説明

浸水深現地調査補助システム

【課題】水害の現地調査によって得られる複数地点における浸水深から、浸水域内の浸水深分布を推定する。
【解決手段】まず、細かいスケールで地盤の標高を計測し、標高分布を算出する。次に、粗いスケールで浸水深を計測する。浸水深に標高を加算することによって浸水位を算出する。浸水位を空間補間することによって浸水位分布を算出する。この浸水位分布から地盤標高を減算することによって、浸水深分布が算出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願明細書で開示される技術は、水害の現地調査を支援するプログラムに関する。本願明細書で開示される技術は特に、水害に遭った地域の現地調査によって得られた調査地点ごとの浸水深を空間補間するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、集中豪雨や台風などによる水害が頻発し、効果的な被害軽減策が求められている。被害軽減のためには被害の状況を調べ、原因を推定することが有効である。この様な背景から、実際に起きた水害の調査が行われている。調査においては、主に浸水深と浸水域が計測される。ここで浸水深とは、ある水害においてある地点で発生した最大の水深である。また、浸水域とは、ある水害において浸水した地域である。浸水深が0となる等値線が浸水域の境界であると定義される。
【0003】
浸水深の調査方法を記載した文献として、非特許文献1が挙げられる。調査の方法は以下の通りである;非特許文献1の筆者らは、ある水害で浸水した地域内の146地点において浸水深を計測した。計測は、レーザ距離計(laser rangefinder)と呼ばれる測量用の装置を利用して行った。この装置によって、ある点と、その点から見える別の点との標高差を計測することができる。彼らは、標高点と、その点から見える水面の痕跡との標高差を計測した。ここで、標高点とは行政機関によって緯度、経度及び標高が公表されている地点であり、道路など行政機関が管理している領域に存在する。日本の都市では、おおむね100から1000m程度の間隔で標高点が設置されている。標高点の標高の精度は0.1m程度と考えられている。また水面の痕跡とは、建物、塀、街路樹、電柱など都市構造物に残された泥などであり、この水面の痕跡は、その水害においてその地点で発生した最も高い水面に一致すると考えられる。このように計測した標高差を、浸水深とした。さらに、浸水深に標高点の標高を加えた値を浸水位(浸水した時の水面の標高)とし、彼らは浸水位の分布図を作成した。
【0004】
また、浸水域の調査結果が非特許文献2に記載されている。浸水域は航空写真から推定したと記載されている。非特許文献2によれば、浸水した領域を線分で囲むことによって、浸水域の形状が地図上で表現されている。
【0005】
ところで近年、航空レーザ計測と呼ばれる技術が開発され、地表面の標高を0.1m程度の精度、5m程度の空間分解能で計測できるようになった。この航空レーザ計測技術を用いれば、5m間隔で、標高点と同程度の精度の標高を得ることができるようになると考えられる。
【0006】
この高精度の地形データを用いた水害に関連する技術が開発されている。その例として、特許文献1に記載された「標高別地物占有率計測方法及びこれを用いた浸水深補正方法」が挙げられる。特許文献1は、都市部のような密集市街地において正確に氾濫流の挙動を把握するため、高密度標高データから地物占有率を算出する方法、及び、その地物占有率を用いてシミュレーション精度を向上させる方法を開示している。この方法ではまず、格子内の標高データを「地盤」と「地物」のどちらかに分離する。次に、ある標高hにおける地物占有率rをr(h)=n(h)/Nとして算出する。ここで、N:格子内の標高データ点総数、n(h):ある標高hにおける「地物」の標高データ点数である。さらに、このr(h)を用いて、氾濫シミュレーションで求めた水位hを補正する。この方法によって、地物が氾濫流に大きな影響を与える都市部において、シミュレーション結果の精度を向上できると記載されている。
【特許文献1】特開2005−172634号公報
【非特許文献1】山本博文,福井市街足羽川左岸および鯖江市河和田地区における浸水被害について,平成16年7月新潟・福島、福井豪雨災害に関する調査研究,平成16年度科学研究費補助金(特別研究促進費(1))研究報告書,課題番号16800001,p121,2007.
【非特許文献2】Robert J.Connell, David J.Painter, and Cornel Beffa:Two−dimensional flood plane flow.II:model validation,Journal of hydrologic engineering,American society of civil engineers,Volume 6,Issue 5,pp.406−415,2001.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
浸水被害は、浸水位ではなく、浸水深に強く依存する。この浸水深は小さい空間スケールで変化するため、浸水被害の面的な分布を知るためには、調査した地点における浸水深だけでなく浸水深の面的な分布が必要である。ところが従来の技術では、浸水深の面的な分布を求めることができなかった。たとえば非特許文献1では、複数地点で計測した浸水位から浸水位の面的な分布を求める一方、浸水深については調査した地点以外の値を求めていない。
【0008】
一般に、複数地点における情報から分布情報を推定するためには空間補間が用いられる。そこで発明者らは、まず浸水深を空間補間することを試みた。ところがこの方法では直感的に不自然な浸水深分布が生成された。これは、浸水深の空間スケールより粗い空間スケールで計測した値を空間補間したためであると考えられる。
【0009】
この問題を解決するためには浸水深の計測間隔を空間的に細かくすればよい。ところが、浸水深を空間的に細かく計測するためには莫大な手間がかかる。
【0010】
あるいは、上述した問題を解決するためには、非特許文献1にあるように浸水位を計測し、浸水深分布を求めればよい。浸水位から標高を減算すると浸水深が得られるのは定義から明らかであるため、浸水位分布から標高の分布を減算すると浸水深分布が得られることも明らかであるといえる。ところが上述したように浸水位の計測には測量用の装置が必要であるため、通常の現地調査では浸水位が計測されない。通常の現地調査では、測量用の装置が不要な浸水深のみが計測される。
【0011】
したがって、産業的な観点からは、浸水深を空間的に粗く計測しても、浸水域内の浸水深分布が適切に推定されることが望ましい。
【0012】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、複数地点の浸水深から、浸水深の面的な分布を推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願で開示する代表的な発明は、計算機システムを制御するプログラムであって、前記計算機システムは、前記プログラムが格納される記憶装置と、前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するプロセッサと、を備え、前記プログラムは、複数の第1地点における浸水深の入力を受け付ける第1手順と、前記各第1地点における地盤の標高を取得する第2手順と、前記入力された浸水深に前記取得された標高を加算することによって、前記各第1地点における浸水位を算出する第3手順と、複数の前記第1地点における浸水位を空間補間することによって、任意の第2地点における浸水位を算出する第4手順と、前記第2地点における浸水位からその第2地点における地盤の標高を減算することによってその第2地点における浸水深を算出する第5手順と、を前記プロセッサに実行させることを特徴とする。
【0014】
本発明では、浸水深をより空間スケールの大きい量である浸水位に変換し、さらに浸水位が従う自然法則を用いて浸水位を空間補間する。本発明は発明者らの2つの発見の上に成り立っている。本発明は、これらの発見が妥当と見なせる精度で有効であるといえる。
【0015】
第1の発見は、浸水深の空間スケールに比べて浸水位の空間スケールが大きいと仮定できることである。この発見は、水理学における比水頭(specific−head)の理論から妥当であるといえる。水理学における比水頭の理論から、水害のように流れが遅い場合水深に比べ水位は変化しにくいことがいえる。この発見が成り立つとき、浸水位の空間スケールよりも細かい間隔で計測することは、浸水深の空間スケールよりも細かい間隔で計測することよりも容易である。
【0016】
第2の発見は、任意の場所の地盤標高を精度よく推定できることである。たとえば近年開発された航空レーザ計測により得られるデータの計測間隔は、地盤標高の空間スケールよりも小さいと考えられる。したがって、このデータを利用すれば、任意の場所の地盤標高を精度よく推定できると考えられる。任意の場所の地盤標高が得られれば、任意の場所で計測した浸水深を、その値に地盤標高を加えた値である浸水位に変換できる。同様に、浸水位分布を、その分布から標高分布を減じた分布である浸水深分布に変換できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一実施形態によれば、調査地点以外の地点における浸水深を算出できる。したがって、いくつかの地点において浸水深を調査した結果に基づいて、ある地域全体の浸水深分布を算出できる。これによって、水害の全体像を把握しやすくなる。
【0018】
また、入力データとして、特殊な装置で計測する必要がある浸水位ではなく、一般的な装置で計測できる浸水深を利用できる。これによって現地調査の手間が軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態のコンピュータシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【0021】
本実施の形態のコンピュータシステムは、クライアントコンピュータ100及びサーバコンピュータ160によって構成される。クライアントコンピュータ100及びサーバコンピュータ160は、インターネット150を介して接続されている。
【0022】
クライアントコンピュータ100は、入出力部110を備える。ユーザは、入出力部110からシステムを操作する。入出力部110は、例えばキーボード111及びマウス112等からなる入力部と、例えばディスプレイ113等からなる出力部とを備える。ユーザは、入力部から命令を入力し、出力部から結果を確認することができる。
【0023】
クライアントコンピュータ100は、さらに、メモリ120及びCPU(Central Processing Unit)130を備える。メモリ120に展開された入力支援プログラム121に基づいて、CPU130が命令を実行する。したがって、以下の説明において入力支援プログラム121が実行する処理は、実際には、入力支援プログラム121に基づいて、CPU130によって実行される。
【0024】
同様に、サーバコンピュータ160は、メモリ170及びCPU180を備える。メモリ170に展開された浸水深補間プログラム171に基づいて、CPU180が命令を実行する。したがって、以下の説明において浸水深補間プログラム171が実行する処理は、実際には、浸水深補間プログラム171に基づいて、CPU180によって実行される。この浸水深補間プログラム171は、HDD(Hard Disk Drive)190に格納された災害データ191、地図データ192、浸水地点データ193、浸水深分布データ194及び標高データ195を必要に応じて読み出す。HDD190は、サーバコンピュータ160に内蔵されてもよいし、サーバコンピュータ160の外部に接続されてもよい。
【0025】
図1は、クライアントコンピュータ100とサーバコンピュータ160とがインターネット150を介して接続される構成を示すが、インターネット150は、他のいかなる種類のネットワークによって置き換えられてもよい。
【0026】
図2は、本発明の実施の形態のクライアントコンピュータ100及びサーバコンピュータ160によって実行される第1の処理を示すシーケンス図である。
【0027】
この処理において、入力支援プログラム121と浸水深補間プログラム171とはインターネット150を通じてデータを交換する。以下、図2にしたがってシステムの処理シーケンスを説明する。
【0028】
クライアントコンピュータ100で入力支援プログラム121が起動すると、入力支援プログラム121はサーバコンピュータ160の浸水深補間プログラム171に災害データを要求する(ステップ201)。浸水深補間プログラム171は、HDD190から災害データ191を読み出し(ステップ202)、入力支援プログラム121に送信する(ステップ203)。データを受信した入力支援プログラム121は、ウィンドウ300からなる第1のGUI(Graphical User Interface)をディスプレイ113に出力する(ステップ204)。
【0029】
図3は、本発明の実施の形態の入力支援プログラム121が提供する第1のGUIを示す説明図である。
【0030】
図3のGUIは、ディスプレイ113の所定の領域に表示されるウィンドウ300からなり、キーボード111及びマウス112による入力を受け付ける。このGUIを用いてユーザは、興味のある水害のレコードを選択する(ステップ205)。本実施の形態では、ユーザが選択ボタン301を選択状態にし、さらに「次へ」ボタン302を押下することによって水害のレコードが選択される。
【0031】
ウィンドウ300には、1以上のレコードを含むテーブル310が表示される。テーブル310は、サーバコンピュータ160のHDD190に格納された災害データ191に基づいて生成される。このテーブル310の各レコードには、ユーザが災害を一意に特定できる情報が記載される。図3の例では、災害の名称312及び災害にあった代表的な地点(すなわち代表点)の住所313を記載した。さらに災害データ191の各レコードに、所定の方法によって生成した一意な番号(すなわち災害ID)311を与えた。さらに、図3の例では、空白レコード303が用意される。災害データ191に存在しない災害についてユーザが興味を持った場合、この空白レコードに、ユーザ自身がキーボード111、マウス112等を用いてレコードを入力することができる。
【0032】
入力支援プログラム121は、ステップ205で選択されたレコードを浸水深補間プログラム171に送信する(ステップ206)。浸水深補間プログラム171は、受信したレコードの代表点313周辺の地図データ192を読み出す。さらに、浸水深補間プログラム171は、受信したデータの災害ID311を有する浸水地点データ193を読み出す。同様に、浸水深補間プログラム171は、受信したデータの災害ID311を有する浸水深分布データ194を読み出す(ステップ207)。
【0033】
図4は、本発明の実施の形態の浸水地点データ193のデータ構造を示す概略ブロック図である。
【0034】
浸水地点データ193は、少なくとも、災害を一意に識別できるID、調査地点の位置、及び、その地点の浸水深の情報を含む。例えば本実施の形態では、浸水地点データ193は1以上のレコードから構成され、1レコードは災害ID401、調査地点の経度402、調査地点の緯度403、及び調査地点の浸水深404から構成される。
【0035】
一つのレコードの浸水深404は、災害ID401が示す災害について、経度402及び緯度403が示す地点で計測された浸水深である。ステップ207では、既に入力されているデータのうち、受信したデータの災害ID311が災害ID401と一致するレコードに含まれる経度402、緯度403及び浸水深404のデータが読み出される。すなわち、ステップ205において選択された災害について既に入力されている、実際に計測された浸水深データが読み出される。
【0036】
図5は、本発明の実施の形態の浸水深分布データ194のデータ構造を示す概略ブロック図である。
【0037】
浸水深分布データ194は、少なくとも、災害を一意に識別できる災害ID501、格子を一意に識別できる格子ID502、及びその格子の浸水深503の情報を含む。ただし、格子とは空間を複数の小領域に分割した場合の1つの小領域(すなわち区画)である。このように空間を格子に分割し、それぞれの格子に物理量を与えることによって物理量の空間分布を表現する方法は「メッシュデータ表現」として地理情報の技術分野で広く知られている。例えば、中緯度において、各格子の東西方向及び南北方向のサイズがともに約50mとなるよう、緯度0度、経度0度を原点とし緯度方向に1/2400度、経度方向に1/1600度ごとの格子に分割する方法が知られている。
【0038】
本発明は格子分割方法に依存しないため、格子分割方法は浸水深分布の空間スケール等を考慮して決めればよい。すなわち、本発明において、各格子は、任意の形状及び任意のサイズであってよい。
【0039】
例えば、調査地点を含む地域を東西方向及び南北方向に所定の間隔で分割することによって得られる区画を格子として設定してもよい。あるいは、例えば、住宅の敷地を格子として設定してもよい。
【0040】
本実施の形態では、UTM(Universal Transverse Mercator)座標系において東西方向に5m、南北方向に5mごとの格子に分割する方法を採った。これは、細かい空間スケールの分布に適したメッシュデータ表現である。また、格子ID502は、原点からその格子までの東西方向に沿った距離、及び南北方向に沿った距離を並べた2数とした。この2数(i,j)は以下の式で算出すればよい。
【0041】
i=floor(x/dx); j=floor(y/dy);
ただし、x,y:UTM座標におけるx座標値及びy座標値、dx,dy:東西方向の格子のサイズ及び南北方向の格子のサイズ、i,j:原点から東西方向に沿って数えた格子の数、及び、原点から南北方向に沿って数えた格子の数、floor():引数の小数部分を切り捨てて整数を返す関数である。
【0042】
なお、格子IDは、各格子を一意に識別するものである限り、上記以外の方法によって定められてもよい。
【0043】
浸水深補間プログラム171は、ステップ207で読み出したデータを入力支援プログラム121に送信する(ステップ208)。データを受信した入力支援プログラム121は、ウィンドウ600からなる第2のGUIをディスプレイ113に出力する(ステップ209)。
【0044】
図6は、本発明の実施の形態の入力支援プログラム121が提供する第2のGUIを示す説明図である。
【0045】
図6のGUIは、ディスプレイ113の所定の領域に表示されるウィンドウ600からなり、キーボード111及びマウス112による入力を受け付ける。ウィンドウ600には、少なくとも地図610及び浸水深分布625が表示され、必要に応じ浸水地点621、622、623及び凡例641が表示される。さらに、ウィンドウ600は、少なくとも、ユーザによる地図610の1以上の地点の指定を受け付け、さらに、指定された地点の浸水深の入力を受け付ける機能を有する。
【0046】
地図610、浸水地点621から浸水地点623及び浸水深分布625は、それぞれ、ステップ208で受信した地図データ192、浸水地点データ193及び浸水深分布データ194に基づいて作成される。地図610の縮尺は、浸水分布の空間スケールと同程度であることが望ましい。典型的な都市であれば、1/25,000から1/500が適当と考えられる。
【0047】
浸水深分布625は、格子ごとの浸水深503の表示を含む。浸水深503は、いかなる方法で表示されてもよい。例えば、浸水深分布625は、各格子を浸水深503に応じた色に塗り分けることによって浸水深503を表示してもよい。具体的には、浸水深503の値(又はその値の範囲)を所定の色と対応付け、各格子の浸水深503に対応する色を浸水深分布625に表示してもよい。あるいは、浸水深503に対応する所定の模様又は図形等が表示されてもよい。凡例641には、色(又は模様又は図形等)と浸水深503との対応を記載することが望ましい。
【0048】
図6の例では、0cmから50cmまでの浸水深が右下がりの細い斜線によって表示され、50cmを超える浸水深が右上がりの太い斜線によって表示される。
【0049】
さらに、地図610上の、浸水地点データの経度402及び緯度403によって指定された点に、浸水地点621、622及び623を示すアイコン621、622及び623を表示することが望ましい。図6の例では、各アイコンに、そのアイコンが示す地点の浸水深404がcm単位で表示される。このように、既に入力された浸水深を、地図610上に、その浸水深が計測された地点と対応付けて表示すれば、ユーザは、既に入力された浸水地点データ193を容易に把握することができる。以後の処理は、このウィンドウ600でユーザが入力操作をすることによって開始する。
【0050】
図7は、本発明の実施の形態のクライアントコンピュータ100及びサーバコンピュータ160によって実行される第2の処理を示すシーケンス図である。
【0051】
ユーザは、地図610上の1以上の地点を指定し、指定された地点の浸水深を入力する(ステップ701)。本実施の形態では、マウスポインタ601で指定された地点に入力支援プログラム121がアイコン624を出現させ、その地点の浸水深をキーボード111によってcm単位で入力させる。なお、ユーザが入力位置を把握しやすいよう、入力待ち状態にあるアイコン624は確定状態のアイコン621、622及び623と異なる表示にするとよい。
【0052】
ステップ701で入力したデータが、ユーザが確定ボタン612を押下することによって確定する(ステップ702)。入力支援プログラム121において確定された浸水地点情報は、浸水深補間プログラム171に送信される(ステップ703)。この情報は、浸水深補間プログラム171によってHDD190に、浸水地点データ193の新たなレコードとして書き込まれる(ステップ704)。具体的には、ステップ701において指定された地点の経度及び緯度が、新たなレコードの経度402及び緯度403として書き込まれ、ステップ701において指定された浸水深が、新たなレコードの浸水深404として書き込まれる。ステップ704によって更新された浸水地点データ193は、浸水深補間プログラム172の浸水深補間処理によって浸水深分布データ194に変換される(ステップ705)。
【0053】
図8は、本発明の実施の形態の浸水深補間処理(ステップ705)の詳細を示すPAD(Problem Analysis Diagram)図である。
【0054】
この処理は、ステップ801から810までのステップからなる。
【0055】
まず、浸水深補間プログラム171は、浸水地点データ193から、ステップ206で指定された災害IDを有するレコードを読み出す(ステップ801)。この処理で読み出されるレコードの集合は、浸水深補間プログラム171がステップ208で送信した浸水地点データ193のレコードの集合に、浸水深補間プログラム171がステップ703で受信した浸水地点データ193のレコードの集合を加えた集合に等しい。
【0056】
ステップ802では、ステップ801で読み出した浸水地点データ193のレコードごとに以降のステップ803から805を繰り返す。これらのステップは、浸水地点データ193の各レコードが示す座標の標高を取得するために実行される。通常、標高データ195の空間分解能は、よくても数メートル程度である。このため、一般に、浸水地点データ193の各レコードが示す座標の標高は、標高データ195に含まれていない。本実施の形態では、各座標の標高として、その座標の近傍の標高データ195を内挿した値を使用する。
【0057】
ステップ803において、浸水深補間プログラム171は、浸水地点データの最近傍3点の標高を取得する。例えば、浸水深補間プログラム171は、HDD190に格納された標高データ195に含まれる標高から、浸水地点データの各レコードが示す座標に最も近い地点を含む3地点の標高を取得してもよい。本実施の形態では、空間を複数の格子に分割し、それぞれの格子ごとの標高を標高データ195としてHDD190に格納しておく。本発明は格子分割方法に依存しないため、浸水深分布の空間スケールなどを考慮して格子分割方法を決めることができる。本実施の形態では、浸水深分布と同様に、細かい空間スケールの分布に適したメッシュデータ表現である、UTM座標系において東西方向に5m、南北方向に5mごとの格子に分割する方法を採った。
【0058】
この場合、浸水地点データの最近傍3点の格子IDであるA(ia,ja),B(ib,jb)及びC(ic,jc)を以下の式で求めることができる。
if(x/dx−floor(x/dx)+y/dy−floor(y/dy)<=1){
ia=floor(x/dx); ja=floor(y/dy);
ib=ceil(x/dx); jb=floor(y/dy);
ic=floor(x/dx); jc=ceil(y/dy);
}else{
ia=ceil(x/dx); ja=ceil(y/dy);
ib=ceil(x/dx); jb=floor(y/dy);
ic=floor(x/dx); jc=ceil(y/dy);

ただし、ceil():引数の小数部分を切り上げて整数を返す関数である。また、これら3点A,B,Cの標高は、標高データ195から検索される。
【0059】
ステップ804において、浸水深補間プログラム171は、ステップ803で選択した3点の標高値を用いて浸水地点データの座標(x,y)における標高値glevを内挿する。この内挿は、どのような方法によって実行されてもよい。本実施の形態では、一次補間(線形補間)によって標高値glevを内挿した。具体的には、例えば、点A、B及びCの標高値(すなわち、z軸上の値)がそれぞれka、kb及びkcであるとすると、点A、B及びCの三次元における座標は、それぞれ(ia,ja,ka)、(ib,jb,kb)及び(ic,jc,kc)となる。この場合、三角形ABCと、点(x,y,0)を通りz軸に平行な直線との交点のz値を座標(x,y)における標高値glevとした。
【0060】
なお、上記の標高値glevの取得方法は一例である。浸水地点データの座標(x,y)における標高値glevは、他の方法によって取得されてもよい。例えば、標高データ195に含まれる標高のうち、座標(x,y)から最も近い1点の標高が標高値glevとして取得されてもよい。あるいは、標高データ195が各格子の標高を含む場合、座標(x,y)を含む格子の標高が標高値glevとして取得されてもよい。
【0061】
ステップ805において、浸水深補間プログラム171は、浸水地点データの座標(x,y)における浸水位wlevの値を算出する。これは、以下の式で求めることができる。
wlev=dep+glev
ただし、dep:浸水地点データの浸水深404である。
【0062】
ステップ806において、浸水深補間プログラム171は、補間対象とする領域を決定し、その領域に含まれる格子を選択する。例えば、ステップ801で読み出した浸水地点データの凸包(convex closure)に中点が含まれる格子が選択されてもよい。
【0063】
図9は、本発明の実施の形態の浸水地点データと補間対象の格子との位置関係を示す説明図である。
【0064】
図9において、図形901が浸水地点データ621、622、623、624の凸包である。また、ハッチングされた格子902が補間対象の格子(すなわち、図形901に中点が含まれる格子)である。
【0065】
ステップ807では、ステップ806で選択した補間対象の格子について以降のステップ808から810を繰り返す。これらのステップにおいて、ステップ806で選択された格子の浸水位が、図形901の頂点の浸水位に基づいて算出される。さらに、算出された浸水位に基づいて、各格子の浸水深が算出される。
【0066】
ステップ808において、浸水深補間プログラム171は、補間対象の格子(i,j)の最近傍3点の浸水位を選択する。ここで、格子(i,j)の最近傍3点とは、図形901の頂点のうち、格子(i,j)に最も近い点を含む3点である。例えば、凸包(すなわち図形901)をデローニー三角形分割(Delaunay triangulation)によって三角形に分割し、格子の中点が含まれる三角形の3頂点を最近傍3点として選択してもよい。
【0067】
ステップ809において、浸水深補間プログラム171は、ステップ808で選択した3頂点の浸水位の値を用いて、対象の格子(i,j)における浸水位の値wlevを内挿する。この内挿は、どのような方法によって実行されてもよい。本実施の形態では、ステップ804と同様の補間方法を用いた。
【0068】
ステップ810において、浸水深補間プログラム171は、格子(i,j)における浸水深depの値を算出する。これは、以下の式で求めることができる。
dep=wlev−glev
以上、ステップ801から810によってステップ705が完了した。これによって、ユーザがステップ702で確定した浸水地点データを反映した浸水深分布データが生成された。
【0069】
つづいて浸水深補間プログラム171は、入力支援プログラム121に浸水深分布データを送信する(ステップ706)。入力支援プログラム121は、受信した浸水深分布データを地図610上に出力する(ステップ707)。
【0070】
図10は、本発明の実施の形態において、浸水深分布を地図上に表示した状態にある第2のGUIを示す説明図である。
【0071】
ユーザがステップ701で入力した浸水地点にあるアイコンが、入力待ち状態を表示するアイコン624から、確定状態を表示するアイコン1024に変化した。また、浸水分布1025も、ユーザがアイコン624に新たに入力した浸水地点データを反映した分布となった。
【0072】
ステップ707終了後にユーザがさらに浸水地点データを入力したい場合、再びステップ701以降のステップを実行すればよい。
【0073】
以上の本発明の実施の形態では、図1に示すように、クライアントコンピュータ100とサーバコンピュータ160とがインターネット150を介して接続された計算機システムを示した。しかし、単一のコンピュータが、上記の計算機システムと同様の処理を実行することによって本発明を実現することもできる。例えば、サーバコンピュータ160が入出力部110を備え、メモリ170に、浸水深補間プログラム171に加えて入力支援プログラム121が格納されてもよい。あるいは、浸水深補間プログラム171が入力支援プログラム121と同様のステップを含んでもよい。その場合、図2及び図7に示す入力支援プログラム121及び浸水深補間プログラム171による処理は、いずれもサーバコンピュータ160のCPU180によって実行される。
【0074】
本発明の実施の形態によれば、粗い間隔で計測された浸水深に基づいて、細かい浸水深分布を推定することができる。さらに、インターネットを通じて浸水地点データを収集し、そのデータに基づいて浸水深分布を推定することができる。このため、一般市民が計測した水害に関するデータを有効利用することができる。このため、従来行われている浸水実績の現地調査にかかる時間と手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の形態のコンピュータシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態のクライアントコンピュータ及びサーバコンピュータによって実行される第1の処理を示すシーケンス図である。
【図3】本発明の実施の形態の入力支援プログラムが提供する第1のGUIを示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態の浸水地点データのデータ構造を示す概略ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の浸水深分布データのデータ構造を示す概略ブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の入力支援プログラムが提供する第2のGUIを示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態のクライアントコンピュータ及びサーバコンピュータによって実行される第2の処理を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の実施の形態の浸水深補間処理の詳細を示すPAD図である。
【図9】本発明の実施の形態の浸水地点データと補間対象の格子との位置関係を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態において、浸水深分布を地図上に表示した状態にある第2のGUIを示す説明図である。
【符号の説明】
【0076】
100 クライアントコンピュータ
121 入力支援プログラム
150 インターネット
160 サーバコンピュータ
171 浸水深補間プログラム
193 浸水地点データ
194 浸水深分布データ
195 標高データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算機システムを制御するプログラムであって、
前記計算機システムは、前記プログラムが格納される記憶装置と、前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するプロセッサと、を備え、
前記プログラムは、
複数の第1地点における浸水深の入力を受け付ける第1手順と、
前記各第1地点における地盤の標高を取得する第2手順と、
前記入力された浸水深に前記取得された標高を加算することによって、前記各第1地点における浸水位を算出する第3手順と、
複数の前記第1地点における浸水位を空間補間することによって、任意の第2地点における浸水位を算出する第4手順と、
前記第2地点における浸水位からその第2地点における地盤の標高を減算することによってその第2地点における浸水深を算出する第5手順と、を前記プロセッサに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記第4手順は、前記第2地点に最も近い地点を含む三つの前記第1地点における前記浸水位を一次補間することによって実行されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムは、
前記第4手順において、前記複数の第1地点の凸包に含まれる一つ以上の区画における浸水位を算出する手順を前記プロセッサに実行させ、
前記第5手順において、前記各区画における浸水位からその区画における地盤の標高を減算することによってその区画における浸水深を算出する手順を前記プロセッサに実行させることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記区画は、前記複数の第1地点を含む地域を所定の間隔で分割することによって生成されることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記計算機システムは、さらに表示装置を備え、
前記プログラムは、さらに、前記入力された複数の第1地点の浸水深と、前記算出された各区画における浸水深と、の少なくとも一方を前記表示装置に表示させる第6手順を前記プロセッサに実行させることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
前記計算機システムは、前記複数の第1地点を含む地域の地図情報を保持し、
前記第6手順は、前記地図情報に基づいて、前記複数の第1地点を含む地域の地図を前記表示装置に表示させる第7手順をさらに含み、
前記入力された複数の第1地点の浸水深と、前記算出された各区画における浸水深と、の少なくとも一方は、前記第7手順によって表示された地図の上に表示されることを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第6手順において、前記算出された各区画における浸水深の表示は、前記地図上の前記各区画に対応する領域に、前記浸水深と対応付けられた色彩を表示することによって実行されることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記計算機システムは、
さらに表示装置及び入力装置を備え、
一つ以上の災害の識別情報と、前記各災害に対応して既に入力されている前記第1地点の浸水深と、前記各災害が発生した地域の地図情報と、を保持し、
前記プログラムは、さらに、
前記災害の識別情報を前記表示装置に表示させる第8手順と、
前記表示された識別情報のうち一つの選択を前記入力装置によって受け付ける第9手順と、
前記選択された識別情報によって識別される災害が発生した地域の地図、及び、その災害に対応して既に入力されている前記第1地点の浸水深を、前記保持された地図情報に基づいて前記表示装置に表示させる第10手順と、を前記プロセッサに実行させ、
前記第1手順は、前記第10手順によって表示された地図の上の点の指定を受け付け、さらに、前記指定された点に対応する地点の浸水深の入力を受け付けることによって実行されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を備える計算機であって、
前記記憶装置に格納されたプログラムに基づいて、前記プロセッサは、
複数の第1地点における浸水深の入力を受け付ける第1手順と、
前記各第1地点における地盤の標高を取得する第2手順と、
前記入力された浸水深に前記取得された標高を加算することによって、前記各第1地点における浸水位を算出する第3手順と、
複数の前記第1地点における浸水位を空間補間することによって、任意の第2地点における浸水位を算出する第4手順と、
前記第2地点における浸水位からその第2地点における地盤の標高を減算することによってその第2地点における浸水深を算出する第5手順と、を実行することを特徴とする計算機。
【請求項10】
前記第4手順は、前記第2地点に最も近い地点を含む三つの前記第1地点における前記浸水位を一次補間することによって実行されることを特徴とする請求項9に記載の計算機。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第4手順において、前記複数の第1地点の凸包に含まれる一つ以上の区画における浸水位を算出する手順を実行し、
前記第5手順において、前記各区画における浸水位からその区画における地盤の標高を減算することによってその区画における浸水深を算出する手順を実行することを特徴とする請求項9に記載の計算機。
【請求項12】
前記区画は、前記複数の第1地点を含む地域を所定の間隔で分割することによって生成されることを特徴とする請求項11に記載の計算機。
【請求項13】
サーバ計算機と、前記サーバ計算機にネットワークを介して接続されるクライアント計算機と、を備える計算機システムであって、
前記サーバ計算機は、第1プロセッサと、前記第1プロセッサに接続される第1記憶装置と、を備え、
前記クライアント計算機は、第2プロセッサと、前記第2プロセッサに接続される第2記憶装置と、前記第2プロセッサに接続される表示装置と、前記第2プロセッサに接続される入力装置と、を備え、
前記第1記憶装置に格納されたプログラムに基づいて、前記第1プロセッサは、
複数の第1地点における浸水深の入力を、前記ネットワークを介して受け付ける第1手順と、
前記各第1地点における地盤の標高を取得する第2手順と、
前記入力された浸水深に前記取得された標高を加算することによって、前記各第1地点における浸水位を算出する第3手順と、
複数の前記第1地点における浸水位を空間補間することによって、任意の第2地点における浸水位を算出する第4手順と、
前記第2地点における浸水位からその第2地点における地盤の標高を減算することによってその第2地点における浸水深を算出する第5手順と、を実行することを特徴とする計算機システム。
【請求項14】
前記第4手順は、前記第2地点に最も近い地点を含む三つの前記第1地点における前記浸水位を一次補間することによって実行されることを特徴とする請求項13に記載の計算機システム。
【請求項15】
前記第1プロセッサは、
前記第4手順において、前記複数の第1地点の凸包に含まれる一つ以上の区画における浸水位を算出する手順を実行し、
前記第5手順において、前記各区画における浸水位からその区画における地盤の標高を減算することによってその区画における浸水深を算出する手順を実行することを特徴とする請求項13に記載の計算機システム。
【請求項16】
前記区画は、前記複数の第1地点を含む地域を所定の間隔で分割することによって生成されることを特徴とする請求項15に記載の計算機システム。
【請求項17】
前記第1プロセッサは、前記入力された複数の第1地点の浸水深と、前記算出された各区画における浸水深と、の少なくとも一方を、前記ネットワークを介して前記クライアント計算機に送信することを指示し、
前記第2プロセッサは、前記サーバ計算機から受信した前記入力された複数の第1地点の浸水深と、前記算出された各区画における浸水深と、の少なくとも一方を前記表示装置に表示させる第6手順を実行することを特徴とする請求項15に記載の計算機システム。
【請求項18】
前記計算機システムは、前記複数の第1地点を含む地域の地図情報を保持し、
前記第6手順は、前記地図情報に基づいて、前記複数の第1地点を含む地域の地図を前記表示装置に表示させる第7手順をさらに含み、
前記入力された複数の第1地点の浸水深と、前記算出された各区画における浸水深と、の少なくとも一方は、前記第7手順によって表示された地図の上に表示されることを特徴とする請求項17に記載の計算機システム。
【請求項19】
前記第6手順において、前記算出された各区画における浸水深の表示は、前記地図上の前記各区画に対応する領域に、前記浸水深と対応付けられた色彩を表示することによって実行されることを特徴とする請求項18に記載の計算機システム。
【請求項20】
前記計算機システムは、一つ以上の災害の識別情報と、前記各災害に対応して既に入力されている前記第1地点の浸水深と、前記各災害が発生した地域の地図情報と、を保持し、
前記第2プロセッサは、さらに、
前記災害の識別情報を前記表示装置に表示させる第8手順と、
前記表示された識別情報のうち一つの選択を前記入力装置によって受け付ける第9手順と、
前記選択された識別情報によって識別される災害が発生した地域の地図、及び、その災害に対応して既に入力されている前記第1地点の浸水深を、前記保持された地図情報に基づいて前記表示装置に表示させる第10手順と、
前記第10手順によって表示された地図の上の点の指定、及び、前記指定された点に対応する地点の浸水深の入力を受け付ける第11手順と、
前記第11手順において入力された浸水深を、前記第1地点における浸水深として前記サーバ計算機に前記ネットワークを介して送信する第12手順と、を実行し、
前記第1手順は、前記第12手順によって送信された前記第1地点における浸水深を受け付けることによって実行されることを特徴とする請求項13に記載の計算機システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−309632(P2008−309632A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−157618(P2007−157618)
【出願日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(000233044)株式会社日立エンジニアリング・アンド・サービス (276)
【出願人】(397039919)財団法人日本気象協会 (29)
【Fターム(参考)】