説明

液体クロマトグラフィー検出器およびそのためのフローコントローラ

液体クロマトグラフィー検出器と共に使用するためのフローコントローラ。フローコントローラは、入口部、入口部と連通するコントロールチャンネル部、および該コントロールチャンネル部と連通する出口部を含んで成るフローチャンネルを含む。コントロールチャンネル部は、液体クロマトグラフィー検出器のドリフトチューブの断面積より小さい断面積を有し、液滴のフローが該より小さい断面積を通り抜けるようになっている。フローコントローラは、液体クロマトグラフィー検出器の液滴ストリームにおける圧力変動および乱流を低減するような形状および寸法とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<背景技術>
蒸発光散乱検出器(ELSD)、質量分析計、および帯電エアロゾル検出器は、液体クロマトグラフィー(LC)分析に日常的に使用されている。そのようなデバイスでは、液体サンプルをネブライザー(または噴霧器)で液滴に変えている。キャリアガスにより、液滴は、ネブライジングカートリッジ、インパクター(または衝突体)、およびドリフトチューブを通って移送される。常套のデバイスは、大きな液滴を遮る(またはインターセプトする)ように液滴の経路にインパクターを設けており、大きな液滴は集められてドリフトチューブから出口ドレンを通って出て行く。残りの適切な寸法を有するサンプル液滴は、ドリフトチューブを通過し、ドリフトチューブは、液滴の溶媒部分の蒸発を助長するために加熱され得る。液滴の溶媒部分が蒸発すると、残りの比較的低揮発性の被分析物が、使用するデバイスのタイプに応じて検出用の検出セルまたは検出器を通過する。例えば、ELSDの検出セルでは、サンプルの光散乱が測定される。このようにして、ELDS、質量分析計、および帯電エアロゾル検出器が、幅広く様々なサンプルの分析に使用され得る。
【0002】
常套の検出デバイスには様々な難点があり、かかる難点には、検出セルによって検出されるギザギザ(または鋸歯状:jagged)のピークノイズの程度が比較的高いことが含まれる。そのような過度にギザギザになったピークノイズは、サンプル液滴の性質を正確に測定する検出デバイスの性能を阻害し得、および感度を全体的に低下させ得る。常套の検出デバイスのベースラインノイズの問題に対処する1つの常套的な方策は、バックグラウンドのノイズを増大させ得る大きな粒子が、ドリフトチューブを通過して検出器に移行するのを防止するためのディフューザ捕捉デバイスを含めることである。しかしながら、そのようなデフューザは、全てのノイズを除去できるものではない。加えて、そのようなデフューザは、ドリフトチューブでの凝縮、および検出デバイスの操作条件下でのピークの広がりを招き得る。ピークの広がりは、典型的なピークの幅が約0.8秒〜約1.0秒である超高速(または超高性能)液体クロマトグラフィー(UPLC)で生じるシャープなピークに対して特に問題となる。よって、ディフューザを備えるそのような常套の検出デバイスは、適切にノイズを減少させ、および感度を増大させることはできない。
【発明の概要】
【0003】
以下の簡素化した(または簡単な)概要は、本発明の技術のいくつかの要旨の基本的概観を提供するものである。この概要は外延的(または詳細な:extensive)概観ではない。本技術のキーとなるまたは重要な要素を特定し、または本技術の範囲を画することを意図したものではない。この概要は、特許請求の範囲に記載の主題の範囲を決める助けとして用いられることを意図したものではない。その目的は、後述するより詳細な説明の前に、本技術に関する幾分簡素化した概念を提示することにある。
【0004】
従って、本発明の要旨は、ノイズを減少させ、かつ感度を増大させるために、液滴フローにおける圧力変動を低減する検出デバイス用のフローコントローラを提供する。このフローコントローラは、適切な信号強度を維持しつつ、ノイズを減少させ、かつ感度を増大させるために、ドリフトチューブの断面積より小さい断面積を有するフローチャンネルを含む。そのようなノイズを減少させることによって、この検出デバイスは、より高レベルの感度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】図1は、本発明の1つの態様におけるフローコントローラを有するELSDの概略図であって、内部構造を見せるために一部を切除して示す。
【図2A】図2Aは、ネブライジングカートリッジの内部に収容される例示的なインパクターの概略端面図である。
【図2B】図2Bは、ネブライジングカートリッジの内部に収容される例示的なインパクターの概略端面図である。
【図2C】図2Cは、ネブライジングカートリッジの内部に収容される例示的なインパクターの概略端面図である。
【図3A】図3Aは、本発明のフローコントローラ無しでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図3B】図3Bは、本発明のフローコントローラ無しでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図3C】図3Cは、本発明のフローコントローラ無しでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図4A】図4Aは、インパクターに隣接するフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図4B】図4Bは、インパクターに隣接するフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図4C】図4Cは、インパクターに隣接するフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図5A】図5Aは、インパクターから約5mm(0.2インチ)に配置されたフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図5B】図5Bは、インパクターから約5mm(0.2インチ)に配置されたフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図5C】図5Cは、インパクターから約5mm(0.2インチ)に配置されたフローコントローラ有りでの、20ppmヒドロコルチゾンの例示的なプリアンプクロマトグラムである。
【図6A】図6Aは、本発明のフローコントローラ無しでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図6B】図6Bは、本発明のフローコントローラ無しでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図6C】図6Cは、本発明のフローコントローラ無しでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図7A】図7Aは、本発明のフローコントローラ有りでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図7B】図7Bは、本発明のフローコントローラ有りでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図7C】図7Cは、本発明のフローコントローラ有りでの、0.18mg/mLギンコライドBの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムである。
【図8】図8は、本発明の別の態様によるフローコントローラを有するELSDの概略図であって、内部構造を見せるために一部を切除して示す。
【図9】図9は、本発明のもう1つの別の態様による2つのフローコントローラを有するELSDの概略図であって、内部構造を見せるために一部を切除して示す。
【0006】
全ての図面に亘って、対応する参照符号は、対応する部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<詳細な説明>
図1は、本発明の1つの態様に従うELSD(全体を90にて示す)を図示する。当業者に理解され得るように、ELSDに適用された本発明の例示的な態様に対して本明細書で言及した内容は、他の検出デバイス、例えば質量分析計および帯電エアロゾル検出器などに容易に適用できる。液体クロマトグラフィー(LC)カラム100は、流出物102(即ち、移動相)をネブライザー(または噴霧器)104に供給する。ネブライザーには、不活性ガス(例えば窒素)などのキャリアガス106も供給される。当業者に理解され得るように、ネブライザー104は分析用の液滴(または液滴ストリーム)を生じ、これはキャリアガス106によって、ELSD90のネブライジングカートリッジ107およびドリフトチューブ108内を移送される。例えば電界により、または真空(もしくは減圧)などで、液滴ストリームを装置内に通じて移動させるための他の機構を、本発明のこの例示的な態様の範囲を逸脱することなく利用できる。液滴は、通常、約10μm(400マイクロインチ)〜約100μm(4ミル)の寸法範囲内にある。例えば、ネブライズ(または噴霧)した水滴は、この滴がネブライザー104を出るときに、約40μm(1.6ミル)〜約60μm(2.4ミル)の範囲である。これに対し、ネブライズしたアセトニトリル滴は、この滴がネブライザー104を出るときに、約15μm(590マイクロインチ)〜約20μm(790マイクロインチ)の範囲である。当業者に容易に理解され得るように、他の化合物は様々な寸法範囲の液滴を形成する。
【0008】
キャリアガス106および液滴はネブライジングカートリッジ107およびドリフトチューブ108(これは加熱され得る)を通過して流れ、移動相102(溶媒)の蒸発が起こり、液滴の寸法が減少する。ガスストリームは、ユニットの検出モジュールである検出セル110(例えば光学セル)に入ることにより進み続ける。このストリームは検出セル110を通過し、出口112を排出ガスストリーム114として出て行く。当業者には容易に理解されるように、検出セル110は、分析のために液滴を受けるように適用される。
【0009】
次に図1および2A〜2Cを参照して、ELSD90は、キャリアガス106によりネブライザー104からネブライジングカートリッジ107を通って移送される特定寸法よりも大きい液滴を遮る(またはインターセプトする)ために適用されるネブライジングカートリッジ107の内部に収容されるインパクター(または衝突体)118を更に含んで成る。遮られなかった液滴は、インパクター118とネブライジングカートリッジ107との間に形成された開口エリア119を通って、インパクター118を通り過ぎることができる。
【0010】
当業者に容易に理解され得るように、インパクター118の具体的な形状、位置、寸法、および構成は、どのような寸法の液滴をインパクターで遮り、および液滴フローのどの程度の部分を開口エリア119に通過させるかを制御するように変更できる。例えば、図2Aに図示する例示的なインパクター118Aは、図2Bに図示する例示的なインパククター118Bより大きく、よって、より多くの粒子を停止させ、フローのためのより小さい開口エリア119を形成する。これら例示的なインパクター118A、118Bの各々の分割フロー(split-flow)構成により、移動相102の分割を制御するように、インパクターがネブライジングカートリッジ107の内側に配置される。加熱されたドリフトチューブ108の前に、移動相のより大きな液滴を除去することにより、移動相102エアロゾルにおいてより小さく、かつより均一な粒子寸法分布が得られる。検出セル110に到達するサンプルの量は、インパクター118のネブライザー104に対する近さ、形状および寸法に依存する。インパクター118の寸法が大きいほど、移動相102はより一層分かれる。一端遮られると、集められた液滴はネブライジングカートリッジ107を出口ドレン120から出て行く。出口ドレン120は、インパクター118より上流および下流のいずれに配置されてもよい。当業者に理解され得るように、インパクターには任意の材料を使用し得る。1つの例示的な態様においては、インパクターは、剛性コア(例えばステンレス鋼などの金属)を取り囲む、小さい熱容量を有する化学的に安定な材料、例えばテフロン(登録商標)から形成される。
【0011】
次に図2Cを参照して、別の例示的な態様のインパクター118Cが開示される。先のインパクター118A、118Bと同様に、このデザインも移動相102を分割する。このインパクターは、移動相102に対してインパクターとして機能するディスク(これも118Cにて示す)を含む。インパクター118Cは、ディスクの中心に対して略垂直に延在するチューブ122も含み、その遠位端はネブライザー104に面している。この位置において、チューブ122は、移動相の中央部分を、それがネブライジングカートリッジ107を通過するときに遮る。移動相102のこの部分は、主として層流を含んで成り、よって、インパクターのディスク118Cにぶつからない移動相の該部分は乱流の程度が比較的小さい。層流を有する移動相102の部分をこのように選択することによって、信号ノイズの減少が促進される。ネブライザー104に面したチューブ122の遠位端(または入口部)は、液体がチューブの入口を横切って滴るのを防止するために粗面に(または表面が粗くもしくはザラザラに)なっている。インパクターのディスク118Cは、ネブライジングカートリッジ107の内側で下方に向いているノッチ124も含み、これにより、ネブライジングカートリッジの内部での液体凝縮物がインパクターを通って流れて出口ドレン120に達することができる。1つの例示的な態様において、チューブ122はディスク118Cから、ネブライジングカートリッジ107の直径の約1〜約1.5倍で延在する。1つの例では、チューブ122は約28mm(1.1インチ)で延在する。別の例示的な態様において、チューブ122は、ネブライジングカートリッジ107の直径の約20%〜約25%の内径を有する。1つの例では、チューブ122は約5mm(0.2インチ)の内径を有する。ディスク118Cおよびチューブ122は任意の材料より形成されていてよいが、1つの例示的な態様において、ディスクは小さい熱容量を有する化学的に安定な材料(例えばテフロン(登録商標))から形成され、そして、チューブは金属(例えばステンレス鋼)から形成される。
【0012】
再び図1を参照して、本発明のフローコントローラの例示的な態様を、その全体を130にて示す。フローコントローラは、フローコントローラをネブライジングカートリッジ107とドリフトチューブ108との間に取り付ける周縁フランジ131を含む。フローコントローラは、フローコントローラの一端から他端の間で延在するフローチャンネル132を含む。図1に図示するフローコントローラ130では、フローチャンネル132は入口部132A、コントロールチャンネル部132B、および出口部132Cを含む。当業者に容易に理解され得るように、フローコントローラ130は、例えばアルミニウムおよびステンレス鋼などの金属を含む多数の種類の材料から形成されていてよい。一般的に言って、フローチャンネル132は、ドリフトチューブ108より小さい断面積を有し、キャリアガス106および液滴が該より小さい断面積を通り抜ける(またはチャネリングする)ようになっている。以下により詳細に述べるように、フローコントローラ130は、液滴ストリームにおける圧力変動および乱流を低減するような形状および寸法とされる。
【0013】
入口部132Aは、フローコントローラ130の開口部140から延在し、かつコントロールチャンネル部132Bの断面積の寸法および形状へと狭くなっていくテーパー入口側壁138を含む。図示する態様では、テーパー入口側壁138は実質的に円錐形の形状を有し、テーパー入口側壁の反対側面(opposite sides)の間で測定される角度αで延在する。1つの例示的な態様において、角度αは約30度〜約120度の間である。他の例示的な態様において、角度αは、約30度、約60度、約82度、約90度、約100度、約110度、および約120度のうちの1つである。本明細書にて具体的に言及していない約30度〜約120度の間の他のα角度も、本発明の範囲を逸脱することなく利用され得る。当業者に容易に理解され得るように、異なるα角度は、ELSD90の他のパラメータに依存して、異なるレベルのノイズ減少をもたらし得る。よって、所定のELSD装置90に対してノイズ減少を最適化するためには、モデル化および/または実験が求められ得る。
【0014】
フローコントローラ130のコントロールチャンネル部132Bは、略円筒状通路150を含んで成る。図示する態様では、円筒状通路150は実質的に円形である。円筒状通路150の他の断面形状(例えば楕円形)も、本発明の範囲に属するものと考えられる。コントロールチャンネル部132Bの長さLおよび幅W(または直径)は、液滴がフローコントローラ130を通過するときの液滴の流動力学を変更するように選択され得る。1つの例示的な態様において、コントロールチャンネル部132Bの長さLは、約13mm(0.5インチ)〜約25mm(1インチ)の間の寸法とされる。もう1つの例示的な態様において、コントロールチャンネル部132Bの幅W(または直径)は、約3mm(0.1インチ)〜約10mm(0.4インチ)の間の寸法とされる。本明細書にて具体的に言及していない他の長さLおよび幅Wも、本発明の範囲を逸脱することなく利用され得る。当業者に容易に理解され得るように、長さLと幅Wの異なる組合せは、ELSD90の他のパラメータに依存して、異なる量のノイズ減少をもたらし得る。よって、所定のELSD装置90に対してノイズ減少を最適化するためには、いくらかのモデル化および/または実験が求められ得る。
【0015】
コントロールチャンネル部132Bは、幅Wに対する長さLの比によっても規定され得る。1つの例示的な態様において、コントロールチャンネル部132BのL/W比は、約1.5〜約20の間である。もう1つの例示的な態様において、コントロールチャンネル部132BのL/W比は、約2〜約5の間である。フローコントローラ130のコントロールチャンネル部132Bは、ドリフトチューブ108の断面積に対するコントロールチャンネル部132Bの断面積の比によっても規定され得る。パーセンテージで表示する場合、この比は、フローコントローラ130のフロー面積を、ドリフトチューブ108のフロー面積のパーセンテージとして示すものである。1つの例示的な態様において、この比は約2%〜約20%の間である。換言すれば、フローコントローラ130のフローの断面積は、ドリフトチューブ108のフロー面積の寸法の約2%〜約20%の間である。もう1つの例示的な態様において、フローコントローラ130のフローの断面積は、ドリフトチューブ108のフロー面積の寸法の約3%〜約10%の間である。更にもう1つの例示的な態様において、ドリフトチューブ108が約22mm(0.9インチ)の内径を有し、フローコントローラ130のコントロールチャンネル部132Bが約0.5mm(0.2インチ)の内径を有する場合、フローコントローラのフローの断面積はドリフトチューブのフロー面積の寸法の約5%である。
【0016】
フローコントローラ130の出口部132Cは、コントロールチャンネル部132Bの断面からフローコントローラの開口出口164まで延在するテーパー出口側壁160を含む。図示する態様では、テーパー出口側壁160は実質的に円錐形の形状を有し、テーパー出口側壁の反対側面の間で測定される角度βで延在する。1つの例示的な態様において、角度βは約30度〜約120度の間である。他の例示的な態様において、角度βは、約30度、約60度、約82度、約90度、約100度、約110度、および約120度のうちの1つである。本明細書にて具体的に言及していない約30度〜約120度の間の他のβ角度も、本発明の範囲を逸脱することなく利用され得る。当業者に容易に理解され得るように、異なるβ角度は、ELSD90の他のパラメータに依存して、異なるレベルのノイズ減少をもたらし得る。よって、所定のELSD装置90に対してノイズ減少を最適化するためには、いくらかのモデル化および/または実験が求められ得る。また、フローコントローラ130の角度αおよび角度βは、本発明の態様の範囲を逸脱することなく、互いに異なるものであってよいことに留意されたい。
【0017】
フローコントローラ130は、検出セル110により観測されるノイズの実質的な原因であると考えられる液滴フローにおける圧力変動および乱流を低減するために適用される。そのようなノイズは、クロマトグラフにおいてギザギザのガウスピーク形状として現れ、図3〜7に関して詳細に後述する。本明細書に記載されるフローコントローラ無しでは、検出セル110は、液滴フローにおけるこの圧力変動および乱流を、増大された信号ノイズとして検出する。
【0018】
特定の理論に拘束されるものではないが、かなりの量の液体フローがネブライザー104に導入された場合、低圧領域がネブライザー104の近傍(例えば、その上)に生じると考えられる。ネブライザー104の近傍にあるこの低圧領域が、液滴フローにおける振動、もしくは変動、または乱流を招くものと考えられる。圧力振動、もしくは変動、または乱流は、液滴フローの層流を阻害する。この阻害は、液滴ストリームの境界条件を変更することによって低減することができる。特に、フローコントローラ130が液滴ストリームの境界条件を変更し、よって、検出セル110により検出される信号ノイズを減少させるものと考えられる。また、フローコントローラ130は液滴ストリームの液滴をフローコントローラのコントロールチャンネル部132Bの中央に集中させるものと考えられ、これは、液滴フロー変動の少なくとも一部は、性質上、空間的なものであると考えられることによる。液滴をコントロールチャンネル部132Bの中央へ集中させることにより、この変動の空間的成分を減少させることができる。更に、コントロールチャンネル部132Bの長さLを増加させると、液滴をフローチャンネル132の中央へと更に集中させ、よって、圧力変動を更に低減するものと考えられる。
【0019】
乱流およびピークのギザギザを低減することに加えて、フローコントローラ130は、二次インパクターとしても機能し、より高いパーセンテージの移動相102を分割(または分離)させる。インパクター118およびフローコントローラ130の双方が分割をもたらす。よって、移動相102を含むかなりの量のサンプルがELSD装置90からドレン排出し得る。この移動相102の損失を最小限にするために、インパクター118の寸法を小さくしてよい(例えば図2B)。インパクター118の寸法を小さくすることにより、二次インパクターとして機能するフローコントローラ130を設けることによるサンプルの損失量が小さくなる。これは、インパクター118と共にフローコントローラを使用することによるサンプル損失を補償するのに役立ち得る。
【0020】
時間と共に、フローコントローラ130と検出セル110との間のドリフトチューブ108に液体が蓄積し得る。この液体蓄積に対処するため、フローコントローラ130の下側に沿って形成されたドレンチャンネル170が、フローコントローラの長さに亘り、かつフランジ131を通って延在している。これにより、蓄積された液体は、フローコントローラ130およびフランジを通り過ぎ、ネブライザー104とフローコントローラとの間に位置するドレン120へと流れることができる。
【0021】
図3〜7の例に関してより詳細に後述するように、フローコントローラ130による圧力変動の低減と関連した幾分かの信号損失が存在する。1つの例示的な態様において、この信号損失を低減するために、インパクター118とフローコントローラ130との間の距離Dを増加させ得る。距離Dを約3mm(0.1インチ)〜約5mm(0.2インチ)の間に増加させることによって、ノイズ減少はわずかに小さくなるが、信号損失は大幅に小さくなる。もう1つの例示的な態様において、ネブライジングカートリッジ107と比較したインパクター118の寸法を、信号レベルを著しく損なうことなく、実質的なノイズ減少を維持するように調節することができる。例えば、インパクター118は、図2A〜2Cに図示するタイプのものであってよい。
【0022】
1つの例示的な態様において、フローコントローラ130は、ネブライジングカートリッジ107、インパクター118、およびドリフトチューブ108の少なくとも1つから、例えば検査、洗浄および/または交換のために取り外し可能である。もう1つの例示的な態様において、フローコントローラ130は、ネブライジングカートリッジ107、インパクター118、およびドリフトチューブ108の少なくとも1つと一体的に形成されていてよい。
【実施例1】
【0023】
次に図3A〜3Cを参照して、本発明のフローコントローラ130無しでの、20ppmヒドロコルチゾンのプリアンプクロマトグラムが示される。これらのクロマトグラムは、常套のELSDに関するノイズを表わしている。これらクロマトグラムの各々は、信号処理を行う前の、ELSDのプリアンプでの検出信号を示す。当業者に容易に理解され得るように、これらのギザギザのピークはELSDの全体的な感度を低下させ、これらピークは、ギザギザのピークを除去するように処理しなければならないので、このため精度が損なわれる。
【0024】
図3A〜3Cのクロマトグラムに対して、20ppmヒドロコルチゾンの図4A〜4Cのプリアンプクロマトグラムは、インパクター118に隣接した本発明のフローコントローラ130を用いた場合の結果を示す。これらクロマトグラムの信号は、フローコントローラ130無しでのクロマトグラムの信号よりも明確に改善されていることを示している。例えば図3Aと図4Aを直接比較して、フローコントローラ130有りでの信号(図4A)は、フローコントローラ無しでの信号(図3A)より、ギザギザの程度が明らかに小さい。図3Bと図4Bおよび図3Cと図4Cの直接比較も同様の結果を表わしている。いずれの場合も、フローコントローラ130の追加により、図3A〜3Cに示される常套のELSDよりもノイズが減少する。ここで、検出セル110によって測定される信号強度は、フローコントローラ130の追加により幾分減少することにも留意されたい。一般的に、フローコントローラ130無しでの信号ピークは、約110mV〜約120mVの間(ベースライン約70mV)である。これに対してフローコントローラ130有りでは、信号ピークは、約75mV〜約85mVの間(ベースライン約70mV)である。
【0025】
次に図5A〜5Cを参照して、インパクター118から約5mm(0.2インチ)に配置したフローコントローラ130有りでの、20ppmヒドロコルチゾンのクロマトグラムが示される。この5mm(0.2インチ)の距離は、上記および図1に規定した距離Dを言うものである。ここで、フローコントローラ130は、常套のELSDクロマトグラフ(例えば図3A〜3C)よりも減少したノイズを維持しながら、信号ピーク強度を大きくするために、インパクター118から離間させている。いずれの場合も、フローコントローラ130の追加により、図3A〜3Cに示される常套のELSDよりもノイズが減少するが、信号ピークは約100mV〜約110mVの間(ベースライン約70V)に増加する。
【実施例2】
【0026】
次に図6A〜6Cを参照して、本発明のフローコントローラ無しでの、0.18mg/mLギンコライド(Ginkoglide)Bの例示的なプリアンプクロマトグラムおよびバックパネル(backpanel)クロマトグラムが示される。プリアンプクロマトグラフは、実質的なノイズを含む。対応するバックパネルクロマトグラムに示されるように、信号を処理した後でのみ、幾分かのノイズが除去される。しかしながら、この処理は、ELSDの感度を低下させ、望ましくない。更に、バックパネル処理の後であっても、クロマトグラフは図6A〜6Cのそれぞれにおいて実質的なノイズを尚も含んでいる。
【0027】
これに対して、図7A〜7Cは、フローコントローラ130有りでの、0.18mg/mLギンコライドBのプリアンプクロマトグラムおよびバックパネルクロマトグラムを示す。これらプリアンプクロマトグラム(図7A〜7C)は、フローコントローラ130を有する場合に形成され、フローコントローラの助け無しの場合に形成されるこれらに対応するクロマトグラム(図6A〜6C)よりノイズが著しく小さいことを示している。特に、例えば図6Aと図7Aを直接比較して、フローコントローラ130無しでの信号(図6A)は、フローコントローラ有りでの信号(図7A)より、プリアンプクロマトグラフおよびバックパネルクロマトグラフの双方で、明らかにギザギザの程度が大きく、ノイズがより大きいことを示している。図6Bと図7Bおよび図6Cと図7Cの直接比較も同様の結果を表わしている。
【0028】
次に図8を参照して、本発明の別の態様において、フローコントローラ130は、検出セル110に隣接するドリフトチューブ108のほぼ出口にて、かつストリーム中にある検出セルの直前に配置される。この態様では、ドリフトチューブ108での蒸発後、液滴寸法がはるかに小さくなっているため、フローコントローラ130によりもたらされる液滴分割が低減される。有利なことに、液滴分割が低減されると、その結果、信号減少がなくなる。この構成の効果は、上記実施例について上述した態様と同様である。
【0029】
図9は、本発明のもう1つの別の態様を図示し、この態様では、フローコントローラ130(即ち第1フローコントローラ)は、インパクター118に隣接するドリフトチューブ108のほぼ入口にて、かつストリーム中にあるインパクターの直後に配置される。もう1つのフローコントローラ174(即ち第2フローコントローラ)は、検出セル110に隣接するドリフトチューブ108のほぼ出口にて、かつストリーム中にある検出セルの直前に配置される。この態様は、ピーク分割を除去することによって効率を改善する。
【0030】
本発明またはその態様の要素について述べる場合、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、1つまたはそれ以上の要素が存在することを意味するよう意図している。用語「comprising」(含んで成るまたは含む)、「including」(含む)、「having」(有する)は、包括的で、かつ、列記した要素以外の追加の要素が存在してよいことを意味するよう意図している。
【0031】
上記の物(または製品)および方法において、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な変更がなされ得るため、上記の説明に含まれ、および添付の図面に示される全ての事項は、例示的なものとして解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきでないことを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体クロマトグラフィー検出器であって:
分析のために液滴を生成するネブライザー;
検出セルによる分析のためにネブライザーによって生成された液滴を受けるように適用される検出セル;
ネブライザーと検出セルとの間に配置されるドリフトチューブであって、液滴をネブライザーから検出セルへと、ドリフトチューブを通る液滴ストリームとして案内するように適用されるドリフトチューブ;
ネブライザーと検出セルとの間に配置され、かつ、液滴ストリームを受けるようにドリフトチューブと連通するフローコントローラであって、ドリフトチューブの断面積より小さい断面積を有するフローチャンネルを含んで成り、液滴ストリームのフローが該より小さい断面積を通ってチャネリングするようになっており、および、検出セルにより受けられる液滴ストリームにおける乱流を低減するような形状および寸法とされたフローコントローラ;および
液滴ストリームがフローコントローラに入る前に、特定寸法より大きい液滴を遮るように適用されるインパクターであって、液滴ストリームのフローに対して略垂直なディスクと、移動相の部分が液体クロマトグラフィー検出器を通るときに移動相の部分を遮るためのディスクに対して略垂直に延在するチューブとを含むインパクター
を含んで成る、液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項2】
前記チューブの遠位端はネブライザーに面する、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項3】
ネブライザーに面するチューブの前記遠位端は、粗面になっている、請求項2に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項4】
前記チューブは、移動相の中央部分が液体クロマトグラフィー検出器を通るときに移動相の中央部分を遮るためのディスクの中央に対して略垂直に延在する、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項5】
ネブライザーにより生成された液滴を受けるようにネブライザーとドリフトチューブとの間にあるネブライジングカートリッジを更に含み、該ネブライジングカートリッジはインパクターを収容し、インパクターのチューブは、ネブライジングカートリッジの直径の約1〜約1.5倍でディスクから延在する、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項6】
チューブは、ネブライジングカートリッジの直径の約20%〜約25%の内径を有する、請求項5に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項7】
ディスクは小さい熱容量を有する化学的に安定な材料から形成され、およびチューブは金属から形成される、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項8】
フローチャンネルの前記断面積は、ドリフトチューブの断面積の約2%〜約20%である、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項9】
フローチャンネルの前記断面積は、ドリフトチューブの断面積の約3%〜約10%である、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項10】
フローチャンネルの前記断面積は、ドリフトチューブの断面積の約5%である、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項11】
前記フローコントローラの前記フローチャンネルは、液滴ストリームを受けるようにドリフトチューブと連通する入口部、および液滴ストリームのフローを通り抜けさせるための該入口部と連通するコントロールチャンネル部を含み、該コントロールチャンネル部は、ドリフトチューブの断面積より小さい前記断面積を有する、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項12】
前記入口部は、フローコントローラの開口部から延在し、かつコントロールチャンネル部の断面積の寸法および形状へと狭くなっていくテーパー入口側壁を含んで成る、請求項11に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項13】
前記テーパー入口側壁は、実質的に円錐形の形状である、請求項12に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項14】
前記テーパー入口側壁は、テーパー入口側壁の反対側面の間で測定される角度αで延在し、該角度αは約30度〜約120度である、請求項13に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項15】
前記角度αは、約30度、約60度、約82度、約90度、約100度、約110度、および約120度のうちの1つである、請求項14に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項16】
前記コントロールチャンネル部は、略円筒状通路を含んで成る、請求項11に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項17】
前記略円筒状通路は、実質的に円形である、請求項16に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項18】
コントロールチャンネル部の幅Wに対するコントロールチャンネル部の長さLの比は、約1.5〜約20である、請求項11に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項19】
コントロールチャンネル部の幅Wに対するコントロールチャンネル部の長さLの比は、約2〜約5である、請求項18に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項20】
前記フローコントローラの前記フローチャンネルは、前記コントロールチャンネル部と連通する出口部を更に含んで成り、該出口部は、コントロールチャンネル部の断面から、検出セルと連通するフローコントローラの開口出口まで延在するテーパー出口側壁を含む、請求項11に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項21】
前記テーパー出口側壁は、実質的に円錐形の形状である、請求項20に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項22】
前記テーパー出口側壁は、テーパー出口側壁の反対側面の間で測定される角度βで延在し、該角度βは約30度〜約120度である、請求項21に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項23】
前記角度βは、約30度、約60度、約82度、約90度、約100度、約110度、および約120度のうちの1つである、請求項22に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項24】
前記インパクターの寸法は、インパクターによって遮られる液滴の数を少なくするように小さくされ得る、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項25】
遮った液滴をドレン排出するための出口ドレンを更に含んで成る、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項26】
フローコントローラと検出セルとの間で蓄積された液体がフローコントローラを通り過ぎて出口ドレンへと流れることができるように、フローコントローラの下側に沿って形成されたドレンチャンネルを更に含んで成る、請求項25に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項27】
インパクターの前記ディスクはノッチを含んで成り、これにより、前記蓄積された液体がインパクターを通り過ぎて出口ドレンへと流れることができる、請求項26に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項28】
前記ドリフトチューブは、液滴の少なくとも一部を液滴ストリームとしてネブライザーから検出セルへとドリフトチューブを通じて移送するためのキャリアガスを受けるように適用される、請求項1に記載の液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項29】
液体クロマトグラフィー検出器であって:
ネブライズされた液滴を液滴ストリームとして案内するために適用されるドリフトチューブ;
ドリフトチューブ内に配置されるフローコントローラであって、ドリフトチューブの断面積より小さい断面積を有するフローチャンネルを含んで成り、液滴ストリームが該より小さい断面積を通り抜けるようになっており、および、液滴ストリームにおける乱流を低減するような形状および寸法とされたフローコントローラ;および
液滴ストリームがフローコントローラに入る前に、特定寸法より大きい液滴を遮るように適用されるインパクターであって、液滴ストリームのフローに対して略垂直なディスクと、移動相の部分が液体クロマトグラフィー検出器を通るときに移動相の部分を遮るためのディスクに対して略垂直に延在するチューブとを含むインパクター
を含んで成る、液体クロマトグラフィー検出器。
【請求項30】
液体クロマトグラフィー検出器であって:
分析のために液滴を生成するネブライザー;
該液滴を分析するために適用される検出器;
液滴をネブライザーから検出器へと案内するような形状および寸法とされたドリフトチューブであって、断面積を有するドリフトチューブ;
液滴ストリームを受けるようにネブライザーと検出セルとの間に配置されるフローコントローラであって、ドリフトチューブの断面積より小さい断面積を有するフローチャンネルを含んで成るフローコントローラ;および
液滴ストリームがフローコントローラに入る前に、特定寸法より大きい液滴を遮るように適用されるインパクターであって、液滴ストリームのフローに対して略垂直なディスクと、移動相の部分が液体クロマトグラフィー検出器を通るときに移動相の部分を遮るためのディスクに対して略垂直に延在するチューブとを含むインパクター
を含んで成る、液体クロマトグラフィー検出器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−512514(P2010−512514A)
【公表日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540475(P2009−540475)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/086641
【国際公開番号】WO2008/070776
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(507238171)ザ・キュレイターズ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ミズーリ (7)
【氏名又は名称原語表記】THE CURATORS OF THE UNIVERSITY OF MISSOURI
【出願人】(399016927)ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット (63)
【Fターム(参考)】