説明

浄水装置

【課題】本発明の目的は、河川水、地下水等から飲料水を得ることができる浄水装置を提供することにある。
【解決手段】本発明は、吸着材(I)を充填したカラム(I)および吸着材(II)を充填したカラム(II)を有する浄水装置であって、
吸着材(I)は、ポリマー(A1)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には活性炭の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A1)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマー(A1)マトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と活性炭微粒子とは実質的に接触していない構造を有し、
吸着材(II)は、ポリマー(A2)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、セル中には硝酸イオン選択吸着剤の微粒子が内包された吸着材(I)と同じ構造を有することを特徴とする浄水装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川水、湖沼水、ため池水、地下水、またはプール水等から飲料水を製造するための浄水装置に関する。さらに詳しくは地震等の大規模災害時に活用できる、多様な原水の処理に対応可能で、小型で可搬性に優れ、操作性が容易で、維持管理費も安価で、耐久性の高い機動的浄水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地震等の大規模災害時には、水道管の破壊損傷等により公水道が断水することが多く、飲料水の確保が必要となる。そのため公水道が断水した場合、特に災害直後においては河川水、湖沼水、ため池水、地下水、またはプール水等の原水を浄化し飲料水とすることが必要となる。大規模災害時には電力会社から送電される商用電源も停電することが多く、浄水装置の駆動源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関を用いる、あるいは人力で駆動できる装置が開発されつつある。
広範な原水から飲料水を製造する場合、有害な有機物のみならず有害なイオンを除去する必要があり、現状では逆浸透膜(RO膜)を用いる浄水システムが必要である。しかし、このシステムは、原水の水質に係らず浄水するシステムであり、安全ではあるが過重な動力、すなわち電力を必要とする。その他の浄水装置は、膜方式のみならずカラム方式も含めて、主に有害な有機物の除去を目的とするものであるが、これでは有害なイオンを含む原水、特に有害な硝酸イオンを水道水の水質基準値である10ppmを超過して含む地下水には対応できない。さらに、内燃機関を利用するものは燃料の確保が必要となる。一方、人力による方式の場合は、目詰まり等による圧力損失が高いため動力不足で飲料水を充分得られないという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明の目的は、大規模震災等の非常時において、被災直後の短期間、被災地の河川水、プール水、ため池水、地下水等広範な原水から飲料水を製造することができる浄水装置を提供することにある。また本発明の目的は、人力によって稼働することができる浄水装置を提供することにある。さらに本発明の目的は、カラムの目詰まりが発生し難く、長期に亘って飲料水の確保が可能な浄水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、河川水、プール水、ため池水、地下水等から効率的かつ簡便に飲料水を製造できる浄水装置の開発を鋭意検討した。水道水の水質基準の観点から原水の水質を測定あるいは調査した結果、河川水、ため池水では、主に有機質成分による水質の低下がみられた。一部地域では、鉄、あるいはアルミニウムが水質基準以上含まれるが、これらは主に不溶物として存在しており容易に、ろ別除去可能である。一方地下水は比較的良好な水質であるが、農業の肥料や生活排水により硝酸態窒素による汚染地域が存在する。この知見を基に、処理すべき原水の状況に的確に対応し、そのことにより、単純な構成と、簡単な運転操作のみを必要とし、動力を必要とせず、かつ高速処理が可能なことから小型化され可搬性に優れた、浄水装置の発明に至った。具体的に言えば、主に有害な有機物を除去するために、ポリマーマトリックス中に形成されたセル内に活性炭微粒子が内包され、活性炭微粒子はセルの内壁に固定されていない構造を有する吸着材(I)を用い、これを充填したカラムは目詰まりによる圧力損失の上昇が抑制され、長期に亘って低圧力で有機物を除去し浄水することができること、一方有害な硝酸イオンを除去するためには、活性炭の代わりに硝酸イオン選択吸着剤の微粒子が内包された以外は同じ構造を有する吸着材(II)を用いると有害な硝酸イオンを除去することが可能であり、さらに浄水能力に優れること、従って、これらのカラム(I)およびカラム(II)をともに具備した新しい浄水装置が得られることを見出すに至った。機動性という本来の意味から言えば、必ずしもカラム(I)およびカラム(II)を同時に使用する必要はなく、上述したごとく河川水、あるいはため池水を原水とする場合は有害な有機物を除去するためにカラム(I)のみを使用すればよく、一方地下水のように有害な有機物による水質低下が少なく逆に有害な硝酸イオンを除去するためにはカラム(II)のみを使用すれば十分である。本発明はこれらの知見に基づく。
【0005】
即ち、本発明は、吸着材(I)を充填したカラム(I)および吸着材(II)を充填したカラム(II)を有する浄水装置であって、
吸着材(I)は、ポリマー(A1)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には活性炭の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A1)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と活性炭微粒子とは実質的に接触していない構造を有し、
吸着材(II)は、ポリマー(A2)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には硝酸イオン選択吸着剤の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A2)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と硝酸イオン選択吸着剤微粒子とは実質的に接触していない構造を有する、
ことを特徴とする浄水装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の浄水装置は、河川水、ため池、地下水、プール水などから飲料水を製造することができる。また本発明の浄水装置は、人力によって稼働することができる。さらに本発明の浄水装置は、カラムの目詰まりが発生し難く、長期に亘って浄水するができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、有害な有機物を除去するための活性炭微粒子を含有する吸着材(I)を充填したカラム(I)および有害な硝酸イオンを除去するための硝酸イオン選択吸着剤の微粒子を含有する吸着材(II)を充填したカラム(II)を組み込んだ浄水装置である。以下これらのカラム(I)および(II)を中心に、詳述する。
【0008】
〈カラム(I)〉
カラム(I)には活性炭微粒子を含有する吸着材(I)が充填されている。カラム(I)は、円筒形のものが好ましい。直径は、好ましくは3〜100cm、高さは好ましくは10〜300cmである。カラム(I)の材質は、好ましくはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスまたは金属である。
本発明において吸着材(I)は、ポリマー(A1)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には活性炭微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A1)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と活性炭微粒子とは実質的に接触していない構造を有する。
【0009】
(ポリマー(A1))
吸着材(I)は、ポリマー(A1)により形成される。ポリマー(A1)として疎水性ポリマーおよび親水性ポリマーが挙げられる。疎水性ポリマーとして、アラミドポリマー、アクリルポリマー、ポリ乳酸などが挙げられる。
アラミドポリマーは、アミド結合の85モル%以上が芳香族ジアミンおよび芳香族ジカルボン酸成分よりなるポリマーが好ましい。その具体例としては、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド、ポリパラフェニレンイソフタルアミドを挙げることができる。アクリルポリマーは、85モル%以上のアクリロニトリル成分を含むポリマーが好ましい。共重合成分として、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリ酸メチル、および硫化スチレンスルホン酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種の成分が挙げられる。
【0010】
(細孔)
吸着材(I)は、細孔を有するポリマー(A1)マトリックスにより形成されている。細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通しており、細孔同士が連通した網目構造を形成している。細孔の孔径は1nm〜1μm、好ましくは10nm〜500nmの範囲にある。細孔は、ドープをポリマー(A1)の貧溶媒である溶媒(D)を含有する凝固液中で凝固させることによりスピノーダル現象により形成される。細孔は、走査型電子顕微鏡写真、透過型電子顕微鏡写真により観察することができる。
【0011】
(セル)
ポリマー(A1)マトリックス中には複数のセルが存在する。セル中には活性炭微粒子が内包されている。セルの形状は一定ではない。大きさは活性炭微粒子を含むことが出来る大きさである。セルの内壁と活性炭微粒子は実質的に接触していない。即ち本発明の吸着材においては、セルの内壁と活性炭微粒子との間には空間が存在し、活性炭微粒子は例えて言えば鈴の珠のようにセル中で内壁に接着していない。
【0012】
(活性炭)
活性炭粒子の粒径は、好ましくは100nm〜500μm、より好ましくは100nm〜100μm、さらにより好ましくは100nm〜50μmである。さらに好ましくは表面が親水性のものが好ましい。
【0013】
(吸着材(I)の形状)
吸着材(I)は、球状、楕円状のような塊状のもの、紐状、パイプ状、中空糸状のような繊維状のもの、また膜状のものが好ましい。繊維状のものは、直径0.1〜2mm、長さ1〜1000mm程度であることが好ましい。塊状のものは、球に換算した直径が0.1〜50mmであることが好ましい。膜状のものは厚さ0.1〜5mmであることが好ましい。
【0014】
(吸着材(I)の製造)
吸着材(I)は、以下の方法(以下、方法1)で製造することができる。即ち、以下の条件を具備するドープおよび凝固液を用い、ドープを凝固液中で凝固させ製造することができる。
(1)ドープは、ポリマー(A1)、溶媒(B)、およびポリマー(C)で被覆された活性炭微粒子を含有する。
(2)凝固液は、ポリマー(A1)の貧溶媒である溶媒(D)を含有する。
(3)ポリマー(C)は、ポリマー(A1)と非相溶である。
(4)溶媒(B)は、ポリマー(A1)の良溶媒であり、かつ、ポリマー(C)の貧溶媒である。
【0015】
(ドープ)
ポリマー(A1)、活性炭は上述の通りである。この方法では、活性炭微粒子をポリマー(C)で被覆する。ポリマー(C)は、ポリマー(A1)と非相溶のポリマーである。非相溶とは、ポリマー(A1)とポリマー(C)を混合した時に相分離するものを言う。より具体的には異種のポリマー分子が、分子オーダーで全く混合せず相分離しているか、相分離していても界面で互いに交じり合った状態にあるか、相分離していても互いの相の内部では異種のポリマー同士が分子オーダーで混合している状態のことを言う。ポリマー(C)として、澱粉糊などの水溶性接着剤、ポリビニルアルコール、ゼラチン、片栗粉などが挙げられる。
ポリマー(A1)が、アラミドポリマー、アクリルポリマー、ポリ乳酸などの疎水性ポリマーのとき、ポリマー(C)は、澱粉糊のような水溶性接着剤であることが好ましい。被覆は溶融したポリマー(C)中に活性炭微粒子を入れて攪拌して行なうことが出来る。被覆の厚さは、10nm〜10mmで好ましくは100nm〜1mmである。
【0016】
溶媒(B)は、ポリマー(A1)の良溶媒であり、且つポリマー(C)の貧溶媒である。良溶媒とは一般に言われるように、ポリマーに対し大きな溶解能を有する溶媒である。貧溶媒とは一般に言われるように、ポリマーに対し溶解能の小さい溶媒である。
たとえば、ポリマー(A1)がポリメタフェニレンイソフタルアミドで、ポリマー(C)が澱粉糊の場合、溶媒(B)はN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が好ましい。またポリマー(A1)がアクリルポリマーで、ポリマー(C)が澱粉糊の場合、溶媒(B)はジメチルスルホオキサド(DMSO)が好ましい。さらにはポリマー(A1)がポリ乳酸で、ポリマー(C)が澱粉糊の場合、溶媒(B)はジクロロメタン(DCM)が好ましい。
【0017】
ドープは、好ましくは100質量部のポリマー(A1)に対し、100〜10,000質量部、より好ましくは1,000〜5,000質量部の溶媒(B)を含有する。活性炭は、ポリマー(A1)100質量部に対し、好ましくは100〜10,000質量部、さらに好ましくは100〜1900質量部である。ポリマー(C)は、活性炭100質量部に対し、好ましくは10〜1,000質量部、さらに好ましくは10〜500質量部である。
ドープの温度は、好ましくは5〜80℃、さらに好ましくは20〜50℃である。ドープは、溶媒(B)にポリマー(A1)を混入し、充分に攪拌して溶解させた後に、ポリマー(C)で被覆した活性炭を添加しても良いし、溶媒(B)中にポリマー(A1)とポリマー(C)で被覆した活性炭を同時に混入させても良い。
【0018】
(凝固液)
凝固液は、ポリマー(A1)の貧溶媒である溶媒(D)を含有する。貧溶媒とは一般に言われるように、ポリマー(A1)に対し溶解能を僅かしか持たない溶媒である。ポリマー(A1)がポリメタフェニレンイソフタルアミドであるとき、溶媒(D)は水が好ましい。またポリマー(A1)がポリ乳酸であるとき、溶媒(D)はミネラルオイルが好ましい。凝固液は、好ましくは50〜100質量%、より好ましくは85〜100質量%の溶媒(D)を含有する。他の成分は、N−メチル−2−ピロリドンやジメチルスルホオキサドである。
【0019】
凝固液は、界面活性剤を含有していても良い。界面活性剤としてアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤として、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、炭素数12〜16の直鎖モノアルキル第4級アンモニウム塩、炭素数20〜28の分岐アルキル基を有する第4級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキル基およびアシル基が8〜18個の炭素原子を有するアルキルアミンオキシド、カルボベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン、アミドスルホベタイン等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド、好ましくはエチレンオキシド(EO)等を挙げることができる。界面活性剤の含有量は、溶媒(D)100質量部に対し、好ましくは0.05〜30質量部、さらに好ましくは5〜10質量部である。凝固液の温度は、好ましくは10〜80℃、さらに好ましくは20〜50℃である。
この方法によれば、いわゆるスピノーダル分解によって、ポリマー(A1)マトリックス中に連続した孔径1nm〜1μm程度の網目構造の細孔が形成される。
【0020】
本発明で用いる吸着材を得るには特殊な装置は不要である。塊状の吸着材は、ドープを、凝固液中に添加することにより製造することができる。例えば、ドープを凝固液中にスプレー、注射器などで滴下させるだけでよい。また、繊維状の吸着材は、凝固液中にノズルで吐出して巻き取ることで製造できる。また、繊維状、紐状、パイプ状の吸着材は、空中からマイクロシリンジ等でドープを吐出しながらマイクロシリンジ等を水平に移動させて、ドープを凝固液中に投入することにより得ることもできる。また、膜状吸着材はキャリア物質上にドープを塗布し凝固液に浸漬することで製造できる。これらの場合、スプレーノズルの口径、塗布厚みなどを変えることにより、吸着材の径や厚みを任意に調整することが可能である。
【0021】
ドープを凝固液中で凝固させると、得られる吸着材中にはセルが形成され、セル中には、ポリマー(C)で被覆された活性炭微粒子が内包されている。
成形体をポリマー(C)の良溶媒である溶媒(E)で洗浄することによりセル中に活性炭が内包され、セルの内壁と活性炭が実質的に接触していない吸着材が得られる。溶媒(E)として水が挙げられる。
好ましいポリマーおよび溶媒の組み合わせとして、下記表1に示す組合せが例示できる。
【0022】
【表1】

【0023】
また活性炭がポリマー(A1)より大きく外れた疎水性または親水性を示す場合、吸着材は、以下の方法で製造することができる(方法2)。即ち、以下の条件を具備するドープおよび凝固液を用い、ドープを凝固液中で凝固させ製造することができる。
(1)ドープは、ポリマー(A1)、ポリマー(A1)の良溶媒である溶媒(B)、および活性炭微粒子を含有する。
(2)凝固液は、ポリマー(A1)の貧溶媒である溶媒(D)を含有する。
(3)ドープ中の、ポリマー(A1)は疎水性ポリマーである。
ポリマー(A1)、溶媒(B)、溶媒(D)については、第1の態様と同じである。
【0024】
方法2においては、ポリマー(C)を使用しない。また、ポリマー(A1)は疎水性ポリマーであり、活性炭はポリマー(A1)より大きく外れた疎水性または親水性を呈するものが好ましい。疎水性とより親水性の組み合わせのためポリマー(A1)と活性炭は互いに、はじき合う性質を有するため、セルの内壁と活性炭微粒子が実質的に接触していない、いわゆる鈴型構造が構成される。
【0025】
疎水性ポリマーとして、ポリメタフェニレンイソフタルアミドが挙げられる。ドープは、100質量部のポリマー(A1)に対し、好ましくは100〜10,000質量部、より好ましくは1,000〜5,000質量部の溶媒(B)を含有する。活性炭は、ポリマー100質量部に対し、好ましくは100〜10,000質量部、さらに好ましくは100〜1900質量部である。
凝固液は、方法1の態様と同じである。
ポリマー(A1)が、ポリメタフェニレンイソフタルアミドであり、溶媒(B)がN−メチル−2−ピロリドン(NMP)であり、溶媒(D)が水であることが好ましい。ポリマー(A1)がアクリルポリマーであり、溶媒(B)がジメチルスルホオキサド(DMSO)であり、溶媒(D)が水であることが好ましい。好ましいポリマーおよび溶媒の組み合わせとして、下記表2に示す組合せが例示できる。
【0026】
【表2】

【0027】
〈カラム(II)〉
カラム(II)は吸着材(II)を充填する。カラム(II)は、円筒形のものが好ましい。直径は、好ましくは3〜100cm、高さは好ましくは10〜300cmである。カラム(II)の材質は、好ましくはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスまたは金属である。
吸着材(II)は、ポリマー(A2)マトリックス中に形成された、複数のセルを有し、
(1)セル中には硝酸イオン選択吸着剤の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A2)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマー中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と硝酸イオン選択吸着剤微粒子とは実質的に接触していない構造を有する。
【0028】
硝酸イオン選択吸着剤は、下記式(1)
Mg1−xAl(OH)(Clx−ny(An−・mHO (1)
で表わされる層状複水酸化物であることが好ましい。
式(1)中、xは0.15<x<0.34、好ましくは0.16<x<0.20を満たす正数である。An−はn価の陰イオンである。An−としてCO2−、SO2−が挙げられる。yは正数である。mは0.1<m<0.7である。
層状複水酸化物の平均粒径は、好ましくは100nm〜3μm、より好ましくは200nm〜2μm、さらにより好ましくは400nm〜800nmである。
式(1)で表される層状複水酸化物は、塩化マグネシウムと塩化アルミニウムとを所定のモル比{式(1)中で(1−x)/x}で含む混合溶液と、水酸化ナトリウム溶液とを所定の流量速度で混合攪拌し、生成した懸濁物をさらにオートクレーブ中で、150〜180°Cで水熱処理することにより得られる。水熱処理により、結晶性の高い層状複水酸化物が得られ、これにより硝酸イオン選択性が向上する。
【0029】
吸着材(II)は、ポリマー(A2)により形成される。ポリマー(A2)は、ポリマー(A1)の項で説明したものから選ばれる。ポリマー(A2)はポリマー(A1)と同じものでもよい。
吸着材(II)の細孔、セルの構造、使用に好適な形状は吸着材(I)と基本的に同じである。吸着材(II)の製造は、硝酸イオン選択吸着剤である前記式(1)に示す層状複水酸化物が親水性であるため、吸着材(I)の製造法として既に述べた方法2に準じて行うことができる。
【0030】
〈フィルタ(I)〉
本発明の浄化装置は、カラム(I)の一次側に孔径40〜60μmのフィルタ(I)を有することが好ましい。フィルタ(I)は、固形物を除去するために設ける。
【0031】
〈フィルタ(II)〉
本発明の浄化装置は、孔径0.5〜2μmのフィルタ(II)を有することが好ましい。フィルタ(II)は、クリプトスポリジウムを除去するために設ける。フィルタ(II)は、カラム(I)およびカラム(II)の一次側または二次側に設けることが好ましい。
【0032】
〈ポンプ〉
本発明の浄水装置は、原水側(一次側)にポンプを有する。本発明の浄水装置は、圧力損失が小さいので手動ポンプで運転できる。状況に応じて、動力ポンプを使用してもよい。
【0033】
〈導管〉
ポンプ、フィルタ(I)、フィルタ(II)、カラム(I)、およびカラム(II) は、導管により連結される。
【0034】
〈好ましい態様〉
本発明の浄水装置の好ましい態様として、図1に示す配置が例示できる。図1は、ポンプ(図中1)、フィルタ(I)(図中3)、フィルタ(II)(図中4)、カラム(I)(図中5)およびカラム(II)(図中6)がこの順序に配列され、互いに導管で連結されている浄水装置である。また本発明の浄水装置の好ましい態様として、図2に示す配置が例示できる。図2では、ポンプ(図中1)、フィルタ(I)(図中3)、カラム(I)(図中5)、カラム(II)(図中6)およびフィルタ(II)(図中4)がこの順序に配列され、互いに導管で連結されている。
【0035】
本発明の浄水装置は、必ずしもカラム(I)とカラム(II)を同時に使用する必要はなく、原水の水質に応じて、有害な有機物が除去対象の場合は、カラム(I)のみを用い、有害な硝酸イオンが除去対象の場合は、カラム(II)のみを用いればよい。有害な有機物および硝酸イオンがともに除去の対象の場合のみ、カラム(I)とカラム(II)を同時に使用する。これらの浄水方式の切替は、図1および図2に示すバルブ(図中7〜10)の操作で容易にできる。この意味でも、原水の状況に応じて対応が可能であり、省エネルギー的であり、かつ省資源的である。
【0036】
本発明の浄水装置は、カラム(I)およびカラム(II)の一次側および二次側に切り替えバルブを有し、カラム(I)のみ、カラム(II)のみ、またはこれらの双方を浄水処理に使用できる構造であることが好ましい。従って図1および図2に示す装置において、カラム(I)のみ、カラム(II)のみ、またはこれらの双方を浄水処理に使用できる構造であることが好ましい。
原水(図中2)は、浄水装置により浄化され処理水(図中11)となる。
【0037】
(運転条件)
本発明の機動的浄化装置の被処理流体として、河川水、プール水、湖沼水、雨水、緊急用貯留水、地下水等が挙げられる。
これら原水と吸着材との接触は、空塔速度(SV)が1〜50hr−1程度であることが好ましい。人力での送水を考慮した場合、圧力は、1気圧から、最大3気圧程度までが好ましい。
【実施例】
【0038】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものではない。実施例において用いた装置、方法は以下のとおりである。
【0039】
(1)平均二次粒子径測定
レーザ回折散乱法粒度分布測定装置MT―3300(日機装(株)製))を用いて測定した。
(2)BET法比表面積の測定
湯浅アイオニクス(株)製の12検体全自動表面測定装置マルチソーブ−12で測定した。
(3)粒子構造の解析
X線回折により行なった。
方法:Cu−Kα、角度(2θ):5〜65°、ステップ:0.02°、スキャンスピ−ド:4°/分、管電圧:40kV、管電流:20mV。
装置:RINT2200VX線回折システム(理学電機(株)製)
(4)成分分析
MgO、Alキレート滴定法による。
CO:JIS R9101に準ずる方法による
Cl:ホルハルト法による
【0040】
<参照例1>吸着材(I)の調製
(ドープの調製)
室温で、100重量部のポリメタフェニレンイソフタルアミド(PMPIA)を1,080重量部のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、ポリマー溶液を作成し、攪拌棒で全体を充分に攪拌してペースト状にした。このペースト状混練物を、PMPIA100質量部に対し、粉末活性炭(日本エンバイロケミカル製、製品名白鷺C、粒径70ミクロンアンダー)を200質量部の割合になるように、ポリマー溶液に添加して、さらに攪拌棒で全体が均一に白濁するまで充分に攪拌しドープを調製した。
(凝固液の調製)
室温で、水100重量部に陰イオン性界面活性剤(花王株式会社製、製品名 エマール0)を1質量部加え、充分に溶解するまで攪拌して凝固液を調製した。
【0041】
(成形加工)
室温でドープを口金より凝固液中に吐出させ、これを巻き取ることで、径1mmの繊維状成形体を得た。
【0042】
(洗浄)
得られた繊維状成形体を、2〜3mm長に切断し、水中で、80℃、4時間加温して洗浄し、図3に示す構造を有する繊維状の活性炭吸着材を得た。ポリマーマトリックスaは数十〜数百nmの連通する孔を有し、活性炭微粒子cを内包している。活性炭微粒子cはポリマーaとは実質的に接触せず、ポリマーaとの間に0.5〜1μmの隙間bを有している。
【0043】
<参照例2>硝酸イオン選択吸着剤の調製
1m反応槽に1.36mol/LのMgCl水溶液331Lおよび2.0mol/LのAlCl水溶液50Lを入れ、室温下で攪拌しつつ3.4NのNaOH水溶液334Lを約15分間で注加した。
さらに30分間攪拌後、沈殿生成物を170℃で8時間水熱反応させた。懸濁液を室温まで冷却後、濾過、水洗および105℃で41時間熱風乾燥して吸着剤を得た。
吸着剤は粉末X線回折(図4)、組成分析からMg−Al型(Mg/Al=4.2、すなわち前記式(1)でx=0.19)の層状複水酸化物であり、層間距離にあたる(003)面の面間隔d003は0.8122nmであった。また、モル比 MgO:Al:Cl:CO=8.40:1.00:1.83:0.18であった。本吸着剤の粒径をレーザ回折散乱法で測定した結果、平均粒径が0.589μmで、BET法による比表面積は14.9m/gであった。
【0044】
<参照例3>吸着材(II)の調製
(ドープの調製)
室温で、100重量部のポリメタフェニレンイソフタルアミド(PMPIA)を1080重量部のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解させて、ポリマー溶液を作成し、攪拌棒で全体を充分に攪拌してペースト状にした。このペースト状混練物を、PMPIA100質量部に対し、参照例2で示した硝酸イオン選択吸着剤を200質量部の割合になるように、ポリマー溶液に添加して、さらに攪拌棒で全体が均一に白濁するまで充分に攪拌しドープを調製した。
【0045】
(凝固液の調製)
室温で、水100重量部に陰イオン性界面活性剤(花王株式会社製、製品名 エマール0)を1質量部加え、充分に溶解するまで攪拌して凝固液を調製した。
【0046】
(成形加工)
室温でドープを口金より凝固液中に吐出させ、これを巻き取ることで、径1mmの繊維状成形体を得た。
【0047】
(洗浄)
得られた繊維状成形体を、2〜3mm長に切断し、水中で、80℃、4時間加温して洗浄し、図5に示す構造を有する繊維状の硝酸イオン選択吸着材を得た。ポリマーマトリックスdは数十〜数百nmの連通する孔を有し、硝酸イオン選択吸着剤の微粒子fを内包している。硝酸イオン選択吸着剤の微粒子fはポリマーマトリックスdとは実質的に接触せず、ポリマーマトリックスdとの間に0.5〜1μmの隙間eを有している。
【0048】
<実施例1>
ため池水として三郎池(香川県)の水を使用した。その水質検査を外部機関(水道法20条第3項登録検査機関)で実施した。その結果を表3に示す。一般細菌、大腸菌を除けば、臭気、色度が飲料水の基準から不適である。他の測定項目は基準値以下であることが確認された。
【0049】
<実施例2>
フィルタ(I)および(II)、カラム(I)および(II)を図1のように配置し、直径10mmのチューブで連結し、浄化装置を組み立てた。実施例1で示したため池水の処理を行う場合、硝酸態窒素および亜硝酸態窒素の濃度は水道水質基準値10ppm以下であるので、図1に示すバルブの操作により、浄化中の水がフィルタ(I)および(II)、カラム(I)の順の流路を構成し、この原水の場合には不要なカラム(II)は流路から除外した。
フィルタ(I)として、ネットアンドサービス社製、ワインドタイプカートリッジフィルタ、TPK250−50を用いた。フィルタ(II)として、ネットアンドサービス社製、セラミックフィルター、CRE−10を用いた。ポンプとして、イワキ社製定量ポンプ、EH型を用いた。
参照例1で得られた吸着材(I)すなわち活性炭吸着材を内径30mm、長さ100mmの透明カラムに充填しカラム(I)とした。活性炭吸着材の充填量は10.3gであり、そのうち活性炭は6.9gであった。
【0050】
(浄水試験)
実施例1で示した三郎池(香川県)の水を、ポンプで、空塔速度20hr−1、線速度2mhr−1で通水した。浄化装置出口側の水を採取した。次亜塩素酸ナトリウムを添加後、水質を実施例で示した外部機関で測定した。
【0051】
(分析結果)
連続通水処理24時間時点での処理水の分析結果を、処理前の結果と合わせて表3に示す。表3から、味、臭気、色度も水道水質基準に適合し、かつ一般細菌、大腸菌も陰性である。なお、連続通水処理1時間時点での圧力損失は6kPaであった。表3から明らかなように、本発明の浄水装置によれば、圧力損失が少なく、臭気、色度、TOC、濁度を比較的容易に低減でき、味も異常ないことから、飲料水を製造することができる。
【0052】
【表3】

【0053】
<実施例3>
フィルタ(I)および(II)、カラム(I)および(II)を図1のように配置し、直径10mmのチューブで連結し、機動的浄化装置を組み立てた。地下水の処理を行う場合、硝酸態窒素および亜硝酸態窒素は水道水質基準値10ppm以上の場合があるので、図1に示すバルブの操作により、浄化中の水がフィルタ(I)および(II)、カラム(I)および(II)の順の流路を構成した。
フィルタ(I)として、ネットアンドサービス社製、ワインドタイプカートリッジフィルタ、TPK250−50を用いた。フィルタ(II)として、ネットアンドサービス社製、セラミックフィルター、CRE−10を用いた。ポンプとして、イワキ社製定量ポンプ、EH型を用いた。
【0054】
参照例1で得られた吸着材(I)すなわち活性炭吸着材を内径30mm、長さ100mmの透明カラムに充填しカラム(I)とした。活性炭吸着材の充填量は10.3gであり、そのうち活性炭は6.9gであった。
参照例3で得られた吸着材(II)すなわち硝酸イオン選択吸着材を内径30mm、長さ100mmの透明カラムに充填しカラム(II)とした。硝酸イオン選択吸着材の充填量は12gであり、そのうち硝酸イオン選択吸着剤微粒子は8gであった。
【0055】
(浄水試験)
丸亀市(香川県)の一般家庭の井戸から採取した地下水を、ポンプで、空塔速度180hr−1、線速度171mhr−1で通水した。浄水装置出口側の処理水を採取し分析した。
【0056】
(分析結果)
原水、連続通水処理20分時点の処理水の分析結果を表4に示す。原水の地下水では硝酸態窒素および亜硝酸態窒素が水道水質基準値の10ppmを超過しているにもかかわらず、処理水中の硝酸態窒素および亜硝酸態窒素は水質基準値以下である。地下水の場合、実施例1および2で示したため池水の場合と異なり、TOC、濁度、色度は原水自体が水質基準値以下である。表4から明らかなように、本発明の浄水装置によれば、圧力損失が少なく、有害な硝酸態窒素および亜硝酸態窒素を容易に水質基準値以下に低減でき、飲料水を製造することができる。
【0057】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の浄水装置は、大震災等の非常時あるいは緊急時の浄水装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の浄水装置の一例である。
【図2】本発明の浄水装置の一例である。
【図3】参照例1で得られた繊維状吸着材を50nmの切片にして撮影した透過型電子顕微鏡写真である。
【図4】参照例2で得られた硝酸イオン選択吸着剤のX線回折パターンである。
【図5】参考例3で得られた繊維状吸着材を50nmの切片にして撮影した透過型電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
【0060】
a 連通孔を有するポリマーマトリックス
b 隙間
c 活性炭微粒子
d 連通孔を有するポリマーマトリックス
e 隙間
f 硝酸イオン選択吸着剤微粒子
1 ポンプ
2 原水
3 フィルタ(I)
4 フィルタ(II)
5 カラム(I)
6 カラム(II)
7 三方バルブ(I)
8 三方バルブ(II)
9 三方バルブ(III)
10 三方バルブ(IV)
11 処理水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸着材(I)を充填したカラム(I)および吸着材(II)を充填したカラム(II)を有する浄水装置であって、
吸着材(I)は、ポリマー(A1)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には活性炭の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A1)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と活性炭の微粒子とは実質的に接触していない構造を有し、
吸着材(II)は、ポリマー(A2)マトリックス中に形成された複数のセルを有し、
(1)セル中には硝酸イオン選択吸着剤の微粒子が内包され、
(2)ポリマー(A2)マトリックス中には細孔が存在し、細孔は他の細孔とポリマーマトリックス中で連通し、それらの孔径が1nm〜1μmの範囲にあり、
(3)セルの内壁と硝酸イオン選択吸着剤の微粒子とは実質的に接触していない構造を有する、
ことを特徴とする浄水装置。
【請求項2】
ポリマー(A1)が、ポリメタフェニレンイソフタルアミドである請求項1記載の浄水装置。
【請求項3】
ポリマー(A2)が、ポリメタフェニレンイソフタルアミドである請求項1記載の浄水装置。
【請求項4】
硝酸イオン選択吸着剤が下記式(1)で表される化合物である請求項1記載の浄水装置。
Mg1−xAl(OH)(Clx−ny(An−・mHO (1)
(式中、xは0.15<x<0.34を満たす正数であり、An−はCl以外のn価の陰イオンであり、yは正数であり、mは0.1<m<0.7を満たす正数である。)
【請求項5】
吸着材(I)は繊維状、膜状または塊状であり、吸着材(II)は繊維状、膜状または塊状である請求項1記載の浄水装置。
【請求項6】
カラム(I)の一次側に孔径40〜60μmのフィルタ(I)を有する請求項1〜5の何れか一項に記載の浄水装置。
【請求項7】
孔径0.5〜2μmのフィルタ(II)を有する請求項1〜6の何れか一項に記載の浄水装置。
【請求項8】
ポンプ、フィルタ(I)、フィルタ(II)、カラム(I)、カラム(II)がこの順序に配列され、互いに導管で連結されている請求項1〜7の何れか一項に記載の浄水装置。
【請求項9】
ポンプ、フィルタ(I)、カラム(I)、カラム(II)およびフィルタ(II)がこの順序に配列され、互いに導管で連結されている請求項1〜7の何れか一項に記載の浄水装置。
【請求項10】
カラム(I)のみ、カラム(II)のみ、またはこれらの双方を浄水処理に選択できる請求項8に記載の浄水装置
【請求項11】
カラム(I)のみ、カラム(II)のみ、またはこれらの双方を浄水処理に選択できる請求項9に記載の浄水装置

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−195879(P2009−195879A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42924(P2008−42924)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)経済産業省四国経済産業局、平成19年度地域新生コンソーシアム研究開発事業(分離機能性ナノ粒子の非接触複合化による機動的浄水システム開発)に関する委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(592091596)帝人エンジニアリング株式会社 (21)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【出願人】(592197108)徳島県 (30)
【出願人】(000162489)協和化学工業株式会社 (66)
【Fターム(参考)】