説明

流動層装置

【課題】長時間連続的に被覆処理しても処理液および被覆処理粉粒体の品質が安定していて連続的な被覆処理が可能である流動層装置を提供する。
【解決手段】粉粒体を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器、粉粒体を浮遊流動させるために処理容器に設けられた流動用ガス供給口、および加水分解性の処理材を含む処理液導入口と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口と噴出用ガス導入口とを持ち処理液および加水分解促進液を混合して噴出させる構造の噴出装置を備えてなる流動層装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動層装置に関し、さらに詳しくは安定して連続的に処理材で粉粒体の被覆処理を行うことができる流動層装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新素材の分野では、2つの特性を兼ね備えた粉粒体を得ることが必要となり、装置内で1つ以上の特性を有する粉粒体に他の特性を有する処理材を含む処理液を噴霧することによって粉粒体に処理材を被覆することが行われている。このような被覆処理を行うための装置の1例として、装置内に熱風を流通させ、駆動源により回転盤を回転させて粉粒体を浮遊流動させながら処理液を噴霧して、粉粒体の表面を被覆処理する転動型の流動層装置が知られている。
【0003】
しかし、このような粉粒体を流動処理する装置は、湿潤状態の粉粒体が装置の底部に堆積して長時間の被覆処理が行えないという問題を有しており、その解決のため様々な検討がされている。
例えば、特許文献1には、流動層容器内で粉粒体を気体により浮遊流動させながら被覆処理を行う流動層装置において、流動層容器に、粉粒体の処理を行う処理室と、該処理室の上方に位置し、固気分離用のフィルター部が配され、該フィルター部を昇降移動させるフィルター昇降機構が設けられている流動層装置が記載されている。そして、具体例として処理材を含むスプレー液を噴霧して流動気体による浮遊流動下に粉粒体を被覆処理した例が示されているが、スプレー液の処理期間中の経時変化とそれが被覆処理粉粒体に及ぼす影響については示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−307448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、上記の従来技術を適用して加水分解済みの処理材によって粉粒体を被覆処理する場合、例えばリチウムイオン伝導体を被覆処理した正極活物質粒子を得る場合、被覆処理に比較的長時間、例えば処理容器内の平均滞留時間として通常10分間以上の被覆処理時間を必要とし、加水分解済みの処理液を連続的に長時間、例えば1時間以上に亘って供給する間に加水分解された被覆処理材が長時間の貯蔵の間に副反応を起こして、リチウム伝導性の低い被覆層が形成されるため被覆処理正極活物質粒子が十分なリチウムイオン伝導性を与え得ない。
【0006】
このように、従来公知の技術により、加水分解済みの処理液を用いて噴霧処理して安定した品質を有する被覆処理粉粒体を得ることは困難であった。
従って、本発明の目的は、長時間連続的に被覆処理しても処理液および被覆処理粉粒体の品質が安定していて連続的な被覆処理が可能である流動層装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、粉粒体を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器、該処理容器内の底部に設けられて粉粒体を回転させるために水平回転する回転盤と該処理容器の下部に設けられて回転盤を回転駆動する回転盤駆動手段、粉粒体を浮遊流動させるために処理容器に設けられた流動用ガス供給口、および加水分解性の処理材を含む処理液導入口と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口と噴出用ガス導入口とを持ち処理液および加水分解促進液を混合して噴出させる構造の噴出装置を備えてなる流動層装置に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、長時間連続的に被覆処理しても処理液および被覆処理粉粒体の品質が安定していて連続的な被覆処理が可能である流動層装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明の第1の実施態様の流動層装置の概略図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施態様の流動層装置を用いて粉粒体を被覆処理した場合の粉粒体子の状態を示す走査型電子顕微鏡により測定した写真の写しである。
【図3】図3は、従来の流動層装置の概略図である。
【図4】図4は、従来の流動層装置を用いて粉粒体を被覆処理するために調製された加水分解済みの処理液の調製後10時間経過後の処理液の状態を示す写真である。
【図5】図5は、従来の流動層装置を用いて粉粒体を被覆処理するために調製された加水分解済みの処理液の調製後13時間経過後の処理液の状態を示す写真である。
【図6】図6は、従来の流動層装置を用いて粉粒体を被覆処理するために調製された加水分解済みの処理液の調製後13時間経過後の処理液を用いて処理した場合の粉粒体子の状態を示す走査型電子顕微鏡により測定した写真の写しである。
【図7】図7は、本発明の第2の実施態様の流動層装置および混合室を部分拡大的に示す概略図である。
【図8】図8は、本発明の第3の実施態様の流動層装置およびスタティックミキサーを部分拡大的に示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
特に、本発明において、以下の実施態様を挙げることができる。
1)前記噴霧装置が、前記少なくとも2つの液導入口から導入された前記処理液と前記加水分解促進液とを混ぜ合わせるための混合室を備えてなる前記流動層装置。
2)前記混合室がスタティックミキサー部からなる前記流動層装置。
3)前記処理容器が、正極活物質粒子にリチウムイオン伝導体を被覆するためのものである前記流動層装置。
4)さらに、処理液貯蔵部および加水分解促進液貯蔵部を備えてなる前記流動層装置。
【0011】
以下、図面を参照して本発明を詳説する。
本発明の第1の実施態様の流動層装置1は、図1に示すように、粉粒体2を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器3、該処理容器内の底部に設けられて粉粒体を回転させるために回転する回転盤4と該処理容器3の下部に設けられて回転盤4を回転駆動する回転盤駆動手段5、粉粒体2を浮遊流動させるために処理容器3に設けられた流動用ガス供給口6、加水分解性の処理材を含む処理液導入口7と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口8と噴出用ガス導入口9と液噴出口11とガス噴出口12とが設けられた処理液および加水分解促進液を混合して噴出させる構造の噴出装置13、処理液貯蔵部14、加水分解促進液貯蔵部15、処理された粉粒体の系外への排出を防止するためのフィルター30およびガス排出口40を備えてなる。
本発明の第1の実施態様の流動層装置1は、図1に示すように、処理液貯蔵部14および加水分解促進液貯蔵部15を備えているが、処理液および加水分解促進液の両液を貯蔵せずに調製しながら噴出装置13に導入することも可能である。
また、前記の第1の実施態様および後述の他の実施態様において、回転盤4と回転盤駆動手段5とが備えられているが、流動用ガスのみによって粉粒体を浮遊流動させることも可能である。
【0012】
前記の本発明の第1の実施態様の流動層装置における噴出装置としては、液噴出口の周囲の少なくとも一部、通常は周囲全体を取り囲む構造を有するガス噴出口を備えた構造のものが適しており、例えばミキシングスプレー(例えば、ウィングターフ社製ノズル)が挙げられる。このような噴出装置によれば、噴出直前又は噴出と同時に前記処理液と前記加水分解促進液とが混合され得る。
本発明の前記第1の実施態様において、前記粉粒体と処理材とに関しては特に制限はなく、加水分解性の処理材を用い得る任意の組み合わせについて適用し得る。
例えば、電池用の正極活物質粒子にリチウムイオン伝導体を被覆する場合、前記の加水分解性の処理材として、リチウムイオン伝導体を与え得る任意の加水分解性化合物が挙げられる。
前記のリチウムイオン伝導体を与え得る加水分解性化合物として、リチウムイオン伝導体がLiSiOである場合、Siのアルコキシド化合物、例えば(CHCHO)Si、(CHCHCHO)Si、(CHO)Siなどが挙げられる。
【0013】
そして、本発明の前記第1の実施態様の流動層装置によれば、加水分解性の処理材を含む処理液、通常アルコール溶液、例えば脱水エタノール溶液と加水分解促進液、例えば加水分解触媒、例えばアルカリ、例えばLiOHの水溶液とが噴出され、処理容器内で接触して処理材、例えば(CHCHO)Siが加水分解促進液中に含まれる、例えばアルカリであるLiOHによって下記:
(CHCHO)Si+HO→Si(OH)+4CHCHOH
の加水分解反応を生じて加水分解し得る。
次いで、加水分解反応生成物であるSi(OH)と加水分解促進液中に含まれるLi源、例えばLiOHとが下記:
Si(OH)+4LiOH→LiSiO+4HO(蒸発)
のリチウムイオン伝導体を与える化合物を生成する中和反応、次いで乾燥が起こる。
【0014】
本発明の実施態様の流動層装置を用いれば、前記処理液中の加水分解性の処理材と加水分解促進液とが噴出されて接触・混合され、前記構成を有する流動層装置により粉粒体が浮遊流動している状態で、前記水分解反応および中和反応・乾燥が逐次的に起こり、粉粒体にリチウムイオン伝導体を与えるLiSiOの均一な被覆膜を形成することができると考えられる。
これは、前記の加水分解反応が、両液が噴出される直前で接触・混ぜあわされて粉粒体に被覆されるまで速やかに(例えば<10秒)に起こることによると考えられる。
そして、本発明の第1の実施態様の流動層装置によれば、加水分解生成物を長時間貯蔵する必要がなく、また縮合反応が起こる前に速やかに乾燥されるため、加水分解生成物であるSi(OH)が下記:
2Si(OH)→Si(OH)−O−Si(OH)+H
の縮合反応、それに続く重合反応を生じることがない。
【0015】
このようにして被覆処理された粉粒体は、通常は焼成炉に入れて焼成される。
そして、本発明の第1の実施態様の流動層装置を用いると、図2に示すように、得られた被覆処理粉粒体であるリチウムイオン伝導体を被覆した正極活物質粒子は、正極活物質粒子である粉粒体上への微粒子の堆積は見られず処理材によって均一に被覆されていることが理解される。
これにより、本発明の実施態様の流動層装置を用いて得られる前記の被覆処理粉粒体は、良好なリチウムイオン伝導性を与え得る。
【0016】
これに対して、従来公知の流動層装置10は、図3に示すように、粉粒体2を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器3、該処理容器内の底部に設けられて粉粒体を回転させるために水平回転する回転盤4と該処理容器の下部に設けられて回転盤4を回転駆動する回転盤駆動手段5、粉粒体2を浮遊流動させるために処理容器3に設けられた流動用ガス供給口6、部分的に加水分解された処理材を含む被覆処理液導入口16と噴出用ガス導入口9と液噴出口11と液を処理容器内に噴出させるために液噴出口11の周囲の少なくとも一部を取り囲む構造を有する噴出用ガス噴出口12とが設けられた噴出装置13、被覆処理液貯蔵部17、処理された粉粒体の系外への排出を防止するためのフィルター30およびガス排出口40を備えてなるものである。
【0017】
そして、前記の従来公知の流動層装置10によれば、長時間の貯蔵により被覆処理材、例えば(CHCHO)SiおよびCHCOOLi・2HOを含む被覆処理液
例えば脱水エタノール溶液中で、被覆処理液中の少量の水により下記:
(CHCHO)Si+4HO→Si(OH)+4CHCHOH
の加水分解反応をCHCOOLiによる触媒作用で生じて加水分解するとともに下記:
Si(OH)+4CHCOOLi→LiSiO+4CHCOOH
の望ましい中和反応(可逆反応)が生じるが、同時に、下記:
2Si(OH)→Si(OH)−O−Si(OH)+H
の望ましくない縮合反応(不可逆)が生じる。そして、この縮合反応は連鎖的に起こり、重合反応が進む。このため、Liが収まるサイトがなくなり、従来公知の流動層装置を用いて得られる前記の被覆処理粉粒体は、リチウムイオン伝導性が低下し、また縮合生成物がゲル化し粉粒体への被覆性が悪化する。
【0018】
前記の従来技術の流動層装置を用いた場合の被覆処理液は、図4に示すように、被覆処理液調製後10時間経過後に加水分解が進んで安定的な被覆処理液となるが、調製後13時間経過後には、図5に示すように、貯蔵部内に置いた攪拌子が見えないほど縮重合によるゲル化が生じ、液が濁っていることが理解される。このため、従来技術によれば、加水分解反応が終了した後に縮重合反応が起こるまでの間に被覆処理液を使用することが望ましい。従って、処理液を調製して10時間〜13時間の間の約3時間が従来技術の流動層装置を用いた粉粒体の安定的被覆処理が可能である被覆処理時間であり、生産性が低い。また、前記の被覆処理液は、13時間経過後は使用できず廃棄せざるを得ない。
【0019】
また、従来技術の流動層装置を用いると、図6に示すように、被覆処理液調製13時間経過後の処理液を用いて処理した場合の粉粒体は、重合により生じた粒子が粉粒体上に堆積している。
さらに、前記の13時間経過前であっても、加水分解分子と縮合生成物とが混在し得るので、得られる被覆処理粉粒体の品質にムラが生じ得る。
【0020】
本発明の第2の実施態様の流動層装置1は、図7に示すように、粉粒体2を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器3、該処理容器内の底部に設けられて粉粒体を回転させるために水平回転する回転盤4と該処理容器3の下部に設けられて回転盤4を回転駆動する回転盤駆動手段5、粉粒体2を浮遊流動させるために処理容器3に設けられた流動用ガス供給口6、加水分解性の処理材を含む処理液導入口7と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口8と噴出用ガス導入口9と前記処理液と前記加水分解促進液とを混ぜ合わせるための液混合室18と液噴出口11と液を処理容器3内に噴出させるために噴出口11の周囲の少なくとも一部を取り囲む構造を有するガス噴出口12とが設けられた噴出装置13、処理された粉粒体の系外への排出を防止するためのフィルター30およびガス排出口40を備えてなる。
本発明の第2の実施態様の流動層装置によれば、混合室での前記の加水分解性の処理材を含む処理液と加水分解促進液との混合区間を、図7に示すように、加水分解促進液導入口(中心ノズル)の出し入れで調節可能であり、最適な反応段階で噴霧することができる。
【0021】
本発明の第3の実施態様の流動層装置1は、図8に示すように、粉粒体2を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器3、該処理容器内の底部に設けられて粉粒体を回転させるために水平回転する回転盤4と該処理容器3の下部に設けられて回転盤4を回転駆動する回転盤駆動手段5、粉粒体2を浮遊流動させるために処理容器3に設けられた流動用ガス供給口6、加水分解性の処理材を含む処理液導入口7と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口8と噴出用ガス導入口9と前記処理液と前記加水分解促進液とを混ぜ合わせるためのスタティックミキサー部25と液噴出口11と液を処理容器内に噴出させるために液噴出口11の周囲の少なくとも一部を取り囲む構造を有するガス噴出口12とが設けられた噴出装置13、処理された粉粒体の系外への排出を防止するためのフィルター30およびガス排出口40を備えてなる。
【0022】
前記のスタティックミキサーは、機械的に回転駆動される攪拌型混合機に対して管内に混合エレメントを装着している静止型混合機(ラインミキサー)を意味し、流体通路の構成によって流体混合ができるとともに、機械的可動部を持たない流体通路の構造体であり、例えばノリタケカンパニー等から市販されている。従って、スタティックミキサー部はスタティックミキサーの混合部分を示す。
本発明の第3の実施態様の流動層装置によれば、スタティックミキサー部による前記の加水分解性の処理材を含む処理液と加水分解促進液との混合区間を、図9に示すように、スタティックミキサー部の長さで調節可能であり、最適な反応段階で噴霧することができる。
【0023】
本発明の前記のいずれの実施態様の流動層装置によっても、正極活物質粒子にリチウムイオン伝導体を与えるLiSiOの被覆膜を形成することができる。
本発明の流動層装置が適用される粉粒体として、正極活物質粒子にリチウムイオン伝導体を被覆する場合について説明したが、これに限定されず、加水分解反応とゾル−ゲル反応またはそれに類似の反応を用いるものであれば特に制限はなく、例えばAl、TiO、ZrO、SiO、CeOなどの粉粒体が挙げられる。
また、本発明における流動用ガスおよび噴出用ガスとしては、特に制限はなく、不活性ガス、例えば窒素や空気、酸素などが挙げられる。
また、本発明における処理液および加水分解促進液の供給装置としては、一般的な液送ポンプを使用し得る。
【0024】
前記処理容器としては、処理温度が100℃未満である通常の処理条件では特に制限はなく、例えば剛性を有する樹脂製、例えばアクリル樹脂製あるいはステンレス製の略円筒状の装置を使用できる。本発明における前記回転盤と回転盤駆動手段とを備えた処理容器として、例えば一般的な転動流動層コーティング装置、例えば株式会社パウレック製のマルチプレックス(MPシリーズ)や回転盤部に解砕機構を備えた装置(MP−SFPシリーズ)やフロイント産業株式会社のフローコーター、コートマイザーなどを使用することができる。
【0025】
本発明において、前記処理容器への粉粒体の導入は、バッチ式に処理前に処理容器内に一度に加えられてもよくあるいは、粉粒体導入口(図示せず)を介して連続的又は逐次的に処理容器内に加えてもよい。前記の粉粒体をバッチ式に処理前に処理容器内に一度に加える場合、処理容器としては開閉可能な構造を有している必要があり、開閉部はシーリング部材、例えばオーリングによって処理容器の上部と下部とが粒体導入後は密閉され得る。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の流動層装置によって、長時間連続的に被覆処理して処理液および被覆処理粉粒体の品質が安定していて粉粒体への連続的な被覆処理が可能であり、好適にはリチウムイオン伝導体を被覆した固体電池用活物質粒子を製造することができる。
【符号の説明】
【0027】
1 本発明の実施態様の流動層装置
2 粉粒体
3 処理容器
4 回転盤
5 回転盤駆動手段
6 流動用ガス供給口
7 処理液導入口
8 加水分解促進液導入口
9 噴出用ガス導入口
10 従来の流動層装置
11 液噴出口
12 ガス噴出口
13 噴出装置
14 処理液貯蔵部
15 加水分解促進液貯蔵部
16 被覆処理液導入口
17 被覆処理液貯蔵部
18 液混合室
25 スタティックミキサー部
30 フィルター
40 ガス排出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉粒体を浮遊流動させながら被覆処理するための処理容器、粉粒体を浮遊流動させるために処理容器に設けられた流動用ガス供給口、および加水分解性の処理材を含む処理液導入口と処理材を加水分解するための加水分解促進液導入口と噴出用ガス導入口とを持ち処理液および加水分解促進液を混合して噴出させる構造の噴出装置を備えてなる流動層装置。
【請求項2】
前記噴霧装置が、前記少なくとも2つの液導入口から導入された前記処理液と前記加水分解促進液とを混ぜ合わせるための混合室を備えてなる請求項1に記載の流動層装置。
【請求項3】
前記混合室が、スタティックミキサー部からなる請求項2に記載の流動層装置。
【請求項4】
前記処理容器が、正極活物質粒子にリチウムイオン伝導体を被覆するためのものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の流動層装置。
【請求項5】
さらに、処理液貯蔵部および加水分解促進液貯蔵部を備えてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の流動層装置。

【図1】
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【図3】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−148251(P2012−148251A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9790(P2011−9790)
【出願日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】