説明

浴室装置

【課題】ミストを着座状態にある利用者に右前方向及び左前方向から包み込むように当てて加温し、ミストを頭部に当てることなく利用者の肩から下の部分を集中的に加温することができる浴室装置を提供する。
【解決手段】洗い場面91に水平方向に並べて設置されている複数のミストノズル10を、水栓本体20を中心として水平方向に左右対称となるように配置するとともに、標準身長の利用者Uが洗い場面91から標準高さの座面70を有する風呂椅子7に着座した状態で該利用者Uの肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に配置し、且つ、ミストの噴霧軸ASが、水栓本体20から前方に直線的に伸びる仮想線L1と交差するとともに、水平方向に対して僅かに下を向くように、各ミストノズル10を設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミストを噴霧する複数のミストノズルが洗い場壁面に水平方向に並設される浴室装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ミスト(霧状の湯水)を噴霧する浴室装置が知られている。この浴室装置は、噴霧するミストによってマイナスイオンなどを発生させて利用者に癒しを与えるリラクゼーション効果を有する。また、高温の湯水を噴霧することにより、浴室内をサウナ状態としたり、気温の低い浴室内を暖めたりする場合に利用されている。
【0003】
浴室装置には、複数のミストノズルが設置されており、これらのミストノズルからミストに噴出するようになっている。かかるミストノズルは、洗い場床に対して鉛直方向に沿って並設されて立ち状態の利用者の体表面に向けてミストが当たるようにされたものの他に、水平方向に沿って並設されて浴室洗い場に着座する利用者の胸、腹及び脚などに向けてミストが当たるようにされたものが提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−49677号公報
【特許文献2】特開2001−276167号公報
【特許文献3】特開平09−108293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、先に提案された浴室装置は、全てのミストノズルの噴霧軸が同じ方向を向くように設置されているため、同一方向から噴霧されたミストが利用者の身体表面に当たるにすぎず、利用者の身体を十分に加温することができない。
【0006】
本発明はかかる事情を鑑みてなされたものであり、洗い場面に水平方向に並べて設置されている複数のミストノズルを、洗い場水栓を中心として水平方向に左右対称となるように配置するとともに標準身長の利用者が洗い場面から標準高さの座面を有する風呂椅子に着座した状態で該利用者の肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に配置し、且つ、ミストの噴霧軸が、洗い場水栓から前方に直線的に伸びる仮想線と交差するとともに、水平方向に対して僅かに下を向くように、各ミストノズルを設置することにより、噴霧されるミストを、前方右側及び前方左側から包み込むように利用者に当て、且つ、利用者の肩から下方の部位に当てることができる浴室装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る浴室装置は、ミストを噴霧する複数のミストノズルが洗い場壁面に水平方向に並設される浴室装置において、全ての前記ミストノズルは、前記洗い場壁面に配置された洗い場水栓を中心として水平方向に左右対称となるように配置されるとともに、標準身長の利用者が洗い場面から標準高さの座面を有する風呂椅子に着座した状態で該利用者の肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に配置され、各ミストノズルは、ミストの噴霧軸が、前記洗い場水栓から前方に直線的に伸びる仮想線と交差するとともに、水平方向に対して僅かに下を向くように設置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明にあっては、全てのミストノズルを洗い場水栓を中心として水平方向に左右対称となるように配置することにより、ミストノズルが洗い水栓と向き合うように着座する利用者の右側前方及び左側前方に位置する。
また、ミストの噴霧軸が洗い場水栓から前方に直線的に伸ばした仮想線と交差するように各ミストノズルを設置することにより、噴霧されるミストが右前方向及び左前方向から利用者の体表面に当たり、利用者を包み込むように加温して大きなリラクゼーション効果を与える。
また、ミストノズルを、標準身長の利用者が洗い場面から標準高さの座面を有する風呂椅子に着座した状態で利用者の肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に配置し、ミストの噴霧軸が水平方向に対して僅かに下を向くように設置されていることにより、ミストノズルから噴霧されたミストが利用者の頭部に当たることなく肩から下方の部位を加温する。
【0009】
また、本発明に係る浴室装置は、洗面器類を載置するための湯桶台を更に備え、該湯桶台は、前端縁が前記ミストノズルの先端部より前方に位置するように取り付けられているように構成されてもよい。
【0010】
本発明にあっては、前端縁がミストノズルの先端部より前方に位置するように湯桶台を取り付けることにより、湯桶台が利用者とミストノズルとの間に介在して利用者をミストノズルからある程度の距離をあけて着座させる。その結果、利用者が噴霧直後の高温状態にあるミストが当たって火傷を覆うような事態を回避する。
【0011】
更にまた、本発明に係る浴室装置は、前記洗い場壁面に取り付けられたステーを介して下面が支持されるカウンタ台と、該カウンタ台の下面空間を覆い隠すカウンタカバーとを更に備え、前記カウンタ台は、前記ミストノズルの上方近傍に取り付けられ、前記カウンタカバーによって、該ミストノズルに給湯する通水路と前記ステーとを覆い隠すようにしてあるように構成されてもよい。
【0012】
本発明にあっては、カウンタ台を更に設けることにより、洗面器などを湯桶台から一時的に待避させて載せておく。また、カウンタ台をミストノズルの上方近傍に設置し、その下面空間をカウンタカバーで覆い隠すことにより、ミストノズルに給湯する通水路とカウンタ台を下面から支持するステーとを覆い隠して意匠性を高める。
【発明の効果】
【0013】
本発明にあっては、着座状態の利用者を包み込むように加温することにより、大きなリラクゼーション効果を与えることができる。また、着座状態の利用者の肩から下の部分を集中的に加温することにより、頭部がのぼせることがないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る浴室装置の外観を示す上方正面からの斜視図である。
【図2】本発明に係る浴室装置の外観を示す下方正面からの斜視図である。
【図3】本発明に係る浴室装置の内部構造を示す平面図である。
【図4】本発明に係る浴室装置の内部構造を示す正面図である。
【図5】本発明に係る浴室装置の内部構造を示すA−Aで切断した正面視左側断面図である。
【図6】本発明に係る浴室装置の内部構造を示すB−Bで切断した正面視左側断面図である。
【図7】本発明に係る浴室装置が設置された浴室を示す説明図である。
【図8】本発明に係る浴室装置が噴霧するミストの状態を示す説明図であり、(a)は側面から見た説明図、(b)は平面として見た説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施の形態1.
本発明に係る浴室装置について、実施の形態を示す図に基づいて以下説明する。図1乃至図7において、90は、浴室装置である。浴室装置90は、洗い場壁面92に取り付けられている。浴室装置90は、ミストユニット1と、洗い場水栓ユニット2と、シャワーユニット6とを内部構造として備える。なお、本実施の形態においては、湯水の上流側を「基端」とし、下流側を「先端」として説明する。
【0016】
洗い場水栓ユニット2は、水栓本体20と、吐水量調整ハンドル21と、吐水口22と、止水栓220と、温度調整ハンドル23と、吐水口接続部24と、L型管継手25と、ナット26と、水栓用通水管27と、床取付用管継手28と、パッキン29とを備える。
【0017】
水栓本体20は、洗い場壁面92側に配置されている。また、水栓本体20は、図1及び図2に示すように、正面視右側面に吐水量調整ハンドル21が取り付けられ、正面視左側面に温度調整ハンドル23が取り付けられている。また、水栓本体20は、正面視下側面から吐水口22及び止水栓220が突き出ている。吐水口22は、水栓本体20が内蔵する水槽に溜まる湯水を吐水する。吐水口22から吐水される湯水は、吐水量調整ハンドル21により吐水量が調整され、温度調整ハンドル23により温度が調整される。止水栓220は、吐水量調整ハンドル21とは別に設けられ、湯水の吐水を止める。
【0018】
吐水口接続部24は、図4及び図6に示すように、L型管継手25の先端側に設けられ、水栓本体20が内蔵する水槽に連通接続されている。L型管継手25は、洗い場壁面92にねじ止めされた取付金具により支持されている。また、L型管継手25は、給湯用と給水用との2種類が存在し、基端側が水栓用通水管27の先端に連通接続され、接続部分がナット26により締め付けられて水密にされている。
【0019】
水栓用通水管27は、給湯用のL型管継手25の基端側と給水用のL型管継手25の基端側とから、それぞれ鉛直方向に垂れ下がるように設置されている。また、水栓用通水管27は、基端部分が洗い場床91にあけられた貫通孔を通って床下の給湯給水管(図示せず)に連通接続されている。水栓用通水管27は、床取付用管継手28により洗い場床91に固定され、パッキン29により締め付けられて床取付用管継手28との間を水密にされている。
【0020】
ミストユニット1は、複数のミストノズル10と、ミスト用通水管11とを備える。ミスト用通水管11は、図4乃至図6に示すように、給湯用の水栓用通水管27の途中に設けられたT型管継手270から分岐し、分岐地点からL型管継手25の下方あたりまで引きまわされている。また、ミスト用通水管11は、図4に示すように、L型管継手25の下方近傍で正面視左右方向に分岐して水平方向に真っ直ぐ伸びている(以下「分岐領域」という)。
また、ミスト用通水管11の分岐領域は、図8(b)に示すように、分岐地点から左右に直線的に伸ばした仮想線L2と分岐領域の軸心との角度θ2が5°以上90°未満となるように、内向くように設置されている。その結果、ミストノズル10は、水栓本体20から前方に直線的に伸ばした仮想線L1と噴霧軸ASとがなす角度θ3が5°以上90°未満となるように、噴霧軸ASと仮想線L1とが交差するように設置されている。
【0021】
また、ミスト用通水管11は、図8(a)に示すように、標準身長の利用者Uが洗い場面91から標準高さの座面70を有する風呂椅子7に着座した状態で該利用者Uの肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に設置されている。
具体的には、利用者Uは、日本人の成人男性及び成人女性であり、標準身長は、160cm〜170cmである。また、標準座高は、標準身長に対して80cm〜90cmである。また、風呂椅子7の座面70は、洗い場面91からの標準高さが20〜30cmである。
また、ミストノズル10から噴霧されるミストは、噴霧距離に応じて拡散していく。そのため、ミストノズル10が利用者Uの肩の高さ位置に設置された場合には、噴霧されたミストが利用者Uの頭部に当たることとなる。そこで、ミストノズル10は、標準身長の利用者Uの肩と胸との間の高さ、即ち、標準座高に対して50cm〜60cm(標準高さの座面70を有する風呂椅子7に着座した状態で洗い場面91から70cm〜90cm)の高さ位置に設置されている。なお、70cm〜90cmとは、利用者Uの肩と胸との間の高さに座面の標準的高さを加算した値である。
その結果、ミストノズル10は、図8(a)に示すように、洗い場面91から70cm〜90cmの高さに設置されることにより、標準身長の利用者Uが洗い場面91から標準高さの座面70を有する風呂椅子7に着座した状態で利用者Uの肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に設置されることとなる。
【0022】
また、ミスト用通水管11は、分岐領域の管周面に複数の貫通孔(図示せず)が軸心方向に沿って所定の間隔をあけて設けられており、各貫通孔にミストノズル10が取り付けられている。このとき、ミストノズル10は、図8に示すように、水平方向と噴霧軸ASとの角度θ1が5°以上90°未満となるように、噴霧軸ASが下向くように取り付けられている。なお、噴霧軸ASとは、ミストノズル10から拡散するミストの広がりA−Aの中心となる軸をさす。その結果、ミストノズル10は、水平方向に対して僅かに下を向くように設置されている。また、ミストノズル10は、図8(b)に示すように、水栓本体20を中心として水平方向に左右対称となるように並べて設置されている。
【0023】
シャワーユニット6は、シャワーヘッド60と、シャワーチューブ61と、シャワーバー62と、シャワー用通水管63とを備える。シャワー用通水管63は、図4に示すように、基端が洗い場壁面92の裏側から引きまわされ、正面視左方向に水平に伸びている。また、シャワー用通水管63は、図7に示すように、先端側がシャワーバー62内に設けられた貫通路(図示せず)を通り、シャワーチューブ61の基端に連通接続されている。シャワーチューブ61は、先端にシャワーヘッド60が取り付けられる。
【0024】
また、浴室装置90は、図1及び図2に示すように、湯桶台3と、カウンタ4と、カウンタカバー5とを外観の部材として備える。カウンタ4は、図1乃至図6に示すように、水平方向に伸びた長手辺を有する平面視長方形の板状をなし、洗面器類を載せるための載置面40と、下面41と、逆L型ステー42とを備える。カウンタ4は、載置面40が上向きにされ、シャワー用通水管63及びミスト用通水管11の上方近傍に設置されている。逆L型ステー42は、図6に示すように、洗い場壁面92から突き出るようにねじ止めされ、下面41を下方から支えている。
【0025】
カウンタカバー5は、第1カバー50と、第2カバー51とに分割されている。第1カバー50は、鉛直方向に伸びた長手辺を有する正面視略長方形の正面と、正面の左右端を洗い場壁面92に向けて折り曲げた側面とを備える。第1カバー50は、洗い場壁面92にねじ止め固定され、カウンタ4の下面空間S1に配置されたL型管継手25と、ナット26と、水栓用通水管27と、床取付用管継手28と、パッキン29と、ミスト用通水管11の分岐領域以外の部分とを覆い隠す。
【0026】
第2カバー51は、左右に分割され、水平方向に伸びた長手辺を有する正面視略長方形の正面と、正面の左右端を洗い場壁面92に向けて折り曲げた側面と、正面の下端を洗い場壁面92に向けて折り曲げた底面とを備える。また、第2カバー51は、正面に複数の貫通孔が設けられている。第2カバー51は、第1カバー50の左右側面にそれぞれ嵌め込み固定され、カウンタ4の下面空間S1に配置されたミスト用通水管11の分岐領域と、逆L型ステー42と、シャワー用通水管63とを覆い隠す。
【0027】
また、第2カバー51は、正面に設けられた貫通孔からミストノズル10の先端部がのぞいている。第2カバー51は、図1及び図2に示すように、噴霧軸ASが内向き且つ下向きとなるように設置されているミストノズル10の先端部が埋もれることがないように変形的な形状となっている。具体的には、第2カバー51は、上端縁が下端縁より前方に位置するような傾斜をなすとともに、第1カバー50から離れた側端縁が第1カバー50寄りの側端縁より前方に位置するような傾斜をなす形状となっている。
【0028】
湯桶台3は、洗面器などを載せるため載置面を備える平面視略四角形状の板部材である。また、湯桶台3は、洗い場側面92にねじ止めされた取付金具により支持固定され、洗い場側面92側から張り出すように設置されている。このとき、湯桶台3は、載置面の前端縁31がミストノズル10の先端部より前方に位置するように設置されている。
【0029】
このように、浴室装置90は、複数の構成要素を備える。浴室装置90は、各構成要素が以下の作用を発揮することにより、上述する発明の効果を奏する。
【0030】
浴室装置90は、全てのミストノズル10が水栓本体20を中心として水平方向に左右対称となるように設置されていることにより、利用者Uが水栓本体20と向き合うように着座した場合、ミストノズル10の位置が利用者Uの右前方向及び左前方向となる。
【0031】
また、浴室装置90は、ミストノズル10の噴霧軸ASが水栓本体20から前方に直線的に伸ばした仮想線L1と交差するようにしてあることにより、ミストノズル10から噴霧されるミストが利用者Uを右前方向及び左前方向から包み込むように温めて大きなリラクゼーション効果を与える。
【0032】
また、浴室装置90は、全てのミストノズル10が、標準身長の利用者Uが洗い場面91から標準高さの座面70を有する風呂椅子7に着座した状態で利用者Uの肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に並べて設置されていることにより、ミストノズル10から噴霧されるミストが利用者Uの肩より下方の部位、即ち、肩、胸、腕、腹及び脚などに当たり、これらの部位を集中的に加温する。また、利用者Uの頭部に当たることがないので、利用者Uがのぼせて不快な思いをすることがない。
【0033】
また、浴室装置90は、湯桶台3が水栓本体20の下方位置に設置されることにより、水栓本体20の吐水口22から吐水される湯水が湯桶台3の載置面に載せられた洗面器類に溜まる。
【0034】
また、浴室装置90は、湯桶台3の先端縁31がミストノズル10の先端部より前方に位置するように設置されていることにより、利用者Uの着座位置とミストノズル10との間に適切な距離ができ、噴霧直後の高温状態にあるミストが利用者Uに直接当たって火傷することがないようにする。
【0035】
また、浴室装置90は、カウンタ4を備えることにより、湯桶台3に載せられた洗面器類がミストノズル10からの噴霧を妨げるおそれある場合、この洗面器類をカウンタ4の載置面40に一時的に待避させる。
【0036】
また、浴室装置90は、カウンタカバー5により、カウンタ4の下面空間S1に存在する逆L型ステー42やミスト用通水管11などの内部構造を覆い隠して頻雑な印象とならないように意匠性を保つ。
【0037】
実施の形態2.
なお、上述した実施の形態1において、全てのミストノズル10は、先端部の噴霧口から噴霧されるミストの流量が同じとなる一例を説明した。しかし、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、ミストノズル10毎に、各噴霧口から噴霧されるミストの流量が異なる場合であってもよい。
【0038】
実施の形態2において、ミストノズル10は、図8(b)に示すように、水栓本体20を中心として水平方向に左右対象となるように並べて設置されている。各ミストノズル10は、水栓本体20から離れるに応じて先端部の噴霧口が大径となり、ミストの流量が大きくなるように設置されている。
【0039】
その結果、水栓本体20から離れたミストノズル10から噴霧されたミストは、その流量が水栓本体20寄りのミストノズル10から噴霧されたミストの流量より大きくなり、利用者Uのまわりにミストの湯壁を形成する。
ミストの湯壁は、浴室内の冷たい空気を遮断して、壁の内側にいる利用者Uを温める。また、ミストの湯壁は、水栓本体20寄りのミストノズル10から噴霧されたミストが外部に飛び散ることを遮断して、壁の内側の空気を効率良く暖める。
【0040】
なお、その他の構成及び効果については、実施の形態1と同様であるから、対応する部分に同じ符号を付することにより、その説明を省略する。
【符号の説明】
【0041】
1 ミストユニット
10 ミストノズル
11 ミスト用通水管
20 水栓本体
22 吐水口
25 L型管継手
27 水栓用通水管
28 床取付用管継手
3 湯桶台
30 取付金具
31 前端縁
4 カウンタ
40 載置面
41 下面
5 カウンタカバー
50 第1カバー
51 第2カバー
60 シャワーヘッド
61 シャワーチューブ
62 シャワーバー
63 シャワー用通水管
90 浴室装置
91 洗い場床
92 洗い場壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミストを噴霧する複数のミストノズルが洗い場壁面に水平方向に並設される浴室装置において、
全ての前記ミストノズルは、前記洗い場壁面に配置された洗い場水栓を中心として水平方向に左右対称となるように配置されるとともに、標準身長の利用者が洗い場面から標準高さの座面を有する風呂椅子に着座した状態で該利用者の肩から下方の部位にミストが当たる高さ位置に配置され、
各ミストノズルは、ミストの噴霧軸が、前記洗い場水栓から前方に直線的に伸びる仮想線と交差するとともに、水平方向に対して僅かに下を向くように設置されていることを特徴とする浴室装置。
【請求項2】
洗面器類を載置するための湯桶台を更に備え、
該湯桶台は、前端縁が前記ミストノズルの先端部より前方に位置するように取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の浴室装置。
【請求項3】
前記洗い場壁面に取り付けられたステーを介して下面が支持されるカウンタ台と、
該カウンタ台の下面空間を覆い隠すカウンタカバーと
を更に備え、
前記カウンタ台は、前記ミストノズルの上方近傍に取り付けられ、前記カウンタカバーによって、該ミストノズルに給湯する通水路と前記ステーとを覆い隠すようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の浴室装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−125494(P2012−125494A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−281557(P2010−281557)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(501362906)積水ホームテクノ株式会社 (89)
【Fターム(参考)】