液体を用いた装飾装置
【課題】装飾効果のために液体を用いた装飾装置として、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出を提供可能なものを実現することである。
【解決手段】本発明の装飾装置は、噴射部によりノズルから液体を噴射させ、当該液体を前記ノズルの噴射口と対向する衝突板に衝突させる。噴射部は、衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射する。さらに、装飾装置は、超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、光を照射する照射部と、を備え、ミスト発生装置は、膜の内側においてミストを発生させ、照射部は、膜の内側にミストが発生した状態で、膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射する。
【解決手段】本発明の装飾装置は、噴射部によりノズルから液体を噴射させ、当該液体を前記ノズルの噴射口と対向する衝突板に衝突させる。噴射部は、衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射する。さらに、装飾装置は、超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、光を照射する照射部と、を備え、ミスト発生装置は、膜の内側においてミストを発生させ、照射部は、膜の内側にミストが発生した状態で、膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリアや置物などの装飾装置に係り、特に、装飾効果のために液体を用いた装飾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリアや置物などの装飾装置の一例として、装飾効果のために水等の液体を用いる装飾装置が既に知られている。かかる装飾装置は、液体が装置内を流れることによって生み出される視覚的効果により美観性を呈し、鑑賞対象として好まれるものである。
一方で、液体を用いた鑑賞対象として、水からなる映写スクリーン(水膜)等が知られている(例えば、特許文献1参照)。この水膜を形成する装置は、アミューズメント施設や各種展示会等のような人が集まる空間に配置され、液体と映像とを組み合わせた新規なオブジェを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−148887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の水膜形成装置は、アミューズメント施設や各種展示会等で多数の人に向けて鑑賞対象たる水膜を提示する目的から比較的大型なものとなっており、上記の水膜を家庭内や個人的に楽しむためには装置のコンパクト化を図る必要がある。また、液体の利用による視覚的効果を屋内で堪能することが可能な仕様としつつ、鑑賞対象としての美観性を向上させる必要がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装飾効果のために液体を用いた装飾装置として、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出を提供可能なものを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題は、本発明の装飾装置よれば、液体を用いた装飾装置であって、ノズルを備え、該ノズルから液体を噴射させるための噴射部と、前記ノズルの噴射口と対向し、前記噴射部が噴射した液体が衝突する衝突板と、超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、光を照射する照射部と、を備え、前記噴射部は、前記衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射し、前記ミスト発生装置は、前記膜の内側において前記ミストを発生させ、前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射することにより解決される。かかる装飾装置によれば、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能である。
【0006】
具体的に説明すると、本発明では、液体が傘状に広がって形成された曲面状の膜内に液体のミストを発生させることにより、膜内の空間が照明光の下で光の乱反射により白みがかって見えるようになる。これにより、従来の水膜形成装置と比して、よりコンパクトな構成で、液体の膜の外側表面に向けて光を照射して映像を投影することが可能になる。また、本発明の装飾装置が提供する視覚的効果には、上述した映像投影の他に、膜の内側から光を照射することにより生じる照明効果が挙げられる。これらの効果は、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものである。
【0007】
また、上記の装飾装置において、前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の外側表面に映像を投影するために、前記膜の外表面に向けて光を照射することとしてもよい。かかる構成であれば、液体の膜に投影された映像を通じた視覚的効果を呈することが可能となる。
【0008】
また、上記の装飾装置において、液体としての水が溜められるポットを更に備え、前記ノズルが前記ポットの内側に立てられた状態で設けられており、前記衝突板は、前記ポットの上方位置に配置され、前記噴射部は、前記ポット内の水を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記膜の外側表面が前記ポットの外周壁よりも内側に位置するように、前記ポット内の水を汲み上げて前記ノズルから噴射し、前記照射部は、LED照明を有し、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面に向けて前記LED照明からの光を照射することとしてもよい。かかる構成であれば、よりコンパクトなポット状の装飾装置が実現されると共に、上述の幻想的で安らぎを与える照明効果を得ることが可能になる。
【0009】
また、既述の課題は、本発明の他の装飾装置によれば、液体を用いた装飾装置であって、光透過性を有し、内部に液体が収容される第1収容部と、該第1収容部の下部に位置し、内部に液体が収容される第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置し、前記第1収容部の内部と、前記第2収容部の内部とを仕切る仕切板と、前記仕切板よりも下側に延出し、前記第1収容部の内部と前記第2収容部の内部とを連通させる連通管と、前記第1収容部の内部に噴射口が設けられたノズルを備え、前記第2収容部内の液体を前記ノズルから噴射して前記第1収容部内に送液する送液部と、前記第1収容部の内部に向けて光を照射する照射部と、を有し、前記送液部は、前記ノズルから前記第1収容部の外周面に沿って液体を噴射することにより、前記第1収容部内に形成された液体の液層中に渦巻を発生させ、前記照射部は、前記液層中に前記渦巻が発生している間に、前記第1収容部の内部に向けて光を照射することにより解決される。かかる構成によれば、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【0010】
具体的に説明すると、比較的簡略化された構成にて渦巻を発生させると共に、照明によって当該渦巻を美麗に見せることが可能になり、かかる視覚的効果は、前述の装飾装置と同様に、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものである。
【0011】
また、上記の装飾装置において、前記第1収容部は、円筒部材であり、前記送液部は、2つの前記ノズルを備え、2つの前記ノズルの各々から前記第1収容部の周方向に沿うように液体を噴射し、一方の前記ノズルの前記噴射口は、他方の前記ノズルの前記噴射口よりも上側に位置し、かつ、前記周方向において他方の前記ノズルの前記噴射口とは異なる位置に位置することとしてもよい。かかる構成であれば、円筒部材内において渦巻を発生させることがより容易になる。
【0012】
また、上記の装飾装置において、前記照射部は、複数のLED照明を有し、前記液層中に前記渦巻が発生している間に前記第1収容部の内部に向けて照射する光の色を変更することとしてもよい。かかる構成であれば、照射光を変更することにより、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。
【0013】
また、上記の装飾装置において、前記送液部は、前記第2収容部内の液体を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記第2収容部内の液体を汲み上げて前記ノズルから噴射し、前記第1収容部の内部の容積は、前記第2収容部に収容される液体の量よりも大きくなっていることとしてもよい。かかる構成であれば、上側空間に液体が送液される間は液層の高さが増え、上側空間に送液すべき液体がなくなると(換言すると、下側空間に液体がなくなると)、液層の高さが減少する。すなわち、上記の構成により、液層の高さが動くようになるので、渦巻の高さにも変化が生じ、この結果、視覚的に鑑賞者を飽きさせない演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の装飾装置であれば、コンパクトな形状であり屋内で取り扱うことが容易になる一方で、照明効果によって屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能になり、鑑賞対象としての美観性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の装飾装置A1の外観図である。
【図2】第1の装飾装置A1の機器構成を示す概念図である。
【図3】第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である(その1)。
【図4】第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である(その2)。
【図5】第1の装飾装置A1に関する他の用途を示す図である。
【図6】第2の装飾装置A2の外観図である。
【図7】第2の装飾装置A2の機器構成を示す概念図である。
【図8】第2の装飾装置A2内で渦巻が発生している様子を示した図である。
【図9】図9A〜図9Cは、第2の装飾装置A2内における変化の様子を示す遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係る装飾装置について図面を参照しながら説明する。なお、以下では、2種類の装飾装置について説明し、一方を第1の装飾装置A1と称し、他方を第2の装飾装置A2と称する。
図1〜図5は、第1の装飾装置A1に関する説明図である。具体的に説明すると、図1は、第1の装飾装置A1の外観図である。図2は、第1の装飾装置A1の機器構成を示す概念図である。図3及び4は、第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である。図5は、第1の装飾装置A1に関する他の用途を示す図である。
図6〜図9Cは、第2の装飾装置A2に関する説明図である。具体的に説明すると、図6は、第2の装飾装置A2の外観図である。図7は、第2の装飾装置A2の機器構成を示す概念図である。図8は、第2の装飾装置A2内で渦巻が発生している様子を示した図である。図9A〜9Cは、第2の装飾装置A2内における変化の様子を示す遷移図である。
【0017】
<第1の装飾装置A1について>
先ず、第1の装飾装置A1について説明する。第1の装飾装置A1は、液体としての水を用いた装飾装置であり、図1に示す外観を呈し、主に屋内インテリアとして設置されるものである。特に、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)において、第1の装飾装置A1は、照明効果を奏する装飾装置である。すなわち、本実施形態に係る第1の装飾装置A1は、屋内(例えば、展示場、レストラン・バー、ラウンジ等の飲食店、病院やロビー等の待合室、その他装飾空間のある場所)に配置して、屋内が暗くなった際に照明光を鑑賞するためのものである。
なお、第1の装飾装置A1において用いられる液体は、水に限定されるものではなく、オイルや他の液状体であってもよい。
【0018】
この第1の装飾装置A1は、上述した効果(照明効果)を奏するための構成として、図2に示すように、水が溜められるポット1と、水を噴射させるための噴射部2と、噴射部2が噴射した水が衝突する衝突板3と、水のミストを発生させるミスト発生装置4と、光を照射する照射部5と、を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0019】
ポット1は、椀型の鉢状部材であり、その上端が開口端になっている。また、ポット1の内部空間には不図示の給水機構によって水が供給されると共に、当該内部空間には、後述するノズル6やポンプ7、ミスト発生装置4及びLED照明8が収納されている。なお、ポット1の外形形状は、図1に示された形状に限定されず、例えば、図3に示されたコップ型の形状や、図4に示された丸底鉢型の形状等のように、他の形状であってもよい。
【0020】
噴射部2は、パイプ状のノズル6と、ポット1内の水を送液するためのポンプ7とを有し、ポンプ7により、ポット1内の水を汲み上げてノズル6から噴射させるためのものである。なお、本実施形態において、ノズル6は、ポット1の内側(具体的には略中央部)に立てられた状態で設けられており、ホース6bを介してポンプ7に接続されている。ここで、ポンプ7は、モータの作動音が極力小さいもの(例えば、消音機構が備えられているもの)が望ましい。
一方、ノズル6の噴射口6aと対向する位置には、ノズル6の噴射口6aから噴射された水が衝突する衝突板3が設けられている。本実施形態において、衝突板3は、アクリル製の円盤部材であり、ノズル6の噴射口6aとの間に隙間を形成した状態で、ポット1の上方位置(より具体的には、ノズル6の噴射口6aの直上位置)に配置され、不図示の取り付け機構によってノズル6に取り付けられている。
【0021】
そして、衝突板3に衝突した水は、衝突板3を中心として放射状に拡散し、衝突板3とノズル6の噴射口6aとの間に形成された隙間を通って落下する。この結果、図1に示すように、衝突板3に衝突した水が傘状に広がって曲面状の膜(以下、水膜M)を形成するようになる。換言すると、噴射部2は、衝突板3に衝突した水が上記の水膜Mを形成するようにノズル6から水を噴射する。
【0022】
ここで、ノズル6から噴射した水を衝突板3に衝突させて傘状の水膜Mを形成する技術については公知であり、本実施形態では当該公知技術を適用して傘状の水膜Mを形成することとした。なお、傘状とは、衝突板3を中心として下側開放の包みをなした形状を意味し、半球状、ドーム状、円錐状その他の形状を含むものである。
【0023】
また、本実施形態では、ノズル6の噴射口6aから噴射される流量等を調整することにより水膜Mのサイズや形状を変えることが可能である。一方、本実施形態では、水膜Mの外側表面がポット1の外周壁を超えて水がポット1外に行かないように、ノズル6からの水の噴射量が制限されている。すなわち、本実施形態に係る噴射部2は、ノズル6から噴射される流量を可変としながらも、水膜Mの外側表面がポット1の外周壁よりも内側に位置する範囲において、ポット1内の水を汲み上げてノズル6から噴射する。なお、ノズル6からの水の噴射量を変更する作業については、例えば、不図示のコントロールパネルにて行うことができることとしてもよい。
【0024】
ミスト発生装置4は、水膜Mの内側にて水のミストを発生させる装置であり、本実施形態では超音波によってミストを発生させる公知の装置である。すなわち、ミスト発生装置4は、ポット1内に配置された状態で作動し、超音波により、ポット1内の水の液面に毛細表面波を発生させることによってミストを発生させるものである。
ここで、ミストを発生させる装置としては、超音波を利用するもの以外のもの(例えば、スプレー方式のミスト発生装置)も存在する。ただし、水膜Mを壊さないようにミストを発生させるという観点では、ミストを発生させるにあたり高圧噴霧を要しない方式としての超音波ミスト発生方式が好適である。
【0025】
照射部5は、ポット1内に収容されたLED照明8を有し、水膜Mの内側にミストが発生した状態で、水膜Mの内側表面に向けてLED照明8からの光を照射するものである。ここで、水膜Mの内側に水のミストが発生すると、水膜M内の空間が、照明光の下において、光の乱反射によって白みがかって見えるようになる。かかる状態において、LED照明8を点灯すると、暗室において照射部5による照明が映えるようになる。すなわち、照射部5が照射したLED照明8が水膜M内の空間で乱反射することにより、あたかも水膜M内の空間全体が発光しているように見える結果、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏される。
【0026】
なお、LED照明8のオンオフの切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが不図示のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0027】
また、複数のLED照明8を有し、適宜の間隔で照射部5が照射する光の色を変更することとしてもよい。かかる構成であれば、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。なお、使用するLED照明8の切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが上記のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0028】
以上のような構成を有する第1の装飾装置A1では、図1に示すように、ポット1の上方に傘状の水膜Mが形成され、水の流れによる清涼感と、鑑賞対象としての美観とを呈するようになる。さらに、暗室において使用すれば、前述したように、照射部5が照射したLED照明8が水膜M内の空間で乱反射して、あたかも水膜M内の空間全体が発光しているように見える結果、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏される。
【0029】
以上までに説明してきた第1の装飾装置A1では、照射部5が、ポット1内に収納されたLED照明8の光を、水膜Mの内側表面に向けて照射することとしたが、これに限定されるものではなく、水膜Mの外側に位置した光源からの光を水膜Mの外側表面に向けて照射する構成であってもよい。
【0030】
上記の構成についてより詳しく説明すると、水膜Mの内部空間にミストが発生することにより、当該内部空間が光の乱反射によって白みがかって見えるようになるので、水膜Mの外側表面に映像を投射することが可能になる。つまり、第1の装飾装置A1において、水膜Mを映写スクリーンとして用いることが可能であり、照射部5としてのプロジェクターが、水膜Mの内側にミストが発生した状態で、水膜Mの外側表面に映像を投影するために水膜Mの外表面に向けて光を照射することとしてもよい。この結果、図5に示すように、水膜Mに映像が投影され、かかる視覚的効果により鑑賞品としての美観性を向上させることが可能になる。
【0031】
なお、第1の装飾装置A1については、上記の構成に加えて、音響装置(不図示)が更に備えられていることとしても良い。かかる音響装置は、照明部5による光の照射又は映像の投影に合わせて(調和させて)音楽や音を流す装置である。第1の装飾装置A1に上記の音響装置が備えられていれば、上述した照明効果又は視覚的効果と音響装置による音響効果との調和によって、第1の装飾装置A1が提供する演出の質(例えば、エンターテインメント性)を高めることが可能になる。
【0032】
<第2の装飾装置A2について>
次に、第2の装飾装置A2について説明する。第2の装飾装置A2は、液体としての水を用いた装飾装置であり、図6に示す外観を呈し、主に装飾家具として設置されるものである。特に、本実施形態に係る第2の装飾装置A2は、高さ方向の略中央位置にリング状の張り出し部Hを備えてスタンドテーブルとして機能すると共に、視覚的演出として後述の渦巻を発生させ、当該渦巻を鑑賞対象として美麗に見せるためのものである。
なお、第2の装飾装置A2において用いられる液体についても、水に限定されるものではなく、オイルや他の液状体であってもよい。
【0033】
第2の装飾装置A2は、図6に示すように、主たる構成要素として、支柱をなすスタンド部Sと、スタンド部Sの高さ方向中央部に位置するリング状の張り出し部Hとを有する。スタンド部Sは、その内部に水の渦巻Tを発生させて、照明により渦巻Tを美麗に見せる機能を有している。張り出し部Hは、その穴にスタンド部Sが通った状態で、不図示の支持機構によりスタンド部Sに支持され、置き台として機能する。このような構成を有する第2の装飾装置A2においては、スタンド部Sが視覚的演出を提供するものとして機能するのであり、以下の説明では、スタンド部Sの構成を中心として説明する。
【0034】
スタンド部Sは、図7に示すように、透明アクリルパイプからなる第1収容部10と、第1収容部10の下部に位置する第2収容部11と、第1収容部10と第2収容部11との間に位置する仕切板12と、連通管としての落下管13と、第2収容部11内の水を第1収容部10内に送液する送液部14と、第1収容部10の内部に向けて光を照射する照射部15とを有する。以下、各構成要素について説明する。
【0035】
第1収容部10は、内部に水が収容される中空状の円筒部材である。第1収容部10は、スタンド部Sの上側部をなし、その上端については蓋により封止されている。また、前述したように、第1収容部10は、透明のアクリルパイプからなり、その内部を視認することが可能である。すなわち、第1収容部10は、光透過性を有していることになる。
【0036】
第2収容部11は、第1収容部10の下部に位置し、内部に液体が収容される中空体であり、例えば、第1収容部10を構成するアクリルパイプと略同径のパイプ部材から構成される。第2収容部11を構成するパイプ部材については、不透明であるので、第2収容部11の内部が視認されない構成になっている。ただし、これに限定されるものではなく、第2収容部11の内部についても視認可能な構成であってもよい。
【0037】
仕切板12は、第1収容部10の内部と第2収容部11の内部とを仕切るために配置された透明なアクリル板であり、第1収容部10及び第2収容部11の間に位置している。特に、本実施形態に係る仕切板12は、第1収容部10を構成するアクリルパイプが嵌合する継手(不図示)と、第2収容部11を構成するパイプ部材が嵌合する継手(不図示)との間にフランジ止めにて取り付けられている。
【0038】
また、仕切板12の中央部には、貫通孔12aが形成されており、貫通孔12aには落下管13が嵌挿されている。落下管13は、仕切板12よりも下側に延出し、第1収容部10の内部と第2収容部11の内部とを連通させる。これにより、第1収容部10内の水が第2収容部11に向けて落下するようになる。
【0039】
送液部14は、2つのノズル16と、第2収容部11内の水を送液するためのポンプ17とを有する。2つのノズル16は、ホース16bを介してポンプ17に接続されており、その噴射口16aについては、いずれも第1収容部10の内部に位置するように設けられている。そして、送液部14は、ポンプ17によって、第2収容部11内の水を汲み上げて各ノズル16から噴射し、第2収容部11内の水を第1収容部10内に送液する。この際、送液部14による第1収容部10内への送液速度が、落下管13を通じた水の落下速度(換言すると、第1収容部10からの排水速度)が上回れば、第1収容部10内に水が溜まって液層が形成されるように、徐々に液層の高さ(すなわち、水嵩)が増すこととなる。なお、ポンプ17については、モータの作動音が極力小さいもの(例えば、消音機構が備えられているもの)が望ましい。
【0040】
送液部14の構成についてより詳しく説明すると、前述した2つのノズル16のうち、一方のノズル16の噴射口16aは、他方のノズル16の噴射口16aよりも上側に位置する(図7参照)。さらに、一方のノズル16の噴射口16aは、第1収容部10の外周方向(周方向に相当する)において他方のノズル16の噴射口16aとは異なる位置(具体的には、略180度ずれた位置)に位置する。なお、各ノズル16の噴射口16aの向きは、第1収容部10の周方向から見て同じ向き(具体的には、噴射された水が同じ方向に流れる向き)となっている。
【0041】
そして、送液部14は、各ノズル16から第1収容部10の外周面に沿って水を噴射する。つまり、送液部14は、各ノズル16から噴射された水の流れが第1収容部10の外周方向(周方向に相当する)に沿うように、各ノズル16から水を噴射する。なお、前述したように、各ノズル16から噴射された水の流れは、第1収容部10の周方向から見て同じ向き(並流)になっている。
【0042】
第1収容部10内では、上記の如く水が噴射されて第1収容部10内を流れるようになるので、第1収容部10内への水の送液速度が第2収容部11内への水の落下速度を上回る場合には、図8に示すように、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生するようになる。なお、本実施形態では、前述したように、ノズル16が2つ設けられており、各ノズル16の噴射口16aが、同じ向きを向いており、かつ、第1収容部10の外周方向において互いに異なる位置に位置している。このため、本実施形態では、ノズル16が1つのみ備えられている場合に比して、第1収容部10内で渦巻Tを発生させることがより容易になっている。
【0043】
そして、第1収容部10内への水の送液が進行すると、液層の高さ(すなわち、水嵩)が徐々に増していくのに従って、渦巻Tの高さも高くなっていく。その後、液層の高さが所定の厚みに達すると、第1収容部10内への水の送液が中断され、以降、第1収容部10内の水は、落下管13を通じて第2収容部11内に落下し、第1収容部10内において液層の高さが徐々に減少し、これに伴って渦巻Tの高さも短くなっていく。
【0044】
より具体的に説明すると、本実施形態では、第1収容部10の内部の容積が、第2収容部11に収容される水の量よりも大きくなっている。したがって、第1収容部10内へ水を送液し始めると、徐々に第1収容部10内に形成される液層の高さが増す一方で、第2収容部11内の水が徐々に減少する(図9A参照)。そして、第2収容部11内の水がなくなると、ポンプ17が空運転をするようになる結果、第1収容部10の内部への送液が中断され、第1収容部10内の水が落下管13を通じて第2収容部11内に落下するようになる(図9B参照)。これにより、第2収容部11内に水が再び溜まり出すようになる(図9C参照)。一方、ポンプ17は、第1収容部10への送液を再開するのに十分な量の水が第2収容部11内に溜まるまで空運転を実施し、十分な水が第2収容部11に溜まった時点で第1収容部10への送液を再開する。
【0045】
以上のような動作が繰り返されることにより、第1収容部10内で発生する渦巻Tは、上下方向(スタンド部Sの高さ方向)に伸縮するようになる。すなわち、本実施形態では、渦巻Tの高さにも変化が生じ、この結果、視覚的に鑑賞者を飽きさせない演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【0046】
照明部15は、仕切板12の下部に配置されたLED照明18を有する。ここで、仕切板12は、透明なアクリル板であるので、LED照明18が点灯すると、その光(照明光)が仕切板12を透過して第1収容部10内に到達するようになる。
【0047】
そして、照明部15は、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生している間に、第1収容部10の内部に向けてLED照明18からの照明光を照射する。これにより、渦巻T(特に、頂上部)は、LED照明18からの照明光によってライトアップされて美麗に見せることが可能になる。つまり、第1収容部10内に発生した渦巻Tは、LED照明18の照明によってライトアップされる結果、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものとなる。
【0048】
また、本実施形態において、照射部15は、複数のLED照明18を有し、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生している間に、第1収容部10の内部に向けて照射する光の色を変更することが可能である。かかる構成であれば、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。なお、使用するLED照明18の切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが不図示のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0049】
さらに、前述したように渦巻Tが上下方向に伸縮するので、かかる渦巻Tの高さの変化(すなわち、渦巻Tの動き)とLED照明18による照明効果とが相俟って、上述の照明効果がより一層効果的に奏されるようになる。
【0050】
以上のような構成を有する第2の装飾装置A2では、図8に示すように、第1収容部10内に形成された水の液層中に渦巻Tを発生させて、照明により渦巻Tを美麗に見せる視覚的演出が提供される。つまり、第2の装飾装置A2では、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏されることになる。
【0051】
また、第2の装飾装置A2については、上記の構成に加えて、音響装置(不図示)が更に備えられていることとしても良い。かかる音響装置は、照明部15による光の照射に合わせて(調和させて)音楽や音を流す装置である。第2の装飾装置A2に上記の音響装置が備えられていれば、上述した照明効果と音響装置による音響効果との調和によって、第2の装飾装置A2が提供する演出の質(例えば、エンターテインメント性)を高めることが可能になる。
【0052】
なお、本実施形態において、第2の装飾装置A2は、スタンドテーブルであることとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、スタンド部Sのみからなる支柱、あるいは、スタンド部Sを利用したテーブル以外の家具であってもよい。
【0053】
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態には、主として本発明の装飾装置について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0054】
例えば、上記の実施形態では、装飾装置の一例として、家具や家庭用インテリアを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、装飾品として使用される限りにおいては、本発明の装飾装置は、制限なく利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 ポット、2 噴射部、3 衝突板、4 ミスト発生装置、5 照射部、
6 ノズル、6a 噴射口、6b ホース、7 ポンプ、8 LED照明、
10 第1収容部、11 第2収容部、12 仕切板、12a 貫通孔、
13 落下管、14 送液部、15 照射部、16 ノズル、
16a 噴射口、16b ホース、17 ポンプ、18 LED照明、
A1 第1の装飾装置、A2 第2の装飾装置、H 張り出し部、
M 水膜、S スタンド部、T 渦巻
【技術分野】
【0001】
本発明は、インテリアや置物などの装飾装置に係り、特に、装飾効果のために液体を用いた装飾装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリアや置物などの装飾装置の一例として、装飾効果のために水等の液体を用いる装飾装置が既に知られている。かかる装飾装置は、液体が装置内を流れることによって生み出される視覚的効果により美観性を呈し、鑑賞対象として好まれるものである。
一方で、液体を用いた鑑賞対象として、水からなる映写スクリーン(水膜)等が知られている(例えば、特許文献1参照)。この水膜を形成する装置は、アミューズメント施設や各種展示会等のような人が集まる空間に配置され、液体と映像とを組み合わせた新規なオブジェを提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−148887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の水膜形成装置は、アミューズメント施設や各種展示会等で多数の人に向けて鑑賞対象たる水膜を提示する目的から比較的大型なものとなっており、上記の水膜を家庭内や個人的に楽しむためには装置のコンパクト化を図る必要がある。また、液体の利用による視覚的効果を屋内で堪能することが可能な仕様としつつ、鑑賞対象としての美観性を向上させる必要がある。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装飾効果のために液体を用いた装飾装置として、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出を提供可能なものを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題は、本発明の装飾装置よれば、液体を用いた装飾装置であって、ノズルを備え、該ノズルから液体を噴射させるための噴射部と、前記ノズルの噴射口と対向し、前記噴射部が噴射した液体が衝突する衝突板と、超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、光を照射する照射部と、を備え、前記噴射部は、前記衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射し、前記ミスト発生装置は、前記膜の内側において前記ミストを発生させ、前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射することにより解決される。かかる装飾装置によれば、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能である。
【0006】
具体的に説明すると、本発明では、液体が傘状に広がって形成された曲面状の膜内に液体のミストを発生させることにより、膜内の空間が照明光の下で光の乱反射により白みがかって見えるようになる。これにより、従来の水膜形成装置と比して、よりコンパクトな構成で、液体の膜の外側表面に向けて光を照射して映像を投影することが可能になる。また、本発明の装飾装置が提供する視覚的効果には、上述した映像投影の他に、膜の内側から光を照射することにより生じる照明効果が挙げられる。これらの効果は、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものである。
【0007】
また、上記の装飾装置において、前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の外側表面に映像を投影するために、前記膜の外表面に向けて光を照射することとしてもよい。かかる構成であれば、液体の膜に投影された映像を通じた視覚的効果を呈することが可能となる。
【0008】
また、上記の装飾装置において、液体としての水が溜められるポットを更に備え、前記ノズルが前記ポットの内側に立てられた状態で設けられており、前記衝突板は、前記ポットの上方位置に配置され、前記噴射部は、前記ポット内の水を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記膜の外側表面が前記ポットの外周壁よりも内側に位置するように、前記ポット内の水を汲み上げて前記ノズルから噴射し、前記照射部は、LED照明を有し、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面に向けて前記LED照明からの光を照射することとしてもよい。かかる構成であれば、よりコンパクトなポット状の装飾装置が実現されると共に、上述の幻想的で安らぎを与える照明効果を得ることが可能になる。
【0009】
また、既述の課題は、本発明の他の装飾装置によれば、液体を用いた装飾装置であって、光透過性を有し、内部に液体が収容される第1収容部と、該第1収容部の下部に位置し、内部に液体が収容される第2収容部と、前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置し、前記第1収容部の内部と、前記第2収容部の内部とを仕切る仕切板と、前記仕切板よりも下側に延出し、前記第1収容部の内部と前記第2収容部の内部とを連通させる連通管と、前記第1収容部の内部に噴射口が設けられたノズルを備え、前記第2収容部内の液体を前記ノズルから噴射して前記第1収容部内に送液する送液部と、前記第1収容部の内部に向けて光を照射する照射部と、を有し、前記送液部は、前記ノズルから前記第1収容部の外周面に沿って液体を噴射することにより、前記第1収容部内に形成された液体の液層中に渦巻を発生させ、前記照射部は、前記液層中に前記渦巻が発生している間に、前記第1収容部の内部に向けて光を照射することにより解決される。かかる構成によれば、コンパクトで、かつ、屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【0010】
具体的に説明すると、比較的簡略化された構成にて渦巻を発生させると共に、照明によって当該渦巻を美麗に見せることが可能になり、かかる視覚的効果は、前述の装飾装置と同様に、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものである。
【0011】
また、上記の装飾装置において、前記第1収容部は、円筒部材であり、前記送液部は、2つの前記ノズルを備え、2つの前記ノズルの各々から前記第1収容部の周方向に沿うように液体を噴射し、一方の前記ノズルの前記噴射口は、他方の前記ノズルの前記噴射口よりも上側に位置し、かつ、前記周方向において他方の前記ノズルの前記噴射口とは異なる位置に位置することとしてもよい。かかる構成であれば、円筒部材内において渦巻を発生させることがより容易になる。
【0012】
また、上記の装飾装置において、前記照射部は、複数のLED照明を有し、前記液層中に前記渦巻が発生している間に前記第1収容部の内部に向けて照射する光の色を変更することとしてもよい。かかる構成であれば、照射光を変更することにより、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。
【0013】
また、上記の装飾装置において、前記送液部は、前記第2収容部内の液体を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記第2収容部内の液体を汲み上げて前記ノズルから噴射し、前記第1収容部の内部の容積は、前記第2収容部に収容される液体の量よりも大きくなっていることとしてもよい。かかる構成であれば、上側空間に液体が送液される間は液層の高さが増え、上側空間に送液すべき液体がなくなると(換言すると、下側空間に液体がなくなると)、液層の高さが減少する。すなわち、上記の構成により、液層の高さが動くようになるので、渦巻の高さにも変化が生じ、この結果、視覚的に鑑賞者を飽きさせない演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の装飾装置であれば、コンパクトな形状であり屋内で取り扱うことが容易になる一方で、照明効果によって屋内で堪能できる演出(視覚的演出)を提供することが可能になり、鑑賞対象としての美観性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の装飾装置A1の外観図である。
【図2】第1の装飾装置A1の機器構成を示す概念図である。
【図3】第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である(その1)。
【図4】第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である(その2)。
【図5】第1の装飾装置A1に関する他の用途を示す図である。
【図6】第2の装飾装置A2の外観図である。
【図7】第2の装飾装置A2の機器構成を示す概念図である。
【図8】第2の装飾装置A2内で渦巻が発生している様子を示した図である。
【図9】図9A〜図9Cは、第2の装飾装置A2内における変化の様子を示す遷移図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係る装飾装置について図面を参照しながら説明する。なお、以下では、2種類の装飾装置について説明し、一方を第1の装飾装置A1と称し、他方を第2の装飾装置A2と称する。
図1〜図5は、第1の装飾装置A1に関する説明図である。具体的に説明すると、図1は、第1の装飾装置A1の外観図である。図2は、第1の装飾装置A1の機器構成を示す概念図である。図3及び4は、第1の装飾装置A1に係る外観形状の変形例である。図5は、第1の装飾装置A1に関する他の用途を示す図である。
図6〜図9Cは、第2の装飾装置A2に関する説明図である。具体的に説明すると、図6は、第2の装飾装置A2の外観図である。図7は、第2の装飾装置A2の機器構成を示す概念図である。図8は、第2の装飾装置A2内で渦巻が発生している様子を示した図である。図9A〜9Cは、第2の装飾装置A2内における変化の様子を示す遷移図である。
【0017】
<第1の装飾装置A1について>
先ず、第1の装飾装置A1について説明する。第1の装飾装置A1は、液体としての水を用いた装飾装置であり、図1に示す外観を呈し、主に屋内インテリアとして設置されるものである。特に、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)において、第1の装飾装置A1は、照明効果を奏する装飾装置である。すなわち、本実施形態に係る第1の装飾装置A1は、屋内(例えば、展示場、レストラン・バー、ラウンジ等の飲食店、病院やロビー等の待合室、その他装飾空間のある場所)に配置して、屋内が暗くなった際に照明光を鑑賞するためのものである。
なお、第1の装飾装置A1において用いられる液体は、水に限定されるものではなく、オイルや他の液状体であってもよい。
【0018】
この第1の装飾装置A1は、上述した効果(照明効果)を奏するための構成として、図2に示すように、水が溜められるポット1と、水を噴射させるための噴射部2と、噴射部2が噴射した水が衝突する衝突板3と、水のミストを発生させるミスト発生装置4と、光を照射する照射部5と、を備える。以下、各構成要素について説明する。
【0019】
ポット1は、椀型の鉢状部材であり、その上端が開口端になっている。また、ポット1の内部空間には不図示の給水機構によって水が供給されると共に、当該内部空間には、後述するノズル6やポンプ7、ミスト発生装置4及びLED照明8が収納されている。なお、ポット1の外形形状は、図1に示された形状に限定されず、例えば、図3に示されたコップ型の形状や、図4に示された丸底鉢型の形状等のように、他の形状であってもよい。
【0020】
噴射部2は、パイプ状のノズル6と、ポット1内の水を送液するためのポンプ7とを有し、ポンプ7により、ポット1内の水を汲み上げてノズル6から噴射させるためのものである。なお、本実施形態において、ノズル6は、ポット1の内側(具体的には略中央部)に立てられた状態で設けられており、ホース6bを介してポンプ7に接続されている。ここで、ポンプ7は、モータの作動音が極力小さいもの(例えば、消音機構が備えられているもの)が望ましい。
一方、ノズル6の噴射口6aと対向する位置には、ノズル6の噴射口6aから噴射された水が衝突する衝突板3が設けられている。本実施形態において、衝突板3は、アクリル製の円盤部材であり、ノズル6の噴射口6aとの間に隙間を形成した状態で、ポット1の上方位置(より具体的には、ノズル6の噴射口6aの直上位置)に配置され、不図示の取り付け機構によってノズル6に取り付けられている。
【0021】
そして、衝突板3に衝突した水は、衝突板3を中心として放射状に拡散し、衝突板3とノズル6の噴射口6aとの間に形成された隙間を通って落下する。この結果、図1に示すように、衝突板3に衝突した水が傘状に広がって曲面状の膜(以下、水膜M)を形成するようになる。換言すると、噴射部2は、衝突板3に衝突した水が上記の水膜Mを形成するようにノズル6から水を噴射する。
【0022】
ここで、ノズル6から噴射した水を衝突板3に衝突させて傘状の水膜Mを形成する技術については公知であり、本実施形態では当該公知技術を適用して傘状の水膜Mを形成することとした。なお、傘状とは、衝突板3を中心として下側開放の包みをなした形状を意味し、半球状、ドーム状、円錐状その他の形状を含むものである。
【0023】
また、本実施形態では、ノズル6の噴射口6aから噴射される流量等を調整することにより水膜Mのサイズや形状を変えることが可能である。一方、本実施形態では、水膜Mの外側表面がポット1の外周壁を超えて水がポット1外に行かないように、ノズル6からの水の噴射量が制限されている。すなわち、本実施形態に係る噴射部2は、ノズル6から噴射される流量を可変としながらも、水膜Mの外側表面がポット1の外周壁よりも内側に位置する範囲において、ポット1内の水を汲み上げてノズル6から噴射する。なお、ノズル6からの水の噴射量を変更する作業については、例えば、不図示のコントロールパネルにて行うことができることとしてもよい。
【0024】
ミスト発生装置4は、水膜Mの内側にて水のミストを発生させる装置であり、本実施形態では超音波によってミストを発生させる公知の装置である。すなわち、ミスト発生装置4は、ポット1内に配置された状態で作動し、超音波により、ポット1内の水の液面に毛細表面波を発生させることによってミストを発生させるものである。
ここで、ミストを発生させる装置としては、超音波を利用するもの以外のもの(例えば、スプレー方式のミスト発生装置)も存在する。ただし、水膜Mを壊さないようにミストを発生させるという観点では、ミストを発生させるにあたり高圧噴霧を要しない方式としての超音波ミスト発生方式が好適である。
【0025】
照射部5は、ポット1内に収容されたLED照明8を有し、水膜Mの内側にミストが発生した状態で、水膜Mの内側表面に向けてLED照明8からの光を照射するものである。ここで、水膜Mの内側に水のミストが発生すると、水膜M内の空間が、照明光の下において、光の乱反射によって白みがかって見えるようになる。かかる状態において、LED照明8を点灯すると、暗室において照射部5による照明が映えるようになる。すなわち、照射部5が照射したLED照明8が水膜M内の空間で乱反射することにより、あたかも水膜M内の空間全体が発光しているように見える結果、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏される。
【0026】
なお、LED照明8のオンオフの切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが不図示のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0027】
また、複数のLED照明8を有し、適宜の間隔で照射部5が照射する光の色を変更することとしてもよい。かかる構成であれば、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。なお、使用するLED照明8の切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが上記のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0028】
以上のような構成を有する第1の装飾装置A1では、図1に示すように、ポット1の上方に傘状の水膜Mが形成され、水の流れによる清涼感と、鑑賞対象としての美観とを呈するようになる。さらに、暗室において使用すれば、前述したように、照射部5が照射したLED照明8が水膜M内の空間で乱反射して、あたかも水膜M内の空間全体が発光しているように見える結果、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏される。
【0029】
以上までに説明してきた第1の装飾装置A1では、照射部5が、ポット1内に収納されたLED照明8の光を、水膜Mの内側表面に向けて照射することとしたが、これに限定されるものではなく、水膜Mの外側に位置した光源からの光を水膜Mの外側表面に向けて照射する構成であってもよい。
【0030】
上記の構成についてより詳しく説明すると、水膜Mの内部空間にミストが発生することにより、当該内部空間が光の乱反射によって白みがかって見えるようになるので、水膜Mの外側表面に映像を投射することが可能になる。つまり、第1の装飾装置A1において、水膜Mを映写スクリーンとして用いることが可能であり、照射部5としてのプロジェクターが、水膜Mの内側にミストが発生した状態で、水膜Mの外側表面に映像を投影するために水膜Mの外表面に向けて光を照射することとしてもよい。この結果、図5に示すように、水膜Mに映像が投影され、かかる視覚的効果により鑑賞品としての美観性を向上させることが可能になる。
【0031】
なお、第1の装飾装置A1については、上記の構成に加えて、音響装置(不図示)が更に備えられていることとしても良い。かかる音響装置は、照明部5による光の照射又は映像の投影に合わせて(調和させて)音楽や音を流す装置である。第1の装飾装置A1に上記の音響装置が備えられていれば、上述した照明効果又は視覚的効果と音響装置による音響効果との調和によって、第1の装飾装置A1が提供する演出の質(例えば、エンターテインメント性)を高めることが可能になる。
【0032】
<第2の装飾装置A2について>
次に、第2の装飾装置A2について説明する。第2の装飾装置A2は、液体としての水を用いた装飾装置であり、図6に示す外観を呈し、主に装飾家具として設置されるものである。特に、本実施形態に係る第2の装飾装置A2は、高さ方向の略中央位置にリング状の張り出し部Hを備えてスタンドテーブルとして機能すると共に、視覚的演出として後述の渦巻を発生させ、当該渦巻を鑑賞対象として美麗に見せるためのものである。
なお、第2の装飾装置A2において用いられる液体についても、水に限定されるものではなく、オイルや他の液状体であってもよい。
【0033】
第2の装飾装置A2は、図6に示すように、主たる構成要素として、支柱をなすスタンド部Sと、スタンド部Sの高さ方向中央部に位置するリング状の張り出し部Hとを有する。スタンド部Sは、その内部に水の渦巻Tを発生させて、照明により渦巻Tを美麗に見せる機能を有している。張り出し部Hは、その穴にスタンド部Sが通った状態で、不図示の支持機構によりスタンド部Sに支持され、置き台として機能する。このような構成を有する第2の装飾装置A2においては、スタンド部Sが視覚的演出を提供するものとして機能するのであり、以下の説明では、スタンド部Sの構成を中心として説明する。
【0034】
スタンド部Sは、図7に示すように、透明アクリルパイプからなる第1収容部10と、第1収容部10の下部に位置する第2収容部11と、第1収容部10と第2収容部11との間に位置する仕切板12と、連通管としての落下管13と、第2収容部11内の水を第1収容部10内に送液する送液部14と、第1収容部10の内部に向けて光を照射する照射部15とを有する。以下、各構成要素について説明する。
【0035】
第1収容部10は、内部に水が収容される中空状の円筒部材である。第1収容部10は、スタンド部Sの上側部をなし、その上端については蓋により封止されている。また、前述したように、第1収容部10は、透明のアクリルパイプからなり、その内部を視認することが可能である。すなわち、第1収容部10は、光透過性を有していることになる。
【0036】
第2収容部11は、第1収容部10の下部に位置し、内部に液体が収容される中空体であり、例えば、第1収容部10を構成するアクリルパイプと略同径のパイプ部材から構成される。第2収容部11を構成するパイプ部材については、不透明であるので、第2収容部11の内部が視認されない構成になっている。ただし、これに限定されるものではなく、第2収容部11の内部についても視認可能な構成であってもよい。
【0037】
仕切板12は、第1収容部10の内部と第2収容部11の内部とを仕切るために配置された透明なアクリル板であり、第1収容部10及び第2収容部11の間に位置している。特に、本実施形態に係る仕切板12は、第1収容部10を構成するアクリルパイプが嵌合する継手(不図示)と、第2収容部11を構成するパイプ部材が嵌合する継手(不図示)との間にフランジ止めにて取り付けられている。
【0038】
また、仕切板12の中央部には、貫通孔12aが形成されており、貫通孔12aには落下管13が嵌挿されている。落下管13は、仕切板12よりも下側に延出し、第1収容部10の内部と第2収容部11の内部とを連通させる。これにより、第1収容部10内の水が第2収容部11に向けて落下するようになる。
【0039】
送液部14は、2つのノズル16と、第2収容部11内の水を送液するためのポンプ17とを有する。2つのノズル16は、ホース16bを介してポンプ17に接続されており、その噴射口16aについては、いずれも第1収容部10の内部に位置するように設けられている。そして、送液部14は、ポンプ17によって、第2収容部11内の水を汲み上げて各ノズル16から噴射し、第2収容部11内の水を第1収容部10内に送液する。この際、送液部14による第1収容部10内への送液速度が、落下管13を通じた水の落下速度(換言すると、第1収容部10からの排水速度)が上回れば、第1収容部10内に水が溜まって液層が形成されるように、徐々に液層の高さ(すなわち、水嵩)が増すこととなる。なお、ポンプ17については、モータの作動音が極力小さいもの(例えば、消音機構が備えられているもの)が望ましい。
【0040】
送液部14の構成についてより詳しく説明すると、前述した2つのノズル16のうち、一方のノズル16の噴射口16aは、他方のノズル16の噴射口16aよりも上側に位置する(図7参照)。さらに、一方のノズル16の噴射口16aは、第1収容部10の外周方向(周方向に相当する)において他方のノズル16の噴射口16aとは異なる位置(具体的には、略180度ずれた位置)に位置する。なお、各ノズル16の噴射口16aの向きは、第1収容部10の周方向から見て同じ向き(具体的には、噴射された水が同じ方向に流れる向き)となっている。
【0041】
そして、送液部14は、各ノズル16から第1収容部10の外周面に沿って水を噴射する。つまり、送液部14は、各ノズル16から噴射された水の流れが第1収容部10の外周方向(周方向に相当する)に沿うように、各ノズル16から水を噴射する。なお、前述したように、各ノズル16から噴射された水の流れは、第1収容部10の周方向から見て同じ向き(並流)になっている。
【0042】
第1収容部10内では、上記の如く水が噴射されて第1収容部10内を流れるようになるので、第1収容部10内への水の送液速度が第2収容部11内への水の落下速度を上回る場合には、図8に示すように、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生するようになる。なお、本実施形態では、前述したように、ノズル16が2つ設けられており、各ノズル16の噴射口16aが、同じ向きを向いており、かつ、第1収容部10の外周方向において互いに異なる位置に位置している。このため、本実施形態では、ノズル16が1つのみ備えられている場合に比して、第1収容部10内で渦巻Tを発生させることがより容易になっている。
【0043】
そして、第1収容部10内への水の送液が進行すると、液層の高さ(すなわち、水嵩)が徐々に増していくのに従って、渦巻Tの高さも高くなっていく。その後、液層の高さが所定の厚みに達すると、第1収容部10内への水の送液が中断され、以降、第1収容部10内の水は、落下管13を通じて第2収容部11内に落下し、第1収容部10内において液層の高さが徐々に減少し、これに伴って渦巻Tの高さも短くなっていく。
【0044】
より具体的に説明すると、本実施形態では、第1収容部10の内部の容積が、第2収容部11に収容される水の量よりも大きくなっている。したがって、第1収容部10内へ水を送液し始めると、徐々に第1収容部10内に形成される液層の高さが増す一方で、第2収容部11内の水が徐々に減少する(図9A参照)。そして、第2収容部11内の水がなくなると、ポンプ17が空運転をするようになる結果、第1収容部10の内部への送液が中断され、第1収容部10内の水が落下管13を通じて第2収容部11内に落下するようになる(図9B参照)。これにより、第2収容部11内に水が再び溜まり出すようになる(図9C参照)。一方、ポンプ17は、第1収容部10への送液を再開するのに十分な量の水が第2収容部11内に溜まるまで空運転を実施し、十分な水が第2収容部11に溜まった時点で第1収容部10への送液を再開する。
【0045】
以上のような動作が繰り返されることにより、第1収容部10内で発生する渦巻Tは、上下方向(スタンド部Sの高さ方向)に伸縮するようになる。すなわち、本実施形態では、渦巻Tの高さにも変化が生じ、この結果、視覚的に鑑賞者を飽きさせない演出(視覚的演出)を提供することが可能になる。
【0046】
照明部15は、仕切板12の下部に配置されたLED照明18を有する。ここで、仕切板12は、透明なアクリル板であるので、LED照明18が点灯すると、その光(照明光)が仕切板12を透過して第1収容部10内に到達するようになる。
【0047】
そして、照明部15は、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生している間に、第1収容部10の内部に向けてLED照明18からの照明光を照射する。これにより、渦巻T(特に、頂上部)は、LED照明18からの照明光によってライトアップされて美麗に見せることが可能になる。つまり、第1収容部10内に発生した渦巻Tは、LED照明18の照明によってライトアップされる結果、暗室の下では幻想的なものとなり、鑑賞者に対して安らぎを与え、屋内で堪能できる視覚的演出としては好適なものとなる。
【0048】
また、本実施形態において、照射部15は、複数のLED照明18を有し、第1収容部10内に形成された液層中に渦巻Tが発生している間に、第1収容部10の内部に向けて照射する光の色を変更することが可能である。かかる構成であれば、視覚的演出のバリエーションが増える結果、鑑賞対象としての美観性が向上するようになる。なお、使用するLED照明18の切り替えについては、自動的に制御されることとしてもよく、ユーザが不図示のコントロールパネルにて操作することとしてもよい。
【0049】
さらに、前述したように渦巻Tが上下方向に伸縮するので、かかる渦巻Tの高さの変化(すなわち、渦巻Tの動き)とLED照明18による照明効果とが相俟って、上述の照明効果がより一層効果的に奏されるようになる。
【0050】
以上のような構成を有する第2の装飾装置A2では、図8に示すように、第1収容部10内に形成された水の液層中に渦巻Tを発生させて、照明により渦巻Tを美麗に見せる視覚的演出が提供される。つまり、第2の装飾装置A2では、幻想的であり鑑賞者に安らぎを与えるような照明効果が奏されることになる。
【0051】
また、第2の装飾装置A2については、上記の構成に加えて、音響装置(不図示)が更に備えられていることとしても良い。かかる音響装置は、照明部15による光の照射に合わせて(調和させて)音楽や音を流す装置である。第2の装飾装置A2に上記の音響装置が備えられていれば、上述した照明効果と音響装置による音響効果との調和によって、第2の装飾装置A2が提供する演出の質(例えば、エンターテインメント性)を高めることが可能になる。
【0052】
なお、本実施形態において、第2の装飾装置A2は、スタンドテーブルであることとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、スタンド部Sのみからなる支柱、あるいは、スタンド部Sを利用したテーブル以外の家具であってもよい。
【0053】
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態には、主として本発明の装飾装置について説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0054】
例えば、上記の実施形態では、装飾装置の一例として、家具や家庭用インテリアを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、装飾品として使用される限りにおいては、本発明の装飾装置は、制限なく利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
1 ポット、2 噴射部、3 衝突板、4 ミスト発生装置、5 照射部、
6 ノズル、6a 噴射口、6b ホース、7 ポンプ、8 LED照明、
10 第1収容部、11 第2収容部、12 仕切板、12a 貫通孔、
13 落下管、14 送液部、15 照射部、16 ノズル、
16a 噴射口、16b ホース、17 ポンプ、18 LED照明、
A1 第1の装飾装置、A2 第2の装飾装置、H 張り出し部、
M 水膜、S スタンド部、T 渦巻
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を用いた装飾装置であって、
ノズルを備え、該ノズルから液体を噴射させるための噴射部と、
前記ノズルの噴射口と対向し、前記噴射部が噴射した液体が衝突する衝突板と、
超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、
光を照射する照射部と、を備え、
前記噴射部は、前記衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射し、
前記ミスト発生装置は、前記膜の内側において前記ミストを発生させ、
前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射することを特徴とする液体を用いた装飾装置。
【請求項2】
前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の外側表面に映像を投影するために、前記膜の外表面に向けて光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項3】
液体としての水が溜められるポットを更に備え、
前記ノズルが前記ポットの内側に立てられた状態で設けられており、
前記衝突板は、前記ポットの上方位置に配置され、
前記噴射部は、前記ポット内の水を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記膜の外側表面が前記ポットの外周壁よりも内側に位置するように、前記ポット内の水を汲み上げて前記ノズルから噴射し、
前記照射部は、LED照明を有し、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面に向けて前記LED照明からの光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項4】
液体を用いた装飾装置であって、
光透過性を有し、内部に液体が収容される第1収容部と、
該第1収容部の下部に位置し、内部に液体が収容される第2収容部と、
前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置し、前記第1収容部の内部と、前記第2収容部の内部とを仕切る仕切板と、
前記仕切板よりも下側に延出し、前記第1収容部の内部と前記第2収容部の内部とを連通させる連通管と、
前記第1収容部の内部に噴射口が設けられたノズルを備え、前記第2収容部内の液体を前記ノズルから噴射して前記第1収容部内に送液する送液部と、
前記第1収容部の内部に向けて光を照射する照射部と、を有し、
前記送液部は、前記ノズルから前記第1収容部の外周面に沿って液体を噴射することにより、前記第1収容部内に形成された液体の液層中に渦巻を発生させ、
前記照射部は、前記液層中に前記渦巻が発生している間に、前記第1収容部の内部に向けて光を照射することを特徴とする液体を用いた装飾装置。
【請求項5】
前記第1収容部は、円筒部材であり、
前記送液部は、2つの前記ノズルを備え、2つの前記ノズルの各々から前記第1収容部の周方向に沿うように液体を噴射し、
一方の前記ノズルの前記噴射口は、他方の前記ノズルの前記噴射口よりも上側に位置し、
かつ、前記周方向において他方の前記ノズルの前記噴射口とは異なる位置に位置することを特徴とする請求項4に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項6】
前記照射部は、複数のLED照明を有し、前記液層中に前記渦巻が発生している間に前記第1収容部の内部に向けて照射する光の色を変更することを特徴とする請求項4又は5に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項7】
前記送液部は、前記第2収容部内の液体を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記第2収容部内の液体を汲み上げて前記ノズルから噴射し、
前記第1収容部の内部の容積は、前記第2収容部に収容される液体の量よりも大きくなっていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項1】
液体を用いた装飾装置であって、
ノズルを備え、該ノズルから液体を噴射させるための噴射部と、
前記ノズルの噴射口と対向し、前記噴射部が噴射した液体が衝突する衝突板と、
超音波により液体のミストを発生させるミスト発生装置と、
光を照射する照射部と、を備え、
前記噴射部は、前記衝突板に衝突した液体が傘状に広がって曲面状の膜を形成するように前記ノズルから液体を噴射し、
前記ミスト発生装置は、前記膜の内側において前記ミストを発生させ、
前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面又は外側表面に向けて光を照射することを特徴とする液体を用いた装飾装置。
【請求項2】
前記照射部は、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の外側表面に映像を投影するために、前記膜の外表面に向けて光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項3】
液体としての水が溜められるポットを更に備え、
前記ノズルが前記ポットの内側に立てられた状態で設けられており、
前記衝突板は、前記ポットの上方位置に配置され、
前記噴射部は、前記ポット内の水を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記膜の外側表面が前記ポットの外周壁よりも内側に位置するように、前記ポット内の水を汲み上げて前記ノズルから噴射し、
前記照射部は、LED照明を有し、前記膜の内側に前記ミストが発生した状態で、前記膜の内側表面に向けて前記LED照明からの光を照射することを特徴とする請求項1に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項4】
液体を用いた装飾装置であって、
光透過性を有し、内部に液体が収容される第1収容部と、
該第1収容部の下部に位置し、内部に液体が収容される第2収容部と、
前記第1収容部と前記第2収容部との間に位置し、前記第1収容部の内部と、前記第2収容部の内部とを仕切る仕切板と、
前記仕切板よりも下側に延出し、前記第1収容部の内部と前記第2収容部の内部とを連通させる連通管と、
前記第1収容部の内部に噴射口が設けられたノズルを備え、前記第2収容部内の液体を前記ノズルから噴射して前記第1収容部内に送液する送液部と、
前記第1収容部の内部に向けて光を照射する照射部と、を有し、
前記送液部は、前記ノズルから前記第1収容部の外周面に沿って液体を噴射することにより、前記第1収容部内に形成された液体の液層中に渦巻を発生させ、
前記照射部は、前記液層中に前記渦巻が発生している間に、前記第1収容部の内部に向けて光を照射することを特徴とする液体を用いた装飾装置。
【請求項5】
前記第1収容部は、円筒部材であり、
前記送液部は、2つの前記ノズルを備え、2つの前記ノズルの各々から前記第1収容部の周方向に沿うように液体を噴射し、
一方の前記ノズルの前記噴射口は、他方の前記ノズルの前記噴射口よりも上側に位置し、
かつ、前記周方向において他方の前記ノズルの前記噴射口とは異なる位置に位置することを特徴とする請求項4に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項6】
前記照射部は、複数のLED照明を有し、前記液層中に前記渦巻が発生している間に前記第1収容部の内部に向けて照射する光の色を変更することを特徴とする請求項4又は5に記載の液体を用いた装飾装置。
【請求項7】
前記送液部は、前記第2収容部内の液体を送液するためのポンプを有し、該ポンプにより、前記第2収容部内の液体を汲み上げて前記ノズルから噴射し、
前記第1収容部の内部の容積は、前記第2収容部に収容される液体の量よりも大きくなっていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の液体を用いた装飾装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−200898(P2012−200898A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64899(P2011−64899)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(511074615)株式会社ドゥサイエンス (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(511074615)株式会社ドゥサイエンス (1)
【Fターム(参考)】
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