部材が末端部及び近接部を有し,前記末端部が前記閉口端から延在すると共に真空管を受け入れる第一直径を有し,前記近接部が前記開口端から延在すると共に流体収集ボトルのネック及び一部を受け入れる第二直径を有し;
前記アダプタが,中心開口部を形成した基部を有し,円筒管が前記中心開口部と連通して前記基部から延在し,前記円筒管が前記第一直径よりも僅かに小さな直径を有することにより前記円筒部材における前記末端部内に少なくとも部分的に係合して通路を形成し,該通路を経て前記円筒部材内に前記第一流体保存手段が導入され,その際に第一流体保存手段が前記カニューレにより穿刺され,前記アダプタが,前記基部から延在して前記円筒管の一部を包囲する隣接セクションにより形成される不連続な円周壁を有し,該円周壁が前記第二直径よりも小さい横断面と,前記近接部の長さにほぼ等しい高さとを有し;さらに,
前記アダプタが前記円筒部材に対して非結合状態にあるときに,前記第二流体収集・保存手段が前記円筒部材の前記近接部に係合可能とされている安全ホルダ。
【請求項6】
請求項5記載の安全ホルダであって,前記第二直径が前記第一直径より大きく設定されている安全ホルダ。
【請求項7】
請求項5記載の安全ホルダであって,前記円筒部材における前記近接部の内面に形成された円周溝と,前記アダプタの前記円周壁における各セクションの外側に形成された突部とを更に具え,前記アダプタを前記円筒部材に挿入する際に,前記アダプタの前記突部が前記円筒部材における前記円周溝に係合して前記円筒部材からの前記アダプタの意に反する離脱を防止する安全ホルダ。
【請求項8】
請求項5記載の安全ホルダであって,前記円筒部材が前記開口端の周りでほぼ円周方向に延在するフランジを有し,前記アダプタを前記円筒部材内へ挿入する際に前記フランジが前記アダプタの前記基部に当接して前記円筒部材内への前記アダプタの更なる押し込みを防止する安全ホルダ。
【請求項9】
請求項5記載の安全ホルダであって,前記円筒部材に前記末端部を前記近接部に接続する肩部が設けられており,前記アダプタを前記部材に挿入する際に前記肩部が前記アダプタにおける前記円筒管を前記円筒部材における前記末端部内までガイドする安全ホルダ。
【請求項10】
シリンジ又は患者から流体を異なる大きさの流体収集・保存手段まで移送する方法であって,次の工程,すなわち:
a)閉口端と,開口端と,末端部及び近接部とを具え,前記末端部が前記閉口端から延在し,かつ,第一流体収集・保存手段を受け入れる大きさの第一直径を有し,前記近接部が前記開口端から延在し,かつ,第二流体収集・保存手段を受け入れる大きさの第二直径を有し,前記第二直径が前記第一直径より大きく設定されている円筒部材を準備する工程と;
b)ルエルを前記閉口端に係合させて,シリンジ又は患者に挿入する静脈注射針を接続可能とする工程と;
c)カニューレを前記ルエルから前記円筒部材内へ連結して,前記ルエルと共に流体流路を形成する工程と;
d)中心開口部と,該中心開口部と連通しつつ前記基部から延在する円筒管とを具え,該円筒管が前記円筒部材の前記末端部内へ少なくとも部分的に係合するように前記第一直径よりも僅かに小さい直径を有し,不連続な円周壁が前記円筒管の一部を包囲するように前記基部から延在する隣接セクションにより形成され,前記円周壁が,前記近接部の長さにほぼ等しい高さと,前記第二直径より小さい横断面とを有するアダプタを準備する工程と;
e)前記アダプタを前記円筒部材に押す入試手通路を形成し,その通路を経て前記第一流体収集・貯蔵室を前記円筒部材内に導入し,該第一流体収集・貯蔵室に前記カニューレを貫通させる工程と;
を含む移送方法。
【請求項11】
請求項10記載の移送方法であって:
前記アダプタを前記円筒部材から取り外す工程と;
前記第二収集・保存手段を前記円筒部材の前記近接部に係合させることにより,前記第二収集・保存手段のネックを前記末端部内に係合させると共に,前記第二収集・保存手段の本体の一部を前記近接部内に係合させて前記ルエルから前記第二収集・保存手段の内部に至る流体流路を形成する工程と;
を更に含む移送方法。
【請求項12】
請求項10記載の移送方法であって:
前記円筒部材における前記末端及び前記近接部の接続部に隣接する領域で,前記近接部の内面に円周溝を形成する工程と;
前記アダプタにおける前記円周壁の各セクションの外側に複数の突部を形成する工程とを更に含み;
前記アダプタを前記円筒部材に挿入する際に前記突部を前記溝に係合させて,前記円筒部材からの前記アダプタの意に反する離脱を防止する移送方法。
【請求項13】
請求項10記載の移送方法であって,前記工程aが,
前記円筒部材における前記開口端の周りでフランジをほぼ円周方向に延在させ,前記アダプタを前記円筒部材内に挿入する際に挿入する際に前記フランジを前記アダプタの前記基部に当接させて前記円筒部材内への前記アダプタの更なる押し込みを防止する工程を含む移送方法。
【請求項14】
請求項10記載の移送方法であって,前記工程dが,
前記円筒部材に前記末端部を前記近接部に接続するための肩部を形成し,前記アダプタを前記部材に挿入する際に前記肩部により前記アダプタにおける前記円筒管を前記円筒部材における前記末端部内までガイドする工程を含む移送方法。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図2c】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−522831(P2007−522831A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547529(P2006−547529)
【出願日】平成16年12月30日(2004.12.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/043810
【国際公開番号】WO2005/068350
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(505397690)スミスズ メディカル エイエスディー インコーポレイテッド (20)
【Fターム(参考)】