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浸透増強剤を必要としないホルモンの経皮送達
説明

浸透増強剤を必要としないホルモンの経皮送達

本発明は、低い含有量のホルモン、例えばゲストデン、および必要に応じてエストロゲン (例えば、エチニルエストラジオール) を有する薬剤含有層を含んでなるパッチに関する。このパッチを女性に投与すると、薬剤含有層中への浸透増強剤または透過増強剤の混入を必要としないで、定常状態の条件下に少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルが達成される。また、ホルモンの満足すべき血漿レベルは少なくとも1週の期間を通じて達成され、パッチを毎週1回投与することを考慮して雌における避妊において使用するためにパッチを適用可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、医薬処方技術の分野に関する。本発明は、女性において排卵するために有効な血漿濃度分布を達成するために、少なくとも1種のホルモン、例えば、ゲストデン、および必要に応じてエストロゲンを経皮送達する、少ない投与量の組成物を提供する。
【背景技術】
【0002】
背景
避妊を提供するためのエストロゲンおよびプロゲスチンの経皮送達は、既知の概念である (Sitruk-Ware、Transdermal application of steroid hormones for contraception, 3 Steroid Biochem. Biol. Vol. 53、p. 247-251) 。しかしながら、エストロゲンおよび黄体ホルモンは一般に皮膚への浸透が低く、その理由で経皮系において、皮膚浸透増強作用をもつ因子を混入することが普通である。
【0003】
プロゲスチンおよびエストロゲンが接着剤層中に存在し、かつ浸透増強剤の必要性が強調されている多数の経皮系が下記の文献に記載されている:
WO 92/07590には、約0.9 ng/mlのゲストデンの最大血漿濃度を達成するために、ゲストデンおよびエストロゲンを経皮送達する浸透増強剤を含む組成物が記載されている。
WO 97/397443は、避妊的に有効量のエストロゲンおよびゲストデンを送達するために30〜60重量%の浸透増強剤を含有する経皮系に関する。
【0004】
WO 01/37770は、エチニルエストラジオールおよびレボノルゲストレルを避妊的に有効量で送達するために10〜60重量%の浸透増強剤を含有する経皮系に関する。
米国特許第5,512,292号は、避妊的に有効量のゲストデンおよびエストロゲン、例えば、エチニルエストラジオールを適当な浸透増強剤と一緒に含有する組成物に関する。共送達されるエストロゲンの量は一定にかつ避妊的に有効な割合に保持されると同時に、共送達されるゲストデンの量は月経周期の段階に依存して変化する。
【0005】
米国特許第5,376,377号には、浸透増強剤を含むか、あるいは含まない経皮系間の比較研究が示されている。この研究は、エチレン酢酸ビニルから作られた接着剤層および活性成分として、ゲストデンおよびエストロゲン (エチニルエストラジオール) を包含する。研究結果は、避妊的に有効量を達成するために、接着剤層中に浸透増強剤を混入することが必要であることを示している。約0.8 ng/mlの最大血漿レベルが達成された。
【0006】
最後に、WO 90/04397には、ゲストデンを必要に応じてエストロゲン、例えば、エチニルエストラジオールと組合わせて経皮送達する組成物の例が開示されており、ここでこの組成物は浸透増強剤、例えば、1,2-プロパンジオールまたはイソプロピルミリステートをさらに含んでなることができる。接着剤層として、多数のポリマーが記載されている。極性ポリマー (ポリアクリレートおよびシリコーン) と浸透増強剤との組合わせの例が特別に開示されている。生ずる定常状態の条件におけるゲストデンの血漿レベルは、ほぼ250〜337 pg/mlである。
【0007】
浸透増強剤に加えて、また、薬剤の溶解量を増加させるために可溶化剤またはその他を薬剤含有層に添加すること、または層中の薬剤の結晶化を抑制する因子を添加することが示唆される。
【0008】
例えば、米国特許第6,521,250号には、スチレン-イソプレンブロックポリマーおよび水素化樹脂またはその誘導体の混合物を含んでなる接着剤層が開示されており、前記樹脂の量は55〜92重量%である。このような接着剤層は、エストロゲンとプロゲスチンとの組合わせの経皮送達に適当であるように思われ、ここでこのような系は長期の適用に適切な接着性接触を有しかつホルモンの結晶化を防止する。
【0009】
米国特許第5,904,931号は、薬剤含有層中にステロイド (例えば、ゲストデン) およびジメチルイソソルビドを含有するTTS系に関する。後者は薬剤含有層中のステロイドの溶解度を増大させる。薬剤含有層中のゲストデンの濃度は層の1〜40重量%の範囲内で変化することができ、そして薬剤含有層は接着剤、例えば、ポリアクリレート、シリコーン、スチレン-ブタジエンコポリマーおよびポリイソブチレンから成ることができる。特に、極性ポリマー、例えば、ポリアクリレートが適当である。
【0010】
DE 199 06 152は、ゲストデンを極性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース中に埋め込んだ後、接着剤ポリマー、例えば、ポリイソブチレンに添加される、経皮薬剤送達系に関する。こうして、この経皮薬剤送達系は2相系であり、そして水に対して暴露するとき、乳白色スポットを存在させるであろう極性ポリマーを含有するために、薬剤含有層は透明ではない。薬剤含有層中のゲストデンの量は、薬剤含有層の5.1重量%である。
【0011】
WO 02/45701において、接着剤層に25重量%までの量のロジンエステルの添加は、活性剤、例えば、ホルモンの結晶化を抑制するために十分であることが強調されている。接着剤層は、既知でありかつ経皮系に適当である、すべての無毒の天然および合成のポリマー、例えば、ポリアクリレート、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、スチレンブロックコポリマーおよびその他を含むことができる。特に、ポリアクリレートが強調されている。TTS系はステロイド (ゲストデン) に適当であり、これらのステロイドは、実質的に飽和以下であるよりむしろ、担体組成物中のそれらの濃度に関して実質的に飽和またはその付近またはそれより多い量で、接着剤層中に混入することができる。好ましくは、ステロイドの量は全担体組成物の乾燥重量に基づいて約0.1〜約6重量%の量である。
【0012】
不都合なことには、浸透増強剤は皮膚に悪影響を及ぼし、例えば、皮膚を刺激し、これは経皮系をユーザーに対してある程度受容不可能とする。さらに、浸透増強剤は活性物質の安定性にマイナスの影響を与え、長期間の貯蔵を問題とすることが一般に知られている。さらに、また、浸透増強剤の混入により粘度が減少し、パッチのへりに沿った暗色リングが形成する危険が発生することが認識されている。
【0013】
したがって、前述の欠点をもたない経皮系、例えば、ステロイドホルモン、例えば、ゲストデンの治療的有効量を達成するために浸透増強剤を必要としない経皮系が必要とされている。
ゲストデン (Gestodene) は、プロゲステロンに類似する活性分布を有する既知の経口的に活性な合成プロゲスチンである (米国特許第4,081,537号参照) 。それはある種のエストロゲンと組合わせて経口避妊薬として使用される。
【発明の開示】
【0014】
発明の要約
本発明は、ホルモン含有層中に浸透増強剤を混入することを必要としないで避妊的に有効なレベルが達成されるように、ホルモンの経皮送達に適当に配合された組成物に関する。実際のホルモンは、必要に応じてエストロゲンと組合わせて使用できる、ステロイドホルモン、例えば、プロゲスチン、例えば、ゲストデンであることが好ましい。この分野における一般的知識と異なり、本発明者らは制限された数の成分を含んでなる経皮系を提供した。例えば、放出速度を高くしかつ治療的に有効な血漿レベルを達成するために、浸透増強剤および/または透過増強剤を必要としない。
【0015】
ステロイドホルモン (例えば、ゲストデン) に対してある溶解度を有する薬剤含有層の選択は、血液中のホルモンの治療的に有効なレベルを首尾よく達成するために重大であることを本発明者らは発見した。本明細書中の実施例2において、2つのゲストデン含有層をゲストデンの放出速度に関して比較することが示されている。必要な高い放出速度を達成するために、極性ポリマー (ポリアクリレート) の薬剤含有層はこの層の3.9重量%のゲストデン濃度を必要とすることが明らかに証明された。
【0016】
驚くべきことには、従来知られていることと反対に、極性が低いポリマー、例えば、ポリイソブチレンを含んでなる薬剤含有層中において、浸透増強剤を使用しないでさえ、1.9重量%のゲストデン濃度で同一の高い放出速度を達成することができる。また、in vivo 研究において、ポリアクリレートよりむしろいっそう非極性のポリマー、例えば、ポリイソブチレンを含有する薬剤含有層は、高い血漿AUCを達成することに関して、よりすぐれることが明らかにされた (実施例4) 。
【0017】
こうして、期待されるものと異なり、好ましくは無極性ポリマー、例えば、ポリイソブチレンを含有し、そしてゲストデンに関して3重量%以下の制限された溶解度を有するにより特徴づけられる薬剤含有層を使用すると、薬剤含有層中のゲストデンの実際の配合量が低いにもかかわらず、ゲストデンの高い放出速度が達成されることを本発明者らは発見した。これは、皮膚刺激の危険を減少し、ユーザーおよび環境に対するホルモンの暴露を減少させることにおいて、従来知られているTTS系を超えた利点を明らかに有する。
【0018】
それ以上の利点は、薬剤含有層が1相系であり、そして薬剤層全体を通じて均一に分布している薬剤を含有することである。すなわち、薬剤含有層は均質である。極性ポリマーまたは水を吸収するか、あるいは水を保持する他の極性添加物の非存在下に、薬剤含有層は透明である。こうして、薬剤送達系を通して皮膚を視的に検査することができる、透明組成物が本発明により提供された。非透明系は可視であり、こうして避妊パッチを使用する意図ではない疾病を示すので、経皮薬剤送達系の透明性はユーザーにとって明らかに有利である。
【0019】
したがって、本発明の第1面は、ステロイドホルモン、好ましくはプロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体 (そのエステル) 、および必要に応じてエストロゲンの経皮送達組成物に関する。この組成物は、前記ホルモンと、1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体とを含んでなる薬剤含有層を含んでなり、そして薬剤含有層はその3重量%以下の前記ホルモン (例えば、ゲストデン) の溶解度を有する。
【0020】
特定の面において、本発明は、プロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体と、薬剤含有層の約15〜99重量%のポリマーとを含んでなる組成物に関し、前記ポリマーは薬剤含有層の3重量%以下のゲストデン溶解度を有する薬剤含有層を形成する炭化水素ポリマー、ポリシロキサン、ポリアクリレートおよびそれらの混合物から成る群から選択される。
【0021】
他の特定の面において、本発明は、プロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体、薬剤含有層の約15〜99重量%のポリマー、粘着付与剤、例えば、薬剤含有層の85重量%まで、例えば、1〜85重量%のロジンエステル、および必要に応じてエストロゲンから本質的に成る薬剤含有層を含んでなる組成物に関する。
【0022】
なお特定の面において、本発明は、下記成分を含んでなる薬剤含有層を含んでなる経皮送達組成物に関する:
I) プロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体、例えば、そのエステル; および
II) ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマーおよびそれらの混合物から成る群から選択されるポリマー。
【0023】
なお他の特定の面において、本発明は、透明な経皮送達組成物に関し、この組成物は、プロゲスチン、好ましくはゲストデンまたはその誘導体 (例えば、そのエステル) を含んでなる薬剤含有層を含んでなり、そして薬剤含有層はその3重量%以下のゲストデンの溶解度を有する。
【0024】
本発明の組成物中に配合されたゲストデンを投与することによって、ゲストデンの相対的に高い血漿レベルを延長期間にわたって維持できることが驚くべきことには発見された。ゲストデンおよび必要に応じてエストロゲンの投与から生ずる、ゲストデンの血漿分布および血漿レベルは、女性における排卵の抑制において有効である。
したがって、本発明の組成物は、排卵の抑制に使用することができるか、あるいは選択的に子宮内膜炎、月経前症候群、更年期障害の治療、骨粗しょう症の予防、月経周期の調節または月経周期の安定化に使用することができる。
【0025】
こうして、さらにそれ以上の面において、本発明は、本明細書に記載する組成物を必要に応じてエストロゲンと組合わせて、雌における排卵の抑制に使用することに関する。組成物を単一投与するとき、定常状態の条件下に測定して少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる、ゲストデンの血漿濃度-時間曲線達成される。それに関連して、本発明は、雌、例えば、女性における排卵を抑制する方法に関する。この方法は、有効量のゲストデンまたはそのエステル誘導体を、必要に応じてエストロゲンと組合わせて、皮膚または粘膜に局所的に投与することを含んでなり、こうして前記ゲストデンの単一投与後、定常状態の条件下に測定して少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる、ゲストデンの血漿濃度-時間曲線が達成される。
【0026】
最後に、本発明は、ゲストデンまたはその誘導体の経皮送達形態、例えば、本明細書に記載する組成物の形態に配合された、処置期間の長さに依存して1〜11投与単位、例えば、9または3投与単位を含んでなるキットに関する。この投与形態は、ゲストデンと、1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体とを含んでなる薬剤含有層を含んでなり、ここで薬剤含有層はその3重量%以下のゲストデンに関する溶解度を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
詳細な説明
本発明は、皮膚または粘膜に局所的に適用したとき、治療的に有効量、例えば、避妊的に有効量のホルモンを生ずるが、浸透増強剤を薬剤含有層中に混入することが不必要である、ホルモンの経皮送達組成物 (経皮治療系) を提供する。
本明細書において使用するとき、用語「局所的」または「局所的に」は、皮膚または粘膜を包含する哺乳動物の表面区域との組成物の直接的接触を意味する。
【0028】
用語 「粘膜」 は、皮膚ではない哺乳動物の任意の表面膜、例えば、頬腔、膣、直腸、鼻または眼中に存在する表面を意味する。
本発明の組成物は、それを局所的に投与したとき、皮膚または粘膜の付近にまたはそれと接触して配置するために適合する薬剤含有層を含んでなるという条件で、いくつかの種々の適用形態で設計することができる。
【0029】
したがって、好ましい適用形態において、組成物、例えば、経皮治療系は下記の構成成分から本質的に成る:
a) 支持体層;
b) 前記ホルモンまたは前記ホルモンの混合物および1種または2種以上の薬学上許容される成分を含んでなる少なくとも1つの薬剤含有層; および
c) 必要に応じて除去可能な剥離ライナーまたは保護層。
好ましくは、支持体層、薬剤含有層および除去可能な剥離ライナー (または保護層) は透明であり、これは皮膚が可視であることを意味する。
【0030】
薬剤含有層が皮膚または粘膜に対して十分な自己粘着性を示すことができない場合、薬剤含有層に感圧接着性層の追加の層または感圧接着性へりまたはリングを装備させて、全適用期間にわたって皮膚への組成物の接着を保証することができる。感圧接着性層は薬剤含有層と皮膚との間に位置し、そして接着性リングは薬剤含有層の回りにまたはそのへりに位置することができる。必要に応じて、また、組成物は1または2以上の膜または接着性層をさらに含んでなることができる。例えば、ホルモンの放出をコントロールする膜を薬剤含有層と感圧性層との間にまたは薬剤含有層と皮膚との間に配置ことができる。
【0031】
薬剤含有層の大きさは種々の合理的大きさから選択される。本明細書において使用するとき、合理的大きさは約5〜20 cm2、好ましくは約7〜15 cm2、最も好ましくは約8〜12 cm2、例えば、10 cm2の表面積であることを意味する。顕著には、表面積は皮膚または粘膜と接触するか、あるいはそれに密接している表面積である。
【0032】
本発明によれば、ホルモンに対して最小の溶解度を有する薬剤含有層はステロイドホルモンの十分な皮膚浸透を提供することが発見された。本発明において、薬剤含有層はゲストデンに対するその溶解度を規定することによって特性決定される。顕著には、皮膚浸透速度は皮膚浸透増強剤の混入を必要としないで十分である。例えば、本発明のステロイドホルモンの皮膚浸透は循環血液中のステロイドホルモンの治療的に有効量、例えば、ホルモンの避妊的に有効量を生ずることが驚くべきことには発見された。
【0033】
したがって、第1の面において、本発明は、ステロイドホルモン、例えば、プロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体の経皮送達組成物に関する。この組成物は、薬剤含有層と、1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体とを含んでなり、そして薬剤含有層はその3重量%以下のゲストデンの溶解度を有する。この組成物は必要に応じてエストロゲンを含んでなることができる。
【0034】
本発明のある態様において、ゲストデンに対する薬剤含有層の溶解度は、薬剤含有層の2.5重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、例えば、1.8重量%以下である。原理的に、溶解度は非常に低いことができるが、前記溶解度の最低レベルに関する臨界レベルは薬剤含有層中のゲストデンの約0.1重量%、例えば、0.2重量%、0.3重量%、0.5重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%または1重量%であることが考えられる。ゲストデンに対する薬剤含有層の溶解度は、約0.1重量%〜 3重量%、例えば、約0.2重量%〜 3重量%、0.4重量%〜 3重量%、0.5重量%〜 3重量%、0.8重量%〜 3重量%または1重量%〜 3重量%の範囲であることが一般に考えられる。本発明のそれ以上の態様において、この範囲における上限は3重量%ではなく、これより低く、例えば、2.5重量%、2.2重量%または2.0重量%である。
【0035】
本明細書において使用するとき、用語 「ゲストデン」 は、ゲストデン (13β-エチル-17α-エチニル-17β-ヒドロキシ-4,15-ゴナデン-3-オン) 、その誘導体排卵およびそれらの混合物、例えば、誘導体の混合物またはゲストデンと誘導体との混合物を意味する。誘導体は17β-ヒドロキシ基の誘導体、例えば、エーテル、エステル、アセタールまたはそれらの薬学上許容される塩であることができる。例えば、アシル基中に2〜12個の炭素原子を有するエステル、例えば、アルカノイル基中に2〜8個の炭素原子を有するアルカノエートが包含される。
【0036】
本発明の好ましい態様において、ゲストデンのエステルはゲストデンプロピオネート、ゲストデンバレレートおよび/またはゲストデンカプロネートであり、これらは米国特許第5,858,394号に記載されている。
前述したように、本発明の適当な薬剤含有層は、薬剤含有層の3重量%以下のステロイドホルモン (例えば、ゲストデン) に対する溶解度を有するものであることを本発明者らは発見した。
【0037】
用語「ステロイドホルモンに対する溶解度」、例えば、「薬剤含有層の3重量%以下のゲストデンに対する溶解度」は、視的に透明な溶液を生ずる特定の薬剤含有層中に溶解できるステロイドホルモン、例えば、ゲストデンの品質を特徴づけることを意味する。用語 「に対する溶解度」 は、薬剤含有層中のホルモン、例えば、ゲストデンの実際の濃度を意味するとして理解すべきではない。後述するように、薬剤含有層中のホルモンの全濃度は薬剤含有層の3重量%より上または下であることができる。さらに、薬剤含有層中のホルモンの全濃度は飽和または飽和以下のレベルを含んでなる薬剤含有層を発生させることができる。
【0038】
ホルモン、例えば、ゲストデンに対して特定した溶解度を有する薬剤含有層を選択するために、ホルモンが完全に溶解しかつ生ずる薬剤含有層が視的に透明であるかどうかを決定するために、下記の試験を実施することができる。
1つの試験法は、粒子が視的に検出できないことにおいて、または25×の倍率を有する顕微鏡により、ホルモンが完全に溶解したかどうかを決定することである。
【0039】
他の方法は、下記の方法によりホルモンに対する薬剤含有層の溶解度を実際に決定することである。この方法は、完全に溶解した形態のホルモンを含んでなる薬剤含有層から、および部分的に溶解したホルモンを有する薬剤含有層から、ホルモンの放出速度を決定することに基づく。
【0040】
この方法は下記の工程を含む:
第1に、同一であるが、種々の、例えば、増加する量のホルモンを有する薬剤含有層を製造することである。概して、少なくとも3つの種々の薬剤含有層は薬剤含有層中に完全に溶解した形態のホルモンを含有すべきであり、そして少なくとも3つの薬剤含有層は部分的に溶解したホルモン、例えば、固体粒子の形態のホルモンを含有すべきである。
【0041】
製造プロセスに関すると、下記の工程に従うことができる。また、接着性層を製造する任意の他のこの分野において知られている方法は適当であろう:
- 薬剤物質を適当な溶媒中に溶解または懸濁させる。
- ポリマー、必要に応じて粘着付与剤および他の賦形剤を適当な溶媒中に溶解する。
- 2つの溶液を攪拌しながら一緒にして、均質な混合物が形成する。
- この混合物を適当な厚さの剥離ライナー上に被覆し、加熱下に乾燥させて溶媒を蒸発させる。
- 生ずるラミネートを支持体箔でカバーする。
【0042】
第2に、下記の文献の関係する節に記載されている装置および試験条件を使用して、薬剤含有層からの薬剤の放出速度を試験する: the European Pharmacopoeia (Ph. Eur. 2.9.4. Dissolution test for transdermal patches) またはthe United State Pharmacopoeia (USP 26、<724> DRUG RELEASE、apparatus 5 (Paddle over Disk) 。
- 規定した面積を有する試料を薬剤含有層から切断する。
- 剥離ライナーを除去した後、32℃ ± 0.5℃において平衡化した適当な溶解媒質を前もって充填した容器 (前述のPharmacopoeiaに記載されているような) の中に試料を入れる。
【0043】
薬剤含有層を溶解媒質と接触させるべきである。溶解媒質の試料を規定した時間間隔において採取し、溶解媒質中に溶解したホルモンの量をHPLCまたは他の適当な定量法により測定する。溶解媒質はシンク条件を保証するものから選択することができる。例えば、適当な溶解媒質は30重量%までの有機溶媒、例えば、エタノール、イソプロパノールおよびジオキサンを含有する水溶液である。
【0044】
第3に、2タイプの薬剤含有層からの放出速度は次のようにして決定される:
- 各薬剤含有層の面積単位当たりのホルモン放出量は、前述の溶解データおよび薬剤含有層の特定の面積から計算される。
- ホルモンの量/面積単位/時間の平方根上の少なくとも3つのデータ点の線形回帰分析により得られた勾配として、各薬剤含有層についての放出速度定数を決定する。
- 各薬剤含有層についての放出速度定数を、薬剤含有層中のホルモンに対してプロットする。
【0045】
次いで、完全に溶解したホルモンを含有する薬剤含有層について、および部分的に溶解したホルモン、例えば、ホルモンの固体粒子を含有する薬剤含有層について、線形回帰分析を別々に実施する。2本の回帰線はある点において互いに交差するであろう。2本の回帰線の交差点において読むことができるホルモン濃度は、薬剤含有層中のホルモンの 「溶解度」 を意味する。
【0046】
用語 「薬剤含有層」 は、ステロイドホルモンが存在する経皮組成物または系の部分を意味する。薬剤含有層は半固体または固体の形態であることができ、そしてこの層中で直接配合されたホルモンを含んでなる。本発明のホルモンは、ホルモンの濃度および物理化学的性質に依存して、薬剤含有層中に分散、部分的に分散、部分的に溶解または完全に溶解することができる。薬剤含有層は、ゲルまたは液体の形態であることを意味しない。意図的に、薬剤含有層は皮膚または粘膜に直接接触していることを意味する。しかしながら、ある態様において、薬剤含有層と皮膚または粘膜との間に追加の層、いわゆる薬剤を含有しない層が存在する。
【0047】
前述したように、本発明による組成物は皮膚浸透増強剤を含んでなる必要がない。こうして、本発明のある態様において、薬剤含有層は皮膚浸透速度増強剤の存在を排除し、これは薬剤含有層が皮膚浸透速度増強剤を含まない成分から本質的に成ることを意味する。これは、皮膚浸透増強剤が、例えば、薬剤含有層の2重量%より少ない、例えば、1重量%より少ない、好ましくは0.5重量%より少ない、例えば、0.2重量%より少ない、例えば、0.1重量%より少ない部分を構成することを意味する。
【0048】
本発明によれば、適切な薬剤含有層の選択は皮膚浸透に影響を与える。適切な薬剤含有層はポリマーまたはポリマー混合物から作られていることが好ましい。ポリマーは接着性を有することができるか、あるいは顕著な接着性をもたないことができる。ある態様において、薬剤含有層はいわゆる感圧接着性層である。
【0049】
原理的に、ゲストデンの前記溶解度を生ずる任意のポリマー混合物を使用することができる。こうして、本発明の1つの態様において、薬剤含有層は接着性をもつか、あるいはもたない少なくとも1種のポリマーを含んでなる。典型的には、このようなポリマーは、炭化水素ポリマー、ポリシロキサン、ポリアクリレートおよびそれらの混合物のタイプの生物学的に許容可能な親油性ポリマーである。好ましくは、ポリマーは、薬剤含有層の3重量%以下のゲストデンに対する溶解度を有する薬剤含有層を形成する炭化水素ポリマー、ポリシロキサンおよび/またはポリアクリレートから選択することができる。
【0050】
ポリマーの量はある程度まで臨界パラメーターである。適切な量は、ポリマーの実際のタイプおよび使用するステロイドホルモンに依存することがある。一般に、ポリマーの量は薬剤含有層の少なくとも1重量%、例えば、少なくとも5重量%、10重量%、15重量%または20重量%である。しかしながら、ポリマーは薬剤含有層中に少なくとも25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%または少なくとも80重量%の量で存在することが好ましい。換言すると、ポリマーは薬剤含有層の約1〜99重量%、例えば、約5〜99重量%、約10〜99重量%、約15〜99重量%または約20〜99重量%の量で使用することができる。好ましくは、ポリマーは薬剤含有層中に薬剤含有層の約15〜99重量%、例えば、約15〜90重量%、15〜85重量%または15〜80重量%、例えば、約20〜85重量%、20〜75重量%、例えば、約25〜85重量%、25〜75重量%の量で使用することができる。
【0051】
前述したように、本発明の特定の面は、ステロイドホルモン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体、および必要に応じてエストロゲンの経皮送達組成物に関し、この組成物は下記の成分を含んでなる薬剤含有層を含んでなる:
- 少なくとも1種のステロイドホルモン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体および1種または2種以上の薬学上許容される成分または担体; および
- 好ましくは薬剤含有層の約15〜99重量%の量の、ポリマーまたはポリマー混合物;
ここでポリマーは、薬剤含有層の3重量%以下の前記ステロイドホルモンに対する溶解度を有する薬剤含有層を形成する炭化水素ポリマー、ポリシロキサン、ポリアクリレートおよびそれらの混合物から成る群から選択される。
【0052】
前述したように、いっそう非極性型のポリマー、例えば、炭化水素ポリマーは、極性ポリマー、例えば、ポリアクリレートよりもすぐれることが発見された (実施例2) 。したがって、本発明の好ましい態様において、薬剤含有層は、ポリマーとして、炭化水素ポリマーを含んでなり、炭化水素ポリマーは好ましくはポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマーおよび/またはそれらの混合物を包含する。
【0053】
前述したように、本発明のある態様において、薬剤含有層は接着性である。好ましくは、薬剤含有層のポリマーは適当な接着性を有するので、それ以上の粘着剤、例えば、粘着付与剤を必要としない。薬剤含有層の接着強度を改良するために必要であると考えられるときはいつでも、薬剤含有層は粘着付与剤をさらに含んでなる。
【0054】
用語 「粘着付与剤」 は、皮膚または粘膜に対する接着性層の接着強度を改良する物質を意味する。
【0055】
粘着付与剤の例は、炭化水素樹脂、ロジン樹脂およびテルペン樹脂から選択される。炭化水素樹脂の例は下記の商品名で商業的に入手可能である: Escorez (商標) (ExxonMobil); Regalite (商標) 、Piccotac (商標) およびPicco (商標) (Eastman) またはIndopol (商標) (BP) 。本発明による経皮系に適当なロジンエステルの例は、水素化ウッドロジンのエステル、例えば、水素化ウッドロジンのペンタエリトリトールエステル、部分的に水素化されたウッドロジンのエステル、例えば、部分的に水素化されたウッドロジンのペンタエリトリトールエステル、ウッドロジンのエステル、変性ウッドロジンのエステル、部分的に二量化されたロジンのエステル、タル油ロジンのエステル、二量化ロジンのエステル、および同様なロジン、およびそれらの混合物である。このようなロジンエステルは下記の商品名で商業的に入手可能である: Foral (商標) 、Foralyn (商標) 、Pentalyn (商標) 、Permalyn (商標) およびStaybelite (商標)。
【0056】
本発明の好ましい態様において、薬剤含有層はロジンエステル、例えば、ペンタエリトリトールエステルの形態である粘着付与剤を含んでなる。
【0057】
一般に、薬剤含有層中のステロイドホルモンの前記臨界溶解度が顕著に影響を受けないかぎり、粘着付与剤は任意の適当量で存在できることが考えられる。こうして、粘着付与剤は薬剤含有層中に薬剤含有層の約0.1〜95重量%、例えば、0.5〜95重量%、例えば、1〜95重量%の量で存在することができる。すなわち、粘着付与剤は約1〜85重量%、1〜75重量%、1〜65重量%、1〜55重量%、1〜50重量%、1〜45重量%、1〜40重量%またはより好ましくは約1〜35重量%、例えば、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは1〜25重量%の量で存在することができる。
【0058】
明らかなように、薬剤含有層中の粘着付与剤の量は薬剤含有層中のホルモン溶解度に対して臨界的である。こうして、なお他の態様において、粘着付与剤は薬剤含有層中に35重量%まで、例えば、30重量%までの量で存在する。より好ましくは、粘着付与剤の量は薬剤含有層の25重量%まで、例えば、20または15重量%まで、最も好ましくは10、7、5重量%までである。
【0059】
当然の帰結として、本発明のそれ以上の特定の面は、ゲストデンまたはその誘導体、および必要に応じてエストロゲンの経皮送達組成物であり、この組成物は下記の成分から本質的に成る薬剤含有層を含んでなる:
- 少なくとも1種のステロイドホルモン、例えば、ゲストデン、および1種または2種以上の薬学上許容される成分および/または担体;
【0060】
- 好ましくは薬剤含有層の約15〜99重量%の量の、ポリマーまたはポリマー混合物、ポリマーは好ましくは炭化水素ポリマー、ポリシロキサン、ポリアクリレートおよびそれらの混合物、最も好ましくは炭化水素ポリマー (ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマーおよび/またはそれらの混合物) から成る群から選択される; および
- 薬剤含有層の85重量%までの量の粘着付与剤; および
- 必要に応じてエストロゲン。
【0061】
前述したように、薬剤含有層はある層を形成する成分から構成されており、ここでゲストデンに対する溶解度の基準が満足される。好ましくは、薬剤含有層が本発明のホルモンとポリマーまたはポリマー混合物および必要に応じて粘着付与剤とから主として構成されるとき、この基準は満足される。
【0062】
ある態様において、本発明の適当なポリマーは親油性であり、そして親水性基が本質的に存在しないことが発見された。こうして、任意の適当な炭化水素ポリマー、ポリシロキサンまたはポリアクリレートは、側鎖中に制限された量の官能基、例えば、遊離親水性官能基、例えば、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アミド基、ハロゲン基またはスルホ基を有するポリマーから選択される。したがって、ある態様において、ポリマーは、遊離のカルボキシル基および/またはヒドロキシル基を含んでなる、ポリアクリレートを本質的に排除する。
【0063】
好ましい態様において、ポリマーは炭化水素ポリマー、ポリシロキサンまたは前記2つの型のポリマーの混合物である。前述したように、炭化水素型ポリマーは遊離親水性官能基、例えば、カルボキシル基、エステル基、アミノ基、アミド基、ハロゲン基またはスルホ基が本質的に存在しない非極性型ポリマーである。したがって、最も好ましい態様において、ポリマーは炭化水素ポリマーである。
【0064】
多数の炭化水素ポリマーは、高分子量および低分子量の両方またはそれらの混合物として存在する。典型的には、炭化水素ポリマーはポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマーまたはそれらの混合物の形態である。高分子量ポリマー (少なくともポリイソブチレンに関して) の分子量は通常500,000〜2,000,000ダルトンの範囲内であるが、低分子量ポリマーの分子量は約20,000〜100,000ダルトンの範囲内である。典型的には、このようなポリマーは高分子量ポリマーと低分子量ポリマーとの混合物を含んでなり、ここで全混合物中の低分子量ポリイソブチレンの量は少なくとも50重量%である。
【0065】
好ましい態様において、炭化水素ポリマーはポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、最も好ましくはポリイソブチレンである。
本発明のある態様において、ポリマーはイソプレンコポリマーを排除する。
典型的には、ポリシロキサンは遊離シラノール基または末端キャップのシラノール基をもつ高分子量ポリジメチルシロキサン (Bio-PSA (商標)) である。
【0066】
前述のポリアクリレートの典型的な例は、前述したように排除するか、あるいはある態様において最小量で使用することができ、アクリルエステルのホモポリマー、2またはそれ以上の型のアクリルエステル単位のコポリマーまたはアクリルエステルまたは他の機能的モノマーのコポリマーを包含する。アクリルエステルは下記のものを包含するが、これらに限定されない:ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート。
【0067】
例えば、エチレン/エチルアクリレートコポリマー、ポリメタクリレートポリマーおよびポリシロキサン-ポリメタクリレートコポリマー。前述したように、親水性官能基を含有する機能的モノマー、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートおよびその他およびアミド基を含有するモノマー、例えば、メタクリレート、ジメチルメタクリルアミドは適当なポリマーとして排除することができる。
【0068】
その上、同一理由で、ポリマー、例えば、ポリアルキレン (ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、塩素化ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン) 、ポリアセテート (エチレン/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル-酢酸ビニルコポリマー) 、ポリビニレン (ポリ塩化ビニリデン、エチレン-ビニルアルコールコポリマー、エチレン-ビニルオキシエタノールコポリマー、ポリビニルピロリドン) 、ポリカーボネート、セルロースポリマー (メチルまたはエチルセルロース誘導体、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびセルロースエステル) は本発明による適当なポリマーでなく、そして排除されるか、あるいは本発明のある態様において少なくとも制限された量で使用される。しかしながら、排除は組成物の他の層または一部分におけるこのようなポリマーの使用を妨害しない。
【0069】
さらに、ある態様において、薬剤含有層は親水性ポリマー、例えば、結晶化抑制剤、例えば、ポリビニルピロリドン、セルロースポリマー、例えば、メチルまたはエチルセルロース誘導体またはヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはそれらの混合物を含まないか、あるいは少なくとも制限された量でのみそれらを含む。
また、ある態様において、可溶化剤、例えば、ジメチルイソソルビドは薬剤含有層中に存在しないか、あるいは少なくとも制限された量でのみ存在する。
【0070】
用語 「制限された量」 は、問題のポリマーまたは可溶化剤が薬剤含有層中に薬剤含有層の10重量%より低い、例えば、8、5、3、2、1、0.5または0.2重量%より低い濃度で存在する。
前述したように、皮膚浸透増強剤および/または透過増強剤を混入しないでステロイドホルモンの十分な皮膚浸透を提供することができた。すなわち、本発明の重要な態様において、皮膚浸透増強剤および/または透過増強剤は薬剤含有層において排除されるか、あるいは薬剤含有層中に制限された量で存在し、この量は薬剤含有層の5重量%より少ない、例えば、4、3、2、1、0.5または0.2重量%より少ない。
【0071】
用語 「皮膚浸透増強剤」 および「透過増強剤」は、本発明において交換可能な用語であることを意味し、そしてユーザーの皮膚に薬剤と一緒に投与したとき、活性薬剤に対する皮膚の浸透/透過を増強する。経皮製剤における浸透/透過増強剤は薬剤含有層中の薬剤の熱力学的活性を変化させ、これにより陽性または陰性の「プッシュ」作用に導く。さらに、いくつかの浸透/透過増強剤は角質層の高度に順序づけられた細胞間脂質構造中に浸透することができ、そして脂質アシル連鎖の運動性を増加させ、こうして「プル」作用を提供できると考えられる。
【0072】
ある物質の皮膚浸透/透過増強作用は、例えば、ヌードマウスの皮膚またはその他を使用することによって、浸透増強剤を含むか、あるいは含まない同一製剤を試験するとき認識することができる。訓練した人はこのような試験方法を知っている。
【0073】
典型的な浸透/透過増強剤は下に列挙する化合物のグループ中に含まれる:
- アルコール、例えば、約2〜10個の炭素原子を有する1価アルコール、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、オクタニルアルコール、デカニルアルコールおよび/またはベンジルアルコール; 2価アルコール、例えば、1,2-プロパンジオール; 多価アルコール、例えば、グリセリン、ソルビトールおよび/またはポリエチレングリコール; 8〜18個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪族アルコール、例えば、カプリルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、2-ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノエイルアルコールおよびリノレニルアルコール。
【0074】
- 脂肪酸、例えば、8〜18個の炭素原子を含む飽和または不飽和脂肪酸、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸およびパルミチン酸、トリアセチン、アスコルビン酸、ペンテノール、ブチル化ヒドロキシトルエン、トコフェロール、トコフェロールアセテート、トコフェリルリノールエイト。他の脂肪酸は下記のものを包含するが、これらに限定されない:バレリアン酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、イソバレリアン酸、ネオペンタン酸、ネオヘプタン酸および/またはイソストカリン酸。
【0075】
- エステル、例えば、脂肪族エステルエチルアセテート、乳酸の低級 (C1-C4) アルキル化エステル、一般式CH3-(CH2)n-COOR (式中nは8〜18の数であり、そしてRは最大6個の炭素原子のアルキル残基である) の脂肪酸エステル、例えば、脂肪酸エステル、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸およびパルミチン酸のエステル、例えば、これらの酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、s-ブチルエステル、イソブチルエステル、または一般式R’COO (CH2)m COOR’ (式中mは4〜8の数であり、そしてR’は各場合において最大6個の炭素原子のアルキル残基である) のジカルボン酸ジエステル、例えば、プロピルオレエート、デシルオレエート、イソプロピルパルミテート、グリコールパルミテート、グリコールラウレート、ドデシルミリステート、イソプロピルミリステートおよびグリコールステアレート、適当なジカルボン酸ジエステルは、例えば、ジイソプロピルアジペート、ジイソブチルアジペートおよびジイソプロピルセバケートである。
【0076】
- エーテル、例えば、脂肪族アルコール (例えば、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコールおよびステアリルアルコール) のポリエチレングリコールエーテル、例えば、ポリオキシエチレン (4) ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン (2) オレイルエーテルおよびポリオキシエチレン (10) オレイルエーテル。
- アルカン、例えば、6〜17炭素原子の連鎖長さのアルカン。
- アミド、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルラウルアミド、ジメチルラウリルアミドおよび/または脂肪酸アミドおよびそれらの誘導体。
【0077】
- アミド、例えば、長い脂肪族連鎖をもつアミド、または芳香族アミド、尿素および尿素誘導体、例えば、環状尿素、ドデシル-尿素、ジフェニル-尿素および/またはアラントイン。
- アミノ酸。
- アミノアセテート、例えば、アミノアセテートの誘導体、例えば、ドデシル-N,N-ジメチルアミノアセテートおよびドデシル-2-メチル-2-(N,N-メチルアミノアセテート) 、デシル-2-(N,N-ジメチルアミノ)-プロプロナト、デシル-2-(N,N-ジメチルアミノ)-ブチラト、オクチル-2-(N,N-ジメチルアミノ)-プロプロナトおよび/またはドデシル-(N,N-ジメチルアミノ)-フェニルアセテート。
【0078】
- アゾン誘導体、1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン誘導体、アザシクロアルカノン誘導体および/またはヘキサメチレンラウルアミド誘導体。
- シクロデキストリン、例えば、アルファ、ベータおよびガンマシクロデキストリン。
- グリセリド、例えば、モノグリセリド、例えば、グリセロールモノオレエート、グリセロールモノラウレートおよびグリセロールモノリノールエート、ポリエチレングリコール-3-ラウルアミド (PEG LR) 、ポリエチレングリコールモノラウレート (PGML) 、グリセロールモノオレエート (GMO) 、グリセロールモノリノールエートおよび/またはグリセロールモノラウレート (GML) 。
【0079】
- グリコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはプロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよび/またはトリメチレングリコール。
- 油、例えば、鉱物、植物、動物および魚の脂肪および油、例えば、綿実油、トウモロコシ油、ベニバナ油、オリーブ油およびヒマシ油、スクアレンおよび/またはラノリン。
- ポリオール、例えば、プロピレングリコール。
- ピロリドン、例えば、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、ドデシル-ピロリドン、2-ピロリドン-5-カルボン酸、N-ヘキシル-、N-ラウリル-、4-カルボキシ-、4-カルボキシカーボン誘導体、3-ヒドロキシ-N-メチル-2-ピロリドン、N-ファルネシル-2-ピロリドン、N-(2-(デシルチオ)エチル)-2-ピロリドンおよび/またはN-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン。
【0080】
- スルホキシド、例えば、スルホキシド誘導体、例えば、メチルオクチル-スルホキシド、ジメチルスルホキシド (DMSO) 、ヘキシルメチル-スルホキシド (デシル-MSO) 。
- 表面活性剤、例えば、カチオン界面活性剤、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライドおよび/または同等のカチオン化合物、アニオン界面活性剤、例えば、硫酸塩、下記の化合物を包含するが、これらに限定されない:ラウリル硫酸ナトリウムおよび/またはドデシル硫酸ナトリウム、および非イオン界面活性剤、例えば、下記のものを包含するが、これらに限定されないソルビトールのエステルおよびソルビトール無水物: ポリソルベート、ソルビタンモノパルミテートおよび/またはソルビタン-ポリオレエート。
- テルペン、ケトンおよびオキシド。
【0081】
ステロイドホルモン、例えば、プロゲスチン、1種または2種以上のポリマー、1種または2種以上の粘着付与剤および任意のエストロゲンに加えて、組成物の薬剤含有層または他の部分は、また、安定剤、色素、顔料、不活性充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、熱可塑性物質およびこの分野において知られている経皮組成物の他の慣用成分を含有する。好ましくは、組成物または少なくとも薬剤含有層はポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび/またはジメチルイソソルビドを含まないか、あるいはそれらを制限された量 (薬剤含有層の1、0.8、0.5、0.2または0.1重量%より少ない) でのみ含んでなる。
【0082】
本発明の組成物は透明であるか、あるいは少なくとも非常に重要な態様において透明であることを理解すべきであり、これは薬剤送達系を通して皮膚を視的に検査できることを意味する。すなわち、薬剤含有層は薬剤 (ここにおいてプロゲスチン) が薬剤含有層中に完全に溶解している1相系である。1相系としての性質は、後述する試験法を使用することによって、薬剤含有層の機械的伸張により同定することができる。
【0083】
さらに、薬剤含有層は均質であることにより特徴づけられる。用語 「均質」 は1相系を記載するために使用され、ここでマトリックスは1ポリマー相から構成されている。これらの系は、少なくとも2つのポリマー相から構成されている多相系と区別することができる。ほとんどの場合において、多相系は、不透明な外観を有することにより、視的に検出することができる。不透明な外観は、ポリマー相の回折率が異なるために、光の回折により引き起こされる。1相系を検出する他の方法は顕微鏡検査法または流動学的方法であるか、あるいは薄いポリマーフィルムを機械的に伸張させることによる。機械的に伸張する間、多相系から構成されている薄いポリマーフィルムは、視的に決定して、不透明となる。
【0084】
こうして、要約すると、本発明の重要な態様は下記を包含することを理解すべきである:
下記の成分を含んでなる薬剤含有層:
I) プロゲスチン、例えば、ゲストデンまたはそのエステル; および
II) ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマーおよびそれらの混合物から成る群から選択されるポリマー。
【0085】
本発明のそれ以上の重要な態様において、薬剤含有層は下記のパラメーターにより特徴づけられ、それらは単一のパラメーターとしてまたはパラメーターの組合わせとして存在することができる:
・ 薬剤含有層はその3重量%以下のゲストデンに対する溶解度を有する;
・ 薬剤含有層はジメチルイソソルビドを排除するか、あるいは薬剤含有層の0.5重量%より少ない量のジメチルイソソルビドを含有する;
・ 薬剤含有層はポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロースおよび/またはヒドロキシメチルセルロースを排除するか、あるいは薬剤含有層の2重量%より少ない量のポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロースおよび/またはヒドロキシメチルセルロースを含有する;
【0086】
・ 薬剤含有層はその中に完全に溶解したプロゲスチン (ゲストデンまたはそのエステル) を含有する;
・ 薬剤含有層はその0.5〜3重量%の量でゲストデンまたはそのエステルを含んでなる;
・ 薬剤含有層は透明である;
・ 薬剤含有層は均質である;
・ 薬剤含有層は1相である;
・ 薬剤含有層は皮膚浸透増強剤を排除するか、あるいは薬剤含有層の2重量%より少ない量で皮膚浸透増強剤を含有する;
・ 薬剤含有層はその約15〜99重量%の量で前記ポリマーを含んでなる;
・ 薬剤含有層は粘着付与剤、例えば、ロジンエステルを薬剤含有層の85重量%までの量で含んでなる。
【0087】
前述したように、本発明の組成物は、有効避妊量のステロイドホルモン、例えばプロゲスチン、例えばゲストデンを必要に応じてエストロゲンと組合わせて送達することによって特徴づけられる。プロゲスチンがゲストデンまたはその誘導体である態様において、組成物は、少なくとも25 μg/cm2×24時間のゲストデンおよび/またはその誘導体のin vitro ヌードマウス皮膚透過速度を提供することによって、特徴づけることができる。換言すると、組成物は、ゲストデンおよび/またはその誘導体を約40〜70 μg/日の量で送達する薬剤含有層を有することによって、特徴づけることができる。
【0088】
本発明の組成物において薬剤として、ゲストデンまたはその誘導体のみを使用できるばかりではない。他のプロゲスチンをゲストデンと一緒にまたはゲストデンの代わりに添加することができる。他のプロゲスチンの例は、ジエノゲスト、ドロスピレノン、レボルノルゲストレル、シプロテロンアセテート、テトラヒドロジエノゲスト、ノレスチステロン、ノレチステロンアセテート、デソゲストレル、3-ケト-デソルゲストレル、ノルゲスチメート、リネストレノール、メトキシ-プレゲステロンアセテート、ノルゲストレル、ノレチステロネエナンテート、トリメゲストンまたはアルファおよびベータ-プロゲステロンレセプターリガンドである。
【0089】
前述したように、組成物は排卵の抑制において有効である。ある場合において、組成物はエストロゲンをさらに含んでなる。エストロゲンは同一薬剤含有層中にプロゲスチンと一緒に混入するか、あるいはプロゲスチンを含まない別々の薬剤含有層中に混入することができる。
【0090】
用語 「エストロゲン」 は、天然の17β-エストラジオールおよび半合成エストロゲン誘導体の両方、例えば、天然のエストロゲンのエステルおよび17-アルキル化エストロゲンを包含する。天然のエストロゲンの半合成エステルは、例えば、エストラジオール-17β-エナンテート、エストラジオール-17β-バレレート、エストラジオール-17β-ベンゾエート、エストラジオール-17β-ウンデカノエート、エストラジオール-16,17-ヘミスクシネートまたはエストラジオール-17β-シピオネートを包含する。17-アルキル化エストロゲンの例は、エチニルエストラジオール、エチニルエストラジオール-3-イソプロピルスルホネート、キネストロール、メストラノールまたはメチルエストラジオールである。また、用語 「エストロゲン」 は、エストロゲン活性を有する非ステロイド化合物、例えば、ジエチルスチルベステロール、ジエンエステロール、クロミフェン、クロロトリアネセンまたはシクロフェニルを包含することができる。
【0091】
好ましい態様において、エストロゲンはエチニルエストラジオールである。
血液中でホルモンの治療的有効量を達成するために、薬剤含有層中の薬剤の実際の濃度を調節することができる。一般に、薬剤含有層は、ホルモンの治療的有効量を達成するために吸収すべきホルモンの量を超えた、いくらかのホルモンを含有すべきである。通常、この過剰は小さく、例えば、ホルモンの量はホルモンの必要な/要求される量の10倍より小、好ましくは5倍より小、例えば2倍より小である。例えば、ユーザーに対するホルモンの全体的暴露を減少させるために、また、ホルモンの量を限定することが重要であることが考えられる。
【0092】
したがって、薬剤含有層中のステロイドホルモン、例えばプロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体の適当な濃度は、薬剤含有層の約0.5〜10重量%である。なおいっそう好ましい態様において、前記ホルモンの濃度は約0.5〜10重量%、例えば、約0.75〜5重量%である。前述したように、ホルモン、例えば、ゲストデンの全濃度は、飽和または飽和より低いレベルでホルモンを含んでなる薬剤含有層を生ずることができる。非常に重要な態様において、薬剤含有層中のステロイドホルモン、例えば、ゲストデンまたはその誘導体の濃度は約1〜3重量%、例えば1〜2重量%である。
【0093】
同様に、エストロゲンをさらに含んでなる本発明のある態様において、エストロゲンは薬剤含有層中に接着性層の約0.5〜10重量%、好ましくは約0.75〜5重量%、より好ましくは約1〜3重量%、例えば1〜2重量%の量で存在する。
その上、前記プロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体は前記エストロゲンに対して約4〜0.5、好ましくは2〜0.5、例えば1:1の質量比で存在する。
【0094】
本発明の組成物中に配合されたゲストデンまたはその誘導体を投与することによって、ゲストデンの比較的高いレベルを延長した期間にわたって維持できることが驚くべきことには発見された。また、驚くべきことには、ゲストデンまたはその誘導体および必要に応じてエストロゲンの投与から生ずる、ゲストデンの血漿分布および血漿レベルは、女性における排卵の抑制において有効であることが発見された。
【0095】
したがって、本発明のそれ以上の面は、雌、例えば女性における排卵を抑制するために、必要に応じてエストロゲンと組合わせて本発明の組成物を使用することに関する。薬剤を単一投与するとき、定常状態の条件下に測定して少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる、ゲストデンの血漿濃度-時間曲線が達成される。次のように、本発明のある面は、有効量のゲストデンまたはその誘導体を、必要に応じてエストロゲンと組合わせて、皮膚または粘膜に局所的に投与することを含んでなる、雌、例えば女性における排卵を抑制する方法に関し、ここで前記ゲストデンを単一に投与したとき、定常状態の条件下に測定して少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる、ゲストデンの血漿濃度-時間曲線が達成される。
【0096】
選択的に、本発明の使用および方法は、プロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体またはプロゲスチンとエストロゲンとの組合わせを投与することによって、通常治療される他の症候、障害または症状を治療するための使用および方法である。
したがって、一般に、本発明のある態様において、使用および方法は、子宮内膜炎、月経前症候群、更年期障害を治療し、月経周期を調節しおよび/または月経周期を安定化するための使用および方法であることを理解すべきである。
【0097】
例えば、エストロゲンによる治療を同時に実施しないでプロゲスチンを投与すると、不規則的出血および異常な出血を治療することができる。本明細書において使用するとき、用語 「不規則的出血」 は、非妊娠女性における規則的毎月の月経期間外の子宮出血を特徴づける。月経周期または月経期間が短過ぎる、長過ぎる、頻繁過ぎる、少な過ぎる、または規則的な26〜30日間の月経周期外に入る不規則的間隔で起こる場合、子宮出血は不規則的である。
【0098】
月経期間が子宮出血の期待される開始に対して15〜50日以上遅延するとき、それは長過ぎるとして分類される。用語 「異常な出血」 は、7日間を超えて持続する期間を有する、1または2時間につき1回より多い交換を必要とする、典型的には十分な衛生保護製品を通して浸透する、激しい出血を特徴づける。異常な出血は、既に閉経期に到達した女性における出血、エストロゲン置換治療の副作用による異常な子宮出血、子宮癌の症状として、通常異常な血液凝固、遺伝性出血障害または血小板レベルに影響を与える医学的病気よる結果としての異常な出血を包含しない。
【0099】
他の態様において、プロゲスチンはエストロゲンと組合わせて、例えば、プロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体、およびエストロゲンの組合わせを含んでなる本発明の薬剤を投与することによって、下記の疾患を治療するために投与される: 更年期障害、例えば閉経期に関連する症状および疾患、例えば、顔面潮紅、発汗発作、心悸亢進、睡眠障害、気分変化、神経質、不安、記憶不良、信頼喪失、性欲低下、集中不良、エネルギー減少、推進減少、過敏性、尿生殖器萎縮、乳房萎縮、心臓血管性疾患、毛髪分布の変化、毛髪の密集、皮膚状態の変化および/または骨粗しょう症。最も顕著には、治療は顔面潮紅、発汗発作、心悸亢進、睡眠障害、気分変化、神経質、不安、尿生殖器萎縮、乳房萎縮に対して向けられるか、あるいは骨粗しょう症の予防または管理のためである。
【0100】
更年期障害の治療と関連して、エストロゲンは天然のエストロゲン、例えばエストラジオールおよびそのエステル、例えばエストラジオールバレレート、エストラジオールベンゾエートから選択することができる。さらに、天然のエストロゲンは、エストロン、エストリオール、エストリオールスクシネートおよび共役エストロゲン、例えば、共役エクインエストロゲン、例えば、エストロンサルフェート、17β-エストラジオールサルフェート、17α-エストラジオールサルフェート、エクイリンサルフェート、17β-ジヒドロエクイリンサルフェート、17α-ジヒドロエクイリンサルフェート、エクイレニンサルフェート、17β-ジヒドロエクイレニンサルフェートおよび17α-ジヒドロエクイレニンサルフェートまたはそれらの混合物を包含する。
【0101】
本発明のある態様において、定常状態の条件におけるゲストデンの血漿濃度-時間曲線は、少なくとも1.5 ng/ml、例えば少なくとも2.0 ng/mlまたは少なくとも2.5 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる。他の重要な態様において、定常状態の条件におけるゲストデンの血漿濃度-時間曲線は、好ましくは本発明の組成物の形態において、ゲストデンまたはその誘導体の組成物を1回投与した後最初の6日後に1〜8 ng/mlの範囲、好ましくは1.5〜6 ng/mlの範囲のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる。
【0102】
なおそれ以上の態様において、定常状態の条件におけるゲストデンの血漿濃度-時間曲線は、薬剤の単一投与後18〜60時間の期間においてゲストデンの最大血漿レベルを有すること、および/または薬剤の単一投与後5〜7日間の期間において、投与後最初の18〜60時間の期間において得られたゲストデンの最大血漿レベルの少なくとも50重量%程度の定常状態の条件におけるゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられる。
【0103】
28日の各周期内に、ゲストデン/組成物を21日 (3週) の期間において7日の間隔で投与し、次いで7日 (1週) 間ゲストデンまたはその誘導体を投与しないように、ゲストデンを28日の周期で反復投与することが好ましい。すなわち、ゲストデンを28日の各周期内に第1日、第8日および第15日に投与する。好ましくは、前記第1日は月経開始日、または任意の他の日、例えば、月経開始日後第1日、第2日、第3日、第4日、第5日または第6日であることができる。他の態様において、12日の各周期内に、ゲストデン/組成物を11週の連続期間において7日の間隔で投与し、次いで7日 (1週) 間ゲストデンまたはその誘導体を投与しないように、ゲストデンを、必要に応じてエストロゲンと組合わせて、12週の周期で反復投与する。
【0104】
避妊効能および成功率を改良するために、エストロゲンをゲストデンと組合わせて投与することができる。エストロゲンは前述のエストロゲンから選択することができる。
前述したように、本発明の使用および方法は、本明細書において定義する組成物の形態であることができる、ゲストデンまたはその誘導体の適用を包含する。こうして、用語 「薬剤」 は本明細書において定義する組成物を包含する。さらに、用語 「薬剤」 は本発明のキットを包含する。
【0105】
なお他の面において、本発明は、プロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体を経皮送達する形態に配合された、12週の処置期間に意図された1〜11投与単位を含んでなるキットに関し、ここで前記投与単位はゲストデンと、1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体とを含んでなる薬剤含有層を含んでなり、そして薬剤含有層はその3重量%以下の前記ゲストデンに関する溶解度を有する。投与単位は本明細書に記載する組成物を含んでなることができる。本発明の1つの態様において、11投与単位を11週の期間の間週1回連続的に投与し、次いで次の1週において投与単位を投与しないか、あるいはプラシーボを投与することを理解すべきである。
【0106】
他の態様において、キットは12週の処置期間に意図されるが、キットは1〜9投与単位を含んでなる。1つの態様において、3投与単位を3週の期間の間毎週投与し、次いで1週間投与単位を投与しないか、あるいはプラシーボを投与する。すなわち、キットは4週の処置期間に意図され、そしてキットは1〜3投与単位を含んでなる。
【0107】
各投与単位におけるプロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体の投与量は、6日の投与量、7日の投与量、8日の投与量、14日の投与量または21日の投与量から選択される投与量に対応する。本発明の他の態様において、各投与単位は約0.5〜5 mg、好ましくは1〜3 mg、より好ましくは1.5〜2.5 mgの投与量のゲストデンまたはその誘導体を含んでなる。
【0108】
さらに、キットは前述のエストロゲンをさらに含んでなることを理解すべきである。エストロゲンは、同一投与単位または別々に準備された投与単位において、プロゲスチン、例えばゲストデンまたはその誘導体と一緒に組合わせることができる。さらに、キットは、例えば、エストロゲンを含むが、ゲストデンを含まない1〜30投与単位を含んでなることができる。エストロゲンは経皮送達、膣送達またはその他のために配合された投与形態であることができる。選択的に、エストロゲンはエストロゲンの経口的送達のために配合された投与形態、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、パスタまたは顆粒剤の形態であることができる。
本発明の組成物は、この分野において知られている方法により製造することができる。
【実施例】
【0109】
実施例1パッチの製造
本発明の組成物を次のようにして製造する:
第1工程において、380 gのゲストデン、および必要に応じて180 gのエチニルエストラジオールを適当な溶媒、例えば16.8 kgのジオキサン中に溶解する。第2 工程において、約57 kgのヘプタン中のポリイソブチレンとロジンエステルとの混合物 (Arcare (商標) MA 24A) を秤量する。
【0110】
第1工程のホルモン溶液を攪拌しながらポリマー溶液に移し、均質な溶液が得られるまで、攪拌する。こうして得られた薬剤含有溶液を剥離ライナー (例えば、FL 2000 75 μm PET 1S; Fa Loparex) 上に被覆し、適当な条件下に乾燥させた。次いで乾燥した薬剤含有層に、支持体箔/層、例えば、Cotran (商標)、9720、3Mをラミネートする。こうして得られたラミネートを大きさ10 cm2のパッチに分割し、生ずるパッチは下記の組成を有する:
【0111】
ゲストデン: 1.9 mg
任意のエチニルエストラジオール 0.9 mg
ポリマー: 97.2 mg
(粘着付与剤、例えば、MA-24A (商標)と
組合わせたポリイソブチレンの形態)
剥離ライナー: 10 cm2
支持体層: 10 cm2
【0112】
他の実施例において、生ずるパッチは前述のものに類似するが、エチニルエストラジオールの量は0.6 mgである。
なお他の実施例において、生ずるパッチは前述のものに類似するが、接着剤は炭化水素ポリマーから構成されているDuro-tak (商標) 10711である。
【0113】
実施例2種々のポリマーを含む組成物の皮膚浸透速度
薬剤含有層中のポリマーとしてアクリレート-酢酸ビニルポリマーを使用して、6つの組成物 (A〜F) を製造した。さらに、薬剤含有層中のポリマーとしてポリイソブチレンを使用して、組成物Gを製造した。この製造は実施例1に記載されているプロセスに従い実施した。組成物のいずれも皮膚浸透増強剤を含有しない。
【0114】
in vitroマウス皮膚透過試験において、各組成物を試験した。ヌードマウス皮膚の皮膚調製物 (HsdCbp: NMRI-nu、入手先: Harian Bioservice for Science GmbH、ドイツ国ワルスロデ) を使用して、この試験を実施した。被検製剤を皮膚検体の外側に取り付ける。内側をレセプター媒質と接触させて、透過セルの中に両方を入れる。レセプター媒質として、HEPES緩衝化水溶液を使用する。アジ化ナトリウムを添加して、微生物増殖を防止する。レセプター溶液を32℃に維持する。規定した時間間隔において試料を採取し、レセプター媒質中のゲストデン (GSD) およびエチニルエストラジオール (EE) の濃度をHPLCにより分析した。次いで、計算量の活性物質を使用して、放出された薬剤の量/面積および時間単位 [μg/cm2×24時間] として、フラックス速度を計算する。
【0115】
【表1】

【0116】
これらの結果が示すように、組成物G (ポリイソブチレン) からのゲストデンならびにエチニルエストラジオールの透過速度は組成物A〜Fからのそれらよりも優れる。
【0117】
実施例3避妊作用および薬物速度論的分布(pharmacokinetic profile)
本発明のパッチの排卵抑制、血清薬剤濃度および安全性に対する作用を女性の選択した集団において研究した。この研究の設計は、避妊ステロイドを使用する臨床的研究のためのEMEAガイドラインの必要条件に基づいた (Committee for Proprietary Medicine Products、CPMP/EWP 519/98) 。
【0118】
研究設計
この研究は3つの段階を有する; 2つの洗浄サイクルおよび選択した女性が排卵していることを保証する1つの追加のサイクルを含む前処置段階。最後に、第2 段階は2サイクルの処置段階であり、次いで1サイクルの処置後の段階を構成する第3段階が続く。
【0119】
この研究において記録する女性は、18〜35歳であり、18〜26 kg/m2の正常の体質量指数および正常の月経周期長さ28日±4日を有する、健康な妊娠していない禁煙の非乳汁分泌の女性ボランディアであること必要とした。適用部位が容易にかつ均一に評価できるように、白色がかった皮膚をもつ女性を含めた。
【0120】
被検パッチは0.9 mgのエチニルエストラジオールおよび1.0 mgのゲストデンおよびArcare MA-24A (商標) の薬剤含有層を含んでなるパッチであり、薬剤含有層は大きさ10 cm2を有する。Arcare MA-24A (商標) は、ポリイソブチレンに基づく接着剤 (Adhesive Researchから) である。
【0121】
研究の間に、血液を抜き出し、内因的ホルモン、例えば、エストラジオール、プロゲステロン、卵胞刺激ホルモン、性ホルモン結合性タンパク質、エチニルエストラジオール、ゲストデンを測定した。経膣超音波検査を実施して、卵胞様構造の発生を評価した。パッチの接着、適用部位における皮膚反応および女性の一般的健康状態を評価した。また、膣出血を評価した。
【0122】
前処置サイクル間に、血清プロゲステロン値の評価により正常および自発的排卵を確立し、ここで排卵前周期および5 nmol/lより高いプロゲステロン血清レベルを有する女性のみを処置段階のために認めた。
【0123】
処置段階は2つの月経周期の期間を含む。第1周期における第1処置は、この周期においてボランディアが月経を開始した後1日にパッチの適用により開始した。合計3つの被検パッチを、例えば、第1周期の第1日、第8日および第15日の間に7日の間隔で適用し、各処置周期間において各適用は異なる部位において実施した。各パッチは7日間着用し、次いで新しいパッチと置換して、合計21日の連続的に使用を完結した。次いで、7日間の無処置間隔後、次の処置期間を開始し、合計3つのパッチを適用し、各パッチを7日の間隔で適用した。パッチを失うか、あるいは40重量%より多く分離した場合、新しいパッチを適用した。
【0124】
パッチは臍より下の下腹部のきれいな、乾燥した無傷の、好ましくは毛のない皮膚に適用し、第1処置周期において右側から開始し、次いで別の側に適用した。
【0125】
薬力学的変数(pharmacodynamic variable)の決定
主要な薬力学的変数は、排卵が抑制された女性の集団個体数である。いわゆるフーグランド (Hoogland) 法に従い、排卵は13 mmを超えた卵胞の生長、引き続く卵の破裂、ならびに卵胞破裂とともに起こる> 5 nmol/lの血清プロゲステロン濃度を必要とする。次のようにして、卵胞が13 mmより小さくかつ血清プロゲステロン濃度が卵胞破裂時に5 nmol/lより小さいとき、排卵は抑制されたと言われる。
【0126】
薬物速度論的変数(pharmacokinetic variable)の決定
薬物速度論的パラメーター、例えば、各周期内のパッチ着用期間の薬剤濃度時間曲線AUC(0-168h) の下の面積、Cmax、Tmaxおよび蓄積ファクター、例えば、周期1または2内の第3パッチのAUC(0-168h) /第1パッチのAUC(0-168h) により決定されるもの、または2周期間の蓄積ファクター、例えば、周期2における第3パッチのAUC(0-168h) /周期1における第3パッチのAUC(0-168h) 。AUCは線形台形公式に従い計算した。
【0127】
研究を通じてエストロゲンおよびプロゲスチン、例えばエチニルエストラジオールおよびゲストデンの血清濃度を測定して、パッチの薬物速度論的特性を評価した。サンプリング時点は最後の前処置の第18日および周期1の第1、2、3、4、5、6、7、8、15、16、17、18、19、20、21および22日ならびに周期2の第2、3、4、5、6、7、8、15、16、17、18、19、20、21および22日であった。
【0128】
この分野において知られている慣用法により、エチニルエストラジオールおよびゲストデンの濃度を測定した。詳しくは、酸性化血清からのエチニルエストラジオールの抽出および連続的誘導体化に従う検出法として、化学的イオン化モードで質量スペクトルを使用するガスクロマトグラフィーにより、エチニルエストラジオールを測定した。ウサギ抗血清および3H標識化ゲストデンを使用するラジオイムノアッセイにより、ゲストデン濃度を測定した。インキュベーションおよび遠心後、生ずる沈殿をNaOHで再溶解した。このアッセイはほぼ250 pg/mlの定量下限を有する。
【0129】
結果
主要な薬力学的変数は排卵抑制を有する女性の集団個体数であった。
排卵活性は有効に抑制された、すなわち:
排卵活性なし: 周期1: 78 %、周期2: 56 %;
潜在的活性: 周期1: 15 %、周期2: 22 %;
非活性FLS: 周期1: 4 %、周期2: なし;
活性FLS: 周期1: 4 %、周期2: 22 %。
【0130】
排卵の症例は研究を通じて発見されなかった。排卵抑制は、6 (排卵) より小さいフーグランド (Hoogland) スコアとして規定し、研究を通じて設定したプロトコルデータに従い、すべてのボランディアについて十分であった。
プロゲステロン濃度は、処置周期の各々において2.5 nmol/l以下に適切に抑制された。血液中の平均エストラジオールレベルは、パッチを適用したすべての日において20 pg/ml以下であった。
【0131】
薬物速度論的(pharmacokinetic)結果
すべての前投与試料において、エチニルエストラジオール (EE) およびゲストデン (GSD) の血清濃度は定量限界より低かった (LOQ: EEについて10 pg/ml、GSDについて250 pg/ ml) 。EEおよびGSDの血清濃度をすべての被検体において少なくとも168時間の間定量した。結果を表2および表3ならびに第1図に記載する。
【0132】
【表2】

【0133】
【表3】

【0134】
実施例4ヒトにおけるポリイソブチレン接着剤とアクリル製剤との比較
単一投与後の健康な閉経後のボランディアにおける3つの異なる経皮パッチ製剤 (A〜C) からのエチニルエストラジオール (EE) およびゲストデン (GSD) の毎日送達の平均を決定するために、ランダム化クロスオーバー研究を実施した。また、この目的は経皮適用を静脈内注入と比較することであった。
被検製剤は次の通りであった:
【0135】
【表4】

【0136】
【表5】

【0137】
【表6】

【0138】
この研究は下記のパラメーターに従い実施した:
パッチを単一経皮投与により7日の着用期間/試験で投与した。各試験処置においてパッチを除去した後、1週の洗浄を実施した。投与量60 μgのEEおよび75 μgのGSDを1回静脈内投与した。
静脈内投与後72時間および実施例3に記載されているように経皮投与後12日の期間の間に、反応速度論的測定のために血液のサンプリングを実施した。実施例3に従い、GSDおよびEEの血液レベルを測定した。
【0139】
結果
ゲストデンの最大濃度を下記表に記載する。この表はポリイソブチレンの製剤AおよびBおよびアクリル製剤の差を示す。数値はゲストデンの平均血清レベルの時間経過を示す。
【表7】

【0140】
これらの結果が示すように、浸透増強剤と組合わせたアクリレートの薬剤含有層を含む製剤Cの薬剤送達は、製剤AおよびBからの薬剤送達よりも有意に低い。
【0141】
実施例5
1.9 mgのゲストデンおよび0.9 mgのエチニルエストラジオールを含有し、かつポリマーの異なる混合物から構成された薬剤含有層を示す (A〜M) 。
【表8】

【0142】
【表9】

【図面の簡単な説明】
【0143】
【図1】図1は、2つの処置周期、それぞれ第1週および第3週間のゲストデン (GSD) の平均血清レベル。凡例は次の通りである: 黒正方形 周期1、第1週□ 周期2、第1週黒三角 周期1、第2週△ 周期2、第2週

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲストデンまたはそのエステルと、1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体とを含んでなる薬剤含有層を含んでなり、前記薬剤含有層がその3重量%以下の前記ゲストデンの溶解度を有する経皮送達組成物。
【請求項2】
前記1種または2種以上の薬学上許容される賦形剤または担体が、ポリイソブチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレンイソプレンスチレンブロックポリマー、スチレンブタジエンスチレンブロックポリマー、およびそれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1種のポリマーである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記薬剤含有層が、炭化水素樹脂、ロジン樹脂およびテルペン樹脂から成る群から選択される粘着付与剤をさらに含んでなる、請求項1〜2のいずれかに記載の組成物。
【請求項4】
前記粘着付与剤がロジンエステルである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記ゲストデンまたはそのエステルが前記層中に完全に溶解する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記薬剤含有層が、2重量%より少ないポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースを含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記薬剤含有層が、0.5重量%より少ないジメチルイソソルビドを含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ゲストデンまたはそのエステルが、薬剤含有層の0.5〜3重量%の範囲の量で存在する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記薬剤含有層が透明である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記薬剤含有層が2重量%より少ない皮膚浸透増強剤または皮膚透過増強剤を含んでなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
エストロゲンをさらに含んでなる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記エストロゲンがエチニルエストラジオールである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
雌における排卵を抑制するための請求項1〜12のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項14】
組成物の単一投与後における血漿濃度-時間曲線が、定常状態の条件下に測定して、少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することを特徴とする、請求項13に記載の使用。
【請求項15】
組成物の単一投与後における血漿濃度-時間曲線が、単一投与として組成物の投与後最初の6日後に、1〜8 ng/mlの範囲、好ましくは1.5〜6 ng/mlの範囲のゲストデンの血漿レベルを有することを特徴とする、請求項13に記載の使用。
【請求項16】
ゲストデンまたはそのエステルの経皮送達形態に配合された、12週の処置期間に意図される、1〜12投与単位を含んでなり、前記投与単位が請求項1〜11のいずれかに記載の組成物を含んでなるキット。
【請求項17】
キットが12週の処置期間のために意図され、そしてキットが9投与単位を含んでなる、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
キットが4週の処置期間のために意図され、そしてキットが4投与単位を含んでなる、請求項16に記載のキット。
【請求項19】
前記ゲストデンが6日の投与量、7日の投与量、8日の投与量、14日の投与量または21日の投与量から選択される投与量に相当する有効投与量で存在する、請求項16〜18のいずれかに記載のキット。
【請求項20】
各投与単位が約0.5〜5 mg、好ましくは1〜3 mg、より好ましくは1.5〜2.5 mgの投与量のゲストデンを含んでなる、請求項16〜18のいずれかに記載のキット。
【請求項21】
投与単位がエストロゲンをさらに含んでなる、請求項16〜18のいずれかに記載のキット。
【請求項22】
ゲストデンまたはそのエステルの単一投与後、定常状態の条件下に測定して少なくとも1.0 ng/mlの濃度のゲストデンの血漿レベルを有することにより特徴づけられるゲストデンの血漿濃度-時間曲線が達成されるように、有効量のゲストデンまたはそのエステルを、必要に応じてエストロゲンと組合わせて、皮膚または粘膜に局所的に投与することを含んでなる雌における排卵を抑制する方法。
【請求項23】
単一投与後最初の6日後に、ゲストデンの血漿濃度-時間曲線が1〜8 ng/mlの範囲のゲストデンの血漿レベルを有することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ゲストデンまたはそのエステルが請求項1に記載の組成物の形態である、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2007−513938(P2007−513938A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543709(P2006−543709)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052752
【国際公開番号】WO2005/058287
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(300049958)シエーリング アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】