説明

消炎鎮痛皮膚接触材

【課題】副作用の発現が全くなく、何回でも使用でき、従来の消炎鎮痛貼付材の欠点を解消し、しかも卓越した消炎鎮痛効果を有する消炎鎮痛皮膚接触材を提供する。
【構成】複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラル溶融化魂を、粉砕した粉末、粒状物又はこれから作った錠剤(植物ミネラル溶融化物)を‘よもぎ’上に載せ、通気性を有するシート状物で挟持・密閉して前記植物ミネラル溶融化物を前記‘よもぎ’上に固定化し、これを絹のシート状袋に内装し、植物ミネラル加熱溶融化物の消炎鎮痛作用を高めた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、頭痛、骨折、ぎっくり腰などの疾患に伴う痛みや炎症を緩和させる消炎鎮痛皮膚接触材に関する。
【0002】
本発明の消炎鎮痛皮膚接触材は、皮膚に接触させることにより、痛みや炎症を緩和させるものであり、無限ではないが何回でも使用できる点で、従来の消炎鎮痛貼付材とは全く異なる。このような消炎鎮痛皮膚接触材は、本発明者の知る限り従来全く知られていない。
【0003】
外用貼付材は、経口剤として服用した場合に薬物の副作用の発現が少なく、薬物を持続的に投与できる点で優れた投与形態である。
【0004】
しかしながら、頭痛、骨折、ぎっくり腰などの疾患に使用して、効果のある消炎鎮痛貼付材は従来知られていない。そればかりか、貼付時の皮膚への応力の発生、剥離時の皮膚又は毛の引っ張り等の物理的作用、長時間貼付によるムレ、発汗等の生理的作用による発赤、カブレ等の副作用の発現が問題とされていた。勿論、薬物の吸収による副作用も問題であった。
【0005】
一方、複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラル塊を粉末、粒状に粉砕して得た植物ミネラルが人体に良好な作用を与えることが報告されている(特許文献1)。このものは、種々の病気に対し良好な治療効果を与えることが知られている。また、多少の消炎鎮痛効果を与えることも知られている。
【0006】
【特許文献1】特開2007−20519
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、このような点に鑑みなされたものであり、副作用の発現が全くなく、何回でも使用でき、従来の消炎鎮痛貼付材の欠点を解消し、しかも卓越した消炎鎮痛効果を有する消炎鎮痛皮膚接触材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラルは、人体に無害であるが、消炎鎮痛効果があることに着目し、この消炎鎮痛効果を相乗的に高めることにより、消炎鎮痛効果を有する消炎鎮痛皮膚接触材が得られるのではないかと鋭意研究の結果、これをよもぎの上で固定化し、これを絹のシート状の袋に内装した部材が皮膚に接触させることにより、卓越した消炎鎮痛効果を奏することを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち本発明は、複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラル溶融化魂を、粉砕した粉末、粒状物又はこれから作った錠剤(植物ミネラル溶融化物)を‘よもぎ’上に載せ、通気性を有するシート状物で挟持・密閉して前記植物ミネラル溶融化物を前記‘よもぎ’上に固定化し、これを絹のシート状袋に内装したことを特徴とする。
【0010】
前記シート状物が、シート状熱接着性不織布であり、該熱接着性不織布を加熱して前記植物ミネラル溶融化物を、前記よもぎ上に固定化するのが好ましい(請求項2)。
【0011】
前記‘よもぎ’と前記植物ミネラル抽出物との割合は、重量で、1対2〜2対1であるのが好ましい(請求項3)。
【0012】
前記シート状熱接着性不織布の上に‘よもぎ’を広げ、一部‘よもぎ’の無い(‘よもぎ’の少ない)部分を設け、‘よもぎ’上面に前記溶融化物を部分的に載せ、その上にシート状熱接着性不織布を載せ、上面を加熱プレスして、上下の熱接着性不織布が貼着した凹部を形成すると共に、前記‘よもぎ’と不織布との間に前記溶融化物を固定し、不織布外周を閉じるのが好ましい(請求項4)。
【0013】
前記絹の袋と前記通気性を有するシート状物の間に、金箔を介装させるのが好ましい(請求項5)。本発明の消炎鎮痛皮膚接触材は、五角形に形成するのが好ましい(請求項6)。
尚、特許請求の範囲で、‘よもぎ’というのは、‘もぐさ’を含む意味で使用しているが、発明の詳細な説明では、請求項の内容を表示する場合を除いて、‘もぐさ’を含まない意味で使用している。
【発明の効果】
【0014】
本発明の消炎鎮痛皮膚接触材は、人体に対する毒性が全く無いと共に、痛い部分の皮膚の上に接触させるだけで、頭痛、骨折、ぎっくり腰などの疾患に伴う痛みが著しく緩和するという絶大な効果を奏する。しかも、皮膚に貼付する必要がないので、貼付に伴う従来の欠点が解消すると共に、何回でも使用できるという従来の貼付材には全く見られない効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に使用するシート状熱接着性不織布の一例を示す上面図である。
【図2】シート状熱接着性不織布上に、‘よもぎ’を載せ、その上に溶融化物をのせ、上面にシート状熱接着性不織布を載せ加熱プレスした状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の消炎鎮痛皮膚接触材の斜視図である。
【符号の説明】
【0016】
1,1´・・・・・シート状熱接着性不織布
2・・・・・よもぎ
3・・・・・植物ミネラル溶融化物
4・・・・・凹部
5・・・・・本発明の消炎鎮痛皮膚接触材
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
本発明に使用する植物ミネラル溶融化物は、複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラル溶融化魂を、粉末若しくは粒状物に粉砕することにより得られる。市販品には、粉末から錠剤化したものもある。酸化還元電位が−200mV以上とするのが好ましい。使用する植物の種類によって、酸化還元電位は異なるので、−200mV以上となるように植物を選択すればよい。
【0019】
植物としては、竹、イタドリ、カヤ、クヌギ、海藻、昆布、ワカメ、アラメ、ホンダワラ、杉、松、ヒノキ、クマザサ、ヨモギ等から選ばれる植物の複数種を使用する。これら植物を、300〜1000℃の範囲の温度で加熱処理して炭化及び/又は灰化し、更に2000℃以上の温度で加熱してマグマ状に溶融化させることにより、酸化還元電位約−200mV以上の高い還元力を有する溶融化物が得られる。このようにして得られた植物ミネラル溶融化魂を粉砕して得た粉末及び粒状物、並びにこれから作った錠剤を、本発明の植物ミネラル溶融化物として使用することが出来る。
【0020】
この植物ミネラル溶融化物は、下記商品名で市販されているので、それを使用すればよい。
株式会社ティモアから、ミネラルエンザイム粒及び水溶性マグマン粉の商品名で市販されている。有限会社新樹Sから、マグマンEの商品名で市販されている。この実施例では、「食と環境の情報室」から「黒末」の商品名で市販されているものを使用した。
【0021】
植物ミネラル溶融化物ともぐさの配合量は、1対2〜2対1程度とするのが良い。この実施例では、1対1(5gづつ)使用した。
【0022】
よもぎは、体を温める作用があり、多くの体調不良や病気は、体のひえが原因といわれているが、これを配合すると、植物ミネラル溶融化物の消炎鎮痛効果が高められる。‘よもぎ’の代わりにもぐさを使用することも出来るが、よもぎの方が好ましい。
【0023】
ミネラル溶融化物を‘よもぎ’上に固定するには、図1に示すように、2枚の5角形の熱接着性不織布をその1辺で連結した形状の熱接着性不織布を使用し、一方のシート状熱接着性不織布1の上に‘よもぎ’2を広げ、一部‘よもぎ’の無い部分を設ける。‘よもぎ’2上面に前記溶融化物3を部分的に載せ、その上面に他方のシート状熱接着性不織布1´を載せ、アイロンで
シート状熱接着性不織布1´の上面を加熱プレスして、上下の熱接着性不織布が貼着した凹部4を形成し、上面をプレスして、前記‘よもぎ’2と不織布1,1´との間に前記溶融化物3を固定し、加熱プレスして、不織布1,1´の外周を閉じてよもぎ’を密閉する。
【0024】
上記実施例では、凹部4を4箇所形成しているが、これは‘よもぎ’が移動し難くするためであり、‘よもぎ’が移動しなければよいので、凹部の個数は特に限定されない。また他の手段で‘よもぎ’を移動し難くしても差し支えない。
【0025】
上記のように植物ミネラル溶融化物の固定化には、熱接着性不織布を使用するのが良いが、通気性がある布を使用することもできる。この場合も布には、‘よもぎ’側の面にホットメルト樹脂を塗布したものを使用するのが良い。
【0026】
金は、細胞を活性化させ健康に良いといわれているが、金を使用することにより、消炎鎮痛効果が高まる。
【0027】
金としては、金箔を使用し、これを絹のシート状袋とシート状物の間に介在させるのが良い。この実施例では、5cm×5cmの正方形の金箔1枚を使用した。金粉を使用する場合は、上記植物ミネラル溶融化物と同様に固定化すればよい。
【0028】
絹は、古来より体内の毒素を体外に放出する働きがあるといわれているが、少なくとも皮膚に接触させて良好な結果が得られる。化繊の布を使用すると痛痒くなる場合が生じるが、このようなことは全く生じない。
【0029】
図3に示すように、本発明の消炎鎮痛皮膚接触材1は、五角形に形成されているが、理由は定かでないが、この形状が好ましい結果を与える。色は、ピンクが腰に、頭には紫が効果的であることが、体験をとおして判明した。
【0030】
上記のようにして製造した消炎鎮痛皮膚接触材5は、両面テープ等を使用して貼付しても良いが、消炎鎮痛皮膚接触材5に紐等を連結し、消炎鎮痛皮膚接触材5を痛い部分に当て、紐で縛って体に固定するようにするのが良い。頭痛の場合は、そのまま頭に載せればよい。
【0031】
次に本発明の消炎鎮痛皮膚接触材を使用した使用例を記す。
30代の女性が、頭痛とそれによる吐き気で何もできない状態の時に、図3に示す紫の消炎鎮痛皮膚接触材5を頭の百合に載せたところ、冷たい風が頭上より下に向かって、頭の中をスーッと吹き抜けたような感じがして、気分が良くなった。
【0032】
重いものを持ってギックリ腰になって起きていられなくなった50代の女性が、痛いところに消炎鎮痛皮膚接触材5をテープで貼って寝たところ、朝には完全に完治していた。
【0033】
転んで肋骨にひびが入り、その痛さはひどくつらかったが、とっさに消炎鎮痛皮膚接触材5を肋骨に当てると、痛みが引いていくのが感じられた。しかし夜痛みで目を覚ますと、消炎鎮痛皮膚接触材5がずれていたので、急いで傷みのある肋骨の上に当てたところ、楽になり、またぐっすり眠れた。
【0034】
本発明の消炎鎮痛皮膚接触材5は、次のように、消炎鎮痛以外の薬効をも有する。
50代の女性で、1年以上だらだら出血があつたが、お腹の前と後ろに消炎鎮痛皮膚接触材5を1枚づつ貼ったところ、2,3日ですっかり出血が収まった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の消炎鎮痛皮膚接触材は、人体に対する毒性が全く無いと共に、痛い部分の皮膚の上に接触させるだけで、頭痛、骨折、ぎっくり腰などの疾患に伴う痛みが著しく緩和するという絶大な効果を奏し、しかも、皮膚に貼付する必要がないので、貼付に伴う従来の欠点が解消すると共に、何回でも使用できるという従来の貼付材には全く見られない効果を有するから、広く利用されることが期待される。







【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の植物を加熱溶融化して得た植物ミネラル溶融化魂を、粉砕した粉末、粒状物又はこれから作った錠剤(植物ミネラル溶融化物)を‘よもぎ’上に載せ、通気性を有するシート状物で挟持・密閉して前記植物ミネラル溶融化物を前記‘よもぎ’上に固定化し、これを絹のシート状袋に内装したことを特徴とする消炎鎮痛皮膚接触材。
【請求項2】
前記シート状物が、シート状熱接着性不織布であり、該熱接着性不織布を加熱して前記植物ミネラル溶融化物を、前記よもぎ上に固定化する請求項1記載の消炎鎮痛皮膚接触材。
【請求項3】
前記よもぎと前記植物ミネラル加熱溶融化物との割合は、重量で、1対2〜2対1である請求項1又は2記載の消炎鎮痛皮膚接触材。
【請求項4】
前記シート状熱接着性不織布の上に‘よもぎ’を広げ、一部‘よもぎ’の無い(‘よもぎ’の少ない)部分を設け、‘よもぎ’上面に前記溶融化物を部分的に載せ、その上にシート状熱接着性不織布を載せ、上面を加熱プレスして、上下の熱接着性不織布が貼着した凹部を形成すると共に、前記‘よもぎ’と不織布との間に前記溶融化物を固定し、不織布外周を閉じる請求項1〜3のいずれかに記載の消炎鎮痛皮膚接触材。
【請求項5】
前記絹の袋と前記通気性を有するシート状物の間に、金箔を介装する請求項1〜4のいずれかに記載の消炎鎮痛皮膚接触材。
【請求項6】
五角形状に形成される請求項1〜5のいずれかに記載の消炎鎮痛皮膚接触材。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−157280(P2011−157280A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−17859(P2010−17859)
【出願日】平成22年1月29日(2010.1.29)
【出願人】(510027803)
【出願人】(510003081)
【Fターム(参考)】