浴室用カウンター
【課題】 洗面器を置くための洗面器置き部を上面に形成している浴室用カウンターにおいて、洗面器を前方又は後方に滑らすことなく安定した姿勢で置くことができ、また洗面器置き部を汚れにくくし、掃除を容易化できると共に、意匠性も良くなるようにする。
【解決手段】 洗面器1を置くための洗面器置き部2を、上面3に形成する。洗面器置き部2を、断面略円弧状に張り出して脚1a付き洗面器1を支持可能に形成する。この場合、洗面器置き部2の輪郭を円形状に形成し、この洗面器置き部2の周りを、洗面器置き部2から流れ落ちる水の排水路7に形成するのが良い。
【解決手段】 洗面器1を置くための洗面器置き部2を、上面3に形成する。洗面器置き部2を、断面略円弧状に張り出して脚1a付き洗面器1を支持可能に形成する。この場合、洗面器置き部2の輪郭を円形状に形成し、この洗面器置き部2の周りを、洗面器置き部2から流れ落ちる水の排水路7に形成するのが良い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浴室用カウンターに関し、更に詳しくは入浴時に洗面器等を載置して使用する浴室用カウンターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のカウンターは、通常、上面が洗い場側に向かって下り勾配に形成され、洗面器が洗い場に滑り落ちることを防止するための凸段差部が、上面の前端に形成されていた。
而して、この従来品の場合は、凸段差部が排水経路上に突き出されているため、この凸段差部の周辺が汚れ易い、という問題点があった。従って従来品を使用すると、掃除の手間暇が増加し、凸段差部によって上面の美感が害されるのを避けられなかった。
【0003】
また従来この種のカウンターとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
この従来品は、洗面器の載置箇所である上面を後方に下り傾斜状に形成し、上面の水を、一旦、後側(奥側)に流してから、載置箇所の左右側に形成した溝状の排水案内流路で洗い場側に戻して排水するよう形成している。
【0004】
而して特許文献1に記載の従来品は、上記の通り、上面が後方に下り傾斜状に形成されているため、洗面器を上面に置くと、洗面器が後側(壁側)に滑って移動し易かった。
従って従来品を使用すると、洗面器の位置が入浴者から遠くなり、入浴者は腕を伸ばしたり、身体を前傾させなければならないという不便があり、使い勝手が悪いものであった。
またこの従来品の場合は、上面に排水案内流路が溝状に形成されていたから、この箇所が汚れ易かった。従って従来品によると、掃除の手間暇が増え、また溝状の段差によって上面の美感が害される、という問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3202180号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、洗面器を置くための洗面器置き部が上面に形成されている浴室用カウンターにおいて、洗面器を前方又は後方に滑らすことなく安定した姿勢で置くことができ、また洗面器置き部を汚れにくくし、掃除を容易化できると共に、意匠性も良くなるよう形成した浴室用カウンターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、洗面器1を置くための洗面器置き部2が上面3に形成されている浴室用カウンターであって、上記の洗面器置き部2が、断面略円弧状に張り出されて脚1a付き洗面器1を支持可能に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
ここで、断面略円弧状とは、円弧には限られず、円錐面形状も含まれる、ということを意味する。洗面器置き部2の輪郭は、円形状には限られず、例えば楕円形状でも良い。本発明は、洗面器1を載置し易くなるよう、洗面器置き部2の中央2a(図2参照)を頂点に選定するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0009】
またここで、脚1a付き洗面器1を支持可能に形成され、とは、洗面器1を載置したとき、洗面器置き部2の頂点が洗面器1の底を突き上げて洗面器1の脚1aを浮かせることがないよう形成されている、ということを意味する。
【0010】
なお、本発明の場合、洗面器1の外形状は、自由である。また脚1aは、通常、洗面器1の底面に円環形に形成されるが、脚1aの間から水切りできるよう、突起状に形成されているのでも良い。
【0011】
而して、本発明は、図2、図4に示されるように、洗面器置き部2の輪郭が円形状に形成され、この洗面器置き部2の周りが、洗面器置き部2から流れ落ちる水の排水路7に形成されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2から流れ落ちる水を、排水用の特別な溝を講じることなく、洗面器置き部2の周りから洗い場4側又は壁側に導いて排水できるからである。またこの場合は、洗面器置き部2の輪郭が円形状のため、洗面器置き部2の中央2aが頂点になり、洗面器1を前後左右のバランスが良い状態で置くことができるからである。
【0012】
またこの場合、本発明は、洗い場4側の前端5の高さが、奥側の後端6の高さより低く形成されると共に、上記の前端5と後端6が左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、上面3の水を洗い場4側に、排水距離を最短状態で、迅速に排水できるからである。またこの本発明品は、デザインがシンプルで、製造、加工が容易になり、また整然とした印象を見る者に与えることができるからである。
【0013】
また本発明は、上面3において最も高い位置が、洗面器置き部2の頂点に選定されているのが好ましい(請求項4)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2の頂点を中心に、上面3が水切り、水捌けされ、掃除を楽に且つ容易にできるからである。
【0014】
また本発明は、洗面器置き部2と、上面3とが、なだらかに接続されているのが好ましい(請求項5)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2と上面3の接続箇所に汚れがつきにくくなり、掃除を一層容易化できるからである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、このように洗面器を置くための洗面器置き部が、断面略円弧状に張り出されて脚付き洗面器を支持可能に形成されているものである。
従って本発明によれば、洗面器を、前方又は後方に滑らすことなく、洗面器置き部に安定的に置くことができる。
また本発明は、洗面器置き部から水が四方八方に満遍なく流れ落ち、洗面器置き部が膨らみ状に露出しているから、洗面器置き部に汚れがつきにくくなり、掃除を容易化でき、意匠性も良くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の浴室用カウンターの好適な一実施形態を示す使用状態時の要部正面図である。
【図2】同上カウンターの斜視図である。
【図3】同上カウンターの使用状態時の側面図である。
【図4】同上カウンターの平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】同上カウンターの他の実施形態を示す平面図である。
【図8】同上カウンターの更に他の実施形態を示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX線における要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための好適な一実施形態を、添付図面に従って説明する。
本発明は、図1等に示されるように、洗面器1を置くための洗面器置き部2が上面3に形成されている浴室用カウンターである。
【0018】
上記の洗面器置き部2は、この実施形態では断面が円弧状に張り出されて脚1a付き洗面器1を支持可能に形成されている。洗面器1は、平面視で円形に形成され、脚1aは底面に円環状に形成されている。
【0019】
洗面器置き部2の輪郭は、図2、図4に示されるように、この実施形態では上から見て円形状であり、中央2aが頂点に選定されている。この場合、この実施形態の本発明品は、上面3において最も高い位置が、洗面器置き部2の頂点に位置決めされている。
【0020】
またこの実施形態の場合、洗面器置き部2の曲率半径は、1000(mm)に選定されている。また本発明は、洗い場4側の前端5の高さが、奥側の後端6の高さより低く形成されて上面3が洗い場4側に下り傾斜状に形成されている。また洗い場4側の前端5と、奥側の後端6は、左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されている。
【0021】
そして本発明品は、洗面器置き部2と上面3とが、なだらかに接続され、図2等に示されるように、洗面器置き部2の周りが、洗い場4側に排水を導いて流すための排水路7に形成されている。従ってこの実施形態の場合は、洗面器置き部2と上面3との接続箇所である洗面器置き部2の外側位置(輪郭箇所)が、排水路7として機能する。
【0022】
またこの実施形態の本発明品は、洗面器置き部2が左右方向の中央位置に形成されている。また洗面器置き部2の左右側の上面3が、石鹸やシャンプー容器等の物品載せ部8に形成されている。
従ってこの実施形態の本発明品は、形状が左右対称となるため、浴室の仕様が、左勝手仕様、右勝手仕様と異なる場合でも柔軟に対応できる。
【0023】
次に本発明品の使用例や水の流れについて説明する。
入浴者は、洗面器置き部2に洗面器1を載せて使用する。この場合、この実施形態では洗面器置き部2が円形状で、その中央2aが頂点に選定されているから、入浴者は洗面器1の底の中心を洗面器置き部2の頂点に合わせて載置するのが良い。
【0024】
而して、本発明の場合、洗面器置き部2は、断面が円弧状である。従って本発明によると、洗面器1は、前後方向や左右方向に滑り落ちることなく、洗面器置き部2に安定的に支持される。
【0025】
また洗面器置き部2の上の水は、図2に矢示されるように、四方八方に万遍なく流れて洗面器置き部2の周りに流れ落ち、排水路7に導かれて洗い場4に排水される。また本発明の場合、洗面器置き部2の左右側の、物品載せ部8の上の水は、洗い場4側に向かって真っ直ぐ流れ、エプロン部9を伝わり落ちて排水される。
【0026】
以上の処において、本発明は、図7に示されるように、上面3が上から見て、例えば半円状に形成され、上例のような左右方向に延びる物品載せ部8が省略されているのでも良い。
【0027】
また本発明は、図8、図9に示されるように、洗面器置き部2に、洗面器1の滑り落ちを防止するための突起10が形成されているのでも良い。なぜならこれによると、洗面器1の載置姿勢、載置状態を安定化でき、使い勝手が良くなるからである。
【0028】
この実施形態の場合、突起10は、洗面器置き部2の中央2aより少し後側に、中央2aを中心とする同心円線上に、計3個形成され、洗面器1が前方(図9の矢示方向)に滑り落ちることが防止されるよう形成されている。洗面器1は、図9に示されるように、脚1aの内側が、突起10の外側面10aに係止して滑り落ちが防止されるものである。
なお、この本発明の場合、突起10の形状や個数、及びその形成位置等は、これに限定されるものではなく、適宜選定されるので良い。
【0029】
また本発明は、洗面器置き部2が、上面3と色調を変えて形成されたり、洗面器1を載置する箇所であることを示すマークが施されているのでも良い。
なぜならこれによると、洗面器1の載置箇所が分かり易くなり、使い勝手が良くなるだけではなく、他のカウンターと区別、差別化でき、印象的なデザインのカウンターを提供できるからである。
【符号の説明】
【0030】
1 洗面器
1a 脚
2 洗面器置き部
3 上面
4 洗い場
5 前端
6 後端
7 排水路
8 物品載せ部
9 エプロン部
【技術分野】
【0001】
本発明は浴室用カウンターに関し、更に詳しくは入浴時に洗面器等を載置して使用する浴室用カウンターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種のカウンターは、通常、上面が洗い場側に向かって下り勾配に形成され、洗面器が洗い場に滑り落ちることを防止するための凸段差部が、上面の前端に形成されていた。
而して、この従来品の場合は、凸段差部が排水経路上に突き出されているため、この凸段差部の周辺が汚れ易い、という問題点があった。従って従来品を使用すると、掃除の手間暇が増加し、凸段差部によって上面の美感が害されるのを避けられなかった。
【0003】
また従来この種のカウンターとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
この従来品は、洗面器の載置箇所である上面を後方に下り傾斜状に形成し、上面の水を、一旦、後側(奥側)に流してから、載置箇所の左右側に形成した溝状の排水案内流路で洗い場側に戻して排水するよう形成している。
【0004】
而して特許文献1に記載の従来品は、上記の通り、上面が後方に下り傾斜状に形成されているため、洗面器を上面に置くと、洗面器が後側(壁側)に滑って移動し易かった。
従って従来品を使用すると、洗面器の位置が入浴者から遠くなり、入浴者は腕を伸ばしたり、身体を前傾させなければならないという不便があり、使い勝手が悪いものであった。
またこの従来品の場合は、上面に排水案内流路が溝状に形成されていたから、この箇所が汚れ易かった。従って従来品によると、掃除の手間暇が増え、また溝状の段差によって上面の美感が害される、という問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3202180号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、洗面器を置くための洗面器置き部が上面に形成されている浴室用カウンターにおいて、洗面器を前方又は後方に滑らすことなく安定した姿勢で置くことができ、また洗面器置き部を汚れにくくし、掃除を容易化できると共に、意匠性も良くなるよう形成した浴室用カウンターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、洗面器1を置くための洗面器置き部2が上面3に形成されている浴室用カウンターであって、上記の洗面器置き部2が、断面略円弧状に張り出されて脚1a付き洗面器1を支持可能に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0008】
ここで、断面略円弧状とは、円弧には限られず、円錐面形状も含まれる、ということを意味する。洗面器置き部2の輪郭は、円形状には限られず、例えば楕円形状でも良い。本発明は、洗面器1を載置し易くなるよう、洗面器置き部2の中央2a(図2参照)を頂点に選定するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0009】
またここで、脚1a付き洗面器1を支持可能に形成され、とは、洗面器1を載置したとき、洗面器置き部2の頂点が洗面器1の底を突き上げて洗面器1の脚1aを浮かせることがないよう形成されている、ということを意味する。
【0010】
なお、本発明の場合、洗面器1の外形状は、自由である。また脚1aは、通常、洗面器1の底面に円環形に形成されるが、脚1aの間から水切りできるよう、突起状に形成されているのでも良い。
【0011】
而して、本発明は、図2、図4に示されるように、洗面器置き部2の輪郭が円形状に形成され、この洗面器置き部2の周りが、洗面器置き部2から流れ落ちる水の排水路7に形成されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2から流れ落ちる水を、排水用の特別な溝を講じることなく、洗面器置き部2の周りから洗い場4側又は壁側に導いて排水できるからである。またこの場合は、洗面器置き部2の輪郭が円形状のため、洗面器置き部2の中央2aが頂点になり、洗面器1を前後左右のバランスが良い状態で置くことができるからである。
【0012】
またこの場合、本発明は、洗い場4側の前端5の高さが、奥側の後端6の高さより低く形成されると共に、上記の前端5と後端6が左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜならこれによると、上面3の水を洗い場4側に、排水距離を最短状態で、迅速に排水できるからである。またこの本発明品は、デザインがシンプルで、製造、加工が容易になり、また整然とした印象を見る者に与えることができるからである。
【0013】
また本発明は、上面3において最も高い位置が、洗面器置き部2の頂点に選定されているのが好ましい(請求項4)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2の頂点を中心に、上面3が水切り、水捌けされ、掃除を楽に且つ容易にできるからである。
【0014】
また本発明は、洗面器置き部2と、上面3とが、なだらかに接続されているのが好ましい(請求項5)。
なぜならこれによると、洗面器置き部2と上面3の接続箇所に汚れがつきにくくなり、掃除を一層容易化できるからである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、このように洗面器を置くための洗面器置き部が、断面略円弧状に張り出されて脚付き洗面器を支持可能に形成されているものである。
従って本発明によれば、洗面器を、前方又は後方に滑らすことなく、洗面器置き部に安定的に置くことができる。
また本発明は、洗面器置き部から水が四方八方に満遍なく流れ落ち、洗面器置き部が膨らみ状に露出しているから、洗面器置き部に汚れがつきにくくなり、掃除を容易化でき、意匠性も良くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の浴室用カウンターの好適な一実施形態を示す使用状態時の要部正面図である。
【図2】同上カウンターの斜視図である。
【図3】同上カウンターの使用状態時の側面図である。
【図4】同上カウンターの平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】同上カウンターの他の実施形態を示す平面図である。
【図8】同上カウンターの更に他の実施形態を示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX線における要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための好適な一実施形態を、添付図面に従って説明する。
本発明は、図1等に示されるように、洗面器1を置くための洗面器置き部2が上面3に形成されている浴室用カウンターである。
【0018】
上記の洗面器置き部2は、この実施形態では断面が円弧状に張り出されて脚1a付き洗面器1を支持可能に形成されている。洗面器1は、平面視で円形に形成され、脚1aは底面に円環状に形成されている。
【0019】
洗面器置き部2の輪郭は、図2、図4に示されるように、この実施形態では上から見て円形状であり、中央2aが頂点に選定されている。この場合、この実施形態の本発明品は、上面3において最も高い位置が、洗面器置き部2の頂点に位置決めされている。
【0020】
またこの実施形態の場合、洗面器置き部2の曲率半径は、1000(mm)に選定されている。また本発明は、洗い場4側の前端5の高さが、奥側の後端6の高さより低く形成されて上面3が洗い場4側に下り傾斜状に形成されている。また洗い場4側の前端5と、奥側の後端6は、左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されている。
【0021】
そして本発明品は、洗面器置き部2と上面3とが、なだらかに接続され、図2等に示されるように、洗面器置き部2の周りが、洗い場4側に排水を導いて流すための排水路7に形成されている。従ってこの実施形態の場合は、洗面器置き部2と上面3との接続箇所である洗面器置き部2の外側位置(輪郭箇所)が、排水路7として機能する。
【0022】
またこの実施形態の本発明品は、洗面器置き部2が左右方向の中央位置に形成されている。また洗面器置き部2の左右側の上面3が、石鹸やシャンプー容器等の物品載せ部8に形成されている。
従ってこの実施形態の本発明品は、形状が左右対称となるため、浴室の仕様が、左勝手仕様、右勝手仕様と異なる場合でも柔軟に対応できる。
【0023】
次に本発明品の使用例や水の流れについて説明する。
入浴者は、洗面器置き部2に洗面器1を載せて使用する。この場合、この実施形態では洗面器置き部2が円形状で、その中央2aが頂点に選定されているから、入浴者は洗面器1の底の中心を洗面器置き部2の頂点に合わせて載置するのが良い。
【0024】
而して、本発明の場合、洗面器置き部2は、断面が円弧状である。従って本発明によると、洗面器1は、前後方向や左右方向に滑り落ちることなく、洗面器置き部2に安定的に支持される。
【0025】
また洗面器置き部2の上の水は、図2に矢示されるように、四方八方に万遍なく流れて洗面器置き部2の周りに流れ落ち、排水路7に導かれて洗い場4に排水される。また本発明の場合、洗面器置き部2の左右側の、物品載せ部8の上の水は、洗い場4側に向かって真っ直ぐ流れ、エプロン部9を伝わり落ちて排水される。
【0026】
以上の処において、本発明は、図7に示されるように、上面3が上から見て、例えば半円状に形成され、上例のような左右方向に延びる物品載せ部8が省略されているのでも良い。
【0027】
また本発明は、図8、図9に示されるように、洗面器置き部2に、洗面器1の滑り落ちを防止するための突起10が形成されているのでも良い。なぜならこれによると、洗面器1の載置姿勢、載置状態を安定化でき、使い勝手が良くなるからである。
【0028】
この実施形態の場合、突起10は、洗面器置き部2の中央2aより少し後側に、中央2aを中心とする同心円線上に、計3個形成され、洗面器1が前方(図9の矢示方向)に滑り落ちることが防止されるよう形成されている。洗面器1は、図9に示されるように、脚1aの内側が、突起10の外側面10aに係止して滑り落ちが防止されるものである。
なお、この本発明の場合、突起10の形状や個数、及びその形成位置等は、これに限定されるものではなく、適宜選定されるので良い。
【0029】
また本発明は、洗面器置き部2が、上面3と色調を変えて形成されたり、洗面器1を載置する箇所であることを示すマークが施されているのでも良い。
なぜならこれによると、洗面器1の載置箇所が分かり易くなり、使い勝手が良くなるだけではなく、他のカウンターと区別、差別化でき、印象的なデザインのカウンターを提供できるからである。
【符号の説明】
【0030】
1 洗面器
1a 脚
2 洗面器置き部
3 上面
4 洗い場
5 前端
6 後端
7 排水路
8 物品載せ部
9 エプロン部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗面器を置くための洗面器置き部が上面に形成されている浴室用カウンターであって、上記の洗面器置き部が、断面略円弧状に張り出されて脚付き洗面器を支持可能に形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項2】
請求項1記載の浴室用カウンターであって、洗面器置き部の輪郭が円形状に形成され、この洗面器置き部の周りが、洗面器置き部から流れ落ちる水の排水路に形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項3】
請求項1又は2記載の浴室用カウンターであって、洗い場側の前端の高さが、奥側の後端の高さより低く形成されると共に、上記の前端と後端が左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載の浴室用カウンターであって、上面において最も高い位置が、洗面器置き部の頂点に選定されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の浴室用カウンターであって、洗面器置き部と、上面とが、なだらかに接続されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項1】
洗面器を置くための洗面器置き部が上面に形成されている浴室用カウンターであって、上記の洗面器置き部が、断面略円弧状に張り出されて脚付き洗面器を支持可能に形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項2】
請求項1記載の浴室用カウンターであって、洗面器置き部の輪郭が円形状に形成され、この洗面器置き部の周りが、洗面器置き部から流れ落ちる水の排水路に形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項3】
請求項1又は2記載の浴室用カウンターであって、洗い場側の前端の高さが、奥側の後端の高さより低く形成されると共に、上記の前端と後端が左右方向の全長にわたって同じ高さに形成されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載の浴室用カウンターであって、上面において最も高い位置が、洗面器置き部の頂点に選定されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の浴室用カウンターであって、洗面器置き部と、上面とが、なだらかに接続されていることを特徴とする浴室用カウンター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−24443(P2012−24443A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167867(P2010−167867)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【Fターム(参考)】
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