説明

流体計測システム

【課題】流量計測機器及び制御機器を有する流量計測システムにおいて、そのメンテナンス性を向上させる。
【解決手段】MFC2及びこのMFC2を管理する制御機器3を有する流量計測システム100であって、前記MFC2が、流量センサ21と、この流量センサ21により得られる計測データを用いた流量算出に用いる流量算出関連データを格納する関連データ格納部D1とを備え、前記制御機器3が、前記関連データ格納部D1から前記流量算出関連データを取得し、前記流量センサ21の計測データ及び前記流量算出関連データを用いて流量算出を行うものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばマスフローコントローラ等の流体計測機器及びこの流体計測機器を管理する制御機器を有する流体計測システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の流量計測システムとして、特許文献1に示すように、1又は複数の質量流量センサ等の流量計測機器と、それらの流量計測機器を管理する制御機器とを有するものがある。この流量計測システムでは、制御機器に設けられたメモリに各流量計測機器の較正データ、検量線データ、流量計測機器のID又は流量計測機器を動作させるコード等が格納されている。
【0003】
しかしながら、制御機器に較正データ等が格納されているものでは、流量計測機器の故障等により流量計測機器を交換する場合に、交換された流量計測機器の較正データ等を、当該流量計測機器と対応付けてメモリに新たに書き込む必要がある。ここで、流量計測機器を交換して較正する作業、及び新しく較正データ等をメモリに書き込む作業は、流量計測機器を制御機器に接続した状態で行う必要がある。つまり、製造ライン等の現場において、流量計測機器を較正する必要があり、制御機器に較正データ等を書き込む作業を行う必要があり、メンテナンス性が悪いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2005−531069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、流体計測機器を制御機器に接続するだけで当該制御機器が自動的に流量算出に関連するデータを取得できるようにして、流体計測システムのメンテナンス性を向上させることをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち本発明に係る流体計測システムは、流体計測機器及びこの流体計測機器を管理する制御機器を有する流体計測システムであって、前記流体計測機器が、流体センサと、この流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを備え、前記制御機器が、前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを取得し、前記流体センサの計測データ及び前記流体算出関連データを用いて流体算出を行うものであることを特徴とする。なお、流体センサとしては、流体の流量を計測する流量センサ、流体の圧力を計測する圧力センサ、流体中の所定成分濃度を計測する濃度センサ又は流体の混合比を計測する比率センサ等が挙げられる。
【0007】
このようなものであれば、制御機器及び流体計測機器を接続するだけで、制御機器が、接続された流体計測機器の固有の流体算出関連データを自動的に取得することができる。これにより、流体計測機器に流体算出関連データを格納させておくだけで、製造ライン等の使用現場でのデータ入力作業を不要にすることができ、メンテナンス性を向上させることができる。また、制御機器が故障する等により交換する必要が生じたとしても、流体計測機器に流体算出関連データが格納されているので、新しい制御機器と流体計測機器とを接続するだけで、流体算出関連データの入力作業を行うことなく、流体計測システムを構成することができる。特に流体計測機器のうち流体センサの器差による測定誤差が大きな割合を占めているが、前記流体算出関連データに流量センサの器差を補正するためのデータを含ませておくことで、現場での器差補正用のデータを入力する作業を不要にすることができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0008】
前記流体計測機器が、前記流体センサから出力されるアナログ信号を前記流体データであるデジタル信号に変換するAD変換器を有し、前記流体算出関連データが、前記AD変換器のAD変換特性を示すAD変換特性データを含むものであることが望ましい。これならば、流体計測機器に設けられたAD変換器の変換特性を考慮して流体の流量等を算出することができ、AD変換時の変換誤差を補正して高精度に流体算出できるようになる。また、AD変換器の器差による誤差を小さくすることができる。
【0009】
制御機器がAD変換器から直接デジタル信号を取得するように構成すると、AD変換の待ち時間により制御機器のその他の処理が制約されてしてしまうという問題がある。この問題を解決するためには、前記流体計測機器が、前記AD変換器からデジタル信号を取得してメモリに格納するプロセッサを有し、前記制御機器が、前記プロセッサを介して前記AD変換器により変換されたデジタル信号を取得するものであることが望ましい。これならば、制御機器のプロセッサの処理量を低減することができ、同一性能のプロセッサを用いた場合に、より高速処理が可能となりより多くの流体制御機器の制御を可能にすることができる。
【0010】
前記流体センサが流量センサであり、前記流体計測機器が、流量調整弁をさらに備えたマスフローコントローラであり、前記制御機器が、算出した流量値と流量設定値とを比較演算し、この演算結果を用いて前記流量調整弁を制御することが望ましい。このように流路流量計測機器がマスフローコントローラの場合、従来方式によると制御機器への入力データ量も増えてしまうところ、本発明ではその必要が無く、メンテナンス性をより一層優れたものとすることができる。
【0011】
上記の流量計測システムに好適に用いられる流量計測機器としては、制御機器に接続されて当該制御機器に管理される流体計測機器であって、流体センサと、この流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを備えており、前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを前記制御機器に出力し、前記流体センサの計測データを前記制御機器に出力するものであることを特徴とする。
【0012】
また上記の流量計測システムに好適に用いられる流量計測機器に用いられるプログラムとしては、流体センサを有すると共に、制御機器に接続されて当該制御機器に管理される流体計測機器に用いられる流体計測プログラムであって、前記流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部としての機能をコンピュータに備えさせることを特徴とする。
【0013】
一方上記の流量計測システムに好適に用いられる制御機器に用いられるプログラムとしては、流体センサ及びこの流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを有する流体計測機器を管理する流体計測機器管理プログラムであって、前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを取得する関連データ取得部と、前記流体センサの計測データ及び前記流体算出関連データを用いて流体算出を行う流体算出部としての機能をコンピュータに備えさせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
このように構成した本発明によれば、流体計測機器を制御機器に接続するだけで自動的に流体算出に関連するデータを取得できるようにして、流体計測システムのメンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る流量計測システムの模式的構成図。
【図2】同実施形態のMFC及び制御機器の機器構成図。
【図3】同実施形態の制御機器の機能構成図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る流量計測システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0017】
<装置構成>
本実施形態に係る流量計測システム100は、例えばガスパネルに搭載されて半導体製造装置の材料供給ラインの一部を構成するもので、図1に示すように、複数の流量計測機器2と、これら複数の流量計測機器2との間でデータの送受信を行うことにより、それら複数の流量計測機器2の管理を行う制御機器3とを備えている。本実施形態の流量計測システム100は、前記複数の流量計測機器2が厚み方向に並列配置されており、当該複数の流量計測機器2の上部に制御機器3が配置されている。また複数の流量計測機器2の厚み方向の寸法の総和が、制御機器3の厚み方向の寸法と略同一となるように構成している。なお、複数の流量計測機器2と制御機器3とはバス接続されており、制御機器3に対して各流量計測機器2を交換可能に構成している。また、流量計測機器2の厚みはかなり薄く構成している。ここで、半導体製造装置の設置面積を可及的に小さくしたいという要求から、MFC等の流量計測機器自体をコンパクトに構成して当該流量計測機器の設置面積を小さくしたいという要求がある。このことから、複数の流量計測機器2の構成の一部を制御機器3に共通化させることで、流量計測機器2の構成部品を少なくすることができるので、流量計測機器2の厚みを薄くすることができる。
【0018】
前記複数の流量計測機器2は、複数の流路毎に設けられており、各流量計測機器2は、対応する各流路内を流れる流体の質量流量を制御する。具体的に流量計測機器2は、図2に示すように、流路内を流れる流体の質量流量を計測する差圧式の流量センサ21と、流路内を流れる流体の質量流量を調整する流量調整弁22と、流体温度を計測する温度センサ(不図示)とを備えたマスフローコントローラ(MFC)である。このMFC2は、制御機器3のケーシングとは異なるケーシングから構成されている。
【0019】
なお、流量センサ21は、流体の瞬時流量を電気信号として検出するセンシング部21aと、当該センシング部21aからの電気信号を増幅等する内部電気回路21bとを有し、流量に応じたアナログ信号である流量測定信号を出力する。流量調整弁22は、例えばその弁開度をピエゾ素子等よりなるアクチュエータによって変化させうるように構成したものであって、外部からの電気信号である開度制御信号を与えられることによって前記アクチュエータを駆動し、その開度制御信号の値に応じた弁開度を調整して流体の流量を制御する。
【0020】
また各流量計測機器(MFC)2は、前記流量センサ21により得られた計測データを用いた流量算出に用いる流量算出関連データを格納する関連データ格納部D1と、前記流量センサ21から出力されるアナログ信号を計測データであるデジタル信号に変換するAD変換器24と、このAD変換器24からデジタル信号を取得するプロセッサ25とを備えている。
【0021】
なお、前記関連データ格納部D1は、流量計測機器2に設けられたメモリ23(例えばEEPROM等の内容を書き換え可能なROMなど)から構成されている。また前記プロセッサ25は、PLD(Programmable Logic Device)を用いて構成されている。そしてプロセッサ25は、AD変換器24から取得した計測データをプロセッサ25内のメモリ(例えばRAMなど)又は前記メモリ23の所定領域に一時的に格納する。
【0022】
ここで、流量算出関連データとしては、各MFC2により定まる固有のデータであり、MFC2によって得られた計測データから流量測定値を算出するために必要なデータである。具体的に流量算出関連データは、ガス種毎のセンサ出力(計測データ)に対する流量測定値を示す検量線データ(センサ出力−流量値データ)、MFC2を構成する流量センサ21やその他の構成部品(例えば温度センサ、リストリクタなど)の器差を補正するための較正データ、AD変換器24の変換特性を示す変換特性データ、弁開度制御信号を算出するに際して用いるPIDの調整係数データ、実流量と測定流量との検量線データ、製品のトレーサビリティデータ(補正ツールのバージョン情報を示すデータ)等を含む。また、この流量算出関連データは、制御機器3に接続する前のMFC単体の状態で、例えばMFC2の出荷段階等において、オペレータによって、MFC2の関連データ格納部D1に格納される。また、この流量算出関連データは、制御機器3の接続後においても必要に応じて書き換え可能である。
【0023】
制御機器3は、前記複数のMFC2がバス接続されて、それらMFC2を管理するとともに、各MFC2の計測データから流量を算出して、各MFC2の流量調整弁22を制御するものである。
【0024】
具体的に制御機器3は、図2に示すように、CPU301やメモリ302、入出力インタフェース303、AD変換器304、DA変換器305等を有する汎用乃至専用のコンピュータにより構成されており、MFC2とは異なるケーシング内に収容されている。そして、メモリ302に記憶している流量計測プログラムにしたがって、CPU301やその周辺機器を協働動作させることにより、図3に示すように、関連データ取得部31、取得データ格納部D2、計測データ取得部32、流量算出部33、開度制御部34等として機能する。また制御機器3は、電源回路部35や外部との通信を行うための外部通信部36等も備えている。
【0025】
以下各部について制御機器3及び各MFC2の動作と併せて説明する。
【0026】
関連データ取得部31は、制御機器3の初期化や電源投入時などに、接続されているMFC2の台数を確認する。そして、関連データ取得部31は、接続されているMFC2の台数に応じて、制御機器3のメモリ302(例えばRAMなど)に、各MFC2から取得するデータの格納領域として取得データ格納部D2を確保する。そして、関連データ取得部31は、接続されている各MFC2の関連データ格納部D1に格納されている流量算出関連データ及びその他のメモリ領域に格納された上位制御装置との通信に必要なデータ等を取得して取得データ格納部D2に格納する。
【0027】
なお、MFCのプロセッサ25は、関連データ取得部31から読み込み命令を受け付けたときに、関連データ格納部D1から流量算出関連データを読み込み、関連データ取得部31に送信する。また、このプロセッサ25は、制御機器3から関連データ格納部D1等のメモリ23への書き込み命令を受け付けたときに、関連データ格納部D1等のメモリ23の所定領域に指定のデータを格納する。
【0028】
その後、計測データ取得部32は、各MFC2のプロセッサ25から所定の周期で計測データを取得して読み込む。
【0029】
なお、各MFC2のプロセッサ25は、AD変換器24のAD変換命令を各チャネル毎に出し、AD変換器24の待ち時間に合わせて、AD変換器24から計測データであるデジタル信号を取得して、各MFC2のメモリ23又はプロセッサ25のメモリ内に格納する。そしてプロセッサ25は、計測データ取得部32からAD変換値(計測データ)の要求が来たときには、前記メモリに保存した計測データを返信する。このように制御機器3の計測データ取得部32は、MFC2のプロセッサ25から、メモリ内に格納された計測データを取得すればよいので、AD変換器24の待ち時間に関係なく計測データを取得することができる。これにより、制御機器3のCPU301の処理量を低減することができ、同一性能のCPU301を用いた場合に、より高速処理が可能となりより多くの流量制御機器3の制御を可能にすることができる。
【0030】
そして、流量算出部33は、前記計測データ取得部32により得られた計測データと前記流量算出関連データ取得部31により得られた流量算出関連データとを用いて、流量測定値を算出する。なお、この流量算出部33は、流量測定値の算出の他に、MFC2内に設けられた温度センサ等からの検出信号を取得して、これら検出信号から流体温度等も算出する。
【0031】
開度制御部34は、前記流量算出部33で算出された各MFC2の流量測定値と、各MFC2毎に予め設定された流量設定値とを比較して、その流量測定値と流量設定値との偏差を算出する。そして開度制御部34は、その偏差に少なくとも比例演算(好適にはPID演算)を施して、各MFC2の流量調整弁22へのフィードバック制御値を算出する。さらに開度制御部34は算出したフィードバック制御値を示す制御信号を各MFC2の流量調整弁22に出力して流量調整弁22の開度を制御する。これにより各流路を流れる流体の流量が制御される。
【0032】
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態の流量計測システム100によれば、制御機器3及びMFC2を接続するだけで、制御機器3が、接続されたMFC2に特有の流路算出関連データを自動的に取得することができる。これにより、MFC2に特有の流量算出関連データを格納させておくだけで、製造ライン等の使用現場でのデータ入力作業を不要にすることができ、メンテナンス性を向上させることができる。また、制御機器3が故障する等により交換する必要が生じたとしても、MFC2に流量算出関連データが格納されているので、新しい制御機器3とMFC2とを接続するだけで、流量算出関連データの入力作業を行うことなく、流量計測システム100を構成することができる。さらに、制御機器3にCPUを設け、MFC2にはCPUを設けていないので、流量計測システム100全体として省エネルギを実現することができる。MFC2にはCPU等の制御機器を設けていないので、その厚みを薄くすることができる。また、1つの制御機器3に対して複数のMFC2を接続することが可能であり、コンパクトな流量計測システム100を実現することができる。
【0033】
また、流量算出関連データが、AD変換器24のAD変換特性を示すAD変換特性データを有し、MFC2に設けられたAD変換器24特有の変換特性を考慮して流量を算出することができるので、AD変換時の変換誤差を補正して高精度に流量算出できる。
【0034】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0035】
例えば、関連データ取得部は、流量を流れる流体のガス種が予め特定されている場合には、当該ガス種に対応する関連データのみを取得するように構成しても良い。これならば、流量算出に不要な関連データを取得する必要が無いので、制御機器のメモリを有効に活用することができる。
【0036】
また、前記実施形態では制御機器が複数のMFCを接続するものであったが、その他、1つのMFCを接続して、制御機器とMFCとを一対一に対応させても良い。
【0037】
さらに、前記実施形態の流量計測システムはMFCを接続してなる流量制御システムとして機能させているが、マスフローメータ等のその他の流量計測機器を接続するものに適用しても良い。
【0038】
その上、前記実施形態のMFCに搭載されたプロセッサは、PLDの他、CPU、MPU等の処理装置を用いても良い。
【0039】
加えて、前記実施形態のMFCの流量センサは差圧式のものであったが、その他熱式のもの又は音速ノズルを用いた圧力式のものであっても良い。
【0040】
さらに加えて、前記実施形態では、流体センサが流量センサである流量計測機器を例示したが、その他流体センサが、圧力センサ、濃度センサ又は比率センサ等、流体の物理量を計測するものであっても良い。
【0041】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0042】
100・・・流量計測システム
2 ・・・マスフローコントローラ(流量計測機器)
21 ・・・流量センサ
22 ・・・流量調整弁
D1 ・・・関連データ格納部
24 ・・・AD変換器
25 ・・・プロセッサ
3 ・・・制御機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体計測機器及びこの流体計測機器を管理する制御機器を有する流体計測システムであって、
前記流体計測機器が、流体センサと、この流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを備え、
前記制御機器が、前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを取得し、前記流体センサの計測データ及び前記流体算出関連データを用いて流体算出を行うものである流体計測システム。
【請求項2】
前記流体計測機器を複数有する請求項1記載の流体計測システム。
【請求項3】
前記流体計測機器が、前記流体センサから出力されるアナログ信号を前記計測データであるデジタル信号に変換するAD変換器を有し、
前記流体算出関連データが、前記AD変換器のAD変換特性を示すAD変換特性データを含むものである請求項1又は2記載の流体計測システム。
【請求項4】
前記流体計測機器が、前記AD変換器からデジタル信号を取得してメモリに格納するプロセッサを有し、
前記制御機器が、前記プロセッサを介して前記AD変換器により変換されたデジタル信号を取得する請求項3記載の流体計測システム。
【請求項5】
前記流体センサが流量センサであり、
前記流体計測機器が、流量調整弁をさらに備えたマスフローコントローラであり、
前記制御機器が、算出した流量値と流量設定値とを比較演算し、この演算結果を用いて前記流量調整弁を制御する請求項1、2、3又は4記載の流体計測システム。
【請求項6】
制御機器に接続されて当該制御機器に管理される流体計測機器であって、
流体センサと、この流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを備えており、
前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを前記制御機器に出力し、前記流体センサの計測データを前記制御機器に出力するものである流体計測機器。
【請求項7】
流体センサを有すると共に、制御機器に接続されて当該制御機器に管理される流体計測機器に用いられる流体計測プログラムであって、
前記流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部としての機能をコンピュータに備えさせることを特徴とする流体計測プログラム。
【請求項8】
流体センサ及びこの流体センサにより得られる計測データを用いた流体算出に用いる流体算出関連データを格納する関連データ格納部とを有する流体計測機器を管理する流体計測機器管理プログラムであって、
前記関連データ格納部から前記流体算出関連データを取得する関連データ取得部と、
前記流体センサの計測データ及び前記流体算出関連データを用いて流体算出を行う流体算出部としての機能をコンピュータに備えさせることを特徴とする流体計測機器管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−107871(P2012−107871A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250209(P2010−250209)
【出願日】平成22年11月8日(2010.11.8)
【出願人】(000127961)株式会社堀場エステック (88)
【Fターム(参考)】