説明

流量測定機能付きポンプとそれを用いたバラスト水処理装置

【課題】狭隘なスペースに設置されたポンプの流量を精度よく測定すること。
【解決手段】吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える流量測定機能付きポンプ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流量測定機能付きポンプとそれを用いたバラスト水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポンプの流量の計測は、配管直径の5倍以上の直管部分にオリフィス式流量計,ピトー管式流量計又は電磁式流量計を設置して行うように規定されている(非特許文献1参照)。
従って、船舶のようにポンプの設置スペースが狭隘で、ポンプの入口側および出口側管路が屈曲して直管部が短い場合には、流量計を設置できないか、設置できても測定精度が保証されないという問題があった。
これに対して、ポンプの吸込側および吐出側に流体圧力を測る2個の圧力計を設け、その2個の圧力計が測定した圧力の偏差からポンプ揚程を算出し、算出された揚程から流量を算定するポンプ流量計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭62−815号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】JIS B 8301
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このようにポンプ揚程を算出するために、ポンプの吸込側および吐出側に設けた圧力計で測定した圧力を用いる場合、吸込側圧力計は、ポンプの吸込側直管のフランジから直管径の2倍以上の距離に設け、吐出側圧力計は、吐出側直管のフランジから管直径の2倍以上の距離に設けるように規定されている(JIS B 8301参照)。
従って、ポンプの吸込側および吐出側の圧力から算出した揚程に基づいて流量を算定する方法も、ポンプの吸込・吐出側フランジの上流と下流にそれぞれ少なくとも管直径の2倍以上の直管部分を必要とするため、吸込フランジの直ぐ上流又は吐出フランジの直ぐ下流で管路が屈曲する場合には適用することが難しいという問題点がある。
【0006】
この発明はこのような事情を考慮してなされたもので、ポンプのフランジの直ぐ上流又は下流で管路が屈曲しても、流量を精度よく計測することが可能な流量測定機能付きポンプおよび、それを用いたバラスト水処理装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える流量測定機能付きポンプを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、吸込フランジの下流側と吐出フランジの上流側に圧力センサが設けられるので、吸込フランジの上流および吐出フランジの下流の管路に直管部分が不要となり、省スペースで流量を精度よく計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の第1実施形態に係るポンプの要部断面図である。
【図2】図1に示すポンプの圧力取出し口の拡大断面図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係るポンプの流量計の電気回路を示すブロック図である。
【図4】この発明の第1実施形態に係る特性図である。
【図5】この発明の第2実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
【図6】この発明の第3実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
【図7】この発明の第4実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明の流量計の特徴は、吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える。
【0011】
他の観点から、この発明は、吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、ポンプの回転速度を検出する回転速度センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差とポンプの回転速度と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と検出された回転速度と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える流量測定機能付きポンプを提供するものである。
【0012】
さらに他の観点から、この発明は、海水を取り入れる海水取水口と、海水を吸引してバラストタンクへ供給するバラストポンプと、バラストタンクへ供給される海水を処理する処理部材と、バラストポンプの流量に応じて処理部材の処理能力を制御する制御装置とを備え、前記バラストポンプが上記流量測定機能付きポンプであるバラスト水処理装置を提供するものである。
【0013】
上記バラスト水処理装置において、処理部材が、海水に処理薬剤を注入する注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて前記薬剤の注入量を制御してもよい。
処理部材が海水にオゾンを注入するオゾン注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて前記オゾンの注入量を制御してもよい。
処理部材が海水に塩素を注入する塩素注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて塩素の注入量を制御してもよい。
【0014】
以下、図面に示す実施形態を用いてこの発明を詳述する。
第1実施形態
図1はこの発明の第1実施形態における渦巻きポンプの要部断面図である。
同図に示すように、渦巻きポンプ1は、本体ケーシング2と、軸受けケーシング3とを備える。本体ケーシング1は、内部にインペラー4を備えると共に、吸込口16に吸込側フランジ12を、吐出口17に吐出側フランジ13をそれぞれ備える。吸込口16には吸込側フランジ16の下流に第1圧力取出し口40が、吐出口17には吐出側フランジ13の上流に第2圧力取出し口41が、それぞれ形成されている。
【0015】
図2は、第1および第2圧力取出し口40,41の構造を示す断面図であり、第1および第2圧力取出し口40,41は、センサ取付け用の雌ネジ穴と圧力取出し細孔からなり、細孔の直径dは3〜6mmで、細孔の長さL≧2.5d、細孔の先端r≦d/10に設定される。
【0016】
そして、第1圧力取出し口40と第2圧力取出し口41にはそれぞれ第1圧力センサ14および第2圧力センサ15がネジで固定される。第1圧力センサ14および第2圧力センサ15には、例えば、株式会社山武製の型式JTG940Aが好適に用いられる。
【0017】
インペラー4は回転軸5の一端に固定され、回転軸5は2つの軸受け7,8によって回転可能に支持されている。また、回転軸5は軸シール部6によってシールされると共に、他端がモータ9の出力軸の一端にカップリング10によって連結されている。
モータ9の出力軸の他端にはポンプ1の回転速度Nを測定する回転速度センサ11が結合されている。なお、モータ9の回転速度が常に一定である場合には回転速度センサ11は不要である。
【0018】
図3は、この発明の第1実施形態に係るポンプの流量計測部の電気回路図である。同図に示すように流量計測部42は記憶部19,算出部20,演算部21を備える。
流量計測部42は第1圧力センサ14,第2圧力センサ15,回転速度センサ11からの出力信号を受けて、その出力信号を処理して表示部18や他の装置へ出力するようになっている。流量計測部42はCPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータを備える。
【0019】
記憶部19には、予備試験で得られた図4に示すような第1圧力センサ14の検出圧力P1と第2圧力センサの検出圧力P2の差ΔPと、ポンプ1の回転速度Nと、流量Qとの関係を示す流量特性が予め記憶されている。
【0020】
図3において、曲線(a)は回転速度Nが定格速度N0(100%)であるとき、曲線(b)は回転速度Nが定格速度N0の80%に低下した0.8N0のとき、曲線(c)は回転速度NがN0の60%に低下した0.6N0のときのΔPとQとの関係を示している。
【0021】
このような構成における動作を説明する。
図1に示す渦巻きポンプ1において、モータ9によりインペラー4が駆動すると、流体が吸込口16に吸込まれ、吐出口17から吐出される。
【0022】
第1圧力センサ14は吸込側フランジ12の下流の圧力P1を計測し、第2圧力センサ15は吐出側フランジ13の上流の圧力P2を測定する。
また、回転速度センサ11はインペラー4の回転速度N、つまり渦巻きポンプ1の回転速度Nを測定する。そして、それらの測定値P1,P2,Nは流量計測部42へ入力される。
【0023】
流量計測部42では、算出部20が第1圧力センサ14の測定値P1と第2圧力センサ15の測定値P2の差ΔPを算出する。そして、演算部21が、算出されたΔPと、回転速度センサ11の測定値Nと、記憶部19に予め記憶されている図3の流量特性から流量Qを演算する。つまり、演算部21はN=N0,0.8N0又は0.6N0に変動したときには、それぞれ曲線(a),(b),(c)に基づいてΔPに対応するQを算出する。
【0024】
N=0.9N0や0.7N0に変動した場合には、曲線(a),(b),(c)に基づいて、その都度、対応する特性曲線を数学的な補完演算により瞬時に作成し、作成した新しい特性曲線から流量Qを演算する。演算された流量Qは電気信号で表示部18やその他所望の装置に出力される。なお、回転速度Nが常に一定であれば、演算部21は当然回転速度センサ11の出力を無視して1本の曲線のみからQを算出することができる。
【0025】
第2実施形態
図5はこの発明の第2実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
同図に示すようにこのバラスト水処理装置は、海水の取水部22と、ストレーナ23と、フィルタ24と、処理用の薬剤を注入する薬剤注入部25と、第1実施形態の渦巻きポンプ1と、スペシャルパイプ26と、バラストタンク27とを備え、これらは管路(パイプ)28a〜28fで直列に接続されている。
【0026】
また、薬剤注入部25は定量ギアポンプ30を介して薬剤収容タンク31に接続されている。薬剤収容タンク31と定量ギアポンプ30とは管路29aで、定量ギアポンプ30と薬剤注入部25とは管路29bでそれぞれ接続されている。
【0027】
また、渦巻きポンプ1は第1実施形態の流量計測部42を備え、制御装置32aは流量計測部16から渦巻きポンプ1の流量Qを表す信号をうけて、流量Qに対応して定量ギアポンプ30の駆動速度を制御するようになっている。制御装置32aはCPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータと、定量ギアポンプ30を駆動するドライバー回路を備える。
【0028】
また、ストレーナ23は、10mm以上の外径の物体(例えばクラゲやゴミ(ビニール、木片、ペットボトル等))を除去する機能を有する。また、フィルタ24は300μm以上の外径を有する物体を除去する機能を有する。スペシャルパイプ26は、バラスト水にせん断応力およびキャビテーションを生じさせる物理的手段である。
【0029】
これには、スリット板2枚(板厚4mm、スリット幅0.3mm、スリット間隔4mm、スリット本数36本、スリット間隔5mm)を備えたパイプであり、株式会社海洋開発技術研究所製のパイプ内径200mm、パイプ長600mmのものが好適に用いられる。
薬剤収容タンク31に収容される薬剤としては、工業用として市販されている濃度3〜60%の過酸化水素水溶液が挙げられる。
【0030】
このような構成における動作を説明する。
渦巻きポンプ1がモータ9(図1)によって駆動されると、海水が取水部22から取水され、ストレーナ23,フィルタ24,薬剤注入部25,渦巻きポンプ1およびスペシャルパイプ26を通ってバラストタンク27に供給される。
【0031】
この時、渦巻きポンプ1の流量Qが流量計測部42により第1実施形態と同様に計測される。薬剤収容タンク31には予め45重量%過酸化水素水溶液が収容されている。制御装置32は定量ギアポンプ30を駆動し、薬剤注入部25に薬剤収容タンク31から過酸化水溶液を供給する。薬剤注入部25では、流量Qのバラスト水に対して過酸化水素濃度が10〜300mg/Lの範囲で所望の一定濃度になるように定量された過酸化水素水が注入される。
【0032】
従って、取水部22から取水された海水に含まれる水生生物は、過酸化水素の作用とスペシャルパイプ26によるせん断応力およびキャビテーション作用により、効率よく駆除されると共に、バラスト水の溶存酸素が適正量に維持され、かつ、バラスト水中の過酸化水素が速やかに分解される。
【0033】
第3実施形態
図6はこの発明の第3実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
同図に示すようにこのバラスト水処理装置は、海水の取水部22と、ストレーナ23と、フィルタ24と、処理用のオゾンを注入するオゾン注入部33と、第1実施形態の渦巻きポンプ1と、スペシャルパイプ26と、バラストタンク27とを備え、これらは管路(パイプ)28a〜28fで直列に接続されている。
また、オゾン注入部33はガス管路35bを介して流量調整バルブ36に接続され、流量調整バルブ36はガス管路35aを介してオゾン収容タンク34に接続されている。
【0034】
渦巻きポンプ1は第1実施形態の流量計測部42を備え、制御装置32bは流量計測部16から渦巻きポンプ1の流量Qを表す信号をうけて、流量Qに対応して流量調整バルブ36を制御するようになっている。制御装置32bはCPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータ,流量調整バルブ36を駆動するドライバー回路を備える。
【0035】
つまり、この実施形態は、第2実施形態における薬剤注入部25と定量ギアポンプ30と薬剤収容タンク31とを、オゾン注入部33と流量調整バルブ36とオゾン収容タンク34とに置換し、制御装置32aを制御装置32bに置換したものである。その他の構成は、第2実施形態(図4)と同等である。
【0036】
このような構成における動作を説明する。
渦巻きポンプ1がモータ9(図1)によって駆動されると、海水が取水部22から取水され、ストレーナ23,フィルタ24,オゾン注入部33,渦巻きポンプ1およびスペシャルパイプ26を通ってバラストタンク27に供給される。
【0037】
この時、渦巻きポンプ1の流量Qが流量計測部42により第1実施形態と同様に計測される。制御装置32bは流量調整バルブ36を駆動し、オゾン注入部33にオゾン収容タンク34からオゾンを供給する。オゾン注入部33では、流量Qのバラスト水に対してオゾン濃度が所望の一定濃度(例えば4mg/L)になるように調整された量のオゾンが注入される。
【0038】
従って、取水部22から取水された海水に含まれる水生生物は、オゾンの作用とスペシャルパイプ26によるせん断応力およびキャビテーション作用により、効率よく駆除されると共にバラスト水の溶存酸素が適正量に維持され、かつ、バラスト水中の過酸化水素が速やかに分解される。
【0039】
第4実施形態
図7はこの発明の第4実施形態のバラスト水処理装置を示す説明図である。
同図に示すようにこのバラスト水処理装置は、海水の取水部22と、ストレーナ23と、フィルタ24と、第1実施形態の渦巻きポンプ1と、処理用の塩素を注入する塩素注入部37と、スペシャルパイプ26と、バラストタンク27とを備え、これらは管路(パイプ)28a〜28fで直列に接続されている。
また、塩素注入部37はガス管路39を介して塩素生成装置38に接続されている。
【0040】
渦巻きポンプ1は第1実施形態の流量計測部42を備え、制御装置32cは流量計測部16から渦巻きポンプ1の流量Qを表す信号をうけて、流量Qに対応して塩素ガス生成装置38の塩素ガス生成量を制御するようになっている。制御装置32cはCPU,ROM,RAMからなるマイクロコンピュータを備える。
【0041】
つまり、この実施形態は、第2実施形態における薬剤注入部25と定量ギアポンプ30と薬剤収容タンク31とを、塩素注入部37と塩素生成装置38とに置換し、制御装置32aを制御装置32cに置換したものである。その他の構成は、第2実施形態(図4)と同等である。但し、この実施形態では渦巻きポンプ1の下流に塩素注入部37が設置されている。
【0042】
このような構成における動作を説明する。
渦巻きポンプ1がモータ9(図1)によって駆動されると、海水が取水部22から取水され、ストレーナ23,フィルタ24,渦巻きポンプ1,塩素注入部37およびスペシャルパイプ26を通ってバラストタンク27に供給される。
【0043】
この時、渦巻きポンプ1の流量Qが流量計測部42により第1実施形態と同様に計測される。制御装置32cは塩素生成装置38を制御して塩素注入部37に流量Qに対応する量の塩素を供給する。塩素注入部37では、流量Qのバラスト水に対して塩素濃度が所望の一定濃度になるように調整された量の塩素が注入される。
【0044】
従って、取水部22から取水された海水に含まれる水生生物は、塩素の作用とスペシャルパイプ26によるせん断応力およびキャビテーション作用により、効率よく駆除されると共にバラスト水の溶存酸素が適正量に維持され、かつ、バラスト水中の過酸化水素が速やかに分解される。
【符号の説明】
【0045】
1 渦巻きポンプ
2 本体ケーシング
3 軸受けケーシング
4 インペラー
5 回転軸
6 軸シール部
7 軸受け
8 軸受け
9 モータ
10 カップリング
11 回転速度センサ
12 吸込側フランジ
13 吐出側フランジ
14 第1圧力センサ
15 第2圧力センサ
16 吸込口
17 吐出口
18 表示部
19 記憶部
20 算出部
21 演算部
22 取水部
23 ストレーナ
24 フィルタ
25 薬剤注入部
26 スペシャルパイプ
27 バラストタンク
28a〜28f 管路
29a,29b 管路
30 定量ギアポンプ
31 薬剤収容タンク
32a〜32c 制御装置
33 オゾン注入部
34 オゾン収容タンク
35a,35b ガス管路
36 流量調整バルブ
37 塩素注入部
38 塩素生成装置
39 ガス管路
40 圧力取出し口
41 圧力取出し口
42 流量計測部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える流量測定機能付きポンプ。
【請求項2】
吸込側フランジの下流側に第1圧力取出し口を有し吐出側フランジの上流側に第2圧力取出し口を有するポンプと、第1および第2圧力取出し口にそれぞれ設置された第1および第2圧力センサと、ポンプの回転速度を検出する回転速度センサと、第1および第2圧力センサの検出圧力の差とポンプの回転速度と流量との関係を示す流量特性を予め記憶しておく記憶部と、第1および第2圧力センサから実際に得られる検出圧力の差を算出する算出部と、算出された差と検出された回転速度と前記流量特性から流量を演算する演算部とを備える流量測定機能付きポンプ。
【請求項3】
海水を取り入れる海水取水口と、海水を吸引してバラストタンクへ供給するバラストポンプと、バラストタンクへ供給される海水を処理する処理部材と、バラストポンプの流量に応じて処理部材の処理能力を制御する制御装置とを備え、前記バラストポンプが請求項1又は2記載の流量測定機能付きポンプであるバラスト水処理装置。
【請求項4】
処理部材が、海水に処理薬剤を注入する注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて前記薬剤の注入量を制御する請求項3記載のバラスト水処理装置。
【請求項5】
処理部材が海水にオゾンを注入するオゾン注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて前記オゾンの注入量を制御する請求項3記載のバラスト水処理装置。
【請求項6】
処理部材が海水に塩素を注入する塩素注入部材からなり、制御部はバラストポンプの流量に応じて塩素の注入量を制御する請求項3記載のバラスト水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−99969(P2013−99969A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47859(P2010−47859)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(591084296)株式会社シンコー (5)
【出願人】(505062318)株式会社水圏科学コンサルタント (7)
【出願人】(000154727)株式会社片山化学工業研究所 (82)
【Fターム(参考)】