説明

浄化槽用嵩上げ枠

【課題】設置場所の傾斜した地表面に対応するための切断作業を容易に行うことができ、大きな労力を要することなく平板状から円筒状へ迅速に変形させることができ、外圧に対し円筒形状を確実に保持できる浄化槽用嵩上げ枠を提供する。
【解決手段】浄化槽本体の上部開口に連結される浄化槽用嵩上げ枠であって、プラスチックによる成形加工により一体形成されてなり、重ね合わせ配置の2つの平板体3の各々の両側端が可撓性を有する薄肉連結部4を介し互いに連結された平板状の外形を有し、2つの平板体3に、共に半円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段9が設けられた嵩上げ部材2と、薄肉連結部4の形成箇所を円筒体の一部を形成する湾曲形状に保持する保形部材12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚水を浄化する浄化槽を設置する際に所要高さのマンホールを構築する目的で使用される浄化槽用嵩上げ枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
浄化槽は、一般家庭の便所等で生じる汚水を浄化して排出する装置であり、図7に示すように、地中に埋設される浄化槽本体40が、流入管41から流入する汚水を微生物処理等により浄化して放流管42から外部へと流出するように機能する。浄化槽本体40は、汚水を浄化するための濾床、散気管および機器類等が内部に収納されているため、この機器類のメンテナンス点検や状態検査および水質点検などを定期的に行う必要があり、この点検や検査を地表面から行えるようにするために、地表面から浄化槽本体40の内部を見ることのできるマンホール43が設けられている。このマンホール43は、地中に埋設される浄化槽本体40の上方開口部40aに円筒状の嵩上げ枠44を連結して、この嵩上げ枠44を内面型枠として外周面側に打ったコンクリートまたはアスファルトを固形化させることにより、浄化槽本体40の上方開口部40aから嵩上げ枠44の上端開口に連通する構成とされる。マンホール43の上端開口は、通常時にマンホール蓋47で施蓋されている。
【0003】
浄化槽本体40の地表面からの埋設深さは、これの設置場所が便所などの汚水発生地点から離れるにしたがって、これに対応する排水勾配を設ける必要から深くなっていく。したがって、前記嵩上げ枠44としては、浄化槽設置場所ごとに変化する浄化槽本体40の埋設深さに対応する高さのものが必要となり、さらに、浄化槽本体40の種類により異なる直径を有するマンホール蓋47が用いられるので、マンホール蓋47の直径に対応した径の円筒形のものが必要となる。そのため、従来では、高さおよび径が互いに異なる多種類の円筒形の嵩上げ枠44を用意しておく必要があり、この多くの嵩上げ枠44を管理するための広い保管スペースの確保が困難であり、また、施工現場までの輸送コストが高くつくなどの問題があった。しかも、図7に示すように、マンホール蓋47を設置する地表面に傾斜がある場合には、嵩上げ枠44の上部を地表面の傾斜に対応する形状に切断しなければならず、この円筒形の嵩上げ枠44の切断作業が容易でない。
【0004】
そこで、近年では、浄化槽の多種多様な設置条件に対して共用可能に対応できる浄化槽用嵩上げ枠が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この嵩上げ枠は、図6(a)に示すような単なる平板からなる嵩上げ部材48と、図6(c)に示すようなリング状の枠体49とを主要素として構成されている。使用に際しては、図6(a)に示すような平板からなる嵩上げ部材48を円筒状に湾曲変形させて、図6(b)に示すような所定の径を有する円筒体の嵩上げ部材48とし、続いて、図6(c)に示すように、この円筒体の嵩上げ部材48の上端開口縁部にリング状の枠体49を嵌合させた状態で、外側からボルト50により枠体49を嵩上げ部材48に固定することにより、円筒形の浄化槽用嵩上げ枠51が組み立てられる。
【0005】
この浄化槽用嵩上げ枠51は、平板からなる嵩上げ部材48を湾曲変形して円筒形状とするので、予め円筒体とされて高さおよび径を変えられない従前の嵩上げ枠とは異なり、嵩上げ部材48を湾曲させる曲率を変化させることで浄化槽に対応する径を有する円筒体を形作ることができ、また、異なる高さに対して、平板状態の嵩上げ部材48を切断することで容易に対応することができ、しかも、平板からなる嵩上げ部材48とリング状の枠体49は、従前の円筒体のものに比較して保管や運送が格段に容易となる利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−283189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記特許文献1に係る浄化槽用嵩上げ枠51には、未だ解決されていない課題が残存している。すなわち、図7に示すような傾斜した地表面にマンホール蓋47を設置する場合には、図6(d)に1点鎖線で示すように、平板状の嵩上げ部材48を長方形の長手方向の全体にわたる長い切断線に沿って切断しなければならず、しかも、中央部に対し左右対称形状の切断線を設定しなければならず、煩雑な切断作業を要する。
【0008】
また、この浄化槽用嵩上げ枠51では、嵩上げ部材48がこれの上端開口部に固定された枠体49だけで円筒形状を保持するようになっているから、浄化槽本体の上方開口部に連結した後の工程であるコンクリート打ちなどの際に外部から受ける圧力に抗して円筒形状を保持するためには、嵩上げ部材48を硬質プラスチックなどの或る程度の高い剛性を有する素材で形成する必要がある。このように或る程度の高い剛性を有する平板からなる嵩上げ部材48を所要の径を有する円筒状に湾曲変形させるには、相当な曲げ労力が必要であるとともに、嵩上げ部材48を所定の円筒状に湾曲変形させた状態を保持しながら枠体49をボルト50で嵩上げ部材48に固定する困難な作業を伴う。現に特許文献1には、複数の平板を連結して嵩上げ部材を形成することで個々の平板の曲率を小さくして曲げ労力の低減を図った実施形態も記載されている。しかし、特許文献1には、複数の平板をどのような連結手段で円筒状に形成するのかについて何ら言及されていない。したがって、この浄化槽用嵩上げ枠51は、困難で煩雑な作業を要することから組み立てに時間を要するとともに、正確な円筒形状に組み立てるのが難しい問題が残存している。
【0009】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであり、設置場所の地表面の傾斜に対応するための切断作業を容易に行うことができ、大きな労力を要することなく平板状から円筒状へ容易、且つ迅速に変形させることができ、外圧に対し円筒形状を確実に保持できる浄化槽用嵩上げ枠を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、プラスチックによる成形加工により一体形成されてなり、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が可撓性を有する薄肉連結部を介し互いに連結された平板状の外形を有し、2つの前記平板体にそれぞれ半円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられた嵩上げ部材と、使用に際して前記変形促進手段により円筒体に湾曲変形された前記嵩上げ部材に対し、前記薄肉連結部の形成箇所を前記円筒体の内外双方から挟み付けるように取り付けられて、前記薄肉連結部の形成箇所を前記円筒体の一部を形成する湾曲形状に保持する保形部材とを備えてなることを特徴としている。
【0011】
請求項2に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、請求項1の発明における前記変形促進手段が、2つの前記平板体の互いの相対向面とは反対面側に設けられた薄肉板部と、前記平板体の互いの相対向面側に前記薄肉板部よりも大きな厚みに設けられた厚肉板部と、前記厚肉板部における前記薄肉板部との境界線上に頂角が位置する2等辺三角形の断面形状を有し、前記相対向面に向け開口する配置で形成されて前記厚肉板部を多数個に分割する多数の分割溝とを備えてなり、前記嵩上げ部材が、使用に際して全ての前記分割溝の対向する溝側壁を互いに密接させることにより円筒体に湾曲変形されるようになっていることを特徴としている。
【0012】
請求項3に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、請求項2に係る発明の多数の前記分割溝が、これらの対向溝側壁を互いに密接させたときに前記厚肉板部が円筒形状に変形されるように配設位置毎に異なる所定の頂角を有する2等辺三角形の断面形状に設定されていることを特徴としている。
【0013】
請求項4に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、プラスチックによる成形加工により一体形成された嵩上げ部材を備え、前記嵩上げ部材が、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が薄肉連結部を介して互いに連結されてなる平板状の外形を有し、2つの前記平板体にそれぞれ半円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項5に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、プラスチックによる成形加工により一体形成されてなり、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が可撓性を有する薄肉連結部を介し互いに連結された平板状の外形を有する嵩上げ部材と、使用に際して前記嵩上げ部材を円筒体に湾曲変形させたときに、前記薄肉連結部およびこれの周辺箇所に接合される補強部材とを備えてなることを特徴としている。
【0015】
請求項6に係る発明の浄化槽用嵩上げ枠は、請求項5に係る発明において、さらに、内部に流体を充満することにより所定の径を有する円盤形状とされ、円筒体に湾曲変形された前記嵩上げ部材の内部に挿入されて当該嵩上げ部材を円筒体に保持する保形袋体を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、略平板状の外形となった嵩上げ部材と、保形部材とを備えただけの構成であるから、従来の嵩上げ枠のように1枚物の平板からなる嵩上げ部材を有するものよりも外形が半分程度に小さくなって更に取扱いが容易となり、広い保管スペースが不要で、運搬コストも低減する。また、マンホール蓋を傾斜した地表面に設置する場合には、嵩上げ部材の2つの平板体を重ね合わせ配置の状態のままで同時に切断できるから、切断長さが従来の1枚物の平板の略半分となり、しかも、単なる直線の切断線に沿って嵩上げ部材を切断できるから、切断作業が格段に容易となる。
【0017】
さらに、嵩上げ部材は、円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられていることから、硬質プラスチックを成形素材として成形加工して或る程度の剛性を有するものに形成しても、変形促進手段によって大きな曲げ労力を要することなしに平板状の外形から円筒形状に容易に変形させることができ、この円筒形状とした嵩上げ部材に保形部材を取り付けるだけでよいので、嵩上げ枠を容易な作業で迅速に組み立てることができる。また、組み立て後の嵩上げ枠は、2つの保形部材により嵩上げ部材の2つの薄肉連結部の形成箇所が円筒形状に確実に保持されること、および嵩上げ部材を例えば硬質プラスチックによる成形加工により製作した場合に剛性を有したものになることにより、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗して円筒形状を確実に保持できる。
【0018】
請求項2に係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、平板体における容易に湾曲できる薄肉板部の各分割溝にそれぞれ対向する箇所のみを湾曲させることで、多数の分割溝の対向溝側壁が互いに密接して2つの平板体の各厚肉板部を円筒状に変形できるので、嵩上げ部材が、例えば硬質プラスチックを成形材料として成形加工されて或る程度の剛性を有する場合であっても、嵩上げ部材を大きな曲げ労力を要することなく迅速に円筒形状に湾曲変形させることができる。
【0019】
請求項3に係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、多数の分割溝が、配設位置毎に所定の頂角を有する2等辺三角形の断面形状に設定して形成されているので、全ての分割溝の対向溝側壁をそれぞれ互いにそれぞれ密接させることにより、嵩上げ部材を正確な円筒形状に湾曲変形させることができる。
【0020】
請求項4に係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、略平板状の外形となった嵩上げ部材を備えただけの構成であるから、従来の嵩上げ枠のように1枚物の平板からなる嵩上げ部材を有するものよりも外形が半分以下に小さくなって更に取扱いが容易となり、広い保管スペースが不要で、運搬コストも低減できる。また、マンホール蓋を傾斜した地表面に設置するに際しては、嵩上げ部材の2つの平板体を重ね合わせ配置のままで同時に切断できるから、切断長さが従来の1枚物の平板の半分となり、しかも、単なる直線の切断線に沿って嵩上げ部材を切断すればよいので、切断作業が格段に容易となる。さらに、嵩上げ部材は、円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられていることから、例えば硬質プラスチックを成形素材として成形加工して或る程度の剛性を備えるものとした場合であっても、変形促進手段によって大きな曲げ労力を要することなしに容易な作業で平板状の外形から円筒形状に迅速にに変形させることができる。この円筒形状とされた嵩上げ部材は、2か所の薄肉連結部の形成箇所が円筒状を保持する強度を有していないが、浄化槽の設置に際して、円筒状の嵩上げ枠を、これの下端開口縁部および上端開口縁部にそれぞれ下部マンホール枠および上部マンホール枠を嵌め込んで取り付ける工法が採用されることがあり、この工法によりマンホールを設置する場合には、嵩上げ部材の2つの薄肉連結部の形成箇所が上下のマンホール枠に嵌め込まれて、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗して嵩上げ部材が円筒形状に確実に保持される。
【0021】
請求項5に係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、2つの平板体が重ね合わせ配置で各々の両側端が薄肉連結部を介し連結されて略平板状の外形となった嵩上げ部材と、薄肉連結部およびこれの周辺箇所に接合される補強部材のみで構成されているので、取扱いが格段に容易であり、広い保管スペースが不要で、運搬コストも低減する。また、マンホール蓋を設置する地表面が傾斜している場合には、外形が平板状の嵩上げ部材の2つの平板体を重ね合わせ配置のままで同時に切断でき、しかも、単なる直線の切断線に沿い切断できるので、嵩上げ部材の切断作業が格段に容易となる。さらに、例えば、軟質プラスチックによる成形加工により製作する場合には、大きな曲げ労力を要することなしに容易な作業で平板状の外形から円筒形状に変形させることができる。このとき、円筒状とした嵩上げ部材は、剛性が低いことから、外圧に抗して円筒形状を保持し難いが、浄化槽の設置に際して、円筒状の嵩上げ枠の下端開口縁部および上端開口縁部に下部マンホール枠および上部マンホール枠をそれぞれ嵌め込んで取り付ける工法が採用される場合があり、この設置工法に適用すれば、嵩上げ部材は、下端部および上端部に取り付けられたリング状の下部マンホール枠および上部マンホール枠によって補強され、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗しても円筒形状に確実に保持される。
【0022】
請求項6係る浄化槽用嵩上げ枠によれば、円筒形状とした嵩上げ部材の内部に、流体を充満して円盤形状とした保形袋体を挿入するだけであるから、容易な作業で迅速に組み立てることができる。さらに、浄化槽の設置に際して嵩上げ枠の下端開口縁部および上端開口部にそれぞれ下部マンホール枠および上部マンホール枠を取り付ける工法が採用されない場合であっても、円筒形状とされた嵩上げ部材は、自体の剛性が低いものの、流体の充満により円盤形状として内部に挿入された保形袋体により円筒形状を保持する状態に補強され、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗して確実に円筒形状に保持される。また、この嵩上げ枠では、コンクリートまたはアスファルトが固形化した後に、保形袋体を嵩上げ部材から取り出して内部の流体を放出することにより、保形袋体を再利用できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】(a),(b)は本発明の第1実施形態に係る浄化槽用嵩上げ枠の嵩上げ部材の使用前の状態の平面図および正面図である。
【図2】(a),(b)は同上の嵩上げ部材を円筒形状に湾曲変形させた状態の上面図および正面図である。
【図3】図2の状態の嵩上げ部材に固定部材を取り付ける状態を示す嵩上げ枠の分解斜視図である。
【図4】(a),(b)は本発明の第2実施形態に係る浄化槽用嵩上げ枠の嵩上げ部材の使用前の状態の平面図および正面図である。
【図5】(a)は同上の浄化槽用嵩上げ枠の横断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図6】(a)〜(c)は従来の浄化槽用嵩上げ枠を組み立て順に示した斜視図、(d)は同浄化槽用嵩上げ枠の嵩上げ部材を切断する際の切断線を示した正面図である。
【図7】浄化槽用嵩上げ枠を説明するための概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。
【0025】
図1(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係る浄化槽用嵩上げ枠における嵩上げ部材2の未使用時の状態を示す平面図および正面図であり、図1では、図示の便宜上、全体として平板状の外観を呈する嵩上げ部材2を嵩上げ方向(図1(b)の上下方向)に向けて立てた状態で見た場合を示してある。嵩上げ部材2は、この実施形態において硬質プラスチックを成形素材として用いてブロー成形加工により一体成形されたものを例示している。成形素材としては、加工性に優れた塩化ビニル樹脂や、軟化点が比較的高く結晶性が高い割りに優れた屈撓性を有するポリエチレンを用いるのが好ましく、さらに、テクトロイドや酢酸セルロースなども好適に用いることができる。
【0026】
嵩上げ部材2は、同じ厚みを有して長方形の外観を呈する2枚の平板体3,3が、所定の間隙を存して相対向する重ね合わせ配置で、嵩上げ方向に対し直交方向(図の左右方向)の両側端が湾曲形状の薄肉連結部4,4を介して互いに連結されている。各平板体3,3は、図1(a)に2点鎖線で区分して図示したように、互いの相対向面とは反対面側に全面にわたり一様な薄い厚みの薄肉板部7が設けられているとともに、互いの相対向面側に、薄肉板部7の約2倍の厚みを有する厚肉板部8が設けられている。厚肉板部8には、前記直交方向に沿った等間隔の各位置にそれぞれ、2点鎖線で示す薄肉板部7との境界線上に頂角が位置する2等辺三角形の断面形状を有する多数の分割溝9が形成されている。これら分割溝9は、互いに平行で嵩上げ方向に延びる配置で形成されている。この各分割溝9は、前記直交方向の中央部において頂角の角度が最も大きい形状に形成され、中央部から両側方に向けて離れるにしたがって頂角の角度が除々に小さくなる形状に形成されている。各平板体3,3の両端近傍部にはそれぞれ、薄肉板部7から厚肉板部8の厚み方向の中間部まで延びる溝深さを有する係止溝10が嵩上げ方向に延びる配置で形成されている。この各係止溝10と薄肉連結部4との各々の間には、厚肉板部8とほぼ同じ厚みで三角形の断面形状を有する当接条部11が嵩上げ方向に延びる配置で形成されている。
【0027】
図3に示すように、この第1実施形態の浄化槽用嵩上げ枠1Aは、上述の嵩上げ部材2と2つの保形部材12,12とにより構成されており、保管時や運搬的には、図1に示すように嵩上げ部材2が2つの平板体3,3を重ね合わせ配置とした略平状の外形を呈する状態で取り扱われる。また、2つの保形部材12,12は、嵩上げ部材2の嵩上げ方向の高さと同じ長さを有する略レール形態である。したがって、この浄化槽用嵩上げ枠1Aは、広い保管スペースを確保することなしに管理することができるとともに、浄化槽の設置
場所に安価なコストで運搬することができる。
【0028】
つぎに、浄化槽の設置に際して前記浄化槽用嵩上げ枠1Aを所要形状に組み立てる手順について説明する。嵩上げ部材2における両側端の薄肉連結部4,4を図1(a)に示す折り返し湾曲形状から図2(a)に示す直線に近い弧状に変形させながら、両平板体3,3をこれの中央部が互いに離間して平面視で半円形状になるように湾曲させていき、嵩上げ部材2を図2に示すように円筒形状とする。この嵩上げ部材2は、硬質プラスチックを成形素材として成形加工されていることから或る程度の剛性を有しているにもかかわらず、大きな曲げ労力を要することなしに図1の平板状の外形から図2の円筒形状に容易に変形させることができる。すなわち、嵩上げ部材2の両側端の薄肉連結部4,4は、その厚みが薄いことから図1(a)の折り返し湾曲形状から図2(a)の略直線に近い弧状形状に比較的容易に変形して両平板体3,3の湾曲変形を促進するとともに、両平板体3,3は、厚肉板部8,8が多数の分割溝9で分割されていることから、薄肉板部7,7における多数の分割溝9との対向箇所のみの屈撓により両平板体3,3を湾曲形状に変形させることができる。このとき、容易に変形できない厚肉板部8は、分割溝9の対向溝側壁が互いに密接することで、結果として湾曲形状に変形されるだけであって、自体の何れの箇所も何ら変形されない。したがって、各分割溝9は、嵩上げ部材2を平板状の外形から円筒状に湾曲変形させることができる変形促進手段として機能する。
【0029】
嵩上げ部材2を変形させるとき、両平板体3,3は、断面形状が2等辺三角形の分割溝9の対向溝側壁が互いに密接して分割溝9が消失することにより、厚肉板部8,8が連続した円筒形状に湾曲変形する。すなわち、厚肉板部8,8は、分割溝9の消失した状態となったときに両平板体3,3が正確な半円筒形状となる。換言すれば、多数の分割溝9は、平板状の厚肉板部8,8を平面視で半真円形状に湾曲変形させることができる頂角を有する2等辺三角形の断面形状に形成されている。したがって、各分割溝9は、上述したように、嵩上げ方向に対し直交方向の中央部において頂角の角度が最も大きい形状で、中央部から両側方に向けそれぞれ離れるにしたがって頂角の角度が除々に小さくなる形状に形成されている。
【0030】
上述のように嵩上げ部材2が円筒形状に変形されたときには、図2(a)に示すように、両側端の各2つの当接条部11,11の先端面が互いに突き合わされることにより両側の薄肉連結部4,4が円筒体の一部を形作る弧状形状に保持されるとともに、突き合わせ状態の当接条部11,11の外側に、二つの係止溝10,10を互いに連通する係合凹部13が形成される。
【0031】
最後に、円筒形状となった嵩上げ部材2に2つの保形部材12,12が取り付けられる。図3に示すように、保形部材12は、円筒形状の嵩上げ部材2の内周面に当てがわれる帯状の内側固定片14と、嵩上げ部材2の外周面に取り付けられる外側固定片17と、内側固定片14と外側固定片17の各々の上端を連結する連結片18とが、金属または硬質プラスチックにより一体形成されている。外側固定片17は、円筒形の嵩上げ部材2の係合凹部13に嵌まり込む保持片部17aと、この保持片部17aの両端部に屈曲形成されて係止溝10,10に嵌まり込む係止片部17b,17bとを有している。
【0032】
この保形部材12は、円筒形状とされた嵩上げ部材2における薄肉連結部4の内周面に沿って内側固定片14を挿入すると同時に、嵩上げ部材2の係合凹部13に保持片部17aを、且つ係合凹部13の両端部の係止溝10,10に係止片部17b,17bをそれぞれ嵌め入れながら外側固定片17を嵩上げ部材2の外周面に沿わせて押し下げていき、内側固定片14および外側固定片17の各々の下端が嵩上げ部材2の下端部に到達したときに連結片18が円筒形状の嵩上げ部材2の上端面に接触して、2つの保形部材12,12が図2(a)に2点鎖線で示すように嵩上げ部材2に取り付けられる。
【0033】
これにより、図3に示すように、嵩上げ部材2の半円筒形状とされた2つの平板体3,3の連結箇所は、保形部材12の内側固定片14と外側固定片17の保持片部17aとにより内外から挟まれて補強された薄肉連結部4と2つの当接条部11,11とにより、円筒形状の一部を形作る平面視弧状に強固に保持される。また、薄肉連結部4は、これの両端側に位置する係止溝10,10に係止片部17b,17bが嵌合された外側固定片17により、外圧を受けた場合にも延びて切断されたりするのが確実に防止される。さらに、半円筒形状とされた2つの平板体3,3は、成形素材の硬質プラスチックによる剛性を有するとともに、全ての分割溝9の対向溝側壁が互いにそれぞれ密接されて連続した湾曲形状とされているので、外圧を受けたときにも、厚肉板部8における分割溝9で分割された各箇所が、分割溝9の密接状態の対向溝側壁を介して互いに突っ張り合って、変形後の半円筒形状を保持するように作用する。
【0034】
以上の説明から明らかなように、この浄化槽用嵩上げ枠1Aは以下のような種々の特長を有している。すなわち、2枚の平板体3,3が重ね合わせ配置で各々の両側端が薄肉連結部4,4を介し連結されて略平板状の外形となった嵩上げ部材2と、略レール形態の2つの保持部材12,12とにより構成されていることから、従来の嵩上げ枠のように1枚物の平板からなる嵩上げ部材よりも更に取扱いが容易であり、広い保管スペースが不要となり、運搬コストも低減できる。また、マンホール蓋を設置する地表面が傾斜している場合には、外形が平板状の嵩上げ部材2における2つの平板体3,3を重ね合わせ配置のままで同時に切断できるから、図1(b)に1点鎖線で示すように、単なる直線の切断線に沿って切断すればよく、従来の切断線を示した図6(d)との比較から明らかなように、切断長さが半分となり、且つ1本の直線からなる切断線に沿って切断するので、切断作業が格段に容易となる。さらに、嵩上げ部材2は、硬質プラスチックを成形素材として成形加工されていることから或る程度の剛性を有しているにもかかわらず、上述したように大きな曲げ労力を要することなしに平板状の外形から円筒形状に容易に変形させることができ、この円筒形状とした嵩上げ部材2に2つの保形部材12,12を取り付けるだけであるから、容易な作業で迅速に組み立てることができる。
【0035】
また、嵩上げ部材2は、2つの平板体3,3を、多数の分割溝9の対向溝側壁を互いに密接させることで平面視半円形状に湾曲変形させるので、平面視で正確な真円形となる円筒形状とすることができる。さらに、組み立て後の嵩上げ枠1Aは、2つの保形部材12,12により嵩上げ部材2の2つの薄肉連結部4,4の形成箇所が円筒形状を確実に保持するように補強され、嵩上げ部材2の2つの平板体3,3が、成形素材の硬質プラスチックによる剛性を有するとともに、全ての分割溝9の対向溝側壁が互いにそれぞれ密接されて連続した半円形状とされる。したがって、組み立て後の嵩上げ枠1Aは、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧を受けても円筒形状を確実に保持できる高い剛性を有したものとなる。
【0036】
なお、上述の第1実施形態では、嵩上げ部材2を硬質プラスチックによる成形加工により製作する場合を例示したので、高い剛性を有する2つの平板体3,3を円筒形状に湾曲変形するための変形促進手段として、2つの平板体3,3の厚み方向に薄肉板部7と厚肉板部8とを設けて、厚肉板部8に、2等辺三角形の断面形状を有する多数の分割溝9を設けた構成としている。したがって、嵩上げ部材2を例えば軟質プラスチックによる成形加工で製作するような場合には、変形促進手段を第1実施形態とは異なる構成とするのは勿論である。
【0037】
また、浄化槽の設置に際して、円筒状の嵩上げ枠を、これの下端開口縁部および上端開口縁部にそれぞれ下部マンホール枠および上部マンホール枠を嵌め込んで取り付ける工法が採用されることがある。このような工法によりマンホールを設置する場合には、実施形
態の保形部材12を省略してもよい。すなわち、嵩上げ部材2の2つの薄肉連結部4,4の形成箇所は、保形部材12を取り付けて補強しなくても、上下のマンホール枠に嵌め込まれて、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗して円筒形状に確実に保持されるからである。
【0038】
図4(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係る浄化槽用嵩上げ枠における嵩上げ部材20の未使用時の状態を示す平面図および正面図であり、図4では、図示の便宜上、全体として平板状の外観を呈する嵩上げ部材20を嵩上げ方向(図4(b)の上下方向)に立てた状態で見た場合を示してある。この嵩上げ部材20は、軟質プラスチックを成形素材としたプロー成形加工により一体成形されたものであり、成形素材としてはポリエチレンや塩化ビニル樹脂を用いるのが好ましい。
【0039】
この嵩上げ部材20は、重ね合わせ配置の2つの平板体21,21の両側端が薄肉連結部22,22を介して互いに連結された形状に成形加工されている。浄化槽の設置に際して嵩上げに使用する場合には、図5に示すように、2枚の平板体21,21を、成形素材の軟質プラスチックの軟性によって半円筒形状に容易に弾性変形させて、全体として円筒形状とすることができる。そして、円筒形状に変形させた嵩上げ部材20は、各平板体21,21における薄肉連結部22,22に対向する外周面に補強テーブ部材23を貼着して補強される。続いて、保形袋体24の内部に空気または水などの流体27を充満して封入することにより、各保形袋体24を、嵩上げ部材20を所定の円筒形状に保持するための外径を有する略円盤形状とする。この保形袋体24を、円筒形状とされた嵩上げ部材20の内部に所要個数だけ挿入する。したがって、この第2実施形態の浄化槽用嵩上げ枠1Bは、平板状の外形を有する嵩上げ部材20、補強テーブ部材23および保形袋体24により構成される。保形袋体24の使用個数は嵩上げ部材20の高さに対応して異なる。この浄化槽用嵩上げ枠1Bは、嵩上げ部材20が軟質剛性樹脂で形成されているが、円筒形状に変形させた状態の内部に、流体27を充満して所定の外径を有する円盤形状とされた保形袋体24が挿入されるので、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧を受けても嵩上げ部材20が確実に円筒形状に保持される。
【0040】
第2形態の浄化槽用嵩上げ枠1Bにおいても、第1実施形態と同様に、2枚の平板体21,21が2枚重ね状態で各々の両側端が薄肉連結部22,22を介し連結されて略平板状の外形となった嵩上げ部材20と、補強テーブ部材23と、流体27を封入する保形袋体24とから構成されているので、取扱いが容易であり、広い保管スペースが不要で、運搬コストも低減できる。また、マンホール蓋を設置する地表面が傾斜している場合には、外形が平板状の嵩上げ部材20の2枚重ねの平板体21,21を単なる直線の切断線に沿って同時に切断できるので、嵩上げ部材20の切断作業が格段に容易となる。さらに、嵩上げ部材20は、軟質プラスチックで加工成形されて円筒形状に容易に変形でき、この円筒形状の嵩上げ部材の内部に、流体27を充満した形保袋体24を挿入するだけであるから、容易な作業で迅速に組み立てることができる。
【0041】
また、嵩上げ部材20は軟性素材で形成されているが、形保袋体24を、流体27を充満したときに平面視で正確な円形に形成しておけば、嵩上げ部材20を正確な円筒形状に保持することができる。さらに、組み立て後の嵩上げ枠1Bは、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧を受けても、流体が充満された形保袋体24が嵩上げ部材20を内部から円筒形状を保持するように支持する。また、この嵩上げ枠1Bでは、コンクリートまたはアスファルトが固形化した後に、形保袋体24を嵩上げ部材20から取り出して内部の流体を放出することにより、形保袋体24を再利用できる利点がある。
【0042】
また、上述したように、浄化槽の設置に際して、円筒状の嵩上げ枠を、これの下端開口縁部および上端開口縁部にそれぞれ下部マンホール枠および上部マンホール枠を嵌め込ん
で取り付ける工法が採用されることがある。このような工法によりマンホールを設置する場合には、第2実施形態の保形袋体24を省略してもよい。すなわち、嵩上げ部材20の2つの薄肉連結部22,22の形成箇所は、保形袋体24を内部に挿入して補強しなくても、上下のマンホール枠に嵌め込まれて、コンクリートやアスファルトを打つときの外圧に抗して円筒形状に確実に保持されるからである。
【0043】
なお、本発明は、以上の実施形態で示した内容に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の浄化槽用嵩上げ枠は、浄化槽を設置する際に、埋設される浄化槽本体とマンホール蓋を設置する地表面との間を連通するマンホールの高さがが設置場所毎に異なる場合に、所要高さのマンホールを形成するために好適に用いられる。
【符号の説明】
【0045】
1A,1B 浄化槽用嵩上げ枠
2 嵩上げ部材
3 平板体
4 薄肉連結部
7 薄肉板部
8 厚肉板部
9 分割溝
12 保形部材
20 嵩上げ部材
21 平板体
22 薄肉連結部
23 補強テープ部材(補強部材)
24 保形袋体
27 流体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、
プラスチックによる成形加工により一体形成されてなり、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が可撓性を有する薄肉連結部を介し互いに連結された平板状の外形を有し、2つの前記平板体にそれぞれ半円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられた嵩上げ部材と、
使用に際して前記変形促進手段により円筒体に湾曲変形された前記嵩上げ部材に対し、前記薄肉連結部の形成箇所を前記円筒体の内外双方から挟み付けるように取り付けられて、前記薄肉連結部の形成箇所を前記円筒体の一部を形成する湾曲形状に保持する保形部材とを備えてなることを特徴とする浄化槽用嵩上げ枠。
【請求項2】
前記変形促進手段が、2つの前記平板体の互いの相対向面とは反対面側に設けられた薄肉板部と、前記平板体の互いの相対向面側に前記薄肉板部よりも大きな厚みに設けられた厚肉板部と、前記厚肉板部における前記薄肉板部との境界線上に頂角が位置する2等辺三角形の断面形状を有し、前記相対向面に向け開口する配置で形成されて前記厚肉板部を多数個に分割する多数の分割溝とを備えてなり、
前記嵩上げ部材が、使用に際して全ての前記分割溝の対向する溝側壁を互いに密接させることにより円筒体に湾曲変形されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の浄化槽用嵩上げ枠。
【請求項3】
多数の前記分割溝は、これらの対向溝側壁を互いに密接させたときに前記厚肉板部が円筒形状に変形されるように配設位置毎に異なる所定の頂角を有する2等辺三角形の断面形状に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の浄化槽用嵩上げ枠。
【請求項4】
浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、
プラスチックによる成形加工により一体形成された嵩上げ部材を備え、
前記嵩上げ部材が、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が薄肉連結部を介して互いに連結されてなる平板状の外形を有し、
2つの前記平板体にそれぞれ半円筒体に湾曲変形させることができる変形促進手段が設けられていることを特徴とする浄化槽用嵩上げ枠。
【請求項5】
浄化槽本体の上部開口に連結されて当該上部開口をマンホール蓋まで嵩上げする高さを有する浄化槽用嵩上げ枠であって、
プラスチックによる成形加工により一体形成されてなり、重ね合わせ配置の2つの平板体の各々の両側端が可撓性を有する薄肉連結部を介し互いに連結された平板状の外形を有する嵩上げ部材と、
使用に際して前記嵩上げ部材を円筒体に湾曲変形させたときに、前記薄肉連結部およびこれの周辺箇所に接合される補強部材とを備えてなることを特徴とする浄化槽用嵩上げ枠。
【請求項6】
内部に流体を充満することにより所定の径を有する円盤形状とされ、円筒体に湾曲変形された前記嵩上げ部材の内部に挿入されて当該嵩上げ部材を円筒体に保持する保形袋体をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の浄化槽用嵩上げ枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−6149(P2013−6149A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140488(P2011−140488)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(511155420)
【Fターム(参考)】