液体を除去するための装置、使用及び方法
本発明は、容器(3)から液体(2)を除去するための装置(1)であって、自由な下端(5)及び上端(6)を有する除去ニードル(4)、前記ニードル(4)の上端(6)に接続されている吸引−送達手段(7)、前記ニードル(4)と連結されている吹き込み手段(8)であって、前記容器(3)の底部分で前記容器(3)の内壁(10)上に存在する液体(2)の滴(9)を凝縮させる吹き込み手段(8)を備える装置に関する。
本発明は、前記装置(1)を利用して、容器(3)から液体(2)を除去するための方法、並びにそのような除去装置(1)の使用にも関する。
本発明により、インビトロの診断装置の分野において好ましい用途が見出された。
本発明は、前記装置(1)を利用して、容器(3)から液体(2)を除去するための方法、並びにそのような除去装置(1)の使用にも関する。
本発明により、インビトロの診断装置の分野において好ましい用途が見出された。
【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、液体を容器から除去するための装置であって、前記容器の底部分で容器の内壁上に存在する液体の滴の凝縮を可能にする装置に関する。
本発明は、前記装置を使用して、容器内に存在する液体を除去するための方法にも関する。
最後に、本発明は、前記容器内に存在する液体のレベルを制御するための前記除去装置の使用に関する。
【0002】
これまでのところ、この種の除去装置は、除去するべき液体と接触することによって、前記装置が収容する対象の液体の供給又は容器内に存在するさらなる対象の液体の引き出しを単に可能にするにすぎない。
【0003】
このような装置は、一般に、ポンプと連結されている中空のピペット又はニードルからなっている。より進歩したいくつかの装置では、取り出された液体中に浸されていた又は追加的な液体が加えられていた前記ピペット若しくはニードルの外壁の洗浄が可能である。これは、例えば、本出願人によって1997年11月27日付けで優先権を主張して出願された国際公開第99/27973号パンフレットに記載のものである。これは、汚染液体を除去する且つ/又は分配するように意図された中空の金属製ニードルを除染するための方法であって、ニードルが、このニードル中に電流を発生させることのできる電力供給手段と協働し、これにより、再利用を目的として前記ニードルを除染しその完全性を保護する方法に関する。別の装置には、除去要素の外壁が汚れるのを回避する手段が設けられており、これは、本出願人によって1998年4月1日及び同年6月22日付けの優先権を主張して出願された国際公開第99/50674号パンフレットに記載されている。この出願は、吸引/送達装置、例えば自動化された機械に組み込まれた又は組み込まれていない手動式若しくは自動式ピペットを用いて生物学的試料を除去するための方法に関する。しかし、これは、生物学的試料の自由表面を検出する方法、試料を除去するための装置、例えばピペット、並びに生物学的試料の自由表面を検出するための装置にも関する。
【0004】
しかし、液体が加えられる時には、又は場合によって容器、例えばチューブ、マイクロタイタープレートの空隙から引き出される時でさえ跳ねが生じ得、それにより、滴がこの容器の内壁上に形成される。よって、問題は、これらの滴が、後続の生物学的反応に有用となり得る本質的な成分を含むこと、並びにこれらの成分が、前記容器の底部にある液体中に存在しておらず、そのため前記反応に関与できないことである。よって、核酸の場合には、細胞から溶菌又は他の技術によって抽出された核酸の量はわずかである。したがって、これらの分子ターゲットを、増幅プライマー及び検出プローブを添加することによって増幅することが望ましい。分離された滴が、上記の生物学的成分、つまりターゲット、プライマー及び/又はプローブの一部しか含んでいない場合、後続の増幅及び/又は検出反応は、妨害されてしまう。ターゲットの質的な検出を単に行うのではなく、量的な検出が望まれる場合には、その妨害はより一層大きいものとなる。
【0005】
別の問題は、容器内に存在する液体の体積の決定である。容器又は一連の容器内に分配された液体の体積を正確に知るために、時にはなんらかの制御が必要である。この場合、前記体積を正確に知ることが必要である。結果として、回収されていない又は回収することができない1つ又は複数の滴の存在によって、誤った値が生じ得るし、最終結果にも影響が出ることがある。
【0006】
当分野の現状で、上記問題に対する解決策を提供する文献はない。
本発明は、ユーザの期待に応えるために上記問題に対する解決策の提供を提案するものである。
【0007】
このような主旨で、本発明は、容器から液体を除去するための装置であって、
− 自由な下端及び上端を有する除去ニードル、
− 前記ニードルの前記上端と接続されている吸引−送達手段、
− 前記容器の底部分で容器の内壁上に存在する液体の滴の凝縮を可能にする、前記ニードルによって担持されている吹き込み手段
を備えている、装置に関する。
【0008】
第1の変化実施形態によれば、除去ニードルは、両端が開いているチューブからなっており、除去するべき液体を収容する容器は、ニードルの下端の直径より大きな直径を有し且つ上端のみが開いているチューブからなっている。
【0009】
第2の変化形によれば、吹き込み手段は、ニードルに対して少なくとも1つの側面開口を備えており、この開口により、空気流を容器の内壁にわたって送ることができる。
【0010】
第3の変化実施形態によれば、除去ニードルは、垂直方向の配置となっている。
【0011】
本発明の上記2つの変化形のうち一方の実施形態によれば、側面開口を出た空気流は、傾斜し、上方から下方へと方向付けされている。この空気流は、水平方向に対して10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25°〜40°、さらにより好ましくは30°という角度をなしている。
【0012】
別の実施形態によれば、吹き込み手段は、3〜20個、好ましくは5〜12個、より好ましくは8個の側面開口を備えている。
さらに別の実施形態によれば、これらの側面開口は放射状に分配されており、同じ平面、好ましくは水平の平面に配置されている。
【0013】
さらに別の変形実施形態によれば、除去装置は、
− 側面開口を容器の内壁から分離している間隔が、ニードルの直径の30〜70%、好ましくは40〜60%であること、
− 各開口の直径が、前記ニードルの直径の3〜25%、好ましくは5〜15%、より好ましくは10%に等しいこと、及び/又は
− 前記ニードルの自由な下端に対する各開口の位置が、前記容器の内直径の50〜150%、好ましくは80〜120%、より好ましくは100%に等しいこと
を特徴としている。
【0014】
上述の変化形の1つの実施形態によれば、除去装置は、
− 側面開口を容器の内壁から分離している間隔が、1〜10ミリメートル、好ましくは2.5〜4ミリメートル、さらに好ましくは2.75〜3ミリメートルであること、
− 各開口の直径が、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルであること、及び/又は
− 前記ニードルの自由な下端に対する各開口の位置が、3〜25ミリメートル、好ましくは6〜15ミリメートル、より好ましくは9ミリメートルであること
を特徴としている。
【0015】
変化形又は実施形態に関係なく、除去装置は、吹き込み手段が、パルスガス、好ましくはパルス空気の少なくとも1つの入口を有している閉じられたスリーブを備えていることを特徴としている。
【0016】
特定の事例では、この装置は、スリーブが閉じられたチューブになっていて、除去ニードルを完全に又は部分的に取り囲んでいることを特徴としている。
【0017】
本発明は、上述の除去装置を使用して容器から液体を除去する方法であって、
− 除去ニードルの自由な下端を前記容器内に挿入し、
− 前記容器の底部分で前記容器の内壁に存在する液体の滴の凝縮を可能にする吹き込み手段を作動させ、
− 前記容器内に存在する液体の全て又は一部を、前記ニードルの自由な下端で吸引するステップを含む方法にも関する。
【0018】
第1の実施形態によれば、挿入、吹き込み手段(8)の作動及び吸引の3つのステップを順次的に行う。
第2の実施形態によれば、挿入のステップ及び吹き込み手段の作動のステップを同時に行う。
第3の実施形態によれば、第1の挿入のステップ及び第2の作動のステップを順次、しかし、時間を重複させて行い、前記挿入を、前期作動が既に開始された時に終了させる。
最後に、除去装置は、容器内に存在する液体のレベルを制御するために使用することができる。
【0019】
以下に、本発明を、添付の図面に関連させて説明するが、これらの図面は、限定的でない本発明の好ましい実施形態を示す手引きとしての例として記載したものである。
本発明は、図1〜6の全てに示す、容器から液体を除去するための装置に関する。
【0020】
図1〜3は、除去するべき任意の液体がない状態での除去装置1を示す。この除去装置1は、実際に図1及び2に示されており、自由な下端5及び上端6を有する除去ニードル4から本質的になっており、このニードル4は、垂直方向の配置になっている。
【0021】
除去装置1から分離して図1に示されているのは、容器3であり、これ自体は、ニードル4の下端5の直径より大きな直径を有し且つ上端11で開いていて下端17で閉じられているチューブからなっており、このチューブは、除去するべき液体を収容するようになっている。
【0022】
図2に、容器3内に垂直軸線に沿って挿入した後の除去装置1を示し、この従来の形状を有する容器3は、内壁10及び参照番号を付していない外壁を有している。除去ニードル4の上端6は、可撓性のチューブ13によって吸引−送達手段7に接続されている。この手段7は当業者に知られているものであり、ここではより詳細には開示しない。この手段は、蠕動ポンプ又は他の任意の同等の手段、例えば時間−圧力真空システム(time-pressure vacuum system)であって、圧力下で(又は本出願の要件に基づく真空下で)主たるリザーバの原理に基づき、その出口に、開閉切換を生じさせるために時間ベースを利用する電子装置によって制御される電子バルブが設けられたチューブを有するものからなっている。
【0023】
本発明による除去装置1は、図3の流れF1(吸引)及びF2(送達)で示されているように、吸引−送達モードに基づいて操作される。この装置1は、除去ニードル4の側面に配置されている吹き込み手段8も備えている。この吹き込み手段8は、スリーブ15からなっており、ニードル4は、スリーブ15に対して同軸であり且つ同心の位置にある。一方、前記スリーブ15は、閉じられており、
・可撓性のチューブ14を介して吹き込み手段8に接続されている1つの上方開口/入口16であって、この上方開口/入口16内へパルスガス流がF3に従って吐出する、上方開口/入口16、並びに
・下方の位置にある少なくとも1つの側面開口12であって、この開口12を介して、好ましくは空気であるパルスガス流がF4に従って吐出する、側面開口12
のみを有している。
【0024】
よって、F3に従う初期のガス流は、吹き込み手段から入口16で入り、この入口16は、可撓性のチューブ14によって吹き込み手段8に接続されている。よって、入口16から側面開口12へのガスの循環は、閉じられたスリーブ15を通って行われる。好ましくは、装置の効率が向上するように、側面開口12が、前記スリーブ15上に放射状に形成されている。よって、概して、吹き込み手段全体は、吹き込み手段8自体、可撓性のチューブ14、側面開口12及びスリーブ15からなっている。
【0025】
スリーブ15上に形成された各開口12は、図10の詳細Cで示されている。開口12の直径19は、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルである。開口12から入る、F4に従うパルスガス流は、水平方向に対して傾斜した位置にあり、上方から下方へ向けられており、これにより、側面の内壁10上に存在する滴9を凝縮させることができ(図4参照)、この滴9は、容器3の下端17から間隔を置いた位置にあり、図7〜9に示すように、F4に従う空気流がこれらの滴を前記容器3の下端17に向けて方向付ける。よって、水平方向20と開口12から入るガス流(F4)とがなす角度は、10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25°〜40°、より好ましくは30°である。
【0026】
よって、本発明による除去装置1は、例えば外部のアルミニウムフィルムによって上端が閉じられた容器に収容されている液体2を除去するために使用することができる。その場合、除去ニードル4の下端5が、除去するべき液体2に達することができるように外部フィルムに穴を開ける必要がある。図5の詳細Bが示すように、除去ニードル4の自由な下端5は、ニードル4の外部では丸められた形状を有しており、これにより、ニードルを容器に向かってF5に従って下降させる際に外部フィルムに穴を開ける場合、穴が清浄であり、外部フィルムのあらゆる引裂又は穴開けポンチ作用(hollow punch effect)が回避される。
【0027】
第2の実施形態によれば、図11に実際に示すように、除去ニードル4の自由な下端5は、半径方向に又は放射状に配置されている一連の溝18を有しており、その数は、除去への影響なく4〜12個の範囲となっていてよい。前記実施形態では、この数は6である。よって、F5に従ってニードルを容器に向かって下降させる際に外部フィルムに穴が開けられた場合、穴はより清浄であり、よって、外部フィルムのいかなる引裂も穴開けポンチ作用も回避される。さらに、この実施形態による除去は、より効率的であり、それは、この形状によって、底部に位置する、達するのが困難である空間を有する円筒型のチューブにおける除去さえも可能になるためである。興味深いことに、その湾曲の外径は、容器の底部の湾曲の内径に適合されている。別の実施形態では、除去ニードル4の湾曲の外径は、容器の底部の湾曲の内径に適合している、つまり、わずかに小さい半径に適合し、これにより、内面及び外面の2つの面の間での完全な支持が可能となる。
【0028】
除去ニードル4の実施形態に関係なく、前記ニードル4の直径は、ここに示す実施形態で、3.5ミリメートルである。
【0029】
除去装置1を使用する場合、図6〜9によれば、除去ニードル4は、方向F5に沿って容器3内へと下降する。
【0030】
前記容器3は、図6に示す方向F6に沿ってニードル4に向かって導かれてもよい。吹き込み手段8の作動によって、入口16内に進入するF3に従うガス流の生成がもたらされる。このガス流は、スリーブ15内で循環し、側面開口12でF4に従ってスリーブ15から再度放出される。ガスの容器3の内壁10に向けられた吐出によって、側壁10上に存在する液体の滴9をF7に従って分離させ(detach)、それにより移動させ、さらに容器の底部分17に向かって凝縮することが可能となる。
【0031】
本発明は、図7〜10の全てに示す除去の方法にも関する。
【0032】
図7に示す実施形態では、ニードル4を挿入するステップ及び吹き込み手段8を作動させるステップを同時に行い、ニードル4の容器3内へのF5に従う下降が、F3に従うスリーブ15内へのガスの到着と同時に行われる。除去ニードル4の下端5が、容器3内に存在する液体2と接触すると、F1に従う除去ニードル4による液体2の吸引が開始され、ここで、吹き込み手段8は常に作動している。
【0033】
容器3内に当初存在する液体2全てを、ニードル4によってF1に従って除去し、吹き込み手段8を停止した場合でも、除去ニードル4は、前記容器3内に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による除去装置、並びに送達される又は取り出されるべき液体を収容する容器の概略的な斜視図を示す。
【図2】図1と同じであるが、除去装置が、良好な操作を可能にする手段に接続され且つ容器内に挿入されている場合の図を示す。
【図3】本発明による除去装置及びその容器の、図2で示したA−A軸に沿った長手方向の部分断面図を示す。
【図4】除去するべき液体を収容する容器の断面図を示す。
【図5】第1の実施形態による除去ニードルの下端を示す図3の詳細Bを示す。
【図6】容器内に除去ニードルの自由な下端の挿入、及び吹き込み手段の作動を示す。
【図7】図6と同一の図を示すが、液体の滴が、吹き込み手段の作動下で容器の底部分に向かって移動している。
【図8】除去ニードルによって容器内に存在する液体を吸引するステップを示す。
【図9】液体全てが取り出された後の図8と同一の断面図を示す。
【図10】図9の詳細Cを示す。
【図11】第2の実施形態による除去ニードルの下端を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 − 除去装置
2 − 液体
3 − 容器
4 − 除去ニードル
5 − ニードル(4)の自由な下端
6 − ニードル(4)の上端
7 − 吸引−送達手段
8 − 吹き込み手段
9 − 容器3の内壁10上に存在する液体2の滴
10 − 容器3の内壁
11 − 容器3の上端
12 − ニードルに対する側面開口
13 − 吸引−送達手段7をニードル4の上端6に接続する可撓性チューブ
14 − 吹き込み手段8をガス(空気)入口16に接続する可撓性チューブ
15 − スリーブ
16 − スリーブ15へのガス(空気)入口
17 − 容器3の下端
18 − ニードル4の下端5に存在する丸み
19 − 各開口12の直径
20 − 開口12で生成する空気流れF4と水平方向とがなす角度
21 − ニードル4の下端5の溝
F1 − ニードル4による液体2の吸引
F2 − ニードル4による液体2の送達
F3 − 吹き込み手段8からスリーブ15内に入るガス(空気)のための流入
F4 − 開口12から入るガス(空気)流
F5 − ニードル4の容器3内への下降
F6 − 容器3のニードル4に向かう上昇
F7 − F3に従う流れの作用下での壁部10に沿った滴9の移動
【発明の開示】
【0001】
本発明は、液体を容器から除去するための装置であって、前記容器の底部分で容器の内壁上に存在する液体の滴の凝縮を可能にする装置に関する。
本発明は、前記装置を使用して、容器内に存在する液体を除去するための方法にも関する。
最後に、本発明は、前記容器内に存在する液体のレベルを制御するための前記除去装置の使用に関する。
【0002】
これまでのところ、この種の除去装置は、除去するべき液体と接触することによって、前記装置が収容する対象の液体の供給又は容器内に存在するさらなる対象の液体の引き出しを単に可能にするにすぎない。
【0003】
このような装置は、一般に、ポンプと連結されている中空のピペット又はニードルからなっている。より進歩したいくつかの装置では、取り出された液体中に浸されていた又は追加的な液体が加えられていた前記ピペット若しくはニードルの外壁の洗浄が可能である。これは、例えば、本出願人によって1997年11月27日付けで優先権を主張して出願された国際公開第99/27973号パンフレットに記載のものである。これは、汚染液体を除去する且つ/又は分配するように意図された中空の金属製ニードルを除染するための方法であって、ニードルが、このニードル中に電流を発生させることのできる電力供給手段と協働し、これにより、再利用を目的として前記ニードルを除染しその完全性を保護する方法に関する。別の装置には、除去要素の外壁が汚れるのを回避する手段が設けられており、これは、本出願人によって1998年4月1日及び同年6月22日付けの優先権を主張して出願された国際公開第99/50674号パンフレットに記載されている。この出願は、吸引/送達装置、例えば自動化された機械に組み込まれた又は組み込まれていない手動式若しくは自動式ピペットを用いて生物学的試料を除去するための方法に関する。しかし、これは、生物学的試料の自由表面を検出する方法、試料を除去するための装置、例えばピペット、並びに生物学的試料の自由表面を検出するための装置にも関する。
【0004】
しかし、液体が加えられる時には、又は場合によって容器、例えばチューブ、マイクロタイタープレートの空隙から引き出される時でさえ跳ねが生じ得、それにより、滴がこの容器の内壁上に形成される。よって、問題は、これらの滴が、後続の生物学的反応に有用となり得る本質的な成分を含むこと、並びにこれらの成分が、前記容器の底部にある液体中に存在しておらず、そのため前記反応に関与できないことである。よって、核酸の場合には、細胞から溶菌又は他の技術によって抽出された核酸の量はわずかである。したがって、これらの分子ターゲットを、増幅プライマー及び検出プローブを添加することによって増幅することが望ましい。分離された滴が、上記の生物学的成分、つまりターゲット、プライマー及び/又はプローブの一部しか含んでいない場合、後続の増幅及び/又は検出反応は、妨害されてしまう。ターゲットの質的な検出を単に行うのではなく、量的な検出が望まれる場合には、その妨害はより一層大きいものとなる。
【0005】
別の問題は、容器内に存在する液体の体積の決定である。容器又は一連の容器内に分配された液体の体積を正確に知るために、時にはなんらかの制御が必要である。この場合、前記体積を正確に知ることが必要である。結果として、回収されていない又は回収することができない1つ又は複数の滴の存在によって、誤った値が生じ得るし、最終結果にも影響が出ることがある。
【0006】
当分野の現状で、上記問題に対する解決策を提供する文献はない。
本発明は、ユーザの期待に応えるために上記問題に対する解決策の提供を提案するものである。
【0007】
このような主旨で、本発明は、容器から液体を除去するための装置であって、
− 自由な下端及び上端を有する除去ニードル、
− 前記ニードルの前記上端と接続されている吸引−送達手段、
− 前記容器の底部分で容器の内壁上に存在する液体の滴の凝縮を可能にする、前記ニードルによって担持されている吹き込み手段
を備えている、装置に関する。
【0008】
第1の変化実施形態によれば、除去ニードルは、両端が開いているチューブからなっており、除去するべき液体を収容する容器は、ニードルの下端の直径より大きな直径を有し且つ上端のみが開いているチューブからなっている。
【0009】
第2の変化形によれば、吹き込み手段は、ニードルに対して少なくとも1つの側面開口を備えており、この開口により、空気流を容器の内壁にわたって送ることができる。
【0010】
第3の変化実施形態によれば、除去ニードルは、垂直方向の配置となっている。
【0011】
本発明の上記2つの変化形のうち一方の実施形態によれば、側面開口を出た空気流は、傾斜し、上方から下方へと方向付けされている。この空気流は、水平方向に対して10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25°〜40°、さらにより好ましくは30°という角度をなしている。
【0012】
別の実施形態によれば、吹き込み手段は、3〜20個、好ましくは5〜12個、より好ましくは8個の側面開口を備えている。
さらに別の実施形態によれば、これらの側面開口は放射状に分配されており、同じ平面、好ましくは水平の平面に配置されている。
【0013】
さらに別の変形実施形態によれば、除去装置は、
− 側面開口を容器の内壁から分離している間隔が、ニードルの直径の30〜70%、好ましくは40〜60%であること、
− 各開口の直径が、前記ニードルの直径の3〜25%、好ましくは5〜15%、より好ましくは10%に等しいこと、及び/又は
− 前記ニードルの自由な下端に対する各開口の位置が、前記容器の内直径の50〜150%、好ましくは80〜120%、より好ましくは100%に等しいこと
を特徴としている。
【0014】
上述の変化形の1つの実施形態によれば、除去装置は、
− 側面開口を容器の内壁から分離している間隔が、1〜10ミリメートル、好ましくは2.5〜4ミリメートル、さらに好ましくは2.75〜3ミリメートルであること、
− 各開口の直径が、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルであること、及び/又は
− 前記ニードルの自由な下端に対する各開口の位置が、3〜25ミリメートル、好ましくは6〜15ミリメートル、より好ましくは9ミリメートルであること
を特徴としている。
【0015】
変化形又は実施形態に関係なく、除去装置は、吹き込み手段が、パルスガス、好ましくはパルス空気の少なくとも1つの入口を有している閉じられたスリーブを備えていることを特徴としている。
【0016】
特定の事例では、この装置は、スリーブが閉じられたチューブになっていて、除去ニードルを完全に又は部分的に取り囲んでいることを特徴としている。
【0017】
本発明は、上述の除去装置を使用して容器から液体を除去する方法であって、
− 除去ニードルの自由な下端を前記容器内に挿入し、
− 前記容器の底部分で前記容器の内壁に存在する液体の滴の凝縮を可能にする吹き込み手段を作動させ、
− 前記容器内に存在する液体の全て又は一部を、前記ニードルの自由な下端で吸引するステップを含む方法にも関する。
【0018】
第1の実施形態によれば、挿入、吹き込み手段(8)の作動及び吸引の3つのステップを順次的に行う。
第2の実施形態によれば、挿入のステップ及び吹き込み手段の作動のステップを同時に行う。
第3の実施形態によれば、第1の挿入のステップ及び第2の作動のステップを順次、しかし、時間を重複させて行い、前記挿入を、前期作動が既に開始された時に終了させる。
最後に、除去装置は、容器内に存在する液体のレベルを制御するために使用することができる。
【0019】
以下に、本発明を、添付の図面に関連させて説明するが、これらの図面は、限定的でない本発明の好ましい実施形態を示す手引きとしての例として記載したものである。
本発明は、図1〜6の全てに示す、容器から液体を除去するための装置に関する。
【0020】
図1〜3は、除去するべき任意の液体がない状態での除去装置1を示す。この除去装置1は、実際に図1及び2に示されており、自由な下端5及び上端6を有する除去ニードル4から本質的になっており、このニードル4は、垂直方向の配置になっている。
【0021】
除去装置1から分離して図1に示されているのは、容器3であり、これ自体は、ニードル4の下端5の直径より大きな直径を有し且つ上端11で開いていて下端17で閉じられているチューブからなっており、このチューブは、除去するべき液体を収容するようになっている。
【0022】
図2に、容器3内に垂直軸線に沿って挿入した後の除去装置1を示し、この従来の形状を有する容器3は、内壁10及び参照番号を付していない外壁を有している。除去ニードル4の上端6は、可撓性のチューブ13によって吸引−送達手段7に接続されている。この手段7は当業者に知られているものであり、ここではより詳細には開示しない。この手段は、蠕動ポンプ又は他の任意の同等の手段、例えば時間−圧力真空システム(time-pressure vacuum system)であって、圧力下で(又は本出願の要件に基づく真空下で)主たるリザーバの原理に基づき、その出口に、開閉切換を生じさせるために時間ベースを利用する電子装置によって制御される電子バルブが設けられたチューブを有するものからなっている。
【0023】
本発明による除去装置1は、図3の流れF1(吸引)及びF2(送達)で示されているように、吸引−送達モードに基づいて操作される。この装置1は、除去ニードル4の側面に配置されている吹き込み手段8も備えている。この吹き込み手段8は、スリーブ15からなっており、ニードル4は、スリーブ15に対して同軸であり且つ同心の位置にある。一方、前記スリーブ15は、閉じられており、
・可撓性のチューブ14を介して吹き込み手段8に接続されている1つの上方開口/入口16であって、この上方開口/入口16内へパルスガス流がF3に従って吐出する、上方開口/入口16、並びに
・下方の位置にある少なくとも1つの側面開口12であって、この開口12を介して、好ましくは空気であるパルスガス流がF4に従って吐出する、側面開口12
のみを有している。
【0024】
よって、F3に従う初期のガス流は、吹き込み手段から入口16で入り、この入口16は、可撓性のチューブ14によって吹き込み手段8に接続されている。よって、入口16から側面開口12へのガスの循環は、閉じられたスリーブ15を通って行われる。好ましくは、装置の効率が向上するように、側面開口12が、前記スリーブ15上に放射状に形成されている。よって、概して、吹き込み手段全体は、吹き込み手段8自体、可撓性のチューブ14、側面開口12及びスリーブ15からなっている。
【0025】
スリーブ15上に形成された各開口12は、図10の詳細Cで示されている。開口12の直径19は、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルである。開口12から入る、F4に従うパルスガス流は、水平方向に対して傾斜した位置にあり、上方から下方へ向けられており、これにより、側面の内壁10上に存在する滴9を凝縮させることができ(図4参照)、この滴9は、容器3の下端17から間隔を置いた位置にあり、図7〜9に示すように、F4に従う空気流がこれらの滴を前記容器3の下端17に向けて方向付ける。よって、水平方向20と開口12から入るガス流(F4)とがなす角度は、10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25°〜40°、より好ましくは30°である。
【0026】
よって、本発明による除去装置1は、例えば外部のアルミニウムフィルムによって上端が閉じられた容器に収容されている液体2を除去するために使用することができる。その場合、除去ニードル4の下端5が、除去するべき液体2に達することができるように外部フィルムに穴を開ける必要がある。図5の詳細Bが示すように、除去ニードル4の自由な下端5は、ニードル4の外部では丸められた形状を有しており、これにより、ニードルを容器に向かってF5に従って下降させる際に外部フィルムに穴を開ける場合、穴が清浄であり、外部フィルムのあらゆる引裂又は穴開けポンチ作用(hollow punch effect)が回避される。
【0027】
第2の実施形態によれば、図11に実際に示すように、除去ニードル4の自由な下端5は、半径方向に又は放射状に配置されている一連の溝18を有しており、その数は、除去への影響なく4〜12個の範囲となっていてよい。前記実施形態では、この数は6である。よって、F5に従ってニードルを容器に向かって下降させる際に外部フィルムに穴が開けられた場合、穴はより清浄であり、よって、外部フィルムのいかなる引裂も穴開けポンチ作用も回避される。さらに、この実施形態による除去は、より効率的であり、それは、この形状によって、底部に位置する、達するのが困難である空間を有する円筒型のチューブにおける除去さえも可能になるためである。興味深いことに、その湾曲の外径は、容器の底部の湾曲の内径に適合されている。別の実施形態では、除去ニードル4の湾曲の外径は、容器の底部の湾曲の内径に適合している、つまり、わずかに小さい半径に適合し、これにより、内面及び外面の2つの面の間での完全な支持が可能となる。
【0028】
除去ニードル4の実施形態に関係なく、前記ニードル4の直径は、ここに示す実施形態で、3.5ミリメートルである。
【0029】
除去装置1を使用する場合、図6〜9によれば、除去ニードル4は、方向F5に沿って容器3内へと下降する。
【0030】
前記容器3は、図6に示す方向F6に沿ってニードル4に向かって導かれてもよい。吹き込み手段8の作動によって、入口16内に進入するF3に従うガス流の生成がもたらされる。このガス流は、スリーブ15内で循環し、側面開口12でF4に従ってスリーブ15から再度放出される。ガスの容器3の内壁10に向けられた吐出によって、側壁10上に存在する液体の滴9をF7に従って分離させ(detach)、それにより移動させ、さらに容器の底部分17に向かって凝縮することが可能となる。
【0031】
本発明は、図7〜10の全てに示す除去の方法にも関する。
【0032】
図7に示す実施形態では、ニードル4を挿入するステップ及び吹き込み手段8を作動させるステップを同時に行い、ニードル4の容器3内へのF5に従う下降が、F3に従うスリーブ15内へのガスの到着と同時に行われる。除去ニードル4の下端5が、容器3内に存在する液体2と接触すると、F1に従う除去ニードル4による液体2の吸引が開始され、ここで、吹き込み手段8は常に作動している。
【0033】
容器3内に当初存在する液体2全てを、ニードル4によってF1に従って除去し、吹き込み手段8を停止した場合でも、除去ニードル4は、前記容器3内に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による除去装置、並びに送達される又は取り出されるべき液体を収容する容器の概略的な斜視図を示す。
【図2】図1と同じであるが、除去装置が、良好な操作を可能にする手段に接続され且つ容器内に挿入されている場合の図を示す。
【図3】本発明による除去装置及びその容器の、図2で示したA−A軸に沿った長手方向の部分断面図を示す。
【図4】除去するべき液体を収容する容器の断面図を示す。
【図5】第1の実施形態による除去ニードルの下端を示す図3の詳細Bを示す。
【図6】容器内に除去ニードルの自由な下端の挿入、及び吹き込み手段の作動を示す。
【図7】図6と同一の図を示すが、液体の滴が、吹き込み手段の作動下で容器の底部分に向かって移動している。
【図8】除去ニードルによって容器内に存在する液体を吸引するステップを示す。
【図9】液体全てが取り出された後の図8と同一の断面図を示す。
【図10】図9の詳細Cを示す。
【図11】第2の実施形態による除去ニードルの下端を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 − 除去装置
2 − 液体
3 − 容器
4 − 除去ニードル
5 − ニードル(4)の自由な下端
6 − ニードル(4)の上端
7 − 吸引−送達手段
8 − 吹き込み手段
9 − 容器3の内壁10上に存在する液体2の滴
10 − 容器3の内壁
11 − 容器3の上端
12 − ニードルに対する側面開口
13 − 吸引−送達手段7をニードル4の上端6に接続する可撓性チューブ
14 − 吹き込み手段8をガス(空気)入口16に接続する可撓性チューブ
15 − スリーブ
16 − スリーブ15へのガス(空気)入口
17 − 容器3の下端
18 − ニードル4の下端5に存在する丸み
19 − 各開口12の直径
20 − 開口12で生成する空気流れF4と水平方向とがなす角度
21 − ニードル4の下端5の溝
F1 − ニードル4による液体2の吸引
F2 − ニードル4による液体2の送達
F3 − 吹き込み手段8からスリーブ15内に入るガス(空気)のための流入
F4 − 開口12から入るガス(空気)流
F5 − ニードル4の容器3内への下降
F6 − 容器3のニードル4に向かう上昇
F7 − F3に従う流れの作用下での壁部10に沿った滴9の移動
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(3)から液体(2)を除去するための装置(1)であって、
− 自由な下端(5)及び上端(6)を有する除去ニードル(4)、
− 前記ニードル(4)の上端(6)に接続されている吸引−送達手段(7)、
− 前記ニードル(4)によって担持されている吹き込み手段(8)であって、前記容器(3)の底部分で前記容器(3)の内壁(10)上に存在する液体(2)の滴(9)の凝縮を可能にする、吹き込み手段(8)
を備えている、装置。
【請求項2】
前記ニードル(4)が、両端部(5及び6)で開いているチューブからなり、前記容器(3)が、それより大きな直径を有し且つその上端(11)のみが開いているチューブからなることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記吹き込み手段(8)が、前記ニードル(4)に対して少なくとも1つの側面開口(12)を備えており、これにより、空気流(F4)を、前記容器(3)の内壁(10)にわたって送ることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記除去ニードル(4)が、垂直の配置となっていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記空気流(F4)が傾斜しており、上方から下方へ方向付けられていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記空気流(F4)が、水平方向に対して角度(20)を有し、その角度が、10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25〜40°、より好ましくは30°であることを特徴とする、請求項3ないし5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記吹き込み手段(8)が、3〜20個、好ましくは5〜12個、より好ましくは8個の側面開口(12)を備えていることを特徴とする、請求項3ないし6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記側面開口(12)が放射状になっていることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記側面開口(12)が、同じ平面、好ましくは水平方向の平面に位置していることを特徴とする、請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
− 前記側面開口(12)を前記容器(3)の内壁から分離している間隔が、前記ニードル(4)の直径の30〜70%、好ましくは40〜60%であること、
− 各開口(12)の直径(19)が、前記ニードル(4)の直径の3〜25%、好ましくは5〜15%、より好ましくは10%に等しいこと、及び/又は
− 前記ニードル(4)の自由な下端(5)に対する各開口(12)の位置が、前記ニードル(4)の直径の50〜150%、好ましくは80〜120%、より好ましくは100%に等しいこと
を特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
− 前記側面開口(12)を前記容器(3)の内壁から分離している間隔が、1〜10ミリメートル、好ましくは2.5〜4ミリメートル、さらに好ましくは2.75〜3ミリメートルであること、
− 各開口(12)の直径(19)が、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルであること、及び/又は
− 前記ニードル(4)の自由な下端(5)に対する各開口(12)の位置が、3〜25ミリメートル、好ましくは6〜15ミリメートル、より好ましくは9ミリメートルであることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記吹き込み手段(8)が、少なくとも1つのパルスガスの入口、好ましくは空気の入口を有する閉じられたスリーブを備えていることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記スリーブ(15)が、前記除去ニードル(4)を完全に又は部分的に取り囲む閉じられたチューブであることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の装置(1)を使用して、容器(3)から液体(2)を除去するための方法であって、
− 前記除去ニードル(4)の自由な下端(5)を前記容器(3)内に挿入し、
− 前記吹き込み手段(8)を作動させ、これにより、前記容器(3)の底部分で前記容器(3)の内壁(10)上に存在する液体(2)の滴(9)の凝縮が可能となり、
− 前記容器(3)内に存在する液体(2)の全て又は一部を、前記ニードル(4)の下端(5)で吸引する
ステップを含む、方法。
【請求項15】
挿入、手段(8)の作動及び吸引の前記3つのステップを順次に行うことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1の挿入のステップ及び手段(8)の第2の作動のステップを同時に行うことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
第1の挿入のステップ及び手段(8)の第2の作動のステップを順次に、しかし時間を重複させて行い、前記挿入が、前記作動が既に開始した時に終了することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の、容器(3)から液体(2)を除去するための装置(1)の使用であって、これにより、前記容器(3)内の液体(2)のレベルが制御される、使用。
【請求項1】
容器(3)から液体(2)を除去するための装置(1)であって、
− 自由な下端(5)及び上端(6)を有する除去ニードル(4)、
− 前記ニードル(4)の上端(6)に接続されている吸引−送達手段(7)、
− 前記ニードル(4)によって担持されている吹き込み手段(8)であって、前記容器(3)の底部分で前記容器(3)の内壁(10)上に存在する液体(2)の滴(9)の凝縮を可能にする、吹き込み手段(8)
を備えている、装置。
【請求項2】
前記ニードル(4)が、両端部(5及び6)で開いているチューブからなり、前記容器(3)が、それより大きな直径を有し且つその上端(11)のみが開いているチューブからなることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記吹き込み手段(8)が、前記ニードル(4)に対して少なくとも1つの側面開口(12)を備えており、これにより、空気流(F4)を、前記容器(3)の内壁(10)にわたって送ることができることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記除去ニードル(4)が、垂直の配置となっていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記空気流(F4)が傾斜しており、上方から下方へ方向付けられていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の装置。
【請求項6】
前記空気流(F4)が、水平方向に対して角度(20)を有し、その角度が、10°〜80°、好ましくは20°〜50°、好ましくは25〜40°、より好ましくは30°であることを特徴とする、請求項3ないし5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記吹き込み手段(8)が、3〜20個、好ましくは5〜12個、より好ましくは8個の側面開口(12)を備えていることを特徴とする、請求項3ないし6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記側面開口(12)が放射状になっていることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記側面開口(12)が、同じ平面、好ましくは水平方向の平面に位置していることを特徴とする、請求項7又は8に記載の装置。
【請求項10】
− 前記側面開口(12)を前記容器(3)の内壁から分離している間隔が、前記ニードル(4)の直径の30〜70%、好ましくは40〜60%であること、
− 各開口(12)の直径(19)が、前記ニードル(4)の直径の3〜25%、好ましくは5〜15%、より好ましくは10%に等しいこと、及び/又は
− 前記ニードル(4)の自由な下端(5)に対する各開口(12)の位置が、前記ニードル(4)の直径の50〜150%、好ましくは80〜120%、より好ましくは100%に等しいこと
を特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
− 前記側面開口(12)を前記容器(3)の内壁から分離している間隔が、1〜10ミリメートル、好ましくは2.5〜4ミリメートル、さらに好ましくは2.75〜3ミリメートルであること、
− 各開口(12)の直径(19)が、0.1〜1ミリメートル、好ましくは0.3〜0.6ミリメートル、より好ましくは0.4ミリメートルであること、及び/又は
− 前記ニードル(4)の自由な下端(5)に対する各開口(12)の位置が、3〜25ミリメートル、好ましくは6〜15ミリメートル、より好ましくは9ミリメートルであることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記吹き込み手段(8)が、少なくとも1つのパルスガスの入口、好ましくは空気の入口を有する閉じられたスリーブを備えていることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記スリーブ(15)が、前記除去ニードル(4)を完全に又は部分的に取り囲む閉じられたチューブであることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の装置(1)を使用して、容器(3)から液体(2)を除去するための方法であって、
− 前記除去ニードル(4)の自由な下端(5)を前記容器(3)内に挿入し、
− 前記吹き込み手段(8)を作動させ、これにより、前記容器(3)の底部分で前記容器(3)の内壁(10)上に存在する液体(2)の滴(9)の凝縮が可能となり、
− 前記容器(3)内に存在する液体(2)の全て又は一部を、前記ニードル(4)の下端(5)で吸引する
ステップを含む、方法。
【請求項15】
挿入、手段(8)の作動及び吸引の前記3つのステップを順次に行うことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
第1の挿入のステップ及び手段(8)の第2の作動のステップを同時に行うことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
第1の挿入のステップ及び手段(8)の第2の作動のステップを順次に、しかし時間を重複させて行い、前記挿入が、前記作動が既に開始した時に終了することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の、容器(3)から液体(2)を除去するための装置(1)の使用であって、これにより、前記容器(3)内の液体(2)のレベルが制御される、使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2009−530594(P2009−530594A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558862(P2008−558862)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【国際出願番号】PCT/FR2007/050909
【国際公開番号】WO2007/104886
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(304043936)ビオメリュー (26)
【氏名又は名称原語表記】BIOMERIEUX
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【国際出願番号】PCT/FR2007/050909
【国際公開番号】WO2007/104886
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(304043936)ビオメリュー (26)
【氏名又は名称原語表記】BIOMERIEUX
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]