説明

消臭袋

【課題】 室内や車内で手軽に使用できる安価で消臭効果の大きい新たな消臭手段を提供する。
【解決手段】 不織布の袋2に、切断した蓬莱竹の葉3を詰め、プラスチックの結わえ具4で袋2の口を結わえて消臭袋1とする。この消臭袋1は、非通気性のある外袋5に入れて密封状態で製品として出荷し、使用時に外袋5から出して、室内や車内で例えば紐でぶら下げる。それにより、室内や車内の空気を消臭し、清浄な状態に保つことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内や車内を消臭するのに適した消臭袋に関する。
【背景技術】
【0002】
室内や車内を消臭する手段としては、換気装置や空気清浄装置があり、また、芳香剤や、消臭効果を有する植物性抽出液を使用したものなどが従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−140778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、換気装置や空気清浄装置は、それだけでは室内や車内の臭いを十分に除去できないことが多いし、芳香剤は、それ自体の臭いや成分の関係もあって、どこでも使用できるというものではない。また、消臭効果を有する植物性抽出液を使用するものは、例えば、松、杉、檜、その他の針葉樹、竹笹、茶、柑橘類等の葉あるいは樹液等より抽出する揮発性エキスで植物性抽出液を構成し、それを他の化合物や凝固剤と混合して製品化するのであって、製造工程が複雑でコストがかかる。
【0004】
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたもので、室内や車内で手軽に使用できる安価で消臭効果の大きい新たな消臭手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題解決の手段として、天然の植物の葉が有する消臭効果を簡単な方法で最大限に活用可能な消臭袋を提供するものである。
【0006】
すなわち、本発明の消臭袋は、消臭効果を有する植物の葉、特に蓬莱竹の葉を切断して通気性を有する袋に詰めたことを特徴とする。
【0007】
消臭効果を有する植物の葉は、緑葉の状態で切断することで空気中への香りの発散が促され、消臭効果が高まる。特に、蓬莱竹の葉は、消臭効果が大きく、持続性も高い。
【0008】
そして、この消臭袋の製造は、基本的には、消臭効果を有する植物の葉、特に蓬莱竹の葉と、通気性を有する袋を用意し、その植物の葉、特に蓬莱竹の葉を緑葉の状態で切断して袋に詰めるだけでよくて、複雑な工程を必要とせず、コストも時間もかからない。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、天然の植物の葉が有する消臭効果を簡単な方法で最大限に活用して室内や車内を効率良く消臭することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1に本発明の実施の形態の一例の消臭袋を一部破断して示している。
【0011】
図1に示すこの実施の形態の消臭袋1は、不織布からなる手のひらサイズの袋2に、切断した蓬莱竹の葉3を詰めて、プラスチックの結わえ具4で袋2の口を結わえたものであり、非通気性の外袋5に入れられ、密封状態で製品として出荷される。
【0012】
蓬莱竹の葉2は、採取した葉を水洗し、乾燥させ、消毒した後、シュレッダーにかけて細短く切り、緑葉の状態で袋詰めする。
【0013】
この消臭袋1は、使用時に外袋5から出し、室内や車内で例えば紐でぶら下げて使用する。そうすることで、室内や車内の空気中に蓬莱竹の葉3の香りが発散し、その消臭効果により、室内あるいは車内の不快な臭いが除去される。
【0014】
蓬莱竹の葉の場合、消臭効果は、季節にもよるが概ね2週間以上は持続する。そのため、月に2回程度新しい消臭袋1に交換するだけで、室内や車内の空気を常に消臭された清浄な状態に保つことができる。
【0015】
この消臭袋1は、病院等の医療施設にも最適で、室の広さ等に応じて消臭袋1の使用数を増やすことにより快適な室内環境を維持できる。
【0016】
この消臭袋1は、また、消臭・防臭以外に、入浴剤、養毛剤といった用途にも使用できる。
【0017】
蓬莱竹の葉は、消臭効果に優れるとともに、アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患の治療にも優れた効果があり、育毛・養毛の促進効果も大きい。そのため、この消臭袋1を浴槽に入れて入浴することで、アトピー性皮膚炎等の治癒効果が期待できる。また、この消臭袋1を洗面器等に入れて浸した湯で洗髪することで、育毛・養毛効果が期待できる。
【0018】
なお、上記実施の形態では蓬莱竹の葉を使用しているが、蓬莱竹以外の竹や、その他の消臭効果を有する植物の葉を使用することも可能である。
【0019】
また、上記実施の形態では、不織布の袋を使用しているが、通気性を有する袋であれば他の材質・構造の袋を使用してもよい。
【0020】
本発明は、その他、様々な態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態の一例の消臭袋を一部破断して示す正面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 消臭袋
2 袋
3 切断した蓬莱竹の葉
4 結わえ具
5 外袋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消臭効果を有する植物の葉を切断して通気性を有する袋に詰めたことを特徴とする消臭袋。
【請求項2】
前記消臭効果を有する植物が蓬莱竹であることを特徴とする請求項1記載の消臭袋。

【図1】
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