説明

消波・魚礁ブロック

【課題】魚礁機能と、消波機能の双方を兼ね備えた消波・魚礁ブロックを提供する。
【解決手段】水中に設置して互いに堅固に連結され、整層・積み重ねることにより消波・魚礁体を構成する消波・魚礁ブロックにおいて、共に略中央に貫通穴10、11が形成されている上枠体21と下枠体22とが柱体又は板状体を介して一体化されてなり、各枠体21、22の隅部から複数の突設体32、33が突設され、各枠体21、22の貫通穴10、11は、複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体33、32がそれぞれ挿入可能とされているとともに、各枠体21、22の突設体32、33は、それぞれ当該他の消波・魚礁ブロックにおける貫通穴11、10に挿入可能とされていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中に設置して互いに連結されることにより消波機能及び魚礁機能を構成する消波・魚礁ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
海岸付近や河口や湖沼沿岸の堤防付近には、波の力を弱め、沿岸浸食を防止したり、波の穏やかな港とするため、消波ブロック、護床ブロック、護岸ブロックを組み合わせた消波堤(防波堤、離岸提、人工リーフ、突提、導流堤等)が設置される場合がある。
【0003】
これに加えて、浅い海底や川底、湖沼などに、魚の住処となる魚礁ブロックが沈められる場合もある。この魚礁ブロックは、コンクリートブロック等を水中に沈めて人工の魚礁とし、藻類や付着生物または飼料生物を増殖させて魚類の餌場、保育場、産卵場を提供し、魚類の育成増殖を図るものである。このような中でコンクリート製の魚礁ブロックは、通常、型枠にコンクリートを打設して形成される。
【0004】
ところで、魚礁ブロックからなる人工魚礁には、海藻類や付着生物が付着、繁殖しやすく、潮流や波や水の流れによって周辺に複雑かつ微細な渦流や垂直交流を発生しやすくすることが要求される。このため、従来の魚礁ブロックでは、かかる効果を得るために、コンクリートや鉄により形成されたブロック本体に抜き孔等を設けて各面を開放させた中空立体形状に形成される。そして、このような魚礁コンクリートブロックは、製作型枠にコンクリートを打設して凝固させてブロック本体を形成した後、所定日間養生してコンクリートを固化させた後、型枠からブロック本体を脱型する。
【0005】
従来において、このような魚礁ブロックとしては、例えば特許文献1−3に示すような技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−24895号公報
【特許文献2】特開2004−41066号公報
【特許文献3】特開平8−47353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、消波堤には、消波効果のみならず近年魚礁としての効果も期待されることが多い。しかしながら、従来の状況は、消波ブロックとして、波エネルギーを減衰させることにより、波浪による海岸浸食を防止し、波の静かな海や湖沼や港にするための機能を持たせることのみを意図した消波ブロック自体は存在していたが、これに魚礁としての機能を持たせたものは従来において存在していない。また、上述した魚礁ブロックは、あくまで魚礁を組み立てる上での最小単位を示すものであるが、この魚礁ブロックに意図して消波機能を持たせたものは従来において存在していない。
【0008】
即ち、消波ブロック又は魚礁ブロックとして、それぞれ単独での効用を目指したブロックは従来において存在していたが、かかる双方の機能を兼ね備え、かつ堅固に整層・積み重ねが可能な技術に対する社会的な要請は高いにも関らず従来より特に案出されてこなかったのが現状であった。
【0009】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、あくまで消波機能と、魚礁機能の双方を兼ね備え、かつ堅固に整層・積み重ねができる消波・魚礁ブロックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る消波・魚礁ブロックは、上述した課題を解決するために、水中に設置して互いに連結されることにより消波・魚礁体を構成する消波・魚礁ブロックにおいて、共に略中央に貫通穴が形成されている上枠体と下枠体とが柱体又は板状体を介して一体化されてなり、各枠体の隅部から複数の突設体が突設され、上記各枠体の貫通穴は、複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体がそれぞれ挿入可能とされているとともに、上記各枠体の突設体は、それぞれ当該他の消波・魚礁ブロックにおける貫通穴に挿入可能とされていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る消波・魚礁体の組立方法は、消波・魚礁ブロックを互いに連結することにより消波・魚礁体を組み立てる、消波・魚礁体の組立方法において、共に略中央に凹部が形成されている上枠体と下枠体とが柱体又は板状体を介して一体化されてなり、各枠体の隅部から複数の突設体が突設されている消波・魚礁ブロックを、その各枠体の凹部に、複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体をそれぞれ挿入させるとともに、上記各枠体の突設体を、それぞれ当該他の消波・魚礁ブロックにおける凹部に挿入させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
上述した構成からなる本発明によれば、波エネルギーを消波・魚礁ブロック内の柱体又は板状体の効果により、中空部で波に渦を巻かせることによって、波浪エネルギーを渦に変換させて減衰させることにより、波浪による沿岸浸食を防止し、波の静かな海や港や湖沼にするための消波堤としての機能を持たせることが可能となる。波エネルギーを減衰させる方法としては、形が複雑で凹凸の多いブロックを積み上げて複雑で狭い水中立体迷路を構成させて波エネルギーを分散させて減衰する方法と、波に渦を巻かせて波エネルギーを渦に変換して減衰させる方法とがある。本発明の方法は、波エネルギーを渦に変換して減衰させる方法である。また、魚礁として浅い海や湖沼における水中洞窟並びに人工岩礁を提供して、藻類や付着生物を増殖させて、魚類の産卵場、稚魚の保育場、魚の住処を形成させる魚礁としての機能を担うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの斜視図である。
【図2】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの側面図である。
【図3】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの平面図である。
【図4】(a)は、図2のA−A断面図であり、 (b)は、図3のB−B断面図である。
【図5】板状体を設けた消波・魚礁ブロックの斜視図である。
【図6】板状体を設けた消波・魚礁ブロックの側面図である。
【図7】板状体を設けた消波・魚礁ブロックの平面図である。
【図8】(a)は、図6のC−C断面図であり、 (b)は、図7のD−D断面図である。
【図9】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの変形例の斜視図である。
【図10】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの変形例の側面図である。
【図11】本発明を適用した消波・魚礁ブロックの変形例の平面図である。
【図12】(a)は、図10のE−E断面図であり、(b)は、図11のF−F断面図である。
【図13】各ブロックの4隅の突設体同士が1点に集まるように配置した平面図である。
【図14】各ブロックの4隅の突設体同士が1点に集まるように配置した斜視図である。
【図15】消波・魚礁ブロックの上段に更にブロックを配設した例を示す図である。
【図16】ピラミッド状に消波・魚礁ブロックを積み上げて構成した消波・魚礁体の斜視図である。
【図17】ピラミッド状に消波・魚礁ブロックを積み上げて構成した消波・魚礁体の他の斜視図である。
【図18】消波・魚礁ブロックを組み立てる上での最下段の構成例及び消波・魚礁体の外縁壁を垂直に積み上げる場合について説明するための図である。
【図19】最下段、及び消波・魚礁体の外縁壁を垂直に積み上げる消波・魚礁ブロック層の隅角部に使用する隅角ブロックの詳細な構成を示す図である。
【図20】最下段、及び消波・魚礁体の外縁壁を垂直に積み上げる消波・魚礁ブロック層の外縁部に使用する端縁ブロックの詳細な構成を示す図である。
【図21】平面視における形状が正六角形状である消波・魚礁ブロックの平面図である。
【図22】平面視における形状が正六角形状である消波・魚礁ブロックの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態として、海や湖沼等に設置可能とされ、消波機能と魚礁機能の双方を兼ね備えた消波・魚礁ブロックについて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明を適用した消波・魚礁ブロック1の斜視図であり、図2はその側面図、さらに図3はその平面図を示している。この消波・魚礁ブロック1は、水中に設置して互いに連結されることにより消波・魚礁体を構成するブロックである。また、図4(a)は、図2のA−A断面図であり、図4(b)は、図3のB−B断面図である。
【0016】
この消波・魚礁ブロック1は、略中央に貫通穴10が形成されている上枠体21と、略中央に貫通穴11が形成されている下枠体22とが柱体31を介して一体化されてなる。そして上枠体21の隅部から上方に向けて複数の突設体32a〜32dが突設され、また下枠体22の隅部から下方に向けて複数の突設体33a〜33dが突設されている。この消波・魚礁ブロック1は、コンクリート製で一体成形により製作されたものである。
【0017】
上枠体21並びに下枠体22は、それぞれが平面視で正方形とされている場合を例に挙げているが、これに限定されるものではなく、長方形、ひし形、台形、平行四辺形、正三角形、二等辺三角形、正六角形、正六角形における互いに対向する2辺を伸ばした六角形等で構成される。これらのうち、上枠体21並びに下枠体22の平面形状は、正方形又は長方形又は正六角形とされていることが望ましい。
【0018】
即ち、この上枠体21並びに下枠体22における平面形状は、何れも辺の内角が90°、120°をなす形状で構成されていることが望ましい。ちなみに、この上枠体21(下枠体22)を構成する隅部は、互いに隣接する上枠体21(下枠体22)の隅部において1点において集めた場合においてその内角の合計が360°を成すような形状とされていればよい。
【0019】
消波・魚礁体を構成するための基礎面は、滑らかな水平に仕上げることが望ましいが、現実の基礎面は多少の凹凸が存在するものであってもよい。基礎面の多少の凹凸を吸収し、また整層に積み重ねる施工を容易とするために、貫通穴10、11の寸法よりも突設体32、33の寸法を僅かに径小となるように消波・魚礁ブロック1を製作する。
【0020】
貫通穴10は、複数の他の消波・魚礁ブロック1における突設体33がそれぞれ挿入可能とされている。貫通穴11は、複数の他の消波・魚礁ブロック1における突設体32がそれぞれ挿入可能とされている。この貫通穴10、11は、設計寸法の大きさに応じたものとなるが、当該貫通穴10に挿入する突設体33、当該貫通穴11に挿入する突設体32のそれぞれの寸法は、貫通孔穴10、11の寸法よりも僅かに径小となるような寸法とされている必要がある。貫通穴10は、いかなる径で構成されていてもよい。但し、図3に示すように、ブロックの全体幅Cと、上枠体21又は下枠体22の幅C1の左右又は上下の合計2C1との比率が、2:1〜3:1となるように、貫通穴10の径C2(=C−2C1)が設定されていることが望ましい。
【0021】
なお、この貫通穴10、11は、正方形、長方形、菱形、台形、平行四辺形、正三角形、二等辺三角形、正六角形、正多角形における互いに対向する対称な2辺を同じ比率で伸ばした多角形状、互いに対向する2辺が対称な多角形(八角形を含む)、円形、楕円形、並びに上述した形状の何れか2以上を組み合わせた複合形状、或いは上述した形状に限定されることなく、あらゆる形状で構成されていてもよい。但し貫通穴10、11に突設体32、33が貫入でき、かつ貫通穴と突設体とが互いに整合している必要がある。
【0022】
このとき、貫通穴10、11の形状は、応力集中を緩和するために平面視において、隅角部にハンチ部14を設けることが望ましい。これにより、貫通穴10、11における角部の応力集中を分散し、隅角部からのクラックの発生を防止ないし少なくすることが可能となる。また、貫通孔10、11における側面並びに突設体32、33の側面においてテーパー15が形成されていてもよい。即ち、この貫通穴10は、下方に向かうにつれて、また貫通穴11は、上方に向かうにつれて、徐々に径小となるように先細形状で構成されていてもよい。
【0023】
また、この貫通穴10、11は、上述したように底面が貫通した穴で構成される場合に限定されるものではなく、底面が非貫通の凹部として構成されていてもよい。
【0024】
突設体32は、水平方向に隣接する他の複数の消波・魚礁ブロック1の突設体32とともに、上方に隣接する他の消波・魚礁ブロック1における貫通孔11にそれぞれ挿入可能とされている。突設体33は、水平方向に隣接する他の複数の消波・魚礁ブロック1の突設体33とともに、下方に隣接する他の消波・魚礁ブロック1における貫通孔10にそれぞれ挿入可能とされている。この突設体32、33は、設計寸法の大きさに応じたものとなるが、当該貫通穴10に挿入する突設体33、当該貫通穴11に挿入する突設体32のそれぞれの寸法は、貫通穴10、11の寸法よりも僅かに径小となるような寸法とされている必要がある。
【0025】
突設体32、33は、正方形、長方形、菱形、台形、平行四辺形、正三角形、二等辺三角形、五角形、正六角形、正多角形における互いに対向する対称な2辺を同じ比率で伸ばした多角形状、正六角形を対称軸で二分した一部六角形(角部で二分した場合は台形、辺の中央で二分した場合はホームベース形状からなる五角形)、対向する二辺が対称な多角形(八角形を含む)、対向する二辺が対称な多角形を対称軸で2分割した一部多角形、円形、楕円形、円・楕円を直線で分割した半円・半楕円形、係る半円・半楕円形と長方形とを組み合わせた形状、並びに上述した形状の何れか2以上を組み合わせた複合形状で構成されていてもよいし、或いは上述した形状に限定されることなく、あらゆる形状で構成されていてもよい。但し、貫通穴10、11に突設体32、33が貫入でき、かつ貫入穴と突設体とが互いに整合している必要がある。
【0026】
この突設体32、33は、平面視において、角部において面取りが施されていてもよい。これにより、角部の欠けを少なくすることが可能となる。また突設体32、33の側面には、上述した貫通穴10、11のテーパーよりも僅かに径小なテーパー15が形成されていてもよい。なお、このテーパー15の水平方向に対する、図4(b)に示す傾斜角度θは、30〜80°とされていることが望ましい。
【0027】
また突設体32は、上方に向かうにつれて、また突設体33は、下方に向かうにつれて、徐々に径小となるように先細形状で構成されていてもよい。即ち、この突設体32、33は、先端が徐々に縮径された角錐台状、円錐台状、楕円錐台状、又はこれらの形状の組み合わせで構成されていてもよい。
【0028】
柱体31は、消波・魚礁ブロック1における上枠体21並びに下枠体22とを連結して一体化するために設けられる。この柱体31の断面形状は、正方形、長方形、菱形、台形、平行四辺形、正三角形、二等辺三角形、五角形、正六角形、正多角形における互いに対向する対称な2辺を同じ比率で伸ばした多角形状、正六角形を対称軸で二分した一部六角形、対向する2辺が対称な多角形(八角形を含む)、対向する2辺が対称な多角形を対称軸で2分割した一部多角形、円形、楕円形、円・楕円を直線で分割した半円・半楕円形、係る半円・半楕円形と長方形とを組み合わせた形状、並びに上述した形状の何れか2以上を組み合わせた複合形状で構成されていてもよい。また、この柱体31の径は、実際の使用環境下において求められる強度に応じたものとされている。
【0029】
柱体31の平面視における配設位置は、図3に示す突設体32、33と略同一とされている。突設体32から柱体31を介して突設体33に至るまで略一軸上に位置させることにより、応力の伝達性能を向上させるとともに、機械的強度の向上を図ることが可能となる。
【0030】
またこの柱体31と上枠体21、下枠体22との連結部には、ハンチ38が設けられている。即ち、このハンチ38は、柱体31から上枠体21、下枠体22に向けて拡径されてなるものである。このようなハンチ38を設けることにより、応力集中を分散・緩和することができ、また柱体31に負荷される曲げ応力に対する接合部の強度を補強することが可能となる。
【0031】
本発明は、このように貫通穴10、11及び突設体32、33がそれぞれ設けられた上枠体21と下枠体22とが柱体31を介して一体的に形成されている、この消波・魚礁ブロック1が上下方向、左右前後方向において堅固に連結する構成の消波・魚礁ブロック体をなしている。かかる堅固に連結する構成とすることにより、この消波・魚礁ブロック1を水中に整層積みで設置して、波エネルギーを渦に変換して減衰させ、かつ魚礁としての効果を発揮させるものである。
【0032】
また、上述した上枠体21並びに下枠体22、突設体32、33、柱体31の何れかについて、その凸部や凹部の角部について詳細な図となるため図示しない面取りを施すようにしてもよい。この図示しない面取りは、C30〜C50程度が望ましい。かかる面取りを施すことにより、係る角部の欠け又はクラックの発生を防止ないし少なくすることが可能となる。
【0033】
消波・魚礁ブロック1のサイズは、略立方体状の縦横3m程度のブロック体と、高さ0.4m程度の突設体32、33とから構成される場合を例に挙げているが、かかるサイズに限定されるものではないことは勿論である。また消波・魚礁ブロック1は、立方体に限定されるものではなく、直方体状又は平面視における形状が正六角形状で構成されるものであってもよい。
【0034】
なお、この上枠体21並びに下枠体22、突設体32、33、柱体31の何れか、又はその全てにおいて、内部に鉄筋を配筋するようにしてもよい。これにより、消波・魚礁ブロック1に作用する外力により、当該ブロック内に負荷される曲げ応力及び引張応力がコンクリートの許容応力よりも大きくなる場合であっても、この内部に配筋された鉄筋を通じてこれに対抗することが可能となる。なお、鉄筋以外であっても、耐引張力に優れているものであれば、これに代替させるようにしてもよい。なお、鉄筋に対するコンクリートの被り厚は、補助筋であれば8cm以上、主筋であれば10cm以上であることが望ましい。
【0035】
ちなみに、この消波・魚礁ブロック1は、海中に設置される場合も想定していることから、海水等による鉄筋の腐食を防止するため、かかる鉄筋を構成する材料は、腐食に強い材料を選定するか、あるいは塗装・メッキ等の耐錆防止対策を施すことが望ましい。
【0036】
なお、本発明を適用した消波・魚礁ブロック1は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した柱体31を設ける代わりに、横穴を設けた板状体を設けるようにしてもよい。
【0037】
図5は、かかる板状体40を設けた消波・魚礁ブロック2の斜視図であり、図6はその側面図、さらに図7はその平面図を示している。また図8(a)は、図6のC−C断面図であり、図8(b)は、図7のD−D断面図である。この消波・魚礁ブロック2において、上述した消波・魚礁ブロック1と同一の構成要素・部材に関しては、同一の符号を付すことにより、以下での説明を省略する。
【0038】
消波・魚礁ブロック2は、略中央に貫通穴10が形成されている上枠体21と、略中央に貫通穴11が形成されている下枠体22とが、横穴41を設けた板状体40を介して一体化されてなる。そして上枠体21の隅部から上方に向けて複数の突設体32a〜32dが突設され、また下枠体22の隅部から下方に向けて複数の突設体33a〜33dが突設されている。
【0039】
板状体40は、ブロック内を外側から包囲するように4面に亘り設けられている。これにより、板状体40は、内部が空洞状になるように構成される。この板状体40は、ブロックの角部において互いに交差するようにして配設され、柱体31の代替として、上枠体21と下枠体22とを支持するものであることから、その強度を確保する必要があり、その厚さを厚く構成することが求められる場合もある。例えば3m四方の上枠体21と下枠体22との中間に設けられる場合においては、板状体40の厚さを0.4m以上で構成されることが望ましい。なお、この板状体40内においても鉄筋が配筋されていてもよい。ちなみに、この板状体40は、上枠体21と、下枠体22との間で一体的に成形されたものであってもよいし、互いに別々に作製されたものを後から接合する構成としてもよい。
【0040】
また、例えば図8(a)の例では、L字状の板状体の内側隅部120に図示しないハンチ部を設けるようにしてもよい。また、図8(b)は、板状体40と枠体21、22の接合部121には図示しないハンチ部を設けるようにしてもよい。この図示しないハンチ部を設けることにより、当該内側隅部120、接合部121に発生する集中応力を緩和し、隅角部の曲げ強度補強、並びに隅角部からのクラック発生を防止し、或いは少なくすることが可能となる。
【0041】
横穴41は、板状体40の略中央部を貫通するように配設される。この横穴41の形状はいかなるものであってもよいが、図5の例では、八角形からなるもので構成されている。これにより、四角形で構成される場合と比較して角部に応力集中が生じるのを防止し、又は少なくすることが可能となる。横穴41の径は、強度面、消波効果面、魚礁効果面の要求を満たすように適宜設計される。
【0042】
図9〜12は、かかる消波・魚礁ブロック2の変形例であり、上述した板状体40の強度面を更に補強する観点から柱体31をこの板状体40の交差位置に設けるようにしてもよい。図9は、かかる消波・魚礁ブロック2の変形例の斜視図であり、図10はその側面図、さらに図11はその平面図を示している。また図12(a)は、図10のE−E断面図であり、図12(b)は、図11のF−F断面図である。なお、図11、図12(a)に示した例では、柱体31の内側角部にハンチを設けて板状体40に面する柱面の幅を板状体40の板厚に合わせた場合を挙げているが、かかるサイズに限定されるものではなく、板状体40に面する柱面の幅は、板状体40の厚さよりも大きな幅であってもよい。
【0043】
この図9〜12に示す消波・魚礁ブロック2において、上述した図1〜8と同一の構成要素・部材に関しては、同一の符号を付すことにより、以下での説明を省略するが、柱体31を設けることにより、柱体31を介して上枠体21と下枠体22を主として支持することができることから、板状体40の板厚を薄く構成することも可能となる。
【0044】
なお、上述の如き消波・魚礁ブロック1、2の型枠の製作にあたり、この型枠は、消波・魚礁ブロック1、2の形状や外形寸法が異なるものであっても、基本的な構成が共通する。即ち、この基本的構成を一つの単位的構成として、その単位的構成の組み合わせや連続で型枠を作ることが可能となることから、型枠製作のための金型の種類を少なくすることができ、型枠の製作が容易で、かつ経済性に優れたものになる。
【0045】
ちなみに、消波・魚礁ブロック1、2のコンクリートブロックは通常、一般のコンクリートを用いて製作されるが、消波・魚礁ブロックの機能を高めるために高比重コンクリートを用いる場合の例を説明する。すなわちコンクリートの粗骨材として電気炉酸化スラグ並びに細骨材として銅スラグを主として使用する場合の例を説明する。このときの電気炉酸化スラグは、電気炉還元スラグが混入していないものとし、また、電気炉酸化スラグは乾燥比重約3.6とされている。電気炉酸化スラグを使用する理由としては、電気炉酸化スラグは水和膨張性が無いため、コンクリート骨材に使用することが可能であるからであり、また電気炉還元スラグは、水和膨張するためコンクリート骨材としては不向きであるからである。なお、乾燥比重約3.6の銅スラグは、主としてコンクリートの細骨材に使用する。
【0046】
粗骨材、細骨材の粒度分布において、電気炉酸化スラグ、銅スラグのみでは、コンクリート用骨材として不足する骨材の粒径が存在する場合、一般の粗骨材、細骨材でその不足分を補充する等することで、良好な粒度分布を得るように調整する。これにより粒度分布の優れた良質の高比重コンクリートとすることが可能となる。ちなみに、高比重コンクリートでは、その比重を2.6〜3.0を目途とする。
【0047】
また、このようなコンクリート骨材の調整とともに、前述したブロック形状の型枠を製作して、製作した型枠内に上述した高比重コンクリートを流し込み、乾燥、固化させる。これにより、前述した形状からなる良質な高比重コンクリートブロックを製作することが可能となる。
【0048】
特に骨材に鉄分を多く含んだ高比重コンクリートを用いて消波・魚礁ブロック1、2を製作することにより、波浪に対する安定性と魚礁としての機能を向上させることが可能となり、機械的特性をも向上させることができる。また断面性能を維持しつつ、例えば、消波・魚礁ブロック1、2全体の大きさ、及び板状体40、柱体31の径を小さくすることが可能となり、材料コスト低減による経済性に優れた消波・魚礁ブロック1、2とすることが可能となる。また、上述した電気炉酸化スラグ、銅スラグは、製鉄及び製銅の過程で生まれてくる副生成物であるが、これらを有効活用することが可能となる。
【0049】
次に、本発明を適用した消波・魚礁ブロック1、2を互いに連結することにより消波・魚礁体を組み立てる、消波・魚礁体の組立方法について、消波・魚礁ブロック1を例にとり説明をする。
【0050】
先ず図13、14に示すように、互いに水平方向に隣接する消波・魚礁ブロック1について、各ブロックの4隅の突設体32同士が1点に集まるように配置する。このとき、4つの消波・魚礁ブロック1a〜1dに着目したとき、消波・魚礁ブロック1aの突設体32aと、消波・魚礁ブロック1bの突設体32bと、消波・魚礁ブロック1cの突設体32cと、消波・魚礁ブロック1dの突設体32dとが合わさって一つの大きな凸部61を形成することになる。
【0051】
図15に示すように、これら消波・魚礁ブロック1a〜1dの上段に更に消波・魚礁ブロック1eを配設する場合には、かかる突設体32が組み合わされて形成された凸部61に、消波・魚礁ブロック1eの貫通穴11を挿入させる。このとき、消波・魚礁ブロック1eにおける下枠体22から突設されている4つの各突設体33が、消波・魚礁ブロック1a〜1dにおけるそれぞれの貫通穴10に挿入されることになる。
【0052】
このような状態で徐々に消波・魚礁ブロック1eを押し下げていくと、最終的に凸部61に、消波・魚礁ブロック1eの貫通穴11が嵌合され、また消波・魚礁ブロック1eにおける下枠体22から下方に突設されている4つの各突設体33が、消波・魚礁ブロック1a〜1dにおけるそれぞれの貫通穴10に嵌合される結果、消波・魚礁ブロック1a〜1dの上段に消波・魚礁ブロック1eがしっかりと固定されることになる。
【0053】
なお、図1、2に示した貫通孔10、11の側面並びに突設体32、33の側面にテーパー15を形成しておくことにより、以下の利点がある。先ず、4つの突設体32a〜32dが組み合わされて形成された凸部61のテーパー15と、その上段の消波・魚礁ブロック1eの貫通穴11に形成されたテーパー15とを互いに当接させた状態で徐々に消波・魚礁ブロック1eを押し下げる。その結果、この凸部61のテーパー15と、上段の消波・魚礁ブロック1eの貫通穴11に形成されたテーパー15とにより、互いを案内させることが可能となり、凸部61の略中心と貫通穴11の略中心とを合わせることが容易となる。
【0054】
同時に、上段の消波・魚礁ブロック1eにおける突設体33a〜33dのテーパー15が、消波・魚礁ブロック1a〜1dにおけるそれぞれの貫通穴10のテーパー15により案内されることになる。
【0055】
なお、各消波・魚礁ブロック1a〜1dにおける各貫通穴10には、消波・魚礁ブロック1e以外にも他の3つの消波・魚礁ブロック1の突設体33が挿入されることになる。即ち、貫通穴10には上段から互いに異なる4つの消波・魚礁ブロック1の突設体33が挿入されてそれぞれ嵌合されることになる。
【0056】
このように、本発明を適用した消波・魚礁体の組立方法では、消波・魚礁ブロック1の突設体33a〜33dを、その下段にある4つの消波・魚礁ブロック1の各貫通穴10に挿入させる。また消波・魚礁ブロック1の突設体32a〜32bを、その上段にある4つの消波・魚礁ブロック1の各貫通穴11に挿入させる。そして一の各貫通穴10、11には、上方又は下方に隣接する4つの消波・魚礁ブロック1の突設体33、32が挿入されて嵌合されることになる。
【0057】
このようにして積み上げを繰り返し実行していくことにより、図16、17に示すようにピラミッド状に消波・魚礁ブロック1を積み上げることが可能となる。この積み上げを繰り返し実行する際において一層ずつ上方に積み上げる過程で消波・魚礁ブロック1が半個ずつズレてくることになる。
【0058】
積み重ねた各層のブロック1の最下段と最上層のブロック1は、柱体31又は板状体40の構成を省略して、上枠体21と下枠体22とを直接一体化した扁平なブロックとしてもよい。このとき、上枠体21上面の突設体32及び下枠体22下面の突設体33は必要に応じて省略してもよい。
【0059】
かかる扁平なブロックを最下層に用いた場合、このブロック層は、消波・魚礁ブロックを積み上げて構成した消波・魚礁体の基板として基礎マウント天端面の凹凸を吸収し、消波・魚礁体により凹凸の少ない基礎面を提供する。また、扁平なブロックの下枠体22下面の突設体33は、必要に応じて省略してもよい。このとき扁平なブロックの下枠体22の下面には、必要に応じて玉石大程度の突起物を全面に設けて、扁平なブロック下面とマウンド面との滑り摩擦抵抗が大きくなるようにしてもよい。
【0060】
一般的には、消波ブロック体並びに最上部のブロック層の安定のため、消波ブロック体の最上部に上部工として厚さ1m程度の場所打ちの天端コンクリート打設を行うが、この代わりに上述した扁平なブロックを最上層に用いてもよい。この場合、この扁平なブロック層は、消波・魚礁ブロックの重しとなり、消波・魚礁ブロック体の波浪に対する安定性を向上させることが可能となる。このとき、扁平なブロックの上枠体21上面の突設体32は、必要に応じて省略してもよい。
【0061】
これらの消波・魚礁ブロック1を実際に積み上げる場合には、消波・魚礁ブロック1の4隅の突設体32a〜32dにおいて図示しないブロック吊り上げ用のフックを予め埋設させておく。次に、この図示しないフックをクレーン等で吊り上げ、移動並びに吊り下げを行うことにより、これを所定の位置に設定することが可能となる。
【0062】
なお、水中にこの消波・魚礁ブロック1を整層に積み上げていく際、一般的には潜水夫の指示に従ってブロックの設定作業を行うが、その補助用に、次に設置すべき消波・魚礁ブロック1における設定場所の目印として、水中にある既設の消波・魚礁ブロック1上面の所定位置に、目印用のロープ付き浮きのロープを取り付けておくことが望ましい。このとき、ロープ並びに浮きについては水中においても目立つように色彩を施してもよい。その結果、水中にある消波・魚礁ブロック1の貫通穴10に対しても、かかるロープ付き浮きを目印として突設体33を挿入させることが容易となる。
【0063】
また、水中における消波・魚礁ブロック1の整層積み作業を行うに当たって、潜水夫による水中作業や設定指示が可能な水中での透視を確保できる場合には、一般的には潜水夫の指示に従ってクレーン操作等を行い、所定の位置にブロックを設定していく。しかし、水の透明度が悪くて作業に必要な水中での透視を確保できなかったり又は水深が深くて、潜水夫による水中作業や設定指示が困難な場合等には、次に設置すべき消波・魚礁ブロック1における設定場所の目印として、水中にある既設の消波・魚礁ブロック1における図示しないフックが設けられている箇所に超音波の反射板を取り付けておくことにより、船ないし水上から超音波を発信して反射板をソナーで確認する方法を取ることもできる。その結果、かかる反射板を目印にして次に設置すべき消波・魚礁ブロック1を誘導することが可能又は容易となる。
【0064】
またロープに反射機能付きの浮き又は重しを所定間隔で取り付けておくようにしてもよい。その結果、かかるロープに取り付けられた浮き又は重しをソナーで確認しながら、次に設置すべきブロックを誘導させることが容易となる。
【0065】
図18は、消波・魚礁ブロック1を組み立てる上での最下段の構成例及び消波・魚礁体の外縁壁を垂直に積み上げる場合に供用する構成例を示している。この場合、隅角部において消波・魚礁ブロック1f(例えば、隅角ブロック:端縁ブロックの幅1.5個分の大きさからなる)が用いられ、端縁部において消波・魚礁ブロック1g(例えば、端縁ブロック:消波・魚礁ブロック1の長さ1.5個分の大きさからなる)が用いられる。
【0066】
図16、17に示すように、消波・魚礁ブロック1の積上げを1層毎繰り返し実行する度に、消波・魚礁ブロック1が半個ずつズレてくる。このズレを無くすためには、ブロック層の四隅部並びに外周囲の端縁部に消波・魚礁ブロック1の1.5倍の長さのブロックを配置することが必要となる。
【0067】
図18の例では、四隅角部に隅角ブロック1fが4個、外縁部に端縁ブロック1gが横に2個、縦に4個、合計12個が用いられ、これらのブロックで囲まれた内側に消波・魚礁ブロック1が横に2個、縦に4個、合計8個用いられている。
【0068】
消波・魚礁ブロック1のみを縦方向に7個のブロックを5列(横方向に5個のブロックを7行)の合計35個並べた大きさは、図18の例と同じ大きさとなる。
【0069】
図18のブロック群層と上述した消波・魚礁ブロック1のみのブロック群層とを交互に積み重ねることにより、消波・魚礁ブロック体の外縁壁を垂直に積み上げることが可能となる。
【0070】
また、外周囲の端縁部に端縁ブロック1gを用いた層の端縁で小段幅を消波・魚礁ブロック1の1個分の幅にするか、又はその消波・魚礁ブロック1の1.5個分か2個分の幅にする、また外縁壁を垂直に何層か積上げる毎に消波・魚礁ブロック1の0.5個分幅の小段を設けることなどにより、消波・魚礁ブロック1を組み立てる上での外縁勾配を緩やかなにしたり、急にしたり、可変自在に積上げることが可能になる。
【0071】
図19(a)は、消波・魚礁ブロック1fにおける平面図、図19(b)は、消波・魚礁ブロック1fにおける側面図を示している。消波・魚礁ブロック1fは、4つの突設体32を一体化した突設体32e、2つの突設体32を一体化した突設体32fが配置されている。
【0072】
図20は、消波・魚礁ブロック1gの平面図である。消波・魚礁ブロック1gは、2つの突設体32を一体化した突設体32gが配置されている。
【0073】
図21、22は、消波・魚礁ブロック1について平面視における形状を正六角形状で構成した例を示している。図21はその平面図であり、図22は、M方向から視認した側面図である。
【0074】
正六角形状の場合には、突設体32、33はそれぞれ3本ずつとされており、突設体32e〜32g(33e〜33g)とされている。これらの突設体32、33が上下に隣接する他の消波・魚礁ブロック1における貫通穴10、11に嵌挿させることになる。即ち、一の貫通穴10、11には、上下に隣接する他の消波・魚礁ブロック1から3本の突設体33、32がそれぞれ嵌挿されることとなる。また、この正六角柱状の消波・魚礁ブロック1の各板状体40には、それぞれ横穴41が穿設されている。
【0075】
このような平面視が正六角形状の消波・魚礁ブロック1においても、上述した平面視が四角形状の消波・魚礁ブロック1と同様の効果を奏し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0076】
1、2 消波・魚礁ブロック
10、11 貫通穴
14 ハンチ部
15 テーパー
21 上枠体
22 下枠体
31 柱体
32、33 突設体
38 ハンチ
40 板状体
41 横穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中に設置して互いに連結されることにより消波・魚礁体を構成する消波・魚礁ブロックにおいて、
共に略中央に貫通穴が形成されている上枠体と下枠体とが柱体又は板状体を介して一体化されてなり、各枠体の隅部から複数の突設体が突設され、
上記各枠体の貫通穴は、複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体がそれぞれ挿入可能とされているとともに、上記各枠体の突設体は、それぞれ当該他の消波・魚礁ブロックにおける貫通穴に挿入可能とされていること
を特徴とする消波・魚礁ブロック。
【請求項2】
上記上枠体と上記下枠体は、上記貫通穴の代替として、底面が非貫通の凹部とされていること
を特徴とする請求項1記載の消波・魚礁ブロック。
【請求項3】
各枠体の貫通穴の側面並びに上記突設体の側面においてテーパーが形成され、当該他の消波・魚礁ブロックとの間で互いのテーパーを介して当接案内可能とされていること
を特徴とする請求項1又は2記載の消波・魚礁ブロック。
【請求項4】
上記上枠体と上記下枠体とは柱体を介して一体化され、上記柱体は、上記枠体との接合部が、上記各枠体に向けて拡径されてなること
を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の消波・魚礁ブロック。
【請求項5】
上記上枠体と上記下枠体とは板状体を介して一体化され、上記板状体は、上記各枠体との接合部にハンチ部が形成されてなること
を特徴とする請求項1〜3のうち何れか1項記載の消波・魚礁ブロック。
【請求項6】
複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体が上記各枠体の貫通穴において互いに嵌合されるようにして挿入されること
を特徴とする請求項1〜5のうち何れか1項記載の消波・魚礁ブロック。
【請求項7】
請求項1〜6のうち何れか1項記載の消波・魚礁ブロックを互いに連結することにより構成されていることを特徴とする消波・魚礁体。
【請求項8】
消波・魚礁ブロックを互いに連結することにより消波・魚礁体を組み立てる、消波・魚礁体の組立方法において、
共に略中央に凹部が形成されている上枠体と下枠体とが柱体又は板状体を介して一体化されてなり、各枠体の隅部から複数の突設体が突設されている消波・魚礁ブロックを、その各枠体の凹部に、複数の他の消波・魚礁ブロックにおける突設体をそれぞれ挿入させるとともに、上記各枠体の突設体を、それぞれ当該他の消波・魚礁ブロックにおける凹部に挿入させること
を特徴とする消波・魚礁体の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−187060(P2012−187060A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54154(P2011−54154)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【特許番号】特許第4852175号(P4852175)
【特許公報発行日】平成24年1月11日(2012.1.11)
【出願人】(511065392)
【出願人】(511065646)
【Fターム(参考)】