説明

消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置

【課題】 車両が走行を開始する前に出発地点から目的地点に到着するまでに運転者が消費するカロリーの予測を行い、運転者が希望する消費カロリーに見合った経路案内を行うナビゲーション装置の提供する。
【解決手段】 経路設定手段で設定された経路により現在位置から目的地点に到着するまでの走行時間及び運転者が行う操作を運動量予測部により予測し、走行時間と操作量に対応する消費カロリーを消費カロリー情報及びユーザー情報を備えた消費量データベースの情報に基づいて算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を運転する運転者の消費カロリーを算出することが可能で、現在位置から目的地点までの消費カロリーを予測し、運転者が希望する消費カロリーに見合った経路案内を行うナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康ブームの高まりから、各種のフィットネス機器が供給されており、一般に、スポーツジムや家庭での運動として、エアロバイクと呼ばれる自転車漕ぎを行う運動器具を使って、健康管理や日常の運動不足を解消することが行われている。しかし、エアロバイクは、自転車のように実際に外を走るのではなく、器具の設置された一定の場所で、自転車漕ぎといった運動をするものである。そのため、このような機器を利用するには、スポーツジムに通うか、エアロバイクを購入する必要があり、時間や費用がかかるという問題があった。
【0003】
そこで、特許文献1にあるように電動アシスト自転車に仕事量算出する機能を設けたものや、特許文献2にあるように携帯端末を利用して、移動距離と道の高低差から歩行や自転車走行による運動量を算出し、表示するといったナビゲーションシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2004−338653号公報
【特許文献2】特開2004−109100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来例は、歩行や自転車走行の仕事量を算出するものであって、自動車通勤をするサラリーマン等、日常的に自転車を利用することのない人にとっては使用する機会がなかった。
【0005】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、車載ナビゲーション装置に消費カロリーを算出する機能をもたせることで、自動車通勤するサラリーマンや休日を利用してドライブをする人に消費カロリーを提示し、運転手の健康思考の向上を図ることが可能なナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置は、目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測手段を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置は、目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記出発地点から目的地点まで運転者が消費する消費カロリー算出手段を備え、前記消費カロリー算出手段により算出した消費カロリー量を前記通知手段により乗車者に通知することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置は、目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測手段と、前記出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを算出する消費カロリー算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項1〜3に記載の発明によれば、車両が目的地点に達するまでに運転手がどのくらいのカロリーを費やすのかを予測することができ、通知手段により誘導経路を通知すると共に目的地点に達するまでの予想消費カロリーを運転者及び同乗者に通知することが可能となる。さらに、請求項2及び請求項3に記載の発明によれば、車両が目的地点に到着するまでに運転者が実際に消費したカロリーを算出することができるので、予想消費カロリーよりも確実なカロリー消費量を運転者に通知することが可能となる。
【0010】
請求項4に記載の発明は請求項1又は3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、運転者が希望する消費カロリーを入力する入力手段と、目的地点までの経路を設定する経路設定手段と、を備え、前記入力手段により入力された希望消費カロリーに応じた経路を前期経路設定手段により設定し、前記経路設定手段により設定した経路を前記通知手段を用いて乗車者に通知することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明によれば、運転者は自分の消費したいカロリーを入力手段により入力することができ、経路設定手段では運転者が消費したいとして入力しているカロリーに基いて経路を決定するので、運転者は目的地点に到着するときには自分の消費したいカロリーを消費することが可能となる。
【0012】
請求項5に記載の発明は請求項1、3いずれかに記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、前記車載用ナビゲーション装置は目的地点までの誘導経路を複数検索し、それぞれの誘導経路の予想消費カロリーを前記通知手段により乗車者に通知することを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、目的地点に達するための複数の経路を予想消費カロリーと共に運転者に通知することができるので、運転者は目的地点までの経路を距離や時間だけではなくカロリー消費量に基づいて選択することが可能となる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜7に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、前記消費カロリー予測手段及び消費カロリー算出手段は運転者情報により前記消費カロリー量を補正することを特徴とする。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、カロリーの消費量は運転者の年齢や性別、または身長、体重等の身体的特徴により異なるが、カロリーの消費量を予測及び算出するのに運転者の情報を考慮しているので、運転者の体質を問わずカロリーの消費量を算出することができる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項2、3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、前記消費カロリーを記憶する記憶手段を備え、前記経路設定手段は車両が運転開始する際に前記記憶手段から消費カロリーの履歴を読み出すことを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の発明によれば、実際に運転者が経路を走行して消費したカロリーを記憶しておくので、
次回同じ経路を設定したときには予測手段で予測しなくても記憶している消費カロリー量を使用することができる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、前記記憶手段が記憶した消費カロリーから経路を提案することを特徴とする。
【0019】
請求項8に記載の発明によれば、消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置は運転者が消費したカロリーの履歴に基づいて経路を提案してくれるため、運転者は提案に基づいて経路を決定することができる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置において、前記消費カロリー予測手段と前記消費カロリー算出手段のカロリー量に差が生じた場合、前記通知手段により乗車者に通知を行うことを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明によれば、運転者が実際に消費したカロリーと予測算出手段による予測カロリー消費量に差が生じた場合、例えば差があまりにも大きいときには運転者が何らかの操作を怠惰になっていると判断し、運転者に運転に集中して適切な運転操作をするように通知を行うことが可能となる。
【0022】
請求項10に記載の発明は、ナビゲーション装置における消費カロリー予測方法において、目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する経路誘導ステップと、出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測ステップを備えることを特徴とする。
【0023】
請求項11に記載の発明は、消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置における消費カロリー算出方法において、目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する経路誘導ステップと、出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを算出する消費カロリー算出手段ステップを備えことを特徴とする。
【0024】
請求項10、11に記載の発明によれば、車両が目的地点に達するまでに運転手がどの程度のカロリーを費やすのかを予測することができる。さらに、請求項11及に記載の発明によれば、車両が目的地点に到着するまでに運転者が実際に消費したカロリーを算出することが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
以上述べたように本発明によれば、車両が走行を始めてから目的地点に到着するまでの消費カロリー量をユーザーに通知することが可能である。従って、ユーザーは意識しなくても自分が消費したカロリーを知ることができるので、健康管理に対する意識を向上させることが可能である。
【0026】
また、ダイエット中などで消費カロリー量を気にする人にとっては、消費したいカロリーに応じた経路を探索することができ、目的地点に到着するまでに自分の消費したいカロリーを消費することができる。
また、消費カロリーからユーザーに見合った休憩ポイントの探索や、ユーザーの運転が怠惰になっていることが予測できるので、疲れや不適切な運転などによる事故を未然に防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の具体化した実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置の全体構成図である。消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置は、全体処理手段10、入力手段20、音声出力手段30、表示手段40、現在位置検出手段50、地図データベース60、消費カロリーデータベース70、操作手段80、操作量検出手段90、通信手段100からなる。
【0028】
全体処理手段10は、運転手の消費カロリーの予測及び算出を行う運動量制御手段11、出発地点から目的地点までの経路を決定する経路決定手段12、決定された経路から音声や画像を用いてどのような経路案内を行うかを決定する案内決定手段13、その他図示しない時計等の各部からなる。
【0029】
入力手段20は、目的地点の設定や、出発地点から目的地点までに消費したい希望消費カロリーの入力、カロリー消費量を算出するの上で使用されるユーザー情報(年齢、性別、身長、体重等)の入力をしたり、図示しないオーディオ操作を行うためのものである。
【0030】
入力手段20には、タッチパネル、キーボード、マウス、ライトペン、ジョイスティック、赤外線等によるリモコンや音声認識装置などの各種の装置が使用可能である。また、体重の入力に関しては、座席シートに取り付けられた重力センサ(図示せず)から入力を行うことも可能である。
【0031】
消費カロリーデータベース70は消費カロリー情報71、消費カロリー履歴72、ユーザー情報73からなり、入力手段20、経路決定手段12、運動量制御手段11に接続されている。図2は消費カロリーデータベース70を詳細に示したものであり、消費カロリー情報71は運転者が車両を運転している時間に基いて算出された基礎代謝量及び運転手が操作手段80を操作したときに係るカロリー量を算出するためのデータが保存されている。ユーザー情報は、ユーザーの性別、年齢、身長、体重、運転特性等のカロリー量を算出するためのユーザーデータが保存されている。運転特性は、ユーザー毎に異なる運転操作に係る特徴を記憶しておくものであり、予測した消費カロリー量と実際に消費したカロリー量の差や、アクセルやブレーキの操作の様子を記憶しておけばよい。なお、一台の車両に対し、複数のユーザー情報を記憶することができる。消費カロリー履歴72には、実際に運転者が走行した経路とそのときの消費カロリーが記憶される。
【0032】
ここで、カロリー消費量の算出方法について具体的に説明すると、基礎代謝量は体を動かさない何もしていない状態で、呼吸、内臓の動き、体温の調節など常に使っている生命活動に必要なだけのエネルギー量のことで、一日に使用するエネルギー量(カロリー量)は男女別に次の計算式で計算される。
【0033】
女性 665+(9.6×体重Kg)+(1.7×身長cm)−(7.0×年齢)
男性 66+(13.7×体重Kg)+(5.0×身長cm)−(6.8×年齢)
本発明では、前記の基礎代謝は一定時間に対する値として計算される。例えば、10分運転したときの基礎代謝として計算される。
【0034】
この基礎代謝量に運転手が操作手段80を操作したときに係るカロリー量を加算することで運転手の消費した総カロリー量が算出できるのである。操作したときに消費されるカロリー量は、例えばアクセルであれば踏込み時間、踏込み量、重さ等から算出することができる。
【0035】
経路決定手段12には運動量制御手段11、現在位置検出手段50、地図データベース60、入力手段20が接続されており、入力手段20から入力された目的地点から現在位置までの最適経路を探索する。現在位置検出手段50は、車両の絶対位置(緯度、経度による)を検出するためのものであり、人工衛星を利用して車両の位置を測定するGPS受信装置と、方位センサ、舵角センサ、距離センサ、路上に配置されたビーコンからの位置情報を受信するビーコン受信装置等の各種現在位置検索手段が使用される。地図データベース60は、光ディスク、磁気ディスク、ハードディスク等で構成されており、地図データを記憶している。
【0036】
案内決定手段13は経路決定手段12で決定された経路に従って、ディスプレイ上に表示させる地図データの決定や、交差点等でスピーカーによる誘導内容を決定するものである。
【0037】
運動量制御手段11には、操作量検出手段90、経路設定手段12、消費カロリーデータベース70、音声出力手段30、表示手段40、通信手段100が接続されている。運動量予測部11aで運転者が出発地点から目的地点までどのくらいのカロリーを消費するかの予測は、まず経路決定手段12で決定した経路から、所要時間や運転者がどのような操作を行うかを予測し、次にそれに対応する消費カロリーを消費カロリーデータベース70から読み込むことで可能となる。運動量算出部11bで運転者が実際にどのくらいのカロリーを消費したのか算出する方法は、消費カロリーを予測するときに予測した運転者の操作を、操作量検出手段90により実際に運転者が行った操作に置き換えて消費カロリーデータベース70から読み込めばよい。誤差検出部11cは、運動量算出手段と運動量予測手段のカロリー消費量の差を検出するものであり、誤差が発生したときは消費カロリーデータベース70のユーザー情報に記憶させておくことで、次に消費カロリーを予測するときには、より実際に消費するカロリー消費量に近いカロリー消費量を予測することが可能となる。
【0038】
また、運動量算出部11bと運動量予測部11aのカロリー消費量の差があまりに大きいときは運転手が何らかの操作を怠っていることが考えられるので、音声出力手段30や表示手段40を用いて運転手に注意を促すようにしてもよい。
【0039】
操作量検出手段90は、各種センサで構成されており、アクセル、ブレーキ、クラッチ、ハンドル、サイドブレーキ、ウインカー、ワイパー、ホーン、ウインドウ等運転者が操作する種々の操作手段80に接続され、運転者が車両走行中に実際に行った操作を検出するものである。運転者が行った操作とは、例えば、アクセル、ブレーキ、クラッチ等の操作であれば、踏込み時間、踏込み量、踏込み回数、ペダルの反発力などであり、これらを操作量検出手段90により検出し、検出した情報を運動量制御手段11に送信することで操作に係る消費カロリーを算出することが可能である。
【0040】
次に図5(a)のフローチャートを使用して車両が出発地点から目的地点に到達するまでに、運転者が消費するカロリーの予測及び実際に消費するカロリーの計算を行う流れを説明する。まず、運転手の性別、年齢、身長、体重等の情報を入力するためにユーザー情報に記憶されたユーザー情報からユーザーの選択を行う(ステップS11)。ここで、ユーザー選択方法としては、入力手段を用いて選択してもよいし、車載用カメラ等(図示せず)のユーザーの状態を監視出来るようなもので、ユーザーを認識し、自動で選択してもよい。ユーザー情報が記憶されていない場合や体重が変化した等のユーザー情報に変更があった場合は入力手段20を用いて入力し、ユーザー情報に記憶しておく。
【0041】
入力手段20により目的地点の入力を行うと(ステップS12)、経路決定手段12により、車両の現在位置を出発地点とし、出発地点から目的地点までの経路が探索される(ステップS14)。車両の現在位置は、現在位置検出手段50により検出された位置である。また、経路の探索は、地図データベース60に記憶された情報により設定される。
【0042】
運動量予測部11aではユーザー情報及び設定された経路からユーザーが消費するカロリーを予測する(ステップS15)。消費カロリーを予測する流れは図5(b)に示す通りである。まず、ユーザー情報に記憶された履歴から経路、運転者共に同じ条件のデータの存在有無を確認する(ステップS31)。同じ条件のデータがあれば、そのときに実際消費したカロリーを今回の予測消費カロリーとして扱えばよい(ステップS38)。同じ条件のものがなければ、設定された経路の特徴を検出してハンドル操作やブレーキの回数等の操作量を予測し(ステップS33)、運動量制御手段11に記憶したユーザー情報に基づいた消費カロリー情報71を消費カロリーデータベース70から読み取り消費カロリーを予測する(ステップS34)。さらに走行時間を予測し、ユーザー情報及び消費カロリーデータベース70に記憶された消費カロリー情報71から消費されると予測される基礎代謝量を算出し(ステップS36)、操作量に係る予測消費カロリーに加算すれば、出発地点から目的地点までに運転手が消費するカロリーを予測することができる(ステップS37)。
【0043】
図5(a)に戻り、ステップS15で予測されたカロリーに基いてユーザーが休憩を行うポイントを決定する(ステップS16)。例えば、図3に示すように消費カロリーが500Kcalと1000Kcalを休憩ポイントとし、休憩ポイントになる付近のサービスエリア等休憩が行える場所を探索する(ステップS17)。休憩場所を含む経路が決定したら、案内決定手段13によりユーザーを出発地点から目的地点まで導くための音声案内や表示案内の内容を決定し(ステップS18)、表示手段40に経路及び予測消費カロリーを表示する(ステップS19)。なお、休憩ポイントは消費カロリーだけでなく、走行距離や走行時間から決定してもよい。
【0044】
ステップS20でユーザーが走行を開始したら、現在位置検出手段50により現在位置を探索し(ステップS21)、現在位置に沿った案内を行うと共に運動量算出部11bで消費カロリーの算出を行い(ステップ22)、算出した消費カロリーを表示手段40に表示する(ステップS23)。
【0045】
ここで、消費カロリーを算出する流れを図5(c)のフローチャートを用いて説明する。まず、操作量検出手段90によりハンドル操作やアクセルの踏込み操作等の操作量を検出する(ステップS41)。次に検出した操作量と運動量制御手段11に記憶したユーザー情報に基づいて消費カロリー情報71を消費カロリーデータベース70から読み取り消費カロリーの算出を行う(ステップS42)。さらに走行時間及びユーザー情報に対応する基礎代謝量を消費カロリーデータベース70から読み込み(ステップS44)、操作量に消費カロリーに加算すれば、車両が出発してからユーザーが消費したカロリーを算出することができる(ステップS45)。
【0046】
車両が休憩案内場所付近に到達すれば休憩とるよう促す通知を行う共にその付近の休憩できる場所の通知を行う(ステップS25)。本実施例では、休憩案内ポイントは予測した消費カロリーに基いて決定したものであるが、実際の消費カロリー量から常時修正を行ってもよい。
【0047】
目的地点に到着するまでステップS21〜スッテップS25の動作を繰り返し、目的地点に到着すれば、消費カロリー履歴72に消費カロリーデータを保存し、ユーザー情報73にユーザーの操作の特性を記憶しておく(ステップS27)。これらの情報は次回の消費カロリーの予測に役立てることができる。
【0048】
次に第2実施形態に係る消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置を図6のフローチャートを使用して説明を行う。本実施例は経路の決定方法及び運転操作の怠惰が予測されたときに警告を行う点で実施形態1と異なるが、システムの構成については同様のため説明を省略する。
【0049】
まず、運転手の性別、年齢、身長、体重等の情報を入力するためにユーザー情報に記憶されたユーザー情報からユーザーの選択を行う(ステップS51)。ここで、ユーザー選択方法としては、入力手段を用いて選択してもよいし、車載用カメラ等(図示せず)のユーザーの状態を監視出来るようなもので、ユーザーを認識し、自動で選択してもよい。ユーザー情報が記憶されていない場合や体重が変化した等のユーザー情報に変更があった場合は入力手段20を用いて入力し、ユーザー情報に記憶しておく。
【0050】
入力手段20により目的地点の入力を行い(ステップS52)、現在位置検出手段50により、車両の現在位置を探索する(ステップS13)。次にユーザーは現在位置から目的地点に到着するまでに消費したいカロリーを入力する(ステップS54)。経路決定手段12により現在位置から目的地点までの経路探索し、探索した経路を走行したときの消費カロリーの予測を行う(ステップS56)。予測した消費カロリーが希望消費カロリーと等しくなるまで経路探索を繰り返すことでユーザーが希望するカロリーを消費するための経路が決定される(ステップS58)。
【0051】
なお、最少消費カロリーになるように経路を設定しても希望消費カロリーの方が小さい場合は希望消費カロリーを達成する経路がないので、経路が無いことをユーザーに通知して、ステップS54に戻り再度希望消費カロリーを設定してもらう。また、ステップS54で希望消費カロリーを入力しないことも可能であり、その場合はステップS58の動作は行わない。また、最少消費カロリー経路は最短経路と等しいと仮定し、経路探索は最短経路のものから順に探索していくものとする。
【0052】
経路を決定してからの動作(ステップS61以降)は実施形態1とほぼ同様であるが、休憩案内を促すステップS24及びS25の部分が予測したカロリー消費量と実際に消費したカロリー量の差が一定値を超えている場合は(ステップS68)運転操作が怠惰になっていると判断し、ユーザーに警告を行う(ステップS69)とした部分が異なる。ここで、一定値とは、ハンドル操作や、ブレーキ操作等が明らかに怠惰になっている判断できる値であって、運転者ごとの個人差で設定される。
【0053】
次に第3実施形態に係る消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置を図7のフローチャートを使用して説明する。本実施形態は実施形態1及び実施形態2とシステムの構成は同様であるが、複数経路の消費カロリーを予測し、その中からユーザーが消費したいカロリーの経路を選択することができる点で異なっている。なお、ステップ88以下は実施形態1のステップS11からステップS27と同様の流れであるため説明を省略する。
【0054】
まず、出発地点から目的地点までの経路を複数探索する(ステップS84)。検索する経路は、到達時間が早いものから探索してもよいし、消費カロリーがばらつくように走行する距離が近寄らないように探索してもよい。また、走行履歴があればそのデータを利用してもよい。次に、探索した経路でそれぞれ消費するカロリーを予測し(ステップS85)、図4に示すようにそれぞれの経路で消費するカロリーがわかるように表示手段40に表示する。ユーザーは検索された経路の中から自分が消費したいカロリーの経路を入力手段20により選択し、選択結果に基いて経路決定手段12で経路を決定する(ステップS88)。
【0055】
なお、本実施形態では休憩案内通知と運転怠惰予測による警告、複数経路の予測カロリーを表示することを別々の実施携帯により説明したが、組み合わせて実施してもよいことはもちろんである。また、予測及び実際に消費したカロリーは表示手段40に表示することとしたが、音声出力手段30により通知できることは言うまでもない。
【0056】
また、希望消費カロリーを入力して目的地点を設定しない場合は、希望消費カロリーに基づいた目的地点をナビが決定し、運転者に提案するようにしてもよい。その場合、往復経路で希望消費カロリーになるように経路を設定することも考えられることは言うまでもない。
【0057】
また、図8に示すように消費カロリー履歴72を表示手段40に表示するようにすれば、履歴からどのような経路でどの程度のカロリーを消費することができるのかを知ることが可能である。
【0058】
また、通信手段100を介して、消費カロリーや体重等を自宅のパソコンや携帯電話等に送信することで、データを利用してダイエットに活用することも可能である。
【0059】
なお、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであって、本発明の技術範囲を限定するために記載したものではない。すなわち、本発明は、その技術的範囲に属する全ての実施形態を含むことは当然として、そのいかなる均等物も含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明実施形態による消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置の構成図である。
【図2】実施携帯による消費カロリーデータベースに備えられた情報を示す図である。
【図3】実施形態による休憩案内ポイントを示す図である。
【図4】実施形態3による複数経路の予測消費カロリーを示す図である。
【図5】実施形態1によるフローチャートである。
【図6】実施形態2によるフローチャートである。
【図7】実施形態3によるフローチャートである。
【図8】実施形態による消費カロリー履歴の内容を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
10 全体処理部
20 入力手段
30 音声出力手段
40 表示手段
50 現在位置検出手段
60 地図データベース
70 消費カロリーデータベース
80 操作手段
90 操作量検出手段
100 通信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測手段を備えることを特徴とする消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項2】
目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを算出する消費カロリー算出手段を備えることを特徴とする消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項3】
目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する通知手段を備えた車載用ナビゲーション装置において、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測手段と、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを算出する消費カロリー算出手段と、
を備えることを特徴とする消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項4】
運転者が希望する消費カロリーを入力する入力手段と、
目的地点までの経路を設定する経路設定手段と、を備え、
前記入力手段により入力された希望消費カロリーに応じた経路を前記経路設定手段により設定し、前記経路設定手段により設定した経路を前記通知手段を用いて乗車者に通知することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記経路設定手段は目的地点までの誘導経路を複数検索し、前記消費カロリー予測手段は、それぞれの誘導経路の予想消費カロリーを予測することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記消費カロリー予測手段及び/又は前記消費カロリー算出手段は、運転者情報により前記消費カロリー量を補正することを特徴とする請求項1〜5に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記消費カロリーを記憶する記憶手段を備え、前記経路設定手段は前記記憶手段から消費カロリーの履歴を読み出すことを特徴とする請求項2、3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記記憶手段が記憶した消費カロリーから経路を提案することを特徴とする請求項8に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記消費カロリー予測手段と前記消費カロリー算出手段のカロリー量に差が生じた場合、前記通知手段により乗車者に通知を行うことを特徴とする請求項3に記載の消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置。
【請求項10】
目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する経路誘導ステップと、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを予測する消費カロリー予測ステップを備えることを特徴とするナビゲーション装置における消費カロリー予測方法。
【請求項11】
目的地点までの誘導経路を乗車者に通知する経路誘導ステップと、
出発地点から目的地点まで運転者が消費するカロリーを算出する消費カロリー算出手段ステップを備えことを特徴とする消費カロリー算出機能付ナビゲーション装置における消費カロリー算出方法。





































【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−303991(P2007−303991A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−133767(P2006−133767)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】