説明

消防用ノズル

【課題】 弁体と噴出口との間を流通する流体がより確実に封止され、かつ閉塞動作時の締め付けトルクが重いものとならない消防用ノズルを提供する。
【解決手段】内枠体1と、内枠体1の前側にて軸方向へ螺進可能に外挿され、前方へ開放する噴出口を有した外枠体2と、内枠体1の筒孔内中央に保持固定され、軸方向前方に伸長すると共に伸長方向前部にて拡径した弁体32を有するノズルコマ3とから構成される。ノズルコマ3は、内枠体1内の中央に保持固定された軸基部33と、前記軸基部33の前部へ取り付けられ、軸方向に沿って伸長する軸柱部31と、軸柱部31の外周にて自由回転摺動可能に取り付けられた拡径体からなる弁体32とを具備し、流体の閉塞時において、螺子回転した外枠体2の噴出口の一部が、弁体32の後部又は側部と接し、弁体32の軸柱部31に対する回転摺動を伴って、弁体と前記噴出口の一部とが圧着状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は消防用又は散水用或いは薬剤散布用に用いられる流体継ぎ手であって、特に、軸方向先側への噴出とは別に設けた噴口ヘッドから流体を霧状又は低圧噴出し得る機能と、遠方まで棒状放水し得る機能とを備えた流体継ぎ手に関する。
【背景技術】
【0002】
噴霧放水する消防用の放水ノズルに関し、従来、切り替えバルブを切り替えることにより、拡がり角度が小さくて遠方にまで到達しやすい直噴噴射水流と、水平方向に大きい拡がり角度を有した扇形噴射水流とを、必要に応じて切り替えて放水することができるものが開示される(特許文献1参照)。
【0003】
これは具体的には、選択的に切り替え可能の二つの水流路を有し、第一の水流路の先端に複数の直噴ノズル孔が形成され、各直噴ノズル孔が他の直噴ノズル孔に対してその軸線方向が若干の角度をもって拡がる方向に形成され、第二の水流路の先端に複数の扇形ノズル孔が形成され、各扇形ノズル孔が他の扇形ノズル孔に対してその軸線方向が水平方向に角度をもって拡がる方向に形成されたものである。
【0004】
上記扇形噴射水流は、高圧の水を霧状に噴霧して放水し、その水によって火元を冷却すると共に、水が蒸発して生じた水蒸気により火元を覆い、空気の供給を遮断して消火するものである。かかる噴霧放水による消火は、棒状の水を火元に直射して消火する旧来の方式と異り、消火のために要する水の量が少なくて済み、しかもその水を微細な水滴の状態で放出するので、放水流の直射による衝撃も少なく、水損を大幅に軽減することができる、とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−070468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の消防用ノズルは、切り替えバルブの切り替えによって直噴噴射水流と扇形噴射水流とを選択して噴射するものの、閉塞時には弁体と噴出口との間を流通する流体がより確実に封止され、すべての流体を確実に封止するには相応の高い締め付けトルクが必要となる。流体漏れは水損等の事故につながるため、閉塞時のトルク付加は使用者の負担となることがあり、軽いトルクによる確実な閉塞/解放操作感が要求されていた。
【0007】
そこで本発明は、弁体と噴出口との間を流通する流体がより確実に封止され、かつ閉塞動作時の締め付けトルクが重いものとならない消防用ノズルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成すべく本発明は以下(1)〜(4)の手段を講じている。
(1)本発明の消防用ノズルは、
連結構造を後部に有した筒状の枠体からなる内枠体1と、
内枠体1の前側にて軸方向へ螺進可能に外挿され、前方へ開放する噴出口を有した外枠体2と、
内枠体1の筒孔内中央に保持固定され、軸方向前方に伸長すると共に伸長方向前部にて拡径した弁体32を有するノズルコマ3とから構成され、
外枠体2内の内枠体1に対する軸方向への螺進位置によって、内枠体1内に保持固定されたノズルコマ3の前記弁体32が、外枠体2の噴出口を閉塞しまたは噴出口からの流体噴出量を調節し得る消防用継ぎ手であって、
前記ノズルコマ3は、内枠体1内の中央に保持固定された軸基部33と、
前記軸基部33の前部へ取り付けられ、軸方向に沿って伸長する軸柱部31と、
軸柱部31の外周にて自由回転摺動可能に取り付けられた拡径体からなる弁体32と、を具備してなり、
流体の閉塞時において、螺子回転した外枠体2の噴出口の一部が、弁体32の後部又は側部と接し、弁体32の軸柱部31に対する回転摺動を伴って、弁体と前記噴出口の一部とが圧着状態となることを特徴とする。
(2)前記消防用ノズルにおいて、
前記弁体32は、少なくとも、噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部31との接触部である中央部分からなる部分が弾性体からなり、
流体の閉塞時において、少なくとも噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部31との接触部である中央部分からなる部分が部分的に弾性変形し、螺子回転した外枠体2の噴出口並びに軸柱部31のそれぞれに対して圧着して、密封状態を維持することが好ましい。
(3)前記消防用ノズルにおいて、軸柱部31は、多角形又は円形断面の柱体からなると共に前部に拡径部31Bを有してなり、
前記弁体32は、後ろ面が中央山型凸状に傾斜形成された傾斜後面32Tを有する円板又は多角形板からなると共に板中央に前記軸柱部31の柱体を接触挿通させ得る貫通孔が形成され、また貫通孔の前端部に前記軸柱部31の拡径部31Bを嵌入させ得る嵌入窪みが形成されてなり、
流体の閉塞時において、嵌入窪み内に嵌入した前記拡径部31Bがさらに軸方向に圧入して、弾性変形した嵌入窪みと拡径部とが圧着した状態となり、
また流体の解放流通時において、前記傾斜後面32Tが、軸中心へ向かう傾斜方向への流体圧を受けて、弾性変形した貫通孔または嵌入窪みと、軸柱部31の柱体又は拡径部とが圧着した状態となることが好ましい。
(4)また本発明の消防用ノズルセットは、 前記いずれか記載の消防用ノズルと、
複数個の同じ又は異なる材質又は/及び形状の弁体からなる弁体群から選択抽出した、一の又は複数の弁体が消防用ノズルに組み込まれるものであって、
前記弁体32は、軸柱部31に対して取り外し又は交換可能に取り付けられることを特徴とする。

【0009】
ノズルコマ3の一部を構成する弁体のみが比較的容易に交換可能であるため、ノズルコマ3を消耗品として使用することで、その他の部品も含めた全体の耐久性を向上させることができる。また流体の流出態様によって、ノズルコマ3の種類(材質又は/及び形状)を変えることで、容易に噴出効果を可変させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の消防用ノズルは上記手段を講じており、閉塞時には、弁体が軸柱部31に対する回転摺動によって止まるものであり、弁体のねじり動によって噴出口と圧着して流体がより確実に封止される。閉塞動作時に、閉塞の瞬間に弁体が噴出口と当接し、封止可能な圧着状態となったときに僅かに回転して泊まることで、弁体の軸柱部31に対する摺動回転の分だけ軽いトルクで流体の閉塞動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1の消防用ノズルの分解斜視図。
【図2】図1の弁体を組み込んでなる実施例1の消防用ノズルの最解放状態における軸断面説明図。
【図3】図1の弁体を組み込んでなる実施例1の消防用ノズルの閉塞状態における軸断面説明図。
【図4】図1と異なる弁体を組み込んでなる実施例2の消防用ノズルの分解斜視図。
【図5】図1と異なる弁体を組み込んでなる実施例2の消防用ノズルの分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明を実施するための形態例を、実施例として示す各図と共に説明する。図1〜図3は実施例1の消防用ノズルであって、図4〜図5は実施例2の消防用ノズルである。また図1〜図5のいずれかの形態を選択して構成し得るものが本発明の消防用ノズルセットである。
【実施例1】
【0013】
実施例1の消防用ノズルは、基本的に、
連結構造を後部に有した筒状の枠体からなる内枠体1と、
内枠体1の前側にて軸方向へ螺進可能に外挿され、前方へ開放する噴出口を有した外枠体2と、
内枠体1の筒孔内中央に保持固定され、軸方向前方に伸長すると共に伸長方向前部にて拡径した弁体32を有するノズルコマ3とから構成される。
そして、外枠体2内の内枠体1に対する軸方向への螺進位置によって、内枠体1内に保持固定されたノズルコマ3の前記弁体32が、外枠体2の噴出口を閉塞しまたは噴出口からの流体噴出量を調節し得る消防用継ぎ手である。
【0014】
(外枠体2)外枠体2は前方へ開放する噴出口を有し、外周面に手掛かり用の複数の軸方向凸条21を有した円柱状の外枠本体部と、外枠本体部の先側にて円錐面をもって拡径する拡径部23と、拡径部23の拡径端から噴出口内方へ他数枚が軸直交断面にて放射状に配列して突出形成された整流凸板24とを外形に有する。複数枚の整流凸板24の突出先が噴出口となる。外枠体の内側は第一筒部201,第二筒部202,第三筒部203からなる弾状連結された筒部で形成される。このうち第三筒部と第二筒部の間の内段部の片面がノズルコマ3の弁体32と接触する封止面となる。
【0015】
(ノズルコマ3)
ノズルコマ3は、内枠体1内の中央に保持固定された軸基部33と、
前記軸基部33の前部へ取り付けられ、軸方向に沿って伸長する軸柱部31と、
軸柱部31の外周にて自由回転摺動可能に取り付けられた拡径体からなる弁体32と、を具備してなる。流体の閉塞時において、螺子回転した外枠体2の噴出口の一部が、弁体32の後部又は側部と接し、弁体32の軸柱部31に対する回転摺動を伴って、弁体と前記噴出口の一部とが圧着状態となる。
【0016】
(弁体32)
弁体32は、後ろ面が中央山型凸状に傾斜形成された傾斜後面32Tを有する円板又は多角形板からなると共に板中央に前記軸柱部31の柱体を接触挿通させ得る貫通孔が形成され、また貫通孔の前端部に前記軸柱部31の拡径部31Bを嵌入させ得る嵌入窪みが形成されてなり、
流体の閉塞時において、嵌入窪み内に嵌入した前記拡径部31Bがさらに軸方向に圧入して、弾性変形した嵌入窪みと拡径部とが圧着した状態となり、
また流体の解放流通時において、前記傾斜後面32Tが、軸中心へ向かう傾斜方向への流体圧を受けて、弾性変形した貫通孔または嵌入窪みと、軸柱部31の柱体又は拡径部とが圧着した状態となる。
【0017】
実施例の弁体32は、円錐面からなる傾斜後ろ面を有した孔開き板の全体が、ゴム系の弾性樹脂からなるものとしている。なお封止機能を果たすものであれば、弁体32は、少なくとも、噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部31との接触部である中央部分からなる部分が弾性体からなるものであればよい。部分的な弾性構造の組み込み形成を行う場合は、噴出口、軸柱部31との各接触部は接触表面のみならず内部構成部分に弾性材を使用することが好ましい。弾性材は天然ゴム、合成ゴム、発泡体のほか、板ばね、コイルバネ等といった樹脂又は金属製のバネ構造を採用することができる。
【0018】
中実体部部分の少なくとも一部を弾性材で構成することで、弁体32全体が弾性機能を有し、流体の閉塞時において、少なくとも噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部31との接触部である中央部分からなる部分が部分的に弾性変形し、螺子回転した外枠体2の噴出口並びに軸柱部31のそれぞれに対して圧着して、密封状態を維持することとなる。
【0019】
(軸柱部31)軸柱部31は、多角形又は円形断面の柱体からなると共に前部に拡径部31Bを有してなる。また柱体の先端つまり後端部の周囲は傾斜面からなるテーパー31Tが形成され、弁体32内への接触しながらの摺動挿入を比較的容易なものとするとともに、流通流体の流路を確保する者としている(図2)。軸柱部31の後端面を軸基部33前部の軸棒3Sに捩じ込んで軸基部33に取り外し可能に固定する。前記弁体32は、軸柱部31に対して取り外し又は交換可能に取り付けられる。
(消防用ノズルセット)実施例1のみの消防用ノズルで構成される消防用ノズルセットは、前記いずれか記載の消防用ノズルと、複数個の同じ弁体32からなる弁体群(弁体セット)から選択抽出した、一の又は複数の弁体が消防用ノズルに組み込まれるものである。
【0020】
ノズルコマ3の一部を構成する弁体のみが比較的容易に交換可能であるため、ノズルコマ3を消耗品として使用することで、その他の部品も含めた全体の耐久性を向上させることができる。また流体の流出態様によって、ノズルコマ3の種類(材質又は/及び形状)を変えることで、容易に噴出効果を可変させることができる。
【0021】
(使用方法)
内枠体1に対して外枠体2を一の回転方向に回転させ、外枠体2を後方へ螺進させることで、図3に示す閉塞状態から図2に示す開放状態とすることができる。また逆に、内枠体1に対して外枠体2を他の回転方向に回転させ、外枠体を前方へ螺進させることで、図2に示す開放状態から図3に示す閉塞状態とすることができる。この流体の閉塞操作時において、螺子回転した外枠体2の噴出口の一部が、弁体32の後部又は側部と接し、弁体32の軸柱部31に対する回転摺動を伴って、弁体と前記噴出口の一部とが圧着状態となる。
【0022】
また流体の閉塞時において、少なくとも噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部31との接触部である中央部分からなる部分が部分的に弾性変形し、螺子回転した外枠体2の噴出口並びに軸柱部31のそれぞれに対して圧着し、弾性反力と螺子構造の保持力とによって密封状態を維持する。
【0023】
また流体の閉塞時において、嵌入窪み内に嵌入した前記拡径部31Bがさらに軸方向に圧入して、弾性変形した嵌入窪みと拡径部とが圧着した状態となり、
また流体の解放流通時において、前記傾斜後面32Tが、軸中心へ向かう傾斜方向への流体圧を受けて、弾性変形した貫通孔または嵌入窪みと、軸柱部31の柱体又は拡径部とが圧着した状態となる。
【実施例2】
【0024】
図4,5に示す実施例2の消防用ノズルは、実施例1の弁体32(以下、便宜上「第一弁体32」という)と異なる第二弁体32´を有する。他の基本的な動作及び構成において実施例1と共通する。
第二弁体32´は実施例1の弁体に対して板外周部の軸方向の厚さが厚く、周部には軸方向と並走する浅溝が、軸直交断面視にて周方向位置に等間隔に形成される。各浅溝は前面側に窪み端が開放し、後部寄りの位置に溝端を有する。
【0025】
また第二弁体32´は、前端中央の嵌入窪みの軸方向窪み深さが第一弁体32よりも深い。また傾斜後面は実施例1よりも対軸傾斜角度が大きく、軸中心における軸方向全厚は実施例1の弁体と略同一である。これにより、軸垂直方向の噴出口接触枠に対して、傾斜後面の傾斜角度が比較的小さい状態で各面が当接し、封止状態となる。
【0026】
(消防用ノズルセット)
本発明の消防用ノズルセットは、前記いずれか記載の消防用ノズルと、
複数個の同じ又は異なる材質又は/及び形状の弁体からなる弁体群から選択抽出した、一の又は複数の弁体が消防用ノズルに組み込まれる。これは、実施例1と異なる弁体32´または同じ弁体32を複数個具備してなる形態の消防用ノズルセットである。その前提として、前記弁体32は、軸柱部31に対して繰り返し取り外し又は交換可能に取り付けられ、弁体は複数の弁体群から構成され、選択式に一つ又は複数個が消防用ノズルのノズルコマ3の構成部品として組み込まれるものとなっている。
消耗時または破損時に同一の弁体と交換することができ、また必要に応じて、第一弁体32とは周部の厚さ、周部窪みの有無、傾斜後ろ面の傾斜角度、及び弾性係数のそれぞれ又はいずれか一つ又は複数を変えた、異なる第二弁体と交換することができる。第二弁体は、閉塞時の封止圧或いは開放時の最大流体流量、ないし整流による噴出方向等の変更といった種々の目的として様々な形状又は材質のものが使用される。
【0027】
ノズルコマ3の一部を構成する弁体のみが比較的容易に交換可能であるため、ノズルコマ3を消耗品として使用することで、その他の部品も含めた全体の耐久性を向上させることができる。また流体の流出態様によって、ノズルコマ3の種類(材質又は/及び形状)を変えることで、容易に噴出効果を可変させることができる。
【0028】
その他本発明は上述の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の配置変更、一体−別体化の構成変更、軸方向の前後位置、弁体を含むノズルコマセットの変更、乃至、噴出口内周部内方への円形張り出し板の形成をはじめとする封止構成の変更、並びに、流体流路の形成方向又は形成本数や遮断板或いは整流板の配置並びに調節方法等を変更することができる。
【符号の説明】
【0029】
1S 連結構造
1 内枠体
2 外枠体
32 弁体
3 ノズルコマ
33 軸基部
31 軸柱部
32 弁体
31B 拡径部
32T 傾斜後面
貫通孔
32D、32D´ 嵌入窪み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連結構造を後部に有した筒状の枠体からなる内枠体と、
内枠体の前側にて軸方向へ螺進可能に外挿され、前方へ開放する噴出口を有した外枠体と、
内枠体の筒孔内中央に保持固定され、軸方向前方に伸長すると共に伸長方向前部にて拡径した弁体を有するノズルコマとから構成され、
外枠体内の内枠体に対する軸方向への螺進位置によって、内枠体内に保持固定されたノズルコマの前記弁体が、外枠体の噴出口を閉塞しまたは噴出口からの流体噴出量を調節し得る消防用継ぎ手であって、
前記ノズルコマは、内枠体内の中央に保持固定された軸基部と、
前記軸基部の前部へ取り付けられ、軸方向に沿って伸長する軸柱部と、
軸柱部の外周にて自由回転摺動可能に取り付けられた拡径体からなる弁体と、を具備してなり、
流体の閉塞時において、螺子回転した外枠体の噴出口の一部が、弁体の後部又は側部と接し、弁体の軸柱部に対する回転摺動を伴って、弁体と前記噴出口の一部とが圧着状態となることを特徴とする消防用ノズル。
【請求項2】
前記弁体は、少なくとも、噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部との接触部である中央部分からなる部分が弾性体からなり、
流体の閉塞時において、少なくとも噴出口との接触部である後部分又は側部部分、並びに、軸柱部との接触部である中央部分からなる部分が部分的に弾性変形し、螺子回転した外枠体の噴出口並びに軸柱部のそれぞれに対して圧着して、密封状態を維持する請求項1記載の消防用ノズル。
【請求項3】
前記軸柱部は、多角形又は円形断面の柱体からなると共に前部に拡径部を有してなり、
前記弁体は、後面が中央山型凸状に傾斜形成された傾斜後面を有する円板又は多角形板からなると共に板中央に前記軸柱部の柱体を接触挿通させ得る貫通孔が形成され、また貫通孔の前端部に前記軸柱部の拡径部を嵌入させ得る嵌入窪みが形成されてなり、
流体の閉塞時において、嵌入窪み内に嵌入した前記拡径部がさらに軸方向に圧入して、弾性変形した嵌入窪みと拡径部とが圧着した状態となり、
また流体の解放流通時において、前記傾斜後面が、軸中心へ向かう傾斜方向への流体圧を受けて、弾性変形した貫通孔または嵌入窪みと、軸柱部の柱体又は拡径部とが圧着した状態となる請求項1又は2記載の消防用ノズル。
【請求項4】
前記弁体は、軸柱部に対して取り外し又は交換可能に取り付けられるものであって、
前記いずれか記載の消防用ノズルと、
複数個の同じ又は異なる材質又は/及び形状の弁体からなる弁体群から選択抽出した、一又は複数の弁体が消防用ノズルに組み込まれる消防用ノズルセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−94427(P2013−94427A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239835(P2011−239835)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(509190598)寧波瀛震机械部件有限公司 (9)
【Fターム(参考)】